JP4271929B2 - 車両用メンバ部品及びその製造方法 - Google Patents

車両用メンバ部品及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,フロントサイドメンバ,クラッシュボックス等の車両用メンバ部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,車両用メンバ部品として,例えば,図11に示すごとく,複数のプレス部品をスポット溶接によって接合してなるものがある(特許文献1参照)。該車両用メンバ部品9は,断面略矩形状の凹部911とその両側端に形成されたフランジ部912とを有する基体91と,上記凹部911の底面913に接合されたリーンフォース92と,上記凹部911を覆うように一対の上記フランジ部912にわたって接合されたクロージングパネル93とからなる。
【0003】
上記車両用メンバ部品9は,例えば,車両のフロントサイドメンバの前端部に取付けられ,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスとして用いられる。かかるクラッシュボックスには,大きな衝突エネルギを吸収できることが要求される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−53076号公報
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記車両用メンバ部品9は,上記基体91とリーンフォース92とクロージングパネル93とを接合してなるが,これらの間には大きな空間94が形成されている。そのため,上記車両用メンバ部品9は,充分な強度を得ることができず,衝突エネルギ吸収性が不充分となるおそれがあるという問題がある。
【0006】
また,上記車両用メンバ部品9の強度,衝突エネルギ吸収性を向上すべく,上記空間94に補強用の縦リブ等を形成することも考えられる。しかし,縦リブをプレス成形によって作製して接合することは,部品組みを複雑にすると共に,溶接個所を増やすこととなる。その結果,製造コストが高くなり,生産効率が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,衝突エネルギを充分に吸収することができる製造容易な車両用メンバ部品及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
第1の発明は,互いに接合された下側部材と上側部材とを有し,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスとして用いられる車両用メンバ部品であって,
上記下側部材は,下側底板部と,該下側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の下側側板部と,該下側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の下側フランジ部とを有し,
上記上側部材は,上記下側底板部よりも幅の狭い上側底板部と,該上側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の上側側板部と,該上側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の上側フランジ部とを有し,
上記下側底板部と上記上側底板部,及び上記下側フランジ部と上記上側フランジ部とは,それぞれ互いに接合されており,
上記下側底板部と上記下側側板部と上記上側フランジ部と上記上側側板部との間には,中空部が形成されていることを特徴とする車両用メンバ部品にある(請求項1)。
【0009】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記車両用メンバ部品は,上記下側部材と上側部材とを互いに接合してなり,上記下側側板部の内側に,上記中空部を挟んで上記上側側板部が配されることとなる。これにより,上記上側側板部が補強用の縦リブとしての役割を果たし,上記車両用メンバ部品の衝突エネルギ吸収性を向上させることができる。即ち,大きな衝突エネルギを充分に吸収することができる車両用メンバ部品を得ることができる。
【0010】
また,上記車両用メンバは,上記下側部材と上側部材との2つの部材を接合することによって,上記のごとく衝突エネルギ吸収性の向上を図ることができる。それ故,特に複雑な構造とすることなく,衝突エネルギ吸収性を向上させることができる。
【0011】
また,上記下側部材と上側部材とは,上記下側底板部と上側底板部との重なり部分,及び上記下側フランジ部と上側フランジ部との重なり部分において接合すればよく,接合個所を比較的少なくすることができる。
従って,製造容易な車両用メンバ部品を得ることができる。
【0012】
以上のごとく,本発明によれば,衝突エネルギを充分に吸収することができる製造容易な車両用メンバ部品を提供することができる。
【0013】
第2の発明は,下側底板部と,該下側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の下側側板部と,該下側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の下側フランジ部とを有する下側部材と,上記下側底板部よりも幅の狭い上側底板部と,該上側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の上側側板部と,該上側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の上側フランジ部とを有する上側部材とを備え,上記下側部材と上記上側部材とは上記下側底板部と上記上側底板部,及び上記下側フランジ部と上記上側フランジ部とにおいてそれぞれ互いに接合されており,かつ上記下側底板部と上記下側側板部と上記上側フランジ部と上記上側側板部との間には,中空部が形成されている車両用メンバ部品を製造する方法であって,
上記下側部材を形成するための下側型面を有する下型と,上記上側部材を形成するための上側型面を有する上型とを用意し,
上記下側型面は断面略矩形状の凹部を有し,上記上側型面は上記凹部の深さと略同等の突出長さであって上記凹部よりも幅の狭い断面略矩形状の突出部を有し,
それぞれ上記下側部材及び上記上側部材の原板となる第1金属板及び第2金属板を互いに重ね合わせた状態で,上記上型の上記突出部によって上記第1金属板及び上記第2金属板の一部を上記下型の上記凹部に押し込むようにしてプレス成形し,
次いで,上記第1金属板及び第2金属板を上記下型と上記上型とによって挟持した状態で,上記第1金属板と上記第2金属板との間に高圧水を注入することにより内圧をかけて,上記第1金属板及び上記第2金属板をそれぞれ上記下側型面及び上記上側型面に沿った形状にハイドロフォーム成形することを特徴とする車両用メンバ部品の製造方法にある(請求項4)。
【0014】
上記製造方法においては,プレス成形とハイドロフォーム成形とを併用して,上記第1金属板及び第2金属板を成形して車両用メンバ部品を得ることができる。そして,上記プレス成形とハイドロフォーム成形とは,同一の下型及び上型を用い,しかも連続して行うことができる。即ち,上記プレス成形の後に下型と上型とを外すことなく,連続してハイドロフォーム成形を行うことができる。
そのため,上記車両用メンバ部品の製造が容易であり,また生産効率に優れている。
従って,第2の発明によれば,上記第1の発明として開示したような衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品を,容易に製造することができる。
【0015】
以上のごとく,本発明によれば,衝突エネルギを充分に吸収することができる製造容易な車両用メンバ部品の製造方法を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明(請求項1)において,上記下側部材及び上側部材は,高張力鋼板(例えばSPFH590)等の金属板からなることが好ましい。
また,本明細書において,「上」,「下」は各部材や部分等の互いの位置関係を表すための便宜的な表現である。従って,例えば上側部材が下側部材よりも地面に近い位置に配されていてもよい。
【0017】
また,上記上側部材の上記上側フランジ部には,一対の該上側フランジ部にわたって上方から上記上側部材を覆う平板状のクロージング部材が接合されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には,一層衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品を得ることができる。
【0018】
また,隣り合う上記下側側板部と上記上側側板部との間隔と,一対の上記上側側板部同士の間隔とは,略同等であることが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記上側側板部が補強用の縦リブとして有効に作用し,一層衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品を得ることができる。
【0019】
また,上記車両用メンバ部品は,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスであることが好ましい(請求項1,請求項7)。
この場合には,本発明品における優れた衝突エネルギ吸収性という作用効果を,特に有効に発揮することができる。
【0020】
次に,上記第2の発明(請求項4)において,上記下側部材と上側部材とをハイドロフォーム成形した後,上記上側部材の上記上側フランジ部に,一対の該上側フランジ部にわたって上方から上記上側部材を覆う平板状のクロージング部材を接合することが好ましい(請求項5)。
この場合には,一層衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品を得ることができる。
【0021】
また,上記第1金属板及び上記第2金属板をプレス成形する前に,周縁部において上記第1金属板と上記第2金属板とを溶接しておくことが好ましい(請求項6)。
この場合には,上記第1金属板と第2金属板との間に供給した高圧水が,上記周縁部から漏れることを確実に防ぎ,上記第1金属板と第2金属板との間に付与された内圧を確実に維持することができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例にかかる車両用メンバ部品及びその製造方法につき,図1〜図8を用いて説明する。
上記車両用メンバ部品1は,図1に示すごとく,互いに接合された下側部材2と上側部材3とを有する。
【0023】
上記下側部材2は,下側底板部21と,該下側底板部21の両側端から上方へ立ち上がった一対の下側側板部22と,該下側側板部22の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の下側フランジ部23とを有する。
上記上側部材3は,上記下側底板部21よりも幅の狭い上側底板部31と,該上側底板部31の両側端から上方へ立ち上がった一対の上側側板部32と,該上側側板部32の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の上側フランジ部33とを有する。
【0024】
上記下側底板部21と上側底板部31,及び上記下側フランジ部23と上側フランジ部33とは,それぞれ互いに接合されている。
上記下側底板部21と下側側板部22と上側フランジ部33と上側側板部32との間には,中空部11が形成されている。
【0025】
また,図1に示すごとく,隣り合う下側側板部22と上側側板部32との間隔aと,一対の上側側板部32同士の間隔bとは,略同等である。そして,2つの下側側板部22及び2つの上側側板部32は,全て互いに略平行に配されており,また,これらは,下側底板部21,上側底板部31,下側フランジ部23,及び上側フランジ部33に対して略垂直に配されている。
【0026】
上記車両用メンバ部品1は,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスである。該クラッシュボックス(車両用メンバ部品1)は,図3に示す車体6におけるフロントサイドメンバ61の前端部に配設されている。
【0027】
上記車両用メンバ部品1の前後の端末部は,図2に示すごとく,上記中空部11を閉塞するように,上記上側部材3の上側側板部32が下側部材2の下側側板部22に重ね合わされている。即ち,上記上側側板部32は,上述してきた間隔aと間隔bが略同等となる位置に配置された一般部321と,上記端末部において下側部材2の下側側板部22に重なる密閉部323と,該密閉部323と上記一般部321との間を連結する斜面部322とを有する。ただし,特に示さない限り,上側側板部32というときは,上記一般部321を示すものとする。
【0028】
次に,本例の車両用メンバ部品1を製造する方法につき,主に図4〜図7を用いて説明する。
図5に示すごとく,上記下側部材2を形成するための下側型面41を有する下型4と,上記上側部材3を形成するための上側型面51を有する上型5とを用意する。
上記下側型面41は断面略矩形状の凹部411を有し,上記上側型面は上記凹部411の深さと略同等の突出長さであって上記凹部411よりも幅の狭い断面略矩形状の突出部511を有する。
【0029】
図5に示すごとく,それぞれ上記下側部材2及び上記上側部材3の原板となる第1金属板12及び第2金属板13を互いに重ね合わせる。この状態で,図6に示すごとく,上記上型5の上記突出部511によって上記第1金属板12及び上記第2金属板13の一部を上記下型4の上記凹部411に押し込むようにしてプレス成形する。
【0030】
次いで,図7,図8に示すごとく,上記第1金属板12及び第2金属板13を上記下型4と上型5とによって挟持した状態で,第1金属板12と第2金属板13との間に高圧水7を注入することにより内圧をかけて,第1金属板12及び第2金属板13をそれぞれ下側型面41及び上側型面51に沿った形状にハイドロフォーム成形する。
上記高圧水7の注入は,図4に示す給水部14から行う。
【0031】
図4に示すごとく,上記第1金属板12及び上記第2金属板13をプレス成形する前には,上記高圧水7を供給するための給水部14を除く全ての周縁部15において,上記第1金属板12と第2金属板13とを溶接しておく。また,上記第1金属板12及び第2金属板13の幅方向の中央部16も溶接しておく。これらの溶接には,レーザ溶接,シーム溶接,アーク溶接等を用いることができる。
【0032】
上記中央部16は,後に,図1に示すごとく,上記下側部材2の下側底板部21と上側部材3の上側底板部31との重なり部分となる部分である。また,上記周縁部15は,後に,下側フランジ部23と上側フランジ部33との重なり部分となる部分である。
また,上記給水部14は,予め上記第1金属板12にプレス成形することにより形成しておく。
【0033】
また,上記第1金属板12及び第2金属板13は,厚み約2mmの高張力鋼板からなる。また,上記第1金属板12と第2金属板13との間に,高圧水7によってかける内圧は約100〜150MPaとすることができる。
【0034】
次に,本例の作用効果につき説明する。
上記車両用メンバ部品1は,上記下側部材2と上側部材3とを互いに接合してなり,下側側板部22の内側に,中空部11を挟んで上側側板部32が配されることとなる。これにより,上記上側側板部22が補強用の縦リブとしての役割を果たし,上記車両用メンバ部品1の衝突エネルギ吸収性を向上させることができる。即ち,大きな衝突エネルギを充分に吸収することができる車両用メンバ部品1を得ることができる。
【0035】
また,上記車両用メンバ1は,上記下側部材2と上側部材3との2つの部材を接合することによって,上記のごとく衝突エネルギ吸収性の向上を図ることができる。それ故,特に複雑な構造とすることなく,衝突エネルギ吸収性を向上させることができる。
【0036】
また,上記下側部材2と上側部材3とは,上記下側底板部21と上側底板部31との重なり部分,及び上記下側フランジ部23と上側フランジ部33との重なり部分において接合すればよく,接合個所を比較的少なくすることができる。
従って,製造容易な車両用メンバ部品1を得ることができる。
【0037】
また,本例によれば,プレス成形(図5,図6)とハイドロフォーム成形(図7,図8)とを併用して,上記第1金属板12及び第2金属板13を成形して車両用メンバ1を製造することができる。そして,図5〜図8に示すごとく,上記プレス成形とハイドロフォーム成形とは,同一の下型4及び上型5を用い,しかも連続して行うことができる。即ち,上記プレス成形の後に下型4と上型5とを外すことなく,連続してハイドロフォーム成形を行うことができる。
そのため,上記車両用メンバ部品1の製造が容易であり,また生産効率に優れている。
【0038】
また,図1に示すごとく,隣り合う下側側板部22と上側側板部32との間隔aと,一対の上側側板部32同士の間隔bとは,略同等であるため,上側側板部32が補強用の縦リブとして有効に作用し,一層衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品1を得ることができる。
【0039】
以上のごとく,本例によれば,衝突エネルギを充分に吸収することができる製造容易な車両用メンバ部品及びその製造方法を提供することができる。
【0040】
(実施例2)
本例は,図9に示すごとく,上側部材3の上側フランジ部33に,一対の該上側フランジ部33にわたって上方から上記上側部材3を覆う平板状のクロージング部材17を接合した車両用メンバ部品10の例である。
上記クロージング部材17は,実施例1に示すごとく,互いに接合された下側部材2及び上側部材3を,プレス成形,ハイドロフォーム成形によって形成した後,上記上側部材3の上側フランジ部33の上面に重ねて溶接する。
その他は,実施例1と同様である。
【0041】
この場合には,一層衝突エネルギ吸収性に優れた車両用メンバ部品を得ることができる。
その他は,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0042】
(実施例3)
本例においては,図10に示すごとく,実施例1,2,及び従来例にそれぞれ示した車両用メンバ部品の衝突エネルギ吸収性につき評価した。
即ち,各車両用メンバ部品に対し,前後方向(図1,図9,図11における紙面に垂直な方向)に衝突した場合に,その衝突エネルギのうち車両用メンバ部品によって吸収された吸収エネルギを測定した。その結果を,図10に示す。
【0043】
同図より明らかなごとく,従来例の車両用メンバ部品9(図11)の吸収エネルギが約10000J程度であったのに対し,実施例1の車両用メンバ部品1(図1)及び実施例2の車両用メンバ部品10(図9)は,吸収エネルギが15000Jを超えて大きかった。即ち,本発明によれば,従来品に対して吸収エネルギを約1.5倍以上に向上させることができることとなる。
【0044】
また,図10から分かるように,クロージング部材17を接合した実施例2にかかる車両用メンバ部品10は,実施例1にかかる車両用メンバ部品1よりも吸収エネルギが高い。それ故,クロージング部材17を接合することにより,衝突エネルギ吸収性が向上することが分かる。
【0045】
上記実施例1〜3においては,クラッシュボックスについての実施例を示したが,本発明は,フロントサイドメンバ,リヤサイドメンバ等,他の車両用メンバ部品に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,車両用メンバ部品の断面図。
【図2】実施例1における,車両用メンバ部品の斜視図。
【図3】実施例1における,車体のフロント部分の斜視図。
【図4】実施例1における,互いに重ね合せた第1金属板と第2金属板の斜視図。
【図5】実施例1における,プレス成形直前の状態を示す,車両用メンバ部品の製造方法の説明図。
【図6】実施例1における,プレス成形直後の状態を示す,車両用メンバ部品の製造方法の説明図。
【図7】実施例1における,ハイドロフォーム成形途中の状態を示す,車両用メンバ部品の製造方法の説明図。
【図8】実施例1における,ハイドロフォーム成形直後の状態を示す,車両用メンバ部品の製造方法の説明図。
【図9】実施例2における,車両用メンバ部品の断面図。
【図10】実施例3における,各車両用メンバ部品の吸収エネルギの測定結果を示す線図。
【図11】従来例における,車両用メンバ部品の断面図。
【符号の説明】
1,10...車両用メンバ部品,
11...中空部,
12...第1金属板,
13...第2金属板,
14...給水部,
17...クロージング部材,
2...下側部材,
21...下側底板部,
22...下側側板部,
23...下側フランジ部,
3...上側部材,
31...上側底板部,
32...上側側板部,
33...上側フランジ部,
4...下型,
41...下側型面,
411...凹部,
5...上型,
51...上側型面,
511...突出部,
7...高圧水,

Claims (7)

  1. 互いに接合された下側部材と上側部材とを有し,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスとして用いられる車両用メンバ部品であって,
    上記下側部材は,下側底板部と,該下側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の下側側板部と,該下側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の下側フランジ部とを有し,
    上記上側部材は,上記下側底板部よりも幅の狭い上側底板部と,該上側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の上側側板部と,該上側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の上側フランジ部とを有し,
    上記下側底板部と上記上側底板部,及び上記下側フランジ部と上記上側フランジ部とは,それぞれ互いに接合されており,
    上記下側底板部と上記下側側板部と上記上側フランジ部と上記上側側板部との間には,中空部が形成されていることを特徴とする車両用メンバ部品。
  2. 請求項1において,上記上側部材の上記上側フランジ部には,一対の該上側フランジ部にわたって上方から上記上側部材を覆う平板状のクロージング部材が接合されていることを特徴とする車両用メンバ部品。
  3. 請求項1または2において,隣り合う上記下側側板部と上記上側側板部との間隔と,一対の上記上側側板部同士の間隔とは,略同等であることを特徴とする車両用メンバ部品。
  4. 下側底板部と,該下側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の下側側板部と,該下側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の下側フランジ部とを有する下側部材と,上記下側底板部よりも幅の狭い上側底板部と,該上側底板部の両側端から上方へ立ち上がった一対の上側側板部と,該上側側板部の上端から互いに反対方向外方へそれぞれ屈曲した一対の上側フランジ部とを有する上側部材とを備え,上記下側部材と上記上側部材とは上記下側底板部と上記上側底板部,及び上記下側フランジ部と上記上側フランジ部とにおいてそれぞれ互いに接合されており,かつ上記下側底板部と上記下側側板部と上記上側フランジ部と上記上側側板部との間には,中空部が形成されている車両用メンバ部品を製造する方法であって,
    上記下側部材を形成するための下側型面を有する下型と,上記上側部材を形成するための上側型面を有する上型とを用意し,
    上記下側型面は断面略矩形状の凹部を有し,上記上側型面は上記凹部の深さと略同等の突出長さであって上記凹部よりも幅の狭い断面略矩形状の突出部を有し,
    それぞれ上記下側部材及び上記上側部材の原板となる第1金属板及び第2金属板を互いに重ね合わせた状態で,上記上型の上記突出部によって上記第1金属板及び上記第2金属板の一部を上記下型の上記凹部に押し込むようにしてプレス成形し,
    次いで,上記第1金属板及び第2金属板を上記下型と上記上型とによって挟持した状態で,上記第1金属板と上記第2金属板との間に高圧水を注入することにより内圧をかけて,上記第1金属板及び上記第2金属板をそれぞれ上記下側型面及び上記上側型面に沿った形状にハイドロフォーム成形することを特徴とする車両用メンバ部品の製造方法。
  5. 請求項4において,上記下側部材と上側部材とをハイドロフォーム成形した後,上記上側部材の上記上側フランジ部に,一対の該上側フランジ部にわたって上方から上記上側部材を覆う平板状のクロージング部材を接合することを特徴とする車両用メンバ部品の製造方法。
  6. 請求項4または5において,上記第1金属板及び上記第2金属板をプレス成形する前に,周縁部において上記第1金属板と上記第2金属板とを溶接しておくことを特徴とする車両用メンバ部品の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項において,上記車両用メンバ部品は,車両の衝突時における衝撃を吸収するためのクラッシュボックスであることを特徴とする車両用メンバ部品の製造方法。
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