JP4587228B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
なお、大当りの種類(大当り遊技の内容は同一だが、大当り遊技終了後に行われる遊技状態が異なる。)には、通常大当りと確変大当りとがあり、この大当りの種類も遊技球が抽選口(始動口)に入球した際に抽出された乱数値により決定される。大当りの種類が確変大当りであった場合には、特別遊技状態(大当り状態)終了後に、大当りの抽選確率が高い高確率状態に移行し、大当りの種類が通常大当りであり、大当りしたときが通常確率状態であった場合には特別遊技終了後も通常確率状態を継続し、大当りの種類が通常大当りであり、大当りしたときが高確率状態であった場合には特別遊技終了後に通常確率状態に移行するようになっている。
正確に言えば、特別遊技状態中(大当り遊技中)は、どの状態で、どの大当りであっても抽選確率は通常確率になっている。つまり、高確率状態中に確変大当りが発生した場合にも、その特別遊技中(大当り遊技中)は一旦、通常確率に戻り、特別遊技終了後に再び高確率状態になる。
また、高確率状態時には、大当りの抽選確率が高くなるだけではなく、普通図柄が当ったことで開放される始動口に設けられた羽根の開放時間が延長されるほか普通図柄、特別図柄の変動時間が短くなる。俗にいう時短状態にもなっている。
また、高確率状態時に通常大当りが発生した場合には、その特別遊技終了後にも時短状態が発生するパチンコ遊技機も多い。しかし、この場合には上述したように大当りの抽選確率は高い確率ではない通常確率になっている。
また、最近では、特開2006−149610号公報(特許文献1)に記載されているような、あえて、現在が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか明確には分からないようにしたパチンコ遊技機が開発されている。また、特開2004−173825号公報(特許文献2)には、遊技者の意思により、現状が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか分からせないようにも、現在の遊技状態が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか分かるようにも出来るパチンコ遊技機が提案されている。
不正(モーニング)が容易に行なえてしまう理由としては、
現在が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのかが、ひと目見ただけで容易に判断できる構成であれば、不正が行われているか否かを調査する第三者は、遊技店の開店直後であって大当りが、まだ発生していない遊技機を見ることによって、不正(モーニング)が行なわれているか否かを容易に判断できる(大当りが発生してないのにも係わらず高確率遊技状態であれば不正と判断できる。)が、現在が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか分からない構成であった場合には、第三者は不正が行なわれているか否かを確かめようがないからでる。
なお、上記したモーニング(不正)の設定方法は、遊技店の営業時間後に店員により高確率遊技状態を自力で発生させ、パチンコ遊技機の電源を遮断させれば設定できる(背景技術に記載したように、パチンコ遊技機は電源遮断直前の遊技状態の情報を維持でき、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が可能になるからである。)。
なお、通常確率遊技状態と高確率遊技状態とで判別が出来ない構成であった場合でも大当り遊技終了後に高確率遊技状態になるか通常確率遊技状態になるかは特別図柄で報知されるので(なお、特別図柄は遊技領域の隅で小さく表示されるほか、確定されている時間が極めて短いので、注意深く観察しなければ分からないが)、店員は大当り遊技終了後に高確率遊技状態になる特別図柄(確定図柄)を覚えておけば、上記の設定が可能になる。
特開2006―043223号公報(特許文献3)に記載の発明の構成は、通常確率状態時に所定条件(確変大当りの終了)が成立して高確率状態になった場合における高確率状態時の報知手段による報知パターンは、通常確率状態時の前記報知手段による報知パターンと同様とし、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合における高確率状態時の前記報知手段による報知パターンは、通常確率状態時の前記報知手段による報知パターンと異ならせるようにし、且つ、前記報知手段における通常確率状態時の報知パターンと異なる報知パターンは、高確率状態が終了するまで継続するように設定した構成である。
このような構成にすることで、遊技者は現在が通常遊技状態なのか高確率状態なのか判別できなくなり、常に緊張感も持って遊技することが出来るようになるほか、大当り遊技終了後に再び通常確率遊技状態になった場合に遊技者が遊技意欲を無くしてしまうといことは防止できるほか、第三者による不正が行なわれているか否かの判断が容易に出来るようになる。
図26を使用して、特開2006―043223号公報(特許文献3)に記載した発明の構成でも不正(モーニング)が行えてしまう理由を説明する。
背景技術に記載したように、現在のパチンコ遊技機は、高確率状態中に確変大当りが発生した場合にも、その特別遊技中(大当り遊技中)は一旦、通常確率に戻り、特別遊技終了後に再び高確率状態になる構成なので、確変大当りの発生による、大当り遊技中(大当り遊技の終了間際)に遊技機の電源を遮断した場合には、電源復帰後、大当りの終了演出を行なってから(まだ、通常確率遊技状態)、高確率遊技状態になる。このような場合、報知手段は、通常確率遊技状態時に所定条件(確変大当りの終了)が成立したので、通常確率遊技時の報知パターンと同様な報知パターンを行う。つまり、不正だと気づかれないように、遊技者に開店直後から高確率遊技状態で遊技させる(モーニング)ことが可能になってしまう。
前記主制御装置が制御する状態報知手段を設け、
該状態報知手段は、復帰報知フラグが設定されている状態で、且つ、遊技状態が高確率状態になると作動するように設定し、
前記主制御装置に備えられた前記復帰報知フラグは、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理の実行に起因して設定することで、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理後に実行される前記メイン処理時には設定されているようにし、設定されている前記復帰報知フラグは、前記特別遊技の開始に起因してクリアされるようにしたことを特徴とする弾球遊技機である。
前記主制御装置が制御する状態報知手段を設け、
該状態報知手段は、前記特別遊技抽選の抽選確率が通常確率である通常確率状態時及び該通常確率状態時より遊技機の電源が遮断されないまま前記特別遊技終了後に高確率状態になった場合における高確率状態時では、通常報知パターンで報知し、復帰報知フラグが設定されている状態で、且つ、遊技状態が高確率状態になった場合における高確率状態時では、前記通常報知パターンとは異なる特別報知パターンで報知するように設定し、
前記主制御装置に備えられた前記復帰報知フラグは、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理の実行に起因して設定することで、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理後に実行される前記メイン処理時には設定されているようにし、設定されている前記復帰報知フラグは、前記特別遊技の開始に起因してクリアされるようにしたことを特徴とする弾球遊技機である。
また、通常確率状態と高確率状態の演出による区別が出来ないあるいはし難い構成にすることで、遊技者が遊技を開始するときには、現在が通常確率状態なのか高確率状態なのか分からない(分かり辛い)構成になる。
遊技状態の制御は、主制御装置で行なう構成であるので、バックアップ手段によって記憶される情報は主制御装置によって制御される情報になる。
なお、バックアップ手段によって記憶される情報は、遊技状態だけでなく未払い数なども記憶される構成が好適である。未払い数とは、遊技球が入賞口に入賞したときに払い出される賞球のうち、まだ払い出されていない数のことである。この未払い数の制御を払出制御装置が行う構成であれば、払出制御装置によって制御される情報も記憶されることになる。
請求項1及び請求項2の構成では、遊技機の電源が遮断されたこと(電圧が低下したこと)を検出する停電検出手段を備え、該停電検出手段が電圧が低下したことを検出するとバックアップ手段が作動する構成になっている。このバックアップ手段が作動することで、遊技機の通常電源が遮断されてもバックアップ電源により通常電源が遮断される直前の遊技状態や未払い数などの記憶が所定時間の間、維持される。なお、停電検出手段は遊技機の電源を制御する電源基板に設ける構成でも、記憶される情報を制御する制御装置、つまり、主制御装置や払出制御装置に設ける構成でもよい。
また、バックアップ手段によって記憶されている情報を消去するためのRAMクリアスイッチを備える構成が好適である。
また、バックアップ電源は、通常電源が遮断されてから主制御装置(払出制御装置)に供給される構成でもよいし、通常電源が遮断される前から供給されている構成でもよい(遊技機の電源が投入されると通常電源とバックアップ電源の両方が主制御装置(払出制御装置)に供給される構成)。
また、主制御装置には状態報知手段を制御するための復帰報知フラグが備えられている。この復帰報知フラグは、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理の実行に起因して設定され、前記特別遊技の開始に起因してクリアされる。
電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理とは、遊技機の電源が復帰されてから電源が遮断される直前の遊技状態に復帰させると判断されたあとであり、電源が遮断される直前の遊技状態に復帰される前に行われる処理である。また、特別遊技の開始に起因してクリアされるとは、クリアされる時期が、特別図柄が大当り図柄で確定表示された後や特別遊技の開始直後などが考えられる。
請求項1では、状態報知手段は、通常は作動しておらず(点灯しておらず)、復帰報知フラグが作動中であり、且つ、遊技状態が高確率状態になると作動する(点灯する)。
請求項2では、状態報知手段は、通常確率状態時と通常確率状態時より遊技機の電源が遮断されないまま高確率状態になった場合における高確率状態時では通常報知パターンで報知し、復帰報知フラグが作動中であり、且つ、遊技状態が高確率状態になった場合における高確率状態時では、前記通常報知パターンとは異なる特別報知パターンで報知する。
つまり、請求項1の構成では状態報知手段は作動していないときが存在するが、請求項2の構成では、状態報知手段は常に(特別図柄が変動可能なとき)作動している構成である。請求項2の構成において特別遊技中は状態報知手段を作動させる構成でも作動させない構成でもよい。
前記主制御装置は、前記特別遊技抽選の抽選結果を特別図柄の確定表示によって報知するほか、前記特別遊技抽選の抽選結果を含む表示制御コマンドを前記サブ制御装置に送信し、
前記表示制御コマンドを受信したサブ制御装置は、前記表示制御コマンドに応じて前記特別図柄の疑似演出を行う疑似図柄を前記演出図柄表示装置に表示させるための制御を行い、
前記演出図柄表示装置に表示される前記疑似図柄による演出表示は、通常確率状態時と高確率状態時とで異ならせないように設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機である。
なお、主制御装置より表示制御コマンドが送られるサブ制御装置と実際に演出図柄表示装置を制御するサブ制御装置が異なってもよい。つまり、主制御装置がAのサブ制御装置に表示制御コマンドを送信し、Aのサブ制御装置は演出図柄表示装置を実際に制御するBのサブ制御装置に演出図柄表示装置で疑似図柄を表示させる命令を出力する構成である。
疑似図柄は特別図柄と同期しており、特別図柄が変動を開始するとほぼ同時に疑似図柄の変動を開始し、特別図柄が確定表示されるとほぼ同時に疑似図柄も確定表示される。
なお、本構成は、疑似図柄(大当り図柄)により大当り遊技終了後に通常確率状態になるか高確率状態になるか判別できない構成になっている。
つまり、特別図柄(大当り図柄)と疑似図柄(大当り図柄)とが一定ではない構成になっている。
また、演出図柄表示装置に表示される疑似図柄の演出表示は、通常確率状態と高確率状態とが同じ演出になっている。
しかし、全く同じ演出ではなくても多少異ならせてもよい。ただ、遊技者には現在が通常確率状態なのか高確率状態なのか判別がし難いようにしなければならない。
さらに、上記の効果を出しつつ、制御を複雑化することなく不正(モーニング)を容易に発見できるようになる。
外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
また、内枠70にはヒンジ53とは異なる別のヒンジ54(図示省略)も設けられており、該ヒンジ54の他方側には前枠52が取り付けられており、前枠52は内枠70に対して開閉可能な構成になっている。
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右及び外枠51の下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
また、下皿63には、球抜きレバー68が設けられており、該球抜きレバー68を操作することで下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(通称ドル箱)に移すことが出来る。
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化する。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
また、発射ハンドル64の上方には、シリンダ錠69が設けられており、該シリンダ錠69に所定の鍵を挿入し、該鍵を、時計回りに回転させることで内枠70が開放され、反時計回りに回転させることで前枠52が開放される。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり疑似図柄を表示する。)の画面6aを臨ませる窓5a等を備えている。
センターケース5の向かって左横には普通図柄作動ゲート17が配置されている。
センターケース5の下方には、第1始動口11と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置13が配置されている。
第1始動口11は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
第2始動口12は電動チューリップであり、周知の電動チューリップと同様に開閉変化するが、上方に第1始動口11があるために図示の閉鎖状態では遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過すると行われる普通図柄抽選で当り、普通図柄表示装置7に当りの普通図柄が確定表示されると、第2始動口12は開放されて入球容易になる。
普通図柄表示装置7は7セグメントLEDで形成されており、複合入賞装置13の下方に設けられたアタッカー式の大入賞口14の向かって右側に配置されている。普通図柄表示装置7の右側には4個のLEDからなる普通図柄保留記憶表示装置8が設置されている。
また、大入賞口14の向かって左側には、7セグメントLEDからなる特別図柄表示装置9が配置され、さらに、左側には4個のLEDからなる特別図柄保留記憶表示装置10が設置されている。
なお、発射された遊技球が第1始動口11あるいは第2始動口12に入球した際には所定の乱数値が抽出され、該抽出された乱数値が所定の値と一致するか否かの抽選(特別遊技抽選)を行い、その抽選で当り、特別図柄表示装置9にて当り図柄が確定表示されると特別遊技(大当り遊技)が開始され大入賞口14が開放して遊技球が入球可能になる。なお、大入賞口14は通常遊技状態中(大当り遊技以外の遊技状態)には開放しておらず、遊技球が入球不可能になっている。
また、特別図柄が変動することで特別図柄の疑似演出を行なう疑似図柄が演出図柄表示装置6にて表示される。
複合入賞装置13の左側には左袖入賞口31が、右側には右袖入賞口33がガイドレール2bに沿うように設けられ、左袖入賞口31の下方には左落し入賞口32が、右袖入賞口33の下方には右落し入賞口34がガイドレール2bに沿うように設けられている。なお、この左袖入賞口31、左落し入賞口32、右袖入賞口、右落し入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
大入賞口14の下方には、アウト口15が設けられており、発射された遊技球が遊技領域3に配置された各入賞口に入球しなかった場合には、このアウト口15に入り遊技球はパチンコ機50の裏側に回収される。
また、普通図柄表示装置7の左側には、状態報知装置16が設けられている。
なお、詳細は後述するが状態報知装置16はLEDからなり、主制御装置80が制御する構成になっている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用((枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、左袖入賞口31に入球した遊技球を検出する左袖入賞口スイッチ31a、左落し入賞口32に入球した遊技球を検出する左落し入賞口スイッチ32a、右袖入賞口33に入球した遊技球を検出する右袖入賞口スイッチ33a、右落し入賞口34に入球した遊技球を検出する右落し入賞口スイッチ34a等の検出信号が入力される。
また、払出装置73から払出された遊技球を検出する賞球センサー21も主制御装置80に接続されている。なお、賞球センサー21は払出制御装置81にも接続されており、賞球センサー21の検出信号が主制御装置80、払出制御装置81に入力され、主制御装置80と払出制御装置81により賞球の計数が行われる。
また主制御装置80は、図柄中継基板18を介して接続されている特別図柄表示装置9及び普通図柄表示装置7の表示、特別図柄保留記憶表示装置10及び普通図柄保留記憶表示装置8の点灯、状態報知装置16の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当たり等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて賞球モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。
なお、払出制御装置81は扉開放スイッチ、満タンスイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満タンスイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると賞球モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満タンスイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して賞球モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は遊技球等貸出装置接続端子24を介してプリペイドカードユニット56と交信することで球貸ソレノイド26を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は球貸しセンサー27に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、遊技球等貸出装置接続端子24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための貸出しボタン57、精算を要求するための精算ボタン58、残高表示器59が接続されている。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に発射させる。
なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止スイッチ信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
また、音声・ランプ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ボタン67を操作した際には、その信号が音声・ランプ統合制御装置83に入力される。
演出図柄制御装置82は、音声・ランプ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものと音声・ランプ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、疑似図柄等の演出画像を画面6aに表示させる。
また、電源基板(電源装置)85は、コンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成し、主制御装置80、払出制御装置81に供給する構成になっている。
なお、図5に示すように主制御装置80、払出制御装置81、サブ制御装置に設けられているCPU、ROM、RAMが一体型になっている。
停電検出回路(停電検出手段)110の出力側は、主制御装置80のCPUの強制割り込み端子NMI及び払出制御装置81のCPUの強制割り込み端子NMIに接続されている。
主制御装置80のCPUのリセット端子RESには、遮断時リセット回路111とタイマ2回路113とがオア回路を介して接続されている。
払出制御装置81のCPUのリセット端子RESには、遮断時リセット回路111とタイマ1回路112とがオア回路を介して接続されている。
サブ制御装置(演出図柄制御装置82及び音声・ランプ統合制御装置83)のCPUのリセット端子RESには、遮断時リセット回路111と投入時リセット回路114とがオア回路を介して接続されている。
尚、前述したように、5Vバックアップ電源は、主制御装置80、払出制御装置81のCPUのバックアップ端子VBBに接続されている。
この構成により電圧監視ICの出力端子であるRESET端子は、DC12V電源の電圧が7.20〜7.75V以下に低下すると、出力するリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
タイマ2回路113は、投入時リセット回路114が出力するリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させたときから所定時間(本具体例では、300ms)経過後に出力するリセット信号3をハイレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構成されている。
前記構成によりコンパレータICの出力端子は、DC12V電源の電圧が8.00〜9.23V以下に低下すると、出力するバックアップ信号を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
パチンコ機50に電源が投入されると、電源基板(電源装置)85によりDC32V、DC12V、バッテリバックアップ電源(VBB)であるDC5Vが生成される。この生成された各電源は各制御基板に供給されるが、投入時リセット回路114、タイマ1回路112及びタイマ2回路113の働きにより各サブ制御基板、払出制御装置81及び主制御装置80は次のように動作の立ち上げ処理を行う。
タイマ2回路113は、DC12V電源の電圧が基準値LV2になってから約400ms経過後、即ち、投入時リセット回路114の出力するリセット信号1がロウレベルからハイレベルになってから300ms経過後に出力するリセット信号3をロウレベルからハイレベルとする。リセット信号3を入力する主制御装置80のCPUは、リセット信号3がハイレベルとなったときから約200msの時間をかけて正常なプログラムであるか否かのセキュリィティチェックを実行し、この後に入賞検知等に係る制御を実行する。従って、主制御装置80のCPUは、DC12V電源の電圧が基準値LV2になってから約600ms後(ポイントP5)(T1)に動作を立ち上げることになる。
パチンコ遊技機50への電源投入が遮断されると(ポイントP6)、電源装置(電源基板)85で生成されるDC12Vの電源電圧は、遮断直後の低下が著しいもののその後はほぼリニアに低下してゆき所定時間後に0Vとなる。このリニアに漸減してゆく途中で、基準電圧LV1(本具体例では、8.00〜9.23V)に至ると(ポイントP7)、電源装置(電源基板)85に設けられた停電検出回路(停電検出手段)110のバックアップ信号1は、ハイレベルからロウレベルに変化する。これにより、主制御装置80のCPU及び払出制御基板81のCPUの各強制割り込み端子NMIがロウレベルとなり、CPUにノンマスカブルインターラプトがかかることになる。これにより、主制御装置80のCPUは、現状のゲーム状態を示すデータを待避し、その後RAM(記憶手段)へのアクセスを禁止することができる。払出制御装置81のCPUは、現状の賞球払い出し状態及び玉貸しの払い出し状態を示すデータを待避し、その後RAM(記憶手段)へのアクセスを禁止することができる。
前述したように、主制御装置80、払出制御装置81のRAM(記憶手段)はバックアップ電源によりバッテリバックアップされており、電源遮断時もRAM(記憶手段)に記憶されたデータは所定時間(本具体例では、約3日間)記憶保持される。
通常確率状態と高確率状態とは特別図柄の大当たり確率によって区別され、通常確率状態と時間短縮状態とは特別図柄の平均変動時間及び普通図柄の平均変動時間の違い、即ち図柄の変動時間の長短で区別される。
なお、時間短縮状態は、通常当りが発生後(特別図柄が通常当り図柄で確定表示された後)、その大当り遊技終了から発生し、その後、特別図柄が100回転するまでの間、継続される。また、高確率状態は、確変当りが発生後(特別図柄が確変当り図柄で確定表示された後)、その大当り遊技終了から発生し、その後、次の大当りが発生するまで継続される。
つまり、通常当りが発生しても確変当りが発生しても特別図柄、普通図柄の変動時間は同じように変化する。
なお、通常確率状態でも、特別図柄の変動開始時に保留記憶が2個以上あると、その特別図柄の変動について変動短縮機能が作動して、変動時間は上記と同様になる。
つまり、通常当りが発生しても確変当りが発生しても第2始動口12の開放時間は同じように変化する。
なお、通常確率状態では、特別図柄の変動開始時に保留記憶が2個以上あっても作動しない。
普通図柄の当たり確率は、通常確率状態、時間短縮状態及び高確率状態とも同じ(1/2)である。
なお、メインルーチンの処理を行なう前に主制御装置80は電源投入時処理を行なうが、この電源投入時処理の説明は、電源断発生時処理とともに後述する。
図12に示されるフローチャートは、主制御装置80のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、S10〜S21までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS22の処理を「残余処理」と称する。
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「3966」までの整数値とすることは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「3966」までの3967個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「3966」の3967個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
なお、通常確率状態時の当選することとなる値の数は10で、値は「775」〜「777」、「1775」〜「1777」、「2774」〜「2777」であり、高確率状態時の当選することとなる値の数は100で、値は「775」〜「777」、「1314」〜「1333」、「1758」〜「1777」、「2758」〜「2777」、「3314」〜「3333」である。
図10に示すように大当り図柄は20種類あり、同じ図柄で構成されていないほか、確変大当りと通常大当りの区別がし難いようになっている。
図10に示す大当り図柄(特別図柄)による大当りの種類(確変大当りか通常大当りか)は、図11に示すとおりである。
なお、特別図柄によるハズレの確定表示は「― ―」の1種類しかないので、ハズレ図柄(特別図柄)は選択する必要はない。
なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
本実施例では、遊技球が入賞口11、12に入賞すると大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が始動口11、12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
主制御装置80は、第1始動口スイッチ11a又は第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する(S30)。
肯定判断なら、大当り決定用乱数、大当たり図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、特別図柄保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S31)。
保留記憶が満杯でなければ(S31:NO)、上記の各乱数を特別図柄保留記憶として記憶し、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数を1増加させる(S32)。既に4個の保留記憶があれば(S31:YES)保留記憶せず、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数も増やさない。
なお、特別図柄の保留記憶数の増減は音声・ランプ統合制御装置83を経由して演出図柄制御装置82に伝えられ、演出図柄表示装置6の画面6aにて、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数と同数の疑似保留表示がなされる。
図14に示す当否判定処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S40)。
S40の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S41:NO)、確定図柄の表示中でもなければ(S42:NO)、特別図柄保留記憶(上記、S32による保留記憶)があるか否かを判断する(S43)。
この保留記憶があれば(S43:YES)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込んで(その特別図柄保留記憶は保留記憶から消去し)、確変フラグがセットされているか(高確率状態か)否かを判定する(S44)。
肯定判断であれば(S44:YES)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当たり値と照合し(S46)、否定判断であれば、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当たり値と照合する(S45)。
本実施例の場合、上述したように通常確率状態時には1/396.7の確率で当選し、高確率遊技状態には1/39.67の確率で当選する。
また、外れのときは(S47:NO)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S50)。本実施例の場合、ハズレの場合の特別図柄の表示は図11に記載するように「― ―」の1種類しかないので、ハズレ図柄は決定しなくてもよい。
従って、音声・ランプ統合制御装置83は変動開始コマンド(表示制御コマンド)に基づけば大当たり図柄又は外れ図柄(以下、まとめて確定図柄)、リーチの有無及び変動時間を判別できる。
変動開始コマンド(表示制御コマンド)を受信した音声・ランプ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出制御を行い、演出図柄制御装置82に変動開始コマンド(表示制御コマンド)を送る。
図21(a)に示すように、音声・ランプ統合制御装置83は、変動開始コマンド(表示制御コマンド)を受信すると(S200:YES)、該変動開始コマンド(表示制御コマンド)に応じて、疑似図柄及び変動演出を決定し(S201)、演出図柄表示装置6を制御して疑似図柄の変動表示を行わせる命令を演出図柄制御装置82に送信する(S202)。
図11に示すように通常大当り(大当り遊技終了後に通常確率状態になる大当り)の場合でも確変大当り(大当り遊技終了後に高確率状態になる大当り)でも、疑似図柄は0〜9の図柄が3個揃うようになっている。
従来は、奇数の疑似図柄が3個揃うと確変大当りで、偶数の疑似図柄が3個揃うと通常大当りといった具合に疑似図柄に種類を持たした遊技機がほとんどであるが、本構成では、疑似図柄に種類は持たせていない。つまり、遊技者は疑似図柄(確定図柄)によって通常大当りなのか確変大当りなのか判別出来ない構成になっている。
なお、疑似図柄をどの図柄にするかの決定は演出図柄制御装置82が行なうのだが、同じサブ制御装置である音声・ランプ統合制御装置83が行なってもよい。
肯定判断なら図柄停止コマンドを音声・ランプ統合制御装置83に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して確定図柄を確定表示させる(S53)。
図柄停止コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出を終了させ、また演出図柄制御装置82に図柄停止コマンドを送る。
図21(b)に示すように、音声・ランプ統合制御装置83は、図柄停止コマンドを受信すると(S205:YES)、演出図柄表示装置6を制御して、S201で決めておいた疑似図柄を確定表示させる命令を演出図柄制御装置82に送信する(S206)。
S56の処理の後には、復帰報知フラグが作動中か否かを判断し(S57)、作動中であった場合には(S57:YES)、復帰報知フラグをクリアする(S58)。この復帰報知フラグは状態報知装置16を作動させるためのものであり、詳細は後述する。
続いて、確変フラグがセットされているか否かを判定し(S59)、肯定判断なら確変フラグをクリアする(S60)。否定判断なら(S59:NO)、時短フラグがセットされているか(時間短縮状態か)否かを判定し(S61)、肯定判断なら時短フラグをクリアする(S62)。
S64、S66で否定判断の場合にはリターンする。
図16に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S75)。
条件装置の作動中なら(S75:YES)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S76)。
大入賞口14が開放していなければ(S76:NO)、図17に記載されているように、大当り開始演出中か否かを判断(S77)、インターバル中か否かの判断(S78)、大当り終了演出中か否かの判断(S79)を行い、全て(S77、S78、S79)で否定判断がなされると、大当りした図柄(特別図柄)及び大当りしたときの遊技状態(通常確率状態なのか高確率遊技状態なのか)を記憶し(S80)、大当り開始演出処理(S81)を行う。この大当り開始演出処理では、主制御装置80は音声・ランプ統合制御装置83に大当り開始コマンド信号を送信する。大当り開始コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、パチンコ機50に設けられた発光手段を大当り演出用に激しく発光させるほか、演出図柄制御装置82に信号を送信して、演出図柄表示装置6に大当り開始演出を表示させる。
なお、上記したように復帰報知フラグが立っているかいなかの判断処理(S57)及び復帰報知フラグを終了させる処理(S58)は、確定図柄表示設定処理(S55)の後に行なっているが(大当り遊技の開始前)、S81の処理の後(大当り遊技開始とともに)に行なう構成にしてもよい。
大入賞口開放コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82と共にラウンド演出を行う。
インターバル演出中であった場合には(S78:YES)、インターバル演出の終了時間か否かを判断し(S84)、肯定判断(S80:YES)であった場合には、大入賞口14を開放する処理(S85)を行う。なお、主制御装置80は大入賞口14の開放と共に音声・ランプ統合制御装置83に大入賞口開放コマンド(ラウンド開始コマンド)を送信する。
大入賞口開放コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82と共にラウンド演出を行う。
S88の処理の後は、最終ラウンドであったか否かを判断し(S89)、否定判断なら大当たりインターバル処理(S90)により、大入賞口14を所定時間閉鎖する処理を行い。
S92の処理終了後には、S55で特別図柄表示装置9に確定表示させ80で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S93:YES)、確変フラグ・時短フラグ作動処理(S94)を行い、確変フラグ、時短フラグ、開放延長フラグをセットし、時短回数カウンタの値を100にセットする。
確変図柄でないときは(S93:NO)、時短フラグ作動処理(S95)により時短フラグ、開放延長フラグをセットし、時短回数カウンタの値を100にセットする。
S94又はS95の処理の後は、音声・ランプ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S96)。
図18には記載されていないが、パチンコ機50の電源が投入されるとCPUのセキュリティーチェックが行なわれ、その後、図18に記載されているようにスタックポインタを初期値に設定する(S100)。なお、本実施例では初期値が8000Hに設定されている。
S100の処理の後は、電源投入時に必要な設定である、割込みモードの設定(S101)、内蔵RAMのアクセス許可(S102)、電源断フラグのクリア(S103)が行なわれる。
S103の処理の後は、RAMクリア信号が入力されたか否かを判断する(S104)。RAMクリア信号は、図示省略するRAMクリアスイッチを押しながら、パチンコ機50の電源を投入するための電源スイッチ(図示省略)を押すことで(電源を投入することで)出力される信号である。
なお、このRAMクリア信号の読み込みは、この1回だけ行なわれるだけであり、それ以降には読み込みされない。
S104の判定でRAMクリア信号の入力があったと判断されれば、RAMの初期化をするため処理が行われ、入力がないと判断されれば電源が遮断される直前のRAMの状態から遊技が再開されるための処理が行われる。
このRAMにはパチンコ機50の遊技状態に関する情報が含まれており、上述したようにパチンコ機50の電源(通常電源)が遮断された場合でもバックアップ電源により、このRAMに記憶された情報が所定時間、保持される。
よって、電源遮断直前の遊技状態が大当り遊技中であった場合には大当り遊技中から、高確率遊技状態であった場合には高確率遊技状態から遊技が再開可能であり、突然の停電などで遊技者に不利益を与えることはない。
S108の処理の後には、復帰報知フラグを作動させる処理を行なう(S109)。なお、この復帰報知フラグを作動させる処理は、この時点で必ず行う必要はなく、S107の処理以降でS112の処理以前ではあれば、いつ行なってもよい。
つまり、復帰報知フラグを作動させる処理は、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理中(処理に起因して)に行なわれるように設定される。
S109の処理の後はサブ制御装置である音声・ランプ統合制御装置83、演出図柄制御装置82、電源断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信し(S110)、CPU周辺デバイスの初期設定(S111)、割込み許可設定を行なって(S112)、遊技が開始される。なお、ここでいう遊技の開始とは図12に記載した処理を行なうということである。
電源断発生時には、ノンマスカブル割込みが発生し、以下の処理が行われる。
まず、電源断フラグを設定し(S120)、RAM判定値を算出し、保存(S121)、電源断時の発生情報の保存(S122)、内蔵RAMのアクセス禁止とし(S123)、電源ダウンに備える。
状態報知装置16とは、上述したように遊技盤1の下方に設けられており、LEDにより構成されている。
なお、本実施例では、通常、この状態報知装置16は作動せずに(LEDは点灯していない)、特定の状態が発生すると作動する(LEDが点灯する)構成になっている。
この特定の状態とは、復帰報知フラグが作動中であり、且つ、高確率状態のとき(高確率状態になったとき)である。
制御方法としては、図20に記載しているように、まず、復帰報知フラグが作動中か否かを判断し(S130)、作動中であった場合には(S130:YES)、確変フラグが作動したか否か(作動中か否か)を判断する(S131)。S131の判定で肯定判断がなされると状態報知装置16を作動させる処理を行う(S132)。S130及びS131の判定で否定判断がなされると状態報知装置16が作動中か否か判断する(S133)。S133の判定で肯定判断がなされると状態報知装置16を終了させる処理を行って(S134)、リターンに抜け、S133で否定判断がなされるとS134の処理を行わずリターンに抜ける。
図22に記載するように確変大当りによって発生した大当り遊技が終了すると確変フラグが作動して、大当りの抽選確率が高い高確率状態になる。なお、図示するように高確率状態中に再び確変大当りが発生しても、その大当り遊技中には確変フラグは一旦終了され、大当り遊技終了後に再び確変フラグが作動して高確率状態になる。その後の通常大当りの発生及び確変大当りの発生による遊技状態は図示の通りである。なお、ここまでの遊技状態では、図示するように復帰報知フラグ、状態報知装置16の状態は作動しない。
高確率遊技状態中に停電などによりパチンコ機50の電源が遮断され、その後、電源が復帰された場合には、電源遮断直前の遊技状態が高確率状態であるので確変フラグが作動し、遊技者に不利益を与えることはない。また、電源復帰後には、復帰報知フラグも作動する。そして、上述したように、復帰報知フラグと確変フラグの両方が作動しているので、状態報知装置16が作動する。
この状態報知装置16は、図示するように高確率状態が終了(確変フラグあるいは復帰報知フラグが終了)するまで作動を継続する。
なお、復帰報知フラグは上述したように、次に発生する大当りに起因して終了する。
上述したように(図26に示すように)、従来の構成では、確変大当りが発生し、その大当り遊技中にパチンコ機50の電源が遮断された場合には、電源復帰後に高確率状態になっても、そのことを報知出来なかったが、本構成にすることで報知が可能になる。
図23に記載するように、確変大当り遊技中に電源が遮断され、その後、復帰した場合には、復帰報知フラグが作動する。なお、大当り遊技中は確変大当りであっても確変フラグは作動しないので、電源が復帰しても確変フラグは作動しない。
電源復帰後、大当り遊技が継続され、大当り遊技が終了すると確変フラグが作動して、高確率状態になる。つまり、どの大当りであったか(何の特別図柄で大当りしたか)もRAMに記憶されており、バックアップ電源により、その情報の記憶も維持される。
確変フラグが作動することで、復帰報知フラグと確変フラグの両方が作動することになるので、状態報知装置16が作動する。状態報知装置16は、図示するように高確率状態が終了(確変フラグあるいは復帰報知フラグが終了)するまで作動を継続する。
このように、従来は報知できなかった場合でも報知できるので、不正を監視する第三者は、パチンコ店の開店直後に状態報知装置16を見るだけで、モーニングと言われる不正が行われているか否かを容易に判断できるようになる。
つまり、図23に記載しているように通常確率状態にパチンコ機50の電源が遮断され、その後、復帰し、復帰後に確変大当りが発生した場合には、大当り遊技終了後に状態報知装置16が作動してしまい、その作動している状態報知装置16を遊技者が見て、現在が高確率遊技であることが分かってしまうのでは、という懸念である。
しかし、上述したように、復帰報知フラグは大当りの発生に起因して終了するので、図示するように、大当り遊技終了後にはクリアされており(非作動)、大当り遊技終了後に確変フラグが作動して高確率遊技状態になっても、状態報知装置16は作動しない(復帰報知フラグが作動していないから)ので、非報知タイプの遊技機が成り立つ。
つまり、本構成は、非報知タイプの遊技機における問題点(不正が行われているか否かが容易に判断できない)を解決しつつも、非報知タイプを完全に成り立たせることが出来る発明である。
図24(a)が通常確率遊技状態中における演出図柄表示装置6に表示される画像であり、図24(b)が高確率遊技状態中における演出図柄表示装置6に表示される画像である。
図示するように図24(a)と図24(b)の背景は全く同じである。なお、色合いも全く同じである。なお、当然ながら停止する疑似図柄は、1回の抽選毎に異なる。
なお、背景画像が複数種類ある場合でも、通常確率遊技状態の画像と高確率遊技状態の画像は同じである。
つまり、通常確率遊技状態で背景画像が山の画像と海の画像の2種類があれば、高確率遊技状態でも背景画像が山の画像と海の画像の2種類ということである。また、山から海、海から山の切り替え条件や、山と海の出現率も同様である。
つまり、遊技者には演出図柄表示装置6に表示される画像を見ても、現状が通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか判別できないようになっている。
また、本実施例では、上述したように、確変大当りであっても通常大当りであっても、大当り遊技終了から特別図柄が100回転するまでの間だけ、変動短縮機能、開放延長機能が作動するので、演出図柄表示装置6に表示される内容だけではなく、変動時間や第2始動口12の開放時間でも遊技者には、現在が、通常確率遊技状態なのか高確率遊技状態なのか判別出来ない構成になっている。
別実施例では、実施例とは異なり、状態報知装置16は、通常でも作動している例である。
ただ、この別実施例では、通常時と特定時(復帰報知フラグが作動中であり、且つ、確変フラグが作動しているとき)とで状態報知装置16の報知態様異なる構成になっている。
なお、この別実施例は、実施例の図20に記載の処理に変えて図25に記載の処理を行うことで行う(つまり、他の部分は実施例と同じ)。
図25に記載しているように、まずは、復帰報知フラグが作動中か否かを判断し(S230)、復帰報知フラグが作動中であった場合には(S230:YES)、確変フラグが作動中か(作動したか)を判断する(S231)。確変フラグも作動中であった場合には(S231:YES)、状態報知装置16を特別報知パターンにて報知させる処理を行う(S232)。
S230及びS231の判断で否定判断がなされると大当り中か否かが判定される(S233)。大当り遊技中であった場合には(S233:YES)、状態報知装置16の作動を終了させる処理を行う(S234)。なお、このとき、既に状態報知装置16の作動が終了している場合もある。
S223の判定で否定判断がなされると状態報知装置16が特別報知パターンにて報知しているか否かを判断する(S235)。特別報知パターンにて報知していた場合には(S235:YES)、特別報知パターンを終了させ、通常報知パターンで報知させる処理が行われ(S236)、特別報知パターンにて報知されていない場合(S235:NO)には、リターンに抜ける。
なお、特別報知パターンでの報知は高確率遊技が終了するまで継続される。
なお、この別実施例では、通常報知パターンはLEDが青色で発光し、特別報知パターンはLEDが赤色で発光するようにしているが、色で異ならすのではなく点滅速度で異ならすようにしてもよい。
なお、別実施例では、大当り遊技中には状態報知装置16は作動しない構成にしているが、通常報知パターンで報知させる構成にしてもよいし、通常報知パターン、特別報知パターンとは異なる報知パターンにて報知させる構成にしてもよい(例えば、黄色でLEDを点滅させるなど)。
この別実施例の構成でも実施例と同様な効果を奏する。
3・・・・遊技領域
6・・・・演出図柄表示装置
7・・・・普通図柄表示装置
9・・・・特別図柄表示装置
11・・・第1始動口
12・・・第2始動口
14・・・大入賞口
16・・・状態報知装置
50・・・パチンコ機
51・・・外枠
52・・・前枠
64・・・発射ハンドル
70・・・内枠
73・・・払出装置
80・・・主制御装置
81・・・払出制御装置
82・・・演出図柄制御装置(サブ制御装置)
83・・・音声・ランプ統合制御装置(サブ制御装置)
85・・・電源基板
110・・停電検出回路(停電検出手段)
111・・遮断時リセット回路
112・・タイマ1回路
113・・タイマ2回路
114・・投入時リセット回路
115・・バックアップ電源回路
Claims (3)
- 遊技機全体の制御を司る主制御装置と、
遊技機の電源が遮断された場合に、遊技機の電源が遮断される直前の前記主制御装置によって制御される遊技状態に関する情報を記憶し、遊技機の電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるバックアップ手段と、を備え、
前記主制御装置は、遊技球が始動口に入球した際に抽出する乱数値によって、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの抽選(以下、「特別遊技抽選」という)及び前記特別遊技終了後に前記特別遊技抽選の当る確率が高い状態である高確率状態にするか否かの抽選を行い、
前記乱数値の更新を前記主制御装置のメイン処理にて行う弾球遊技機において、
前記主制御装置が制御する状態報知手段を設け、
該状態報知手段は、復帰報知フラグが設定されている状態で、且つ、遊技状態が高確率状態になると作動するように設定し、
前記主制御装置に備えられた前記復帰報知フラグは、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理の実行に起因して設定することで、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理後に実行される前記メイン処理時には設定されているようにし、設定されている前記復帰報知フラグは、前記特別遊技の開始に起因してクリアされるようにしたことを特徴とする弾球遊技機。 - 遊技機全体の制御を司る主制御装置と、
遊技機の電源が遮断された場合に、遊技機の電源が遮断される直前の前記主制御装置によって制御される遊技状態に関する情報を記憶し、遊技機の電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるバックアップ手段と、を備え、
前記主制御装置は、遊技球が始動口に入球した際に抽出する乱数値によって、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの抽選(以下、「特別遊技抽選」という)及び前記特別遊技終了後に前記特別遊技抽選の当る確率が高い状態である高確率状態にするか否かの抽選を行い、
前記乱数値の更新を前記主制御装置のメイン処理にて行う弾球遊技機において、
前記主制御装置が制御する状態報知手段を設け、
該状態報知手段は、前記特別遊技抽選の抽選確率が通常確率である通常確率状態時及び該通常確率状態時より遊技機の電源が遮断されないまま前記特別遊技終了後に高確率状態になった場合における高確率状態時では、通常報知パターンで報知し、復帰報知フラグが設定されている状態で、且つ、遊技状態が高確率状態になった場合における高確率状態時では、前記通常報知パターンとは異なる特別報知パターンで報知するように設定し、
前記主制御装置に備えられた前記復帰報知フラグは、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理の実行に起因して設定することで、電源遮断直前の遊技状態から遊技を再開させるための処理後に実行される前記メイン処理時には設定されているようにし、設定されている前記復帰報知フラグは、前記特別遊技の開始に起因してクリアされるようにしたことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記主制御装置から送られるコマンドをもとに遊技機に設けられた演出図柄表示装置の制御を行うサブ制御装置を備え、
前記主制御装置は、前記特別遊技抽選の抽選結果を特別図柄の確定表示によって報知するほか、前記特別遊技抽選の抽選結果を含む表示制御コマンドを前記サブ制御装置に送信し、
前記表示制御コマンドを受信したサブ制御装置は、前記表示制御コマンドに応じて前記特別図柄の疑似演出を行う疑似図柄を前記演出図柄表示装置に表示させるための制御を行い、
前記演出図柄表示装置に表示される前記疑似図柄による演出表示は、通常確率状態時と高確率状態時とで異ならせないように設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機。
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