以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の遊技機の一例を示す正面図であり、図2はガラス枠を開放し、遊技盤2を取り外した状態の遊技機の斜視図である。
遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2を設けており、遊技盤2の遊技領域6の外周部分には、ガラス枠110が備えられている。このガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられている。
遊技者が操作ハンドル3に触れると、操作ハンドル3内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル3の回転角度を変化させると、操作ハンドル3に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さで、遊技領域6に向けて遊技球を発射する。本実施形態では、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aが発射装置を構成する。さらに、この発射した遊技球を検知するために発射球検知スイッチ4bが設けられている。本実施形態では、タッチセンサ3bが、発射操作検出手段を構成し、発射球検知スイッチ4bが、発射球検知手段を構成する。
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a,5b間を上昇して遊技盤2の上部位置に達した後、遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口7が設けられている。これら各一般入賞口7には、一般入賞口検出スイッチ7aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6であって、上記一般入賞口7の上方には、普通図柄ゲート8が遊技球を通過可能に設けられている。普通図柄ゲート8には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ8aが設けられており、このゲート検出スイッチ8aが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。本実施形態では、ゲート検出スイッチ8aが、通過検出手段を構成する。
また、上記遊技領域6の下部位置には、上記一般入賞口7と同様に、遊技球が入球可能な第1始動口9が設けられている。また、第1始動口9の真下には、第2始動口10が設けられている。第2始動口10は、一対の可動片10bを有しており、これら一対の可動片10bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片10bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口10が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口10の真上に位置する第1始動口9が障害物となって、遊技球の受入れを不可能または困難としている。一方で、第2始動口10が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片10bが受け皿として機能し、第2始動口10への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口10は、第1の態様にあるときには遊技球の入球機会がほとんどなく、第2の態様にあるときには遊技球の入球機会が増すこととなる。
なお、上記第1始動口9および第2始動口10には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ9aおよび第2始動口検出スイッチ10aがそれぞれ設けられており、これら検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、検出スイッチ9a、10aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば4個の遊技球)が払い出される。本実施形態では、第1始動口検出スイッチ9aおよび第2始動口検出スイッチ10aが、始動球検出手段を構成する。また、第2始動口検出スイッチ10aのみでは、始動検出手段を構成する。また、一対の可動片10bを有する第2始動口が、始動可変入賞装置を構成する。
そして、図1に示すように、上記第2始動口10のさらに下方には、大入賞口11が設けられている。この大入賞口11は、通常は大入賞口開閉扉11bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、大入賞口開閉扉11bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉11bが遊技球を大入賞口11内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口11に入球可能となる。大入賞口11には大入賞口検出スイッチ11aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ11aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば9個の遊技球)が払い出される。本実施形態では、大入賞口検出スイッチ11aが、入球検出手段を構成する。また、大入賞口開閉扉11bを有する大入賞口11が、可変入賞装置を構成する。
上記大入賞口11のさらに下方、すなわち、遊技領域6の最下部には、一般入賞口7、第1始動口9、第2始動口10、および大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。この排出口12にはアウト球検出スイッチ12aが設けられており、排出口に入球した遊技球をカウントする。本実施形態では、アウト球検出スイッチ12aが、排出球検出手段を構成し、一般入賞口検出スイッチ7a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a及び大入賞口検出スイッチ11aが入賞球検出手段を構成する。
また、上記遊技盤2には、さまざまな演出を行う演出装置が設けられている。
具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなる液晶表示装置13が設けられており、この液晶表示装置13の右側面には、演出役物装置14,15が設けられている。さらに、遊技盤2の上部位置および下部位置の双方には、演出用照明装置16が設けられており、上記操作ハンドル3の左側には、演出ボタン17が設けられている。
上記液晶表示装置13は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄が変動表示される。演出図柄というのは、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクター等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。さらに、遊技状態を報知するために、遊技状態に対応した背景画像を表示する。本実施形態では、液晶表示装置13が報知手段を構成する。ただし、遊技状態に対応したサウンドの出力やランプの点灯をすることにより、音声出力装置18、演出用照明装置16を報知手段としてもよい。
上記演出役物装置14,15は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。本実施形態においては、演出役物装置14を人の顔の形をした可動装置で構成しており、また、その瞼を演出役物装置15としている。演出役物装置14は、例えば、左右方向に移動したり、遊技機1の正面側に突出したりする。また、演出役物装置15は、瞼の開き具合が可変に制御されるようにしている。これら演出役物装置14,15の動作態様や、両演出役物装置14,15の動作の組み合わせによって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
また、演出用照明装置16は、それぞれ複数のライト16aを備えており、各ライト16aの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
また、上記操作ハンドル3の左側には、遊技者が押圧操作可能な演出ボタン17が設けられている。この演出ボタン17は、例えば、上記液晶表示装置13に当該演出ボタン17を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
さらに、図1には示していないが、遊技機1にはスピーカからなる音声出力装置18(図2参照)が設けられており、上記の各演出装置に加えて、音声による演出も行うようにしている。
そして、遊技領域6の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1保留表示器22、第2保留表示器23、普通図柄保留表示器24が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置19は、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものである。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置19に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口10に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置19における特別図柄の表示態様と同一である。
また、普通図柄表示装置21は、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記第2始動口10が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート8を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置21を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。本実施形態では、普通図柄表示装置21が、図柄表示装置を構成する。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球して、即座に特別図柄の変動表示を行えない場合には、一定の条件のもとで特別図柄の変動表示の権利が留保される。より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球して留保される特別図柄の変動表示の権利は第1保留として留保され、第2始動口10に遊技球が入球して留保される特別図柄の変動表示の権利は第2保留として留保される。
これら両保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1保留表示器22と第2保留表示器23とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1保留表示器22の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1保留表示器22の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1保留表示器22の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1保留表示器22の2つのLEDが点滅する。また、第2保留表示器23においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1保留表示器22および第2保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器24において表示される。
ガラス枠110は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板111を支持している。ガラス板111は、ガラス枠110の裏面側に複数箇所(たとえば3箇所)設けられたガラス板固定フック112によって、ガラス枠110の背面側に固定されている。ガラス板111は、ガラス板固定フック112によってガラス枠110に対して着脱可能に固定されている。さらに、ガラス板が保持されていることを検知するためのガラス保持スイッチ34が設けられている。本実施形態では、ガラス板111が、透明板を構成する。
図2(b)は、ガラス保持スイッチ34の構成の一例を示す模式図である。図2(b)に示すように、ガラス保持スイッチ34は、ガラス板111がガラス枠に保持されているときには、ガラス板111がガラス保持スイッチ34を押圧さしている。ガラス板111がガラス枠から取り外されると、ガラス板111がガラス保持スイッチ34から離間され、ガラス保持スイッチ34によってガラス板111がガラス枠から取り外されたことを検知する。本実施形態では、ガラス保持スイッチ34が、透明板判定手段を構成する。
またガラス枠110は、左右方向の一端側(たとえば遊技機に正対して左側)において連結機構部113を介して外枠100に連結されており、連結機構部113を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機に正対して右側)を外枠100から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠110は、ガラス板111とともに遊技盤2を覆い、連結機構部113を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠100の内側部分を開放することができる。ガラス枠110の他端側には、ガラス枠110の他端側を外枠100に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。ガラス枠110は、遊技中は基本的にはロックされた状態とされ、遊技領域6内において遊技球が詰まった場合や遊技機のメンテナンス時など特定の状況でのみ開放される。また、ガラス枠110には、ガラス枠110が外枠100から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ33も設けられている。本実施形態では、ガラス枠110が透明板保持枠を構成し、扉開放スイッチ33が、透明板保持枠判定手段を構成する。
外枠100は、遊技盤2を支持する遊技盤保持枠120を備えている。遊技盤保持枠120は外枠100の内周側において、外周面が外枠100の内周面に接触(当接)するように設けられている。外枠100および遊技盤保持枠120は、遊技盤保持枠120によってガラス板111に対向するように遊技盤2を支持した状態で遊技盤2の裏面側を開放するように、前側および背面側が開放されている。
遊技盤2の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103などを含む基板ユニットが設けられている。各制御基板については図示を省略する。また、遊技盤2の裏面側には、電源基板107が設けられており、電源基板107には遊技機に電力を給電するための電源プラグ50や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。本実施形態では、主制御基板101が主制御手段を構成する。
上記主制御基板101の入力側には、一般入賞口検出スイッチ7a、ゲート検出スイッチ8a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、大入賞口検出スイッチ11aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板101に入力するようにしている。
また、主制御基板101の出力側には、第2始動口10の一対の可動片10bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド10cと、大入賞口開閉扉11bを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド11cとが接続されるとともに、図柄表示装置を構成する第1特別図柄表示装置19と第2特別図柄表示装置20と普通図柄表示装置21と、保留表示器を構成する第1保留表示器22と第2保留表示器23と普通図柄保留表示器24とが接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
主制御基板101のメインROM101bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される大当り判定テーブル(図4(a)参照)、当りのときに停止図柄を決定する図柄判定テーブル(図4(b−1〜b−3)参照)、電断復旧時の時に決定する電断復旧時のコマンドデータ(図5参照)等がメインROM101bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図4〜図5において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板101のメインRAM101cは、複数の記憶領域を有している。なお、以下に列挙する記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
メインRAM101cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、特別図柄保留数(U)記憶領域、特別図柄保留記憶領域、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、小当たり作動回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域、払出カウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、補助遊技開始フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、長当たり遊技開始フラグ記憶領域、短当たり遊技開始フラグ記憶領域、小当たり遊技開始フラグ記憶領域を備えている。
また、メインRAM101cは、その一部または全部が電源基板107において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMを構成している。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、メインRAM101cのデータの内容は保存される。本実施形態では、バックアップRAMを構成し、遊技状態記憶領域を有するメインRAM101cが、遊技状態記憶手段を構成する。なお、バックアップ電源を有さずに、メインRAM101cをフラッシュメモリ等で構成してもよい。
さらに、主制御基板上には、メインRAM101cのデータの内容をクリアすることを指示するためのRAMクリアスイッチ101dが直接搭載されている。
電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101および演出制御基板102に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aおよびサブCPU102aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aおよびサブCPU102aは動作停止状態になる。
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ17a、発射球検知スイッチ4b、アウト球検知スイッチ12a、タイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板104または画像制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。なお、サブRAM102cもメインRAM101cと同様に、電源基板107において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMとなっている。本実施形態では、演出制御基板102が、副制御手段を構成し、サブCPU102aが報知制御手段を構成し、バックアップRAMを構成するサブRAM102cが、副記憶手段を構成する。なお、バックアップ電源を有さずに、サブRAM102cをフラッシュメモリ等で構成してもよい。
演出制御基板102のサブROM102bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信したコマンドに基づいて演出モードを決定するための演出モード決定テーブル(図6参照)等がサブROM102bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図6において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板102のサブRAM102cは、複数の記憶領域を有している。なお、以下に列挙する記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
サブRAM102cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、サブ異常情報記憶領域、単位時間カウンタ、払出カウンタ、未払出カウンタ、単位未払出カウンタ、始動口入賞カウンタ、単位始動口入賞カウンタ、大入賞口カウンタ、単位大入賞口カウンタ、普通図柄未作動カウンタ、ゲート未通過時間カウンタ、発射球未検知カウンタ、タッチセンサカウンタ、ゲート通過カウンタ、普通電動役物作動フラグ領域、時刻記憶領域、電断時刻記憶領域が設けられている。
また、この実施の形態では、演出制御基板102には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)102dが搭載されている。サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。RTC102dは、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、電源基板107に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。従って、RTC102dは、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。
なお、RTC102dは、演出制御基板上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
また、RTC102dを設けずに、バックアップRAMとしての機能を有するサブRAM102cに設けたカウンタを、所定時間ごと(例えば2ms毎)にカウントアップすることによって時間を計時してもよい。さらに、RTCを主制御基板101に搭載するようにしてもよい。また、実施形態では、RTC(リアルタイムクロック)102dが計時手段を構成する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU103aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、ガラス保持スイッチ34、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。また、払出制御基板103の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置26を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。本実施形態では、賞球払出装置の払出モータ31が、払出装置を構成する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板103に接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号および発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。本実施形態では、発射制御基板106が、発射制御手段を構成する。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。
なお、本実施形態では、タッチセンサ3bからのタッチ信号は、発射制御基板106が払出制御基板103と主制御基板101とを介して、演出制御基板102に送信されるようになっている。
ランプ制御基板104は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置16を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出役物14,15を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、上記液晶表示装置13の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板105は、上記演出制御基板102に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記液晶表示装置13および音声出力装置18を接続している。
上記画像ROMには、液晶表示装置13に表示される演出図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、液晶表示装置13における表示制御をする。なお、画像CPUは、液晶表示装置13に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクター画像は、液晶表示装置13の表示画面上において重畳表示される。
すなわち、演出図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAMに記憶させる。
また、上記音声ROMには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。
次に、図4〜図5を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(a)は、大当り判定テーブルを示す図である。
大当り判定テーブルは、遊技状態を参照し、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルとから構成され、選択されたテーブルと抽出された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
具体的には、低確率遊技状態においては低確率時乱数判定テーブルに基づいて大当たりの判定が行われるが、この低確率時乱数判定テーブルによれば、7および317の2つの乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態においては高確率時乱数判定テーブルに基づいて大当たりの判定が行われる。この高確率時乱数判定テーブルによれば、7,37,67,97,127,157,187,217,247,277,317,337,367,397,427,457,487,517,547,577の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。また、低確率時乱数判定テーブルを用いても高確率時乱数判定テーブルを用いても、乱数値が50もしくは100であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
図4(b−1)〜(b−3)は、図柄判定テーブルの一例である。
図柄判定テーブルは、第1始動口9に遊技球が入球して、大当たりと判定されたときに、大当たり図柄用乱数値に基づいて特別図柄の種類を決定する図柄判定テーブルと(図4(b−1))、第2始動口10に遊技球が入球して、大当たりと判定されたときに、大当たり図柄用乱数値に基づいて特別図柄の種類を決定する図柄判定テーブル(図4(b−2))と、始動口の種類にかかわらず、小当たりと判定されたときに、小当たり図柄用乱数値に基づいて特別図柄の種類を決定する図柄判定テーブル(図4(b−3))とから構成される。
大当たりと判定されたときに用いられる図柄判定テーブルは、抽出された大当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を決定する。そして、後述するように、特別図柄の種類によって、6種類の大当たりの中からいずれか一つの大当たりが決定される。
なお、図4(b−2)の図柄判定テーブルにおいて、特別図柄の種類が「高確率時短付き長当たり」または「通常時短付き長当たり」のいずれかのみ対応する特別図柄に当選するようにしたのは、次の理由からである。
すなわち、非時短遊技状態においては、第2始動口10にほとんど遊技球が入球しない。言い換えれば、非時短遊技状態においては、大当たりの抽選のほとんどが、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われる。したがって、非時短遊技状態において、6種類の大当たりのうちのいずれかが当選するようにすることで、遊技の興趣を高めるようにしている。
これに対して、第2始動口10に遊技球が入球した場合も、6種類の大当たりが当選するようにしてしまうと、時短遊技状態を設けたことによって、遊技者の遊技に対する意欲をかえって減退させてしまうおそれがある。
例えば、「高確率時短付き短当たり」に当選して時短遊技状態となった場合に、さらに「通常時短付き短当たり」や「通常時短無し短当たり」に当選してしまうと、「高確率時短付き短当たり」に当選したことによる遊技価値を享受することができず、遊技に対する遊技者の意欲が一気に減退してしまう。
また、例えば、「高確率時短付き短当たり」に当選して時短遊技状態となった場合に、再度いずれかの「短当たり」に頻繁に当選することとなれば、遊技者は多量の賞球を獲得するという遊技の最大の目的を達成することがなかなかできず、遊技に対する意欲が一気に減退しかねない。このような事態が、時短遊技状態においては頻繁に発生することとなる。
そこで、上記の事態が頻繁に発生することがないよう、第2保留については、「高確率時短付き長当たり」または「通常時短付き長当たり」のいずれかのみに当選するようにしたのである。
図5は、電断復旧時の時に決定する電断復旧時のコマンドデータの構成を示す図である。
図5(a)に示す通り、メインCPU101aは、バックアップの有無を確認すると共に、遊技状態を確認し、遊技状態に応じた電断復旧コマンドを演出制御基板102に送信する。
具体的には、バックアップが無効であれば、まず電源投入時指定コマンドを決定して送信した後、RAMクリアスイッチが押圧された後、RAMクリア開始指定コマンドを送信する。
また、バックアップが有効であるときに、低確率・時短非作動であれば電断復旧1指定コマンドを送信し、高確率・時短作動であれば電断復旧2指定コマンドを送信し、低確率・時短作動であれば電断復旧3指定コマンドを送信し、高確率・時短非作動であれば電断復旧4指定コマンドを送信する。
なお、図5(b)は、図5(a)の電断復旧時のコマンドデータの構成の変形例であり、メインCPU101aは異常情報を確認した上で、遊技状態を参照し、電断復旧コマンドを送信する。また、かかる電断復旧コマンドデータは、テーブルに記憶されていてもよいし、プログラムの中で決定するようにプログラムの中の処理に含めてもよい。
次に、図6を参照して、サブROM102bに記憶されている演出モード決定テーブルについて説明する。
図6(a)は、通常時の演出モードを決定するテーブルである。図6(b)は、演出制御基板102が電断復旧時に演出モードを決定するテーブルである。
図6(a)の演出モード決定テーブルは、主制御基板101から受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、演出モードを決定する。ここで、演出モードとは、遊技状態に関連して演出用の報知状態を示すものであり、高確率遊技状態であることを報知する確変モード、時短遊技状態であることを報知する時短モード、高確率遊技状態である可能性があることを報知するチャンスモード、時短遊技状態でもなく低確率遊技状態であることを報知するノーマルモードから構成される。そして、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16、演出用役物装置14、15は、演出モードに基づいて演出を行う。より具体的には、演出モードに基づいて、液晶表示装置13で行われる背景画像や演出パターンが変化する。本実施形態においては、チャンスモードが第1の報知態様を構成し、確変モードが第2の報知態様を構成する。
また、図6(a)のテーブルの特徴としては、特別図柄Cと特別図柄Dとの演出図柄指定コマンド(E0H003HとE0H004H)を受信した場合にはチャンスモード1、特別図柄Eと特別図柄Fと特別図柄Gと特別図柄Hの演出図柄指定コマンド(E0H005H〜E0H008H)を受信した場合にはチャンスモード2を決定する。これにより、チャンスモード中は、低確率遊技状態と高確率遊技状態との区別が困難になり、遊技者は常に高確率遊技状態の期待を抱きながら遊技を継続することができる。
図6(b−1)の演出モード決定テーブルは、演出制御基板102の電断復旧後、異常情報フラグを確認した後、バックアップされている演出モードと遊技状態とに基づいて、新たに演出モードを決定する際に用いられるものである。
このテーブルの特徴としては、電断復旧後に異常情報があった場合には、通常時とは異なる種類の演出モードが決定される。
これにより、不正行為による電断復旧後には、特定の態様で報知が行われるので、不正行為による電断復旧後の遊技状態の報知と停電等による不可抗力による電断復旧後の遊技状態の報知とを明確に区別して報知でき、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為の防止を図ることができる。
なお、本実施形態では、異常情報が成立している高確率状態であるときには、通常時では決定されない確変モード2、3が決定されるように構成したが、異常情報が成立している高確率状態であっても、すべて通常時と同じ確変モード1を決定するように構成してもよい。
また、図6(b−2)は、図6(b)の演出モード決定テーブルの変形例を示すものであり、主制御基板101からの電断復旧コマンドを参照し、電断復旧コマンドのデータから異常を判定し、演出モードを決定するものである。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、「低確率遊技状態」「高確率遊技状態」「時短遊技状態」「非時短遊技状態」「長当たり遊技状態」「短当たり遊技状態」「小当たり遊技状態」のいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。ただし、遊技の進行中において、遊技状態が「低確率遊技状態」または「高確率遊技状態」である場合には、必ず「時短遊技状態」または「非時短遊技状態」となっている。つまり、「低確率遊技状態」であって、かつ「時短遊技状態」である場合と、「低確率遊技状態」であって、かつ「非時短遊技状態」である場合とが存在することとなる。なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たりの当選確率が2/601に設定された遊技状態をいう。ここでいう大当たりの当選とは、後述する「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、上記大当たりの当選確率が20/601に設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利の獲得が容易となる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選に要する時間が29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口10の開放制御時間が0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。つまり、普通図柄ゲート8を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われるが、その抽選結果は、当該抽選が開始されてから29秒後に確定する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、その後、第2始動口10が約0.2秒間、第2の態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、上記普通図柄の抽選に要する時間が3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口10の開放制御時間が3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。
なお、本実施形態においては、普通図柄の抽選において当たりに当選する確率を90%に設定しており、この当選確率は「非時短遊技状態」および「時短遊技状態」のいずれの遊技状態であっても変わらない。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート8を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口10が第2の態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となるが、ここに「時短遊技状態」の本来の目的がある。
ただし、「時短遊技状態」において、普通図柄の抽選における当たりの当選確率を「非時短遊技状態」よりも高くすることで、「時短遊技状態」を設けた上記の目的を達成するようにしても構わない。
本実施形態において「長当たり遊技状態」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、長当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技状態をいう。
「長当たり遊技状態」においては、大入賞口11が開放されるラウンド遊技を計15回行う。各ラウンド遊技における大入賞口11の総開放時間は最大30秒に設定されており、この間に大入賞口11に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長当たり遊技状態」は、大入賞口11に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な遊技状態である。
本実施形態において「短当たり遊技状態」というのは、第1始動口9もしくは第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、短当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技状態をいう。
「短当たり遊技状態」においては、大入賞口11が開放されるラウンド遊技を計2回行う。ただし、各ラウンド遊技においては大入賞口11が1回のみ開放し、その開放時間が0.1秒に設定されている。この間に大入賞口11に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり大入賞口11の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することはほとんどなく、また、遊技球が入球したとしても、1回のラウンド遊技で1個〜2個程度しか遊技球が入球することはない。なお、この「短当たり遊技状態」においても、大入賞口11に遊技球が入球した場合には、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
本実施形態において「小当たり遊技状態」というのは、第1始動口9もしくは第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、小当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技状態をいう。
「小当たり遊技状態」においても、上記「短当たり遊技状態」と同様、大入賞口11が2回開放される。このときの大入賞口11の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり遊技状態」と同じか、または、遊技者が「小当たり遊技状態」と「短当たり遊技状態」との判別を不能もしくは困難な程度に近似している。ただし、大入賞口11に遊技球が入球した場合には、上記と同様に所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
なお、本実施形態においては、上記「長当たり遊技」と「短当たり遊技」とを「大当たり遊技」と称し、この「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
そして、主制御基板101においては、メインRAM101cの遊技状態記憶領域にフラグを記憶することによって、現在の遊技状態が上記のいずれの遊技状態であるのかを把握するようにしている。
また、遊技状態がある遊技状態から他の遊技状態に変更するのは、上記大当たりの抽選の結果、「大当たり」に当選した場合である。本実施形態においては複数種類の「大当たり」が設けられており、当選した「大当たり」の種類に応じて、以後の遊技状態が変更する。以下に、本実施形態において設けられた「大当たり」について説明する。
(大当たりの種類の説明)
本実施形態においては、「高確率時短付き長当たり」、「通常時短付き長当たり」、「高確率時短付き短当たり」、「通常時短付き短当たり」、「高確率時短無し短当たり」、「通常時短無し短当たり」の6種類の大当たりが設けられている。
「高確率時短付き長当たり」というのは、3つの遊技価値が付与されるものである。この「高確率時短付き長当たり」に当選すると、1つ目の遊技価値として、上記「長当たり遊技状態」となり、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能となる。そして、この「長当たり遊技状態」が終了すると、2つ目の遊技価値として、「高確率遊技状態」にて遊技が進行するとともに、3つ目の遊技価値として、「時短遊技状態」にて遊技が進行する。これにより、遊技者は、多量の賞球を獲得した上に、当該賞球の獲得後、遊技球の費消を低減しながら、再度大当たりの当選を早期に実現することができる。なお、本実施形態においては、「高確率遊技状態」および「時短遊技状態」は、特別図柄の変動表示が最大10000回行われるまで継続する。したがって、確率から考えれば、再度大当たりに当選するまで「高確率遊技状態」および「時短遊技状態」が継続することとなる。
「通常時短付き長当たり」というのは、2つの遊技価値が付与されるものである。この「通常時短付き長当たり」に当選すると、1つ目の遊技価値として、上記「長当たり遊技状態」となり、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能となる。また、「長当たり遊技状態」が終了すると、2つ目の遊技価値として、「時短遊技状態」にて遊技が進行する。ただし、「長当たり遊技状態」の終了後、「高確率遊技状態」ではなく「低確率遊技状態」にて遊技が進行する点で、上記「高確率時短付き長当たり」と相異する。なお、本実施形態においては、「通常時短付き長当たり」に当選して「時短遊技状態」となった場合には、特別図柄の変動表示が最大100回行われたところで、当該「時短遊技状態」が終了する。
このように、本実施形態においては、多量の賞球を獲得することが可能な「長当たり遊技状態」の終了後に、大当たりの当選確率が高い「高確率遊技状態」にて遊技が進行する長当たりと、大当たりの当選確率が低確率である「低確率遊技状態」にて遊技が進行する長当たりとが設けられている。
「高確率時短付き短当たり」というのは、遊技状態が上記「短当たり遊技状態」に移行するとともに、この「短当たり遊技状態」の終了後に、「高確率遊技状態」および「時短遊技状態」にて遊技が進行するものである。この「高確率時短付き短当たり」に当選した場合には、多量の賞球を即座に獲得することはできないが、以後の遊技状態が「高確率遊技状態」となるため、以後の遊技において多量の賞球を獲得する可能性が高くなる。また、「高確率時短付き短当たり」に当選すると、当該短当たり遊技の終了後に、「時短遊技状態」となるため、再度大当たりに当選するまでの遊技球の費消を低減することが可能となる。なお、この「高確率時短付き短当たり」に当選した場合にも、上記「高確率遊技状態」および「時短遊技状態」は、特別図柄の変動表示が最大10000回行われるまで継続する。
「通常時短付き短当たり」というのは、遊技状態が上記「短当たり遊技状態」に移行するとともに、この「短当たり遊技状態」の終了後に、「時短遊技状態」にて遊技が進行するものである。なお、上記「高確率時短付き短当たり」と同様に、以後の遊技状態が「時短遊技状態」となるため、特別図柄の変動表示が100回行われるまでは、遊技球の消費を低減することが可能となる。なお、「低確率遊技状態」において、「通常時短付き短当たり」に当選した場合には、以後、「時短遊技状態」にて遊技を進行することができるというメリットを享受するだけであるが、「高確率遊技状態」において、当該「通常時短付き短当たり」に当選してしまうと、以後、「低確率遊技状態」に転落してしまうというデメリットがある。
なお、本実施形態においては、「通常時短付き短当たり」も「高確率時短付き短当たり」も、大入賞口11の開閉動作、および、「時短遊技状態」へ移行後の第2始動口10の開閉動作を同じにしている。また、後で説明するように、「通常時短付き短当たり」と「高確率時短付き短当たり」とで、演出内容も同じにしている。したがって、遊技者にとっては、「短当たり遊技状態」の終了後に、「高確率遊技状態」となっているのか「低確率遊技状態」となっているのかを判別するのが非常に困難となっている。このように、「通常時短付き短当たり」を設けたることによって、遊技状態が「高確率遊技状態」となっているのか「低確率遊技状態」となっているのかについて、遊技者に疑念を抱かせて、遊技の興趣を高めることが可能となる。
「高確率時短無し短当たり」というのは、上記「高確率時短付き短当たり」と同様に、「短当たり遊技状態」が終了した後、「高確率遊技状態」へ移行するものである。ただし、この「高確率時短無し短当たり」は、短当たり遊技の終了後に「時短遊技状態」とならない点で、上記「高確率時短付き短当たり」と相異する。この「高確率時短無し短当たり」に当選した場合にも、多量の賞球を即座に獲得することはできない。しかも、以後、「時短遊技状態」にもならないため、「高確率時短付き短当たり」よりも遊技球の費消が多くなる。ただし、以後の遊技状態が「高確率遊技状態」となるため、以後の遊技において、長当たりに当選することによる多量の賞球獲得の可能性は高い。なお、この「高確率時短無し短当たり」に当選した場合にも、上記「高確率遊技状態」は、特別図柄の変動表示が最大10000回行われるまで継続する。
「通常時短無し短当たり」というのは、「短当たり遊技状態」が終了した後、「低確率遊技状態」にて遊技が進行するものである。つまり、この「通常時短無し短当たり」に当選しても、「高確率遊技状態」および「時短遊技状態」のいずれにも移行することがない。しかも、短当たり遊技によっては、多量の賞球を獲得することが不可能であるため、遊技者にとっては、大当たり当選による遊技価値がほとんど付与されていないこととなる。このような「通常時短無し短当たり」を設けた理由は、主に、遊技状態を、賞球を払い出すことなく「高確率遊技状態」から「低確率遊技状態」に復帰させることにある。また、「低確率遊技状態」において「通常時短無し短当たり」に当選しても遊技状態は何ら変化しない。したがって、遊技者に「高確率時短無し短当たり」と「通常時短無し短当たり」との区別がつかないようにすれば、短当たり遊技の終了後に、「高確率遊技状態」となっているのか「低確率遊技状態」となっているのかについて、遊技者に疑念を抱かせて、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態においては、「大当たり」とは別に「小当たり」が設けられており、「小当たり」に当選した場合には、以後の遊技状態が「小当たり遊技状態」となる。ただし、「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技状態」の終了後に、「高確率遊技状態」や「時短遊技状態」等の遊技状態が変更することはない。例えば、「高確率遊技状態」において「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技状態」の終了後も「高確率遊技状態」が継続する。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図7を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107により電源が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1において、メインCPU101aは、メインRAM101cへのアクセスを許可に設定する。
ステップS2において、メインCPU101aは、RAMクリアスイッチ101dがオンとなっているか判定し、RAMクリアスイッチ101dがオンと判定された場合、RAMクリアを行うためステップS10に処理を移す。一方、RAMクリアスイッチがオンと判定されなかた場合には、ステップS3に処理を移す。
ステップS3において、メインCPU101aは、電源投入時のメインRAM101cのチェックサムを作成し、ステップS4において、作成した電源投入時のメインRAM101cのチェックサムと電断時のメインRAM101cのチェックサムとを比較する。ここで、一致していれば正常と判定し、ステップS5に処理を移し、一致していなければエラーと判定し、ステップS8に処理を移す。
ステップS5において、メインCPU101aは、バックアップされている遊技状態記憶領域からの遊技状態情報の値をロードする。
ステップS6において、メインCPU101aは、図5(a)に示すように、ロードした遊技状態に基づいて電断復旧コマンドを決定し、決定した電断復旧コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS7において、メインCPU101aは、電断復電時に初期値を必要とするメインRAM101cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効である場合のRAMの設定処理を行う。
ステップS8において、メインCPU101aは、メインRAM101cの使用領域をクリアする。
ステップS9において、メインCPU101aは、初期化時に初期値を必要とするメインRAM101cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効でない場合のメインRAM101cの設定処理を行う。
ステップS10において、メインCPU101aは、図5(a)に示すように、電源投入時指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS11において、メインCPU101aは、送信バッファにセットされているコマンドを、演出制御基板102に送信する。すなわち、電源投入時指定コマンドが演出制御基板102に送信される。
ステップS12において、メインCPU101aは、RAMクリアスイッチ101dが再度押下されるまで待機し、RAMクリアスイッチ101dが再度押下されるとステップS13に処理を移す。
ステップS13において、メインCPU101aは、図5(a)に示すように、RAMクリア開始指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS14において、メインCPU101aは、送信バッファにセットされているコマンドを、演出制御基板102に送信する。すなわち、電断復旧コマンドかRAMクリア開始指定コマンドのいずれかのコマンドが演出制御基板102に送信される。本実施形態では、電断復旧コマンドを送信バッファにセットして、電断復旧コマンドを出力するためのステップS6およびステップS14の処理を行うメインCPU101aが、電断復旧信号送信手段を構成する。
ステップS15において、メインCPU101aは、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、特別図柄判定用初期値乱数、大当たり図柄用初期値乱数、小当たり図柄用初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板の電断割込処理)
図8を用いて、主制御基板の電断割込処理を説明する。
電源基板107が停電を検出すると、電断検知信号を主制御基板101に出力し、メインCPU101aは、以下の電断割り込み処理を行う。
ステップS40において、出力ポートをクリアし、始動口開閉ソレノイド10c、大入賞口開閉ソレノイド11cの駆動データをオフにする。
ステップS41において、使用しているメインRAM101cのチェックサムを作成し、保存する。
ステップS42において、電断復旧開始指定コマンドを送信バッファにセットするとともに、送信バッファにセット電断復旧開始指定コマンドを演出制御基板102に送信します。
ステップS43において、メインRAM101cへのアクセスを禁止に設定し、メインRAM101cの内容を保護する。その後、無限ループを行い、電源ダウンに備える。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図9を用いて、主制御基板のタイマ割込処理を説明する。
演出制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別電動役物の開放時間等の更新処理などのタイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、特別図柄判定用初期値乱数カウンタ、大当たり図柄用初期値乱数カウンタ、小当たり図柄用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、スイッチに入力があったか否か判定する入力処理、エラー入力の判定処理を行う。詳しくは、図10を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図12〜図19を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図20〜図22を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、大入賞口11、第1始動口9、第2始動口10、一般入賞口7に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板103と演出制御基板102とに送信する。
ステップS600において、メインCPU101aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図10を用いて、主制御基板の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出スイッチ7aからの検出信号を受信することによって、一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球を検出したか判定する。メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタを更新する。
これにより、一般入賞口検出スイッチ入力処理が終了する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出スイッチ11aからの検出信号を受信することによって、大入賞口検出スイッチ11aが遊技球を検出したか判定する。メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタ、大入賞口入球カウンタ(C)記憶領域の大入賞口入球数カウンタを更新する。
さらに、メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、演出制御基板102に大入賞口入賞指定コマンドが送信されるように、送信バッファに大入賞口入賞指定コマンドをセットする。これにより、大入賞口検出スイッチ入力処理が終了する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出スイッチ9aからの検出信号を受信することによって、第1始動口検出スイッチ9aが遊技球を検出したか判定する。メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、賞球のために用いる始動口賞球カウンタを更新するとともに、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値を抽出して、特別図柄保留数(U)記憶領域に抽出した乱数値を記憶する。
さらに、メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、演出制御基板102に第1始動口入賞指定コマンドが送信されるように、送信バッファに第1始動口入賞指定コマンドをセットする。これにより、第1始動口検出スイッチ入力処理が終了する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出スイッチ10aからの検出信号を受信することによって、第2始動口検出スイッチ10aが遊技球を検出したか判定する。メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、賞球のために用いる始動口賞球カウンタを更新するとともに、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値を抽出して、特別図柄保留数(U)記憶領域に抽出した乱数値を記憶する。
さらに、メインCPU101aは、遊技球を検出したと判定した場合、演出制御基板102に第2始動口入賞指定コマンドが送信されるように、送信バッファに第2始動口入賞指定コマンドをセットする。これにより、第2始動口検出スイッチ入力処理が終了する。
ステップS250において、メインCPU101aは、ゲート検出スイッチ8aが信号を検出したか、すなわち、遊技球が普通図柄ゲート8を通過したか否かを判断する。ゲート検出スイッチ8aがONしていると判断した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が4未満であるか否かを判断し、保留数(G)が4未満であった場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に、記憶されている現在の保留数(G)に「1」を加算して記憶する。
次に、メインCPU101aは、予め用意された乱数範囲(例えば、0〜250)から1の当たり判定用乱数値を取得する。取得された当たり判定用乱数値は、普通図柄保留記憶領域に記憶される。
さらに、メインCPU101aは、ゲート検出スイッチ8aがONしていると判断した場合には、演出制御基板102にゲート通過指定コマンドが送信されるように、送信バッファにゲート通過指定コマンドをセットする。
これにより、ゲート検出スイッチ入力処理が終了する。
ステップS260において、メインCPU101aは、払出制御基板103から払出球計数スイッチの計数検出信号を受信しているか否かを確認する。払出制御基板103から払出球計数スイッチの計数検出信号を受信している場合には、払出カウンタの更新処理を行う。
さらに、メインCPU101aは、払出球計数スイッチの計数検出信号を受信している場合には、演出制御基板102に払出球計数信号を送信する。これにより、払出個数格納処理が終了する。
ステップS900において、メインCPU101aは、エラー判定処理を行う。
詳しくは、図11を用いて後述する。
図11を用いて、主制御基板のエラー判定処理を説明する。
まず、ステップS910において、メインCPU101aは、遊技状態信号のチェックを行い、受信している遊技状態信号を確認する。
そして、ステップS920において、メインCPU101aは、遊技状態信号として扉開放スイッチ信号を受信しているか否かの確認をする。扉開放スイッチ信号を受信していれば、ステップS930において、メインCPU101aは演出制御基板102に扉開放の情報が送信されるように、扉開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
そして、ステップS940において、メインCPU101aは、遊技状態信号としてガラス保持スイッチ信号を受信しているか否かの確認をする。ガラス保持スイッチ信号を受信していれば、ステップS950において、メインCPU101aは、演出制御基板102にガラスが保持されていない情報が送信されるように、ガラス保持なし指定コマンドを送信バッファにセットする。この処理を終えると、エラー判定処理が終了する。
図12を用いて、特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄変動処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄停止処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば長当たり遊技処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば短当り遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当り遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図13〜図19を用いて後述する。
図13を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=0であるか否かを判定する。特図特電処理データ=0でなければ、特別図柄変動処理を終了し、特図特電処理データ=0であればステップS310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。
ステップS310−3において、メインCPU101aは、特別図柄の変動中ではない場合には、特別図柄保留数(U)記憶領域に記憶された特別図柄の保留数(U)が1以上であるかを判断する。より詳細には、第1保留または第2保留が少なくとも1つ留保されているかを判断する。第1保留、第2保留のいずれも記憶されていない場合には、特別図柄変動処理を終了して、次のサブルーチンを実行する。
ステップS310−4において、メインCPU101aは、ステップS310−3において、特別図柄の保留数(U)が「1」以上であると判断した場合には、特別図柄保留数(U)記憶領域に記憶されている値(U)から「1」を減算した新たな保留数(U)を記憶する。
ステップS310−5において、メインCPU101aは、特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第5記憶部に記憶されているデータは、第4記憶部にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれるとともに、既に第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値が消去される。
ステップS311において、メインCPU101aは、特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれているデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図14を用いて、大当り判定処理を説明する。
ステップS311−1において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合である。
ステップS311−2において、メインCPU101aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判断した場合には、「高確率時乱数判定テーブル」を選択する。
ステップS311−3において、メインCPU101aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態ではない(低確率遊技状態)と判断した場合には、「低確率時乱数判定テーブル」を選択する。
ステップS311−4において、メインCPU101aは、上記ステップS310−5において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値を、上記ステップS311−2またはステップS311−3で選択された「高確率時乱数判定テーブル」または「低確率時乱数判定テーブル」に基づいて判定する。
より具体的には、図4(a)の大当り判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値と遊技状態とに基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かが判定される。
ステップS311−5において、メインCPU101aは、上記ステップS311−4における大当たり判定の結果、大当たりと判定されたか否かを判定する。大当りと判定された場合には、ステップS311−6に処理を移し、大当りと判定されなかった場合には、ステップS311−9に処理を移す。
ステップS311−6において、メインCPU101aは、ステップS310−5において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、ステップS311−7において特別図柄の種類を決定して、決定した特別図柄のデータをセットする。
具体的には、図4(b−1)または図4(b−2)の図柄判定テーブルを参照して、大当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を決定する。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図15の特別図柄停止処理において「長当たり」か「短当たり」を決定するのに用いられるとともに、図19の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態が決定するのに用いられる。
ステップS311−8において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、大当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS311−9において、メインCPU101aは、上記テップS311−5において大当りと判定されなかった場合には、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当りと判定された場合には、ステップS311−10に処理を移し、小当りと判定されなかった場合には、ステップS311−12に処理を移す。
ステップS311−10において、メインCPU101aは、ステップS310−5において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類を決定して、決定した特別図柄のデータをセットする。
具体的には、図4(b−3)の図柄判定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を決定する。なお、本実施形態においては、「小当たり」の種類として「小当たり1」と「小当たり2」とが設けられている。ただし、いずれの「小当たり」に当選しても、その後に実行される小当たり遊技の内容は全く同一であり、「小当たり1」と「小当たり2」とでは、特別図柄表示装置19,20に停止表示される特別図柄のみが異なる。
ステップS311−11において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、小当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS311−12において、メインCPU101aは、ハズレ用の特別図柄を決定して、決定したハズレ用の特別図柄をセットする。
ステップS311−13において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、ハズレ用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
以上のように、図14の大当たり判定処理を行うメインCPU101aが、特別遊技判定手段を構成する。また、特別図柄の種類によって遊技状態が定まるから、本実施形態では、演出図柄指定コマンドを送信バッファにセットし、演出図柄指定コマンドを出力するためのステップS311−8、ステップS310−11、ステップS311−13及びステップS700の処理を行うメインCPU101aが、遊技状態信号送信手段を構成する。
上記のようにして大当たり判定処理が終了したら、図13に示す特別図柄変動処理に説明を戻して、ステップS312の説明を行う。ステップS312においては、メインCPU101aは、変動パターン選択処理を行う。
変動パターン選択処理は、変動パターン用乱数値及びリーチ判定用乱数値を取得して、大当たりの判定結果、小当たりの判定結果、変動パターン用乱数値及びリーチ判定用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU101aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。この変動パターン指定コマンドには、少なくとも「大当たり」「小当たり」「ハズレ」の大当たりの判定結果に係る情報と、特別図柄の変動時間および演出の態様(リーチ有り演出かリーチ無し演出か)とに係る情報を有している。
ステップS314において、メインCPU101aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS315において、メインCPU101aは、特別図柄表示装置19または20において特別図柄の変動表示を開始する。つまり、処理領域に書き込まれた情報が、第1保留に係る場合には特別図柄表示装置19を点滅させ、第2保留に係る場合には特別図柄表示装置20を点滅させる。
ステップS316において、メインCPU101aは、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、変動時間カウンタに上記ステップS312において決定した変動パターンに基づく変動時間(カウンタ値)を変動時間カウンタにセットする。なお、変動時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS310−6において、メインCPU101aは、ステップS316においてセットされた変動時間が経過したか否か(変動時間カウンタ=0か)を判断する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS310−6において、メインCPU101aは、セットされた時間を経過したと判断した場合には、当該特別図柄変動処理以前のルーチン処理(特別図柄変動処理)において、上記ステップS311−7、S311−10、S311−12でセットされた特別図柄を特別図柄表示装置19,20に停止表示する。これにより、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS317において、メインCPU101aは、特図特電処理データに1をセットし、図15に示す特別図柄停止処理に処理を移す。
図15を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
まず、ステップS320−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=1であるか否かを判定する。特図特電処理データ=1でなければ、特別図柄停止処理を終了し、特図特電処理データ=1であればステップS320−2に処理を移す。
ステップS320−2において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合である。
ステップS320−3において、メインCPU101aは、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に記憶されている(J)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(J)として記憶する。
ステップS320−4において、メインCPU101aは、残り変動回数(J)=0か否かを判定する。残り変動回数(J)=0であれば、ステップS320−5に処理を移し、残り変動回数(J)=0でなければ、ステップS320−6に処理を移す。
ステップS320−5において、メインCPU101aは、残り変動回数(J)=0の場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記残り変動回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態における特別図柄の変動表示が所定回数行われ、時短遊技状態が終了することを意味する。
ステップS320−6において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合である。高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS320−7に処理を移し、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS320−10に処理を移す。
ステップS320−7において、メインCPU101aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合には、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(X)として記憶する。
ステップS320−8において、メインCPU101aは、残り変動回数(X)=0であるか否かを判定する。残り変動回数(X)=0であると判定された場合には、ステップS320−9に処理を移し、残り変動回数(X)=0でないと判定された場合には、ステップS320−10に処理を移す。
ステップS320−9において、メインCPU101aは、残り変動回数(X)=0の場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記残り変動回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態における特別図柄の変動表示が所定回数行われ、高確率遊技状態が終了することを意味する。
ステップS320−10において、メインCPU101aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS320−11において、メインCPU101aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には上記S311−7、S311−10、S311−12においてセットされた特別図柄の種類が大当たり図柄(特別図柄A、B、C、D、E、F)であるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS320−12に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−15に処理を移す。
ステップS320−12において、メインCPU101aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には上記S311−7、S311−10、S311−12においてセットされた特別図柄の種類が小当たり図柄(特別図柄G、H)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS320−13に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−14に処理を移す。
ステップS320−15において、メインCPU101aは、長当たり図柄であるか否かを判定する。具体的には上記S311−7、S311−10、S311−12においてセットされた特別図柄の種類が長当たり図柄(特別図柄A、B)であるか否かを判定する。ここで、長当たり図柄と判定された場合には、ステップS320−16に処理を移し、長当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−17に処理を移す。
ステップS320−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、図18に示す小当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS320−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図13に示す特別図柄変動処理に処理を移す。
ステップS320−16において、メインCPU101aは、特図特電処理データに2をセットし、図16に示す長当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS320−17において、メインCPU101aは、特図特電処理データに3をセットし、図17に示す短当たり遊技処理に処理を移す。
図16を用いて、長当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS330−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=2であるか否かを判定する。特図特電処理データ2でなければ、長当たり遊技処理を終了し、特図特電処理データ=2であればステップS330−2に処理を移す。
ステップS330−2において、メインCPU101aは、オープニングコマンドが既に送信されているか否かを判断する。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、オープニングコマンドはまだ送信されていないと判断した場合には、長当たり用オープニングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、オープニング時間をオープニングタイマカウンタにセットする。なお、オープニングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、既にオープニングコマンドが送信されていると判断した場合には、現在オープニング中であるか否かを判断する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、現在オープニング中であると判断した場合には、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、オープニングタイマカウンタ=0であるか否かを判断し、オープニングタイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。また、後述するように、ステップ330−12においてインターバル中と判断され、ステップS330−18において設定されたインターバル時間が経過したか否かも判断される。なお、インターバル時間も、オープニング時間と同様にインターバルタイマカウンタ=0であるか否かで判断される。
その結果、設定時間を経過していない場合には、当該長当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、設定時間を経過していると判断した場合には、大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、現在オープニング中であり、かつ、設定されたオープニング時間を経過したと判断した場合には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、主制御基板101におけるラウンド遊技の開始情報を演出制御基板102に送信すべく、ラウンド開始コマンドを送信バッファにセットする。なお、長当たり遊技状態において演出制御基板102がラウンド開始コマンドを受信すると、例えば「第5ラウンド」といった具合に演出用の表示が行われる。なお、短当たり遊技状態において演出制御基板102がラウンド開始コマンドを受信しても、演出用の制御は何もなされない。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を開始して大入賞口開閉扉11bを開放する。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、メインRAM101cの開放タイマカウンタに、大入賞口開閉ソレノイド11cの開放時間として29秒となる値をセットする。なお、開放タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、上記ステップS330−5でオープニング中ではないと判断した場合には、現在インターバル中であるか否かを判断する。詳しくは後述するが、ここでいうインターバルとは、ラウンド遊技とラウンド遊技との間に設定された休止時間のことであり、本実施形態においては2秒に設定している。したがって、インターバル中と判断された場合には、上記ステップS330−6において、2秒というインターバル時間を経過したか否かを判断し、設定時間(2秒)を経過していなければ、当該長大当たり遊技処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
これに対して、上記設定時間を経過している場合には、次のラウンド遊技を開始するための処理として、ステップS330−7〜ステップS330−11の処理を実行する。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、インターバル中ではないと判断した場合には、現在エンディング中であるか否かを判断する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS330−21において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判断し、設定時間を経過したと判断した場合には、ステップS330−23において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図19に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、ステップS330−22において、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま当該長大当たり遊技処理を終了する。
ステップS330−14において、メインCPU101aは、エンディング中ではないと判定された場合には、設定された開放時間を経過したか否か(開放タイマカウンタ=0となったか否か)を判断する。
ステップS330−15において、メインCPU101aは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が所定個数(9個)に達したか否かを判定する。
ここで、設定された開放時間が経過しておらず、また、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達していない場合には、そのまま長大当たり遊技処理を終了するが、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達している場合には、ステップS330−16に処理を移し、大入賞口を閉鎖させる。
ステップS330−16において、メインCPU101aは、設定された開放時間を経過した場合、または設定された開放時間内であっても大入賞口11に所定個数(例えば9個)の遊技球が入球した場合には、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止する。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止したら、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判断する。なお、長当たり遊技処理においては、メインRAM101cに、最大ラウンド遊技回数として「15」が記憶されている。メインCPU101aは、メインRAM101cに記憶されているこれらのデータと、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)とを照らし合わせることにより、上記ラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判断する。
ステップS330−18において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)は最大でないと判断した場合には、インターバル時間をセットする。本実施形態においては、ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始するまでのインターバルを2秒としているため、メインRAM101cのインターバルタイマカウンタに2秒に対応するカウンタをセットする。なお、インターバルタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−19において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)が最大に達したと判断した場合には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS330−20において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了の情報を演出制御基板102に送信するためにエンディングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS330−21において、メインCPU101aは、メインRAM101cのエンディングタイマカウンタに、エンディングに要する時間すなわちエンディング時間(例えば5秒)に対応するカウンタをセットする。なお、エンディングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−23において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図19に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、ステップS330−22において、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま長当たり遊技処理を終了する。
図17を用いて、短当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS340−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=3であるか否かを判定する。特図特電処理データ=3でなければ、短当たり遊技処理を終了し、特図特電処理データ=3であればステップS340−2に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、オープニングコマンドが既に送信されているか否かを判断する。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、オープニングコマンドはまだ送信されていないと判断した場合には、短当たり用オープニングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、オープニング時間をオープニングタイマカウンタにセットする。なお、オープニングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、既にオープニングコマンドが送信されていると判断した場合には、現在オープニング中であるか否かを判断する。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在オープニング中であると判断した場合には、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、オープニングタイマカウンタ=0であるか否かを判断し、オープニングタイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。また、後述するように、ステップ340−12においてインターバル中と判断され、ステップS340−17において設定されたインターバル時間が経過したか否かも判断される。なお、インターバル時間も、オープニング時間と同様にインターバルタイマカウンタ=0であるか否かで判断される。
その結果、設定時間を経過していない場合には、当該短当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、設定時間を経過していると判断した場合には、大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS340−8において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、現在オープニング中であり、かつ、設定されたオープニング時間を経過したと判断した場合には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、主制御基板101におけるラウンド遊技の開始情報を演出制御基板102に送信すべく、ラウンド開始コマンドを送信バッファにセットする。なお、短当たり遊技状態において演出制御基板102がラウンド開始コマンドを受信しても、演出用の制御は何もなされない。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を開始して大入賞口開閉扉11bを開放する。
ステップS340−11において、メインCPU101aは、メインRAM101cの開放タイマカウンタに、大入賞口開閉ソレノイド11cの開放時間として0.1秒となる値をセットする。なお、開放タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、オープニング中ではないと判断した場合には、現在インターバル中であるか否かを判断する。インターバル中と判断された場合には、上記ステップS340−6において、0.1秒というインターバル時間を経過したか否かを判断し、設定時間(0.1秒)を経過していなければ、当該短当たり遊技処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
これに対して、上記設定時間を経過している場合には、次のラウンド遊技を開始するための処理として、ステップS340−7〜ステップS340−11の処理を実行する。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、インターバル中ではないと判断した場合には、現在エンディング中であるか否かを判断する。現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−21において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判断し、設定時間を経過したと判断した場合には、ステップS340−23において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図19に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、ステップS340−22において、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま短当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、エンディング中ではないと判定された場合には、設定された開放時間を経過したか否か(開放タイマカウンタ=0となったか否か)を判断する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が所定個数(9個)に達したか否かを判定する。
ここで、設定された開放時間が経過しておらず、また、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達していない場合には、そのまま短当たり遊技処理を終了するが、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達している場合には、ステップS330−16に処理を移し、大入賞口を閉鎖させる。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、設定された開放時間を経過した場合、または設定された開放時間内であっても大入賞口11に所定個数(例えば9個)の遊技球が入球した場合には、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止する。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止したら、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判断する。なお、短当たり遊技処理においては、メインRAM101cに、最大ラウンド遊技回数として「2」が記憶されている。メインCPU101aは、メインRAM101cに記憶されているこれらのデータと、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)とを照らし合わせることにより、上記ラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判断する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)は最大でないと判断した場合には、インターバル時間をセットする。本実施形態においては、ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始するまでのインターバルを0.1秒としているため、メインRAM101cのインターバルタイマカウンタに0.1秒に対応するカウンタをセットする。なお、インターバルタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−19において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)が最大に達したと判断した場合には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−20において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了の情報を演出制御基板102に送信するためにエンディングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS340−21において、メインCPU101aは、メインRAM101cのエンディングタイマカウンタに、エンディングに要する時間すなわちエンディング時間(例えば5秒)に対応するカウンタをセットする。なお、エンディングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−23において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図19に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、ステップS340−22において、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま短当たり遊技処理を終了する。
以上のように、図17に示す長当たり遊技処理及び図18に示す短当り遊技処理を行うメインCPU101aが特別遊技制御手段を構成する。
図18を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=4であるか否かを判定する。特図特電処理データ=4でなければ、小当たり遊技処理を終了し、特図特電処理データ=4であればステップS350−2に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、オープニングコマンドが既に送信されているか否かを判断する。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、オープニングコマンドはまだ送信されていないと判断した場合には、小当たり用オープニングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、オープニング時間をオープニングタイマカウンタにセットする。なお、オープニングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、既にオープニングコマンドが送信されていると判断した場合には、現在オープニング中であるか否かを判断する。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、現在オープニング中であると判断した場合には、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、オープニングタイマカウンタ=0であるか否かを判断し、オープニングタイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。また、後述するように、ステップ350−10において非作動時間中と判断され、ステップS350−16において設定された非作動時間が経過したか否かも判断される。なお、非作動時間も、オープニング時間と同様に非作動タイマカウンタ=0であるか否かで判断される。
その結果、設定時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS350−7において、メインCPU101aは、小当たり作動回数(K)記憶領域に、記憶されている現在の作動回数(K)に「1」を加算して記憶する
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を開始して大入賞口開閉扉11bを開放する。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、メインRAM101cの開放タイマカウンタに、大入賞口開閉ソレノイド11cの作動時間として0.1秒となる値をセットする。なお、開放タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−10において、メインCPU101aは、オープニング中ではないと判断した場合には、非作動時間中であるか否かを判断する。非作動時間中と判断された場合には、上記ステップS350−6において、0.1秒という非作動時間を経過したか否かを判断し、設定時間(0.1秒)を経過していなければ、当該小当たり遊技処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
これに対して、上記設定時間を経過している場合には、次に大入賞口を開放させるための処理として、ステップS350−7〜ステップS350−9の処理を実行する。
ステップS350−11において、メインCPU101aは、非作動時間中ではないと判断した場合には、現在エンディング中であるか否かを判断する。現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS350−21において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判断し、設定時間を経過したと判断した場合には、ステップS350−22において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図13に示す特別図柄変動処理に処理を移す。一方、ステップS350−21において、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、エンディング中ではないと判定された場合には、設定された作動時間を経過したか否か(開放タイマカウンタ=0となったか否か)を判断する。
ステップS350−13において、メインCPU101aは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が所定個数(9個)に達したか否かを判定する。
ここで、設定された作動時間が経過しておらず、また、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達していない場合には、そのまま小当たり遊技処理を終了するが、大入賞口入球カウンタ(C)が所定個数に達している場合には、ステップS350−14に処理を移し、大入賞口を閉鎖させる。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、設定された作動時間を経過した場合、または設定された作動時間内であっても大入賞口11に所定個数(例えば9個)の遊技球が入球した場合には、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止する。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS350−15において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド11cの通電を停止したら、小当たり作動回数(K)記憶領域に記憶されている現在の作動回数(K)が最大であるか否かを判断する。なお、短当たり遊技処理においては、メインRAM101cに、最大小当たり作動回数として「2」が記憶されている。メインCPU101aは、メインRAM101cに記憶されているこれらのデータと、小当たり作動回数(K)記憶領域に記憶されている現在の作動回数(K)とを照らし合わせることにより、上記小当たり作動回数(K)が最大であるか否かを判断する。
ステップS350−16において、メインCPU101aは、小当たり作動回数(K)は最大でないと判断した場合には、非作動時間をセットする。本実施形態においては、小当たりの非作動時間は短当たりのインターバル時間と同様に0.1秒と設定しているため、メインRAM101cの非作動タイマカウンタに0.1秒に対応するカウンタをセットする。なお、非作動タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−17において、メインCPU101aは、小当たり作動回数(K)が最大に達したと判断した場合には、小当たり作動回数(K)記憶領域に記憶された小当たり作動回数(K)をリセットする。
ステップS350−18において、メインCPU101aは、大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS350−19において、メインCPU101aは、小当たり遊技終了の情報を演出制御基板102に送信するためにエンディングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS350−20において、メインCPU101aは、メインRAM101cのエンディングタイマカウンタに、エンディングに要する時間すなわちエンディング時間(例えば5秒)に対応するカウンタをセットする。なお、エンディングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−21において、メインCPU101aは、エンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定し場合には、ステップS350−22において特図特電処理データに0をセットし、図13に示す特別図柄変動処理に処理を移す。一方、ステップS350−21において、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま小当たり遊技処理を終了する。
図19を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=5であるか否かを判定する。特図特電処理データ=5でなければ、大当たり遊技終了処理を終了し、特図特電処理データ=5であればステップS360−2に処理を移す。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、セットされている特別図柄が、高確率の大当たり図柄(特別図柄A、C、E)であるかをさらに判断する。つまり、セットされている特別図柄が、「高確率時短付き長当たり」「高確率時短付き短当たり」「高確率時短無し短当たり」のいずれかに係る図柄であるかを判断する。
ステップS360−3において、メインCPU101aは、セットされている特別図柄が、高確率の大当たりに係る図柄であった場合には、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグをONする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に、以後、大当たり乱数の判定を何回まで「高確率時乱数判定テーブル」で行うのかを記憶する。本実施形態においては、上限変動回数(X)に「10000」が記憶される。
ステップS360−5において、メインCPU101aは、セットされている大当たり図柄が通常の大当たり図柄(特別図柄B、D、F)であると判断した場合、つまり、セットされている特別図柄が、「通常短付き長当たり」「通常時短付き短当たり」「通常時短無し短当たり」のいずれかに係る図柄であると判断した場合には、高確率遊技フラグ記憶領域のフラグをOFFする。
ステップS360−6において、メインCPU101aは、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域にデータが記憶されている場合には、当該データをリセットする。
ステップS360−7において、メインCPU101aは、上記大当たり図柄が時短付きの大当たり図柄(特別図柄A、B、C、D)であるかをさらに判断する。つまり、セットされている特別図柄が、「高確率時短付き長当たり」「通常時短付き長当たり」「高確率時短付き短当たり」「通常時短付き短当たり」のいずれかに係る図柄であるかを判断する。
ステップS360−8において、メインCPU101aは、上記大当たり図柄が時短付きの大当たり図柄であると判断した場合には、時短遊技フラグ記憶領域にフラグをONする。
ステップS360−9において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判定する。
ここで、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS360−10に処理を移し、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていない場合には、ステップS360−11に処理を移す。
ステップS360−10において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に「10000」を記憶する。
ステップS360−11において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていない場合には、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に「100」を記憶する。
ステップS360−12において、メインCPU101aは、上記大当たり図柄を時短無しの大当たり図柄(特別図柄E、F)であると判断した場合、つまり、セットされている特別図柄が、「高確率時短無し短当たり」または「通常時短無し短当たり」に係る図柄であると判断した場合には、時短遊技フラグ記憶領域においてフラグをOFFする。
ステップS360−13において、メインCPU101aは、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に記憶されている値(J)をクリアする。
ステップS360−14において、メインCPU101aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS360−15において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図13に示す特別図柄変動処理に処理を移す。
以上のように、大当たりの図柄を判定して高確率遊技状態フラグをセットさせる大当たり遊技終了処理を行うメインCPU101aが、高確率遊技状態移行決定手段、高確率遊技状態制御手段を構成する。
図20を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS401においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データタ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。詳しくは、図21〜図22を用いて後述する。
図21を用いて、普通図柄変動処理を説明する。
まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0であるか否かを判定する。普図普電処理データ=0でなければ、普通図柄変動処理を終了し、特図特電処理データ=0であればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する。
ステップS410−3において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判断する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、ステップS410−3において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判断した場合には、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり乱数値の判定を行う。なお、複数の当たり乱数が記憶されている場合には、当該当たり乱数が記憶された順に読み出されるようにしている。そして、メインROM101bには、この当たり乱数の判定を行うテーブルが設けられており、当たり乱数判定プログラムは、読み出した乱数を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、「0」〜「250」の当たり乱数のうち、「0」〜「224」までの乱数が当たりと判定され、その他の乱数はハズレと判定される。つまり、本実施形態においては、普通図柄の当選確率が90%程度に設定されている。
ステップS410−7において、メインCPU101aは、上記ステップS205における当たり乱数の判定の結果を参照して、当たりと判定された場合には、ステップS410−8において当たり図柄がセットされ、ハズレと判定された場合にはステップS410−9においてハズレ図柄がセットされる。
ここでいう当たり図柄とは、上記普通図柄表示装置21において最終的にLEDが点灯する図柄のことであり、ハズレ図柄とは最終的にLEDが点灯せずに消灯する図柄のことである。また、当たり図柄のセットとは、普通図柄表示装置21においてLEDを点灯させるコマンドを所定の記憶領域に記憶させることであり、ハズレ図柄のセットとは、普通図柄表示装置21においてLEDを消灯させるコマンドを所定の記憶領域に記憶させることである。
ステップS410−10において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、遊技状態が時短遊技状態にあるときであり、上記フラグがONされていない場合というのは、遊技状態が非時短遊技状態にあるときである。
そして、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS410−11において普通図柄の変動時間カウンタに3秒に対応するカウンタをセットし、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS410−12において普通図柄の変動時間カウンタに29秒に対応するカウンタをセットする。このステップS410−11またはステップS410−12の処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、変動時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS410−13において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置21において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示装置21においてLEDを所定の間隔で点滅させ、あたかも現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与えるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップステップS410−11またはステップS410−12において設定された時間だけ継続して行われることとなる。
ステップS410−14において、メインCPU101aは、演出制御基板102に対して普通図柄表示装置が作動ことを示す情報を送信するため、普通図柄作動開始コマンドを送信バッファにセットし、普通図柄変動処理が終了する。
ステップS410−15において、メインCPU101aは、上記ステップS410−2において普通図柄の変動表示中であると判断した場合、設定された変動時間を経過したか否かを判断する。すなわち、セットされた変動時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、変動時間カウンタが0となっているか判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判断した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
ステップS410−16において、メインCPU101aは、設定された変動時間を経過したと判断した場合には、普通図柄表示装置21における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示装置21には、それ以前のルーチン処理によって設定された普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、普通図柄の抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。
ステップS410−17において、メインCPU101aは、設定されていた普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定し、設定されていた普通図柄が当たり図柄であった場合には、ステップS410−18において普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に処理を移し、設定されていた普通図柄がハズレ図柄であった場合には、そのまま普通図柄変動処理を終了する。本実施形態では、普通図柄変動処理を行うメインCPU101aが、図柄表示制御手段を構成する。
図22を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
まず、ステップS420−1において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=1であるか否かを判定する。普図普電処理データ=1でなければ、普通電動役物制御処理を終了し、普図普電処理データ=1であればステップS420−2に処理を移す。
ステップS420−2において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされているか否かを判断する。
ステップS420−3において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていると判定した場合、すなわち、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、普電開放時間カウンタに3.5秒に対応するカウンタをセットする。
ステップS420−4において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていないと判定した場合には、普電開放時間カウンタに0.2秒に対応するカウンタをセットする。
ここで、普電開放時間というのは、第2始動口10の一対の可動片10bを第2の態様に制御する時間のことである。また、普電開放時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS420−5において、メインCPU101aは、始動口開閉ソレノイド10cに通電を開始する。これにより、第2始動口10が開放して第2の態様に制御されることとなる。
ステップS420−6において、メインCPU101aは、演出制御基板102に始動口開閉ソレノイド10cが作動している情報を送信するため、普通電動役物作動開始コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS420−7において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したか否かを判断する。すなわち、普電開放時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、普電開放時間カウンタ=0となったか否かを判定する。
ステップS420−8において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したと判定されている場合には、始動口開閉ソレノイド10cの通電を停止する。これにより、第2始動口10は第1の態様に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となり、実行されていた補助遊技が終了することとなる。
ステップS420−9において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、図21の普通図柄変動処理に処理を移すようにする。
ステップS420−10において、メインCPU101aは、演出制御基板102に始動口開閉ソレノイド10cの作動が終了した情報を送信するため、普通電動役物作動終了コマンドを送信バッファにセットする。この処理を終えると、普通電動役物制御処理は終了する。本実施形態では、普通電動役物制御処理を行うメインCPU101aが、始動可変入賞装置制御手段を構成する。
次に、払出制御基板103における払出CPU103aにより実行される処理について説明する。
(払出制御基板のメイン処理)
図23を用いて、払出制御基板103のメイン処理を説明する。
電源基板107より電源が供給されると、払出CPU103aにシステムリセットが発生し、払出CPU103aは、以下のメイン処理を行う。
ステップS3001において、払出CPU103aは、初期化処理を行う。この処理において、払出CPU103aは、電源投入に応じて、払出ROM103bから起動プログラムを読み込むとともに、払出RAM103cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS3002に処理を移す。
ステップS3002において、払出CPU103aは、動作継続フラグをロードする。
ステップS3003において、払出CPU103aは、ロードした動作継続フラグの判定処理を行う。具体的には、動作待機(動作継続フラグ≠01H)と判定された場合には、継続許可(動作継続フラグ=01H)と判定されるまで動作継続フラグの判定処理を繰り返し行う。継続許可と判定された場合には、S3004に処理を移す。
ステップS3004において、払出CPU103aは、動作継続フラグに00Hをセットして、S3100に処理を移す。
以上のように、動作継続フラグは、後述するタイマ割込み処理1において、2ms毎に動作継続フラグ=01Hがセットされ、S3003において動作継続フラグ=00Hがセットされて、後述するS3100〜S3600の処理を行うことになる。
ステップS3100において、払出CPU103aは、払出球計数スイッチ32、扉開放スイッチ33、ガラス保持スイッチ34の入力処理を行う。詳しくは、図25を用いて後述する。
ステップS3200において、払出CPU103aは、賞球制御処理を行う。具体的には、主制御基板からの払出個数指定コマンドを受信して、受信バッファに格納する。その後、受信バッファに格納された払出個数指定コマンドを解析して、払出し個数を賞球個数カウンタに記憶する。
また、賞球個数カウンタの値を監視する賞球監視処理を行い、賞球個数カウンタの値がゼロであれば、賞球終了時データの設定を行い、賞球個数カウンタの値がゼロでなければ、払出データの設定処理を行う。
ステップS3300において、払出CPU103aは、球貸制御処理を行う。具体的には、遊技球貸出装置(カードユニット)からの貸出要望があるか否かを確認し、貸出要望があれば、貸出に必要な払出し個数を球貸個数カウンタに記憶する。また、球貸個数カウンタの値を監視する球貸監視処理を行い、球貸個数カウンタの値がゼロであれば、球貸終了時データの設定を行い、球貸個数カウンタの値がゼロでなければ、払出データの設定処理を行う。
ステップS3400において、払出CPU103aは、払出制御処理を行う。具体的には、賞球監視処理または球貸監視処理のいずれかにおいて、払出しデータがセットされているかの払出し判定処理を行い、払出しデータがセットされていれば、払出開始データの設定を行い、払出しデータがセットされていなければ、払出停止データの設定を行う。
ステップS3500において、払出CPU103aは、発射制御データ作成処理を行う。具体的には、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射装置に遊技球を発射させることを許可する発射制御データをセットする。
ステップS3600において、払出CPU103aは、出力制御処理を行う。具体的には、出力ポートに払出モータを駆動するための発射モータデータと、発射装置に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを出力する。
さらに、遊技球貸出装置(カードユニット)に貸出関連のデータを出力すると共に、主制御基板101に扉開放スイッチデータとガラス保持スイッチデータと払出球計数スイッチデータとを出力する。この処理が終了した場合には、ステップS3002に処理を戻す。
図24を用いて、払出制御基板103のタイマ割込み処理を説明する。
(払出制御基板のタイマ割込処理1)
図24(a)を用いて、払出制御基板のタイマ割込処理1を説明する。払出制御基板に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、第1の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、タイマ割込処理1が実行される。
ステップS3700において、払出CPU103aは、動作の継続許可を行うために、動作継続フラグに01Hをセットする。この処理が終了した場合には、タイマ割込処理1を終了する。
(払出制御基板のタイマ割込処理2)
図24(b)を用いて、払出制御基板のタイマ割込処理2を説明する。上述したタイマ割込み処理1と同様に、払出制御基板に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、タイマ割込み処理1の第1の周期とは異なる第2の周期(例えば3.12ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、タイマ割込処理2が実行される。
まず、ステップS3800において、払出CPU103aは、払出CPU103aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS3810において、払出CPU103aは、払出モータの駆動判定を行い、駆動と判定された場合には、払出モータ駆動データを払出モータ作業領域に格納する。停止と判定された場合には、払出しモータを停止させる励磁制御処理を行う。その後、上記S3600と同様に、出力ポートに払出モータを駆動するための発射モータデータと、発射装置に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを出力する。
ステップS3820において、払出CPU103aは、ステップS3800で退避した情報を払出CPU103aのレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合には、タイマ割込処理2を終了する。
(払出制御基板の入力制御処理)
図25を用いて、払出制御基板の入力制御処理を説明する。
ステップS3110において、払出CPU103aは、払出球計数スイッチ32を遊技球が通過したか否かを確認し、通過した場合には、払い出された遊技球に応じて賞球個数カウンタまたは球貸個数カウンタの更新処理を行う。
ステップS3120において、払出CPU103aは、扉開放スイッチ33から信号が入力されたか否かを確認し、検出された場合には、扉開放データを所定の作業領域にセットする。
ステップS3130において、払出CPU103aは、ガラス保持スイッチ34から信号が入力されたか否かを確認し、検出された場合には、ガラス保持スイッチデータを所定の作業領域にセットする。この処理が終了した場合には、入力制御処理を終了する。
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板102のメイン処理)
図26を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。
電源基板107により電源が供給されると、サブCPU102aは、にシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、サブRAM102cへのアクセスを許可に設定する。
ステップS1002において、サブCPU102aは、電源投入時のサブRAM102cのチェックサムを作成し、ステップS1003において、作成した電源投入時のサブRAM102cのチェックサムと電断時のサブRAM102cのチェックサムとを比較する。ここで、一致していれば正常と判定し、ステップS1004に処理を移し、一致していなければエラーと判定し、ステップS1010に処理を移す。
ステップS1004において、サブCPU102aは、電断復電時に初期値を必要とするサブRAM102cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効である場合のサブRAM102cの設定処理を行う。
ステップS1005において、サブCPU102aは、電断時間の判定処理を行う。この処理において、主制御基板101より送信された電断開始コマンドを受信したときにセットされた時刻(電断開始時刻)と、RTC102dから現在の時刻を参照し、電断時間を算出する。本実施形態では、電断時間を算出するために時刻を更新しているRTC102dが、電断時間計測手段を構成する。
ステップS1006において、サブCPU102aは、上記SステップS1005において算出された電断時間が、所定時間以上(6時間以上)のものであるかを判定する。ここで、所定時間以上と判定された場合には、ステップS1007において、異常情報12フラグをサブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域にセットさせる。本実施形態では、電断時間を判定するステップS1007の処理を行うサブCPU102aが、電断時間判定手段を構成する。
ステップS1008において、サブCPU102aは、バックアップRAMとして機能するサブRAM102cのサブ異常情報記憶領域に異常情報1フラグ〜異常情報13フラグのいずれかが記憶されているかを確認し、演出モードを決定する。具体的には、図6(b−1)の演出モード決定テーブルを参照して、異常情報フラグを確認した後、バックアップされている演出モードと遊技状態とに基づいて、新たに演出モードを決定する。
上述の通り、演出モードとは、遊技状態に関連して演出用の報知状態を示すものであるから、電断復旧時に演出モードを決定するステップS1008と、後述する演出図柄指定コマンドに基づいて演出モードを決定するステップS1207との処理を行うサブCPU102aが、報知態様決定手段を構成する。
ステップS1009において、サブCPU102aは、RAMクリア開始指定コマンドを受信している場合には、ステップS1010に処理を移し、サブRAM102cのクリアを行うようにする。
ステップS1010において、サブCPU102aは、サブRAM102cの使用領域をクリアする。
ステップS1011において、初期化時に初期値を必要とするサブRAM102cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効でない場合のサブRAM102cの設定処理を行う。
ステップS1012において、サブCPU102aは、サブCPU周辺のデバイスの初期設定を行う。
ステップS1100においては、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される演出用乱数値カウンタを更新する処理を行う。
ステップS1200においては、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、主制御基板からのコマンドを受信して、サブRAM102cの受信バッファに格納する。その後、図31を用いて後述するように、受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。
ステップS1300においては、サブCPU102aは、表示・音制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、コマンド解析処理において決定された演出パターンに基づいて、画像制御基板105に液晶表示装置13の表示制御や、音声出力装置18の出力制御を行わせるためのデータを決定し、送信バッファに格納する。
ステップS1400においては、サブCPU102aは、ランプ・演出役物制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、コマンド解析処理において決定された演出パターンに基づいて、ランプ制御基板104に演出用照明装置16の点灯制御や、演出役物装置14、15の駆動制御を行わせるためのデータを決定し、送信バッファに格納する。この処理が終了した場合には、ステップS1100に処理を戻す。
(演出制御基板の電断割込み処理)
図27を用いて、演出制御基板102の電断割込処理を説明する。
電源基板が停電を検出すると、電断検知信号を演出制御基板102に出力し、サブCPU102aは、以下の電断割り込み処理を行う。
ステップS1601において、サブCPU102aは、出力ポートをクリアし、演出用役物装置で用いられる演出用のソレノイドをオフにする。
ステップS1602において、サブCPU102aは、使用しているサブRAM102cのチェックサムを作成し、保存する。
ステップS1603において、サブCPU102aは、サブRAM102cへのアクセスを禁止に設定し、サブRAM102cの内容を保護します。
無限ループを行い、電源ダウンに備える。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図28を用いて、演出制御基板のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1510において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1520において、サブCPU102aは、単位時間、普通図柄の未作動時間、ゲートの未通過時間、発射球の未検知時間、タッチセンサの未検知時間等を計測する。詳しくは、図29を用いて後述する。
また、本実施形態では、RTC102dを備えているものの、ここで時間を計測して、バックアップ用RAMとしての機能を有するサブRAM102cの作業領域に記憶しておいてもよい。
ステップS1530において、サブCPU102aは、各種スイッチの検出や主制御基板101から送信されている信号のチェックを行う。詳しくは、図30を用いて後述する。
ステップS1540において、サブCPU102aは、サブRAM102bの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板105やランプ制御基板104へ送信する。
ステップS1550において、サブCPU102aは、ステップS1900で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
図29を用いて、タイマ更新処理を説明する。
ステップS1520−1において、サブCPU102aは、単位時間カウンタから−1を減算する減算処理を行う。本実施形態では、単位時間(1分間)を計測するためのステップS1520−1の処理を行うサブCPU102aが、時間計測手段を構成する。
ステップS1520−2において、サブCPU102aは、単位時間カウンタ=0であるか否かを判定する、すなわち、単位時間カウンタが0になるということは1分間が経過したことを意味する。単位時間カウンタ=0であると判定された場合には、ステップS1520−3に処理を移し、単位時間カウンタ=0でないと判定された場合には、ステップS1520−7に処理を移す。
ステップS1520−3において、サブCPU102aは、単位時間カウンタ=0であると判定された場合には、新たに単位時間カウンタに30000をセットする。単位時間カウンタは2ms毎に減算されていくから、単位時間カウンタに30000をセットするということは、1分間をセットとするということを意味する。
ステップS1520−4において、サブCPU102aは、未払出カウンタの値を単位未払出カウンタにセットする。これにより、1分毎に単位未払出カウンタの値が更新(上書き)され、前回の単位未払出カウンタのデータは消去されることになる。
ステップS1520−5において、サブCPU102aは、始動口入賞カウンタの値を単位始動口入賞カウンタにセットする。これにより、1分毎に単位始動口入賞カウンタの値が更新(上書き)され、前回の単位始動口入賞カウンタのデータは消去されることになる。このとき、単位始動口入賞カウンタの値を更新した後に、始動口入賞カウンタの値もクリアする。
本実施形態では、単位時間(1分間)をあたりの始動口の入賞を計測するためのステップS1520−5の処理を行うサブCPU102aが、単位時間計数手段を構成する。
ステップS1520−6において、サブCPU102aは、大入賞口入賞カウンタの値を単位大入賞口入賞カウンタにセットする。これにより、1分毎に単位大入賞口入賞カウンタの値が更新(上書き)され、前回の単位大入賞口入賞カウンタのデータは消去されることになる。このとき、単位大入賞口入賞カウンタの値を更新した後に、大入賞口入賞カウンタの値もクリアする。
ステップS1520−7において、サブCPU102aは、普通図柄未作動カウンタの値を+1して更新する処理を行う。これにより、普通図柄の未作動時間が計測できる。本実施形態では、普通図柄の未作動時間を更新するためのステップS1520−7の処理を行うサブCPU102aが、未作動時間計測手段を構成する。
ステップS1520−8において、サブCPU102aは、ゲート検出スイッチ信号の入力があるか否かを判定し、ゲート検出スイッチ信号の入力がない場合には、ステップS1520−9においてサブRAM102cにあるゲート未通過時間カウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、ゲート検出スイッチ信号の入力がある場合には、ステップS1520−10においてサブRAM102cにあるゲート未通過時間カウンタの値をクリア(0をセット)する。これにより、サブCPU102aはゲートの未通過時間が計測できる。本実施形態では、普通図柄ゲートの未検出時間を更新するためのステップS1520−9の処理を行うサブCPU102aが、未検出時間計測手段を構成する。
ステップS1520−11において、サブCPU102aは、発射球検知スイッチ信号の入力があるか否かを判定し、発射球検知スイッチ信号の入力がない場合には、ステップS1520−12においてサブRAM102cにある発射球未検知カウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、発射球検知スイッチ信号の入力がある場合には、ステップS1520−13においてサブRAM102cにある発射球未検知カウンタの値をクリア(0をセット)する。これにより、サブCPU102aは発射球の未検知時間が計測できる。本実施形態では、発射球の未検出時間を更新するためのステップS1520−12の処理を行うサブCPU102aが、発射球未検知時間計測手段を構成する。
ステップS1520−14において、サブCPU102aは、タッチセンサ信号の入力があるか否かを判定し、タッチセンサ信号の入力がない場合には、ステップS1520−15においてサブRAM102cにあるタッチセンサカウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、タッチセンサ信号の入力がある場合には、ステップS1520−16においてサブRAM102cにあるタッチセンサカウンタの値をクリア(0をセット)する。これによりサブCPU102aは、タッチセンサの未検知時間が計測できる。この処理が終了した場合には、タイマ更新処理を終了する。本実施形態では、タッチセンサの未検出時間を更新するためのステップS1520−15の処理を行うサブCPU102aが、発射操作未検知時間計測手段を構成する。
図30を用いて、演出入力制御処理を説明する。
ステップS1531において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ17aから演出ボタン検出信号があったか否かをチェックし、演出ボタン検出信号があった場合には、サブRAM102cの所定の作業領域に演出ボタン情報をセットする。
ステップS1532において、サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、サブRAM102cの所定の作業領域に時刻情報をセットする。
ステップS1533において、サブCPU102aは、発射球検知スイッチ4bから発射球検知信号があったか否かをチェックし、発射球検知信号があった場合には、サブRAM102cの所定の作業領域に発射球検知情報をセットする。
ステップS1534において、サブCPU102aは、アウト球検知スイッチ12aからアウト球検知信号があったか否かをチェックし、アウト球検知信号があった場合には、サブRAM102cの所定の作業領域にあるアウト球数カウンタを更新する。本実施形態では、アウト球検知信号があった場合にはアウト球数カウンタを加算して更新するステップS534の処理を行うサブCPU102aが、排出球計数手段を構成する。
ステップS1535において、サブCPU102aは、タッチセンサ3bから主制御基板101を介して、タッチセンサ信号があったか否かをチェックし、タッチセンサ信号があった場合には、サブRAM102cの所定の作業領域にタッチセンサ情報をセットする。
ステップS1536において、サブCPU102aは、払出球計数スイッチ32から主制御基板101を介して、払出球計数信号があったか否かをチェックし、払出球計数信号があった場合には、サブRAM102cの所定の作業領域にある払出カウンタに+1を加算して更新するとともに、サブRAM102cの所定の作業領域にある未払出カウンタにー1を減算して更新する。この処理が終了した場合には、タイマ更新処理を終了する。本実施形態では、払出球計数信号があった場合には払出カウンタを加算して更新するステップS536の処理を行うサブCPU102aが、入賞球計数手段を構成する。
図31および図32を用いて、コマンド解析処理を説明する。
ステップS1201において、サブCPU102aは、主制御基板101からのコマンドを受信して、サブRAM102cの受信バッファに格納する。
以上のように、サブRAM102cの受信バッファにコマンドを格納するステップS1201の処理を行うサブCPU102aが、信号受信手段を構成する。
ステップS1202において、サブCPU102aは、受信バッファにコマンドデータが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。サブCPU102aは、受信バッファにコマンドデータが無ければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1203において、サブCPU102aは、コマンドデータが変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1204において、サブCPU102aは、演出用乱数値カウンタから演出用乱数値を取得し、取得した演出用乱数値と、後述するステップS1207において決定された演出モードとに基づいて、液晶表示装置演出13、音声出力装置18、演出用照明装置16、演出用役物装置14、15において演出を行うための演出パターンを決定し、サブRAM102cにある所定の作業領域に決定した演出パターンをセットする。
ステップS1205において、サブCPU102aは、コマンドデータが演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1206において、サブCPU102aは演出図柄指定コマンドに基づく演出図柄を決定し、サブRAM102cにある所定の作業領域に決定した演出図柄をセットする。
ステップS1207において、サブCPU102aは、演出図柄指定コマンドに基づいて、図6(a)に示す演出モード決定テーブルに基づいて、演出モードを決定し、サブRAM102cにある所定の作業領域に決定した演出モードをセットする。上述の通り、電断復旧時に演出モードを決定するステップS1008と、演出図柄指定コマンドに基づいて演出モードを決定するステップS1207との処理を行うサブCPU102aが、報知態様決定手段を構成する。
ステップS1208において、サブCPU102aは、演出図柄指定コマンドが大当たり図柄を示すものかどうかを判定する。ここで、演出図柄指定コマンドが大当たり図柄を示すものである場合には、ステップS1209において、図33に示すサブエラー判定処理を行う。サブエラー判定処理については、詳しくは後述する。
ステップS1210において、サブCPU102aは、コマンドデータがゲート通過指定コマンドであるか否かを確認する。ゲート通過指定コマンドであれば、ステップS1211において、サブCPU102aはサブRAM102cにあるゲート通過カウンタの更新処理を行う。これにより、遊技球が普通図柄ゲート8を通過した個数を計測できる。
ステップS1212において、サブCPU102aは、コマンドデータが普通図柄作動開始コマンドであるか否かを確認する。普通図柄作動開始コマンドであれば、ステップS1213において、サブCPU102aはサブRAM102cにある普通図柄作動未作動カウンタの更新処理を行う。これにより、上記ステップS1520−7において更新される普通図柄の未作動時間がクリアされる。
ステップS1214において、サブCPU102aは、コマンドデータが普通電動役物作動開始コマンドであるか否かを確認する。普通電動役物作動開始コマンドであれば、ステップS1215において、サブCPU102aはサブRAM102cにある普通電動役物作動フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、第2始動口10に設けられた一対の可動片10bが、開状態となる第1の態様に制御されていると認識することができる。
ステップS1216において、サブCPU102aは、コマンドデータが普通電動役物作動終了コマンドであるか否かを確認する。普通電動役物作動終了コマンドであれば、ステップS1217において、サブCPU102aはサブRAM102cにある普通電動役物作動フラグをクリアする。これにより、サブCPU102aは、第2始動口10に設けられた一対の可動片10bが、閉状態となる第2の態様に制御されていると認識することができる。
ステップS1218において、サブCPU102aは、コマンドデータが始動口入賞指定コマンドであるか否かを確認する。始動口入賞指定コマンドであれば、ステップS1219において、サブCPU102aはサブRAM102cにある始動口入賞カウンタの更新処理を行う。これにより、遊技球が第1始動口9、第2始動口10を通過した個数を計測できる。
ステップS1220において、サブCPU102aは、コマンドデータが大入賞口入賞指定コマンドであるか否かを確認する。大入賞口入賞指定コマンドであれば、ステップS1221において、サブCPU102aはサブRAM102cにある大入賞口カウンタの更新処理を行う。これにより、遊技球が大入賞口11を通過した個数を計測できる。本実施形態では、大入賞口カウンタの更新処理を行うステップS1221の処理を行うサブCPU102aが、入球個数計数手段を構成する。
ステップS1222において、サブCPU102aは、コマンドデータが遊技状態指定コマンドであるか否かを確認する。遊技状態指定コマンドであれば、ステップS1223において、サブCPU102aはサブRAM102cにある所定の作業領域に現在の遊技状態をセットする。
ステップS1224において、サブCPU102aは、コマンドデータが電断復旧指定コマンドであるか否かを確認する。電断復旧指定コマンドであれば、ステップS1225において、サブCPU102aはサブRAM102cにある所定の作業領域に現在の遊技状態をセットする。
ステップS1226において、サブCPU102aは、コマンドデータが電断開始指定コマンドであるか否かを確認する。電断開始指定コマンドであれば、ステップS1227において、サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力して、サブRAM102cにある所定の作業領域に電断時刻をセットする。
ステップS1228において、サブCPU102aは、コマンドデータが払出個数指定コマンドであるか否かを確認する。払出個数指定コマンドであれば、ステップS1229において、サブCPU102aは、受信した払出個数指定コマンドに対応する払出個数を未払出カウンタに上乗せして加算する処理を行う。
なお、未払出カウンタは、図30のS1536において払出球計数信号がある毎に減算処理されていくので、サブCPU102aは、未払出カウンタによって、未だ払いだされていない遊技球の個数を認識することが出来る。以上の通り、主制御基板101から受信した払出個数指定コマンドに対応する払出個数を未払出カウンタに上乗せするコマンド解析処理と、払出球計数信号がある毎に未払出カウンタから減算する演出入力制御処理のS1536の処理を行うサブCPU102aが、未払出数計数手段を構成する。
ステップ1230においては、サブCPU102aは、受信コマンドが、その他のコマンドであるか否かを確認し、各々対応する処理を実行してコマンド解析処理を終了する。
図33を用いて、サブエラー判定処理を説明する。
ステップS1250において、サブCPU102aは、コマンドデータが扉開放指定コマンドを受信したか否かを確認する。扉開放指定コマンドを受信していれば、ステップS1251において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報1フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時にガラス枠110が開放していたことを認識することができる。
ステップS1252において、サブCPU102aは、コマンドデータがガラス保持なし指定コマンドを受信したか否かを確認する。ガラス保持なし指定コマンドを受信していれば、ステップS1253において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報2フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時にガラス板111が保持されていなかったことを認識することができる。
ステップS1260において、サブCPU102aは、単位時間(1分間)あたりの異常が発生していないかを判定する単位時間判定処理を行う。詳しくは、図34を用いて説明する。
ステップS1270において、サブCPU102aは、異常時間を計測していないかを判定する異常時間計測処理を行う。詳しくは、図35を用いて説明する。
ステップS1271において、サブCPU102aは、受信した演出図柄指定コマンドが第2始動口用の演出図柄指定コマンド(E1H001H、E1H002H)であることを条件として、普通電動役物作動フラグがオフしているか否かを判定する。普通電動役物作動フラグがオフしていれば、ステップS1272において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報6フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、第2始動口の入賞による第2特別図柄表示装置20の変動開始時に普通電動役物作動が作動していたかを認識することができる。本実施形態では、普通電動役物作動フラグがオフしているか否かの判定を行うステップS1271の処理を行うサブCPU102aが、異常判定手段を構成する。
ステップS1273において、サブCPU102aは、上記ステップS1534で更新されているアウト球数カウンタの値と、上記ステップS1536で更新されているは払出カウンタの値とに基づいて、出玉率(=払出し総数/アウト総数)の演算処理を行う。本実施形態では、出玉率の演算処理を行うステップS1273の処理を行うサブCPU102aが、演算手段を構成する。
ステップS1274において、サブCPU102aは、上記ステップS1273の演算結果が異常値(例えば150%以上)であるか否かの判定を行う。この演算結果が異常値であると判定された場合には、ステップS1275において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報8フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たりが判定された時の出玉率が異常であることを認識することができる。本実施形態では、演算結果の判定を行うステップS1274の処理を行うサブCPU102aが、演算結果判定手段を構成する。
ステップS1276において、サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力して、サブRAM102cにある所定の作業領域に現在時刻をセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時の時刻を認識することができる。
ステップS1277において、サブCPU102aは、上記ステップS1276でセットされた大当たりの時刻が、遊技店の営業時間外であるか否か(23時〜9時の間であるか?)を判定する。遊技店の営業時間外であると判定された場合には、ステップS1278において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報11フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時の時刻が異常であることを認識することができる。この処理が終了した場合には、サブエラー判定処理を終了する。本実施形態では、大当たりの時刻を判定するステップS1277の処理を行うサブCPU102aが、時刻判定手段を構成する。
図34を用いて、単位時間判定処理を説明する。
ステップS1260−1において、サブCPU102aは、単位未払出カウンタが所定数以上か(300個以上、すなわち単位未払出カウンタ≧300か?)を判定する。単位未払出カウンタが所定数以上であると判定された場合には、ステップS1260−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報3フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時に単位時間あたりの未払出数が異常であることを認識することができる。本実施形態では、単位未払出カウンタが所定数以上かの判定を行うステップS1260−1の処理を行うサブCPU102aが、未払出個数判定手段を構成する。
ステップS1260−3において、サブCPU102aは、単位始動口入賞カウンタが所定数以上か(20個以上、すなわち単位始動口入賞カウンタ≧20か?)を判定する。単位始動口入賞カウンタが所定数以上であると判定された場合には、ステップS1260−4において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報7フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時に単位時間あたりの第1始動口9、第2始動口10への入賞数が異常であることを認識することができる。本実施形態では、単位始動口入賞カウンタが所定数以上かの判定を行うステップS1260−3の処理を行うサブCPU102aが、単位時間判定手段を構成する。
ステップS1260−5において、サブCPU102aは、単位大入賞口カウンタが所定数以下か(2個以下、すなわち単位大入賞口カウンタ≦2か?)を判定する。単位大入賞口カウンタが所定数以下であると判定された場合には、ステップS1260−6において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるサブ異常情報記憶領域に異常情報13フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時に単位時間あたりの大入賞口11への入賞数が異常であることを認識することができる。この処理が終了した場合には、単位時間判定処理を終了する。本実施形態では、単位大入賞口カウンタが所定数以下かの判定を行うステップS1260−5の処理を行うサブCPU102aが、入球個数判定手段を構成する。
図35を用いて、異常時間計測処理を説明する。
ステップS1270−1において、サブCPU102aは、ゲート未通過時間カウンタが異常値であるか否か(5分以上、すなわちゲート未通過時間カウンタ≧75000か?)を判定する。ゲート未通過時間カウンタが異常値であると判定された場合には、ステップS1270−2において、サブCPU102aは、異常情報4フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時にゲート未通過の時間が異常であることを認識することができる。本実施形態では、ゲート未通過時間カウンタが異常値であるか否かの判定を行うステップS1270−1の処理を行うサブCPU102aが、未検出時間判定手段を構成する。
ステップS1270−3において、サブCPU102aは、普通図柄未作動カウンタが異常値であるか否か(5分以上、すなわち普通図柄未作動カウンタ≧75000か?)を判定する。普通図柄未作動カウンタが異常値であると判定された場合には、ステップS1270−4において、サブCPU102aは、異常情報5フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時に普通図柄の未作動時間が異常であることを認識することができる。本実施形態では、普通図柄未作動カウンタが異常値であるか否かの判定を行うステップS1270−3の処理を行うサブCPU102aが、未作動時間判定手段を構成する。
ステップS1270−5において、サブCPU102aは、発射球未検知カウンタが異常値であるか否か(5分以上、すなわち発射球未検知カウンタ≧75000か?)を判定する。発射球未検知カウンタが異常値であると判定された場合には、ステップS1270−6において、サブCPU102aは、異常情報9フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時に発射球の未検知の時間が異常であることを認識することができる。本実施形態では、発射球未検知カウンタが異常値であるか否かの判定を行うステップS1270−5の処理を行うサブCPU102aが、発射球未検知時間判定手段を構成する。
ステップS1270−7において、サブCPU102aは、タッチセンサカウンタが異常値であるか否か(5分以上、すなわちタッチセンサカウンタ≧75000か?)を判定する。タッチセンサカウンタが異常値であると判定された場合には、ステップS1270−8において、サブCPU102aは、異常情報10フラグをセットする。これにより、サブCPU102aは、大当たり時にタッチセンサの未検知の時間が異常であることを認識することができる。本実施形態では、タッチセンサカウンタが異常値であるか否かの判定を行うステップS1270−7の処理を行うサブCPU102aが、発射操作未検知時間判定手段を構成する。この処理が終了した場合には、異常時間計測処理を終了する。 本実施形態では、異常フラグをサブRAM101cにあるサブ異常情報記憶領域にセットさせるためのステップS1007、ステップS1251、ステップS1253、ステップS1272、ステップS1275、ステップS1278、ステップS1260−2、ステップS1260−4、ステップS1260−6の処理を行うサブCPU102aが、副記憶指示手段を構成する。
次に、画像制御基板105とランプ制御基板104について簡単に概略を説明する。
画像制御基板105において、液晶表示装置13を制御する際には、受信した演出用のコマンドに基づいて、音声CPUが音声ROMから音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置18における音声を出力制御する。また、演出制御基板102から画像制御基板105に演出用のコマンドが送信されると、画像CPUが画像ROMからプログラムを読み出して、受信した演出用のコマンドに基づいて液晶表示装置13における画像表示を制御する。
ランプ制御基板104においては、受信した演出用のコマンドに基づいて演出役物装置作動プログラムを読み出して、演出役物装置14,15を作動制御するとともに、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用照明装置16を制御する。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、異常情報の有無により、不正行為による電断復旧後と停電等による不可抗力による電断復旧後とを明確に区別し、遊技機が不正行為を把握したうえで報知を行うことにより、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為の防止を図ることができる。
また、異常情報の有無により、遊技店側が遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為を行っていると判別できるので、正当行為によって高確率遊技状態が決定されたか、不正行為によって高確率遊技状態が決定されたかも判別することができる。
そして、正当行為によって高確率遊技状態が決定された場合には、第1の報知態様(チャンスモード1、チャンスモード2)と第2の報知態様(確変モード1、確変モード2)のいずれかの報知態様が決定されるが、不正行為によって高確率遊技状態が決定された場合には、高確率遊技状態である旨の報知態様(確変モード1、確変モード2)が決定される。
従って、正当行為によって低確率遊技状態または高確率遊技状態が決定された場合には、第1の報知態様(チャンスモード1、チャンスモード2)が、低確率遊技状態においても高確率遊技状態においても決定されるので、高確率遊技状態であることを曖昧に報知でき、遊技の興趣の向上を図ることができる。
一方、不正行為によって高確率遊技状態が決定された場合には、高確率遊技状態であることを曖昧に報知することは行わず、高確率遊技状態である旨を直接的に報知するから、遊技者に「営業開始から遊技を開始すれば、高確率遊技状態から遊技が行えるもしれない」といった過度な期待を植え付けることがなく、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為の防止を図ることができる。
さらに、演出制御基板102のサブCPU102aは、異常情報が成立した後に電断復旧後した場合には、主制御基板101から高確率遊技状態の情報が定められた遊技状態信号(電断復旧コマンド)を受信すると、高確率遊技状態である旨の報知態様(確変モード2)を決定する。
これにより、遊技機の電断復旧後を利用した遊技店の不正行為を防止することができる。
さらに、不正行為により高確率遊技状態が決定された場合には、正当行為により高確率遊技状態が決定された場合の報知態様(確変モード1)とは異なる特定の報知態様(確変モード2)が決定されて報知が行われる。これにより、不正行為によって高確率遊技状態が決定された場合と正当行為によって高確率遊技状態が決定された場合との報知態様を明確に区別して報知できるので、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為の防止を図ることができる。
(変形例1)
本実施形態においては、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為が行われたかいなかの判別を行うための異常情報の判定を、演出制御基板102が行うように構成したが、主制御基板101が判定してもよい。
具体的には、図36における主制御基板101のメイン処理が、先の実施形態の図7における主制御基板101のメイン処理に代わって行われることになる。以下、図7における主制御基板101のメイン処理との相違点を中心に、図36における主制御基板101のメイン処理を説明する。なお、図7における主制御基板101のメイン処理と同一内容の処理を行うものは、図36における主制御基板101のメイン処理においても、図7で用いたステップ番号と同じものを用いている。
ステップS16において、メインCPU101aは、RAMクリアが行われず(ステップS2参照)、チェックサムが正常であった場合(ステップS4参照)には、電断時間の計測処理を行う。ここで、変形例1においては、主制御基板102において、演出制御基板103と同様にRTC(リアルタイムクロック)を備えることとし、電断開始時にRTCから時刻信号を入力して電断開始時刻をメインRAM101cの所定の作業領域に記憶させる。そして、このステップS16において、電断復旧時にRTCからの時刻信号を入力して電断終了時刻をメインRAM101cの所定の作業領域に記憶させ、電断開始時刻と電断終了時刻との時間差から電断時間を算出する。変形例1では、主制御基板102に備えられたRTC(リアルタイムクロック)が計時手段を構成する。
ステップS17において、メインCPU101aは、電断時間が所定時間以上(6時間以上)であるか否かを判定する。電断時間が所定時間以上であれば、ステップS18において、メインCPU101aは、メイン異常情報12フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、電断時間が異常であることをメインCPU101aが認識することができる。
ステップS19において、メインCPU101aは、メインRAM101cにバックアップされている異常情報記憶領域のデータをロードし、メイン異常情報フラグがセットされているか否かの確認を行う。なお、メイン異常情報のセットについては、図38〜図40を用いて後述する。
ステップS5において、メインCPU101aは、バックアップされている遊技状態記憶領域からの遊技状態情報の値をロードする。
ステップS6−2において、メインCPU101aは、図5(b)に示すように、ロードした異常情報とロードした遊技状態に基づいて電断復旧コマンドを決定し、決定した電断復旧コマンドを送信バッファにセットする。変形例1では、電断復旧コマンドを送信バッファにセットして、電断復旧コマンドを出力するためのステップS6−2およびステップS14の処理を行うメインCPU101aが、電断復旧信号送信手段を構成する。
そして、図37に示すように、演出制御基板102が、主制御基板101から送信された電断復旧コマンドを受信して、演出モードを決定する。
具体的には、図37における演出制御基板102のメイン処理が、先の実施形態の図26における演出制御基板102メイン処理に代わって行われることになる。以下、図26における演出制御基板102のメイン処理との相違点を中心に、図37における演出制御基板102のメイン処理を説明する。なお、図26における演出制御基板102メイン処理と同一内容の処理を行うものは、図37における演出制御基板102メイン処理においても、図26で用いたステップ番号と同じものを用いている。
ステップS1013において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある受信バッファに電断復旧コマンドのデータがあるか否かを確認する。
電断復旧コマンドのデータがない場合には、主制御基板101から電断復旧コマンドを受信するまで待機する。一方、電断復旧コマンドのデータがある場合には、受信した電断復旧コマンドから異常情報があるか否か、主制御基板101上の遊技状態を確認し、図5(b−2)に示す演出モード決定テーブルから、主制御基板101において判定された異常情報と遊技状態に基づいて、電断復旧後の演出モードを決定する。その他の処理は、図26で説明した処理と同様である。
次に、主制御基板101において異常情報を判定する処理について、図38〜図40を用いて説明する。
図38のエラー判定処理2は、主制御基板101のタイマ割込処理(図9参照)における入力制御処理(図10参照)のサブルーチンで行われる図11のエラー判定処理に代わって行われることになる。以下、図11におけるエラー判定処理との相違点を中心に、図38におけるエラー判定処理2について説明する。
まず、ステップS910において、メインCPU101aは、遊技状態信号のチェックを行い、受信している遊技状態信号を確認する。
ステップS920において、メインCPU101aは、遊技状態信号として扉開放スイッチ信号を受信しているか否かの確認をする。扉開放スイッチ信号を受信していれば、ステップS921において、メインCPU101aは、メイン異常情報1フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。
ステップS940において、メインCPU101aは、遊技状態信号としてガラス保持スイッチ信号を受信しているか否かの確認をする。ガラス保持スイッチ信号を受信していれば、ステップS941において、メインCPU101aは、メイン異常情報2フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。
ステップS960において、メインCPU101aは、メイン異常時間計測処理を行う。
図39を用いて、メイン異常時間計測処理について説明する。
ステップS960−1において、メインCPU101aは、ゲート検出スイッチ信号の入力があるか否かを判定し、ゲート検出スイッチ信号の入力がない場合には、ステップS960−2においてメインRAM101cにあるゲート未通過時間カウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、ゲート検出スイッチ信号の入力がある場合には、ステップS960−3においてメインRAM101cにあるゲート未通過時間カウンタの値をクリア(0をセット)する。これにより、メインCPU101aはゲートの未通過時間が計測できる。
ステップS960−4において、メインCPU101aは、普通図柄の変動が開始されているか否か(普通図柄の変動時間カウンタ≠0?)を判定し、普通図柄の変動が開始されていない場合(普通図柄の変動時間カウンタ=0)には、ステップS960−5においてメインRAM101cにある普通図柄未作動カウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、普通図柄の変動が開始されている場合(普通図柄の変動時間カウンタ≠0)には、ステップS960−6においてメインRAM101cにある普通図柄未作動カウンタの値をクリア(0をセット)する。これにより、メインCPU101aは普通図柄の未作動時間が計測できる。
ステップS960−7において、メインCPU101aは、発射球検知スイッチ信号の入力があるか否かを判定し、発射球検知スイッチ信号の入力がない場合には、ステップS960−8においてメインRAM101cにある発射球未検知カウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、発射球検知スイッチ信号の入力がある場合には、ステップS960−9においてメインRAM101cにある発射球未検知カウンタの値をクリア(0をセット)する。これによりメインCPU101aは、発射球の未検知時間が計測できる。
ステップS960−10において、メインCPU101aは、タッチセンサ信号の入力があるか否かを判定し、タッチセンサ信号の入力がない場合には、ステップS960−11においてメインRAM101cにあるタッチセンサカウンタの値を+1して更新する処理を行う。一方、タッチセンサ信号の入力がある場合には、ステップS960−12においてメインRAM101cにあるタッチセンサカウンタの値をクリア(0をセット)する。これによりメインCPU101a、タッチセンサの未検知時間が計測できる。
ステップS960−13において、メインCPU101aは、ゲート未通過時間カウンタ、普通図柄未作動カウンタ、発射球未検知カウンタ、タッチセンサカウンタの値がそれぞれ異常値でないか否かを判定する。
ステップS960−14において、メインCPU101aは、ゲート未通過時間カウンタの値が異常値(5分以上、すなわちゲート未通過時間カウンタ≧150000)である場合には、メイン異常情報4フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットし、普通図柄未作動カウンタの値が異常値(5分以上、すなわち普通図柄未作動カウンタ≧150000)である場合には、メイン異常情報5フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットし、発射球未検知カウンタの値が異常値(5分以上、すなわち発射球未検知カウンタ≧150000)である場合には、メイン異常情報9フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットし、タッチセンサカウンタの値が異常値(5分以上、すなわちタッチセンサカウンタ≧150000)である場合には、メイン異常情報10フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。この処理が終了した場合には、メイン異常時間計測処理を終了する。
図38に示すエラー判定処理2に説明を戻して、ステップS970の説明を行う。
ステップS970において、メインCPU101aは、メインRAM101cにある単位時間カウンタ=0であるか、すなわち単位時間である1分間を計測したかを判定する。なお、単位時間カウンタはステップS110において4ms毎に−1ずつ減算処理されていくものとする。
ステップS971において、メインCPU101aは、メインRAM101cにある単位時間カウンタ=0であると判定された場合には、新たにメインRAM101cにある単位時間カウンタに150000をセットする。上位述したとおり単位時間カウンタは4ms毎に減算されていくから、単位時間カウンタに15000をセットするということは、1分間をセットとするということを意味する。その後、ステップS980において、メイン単位時間異常判定処理が行われる。
図40を用いて、メイン単位時間異常判定処理について説明する。
ステップS980−1において、メインCPU101aは、メインRAM101cにある単位払出カウンタが所定数以上か(300個以上、すなわち単位払出カウンタ≧300か?)を判定する。払出カウンタが所定数以上であると判定された場合には、ステップS980−2において、メインCPU101aは、メイン異常情報3フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、メインCPU101aは、単位時間あたりの払出数が異常であることを認識することができる。
ステップS980−3において、メインCPU101aは、始動口入賞カウンタが所定数以上か(20個以上、すなわち単位始動口入賞カウンタ≧20か?)を判定する。始動口入賞カウンタが所定数以上であると判定された場合には、ステップS980−4において、メインCPU101aは、メイン異常情報7フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、メインCPU101aは、単位時間あたりの第1始動口9、第2始動口10への入賞数が異常であることを認識することができる。
ステップS980−5において、メインCPU101aは、大入賞口カウンタが所定数以下か(2個以下、すなわち単位大入賞口カウンタ≦2か?)を判定する。大入賞口カウンタが所定数以下であると判定された場合には、ステップS980−6において、メインCPU101aは、メイン異常情報13フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、メインCPU101aは、単位時間あたりの大入賞口11への入賞数が異常であることを認識することができる。この処理が終了した場合には、メイン単位時間異常判定処理を終了する。
図38に示すエラー判定処理2に説明を戻して、ステップS990の説明を行う。
ステップS990において、メインCPU101aは、出玉率演算処理を行う。具体的には、メインRAM101cにあるアウト球数カウンタの値と、上記ステップS260で更新されているは払出カウンタの値とに基づいて、出玉率(=払出し総数/アウト総数)の演算処理を行う。なお、変形例においては、アウト球検知スイッチ12aは、演出制御基板102ではなく、主制御基板101に備えられるものとし、メインCPU101aが、タイマ割込処理(図9参照)における入力制御処理(図10参照)において、アウト球検知スイッチ12aからアウト球検知信号があったか否かをチェックし、アウト球検知信号があった場合には、メインRAM101cにあるアウト球数カウンタを更新する。
さらに、メインCPU101aは、出玉率の演算結果が異常値(例えば150%以上)であるか否かの判定を行う。この演算結果が異常値であると判定された場合には、メイン異常情報8フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、メインCPU101aは、出玉率が異常であることを認識することができる。
ステップS991において、メインCPU101aは、時刻判定処理を行う。具体的には、主制御基板102において備えられたRTCから現在の時刻を示す時刻信号を入力して、メインRAM101cにある所定の作業領域に現在時刻をセットする。そして、メインCPU101aは、現在時刻が、遊技店の営業時間外であるか否かを判定する。遊技店の営業時間外であると判定された場合には、メインCPU101aは、メインRAM101cにある異常情報記憶領域にメイン異常情報11フラグをセットする。これにより、メインCPU101aは、現在時刻が営業時間外であることを認識することができる。この処理が終了した場合には、エラー判定処理2を終了する。
さらに、図10に示す入力制御処理のステップ240(第2始動口検出スイッチ入力処理)において、第2始動口検出スイッチ10aからの検出信号を受信した場合に、始動口開閉ソレノイド10cがオフになっているか(通電停止データがセットされているか)を判定し、始動口開閉ソレノイド10cがオフになっていれば、メイン異常情報6フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットする。これにより、メインCPU101aは、普通電動役物の作動が行われずに、第2始動口に遊技球が入賞したことを認識することができる。
変形例1では、メイン異常情報フラグをメインRAM101cにある異常情報記憶領域にセットするためのステップS18、ステップS921、ステップS941、ステップS960−14、ステップS980−2、ステップS980−4、ステップS980−6、ステップS990、ステップS991、ステップ240の処理を行うメインCPU101aが、遊技状態記憶指示手段を構成する。
(変形例2)
変形例1においては、遊技店側で故意に当たり確率を上げておき、遊技者を営業開始時から呼び込む不正行為が行われたかいなかの判別を行うための異常情報の判定を大当たりの判定に関係なく行うようにしたが、特定の大当たりと判定されたときのみ、変形例1に示すように異常情報の成立の判定を行ってもよい。
具体的には、図41における主制御基板101のエラー判定処理3が、変形例1の図38におけるエラー判定処理2に代わって行われることになる。以下、図38におけるエラー判定処理2との相違点を中心に、図41におけるエラー判定処理3について説明する。なお、図38におけるエラー判定処理2と同一内容の処理を行うものは、図41におけるエラー判定処理3においても、図38で用いたステップ番号と同じものを用いている。
ステップS899において、メインCPU101aは、大当たり図柄が、高確率遊技状態へ移行させるための特定の図柄(特別図柄A、C、E)であるか否かの判定を行います。ここで、大当たり図柄が特定の図柄でなかった場合には、エラー判定処理3を終了する。一方、大当たり図柄が特定の図柄であった場合には、メインCPU101aは、ステップS899以降は、図38に示したエラー判定処理2と同一の処理を実行する。
これにより、大当たり図柄が特定の図柄の時、いわゆる確変大当たりの時に各異常情報の成否の判定が行われることになる。
以上説明したとおり、変形例によれば、また、演出制御基板102においては、バックアップ機能が不要になるので、演出制御基板の制御負担を軽減できるとともに、バックアップ用の電子部品も不要となるのでコストダウンも図ることができる。
(その他の変形例)
本実施形態では、図6(b−1)、図6(b−2)に示すように、電断復旧時に異常情報が成立しているときには、異常情報が成立していない通常時では決定されない演出モードが決定されるように構成したが、異常情報が成立している高確率状態であっても、高確率状態であることを直接的に報知する演出モードであれば、異常情報が成立していない通常時と異なる異常用の演出モードでも、異常情報が成立していない通常時と同一の演出モードを決定しても構わない。
また、本実施形態では、複数種類の異常情報を判定したが、いずれか1つの異常情報のみを判定するものであってもよい。
さらに、本実施形態では、複数種類の異常情報を判定し、いずれか1つの異常情報が成立していれば、異常情報の種類に関係なく、通常時と異なる異常用の演出モードを決定するように構成したが、異常情報の種類にも対応させて演出モードを決定するものであってもよい。