JP4366082B2 - 車輌用バンパー補強材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌用バンパー補強材(バンパーリインフォースメント)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に車輌用バンパーの内側には、衝突時の衝撃を吸収して乗員等を保護する目的で衝突時に変形可能なバンパー補強材が設けられている。例えば、特許文献1に開示のバンパバックアップビームは、各々が断面ハット形状をなす前側部材(アウタ材)及び後側部材(インナ材)を対向状態で連結することで構成されている。具体的には図5(A)に示すように、前側部材1の上下水平壁の後端部から垂直に延びる上下一対のフランジ1f,1fと、後側部材2の上下水平壁の前端部から垂直に延びる上下一対のフランジ2f,2fとを面接合すると共に、その面接合部に対してスポット溶接等を施して前側及び後側部材1,2を連結している。
【0003】
【特許文献1】
実開昭61−26664号公報(第1,2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のバンパー補強材にもいくつかの欠点がある。例えば図6(A)に示すように、バンパー補強材は、バンパーのデザイン形状に対応して車輌幅方向に沿って緩やかに湾曲した形状をなすが、その場合、前側部材1のフランジの湾曲形状と後側部材2のフランジの湾曲形状とが正確に対応していないと、バンパー補強材の幅方向全体にわたって前後のフランジ1f,2fをピタリと面接合することができない。例えば、補強材の中心位置(A−A断面位置)では前後のフランジ1f,2fが面接合するが(図6(B)参照)、補強材の端部付近(B−B断面位置)では前後のフランジ1f,2fが素直に面接合せず、前後フランジ間に隙間が生じてしまい溶接を施せない(図6(C)参照)という事態が起こり得る。このような組立時の問題を回避するためには、前側及び後側部材1,2の各々の形状精度を予め高める必要があるが、そうなると各部材の加工精度向上のために製造コストの上昇や生産性の低下を招いてしまう。
【0005】
また、前後フランジ1f,2fの面接合部に溶接を施すとなると、溶接品質確保のために各フランジ1f,2fの全長(高さ)を長くする必要があるが、そのことはコスト上昇を招くのみならず、衝突時にフランジの先端がバンパーカバー等を突き破って外部に露出し人身に危害をもたらす危険性を高めてしまう。更には図5(B)に示すように、前方から後方への衝突荷重を受けて、バンパー補強材が亀甲形に容易に変形してしまい、十分な衝撃吸収性能を発揮できない場合もある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、従来のバンパー補強材が有する欠点を解消した新規なバンパー補強材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1〜)は、車輌の幅方向に延びる略垂立した前面壁と、その前面壁の上下各端部から後方に延びる上下一対の水平壁とを有して断面コ字形状をなす鉄系高張力鋼板製の前側部材と、車輌の幅方向に延びる略垂立した後面壁と、その後面壁の上下各端部から前方に延びる上下一対の水平壁と、これら水平壁の各々の前端部から略垂直方向に延びる上下一対のフランジとを有する鉄系高張力鋼板製の後側部材とを備え、前側部材の上下の水平壁の後端部がそれぞれ対応する後側部材の上下の水平壁の内側に所定の重ね代(S)だけ重なるように、且つ前側部材の上下の水平壁の各後端部と後側部材の後面壁との間に所定の隙間(L1−S)が確保されるように、前側及び後側部材を配置すると共に、前側部材の各水平壁と後側部材の各フランジとによって形成される隅部に溶接を施すことで前側及び後側部材を連結したことを特徴とする車輌用バンパー補強材である。
なお、前側及び後側部材の各々は、熱間プレス法を用いて一体成形されていることは好ましい(請求項4)。
【0008】
この車輌用バンパー補強材によれば、前側部材の上下の水平壁の後端部がそれぞれ対応する後側部材の上下の水平壁の内側に所定の重ね代(S)だけ重なるように前側及び後側部材を配置した状況下において、前側部材の各水平壁と後側部材の各フランジとによって形成される隅部に対して溶接を施し前側及び後側部材を連結しているので、前側及び後側部材の各々の水平壁の長さに微妙なばらつき(又は誤差)があっても、そのことは当該補強材の組み立てに際して何の障害にもならない。つまり、各水平壁の長さにばらつきがあっても、略垂直なフランジとの間に必ず隅部が生じ、その隅部を溶接対象箇所としているので、各水平壁の端部にトリミング等の後加工を施して寸法精度を際限なく高める必要がない。それ故、比較的迅速且つ安価に前側及び後側部材を溶接で連結することができる。また、前側部材の上下の水平壁と、後側部材の上下の水平壁とを部分的に重ね合わせた状態で連結したことで、衝突時における補強材断面形状の変形に対する耐性が高まり、衝撃吸収性能が従来よりも向上する(第0024段落の説明および図4参照)
【0009】
また、後側部材の各フランジは、前側部材の各水平壁との間に溶接のための隅部を形成できる程度の全長(又は高さ)で足りることから、各フランジの長さを短くでき、その結果、製造コスト面及び衝突時の安全面で有利となる。更に、衝突時の衝撃により前側部材が後側部材に向けて後退したとしても、前側部材の各水平壁の後端部が後側部材の略垂立した後壁面によって受け止められ、各水平壁の後端部が後壁面を貫通することはないので、衝突時の安全性が高められる。また、後側部材の各水平壁の前端部に設けられたフランジは、その先端が略垂直方向(上方又は下方)を向いているので、衝突時に各フランジの先端がバンパーカバー等を突き破って前方に突出することがなく、安全性が高められる。
【0010】
本発明の車輌用バンパー補強材において、後側部材の後面壁の略中央から前方に向けて突出する前方突出部を形成すると共に、その前方突出部の前端を前側部材の前面壁に当接させたことは好ましい(請求項2)。前側及び後側部材の組立時に前端が前側部材の前面壁に当接する前方突出部を後側部材の後面壁に設けることで、この前方突出部が、前側部材と後側部材とを部分的に重ね合わせながら相対位置決めする際に役立ち、組み立てがし易くなる。また、前方突出部は、バンパー補強材における前後方向への剛性確保にも貢献する。
【0011】
また、前記前方突出部は、後側部材の上下の水平壁と平行な上下一対の水平部と、前記上下一対の水平部の先端部同士を連結すると共に組立時に前側部材の前面壁の内側に当接する垂直部とから構成されていることは好ましい(請求項3)。前方突出部における上下一対の水平部が後側部材の上下の水平壁と平行に設けられることにより、前後方向への剛性が飛躍的に高められる。
【0012】
(付記)本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を以下に列挙する。
付記1.後側部材の各水平壁の前後長(L1)よりも前側部材の各水平壁の前後長(L2)が長いこと。
【0013】
付記2.前記前側部材及び後側部材の各々は、非ステンレス鋼である鉄系高張力鋼板を出発材料とし、その高張力鋼板を摂氏850〜1050度の温度に加熱すると共に、摂氏850度以上の高温状態を保ったまま当該高張力鋼板に対し、相対的に低温のプレス型を用いてプレス加工することで、付形と焼き入れとを同時に行う熱間プレス法によって製造されていること。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1(A)は本発明に従うバンパー補強材の基本型の断面構造を示し、図1(B)は本発明に従うバンパー補強材の発展型の断面構造を示す。
【0015】
図1(A)及び(B)に示すように、バンパー補強材は、それぞれが車輌の幅方向(図1の紙面と直交する方向)に延びる前側部材10及び後側部材20から構成されている。前側部材10は、垂立した前面壁11と、その前面壁11の上下各端部から後方に延びる上下一対の水平壁12,13とを有しており、前面壁11及び上下水平壁12,13による断面コ字形状をなしている。
【0016】
図1(A)に示す後側部材20は、垂立した後面壁21と、その後面壁21の上下各端部から前方に延びる上下一対の水平壁22,23と、これら水平壁の各々の前端部から垂直方向に延びる上下一対のフランジ24,25とを有し、後面壁21、上下水平壁22,23及び上下フランジ24,25による断面ハット形状をなしている。他方、図1(B)に示す後側部材20は、上記の後面壁21、上下水平壁22,23及び上下フランジ24,25の他に、前方突出部26を有している。この前方突出部26は、後面壁21の略中央から前方に向けて突出するように形成されており、後側部材の上下水平壁22,23と平行な上下一対の水平部26a,26aと、前記上下一対の水平部26a,26aの先端部同士を連結する垂直部26bとから構成されている。後側部材20に対して前側部材10を嵌合させたときに、前方突出部26の前端(即ち垂直部26b)は前側部材の前面壁11の内側に当接する。
【0017】
図1(A)及び(B)に示す前側部材10及び後側部材20にあっては、後側部材の各水平壁22,23の前後長L1(即ち後面壁21からフランジ24,25までの距離)よりも、前側部材の各水平壁12,13の前後長L2の方が長くなるように(L1<L2)、各部材10,20の寸法が設定されている。
【0018】
なお、前側部材10及び後側部材20の各々は、ホットスタンプと呼ばれる熱間プレス法を用いて一体成形されている。具体的には、引張強度が500〜600MPaの範囲内にある非ステンレス鋼である鉄系高張力鋼板であって、0.18〜0.25wt%の炭素、0.15〜0.35wt%の珪素、1.15〜1.40wt%のマンガン、0.15〜0.25wt%のクロムおよび0.01〜0.03wt%のチタンを少なくとも含有してなる鉄系高張力鋼板を出発材料として選択する。この高張力鋼板を摂氏850〜1050度の温度に加熱すると共に、摂氏850度以上の高温状態を保ったまま当該高張力鋼板に対し、前側部材10又は後側部材20の形状に対応した型形状を有する相対的に低温のプレス型(固定型と可動型からなる)を用いてプレス加工することで、図1に示すような形状の前側部材10や後側部材20を一体成形することができる。このような熱間プレス法で一体成形することにより、前側部材10及び後側部材20は単体での平均引張強度が約1500MPaにまで高められ、一般的な冷間プレス法では到底得られない優れた引張強度を持つにいたる。また、熱間プレス法を採用したことで、プレス後に製品が形戻りする現象(スプリングバック)や、時間が経過すると製品が自己崩壊する現象(遅れ破壊)を回避でき、比較的寸法精度に優れた前側部材10及び後側部材20を得ることができる。
【0019】
バンパー補強材の組み立てに際しては、前側部材10の上下水平壁12,13の後端部が、それぞれ対応する後側部材20の上下水平壁22,23の前端部の内側に所定の重ね代Sだけ重なるように、前側部材10と後側部材20とが相対配置される。この点、図1(B)に示す発展型にあっては、後側部材20の前方開口域に対して前側部材10を嵌入した際に前方突出部26の垂直部26bが前側部材の前面壁11の内側に当接することで、所定の重ね代Sを確保しながらの両部材10,20の相対配置を自然に完了できる。それ故、図1(B)の発展型は図1(A)の基本型よりも組み立てが容易である。
【0020】
重ね代Sを確保しながら両部材10,20間の相対配置を完了したところで、前側部材の各水平壁12,13と後側部材の各フランジ24,25との間には、ほぼ直角な隅部が形成される。そして、その隅部に対して溶接トーチTを接近させ、各フランジ24,25の長手方向(図1の紙面と直交する方向)に沿ってアーク溶接を施すことにより(図1には溶接部Wを図示)、前側部材10と後側部材20とが強固に連結される。
【0021】
図2に示すように、前側及び後側部材10,20からなるバンパー補強材は、車輌の基本フレームの一部を構成するバンパーアーム31の前側に固定される。そして、バンパー補強材の前側部材10に対しては、例えばウレタン製の衝撃吸収材32及びそれを覆うバンパーカバー33からなるバンパーが装着される。
【0022】
図3は、バンパーに対し前方から後方に向けて衝撃(衝突荷重)が加わったときの状態、即ち衝突によって衝撃吸収材32が押し潰されると共に、前側部材10と後側部材20との溶接による連結が破壊され、前側部材10が後側部材20に急接近した状態を示す。図3からわかるように、本実施形態のバンパー補強材によれば、衝突時の衝撃により前側部材10が後側部材20の方に後退したとしても、前側部材の各水平壁12,13の後端部が後側部材の垂立した後面壁21によって受け止められ、各水平壁12,13の後端部が後面壁21を貫通することはない。また、後側部材20の各水平壁の前後長L1よりも前側部材10の各水平壁の前後長L2が長くなっており、且つ、後側部材の各水平壁22,23の前端部に設けられた各フランジ24,25の先端は上方又は下方を向いているので、衝突時に各フランジ24,25の先端がバンパーカバー33を突き破って前方に突出することがない。つまり、前側部材10又は後側部材20の一部を構成する先鋭な先端部が衝突時においても外部に露出することがなく、バンパー補強材自体が新たな危険を生み出すことがないので、衝突時の安全性が大幅に高められる。また、後側部材の各フランジ24,25は、前側部材の各水平壁12,13との間に溶接のための隅部を形成できる程度の全長又は高さで足りることから、各フランジ24,25の長さを比較的短くできる。このことも、衝突時の安全性確保と、製造コスト(特に材料コスト)の低減に大きく貢献する。
【0023】
本実施形態のバンパー補強材では、前側部材の上下水平壁12,13の後端部がそれぞれ対応する後側部材の上下水平壁22,23の前端部の内側に重なるように前側及び後側部材10,20を配置した状況下において、前側部材の各水平壁12,13と後側部材の各フランジ24,25とによって形成される隅部に対し溶接を施して両部材10,20を溶接で連結しているので、前側及び後側部材における各水平壁12,13,22,23の長さに微妙なばらつき又は誤差があっても、そのことは当該バンパー補強材の組み立てに際して何の障害にもならない。つまり、各水平壁の長さにばらつきがあっても、垂直なフランジ24,25との間に必ず隅部が生まれ、その隅部を溶接対象箇所としているので、前側及び後側部材10,20の各々をプレス成形で得た後に、それぞれの各水平壁12,13,22,23の端部に対しトリミング等の後加工を施して寸法精度を際限なく高める必要がない。従って、比較的迅速且つ安価に前側及び後側部材10,20を調達でき、ひいてはバンパー補強材の製造コストを低減できる。
【0024】
また、前側部材の上下水平壁12,13と、後側部材の上下水平壁22,23とを部分的に重ね合わせた状態で連結したことで、衝突時における補強材断面形状の変形に対する耐性が高まり、衝撃吸収性能が従来よりも向上する。即ち図4に示すように、前方から後方へ向かう衝突荷重が前側部材の前面壁11に作用した場合、前側部材10には溶接部Wを回動支点とするモーメントM1が働く。このモーメントM1に応じて、上下水平壁12,13の各々の後端部が後側部材20の上下水平壁22,23を垂直方向に押そうとするが、その垂直押圧力に対抗する反作用力に基づく反対向きのモーメントM2が働き、溶接部Wを回動支点とする変形を抑制しようとする。換言すれば、上下水平壁12,13の各々の後端部による溶接部Wを支点とした垂直押圧力が後側部材20の上下水平壁22,23によって受け止められることで、バンパー補強材の断面形状の安易な変形が抑制される。従って、本実施形態のバンパー補強材によれば、従来よりも衝撃吸収性能が向上する。
【0025】
本実施形態によれば、前側及び後側部材10,20を連結するための溶接を、前側部材の各水平壁12,13と後側部材の各フランジ24,25との間に形成される略直角な隅部に対して施すので、溶接品質が非常に安定する。又、後側部材20はプレス成形によって製造されるため、後面壁21から各フランジ24,25までの距離L1が確定している。このため、溶接作業時における溶接トーチTから溶接対象部位(即ち各フランジの根元)までの距離を常に一定に保つことができ、溶接作業がし易くなると共に溶接品質も安定する。
【0026】
本実施形態によれば、前側部材10及び後側部材20の材料として高張力鋼板を用い、且つ前述のような熱間プレス法を用いて加工(付形)しているので、各部材10,20の肉厚を比較的薄くして製品の軽量化を図りながらも、バンパー補強材に要求される必要強度を十分に確保することができる。尚、平均引張強度が約1500MPaにもなる熱間プレス成形品(前側及び後側部材10,20)に対して、トリミング等の切削加工を事後的に施すことは極めて困難であることから、かかる後加工を必要としない本発明のバンパー補強材構造は、熱間プレス法によって得られる部品を用いるのに適した構造と言える。
【0027】
本実施形態によれば、後側部材の各フランジ24,25の全長(又は高さ)を短くできるので、各フランジがバンパーのデザインを制約する要因とならず、意匠設計の自由度が増す。
【0028】
なお、図1(B)のバンパー補強材では、前側及び後側部材10,20の組立時に垂直部26bが前側部材の前面壁11の内側に当接する前方突出部26を後側部材の後面壁21に設けたので、この前方突出部26が、前側部材10と後側部材20とを部分的に重ね合わせながら相対位置決めする際に役立ち、組み立て作業がし易くなる。また、前方突出部26は、バンパー補強材における前後方向への剛性確保にも大いに役立つ。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、バンパー補強材を構成する前側及び後側部材の各水平壁の寸法精度を際限なく高める必要がなく、迅速且つ安価にバンパー補強材を製造することができる。また、衝突時における補強材断面形状の変形に対する耐性が高まり、衝撃吸収性能が従来よりも向上する。更には、前側部材又は後側部材の一部である先端部が衝突時においても外部に露出しにくい構造となっているため、衝突時の安全性が従来よりも高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は本発明のバンパー補強材の断面図。
【図2】バンパー補強材を車輌に装着した状態での断面図。
【図3】バンパー及びその補強材の衝突時における断面図。
【図4】バンパー補強材の断面形状の変形耐性に関する説明図。
【図5】(A)は従来のバンパー補強材の断面図、(B)は衝突時の変形状態を示す図。
【図6】(A)は従来のバンパー補強材の平面図、(B)はA−A線での断面図、(C)はB−B線での断面図。
【符号の説明】
10…前側部材、11…前面壁、12,13…上下一対の水平壁、20…後側部材、21…後面壁、22,23…上下一対の水平壁、24,25…フランジ、26…前方突出部、26a…上下一対の水平部、26b…垂直部、S…重ね代、T…溶接トーチ、W…溶接部。

Claims (4)

  1. 車輌の幅方向に延びる略垂立した前面壁と、その前面壁の上下各端部から後方に延びる上下一対の水平壁とを有して断面コ字形状をなす鉄系高張力鋼板製の前側部材と、
    車輌の幅方向に延びる略垂立した後面壁と、その後面壁の上下各端部から前方に延びる上下一対の水平壁と、これら水平壁の各々の前端部から略垂直方向に延びる上下一対のフランジとを有して断面ハット形状をなす鉄系高張力鋼板製の後側部材とを備え、
    前側部材の上下の水平壁の後端部がそれぞれ対応する後側部材の上下の水平壁の内側に所定の重ね代(S)だけ重なるように、且つ前側部材の上下の水平壁の各後端部と後側部材の後面壁との間に所定の隙間(L1−S)が確保されるように、前側及び後側部材を配置すると共に、
    前側部材の各水平壁と後側部材の各フランジとによって形成される隅部に溶接を施すことで前側及び後側部材を連結したことを特徴とする車輌用バンパー補強材。
  2. 車輌の幅方向に延びる略垂立した前面壁と、その前面壁の上下各端部から後方に延びる上下一対の水平壁とを有して断面コ字形状をなす鉄系高張力鋼板製の前側部材と、
    車輌の幅方向に延びる略垂立した後面壁と、その後面壁の上下各端部から前方に延びる上下一対の水平壁と、これら水平壁の各々の前端部から略垂直方向に延びる上下一対のフランジと、前記後面壁の略中央から前方に向けて突出する前方突出部とを有する鉄系高張力鋼板製の後側部材とを備え、
    前側部材の上下の水平壁の後端部がそれぞれ対応する後側部材の上下の水平壁の内側に所定の重ね代(S)だけ重なるように、且つ前側部材の上下の水平壁の各後端部と後側部材の後面壁との間に所定の隙間(L1−S)が確保されるように、前側及び後側部材を配置すると共に、
    後側部材の前方突出部の前端を前側部材の前面壁に当接させ、
    前側部材の各水平壁と後側部材の各フランジとによって形成される隅部に溶接を施すことで前側及び後側部材を連結したことを特徴とする車輌用バンパー補強材。
  3. 前記前方突出部は、後側部材の上下の水平壁と平行な上下一対の水平部と、前記上下一対の水平部の先端部同士を連結すると共に組立時に前側部材の前面壁の内側に当接する垂直部とから構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車輌用バンパー補強材。
  4. 前記前側及び後側部材の各々は、熱間プレス法を用いて一体成形されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車輌用バンパー補強材。
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