JP4669638B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサ、HCセンサ、NOxセンサ等、被測定ガスに含まれる所定のガス成分を検出するガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関の制御装置として、内燃機関の排気中に含まれる酸素やNOx成分を検出し、その検出結果に応じて、内燃機関に噴射供給する燃料量等を制御する装置が知られている。また、この種の装置で使用されるガスセンサは、排気管等、被測定ガスが流れる流路に検出素子を配置する必要があることから、検出素子を筒状のケースにて把持し、このケースを排気管等に固定することにより、検出素子を被測定ガスが流れる流路に配置するようにしている。
【0003】
また、この種のガスセンサでは、ケースから突出された検出素子をそのまま被測定ガス中に晒すと、被測定ガスに含まれる水滴等が検出素子に当たり、検出素子が劣化することがあるので、ケースには、検出素子を保護するための有底筒状のプロテクタが設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたプロテクタには、被測定ガスを内部の検出素子側に流通させるための通気孔が穿設されることから、内燃機関の始動時等、壁面に付着した水滴が一気に排気管を流れるような場合には、水滴が通気孔から流入して検出素子に当たってしまうという問題があった。
【0005】
また、こうした問題を解決するために、プロテクタを内側プロテクタと外側プロテクタとからなる二重構造にすることも考えられているが、プロテクタを単に二重構造にしたのでは、水滴等から検出素子を確実に保護することができず、また、プロテクタ内での被測定ガスの置換が遅れて、ガスセンサの特性(応答性)が低下してしまう、という問題が発生する。
【0006】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、検出素子を保護するためのプロテクタを二重構造としたガスセンサにおいて、検出素子を水滴等からより確実に保護することができ、しかも、プロテクタ内での被測定ガスの置換を高速に行うことができるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載のガスセンサにおいては、検出素子を保護するプロテクタが、内側プロテクタと外側プロテクタとからなる二重構造となっており、内側プロテクタの側壁には、ケース近傍の基端側と、ケースから離れた先端側とに、夫々、基端側通気孔及び先端側通気孔が形成され、外側プロテクタには、側壁と、ケースとは反対側の先端面とに、夫々、側壁通気孔及び端面通気孔が形成され、しかも、外側プロテクタの側壁通気孔は、プロテクタの中心軸方向に沿って、基端側通気孔と先端側通気孔との間に位置するように形成されている。
【0008】
このように構成された本発明のガスセンサにおいては、内燃機関の排気管等、被測定ガスが流れる測定対象物に対して、被測定ガスがプロテクタの側壁に当たるように配置すれば、被測定ガス中の水滴等が検出素子に当たるのを防止しつつ、検出素子周囲の被測定ガスを、測定すべきガスに速やかに置換することができる。
【0009】
即ち、本発明のガスセンサにおいては、外側プロテクタの先端面に通気孔(端面通気孔)が形成され、内側プロテクタの先端部側壁にも通気孔(先端側通気孔)が形成されているので、これら各プロテクタでは、外側プロテクタの端面通気孔付近を流れる被測定ガスによって、端面通気孔及び先端側通気孔の外側がそれぞれの孔の内側の内部圧力よりも低い負圧となり、各プロテクタ内の被測定ガスは、これら先端部の通気孔を通って内部から外部に排出される。
【0010】
一方、被測定ガスは、外側プロテクタに形成された側壁通気孔を介して、プロテクタ内に流入することになるが、この側壁通気孔は、内側プロテクタの基端側通気孔と先端側通気孔との間に位置するように形成されることから、外側プロテクタの側壁通気孔から内部に流入した被測定ガスの一部は、内側プロテクタの基端側通気孔へと流れ、内側プロテクタ内(つまり検出素子周囲)に流入する。
【0011】
つまり、内側プロテクタ基端側においては、上記のように、内部の被測定ガスが先端側通気孔から排出するので、その内部の圧力が外側プロテクタと内側プロテクタとの間の圧力よりも低くなり、外側プロテクタの側壁通気孔から流入した被測定ガスを、基端側通気孔から吸い込むようになり、結果的に、外側プロテクタの側壁通気孔から内部に流入した被測定ガスの一部が、内側プロテクタ内に吸い込まれるようになるのである。
【0012】
この結果、検出素子周囲では、ケースに把持された基端側から先端側へと被測定ガスが流れるようになり、検出素子周囲の被測定ガスは、センサ周囲の測定すべきガスに常時置換されることになる。よって、本発明によれば、被測定ガスの検出遅れが生じるのを防止し、応答性の高いガスセンサを実現できる。
【0013】
また、外側プロテクタの側壁通気孔は、内側プロテクタの基端側通気孔と先端側通気孔との間に位置するように形成され、内側プロテクタの通気孔と重なることがないので、外側プロテクタの側壁通気孔から被測定ガスと一緒にプロテクタ内に流入した水滴等は、内側プロテクタの外壁に当たる。よって、本発明によれば、被測定ガス中の水滴等が、内側プロテクタ内に侵入して、検出素子に当たるのを防止できる。
【0014】
ここで、外側プロテクタの側壁通気孔は、外側プロテクタの側壁に孔を空けるだけでもよいが、この場合、側壁通気孔から流入する被測定ガスを内側プロテクタの基端側通気孔へと効率良く導くことができないことも考えられる。
そこで、より好ましくは、請求項2に記載のように、外側プロテクタの側壁通気孔に対して、被測定ガスの流れを当該プロテクタが固定されるケース側(換言すれば基端側)に方向付けるルーバーを形成するとよい。
【0015】
つまり、このようにすれば、側壁通気孔から流入する被測定ガスを内側プロテクタの基端側通気孔へと効率よく導くことができ、検出素子周囲の被測定ガスをより速やかに置換することができる。
また次に、上記ルーバーは、請求項3に記載のように、内側プロテクタの基端側通気孔に設けるようにしてもよい。つまり、内側プロテクタの基端側通気孔に、被測定ガスの流れを当該プロテクタが固定されるケース側(換言すれば基端側)に方向付けるルーバーを形成すれば、基端側通気孔から内側プロテクタ内に流入した被測定ガスは、一旦ケース側に導かれ、その後、先端側に流れることになるので、内側プロテクタ内での被測定ガスの置換をより促進することができる。なお、上記ルーバーは、プロテクタとは別体で構成し、プロテクタ作製後に通気孔付近に固定する様にしても良いが、このようにすると、プロテクタの製造が難しくなり、コストアップにつながる。
【0016】
そこで、上記のように、外側プロテクタ若しくは内側プロテクタの側壁にルーバー付きの通気孔を形成する際には、請求項4に記載のように、この通気孔を、プロテクタの側壁を略半円形状の円弧部分で切り欠き、その半円の弦の部分を中心として内側に折り曲げた形状にするとよい。つまり、このようにすれば、プロテクタをプレス成形する際にルーバー付きの通気孔を同時に形成できるようになり、プロテクタの製造を極めて簡単に行うことが可能となる。
【0017】
また、ルーバー付きの通気孔を請求項4に記載のように形成する場合、ルーバーの折り曲げ中心となる半円の弦の部分については、請求項5に記載のように、プロテクタの中心軸に対して直交若しくは所定角度傾斜させるとよい。
つまり、ルーバーの折り曲げ中心となる半円の弦の部分を、プロテクタの中心軸に対して直交させれば、ルーバーの先端が基端方向に真っ直ぐに向くことになるので、ルーバーにより被測定ガスの流れを基端方向に真っ直ぐに向けて、被測定ガスの置換を速やかに実行させることができる。
【0018】
しかし、このようにすると、ルーバーをプレス成形等によって形成した際に、プロテクタの内側に設けた型がルーバーで引っ掛かり、これを取り出すのが困難になることが考えられる。よって、ルーバー付きの通気孔を請求項4に記載のように形成する際には、ルーバーの折り曲げ中心となる半円の弦の部分とプロテクタの中心軸とがなす角度を、製造工程を考慮して、90度若しくはこれよりも所定角度傾斜した角度に設定するようにすればよい。
【0019】
尚、請求項4,5に記載のガスセンサにおいては、ルーバーは半円形状となるが、ガスの流れを規制する機能や製造方法に支承を来さなければ、三日月形、三角形、四角形等、半円以外の他の形状にしてもよい。
また次に、外側プロテクタの先端面に形成される端面通気孔は、先端面を直接穿設することにより形成してもよいが、単なる孔にすると、この孔から水滴等が侵入することも考えられる。
【0020】
そこで、外側プロテクタの先端面に形成される端面通気孔としては、請求項6に記載のように、外側プロテクタの先端面を内側若しくは外側に突出させ、その突出部の側壁の一部を開口させた形状にするとよい。つまり、このようにすれば、外側プロテクタの先端面が直接外部に開口しないので、端面通気孔から水滴等が侵入するのを防止し、検出素子をより確実に保護することができる。
【0021】
そして、特に、請求項7に記載のように、外側プロテクタの先端面を内側に突出させた突出部の側壁の一部を開口させることにより、端面通気孔を形成した場合、内側プロテクタのケースとは反対側の先端面を、外側プロテクタの突出部の内側端面に当接させて、これらを溶接等で接合することができることから、内側プロテクタと外側プロテクタとの位置決め及び固定を極めて簡単に行うことができるようになる。
【0022】
なお、内側プロテクタの先端面は通気孔が形成されていても良いが、水滴などの侵入をより確実に防止するためには、通気孔を形成しないことが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明が適用された実施例の酸素センサ全体の構成を表し、(a)はその外観を表す側面図、(b)はその内部構成を表す断面図である。
【0024】
本実施例の酸素センサは、内燃機関の排気管に取り付けられて、内燃機関の排気中の酸素濃度を検出するためのものであり、酸素濃度検出用の検出素子2と、検出素子2を把持して車両等の排気管に固定するための筒状の主体金具(ケース)4と、主体金具4の後端側に固定された筒状の外筒14と、検出素子2を保護するために主体金具4の先端側に固定された内側プロテクタ30及び外側プロテクタ50とを備える。
【0025】
ここで、検出素子2は、ジルコニア等の酸素イオン電導性固体電解質体からなり、ガス検出部Dとなる先端部両面に多孔質電極を形成した板状の検出素子本体と、検出素子本体のガス検出部Dを加熱して活性化させるための板状のセラミックヒータとを互いに積層し、更に、セラミックヒータが積層されない側の多孔質電極の表面に、スピネル,アルミナ等のセラミックスからなる多孔質の電極保護層を形成した周知のものである。
【0026】
そして、この検出素子2は、主体金具4の内側に設けられた絶縁体6を介して、主体金具4の先端からガス検出部Dが突出するように、主体金具4内に固定される。尚、絶縁体6において、主体金具4の後端側には、検出素子2が挿通される挿通孔6aよりも大径の空隙部6bが形成されており、この空隙部6bにはガラス等からなる封着材8が充填されている。また、絶縁体6と主体金具4とは、タルクリング10と加締めリング12とにより互いに固定されている。この結果、検出素子2は、主体金具4の内側にしっかり(強固に)と固定されることになる。
【0027】
また、外筒14の末端部には、外部からヒータへの通電を行うと共に検出信号を取り出すための複数のリード線22の先端電極を固定するためのテフロングロメット16、及び、テフロングロメット16を外筒14内に固定するためのシールゴム18が嵌め込まれ、その内部には、テフロングロメット16に固定されたリード線22の先端電極と検出素子2とを電気的に接続するためのコネクタ部20が設けられている。
【0028】
次に、本発明の主要部である内側プロテクタ30及び外側プロテクタ50の構成を、図2及び図3を用いて説明する。
尚、図2において、(a)は、主体金具4に取り付けられたプロテクタ部分を拡大して表す一部破断正面図、(b)は外側プロテクタ50の外観を表す正面図、(c)は外側プロテクタ50の外観を表す側面図、(d)は内側プロテクタ30の外観を表す正面図、(e)は内側プロテクタ30の外観を表す側面図である。
【0029】
また、図3において、(a)は外側プロテクタ50を正面から見た断面図、(b)は外側プロテクタ50を側面から見た断面図、(c)は内側プロテクタ30を正面から見た断面図、(d)は内側プロテクタ30を側面から見た断面図、(e)は両プロテクタ30,50を接続した状態を正面から見た断面図、(f)は同じく両プロテクタ30,50を接続した状態を側面から見た断面図である。
【0030】
内側プロテクタ30及び外側プロテクタ50は、主体金具4の先端から突出した検出素子2(詳しくはガス検出部D)の周囲を二重に覆うことにより、検出素子2を外部から保護するためのものであり、一方の開放端が閉じられた筒状(有底筒状)に形成されている。
【0031】
そして、図2,図3から明らかなように、内側プロテクタ30は、その上から外側プロテクタ50を被せた際に、各プロテクタ30,50の側壁及び主体金具4とは反対側の先端面の間に所定幅の空隙が形成されるように、外側プロテクタ50に比べて小さくなっている。
【0032】
また、内側プロテクタ30の側壁において、主体金具4近傍の基端側と、主体金具4から離れた先端側とには、夫々、内側プロテクタ30(延いては酸素センサ)の中心軸Zを中心とする軸周りに、略等間隔で、複数(本実施例では6個)の基端側通気孔32及び先端側通気孔34が形成されており、外側プロテクタ50の側壁にも、中心軸Zを中心とする軸周りに略等間隔で複数(本実施例では6個)の側壁通気孔52が形成されている。
【0033】
尚、この側壁通気孔52は、中心軸Z方向に沿って、内側プロテクタ30の基端側通気孔32と先端側通気孔34との間に位置するように、外側プロテクタ50の中心軸Z方向の略中央部分に形成されている。
また、これら両プロテクタ30,50の側壁に形成された通気孔の内、内側プロテクタ30の側壁に形成された基端側通気孔32、及び、外側プロテクタ50の側壁に形成された側壁通気孔52には、ルーバー32a,52aが夫々設けられている。
【0034】
このルーバー32a,52a付きの基端側通気孔32及び側壁通気孔52は、略半円形状を呈する円弧の中心が主体金具4を向くようにして、各プロテクタ30,50の側壁を略半円の円弧で切り欠き、その半円の弦に当たる部分を中心にして、略半円形状の側壁部分を各プロテクタ30,50の内側に向けて所定角度だけ折り曲げることにより、形成されている。そして、この折り曲げられた略半円形状の側壁部分がルーバー32a,52aとなり、各プロテクタ30,50内に流入する被測定ガスが、主体金具40方向に流れるように、被測定ガスの流れを規定する。
【0035】
尚、内側プロテクタ30の側壁に形成される先端側通気孔34は、丸孔からなり、ルーバー等は設けられていない。
また次に、外側プロテクタ50の主体金具4とは反対側の先端面には、端面通気孔54が形成されている。この端面通気孔54は、主体金具4の先端面の中央部分を矩形の金型を利用してプロテクタ内に突出させ、その突出部50aの一対の側壁部分(正面から見て左右側面)を開口させることにより形成されている。
【0036】
一方、内側プロテクタ30の開口端側(つまり、主体金具4に固定される基端側)は、前記各通気孔32,34が形成された本体部分よりも大径になっており、この大径部36にて、内側プロテクタ30を外側プロテクタ50内に嵌合できるようにされている。
【0037】
また、この大径部36には、中心軸Zに沿った溝部38が形成されており、外側プロテクタ50には、内側プロテクタ30を内部に収納した際、この溝部38に挿通されて、内側プロテクタ30が外側プロテクタ50内で回転するのを禁止する周り止め用の突起58が内側に向かって突設されている。
【0038】
そして、これら各プロテクタ30,50を実際に酸素センサに組み付ける際には、図3(e),(f)に示す如く、上記溝部38と突起58とにより、内側プロテクタ30と外側プロテクタ50との中心軸Z周りの相対位置を位置決めしつつ、内側プロテクタ30を外側プロテクタ50内に収納し、内側プロテクタ30の先端面を、外側プロテクタ50の先端面に形成された突出部50aに当接させて、その部分を数カ所、溶接により接合する(図2(a),図3(e)に示す接合部60参照)ことにより、両プロテクタ30,50が接合される。
【0039】
また、このように内側プロテクタ30と外側プロテクタ50とを接合することにより形成された二重構造のプロテクタは、その開口部に主体金具4の先端部分を嵌入することにより主体金具4に装着され、更に、嵌入部を溶接等により接合(図2(a)に示す接合部62参照)することにより、主体金具4と一体化される。
【0040】
以上のように構成された本実施例の酸素センサにおいては、内燃機関の排気管に対して、排気管を流れる被測定ガス(排気)が、外側プロテクタ50の側壁に当たるように配置すれば、排気中の水滴等が検出素子2に当たるのを防止しつつ、検出素子2周囲の被測定ガスを排気管を実際に流れる排気に速やかに置換することができる。
【0041】
つまり、本実施例の酸素センサにおいては、外側プロテクタ50の先端面に端面通気孔54が形成されており、内側プロテクタ30の側壁の先端部にも、先端側通気孔34が形成されているので、排気管を流れる排気によって、端面通気孔54及び先端側通気孔34の外側が外側プロテクタ50及び内側プロテクタ30の内部圧力よりも低い負圧となる。よって、各プロテクタ50,30内の被測定ガスは、これら先端部の通気孔54,34を通って外部に排出されることになる。
【0042】
一方、排気は、外側プロテクタ50の側壁に形成された側壁通気孔52を通ってプロテクタ内に流入するが、この側壁通気孔52は、内側プロテクタ30の基端側通気孔32と先端側通気孔34との間に位置するように形成され、しかも、側壁通気孔52には、排気を酸素センサの基端側(換言すれば内側プロテクタ30の基端側通気孔32側)へと導くルーバー52aが設けられているため、側壁通気孔52から外側プロテクタ50内に流入した排気は、酸素センサの基端側へと流れ、内側プロテクタ30の基端側通気孔32から内側プロテクタ30内(つまり検出素子2周囲)へと流入する。
【0043】
また、内側プロテクタ30の基端側通気孔32にも、外側プロテクタ50の側壁通気孔52と同様に、排気を酸素センサの基端側へと導くルーバー32aが設けられているため、基端側通気孔32から内側プロテクタ30内に流入した排気は、更に内側プロテクタ30内で更に基端側へと流れる。
【0044】
そして、内側プロテクタ30内の被測定ガスは、上記のように、排気管内での排気の流れによって生じる負圧によって、先端側通気孔34から外に抜けようとするので、内側プロテクタ30内に流入した排気は、酸素センサの基端側に一旦流れ込んだ後、方向を変えて、先端側に流れ、先端側通気孔34から外に排出される。そして、このように内側プロテクタ30から排出された排気は、外側プロテクタ50の端面通気孔54から、排気管内に排出される。
【0045】
このように、本実施例の酸素センサにおいては、図3(e),(f)に点線の矢印で示すように、被測定ガスである排気を、外側プロテクタ50の側壁通気孔52、内側プロテクタ30の基端側通気孔32を介して、内側プロテクタ30内の基端側に一旦取り込み、その後、内側プロテクタ30の先端側通気孔34、外側プロテクタ50の端面通気孔54を介して、排気管内に排出する。
【0046】
このため、本実施例の酸素センサによれば、内側プロテクタ30内に被測定ガスが滞留するのを防止し、被測定ガスを酸素濃度を測定すべき排気に速やかに置換することができる。よって、本実施例の酸素センサによれば、被測定ガス中(排気中)の酸素濃度を応答遅れなく測定することができ、内燃機関の制御の応答性を高め、制御精度を向上することができる。
【0047】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、外側プロテクタ50及び内側プロテクタ30の全体形状は、単に有底筒状であるものとして説明したが、例えば、図4(a)に示すように、外側プロテクタ50については、その先端部分を、先端側程径が小さくなるように所謂テーパー形状に形成してもよい。
【0048】
また、例えば、上記実施例では、基端側通気孔32及び側壁通気孔52に形成されるルーバー32a,52aについては、略半円形状を呈するルーバー32a,52aの円弧の中心が主体金具4に向くように(換言すれば、ルーバー32a,52aの折り曲げ部分である円弧の弦に当たる部分が中心軸Zに対して直交するように)形成するものとして説明したが、図4(b)に示すように、略半円形状を呈するルーバー32a,52aの折り曲げ部分である円弧の弦に当たる部分を、中心軸Zに対して所定角度で傾斜させるようにしても良い。
【0049】
また、上記実施例では、本発明を、内燃機関の排気管に取り付けられる酸素センサに適用した場合について説明したが、本発明のガスセンサは、NOxセンサ等、酸素センサ以外のガスセンサであっても、上記実施例と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。更に検出素子の形状としても、板型に限らず、筒型の素子に対しても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の酸素センサの構成を表す説明図である。
【図2】 実施例の酸素センサのプロテクタの取付構造及びそのプロテクタの外観を説明する説明図である。
【図3】 実施例の酸素センサのプロテクタの断面及び2つのプロテクタの組み付け状態を説明する説明図である。
【図4】 酸素センサのプロテクタの他の構成例を表す説明図である。
【符号の説明】
2…検出素子、4…主体金具(ケース)、6…絶縁体、8…封着材、30…内側プロテクタ、32…基端側通気孔、34…先端側通気孔、50…外側プロテクタ、52…側壁通気孔、54…端面通気孔、32a,52a…ルーバー。

Claims (7)

  1. 被測定ガス中の被検出成分を検出する検出素子と、
    該検出素子を突出させた状態で把持する筒状のケースと、
    該ケースから突出した前記検出素子の周囲を覆うように前記ケースに固定される有底筒状のプロテクタと、
    を備えたガスセンサであって、
    前記プロテクタは、内側プロテクタと外側プロテクタとからなり、
    前記内側プロテクタの側壁には、前記ケース近傍の基端側と、前記ケースから離れた先端側とに、夫々、基端側通気孔及び先端側通気孔が形成され、
    前記外側プロテクタには、側壁と、前記ケースとは反対側の先端面とに、夫々、側壁通気孔及び端面通気孔が形成され、
    しかも、前記外側プロテクタの側壁通気孔は、当該プロテクタの中心軸方向に沿って、前記基端側通気孔と前記先端側通気孔との間に位置するように形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記外側プロテクタの側壁通気孔には、当該側壁通気孔から内部に流入する被測定ガスの流れを前記ケース側に方向付けるルーバーが形成されていることを特徴とする請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記内側プロテクタの基端側通気孔には、当該基端側通気孔から内部に流入する被測定ガスの流れを前記ケース側に方向付けるルーバーが形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のガスセンサ。
  4. 前記ルーバー付きの通気孔は、前記プロテクタの側壁を略半円形状の円弧部分で切り欠き、且つ、該半円の弦の部分を中心として内側に折り曲げた形状であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のガスセンサ。
  5. 前記ルーバー付きの通気孔は、前記折り曲げ中心となる前記半円の弦の部分が、前記プロテクタの中心軸に対して直交若しくは所定角度傾斜していることを特徴とする請求項4記載のガスセンサ。
  6. 前記外側プロテクタの端面通気孔は、外側プロテクタの先端面を内側若しくは外側に突出させ、該突出部の側壁の一部を開口させた形状であることを特徴とする請求項1〜請求項5何れか記載のガスセンサ。
  7. 前記外側プロテクタの端面通気孔は、前記外側プロテクタの先端面を内側に突出させた突出部の側壁の一部を開口させた形状となっており、
    前記内側プロテクタの前記ケースとは反対側の先端面は、前記外側プロテクタの突出部の内側端面に接合されていることを特徴とする請求項6記載のガスセンサ。
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