JP4671297B2 - 有価紙葉鑑別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有価紙葉鑑別装置、特に紙葉の鑑別精度が高くかつ不正抜取りを防止できる有価紙葉鑑別装置に関する。
図25及び図26に示す従来の紙幣鑑別装置は、入口(78)及び出口(79)を有するケース(71)と、入口(78)から挿入された紙幣(80)を出口(79)に搬送する搬送装置(72)と、搬送装置(72)により搬送される紙幣(80)の光学的特性又は磁気的特性等の物理的特性を検出して検出信号を発生するセンサ(73)と、センサ(73)の検出信号により紙幣(80)の真偽を判断して、搬送装置(72)の駆動を制御する制御装置(74)とを備える。ケース(71)は、下部ケース(76)と、下部ケース(76)に回転可能に軸着された上部ケース(77)とを備える。搬送装置(72)は、モータ(91)と、モータ(91)の出力軸に固定された駆動歯車(92)と、駆動歯車(92)に噛み合う第1の歯車(93)と、第1の歯車(93)に噛み合う第2の歯車(94)と、第2の歯車(94)により駆動される主動プーリ(95)と、主動プーリ(95)及び複数の従動プーリ(96)に捲回されかつ紙幣(80)を搬送通路(70)に沿って搬送するベルト(97)とを備える。主動プーリ(95)及び従動プーリ(96)にそれぞれ対向して配置される押圧ローラ(83)は、搬送される紙幣(80)を各プーリ(95,96)に押圧する。また、図示しないが、モータ(91)の回転に同期するパルス信号を発生するロータリエンコーダがモータ(91)に設けられ、パルス信号は、パルスセンサにより検出されて制御装置(74)に付与される。センサ(73)は、紙幣(80)に印刷された磁気パターンを検出する磁気ヘッド等の磁気センサ又は紙幣(80)の反射光若しくは透過光を検出するホトカプラにより構成される。制御装置(74)は、搬送装置(72)を制御して、真正と判断した紙幣(80)を出口(79)から排出して紙幣鑑別装置の下方に取り付けられたスタッカ(収納装置)(75)内に収納する。また、制御装置(74)は、真正と判断しない紙幣(80)を逆方向に搬送して入口(78)に返却する。
この紙幣鑑別装置では、図25に示すように、搬送される紙幣(80)に接続された糸又はテープ等の牽引具による紙幣(80)の不正抜取りを防止する巻取り式不正抜取防止装置が設けられる。この巻取り式不正抜取防止装置は、例えば、下記特許文献1及び2に開示されている。図25に示すように、巻取り式不正引抜防止装置は、搬送通路(70)に面して下部ケース(76)に回転可能に取付けられた回転部材(90)と、回転部材(90)を駆動する図示しない駆動モータとを備える。回転部材(90)は、紙幣(80)が通過するスリット(98)を備え、制御装置(74)は、紙幣(80)が回転部材(90)のスリット(98)を通過した後、駆動モータにより回転部材(90)を回転する。回転部材(90)の回転により紙幣(80)に接続された牽引具を回転部材(90)の外周に巻き付けて、紙幣(80)の不正抜取りを防止する。
しかしながら、糸による不正抜取りを防止する巻取り式不正引抜防止装置は、紙幣(80)の搬送装置(72)とは別に構成されるため、構成部品数が増加して、製造コストの増加及び紙幣鑑別装置の大型重量化するのみならず、紙幣の搬送距離が長くなり、紙幣鑑別装置が大型化する欠点がある。また、図25及び図26に示す従来の紙幣鑑別装置では、センサ(73)の読み取り不良等の理由により制御装置(74)が真正と判断できない紙幣(80)を入口(78)まで逆方向に搬送した後に、再び正方向に搬送してセンサ(73)により紙幣(80)の物理的特性を再検査しなければならない。このため、検査時間が長くなるのみならず、紙幣(80)を逆方向に搬送して入口(78)に戻される紙幣(80)を、再搬送前に使用者が誤って引張る不具合があった。
下記特許文献3に開示される紙幣鑑別装置は、ケース内で回転可能に配置された駆動ローラと、駆動ローラを回転する駆動装置と、駆動ローラの周囲に配置されて紙幣を駆動ローラに押圧する複数の押圧ローラとを備える搬送装置を有する。この紙幣鑑別装置では、入口から紙幣を挿入すると、モータが回転され、押圧ローラ及び駆動ローラが回転される。このため、駆動ローラと押圧ローラとの間に紙幣が挟持されて、ケース内でほぼ90度の角度で湾曲する搬送通路に沿い、駆動ローラと共に搬送される。搬送通路に沿って取り付けられる磁気手段は、搬送通路内に交流磁界を形成し、センサは、紙幣により発生される磁界の変化を検出する。これにより、紙幣を磁気センサに押圧して、磁気特性を検出する必要がなく、擦り切れた紙幣でも十分に鑑別することができる。
特開平9−190559号公報 特開平11−31250号公報 米国特許第5,495,929号公報
ところで、特許文献1及び2に示される紙幣鑑別装置は、搬送ベルトを使用して、直線状の搬送通路に沿って紙幣を移動させると共に、紙幣の搬送装置と引抜防止装置とを個別に設けるため、鑑別領域と引抜防止領域とを搬送通路に設けなければならず、搬送通路が長くなり、部品数も増大する難点がある。特に、搬送ベルトを使用して、搬送モータの回転運動を直線運動に変換するため、電気エネルギから運動エネルギへの変換ロスが増大する欠点がある。また、搬送ベルトを使用すると、搬送ベルト自身の弾力性及びプーリ間に搬送ベルトを張架する構造のため、紙幣に接触する搬送ベルトの撓み量が大きくなる。このため、紙幣の把持力が部分的に低下して、搬送通路の途中で紙幣が詰り(ジャミング)、搬送不能となり又は円滑に紙幣を搬送できない危険がある。他面、特許文献3に示される紙幣鑑別装置では、紙幣の搬送通路が単純に形成される上、紙幣の引抜防止装置が設けられないため、紙幣鑑別装置の内部に収納した紙幣の不正引抜を防止することができない。
そこで、本発明は、小型かつ軽量で部品数が少なくかつ搬送装置と抜取防止装置とを融合させた有価紙葉鑑別装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、搬送ベルトを使用せずに、搬送時に大きな把持力が得られジャミングを防止できるローラを備えた有価紙葉鑑別装置を提供することを目的とする。
本発明の有価紙葉鑑別装置は、入口(8)及び出口(9)を有するケース(1)と、入口(8)から挿入される紙葉(10)を出口(9)に搬送する搬送装置(2)と、搬送装置(2)により搬送される紙葉(10)の物理的特性を検出して検出信号を発生するセンサ(3)と、センサ(3)の検出信号により紙葉(10)の真偽を判断して、搬送装置(2)の駆動を制御する制御装置(4)とを備える。搬送装置(2)は、ケース(1)内で回転可能に配置されかつ防滑性の被覆層(20)が形成される外周面を有するロータ(5)と、ロータ(5)を回転する駆動装置(12)と、ロータ(5)の外周面に接触して、ロータ(5)の周囲に配置される複数の押圧ローラ(11)とを備える。ケース(1)の入口(8)から挿入される紙葉(10)をロータ(5)と押圧ローラ(11)との間で挟持して、回転するロータ(5)の外周上に紙葉(10)を全長さにわたり巻き付けて、ロータ(5)の回転運動によって紙葉(10)を円滑にかつ紙葉(10)の滑りを防止して確実に搬送することができる。また、紙葉(10)をロータ(5)と一体に少なくとも1回転させるので、紙葉(10)を不正に引き戻す牽引具の使用を防止することができる。紙葉(10)の物理的特性をセンサ(3)により検出して、制御装置(4)が紙葉(10)を真正と判断するとき、ロータ(5)に巻き付けられる紙葉(10)をロータ(5)から離間させて出口(9)から排出する。
本発明では、回転運動により紙葉を搬送しながら円滑に紙葉の真偽を判別でき、有価紙葉の不正抜取りを防止できかつ小型軽量化された有価紙葉鑑別装置を低価格で提供できる。
本発明による紙幣鑑別装置の一実施の形態を示す断面図 上部ケースを開放した図1の紙幣鑑別装置の側面図 図1の紙幣鑑別装置の斜視図 図1の紙幣鑑別装置の別の断面図 上部ケースを開放した図1の紙幣鑑別装置の斜視図 ロータ及びドラムの分解斜視図 図1の紙幣鑑別装置の一部を省略した斜視図 ピニオン及びその周辺部材の斜視図 搬送装置の断面図 排出用デフレクタ及びその周辺部材の斜視図 排出位置及び通過位置の排出用デフレクタを示す断面図 紙幣により移動する返却用デフレクタを示す断面図 出口センサ及びジャムセンサの斜視図 制御装置のブロック図 図1の紙幣鑑別装置の動作シーケンスを示すフローチャート 入口に紙幣を挿入する図1の紙幣鑑別装置の断面図 鑑別センサにより紙幣を検出する図1の紙幣鑑別装置の断面図 紙幣が環状通路を通過する図1の紙幣鑑別装置の断面図 出口から紙幣が排出される図1の紙幣鑑別装置の断面図 鑑別センサにより紙幣を再度検出する図1の紙幣鑑別装置の断面図 ロータを停止する図1の紙幣鑑別装置の断面図 入口に紙幣を返却する図1の紙幣鑑別装置の断面図 ロータ及びドラムの他の実施の形態を示す分解斜視図 搬送装置の他の実施の形態を示す断面図 従来の紙幣鑑別装置の断面図 図25の紙幣鑑別装置の斜視図
符号の説明
(1)・・ケース、 (2)・・搬送装置、 (3)・・鑑別センサ(センサ)、 (4)・・制御装置、 (5)・・ロータ、 (6)・・下部ケース、 (7)・・上部ケース、 (8)・・入口、 (9)・・出口、 (10)・・紙幣(紙葉)、 (11)・・押圧ローラ、 (12)・・駆動装置、 (13)・・ドラム、 (14)・・案内面、 (15)・・排出用デフレクタ、 (16)・・返却用デフレクタ、 (17)・・環状側壁、 (18)・・湾曲部材、 (20)・・被覆層、 (21)・・モータ、 (22)・・ピニオン、 (23)・・内歯車、 (24)・・アイドルピニオン、 (25)・・第1のロータ、 (26)・・第2のロータ、 (27)・・第1組の押圧ローラ、 (28)・・第2組の押圧ローラ、 (30)・・環状通路、 (31)・・導入通路、 (32)・・導出通路、
以下、紙幣鑑別装置に適用した本発明による有価紙葉鑑別装置の実施の形態を図1〜図24について説明する。
図1に示すように、紙幣鑑別装置は、入口(8)及び出口(9)を有するケース(1)と、入口(8)から挿入された紙幣(10)を出口(9)に搬送する搬送装置(2)と、搬送装置(2)により搬送される紙幣(10)の物理的特性を検出して制御装置(4)への検出信号を発生する鑑別センサ(センサ)(3)と、鑑別センサ(3)の検出信号により紙幣(10)の真偽を判断して、搬送装置(2)の駆動を制御する制御装置(4)とを備える。ケース(1)は、例えばポリアセタール、ABS、ナイロン及びポリカーボネート等のエンジニアリング樹脂によって形成され、図2に示すように、下部ケース(6)と、回転可能に軸(7a)で下部ケース(6)に軸着された上部ケース(7)とを備える。また、図3に示すように、下部ケース(6)の入口(8)と連通する開口部(55)を有するフェースプレート(19)が下部ケース(6)の正面に取り付けられ、開口部(55)に挿入された紙幣(10)を通路の中央側に寄せる階段状のガイド壁(55a)が開口部(55)の側面に形成される。
図4に示すように、搬送装置(2)は、ケース(1)内で回転可能に配置されたロータ(5)と、ロータ(5)を回転する駆動装置(12)と、ロータ(5)の外周面に接触して、ロータ(5)の周囲に配置された複数の押圧ローラ(11)とを備える。下部ケース(6)又は上部ケース(7)と押圧ローラ(11)を支持する軸受(図示せず)との間に配置されたスプリング等の弾力性部材により、押圧ローラ(11)の外周面は、ロータ(5)の外周面に押圧される。ロータ(5)に接触する少なくとも3個、例えば7個の押圧ローラ(11)がロータ(5)の周囲に配置される。ロータ(5)の湾曲面に部分的に相補する湾曲形状を有する案内面(14)が上部ケース(7)に設けられ、下部ケース(6)内にロータ(5)から径方向に一定距離離間して湾曲部材(18)が設けられる。ロータ(5)と湾曲部材(18)との間及びロータ(5)と上部ケース(7)の案内面(14)との間に形成される環状通路(30)は、入口(8)から延伸する導入通路(31)及び出口(9)に延伸する導出通路(32)から独立して、ロータ(5)の回転中心からほぼ一定の半径で形成されて紙幣(10)を搬送する円形通路となる。従って、連続して環状通路(30)内でロータ(5)と共に紙幣(10)を所望の回転数だけ回転させることができる。導入通路(31)は、環状通路(30)に対して接線方向に接続され、導出通路(32)は、環状通路(30)に対して接線方向に接続される。導入通路(31)及び導出通路(32)は、環状通路(30)を介して互いに延長接線上に形成される。導入通路(31)から搬送される紙幣(10)は、環状通路(30)を完全に一周した後に、導出通路(32)から出口(9)に排出される。
ロータ(5)の全外周長さは、紙幣(10)の全長さより長いので、ロータ(5)上に巻き付けられた紙幣(10)は、部分的に重複させずに、全長さにわたり紙幣(10)の物理的特性を鑑別センサ(3)により取り出すことができる。図5に示すように、ケース(1)の内側に設けられる一対の環状側壁(17)は、紙幣(10)の幅と略同一又は僅かに大きい距離で、回転軸方向に互いに離間し、環状通路(30)に沿ってロータ(5)上で搬送される紙幣(10)の側縁を案内するので、紙幣(10)の横方向移動が抑制され、正しい姿勢で紙幣(10)を搬送することができる。また、ロータ(5)の直径より僅かに小さい直径を有するドラム(13)がロータ(5)に隣接してケース(1)内に設けられる。図5及び図6に示すように、本実施の形態では、ロータ(5)は、紙幣(10)の搬送方向に対して互いに直角方向に離間して配置されかつ同一の直径を有する第1のロータ(25)と第2のロータ(26)とを備え、押圧ローラ(11)は、第1のロータ(25)の外周面に接触して、第1のロータ(25)の周囲に配置された複数の押圧ローラからなる第1組の押圧ローラ(27)と、第2のロータ(26)の外周面に接触して、第2のロータ(26)の周囲に配置された複数の押圧ローラからなる第2組の押圧ローラ(28)とを備える。第1のロータ(25)と第2のロータ(26)との間にドラム(13)が下部ケース(6)に固定され、第1のロータ(25)と第2のロータ(26)とは、同期して回転される。
第1組の押圧ローラ(27)及び第2組の押圧ローラ(28)は、同軸上に一定距離離間して一対に形成され、図4に示す紙幣鑑別装置では、第1組及び第2組の押圧ローラ(27,28)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)をそれぞれ押圧する第1〜第7の押圧ローラ(11a〜11g)をそれぞれ備える。また、出口(9)に隣接して配置され、紙幣(10)を排出する際に使用する第8及び第9の押圧ローラ(11h〜11i)をそれぞれ備える。しかしながら、押圧ローラ(11)の数及び配置箇所は、必要に応じて適宜変更することができる。本実施の形態の紙幣鑑別装置では、第1組の押圧ローラ(27)及び第2組の押圧ローラ(28)により紙幣(10)を第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外周面上に巻き付けて搬送するので、搬送ベルトを利用する従来の紙幣鑑別装置と比べて、鑑別センサ(3)により精度よく紙幣(10)の光学的特徴又は磁気的特徴を検出することができる。
図5及び図6に示すように、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外側には、ドラム(13)と同様の樹脂により形成されかつ略同一の直径を有する側方ドラム(33)が配置され、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)は、ドラム(13)と側方ドラム(33)との間に配置される。側方ドラム(33)は、環状側壁(17)及び下部ケース(6)に一体に例えば樹脂成型により形成される。ケース(1)と同様の樹脂によりドラム(13)を形成できるのに対し、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)は、ポリアセタール、ポリカボネート等の硬質樹脂により形成され、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外周面に防滑性の被覆層(20)を設けるとよい。被覆層(20)は、軟質樹脂又はエラストマ、ゴム等の弾性材料の薄いコーティングを圧着、固着、融着、溶着、塗布又はスプレイして形成され、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)上で紙幣(10)の滑りを防止することができる。防滑性を向上するため、被覆層(20)の表面又は第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の表面に複数の凸部若しくは凹部、縦方向若しくは横方向の溝又はローレット加工を施してもよい。紙幣に接触する搬送ベルトの撓み量が大きい従来のベルト式搬送装置とは異なり、本発明の実施の形態では、押圧ローラ(11)により弾性変形しないロータ(5)の外周上に紙幣(10)を巻き付けて搬送するので、ロータ(5)と押圧ローラ(11)との間で紙幣(10)の強力な把持力が得られる。換言すれば、擦り切れた紙幣、折れ筋の付いた腰の弱い紙幣でも、搬送途中でのジャミングを抑制しながら、紙幣(10)の滑りを防止して確実に入口(8)から出口(9)まで搬送することができる。
鑑別センサ(3)は、単数又は複数の発光ダイオード(3a)と、発光ダイオード(3a)から照射されて紙幣(10)の表面で反射し又は紙幣(10)を透過した光を受光する単数又は複数の受光トランジスタ(3b)とを備えるホトカプラにより構成され、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外周面上に巻き付き回転する紙幣(10)の光学的特徴を検出する。複数の発光ダイオード(3a)を使用する場合には、赤外線発光ダイオードと、赤色光発光ダイオード、緑色光発光ダイオードから発光ダイオードが選択される。図1に示すように、発光ダイオード(3a)及び受光トランジスタ(3b)は、上部ケース(7)の案内面(14)とドラム(13)とにそれぞれ取り付けられるが、発光ダイオード(3a)と受光トランジスタ(3b)とを逆の位置に取り付けてもよい。第1のロータ(25)と第2のロータ(26)との間に設けられるドラム(13)と上部ケース(7)の案内面(14)とに鑑別センサ(3)を取り付けるので、第1のロータ(25)と第2のロータ(26)と共に紙幣(10)を回転させながら、紙幣(10)の物理的特性を鑑別センサ(3)により抽出することができる。鑑別センサ(3)は、ホトカプラ等の光学センサに限定されず、磁気ヘッド等の磁気センサにより紙幣(10)の磁気的特徴を検出し又は光学センサと磁気センサとを併用してもよい。
図7及び図8に示すように、駆動装置(12)は、モータ(21)と、モータ(21)により回転される駆動軸(34)に回転可能に取り付けられた一対のピニオン(22)とを備え、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の各々は、ロータ(5)と一体に樹脂形成されかつ各ピニオン(22)に噛み合う内歯車(23)を有する。各ピニオン(22)は、対応する第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の内周面に形成された内歯車(23)に噛み合い、単一のモータ(21)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を同一の速度で同期して回転させる。図8及び図9に示すように、モータ(21)の回転は、モータ(21)の回転軸に取り付けられた駆動歯車(37)、駆動歯車(37)に噛み合うウォームギア又は傘歯車等の小歯車(38)、大きな減速比をもって小歯車(38)に噛み合う中間歯車(39)を介し、中間歯車(39)と共に駆動軸(34)上に固定された一対のピニオン(22)に伝達される。図9の破線の矢印は、導入通路(31)から環状通路(30)を通り導出通路(32)まで搬送される紙幣(10)の軌跡を示す。中間歯車(39)は、駆動軸(34)上で一対のピニオン(22)の間に配置される。また、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の内側に配置した複数のアイドルピニオン(24)を第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の各内歯車(23)に噛み合わせて、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を回転可能に支持する。駆動歯車(37)、小歯車(38)、中間歯車(39)及びピニオン(22)は、モータ(21)の回転力をロータ(5)、即ち第1のロータ(25)と第2のロータ(26)とに伝達する動力伝達手段を構成し、大きな減速比をもって小歯車(38)に噛み合う中間歯車(39)は、逆転防止装置を構成する。従って、モータ(21)を正転又は逆転することにより、動力伝達手段によりロータ(5)又は押圧ローラ(11)を円滑に正転又は逆転することができるが、逆に工具又は紙幣(10)に接続された糸等の牽引具によりロータ(5)又は押圧ローラ(11)に外力を加えても、ロータ(5)又は押圧ローラ(11)の回転が阻止される。
アイドルピニオン(24)は、ドラム(13)の内周面に一端が固定された図示しないピニオン軸の他端に回転可能に取り付けられ、ドラム(13)に隣接する第1のロータ(25)又は第2のロータ(26)を支持する。第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の内歯車(23)に噛み合う複数のアイドルピニオン(24)によって、ボス又はハブを使用せずに第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を所定の位置に回転可能に支持することができる。従って、第1のロータ(25)と第2のロータ(26)とが同期して回転されるので、正しい姿勢で入口(8)に挿入された紙幣(10)の両側部が第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と第1組の押圧ローラ(27)及び第2組の押圧ローラ(28)との間に把持されかつ均等な速度で搬送され、紙幣(10)のジャミングを確実に防止することができる。また、入口(8)から液体が内部に流入しても、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)又はドラム(13)に沿って下方に液体が流下するため、液体の内部への流入を防止することができる。図4では、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を3つのアイドルピニオン(24)により支持し、一組のピニオン(22)によりモータ(21)の回転を伝達するが、アイドルピニオン(24)又はピニオン(22)の数及び配置箇所は、適宜変更できる。駆動装置(12)は、ウォームギア又は傘歯車(38)とは別に、駆動歯車(37)に隣接して配置されたエンコーダ歯車(53)を有し、エンコーダ歯車(53)には、図示しないロータリエンコーダが固定される。ロータリエンコーダは、駆動歯車(37)及びエンコーダ歯車(53)を介してモータ(21)により回転され、回転に応じてパルスを発生する。
モータ(21)及びピニオン(22)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)及びドラム(13)の内側に配置される。前記特許文献3に開示される紙幣鑑別装置では、駆動ローラを支持するボス又はハブ及び駆動シャフトを駆動ローラ内に設けるため、モータ等の駆動装置を駆動ローラの外部に配置しなければならない。しかしながら、本実施の形態では、内歯車(23)により回転する第1のロータ(25)と第2のロータ(26)とによりロータ(5)を構成するので、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の間のドラム(13)内にモータ(21)等の駆動装置(12)を配置して、実装密度を向上し、省スペース化を図ることができる。このため、紙幣(10)の搬送に搬送ベルトを使用しないので、紙幣(10)の搬送距離を短縮できると同時に、駆動系の部品数を減少して、搬送装置(2)及び紙幣鑑別装置全体の小型化軽量化を図り、製造時に容易に組み立てることができる。
図1に示すように、搬送装置(2)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外側で通過位置と排出位置との間で移動可能に設けられる排出用デフレクタ(15)と、ドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に接触する当接位置及びこれらから分離する離間位置との間で移動可能に設けられる返却用デフレクタ(16)とを備えている。ケース(1)の出口(9)に近接して配置される排出用デフレクタ(15)は、ケース(1)と同様の樹脂により形成される。図10に示すように、排出用デフレクタ(15)は、後端部(15b)から先端部(15a)に向って肉薄に形成され、紙幣(10)の幅と略同一又は僅かに大きい幅で、環状通路(30)の両側面に固定された一対の環状側壁(17)の間に配置される。排出用デフレクタ(15)の後端部(15b)は、回転可能に下部ケース(6)に軸着され、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)は、ドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に当接して、紙幣(10)を出口(9)に排出させる図11(a)に示す排出位置と、これらから離間して、紙幣(10)を通過させる図11(b)に示す通過位置との間で移動される。排出位置と通過位置との間での排出用デフレクタ(15)の移動は、アクチュエータ(15c)により行われる。
アクチュエータ(15c)は、一定距離離間して配置された一対のアーム(54)と、一対のアーム(54)の各一端を固定する固定軸(56)と、アーム(54)の間に配置されたソレノイド(29)とを有する。ソレノイド(29)は、図示しないコイルを有するソレノイド本体(29a)と、ソレノイド本体(29a)から離間する方向又はソレノイド本体(29a)に近接する方向に移動可能なプランジャ(29b)とを備え、ソレノイド本体(29a)から突出するプランジャ(29b)の先端部は、固定軸(56)に軸着される。アーム(54)は、排出用デフレクタ(15)の後端部(15b)に形成された取手(35)に係合する係合部(54a)を他端に有する。ソレノイド(29)は、通常排出用デフレクタ(15)を通過位置に偏倚させ、ロータ(5)から離間させる紙幣(10)を出口(9)に排出するときに、付勢されて一時的に排出用デフレクタ(15)を排出位置に移動させる。このため、ソレノイド(29)は、図示しないスプリングにより常時排出用デフレクタ(15)を通過位置に偏倚させて、紙幣(10)を出口(9)に排出するときに、ソレノイド(29)に通電させて、スプリングの弾力に抗してプランジャ(29b)を排出位置に移動させた後に、通電を解除して、排出用デフレクタ(15)を通過位置に移動させることができる。別法として、スプリングを使用せずに、2方向に移動するプッシュプル機能を有するソレノイド(29)を使用して、通電時にプランジャ(29b)を排出位置及び通過位置に移動してもよい。図11(a)に示すように、プランジャ(29b)がソレノイド本体(29a)に近接する上方に移動するとき、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)は、後端部(15b)を中心に回転してドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に当接する方向へ移動する。逆に、図11(b)に示すように、プランジャ(29b)がソレノイド本体(29a)から離間する下方に移動するとき、一対のアーム(54)が固定軸(56)と共に下方に移動し、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)は、軸(15d)で下部ケース(6)に軸着された後端部(15b)を中心に回転してドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面から離間する方向へ移動する。
排出用デフレクタ(15)が通過位置にあるとき、紙幣(10)は、排出用デフレクタ(15)の内側を通って搬送され、排出用デフレクタ(15)が排出位置にあるとき、紙幣(10)は、排出用デフレクタ(15)に沿って出口(9)に排出される。通過位置と排出位置との何れかの位置に排出用デフレクタ(15)を移動することにより、紙幣(10)の回転と排出とを選択的に行うことができる。排出用デフレクタ(15)を駆動するアクチュエータ(15c)は、ソレノイド(29)に限定されず、モータ等の他の装置により動作させてもよい。図10に示すように、一定間隔離間して配置された複数の爪部(36)が排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)に形成され、図5に示すように、ドラム(13)及び一対の側方ドラム(33)の外周面には、爪部(36)に部分的に相補する溝部(57)が形成される。排出位置にある排出用デフレクタ(15)の爪部(36)は、ドラム(13)及び側方ドラム(33)の溝部(57)内に収納され、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)は、ドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に接触する。また、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)に形成される一対の切欠部(58)により排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)が第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)上の外周面又は被覆層(20)に接触しないので、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の回転を阻害しない。
図1に示すように、搬送装置(2)の返却用デフレクタ(16)は、ケース(1)と同様の樹脂により形成されかつケース(1)の入口(8)に近接して第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外側に配置される。図7に示すように、返却用デフレクタ(16)は、排出用デフレクタ(15)と同様の形状に形成され、先端部(16a)に爪部及び切欠部を有する。また、図12に示すように、排出用デフレクタ(15)と同様に、先端部(16a)がドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に接触する当接位置とこれらから分離する離間位置との間で移動可能に返却用デフレクタ(16)の後端部(16b)が下部ケース(6)に軸着される。しかしながら、ドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に自重又はスプリングの弾力で返却用デフレクタ(16)が接触する点で排出用デフレクタ(15)と異なる。
図12(a)に示すように、通常時に、返却用デフレクタ(16)は、先端部(16a)がドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に当接する。この状態で、導入通路(31)から導出通路(32)に向かい、図1では右回転で第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を正転すると、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の外周上に巻き付けられた紙幣(10)は、図12(b)に示すように、返却用デフレクタ(16)を当接位置に付勢するスプリングの弾力又は自重に抗して返却用デフレクタ(16)を外側に押し退けて搬送される。これにより、下部ケース(6)に軸着された後端部(16b)を中心に回転してドラム(13)及び側方ドラム(33)から離間する外側に返却用デフレクタ(16)が回動するので、紙幣(10)は、返却用デフレクタ(16)の内側を通過する。図12(a)に示すように、入口(8)から挿入される紙幣(10)は、返却用デフレクタ(16)上を通り、導入通路(31)に沿って環状通路(30)に紙幣(10)が搬送される。同様に、紙幣(10)を入口(8)に返却する際に、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を逆転すると、図12(a)に示すように、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)に巻き付けられた紙幣(10)は、返却用デフレクタ(16)に沿って第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)から離間して、導入通路(31)を通じて入口(8)に向かい搬送される。
紙幣鑑別装置は、入口(8)から挿入される紙幣(10)を検出して、制御装置(4)に検出信号を出力する入口センサ(43)と、環状通路(30)内での紙幣(10)のジャミング(詰まり)を検出して、制御装置(4)に検出信号を出力するジャムセンサ(41)と、排出位置に移動した排出用デフレクタ(15)を検出して、制御装置(4)に検出信号を発生するデフレクタセンサ(44)と、出口(9)から排出される紙幣(10)を検出して、制御装置に検出信号を発生する出口センサ(42)とを備える。出口センサ(42)は、鑑別センサ(3)を通過した後にジャミングを生じた紙幣(10)を検出する機能も有する。これに対し、ジャムセンサ(41)は、出口センサ(42)を通過した後にジャミングを生じた紙幣(10)を検出する。各センサ(41,43,44)は、鑑別センサ(3)と同様に発光ダイオード及び受光トランジスタからなるホトカプラにより構成される。図1に示すように、入口センサ(43)の発光ダイオード及び受光トランジスタの一方及び他方は、上部ケース(7)の案内面(14)の内側と案内面(14)に対向する下部ケース(6)とにそれぞれケース(1)の入口(8)に隣接して取り付けられる。
図1に示すように、出口センサ(42)の発光ダイオード(42a)及び受光トランジスタ(42b)は、上部ケース(7)内に隣接して取り付けられる。図13に示すように、発光ダイオード(42a)から照射される光は、透明又は導光性の樹脂により形成された導光器(45)内に入射し、導光器(45)から環状通路(30)内に放出される。環状通路(30)内に放出される光は、ドラム(13)内に配置された反射器(62)内に入射し、その後、反射器(61)内で2回反射されて光の進行方向を180度偏向し、再び環状通路(30)を横切り、導光器(45)内を通過して、受光トランジスタ(42b)により受光される。環状通路(30)内に紙幣(10)が存在すると、導光器(45)と反射器(61)との間を通る光が遮断されるので、紙幣(10)の存在を検出することができる。ジャムセンサ(41)の発光ダイオード(41a)及び受光トランジスタ(41b)は、ドラム(13)内に隣接して取り付けられる。出口センサ(42)と同様に、発光ダイオード(41a)の光は、導光器(46)を通じて環状通路(30)内に導出され、環状通路(30)を横切り、下部ケース(6)内に配置された反射器(61)により2回反射される。反射器(61)の反射光は、導光器(46)内を通り受光トランジスタ(41b)により受光される。
導光器(45,46)により発光ダイオード(41a,42a)及び受光トランジスタ(41b,42b)のケース(1)内での配置場所の自由度を向上でき、鑑別センサ(3)及びジャムセンサ(41)のように、同一の回路基板上に複数のセンサ(3,41,42,43,44)を実装することもできる。出口センサ(42)及びジャムセンサ(41)は、環状通路(30)上で略180度の角度で離間して配置され、環状通路(30)内で紙幣(10)の通過後、所定時間の経過時に、紙幣(10)の存否を検出することにより、環状通路(30)内での紙幣(10)のジャミングの可否を検出することができる。本実施の形態の紙幣鑑別装置では、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と第1組の押圧ローラ(27)及び第2組の押圧ローラ(28)との間に紙幣(10)の両側部を把持して紙幣(10)を搬送するので、紙幣(10)のジャミングの発生を抑制できるので、ジャムセンサ(41)を省略し又は鑑別センサ(3)等の他のセンサによりジャムセンサ(41)の機能を代替させてもよい。導光器(45,46)は、反射部材又はプリズム部材等の発光ダイオードの光を反射若しくは屈折する部材により形成してもよい。また、反射器(61,62)を反射板又はプリズムに変更してもよい。
図10に示すように、デフレクタセンサ(44)の発光ダイオード及び受光トランジスタは、上部ケース(7)内に配置される同一の回路基板(59)に実装されて、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)と回路基板(59)とを接続するレバー(47)の移動を検出する。レバー(47)は、回路基板(59)に回動可能に軸着され、排出用デフレクタ(15)がドラム(13)及び側方ドラム(33)から離間する排出位置に移動したとき、デフレクタセンサ(44)の発光ダイオードと受光トランジスタとの間に移動して、発光ダイオードの光を遮断するが、逆に、排出用デフレクタ(15)がドラム(13)及び側方ドラム(33)に接触する当接位置に移動したとき、デフレクタセンサ(44)の発光ダイオードと受光トランジスタとの間から離間して、発光ダイオードの光を通過させる。デフレクタセンサ(44)は、レバー(47)による発光ダイオードの光の遮断を検出し、制御装置(4)に検出信号を出力する。
制御装置(4)は、ケース(1)の上部ケース(7)内に配置され、図14に示すように、中央処理装置(マイクロコンピュータ又はCPU)(48)と、RAM、ROM及びEPROM(不揮発性半導体メモリ)から構成される記憶回路(49)と、入口センサ(43)、鑑別センサ(3)、ジャムセンサ(41)、デフレクタセンサ(44)及びパルスセンサ(60)に駆動信号を付与しかつこれらのセンサからの検出信号を中央処理装置(48)の出力信号に従って受信するセンサ制御回路(50)と、中央処理装置(48)の出力信号を受信してモータ(21)に駆動信号を出力するモータ駆動回路(51)と、中央処理装置(48)の出力信号を受信してソレノイド(29)に駆動信号を出力するソレノイド駆動回路(52)とを備える。記憶回路(49)は、中央処理装置(48)が搬送装置(2)及び各センサ(3,41,42,43,44)の動作を制御する動作プログラム、制御ソフトウエア、鑑別センサ(3)により検出した紙幣(10)の物理的特性と比較する真正紙幣のデータ並びに紙幣鑑別装置自身の識別データ等の情報を記憶する。中央処理装置(48)は、モータ(21)により回転されるロータリエンコーダにより発生するパルスをパルスセンサ(60)により検出して計数し、モータ(21)の回転量から環状通路(30)内での紙幣(10)の搬送位置を決定する。ロータリエンコーダ及びパルスセンサにより紙幣の位置を検出する技術は、従来の紙幣鑑別装置と同一であり、詳述を省略する。
図示しないが、紙幣鑑別装置は、ケース(1)の背面にスタッカ(収納装置)を取り付けて、出口(9)から排出された紙幣(10)を収納することができる。スタッカは、紙幣鑑別装置の環状通路(30)と連絡して形成される収納室を有し、紙幣鑑別装置により真正と判断された紙幣(10)を順次収納する。
紙幣鑑別装置は、図15に示す動作シーケンスのフローチャートに従って作動される。フェースプレート(19)の開口部(55)、即ちケース(1)の入口(8)から使用者が紙幣(10)を挿入(ステップ100)すると、図16に示すように、入口(8)に隣接してケース(1)内に配置された入口センサ(43)が紙幣(10)の先端部を検出する(ステップ101)。入口センサ(43)の検出信号は、センサ制御回路(50)に入力され、中央処理装置(48)は、モータ駆動回路(51)を通じてモータ(21)を駆動し、正転させる(ステップ102)。モータ(21)により中間歯車(39)及び駆動軸(34)を介して一対のピニオン(22)が回転し、各ピニオン(22)により第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)が同期して回転される(ステップ103)。第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)は、アイドルピニオン(24)に支持された状態で回転され、ケース(1)の入口(8)から入口センサ(43)より奥に挿入される紙幣(10)は、ロータ(5)と第1の押圧ローラ(11a)との間に挟持され、導入通路(31)を通り環状通路(30)まで略直線状にケース(1)の内側に搬送される。更に、紙幣(10)は、ロータ(5)と第2の押圧ローラ(11b)、第3の押圧ローラ(11c)、第4の押圧ローラ(11d)、第5の押圧ローラ(11e)、第6の押圧ローラ(11f)及び第7の押圧ローラ(11g)との間に順次搬送され、全長さ方向にわたりロータ(5)の外周上に巻き付けられてロータ(5)と一体に搬送される。次に、図17に示すように、上部ケース(7)の案内面(14)とドラム(13)の頂上付近とに配置された鑑別センサ(3)が紙幣(10)の先端部を検出する(ステップ104)。センサ制御回路(50)の駆動信号に従い鑑別センサ(3)は、環状通路(30)内を移動する紙幣(10)の光学的特徴又は磁気的特徴を先端部から後端部に向かって順次検出する。鑑別センサ(3)の検出信号は、センサ制御回路(50)に入力され、中央処理装置(48)は、検出した紙幣(10)のデータと予め記憶回路(49)に記憶された真正紙幣のデータとを比較して、挿入された紙幣(10)が真正であるか否かを判断する(ステップ105)。このように、紙幣鑑別装置は、紙幣(10)を第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と一体に少なくとも1回転し、鑑別センサ(3)により紙幣(10)の物理的特性を検出して、制御装置(4)により紙幣(10)の真偽判断を行う。
ステップ105において、真正紙幣のデータと一致して制御装置(4)が紙幣(10)を真正であると判断したときに、紙幣(10)は、図18に示すように、環状通路(30)内を移動し、出口センサ(42)及びジャムセンサ(41)を通過する(ステップ106)。真正紙幣と判断された紙幣(10)は、環状通路(30)を360度回転して、導入通路(31)の延長上の環状通路(30)に紙幣(10)の先端部が復帰する。ジャムセンサ(41)を通過した紙幣(10)は、環状通路(30)を一回転して鑑別センサ(3)を再度通過するが、鑑別センサ(3)は、紙幣(10)のデータを検出しない。中央処理装置(48)は、ジャムセンサ(41)が環状通路(30)内で紙幣(10)を検出せずかつ鑑別センサ(3)が紙幣(10)を検出した後の所定時間範囲内に出口センサ(42)が紙幣(10)の先端部を検出したときに、紙幣(10)がジャミングを発生しないと判断し、ソレノイド駆動回路(52)を通じてソレノイド(29)を駆動し(ステップ107)、排出用デフレクタ(15)を排出位置に移動すると、排出用デフレクタ(15)の先端部(15a)がドラム(13)及び側方ドラム(33)の外周面に当接する。デフレクタセンサ(44)は、排出用デフレクタ(15)が排出位置に移動したことを検出し(ステップ108)、中央処理装置(48)は、排出用デフレクタ(15)が正常に動作したと判断する。デフレクタセンサ(44)は、排出用デフレクタ(15)の移動を直接検出する又はソレノイドセンサとしてソレノイド(29)のプランジャ(29b)の移動を検出してもよい。この状態で、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)及び押圧ローラ(11)が回転すると、紙幣(10)は、図19に示すように、排出用デフレクタ(15)の外面に沿って、第8の押圧ローラ(11h)及び第9の押圧ローラ(11i)との間に挟持され、搬送される。紙幣(10)は、排出用デフレクタ(15)に沿って第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)から離間して出口(9)から排出される。
紙幣(10)が排出用デフレクタ(15)により出口(9)から排出される際に、出口センサ(42)は、紙幣(10)の後端部を検出する(ステップ109)。出口センサ(42)の検出信号は、センサ制御回路(50)に送出され、中央処理装置(48)は、モータ駆動回路(51)を通じてモータ(21)を停止すると共に(ステップ110)、ソレノイド駆動回路(52)を通じてソレノイド(29)をオフさせて(ステップ111)、排出用デフレクタ(15)を通過位置に戻す。上記動作により、紙幣鑑別装置は、真正紙幣と判断した紙幣(10)のみを出口(9)から排出する(ステップ112)。
環状通路(30)内でジャミングを生じた紙幣(10)は、ジャムセンサ(41)により検出され、制御装置(4)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を一旦停止した後に逆転させて、詰った紙幣(10)を入口(8)まで逆方向に搬送する。第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を逆転しても排出できない詰った紙幣(10)は、図5に示すように、紙幣鑑別装置の上部ケース(7)を開放して、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)及びドラム(13)を露出させて、容易に取り除くことができる。
第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と共に、紙幣(10)を360度以上の角度で回転するため、紙幣(10)に糸又はテープ等の牽引具を接続して、紙幣鑑別装置の内部に収納された紙幣(10)を不正に引抜く場合に、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)が360度又はそれ以上の角度で回転すると、牽引具が第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)又は第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の周囲に巻き付けられるので、紙幣(10)の不正引抜きを確実に防止することができる。ロータ(5)により構成される本発明の搬送装置(2)は、紙幣(10)の搬送と共に、牽引具による不正引抜きを防止する機能もある。よって、紙幣鑑別装置の部品点数増加、製造コストの増加又は紙幣鑑別装置の大型重量化を抑制して、不正引抜きを防止できる。紙幣(10)に接続される牽引具は、ステップ107の後に紙幣(10)が鑑別センサ(3)を再度通過したときに、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)、ドラム(13)又は側方ドラム(33)に360度以上の角度で巻き付けられる。第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)、ドラム(13)又は側方ドラム(33)に360度以上の角度で牽引具が巻き付けられると共に、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の逆転が阻止されるので、牽引具による紙幣(10)の引抜きを防止することができる。既存のセンサ(3,41,42,43)又は別途設けた検出センサにより牽引具を検知して、図示しない警報機を作動させてもよい。また、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の回転が牽引具により妨害されるため、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)の回転速度の低下を検知して、警報機を作動させてもよい。
真正紙幣のデータと一致せず、ステップ105で真正紙幣と判断されない紙幣(10)は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と共に一回転した後に、継続して更に第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と共に回転され、鑑別センサ(3)により紙幣(10)の光学的特徴又は磁気的特徴を再度検出する。図15に示すように、入口(8)から挿入された後の回転に続く次回転目(ステップ113)で紙幣(10)は、図18と同様に、ジャムセンサ(41)を通過した後に(ステップ114)、図20に示すように、鑑別センサ(3)が紙幣(10)を先端部を検出する(ステップ115)。鑑別センサ(3)は、再び環状通路(30)内を移動する紙幣(10)の物理的特徴を先端部から後端部に向かい検出し、中央処理装置(48)は、検出した紙幣(10)のデータと記憶回路(49)の真正紙幣のデータとを比較して、移動する紙幣(10)が真正であるか否かを判断する(ステップ116)。ステップ116で真正紙幣と判断された紙幣(10)は、ステップ106に進み排出用デフレクタ(15)によりケース(1)の出口(9)から排出されるが、ステップ116で真正紙幣と判断されない紙幣(10)は、次回転が予め決められた所定の回転数nに満たない場合にのみ(ステップ117)、ステップ113に戻されて鑑別センサ(3)により紙幣(10)の光学的特徴を再度検出する(ステップ114〜ステップ116)。所定の回転数(検査回数)nは、例えば3回であり、ステップ113〜ステップ116を2回繰り返しても紙幣(10)が真正紙幣であると判断されないとき、図21に示すように、中央処理装置(48)は、モータ駆動回路(51)に停止信号を出力してモータ(21)を一時停止させた後に、逆転させる(ステップ118)。モータ(21)により第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)が逆転し(ステップ119)、紙幣(10)は、図22に示すように、返却用デフレクタ(16)を通じてケース(1)の入口(8)からフェースプレート(19)の外側に返却される。
鑑別センサ(3)により紙幣(10)の光学的特徴を検出するとき、紙幣(10)の皺等により鑑別センサ(3)が読み取り不良を生ずる場合もあるが、鑑別センサ(3)の読み取り不良による再検査の際にも、ステップ105からステップ113に紙幣鑑別装置の動作を移行して、紙幣(10)の物理的特徴の検出を再度試みる。即ち、本発明の紙幣鑑別装置は、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)を回転して、紙幣(10)の物理的特徴をセンサ(3)により検出しても、制御装置(4)が紙幣(10)の真偽判断を十分に行えない場合に、第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)と共に、同一方向に紙幣(10)を連続して複数回回転させて、継続して真偽判断を行うことができる。この場合に、従来の紙幣鑑別装置のように、搬送装置を逆転して、紙幣(10)を入口(8)に戻す必要がないから、入口(8)に戻された紙幣(10)を使用者が誤って引っ張ることがない。ステップ119でケース(1)の入口(8)から紙幣(10)を返却する際、入口センサ(43)は、返却される紙幣(10)を検出して(ステップ120)、入口センサ(43)の検出信号により、中央処理装置(48)は、モータ駆動回路(51)を通じてモータ(21)を停止させる(ステップ121)。ステップ120で入口センサ(43)が紙幣(10)を検出すると、中央処理装置(48)は、モータ駆動回路(51)を通じてモータ(21)を制御し、紙幣(10)の後端部が入口(8)から大きく突出するように紙幣(10)を搬送する。よって、使用者は、返却された紙幣(10)を容易に紙幣鑑別装置から取り出すことができる。
本発明の前記実施の形態は、種々の変更が可能である。例えば図23に示すように、ロータ(5)を単一とし、ロータ(5)を一対のドラム(13)の間に配置する構造としてもよい。図示しないが、ロータ(5)を三つ以上配置する構造としてもよい。第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)及びドラム(13)並びにそれらの内側に配置される駆動装置(12)を下部ケース(6)内から取り外し可能な構造としてもよい。下部ケース(6)内から第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)、ドラム(13)及び駆動装置(12)を取り外して、環状通路(30)でジャミングした紙幣(10)を良好に除去できる。また、劣化し又は故障した被覆層(20)又は第1のロータ(25)及び第2のロータ(26)等の部品を容易に交換できる。図24に示すように、駆動装置(12)は、複数の押圧ローラ(11)の一つ又は複数をモータ(21)により回転させ、押圧ローラ(11)によりロータ(5)を回転させてもよい。ロータ(5)は、アイドルピニオン(24)ではなく、周囲に配置された複数の押圧ローラ(11)により回転可能に支持される。ケース(1)の入口(8)及び出口(9)の位置は、適宜に変更してよく、例えば出口(9)をケース(1)の底部に形成してもよい。ケース(1)の底面に取り付けたスタッカにより、出口(9)から排出された紙幣(10)を収納することができる。
本発明による紙幣鑑別装置の作用効果を列挙すれば下記の通りである。
[1] ケース(1)の入口(8)から挿入される紙幣(10)は、ロータ(5)と押圧ローラ(11)との間に挟持されかつ全長さ方向にわたり回転するロータ(5)の外周上に巻き付けられるので、ロータ(5)の回転運動によって紙幣(10)を円滑に搬送することができる。
[2] ロータ(5)と押圧ローラ(11)との間に紙幣(10)を把持するため、紙幣(10)の滑りを防止して確実に搬送することができる。
[3] 紙幣(10)をロータ(5)と一体に少なくとも1回転させて、ロータ(5)に巻き付けられた紙幣(10)をロータ(5)から離間させて出口(9)から排出するので、牽引具がロータ(5)又はロータ(5)の周囲に巻き付けられ、紙幣(10)の不正引抜きを確実に防止することができる。
[4] 紙幣(10)の搬送に搬送ベルトを使用しないので、紙幣(10)の搬送距離が短縮されると同時に、駆動系の部品数を減少して、小型軽量化を図ると共に、容易に組み立てることができる。
[5] 押圧ローラ(11)により弾性変形しないロータ(5)の外周上に紙幣(10)を巻き付けて搬送するので、ロータ(5)と押圧ローラ(11)との間で紙幣(10)に対する強力な把持力が得られ、搬送の途中で紙幣(10)のジャミングが発生せず、紙幣(10)を確実に搬送することができる。
[6] 紙幣(10)の真偽判断を十分に行えない場合に、ロータ(5)と共に、同一方向に紙幣(10)を複数回回転させて、センサ(3)の検出信号により継続的な真偽判断を連続的に行うことができる。
[7] この場合に、搬送装置を逆転して、紙幣(10)を入口(8)まで戻す必要がない。
本発明の有価紙葉鑑別装置は、紙幣に限定されず、債券、証明書、クーポン、仮証券、銀行券、有価証券及びチケット等他の有価紙葉の鑑別にも適用することができる。

Claims (20)

  1. 入口及び出口を有するケースと、入口から挿入される紙葉を出口に搬送する搬送装置と、搬送装置により搬送される紙葉の物理的特性を検出して検出信号を発生するセンサと、センサの検出信号により紙葉の真偽を判断して、搬送装置の駆動を制御する制御装置とを備える有価紙葉鑑別装置において、
    搬送装置は、ケース内で回転可能に配置されかつ防滑性の被覆層が形成される外周面を有するロータと、ロータを回転する駆動装置と、ロータの外周面に接触して、ロータの周囲に配置される複数の押圧ローラとを備え、
    ロータと押圧ローラとの間にケースの入口から挿入される紙葉を挟持し、回転するロータの外周上に紙葉を全長さにわたり巻き付けて、ロータと一体に紙葉を少なくとも1回転させ、
    紙葉の物理的特性をセンサにより検出して、制御装置が紙葉を真正と判断するとき、ロータに巻き付けられる紙葉をロータから離間させて出口から排出することを特徴とする有価紙葉鑑別装置。
  2. ロータの全外周長さは、紙葉の全長さより長い請求項1に記載の有価紙葉鑑別装置。
  3. ロータに接触する少なくとも3個の押圧ローラをロータの周囲に配置した請求項1又は2に記載の有価紙葉鑑別装置。
  4. 紙葉を巻き付けたロータを連続的に同一方向に回転させながら、センサの検出信号により紙葉の真偽判定を複数回行う請求項1〜3の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  5. 入口及び出口を有するケースと、入口から挿入される紙葉を出口に搬送する搬送装置と、搬送装置により搬送される紙葉の物理的特性を検出して検出信号を発生するセンサと、センサの検出信号により紙葉の真偽を判断して、搬送装置の駆動を制御する制御装置とを備える有価紙葉鑑別装置において、
    搬送装置は、ケース内で回転可能に配置されるロータと、ロータを回転する駆動装置と、ロータの外周面に接触して、ロータの周囲に配置される複数の押圧ローラとを備え、
    駆動装置は、モータと、ロータ及び押圧ローラのいずれか一方又はロータ及び押圧ローラの両方をモータに駆動連結する動力伝達手段とを備え、
    動力伝達手段は、モータにより回転されるピニオンと、ロータに設けられかつピニオンに噛み合う内歯車とを備え、
    ロータと押圧ローラとの間にケースの入口から挿入される紙葉を挟持し、回転するロータの外周上に紙葉を全長さにわたり巻き付けて、ロータと一体に紙葉を少なくとも1回転させ、
    紙葉の物理的特性をセンサにより検出して、制御装置が紙葉を真正と判断するとき、ロータに巻き付けられる紙葉をロータから離間させて出口から排出することを特徴とする有価紙葉鑑別装置。
  6. 動力伝達手段は、外力を加えてロータ又は押圧ローラの回転を阻止する逆転防止装置を有する請求項5に記載の有価紙葉鑑別装置。
  7. ロータの内側に配置した複数のアイドルピニオンを各内歯車に噛み合わせて、ロータを回転可能に支持する請求項5又は6に記載の有価紙葉鑑別装置。
  8. 内歯車は、ロータと一体に形成される請求項5〜7の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  9. ロータに隣接して、ドラムをケース内に固定した請求項5〜8の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  10. ドラムは、ロータの直径より僅かに小さい直径を有する請求項9に記載の有価紙葉鑑別装置。
  11. モータ及びピニオンをロータ及びドラムの内側に配置した請求項9又は10に記載の有価紙葉鑑別装置。
  12. ケースは、下部ケースと、下部ケースに回転可能に軸着される上部ケースとを備え、
    上部ケースは、ロータの湾曲面に部分的に相補する湾曲形状を有する案内面を備え、
    上部ケースの案内面とドラムとにセンサを取り付けた請求項9〜11の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  13. 通過位置と排出位置との間で移動可能に排出用デフレクタをロータの外側に設け、
    排出用デフレクタが通過位置にあるとき、ロータに巻き付けられる紙葉は、ロータと共に排出用デフレクタの内側を通って搬送され、
    排出用デフレクタが排出位置にあるとき、紙葉は、排出用デフレクタに沿ってロータから離間して出口から排出される請求項5〜12の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  14. 自重又はスプリングの弾力でドラムに返却用デフレクタを接触させ、
    ロータの外周上に巻き付けられる紙葉は、返却用デフレクタを外側に押し退けて搬送され、
    ロータを逆方向に回転すると、ロータの外周上に巻き付けられる紙葉は、返却用デフレクタに沿ってロータから離間して、入口に搬送される請求項9〜13の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  15. ロータの軸方向外側に一対の環状側壁をケース内に設けた請求項1〜14の何れか1項に記載の有価紙葉鑑別装置。
  16. ロータから径方向に一定距離離間して下部ケース内に湾曲部材を設け、ロータと湾曲部材との間及びロータと上部ケースの案内面との間に、紙葉を搬送する環状通路を形成した請求項12に記載の有価紙葉鑑別装置。
  17. 入口から延伸する導入通路は、環状通路に対して接線方向に接続され、出口に延伸する導出通路は、環状通路に対して接線方向に接続される請求項16に記載の有価紙葉鑑別装置。
  18. 入口及び出口を有するケースと、入口から挿入される紙葉を出口に搬送する搬送装置と、搬送装置により搬送される紙葉の物理的特性を検出して検出信号を発生するセンサと、センサの検出信号により紙葉の真偽を判断して、搬送装置の駆動を制御する制御装置とを備える有価紙葉鑑別装置において、
    搬送装置は、ケース内で回転可能に配置されるロータと、ロータを回転する駆動装置と、ロータの外周面に接触して、ロータの周囲に配置される複数の押圧ローラとを備え、
    ロータは、紙葉の搬送方向に対して直角方向に互いに離間して配置される第1のロータ及び第2のロータを備え、
    押圧ローラは、第1のロータの外周面に接触して、第1のロータの周囲に配置される複数の押圧ローラを有する第1組の押圧ローラと、第2のロータの外周面に接触して、第2のロータの周囲に配置される複数の押圧ローラを有する第2組の押圧ローラとを備え、
    第1のロータと第1組の押圧ローラとの間及び第2のロータと第2組の押圧ローラとの間にケースの入口から挿入される紙葉を挟持し、回転する第1のロータ及び第2のロータの外周上に紙葉を全長さにわたり巻き付けて、第1のロータ及び第2のロータと一体に紙葉を少なくとも1回転させ、
    紙葉の物理的特性をセンサにより検出して、制御装置が紙葉を真正と判断するとき、第1のロータ及び第2のロータに巻き付けられる紙葉を第1のロータ及び第2のロータから離間させて出口から排出することを特徴とする有価紙葉鑑別装置。
  19. 駆動装置は、モータと、モータにより回転される駆動軸に回転可能に取り付けられる一対のピニオンとを備え、
    第1のロータ及び第2のロータの各々は、各ピニオンに噛み合う内歯車を有する請求項18に記載の有価紙葉鑑別装置。
  20. 第1のロータと第2のロータとの間にドラムを配置した請求項18又は19に記載の有価紙葉鑑別装置。
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