以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。図1は、遊技機1の正面図であり、図2は、図柄表示装置6の正面図であり、図3は、遊技機1の配線系統のブロック図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機やスロット機に適用することもできる。
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠27と、この外枠27に取り付けられた内枠28とから構成されており、内枠28には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤26と、遊技者が操作することにより図示しない打球発射装置を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられ遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車11と、複数種類の特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う特別図柄表示部20等を有する図柄表示装置6(詳細は後述する)と、遊技球が入賞することによって大当り判定を実行し、特別図柄表示部20に特別図柄の変動表示を開始させる始動入賞口7(電動チューリップ)と、特別図柄表示部20における特別図柄の表示結果が予め定められた態様(大当り図柄の組み合わせ)となった場合、遊技者にとって有利に開口される大入賞口8と、遊技球が通過することによって普通図柄表示部22(図2に符号のみ記載)に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート9と、遊技球が入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口10と、遊技球を打球発射装置に供給するための打球供給皿12(下受け皿)と、この打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ14と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口15と、開閉自在に設けられたガラス扉枠16と、によって構成されている。
普通図柄作動ゲート9や普通入賞口10の上方には、対をなす障害釘29が設けられ、その間隔を広く、あるいは狭くすることによって、普通図柄作動ゲート9への通過率や普通入賞口10への入賞率を調節することができる。また、始動入賞口7の上方には、三角形の位置関係をなす3本の障害釘29が設けられ、通常状態において遊技球が入賞し難い状態となっている。しかしながら、遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過し、普通図柄表示部22における普通図柄の表示結果が予め定められた態様(普通図柄の当り図柄)となった場合、始動入賞口7の羽根(普通電動役物)を所定時間開放し、通常状態よりも遊技球が入賞し易い状態となる。
遊技領域5の中央付近に設けられた図柄表示装置6は、図2に示すように、複数種類(例えば、3種類)の特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う特別図柄表示部20と、4つまでの始動入賞記憶をそれぞれ個別に表示する始動入賞記憶表示部21と、複数種類(例えば、2種類)の普通図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う普通図柄表示部22と、4つまでの普通図柄始動入賞記憶をそれぞれ個別に表示する普通図柄始動入賞記憶表示部23と、によって構成されている。
図柄表示装置6の中央部には、遊技球が始動入賞口7へ入賞した場合、又は、未だ変動表示が開始されていない始動入賞記憶がある(始動入賞記憶表示部21が点灯している)場合に、特別図柄を変動表示させて大当り判定を行い、表示結果が大当り状態を示す場合に、遊技者にとって有利に開口される大入賞口8を開放する特別図柄表示部20が設けられている。
また、図柄表示装置6の左下部には、特別図柄表示部20が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口7へ入賞した場合(以下、このような遊技球を始動入賞記憶や保留記憶ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための始動入賞記憶の点灯表示を順次行う4つの始動入賞記憶表示部21が設けられている。
また、図柄表示装置6の右下部には、遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合に、二つの普通図柄を変動表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄の組み合わせ(同じ図柄の組み合わせ)である場合に、第2始動入賞口11としての電動チューリップの羽根(普通電動役物)を開放する普通図柄表示部22と、この普通図柄表示部22が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合(以下、このような遊技球を普通図柄始動入賞記憶や普通図柄保留記憶ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための普通図柄保留記憶の点灯表示を順次行う4つの普通図柄始動入賞記憶表示部23と、が設けられている。
なお、この実施の形態では、図柄表示装置6には、特別図柄表示部20、始動入賞記憶表示部21、普通図柄表示部22、及び普通図柄始動入賞記憶表示部23がそれぞれ別個に設けられ、特別図柄を変動表示するため、特別図柄表示部20にのみ液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD56(図3に符号のみ記載))が用いられているが、1つの液晶表示装置に各々を表示する表示エリアを設けるような構成としてもよい。
このように構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4との間を通って遊技球が遊技盤26上の遊技領域5に打ち出される、そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤26に植設される図示しない障害釘や風車11によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口7に入賞したり、普通図柄作動ゲート9を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口15に回収されるようになっている。
遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合には、普通図柄作動ゲートスイッチによって遊技球を検出し、普通図柄が変動表示できる状態であれば、普通図柄の当り判定の判定結果に基づいて普通図柄表示部22に普通図柄を変動表示させ、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄(例えば、「77」等の普通図柄の当り図柄の組み合わせ)である場合に、始動入賞口7の羽根(普通電動役物)を所定の態様(例えば、開放時間0.5s、開閉回数1回)で開放するようになっている。また、普通図柄が変動表示できる状態でなければ、1つの普通図柄始動入賞記憶表示部23を点灯表示する(最高4つ)。
遊技球が始動入賞口7に入賞した場合には、始動入賞口スイッチによって遊技球を検出し、所定の賞球(例えば、5個)を遊技者に与えると共に、特別図柄が変動表示できる状態であれば、大当り判定の判定結果に基づいて特別図柄表示部20に特別図柄を変動表示させ、確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組み合わせ(例えば、「777」等の大当り図柄の組み合わせ)である場合に、大入賞口8を所定の態様(例えば、最大15ラウンド、1ラウンドにつき10個の入賞が上限)で開放するようになっている(大当り遊技)。
遊技球が大入賞口8に入賞した場合には、所定の賞球(例えば、15個)を遊技者に与える。また、大当り遊技において、大入賞口8に入賞した遊技球がさらに大入賞口8の特定領域を通過した場合には、特定領域スイッチによって遊技球を検出し、次のラウンドを継続して行う(再び大入賞口8を開放する)ことを決定し、大入賞口8の特定領域を通過しなかった場合には、次のラウンドを行わない(大当り遊技を終了させる)ようになっている。また、特別図柄表示部20に特別図柄を変動表示できる状態でなければ、1つの始動入賞記憶表示部21を点灯表示する(最高4つ)。
この実施の形態では、確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組み合わせ(例えば、「777」等の大当り図柄の組み合わせ)である場合に、当該大当り遊技が終了した後の遊技状態を、通常状態の大当り確率(例えば、1/350)よりも大当り確率が高くなる確率変動状態(確変状態)とするか否かの確変判定が行われる。なお、確変判定の判定結果については、外部に報知されることがなく、遊技者が確変状態となったか否かを判別することはできない。
遊技状態が確変状態に移行されたときには、通常状態よりも大当り判定における大当り確率が高く設定(例えば、1/50)され、遊技者にとって有利な遊技状態となる(確変遊技)。なお、一般に、遊技状態が確変遊技に制御されているときに、特別図柄や普通図柄の変動時間を短縮する時短遊技や始動入賞口への入賞率を向上させる遊技等の特別遊技に制御される機種もあるが、遊技状態が確変状態に制御されたときに限ってこのような特別遊技に制御されてしまうと、遊技状態が確変状態であることを遊技者に簡単に知られてしまうので、確変遊技に伴って他の特別遊技が行われることはない。
また、遊技状態が確変状態に移行されたときには、特別図柄の変動表示が行われる毎(大当り判定が行われる毎)に、この確変状態を終了する(遊技状態を確変状態から通常状態に移行する)か否かの確変終了判定が行われる。なお、確変終了判定の判定結果についても、外部に報知されることがなく、遊技者が確変状態を終了したか否かを判別することはできない。
このように、遊技者は、確変終了判定により確変状態が終了される時期を予想することができず、また、確変終了判定の判定結果が確変状態を終了しないことを判定し続ける限り確変状態が継続されるので、確変状態が次に大当り判定の判定結果が大当りとなるまで継続される期待をもつことができ、例えば、大当りとなるまで継続されることによって複数の大当りが連続(連チャン)する期待感を増大させることで遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
このような特別図柄の表示や大当り遊技等の提供を行うために、遊技機1は、図3に示すように配線が接続された遊技制御基板35(主基板や主制御基板といわれることもある。)やサブ制御基板50(副制御基板や表示制御基板、あるいは図柄制御基板といわれることもある。)を備えている。遊技制御基板35は、以下に示す各部に接続され、パチンコ遊技を提供するために、情報の入出力を行う。
遊技制御基板35は、ワンチップマイクロコンピュータを備えており、後述する入力スイッチ90を介して取得した各スイッチからの信号に基づいて、ワンチップコンピュータが後述する各種制御基板や出力ソレノイド100に接続されている機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップコンピュータは、制御プログラムを実行するCPU、CPUが実行する制御プログラムを格納するROM、及びCPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAMを備えている。
また、遊技制御基板35には、中継基板40を介してサブ制御基板50が接続されている。サブ制御基板50は、内部にCPU、このCPUの作業領域及び制御データ(音声制御データやランプ制御データ)等を記憶保持するための記憶エリアを備えた制御用RAM、各コマンド(変動パターン指定コマンド等)に対応した制御データ(ランプ制御データ)等が記憶された制御用ROM、音声制御データが記憶された音声データ用ROM等を備えている。
サブ制御基板50は、中継基板40を介して遊技制御基板35のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(音声制御用コマンド信号やランプ制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、音声制御用コマンドやランプ制御用コマンドを認識する。音声制御用コマンドを認識したとき、この音声制御用コマンドに対応するデータエリアから音声制御データが音声データ用ROMから読み出され、上記音声制御データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納された音声制御用データは、出力順がくると制御用RAMから音声制御データが読み出され、遊技盤26上に設けられたスピーカー51に音声出力される。
また、ランプ制御用コマンドを認識したとき、このランプ制御用コマンドに対応するデータエリアからランプ制御データが制御用データから読み出され、上記ランプ制御用データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納されたランプ制御用データは、表示順がくると制御用RAMからランプ制御データが読み出され、ランプ演出を行うために又は異常を報知するために遊技盤26上に設けられた装飾・異常LED52に表示される。
また、サブ制御基板50には、遊技盤26上に設けられ、遊技の状況に応じてモータ,ソレノイド等を可動する盤面飾り可動物53と、遊技者に操作されることで操作演出等を実行可能にする演出用操作スイッチ54と、が接続されている。
なお、サブ制御基板50の制御用RAMは、CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有してもよい。また、スピーカー51の音声出力及び装飾・異常LED52の表示は、音声制御用コマンド信号やランプ制御用コマンド信号に従って、サブ制御基板50とは別に設けた制御基板によって制御されてもよい。
サブ制御基板50には、演出図柄制御基板55が接続されている。演出図柄制御基板55は、内部にCPU、このCPUの作業領域を備えた制御用RAM、各コマンド(変動パターン指定コマンド等)に対応した表示制御データが記憶された制御用ROM、画像データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えた図柄データ用RAM、キャラクタや図柄や背景等が記憶された図柄データ用ROM等を備えている。
演出図柄制御基板55は、サブ制御基板50のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(表示制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、表示制御用コマンドを認識する。この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄が上記制御用ROMから読み出され、上記画像データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納された画像データは、表示順がくると制御用RAMから画像データが読み出され、LCD56に表示される。なお、LCD56の表示は、サブ制御基板50によって制御されてもよいが、近年の演出表示の多様化に伴い、演出表示するための制御プログラム及び画像データ等のデータ量が膨大となる傾向にあり、サブ制御基板50の処理負担を軽減するためにもサブ制御基板50とは別に演出図柄制御基板55を設けたほうがよい。
このように構成された遊技機1において、遊技制御基板35は、後述する図6以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々な特別図柄の変動表示を特別図柄表示部20に表示させる。
また、遊技制御基板35には、電源基板60が接続されている。電源基板60は、各種制御基板や遊技機1に設けられた可動物の動作に必要な電源電圧を供給する電源電圧として+5V,+12V,+32Vを作成する。また、遊技機1に対する電力供給が停止したときに、遊技制御基板35や払出制御基板70のバックアップ機能を有するRAMに対して記憶内容を保持可能な電源電圧を供給するバックアップ電源を備えている。
また、電源基板60にて作成された電源電圧は、電源中継基板65を介してサブ制御基板50に供給されている。電源基板60は、従来、機種毎に趣向を凝らすために演出するための付属物(装飾・異常LED53や盤面飾り可動物54)の数が異なったり、電気容量や電圧種別が異なることから、機種変更する際に交換を必要としたが、電源中継基板65を設けることで汎用性のある基板とすることができる。従って、機種変更する際には、電源基板60を交換することなく電源中継基板60を交換すればよい。また、データ線用の中継基板40と電源用の電源中継基板65とを一つの基板とする構成としてもよいが、データ線用の中継基板40と電源用の電源中継基板65とを別に設ける構成とすることで、電源によるデータ線にノイズの影響を与えることがない。
また、電源基板60は、遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、各々の制御プログラムの実行を開始する時期であるとしてリセット信号を出力し、各種制御基板のCPUを動作可能にする。また、電源基板60は、遊技機1に対する電力供給を監視することで遊技機1に対する電力供給の停止を検出し、遊技機1に対する電力供給が停止するときに、遊技制御基板35に停電信号を出力し、遊技制御基板35のバックアップ機能を有するRAMにおいて遊技状態をバックアップするための処理を実行する。
また、電源基板60には、操作されることで遊技制御基板35や払出制御基板70にクリア信号が出力されるクリアスイッチ61が設けられている。遊技機1に対する電力供給が開始されたときにクリアスイッチ61が操作されることで、遊技制御基板35や払出制御基板70のバックアップ機能を有するRAMの記憶内容を初期化することができる。
また、遊技制御基板35には、払出制御基板70が接続されている。払出制御基板70は、ワンチップマイクロコンピュータを備えており、遊技制御基板35のCPUからの制御信号に基づいて、ワンチップコンピュータが賞球モータ71等を制御するための所定の払出制御プログラムを実行する。また、ワンチップコンピュータは、払出制御プログラムを実行する払出制御用CPU、払出制御用CPUが実行する払出制御プログラムを格納するROM、及び払出制御用CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAMを備えている。
払出制御基板70は、遊技制御基板35のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(払出制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、払出制御用コマンドを認識する。払出制御用コマンドを認識したとき、この払出制御用コマンドに対応するデータエリアから払出制御データがROMから読み出され、上記払出制御データを記憶するRAMに格納される。この格納された払出制御用データは、出力順がくるとRAMから払出制御データが読み出され、賞球モータ71を駆動することにより払出制御用コマンドに対応した賞球数が払い出される。
また、払出制御基板70は、ストローブ信号やデータ信号(払出制御用コマンド信号)を入力したときには、遊技制御基板35のCPUに対して一方向のストローブ信号やデータ信号(払出確認用コマンド信号)等の制御信号を出力する。遊技制御基板35のCPUは、払出確認用コマンドを認識したときに、払出制御基板70において払出制御用コマンドが正常に認識されたことを確認する。
また、払出制御基板70には、払い出しに関するエラー状態を表示する状態表示器78が設けられている。また、払出制御基板70には、賞球モータ71を駆動制御するときに賞球モータ71の駆動位置を検出するモータ制御スイッチ72と、払出された賞球を検出する賞球スイッチ73と、補給球が不足したときにオンする補給球不足スイッチ74と、下受け皿12が満杯になったときにオンする下受け皿満杯スイッチ75と、インターフェースボード76を介して、プリペイドカードが挿入されることにより玉貸しを可能にするプリペイドカードユニット77と、が接続されている。
また、払出制御基板70には、発射制御基板80が接続されている。発射制御基板80は、内部にCPU、このCPUの作業領域を備えたRAM、払出制御基板70のCPUから入力された発射制御信号(発射用制御コマンド信号)に対応した発射制御データが記憶されたROM、発射制御データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM等を備えている。
また、発射制御基板80には、遊技領域5に向けて遊技球を弾発するための発射ソレノイド81と、発射モータ中継基板板82を介して、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射されるときにオンするタッチプレート83と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ84と、打球操作ハンドル2を回動操作することにより遊技球を球送りする球送りソレノイド85と、が接続されている。
また、遊技制御基板35及び払出制御基板70には、試験用中継端子板41が接続されている。試験用中継端子板41には、遊技制御基板35及び払出制御基板70の制御状態を遊技機1外部で確認するための試験信号を出力する試験端子が設けられている。試験機関においては、この試験端子に専用の試験機器を接続することで簡単に試験を行うことができる。
また、遊技制御基板35及び払出制御基板70には、外部情報端子板45が接続されている。外部情報端子板45は、遊技制御基板35及び払出制御基板70からの情報信号に基づいて、賞球の払い出し、球貸し、ガラス扉枠16の開放を検出するガラス枠開放スイッチ46に基づくガラス枠の開閉、大当り1(通常大当り)、大当り2(確変大当り)、図柄確定回数(大当り回数)等の遊技機1の制御状態を遊技機1外部に情報を出力する。
また、遊技制御基板35には、図柄表示装置6に設けられた始動入賞記憶表示部21、普通図柄表示部22、及び普通図柄始動入賞記憶表示部23と、遊技機1の裏面に設けられ、ホール管理者が操作することで複数の確変終了確率(確変終了確率=1/400〜1/100)から確変終了判定に用いられる1つの確変終了確率を設定する確率終了確率設定スイッチ30と、が接続されている。なお、確変終了確率設定スイッチ30をオフにしておくことで、後述する確変終了確率決定手段により内部的に複数の確変終了確率から1つの確変終了確率に決定されることになる。また、確率終了確率設定スイッチ30は、遊技者が操作することができない遊技機1の裏面に設けられているが、ホール管理者のみが確変終了確率を設定可能にすればよく、例えば、複数の遊技機を一括して管理するホールコンピュータから確変終了確率を設定可能にしてもよい。
入力スイッチ90には、始動入賞口7に入賞した遊技球を検出する始動入賞口スイッチと、大入賞口8を開放することにより大入賞口8内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチと、大当り遊技に係わる大入賞口8の特定領域を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチと、普通図柄作動ゲート9を通過した遊技球を検出する普通図柄作動ゲートスイッチと、普通入賞口10に入賞した遊技球を各々検出する複数の普通入賞口スイッチと、が接続されている。
出力ソレノイド100には、大入賞口8を開口動作するための大入賞口ソレノイドと、始動入賞口7としての電動チューリップを開放動作するための普通電動役物ソレノイドと、大入賞口8内の球流路を切り換えるための球流路切換ソレノイドと、が接続されている。
次に、遊技制御処理にて各々の判定に用いられる乱数カウンタ及び各種テーブルについて説明する。図4(A)は、乱数カウンタの数値範囲であり、図4(B)は、大当り判定に用いられる大当り判定用テーブルであり、図4(C)は、確変判定に用いられる確変判定用テーブルであり、図4(D)は、確変終了確率の決定及び確変終了判定に用いられる確変終了判定用テーブルの説明図である。
乱数カウンタの数値範囲は、図4(A)に示すように、大当りか否かを判定する大当り判定に用いられる大当り判定用カウンタが0〜349に設定され、確変状態か否かを判定する確変判定に用いられる確変判定用カウンタが0〜2に設定され、確変状態を終了するか否かを判定する確変終了判定に用いられる確変終了判定用カウンタが0〜1999に設定され、大当り判定用カウンタの初期値に用いられる大当り判定初期値用カウンタが0〜349に設定され、確変終了判定用カウンタの初期値に用いられる確変終了判定初期値用カウンタが0〜1999に設定されている。
このように、大当り判定用カウンタの値(大当り判定用乱数)が更新される数値範囲(この実施の形態では、0〜314でカウント数が350)と、確変終了判定用カウンタの値(確変終了判定用乱数)が更新される数値範囲(この実施の形態では、0〜1999でカウント数が2000)と、を同じ又は倍数とならないように異ならせることにより、大当り判定の判定結果が大当りとなることが可能となる周期(後述するS310の各乱数更新処理にて更新された確変終了判定用カウンタの値が確変終了判定値と合致する周期)と、確変終了判定の判定結果が確変状態を終了とすることが可能となる周期(同様にS310の各乱数更新処理にて更新された大当り判定用カウンタの値が大当り判定値と合致する周期)と、を常に異ならせることができる。
ここで、例えば、大当り判定用カウンタの値(大当り判定用乱数)が更新される数値範囲と、確変終了判定用カウンタの値(確変終了判定用乱数)が更新される数値範囲と、が同数(同じカウント数)であって、大当り判定の判定結果が大当りとなることが可能となるタイミング(大当り判定用カウンタの値が大当り判定値と合致するタイミング)と、確変終了判定の判定結果が確変状態を終了とすることが可能となるタイミング(確変終了判定用カウンタの値が確変終了判定値と合致するタイミング)と、が遊技機1の制御開始時に同じタイミングになってしまうと、以降の制御においてこれらのタイミングが常に一致してしまうことから、大当り判定の判定結果が大当りとなるまで確変状態が必ず継続されることになり、実際には確変終了判定の判定結果が確変状態を終了とすることのない不正な遊技機となってしまう。
従って、大当り判定用カウンタの値(大当り判定用乱数)が更新される数値範囲と、確変終了判定用カウンタの値(確変終了判定用乱数)が更新される数値範囲と、を異ならせることによって、常に確変終了判定が行われないといった現象が生じることはなく、確変終了判定の機能を十分に発揮することが可能な遊技機を提供することができる。
乱数カウンタのうち大当り判定初期値用カウンタや確変終了判定初期値用カウンタ等の初期値用カウンタは、大当り判定用カウンタや確変終了判定用カウンタ等の対応する判定用カウンタと同じ数値範囲で設定されている。初期値用カウンタとは、対応する判定用カウンタの値が一周する毎に、この判定用カウンタの初期値(判定用カウンタの新たな開始値)を設定することで判定用カウンタの値の更新状態を周期的ではなくランダムにするためであって、判定用カウンタとは異なるカウンタである。例えば、大当り判定用カウンタにおいては、遊技機1の電源投入直後には0から開始されることになるが、このカウンタの値が更新されて349に到達した後に大当り判定初期値用カウンタの初期値が設定されることになる。
これらの乱数カウンタの数値範囲は、後述する判定値とともに予め定められた判定確率や決定確率となるように設定されればよく、また、大当り判定用カウンタと確変終了判定用カウンタにおいては、カウンタ数が同じとならない(倍数ともならない)ように設定されればよく、記載された数値範囲に限定されない。また、後述する判定値においても、記載された値に限定されないが、素数であることが望ましい。
この実施の形態では、上記した乱数カウンタの他にも、特別図柄の大当り図柄(停止図柄)を決定する大当り図柄判定用カウンタ、特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定するはずれ図柄判定用カウンタ、変動パターン(特別図柄の変動過程)を決定する変動パターン決定用カウンタ、普通図柄の当りか否かを判定する普通図柄当り判定用カウンタ、確変状態時に確変状態用変動パターン群を選択するか否かを判定する変動パターン群選択用カウンタ等の乱数カウンタが用意されている。
また、大当り判定用テーブルにおいては、図4(B)に示すように、遊技状態が通常状態であるときに大当りとする判定値(大当り判定値)は「7」に設定され、遊技状態が確変状態であるときに大当りとする判定値は「3,7,109,163,257」に設定されている。これらの判定値は、遊技状態が通常状態であれば大当りとなる確率である大当り確率が1/350(低確率)に設定され、遊技状態が確変状態であれば大当り確率が1/50(高確率)に設定されており、大当りとするか否かの大当り判定を行う際に大当り判定用カウンタの値(大当り判定用乱数)と比較される。このように、遊技状態が確変状態であるときには、通常状態に比べて大当り確率が高くなっている。
また、確変判定用テーブルにおいては、図4(C)に示すように、遊技状態を確変状態とする判定値(確変判定値)は「1,2」に設定されている。この判定値は、確変状態に突入する確率である確変突入率が2/3となるように設定されており、確変状態とするか否かの確変判定を行う際に確変判定用カウンタの値(確変判定用乱数)と比較される。
また、確変終了判定用テーブルにおいては、図4(D)に示すように、確変終了確率を決定する判定値は「0〜4」に設定され、これらの判定値に対応させた確変終了確率が「1/400」、「1/250」、「1/200」、「1/125」、「1/100」にそれぞれ設定されている。これらの判定値は、確変状態を終了する確率である確変終了確率を決定する際に確変終了確率決定用カウンタの値(確変終了確率決定用乱数)と比較される。なお、確変終了確率が低いほど、確変状態が終了されずに長期間にわたって継続される可能性が高いことになる。
また、確変状態を終了とする判定値(確変終了判定値)は、確変終了確率が1/400に決定されていれば「353,367,・・・,397」に設定され、確変終了確率が1/250に決定されていれば「409,433,・・・,593」に設定され、確変終了確率が1/200に決定されていれば「607,619,・・・,757」に設定され、確変終了確率が1/125に決定されていれば「769,823,・・・,1229」に設定され、確変終了確率が1/100に決定されていれば「1283,1297,・・・,1987」にそれぞれ設定されている。これらの判定値は、確変状態を終了するか否かを判定する際に確変終了判定用カウンタの値(確変終了判定用乱数)と比較される。
次に、変動パターンの決定に用いられる変動パターン群について説明する。図5(A)は、通常状態用変動パターン群であり、図5(B)は、時短用変動パターンであり、図5(C)は、確変状態用変動パターン群の説明図である。ここで、変動パターン指定コマンドとは、遊技制御基板35から表示制御基板50に送信される8ビットのパラレルデータで送信されるものであって、1コマンドが2バイトのMODEデータと、ACTIONデータと、で構成されている。
遊技状態が通常状態又は確変状態時に選択される通常状態用変動パターン群においては、図5(A)に示すように、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特1指定コマンド〜変動パターン特6指定コマンドの6種類が用意されている。なお、「通常変動」とは、リーチ状態を伴わない変動パターンであり、「リーチはずれ」とは、リーチ状態を伴うが特別図柄の停止図柄がはずれとなる(大当りとならない)変動パターンである。また、「キャラクタ出現」とは、リーチ状態を形成するとともに、特別図柄表示部20にキャラクタ等の演出画像が表示されることをいう。
また、始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)であるときに選択される時短用変動パターンにおいては、図5(B)に示すように、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特7指定コマンドが用意されている。この時短用変動パターンは、特別図柄の変動時間が通常状態用変動パターン群や確変状態用変動パターン群の変動パターンよりも短縮(例えば、1秒)された変動パターンである。
また、遊技状態が確変状態時に選択される確変状態用変動パターン群においては、図5(C)に示すように、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特7指定コマンド〜変動パターン特11指定コマンドの5種類が用意されている。なお、変動パターン特7指定コマンドは、図5(B)に示された時短用変動パターンにおける変動パターン指定コマンドと同じである。また、「キャラクタ出現」においては、通常状態用変動パターン群の変動パターンで表示されるキャラクタとは微妙に異なるキャラクタ(例えば、キャラクタの帽子の色が異なる)等の演出画像が表示される。
図6は、遊技制御基板35で実行される遊技制御処理ルーチンのフローチャートである。遊技制御処理の詳細な説明は省略するが概略を以下に示す。
この遊技制御処理は、遊技機1に電源が供給されると起動され、まず作業領域は正常かを判断する(S100)。ここでは、電源投入直後は、正常ではないと判断され、次にRAMの初期化設定処理が行われる(S110)。RAMの初期化設定処理後は、後述するS210〜S230の処理を次に図6の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
また、電源投入直後でなければ、作業領域は正常であると判断され(S100)、次に図柄、ランプ、音声、情報、払出、ソレノイドのデータの出力を行う出力処理が行われる(S120)。
以後、入力ポートから入力されたデータのチェックを行う入力処理(S130)、入賞球に基づく賞球データの作成を行う払出処理(S140)、SW断線・短絡エラーの検出及びその解除を行うエラー検出及び、解除処理(S150)を行う。
S150にて、エラー中であることが検出された場合には(S160)、後述するS200の外部情報作成処理に移行する。以後、S210〜S230を次に図6の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
次いで、エラー中でなければ(S160)、普通図柄の当り判定を実行し、この判定結果に基づく普通図柄の変動、停止及び始動入賞口7の普通電動役物開放の制御を行う普通図柄/普通電動役物処理(S170)を実行する。具体的には、遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過したときに、この普通図柄作動ゲート9を通過したことに基づく保留記憶を記憶し、普通図柄表示部21にて普通図柄の変動表示中でなければ、この保留記憶に基づいて普通図柄の当り判定を実行する。そして、普通図柄の当り判定の判定結果に基づいて、普通図柄表示部22にて普通図柄の変動表示を開始させ、所定の変動過程を経て普通図柄の変動表示を終了させた後に、確定表示された普通図柄が同じ図柄の組み合わせ(普通図柄の当り判定の判定結果が当り)であれば、始動入賞口7の羽根(普通電動役物)を所定の態様で開放する。
また、S170の処理に続いて、特別図柄の変動、停止、及び大入賞口8の特別電動役物開放の制御を行う特別図柄/特別電動役物処理(S180)、始動入賞記憶表示部20の表示に関するデータである始動入賞記憶データ、普通図柄始動入賞記憶表示部23の表示に関するデータである普通図柄始動入賞記憶データ、ランプデータ、音声データの作成を行うランプ・LED・音声データ作成処理(S190)、変動回数情報、大当り情報、高確率状態情報を作成する外部情報作成処理(S200)を実行する。上記S100〜S200の処理は、リセット割込により所定時間(例えば、4ms)毎に実行される。
また、S200の処理に続いて、記憶領域に格納すべき特別図柄データを更新する特別図柄データ更新処理(S210)、変動パターン決定用乱数として用いる変動パターン決定用カウンタの更新を行う特別図柄制御用各乱数更新処理(S220)、大当り判定初期値用カウンタの初期値を更新する大当り判定用乱数初期値更新処理(S230)、確変終了判定初期値用カウンタの初期値を更新する確変終了判定用乱数初期値更新処理(S240)を、リセット割込が実行されるまでの所定時間のうち上記S100〜S200を実行した残りの時間である残余時間を用いて繰り返し実行する。なお、大当り判定初期値用カウンタの初期値及び確変終了判定初期値用カウンタの初期値は、後述するS310の各乱数更新処理においても更新される。
このように、従来の不正対策として、後述するS310の各乱数更新処理により所定時間毎に大当り判定用カウンタを更新するとともに、遊技制御処理ルーチンのS100〜S200を実行した後に、次にリセット割込によりS100が実行されるまでの残余時間を用いて、S230の大当り判定用乱数初期値更新処理により大当り判定初期値用カウンタの初期値を更新し、大当り判定用カウンタの値がカウンタの数値範囲を一周する毎に、更新された大当り判定初期値用カウンタの初期値を大当り判定用カウンタに設定することにより、遊技制御処理ルーチンのS100〜S200の実行毎に残余時間が異なることによって大当り判定初期値用カウンタの初期値が規則的に更新されることがなく、また、所定時間毎に更新するだけでは規則的に更新されてしまう大当り判定用カウンタの値を不規則に更新することができ、大当り判定の判定結果が大当りとなる(大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数の値と大当り判定値と合致する)タイミングを狙った体感機等による不正に対処している。
同様に、後述するS310の各乱数更新処理により所定時間毎に確変終了判定用カウンタを更新するとともに、残余時間を用いて、S240の確変終了判定用乱数初期値更新処理により確変終了判定初期値用カウンタの初期値を更新し、確変終了判定用カウンタの値がカウンタの数値範囲を一周する毎に、更新された確変終了判定初期値用カウンタの初期値を確変終了判定用カウンタに設定することにより、遊技制御処理ルーチンのS100〜S200の実行毎に残余時間が異なることによって確変終了判定初期値用カウンタの初期値が規則的に更新されることがなく、また、所定時間毎に更新するだけでは規則的に更新されてしまう確変終了判定用カウンタの値を不規則に更新することができ、確変終了判定により確変状態を終了することが判定されない(確変終了判定用カウンタから抽出された確変終了判定用乱数の値と確変終了判定値と合致しない)タイミングを狙った体感機等による不正に対処することができる。また、複数種類の乱数カウンタの1つとして確変終了判定用カウンタを設定すればよく、従来の遊技機における遊技プログラムをそのまま利用することができ、遊技プログラムの開発時間や試験時間を短縮することができる。
図7は、図6のS180の詳細を示す特別図柄/特別電動役物処理ルーチンのフローチャートである。
詳細の説明は省略するが、特別図柄/特別電動役物処理では、まず遊技制御基板35から指定した変動パターンなどの所要時間を設定し、カウントする特別図柄動作タイマ減算処理(S300)、大当り判定用カウンタ、大当り図柄判定用カウンタ、はずれ図柄判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、確変判定用カウンタ、確変終了判定用カウンタ、変動パターン群選択用カウンタ、大当り判定初期値用カウンタ、確変終了判定初期値用カウンタ等の各乱数カウンタを更新する各乱数更新処理(S310)、特別図柄データを基にはずれ図柄を作成する特別図柄作成処理(S320)、始動入賞記憶数が4以上のとき、処理を終了し、始動入賞記憶数が4未満のとき、始動入賞記憶を加算し、大当り判定用乱数、大当り図柄判定用乱数、確変終了判定用乱数等の乱数を取得する始動入賞口入賞処理(S330)、始動入賞記憶に基づいて大当り判定、確変判定、確変終了判定等を実行し、特別図柄の停止図柄や変動過程(変動パターン)を決定する特別図柄変動制御処理(S340)、大入賞口入賞数、特別図柄動作タイマなどより大入賞口8の特別電動役物を制御する特別電動役物制御処理(S350)が行われる。なお、始動入賞口入賞処理、特別図柄変動制御処理、及び特別電動役物制御処理の詳細については、サブルーチンで後述する。
図8は、上記S330の詳細を示す始動入賞口入賞処理ルーチンのフローチャートである。
まず、始動入賞口7に遊技球が入賞していない(S331)、又は、始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)であれば(S332)、後述するS333〜S336の処理を実行することなく、始動入賞口入賞処理ルーチンを終了する。
次いで、始動入賞口7に遊技球が入賞している(S331)、且つ、始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)でなければ(S332)、始動入賞口7に入賞したことに基づいて始動入賞記憶数を1加算し(S333)、大当り判定用カウンタ、確変判定用カウンタ、確変終了判定用カウンタ、大当り図柄用カウンタ、はずれ図柄用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ等の乱数カウンタから各々の乱数を抽出し(S334)、この抽出した各々の乱数を該当する始動入賞記憶領域(乱数が記憶されていない始動入賞記憶領域のうち最初の始動入賞記憶領域)に格納する(S335)。例えば、始動入賞記憶数=2であって、既に始動入賞記憶領域の2番目までに乱数が記憶されている場合には、乱数が記憶されていない始動入賞記憶領域のうち最初の始動入賞記憶領域である3番目に、抽出された乱数が記憶される。
そして、該当する始動入賞記憶表示部21を点灯する始動入賞記憶点灯制御処理(S336)を実行する。なお、S336の処理では、該当する始動入賞記憶表示部21を点灯することを決定するのみであって、上述したS190のランプ・LED・音声データ作成処理にてLEDデータを作成することで、始動入賞記憶表示部21に点灯される。ただし、始動入賞記憶がない状態で入賞したときには、変動表示が直後に開始されるとして、始動入賞記憶表示部21が点灯されることはない。そして、点灯された始動入賞記憶表示部21は、この始動入賞記憶に基づく特別図柄の変動表示が開始されると共に、消灯される。
図9は、上記S340の詳細を示す特別図柄変動制御処理ルーチンのフローチャートである。
まず、そのときの状態が特別図柄の変動表示中であるか否か、又は、大当り遊技中であるか否かを判定する(S400)。即ち、特別図柄の変動表示を開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中でない又は大当り遊技中でなければ、始動入賞記憶数が1以上であるか否かを判定し(S401)、始動入賞口7に入賞したことに基づく保留記憶があるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中又は大当り遊技中である、又は、始動入賞記憶数が0であれば(始動入賞口7に入賞したことに基づく保留記憶がなければ)、特別図柄変動制御処理ルーチンを終了する。
次いで、始動入賞記憶数が1以上であれば(S401)、後述するように、始動入賞記憶に基づいて大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定処理(S410)、遊技状態が確変状態である場合に、この確変状態を終了するか否かの確変終了判定を行う確変終了判定処理(S420)、大当り判定の判定結果が大当りである場合に、この大当りに基づいて確変状態とするか否かの確変判定を行う確変判定処理(S430)、大当り判定の判定結果が大当りである場合に、大当り図柄用カウンタから抽出された大当り図柄用乱数に基づいて特別図柄の大当り時の停止図柄を決定する処理、又は大当り判定の判定結果がはずれである場合に、はずれ図柄用カウンタから抽出されたはずれ図柄用乱数に基づいて特別図柄のはずれ時の停止図柄を決定する処理を行う特別図柄選択処理(S440)、図柄表示装置6にて特別図柄の変動表示を開始させ、所定の変動過程を経て特別図柄の変動表示を終了させるまでの特別図柄の変動状態を設定した変動パターンを決定する処理を行う変動パターン作成処理(S450)を行う。そして、始動入賞記憶数を1減算し(S402)、始動入賞記憶領域に記憶されている各々の乱数をシフトする(S403)。
図10は、上記S410の詳細を示す大当り判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている大当り判定用乱数を読込み(S411)、後述する確変状態フラグがセットされているか否かに基づいて(S412)、確変時の大当り判定用テーブル(高確率の大当り確率)又は通常時の大当り判定用テーブル(低確率の大当り確率)の何れかの大当り判定用テーブル(図4(B))を選択する。
確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、確変時の大当り判定用テーブルを選択し、この大当り判定用テーブルに設定されている判定値と大当り判定用乱数の値とを比較することによって(S413:大当り判定)、一致する値があれば大当りとすることを決定し、一致する値がなければはずれとすることを決定する(S415)。なお、確変時の大当り判定用テーブルにおいては、図4(B)に示したように、大当り確率が1/50になるように設定されている。
一方、確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、通常時の大当り判定用テーブルを選択し、この大当り判定用テーブルに設定されている判定値と大当り判定用乱数の値とを比較することによって(S414:大当り判定)、一致する値があれば大当りとすることを決定し、一致する値がなければはずれとすることを決定する(S415)。なお、通常時の大当り判定用テーブルにおいては、図4(B)に示したように、大当り確率が1/350になるように設定されている。
そして、S415にて大当りとすることが決定されている(S416)、且つ、確変状態フラグがセットされていれば(S417)、確変状態フラグをリセットする(S418)。このように、前回の大当り判定の判定結果が確変大当りであったときにセットされた確変状態フラグをリセットすることにより、後述する確変終了判定によって確変状態を終了することが決定されていなくても、大当り判定の判定結果が大当りとなったことに基づいて確変状態を終了し、再度、今回の大当り判定の判定結果が大当りとなったことに基づく確変判定によって確変状態とするか否かの判定を行う。
図11は、上記S420の詳細を示す確変終了判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、確変状態フラグがセットされているか否かを判定し(S421)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、確変状態を終了させるか否かの確変終了判定を行う必要がなく、確変終了判定処理ルーチンを終了する。
次いで、確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数を読込み(S422)、確変終了確率設定スイッチ30により確変終了確率が外部設定されているか否かに基づいて(S413)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。
確変終了確率が外部設定されていなければ、後述するS439にて決定されている確変終了確率に応じた確変終了判定用テーブルを選択し、この確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了判定用乱数の値とを比較することによって(S424:確変終了判定)、一致する値があれば確変状態を終了することを決定し、一致する値がなければ確変状態を継続することを決定する(S426)。
一方、確変終了確率が外部設定されていれば、確変終了確率設定スイッチ30により設定されている確変終了確率に応じた確変終了判定用テーブルを選択し、この確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了判定用乱数の値とを比較することによって(S425:確変終了判定)、一致する値があれば確変状態を終了することを決定し、一致する値がなければ確変状態を継続することを決定する(S426)。そして、確変状態を終了することが決定されたときには(S427)、確変状態フラグをリセットする(S428)。
このように、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに、S334にて各々の乱数カウンタから乱数(図柄決定用乱数や確変終了判定用乱数等)を抽出するとともに、この抽出された乱数をS335にて該当する始動入賞記憶領域に始動入賞記憶として記憶した後、特別図柄の変動表示が開始可能であるときに(S400にてYES)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に始動入賞記憶として記憶された乱数を用いて、後述する特別図柄選択処理ルーチンのS444にて図柄表示装置6に表示される図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を決定するとともに、同じ特別図柄変動制御処理ルーチンが実行されるタイミングで確変終了判定処理ルーチンのS424,S425にて確変終了判定を行っている。
従って、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに始動入賞記憶領域に記憶された図柄決定用乱数に基づく特別図柄の変動表示が開始可能となるまでは、同じ始動入賞記憶領域に記憶された確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定が行われることがなく、例えば、遊技球が始動入賞口7に入賞した直後に、確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定が行われる(詳細を後述する第2実施形態に記載)よりも長い期間、確変状態が次に大当り判定の判定結果が大当りとなるまで継続される期待をもつことができ、複数の大当りが連続(連チャン)する期待感を増大させることで遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
また、遊技状態が確変状態であるときに、確変終了判定処理ルーチンのS424,S425にて実行される確変終了判定が大当り判定処理ルーチンのS413,S414にて実行される大当り判定よりも後に処理されることにより、例え確変終了判定の判定結果が確変状態を終了することを決定したとしても、同じ特別図柄変動制御処理ルーチンが実行されるタイミングで、S414にて通常状態時の大当り判定が実行されることはなく、確変終了判定の判定結果が反映されるのは次に大当り判定が実行されるときであり、少しでも長い期間、確変状態が継続されることで、大当り判定の判定結果が大当りとなるチャンスを増大させることができる。即ち、確変状態であるか否かによって大当り確率が数倍異なり(この実施の形態では、7倍)、得られる利益に関わることから、少しでも長い期間、確変状態が継続されることで、遊技者にとっては満足して遊技を行うことができる。
図12は、上記S430の詳細を示す確変判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、S415にて大当りとすることが決定されているか否かを判定する(S431)。大当りとすることが決定されていなければ(はずれとすることが決定されていれば)、確変状態とするか否かの確変判定を行う必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
次いで、大当りとすることが決定されていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変判定用乱数を読込み(S432)、確変判定用テーブル(図4(C))を選択する。そして、確変判定用テーブルに設定されている判定値と確変判定用乱数の値とを比較することによって(S433:確変判定)、一致する値があれば確変状態とすることを決定し、一致する値がなければ確変状態としないことを決定する(S434)。なお、確変判定用テーブルにおいては、図4(C)に示したように、確変判定確率が2/3になるように設定されている。
次いで、S434にて大当りを確変大当りとすることが決定されているか否かを判定する(S435)。大当りを確変大当りとすることが決定されていれば、確変終了確率設定スイッチ30により確変終了確率が外部設定されているか否かを判定する(S436)。大当りを確変大当りとしない(通常大当りとする)ことが決定されている、又は、確変終了確率が外部設定されていれば、確変状態を終了する確率である確変終了確率を設定する必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
そして、確変終了確率が外部設定されていなければ、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了確率決定用乱数を読込み(S437)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。そして、確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了確率決定用乱数の値とを比較することによって(S438)、確変終了確率を決定する(S439)。なお、確変終了判定用テーブルにおいては、図4(D)に示したように、確変終了確率が1/400〜1/100になるように設定されている。
このように、確変状態を終了する確率である確変終了確率を複数設け、この複数の確変終了確率からS439にて決定された1つの確変終了確率に基づいて、S424にて確変終了判定を行うことにより、遊技者は、大当りが確変大当りであることを判別できないとともに、決定された確変終了確率を予想することができず、また、この決定された確変終了確率によって確変状態の終了時期が異なる(確変状態の継続率が異なる)ことから、バラエティに富んだ遊技を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
一方、確変状態を終了する確率である確変終了確率を複数設け、確変終了確率設定スイッチ30によりホール管理者がこの複数の確変終了確率から1つの確変終了確率に設定している場合には、この確変終了確率設定スイッチ30にて設定された1つの確変終了確率に基づいて、S424にて確変終了判定を行うことになるが、ホール店員が確変終了確率設定スイッチ30により複数の確変終了確率から1つの確変終了確率を操作設定することができ、また、この設定された確変終了確率によって確変状態の終了時期が異なる(確変状態の継続率が異なる)ことで出球量(出球率)が異なる(例えば、確変終了確率が低く設定されることで確変状態の継続率が高くなり、出球率が高くなる)ことから、ホール側が所望する利益率に応じて遊技機の確変終了確率を自由に設定することができる。
図13は、上記S440の詳細を示す特別図柄選択処理ルーチンのフローチャートである。
まず、S425にて大当りとすることが決定されているか否かを判定する(S441)。大当りとすることが決定されていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている大当り図柄用乱数を読込み(S442)、大当り図柄テーブル(図示しない)を選択する。そして、大当り図柄用テーブルに設定されている判定値と大当り図柄用乱数の値とを比較することによって(S443)、図柄表示装置6に表示される大当り図柄を決定する(S444)。なお、この実施の形態では、図柄表示装置6に表示される大当り図柄によって確変大当りであるか否かを決定するのではなく、上記したS433の確変判定によって決定されるので、遊技者が確変大当りであるか否かを判別することはできない。
また、大当りとしないことが決定されていれば(はずれとすることが決定されていれば)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されているはずれ図柄用乱数を読込み(S445)、はずれ図柄テーブル(図示しない)を選択する。そして、はずれ図柄テーブルに設定されている判定値とはずれ図柄用乱数の値とを比較することによって(S446)、図柄表示装置6に表示されるはずれ図柄を決定する(S444)。
図14は、上記S450の詳細を示す変動パターン作成処理ルーチンのフローチャートである。変動パターンとは、図柄表示装置6(特別図柄表示部20)にて特別図柄の変動表示を開始させ、所定の変動過程を経て特別図柄の変動表示を終了させるまでの特別図柄の変動状態を設定したものである。
まず、始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)であるか否かを判定する(S451)。始動入賞記憶数が最大値であれば、通常状態用変動パターン群や確変状態用変動パターン群に設定された変動パターンによる特別図柄の変動時間よりも変動時間が短縮されている時短用変動パターンを選択する(S461)。
次いで、始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)なければ、確変状態フラグがセットされているか否かを判定し(S452)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、通常状態時の変動パターン候補を提供する通常状態用変動パターン群を選択する(S460)。
次いで、確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている変動パターン群選択用乱数を読込み(S453)、変動パターン群選択テーブル(図示しない)を選択する。そして、変動パターン群選択テーブルに設定されている判定値と変動パターン群選択用乱数の値とを比較することによって(S454)、一致する値があれば確変状態時の変動パターン候補を提供する確変状態用変動パターン群を選択することを決定し、一致する値がなければ確変状態用変動パターン群を選択しないことを決定する(S455)。なお、変動パターン群選択テーブルにおいては、確変状態用変動パターン群が選択される確率が1/50になるように設定されている。
そして、確変状態用変動パターン群が選択されることが決定されているか否かを判定する(S456)。確変状態用変動パターン群が選択されることが決定されていれば、確変状態用変動パターン群を選択し(S457)、確変状態用変動パターン群が選択されることが決定されていなければ、通常状態用変動パターン群を選択する(S460)。
次いで、変動パターン候補から変動パターンの選択に用いられる乱数であって、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている変動パターン決定用乱数を読込み(S458)、S457,S460,S461にて選択された確変状態用変動パターン群、通常状態用変動パターン群又は時短用変動パターンの何れかから、この変動パターン決定用乱数に基づいて1つの変動パターンに決定する(S459)。
なお、主に始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)であるときに選択される時短用変動パターンも複数種類を用意し、通常状態用変動パターン群や確変状態用変動パターン群と同様に時短用変動パターン群を設け、この時短用変動パターン群から変動パターン決定用乱数に基づいて1つの変動パターンを決定する構成としてもよい。
S459にて決定された変動パターンは、特別図柄の変動開始を指定する指定コマンドが含まれる変動パターン指定コマンドとして、S180の特別図柄/特別電動役物処理において表示制御基板50を経由して演出図柄制御基板55に送信される。そして、演出図柄制御基板55は、送信された変動パターン指定コマンドに基づいて、特別図柄の変動表示を開始させ、所定の変動過程を経て特別図柄の変動を終了表示させるまでの特別図柄の変動状態を特別図柄表示部20(LCD56)に表示する。
以上の処理によって、確変状態用変動パターン群が選択されたときであって、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特7指定コマンドに決定されたときには、この変動パターンが始動入賞記憶数が最大値(この実施の形態では、始動入賞記憶数の最大値=4)であるときに選択され得る時短用変動パターンでありながら、始動入賞記憶数が最大値でなくとも選択されることになり、通常状態用変動パターン群の変動パターンによる変動表示とは異なり、特別図柄の変動時間が短縮(例えば、1秒)された変動表示が行われることになる。
また、確変状態用変動パターン群が選択されたときであって、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特8指定コマンド〜変動パターン特10指定コマンドのいずれかに決定されたときには、通常状態用変動パターン群から選択される変動パターンによる演出画像の表示とは異なり、通常状態用変動パターン群から選択されたときに表示されるキャラクタとは異なるキャラクタ(例えば、キャラクタの帽子の色が異なる)等の演出画像が表示されることになる。
また、確変状態用変動パターン群が選択されたときであって、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特11指定コマンドに決定されたときには、前回と同じ特別図柄の変動表示、即ち、連続して同じ特別図柄の変動表示が行われることになる。但し、前回又は今回の大当り判定の判定結果が大当りであるときには、この変動パターン指定コマンドとして変動パターン特11指定コマンドが選択されることはない。なお、前回に選択された変動パターン指定コマンドを記憶しておき、前回と同じ特別図柄の変動表示が行われることが決定されたときには、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特11指定コマンドではなく、前回と同じ変動パターン指定コマンドが送信されてもよい。
なお、前回の特別図柄の変動表示がリーチ状態を伴った変動パターン(変動パターン指定コマンドとして変動パターン特3指定コマンド、変動パターン特4指定コマンド又は変動パターン特9指定コマンド)であったときに限って、前回と同じ特別図柄の変動表示が行われてもよい。例えば、前回の特別図柄の変動表示がリーチ状態を伴わない変動パターン(変動パターン指定コマンドとして変動パターン特1指定コマンド、変動パターン特2指定コマンド又は変動パターン特8指定コマンド)であって、このリーチ状態を伴わない通常変動の表示が繰り返されても、リーチ状態が形成されていないために遊技者は特別図柄の変動表示に注目しておらず、前回と同じ特別図柄の変動表示が行われていることに気付かないためである。
このように、遊技状態が確変状態であっても、S455にて確変状態用変動パターン群が選択される確率は1/50であり、ほとんどの場合には確変状態用変動パターン群ではなく通常状態用変動パターン群が選択される。従って、通常状態用変動パターン群から変動パターンが選択されたときには、遊技状態が通常状態であるときと同様に、通常状態用変動パターンに従った特別図柄の変動表示が行われることにより、遊技者は確変状態であることを知ることができない。
また、遊技状態が確変状態であって、確変状態用変動パターン群から変動パターンが選択されたときには、この確変状態用変動パターンに従って、遊技者にあからさまには分からない程度(遊技者が特別図柄表示部20に注目していなければ気付かない程度)に、確変状態ではないとき(通常状態であるとき)に実行される特別図柄の変動表示とは異なる図柄の変動表示(例えば、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特11指定コマンドが選択され、前回の特別図柄の変動表示と同じ変動表示)やキャラクタ(例えば、変動パターン指定コマンドとして変動パターン特8指定コマンド〜変動パターン特10指定コマンドのいずれかが選択され、キャラクタの帽子の色違い等)を登場させることで、遊技者は、確変状態ではないかと予想することができ、大当り判定の判定結果が大当りとなる期待感を増大させることができる。
図15は、図7のS350の詳細を示す特別電動役物制御処理ルーチンのフローチャートである。
まず、特別図柄の全図柄が停止表示されているか否かを判定する(S351)。即ち、S459にて決定された変動パターンに従って、図柄表示装置6に特別図柄の変動表示を行い、この特別図柄の全てが停止表示されたタイミングであるか否かを判定する。特別図柄の全図柄が停止表示されていれば、S425にて大当りとすることが決定されている(停止図柄が大当り図柄の組み合わせ)か否かを判定する(S352)。特別図柄の全図柄が停止表示されていない、又は、大当りとしないことが決定されていれば(はずれとすることが決定されていれば)、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
次いで、大当りとすることが決定されていれば(停止図柄が大当り図柄の組み合わせであれば)、大入賞口8を所定の態様で開口させる大入賞口開閉処理を実行する(S353)。そして、この大当りに基づく大当り遊技(1回目の大当り遊技)が終了したか否かを判定する(S354)。大当り遊技が終了していなければ(大当り遊技中であれば)、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。このように、始動入賞口7への入賞に基づく大当り判定の判定結果が大当りであるときには、この大当りに基づく大当り遊技が終了するまで、大入賞口8が所定の態様(例えば、最大15ラウンド、1ラウンドにつき10個の入賞まで)となるようにS353の大入賞口開閉処理が繰り返されることになる。
そして、大当り遊技が終了していれば、この大当りが確変大当りであったか否かを判定する(S355)。即ち、S434にて決定された大当りが確変大当りであるか否か(大当り遊技後に確変状態とすることが決定されているか)を判定する。大当りが確変大当りであれば、確変状態フラグをセットし(S356)、大当りが確変大当りでなければ(通常大当りであれば)、そのまま特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
図16は、確変終了判定と特別図柄の変動状態との関係を示すタイミングチャートである。以下に、遊技状態が確変状態であって、始動入賞記憶がない(始動入賞記憶数=0)場合を一例として説明する。
まず、遊技球が始動入賞口7に入賞した場合には、始動入賞口スイッチによって通過1を検出した後、始動入賞記憶数に1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を始動入賞記憶領域に記憶する(S335)。但し、図中の始動入賞記憶数には、この始動入賞記憶数が当該ルーチンにて減算されるとして、「0」が記載されている。
次いで、特別図柄が変動表示できる状態であるので(S401でYES)、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合では、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424,S425)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、変動パターン群選択用乱数及び変動パターン決定用乱数により確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過1による特別図柄の変動表示が行われる。
通過1による特別図柄の変動表示中に、3つの遊技球が始動入賞口7に順に入賞し、始動入賞口スイッチによって通過2〜通過4を検出した後、始動入賞記憶数(始動入賞記憶数=0〜2)にそれぞれ1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を1〜3番目の始動入賞記憶領域にそれぞれ記憶する(S335)。
通過1による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424,S425)。この場合でも、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過2による特別図柄の変動表示が行われる。
通過2による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424,S425)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を終了する(通常状態とする)ことを決定し、次回の大当り判定にて通常状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/350)が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過3による特別図柄の変動表示が行われる。
通過3による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/350に設定されている通常状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S414)。このように、確変終了判定によって確変状態を終了することが決定されたときには、次回の大当り判定(確変状態を終了することが決定されたときの乱数が記憶されていた始動入賞記憶領域の次の始動入賞記憶領域に記憶されている乱数を用いた大当り判定)から反映されることになる。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、遊技状態が確変状態から通常状態に移行したことで、確変終了判定は実行されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過4による特別図柄の変動表示が行われる。
次に、本発明の第2の実施の形態(第2実施形態)について説明する。上記した実施の形態(第1実施形態)では、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに始動入賞記憶領域に記憶された図柄決定用乱数に基づく特別図柄の変動表示が開始可能となるまでは、同じ始動入賞記憶領域に記憶された確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定が行われることはないが、例えば、始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域に記憶された図柄決定用乱数に基づく特別図柄の変動表示が開始可能となったときに、始動入賞記憶領域に記憶された全ての確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定を行うことで、同じ始動入賞記憶領域に記憶された図柄決定用乱数に基づく特別図柄の変動表示が開始可能となるよりも早い時期に、確変終了判定の判定結果が遊技状態に反映されるようにしてもよい。これを第2実施形態として、第1実施形態とは異なる部分を図17乃至図18を参照して説明する。
図17は、図9のS420の詳細を示す確変終了判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、確変状態フラグがセットされているか否かを判定し(SA421)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、確変状態を終了させるか否かの確変終了判定を行う必要がなく、確変終了判定処理ルーチンを終了する。
次いで、確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数を読込み(SA422)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。そして、S439にて決定されている確変終了確率に応じた確変終了判定用テーブルを選択し、この確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了判定用乱数の値とを比較することによって(SA423:確変終了判定)、一致する値があれば確変状態を終了することを決定し、一致する値がなければ確変状態を継続することを決定する(SA424)。
次いで、S424にて確変状態を終了することが決定されているか否かを判定する(SA425)。確変状態を終了することが決定されていれば、確変状態フラグをリセットする(SA426)。また、確変状態を終了することが決定されていなければ、始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変判定用乱数に基づいた確変終了判定が行われたか否かを判定する(SA427)。始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変判定用乱数に基づいた確変終了判定が行われていれば、確変終了判定処理ルーチンを終了する。
始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変判定用乱数に基づいた確変終了判定が行われていなければ、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち2番目の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数を読込み(SA422)、上述したSA422〜SA425を実行する。そして、確変終了判定の判定結果により確変状態を終了されることが決定されるまで(SA425にてYES)、又は、始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変終了判定用乱数に基づいた確変終了判定が行われるまで(SA427にてYES)、始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変終了判定用乱数をSA422にて順番に読込み、SA423にて確変終了判定が繰り返される。例えば、始動入賞記憶領域のうち4番目の記憶領域まで確変終了判定用乱数が記憶されていれば、始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定から順番に、最大4回の確変終了判定が行われる。
このように、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに、S334にて各々の乱数カウンタから乱数(確変終了判定用乱数等)を抽出するとともに、この抽出された乱数をS335にて該当する始動入賞記憶領域に始動入賞記憶として記憶した後、最初の特別図柄の変動表示が開始可能であるときに(S400にてYES)、始動入賞記憶領域に始動入賞記憶として記憶されている全ての確変終了判定用乱数を用いて、確変終了判定処理ルーチンのSA423にて確変終了判定を行っている。
従って、特別図柄の変動表示が開始可能となったときに、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに始動入賞記憶領域に記憶された全ての確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定が行われることから、この確変終了判定の判定結果に基づいて次回の大当り判定が行われ、確変終了判定の判定結果が第1実施形態よりも早い時期に遊技状態に反映されることになる。この場合、第1実施形態よりも確変状態が継続する期間が短くなることから、遊技者にとって不利となり、確変状態が次に大当り判定の判定結果が大当りとなるまで継続される期待が減少するが、ホール管理者にとっては有利となる。
なお、確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定が行われる時期として、遊技球が始動入賞口7に入賞したときに、S334にて各々の乱数カウンタから乱数(確変終了判定用乱数等)を抽出するとともに、この抽出された乱数をS335にて該当する始動入賞記憶領域に始動入賞記憶として記憶した直後(例えば、S330の始動入賞口入賞処理ルーチン)であってもよい。この場合、次の特別図柄の変動表示が開始可能となったときには、遊技球が始動入賞口7に入賞した直後の確変終了判定の判定結果に基づいて大当り判定が行われ、確変終了判定の判定結果がさらに早い時期に遊技状態に反映されることになる。
図18は、確変終了判定と特別図柄の変動状態との関係を示すタイミングチャートである。以下に、遊技状態が確変状態であって、始動入賞記憶がない(始動入賞記憶数=0)場合を一例として説明する。
まず、遊技球が始動入賞口7に入賞した場合には、始動入賞口スイッチによって通過1を検出した後、始動入賞記憶数に1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を始動入賞記憶領域に記憶する(S335)。但し、図中の始動入賞記憶数には、この始動入賞記憶数が当該ルーチンにて減算されるとして、「0」が記載されている。
次いで、特別図柄が変動表示できる状態であるので(S401でYES)、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合では、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(SA423)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、変動パターン群選択用乱数及び変動パターン決定用乱数により確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過1による特別図柄の変動表示が行われる。
通過1による特別図柄の変動表示中に、3つの遊技球が始動入賞口7に順に入賞し、始動入賞口スイッチによって通過2〜通過4を検出した後、始動入賞記憶数(始動入賞記憶数=0〜2)にそれぞれ1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を1〜3番目の始動入賞記憶領域にそれぞれ記憶する(S335)。
通過1による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、この実施の形態では、通過2〜通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている全ての確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を通過2による始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数から順番に比較することによって、3回の確変終了判定が実行される(SA423)。この場合では、通過3による始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち2番目の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数に基づく確変終了判定によって確変状態を終了する(通常状態とする)ことを決定し、次回の大当り判定にて通常状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/350)が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過3による特別図柄の変動表示が行われる。
通過2による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/350に設定されている通常状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S414)。このように、確変終了判定によって確変状態を終了することが決定されたときには、次回の大当り判定(確変状態を終了することが決定されたときの乱数が記憶されていた始動入賞記憶領域の次の始動入賞記憶領域に記憶されている乱数を用いた大当り判定)から反映されることになる。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、遊技状態が確変状態から通常状態に移行したことで、確変終了判定は実行されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過3による特別図柄の変動表示が行われる。また、通過4による大当り判定や特別図柄の変動表示も同様である。
次に、本発明の第3の実施の形態(第3実施形態)について説明する。上記した実施の形態(第1実施形態)では、確変状態を終了する確率である確変終了確率を複数設け、この複数の確変終了確率から確変大当りの決定時に決定された1つの確変終了確率に基づいて、次回以降の特別図柄の変動表示における確変終了判定を行っていたが、例えば、複数の特別図柄の変動表示において確変終了判定を行う割合である確変終了判定実行確率の異なる確変終了判定実行パターンを複数設け、この確変終了判定実行パターンから確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われる毎に1つの確変終了判定実行パターンを決定し、この確変終了判定実行パターンに基づいて、次回以降、確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われるまでの特別図柄の変動表示における確変終了判定を行うことにより、確変終了判定の実行タイミングを不規則にしてもよい。これを第3実施形態として、第1実施形態とは異なる部分を図19乃至図22を参照して説明する。
図19は、確変終了判定実行パターンの決定に用いられる確変終了判定実行パターンテーブルの説明図である。
確変終了判定実行パターンテーブルにおいては、図19に示すように、確変終了判定実行パターン決定用の判定値は「0」〜「3」に設定され、この判定値に対応させた確変終了判定実行パターンとしてパターン1〜パターン4の4種類が用意されている。この判定値は、確変終了判定実行パターンを決定する際に確変終了判定実行パターン決定用乱数の値と比較される。
なお、確変終了判定実行パターンには、パターン1〜パターン4のいずれかに決定された後の4回の特別図柄の変動表示の各々において確変終了判定を行うか否かの実行パターンが設定されている。また、4回の特別図柄の変動表示において、確変終了判定を行う割合である確変終了判定実行確率が低いほど、確変状態が終了されずに長期間にわたって継続される可能性が高いことになる。
パターン1は、このパターン1が決定された後の4回の特別図柄の変動表示において、毎回の変動表示(確変終了判定実行確率=1)で確変終了判定を行うように、確変終了判定を実行(1回目)→実行(2回目)→実行(3回目)→実行(4回目)の順番で行う実行パターンである。この実行パターンは、第1実施形態における確変終了判定の実行パターンと同じである。また、パターン2は、このパターン2が決定された後の4回の特別図柄の変動表示において、2回に1回の割合(確変終了判定実行確率=1/2)で確変終了判定を行うように、確変終了判定を実行しない(1回目)→実行(2回目)→実行しない(3回目)→実行(4回目)の順番で行う実行パターンである。
パターン3は、このパターン3が決定された後の4回の特別図柄の変動表示において、4回に1回の割合(確変終了判定実行確率=1/4)で確変終了判定を行うように、確変終了判定を実行しない(1回目)→実行しない(2回目)→実行しない(3回目)→実行(4回目)の順番で行う実行パターンである。また、パターン4は、このパターン4が決定された後の4回の特別図柄の変動表示において、確変終了判定を行わない(確変終了判定実行確率=0)ように、確変終了判定を実行しない(1回目)→実行しない(2回目)→実行しない(3回目)→実行しない(4回目)の順番で行う実行パターンである。従って、パターン4が実行されたときには、4回の特別図柄の変動表示における遊技状態を、確変状態とすることが保障されることになる
図20は、図9のS420の詳細を示す確変終了判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、確変状態フラグがセットされているか否かを判定し(SC421)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、確変状態を終了させるか否かの確変終了判定を行う必要がなく、確変終了判定処理ルーチンを終了する。
次いで、確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、後述する確変判定処理のSC442にて決定された確変終了判定実行パターンに基づく確変終了判定の実行タイミングであるか否かを判定する(SC422)。今回の特別図柄の変動表示が確変終了判定の実行タイミングでなければ、確変状態を終了させるか否かの確変終了判定を行う必要がなく、確変終了判定処理ルーチンを終了する。
そして、今回の特別図柄の変動表示が確変終了判定の実行タイミングであれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了判定用乱数を読込み(SC423)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。そして、後述するSC439にて決定されている確変終了確率に応じた確変終了判定用テーブルを選択し、この確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了判定用乱数の値とを比較することによって(SC424:確変終了判定)、一致する値があれば確変状態を終了することを決定し、一致する値がなければ確変状態を継続することを決定する(SC425)。そして、確変状態を終了することが決定されたときには(SC426)、確変状態フラグをリセットする(SC427)。
図21は、図9のS430の詳細を示す確変判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、後述するSC442にて決定された確変終了判定実行パターンに基づいて全ての確変終了判定が行われたか否か、即ち、確変終了判定実行パターンが決定された後に4回の特別図柄の変動表示が行われた否かを判定する(SC431)。確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われていれば、SC440の処理に移行する。
確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われていなければ、S415にて大当りとすることが決定されているか否かを判定する(SC432)。大当りとすることが決定されていなければ(はずれとすることが決定されていれば)、確変状態とするか否かの確変判定を行う必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
次いで、大当りとすることが決定されていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変判定用乱数を読込み(SC433)、確変判定用テーブル(図4(C))を選択する。そして、確変判定用テーブルに設定されている判定値と確変判定用乱数の値とを比較することによって(SC434:確変判定)、一致する値があれば確変状態とすることを決定し、一致する値がなければ確変状態としないことを決定する(SC435)。なお、確変判定用テーブルにおいては、図4(C)に示したように、確変判定確率が2/3になるように設定されている。
次いで、SC435にて大当りを確変大当りとすることが決定されているか否かを判定する(SC436)。大当りを確変大当りとしない(通常大当りとする)ことが決定されていれば、確変状態を終了する確率である確変終了確率、及び確変終了判定実行パターンを設定する必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
そして、大当りを確変大当りとすることが決定されていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了確率決定用乱数を読込み(SC437)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。そして、確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了確率決定用乱数の値とを比較することによって(SC438)、確変終了確率を決定する(SC439)。なお、確変終了判定用テーブルにおいては、図4(D)に示したように、確変終了確率が1/400〜1/100になるように設定されている。
そして、SC439にて確変終了確率が決定されている、又は、SC431にて確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了判定実行パターン決定用乱数を読込み(SC440)、確変終了判定実行パターン決定用テーブル(図19)を選択する。そして、確変終了判定実行パターンテーブルに設定されている判定値と確変終了判定実行パターン決定用乱数の値とを比較することによって(SC441)、確変終了判定実行パターンを決定する(SC442)。なお、確変終了判定実行パターンテーブルにおいては、図19に示したように、パターン1〜パターン4のいずれかに決定された後の4回の特別図柄の変動表示の各々において確変終了判定を行うか否かの実行パターンが設定されている。
このように、複数の特別図柄の変動表示において確変終了判定を行う割合である確変終了判定実行確率の異なる確変終了判定実行パターンを複数設け、この確変終了判定実行パターンとして設定されたパターン1〜パターン4からSC442にて決定された1つの確変終了判定実行パターンに基づいて、次回の特別図柄の変動表示における確変終了判定から4回目の特別図柄の変動表示における確変終了判定までSC424にて行うことにより、確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われる毎に全ての遊技者に対して公平に新たな確変終了判定実行パターンが決定されるとともに、この決定された確変終了判定実行パターンの確変終了判定実行確率によって確変状態の終了時期が異なる(確変状態の継続率が異なる)ことで出球量(出球率)が異なる(例えば、低い確変終了判定実行確率が決定されることで確変状態の継続率が高くなり、出球率が高くなる)ことから、さらにバラエティに富んだ遊技を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
なお、この実施の形態では、確変終了判定実行パターンが決定される時期として、確変終了判定実行パターンに基づく全ての確変終了判定が行われたときに(確変終了判定実行パターンが決定された後に4回の特別図柄の変動表示が行われる毎に)、SC442にて新たな確変終了判定実行パターンが決定されているが、例えば、確変終了判定実行パターンに基づいて確変終了判定が実行された時点(例えば、確変終了判定実行パターンとしてパターン2が決定されているときには、確変終了判定が実行される2回目の特別図柄の変動表示が行われる時点)で、再度、新たな確変終了判定実行パターンを決定するようにしてもよい。この場合、確変終了判定の実行タイミングがさらに不規則になり、さらにバラエティに富んだ遊技を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
図23は、確変終了判定と特別図柄の変動状態との関係を示すタイミングチャートである。以下に、遊技状態が確変状態であって、始動入賞記憶がない(始動入賞記憶数=0)場合であり、さらに確変終了判定実行パターンとしてパターン2が決定されている場合を一例として説明する。
まず、遊技球が始動入賞口7に入賞した場合には、始動入賞口スイッチによって通過1を検出した後、始動入賞記憶数に1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を始動入賞記憶領域に記憶する(S335)。但し、図中の始動入賞記憶数には、この始動入賞記憶数が当該ルーチンにて減算されるとして、「0」が記載されている。
次いで、特別図柄が変動表示できる状態であるので(S401でYES)、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合では、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、前回の特別図柄の変動表示で決定されている確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく確変終了判定の実行タイミングではないので(SC422でNO)、確変終了判定は実行されない。また、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく1回目の特別図柄の変動表示であるので(SC431でNO)、新たな確変終了判定実行パターンは決定されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、変動パターン群選択用乱数及び変動パターン決定用乱数により確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過1による特別図柄の変動表示が行われる。
通過1による特別図柄の変動表示中に、3つの遊技球が始動入賞口7に順に入賞し、始動入賞口スイッチによって通過2〜通過4を検出した後、始動入賞記憶数(始動入賞記憶数=0〜2)にそれぞれ1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を1〜3番目の始動入賞記憶領域にそれぞれ記憶する(S335)。
通過1による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく確変終了判定の実行タイミングであるので(SC422でYES)、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(SC424)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく2回目の確変終了判定であるので(SC431でNO)、新たな確変終了判定実行パターンは決定されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過2による特別図柄の変動表示が行われる。
通過2による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づいく確変終了判定の実行タイミングではないので(SC422でNO)、確変終了判定は実行されない。また、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく3回目の特別図柄の変動表示であるので(SC431でNO)、新たな確変終了判定実行パターンは決定されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過3による特別図柄の変動表示が行われる。
通過3による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/350に設定されている通常状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S414)。そして、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく確変終了判定の実行タイミングであるので(SC422でYES)、通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400〜1/100のいずれかに設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(SC424)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、確変終了判定実行パターンのパターン2に基づく4回目の確変終了判定であるので(SC431でYES)、通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定実行パターン決定用乱数と、確変終了判定実行確率が異なる確変終了判定実行パターンとしてパターン1〜パターン4が設定されている確変終了判定実行パターンテーブルの判定値と、を比較することによって新たな確変終了判定実行パターンが決定される(SC444)。この場合では、確変終了判定実行パターンとしてパターン3を決定し、この確変終了判定実行パターンに従って、次回の特別図柄の変動表示から確変終了判定が実行されることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過2による特別図柄の変動表示が行われる。
次に、本発明の第4の実施の形態(第4実施形態)について説明する。上記した実施の形態(第1実施形態)では、確変状態を終了する確率である確変終了確率を複数設け、この複数の確変終了確率から確変大当りの決定時に決定された1つの確変終了確率に基づいて、次回以降の特別図柄の変動表示における確変終了判定を行っていたが、例えば、複数の確変終了確率から大当り判定や確変終了判定が行われる毎に1つの確変終了確率に決定し、この確変終了確率に基づいて、次回の特別図柄の変動表示における確変終了判定を行うことにより、確変終了判定の確変終了確率を変動するようにしてもよい。これを第4実施形態として、第1実施形態とは異なる部分を図23乃至図24を参照して説明する。
図23は、図9のS430の詳細を示す確変判定処理ルーチンのフローチャートである。
まず、確変状態フラグがセットされているか否かを判定する(SD431)。確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、SD437の処理に移行する。
確変状態フラグがセットされていなければ(遊技状態が通常状態であれば)、S415にて大当りとすることが決定されているか否かを判定する(SD432)。大当りとすることが決定されていなければ(はずれとすることが決定されていれば)、確変状態とするか否かの確変判定を行う必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
次いで、大当りとすることが決定されていれば、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変判定用乱数を読込み(SD433)、確変判定用テーブル(図4(C))を選択する。そして、確変判定用テーブルに設定されている判定値と確変判定用乱数の値とを比較することによって(SD434:確変判定)、一致する値があれば確変状態とすることを決定し、一致する値がなければ確変状態としないことを決定する(SD435)。なお、確変判定用テーブルにおいては、図4(C)に示したように、確変判定確率が2/3になるように設定されている。
次いで、SD435にて大当りを確変大当りとすることが決定されているか否かを判定する(SD436)。大当りを確変大当りとしない(通常大当りとする)ことが決定されていれば、確変状態を終了する確率である確変終了確率を設定する必要がなく、確変判定処理ルーチンを終了する。
そして、大当りを確変大当りとすることが決定されている、又は、SD431にて確変状態フラグがセットされていれば(遊技状態が確変状態であれば)、該当する始動入賞記憶領域(始動入賞記憶領域のうち最初の記憶領域)に記憶されている確変終了確率決定用乱数を読込み(SD437)、確変終了判定用テーブル(図4(D))を選択する。そして、確変終了判定用テーブルに設定されている判定値と確変終了確率決定用乱数の値とを比較することによって(SD438)、確変終了確率を決定する(SD439)。なお、確変終了判定用テーブルにおいては、図4(D)に示したように、確変終了確率が1/400〜1/100になるように設定されている。
このように、確変状態を終了する確率である確変終了確率を複数設け、この複数の確変終了確率からSD439にて決定された1つの確変終了確率に基づいて、次回の特別図柄の変動表示における確変終了判定をS424にて行うことにより、同一の遊技機であっても、大当り判定や確変終了判定が行われる毎に全ての遊技者に対して公平に確変終了確率が決定されるとともに、この決定された確変終了確率によって確変状態の終了時期が異なる(確変状態の継続率が異なる)ことで出球量(出球率)が異なる(例えば、低い確変終了確率が決定されることで確変状態の継続率が高くなり、出球率が高くなる)ことから、さらにバラエティに富んだ遊技を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
図24は、確変終了判定と特別図柄の変動状態との関係を示すタイミングチャートである。以下に、遊技状態が確変状態であって、始動入賞記憶がない(始動入賞記憶数=0)場合を一例として説明する。
まず、遊技球が始動入賞口7に入賞した場合には、始動入賞口スイッチによって通過1を検出した後、始動入賞記憶数に1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を始動入賞記憶領域に記憶する(S335)。但し、図中の始動入賞記憶数には、この始動入賞記憶数が当該ルーチンにて減算されるとして、「0」が記載されている。
次いで、特別図柄が変動表示できる状態であるので(S401でYES)、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合では、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、前回の特別図柄の変動表示にて決定された確変終了確率(確変終了確率=1/400〜1/100のいずれか)に設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、通過1による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了確率決定用乱数と、確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了確率が決定される(SD438〜SD439)。この場合では、次回の確変終了判定にて確変終了確率=1/400が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、変動パターン群選択用乱数及び変動パターン決定用乱数により確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過1による特別図柄の変動表示が行われる。
通過1による特別図柄の変動表示中に、3つの遊技球が始動入賞口7に順に入賞し、始動入賞口スイッチによって通過2〜通過4を検出した後、始動入賞記憶数(始動入賞記憶数=0〜2)にそれぞれ1加算し(S333)、各乱数カウンタから抽出した各々の乱数を1〜3番目の始動入賞記憶領域にそれぞれ記憶する(S335)。
通過1による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/400に設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424)。このように、SD439にて確変終了確率が決定されたときには、次回の確変終了判定(確変終了確率が決定されたときの乱数が記憶されていた始動入賞記憶領域の次の始動入賞記憶領域に記憶されている乱数を用いた確変終了判定)に反映されることになる。この場合でも、確変終了判定によって確変状態を継続することを決定し、次回の大当り判定にて確変状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/50)が用いられることを決定する。そして、通過2による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了確率決定用乱数と、確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了確率が決定される(SD438〜SD439)。この場合では、次回の確変終了判定にて確変終了確率=1/100が用いられることを決定する。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過2による特別図柄の変動表示が行われる。
通過2による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/50に設定されている確変状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S413)。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、通過3による始動入賞記憶領域に記憶されている確変終了判定用乱数と、確変終了確率が1/100に設定されている確変終了判定用テーブルの判定値と、を比較することによって確変終了判定が実行される(S424)。この場合では、確変終了判定によって確変状態を終了する(通常状態とする)ことを決定し、次回の大当り判定にて通常状態時の大当り判定用テーブル(大当り確率=1/350)が用いられることを決定する。そして、確変終了判定によって確変状態を終了することが決定されたことで、確変終了確率は決定されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、確変状態用変動パターン群又は通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過3による特別図柄の変動表示が行われる。
通過3による特別図柄の変動表示が終了したときに、通過4による始動入賞記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数と、大当り確率が1/350に設定されている通常状態時の大当り判定用テーブルの判定値と、を比較することによって大当り判定が実行される(S414)。このように、確変終了判定によって確変状態を終了することが決定されたときには、次回の大当り判定(確変状態を終了することが決定されたときの乱数が記憶されていた始動入賞記憶領域の次の始動入賞記憶領域に記憶されている乱数を用いた大当り判定)から反映されることになる。この場合でも、大当り判定の判定結果がはずれであるとする。そして、遊技状態が確変状態から通常状態に移行したことで、確変終了判定は実行されることがなく、確変終了確率も決定されない。そして、大当り判定の判定結果がはずれであることに基づいて、通常状態用変動パターン群から1つの変動パターンが決定され(S459)、この変動パターンに従って、通過4による特別図柄の変動表示が行われる。
なお、第1実施形態では、確変終了確率設定スイッチ30によりホール管理者が複数の確変終了確率(確変終了確率=1/400〜1/100)から確変終了判定に用いられる1つの確変終了確率に設定することができるが、例えば、複数の確変終了確率が設定された確変終了確率テーブルを複数設け、この複数の確変終了確率テーブルから確変終了確率設定スイッチ30によりホール管理者が1つの確変終了確率テーブルに設定し、S437〜S439にて複数の確変終了確率から1つの確変終了確率に決定されたように、この確変終了確率テーブルに設定された複数の確変終了確率から内部的に1つの確変終了確率に決定してもよい。この場合にも、設定された確変終了確率テーブルによって確変状態の終了時期が異なる(確変状態の継続率が異なる)ことで出球量(出球率)が異なる(例えば、確変終了確率が低く設定されている確変終了確率テーブルが設定されることで確変状態の継続率が高くなり、出球率が高くなる)ことから、ホール側が所望する利益率に応じて遊技機の確変終了確率テーブルを自由に設定することができることになる。
また、第2実施形態〜第4実施形態では、第1実施形態に記載されていたように、確変終了確率設定スイッチ30によりホール管理者が複数の確変終了確率(確変終了確率=1/400〜1/100)から1つの確変終了確率に設定された確変終了確率を用いる処理(例えば、確変終了判定処理のS415等)が記載されていないが、確変終了確率設定スイッチ30をオンにすることにより、複数の確変終了確率(確変終了確率=1/400〜1/100)から1つの確変終了確率に設定することができるように処理されてもよい。