JP2007292807A - 液晶分割配向制御用突起付き基板及び該基板を備えた液晶表示装置 - Google Patents

液晶分割配向制御用突起付き基板及び該基板を備えた液晶表示装置 Download PDF

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みどり 小原
Yasuyuki Demachi
泰之 出町
Masayuki Kawashima
正行 川島
Masaaki Shimizu
正晶 清水
Naomi Sato
直美 佐藤
Wakifumi Fujigami
和生文 藤上
Shunsuke Takahi
俊輔 高日
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Abstract

【課題】現像性及び密着性が高く、優れた電気特性を持ち、且つ良好な断面形状の配向制御用突起を形成する。
【解決手段】少なくとも、透光性基材及び液晶分割配向制御用突起を備え、当該液晶分割配向制御用突起が、アルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて形成され、当該アルカリ現像型感光性樹脂組成物として、特定のビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物とを交互共重合させた構造を有するエポキシ樹脂(A)に、不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に対し、多塩基酸無水物(C)をエステル化させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(L)を含有し、その誘電正接が10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下であるアルカリ現像性樹脂組成物に、さらに光重合開始剤(E)を含有させたアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたことを特徴とする液晶表示装置用基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、誘電正接の低い特定の光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて液晶分割配向制御用突起を形成した液晶表示装置用基板、及び該液晶表示装置用基板を備えた液晶表示装置に関する。
エチレン性不飽和結合を有するアルカリ可溶性のバインダ樹脂、光重合開始剤、及び溶剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、カラー液晶表示装置、イメージセンサー等の基幹部品であるカラーフィルタの製造に広く用いられている。近年、特に液晶ディスプレイがカラーテレビにも用いられるようになり、中でもコントラスト比が高く視野角が広い配向分割垂直配向(MVA)方式の液晶ディスプレイの使用が拡大しつつある。しかし、MVA方式の液晶ディスプレイにおいては、長時間にわたり電圧を印加した状態におくと、配向制御用突起の表面に電荷がたまり残像が発生するという不具合を生じることがある。これを防ぐために、該配向制御用突起には優れた電気特性を持つことが求められている。ここでいう優れた電気特性とは、誘電緩和特性が液晶および配向膜に近く、表面電荷の残留が起こらない、ということを意味する。また、高視野角化のため、該配向制御用突起の断面形状(縦断面形状)は円弧状、すなわち半円形あるいは半楕円形のように上面に平らな部分がなく、且つ低部ほど幅広くなるような形状であることが必要である。
下記特許文献1には、光重合性不飽和化合物及び該化合物を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物が提案されている。また、下記特許文献2には、ポリカルボン酸樹脂を含有する樹脂組成物及び該樹脂組成物を含有する感光性樹脂組成物が提案されている。しかし、これらの感光性樹脂組成物を用いて形成された配向制御用突起は、上面に平らな部分ができてしまうことがあり、また電気特性も満足できるものではなかった。
下記特許文献3には、アルカリ可溶性不飽和樹脂及び該樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物が提案されているが、ポジ型であるため電気特性的には有利であるものの露光硬化時のフォトマスク上に微小なキズやゴミがあると共通欠陥が出やすく、コスト、プロセス的に不利であるという問題があった。
また、下記特許文献4には、ビスフェノール骨格を持つ二官能エポキシ樹脂等とビスフェノール類とを反応させて得られる多官能エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物が開示されており、下記特許文献5には、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、1分子中にフェノール性水酸基を含有する化合物等を交互共重合させて得られるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物が開示されているが、これらのエポキシ樹脂組成物をアルカリ現像型感光性樹脂組成物に用うることは記載も示唆もされていない。
特許3148429号 特開2003−107702号 特開2003−89716号 特公平7−45561号公報 特開2004−217774号公報
従って、本発明の目的は、現像性及び密着性が高く、優れた電気特性を持ち、且つ良好な配向制御用突起の断面形状を与えるアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて形成した液晶表示装置用基板、及び該液晶表示装置用基板を備えた液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、少なくとも、透光性基材及び液晶分割配向制御用突起を備え、
当該液晶分割配向制御用突起が、アルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて形成され、
当該アルカリ現像型感光性樹脂組成物として、下記一般式(I)で表されるビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物(ただし、下記一般式(II)で表される二官能エポキシ化合物を除く。)とを交互共重合させた構造を有するエポキシ樹脂(A)に、不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に対し、多塩基酸無水物(C)をエステル化させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(L)を含有し、その誘電正接が10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下であるアルカリ現像性樹脂組成物に、さらに光重合開始剤(E)を含有させたアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたことを特徴とする液晶表示装置用基板を提供することにより、上記目的を達成したものである。
Figure 2007292807
(式中、Cyは炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を示し、Xは、水素原子、フェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を示し、該フェニル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキル基は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基若しくはハロゲン原子により置換されていてもよく、Y及びZは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を示し、アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、pは0〜4の数を示し、rは0〜4の数を表す。)
Figure 2007292807
(式中、Cy、X、Y、Z、p及びrは、上記一般式(I)と同じである。)
また、本発明は、上記光重合性不飽和化合物として、上記光重合性不飽和化合物(L)に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(M)を用いたことを特徴とする液晶表示装置用基板を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、上記液晶表示装置用基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いることにより、優れた電気特性及び良好な配向制御用突起の断面形状を有する液晶分割配向制御用突起を形成することができ、特にMVA方式の液晶表示装置に用いられる液晶分割配向制御用突起の形成に好適に用いることができる。
以下、本発明の液晶表示装置用基板について、好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明の液晶表示装置用基板に備わる液晶分割配向制御用突起の形成に用いられるアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、下記一般式(I)で表されるビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物(ただし、下記一般式(II)で表される二官能エポキシ化合物を除く。)とを交互共重合させた構造を有するエポキシ樹脂(A)に、不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物と、多塩基酸無水物(C)とをエステル化させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(L)、又は該光重合性不飽和化合物(L)にエポキシ化合物(D)を付加させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(M)を含有するアルカリ現像性樹脂組成物に、さらに光重合開始剤(E)を含有させることにより得られる。
上記アルカリ現像性樹脂組成物の誘電正接は、10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下であり、0.007以下であるのが好ましい。上記アルカリ現像性樹脂組成物の誘電正接が0.008以下であると、液晶表示装置基板における液晶分割配向制御用突起の形成に用いた場合に、表示焼き付き等の発生しない信頼性の高い液晶表示装置が得られる。尚、上記誘電正接は、測定サンプルとして本発明に係るアルカリ現像性樹脂組成物の硬化物を用い、常法に従って測定した値である。
本発明に係るアルカリ現像性樹脂組成物の誘電正接を、10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下とする一つの手法として、特に限定されないが、例えば、上記光重合性不飽和化合物(L)の分子量を大きくするために、ポリヒドロキシ芳香族化合物の分子量を大きくすることが挙げられる。分子量を大きくする好ましい手法として、上記光重合性不飽和化合物(L)を、上記一般式(I)で表されるビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物とを交互共重合させた構造を有するエポキシ樹脂(A)のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸(B)のカルボキシル基が0.1〜1.0個となる比率で付加させた構造を有するエポキシ付加物に対し、多塩基酸無水物(C)を、上記エポキシ付加物の水酸基1個に対し酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率でエステル化させて得られる構造とすることが挙げられる。また光重合性不飽和化合物(M)を、光重合性不飽和化合物(L)に対し、エポキシ化合物(D)を、上記エポキシ付加物の水酸基1個に対しエポキシ基が0.1〜1.0個となる比率で付加させて得られた構造とすることが挙げられる。
本発明に係るアルカリ現像性樹脂組成物の誘電正接を、10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下とする上で、上記エポキシ樹脂(A)のエポキシ基1個に対する上記不飽和一塩基酸(B)のカルボキシル基のより好ましい比率は、0.3〜1.0個である。また、上記エポキシ化合物の水酸基1個に対し、多塩基酸無水物(C)の酸無水物構造のより好ましい比率は0.3〜0.95個であり、上記エポキシ化合物(D)のエポキシ基のより好ましい比率は0.3〜0.9個である。
上記光重合性不飽和化合物(L)を上記の好ましい構造を有するものとするためには、(A)〜(C)成分を、(A)成分100質量部に対し、(B)成分1.0〜50質量部及び(C)成分10〜80質量部の使用比率で反応に供するのが好ましい。
また、上記光重合性不飽和化合物(M)を上記の好ましい構造を有するものとするためには、上記光重合性不飽和化合物(L)と(D)成分は、上記光重合性不飽和化合物(L)100質量部に対し、(D)成分1.0〜30質量部の使用比率で反応に供するのが好ましい。
上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物は、光重合性不飽和化合物(L)又は(M)を含有するアルカリ現像性樹脂組成物に、光重合開始剤(E)を含有させてなるものであり、具体的には光重合性不飽和化合物(L)又は(M)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、1〜70質量%であり、上記光重合開始剤(E)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、0.1〜30質量%であるものである。
上記一般式(I)中、Cyで示される炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられる。
Xで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、Cyで示される炭素原子数3〜10のシクロアルキル基として例示したものが挙げられる。Xで示されるフェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を置換してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基及びハロゲン原子としては、それぞれ、Y及びZで示されるものとして後に例示するものが挙げられる。
Y及びZで示される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、へプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル等が挙げられる。Y及びZで示される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、プロピロキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシエトキシ、プロピロキシエトキシエトキシ、メトキシプロピロキシ等が挙げられる。Y及びZで示される炭素原子数2〜10のアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、プロペニル等が挙げられる、Y及びZで示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
また、Xで示されるフェニル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を置換してもよい上記のアルキル基及びアルコキシ基、並びにY及びZで示される上記のアルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。例えば、フッ素原子で置換された炭素原子数1〜10のアルキル基としては、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、パーフルオロエチル等が挙げられる。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、その調製に用いられるエポキシ樹脂(A)がトリアリールモノシクロアルキルメタン骨格を有することにより、硬化物の基材への密着性、加工性、強度等が優れるため、非硬化部を現像除去する際に、微細パターンであっても鮮明な画像を精度良く形成できるものと考えられる。エポキシ樹脂(A)としては、上記一般式(I)において、Cyがシクロヘキシルであるもの;Xがフェニル基であるもの;p及びrが0であるものが好ましい。
上記一般式(I)で表されるビスフェノール化合物の具体例としては、以下の化合物No.1〜No.9の化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により何ら制限を受けるものではない。
Figure 2007292807
Figure 2007292807
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上記多官能エポキシ化合物としては、例えば、多価アルコール又はそのアルキレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル、多塩基酸のポリグリシジルエステル、シクロヘキセン環あるいはシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキシドあるいはシクロペンテンオキシド含有化合物等を用いることができ、具体的には以下の化合物を挙げることができる。
すなわち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ビスフェノールC型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のアルキリデンビスフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記アルキリデンビスフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を水添して得られる水添ビスフェノール型ジグリシジルエーテル;エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,3−プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,2−プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の脂肪族多価アルコールのグリシジルエーテル;プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコールに2種以上のアルキレンオキシドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、イソプロピリデンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキシド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのニ塩基酸のグリシジルエステル;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルP−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物、トリフェニルメタン型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物としては市販のものを用いることもでき、例えば、BREN−S、EPPN−201、EPPN−501N、EOCN−1020、GAN、GOT(日本化薬社製)、アデカレジンEP−4000、アデカレジンEP−4003S、アデカレジンEP−4080、アデカレジンEP−4085、アデカレジンEP−4088、アデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−4900、アデカレジンED−505、アデカレジンED−506、アデカレジンKRM−2110、アデカレジンKRM−2199、アデカレジンKRM−2720(旭電化工業社製)、R−508、R−531、R−710(三井化学社製)、エピコート190P、エピコート191P、エピコート604、エピコート801、エピコート828、エピコート871、エピコート872、エピコート1031、エピコートRXE15、エピコートYX−4000、エピコートYDE−205、エピコートYDE−305(ジャパンエポキシレジン社製)、スミエポキシELM−120、スミエポキシELM−434(住友化学社製)、デナコールEM−150、デナコールEX−201、デナコールEX−211、デナコールEX−212、デナコールEX−313、デナコールEX−314、デナコールEX−322、デナコールEX−411、デナコールEX−421、デナコールEX−512、デナコールEX−521、デナコールEX−614、デナコールEX−711、デナコールEX−721、デナコールEX−731、デナコールEX−811、デナコールEX−821、デナコールEX−850、デナコールEX−851、デナコールEX−911、(ナガセケムテックス社製)、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト3002、エポライト4000、エポライトFR−1500、エポライトM−1230、エポライトEHDG−L(共栄社化学社製)、SB−20(岡村製油社製)、エピクロン720(大日本インキ化学社製)、UVR−6100、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6200、UVR−6228(ユニオン・カーバイド社製)、セロキサイド2000、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド3000、サイクロマーA200、サイクロマーA400、サイクロマーM100、サイクロマーM101、エポリードGT−301、エポリードGT−302、エポリード401、エポリード403、エポリードHD300、EHPE−3150、ETHB、エポブレンド(ダイセル化学社製)、PY−306、0163、DY−022(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、サントートST0000、エポトートYD−172、エポトートYD−716、エポトートYD−7011R、エポトートYDPN−638、エポトートYH−300、ネオトートPG−202、ネオトートPG−207(東都化成社製)、ブレンマーG(日本油脂社製)等が挙げられる。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物に含有される、エポキシ樹脂(A)に不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に対し、多塩基酸無水物(C)をエステル化させて得られる構造を有する光重合性不飽和化合物(L)及び、該光重合性不飽和化合物(L)に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させて得られる構造を有する光重合性不飽和化合物(M)は、例えば、下記[化12]の反応式で示される方法によって製造することができる。
まず、(A)成分であるエポキシ樹脂(3)に(B)成分である不飽和一塩基酸(4)を付加させて、エポキシ付加物である化合物(5)を含む樹脂組成物を得る。ビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物との共重合反応は常法に従って行なうことができるが、好ましくは、50〜150℃で2〜15時間反応させる。また、(A)成分への(B)成分の付加反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、90〜150℃で5〜30時間反応させる。
続いて、エポキシ付加物である化合物(5)に、(C)成分である多塩基酸無水物(6)を反応させてエステル化反応を行い、エステル化合物である化合物(7)[光重合性不飽和化合物(L)]を含む樹脂組成物を得る。エポキシ付加物と(C)成分とのエステル化反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、50〜150℃で5〜10時間反応させる。
続いて、エステル化合物である化合物(7)に、更に(D)成分のエポキシ化合物である化合物(8)を付加反応させて、化合物(9)[光重合性不飽和化合物(M)]を得る。エステル化合物と(D)成分との付加反応は、常法に従って行なうことができるが、好ましくは、30〜150℃で2〜30時間反応を行なう。
Figure 2007292807
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物の調製に使用される不飽和一塩基酸(B)は、該アルカリ現像型感光性樹脂組成物の感度を向上させるために用いられ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキシエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレートあるいは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレートは、例えば1分子中に1個のヒドロキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレートと二塩基酸無水物又はカルボン酸とを反応させることによって得ることができる。
上記1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレートとしては、下記化合物No.10〜14を挙げることができる。
Figure 2007292807
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Figure 2007292807
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本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物の調製に使用される多塩基酸無水物(C)は、該アルカリ現像型感光性樹脂組成物の酸価を増大させてパターン形状、現像性及び現像速度を向上させるために用いられ、例えば、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2’−3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3,3’−4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。これらの中でも、コハク酸無水物、トリメリット酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物の調製に使用されるエポキシ化合物(D)としては、単官能又は多官能エポキシ化合物が挙げられる。
上記単官能エポキシ化合物は該アルカリ現像性樹脂組成物の酸価を調整するのに用いられ、例えば、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、下記化合物No.15〜No.18等が挙げられる。
Figure 2007292807
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上記多官能エポキシ化合物は、上記光重合性不飽和化合物の分子量を増大させて本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物の現像速度を調整するのに用いられ、例えば、上記多官能エポキシ化合物として例示したものが挙げられる。
上記光重合性不飽和化合物(L)及び(M)は、それらの含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、1〜70質量%、特に3〜30質量%であるのが好ましく、固形分の酸価が35〜120mg/KOH、特に50〜110mg/KOHの範囲であるのが好ましい。
上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物には、上記光重合性不飽和化合物(L)及び(M)の他に、溶媒を含有させてもよく、例えば、光重合性不飽和化合物の含有量を上記の好ましい範囲とする場合、光重合性不飽和化合物以外の残部には溶媒を用いることができる。該溶媒の具体例としては、後述のアルカリ現像型感光性樹脂組成物に用いられる溶媒として例示するものが挙げられる。また、上記光重合性不飽和化合物(L)及び(M)を合成する際に用いた溶媒を除去せず、そのまま本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物に含有させてもよい。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物に用いられる光重合開始剤(E)としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、下記化合物
No.19、No.20等が挙げられる。これらの中でも、ベンゾフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンが好ましい。
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(式中、X1は、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、R1は、R、OR、COR、SR、CONRR’又はCNを表し、R2は、R、OR、COR、SR又はNRR’を表し、R3は、R、OR、COR、SR又はNRR’を表し、R及びR’は、アルキル基、アリール基、アラルキル基又は複素環基を表し、これらはハロゲン原子及び/又は複素環基で置換されていてもよく、これらのうちアルキル基及びアラルキル基のアルキレン部分は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合により中断されていてもよく、また、R及びR’は、一緒になって環を形成していてもよく、mは0〜5である。)
Figure 2007292807
(式中、X1、R1、R2、R3、R及びR’は、上記化合物No.19と同様であり、X1’は、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、s及びtは、それぞれ1〜4の数を表し、R1’は、R、OR、COR、SR、CONRR’又はCNを表し、R2’は、R、OR、COR、SR又はNRR’を表し、R3’は、それぞれR、OR、COR、SR又はNRR’を表し、R4は、ジオール残基又はジチオール残基を表す。)
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物において、上記光重合開始剤(E)の含有量は、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物に対して、0.1〜30質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物に含まれる溶媒としては、通常、前記の各成分を溶解または分散しえる溶媒であれば特に制限はないが、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のセルソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられ、中でも、ケトン類あるいはセロソルブ系溶媒が好ましい。これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物において、上記溶媒の含有量は、アルカリ現像型感光性樹脂組成物に占める全固形分濃度が5〜40質量%、特に15〜30質量%となるように調整するとよい。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、さらに不飽和結合を有するモノマー、連鎖移動剤、界面活性剤等を併用することができる。
上記不飽和結合を有するモノマーとしては、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸N−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸亜鉛、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート等が挙げられる。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物において、上記不飽和結合を有するモノマーの含有量は、アルカリ現像型感光性樹脂組成物から溶媒を除く全固形分の合計質量に占める割合で0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。
上記連鎖移動剤としては、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物が挙げられる。
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、さらに熱可塑性有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。該熱可塑性有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル等が挙げられる。
また、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、第三ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;分散剤;レベリング剤;シランカップリング剤等の慣用の添加物を加えることができる。
本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用される。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
本発明の液晶分割配向制御用突起付き基板は、少なくとも、透光性基材と、液晶分割配向制御用突起とを備える液晶表示装置用基板において、当該液晶分割配向制御用突起が、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とするものであり、当該液晶分割配向制御用突起の形成に本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いること以外は、従来の液晶表示装置用基板とすることができる。
本発明の液晶表示装置を構成する基板の少なくとも一方には、配向膜層、透明導電膜層が形成される。該透明導電膜層は通常、配向膜あるいは該液晶分割配向制御用突起の直下に形成され、カラーフィルタ基板の場合にはカラーフィルタ層上、あるいは保護膜層上に形成される。透明導電膜層は、例えばITO(インジウムとスズの複合酸化物)、IZO(インジウムと亜鉛の複合酸化物)等の薄膜としてスパッタ法、真空蒸着法等の手法により形成することができる。
上記液晶分割配向制御用突起の形成においては、先ず、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物をスピンコーター、ロールコーター、カーテンコーター等の公知の手段により塗布する。また、基板への塗布に代わり、一旦、円筒状の転写胴に支持されたいわゆるブランケットやフィルム等の転写支持体上へアルカリ現像型感光性樹脂組成物を塗布し、これを基板へ転写する方法をとってもよい。次いで、所定のパターンのフォトマスクを介して露光し、未露光部を炭酸ナトリウム等のアルカリ性水溶液によって除去し現像する。尚、本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、露光感度が良好であるため、酸素遮断膜を形成する必要はないが、さらなる露光感度の向上を目的として、露光工程の前に酸素遮断膜を形成する工程を設けても良い。
さらに、現像後に必要に応じて熱工程を施すことにより、液晶配向制御用突起の硬化を促進し、耐溶剤性、耐熱性、基板との密着性を向上させることができる。また、熱による収縮やリフローにより形状を滑らかにし液晶分子の配向性をより向上することが可能となる。
このようにして形成された液晶分割配向制御用突起は、基板上にドット状、ストライプ状、ジグザグ状のように規則的に配置されていることが好ましく、その断面の形状が半円状あるいは半楕円状であることが好ましい。
必要に応じて形成される配向膜層には、液晶化合物を垂直配向させ、かつ透明で絶縁性の物質が用いられる。通常、ポリイミド樹脂溶液、ポリアミック酸溶液などを公知の塗布方法あるいは印刷方法にて形成し、その後焼成することにより形成される。
本発明の液晶分割配向制御用突起付き基板は、従来の液晶分割配向制御用突起付き基板と同様にして、液晶表示装置に適用することができる。
本発明の液晶分割配向制御用突起付き基板は、透光性基材上にカラーフィルタ層を設け、該カラーフィルタ層上に本発明に係るアルカリ現像型感光性樹脂組成物により液晶分割配向制御用突起を形成して、液晶用カラーフィルタとして用いることもできる。
以下、この場合について説明するが、これは本発明の液晶分割配向制御用突起付き基板又は液晶表示装置が必ずしもカラーフィルタ層を具備しなければならいないことを意味するものではない。
一般にカラーフィルタ層とは、コントラスト向上のためのブラックマトリックス、次いで赤、緑、青の着色画素層を形成せしめたものであり、該カラーフィルタ層を含む液晶表示装置用基板をMVA方式の液晶表示装置に用いる場合には、カラーフィルタ層上に、必要に応じてハードコート層、透明導電膜を介して上記液晶分割配向制御用突起を積層し、さらに必要に応じて上記液晶分割配向制御用突起の上に配向膜を積層する。
カラーフィルタ層を構成する上記ブラックマトリックスは、既に公知の方法を用いて形成することができる。例えば、クロムやチタンなどの金属あるいは金属酸化物の薄膜をエッチングにてパターニングする方法、感光性樹脂組成物中にカーボンブラックや顔料等の着色材を混在させ、これを基板上に感光性樹脂層として形成しフォトリソグラフィ法により形成する方法、あるいは後に示す着色画素層を2層以上積層させこれを形成する方法等が挙げられるが、本発明においてはいずれの方法により形成してもよい。
上記着色画素層は上記ブラックマトリックスの開口部に設けられ、その形成方法としては顔料分散法、染料法、電着法、印刷法、転写法、およびインクジェット法など既に公知の方法が挙げられ、本発明においてはいずれの方法により形成してもよい。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、下記実施例等において、「%」は、質量%を意味する。
製造例1〜9は、光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9の調製を示し、比較製造例1〜5は、比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14の調製を示す。製造例10〜18は、製造例1〜9で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9に、光重合開始剤及び溶媒を混合して得られたアルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9の調製を示し、比較製造例6〜10は、比較製造例1〜5で得られた比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14に、光重合開始剤及び溶媒を混合して得られた比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14の調製を示す。
[製造例1] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.1の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(以下、ビスフェノール化合物1ともいう)261g、レソルシノールジグリシジルエーテル(エポキシ当量116、以下、多官能エポキシ化合物1ともいう)232g、テトラブチルアンモニウムアセテート4.8g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート328gを仕込み、110℃で8時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1040のエポキシ樹脂(以下、化合物a−1ともいう)溶液を得た。アクリル酸(以下、化合物bともいう)57.1g及びテトラブチルアンモニウムアセテート0.9g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール2.1g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート38.1gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(以下、化合物c−1ともいう)152gを加えて100度で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート285gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.1を得た(Mw=6960、Mn=3400、酸価(固形分)82mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.1が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物1とを交互共重合させた構造を有する(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−1ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.5個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a―1は、多官能エポキシ化合物1のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.6個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例2] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.2の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量206、以下、多官能エポキシ化合物2ともいう)206g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート217gを仕込み、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1240のエポキシ樹脂(以下、化合物a−2ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)31.6g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート21.1gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)107g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート141gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート188gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.2を得た(Mw=5000、Mn=2890、酸価(固形分)87mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.2が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物2とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−2ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.7個の比率でエポキシ付加物と化合物c−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−2は、多官能エポキシ化合物2のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例3] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.3の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、以下、多官能エポキシ化合物3ともいう)194g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート209gを仕込み、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1430のエポキシ樹脂(以下、化合物a−3ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)26.6g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.3g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート17.7gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)91.3g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート126gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート175gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.3を得た(Mw=17200、Mn=4400、酸価(固形分)79mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.3が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物3とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−3ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.6個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−3は、多官能エポキシ化合物3のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例4] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.4の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、多官能エポキシ化合物3)194g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート209gを仕込み、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1400のエポキシ樹脂(以下、化合物a−4ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)26.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート17.4gを加えて120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)107g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート139gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート(以下、化合物d−1ともいう)14.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート12gを加えて120℃で4時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート186gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.4を得た(Mw=16000、Mn=2200、酸価(固形分)75mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.4が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物3とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−4ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.7個の比率で、(D)成分である化合物d−1のエポキシ基が0.1個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−1、化合物d−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−4は、多官能エポキシ化合物3のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例5] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.5の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、多官能エポキシ化合物3)194g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート209gを仕込み、100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1400のエポキシ樹脂(以下、化合物a−5ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)27.1g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.2g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート18.1gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水トリメリット酸(以下、化合物c−2ともいう)48.0gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート158gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.5を得た(Mw=19100、Mn=2910、酸価(固形分)74mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.5が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物3とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−5ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−2の酸無水物構造が0.25個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−2を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−5は、多官能エポキシ化合物3のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例6] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.6の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)109g、ナフタレン型エポキシ樹脂(HP4032D、大日本インキ化学工業社、エポキシ当量143、多官能エポキシ化合物4ともいう)143g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート168gを仕込み、100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1190のエポキシ樹脂(以下、化合物a−6ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)25.5g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.1g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート17.0gを加えて110℃で10時間撹拌した。室温まで冷却し、無水トリメリット酸(化合物c−2)57.6g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート89.4gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート136gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.6を得た(Mw=98000、Mn=2850、酸価(固形分)98mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.6が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物4とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−6ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−2の酸無水物構造が0.3個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−2を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−6は、多官能エポキシ化合物4のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.5個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例7] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.7の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)86.8g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量377、多官能エポキシ化合物5ともいう)377g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート309gを仕込み、110℃で2時間、110℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1350のエポキシ樹脂(以下、化合物a−7ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)41.7g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.2g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート27.8gを加えて120℃で12時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)125g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート174gを加えて100℃で2時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート251gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.7を得た(Mw=11500、Mn=4120、酸価(固形分)73mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.7が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物5とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−7ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.8個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−7は、多官能エポキシ化合物5のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.4個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例8] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.8の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、エチレングリコールジグリシジルエーテル(エポライト40E、日本化薬製、エポキシ当量126、多官能エポキシ化合物6ともいう)126g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート164gを仕込み、100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量940のエポキシ樹脂(以下、化合物a−8ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)31.6g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート21.1gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)154g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート168gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート186gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.8を得た(Mw=4500、Mn=2080、酸価(固形分)75mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.8が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物6とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−8ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−1の酸無水物構造が0.4個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−1を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−8は、多官能エポキシ化合物6のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[製造例9] 光重合性不飽和化合物の製造及び該光重合性不飽和化合物を含有するアルカリ現像性樹脂組成物No.9の調製
1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)119g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、多官能エポキシ化合物3)194g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート209gを仕込み、100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量1420のエポキシ樹脂(以下、化合物a−9ともいう)溶液を得た。アクリル酸(化合物b)26.6g及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.2g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート17.7gを加えて120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、無水イタコン酸(以下、化合物c−3ともいう)67.2g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート107gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート165gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.9を得た(Mw=5150、Mn=2470、酸価(固形分)84mgKOH/g)。
尚、アルカリ現像性樹脂組成物No.9が含有する光重合性不飽和化合物は、ビスフェノール化合物1と多官能エポキシ化合物3とを交互共重合させて得られた(A)成分であるエポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂a−9ともいう)に、(B)成分である化合物bを付加させた構造を有するエポキシ付加物の水酸基1個に対し、(C)成分である化合物c−3の酸無水物構造が0.6個の比率で、エポキシ付加物と化合物c−3を反応させて得られたものである。また、上記エポキシ樹脂a−9は、多官能エポキシ化合物3のエポキシ基1個に対し、ビスフェノール化合物1の水酸基が0.55個の比率で交互共重合させた構造を有するものである。
[比較製造例1] 比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10の調製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、以下、多官能エポキシ化合物1ともいう)194g、2,2―ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン57.1g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート167gを仕込み、90℃で2時間、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量977のエポキシ樹脂溶液を得た。これにアクリル酸(化合物b)31.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.2g、及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート20.7gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート130g及び無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)107gを加えて100℃で5時間撹拌した。更にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート158gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10を得た(Mw=5220、Mn=2470、酸価(固形分)103mgKOH/g)。
[比較製造例2] 比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.11の調製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量194、多官能エポキシ化合物1)194g、2,2―ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン45.7g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート160gを仕込み、90℃で2時間、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量806のエポキシ樹脂溶液を得た。これにアクリル酸(化合物b)35.9g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.2g、及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート24gを仕込み、120℃で15時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート129g及び無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)107gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート14.4gを加えて、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート173gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として比較アルカリ現像性樹脂組成物No.11を得た(Mw=3980、Mn=1830、酸価(固形分)88mgKOH/g)。
[比較製造例3] 比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.12の調製
レソルシノールジグリシジルエーテル(エポキシ当量116)116g、2,2―ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン57.1g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート115gを仕込み、90℃で1時間、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量587のエポキシ樹脂溶液を得た。これにアクリル酸(化合物b)35.7g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.0g、及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート23.8gを仕込み、120℃で12時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート119g及び無水テトラヒドロフタル酸107g(化合物c−1)を加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート14.4gを加えて120℃で4時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート146gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として比較アルカリ現像性樹脂組成物No.12を得た(Mw=4990、Mn=2820、酸価(固形分)105mgKOH/g)。
[比較製造例4] 比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.13の調製
レソルシノールジグリシジルエーテル(エポキシ当量116)116g、レソルシノール27.5g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート95.7gを仕込み、90℃で2時間、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量488のエポキシ樹脂溶液を得た。これにアクリル酸(化合物b)35.7g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.9g、及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート23.8gを仕込み、120℃で15時間攪拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート115g及び無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)106gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート14.4gを加えて、120℃で8時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート122gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として比較アルカリ現像性樹脂組成物No.13を得た(Mw=3220、Mn=1810、酸価(固形分)114mgKOH/g)。
[比較製造例5] 比較光重合性不飽和化合物の製造及び該比較光重合性不飽和化合物を含有する比較アルカリ現像性樹脂組成物No.14の調製
1,1−ビス(4’―エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(エポキシ当量278、エポキシ化合物1)278g、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン(ビスフェノール化合物1)65.1g、テトラブチルアンモニウムアセテート2.4g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート229gを仕込み、90℃で2時間、120℃で5時間撹拌した。室温まで冷却して、エポキシ当量825のエポキシ樹脂溶液を得た。これにアクリル酸(化合物b)53.3g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.8g、及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート35.6gを仕込み、120℃で15時間攪拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート169g及び無水テトラヒドロフタル酸(化合物c−1)129gを加えて100℃で5時間撹拌した。室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート45.8gを加えて、120℃で6時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート277gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として比較アルカリ現像性樹脂組成物No.14を得た(Mw=4000、Mn=2060、酸価(固形分)55mgKOH/g)。
上記製造例1〜9で調整したアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9及び比較製造例1〜5で調整した比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14の誘電正接の測定を以下のようにして行った。
すなわち、厚さ0.7mmのガラス板上に、アルミを一般的な真空蒸着法により電極パターンを有する金属マスクを介して厚さ100オングストロームとなるように製膜し、電極を形成した。続いて上記アルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9及び比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14を約2μmの厚さになるようにスピンコートにて塗布し、80℃で10分間乾燥した後、アルミ電極上以外の不要部分を除去し、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間加熱乾燥処理し、さらにアルミ電極を上記と同様の方法により形成して試験片を作製した。該試験片は、10mm×10mmの正方形のアルミ電極の間に本発明に係るアルカリ現像性樹脂組成物の硬化物が約1.5μm厚で挟まれた構造のものである。得られた試験片について、30Hzにおける誘電正接の値を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007292807
表1から明らかなように、上記製造例1〜9で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9は、30Hzにおける誘電正接が0.008以下であり、一方、上記比較製造例1〜5で得られた比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14は、0.008より大きいものであった。
[製造例10〜18(製造例1〜9で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9をそれぞれ含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9の調製)及び比較製造例6〜10(比較製造例1〜5で得られた比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14をそれぞれ含有する比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14の調製)]
製造例1〜9で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1〜No.9及び比較製造例1〜5で得られた比較アルカリ現像性樹脂組成物No.10〜No.14の12gに対し、それぞれ、トリメチロールプロパントリアクリレート8g、ベンゾフェノン1.8g及びエチルセロソルブ75gを加えてよく撹拌し、アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9及び比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14を得た。
上記製造例9〜18で調製したアルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9及び比較製造例6〜10で調製した比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14の評価を以下のようにして行った。
すなわち、基板上にγ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させた後、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物をスピンコート(1300r.p.m、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5%溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃20分間の乾燥後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5%炭酸ナトリウム溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で1時間ベークしてパターンを定着させた。得られたパターンについて、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
<現像性>
現像して得られた15μmラインアンドスペースの線間に残存する現像残渣の有無で判断した。残渣が認められなかったものを○、残渣が認められたものを×とした。
<密着性>
現像して得られたパターンのはがれを目視により観察し、パターンはがれが全く観察されなかったものを○、パターンはがれが一部に観察されたものを△、パターンはがれが全面に観察されたものを×とした。
Figure 2007292807
製造例10〜18のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、現像性及び密着性に優れるものであった。
それに対して、比較製造例6〜9の比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物は、現像性に優れるものの密着性が思わしくなかった。また、比較製造例10の比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物は、密着性には優れるものの現像性が良好でなかった。
[実施例1]液晶配向制御用突起付き基板の形成及び評価
<ITO付き基板作成>
透明ガラス基板上にCr薄膜を製膜し、フォトエッチング法によりブラックマトリックスを形成した。この上に、赤色感光性樹脂組成物をスピンコートにて2μmの厚さに塗布し、90℃で5分乾燥した後、着色画素用のストライプパターンを有するフォトマスクを介して超高圧水銀灯にて300mJ/cm2照射した。2.5%炭酸ナトリウム水溶液にて60秒現像、水洗後、オーブンにて230℃、30分ポストベークを行い、赤色のストライプパターンを得た。続いて、同様の処理を緑色感光性樹脂組成物及び青色感光性樹脂組成物について行い、赤、緑、青の着色画素層を形成した。
次に、全面にITOを一般的なスパッタリング法により1500オングストロームの厚さに製膜し、透明導電層を形成して、ITO付き基板を得た。
<液晶配向制御用突起付き基板の形成>
上記ITO付き基板上に上記製造例9〜18で調製したアルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9及び上記比較製造例6〜10で調製した比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.14を、膜厚2μmとなるようにスピンコートにて塗布し、10分間風乾させた後、90℃で2分間ホットプレートで加熱した。突起形成用フォトマスクを介して、超高圧水銀灯にて150mJ/cm2照射後、2.5%炭酸ナトリウム溶液にて50秒間現像し、よく水洗した。乾燥後、オーブンにて230℃、30分ポストベークを行い、液晶配向制御用突起を形成して液晶配向制御用突起付き基板を得た。
形成された液晶配向制御用突起の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察評価した。評価基準は断面形状が半円状あるいは半楕円状であるものを○、台形であるものを△、オーバーハングであるものを×とした。
さらに、上記液晶配向制御用突起を有する基板を用いてMVA方式の液晶表示装置を形成し、48時間電圧を印加した後の焼き付き特性を調べた。評価基準は、残像が発生していないものを○、発生したものを×とした。
これらの評価結果を表3に示す。
Figure 2007292807
製造例9〜18のアルカリ現像型感光性樹脂組成物No.1〜No.9を用いて形成した液晶配向制御用突起物の断面形状は半円状又は半楕円状で良好であり、これらを用いて形成した液晶表示装置は高視野角を有しており、且つ焼きつきが発生することもなく良好な表示特性を持つものであった。一方、比較製造例6〜9の比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.10〜No.13を用いて形成した液晶配向制御用突起物の断面形状はオーバーハング形状であり、またこれらを用いて形成した液晶表示装置は焼きつきが発生した。比較製造例10の比較アルカリ現像型感光性樹脂組成物No.14を用いて形成した液晶配向制御用突起物の断面形状は台形であった。

Claims (6)

  1. 少なくとも、透光性基材及び液晶分割配向制御用突起を備え、
    当該液晶分割配向制御用突起が、アルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて形成され、
    当該アルカリ現像型感光性樹脂組成物として、下記一般式(I)で表されるビスフェノール化合物と多官能エポキシ化合物(ただし、下記一般式(II)で表される二官能エポキシ化合物を除く。)とを交互共重合させた構造を有するエポキシ樹脂(A)に、不飽和一塩基酸(B)を付加させた構造を有するエポキシ付加物に対し、多塩基酸無水物(C)をエステル化させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(L)を含有し、その誘電正接が10〜50Hzの周波数範囲のいずれかの周波数において0.008以下であるアルカリ現像性樹脂組成物に、さらに光重合開始剤(E)を含有させたアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたことを特徴とする液晶表示装置用基板。
    Figure 2007292807
    (式中、Cyは炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を示し、Xは、水素原子、フェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を示し、該フェニル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキル基は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基若しくはハロゲン原子により置換されていてもよく、Y及びZは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を示し、アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、pは0〜4の数を示し、rは0〜4の数を表す。)
    Figure 2007292807
    (式中、Cy、X、Y、Z、p及びrは、上記一般式(I)と同じである。)
  2. 上記一般式(I)中、Cyがシクロヘキシル基であり、Xがフェニル基であり、p及びrが0であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置用基板。。
  3. 上記光重合性不飽和化合物として、上記光重合性不飽和化合物(L)に、さらにエポキシ化合物(D)を付加させて得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(M)を用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置用基板。
  4. 上記光重合性不飽和化合物(L)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、1〜70質量%であり、上記光重合開始剤(E)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、0.1〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置用基板。
  5. 上記光重合性不飽和化合物(M)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、1〜70質量%であり、上記光重合開始剤(E)の含有量が、上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物中、0.1〜30質量%であることを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置用基板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置用基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036848A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
JP2009275148A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Adeka Corp 新規化合物、アルカリ現像性樹脂組成物及びアルカリ現像性感光性樹脂組成物
JP2019123834A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 Tdk株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、樹脂硬化物および樹脂基板

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