JP2007000292A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 大当り遊技における単調な遊技を解消することができるとともに、遊技者が技術介入を施すことができ、また、ホール店側が利益配分を調整することができる遊技機を提供する。
【解決手段】 複数の大入賞口を有し、開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンに従って、複数の大入賞口のいずれかを開閉制御することにより、開閉する大入賞口に応じて発射装置から異なる弾発力で遊技球を発射させることが必要になり、遊技者が技術介入することができるので、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。また、発射装置からの弾発力を一定とすることができないために、発射装置の固定や複数の遊技機で遊技する掛持ち遊技等の不正な遊技を防止することができる。
【選択図】 図12
【解決手段】 複数の大入賞口を有し、開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンに従って、複数の大入賞口のいずれかを開閉制御することにより、開閉する大入賞口に応じて発射装置から異なる弾発力で遊技球を発射させることが必要になり、遊技者が技術介入することができるので、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。また、発射装置からの弾発力を一定とすることができないために、発射装置の固定や複数の遊技機で遊技する掛持ち遊技等の不正な遊技を防止することができる。
【選択図】 図12
Description
本発明は、発射装置から異なる弾発力で遊技球が遊技領域に発射され、該発射された遊技球が落下することで入賞するような位置に各々配置された複数の大入賞口と、複数種類の図柄の変動表示が可能な図柄表示装置と、を有する遊技機に関するものである。
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機は、周知のように、遊技球の始動入賞口への入賞に基づいて、図柄表示装置に特別図柄を可変表示させる特別図柄遊技が行われる。この特別図柄遊技では、遊技球の始動入賞口への入賞に起因して、大当りか否かの判定(大当り判定)を行い、判定結果が大当りである場合には、大量の賞品球(賞球)が獲得することができる所定の大当り遊技を提供し、判定結果が大当りでない(はずれである)場合には、はずれ遊技を提供していた。
大当り遊技においては、大入賞口が所定回数を上限として開閉動作し、この大入賞口が開放されているタイミングで遊技球を入賞させることで、賞品球を獲得することができる。この大入賞口は、始動入賞口の下方に配されていることが一般的であり、大当り遊技により開放される大入賞口への入賞を狙った発射位置と、始動入賞口への入賞を狙った発射位置と、が同じである(即ち、遊技球の発射装置から同じ弾発力で発射すればよい)ことから、発射位置をほぼ固定した状態で大当り遊技を行うことができた。従って、大当り遊技においては、遊技者の技量によって差異が生じることがなく、全ての遊技者が一定の賞球数を獲得できるようになっていた。
また、従来の遊技機として、1つの図柄表示装置に対応付けられた始動入賞口や大入賞口からなる判定系を複数系統備え、各判定系における遊技球の始動入賞口への入賞に起因して、大当り判定を行い、異なる条件で大当りを発生させることができるものがあった(例えば、特許文献1参照)。この場合にも、大入賞口の各々は、各判定系における始動入賞口の下方に配されており、大当り遊技においては、単数系統である場合と同様に遊技者の技量によって差異が生じることがなく、全ての遊技者が一定の賞球数を獲得できるようになっていた。
特開2003−310925号公報(図1)
しかしながら、上記した大当り遊技においては、遊技者の技量によって差異が生じることがなく、全ての遊技者が一定の賞球数を獲得できるために、遊技者にとっては面白味がなく単調な遊技であり、また、技量に長けた遊技者にとっては差異が生じることがなく満足できる遊技ではなかった。また、発射位置をほぼ固定した状態で始動入賞口と大入賞口への入賞を狙うことができるために、発射装置の固定や複数の遊技機で遊技する掛持ち遊技等の不正な遊技が行われる原因となっていた。
また、従来、ホール店側にとっては、遊技機毎の出球量を異ならせるために、始動入賞口や大入賞口の近傍に設けられた障害釘を調整することで、これらの入賞口への遊技球の入賞率を調節していた。しかしながら、遊技球の入賞率を調節できる障害釘の数が限られていることから、この障害釘によって出球量を異ならせることが難しく、遊技機毎に微妙な差異を設けて利益配分を異ならせることが困難であった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、大当り遊技における単調な遊技を解消することができるとともに、遊技者が技術介入を施すことができ、また、ホール店側が利益配分を調整することができる遊技機を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、発射装置(例えば、打球発射装置)から異なる弾発力で遊技球が遊技領域(例えば、遊技領域5)に発射され、該発射された遊技球が落下することで入賞するような位置に(例えば、第1大入賞口8を障害釘32の左方に、第2大入賞口10を障害釘32の右方に)各々配置されると共に各々の上方に遊技球の入賞に障害となる障害部材(例えば、第1大入賞口8の上方及び第2大入賞口10の上方に設けられた障害釘)が設けられている複数の大入賞口(例えば、第1大入賞口8及び第2大入賞口11)と、複数種類の図柄(例えば、ダミー図柄)の変動表示が可能な図柄表示装置(例えば、図柄表示装置6)と、を有する遊技機(例えば、遊技機1)において、始動入賞(例えば、第1始動入賞口7又は第2始動入賞口11への遊技球の入賞)に基づいて大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段(例えば、大当り判定処理のS406,S407にて大当り判定用乱数の値と大当り判定用テーブルの値とを比較することにより、大当りとするか否かを判定する処理)と、予め定められた数値範囲(例えば、大当り図柄決定用乱数カウンタであれば「0」〜「159」)で乱数を更新する乱数更新手段(例えば、S220の特別図柄制御用各乱数更新処理にて特別図柄制御用カウンタを更新する処理)と、該乱数更新手段から前記乱数を抽出する乱数抽出手段(例えば、特別図柄選択処理のS423,S432にて大当り図柄用乱数を読み込む処理)と、前記複数の大入賞口のうち開閉されるべき大入賞口が指定されている開閉パターン(例えば、「A1」〜「A5」,「B1」〜「B5」,「C1」〜「C5」の開閉パターン)を複数種類記憶する開閉パターン記憶手段(例えば、遊技制御基板35のROM)と、前記乱数抽出手段により抽出された前記乱数に基づいて、前記開閉パターン記憶手段から前記開閉パターンのいずれか1つを選択する開閉パターン選択手段(例えば、特別図柄選択処理のS425,S434にて複数の開閉パターン(「A1」〜「A5」,「B1」〜「B5」,「C1」〜「C5」の開閉パターン)のいずれか1つの開閉パターンに決定する処理)と、前記大当り判定手段による判定結果が大当りであるとき(例えば、大当り判定処理のS408にて大当りとすることを決定したとき)に、該開閉パターン選択手段により選択された前記開閉パターンに従って、複数回のラウンドに亘って、該ラウンド毎に前記複数の大入賞口のいずれかを開閉制御する大入賞口開閉制御手段(例えば、S360の特別電動役物制御処理にて第1大入賞口8又は第2大入賞口11の開閉の制御を行う処理)と、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に報知される大入賞口開放報知手段(例えば、第1大入賞口表示LED33及び第2大入賞口表示LED36あるいは、表示用操作スイッチ36を操作することにより図柄表示装置6で表示される、いずれかの大入賞口を開放する旨の報知)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明においては、前記複数の大入賞口の各々には、前記大入賞口開放報知手段として、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される大入賞口開放表示手段(例えば、第1大入賞口表示LED及び第2大入賞口表示LED36)を備えることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明においては、遊技者が操作することが可能な操作手段(例えば、表示用操作スイッチ36)を設け、前記図柄表示装置には、前記操作手段が操作されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された前記開閉パターンが遊技者にとって認識可能に表示される機能(例えば、表示用操作スイッチ36を操作することにより、操作スイッチ制御処理のS505にて大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを図柄表示装置6で表示する処理)を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、複数の大入賞口を有し、開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンに従って、複数の大入賞口のいずれかを開閉制御することにより、開閉する大入賞口に応じて発射装置から異なる弾発力で遊技球を発射させることが必要になり、遊技者が技術介入することができるので、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。また、発射装置からの弾発力を一定とすることができないために、発射装置の固定や複数の遊技機で遊技する掛持ち遊技等の不正な遊技を防止することができる。
また、複数の大入賞口を有するとともに、複数の大入賞口の各々の上方には、遊技球の入賞に障害となる障害部材が設けられることにより、これらの大入賞口への遊技球の入賞率を調節することが可能な箇所が二箇所あることから、出球量を異ならせることが容易となり、遊技機毎に様々な利益配分とすることができる。
また、図柄表示装置には、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される機能を有することにより、遊技者は今回又は次回のラウンドに開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
また、請求項2に記載の発明においては、複数の大入賞口の各々には、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される大入賞口開放表示手段を備えることにより、遊技者は次回のラウンドに開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明においては、図柄表示装置には、操作手段が操作されたときに、開閉パターンが遊技者にとって認識可能に表示される機能を有することにより、遊技者は複数のラウンドに亘って開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠27と、この外枠27に取り付けられた内枠28とから構成されており、内枠28には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤26と、遊技者が操作することにより図示しない打球発射装置を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられ遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、後述する図柄表示装置6、第1始動入賞口7、第1大入賞口8、普通図柄作動ゲート9、第2大入賞口10、第2始動入賞口11(電動チューリップ)、第1大入賞口表示LED33、第2大入賞口表示LED34、表示用操作スイッチ36と、遊技球を打球発射装置に供給するための打球供給皿12(上受け皿)と、この打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ14と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口15と、開閉自在に設けられたガラス扉枠16と、によって構成されている。
遊技領域5の中央付近には、ダミー図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行うダミー図柄表示部20等を有する図柄表示装置6(詳細は後述する)が設けられている。
図柄表示装置6の下方には、遊技球が入賞することによって図柄表示装置6に特別図柄及びダミー図柄の変動表示を開始させると共に、確変突入率が1/4に設定された第1始動入賞口7が設けられている。また、第1始動入賞口7の上方には、対をなす障害釘29が設けられ、その間隔を広く、あるいは狭くすることによって、第1始動入賞口7への入賞率を調節することができる。また、第1始動入賞口7の下方には、図柄表示装置6における特別図柄及びダミー図柄の表示結果が予め定められた態様(特別図柄表示部19,25の左右のランプのうち左側のランプが点灯、又はダミー図柄表示部20のダミー図柄において、大当り図柄の組み合わせ)となった場合、遊技者に有利に予め定めた開閉パターンで第2大入賞口10と共に開口される第1大入賞口8が設けられている。
図柄表示装置6の右方には、遊技球が通過することによって後述する普通図柄表示部21に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート9が設けられている。また、普通図柄作動ゲート9の上方には、対をなす障害釘30が設けられ、その間隔を広く、あるいは狭くすることによって、普通図柄作動ゲート9への通過率を調節することができる。また、普通図柄作動ゲート9の下方には、図柄表示装置6における特別図柄及びダミー図柄の表示結果が予め定められた態様(ダミー図柄表示部20のダミー図柄において、大当り図柄の組み合わせ)となった場合、遊技者に有利に予め定めた開閉パターンで第1大入賞口8と共に開口される第2大入賞口10が設けられている。
このように、第2大入賞口10の上方に普通図柄作動ゲート9が配置される構成とすることにより、普通図柄作動ゲート9を通過させた遊技球を、さらに第2大入賞口10に入賞させることができ、普通図柄作動ゲート9を通過させることによって開放のチャンスのある確変突入率の高い第2始動入賞口11への入賞率を高めながら第2大入賞口10への入賞を実現できるので、効率よく遊技球の増加を図ることができる。また、遊技者にとって遊技球を減らすことなく遊技することができる。
第2大入賞口10の下方には、遊技球が入賞することによって図柄表示装置6に特別図柄及びダミー図柄の変動表示を開始させると共に、確変突入率が3/4に設定された第2始動入賞口11(電動チューリップ)が設けられている。また、第2始動入賞口11の上方には、三角形の位置関係をなす3本の障害釘31が設けられ、通常状態において第1始動入賞口7よりも遊技球が入賞し難い状態となっている。しかしながら、遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過し、普通図柄表示部21における普通図柄の表示結果が予め定められた態様となった場合、第2始動入賞口11の羽根を所定時間開放し、通常状態よりも遊技球が入賞し易い状態となる。
このように、確変突入率の高い第2始動入賞口11の上方の位置で第2大入賞口10を開閉させる構成とすることにより、打球発射装置からの発射位置を変えることなく確変突入率の高い第2始動入賞口11への入賞を狙うことができる。
また、図柄表示装置6、第1始動入賞口7、及び第1大入賞口8が設けられている遊技領域5の中央付近と、普通図柄作動ゲート9、第2大入賞口10、及び第2始動入賞口11が設けられている遊技領域5の右方との間には、遊技領域5を区分けするように、多数の障害釘32が設けられている。
このように、多数の障害釘32によって遊技領域5が区分けされる構成とすることにより、遊技者が第1始動入賞口7又は第1大入賞口8への入賞を狙う場合には、多数の障害釘32の左方を狙うことになり、普通図柄作動ゲート9、第2大入賞口10、又は第2始動入賞口11への入賞を狙う場合には、遊技者が多数の障害釘32の右方を狙うことになる。そして、遊技者が確変突入率の高い第2始動入賞口11を狙った場合には、多数の障害釘32によって障害釘32の左方に設けられた確変突入率の低い第1始動入賞口7への入賞を防ぐことができ、確変突入率の高い第2始動入賞口11への入賞を優先して入賞させることで、確変状態を継続させる割合を高めることができ、遊技者が多くの賞球を獲得することができる遊技機を実現することができる。
また、上記したように、遊技領域5には、第1大入賞口8及び第2大入賞口10の複数の大入賞口が備えられ、第1大入賞口8の上方及び第2大入賞口10の上方には、遊技球の入賞に障害となる障害部材としての障害釘が設けられることにより、第1大入賞口8及び第2大入賞口10毎に遊技球の入賞率を調節することが可能であることから、第1大入賞口8及び第2大入賞口10毎に出球量を異ならせることが容易となり、遊技機1毎に様々な利益配分とすることができる。
図柄表示装置6は、図2に示すように、第1保留枠18内において4つまでの保留記憶をそれぞれ個別に表示する第1保留LED17と、第1特別図柄表示部19と、ダミー図柄表示部20と、普通図柄表示部21と、4つの普通図柄保留LED22と、第2保留枠24内において4つまでの保留記憶をそれぞれ個別に表示する第2保留LED23と、第2特別図柄表示部25と、によって構成されている。
図柄表示装置6の左部中央には、図柄表示装置6が特別図柄及びダミー図柄の変動表示中に遊技球が確変突入率=1/4に設定された第1始動入賞口7へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留記憶ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの第1保留LED17と、特別図柄及びダミー図柄の変動表示が第1始動入賞口7への入賞に基づく変動表示であることを遊技者に報知するための点滅表示(点灯表示でもよい。)を行う第1保留枠18が設けられている。
第1保留LED17及び第1保留枠18の下方(図柄表示装置6の左下部)には、遊技球が確変突入率=1/4に設定された第1始動入賞口7へ入賞した場合、又は、未だ変動表示が開始されていない保留記憶がある(第1保留LED17が点灯している)場合に、左右の特別図柄を交互に点灯表示(変動表示)させて抽選を行い、左の特別図柄を点灯表示した状態で停止した場合に、第1大入賞口8又は第2大入賞口10を開放する第1特別図柄表示部19が設けられている。
図柄表示装置6の右上部には、遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合に、二つの普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄の組み合わせ(同じ図柄の組み合わせ)である場合に、第2始動入賞口11としての電動チューリップの羽根を開放する普通図柄表示部21が設けられている。
普通図柄表示部21の下方には、図柄表示装置6が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合(以下、このような遊技球を普通図柄保留記憶ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための普通図柄保留記憶の点灯表示を順次行う4つの普通図柄保留LED22が設けられている。
図柄表示装置6の右部中央には、図柄表示装置6が特別図柄(及びダミー図柄)の変動表示中に遊技球が確変突入率=3/4に設定された第2始動入賞口11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留記憶ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの第2保留LED23と、特別図柄及びダミー図柄の変動表示が第2始動入賞口11への入賞に基づく変動表示であることを遊技者に報知するための点滅表示(点灯表示でもよい。)を行う第2保留枠24が設けられている。
第2保留LED23及び第2保留枠24の下方(図柄表示装置の右下部)には、遊技球が確変突入率=3/4に設定された第2始動入賞口11へ入賞した場合、又は、未だ変動表示が開始されていない保留記憶がある(第2保留LED23が点灯している)場合に、左右の特別図柄を交互に点灯表示(変動表示)させて抽選を行い、左の特別図柄を点灯表示した状態で停止した場合に、第1大入賞口8又は第2大入賞口10を開放する第2特別図柄表示部25が設けられている。
図柄表示装置の中央部には、ダミー図柄表示部20が設けられている。ダミー図柄表示部20は、第1特別図柄表示部19又は第2特別図柄表示部25の変動表示内容を、より演出効果を高めて遊技者に表示するための表示部である。このダミー図柄表示部20の表示結果は第1特別図柄表示部19又は第2特別図柄表示部25の表示結果に対応するために、第1特別図柄表示部19又は第2特別図柄表示部25の表示結果が大当り状態を示す結果となる場合には、ダミー図柄表示部20の結果も大当り状態を示す結果になる。また、第1特別図柄表示部19又は第2特別図柄表示部25の表示結果が大当り状態以外のはずれ状態を示す場合には、ダミー図柄表示部20の表示結果もはずれ状態を示す結果になる。
このように、第1始動入賞口7へ入賞したことに基づく第1特別図柄表示部19と、第2始動入賞口11へ入賞したことに基づく第2特別図柄表示部25と、は別個に設けられているが、これらの表示部における変動表示に伴うダミー図柄の表示は1つのダミー図柄表示部20によって共用されている。以上の構成とすることにより、ダミー図柄表示部20に表示されるダミー図柄等の演出画像を共用できるため、複数の演出用プログラムや複数の図柄表示装置(ダミー図柄表示部)を用意する必要がなく経済的であり、遊技領域5における遊技スペースを有効に利用することができる。
なお、図柄表示装置6には、第1始動入賞口7へ入賞したことに基づく第1特別図柄表示部19と第2始動入賞口11へ入賞したことに基づく第2特別図柄表示部25とは別個に設けられているが、例えば、ダミー図柄の変動表示のように第1保留枠18又は第2保留枠24を点滅表示することにより、何れの始動入賞口へ入賞したことに基づく変動表示であるかを遊技者に報知する構成であれば、1つの特別図柄表示部によって共用する構成としてもよい。
また、図柄表示装置6には、第1保留LED17及び第1保留枠18と、第1特別図柄表示部19と、ダミー図柄表示部20と、普通図柄表示部21と、普通図柄保留LED22と、第2保留LED23及び第2保留枠24と、第2特別図柄表示部25と、がそれぞれ別個に設けられ、ダミー図柄を変動表示するため、ダミー図柄表示部20にのみ液晶表示装置が用いられているが、1つの液晶表示装置に各々を表示する表示エリアを設けるような構成としてもよい。
このように構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4との間を通って遊技球が遊技盤26上の遊技領域5に打ち出される、そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤26に植設される図示しない障害釘や風車によって落下する方向に変化を与えられ、第1始動入賞口7や第2始動入賞口11に入賞したり、普通図柄作動ゲート9を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口15に回収されるようになっている。なお、打球発射装置から異なる弾発力で発射することで、障害釘29の左方に配置される第1始動入賞口7、又は障害釘29の右方に配置される第2始動入賞口11を狙うことができる。
遊技球が第1始動入賞口7に入賞した場合には、第1始動入賞口スイッチによって遊技球を検出し、所定の賞球(例えば5個)を遊技者に与えると共に、特別図柄及びダミー図柄が変動表示できる状態であれば、ダミー図柄表示部20にダミー図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示されたダミー図柄が予め定められたダミー図柄の組み合わせ(大当り図柄の組み合わせ。このとき、第1特別図柄表示部19において左側のランプが点灯する。)である場合に、第1大入賞口8及び第2大入賞口10を所定の態様(本実施形態においては、最大16ラウンド、1ラウンドにつき10個の入賞まで)で開放するようになっている(大当り遊技)。遊技球が第1大入賞口8に入賞した場合には、所定の賞球(本実施形態においては、15個)を遊技者に与える。また、特別図柄及びダミー図柄が変動表示できる状態でなければ、1つの保留LEDを点灯表示する(最高4つ)。
確定表示されたダミー図柄が所定の突入率(例えば確変突入率=1/4)で確率変動に突入するダミー図柄の組み合わせ(奇数図柄の組み合わせ。これを確変図柄の組み合わせということがある。)である場合には、当該大当り遊技が終了した後に、通常状態の大当り確率(例えば1/315)よりも大当り確率が高くなる確率変動状態(確変状態)に制御される。このような確変状態では、通常状態よりも大当り確率が高く設定(例えば5/315)されると共に、変動時間が短縮(時短、例えば0.5s)されることで、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、確変状態は、次回、確定表示されたダミー図柄が予め定められたダミー図柄の組み合わせ(大当り図柄の組み合わせ)となるまで継続される。また、所定の突入率は、確変状態後も継続される。
遊技球が普通図柄作動ゲート9を通過した場合には、普通図柄作動ゲートスイッチによって遊技球を検出し、普通図柄が変動表示できる状態であれば、普通図柄表示部21に二つの普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄の組み合わせ(同じ図柄の組み合わせ)である場合に、第2始動入賞口11の羽根を所定時間(例えば開放時間0.5s、開閉回数1回)で開放するようになっている。また、普通図柄が変動表示できる状態でなければ、1つの普通図柄保留LED22を点灯表示する(最高4つ)。
そして、遊技球が第2始動入賞口11に入賞した場合には、第2始動入賞口スイッチによって遊技球を検出し、所定の賞球(例えば5個)を遊技者に与えると共に、特別図柄及びダミー図柄が変動表示できる状態であれば、ダミー図柄表示部20にダミー図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示されたダミー図柄が予め定められたダミー図柄の組み合わせ(大当り図柄の組み合わせ。このとき、第2特別図柄表示部25において左側のランプが点灯する。)である場合に、第1大入賞口8及び第2大入賞口10を所定の態様(本実施形態においては、最大16ラウンド、1ラウンドにつき10個の入賞まで)で開放するようになっている(大当り遊技)。遊技球が第1大入賞口8に入賞した場合には、所定の賞球(本実施形態においては、10個)を遊技者に与える。また、特別図柄及びダミー図柄が変動表示できる状態でなければ、1つの第2保留LED24を点灯表示する(最高4つ)。
確定表示されたダミー図柄が所定の突入率(例えば確変突入率=3/4)で確率変動に突入するダミー図柄の組み合わせ(奇数図柄の組み合わせ。これを確変図柄の組み合わせということがある。)である場合には、当該大当り遊技が終了した後に、通常状態の大当り確率(例えば1/315)よりも大当り確率が高くなる確率変動状態(確変状態)に制御される。このような確変状態では、通常状態よりも大当り確率が高く設定(例えば5/315)されると共に、通常状態の普通図柄の当り確率(例えば1/12)よりも普通図柄の当り確率が高く設定(例えば1/2)され、変動時間が短縮(時短、例えば0.5s)されることで、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、確変状態は、次回、確定表示されたダミー図柄が予め定められたダミー図柄の組み合わせ(大当り図柄の組み合わせ)となるまで継続される。また、所定の突入率は、確変状態後も継続される。
このような特別図柄及びダミー図柄の表示や、大当り遊技等の提供を行うために、遊技機1は、図3に示すように配線が接続された遊技制御基板35(主基板や主制御基板といわれることもある。)やサブ制御基板50(副制御基板や表示制御基板、あるいは図柄制御基板といわれることもある。)を備えている。遊技制御基板35は、以下に示す各部に接続され、パチンコ遊技を提供するために、情報の入出力を行う。
遊技制御基板35は、ワンチップマイクロコンピュータを備えており、後述する入力スイッチ90を介して取得した各スイッチからの信号に基づいて、ワンチップコンピュータが後述する各種制御基板や出力ソレノイド100に接続されている機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップコンピュータは、制御プログラムを実行するCPU、CPUが実行する制御プログラムを格納するROM、及びCPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAMを備えている。
また、遊技制御基板35には、中継基板40を介してサブ制御基板50が接続されている。サブ制御基板50は、内部にCPU、このCPUの作業領域及び制御データ(音声制御データやランプ制御データ)等を記憶保持するための記憶エリアを備えた制御用RAM、各コマンド(変動パターン指定コマンド等)に対応した制御データ(ランプ制御データ)等が記憶された制御用ROM、音声制御データが記憶された音声データ用ROM等を備えている。
サブ制御基板50は、中継基板40を介して遊技制御基板35のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(音声制御用コマンド信号やランプ制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、音声制御用コマンドやランプ制御用コマンドを認識する。音声制御用コマンドを認識したとき、この音声制御用コマンドに対応するデータエリアから音声制御データが音声データ用ROMから読み出され、上記音声制御データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納された音声制御用データは、出力順がくると制御用RAMから音声制御データが読み出され、遊技盤26上に設けられたスピーカー51に音声出力される。
また、ランプ制御用コマンドを認識したとき、このランプ制御用コマンドに対応するデータエリアからランプ制御データが制御用データから読み出され、上記ランプ制御用データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納されたランプ制御用データは、表示順がくると制御用RAMからランプ制御データが読み出され、ランプ演出を行うために又は異常を報知するために遊技盤26上に設けられた装飾・異常LED52に表示される。また、次のラウンドでいずれの大入賞口8,10を開放するかを報知するために、第1大入賞口表示LED33又は第2大入賞口LED34が点灯あるいは点滅される。
また、サブ制御基板50には、遊技盤26上に設けられ、遊技の状況に応じてモータ,ソレノイド等を可動する盤面飾り可動物53と、遊技者に操作されることで操作演出等を実行可能にする演出用操作スイッチ54と、遊技者に操作されることで図柄表示装置6に大入賞口8,10の開閉パターンを表示する表示用操作スイッチ36が接続されている。
なお、サブ制御基板50の制御用RAMは、CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有してもよい。また、スピーカー51の音声出力、装飾・異常LED52の表示及び第1大入賞口表示LED33又は第2大入賞口LED34表示は、音声制御用コマンド信号やランプ制御用コマンド信号に従って、サブ制御基板50とは別に設けた制御基板によって制御されてもよい。
サブ制御基板50には、演出図柄制御基板55が接続されている。演出図柄制御基板55は、内部にCPU、このCPUの作業領域を備えた制御用RAM、各コマンド(変動パターン指定コマンド等)に対応した表示制御データが記憶された制御用ROM、画像データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えた図柄データ用RAM、キャラクタや図柄や背景等が記憶された図柄データ用ROM等を備えている。
演出図柄制御基板55は、サブ制御基板50のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(表示制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、表示制御用コマンドを認識する。この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄が上記制御用ROMから読み出され、上記画像データを記憶する制御用RAMに格納される。この格納された画像データは、表示順がくると制御用RAMから画像データが読み出され、LCD56に表示される。なお、LCD56の表示は、サブ制御基板50によって制御されてもよいが、近年の演出表示の多様化に伴い、演出表示するための制御プログラム及び画像データ等のデータ量が膨大となる傾向にあり、サブ制御基板50の処理負担を軽減するためにもサブ制御基板50とは別に演出図柄制御基板55を設けたほうがよい。
このように構成された遊技機1において、遊技制御基板35は、後述する図4以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々なダミー図柄をダミー図柄表示部20に表示させる。
また、遊技制御基板35には、電源基板60が接続されている。電源基板60は、各種制御基板や遊技機1に設けられた可動物の動作に必要な電源電圧を供給する電源電圧として+5V,+12V,+32Vを作成する。また、遊技機1に対する電力供給が停止したときに、遊技制御基板35や払出制御基板70のバックアップ機能を有するRAMに対して記憶内容を保持可能な電源電圧を供給するバックアップ電源を備えている。
また、電源基板60にて作成された電源電圧は、電源中継基板65を介してサブ制御基板50に供給されている。電源基板60は、従来、機種毎に趣向を凝らすために演出するための付属物(装飾・異常LED52や盤面飾り可動物53)の数が異なったり、電気容量や電圧種別が異なることから、機種変更する際に交換を必要としたが、電源中継基板65を設けることで汎用性のある基板とすることができる。従って、機種変更する際には、電源基板60を交換することなく電源中継基板60を交換すればよい。また、データ線用の中継基板40と電源用の電源中継基板65とを一つの基板とする構成としてもよいが、データ線用の中継基板40と電源用の電源中継基板65とを別に設ける構成とすることで、電源によるデータ線にノイズの影響を与えることがない。
また、電源基板60は、遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、各々の制御プログラムの実行を開始する時期であるとしてリセット信号を出力し、各種制御基板のCPUを動作可能にする。また、電源基板60は、遊技機1に対する電力供給を監視することで遊技機1に対する電力供給の停止を検出し、遊技機1に対する電力供給が停止するときに、遊技制御基板35に停電信号を出力し、遊技制御基板35のバックアップ機能を有するRAMにおいて遊技状態をバックアップするための処理を実行する。
また、電源基板60には、操作されることで遊技制御基板35や払出制御基板70にクリア信号が出力されるクリアスイッチ61が設けられている。遊技機1に対する電力供給が開始されたときにクリアスイッチ61が操作されることで、遊技制御基板35や払出制御基板70のバックアップ機能を有するRAMの記憶内容を初期化することができる。
また、遊技制御基板35には、払出制御基板70が接続されている。払出制御基板70は、ワンチップマイクロコンピュータを備えており、遊技制御基板35のCPUからの制御信号に基づいて、ワンチップコンピュータが賞球モータ71等を制御するための所定の払出制御プログラムを実行する。また、ワンチップコンピュータは、払出制御プログラムを実行する払出制御用CPU、払出制御用CPUが実行する払出制御プログラムを格納するROM、及び払出制御用CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAMを備えている。
払出制御基板70は、遊技制御基板35のCPUから一方向のストローブ信号やデータ信号(払出制御用コマンド信号)等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記CPUは、払出制御用コマンドを認識する。払出制御用コマンドを認識したとき、この払出制御用コマンドに対応するデータエリアから払出制御データがROMから読み出され、上記払出制御データを記憶するRAMに格納される。この格納された払出制御用データは、出力順がくるとRAMから払出制御データが読み出され、賞球モータ71を駆動することにより払出制御用コマンドに対応した賞球数が払い出される。
また、払出制御基板70は、ストローブ信号やデータ信号(払出制御用コマンド信号)を入力したときには、遊技制御基板35のCPUに対して一方向のストローブ信号やデータ信号(払出確認用コマンド信号)等の制御信号を出力する。遊技制御基板35のCPUは、払出確認用コマンドを認識したときに、払出制御基板70において払出制御用コマンドが正常に認識されたことを確認する。
また、払出制御基板70には、払い出しに関するエラー状態を表示する状態表示器78が設けられている。また、払出制御基板70には、賞球モータ71を駆動制御するときに賞球モータ71の駆動位置を検出するモータ制御スイッチ72と、払出された賞球を検出する賞球スイッチ73と、補給球が不足したときにオンする補給球不足スイッチ74と、余剰球受皿13が満杯になったときにオンする下受け皿満杯スイッチ75と、インターフェースボード76を介して、プリペイドカードが挿入されることにより玉貸しを可能にするプリペイドカードユニット77と、が接続されている。
また、払出制御基板70には、発射制御基板80が接続されている。発射制御基板80は、内部にCPU、このCPUの作業領域を備えたRAM、払出制御基板70のCPUから入力された発射制御信号(発射用制御コマンド信号)に対応した発射制御データが記憶されたROM、発射制御データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM等を備えている。
また、発射制御基板80には、遊技領域5に向けて遊技球を弾発するための発射ソレノイド81と、発射モータ中継基板板82を介して、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射されるときにオンするタッチプレート83と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ84と、打球操作ハンドル2を回動操作することにより遊技球を球送りする球送りソレノイド85と、が接続されている。
また、遊技制御基板35及び払出制御基板70には、試験用中継端子板41が接続されている。試験用中継端子板41には、遊技制御基板35及び払出制御基板70の制御状態を遊技機1外部で確認するための試験信号を出力する試験端子が設けられている。試験機関においては、この試験端子に専用の試験機器を接続することで簡単に試験を行うことができる。
また、遊技制御基板35及び払出制御基板70には、外部情報端子板45が接続されている。外部情報端子板45は、遊技制御基板35及び払出制御基板70からの情報信号に基づいて、賞球の払い出し、球貸し、ガラス扉枠16の開放を検出するガラス枠開放スイッチ46に基づくガラス枠の開閉、大当り1(通常大当り)、大当り2(確変大当り)、図柄確定回数(大当り回数)等の遊技機1の制御状態を遊技機1外部に情報を出力する。
また、遊技制御基板35には、図柄表示装置6に設けられた第1保留LED17と、第1保留枠18と、第1特別図柄表示部19と、普通図柄表示部21と、普通図柄保留LED22と、第2保留LED23と、第2保留枠24と、第2特別図柄表示部25と、が接続されている。
入力スイッチ90には、第1始動入賞口7に入賞した遊技球を検出する第1始動入賞口スイッチと、第2始動入賞口11に入賞した遊技球を検出する第2始動入賞口スイッチと、第1大入賞口8又は第2大入賞口10を開放することにより第1大入賞口8又は第2大入賞口10内に入賞した遊技球を各々検出する2つのカウントスイッチと、大当り遊技に係わる第1大入賞口8の特定領域を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチと、普通図柄作動ゲート9を通過した遊技球を検出する普通図柄作動ゲートスイッチと、図示しない普通入賞口に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチと、が接続されている。
出力ソレノイド100には、第1大入賞口8を開口動作するための第1大入賞口ソレノイドと、第2大入賞口10を開口動作するための第2大入賞口ソレノイドと、第2始動入賞口11としての電動チューリップを開放動作するための普通電動役物ソレノイドと、第2大入賞口10内の球流路を切り換えるための球流路切換ソレノイドと、が接続されている。
図4は、遊技制御基板35で実行される遊技制御処理ルーチンのフローチャートである。遊技制御処理の詳細な説明は省略するが概略を以下に示す。この遊技制御処理は、遊技機1に電源が供給されると起動され、まず作業領域は正常かを判断する(S100)。ここでは、電源投入直後は、正常ではないと判断され、次にRAMの初期化設定処理が行われる(S110)。RAMの初期化設定処理後は、後述するS210〜S230の処理を、次に図4の遊技制御処理のS100が起動されるまで繰り返す。
また、電源投入直後でなければ、作業領域は正常であると判断され(S100)、次に図柄、ランプ、音声、情報、払出、ソレノイドのデータの出力を行う出力処理が行われる(S120)。
以後、入力ポートから入力されたデータのチェックを行う入力処理(S130)、入賞球に基づく賞品球データの作成を行う払出処理(S140)、SW断線・短絡エラーの検出及びその解除を行うエラー検出及び、解除処理(S150)を行う。
S150にて、エラー中であることが検出された場合には(S160)、後述するS200の外部情報作成処理に移行する。以後、S210〜S230を次に図4の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
次いで、エラー中でなければ(S160)、遊技状態の設定を行う遊技状態設定処理(165)、普通図柄の変動、停止及び普通電動役物開放の制御を行う普通図柄/普通電動役物処理(S170)、特別図柄の変動、停止、及び第1大入賞口8や第2大入賞口10の特別電動役物開放の制御を行う特別図柄/特別電動役物処理(S180)、第1保留LED17や第2保留LED23に関するデータである特別図柄記憶LEDデータ、普通図柄保留LED22に関するデータである普通図柄記憶LEDデータ、ランプデータ、音声データの作成を行うランプ・LED・音声データ作成処理(S190)、変動回数情報、大当り情報、高確率状態情報を作成する外部情報作成処理(S200)を実行する。上記S100〜S200の処理は、所定時間毎に実行される。
また、S200の処理に続いて、記憶領域に格納すべき特別図柄データを更新する特別図柄更新処理(S210)、特図変動パターン選択用カウンタの値に基づいて、変動パターン選択用乱数の更新を行う特別図柄制御用各乱数更新処理(S220)、大当り判定用乱数として用いる大当り判定用カウンタの初期値を更新する大当り判定用乱数初期値更新処理(S230)を繰り返し実行する。
図5は、図4のS180の詳細を示す特別図柄/特別電動役物処理ルーチンのフローチャートである。詳細の説明は省略するが、特別図柄/特別電動役物処理では、まず遊技制御基板35から指定した変動パターンなどの所要時間を設定し、カウントする特別図柄動作タイマ減算処理(S300)、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数の作成、特別図柄データ、変動パターン選択用乱数、大当り判定用乱数の初期値を更新する特別図柄用各乱数作成処理(S310)、4ms毎に特別図柄データを基にはずれ図柄を作成する特別図柄作成処理(S320)、保留記憶数4以上のとき、処理を終了し、保留記憶数4未満のとき、保留記憶を加算し、大当り判定用乱数、大当り判定用乱数の初期値を更新する第2始動入賞口入賞処理(S330)及び第1始動入賞口入賞処理(S340)、後述する特別図柄変動制御処理(S350)、大入賞口入賞数、特別図柄動作タイマなどより特別電動役物を制御する特別電動役物制御処理(S360)が行われる。
図6は、上記S330の詳細を示す第2始動入賞口入賞処理ルーチンのフローチャートである。まず、第2始動入賞口11に遊技球が入賞していない(S331)、又は、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満でなければ(S332)、後述するS333〜S336の処理を実行することなく、第2始動口入賞処理ルーチンを終了する。なお、保留カウンタIとは、第1始動入賞口7への入賞に基づく保留記憶数を示し、保留カウンタJとは、第2始動入賞口11への入賞に基づく保留記憶数を示す。
なお、S332の処理にて、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満であるか否かを判定しているが、これは第1始動入賞口7への入賞及び第2始動入賞口11への入賞に基づいて合算した保留記憶数が既に上限数(この実施の形態では5個。特別図柄が変動中である場合に、この変動中の保留記憶を1個として含む。)であるか否かを判定している。
次いで、第2始動入賞口11に遊技球が入賞している(S331)、且つ、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満であれば(S332)、第2始動入賞口11に入賞したことに基づいて保留カウンタJを1加算し(S333)、この第2始動入賞口11への入賞が何番目の保留記憶であるかを記憶する始動入賞順位記憶処理(S334)、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数の作成、特別図柄データ、変動パターン選択用乱数、大当り判定用乱数を乱数バッファに記憶する乱数取得処理(S335)を実行する。そして、該当する第2保留LED23を点灯すると共に、記憶された始動入賞順位を第2保留LED23に表示する処理(S336)を実行する。
なお、S336の処理では、該当する第2保留LED23を点灯すると共に、記憶された始動入賞順位を第2保留LED23に表示することを決定するのみであって、上述したS190のランプ・LED・音声データ作成処理にてLEDデータを作成することで、第2保留LED23に点灯・表示される。ただし、保留記憶がない状態で入賞したときには、変動表示が開始されるとして、第2保留LED23が点灯されない。
以上の処理において点灯された第2保留LED23は、この保留記憶に基づく変動表示が開始されると共に、消灯される。このとき、点灯している第1保留LED17及び第2保留LED23において表示される各々の始動入賞順位を1減算して表示する。
なお、特別図柄の変動表示中に、第2保留枠24が点滅されると共に第2保留LED23が消灯されるが、第2保留枠24ではなく第2保留LED23が点滅することで、第2始動入賞口11への入賞に基づく変動表示であることを遊技者に報知する構成としてもよい。このとき、第2保留LED23は、変動表示の終了後に消灯される。
図7は、上記S340の詳細を示す第1始動入賞口入賞処理ルーチンのフローチャートである。まず、第1始動入賞口7に遊技球が入賞していない(S341)、又は、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満でなければ(S342)、後述するS343〜S346の処理を実行することなく、第1始動入賞口入賞処理ルーチンを終了する。
なお、S342の処理にて、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満であるか否かを判定しているが、これは第1始動入賞口7への入賞及び第2始動入賞口11への入賞に基づいて合算した保留記憶数が既に上限数(この実施の形態では、5個。特別図柄が変動中である場合に、この変動中の保留記憶を1個として含む。)であるか否かを判定している。
次いで、第1始動入賞口7に遊技球が入賞している(S341)、且つ、保留カウンタI及び保留カウンタJを合算した値が5未満であれば(S342)、第1始動入賞口7に入賞したことに基づいて保留カウンタJを1加算し(S343)、この第1始動入賞口7への入賞が何番目の保留記憶であるかを記憶する始動入賞順位記憶処理(S344)、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数の作成、特別図柄データ、変動パターン選択用乱数、大当り判定用乱数を乱数バッファに記憶する乱数取得処理(S345)を実行する。そして、該当する第1保留LED17を点灯すると共に、記憶された始動入賞順位を第1保留LED17に表示する処理(S346)を実行する。
なお、S346の処理では、該当する第1保留LED17を点灯すると共に、記憶された始動入賞順位を第1保留LED17に表示することを決定するのみであって、上述したS190のランプ・LED・音声データ作成処理にてLEDデータを作成することで、第1保留LED17に点灯・表示される。ただし、保留記憶がない状態で入賞したときには、変動表示が開始されるとして、第1保留LED17が点灯されない。
以上の処理にて点灯された第1保留LED17は、この保留記憶に基づく変動表示が開始されると共に、消灯される。このとき、点灯している第1保留LED17及び第2保留LED23において表示される各々の始動入賞順位を1減算して表示する。
なお、特別図柄の変動表示中には、第1保留枠18が点滅されると共に第1保留LED17が消灯されるが、第1保留枠18ではなく第1保留LED17が点滅することで、第1始動入賞口7への入賞に基づく変動表示であることを遊技者に報知する構成としてもよい。このとき、第1保留LED17は、変動表示の終了後に消灯される。
このように、第1始動入賞口7及び第2始動入賞口11へ同時入賞した場合に、S340の第1始動入賞口入賞処理よりもS330の第2始動入賞口入賞処理を先に処理することによって、確変突入率の低い第1始動入賞口7への入賞よりも、確変突入率の高い第2始動入賞口11への入賞を優先して記憶させることで、確変状態を継続させる割合を高めることができ、遊技者が多くの賞球を獲得することができる遊技機を実現することができる。
図8は、上記S350の詳細を示す特別図柄変動制御処理ルーチンのフローチャートである。まず、後述するように大当り判定用乱数バッファの値を取り出し特別図柄の大当りの判定を行う大当り判定処理(S400)、大当り判定処理で大当りと判定された場合に、大当り図柄用カウンタの値が設定されている大当り図柄乱数バッファの値を取り出し、後述するように、ダミー図柄大当り時の停止図柄を決定する処理、又ははずれと判定された場合に、停止図柄を選択し決定する処理を行う特別図柄選択処理(S420)、変動パターンを決定する変動パターン作成処理(S440)を行う。
図9は、上記S400の詳細を示す大当り判定処理ルーチンのフローチャートである。まず、そのときの状態が変動表示中であるか否か、すなわち、特別図柄の変動表示を開始できる状態であるか否かを判定する(S401)。変動表示中でなければ、保留カウンタIと保留カウンタJの合算した値が1以上であるか否かを判定し(S402)、第1始動入賞口7又は第2始動入賞口11に入賞したことに基づく保留記憶があるか否かを判定する。変動表示中である、又は、保留カウンタIと保留カウンタJの合算した値が0であれば(第1始動入賞口7又は第2始動入賞口11に入賞したことに基づく保留記憶がなければ)、大当り判定処理を終了する。
次いで、保留カウンタIと保留カウンタJの合算した値が1以上であれば(S402)、始動入賞順位が1位(保留記憶のうち1番初めに判定するべき保留記憶)に記憶された保留記憶において、第1始動入賞口7又は第2始動入賞口11の何れかの始動口に入賞したことに基づく大当り判定であるかを示すフラグをセットする(S403)。
そして、S335の乱数取得処理にて記憶された大当り判定用乱数を乱数バッファから読込し(S404)、遊技状態が確変状態又は通常状態の何れの状態であるかに基づいて(S405)、高確率時の大当り判定用テーブル又は低確率時の大当り判定用テーブルの何れかの大当り判定用テーブルを選択する。
確変状態であれば高確率時の大当り判定用テーブルを選択し、この判定値と乱数バッファから読込みした大当り判定用乱数の値とを比較することによって(S406)、一致する値があれば大当りとすることにし、一致する値がなければはずれとすることを決定する(S408)。なお、高確率時の大当り判定用テーブルにおいて、高確率時の大当り確率が5/315になるように設定されている。
一方、通常状態であれば低確率時の大当り判定用テーブルを選択し、この判定値と乱数バッファから読込みした大当り判定用乱数の値とを比較することによって(S407)、一致する値があれば大当りとすることにし、一致する値がなければはずれとすることを決定する(S408)。なお、低確率時の大当り判定用テーブルにおいて、低確率時の大当り確率が1/315になるように設定されている。
図10(A)は、大当り時に行なわれる第1大入賞口8及び第2大入賞口10による開閉動作の開閉パターンの説明図であり、図10(B)は、大当り時に行なわれる第1大入賞口8及び第2大入賞口10による開閉動作のラウンド間のインターバルパターンの説明図である。
本実施形態に係る第1大入賞口8及び第2大入賞口10の開閉パターンは、図10(A)に示すように、第1大入賞口8が15回、第2大入賞口10が1回開放する「A」の開閉パターンと、第1大入賞口8が6回、第2大入賞口10が10回開放する「B」の開閉パターンと、第1大入賞口8が10回、第2大入賞口10が6回開放する「C」の開閉パターンの3つが設定されている。更に、「A」の開閉パターンから「C」の開閉パターンの3つの開閉パターンのそれぞれについて、ラウンドによって開放する大入賞口が異なる1〜5の5つの開閉パターンが設定されている。
具体的には、図10(A)の表で示すように、「A1」〜「A5」、「B1」〜「B5」、「C1」〜「C5」の合計15種類の開閉パターンが設定されており、表中の「第1」「第2」は、ラウンドにおいて開閉する大入賞口を示している。例えば、「A1」の開閉パターンでは1ラウンドで第2大入賞口10が開放すると共に2ラウンド〜16ラウンドで第1大入賞口8が開放し、「A5」の開閉パターンでは1ラウンド〜15ラウンドで第1大入賞口8が開放すると共に16ラウンドで第2大入賞口10が開放する。
また、大入賞口が閉鎖した後再び開放するまでの時間、即ち、ラウンドとラウンドとの間のインターバルは、図10(B)に示すように、「X」のインターバルパターン,「Y」のインターバルパターン,「Z」のインターバルパターンの3つが設定されている。図10(B)の表で示すインターバル時間は、対応するラウンド数のラウンドが終了して次のラウンドが開始するまでの時間を示している。例えば、1Rに対応するインターバル時間が1s(1秒)である場合は、1Rが終了した後2Rが開始するまでの時間が1sであることを示している。
図10(B)に示すように、「X」のインターバルパターンでは、ラウンド間のインターバル時間がすべて1sである。また、「Y」のインターバルパターンでは、11ラウンドが終了するまでは1s、11ラウンドが終了した後14ラウンドが終了するまでは0.5s、15ラウンドが終了した後は0.7sである。また、「Z」のインターバルパターンでは、4ラウンドが終了するまでは1s、4ラウンドが終了した後6ラウンドが終了するまでは0.5s、7ラウンドが終了した後8ラウンドが終了するまでは0.7s、9ラウンドが終了した後12ラウンドが終了するまでは1s、11ラウンドが終了した後14ラウンドが終了するまでは0.5s、15ラウンドが終了した後0.7sである。このように、「X」,「Y」,「Z」の順にインターバル時間の短いインターバルが多くなるため、図10(B)に示すように、「X」,「Y」,「Z」の順に入賞の難易度が高くなっている。
図11(A)は、第1始動入賞口7への入賞に基づく大当り図柄、開閉パターン及びインターバルパターンの決定に用いられる大当り図柄テーブル(確変突入率=1/4)の説明図であり、図11(B)は、第2始動入賞口11への入賞に基づく大当り図柄、開閉パターン及びインターバルパターンの決定に用いられる大当り図柄テーブル(確変突入率=3/4)の説明図である。
図11(A),(B)において、もっとも左の縦列は、大当り図柄の判定値(図柄乱数)の百の位及び十の位を示しており、もっとも上段の横列は、判定値の一の位を示している。例えば、百の位及び十の位が「000」で一の位が「0」の場合には判定値が「0」、百の位及び十の位が「070」で一の位が「7」の場合には判定値が「77」、百の位及び十の位が「150」で一の位が「9」の場合には判定値が「159」となる。そして、大当りとなる図柄の判定値は、「0」〜「159」の160個となる。
また、図11(A),(B)に示すように、判定値には、前述した開閉パターンがそれぞれ対応している。例えば、判定値「0」(百の位及び十の位が「000」,一の位が「0」)には「B1」の開閉パターンが、判定値「77」(百の位及び十の位が「070」,一の位が「7」)には「A4」の開閉パターンが、判定値「159」(百の位及び十の位が「150」,一の位が「9」)には「B5」の開閉パターンが対応している。
また、図11(A),(B)に示すように、一の位が「2」,「6」の判定値には「X」のインターバルパターンが、一の位が「0」,「4」,「8」の判定値には「Y」のインターバルパターンが、一の位が「1」,「3」,「5」,「7」,「9」の判定値には「Z」のインターバルパターンが対応している。
更に、図11(A),(B)に示すように、それぞれの判定値には、ダミー図柄が対応している。具体的には、図11(A)においては、百の位及び十の位が「000」〜「150」の判定値に対して、表に示すように、ダミー図柄としてそれぞれ「000」,「111」,・・・「888」が対応している。そして、図11(A)においては、確変大当り図柄の判定値は「10」〜「19」、「30」〜「39」、「50」〜「59」、「70」〜「79」であり、確変状態となる割合(確変突入率)が1/4となるように設定されている。このとき、対応するダミー図柄として、「111」、「333」、「555」、「777」のいずれかの奇数図柄の組み合わせがダミー図柄表示部20に表示される。
また、図11(B)においては、百の位及び十の位が「000」〜「150」の判定値に対して、表に示すように、ダミー図柄としてそれぞれ「000」,「111」,・・・「999」が対応している。そして、図11(B)においては、確変大当り図柄の判定値は「10」〜「19」、「30」〜「39」、「50」〜「59」、「70」〜「159」であり、確変状態となる割合(確変突入率)が3/4となるように設定されている。従って、第2始動入賞口11への入賞時には、第1始動入賞口7への入賞時よりも確変突入率が高く設定されている。このとき、対応するダミー図柄として、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」のいずれかの奇数図柄の組み合わせがダミー図柄表示部20に表示される。
上記したように、大当り図柄の判定値によって、ダミー図柄表示部20に表示されるダミー図柄だけでなく、大入賞口8,10の開閉パターン及びインターバルパターンも同時に決定されることとなる。
図12は、上記S420の詳細を示す特別図柄選択処理ルーチンのフローチャートである。まず、第2始動入賞口11への入賞に基づくフラグがセットされているか否かを判定する(S421)。第2始動入賞口11への入賞に基づくフラグがセットされていなければ、後述するS430に移行する。
また、S403にて第2始動入賞口11への入賞に基づくフラグがセットされていれば、S408にてこの保留記憶を大当りとすることが決定されているか否かを判定する(S422)。
第2始動入賞口11への入賞に基づく保留記憶を大当りとすることが決定されていれば、大当り図柄用乱数を乱数バッファから読込み(S423)、この大当り図柄用乱数と確変大当り図柄テーブル(確変突入率=3/4)の判定値とを比較することによって(S424)、大当り図柄、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを決定する(S425)。ここで、決定された大当り図柄が奇数図柄であった場合には、決定した大入賞口8,10の開閉パターン及びインターバルパターンによって確変大当り遊技を提供し、この保留記憶に基づく変動表示の次の変動表示から確変状態に制御される。また、決定された大当り図柄が偶数図柄であった場合には、通常大当り遊技を提供する。
第2始動入賞口11への入賞に基づく保留記憶を大当りとしないことが決定されていれば、はずれ図柄用乱数を乱数バッファから読込み(S427)、このはずれ図柄用乱数とはずれ図柄テーブル(図示しない)の判定値とを比較することによって(S428)、はずれ図柄を決定する(S429)。そして、第2始動入賞口11への入賞に基づくフラグをリセットする(S426)。
次に、第1始動入賞口7への入賞に基づくフラグがセットされているか否かを判定する(S430)。第1始動入賞口7への入賞に基づくフラグがセットされていなければ、特別図柄選択処理を終了する。
また、S403にて第1始動入賞口7への入賞に基づくフラグがセットされていれば、S408にてこの保留記憶を大当りとすることが決定されているか否かを判定する(S431)。
第1始動入賞口7への入賞に基づく保留記憶を大当りとすることが決定されていれば、大当り図柄用乱数を乱数バッファから読込み(S432)、この大当り図柄用乱数と確変大当り図柄テーブル(確変突入率=1/4)の判定値とを比較することによって(S433)、大当り図柄を決定する(S434)。ここで、決定された大当り図柄が奇数図柄であった場合には、決定した大入賞口8,10の開閉パターン及びインターバルパターンによって確変大当り遊技を提供し、この保留記憶に基づく変動表示の次の変動表示から確変状態に制御される。また、決定された大当り図柄が偶数図柄であった場合には、通常大当り遊技を提供する。
第1始動入賞口7への入賞に基づく保留記憶を大当りとしないことが決定されていれば、はずれ図柄用乱数を乱数バッファから読込み(S436)、このはずれ図柄用乱数と図示しないはずれ図柄テーブルの判定値とを比較することによって(S437)、はずれ図柄を決定する(S438)。そして、第1始動入賞口7への入賞に基づくフラグをリセットし(S435)、特別図柄選択処理を終了する。
このように、第1始動入賞口7及び第2始動入賞口11へ同時入賞した場合に、確変突入率の低い第1始動入賞口7への入賞よりも、確変突入率の高い第2始動入賞口11への入賞を優先して記憶させ、この記憶された確変突入率の高い第2始動入賞口7への入賞から優先してS424において判定することで、この判定処理が特に確変状態に係わる処理であるため、確変状態を継続させる割合を高めることができ、遊技者が多くの賞球を獲得することができる遊技機を実現することができる。
図13は、上記S440の詳細を示す変動パターン作成処理ルーチンのフローチャートである。変動パターンとは、ダミー図柄の変動を開始させ、所定の変動過程を経て、ダミー図柄の変動を終了させるまでのダミー図柄の変動状態を設定したものである。
まず、大当りとすることが決定されているか否かを判定し(S441)、S408にて大当りとすることを判定している場合には、大当り用の変動パターン候補を提供する第1変動パターン群を選択する(S442)。
大当りとしないことを判定している場合には(S441)、リーチをするか否かの判定に用いられるリーチ判定用乱数を乱数バッファから読込み(S445)、リーチをするか否かを判定するリーチ判定処理を実行する(S446)。
リーチをすることを判定した場合には、リーチはずれ用の変動パターン候補を提供する第2変動パターン群を選択する(S448)。一方、リーチをしないことを判定した場合には、はずれ用の変動パターン候補を提供する第3変動パターン群を選択する(S449)。
次いで、変動パターンの選択に用いられる変動パターン選択用乱数を乱数バッファから読込み(S450)、S442,S448,S449にて選択された第1変動パターン群〜第3変動パターン群の何れかから、読込んだ変動パターン選択用乱数に基づき1つの変動パターンに決定する(S451)。
なお、上記した第1変動パターン群〜第3変動パターン群の各々の変動パターン群には、遊技状態が確変状態であるときに選択され、通常状態の変動時間よりも変動時間が短縮された時短制御用の変動パターン群が設定されている。従って、遊技状態が通常状態であることを判定した場合には、第1変動パターン群〜第3変動パターン群の各々の変動パターン群のうち通常状態用の変動パターン候補を提供する変動パターン群を選択し、遊技状態が確変状態であることを判定した場合には、第1変動パターン群〜第3変動パターン群の各々の変動パターン群のうち確変状態用の変動パターン候補を提供する変動パターン群を選択することになる。
また、第1始動入賞口7への入賞又は第2始動入賞口11への入賞の何れの入賞であっても、同じダミー図柄が表示されるように設定された第1変動パターン群〜第3変動パターン群の変動パターン群から選択される。すなわち、第1始動入賞口7への入賞又は第2始動入賞口11への入賞の何れの入賞であっても、同じダミー図柄が図柄表示装置6のダミー図柄表示部20に表示される。
また、大当り判定、リーチ判定、及び遊技状態に基づいて変動パターン群が選択され、この選択された変動パターン群から変動パターン選択用乱数に基づいて1つの変動パターンに決定される。この決定された変動パターンは、ダミー図柄の変動開始を指定する指定コマンドが含まれる変動パターン指定コマンドとして、S180の特別図柄/特別電動役物処理において表示制御基板50に送信される。そして、表示制御基板50は、送信された変動パターン指定コマンドに基づいて、ダミー図柄の変動を開始させ、所定の変動過程を経て、ダミー図柄の変動を終了させるまでのダミー図柄の変動状態をダミー図柄表示部20に表示する。
図14は、上記S360の詳細を示す特別電動役物制御処理ルーチンのフローチャートである。この特別電動役物制御処理ルーチンでは、まず、大入賞口の開閉動作開始フラグがセットされているか否かを判定する(S361)。大入賞口の開閉動作開始フラグがセットされていれば、操作ボタン制御処理を行なった後(S362)、後述するS366に移行する。
また、S361で大入賞口の開閉動作開始フラグがセットされていなければ、特別図柄(ダミー図柄)の全図柄が停止表示されているか否かを判定する(S363)。即ち、S451にて決定された変動パターンに従ってダミー図柄表示部20にダミー図柄の変動表示を行ない、このダミー図柄が停止表示されたタイミングであるか否かを判定する。全図柄が停止表示されていなければ、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
次いで、大当りとすることが決定されている(停止図柄が大当り図柄の組み合わせ)か否かを判定し(S364)、S408にて大当りとすることが決定されていれば(停止図柄が大当り図柄の組み合わせであれば)、大入賞口の開閉動作開始フラグをセットし(S365)、決定したインターバルパターンに基づくインターバルタイム中であるか否かを判定する(S366)。S364にて大当りとしないことが決定されていれば(停止図柄がはずれ図柄の組み合わせであれば)、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
S366にて決定したインターバルパターンに基づくインターバルタイム中でなければ、決定した開閉パターンに基づく大入賞口(第1大入賞口8又は第2大入賞口10)を開放した後(S367)、次ラウンドで開放する大入賞口の表示LED(第1大入賞口LED33又は第2大入賞口LED34)を点灯し(S368)、大入賞口の開放時間がタイムアップしたか否かを判定する(S369)。S366にて決定したインターバルパターンに基づくインターバルタイム中であれば、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
S369にて大入賞口の開放時間がタイムアップしていれば、大入賞口を閉鎖し(S371)、大入賞口の開放時間がタイムアップしていなければ、大入賞口の入賞カウンタDが10より小さいか否かを判定し(S370)、大入賞口の入賞カウンタDが10より小さければ、やはり大入賞口を閉鎖する(S371)。S370にて大入賞口の入賞カウンタが10より小さくなければ、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
S371にて大入賞口を閉鎖した後、入賞カウンタをクリアし(S372)、大入賞口の開放回数カウンタEに1を加算する(S373)。大入賞口の開放回数カウンタEに1を加算した後、ラウンドを継続させるための継続入賞スイッチがONしているか否かを判定する(S374)。継続入賞スイッチがONしなければ開放動作開始フラグをリセットし(S376)、継続入賞スイッチがONしていれば大入賞口の開放回数カウンタEが16より小さいか否かを判定する(S375)。大入賞口の開放回数カウンタEが16より小さくなければ開放動作開始フラグをリセットし(S376)、大入賞口の開放回数カウンタEが16より小さければ、特別電動役物制御処理ルーチンを終了する。
図15は、上記S362の詳細を示す操作スイッチ制御処理ルーチンのフローチャートである。この操作スイッチ制御処理ルーチンでは、まず、図柄表示装置6で大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンが表示中であるか否かを判定する(S501)。開閉パターン及びインターバルパターンが表示中であれば、開閉パターン及びインターバルパターンの表示時間を示す表示タイマがタイムアウトであるか否かを判定する(S502)。表示タイマがタイムアウトしていれば、図柄表示装置6で表示していた大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを非表示とし(S507)、操作スイッチ制御処理ルーチンを終了する。
S502にて表示タイマがタイムアウトしていなければ、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを図柄表示装置6に表示させるための表示用操作スイッチ36がONしているか否かを判定する(S503)。表示用操作スイッチ36がONしていれば、図柄表示装置6で表示していた大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを非表示とし(S507)、操作スイッチ制御処理ルーチンを終了する。表示用操作スイッチ36がONしていなければ、そのまま操作スイッチ制御処理ルーチンを終了する。
一方、S501にて開閉パターン及びインターバルパターンが表示中でなければ、表示用操作スイッチ36がONしているか否かを判定する(S504)。表示用操作スイッチ36がONしていれば、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを図柄表示装置6で表示し(S505)、表示タイマをスタートした後(S506)、操作スイッチ制御処理ルーチンを終了する。表示用操作スイッチ36がONしていなければ、そのまま操作スイッチ制御処理ルーチンを終了する。
図16は、上記したS505で図柄表示装置6に表示される大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを示す図である。表示用操作スイッチ36をONすることにより、図16に示すように、図柄表示装置6の左側にラウンド数、開放する大入賞口及びインターバルが表示される。ラウンド数は上から順に1R,2R・・・と表示され、この表示されたラウンド数において開放される大入賞口の種類(第1大入賞口8又は第2大入賞口10のいずれか)がその右側方に表示される。また、表示されているラウンド数とラウンド数の間にインターバルが表示される。図示の場合、「A3」の開放パターンと「Z」のインターバルパターンが表示されている。そして、ラウンド数の左側方には、現在のラウンド数を示す矢印及び「現在」の表示がされると共に、現在のラウンド数、現在開放されている大入賞口、次のラウンドのまでのインターバルを認識できるように、当該箇所が囲まれるように表示される。
また、図柄表示装置6の右側には、遊技領域5、第1大入賞口8、第2大入賞口10等が表示され、現在開放している大入賞口あるいは次に開放する大入賞口を遊技者が認識できるようになっている。図示の場合は、次に開放する大入賞口が第2大入賞口10であることを遊技者が認識できるように、第2大入賞口10の色を変えて表示すると共に第2大入賞口10を矢印で指して「次はコチラ!」の文字を表示するようになっている。これはS368で示した「次ラウンドで開放する大入賞口の表示LEDを点灯する」に代わるものである。
上記のように、表示用操作スイッチ36をONすることにより、図柄表示装置6に開閉パターンが表示されるが、演出用操作スイッチ54を操作することにより行われる演出中の抽選に当った場合、あるいは大当り図柄の種類によって図柄表示装置6に表示された開閉パターンを非表示とするものであってもよい。このようにすることにより、遊技者に開閉パターンが判別できない場合があるため、いずれの大入賞口に向けて遊技球を発射するかを遊技者が判断することになり、遊技の趣向性を増すことができる。
このように、上記した実施形態(第1実施形態)においては、大当たり図柄が決定されたときに大当り図柄決定用乱数に基づいて、複数回のラウンドに亘って開閉されるべき大入賞口の順番が指定されている開閉パターンのいずれか1つを選択することにより、大当り図柄の種類によって開閉する大入賞口が決定されるので、遊技者は大当り図柄が表示されるまで難易度の低い開閉パターンが選択される期待をもって遊技を行うことができ、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。また、遊技者は、大当り図柄の種類によって次回のラウンドに開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
以上、説明した第1実施形態においては、大当り図柄乱数により大当り図柄を決定する際に、この大当り図柄乱数を用いて第1大入賞口8及び第2大入賞口10が開閉する際の開閉パターン及びインターバルパターンを同時に決定するものを示したが、このようなものに限らず、第1始動入賞口7あるいは第2始動入賞口11のいずれに遊技球が入賞したかに基づいて、第1大入賞口8及び第2大入賞口10が開閉する際の開閉パターン及びインターバルパターンが決定されるものであってもよい。このような実施形態(第2実施形態)について、図17乃至図19を参照して説明する。図17は、(A)が第2実施形態に係る大当り図柄テーブル(確変突入率=1/4)であり、(B)が第2実施形態に係る大当り図柄テーブル(確変突入率=3/4)であり、(C)が第2実施形態に係る第1始動入賞口パターンテーブルであり、(D)が第2実施形態に係る第2始動入賞口パターンテーブルであり、図18及び図19は、第2実施形態に係る特別図柄選択処理ルーチンのフローチャートである。
第2実施形態においては、第1始動入賞口7への入賞時には、図17(A)に示すように、確変大当り図柄の判定値(図柄乱数)は「1」、「3」、「5」、「7」であり、確変状態となる割合(確変突入率)が1/4となるように設定されている。このとき、対応するダミー図柄として、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」のいずれかの奇数図柄の組み合わせがダミー図柄表示部20に表示される。
また、第2始動入賞口11への入賞時には、図17(B)に示すように、確変大当り図柄の判定値は「1」、「3」、「5」、「7」、「8」、「9」、「10」、「11」、「12」、「13」、「14」、「15」であり、確変状態となる割合(確変突入率)が3/4となるように設定されている。従って、第2始動入賞口11への入賞時には、第1始動入賞口7への入賞時よりも確変突入率が高く設定されている。このとき、対応するダミー図柄として、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」のいずれかの奇数図柄の組み合わせがダミー図柄表示部20に表示される。
図17(C)(D)で示す始動入賞口パターンテーブルにおいて、「0」〜「29」の30パターン乱数(パターン決定用の乱数)に、開閉パターン及びインターバルパターンがそれぞれ対応付けられている。図17(C)の第1始動入賞口パターンテーブルでは、例えば、パターン乱数「0」には、開閉パターンとして図10(A)で示した「C1」の開閉パターンが、インターバルパターンとして図10(B)で示した「X」のインターバルパターンが対応付けられている。また、図17(D)の第2始動入賞口パターンテーブルでは、例えば、パターン乱数「29」には、開閉パターンとして図10(A)で示した「B5」の開閉パターンが、インターバルパターンとして図10(B)で示した「Z」のインターバルパターンが対応付けられている。
このように、第2実施形態においては、第1実施形態と異なり、大当り図柄を決定するための乱数及びテーブルとは別に、開閉パターン及びインターバルパターンを決定するための乱数及びテーブルが設定されている。この乱数及びテーブルを用いて開閉パターン及びインターバルパターンを決定する制御を、図18及び図19の特別図柄選択処理ルーチンのフローチャートを参照して説明する。なお、第2実施形態に係る特別図柄選択処理ルーチンは、第1実施形態に係る特別図柄選択処理ルーチンに開閉パターン及びインターバルパターンを決定するステップが追加されている以外は同様であるため、この追加されたステップのみ説明する。
第2実施形態に係る特別図柄選択処理ルーチンで第2始動入賞口に基づくフラグがセットされている場合(SA421)において、大当り図柄が決定されると(SA425)、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターン用乱数を乱数バッファから読込み(SA426)、この開閉パターン及びインターバルパターン用乱数と第2始動入賞口パターンテーブルの判定値とを比較することによって(SA427)、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを決定する(SA428)。このように、第2始動入賞口11に遊技球が入賞した場合には、抽出したパターン用の乱数と図17(D)に示す第2始動入賞口パターンテーブルの判定値を比較することにより、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを決定する。
次に、第2実施形態に係る特別図柄選択処理ルーチンで第1始動入賞口に基づくフラグがセットされている場合(SA433)において、大当り図柄が決定されると(SA437)、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターン用乱数を乱数バッファから読込み(SA438)、この開閉パターン及びインターバルパターン用乱数と第1始動入賞口パターンテーブルの判定値とを比較することによって(SA439)、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを決定する(SA440)。このように、第1始動入賞口7に遊技球が入賞した場合には、抽出したパターン用の乱数と図17(C)に示す第1始動入賞口パターンテーブルの判定値を比較することにより、大入賞口の開閉パターン及びインターバルパターンを決定する。
このように、第2実施形態においては、第1始動入賞口7及び第2始動入賞口11を有し、この複数の始動口のうち入賞した始動口に基づいて、複数回のラウンドに亘って開閉されるべき大入賞口の順番が指定されている開閉パターンのいずれか1つが選択されることにより、複数の始動口のいずれかを狙うことで、遊技者の所望する開閉パターンを選択することができ、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。
以上、説明した本発明の第2実施形態においては、第1始動入賞口7あるいは第2始動入賞口11のいずれに遊技球が入賞したかに基づいて、第1大入賞口8及び第2大入賞口10が開閉する際の開閉パターン及びインターバルパターンが決定されるものを示したが、このようなものに限らず、第1大入賞口8あるいは第2大入賞口10のいずれかに遊技球が入賞することにより、次回のラウンドで第1始動入賞口7あるいは第2始動入賞口11のいずれを開放するか、及び次回のラウンドまでのインターバル時間が決定されるものであってもよい。このような実施形態(第3実施形態)について、図20及び図21を参照して説明する。図20は、第3実施形態に係る開閉パターンを決定するためのパターンテーブルであり、図21は、第3実施形態に係る特別電動役物制御処理ルーチンのフローチャートである。
なお、前述した第1,第2実施形態における開閉パターンとは、1ラウンドから16ラウンドに亘って開閉される大入賞口の順番を指定するものであり、インターバル時間は含まれていなかったが、第3実施形態に係る開閉パターンとは、1回のラウンドで開放する大入賞口とこの大入賞口を開放するまでのインターバル時間とを合わせたものである。
第3実施形態においては、図20のパターンテーブルで示すように、「0」〜「5」の6つのパターン乱数(パターン決定用の乱数)に、開放する大入賞口及びこの大入賞口を開放するまでのインターバル時間がそれぞれ対応付けられている。例えば、パターン乱数「0」には、次回のラウンドで開放する入賞口を第1大入賞口8とすると共に、現在のラウンド終了後から次回のラウンドを開始(第1大入賞口8を開放)するまでのインターバル時間を1sとする開閉パターンが対応付けられている。即ち、この場合、現在のラウンドが終了してから1s後に第1大入賞口8が開放するという開閉パターンである。
このように、第3実施形態においては、第1実施形態と異なり、大当り図柄を決定するための乱数及びテーブルとは別に開閉パターンを決定するための乱数及びテーブルが設定されている。この乱数及びテーブルを用いて開閉パターンを決定する制御を、図21の特別電動役物制御処理ルーチンのフローチャートを参照して説明する。なお、第3実施形態に係る特別電動役物制御処理ルーチンは、第1実施形態に係る特別電動役物制御処理ルーチンに開閉パターンを決定するステップが追加されている以外は同様であるため、この追加されたステップのみ説明する。
第3実施形態に係る特別電動役物制御処理ルーチンで継続入賞スイッチがONしていれば(SA374)、大入賞口の開閉パターン用乱数を乱数バッファから読込み(SA375)、この開閉パターン用乱数とパターンテーブルの判定値とを比較することによって(SA376)、大入賞口の開閉パターンを決定する(SA377)。
具体的には、例えば、大当り判定の判定結果が大当りとなって第1大入賞口8が開放し、第1大入賞口8に入賞した遊技球のうち特定領域を通過することにより、開閉パターンを決定するための開閉パターン用乱数が抽出される。そして、この抽出された開閉パターン用乱数とパターンテーブルの判定値と比較することにより、次ラウンドで開放する大入賞口と開放までのインターバル時間が決定される。なお、このように、第1大入賞口8に入賞した遊技球が特定領域を通過することにより、開閉パターン用乱数が抽出されるものばかりでなく、例えば、第1大入賞口8に入賞した第1球目や第5球目の遊技球を検出して開閉パターン用乱数を抽出するものでもよい。このように、何番目の入賞球によって開閉パターン乱数を抽出するかを任意に設定してもよい。
このように、第3実施形態においては、第1大入賞口8又は第2大入賞口11のいずれかに入賞したときに乱数が抽出され、この乱数が抽出される毎に、第1大入賞口8又は第2大入賞口11のいずれかが開閉するように指定されている開閉パターンのいずれか1つが選択されることにより、複数回のラウンドに亘って開閉する大入賞口がランダムとなり、遊技者は開閉パターンを全く予測することができないので、遊技者の技量が大きく反映されることになり、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。
上記したように、第1実施形態及び第2実施形態においては、大当り判定の判定結果が大当りであるときに、選択された開閉パターンに従って各ラウンド毎に第1大入賞口8又は第2大入賞口11のいずれかを開閉制御することにより、開閉する大入賞口に応じて発射装置から異なる弾発力で遊技球を発射させることが必要となり、遊技者が技術介入することができるので、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。また、発射装置からの弾発力を一定とすることができないために、発射装置の固定や複数の遊技機1で遊技する掛持ち遊技等の不正な遊技を防止することができる。
また、第1実施形態及び第2実施形態においては、選択されたインターバルパターンに従って、第1大入賞口8又は第2大入賞口11のいずれかを開閉制御することにより、第1大入賞口8又は第2大入賞口11の大入賞口のいずれかが閉鎖されてから次回のラウンドに開放されるまでのインターバル時間がランダムとなるため、遊技者は発射装置から発射される遊技球を打ち出すタイミングを瞬時に判断して入賞させることが必要になり、遊技者が技術介入することができるので、大当り遊技の趣向性を増大させることができる。
また、第1実施形態乃至第3実施形態においては、抽出された乱数に基づいて開閉パターンのいずれか1つを選択することにより、難易度の異なる開閉パターンから公平に選択されるので、大当り遊技に面白味を持たせることができる。
また、第1実施形態乃至第3実施形態においては、図柄表示装置6には、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される機能を有することにより、遊技者は今回又は次回のラウンドに開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
また、第1実施形態乃至第3実施形態においては、第1大入賞口8及び第2大入賞口11の各々には、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される第1大入賞口表示LED33及び第2大入賞口表示LED34をそれぞれ備えることにより、遊技者は次回のラウンドに開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
また、第1実施形態乃至第3実施形態においては、図柄表示装置6には、表示用操作スイッチ36が操作されたときに、開閉パターンが遊技者にとって認識可能に表示される機能を有することにより、遊技者は複数のラウンドに亘って開閉する大入賞口を判別することができ、予め遊技球を入賞させる準備ができるので、安心しながら大当り遊技を行うことができる。
なお、上記した第1実施形態においては、大当り図柄を決定する際に、この大当り図柄乱数を用いて第1大入賞口8及び第2大入賞口10が開閉する際の開閉パターン及びインターバルパターンを同時に決定するものを示したが、開閉パターンのみを大当り図柄乱数を用いて決定し、インターバルパターンは別個に備えた乱数を抽出することにより決定するものであってもよい。また、その逆で、インターバルパターンのみを大当り図柄乱数を用いて決定し、開閉パターンは別個に備えた乱数を抽出することにより決定するものであってもよい。更に、大当り図柄の決定用、開閉パターンの決定用、インターバルパターンの決定用に個別に備えた乱数を抽出することにより、大当り図柄、開閉パターン、インターバルパターンをそれぞれ決定するものであってもよい。
また、上記した第2実施形態においては、抽出した乱数を用いて開閉パターン及びインターバルパターン同時に決定するものを示したが、このようなものに限らず、開閉パターンを決定するための乱数とインターバルパターンを決定するための乱数を別個に設けて、それぞれ抽出された乱数によって開閉パターン及びインターバルパターンを決定するものであってもよい。
また、上記した第1実施形態乃至第3実施形態においては、抽出した乱数を用いて開閉パターン及びインターバルパターンを決定するものを示したが、このようなものに限らず、遊技機1に備えられた選択ボタンを遊技者が操作することにより、開閉パターン及びインターバルパターンを選択するものや、あるいは、遊技者が選択ボタンを操作することにより、開閉パターン及びインターバルパターンを決定するための抽選が行なわれるものであってもよい。
1 遊技機
5 遊技領域
6 図柄表示装置
7 第1始動入賞口
8 第1大入賞口
9 普通図柄作動ゲート
10 第2大入賞口
11 第2始動入賞口
35 遊技制御基板
5 遊技領域
6 図柄表示装置
7 第1始動入賞口
8 第1大入賞口
9 普通図柄作動ゲート
10 第2大入賞口
11 第2始動入賞口
35 遊技制御基板
Claims (3)
- 発射装置から異なる弾発力で遊技球が遊技領域に発射され、該発射された遊技球が落下することで入賞するような位置に各々配置されると共に各々の上方に遊技球の入賞に障害となる障害部材が設けられている複数の大入賞口と、
複数種類の図柄の変動表示が可能な図柄表示装置と、を有する遊技機において、
始動入賞に基づいて大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、
予め定められた数値範囲で乱数を更新する乱数更新手段と、
該乱数更新手段から前記乱数を抽出する乱数抽出手段と、
前記複数の大入賞口のうち開閉されるべき大入賞口が指定されている開閉パターンを複数種類記憶する開閉パターン記憶手段と、
前記乱数抽出手段により抽出された前記乱数に基づいて、前記開閉パターン記憶手段から前記開閉パターンのいずれか1つを選択する開閉パターン選択手段と、
前記大当り判定手段による判定結果が大当りであるときに、該開閉パターン選択手段により選択された前記開閉パターンに従って、複数回のラウンドに亘って、該ラウンド毎に前記複数の大入賞口のいずれかを開閉制御する大入賞口開閉制御手段と、
次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に報知される大入賞口開放報知手段と、を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記複数の大入賞口の各々には、前記大入賞口開放報知手段として、次回のラウンドに開閉する大入賞口が遊技者にとって認識可能に表示される大入賞口開放表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 遊技者が操作することが可能な操作手段を設け、
前記図柄表示装置には、前記操作手段が操作されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された前記開閉パターンが遊技者にとって認識可能に表示される機能を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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