JP4670334B2 - 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品 - Google Patents

予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP4670334B2
JP4670334B2 JP2004358330A JP2004358330A JP4670334B2 JP 4670334 B2 JP4670334 B2 JP 4670334B2 JP 2004358330 A JP2004358330 A JP 2004358330A JP 2004358330 A JP2004358330 A JP 2004358330A JP 4670334 B2 JP4670334 B2 JP 4670334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
reinforcing
end surface
portions
branch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004358330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006159276A (ja
Inventor
和人 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004358330A priority Critical patent/JP4670334B2/ja
Publication of JP2006159276A publication Critical patent/JP2006159276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4670334B2 publication Critical patent/JP4670334B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

本発明は、予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品に関する。
従来のサイドメンバ等の自動車の車体構造部材は、衝撃吸収性を向上させるために中空構造を有し、かつ強度を補うための補強リブが内側に配置されている。車体構造部材に適用される液圧成形品は、外面材および補強材を有する予備成形体の内部に液圧を供給し、膨出変形させて得られている(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開2003−320960号公報 特開2004−82142号公報
しかし、車体構造部材が、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えている場合、分岐部の強度を補うための補強リブを、液圧成形によって形成することは困難である問題を有している。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、液圧成形品の分岐部の強度を向上させることが可能である予備成形体、分岐部の強度に優れた液圧成形品を得るための液圧成形方法、および、分岐部の強度に優れた液圧成形品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
重ね合わせて接合された縁部を有し、液圧成形品の外面部を形成することとなる第1および第2外面材と、
前記第1および第2外面材の内側に配置され、液圧成形品の中空断面を仕切る補強リブを形成することとなる補強材とを有し、
前記第1および第2外面材は、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を含んでおり、
前記補強材は、前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有し、前記端面部位および中央部位に、接合部および非接合部がそれぞれ配置されている
ことを特徴とする予備成形体である。
上記目的を達成するための請求項9に記載の発明は、
重ね合わせて接合された縁部を有し、液圧成形品の外面部を形成することとなる第1および第2外面材と、
前記第1および第2外面材の内側に配置され、液圧成形品の中空断面を仕切る補強リブを形成することとなる補強材とを有し、
前記第1および第2外面材は、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を含んでおり、
前記補強材は、前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有し、前記端面部位および中央部位に、接合部および非接合部がそれぞれ配置されている予備成形体の内部に、
液圧を付与し、膨出変形させ、
前記第1および第2外面材によって、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えている液圧成形品の外面部を形成し、
前記補強材の端面部位によって、前記拡張部位における外面部の中空断面を仕切る補強リブを形成する
ことを特徴とする液圧成形方法である。
上記目的を達成するための請求項12に記載の発明は、
少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えた液圧成形品であって、
前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有する補強リブを有し、
前記補強リブの端面部位は、液圧成形品の前記拡張部位における外面部の中空断面を仕切っている
ことを特徴とする液圧成形品である。
上記のように構成した本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、補強材の中央部位に、非接合部が配置されているため、補強材は、液圧成形の際における成形性に悪影響を及ぼさない。そのため、予備成形体の内部に、液圧を付与し、膨出変形させる場合、第1および第2外面材によって、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えている液圧成形品の外面部を形成し、かつ接合部が配置される補強材の端面部位によって、拡張部位における外面部の中空断面を仕切る補強リブを形成することが可能である。つまり、液圧成形品の分岐部の強度を向上させることが可能である予備成形体を、提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、補強材の中央部位に、非接合部が配置され、補強材は、液圧成形の際における成形性に悪影響を及ぼさない。そのため、接合部が配置される補強材の端面部位から、液圧成形品の分岐部の強度を補うための補強リブを、液圧成形によって形成することができる。つまり、分岐部の強度に優れた液圧成形品を得るための液圧成形方法を、提供することができる。
請求項12に記載の発明によれば、液圧成形品の拡張部位における外面部の中空断面は、補強リブの端面部位によって仕切られており、強度が補われている。そのため、分岐部の強度に優れた液圧成形品を、提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施の形態1に係る液圧成形品を説明するための斜視図、図2は、図1に示される液圧成形品の正面図、図3は、図1に示される液圧成形品が適用される自動車部品を説明するための平面図である。
成形品60は、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えたサスペンション部品(図3参照)を提供するために適用される。成形品60は、軽量化と高剛性化とを両立させた他の車体構造部材、例えば、アスクル部品やボディサイド部品に適用することも可能である。
成形品60は、第1および第2外面部61,62と、第1および第2補強リブ64,65とを有する。第1および第2外面部61,62は、相対して配置され、重ね合わせられた縁部が、すみ肉溶接によって接合され、接合部63を形成している。接合部63の形成方式は、液圧成形の際において、密閉性が確保されかつ成形性に悪影響を及ぼさなければ、特に限定されず、例えば、レーザ溶接、アーク溶接あるいは接着剤を適用することも可能である。
第1および第2補強リブ64,65は、第1および第2外面部61,62の分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有し、第1および第2補強リブ64,65の端面部位は、成形品60の拡張部位における外面部の中空断面を仕切っている。つまり、成形品60の拡張部位における外面部の中空断面は、補強リブ64,65の端面部位によって仕切られており、強度が補われている。
詳しくは、第2補強リブ65の端面部位の側方部と、第2外面部62の分岐部の拡張部位との間が、接合され、接合部66を形成している。第1補強リブ64の端面部位の中央部と、第2補強リブ65の端面部位の中央部との間が、接合され、接合部67を形成している。第1補強リブ64の端面部位の側方部と、第1外面部61の分岐部の拡張部位との間が、接合され、接合部68を形成している。
接合部66〜68は、レーザや電子ビームを利用する貫通溶接が適用される。しかし、接合部66〜68の形成方式は、良好な接合強度を呈し、かつ液圧成形の際において成形性に悪影響を及ぼさなければ、特に限定されない。
第1および第2外面部61,62と、第1および第2補強リブ64,65とを構成する板材の素材は、特に限定されないが、例えば、冷間圧延鋼板や熱間圧延軟鋼板を適用することが可能である。
なお、第1および第2補強リブ64,65は、第1補強リブ64の端面部位の中央部と、第2補強リブ65の端面部位の中央部との間の接合面の逆側の面に、接合面と位置合わせされた凹部69を有する。
図4は、実施の形態1に係る予備成形体を説明するための平面図、図5は、図4に示される予備成形体の背面図、図6は、図4の線VI−VIに関する断面図、図7は、図4の線VII−VIIに関する断面図、図8は、予備成形体の内部に配置される下方中板および上方中板の形状を説明するための断面図である。
予備成形体50は、外面材および補強材を有する。外面材は、成形品60の第1および第2外面部61,62を形成することとなる部材である。補強材は、成形品60の第1および第2補強リブ64,65を形成することとなる部材である。
外面材を構成する板材は、上板(第1外面材)10および下板(第2外面材)20からなり、重ね合わせられた縁部は、すみ肉溶接によって形成された接合部52を有する。接合部52は、成形品60の接合部63を構成することとなる。補強材を構成する板材は、上方中板(第1補強材)30と下方中板(第2補強材)40からなり、上板10および下板20の内側に配置される。
上板10は、少なくとも3方向に延長している拡張部位13〜15と、拡張部位13〜15が集合する中心部位12とを有する分岐部11を含んでいる。拡張部位15は、ドーム状部17が形成されている端部16を有する。
下板20は、上板10より若干大きいサイズを有し、かつ上板10と相似形であり、少なくとも3方向に延長している拡張部位23〜25と、拡張部位23〜25が集合する中心部位22とを有する分岐部21を含んでいる。拡張部位25は、ドーム状部17と位置合わされた開口部27が形成されている端部26を有する。
上方中板30および下方中板40は、略同一形状であり、上板10および下板20の分岐部11,21の拡張部位13〜15,23〜25および中心部位12,22に相対する端面部位36〜38,46〜48および中央部位35,45を有し、端面部位36〜38,46〜48および中央部位35,45に、接合部54〜56および非接合部がそれぞれ配置されている。
接合部54〜56は、貫通溶接によって形成されており、成形品60の接合部66〜68を構成することとなる。接合部54は、上方中板30の端面部位36〜38の側方部と上板10の分岐部11の拡張部位13〜15との間に、位置する。接合部55は、上方中板30の端面部位36〜38の中央部と下方中板40の端面部位46〜48の中央部との間に、位置する。接合部56は、下方中板40の端面部位46〜48の側方部と下板20の分岐部21の拡張部位23〜25との間に位置する。
以上のように、上方中板30および下方中板40の中央部位35,45に、非接合部が配置されているため、上方中板30および下方中板40の中央部位35,45は、液圧成形の際における成形性に悪影響を及ぼさない。
そのため、予備成形体50の内部に、液圧を付与し、膨出変形させる場合、上板10および下板20によって、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えている液圧成形品の外面部を形成し、かつ接合部54〜56が配置される上方中板30および下方中板40の端面部位によって、液圧成形品の分岐部の拡張部位における外面部の中空断面を仕切る補強リブを形成することが可能である。
上方中板30および下方中板40は、上方中板30の端面部位46〜48の中央部と、下方中板40の端面部位46〜48の中央部との間の接合面の逆側の面に、当該接合面と位置合わせされた凹部31,41を有する(図7および図8参照)。凹部31,41は、例えば、屈曲形状を有し、プレス成形によって形成することが可能であり、成形品60の凹部69を構成することとなる。
凹部31,41は、貫通溶接に利用される。貫通溶接による溶接熱は、板厚減少した箇所を優先的に移動し、また、板厚の2〜3倍の溶け込みを好ましくは必要とする。そのため、凹部31,41の底面の板厚Dは、凹部31,41の近傍(凹部31,41が形成されていない部位)の板厚Dより小さく、また、凹部31,41の幅Wは、板厚Dの2〜3倍となるように設定されている。
下方中板40は、凹部41が下板20と相対するように設置されており、凹部41は、下板20との間に隙間Sを形成している。上方中板30は、凹部31が上板10と相対するように設置されており、凹部31は、上板10との間に隙間Sを形成している。下方中板40の凹部41の背面部位42は、接合部55を介して、上方中板30の凹部31の背面部位32に、連結されている。背面部位32,42は突出形状を有するため、上方中板30と下方中板40との間に、隙間Sが形成される。背面部位32と背面部位42との当接面は、接合面を規定する。
次に、予備成形体の形成方法を説明する。図9は、下板に対する下方中板の接合を説明するための断面図、図10は、図9の線X−Xに関する断面図、図11は、図9に続く、下方中板に対する上方中板の接合を説明するための断面図、図12は、図11の線XII−XIIに関する断面図、図13は、図11に続く、上方中板に対する上板の接合を説明するための断面図、図14は、図13の線XIV−XIVに関する断面図である。
作業台(不図示)の所定位置に配置された下板20に対して、凹部41が下板20と相対するように、下方中板40を配置する。そして、下方中板40の端面部位46〜48の両方の端部を、貫通溶接によって、下板20の拡張部位23〜25に接合し、接合部54を形成する(図9参照)。
その後、下方中板40に対して上方中板30を載置し、上方中板30の端面部位36〜48における凹部31の背面部位32を、下方中板40の端面部位46〜48における凹部41の背面部位42と当接させる。そして、上方中板30の凹部31を、貫通溶接によって、下方中板40の凹部41の背面部位42に接合し、接合部55を形成する(図11参照)。
つまり、接合部55は、外面材(下板20)および補強材を構成する板材(上方中板30および下方中板40)が3枚以上積重ねられた状態で、表面に位置する1枚目の板材(上方中板30)を、その内側に位置する2枚目の板材(下方中板40)に溶接することで、形成される。
また、下方中板40の凹部41は、隙間Sを形成する。つまり、溶接の際に、2枚目の板材(下方中板40)と、その内側に位置する3枚目の板材(下板20)との間に、接合面と位置合わされた隙間Sが配置されている。したがって、隙間Sは、溶接熱の伝達を妨害し、2枚目の板材(下方中板40)と3枚目の板材(下板20)との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
なお、上方中板30は、凹部31の背面部位32を介し、下方中板40の凹部41の背面部位42によって支持されるのみであり、比較的不安定である。そのため、上方中板30と下方中板40との間に形成される隙間Sに、噛まし板58,59を配置することで、不安定状態を解消する。また、隙間Sは、下方中板40と下板20とを接合することで発生する反りを吸収する機能を有しており、溶接不良を削減することで、接合強度が確実に確保される。
接合部55の形成が完了すると、噛まし板58,59が取り外され、上板10が載置され、上板10の縁部と下板20の縁部とが、重ね合わされる。そして、上板10の拡張部位13〜15を、貫通溶接によって、上方中板30の端面部位36〜38の両方の端部に接合し、接合部56を形成する(図13参照)。
この際、上方中板30と下方中板40との間に、隙間Sが存在する。つまり、接合部56は、外面材(上板10および下板20)および補強材を構成する板材(上方中板30および下方中板40)が3枚以上積重ねられた状態で、表面に位置する1枚目の板材(上板10)を、その内側に位置する2枚目の板材(上方中板30)に溶接することで、形成される。そして、2枚目の板材(上方中板30)と、その内側に位置する3枚目の板材(下方中板40)との間に、接合面と位置合わされた隙間Sが配置されている。
したがって、隙間Sは、溶接熱の伝達を妨害し、2枚目の板材(上方中板30)と3枚目の板材(下方中板40)との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
接合部56の形成が完了すると、上板10および下板20の重ね合わせられた縁部が接合され、予備成形体50が得られる(図7参照)。なお、隙間Sに配置される噛まし板58,59は、必要に応じて、適宜省略することも可能である。
図15は、実施の形態1に係る液圧成形装置を説明するための断面図、図16は、図15に示される液圧成形装置の上型を説明するための平面図、図17は、図15に示される液圧成形装置の下型を説明するための平面図である。
液圧成形装置は、成形金型(上型70および下型80)および液圧供給手段90を有する。上型70および下型80は、近接離間可能に設置され、予備成形体50が内側に配置されて、型締めされる。
上型70および下型80は、キャビティ面71,81と、押圧部75,85とを有する。キャビティ面71,81は、成形品60の第1および第2外面部61,62にそれぞれ対応している。押圧部75,85は、型締めによって予備成形体50の外周を把持する部位である。
上型70の押圧部75は、キャビティ面71から延長する凹部76と、凹部76の先端部76Aを取り囲むように配置される円弧状溝77,78とを有する。先端部76Aは、上板10の端部16におけるドーム状部17を縦方向に2分割して得られる部位の外形形状に対応する断面形状を有する。円弧状溝77,78の中心は、先端部76Aの中央である。下型80の押圧部85は、ノズル部91が配置される略矩形の凹部86を有する。
なお、液圧成形装置は、上型70の押圧部75と下型80の押圧部85との間に配置される大型および小型スペーサ(不図示)をさらに有しており、上型70および下型80は、2段階に型締め自在に構成されている。
大型スペーサの厚みは、接合部54,56が配置されている予備成形体50の部位の厚み(上板10および下板20と上方中板30および下方中板40の合計の厚み)に対応して設定されている。小型のスペーサの厚みは、接合部52が配置されている予備成形体50の縁部の厚み(上板10および下板20の合計の厚み)に対応して設定されている。
液圧供給手段90は、例えば、増圧シリンダを利用する圧力発生装置や、成形媒体源が連結されており、液圧回路99に連結される流路98とノズル部91とを有する。流路98は、下型80の内部を延長し、ノズル部91に達している。成形媒体は、例えば、水である。
ノズル部91は、上板10の端部16におけるドーム状部17の内面に対応するドーム状部92と、ドーム状部92を取り囲むように配置される環状凸部94,95とを有する。環状凸部94,95は、上型70の押圧部75の円弧状溝77,78と位置合せされている。
環状凸部94,95のサイズは、円弧状溝77,78のサイズより小さく、板材10,20の厚みを考慮して設定されている。円弧状溝77,78および環状凸部94,95は、必要に応じて、適宜省略することも可能である。
ドーム状部92は、下板20の端部26における開口部27に挿入自在であり、また、流路98と連通している注入口93を有する。ノズル部91を開口部27に挿入し、予備成形体50のドーム状部17に配置する場合、液圧回路99から供給される成形媒体は、ノズル部91および開口部27を経由して、予備成形体50の内部に導入される。そのため、成形媒体は、予備成形体50の内部に液圧を付与し、予備成形体50を膨出変形させることが可能である。
次に、実施の形態1に係る液圧成形方法を説明する。図18は、型締めを説明するための断面図、図19は、図18の線XIV−XIVに関する断面図、図20は、図19に続く、成形初期を説明するための断面図、図21は、図20に続く、型締めを説明するための断面図、図22は、図21に続く、成形中期を説明するための断面図、図23は、図22に続く、成形後期を説明するための断面図である。
予備成形体50が、下型80に配置される。この際、成形品60の第2外面部62を形成することとなる下板20を、キャビティ面81に相対するように配置し、下板20の開口部27を、液圧供給手段90のノズル部91のドーム状部92に位置決めする。
その後、待機位置に退避していた上型70が降下し、下型80に近接することで、上型70および下型80が型締めされる(図18および図19参照)。この際、成形品60の第1外面部61を形成することとなる上板10を、キャビティ面71に相対するように配置し、板材10のドーム状部17を、上型70の押圧部75に位置する凹部76の先端部76Aに嵌合させる。
ドーム状部17の近傍部位は、上型70の押圧部75における円弧状溝77,78と、下型80の凹部86に配置されるノズル部91における環状凸部94,95とによって把持される。これにより、ドーム状部17の近傍部位に、屈曲した部位が環状に形成され、導入される成形媒体に対するシール性が向上する。
予備成形体50の接合部52,54,56は、大型スペーサ(不図示)によって所定のクリアランスが確保されている押圧部75,85に配置される。
液圧供給手段90は、液圧回路99から供給される成形媒体を、ノズル部91および開口部27を経由して、予備成形体50の内部に導入し、液圧を付与する。その結果、予備成形体50は、膨出変形し、予備成形体50の縁部がキャビティ面71,81に向かって移動し、材料流入が引起こされる。
この際、上方中板30および下方中板40の中央部位35,45に、非接合部が配置されているため、上方中板30および下方中板40の中央部位35,45は、成形性に悪影響を及ぼさない。
予備成形体50の接合部54,56が、キャビティ面71,81の内部成形空間に移動すると(図20参照)、上型70および下型80の押圧部75,85の間に配置される大型スペーサ(不図示)が、小型スペーサに交換される。上型70は、小型スペーサの厚みに対応し、さらに降下し、型締することで、予備成形体50の縁部の厚みに対応する所定のクリアランスを確保する(図21参照)。
そして、成形媒体の供給が継続するに伴って、膨出変形する上板10および下板20に接合されている上方中板30および下方中板40(接合部54〜56が配置される端面部位36〜38,46〜48)は、引張られて引伸ばされるため、湾曲して不安定となることが無く、直線的に伸展する(図22)。
また、上方中板30および下方中板40の端面部位36〜38,46〜48の根元部は、接合部54,56の存在によって、L字状に屈曲し、その屈曲部の曲率半径が小さくなる。さらに、端面部位36〜38,46〜48は、接合部55を介して引張り合うため、加えられる力が均衡し、端面部位36〜38,46〜48の根元部の形状は、略同一となる。
予備成形体50の内部が最終液圧に到達すると、成形媒体の供給が停止され、所定時間保持されることで、予備成形体50の膨出が完了する。つまり、上板10および下板20は、成形品60の第1および第2外面部61,62を形成し、上方中板30および下方中板40は、成形品60の第1および第2補強リブ64,65を形成することとなる(図23参照)。そして、除圧した後、上型70を上昇させて型開し、成形品を取り出し、切断などのトリミングが施される。
以上のように、実施の形態1は、液圧成形品の分岐部の強度を向上させることが可能である予備成形体、分岐部の強度に優れた液圧成形品を得るための液圧成形方法、および、分岐部の強度に優れた液圧成形品を、提供することが可能である。
なお、実施の形態1においては、下板20に形成される開口部27に、成形媒体を注入することによって、液圧を付与しているが、特にこの形態に限定されず、多様なタイプの予備成形体および液圧成形装置を適用することが可能である。
例えば、開口部を上板10に形成したり、下板20の開口部27および液圧供給手段90のノズル部91を、適宜複数としたりすることも可能である。また、予備成形体50の接合部54,56を、キャビティ面71,81の内部成形空間に、最初から配置されるように構成することで、型締めを1回とすることも可能である。
次に、実施の形態2を説明する。
図24は、実施の形態2に係る予備成形体を説明するための断面図である。なお、以後においては、実施の形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。実施の形態2に係る予備成形体150は、上方中板と下方中板の形状が同一でない点で、実施の形態1に係る予備成形体50と概して異なる。
詳述すると、予備成形体150においては、上方中板130の端面部位は、略平坦であり、下方中板140の端面部位の両端部の間の略中央に位置している凹部141を有する。下方中板140は、凹部141が下板120と相対するように設置され、下方中板140の端面部位の両端部は、接合部154を介して、下板120の拡張部位に連結されており、凹部141は、下板120との間に隙間Sを形成している。
下方中板140の凹部141の背面部位142は、接合部155を介して、上方中板30の端面部位の両端部の間の略中央と、連結されている。なお、符号132は、下方中板140の凹部141の背面部位142と当接する上方中板130の背面部位であり、背面部位132と背面部位142との当接面は、接合面を規定する。背面部位142は、突出形状を有するため、上方中板130と下方中板140との間に、隙間Sが形成される。
上述にように、下方中板140のみに凹部141が形成されており、接合部155の近傍の形状が、上下対称ではない。一方、液圧成形の初期においては、上方中板130および下方中板140の端面部位は、圧縮加重による曲げ状態を経ることになる(図20参照)。
この際、接合部155における凹部141が配置される側が屈曲し易いため、実施の形態1に係る予備成形体50と異なり、初期曲げの方向が一定となり、接合部155の位置を略中央の位置に確実に保つことが可能となる。つまり、液圧成形における膨らみ量が異なることで、補強リブが歪な形状になるのを避けることが可能である。
以上のように、実施の形態2においては、実施の形態1に比較し、成形品の中空断面を仕切る補強リブの形状品質(精度)を向上させることが可能である。なお、下方中板140を略平坦として、上方中板130に凹部を形成することも可能である。
次に、実施の形態3を説明する。
図25は、実施の形態3に係る下方中板および上方中板を説明するための断面図である。実施の形態3に係る予備成形体は、上方中板および下方中板に突起部が形成されている点で、実施の形態1に係る予備成形体50と概して異なる。
実施の形態3に係る突起部234,244は、凹部231,241の背面部位232,242を挟んで配置され、端部近傍に位置している。突起部234,244は、略平坦な頂部を有する屈曲形状を呈し、例えば、プレス成形によって形成することが可能である。なお、符号235,245は、突起部234,244の窪み状の背面部位を示している。
突起部234,244は、当接自在に位置決めされており、また、突起部234,244の高さは、凹部231,241の背面部位232,242の高さと一致している。
そのため、上方中板230の背面部位232と下方中板240の背面部位242とを相対させて、上方中板230を下方中板240に重ね合せる場合、上方中板230の突起部234および凹部231,241の背面部位232,242は、下方中板240の突起部244および凹部241の背面部位242と、それぞれ当接する。また、上方中板230と下方中板240との間に形成される隙間Sは、背面部位232,242の高さの合計と一致することとなる。
次に、実施の形態3に係る予備成形体の形成方法を説明する。図26は、下方中板に対する上方中板の接合を説明するための断面図、図27は、図26に続く、下板に対する下方中板の接合を説明するための断面図、図28は、図27に続く、上方中板に対する上板の接合を説明するための断面図、図29は、図28に続く、下板に対する上板の接合を説明するための断面図である。
作業台(不図示)の所定位置に配置された下方中板240に対して、上方中板230を重ね合せ、上方中板230の端面部位における突起部234および凹部231,241の背面部位232,242と、下方中板240の端面部位における突起部244および凹部241の背面部位242とを、それぞれ当接させる。そして、上方中板230の凹部231を、貫通溶接によって、下方中板240の凹部241の背面部位242に接合し、接合部255を形成する(図26参照)。
上方中板230は、1箇所で支持される実施の形態1の場合と異なり、突起部234および凹部231の背面部位232を介し、下方中板240の突起部244および凹部241の背面部位242(合計3箇所)によって支持されるため、安定している。そのため、噛まし板58,59(図12参照)を適用しない場合であっても、接合部255を、確実に形成することが可能である。したがって、噛まし板58,59に係る工数を削減することによって、生産性を向上させることが可能である。
その後、作業台(不図示)の所定位置に配置された下板220に対して、下方中板240の凹部241が相対するように、上方中板230と下方中板240の接合体を配置する。そして、下板220の拡張部位を、貫通溶接によって、下方中板240の端面部位の両方の端部に接合し、接合部254を形成する(図27参照)。溶接位置は、突起部244(背面部位245)の近傍である。
つまり、接合部254は、外面材(下板220)および補強材を構成する板材(上方中板230および下方中板240)が3枚以上積重ねられた状態で、表面に位置する1枚目の板材(下板220)を、その内側に位置する2枚目の板材(下方中板240)に溶接することで、形成される。
一方、上方中板230と下方中板240の間に、突起部234,244および凹部231,241の背面部位232,242の当接によって形成された隙間Sが存在している。したがって、隙間Sは、溶接熱の伝達を妨害し、2枚目の板材(下方中板240)と3枚目の板材(上方中板230)との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
接合部254の形成が完了すると、上板210が載置され、上板210の縁部と下板220の縁部とが、重ね合わされる。そして、上板210の拡張部位を、貫通溶接によって、上方中板230の端面部位の両方の端部に接合し、接合部256を形成する(図28参照)。溶接位置は、突起部234(背面部位235)の近傍であり、上方中板230と下方中板240との間には、隙間Sが存在する。
つまり、接合部256は、外面材(上板210および下板220)および補強材を構成する板材(上方中板230および下方中板240)が3枚以上積重ねられた状態で、表面に位置する1枚目の板材(上板210)を、その内側に位置する2枚目の板材(上方中板230)に溶接することで、形成される。そして、2枚目の板材(上方中板230)と、その内側に位置する3枚目の板材(下方中板240)との間に、接合面と位置合わされた隙間Sが配置されている。
したがって、隙間Sは、溶接熱の伝達を妨害し、2枚目の板材(上方中板230)と3枚目の板材(下方中板240)との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
接合部256の形成が完了すると、上板210および下板220の重ね合わせられた縁部が接合され、予備成形体250が得られる(図29参照)。なお、符号252は、縁部に形成される接合部252を示している。
以上のように、実施の形態3においては、実施の形態1および実施の形態2に比較し、予備成形体の形成における生産性を向上させることが可能である。
次に、実施の形態4を説明する。
図30は、実施の形態4に係る補強材を説明するための断面図である。実施の形態4に係る予備成形体350は、上方中板の形状に関して、実施の形態3に係る予備成形体250と概して異なる。
詳述すると、上方中板330の端面部位は、略平坦であり、凹部および突起部を有しておらず、下方中板340の端面部位は、凹部341および突起部344を有する。上方中板330は、下方中板340の凹部341の背面部位342および突起部344(合計3箇所)によって支持されるため、安定している。そのため、実施の形態3の場合と同様に、工数を削減することが可能であり、生産性に優れている。
また、上方中板330と下方中板340の間に、上方中板330と、凹部341の背面部位342および突起部344との当接によって形成された隙間Sが存在している。そのため、接合部355が形成されている上方中板330と下方中板340の接合体を、下板320に配置し、突起部344(背面部位345)の近傍に、接合部254を形成する場合、隙間Sは、実施の形態3の場合と同様に、溶接熱の伝達を妨害し、下方中板40と上方中板230との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
さらに、接合部254の形成が完了した後で、上板310を、上方中板330に配置し、突起部344と当接する部位334の近傍に、接合部356を形成する場合、隙間Sは、実施の形態3の場合と同様に、溶接熱の伝達を妨害し、上方中板330と下方中板340との誤溶接を防ぐことで、接合強度が確実に確保される。
一方、予備成形体350においては、下方中板340のみに凹部341が形成されており、実施の形態2の場合と同様に、接合部355の近傍の形状が、上下対称ではない。したがって、液圧成形が適用される際、接合部355における凹部341が配置される側が屈曲し易いため、初期曲げの方向が一定となり、接合部355の位置を略中央の位置に確実に保つことが可能となる。つまり、液圧成形における膨らみ量が異なることで、補強リブが歪な形状になるのを避けることが可能である。
以上のように、実施の形態4においては、実施の形態3に比べて、成形品の中空断面を仕切る補強リブの形状品質(精度)を向上させることが可能である。
なお、突起部は、下方中板340に形成されることに限定されず、上方中板330に設けることも可能である。また、下方中板340と上方中板330の両方に突起部を形成することも可能である。この場合、突起部の合計の高さは、下方中板340の凹部341の背面部位342の高さと略一致させることが必要である。
次に、実施の形態5を説明する。
図31は、実施の形態5に係る上方中板を説明するための断面図、図32は、実施の形態5に係る下方中板を説明するための断面図、図33は、図31の上方中板と図32の下方中板の嵌合構造を説明するための断面図である。
実施の形態5に係る予備成形体は、上方中板および下方中板の形状に関し、実施の形態3に係る予備成形体250と概して異なる。詳述すると、実施の形態5に係る上方中板430の端面部位は、凹部431の背面部位432を挟んで配置される突起部434を有する。突起部434は、略V字状であり、上方中板430の端面部位の端部近傍に位置している。
一方、下方中板440の端面部位は、凹部441の背面部位442を挟んで配置される受け部444を有する。受け部444は、例えば、プレス成形によって形成される突起部からなり、上方中板430の突起部434と嵌合自在に位置決めされている。受け部444は、上方中板430の突起部434と嵌合自在のくぼみ部444Aが形成された頂部を有する。なお、符号445は、受け部444の窪み状の背面部位を示している。
また、下方中板440の受け部444を、上方中板430の突起部434に嵌合させた際における下方中板440と上方中板430との間に形成される隙間Sは、上方中板430の凹部431の背面部位432の高さと下方中板440の凹部441の背面部位442の高さの合計と一致している。
下方中板440に対して上方中板430を重ね合せる場合、上方中板430の突起部434と下方中板440の受け部444とは、所定の位置で嵌合する。つまり、突起部434および受け部444は、下方中板440に対する上方中板430の位置決め機構として機能する。
したがって、上方中板430の凹部431を、貫通溶接によって、下方中板440の凹部441の背面部位442に接合し、接合部を形成する際(図26参照)、下方中板440に対する上方中板430の重ね合せは、容易かつ迅速に実施可能である。
以上のように、実施の形態5においては、実施の形態3に比較し、予備成形体の形成における生産性を向上させることが可能である。
なお、上方中板430に受け部444を配置し、下方中板440の突起部434を配置することも可能である。また、突起部434と受け部444の嵌合による位置決め機構は、実施の形態2に適用することも可能である。例えば、上方中板130に突起部434を配置し、下方中板140に受け部444を配置することで、下方中板140に対する上方中板130の重ね合せは、容易かつ迅速に実施可能となる。
この場合、下方中板140の受け部444を、上方中板130の突起部434に嵌合させた際における下方中板140と上方中板130との間に形成される隙間Sは、下方中板140の凹部141の背面部位142の高さと一致させる必要がある。また、上方中板130に受け部444を配置し、下方中板140に突起部434を配置することも可能である。
次に、実施の形態6を説明する。
図34は、実施の形態6に係る予備成形体を説明するための斜視図、図35は、実施の形態6に係る液圧成形装置を説明するための断面図である。実施の形態6は、予備成形体の形状および液圧成形装置の構成に関し、実施の形態1と概して異なっている。
詳述すると、実施の形態6に係る予備成形体550は、液圧成形品の外面部を形成することとなる上板510および下板520と、液圧成形品の補強リブを形成することとなる上方中板530と下方中板540と、成形媒体を導入することによって液圧を付与するための非接合部551とを有する。上方中板530および下方中板540は、上板510および下板520の内側に配置される。
非接合部551は、上板510の拡張部位における端部の端面と、下板520の拡張部位における端部の端面との当接面によって構成され、当該当接面は、略円錐状に予備成形されている。非接合部551は、円状の開口部が配置される外側端面と、予備成形体550の内部に連通している内側先端部552を有する。つまり、予備成形体550は、外面材の一方510の端面と他方520の端面との当接面によって形成される開口部を有する。非接合部551は、部分的に配置される形態に限定されず、端面全面に渡って配置することも可能である。
上板510は、上型570のキャビティ面571に相対して配置される。下板520は、下型580のキャビティ面581に相対して配置される。キャビティ面571,581は、成形品の外面部にそれぞれ対応している。
液圧供給手段590は、液圧回路599に連結される流路598と、軸押しポンチ591と、軸押しシリンダ597とを有する。軸押しポンチ591は、上型570および下型580の側面に配置され、軸押しシリンダ597に連結されている。軸押しポンチ591は、ノズル部592を有する。
ノズル部592は、流路598と連通している注入口593を有し、かつ、非接合部551の形状と対応する略円錐状を呈している。軸押しシリンダ597は、軸押しポンチ591を、金型(上型570および下型580)側に向かって進退自在に支持している。軸押しシリンダ597の駆動源は、例えば、油圧あるいは空圧である。
予備成形体550の非接合部551は、その開口部にノズル部592が挿入されると、拡径すると共に、上型570および下型580により当該拡径が規制される。その結果、非接合部551は、ノズル部592に密着して、気密性が確保される。
ノズル部592の注入口593は、予備成形体550の内部に連通している内側先端部552と位置合せされる。そのため、液圧回路599から供給される成形媒体が、流路598および注入口593に導入されると、成形媒体は、非接合部551および内側先端部552を通過して、予備成形体550の内部に注入される。
そのため、液圧供給手段590は、予備成形体550の内部に液圧を付与して膨出変形させことが可能である。
以上のように、実施の形態6においては、外面材の一方の端面と他方の端面との当接面によって形成される開口部に、成形媒体を導入することによって液圧を付与し、予備成形体を膨出変形させることで、液圧成形品の外面部および液圧成形品の中空断面を仕切る補強リブを形成することが可能である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
目的とする液圧成形品の構成に応じて、上板および下板(外面材を構成する板材)の形状、上方中板および下方中板(補強材を構成する板材)の形状、凹部の配置位置、予備成形体における補強材を構成する板材の配置形態などを、適宜変更することが可能である。
例えば、上方中板および下方中板をオフセットして配置および接合することで、液圧成形品の中空断面を略水平方向および略垂直方向に均等に仕切る補強リブを形成することも可能である。また、上方中板および下方中板の形状を、異ならせることで、液圧成形品の中空断面を不均等に仕切る補強リブを得ることも可能である。また、延長部の空いているスペースに、別の補強材を追加して、配置することも可能である。
実施の形態1に係る液圧成形品を説明するための斜視図である。 図1に示される液圧成形品の正面図である。 図1に示される液圧成形品が適用される自動車部品を説明するための平面図である。 実施の形態1に係る予備成形体を説明するための平面図である。 図4に示される予備成形体の背面図である。 図4の線VI−VIに関する断面図である。 図4の線VII−VIIに関する断面図である。 予備成形体の内部に配置される下方中板および上方中板の形状を説明するための断面図である。 予備成形体の予備成形体の形成方法を説明するための平面図であり、下板に対する下方中板の接合を示している。 図9の線X−Xに関する断面図である。 図9に続く、下方中板に対する上方中板の接合を説明するための平面図である。 図11の線XII−XIIに関する断面図である。

図11に続く、上方中板に対する上板の接合を説明するための平面図である。 図13の線XIV−XIVに関する断面図である。 実施の形態1に係る液圧成形装置を説明するための断面図である。 図15に示される液圧成形装置の上型を説明するための平面図である。 図15に示される液圧成形装置の下型を説明するための平面図である。 実施の形態1に係る液圧成形方法を説明するための断面図であり、型締めを示している。 図18の線XIV−XIVに関する断面図である。 図19に続く、成形初期を説明するための断面図である。 図20に続く、型締めを説明するための断面図である。 図21に続く、成形中期を説明するための断面図である。 図22に続く、成形後期を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る予備成形体を説明するための断面図である。 実施の形態3に係る下方中板および上方中板を説明するための断面図である。 実施の形態3に係る予備成形体の形成方法を説明するための断面図であり、下方中板に対する上方中板の接合を示している。 図26に続く、下板に対する下方中板の接合を説明するための断面図である。 図27に続く、上方中板に対する上板の接合を説明するための断面図である。 図28に続く、下板に対する上板の接合を説明するための断面図である。 実施の形態4に係る補強材を説明するための断面図である。 実施の形態5に係る上方中板を説明するための断面図である。 実施の形態5に係る下方中板を説明するための断面図である。 図31の上方中板と図32の下方中板の嵌合構造を説明するための断面図である。 実施の形態6に係る予備成形体を説明するための斜視図である。 実施の形態6に係る液圧成形装置を説明するための断面図である。
符号の説明
10・・上板(第1外面材)、
11・・分岐部、
12・・中心部位、
13〜15・・拡張部位、
16・・端部、
17・・ドーム状部、
20・・下板(第2外面材)、
21・・分岐部、
22・・中心部位、
23〜25・・拡張部位、
26・・端部、
27・・開口部、
30・・上方中板(第1補強リブ)、
31・・凹部、
32・・背面部位、
35・・中央部位、
36〜38・・端面部位、
40・・下方中板(第2補強リブ)、
41・・凹部、
42・・背面部位、
45・・中央部位、
46〜48・・端面部位、
50・・予備成形体、
52,54〜56・・接合部、
58,59・・噛まし板、
60・・成形品、
61,62・・外面部、
63・・接合部、
64,65・・補強リブ、
66〜68・・接合部、
69・・凹部、
70・・上型、
71・・キャビティ面、
75・・押圧部、
76・・凹部、
76A・・先端部、
77,78・・円弧状溝、
80・・下型、
81・・キャビティ面、
85・・押圧部、
86・・凹部、
90・・液圧供給手段、
91・・ノズル部、
92・・ドーム状部、
93・・注入口、
94,95・・環状凸部、
98・・流路、
99・・液圧回路、
120・・下板(第2外面材)、
130・・上方中板(第1補強リブ)、
132・・背面部位、
140・・下方中板(第2補強リブ)、
141・・凹部、
142・・背面部位、
150・・予備成形体、
154,155・・接合部、
210・・上板(第1外面材)、
220・・下板(第2外面材)、
230・・上方中板(第1補強リブ)、
231・・凹部、
232・・背面部位、
234・・突起部、
235・・背面部位、
240・・下方中板(第2補強リブ)、
241・・凹部、
242・・背面部位、
244・・突起部、
245・・背面部位、
250・・予備成形体、
252,254〜256・・接合部、
310・・上板(第1外面材)、
320・・下板(第2外面材)、
330・・上方中板(第1補強リブ)、
334・・突起部と当接する部位、
340・・下方中板(第2補強リブ)、
341・・凹部、
342・・背面部位、
344・・突起部、
345・・背面部位、
350・・予備成形体、
355,356・・接合部、
430・・上方中板(第1補強リブ)、
431・・凹部、
432・・背面部位、
434・・突起部、
440・・下方中板(第2補強リブ)、
441・・凹部、
442・・背面部位、
444・・受け部、
444A・・くぼみ部、
445・・背面部位、
510・・上板(第1外面材)、
520・・下板(第2外面材)、
530・・上方中板(第1補強リブ)、
540・・下方中板(第2補強リブ)、
550・・予備成形体、
551・・非接合部、
552・・内側先端部、
570・・上型、
571・・キャビティ面、
580・・下型、
581・・キャビティ面、
590・・液圧供給手段、
591・・ポンチ、
592・・ノズル部、
593・・注入口、
597・・シリンダ、
598・・流路、
599・・液圧回路、
,D・・板厚、
〜S・・隙間、
W・・幅。

Claims (18)

  1. 重ね合わせて接合された縁部を有し、液圧成形品の外面部を形成することとなる第1および第2外面材と、
    前記第1および第2外面材の内側に配置され、液圧成形品の中空断面を仕切る補強リブを形成することとなる補強材とを有し、
    前記第1および第2外面材は、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を含んでおり、
    前記補強材は、前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有し、前記端面部位および中央部位に、接合部および非接合部がそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする予備成形体。
  2. 前記補強材は、重ね合わせて配置される第1および第2補強材からなることを特徴とする請求項1に記載の予備成形体。
  3. 前記接合部は、
    前記第1補強材の端面部位の側方部と前記第1外面材の分岐部の拡張部位との間、
    前記第1補強材の端面部位の中央部と前記第2補強材の端面部位の中央部との間、および、
    前記第2補強材の端面部位の側方部と前記第2外面材の分岐部の拡張部位との間に、
    位置していることを特徴とする請求項2に記載の予備成形体。
  4. 前記接合部は、前記第1および第2外面材と前記補強材とを構成する板材が3枚以上積重ねられた状態で、表面に位置する1枚目の板材を、前記1枚目の板材の内側に位置する2枚目の板材に溶接することで形成される溶接部を含んでおり、
    前記2枚目の板材と、前記2枚目の板材の内側に位置する3枚目の板材との間に、接合面と位置合わされた隙間が配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の予備成形体。
  5. 前記隙間は、前記2枚目の板材に形成された凹部から構成されることを特徴とする請求項4に記載の予備成形体。
  6. 前記溶接は、貫通溶接であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の予備成形体。
  7. 前記第1および第2外面材のいずれか一方は、成形媒体を注入するための開口部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の予備成形体。
  8. 前記第1外面材の端面と前記第2外面材の端面との当接面によって、成形媒体を導入するための開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の予備成形体。
  9. 重ね合わせて接合された縁部を有し、液圧成形品の外面部を形成することとなる第1および第2外面材と、
    前記第1および第2外面材の内側に配置され、液圧成形品の中空断面を仕切る補強リブを形成することとなる補強材とを有し、
    前記第1および第2外面材は、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を含んでおり、
    前記補強材は、前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有し、前記端面部位および中央部位に、接合部および非接合部がそれぞれ配置されている予備成形体の内部に、
    液圧を付与し、膨出変形させ、
    前記第1および第2外面材によって、少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えている液圧成形品の外面部を形成し、
    前記補強材の端面部位によって、前記拡張部位における外面部の中空断面を仕切る補強リブを形成する
    ことを特徴とする液圧成形方法。
  10. 前記第1および第2外面材のいずれか一方に形成される開口部を経由して、成形媒体を注入することを特徴とする請求項9に記載の液圧成形方法。
  11. 前記第1外面材の端面と前記第2外面材の端面との当接面によって形成される開口部を経由して、成形媒体を注入することを特徴とする請求項9に記載の液圧成形方法。
  12. 少なくとも3方向に延長している拡張部位と、前記拡張部位が集合する中心部位とを有する分岐部を備えた液圧成形品であって、
    前記分岐部の拡張部位および中心部位に相対する端面部位および中央部位を有する補強リブを有し、
    前記補強リブの端面部位は、液圧成形品の前記拡張部位における外面部の中空断面を仕切っている
    ことを特徴とする液圧成形品。
  13. 前記補強リブは、第1および第2補強リブからなることを特徴とする請求項12に記載の液圧成形品。
  14. 前記外面部は、相対して位置する第1および第2外面部からなり、
    前記第1補強リブの端面部位の側方部と、前記第1外面部の分岐部の拡張部位との間、
    前記第1補強リブの端面部位の中央部と、前記第2補強リブの端面部位の中央部との間、および、
    前記第2補強リブの端面部位の側方部と、前記第2外面部の分岐部の拡張部位との間が、
    接合されていることを特徴とする請求項13に記載の液圧成形品。
  15. 前記接合は、溶接であり、
    前記第1補強リブおよび/又は前記第2補強リブは、前記第1補強リブの端面部位の中央部と、前記第2補強リブの端面部位の中央部との間の接合面の逆側の面に、前記接合面と位置合わせされた凹部を有する
    ことを特徴とする請求項14に記載の液圧成形品。
  16. 前記溶接は、貫通溶接であることを特徴とする請求項15に記載の液圧成形品。
  17. 前記液圧成形品は、自動車の車体構造部材に適用されることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の液圧成形品。
  18. 前記自動車の車体構造部材は、サスペンション部品であることを特徴とする請求項17に記載の液圧成形品。
JP2004358330A 2004-12-10 2004-12-10 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品 Expired - Fee Related JP4670334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358330A JP4670334B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358330A JP4670334B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006159276A JP2006159276A (ja) 2006-06-22
JP4670334B2 true JP4670334B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=36661846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004358330A Expired - Fee Related JP4670334B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4670334B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4622624B2 (ja) * 2005-03-29 2011-02-02 日産自動車株式会社 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形部材

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001225114A (ja) * 2000-02-18 2001-08-21 Kawasaki Steel Corp ハイドロフォーム加工方法
JP2003164924A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Nissan Motor Co Ltd 重ね合わせ板材を素材とする中空状構造部品の液圧成形装置と液圧成形方法および中空状構造部品ならびに重ね合わせ板材
JP2004082142A (ja) * 2002-08-23 2004-03-18 Nissan Motor Co Ltd 予備成形体および液圧成形方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63295029A (ja) * 1987-05-25 1988-12-01 Riken Corp 管体の製造方法
JPH11347643A (ja) * 1998-06-12 1999-12-21 Nissan Motor Co Ltd 板材の液圧バルジ成形方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001225114A (ja) * 2000-02-18 2001-08-21 Kawasaki Steel Corp ハイドロフォーム加工方法
JP2003164924A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Nissan Motor Co Ltd 重ね合わせ板材を素材とする中空状構造部品の液圧成形装置と液圧成形方法および中空状構造部品ならびに重ね合わせ板材
JP2004082142A (ja) * 2002-08-23 2004-03-18 Nissan Motor Co Ltd 予備成形体および液圧成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006159276A (ja) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100871208B1 (ko) 액압 성형용 예비 성형체, 액압 성형 방법 및 액압 성형품
US7406849B2 (en) Preform, hydroforming method, and hydroformed product
EP1256397B1 (en) Metallic sheet hydroforming method and forming die
KR20160142872A (ko) 프레스 성형품 및 이것을 구비한 자동차용 구조 부재, 및 그 프레스 성형품의 제조 방법 및 제조 장치
JP4670334B2 (ja) 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品
JP4052297B2 (ja) 液圧成形方法および液圧成形品
JP4873401B2 (ja) 板ハイドロフォーム製品、並びに板ハイドロフォーム成形方法およびこれを用いる板ハイドロフォーム成形装置
US7861489B2 (en) Preform, hydroforming method, and hydroformed product
JP4661141B2 (ja) 液圧成形用予備成形体および液圧成形方法
JP4706213B2 (ja) 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品
JP3646688B2 (ja) 中空状構造部品の液圧成形方法
JP4639726B2 (ja) 液圧成形用予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品
JP4622624B2 (ja) 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形部材
JP3654210B2 (ja) 重ね合せ板材のハイドロフォーム成形方法、その装置および重ね合せ板材
JP4590956B2 (ja) 液圧成形方法
JP2007090353A (ja) 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形品
JP4281463B2 (ja) 液圧成形方法および液圧成形装置
JP4271929B2 (ja) 車両用メンバ部品及びその製造方法
JP4131332B2 (ja) 液圧成形方法
JP2007007717A (ja) 予備成形体、液圧成形方法および液圧成形部材
JP4127176B2 (ja) 抵抗溶接用液圧成形部材および液圧成形部材の抵抗溶接方法
JP2005254286A (ja) 液圧成形装置および液圧成形方法
JP2007014970A (ja) 予備成形体、液圧成形方法、液圧成形装置および液圧成形品
JP4333224B2 (ja) 液圧成形方法
JP2006035281A (ja) 液圧成形方法および液圧成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071029

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110103

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees