JP4667261B2 - アルカリ現像性感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
また、本発明は、上記アルカリ現像性樹脂組成物に光重合開始剤(F)を含有させたことを、特徴とするアルカリ現像性感光性樹脂組成物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
上記エポキシ化合物(A)のエポキシ基1個に対する上記不飽和一塩基酸(B)のカルボキシル基の比率は、好ましくは0.4〜1.0個である。また、上記エポキシ化合物の水酸基1個に対し、多塩基酸無水物(C)の酸無水物構造の比率は好ましくは0.3〜0.95個であり、上記エポキシ化合物(D)のエポキシ基の比率は好ましくは0.3〜0.9個であり、上記多塩基酸無水物(E)の酸無水物構造の比率は好ましくは0.3〜0.7個である。
Xで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、Cyで示される炭素原子数3〜10のシクロアルキル基として例示したものが挙げられる。Xで示されるフェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を置換してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基及びハロゲン原子としては、それぞれ、Y及びZで示されるものとして後に例示するものが挙げられる。
Y及びZで示される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、へプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル等が挙げられる。Y及びZで示される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、メトキシエチル、エトキシエチル、プロピロキシエチル、メトキシエトキシエチル、エトキシエトキシエチル、プロピロキシエトキシエチル、メトキシプロピル等が挙げられる。Y及びZで示される炭素原子数2〜10のアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、プロペニル等が挙げられる、Y及びZで示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
また、Xで示されるフェニル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を置換してもよい上記のアルキル基及びアルコキシ基、並びにY及びZで示される上記のアルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。例えば、フッ素原子で置換された炭素原子数1〜10のアルキル基としては、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、パーフルオロエチル等が挙げられる。
まず、(A)成分であるエポキシ化合物(1)に、(B)成分である不飽和一塩基酸(2)を付加させて、エポキシ付加物である化合物(3)を含む樹脂組成物を得る。(A)成分への(B)成分の付加反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、90〜150℃で5〜30時間反応させる。
続いて、エポキシ付加物である化合物(3)に、(C)成分である多塩基酸無水物(4)を反応させてエステル化反応を行い、エステル化合物である化合物(5)を含む樹脂組成物を得る。エポキシ付加物と(C)成分とのエステル化反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、30〜150℃で5〜30時間反応させる。
続いて、エステル化合物である化合物(5)に、更に(D)成分のエポキシ化合物である化合物(6)を付加反応させて、化合物(7)を得る。エステル化合物と(D)成分との付加反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、50〜150℃で2〜30時間反応を行なう。
続いて、化合物(7)に、更に(E)成分の多塩基酸無水物である化合物(8)を反応させてエステル化を行ない、目的の反応生成物である化合物(9)を含む樹脂組成物を得ることができる。上記化合物(7)と(E)成分とのエステル化反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、30〜150℃で2〜10時間反応を行なう。
上記単官能エポキシ化合物は該アルカリ現像性樹脂組成物の酸価を調整するのに用いられ、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、下記化合物No.15〜No.18等が挙げられる。中でも、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル及び下記化合物No.17〜No.20は、末端に二重結合を持ち、感度を向上させることができるので好ましい。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(I)で表されるアルキリデンビスフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。
上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタンが挙げられる。
(A)〜(E)の各成分を反応させた構造を有する光重合性不飽和化合物に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させ、続いて多塩基酸無水物(E)をエステル化させることを繰り返してもよく、また、(A)〜(E)の各成分を反応させた構造を有する光重合性不飽和化合物に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させた後、多塩基酸無水物(E)に代えてラクトン化合物をエステル化させてもよい。
以下に、上記アルカリ現像性感光性樹脂組成物(以下、本発明のアルカリ現像性感光性樹脂組成物ともいう)について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のアルカリ現像性感光性樹脂組成物において、前記光重合性不飽和化合物の含有量は、アルカリ現像性感光性樹脂組成物から溶媒を除く全固形分の合計質量に占める割合で50〜90質量%、特に60〜80質量%が好ましい。
本発明のアルカリ現像性感光性樹脂組成物において、上記溶媒の含有量は、アルカリ現像性感光性樹脂組成物に占める全固形分濃度が5〜40質量%、特に15〜30質量%となるように調整するとよい。
本発明のアルカリ現像性感光性樹脂組成物において、上記不飽和結合を有するモノマーの含有量は、アルカリ現像性感光性樹脂組成物から溶媒を除く全固形分の合計質量に占める割合で0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。
実施例1〜8は、光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.8の調製を示し、比較例1及び2は、比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.9及びNo.10の調製を示す。実施例9〜16は、実施例1〜8で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.8に、それぞれ光重合開始剤及び溶媒を混合して得られたアルカリ現像性感光性樹脂組成物No.1〜No.8の調製を示し、比較例3及び4は、比較例1及び2で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.9又はNo.10に、それぞれ光重合開始剤及び溶媒を混合して得られた比較アルカリ現像性感光性樹脂組成物No.9及びNo.10の調製を示す。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、以下、化合物a−1ともいう)377g、アクリル酸(以下、化合物bともいう)98.1g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.5g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート318gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート177g及び無水コハク酸(以下化合物cともいう)128g及びテトラブチルアンモニウムアセテート5.7gを加えて100℃で6時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(以下、化合物d−1ともいう)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸(以下、化合物e−1ともいう)40gを加えて100℃で5時間攪拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート472gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.1を得た(Mw=12000、Mn=3600、酸価(固形分)56mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.1が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.94個の比率で、(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.29個の比率で、エポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1、続いて化合物e−1とを反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)377g、アクリル酸98.1g(化合物b)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.5g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート318gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート177g及び無水コハク酸(化合物c)128g及びテトラブチルアンモニウムアセテート5.7gを加えて100℃で6時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(化合物d−1)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸64g(化合物e−1)を加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート502gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.2を得た(Mw=12000、Mn=3800、酸価(固形分)71mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.2が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.94個の比率で、(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.47個の比率で、エポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1、続いて化合物e−1とを反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物aのエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
エポキシ化合物である化合物No.1(エポキシ当量610、n=1.5、以下、化合物a−2ともいう)364g、アクリル酸(化合物b)43.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.3g、テトラブチルアンモニウムアセテート3.3g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート266gを仕込み、120℃で10時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート126g及び無水コハク酸(化合物c)79gを加えて100℃で5時間撹拌した。更にグリシジルメタクリレート(以下、化合物d−2ともいう)106g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.3gを加えて90℃で1時間、120℃で10時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸98g (以下、化合物e−2ともいう)を加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート357gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.3を得た(Mw=5300、Mn=3200、酸価(固形分)62mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.3が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−2に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.75個の比率で、(D)成分である化合物d−2のエポキシ基が0.7個の比率で、(E)成分である化合物e−2の酸無水物構造が0.6個の比率でエポキシ付加物と化合物c及び化合物d−2、続いて化合物e−2とをエステル化反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−2のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)368g、アクリル酸(化合物b)95.7g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.7g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート310gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート158g及び無水コハク酸(化合物c)106g及びテトラブチルアンモニウムアセテート5.6gを加えて100℃で5時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン147g(エポキシ当量277、n=0、化合物d−1)及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.7g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート68gを加えて100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート(化合物d−2)76gを加えて、120℃で7時間撹拌した。更に無水コハク酸86g(化合物e−1)を加えて100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート546gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.4を得た(Mw=5600、Mn=2900、酸価(固形分)59mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.4が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.8個の比率で、(D)成分である化合物d−1及び化合物d−2のエポキシ基が0.8個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.65個の比率でエポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1並びに化合物d−2、続いて化合物e−1とをエステル化反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)782g、アクリル酸203g(化合物b)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール3.1g、テトラブチルアンモニウムアセテート5.1g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート660gを仕込み、120℃で13時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート335g及び無水コハク酸(化合物c)226g及びテトラブチルアンモニウムアセテート11.9gを加えて100℃で5時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン235g(化合物d−1)及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール3.1gを加えて100℃で3時間撹拌した。更にグリシジルメタクリレート(化合物d−2)100gを加えて、120℃で7時間撹拌した。室温まで冷却し、トリメリット酸無水物(以下、化合物e−3ともいう)81gを加えて100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート899gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.5を得た(Mw=4200、Mn=2300、酸価(固形分)57mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.5が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.8個の比率で、(D)成分である化合物d−1及び化合物d−2のエポキシ基が0.55個の比率で、(E)成分である化合物e−3の酸無水物構造が0.15個の比率でエポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1並びに化合物d−2、続いて化合物e−3とをエステル化反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)566g、アクリル酸147g(化合物b)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール2.3g、テトラブチルアンモニウムアセテート3.7g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート477gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート242g及び無水コハク酸(化合物c)164g及びテトラブチルアンモニウムアセテート8.6gを加えて100℃で5時間撹拌した。更にネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル151g(エポキシ当量148、以下、化合物d−3ともいう)及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール2.3gを加えて90℃で1時間、120℃で3時間撹拌した。更に3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(エポキシ当量189、以下、化合物d−4ともいう)57.9gを加えて、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸140g(化合物e−2)を加えて100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート782gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液としてアルカリ現像性樹脂組成物No.6を得た(Mw=4900、Mn=2400、酸価(固形分)59mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.6が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.8個の比率で、(D)成分である化合物d−3及び化合物d−4のエポキシ基が0.65個の比率で、(E)成分である化合物e−2の酸無水物構造が0.45個の比率でエポキシ付加物と化合物c及び化合物d−3並びに化合物d−4、続いて化合物e−2とをエステル化反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)377g、アクリル酸(化合物b)98.1g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.5g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート318gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート177g及び無水コハク酸(化合物c)128g及びテトラブチルアンモニウムアセテート5.7gを加えて100℃で6時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(化合物d−1)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸(化合物e−1)40gを加えて100℃で5時間攪拌した。続いて、1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(化合物d−1)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸(化合物e−1)40gを加えて100℃で5時間攪拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート472gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.7を得た(Mw=18000、Mn=4200、酸価(固形分)51mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.7が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.94個の比率で、(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.29個の比率で、続いて(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.29個の比率で、エポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1、続いて化合物e−1、さらに化合物d−1、続いて化合物e−1とを反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277、化合物a−1)377g、アクリル酸(化合物b)98.1g、無水コハク酸(化合物c)128g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、テトラブチルアンモニウムアセテート8.2g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート495gを仕込み、110℃で20時間撹拌した。続いて、1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(化合物d−1)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸(化合物e−1)40gを加えて100℃で5時間攪拌した。続いて、1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(化合物d−1)226g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.6g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート100gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸(化合物e−1)40gを加えて100℃で5時間攪拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート472gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.8を得た(Mw=11000、Mn=3500、酸価(固形分)57mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.8が含有する光重合性不飽和化合物は、(A)成分である化合物a−1に(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物cの酸無水物構造が0.94個の比率で、(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.29個の比率で、続いて(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.6個の比率で、(E)成分である化合物e−1の酸無水物構造が0.29個の比率で、エポキシ付加物と化合物c及び化合物d−1、続いて化合物e−1、さらに化合物d−1、続いて化合物e−1とを反応させて得られたものである。また、上記エポキシ付加物は、化合物a−1のエポキシ基1個に対し、化合物bのカルボキシル基が1.0個の比率で付加させた構造を有するものである。
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量277)377g、アクリル酸98.1g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.5g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート318gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート161g及び無水コハク酸109g及びテトラブチルアンモニウムアセテート5.7gを加えて100℃で6時間撹拌した。更に1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン200g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート86gを加えて90℃で1時間、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート395gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液としてアルカリ現像性樹脂組成物No.9を得た(Mw=7200、Mn=2900、酸価(固形分)30mgKOH/g)。
エポキシ化合物である化合物No.1(エポキシ当量620、n=1.6)364g、アクリル酸42.3g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.3g、テトラブチルアンモニウムアセテート3.3g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート266gを仕込み、120℃で10時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート126g及び無水コハク酸79gを加えて100℃で5時間撹拌した。更にグリシジルメタクリレート106g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1gを加えて90℃で1時間、120℃で10時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート333gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液としてアルカリ現像性樹脂組成物No.10を得た(Mw=7800、Mn=3000、酸価(固形分)15mgKOH/g)。
実施例1〜8で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜8及び比較例1及び2で得られた比較アルカリ現像性樹脂組成物No.9及びNo.10の14gに対し、それぞれ、トリメチロールプロパントリアクリレート6.3g、ベンゾフェノン2.1g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート78gを加えてよく撹拌し、アルカリ現像性感光性樹脂組成物No.1〜8並びに比較アルカリ現像性感光性樹脂組成物No.9及びNo.10を得た。
すなわち、基板上にγ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させた後、上記アルカリ現像性感光性樹脂組成物をスピンコート(1300r.p.m、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5質量%溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃20分間の乾燥後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で1時間ベークしてパターンを定着させた。得られたパターンについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
露光時に、露光量が100mJ/cm2で十分だったものをa、100mJ/cm2では不十分で、150mJ/cm2で露光したものをb、150mJ/cm2では不十分で、200mJ/cm2で露光したものをcとした。
<解像度>
露光現像時に、線幅10μm以下でも良好にパターン形成できたものをA、線幅10〜15μmであれば良好にパターン形成できたものをB、線幅15μm以上のものでないと良好なパターン形成ができなかったものをCと評価した。
<現像性>
現像して得られた15μmラインアンドスペースの線間に残存する現像残渣の有無で判断した。残渣が認められなかったものを○、残渣が認められたものを×とした。
それに対して、比較例3〜4のアルカリ現像性感光性樹脂組成物は、感度が低いため露光量を多くせざるを得ず、解像度が低下し、線幅15μm以上でないと形成できず、また、現像性も思わしくなかった。
Claims (7)
- 下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物(A)に不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に、多塩基酸無水物(C)をエステル化させた反応生成物に、エポキシ化合物(D)を付加させ、さらに多塩基酸無水物(E)をエステル化させて得られる構造を有する光重合性不飽和化合物を含有することを特徴とするアルカリ現像性樹脂組成物。
- 上記光重合性不飽和化合物が、該光重合性不飽和化合物に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させ、続いて多塩基酸無水物(E)をエステル化させることを1回以上繰り返して得られる構造を有することを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像性樹脂組成物。
- 上記一般式(I)中、Cyがシクロヘキシル基であり、Xがフェニル基であり、p及びrが0であることを特徴とする請求項1又は2記載のアルカリ現像性樹脂組成物。
- 酸価が35〜120mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ現像性樹脂組成物。
- 上記光重合性不飽和化合物の含有量が1〜70質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ現像性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリ現像性樹脂組成物に光重合開始剤(F)を含有させたことを特徴とするアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
- 上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物(A)に不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に、多塩基酸無水物(C)をエステル化させた反応生成物、又は、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物(A)、不飽和一塩基酸(B)及び多塩基酸無水物(C)を同時に反応させた反応生成物に、エポキシ化合物(D)を付加させ、さらに多塩基酸無水物(E)をエステル化させることを1回以上繰り返して得られる構造を有する光重合性不飽和化合物の製造方法。
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