JP4669167B2 - X線ビーム傾斜補償付きのイメージング・システム - Google Patents

X線ビーム傾斜補償付きのイメージング・システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、全般的には、X線イメージング・システムにおいてX線照射野の形状の歪みを補正または補償するための方法及び装置に関するものである。さらに詳細には、本発明は、上記のタイプの方法であって、その歪みがX線ビームの傾斜(anguration;すなわち、X線検出器に向けた90度未満の角度でのX線ビームの投影)によって生ずるような方法に関するものである。またさらに詳細には、本発明は、上記のタイプの方法であって、X線ビームが検出器の面に投射されて傾斜により歪んだ際にX線ビーム域の幾何中心を計算して検出器に対して選択的に位置決めするような方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
周知のように、典型的なX線イメージング・システムでは、患者は、X線管と、X線フィルムやディジタル半導体検出器などの2次元イメージング表面を有する画像レセプターとの間に配置される。X線管は、撮影しようとする患者の身体構造を通過するようにX線放射ビームを検出器表面に向けて投射する。検出器上に入射する投射X線放射の領域は、有効イメージング領域(active imaging area :AIA)を規定する。一般に、本明細書ではX線ビーム域、すなわち撮影域(FOV)、を投射されたビームと検出器面の交点として規定しており、画像データの損失を防止するため、検出器表面の境界と一致させるか、この境界内に位置させる必要がある。FOVは、投射されたX線ビームの方向を変更するためにX線管を回転または傾斜させること、さらに、X線ビームの幅及び長さ方向の寸法を変更するためにコリメータを操作することにより調整することができる。さらに、この調整はX線管及び/または検出器の直線的平行移動により行うことができる。
【0003】
X線ビーム(より詳細には、X線ビームの軸または中心線束)が検出器面に垂直の(すなわち、直角の)関係に向くようにX線管を方向付けすると、検出器面に投射されたビーム域は長方形の構成となる。しかし、X線技師またはオペレータは、撮影手続きのための設定の際に、検出器に向けて90未満の角度でビームが方向付けされるように、ビームを傾斜させたり、X線管を回転させる(すなわち、ピボットさせる)ことが必要となることがある。この操作は、例えば、そのビームを確実に撮影しようとする患者の特定の身体構造を通過させるために必要となることがある。しかし、X線ビームの傾斜角を増加させるのに伴い、検出器に投射されるビーム域はそれに応じて歪んで台形となり、さらにビームの中心線束の中心位置は投射されたX線照射野の幾何中心から偏位(offset)する。こうした中心ズレ及び歪みの結果が影響してくるのに伴い、オペレータによる整列を達成するための操作はさらに困難で、時間がかかり、かつより大きな誤差を伴うことになる。より具体的には、検出器上の投射された画像に対して最適な中心合わせが達成されるように、オペレータがX線ビームをより小さい照射野サイズにコリメートし直すか、画像検出器をビーム域と整列し直すことが必要となることがある。さらに、患者の位置決めし直しが必要となることもある。最適な(すなわち、適正な)中心合わせをしないと、撮影処置の間に、検査の再実行が必要となるような解剖構造上の欠落を生じさせ、これにより手順サイクルタイムの増加、検査コストの増大、及び患者に対する正味の放射線量の増加をもたらすことがある。さらに、ビームの傾斜によりビームの入射角が±10°を超えると、現行の調整器ではコリメータを調整するための自動化機構を使用することができない。したがって、システムのオペレータがビームを手作業でコリメートして所望の照射野サイズにする必要がある。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、ビームの傾斜や傾斜による歪みの影響があっても解剖構造上の欠落及び不正確な位置決めが防止されるような方式により、X線システムのオペレータに対してX線検出器を撮影対象及び投射されたX線ビームと迅速かつ効率よく整列させることを可能とするための配置構成に関するものである。さらに、本発明では、±10°を超えるビームの入射角に対して自動コリメーションを可能にし、かつ、検出器を自動的にシフトさせるようにすることによってサイクルタイムを短縮させている。
【0005】
本発明の実施の一形態は、X線管と、その表面を指定した面に位置させた検出器とが設けられており、そのX線管が検出器表面から第1の軸に沿って線源−イメージ間距離(SID)だけ離間しており、かつ、X線管がビーム方向角度φ及びビーム幅角度γにより特徴付けられるX線ビームを検出器の方向に投射するように配置されているようなイメージング・システムのための整列方法を目的としている。本方法は、指定した検出器面に投射されたビーム域に対して、第1の軸と直角な第2の軸に沿って計測される長さ方向の寸法を指定するステップを含む。本方法はさらに、指定したビーム域の長さ、SID及びビーム方向角度からビーム幅角度の値を計算するステップと、次いで、計算したビーム幅角度、SID及びビーム方向角度からビーム域の幾何中心を位置特定するステップと、を含む。これに従って、検出器表面の中心とビーム域の幾何中心との間に選択した位置関係が確立される。
【0006】
本発明の好ましい実施の一形態では、この位置特定のステップは、投射されたビームの中心軸が検出器面と交差する点を決定するステップと、次いで、ビーム軸交点から第2の軸に沿って計算したオフセット値だけ離間した点に幾何中心を位置特定するステップとを含む。このオフセット値は、SID及びビーム方向角度、並びにビーム幅角度の計算値から計算される。さらに、検出器表面の中心は、このオフセット値を決定し終えた後に、ビーム域の幾何中心と整列させることが好ましい。有用な実施の一形態では、ビーム域の指定した長さは検出器表面の第2の軸に沿って延びる長さに等しい。別の有用な実施形態では、ビーム域の指定した長さは検出器表面の第2の軸に沿って延びる長さと比べて選択的により短い。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1について説明すると、垂直に向いた支柱14と軸着され、すなわち回動自在に装着されているX線管12を備えたX線イメージング・システム10を図示している。システム10はさらに、患者その他の撮影対象(図1では図示せず)を水平面で支持するように配置した寝台16を含んでいる。通常は、支柱14は軌道18からつり下げられており、X線管及び支柱はこの軌道に沿い寝台16の長さ方向に平行移動させることができる。図1ではさらに、寝台16が寝台ベース22上に保持されており、この寝台ベース22はさらに寝台18の直下にある平坦なX線検出器20を支持するように図示している。検出器20は、2次元画像受信表面20aを有しており、さらに通常は、X線フィルムまたはディジタル半導体検出器を備えている。
【0008】
図1では、図示の目的で患者を水平に支持するように表しており、本発明の範囲を限定しようとする意図は全くないことを理解されたい。別の実施形態では、患者を垂直その他の向きに配置することがある(ただし、X線管と検出器のそれぞれは、これらの間に患者が配置されるように位置決めする)。
【0009】
撮影対象を寝台16上に配置した後、指定した身体構造が撮影されるようにX線放射ビームが対象のある領域を通過して投射されるようにX線管12が調整される。X線管位置は、支柱14に対してX線管をピボットさせること、さらには、支柱及びX線管を寝台に対して平行移動することによって調整することができる。投射されるX線ビームの寸法は、X線管12に結合されておりかつ投射されたビームが横断している従来式設計のコリメータ24によって調整することができる。検出器20は、同様に寝台16に沿って平行移動するように装着されており、指定した身体構造の画像を受信するように配置されている。しかし、上述したように、所望の画像データのすべてを確実に検出するためには、検出器を投射されたビーム域(すなわち、FOV)と適正に整列させる必要がある。通常は、検出器とビーム域とを自動的に整列させるための手段を設けることができる。さらに図1について説明すると、以下に記載するような、本発明の実施の一形態に従った計算を実行し、整列手段の動作を制御するための電子装置26を図示している。図1にはさらに、基準を示す目的で、互いに直交するX、Y、Zの座標軸を示しており、そのZ軸は垂直の方向に、X軸は寝台16の長手方向に平行に、Y軸は寝台を横切る方向に示している。この座標系の中心はX線管12の焦点と一致しており、X線管はこの座標系の中心の周りを回転するように装着されている。
【0010】
図2について説明すると、そのX線ビーム30が寝台16上に位置決めされた患者28を通過して検出器20に向かって投射されるように方向付けされたX線管12を示している。より具体的には、X線管12は、ビーム軸を構成している中心線束RC が垂直なZ軸に対して角度φ(ここで、φは45°とすることがあり、以下において「ビーム方向角度」という)をなすように方向付けされている。しかし、本発明の原理は、±90°未満の任意のビーム方向角度φに適用されることを理解されたい。さらに、ビーム30の中心線束RC は、φが0°のときには90°の角度で検出器表面20aに向けられており、またφがゼロでない場合には90°未満の角度で検出器表面に向けられていることを理解されたい。したがって、φがゼロでない場合、ビーム30は上述のように傾斜している。図2にはさらに、投射されたビーム30の境界がX−Z平面において、ビームのそれぞれの辺縁方向に延びている線束R1 及びR2 により定められていることを示している。図2はさらに、ビーム30がコリメータ24を通過するように表している。コリメータ24によりX−Z平面でのビーム30の角度γが確立されており、このコリメータ24はγの値を選択的に変更できるように調節可能である。以下において、このγを「ビーム幅角度」という。ビーム30の中心線束RC は角度φをなしているので、図2に示すように、線束R1 及びR2 はそれぞれ[φ+γ/2]と[φ−γ/2]の角度に方向付けされることが明らかである。
【0011】
さらに図2について説明すると、X線ビーム30は、検出器20の検出器表面20aにあたる検出器面32と交差するように表している。この交差によりビーム域(すなわち、FOV)が規定される、すなわち、ビームの検出器面への投影が規定される。ビーム域の長さFOVl (すなわち、X軸に沿ったFOVの寸法)は、検出器面32がX線ビーム30の線束R1 及びR2 とそれぞれ交差する点にあたるX1 とX2 の間の距離である。ビームのFOVを検出器表面20aと整列させるためには、X軸に沿ったビームのFOVの、既知の基準点に対する位置を知る必要がある。
【0012】
さらに図2について説明すると、ビーム軸RCが検出器面と交差する点であって、検出器とビーム域を整列させる際に有用な基準点の役目をさせることができる点XC は、φとSIDZ とから容易に決定することができる。さらに詳細には、XC はSIDZ tanφに等しい(ここで、SIDZ はZ軸に沿った線源−イメージ間距離、すなわち、X線管12と検出器面32の間の距離であって、既知の値である)。さらに、上述したように、X線管12をφがゼロでない角度にピボットさせることによりX線ビーム30を傾斜させたときに、検出器面32に投射されるビーム域には歪みが生じ、ビーム域の幾何中心はXC からシフトすることになる。この様子を、上述のように検出器面32に投射されたビーム30のビーム域34が台形の構成となっているように表した図3に図示している。さらに、図3では、ビーム軸の交点XC がビーム域34の幾何中心Cgeomから量δだけ偏位しているように表している。その結果、図2と図3の両方で図示しているように、ビーム域34の一部は検出器20上に入射せず、このためこのビーム部分により提供される画像データを受信することができない。データが脱落しないようにビーム域34と検出器表面20aを適正に整列させるためには、このオフセット値δを決定することが必要となる。
【0013】
図2では、X線管12をZ軸に対してピボットさせることにより傾斜させたビーム30を表しているが、このビームは、別法として、検出器20をピボットさせるか回転させることによって傾斜させることも可能である。一般に、本発明は、そのビーム方向角度φを±90°未満にまでさせるような、X線管と検出器の間の任意の相対的移動に対して適用可能である。
【0014】
図4について説明すると、X線管12が検出器面に向けて90°の角度でX線ビームを投射させるような、φを0°に設定した場合に得られるビーム域36を比較のために示してある。ビーム域36は対称な長方形であり、その幾何中心は点XCと一致している。
【0015】
さらに図4について説明すると、φを−45°などの値に設定した場合に得られるビーム域38を示してある。ビーム域38は、図3のビーム域34と同様に台形と見なすことができるが、歪みの方向は反対である。さらに、ビーム域38では、点XC が幾何中心からX軸に沿って左方向に偏位しており、ビーム域34に関して表した右方向ではない。
【0016】
オフセットδの値を決定するには、先ず、図2に示す線束R1 、R2 及びRC のそれぞれの勾配にあたる勾配M1 、M2 及びMC を決定することが有用である。これらの勾配の各々は規定された角度φ及びδを用いて、以下のように規定することができる。
【0017】
center=tan(φ) (式1)
1 =tan[φ+(γ/2)] (式2)
2 =tan[φ−(γ/2)] (式3)。
【0018】
図2に示すX−Z平面に関する上述の座標系では、該平面内に表示される直線の方程式は、一般形としてxi =Mi i +bi (ここで、(xi ,zi )はこの直線に沿った点の座標、またMi は直線の勾配である)で表すことができる。しかし、X線管12の焦点がX線管支持装置の回転中心と一致するようにイメージング・システム10を設計しておけば、計算上の複雑さを低減させることができる。この場合では、これらの方程式はこの座標系の原点を通過しているため、bi の項は0になり、これにより、ビーム線束R1 、R2 及びRC を記述するのに有用である式xi =Mi i が得られる。さらに、zi =SIDZ で線源−イメージ間距離が既知の場合、線束R1 及びR2 に関するそれぞれの交点X1 及びX2 は次式より得られる。
【0019】
1 =M1 SIDZ =SIDZ tan[φ+(γ/2)] (式4)
2 =M2 SIDZ =SIDtan[φ−(γ/2)] (式5)。
【0020】
ビーム域34の長さFOVl は検出器表面20aのX軸方向に延びる長さ方向の寸法以上の大きさとなり得ることを理解することが重要である。したがって、ビーム域34のFOVl は、検出器表面20aの長さと等しくするか、あるいは選択的にこの長さ未満となるように事前指定される。したがって、FOVlは事前に決定した既知の値となる。図2から、FOVl は(X1 −X2 )に等しいことが分かる。したがって、FOVl はSIDZ 、φ及びγと以下の関係となる。
【0021】
Figure 0004669167
【0022】
周知の三角関数の関係式tan(A−B)=(tanA−tanB)/(1+tanAtanB)及びtan(A+B)=(tanA+tanB)/(1−tanAtanB)を使用すると、(式6)は次式のように書き換えられる。
【0023】
【数1】
Figure 0004669167
【0024】
(式7)の各項を整理して方程式を解くと、次の2次方程式が得られる。
【0025】
A tan2(γ/2)+B tan(γ/2)+C=0 (式8)
上式において、A=tan2(φ)、B=2(1+tan2(φ))×(SIDZ/FOVl)、またC=−1である。2次方程式(式8)を解くことにより可能性のある2つの解が得られる。
【0026】
【数2】
Figure 0004669167
【0027】
イメージング・システム10により提供されるX線ビームの幾何学的状態では、(式9)により提供される解γ1 のみが有効である。したがって、γ1 を決定した後、ビーム30に対してビーム幅角度γ1 を確立するのに必要な調整をコリメータ24に対して施す。これにより、長さFOVl はそのために事前指定した値に設定される。さらに、FOVl の値、ビーム方向角度φ、SIDZ 及びγ1 から、オフセットδを直接計算し、投射されたX線照射野の中心に整列させるのに必要な検出器の変位を確定することができる。δを計算するためには、投射されたビーム域34の幾何中心Cgeomが座標X1 及びX2 の平均値X ̄(すなわち、X ̄=(X1+X2)/2)で規定されることに留意されたい。(式4)及び(式5)でγ=γ1 とすることにより、X ̄を次式により表すことができる。
【0028】
【数3】
Figure 0004669167
【0029】
上述したように、XC はSIDZ tan(φ)に等しい。したがって、オフセットδは次式により得られる。
【0030】
【数4】
Figure 0004669167
【0031】
図1に示すと共にコンピュータ制御機構などを備えている電子制御装置26は、φ、SIDZ 及びFOVl に関する指定した値を入力として受け取るように配置されると共に、上記の式に従った計算を実行するように構成されている。したがって、装置26は、指定した入力を受け取ると、(式7)〜(式9)を計算しその入力に対応したビーム幅角度γ1 を決定するように動作する。コリメータ24が信号に応答した自動調節が可能である場合には、制御装置26はさらに、コリメータ24を調整するためのγ1 を表す信号と結合するように構成され、これにより自動コリメーションを提供することができる。
【0032】
γ1 を決定した後、制御装置26を(式11)及び(式12)に従って動作させてオフセットδを計算する。図1に示すようにイメージング・システム10にサーボ機構40を設けている場合、制御装置26はオフセットδを表す信号と結合させサーボ機構40に対して検出器20の中心を上述のように点Cgeomに整列させるように指示する。図1にはさらに、回転自在なボールねじ/ボールナット装置などの機械的連結機構42を表しており、これによりサーボ機構40による検出器20のX軸に沿った選択的な平行移動が可能となる。したがって、検出器の整列とコリメーションの両方を自動的に実施している本発明の実施の一形態を提供することができる。
【0033】
本発明の別の実施形態では、制御装置26により検出器及び/またはコリメータを手作業で調整する際に使用する情報がシステムのオペレータに提供される。
【0034】
電子制御装置26に関する以上の記述は、FOVl 、φ及びSIDZ の指定した値を与えている本発明の一様式向けのものである。したがって、必要となる計算作業としては、与えられたそれぞれの式を使用したビーム幅角度γ1 の決定、次いでオフセット値δの決定となる。本発明の第2の様式では、γ1 、並びにφ及びSIDZ の値が初めから与えられている。この様式では、(式11)及び(式12)を使用したオフセットδの計算のみが必要である。この状況は、例えば、FOVl が事前に選択されており、かつこれに伴うγ1 の値が与えられた画像パラメータに対して初めから既知である場合に生じることがある。
【0035】
上述の教示に照らして、本発明に対するその他の多くの修正及び変形が可能であることは明らかである。したがって、開示した概念の範囲内で、本発明を具体的に記述した以外によって実施することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に関して使用されるX線イメージング・システムの構成要素を表した斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態の原理を図示するために、図1のシステムの構成要素を撮影対象を伴って簡略に表した概要図である。
【図3】X線ビームの傾斜によるビーム域の歪みを図示するために、図2の線3−3に沿って切った断面図である。
【図4】図3のビーム域と比較するために、別の2つのビーム域を表した略図である。
【符号の説明】
10 X線イメージング・システム
12 X線管
14 支柱
16 寝台
18 軌道
20 X線検出器
20a 検出器表面、画像受信表面
22 寝台ベース
24 コリメータ
26 電子制御装置
28 患者
30 X線ビーム
32 検出器面
34 ビーム域
36 ビーム域
38 ビーム域
geom ビーム域の幾何中心
FOVl ビーム域の長さ
1 線束R1 の勾配
2 線束R2 の勾配
C 線束RC の勾配
1 線束
2 線束
C ビーム軸
SID 線源−イメージ間距離
1 線束R1 と検出器面の交点
2 線束R2 と検出器面の交点
C 線束RC と検出器面の交点
γ ビーム幅角度
δ 偏位、オフセット値
φ ビーム方向角度

Claims (10)

  1. X線管(12)と、指定した面(32)に位置する表面(20a)を持つ検出器(20)とを具備し、前記X線管(12)は前記検出器表面(20a)から第1の軸に沿って線源−イメージ間距離だけ離間しており、かつ、前記X線管(12)はビーム方向角度及びビーム幅角度により特徴付けられるX線ビーム(30)を前記検出器(20)へ向けて投射するように配置されているようなイメージング・システム(10)において、前記検出器表面(20a)と前記指定した面に投射された前記ビームの投射域とを選択的に整列させるための方法であって、前記ビーム幅角度の値を提供するステップと、前記距離、前記ビーム方向角度及び前記ビーム幅角度の値から前記ビーム域(34、36、38)の幾何中心を位置特定するステップと、前記第1の軸に対して直角な第2の軸に沿って、前記検出器表面(20a)の中心と前記ビーム域(34、36、38)の前記幾何中心との間に指定された位置関係を確立するステップと、を含む方法。
  2. 前記位置特定のステップが、前記投射されたビーム(30)の中心軸が前記指定した面(32)と交差する点を決定するステップと、前記幾何中心を、前記ビーム軸の交点から前記第2の軸に沿って、前記距離、前記ビーム方向角度及び前記計算されたビーム幅角度の関数からなるオフセット値だけ離間した点に位置特定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビーム幅角度の値が、前記第2の軸に沿った前記ビーム域(34、36、38)の寸法を指定し、次いで前記指定したビーム域寸法、前記距離及び前記ビーム方向角度から前記ビーム幅角度の値を計算することにより提供されている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記位置関係が、前記検出器表面(20a)の中心と前記ビーム域(34、36、38)の前記幾何中心とを共通軸に沿って整列させることにより確立されている、請求項3に記載の方法。
  5. X線管(12)と、表面(20a)を指定した面(32)に位置させた検出器(20)とが設けられていて、前記X線管(12)が前記検出器表面(20a)から第1の軸に沿って線源−イメージ間距離(SID)だけ離間しているイメージング・システム(10)において、請求項1に記載の方法がさらに、前記X線管(12)と前記検出器(20)をこれらの間に支持した患者(28)に対して位置決めするための方法であって、前記患者(28)の選択した領域を通過し前記指定した面(32)に向かってX線ビーム(30)が投射されるように前記X線管(12)を方向付けするステップであって、前記投射されたビーム(30)の中心軸が前記第1の軸に対して角度φをなすように配置されるようにした、方向付けステップと、前記第1の軸と直角な第2の軸に沿って、前記ビーム(30)と前記指定した面(32)の交点で規定されるビーム域(34、36、38)の長さを指定するステップと、前記角度φ及び前記SIDに対して前記指定したビーム域長さを提供するビーム幅角度γ1 を計算するステップと、γ1 、φ及びSIDのそれぞれの値を利用して前記ビーム域の幾何中心の位置を決定するステップと、前記検出器表面(20a)の中心と前記ビーム域(34、36、38)の前記幾何中心との間に指定された位置関係を確立するステップと、を含む方法。
  6. 前記幾何中心の位置が、γ1 、φ及びSIDの関数としてオフセット値を計算すること並びに前記中心ビーム軸が前記指定した面(32)と交差する点を位置特定することによって決定されており、前記幾何中心を前記ビーム軸交点から前記第2の軸に沿って前記オフセット値だけ離間させるようにした、請求項に記載の方法。
  7. 前記位置関係が、前記検出器表面(20a)の中心と前記ビーム域(36)の前記幾何中心とを共通軸に沿って整列させることにより確立されている、請求項に記載の方法。
  8. 表面(20a)を指定した面(32)に位置させた検出器(20)と、前記検出器表面(20a)から第1の軸に沿って線源−イメージ間距離(SID)だけ離間したX線管(12)であって、撮影対象(28)の選択した領域を通過し前記指定した面(32)に向けてX線ビーム(30)が投射されるように前記第1の軸に対して角度φまで回転可能としたX線管(12)と、前記投射されたビーム(30)が横切るコリメータ(24)であって、前記ビームの幅角度を選択的に調整し、これにより前記ビーム(30)と前記指定した面(32)の交点で規定されるビーム域(34、36、38)の前記第1の軸と直角な第2の軸に沿った長さを調節するように配置したコリメータ(24)と、前記ビーム域長さ、前記SID及び前記角度φに対する指定した値をそれぞれ表している入力信号を受信し、前記ビーム域(34、36、38)の幾何中心の位置を表している出力信号を発生させるように配置した電子制御装置(26)と、前記出力信号に応答して、前記検出器表面の中心と前記ビーム域の前記幾何中心との間に指定された位置関係を確立するための整列装置(40)と、を備えるX線イメージング・システム(10)。
  9. 前記制御装置(26)が、前記SID及び前記角度φに対して前記指定したビーム域長さを提供するビーム幅角度γ1 を計算するようになっている、請求項に記載のシステム。
  10. 前記制御装置(26)が、γ1 、φ及びSIDの関数としてオフセット値を計算すること並びに前記ビーム(30)の中心軸が前記指定した面(32)と交差する点を位置特定することによって前記幾何中心の位置を決定するようになっており、前記幾何中心が前記ビーム軸交点から前記第2の軸に沿って前記オフセット値だけ離間されている、請求項に記載のシステム。
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