JP2016150089A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2016150089A
JP2016150089A JP2015028524A JP2015028524A JP2016150089A JP 2016150089 A JP2016150089 A JP 2016150089A JP 2015028524 A JP2015028524 A JP 2015028524A JP 2015028524 A JP2015028524 A JP 2015028524A JP 2016150089 A JP2016150089 A JP 2016150089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
special symbol
random number
ball
start port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015028524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6592683B2 (ja
JP2016150089A5 (ja
Inventor
海野 達也
Tatsuya Unno
達也 海野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takao Co Ltd
Original Assignee
Takao Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takao Co Ltd filed Critical Takao Co Ltd
Priority to JP2015028524A priority Critical patent/JP6592683B2/ja
Publication of JP2016150089A publication Critical patent/JP2016150089A/ja
Publication of JP2016150089A5 publication Critical patent/JP2016150089A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6592683B2 publication Critical patent/JP6592683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】特別図柄を2種類有する弾球遊技機において、遊技者にとって不利な大当たり遊技が発生しやすい方の特別図柄で当る比率を遊技者に技量により変更させることを可能とする。
【解決手段】本発明の弾球遊技機は、第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数が、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも多い。第1保留手段に最大数たまった状態で発射を継続すれば、第1始動口へ入賞しても乱数値が記憶されないが、第2保留手段には更に乱数値を記憶することが可能である。これにより、第2始動口への入賞に起因する当否判定の頻度を、第1始動口への入賞に起因する当否判定の頻度よりも高めることが可能となり、第1大当りに偏るのを防止できる。一方、第1始動口への入賞に起因する乱数値が記憶されないのを嫌う遊技者は、第1保留手段に最大数記憶された場合に発射を停止すればいい。
【選択図】 図17

Description

本発明は、弾球遊技機に関するものであり、より詳しくは、遊技領域に2種類の始動口を備え、それぞれに対応する特別図柄の変動を行い、当った際に発生する大当りは、一方の始動入賞に起因して発生したものよりも他方の始動入賞に起因して発生したものの方が、遊技者にとって有利なものとして設定されている遊技機に関する。
近年の遊技機は、遊技領域に2種類の始動口を備えたものがある(例えば特許文献1)。こうした遊技機では、各始動口に遊技球が入賞すると、それぞれ対応する特別図柄が変動し、所定の当り態様で停止すると、大当り遊技(単に大当りともいう)が発生する。こうした多くの遊技機では、一方の始動口(第1始動口)は常に入賞可能に構成され、他方の始動口(第2始動口)は、開閉可能な翼片を備えた普通電動役物として構成され、翼片が開放したときのみ入賞可能に構成されているものが主流である。それぞれの始動入賞にて発生する大当りとして、それぞれ複数の内容(例えばラウンド数や、期待できる出球数が異なる大当り)を持っている機種が多く、第1始動口への入賞により発生した大当りよりも、第2始動口への入賞により発生した大当りの方が、遊技者にとって有利な内容(ラウンド数が多い、期待できる出球数が多い等)のものが選択される確率が高く設定されている。しかも、大当りの終了後には、特別図柄が所定回数変動されるまで開放延長状態(第2始動口の翼片が開放状態となる時間・頻度が高まる状態)となる構成の機種が多く、開放延長状態においては第2始動口への入賞が極めて容易となる。これにより、大当りを得る前においては、遊技者にとって不利な大当りを得やすい状態で遊技が進行するが、ひとたび大当りを得ると、遊技者にとって有利な大当りを得やすい状態となるという、遊技者と遊技店との利益バランスを保ちつつ、メリハリのある遊技性を創出している。
近年このような始動口を2種類備えたタイプとして、遊技球を2種類の始動口に交互に振り分ける振分装置を備えたものがある(例えば特許文献1)。このような遊技機では、通常時に不利な特別図柄(第1特別図柄、または単に第1特図ともいう)と有利な特別図柄(第2特別図柄、または単に第2特図ともいう)を交互に変動させるので、通常時においても、約50%の確率で第2始動口への入賞に起因する大当り(第2大当りと呼ぶことにする)が発生させることが可能となる。なお、こうした遊技機ではいわゆる連荘状態においては第1始動口への入球に起因する大当り(第1大当りと呼ぶことにする)が発生しないように、振分装置とは打ち分け可能な位置に別途、第2始動口を設け、連荘状態においては該第2始動口を狙うことにより、メリハリのある遊技性を実現する機種が多い。
特開2010−104565号公報
しかしながら、第1始動口が常時入賞可能な入賞口、第2始動口が普通電動役物として構成された遊技機では、通常時の開放延長作動時に比べ不利な状態にすることで、第2大当りを有利にすることを可能にしているが、特許文献1のような構成であると、連荘中に有利にしようと思うと、第1大当りを更に不利にする必要がある。すなわち、出玉性能は上限が定められているので、連荘中は100%、第2大当りが発生し、通常状態においても50%の確率で第2大当りが発生する遊技機において前記メリハリをつけようとすると、相対的に第1大当りを更に不利にする必要が生じる。この結果、第1大当りが発生しても全然うれしくなくなってしまう可能性があり、更に第1当りが偏って発生すると遊技の趣向性を損なう危険がある。
本発明は、係る課題に鑑みなされたもので、第1特別図柄で当る比率を遊技者に技量により変更させることを可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明は、遊技領域に設けられた第1始動口と、遊技領域の、前記第1始動口とは異なる位置に設けられた第2始動口と、遊技領域に対して発射された遊技球が入球可能な入球口を備え、該入球口から遊技球が入球すると、該遊技球を、前記第1始動口および前記第2始動口に交互に振り分けて入球させる振分装置と、前記第1始動口への入球に起因して抽出された乱数値を記憶可能な第1保留手段と、前記第2始動口への入球に起因して抽出された乱数値を複数記憶可能な第2保留手段と、前記各乱数値に基づいて、変動表示の後に確定表示する特別図柄を設定する特別図柄設定手段と、該特別図柄設定手段によって設定された特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、前記第1保留手段・第2保留手段に記憶されている乱数値を順に参照し、該各乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、前記特別図柄設定手段により確定表示された特別図柄が、予め当りと設定された特別図柄であった場合には、大当り遊技を発生させるものであって、前記第1始動口への入球に起因して発生される大当り遊技は、前記第2始動口への入球に起因して発生される大当り遊技よりも遊技者に有利な内容となっている大当り遊技発生手段と、を備えた弾球遊技機において、前記第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数は、前記第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも多いことを特徴とする。
ここで、大当り遊技発生手段によって発生される大当り遊技は、1種類でなくても良い。そして、大当り遊技が複数種類ある場合、「前記第1始動口への入球に起因して発生される大当り遊技は、前記第2始動口への入球に起因して発生される大当り遊技よりも遊技者に有利な内容」とは、第1大当りの全てが、どの第2大当りよりもその内容が遊技者にとって有利という意味に限らない。例えば、殆どの第2大当り遊技は、その内容が第1大当りの内容と同じだが、1種類のみ、第1大当りのどれよりも、遊技者にとって不利(以下、有利・不利と言えば、それぞれ「遊技者にとっての有利・不利」を指すものとする)な内容のものがある、という態様も含まれる。また、第1始動口、第2始動口などの第1、第2の数字は、両者を区別し、第1大当り、第2大当りとの対応を示すために付されているに過ぎない。従って、呼称上、例えば「始動口1」と「始動口2」に交互に振り分けて入賞が行なわれ、「始動口1」への入球に起因して発生する大当りの方が、「始動口2」への入球に起因して発生する大当りの方が有利に構成されている遊技機においては、「始動口1」が本発明の第2始動口に対応し、「始動口2」が本発明の第1始動口に対応する。また、振分装置が「該入球口から遊技球が入球すると、該遊技球を、前記第1始動口および前記第2始動口に交互に振り分けて入球させる」とは、例えば最初に前記入球した遊技球を第1始動口に振り分けた場合には、次に入球した遊技球を第2始動口に振り分け、更にその次に入球した遊技球を第1始動口に振り分ける、という意味である。
請求項2に記載の本発明は、遊技領域に設けられた第1始動口と、遊技領域の、前記第1始動口とは異なる位置に設けられた第2始動口と、遊技領域に対して発射された遊技球が入球可能な入球口を備え、該入球口から遊技球が入球すると、該遊技球を、前記第1始動口および前記第2始動口に交互に振り分けて入球させる振分装置と、前記第1始動口への入球に起因して乱数値を抽出する乱数抽出手段と、前記第2始動口への入球に起因して抽出された乱数値を複数記憶可能な第2保留手段と、前記各乱数値に基づいて、変動表示の後に確定表示する特別図柄を設定する特別図柄設定手段と、該特別図柄設定手段によって設定された特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、前記第2保留手段に記憶されている乱数値を発生順に参照し、該各乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、前記特別図柄設定手段により確定表示された特別図柄が、予め当りと設定された特別図柄であった場合には、大当り遊技を発生させるものであって、前記第1始動口への入球に起因して発生される大当り遊技は、前記第2始動口への入球に起因して発生される大当り遊技よりも遊技者に有利な内容となっている大当り遊技発生手段と、を備えた弾球遊技機において、前記当否判定手段は、前記大当り遊技が発生されておらず且つ前記第2保留手段に乱数値が保存されていない場合に限り、前記乱数発生手段が発生させた乱数値に基づいて当否判定を行うものであることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の弾球遊技機において、前記第1保留手段に記憶されている前記乱数値の個数および前記第2保留手段に記憶されている前記乱数値の個数の合算値が多いほど、前記変動表示の平均時間として短い値を設定する変動パターン決定手段を備え、該変動パターン決定手段は、前記第2保留手段に記憶されている前記乱数値の個数が、前記第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも1多い場合に、同数の合算値において設定される変動表示の平均時間よりも長い値を設定するものであることを特徴とする。
ここで「乱数値の個数の合算値が多いほど、前記変動表示の平均時間として短い値を設定する」とは、「合算値が1増えると、設定される変動表示の平均時間(単に変動時間ともいう)が必ず短くなる」という意味ではない。例えば合算値が0〜2個の場合は30秒だが3〜6個の場合は平均10秒となるように変動時間が設定されるという態様も含まれる。また「同数の合算値において設定される変動表示の平均時間よりも長い値を設定する」とは、本来、その合算値ならば設定されるはずの比較的短い変動時間よりも、長い値が変動時間として設定されることを指す。例えば、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数を2個、第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数を4個と仮定し、保留記憶された乱数値の個数の合算値が3個以上で変動短縮する構成とする。請求項3の構成によれば、第2保留手段に記憶されている乱数値の個数が3個であれば、合算が3個以上であるにもかかわらず変動短縮しないという意味である。なお、ここでは説明を単純にするために変動時間を各1種類としたが、複数種類でもよい。「長い値」も複数種類でよく、その場合は平均時間で考えるものとする。従って、設定される時間の中に、本来の合算値で設定される時間よりも短いものが存在してもよい。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の弾球遊技機において、前記振分装置は、前記入球口に遊技球が入ったことを検出する入球検出手段と、前記入球口に入った遊技球を、前記第1始動口または前記第2始動口に振り分けるための振分部材と、該振分部材を制御して、前記入球口に入った遊技球を前記第1始動口または前記第2始動口に振り分ける振分部材制御手段と、を備えたものであり、該振分部材制御手段は、当該弾球遊技機の電源が投入されると、前記振分部材を前記第2始動口に振り分け、前記入球検出手段により前記入球口に遊技球が入ったことが検出されると、前記第1始動口に振り分ける状態になっている場合は前記第2始動口に振り分け、前記第2始動口に振り分ける状態になっている場合は前記第1始動口に振り分けるように前記振分部材を制御するものであることを特徴とする。
以下の説明では、第1保留手段、第2保留手段のいずれにも乱数値が記憶されていない状態から、振分装置の入球口に遊技球が入球していく状況を想定するものとする。
請求項1に記載の弾球遊技機によれば、第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数が、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも多いので、第1保留手段に最大数たまった状態で発射を継続すれば、第1始動口へ入賞しても乱数値が記憶されないが、第2保留手段には更に乱数値を記憶することが可能であるため、第2始動口への入賞については乱数値が記憶される。これにより、第2始動口への入賞に起因する当否判定の頻度を、第1始動口への入賞に起因する当否判定の頻度よりも高めることが可能となり、第1大当りに偏るのを防止することができる。一方、第1始動口への入賞に起因する乱数値が記憶されないのを嫌う遊技者は、第1保留手段に最大数記憶された場合に発射を停止すればいい。このように、遊技者の嗜好や気分に応じて打ち方を替えることにより、遊技の趣向性を損なうのを防ぐことが可能となる。なお、第1始動口への入賞に起因する乱数値が記憶されないのを嫌う遊技者は、「有利でない大当りが発生しても構わない」と思っていることになるが、このような遊技者は存在し得る。例えば、第1保留手段が満タンでも構わず打ち続けた結果、第2特別図柄の変動率は上がったものの、数百回、特別図柄を変動させても当らなかったとする。こうした場合に、「第1始動口に入ったものの第1保留手段に記憶されなかった乱数値の中に、当りだったものがあったに違いない」と考える遊技者がいることは十分考えられる。このような経験をした遊技者は「自分にとって有利でない大当りでもいいから発生して欲しい」と考える可能性がある。
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機を更に特殊にしたものである。すなわち、第1始動口へ入賞すると乱数値が発生するが、第1保留手段が存在しないため、第1始動口への入球に起因する当否判定は、大当たり遊技中ではなく、且つ第2保留手段に乱数値が記憶されていない状況で第1始動口へ入球した場合に限られる。このような遊技機においては、第1始動口への入賞に起因する当否判定を行わせたくない遊技者は、図柄変動が行なわれている状態や、第2保留手段に乱数値が記憶されている状態で第1始動口へ入賞させれば、第1大当りが発生するのを防止することができる。一方、第1始動口への入賞に起因して当否判定が行なわれないのを嫌う遊技者は、第2保留手段に乱数値が記憶されておらず且つ特別図柄が変動されていない状態で発射すればいい。
請求項3に記載の遊技機では、第2保留手段に記憶されている乱数値の個数が、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも1多い場合に、両保留手段に記憶されている乱数値の個数の合算値において設定される変動表示の時間よりも長い値を設定する。このような構成によれば、第2保留手段に記憶される乱数値を多くしやすくなる。例えば、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数を2個、第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数を4個とすると、第2保留手段に記憶された乱数値が4個になった状態で開始された変動表示は、時間が長くなる。そして次に入球口に入球した遊技球は第1始動口に振り分けられるが、第1保留手段には既に乱数値が2個保留されている可能性が高いので、該入球しても乱数値は記憶されない。一方、更に入球口に入球した遊技球は第2始動口に振り分けられるが、前記「開始された変動表示」により第2保留手段には空きがあるので乱数値を記憶することができる。従って、請求項3に記載の遊技機によれば、第2始動口への入賞に起因する当否判定の頻度を高めやすいものとなる。なお、このように変動表示の時間を長くするのを、第2保留手段に記憶された乱数値に基づく変動に限定してもよい(つまり第1保留手段に記憶された乱数値に基づく変動は長くしない)。こうしても、振分装置により第1始動口側に振り分けられた遊技球が第1始動口に入球しても、第2特別図柄が長時間変動されていることにより、第1保留手段は満タンである可能性が高く、第2始動口への入賞に起因する当否判定の頻度を高めやすいものとなる。また、本請求項の記載には反するが、第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも1多い状態で開始された変動表示の時間を長くしてもよい。
請求項4に記載の遊技機では、入球口に入った遊技球を第1始動口または第2始動口に振り分ける振分部材が振分部材制御手段により駆動される。なお、請求項1〜3に記載の遊技機では振分部材が駆動されない構成、例えば遊技球の重さによって自動的に第1始動口または第2始動口に振り分けられる構成も含まれる(第1実施例で後述)。請求項4の遊技機に話を戻す。振分部材制御手段は、当該弾球遊技機の電源が投入されると、第2始動口に振り分けるように振分部材を駆動する。このように構成された遊技機によれば、電源投入時の振分装置の状態を、第2始動口に振り分ける状態に固定することができる。こうすることにより、例えば遊技中に電源断が発生し、それが復旧された場合に、遊技者が「電源断の前には第2始動口に振り分ける状態になっていたのに、復旧したら第1始動口に振り分ける状態になっている」などと苦情を受けるのを防止することができる。
本発明の第1実施例のパチンコ機50の正面図 パチンコ機50の遊技盤1の正面図 交互振分式始動口装置100の説明図 パチンコ機50の電気構成図 パチンコ機50の主制御装置80により実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート パチンコ機50の主制御装置80により実行される始動入賞確認処理の概要を示すフローチャート パチンコ機50の主制御装置80により実行される当否判定処理の概要を示すフローチャート1 パチンコ機50の主制御装置80により実行される当否判定処理の概要を示すフローチャート2 パチンコ機50の主制御装置80により実行される当否判定処理の概要を示すフローチャート3 パチンコ機50の主制御装置80により実行される当否判定処理の概要を示すフローチャート4 パチンコ機50の主制御装置80により実行される特別遊技処理の概要を示すフローチャート1 パチンコ機50の主制御装置80により実行される特別遊技処理の概要を示すフローチャート2 パチンコ機50の主制御装置80により実行される特別遊技処理の概要を示すフローチャート3 (a)は大当り図柄決定用乱数の値と第1特別図柄の関係を示すテーブル、(b)は大当り図柄決定用乱数の値と第2特別図柄の関係を示すテーブル パチンコ機50の主制御装置80により実行される変動パターン決定処理の概要を示すフローチャート (a)は通常の変動パターン決定用テーブル、(b)は特別テーブル 始動入賞に応じて保留図柄が表示されていく様子を示す説明図 本発明の第2実施例の交互振分式始動口装置100の説明図 第2実施例のパチンコ機50の電気構成図 主制御装置80で実行される2処理の概要を示すフローチャートであり、(a)は振分装置駆動処理、(b)は振分装置初期化処理 第2実施例のパチンコ機50の主制御装置80で実行される電源投入時処理の概要を示すフローチャート
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[第1実施例]
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,精算表示装置59が設けられている。なお、図1の49は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠49に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり擬似図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の右方には、ゲート17と第2始動口13とがユニット化された複合入賞装置が配置され、第2始動口13は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は規制部材40に阻害され、第2始動口13に入球できない構成となっている。センターケース5の下には、交互振分式作動装置100が配置されている。交互振分式作動装置100(単に振分装置100ともいう)は、その入球口27から入った遊技球を第1始動口11、第2始動口12に交互に入球させるもので、いずれかの始動口に必ず入球する。交互振分式作動装置100については後述する。
センターケース5の右方やや下には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7・普通図柄保留数表示装置8・第1特別図柄保留数表示装置18・および第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10が配置されている。
交互振分式作動装置100の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。なお、複合入賞装置を狙って遊技領域3の右側を狙って打っても(いわゆる右打ちをしても)、大入賞口14や入球口27には入球させることができない釘4配列となっている。また、交互振分式作動装置100の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、及び第3左入賞口33が設けられ、複合入賞装置の下方には右入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
交互振分式作動装置100について図3に示す。図3(a)〜図3(g)はいずれも交互振分式作動装置100の前面を切断した断面図となっている。なお、該前面は透明にされており、切断せずとも交互振分式作動装置100の内部は図2に示したように遊技者から視認可能となっている。交互振分式作動装置100の内部には3枚の羽根を有し、点Pを軸として回転可能な回転体102が設けられている。符号104,106は本図の手前に向かって柱状に突設されたストッパーであり、回転体102の羽に当接することにより、回転体102の回転角度を規制する。そして回転体102の左下に第1始動口11、回転体102の右下に第2始動口12が設けられている。
図3(a)の状態から入球口27に遊技球Qが入った状態が図3(b)である。遊技球Qは回転体102を右回りに回転させつつ、交互振分式作動装置100内の左側の区域に入っていく(図3(c))。遊技球Qは自身の重みにより回転体102を左回りに回転させて第1始動口11に入る(図3(d))。このとき、回転体102はストッパー104によりそれ以上の回転が妨げられるので、回転体102は図3(d)の姿勢で止まる。
図3(d)の状態から入球口27に遊技球Qが入ると(図3(e))、回転体102の上にある羽根が左に寄っていることにより、遊技球Qは交互振分式作動装置100内の右側の区域に入っていく(図3(f))。そして遊技球Qは自身の重みにより回転体102を右回りに回転させて第2始動口12に入る(図3(g))。このとき、回転体102はストッパー106によりそれ以上の回転が妨げられ、回転体102は図3(g)の姿勢で止まる。図3(g)の状態から入球口27に遊技球Qが入ると(図3(e))、回転体102の上にある羽根が右に寄っていることにより、交互振分式作動装置100内の左側の区域に入っていき(図3(b))、以下同様となる。つまり、交互振分式作動装置100は、入球口27から入った遊技球を、第1始動口11、又は第2始動口12へと、交互に入球させていく。なお、図3(a)の状態では回転体102の上の羽根は左右のほぼ中央に位置しているので、入球口27に遊技球Qが入った場合に、図3(b)の状態ではなく、図3(e)の状態になる可能性もある。どちらの状態になるかは、入球口27に入って来た遊技球Qの勢いや回転などによる。図3(a)の状態から図3(e)の状態になると、第2始動口12への入球が先に発生するだけで、交互振分式作動装置100が、第1始動口11、又は第2始動口12へと、交互に入球させていくものであることに変わりはない。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、第2始動口13に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ13a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31aの検出信号が入力される。なお、左入賞口スイッチ31aの名称および符号は第1左入賞口31に対応しているが、前記各一般入賞口、すなわち第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に対してそれぞれ入賞口スイッチが設けられており、各一般入賞口に遊技球が入ったことを個別に検出可能に構成されている。
主制御装置80は搭載されたプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、及び普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出センサ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出センサ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は裏配線中継端子板75を介して払出中継端子板76と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払い出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信する。CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67やジョグダイヤル68が接続されている。これらはいずれも遊技機前面に設けられ、遊技者からの操作を受けるためのものであり、遊技者がこれらを操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、擬似図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。主制御装置80および払出制御装置81には電源基板85が接続されており、電源スイッチ(図4では電源SWと表記)86を操作することにより、パチンコ機50への電源投入および電源断が可能にされている。また電源基板85はRAMクリアボタン(図4では電源RAMクリアSWと表記)88を備えており、パチンコ機50が電源断の状態において、RAMクリアボタン88を押しながら電源を投入することにより、主制御装置80および払出制御装置81のRAMを初期化することが可能にされている。RAMクリアボタン88を押すことなく電源を投入すると、電源断時の遊技状態を復旧可能に構成されている(第2実施例で後述)。
メインルーチンを図5に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより繰り返し実行される。本実施形態では、当該メインルーチンが1回起動されるごとにS10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄および普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「299」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「299」までの300個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)については、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「299」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「299」までの300個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が150であったとすると、大当り決定用乱数は「150」「151」「152」・・・「299」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が一巡(300回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする。大当り決定用乱数は、その初期値から+1されていく。そして、再び大当り決定用乱数が一巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「149」になると一巡であるから、「149」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「149」「87」「88」・・・「299」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は、常に「7」である。この当り決定用乱数は普通図柄の抽選に使用し、初期値乱数、大当り決定用乱数、リーチ判定用乱数は特別図柄の抽選に使用し、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数は、普通図柄の抽選・特別図柄の抽選の双方に用いる。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「119」の120個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12、13の入賞の確認、ゲート17の遊技球の通過の確認、及び本実施例のパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12、13に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数は、第1始動口11は2個まで、第2始動口12と第2始動口13を合わせて4個までの計6個としており、各保留記憶が満タンのときに遊技球が対応する始動口に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。当否判定処理(S55)では、特別図柄および普通図柄のそれぞれに対応した当否判定や、当否判定に付随する図柄変動や特別遊技処理などの処理を行なう。この当否判定処理(S55)に続く不正監視処理(S60)は、一般入賞口に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
続く各出力処理(S65)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球信号を送信する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が一巡したときの、初期値乱数の値(0〜299の300通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/300である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
主制御装置80が実行する始動入賞確認処理の概要を図6に示す。当処理はタイマ割込みにより起動されるメインルーチン(図示省略)のサブルーチンの一つとして起動され、該起動が行なわれると、まず第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1特別図柄の保留記憶(第1保留記憶または第1保留ともいう)が満杯(本実施例では2個)か否かを判断する(S105)。
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯態様を1増加させる(S110)。なお、第1特別図柄保留数表示装置18、および第2特別図柄保留数表示装置19は、それぞれ2個、および4個のLEDの点灯または消灯させることにより保留記憶されている数を表すものである。また、S110では第1特別図柄の保留個数が更新されたことを示すコマンド(保留個数コマンド)をサブ統合制御装置83に送信し、S115に移行する。第1始動口11に遊技球が入球していない場合(S100:no)、又は第1保留が満杯の場合(S105:yes)は、そのままS115に移行する。
S115では、第2始動口スイッチ12aまたは第2始動口スイッチ13aの検出信号に基づいて、第2始動口12または第2始動口13に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断なら(S115:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2特別図柄の保留記憶(第2保留記憶または第2保留ともいう)が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯態様を1増加させる(S125)。また、S125では第2特別図柄の保留個数が更新されたことを示すコマンド(保留個数コマンド)をサブ統合制御装置83に送信し、先読み判定処理(S130)を行なって、当処理を終了(リターン)する。先読み判定処理(S130)とは、直前のS125で記憶した大当り決定用乱数を当否判定して、その結果を示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。本来、当否判定はその大当り決定用乱数を使用(消化ともいう)際に行なうので、S130で行なう処理を先読み判定処理と呼んでいる。該コマンドを受信したサブ統合制御装置83では、コマンドに応じて、演出図柄表示装置6に表示する保留記憶の個数表示を変化させるか否かを判断し、該判断結果に応じた個数表示を行なう。図6に戻る。第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)、又は第2特図(特別図柄のこと。以下同様)の保留記憶が満杯の場合(S120:yes)は、そのまま当処理を終了する。
主制御装置80により実行される当否判定処理の内、特別図柄に係る当否判定などを行なう処理の概要を、図7〜9に示す。主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S200)。S200の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S205:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S210:no)、保留記憶(S110かS125による保留記憶)があるか否かを判断する。この保留記憶があれば(S220:yes)、最古の保留記憶が第1保留記憶(S110による保留記憶)か否かを判定し、肯定判定なら、S240に進み、第1保留記憶の数を1減じ、S260にて最古の保留記憶を読み出す(その保留記憶は消去する)。ここでは最古の第1保留記憶を読み出すことになる。S110が否定判定された場合にはS250に進み、第2保留記憶の数を1減じ、S260にて最古の保留記憶を読み出す(その保留記憶は消去する)。ここでは最古の第2保留記憶を読み出すことになる。S260の処理が終了すると、図8のS270にて確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S270:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S275)。ここで当り値の数は10で、7〜16である。大当り決定用乱数の値域が0〜299であれば、当り確率は1/30となる。S270が否定判断された場合(S270:no)は、S280にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する。ここで当り値は7のみである。つまり当り確率は1/300となる。
S275またはS280の判定が行なわれると、S285にて大当りか否かを判定(当否判定)し、肯定判定であれば(S285:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄(当り図柄ともいう)を決定する(S290)。次に変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S295)、大当り設定処理を行う(S300)。大当り設定処理とは、S290で決定した当り図柄に応じて、大当り遊技の内容(大入賞口14の開放パターンなど)を決定する処理である。なお、S285において外れと判定された場合は、変動パターン決定用乱数等によって変動パターンを決定し(S305)、ハズレ設定処理(S310)を行なう。S310のハズレ設定処理では、遊技状態が確変または開放延長の状態であれば、各々のカウンタの値を減算する処理が行なわれる。具体的には、確変状態であれば、確変における最大の変動回数(例えば10000)から減算し、開放延長状態であれば、開放延長における最大の変動回数(例えば100)から減算する。なお、S295及びS305の変動パターン決定処理は、大当り遊技の終了後には特殊な決定の仕方をするが、これについては後述する。
S300、又はS310に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S315)、特別遊技処理に移行する。なお、S315の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄を設定し、その変動表示を開始するが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。また、特別図柄が変動する際には必ず演出図柄も変動され、且つ演出図柄が変動されるときには特別図柄も変動されるので、これらの図柄が変動することを単に「図柄が変動する」とも言う。
図7において特別図柄が変動中(S205:yes)と判定された場合には、図9のS350に移行し、図柄変動時間(S295、又はS305の変動パターンに基づく)が経過したか否かを判定する。否定判断(S350:no)であれば特別遊技処理を行い、肯定判断(S350:yes)であれば確定図柄表示処理(S355)を行なってから特別遊技処理を行う。
図7において確定図柄を表示中と判定された場合(S210:yes)には、図10のS400に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判断(S400:no)であれば特別遊技処理を行い、肯定判断であれば確定図柄表示終了処理(S405)を行なってから大当りになる組合せや否かを判定する(S410)。肯定判断なら確変フラグが1か否かを判定し(S415)、肯定判断なら(S415:yes)確変フラグを0にし(S420)、S425に移行する。否定判断なら(S415:no)そのまま、S425に移行する。
S425では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S425:yes)、S430にて時短フラグを0にし、S435に移行する。時短フラグが1でなければ(S425:no)、そのままS435に移行する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放延長機能をセットする。
S435では、条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。そしてS440にて役物連続作動装置を作動させ、S445にて大当り開始演出処理を行なう。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S410で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は、S450に移行して確変フラグが1か否かを判定する。肯定判断(S450:yes)であれば、確変回数が0か否かを判定する(S455)。確変回数が0であれば(S455:yes)、S460にて確変フラグを0にし、S465に進む。確変フラグが1でないとき(S450:no)、または確変回数が0ではないとき(S455:no)は、そのままS465に移行する。S465では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S465:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S470)。時短回数が0であれば(S470:yes)、S475にて時短フラグを0にしてS480に進む。時短回数が0ではないとき(S470:no)又は時短フラグが1でないとき(S465:no)はそのままS480に移行する。S480では、現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
図11〜12に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中なら(S500:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S505)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S505:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S510)。インターバル中でもない場合は(S510:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S515)。これも否定判断の場合は(S515:no)、大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S520)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S520:yes)、大入賞口開放処理(S525)を行なって当処理を終了(リターン)する。大当り開始演出時間が経過していない場合は(S520:no)、そのまま当処理を終了する。
S505で大入賞口14が開放中であると判定された場合は、図12のS550に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S550:yes)にはS560に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S565)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S550:no)にはS555に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、各ラウンドの最大開放時間は29秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S555:yes)には、S560に合流し、終了していない場合(S555:no)は特別遊技処理を終了する。
図11のS510でインターバル中であると判定された場合は、図12のS570に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S570:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S575)。最終ラウンドであれば(S575:yes)、大当り終了演出処理(S580)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S575:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S585)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S570:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図11のS515で大当りの終了演出中であると判定された場合は、図13のS600に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S600:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S605)、条件装置の作動を停止する(S610)。そしてS615にて大当り終了後に確変状態に移行するか否かを判定し、当り図柄が15ラウンド特定時短有図柄、または2ラウンド特定時短有図柄(これらを確変図柄と呼ぶことにする)のいずれかであれば肯定判断(S615:yes)され、確変回数設定処理(S620)を行なう。ここでは確変回数として10000回が設定される。そして確変フラグに1をセット(S625)し、S630に移行する。当り図柄が15ラウンド通常短有図柄であればS615は否定判断され、そのままS630に移行する。S630では大当り終了後に時短状態に移行するか否かを判定する。当り図柄が15ラウンド特定時短有図柄であれば時短回数は10000回であり、当り図柄が15ラウンド通常時短有図柄であれば時短回数は100回である。そして時短フラグに1をセット(S640)し、S645に移行する。当り図柄が2ラウンド特定時短有図柄だった場合については後述する。S630が否定判断された場合は、そのままS645に移行する。そして、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S645)、状態指定コマンド送信処理を実行(S650)し、特別遊技処理を終了する。状態指定コマンド送信処理(S650)の内容は、S480の処理と同様である。S600にて大当り終了演出時間が経過していないと判断された場合には、そのまま特別遊技処理を終了する。図11で役物連続作動装置が作動していないと判定された場合(S500:no)には特別遊技処理を終了(リターン)する。
S290の当り図柄の決定方法を図14に示す。図14(a)が第1特別図柄、図14(b)が第2特別図柄である。本図に示すように、大当り図柄は10種類あり、図柄1〜図柄4が15ラウンド(本図ではRと記載)特定時短有図柄、図柄5〜図柄6が2ラウンド特定時短有図柄、図柄7〜図柄10が15ラウンド通常時短有図柄となっている。第1特別図柄の場合、大当り図柄決定用乱数(図14(a)では特図1決定用乱数1と記載)が0〜9であれば図柄1、10〜19であれば図柄2、20〜29であれば図柄3、30〜39であれば図柄4、40〜49であれば図柄5、50〜59であれば図柄6、60〜69であれば図柄7、70〜79であれば図柄8、80〜89であれば図柄9、90〜99であれば図柄10が決定される。第2特別図柄の場合、大当り図柄決定用乱数(図14(b)では特図2決定用乱数1と記載)が0〜14であれば図柄1、15〜29であれば図柄2、30〜44であれば図柄3、45〜59であれば図柄4、60〜69であれば図柄7、70〜79であれば図柄8、80〜89であれば図柄9、90〜99であれば図柄10が決定される。つまり、第2特別図柄では、2ラウンド特定時短有図柄が存在せず、確変となる割合が60%となっている。一方、第1特別図柄では、確変となる割合は40%+20%=60%で、第2特別図柄と同じであるが、2ラウンド特定時短有図柄が存在するので、1回の大当りで期待できる出球の平均値が、第2特別図柄により大当りとなった場合に比べて少なくなる。なお、図柄11はハズレ図柄である。
15ラウンド特定時短有図柄が特別図柄表示装置9,10に表示されたことにより発生する大当りは、最大28秒の大入賞口14の開放を15回行なうもので、その終了後には、確率変動機能の作動、特別図柄および普通図柄の変動時間の短縮機能(時間短縮機能または時短機能ともいう)の作動、及び普通電動役物の開放延長機能(単に開放延長機能ともいう)の作動を、いずれも次回の大当りまで継続する。なお、本実施例の遊技機においては、開放延長機能と時短機能は、必ずセットで付与・非付与がなされるので、これらが付与された状態を開放延長状態(あるいは時短状態)という。開放延長機能が作動していない状態で普通図柄が当選すると、第2始動口13の翼片は0.2秒間開放し、開放延長機能が作動している状態で普通図柄が当選すると、第2始動口13の翼片は1秒間の開放を3回繰り返す。15ラウンド通常時短有図柄が特別図柄表示装置9,10に表示されたことにより発生する大当りは、最大28秒の大入賞口14の開放を15回行なうもので、その終了後には、時間短縮機能の作動、及び開放延長機能の作動を、特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、確率変動機能は作動しない。2ラウンド特定時短有図柄が特別図柄表示装置10に表示されたことにより発生する大当りは、2ラウンド突確ともいい、最大2秒の大入賞口14の開放を2回行なうもので、その終了後には、確率変動機能が次回の大当りまで作動する。
図柄変動の時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能については共に、図柄5〜6が表示されることとなった特別図柄が変動を開始した際の遊技状態によって作動・非作動が変化する。すなわち、該変動時の状態が時短が作動した状態であれば、時間短縮機能及び開放延長機能はいずれも次回の大当りまで作動する。一方、該変動時の状態が時短が作動していない状態であれば、時間短縮機能及び開放延長機能はいずれも作動しない。なお、時短機能及び開放延長機能は、これらの作動時に時短回数というカウンタに上限値を設定し、これを特別図柄が変動するごとにカウントダウンし、ゼロになったときに作動を停止させる。15ラウンド通常大当りの際には、時短回数として100がセットされる。時短機能及び開放延長機能を次回の大当りまで作動させる際には、時短回数として1万をセットすることにより、実質的に実現している。なお、前述した「次回の大当りまで確変」は、確変回数として1万をセットすることにより実現している。確変回数は時短回数と同様、特別図柄が変動するごとにカウントダウンされていき、ゼロになったときに確率変動機能の作動が停止される。
当実施例のパチンコ機50で遊技をするには、まず特別図柄を変動させるために、入球口27を狙って遊技球を発射させる。前述したように、第2始動口13を狙って、遊技領域3の右側に遊技球を発射(右打ち)しても、普通図柄が当って翼片が開放しない限り、第2始動口13に入賞させることができないし、また、右打ちをしても釘4に阻害されて入球口27に入球させることができない。そこで遊技領域3の左側を狙って発射することになる。
入球口27に入った遊技球は第1始動口11、第2始動口12に交互に入球していく。例えば最初に入球口27に入った遊技球は第1始動口11に入賞し、次に入球口27に入った遊技球は第2始動口12に入賞し、更にその次に入球口27に入った遊技球は第1始動口11に入賞するといった具合である。但し、前述したように、第1始動口11に係る保留記憶の最大数は2個であり、第2始動口12,13に係る保留記憶の最大数は4個であるため、第1保留記憶が2個の場合に振分装置100により第1始動口11側へ振り分けられると、賞球が払い出されるのみであり、保留記憶は増加しない(これを過剰入賞と呼ぶことにする)。ここから入球口27に入球すると(第2保留記憶数も2個とする)、第2始動口12側へ振り分けられ、3個目の第2保留記憶が発生する。いずれの保留記憶も消化されることなく、更に入球口27に入球すると、第1始動口11側へ振り分けられ、再び過剰入賞が発生する。ここから入球口27に入球すると、第2始動口12側へ振り分けられ、4個目の第2保留記憶が発生する。
大当り中は、保留記憶が消化されない(特別図柄が変動されないため)ので、15ラウンドの大当りのように長時間かかる大当りの場合は、大当り中に入球口27への入球が何度も発生し、大当たりの終了時には、第1保留記憶、第2保留記憶のいずれも満タンの状態、すなわち第1保留記憶が2個、第2保留記憶が4個の状態になっていると考えられる。一方、非大当り時に遊技領域3の左側を狙って発射している場合は、第1保留記憶、第2保留記憶の一方のみが満タンである状態や、双方とも満タンでない状態が発生し得る。そして前者の場合、満タンであるのは最大保留記憶数が少ない第1保留記憶とは限らない。保留記憶は第1保留記憶、第2保留記憶の双方を比べて最も古いものから消化されるので、第1保留記憶が最古の保留記憶であった場合は、第1保留記憶の数が減少し、第1特別図柄の変動が開始され、第1保留記憶を更に1個記憶可能となる。このような事態が発生するか否かは、現在変動されている特別図柄が第1特別図柄、第2特別図柄のいずれであるかや、その変動の時間がどの程度の長さであるかによって決定する。
ここでハズレの場合に特別図柄の変動時間を決定する変動パターン決定処理(図8のS305)について図15を用いて説明する。変動パターン決定処理が起動されるとまずS700にて第2保留記憶の数が3個か否かを判定する。否定判断(S700:no)であれば、S720に進み、通常の変動パターン決定用テーブルを用いて変動パターンを決定する。通常の変動パターン決定用テーブル(通常テーブルともいう)を図16(a)に示す。通常テーブルでは、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合算値、及び変動パターン決定用乱数の値に基づいて変動時間が決定される。すなわち、前記合算値が0〜3個の場合には、変動パターン決定用乱数が0〜255であれば変動時間は15秒となり、変動パターン決定用乱数が256〜511であれば変動時間は20秒となり、変動パターン決定用乱数が512〜765であれば変動時間は25秒となり、変動パターン決定用乱数が766〜1020であれば変動時間は30秒となる。そして前記合算値が4〜6個の場合には、変動パターン決定用乱数の値によらず変動時間は3秒となる。この結果、変動時間の平均値は、前記合算値が0〜3個の場合には、22.5秒となり、前記合算値が4〜6個の場合には3秒となる。
S700が肯定判断、すなわち第2保留記憶の数が3個の場合には、S710に進み、特別テーブルを用いて変動パターンを決定する。特別テーブルを図16(b)に示す。特別テーブルでは、前記合算値などに関係なく、変動パターン決定用乱数の値に基づいて変動時間が決定される。変動パターン決定用乱数が0〜255であれば変動時間は30秒となり、変動パターン決定用乱数が256〜511であれば変動時間は35秒となり、変動パターン決定用乱数が512〜765であれば変動時間は40秒となり、変動パターン決定用乱数が766〜1020であれば変動時間は45秒となる。この結果、変動時間の平均値は、37.5秒となる。
つまり、ハズレの場合(図8のS285:no)、第2保留記憶数が3個なら、変動時間の平均値は最も長くなり、第2保留記憶数が3個ではない場合には、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合算値が少ない(0〜3個)場合には変動時間の平均値はやや短くなり、前記合算値が多い(4〜6個)場合には変動時間の平均値は最も短くなる(なお、当りの場合(S295の変動パターン決定処理)は、保留記憶数の影響を受けることなく、変動時間が決定される。これにより、図柄変動の開始から当たりに至る過程を盛り上げる演出をするための長大な変動時間を設定することが可能にされている)。
以上のように構成された遊技機において、保留記憶が発生していき、それとともに対応する保留図柄が演出図柄表示装置6に表示される様子を図17に示す。まず図17(a)は、左・中・右の3図柄からなる演出図柄91が演出図柄表示装置6の画面上で変動されている様子で、この画面の下部には保留図柄92,93,94,95,96が表示されている。これは保留図柄92〜96の内、円形で示された保留図柄92,94,96が第2保留記憶に対応するもので、四角で示された保留図柄93,95が第1保留記憶に対応するものとなっている。交互振分式作動装置100の作用により、第1保留記憶と第2保留記憶とが交互に発生しており、更に第1保留記憶が2個、第2保留記憶が3個存在することもわかる。また、左に表示された保留図柄ほど、早く発生された保留記憶に対応するものとなっている。すなわち図17(a)では保留図柄92が最も古い保留記憶で、以下、保留図柄93,94、・・・の順に古く、保留図柄96が最も新しい保留記憶となっている。
図17(a)で行われていた図柄変動が続行され、その間に入球口27に2個の入球があった場合を示すのが図17(b)である。図17(a)における最新の保留図柄96が第2保留記憶であったから、前記2個の入球の内の1個目は、交互振分式作動装置100の働きで、第1始動口11へ入球するのだが、既に第1保留記憶が2個存在するため、第1保留記憶は発生しない。この時、第1始動口へ入球したことによる賞球は発生し、また交互振分式作動装置100の回転体102が遊技球を第2始動口12へ振り分ける姿勢となる。前記2個の入球の内の2個目は第2始動口12へ入球する。図17(a)において第2保留記憶は3個存在し、まだ1個分の空きがあるので、第2保留記憶が発生する。この結果、図17(b)に示すように第2保留記憶であることを示す円形の保留図柄97が発生する。
なお、図17(b)には二人の男が戦っている様子が表示されているが、これは左・右の演出図柄91が同じ図柄(ここでは4)で停止される、いわゆるリーチ状態が発生したことに伴い、発生したリーチアクションの一例を示すものである。リーチ状態にならなければこのような演出は発生しないし、リーチ状態になったとしても、これ以外のリーチアクションが発生する場合もある。また、このようなリーチアクションが発生するか否かに関わらず、保留図柄97が発生する前の段階で、遊技者にとって有利な側の保留記憶(ここでは第2保留記憶)を貯められる状態であることを示唆する演出を行ってもよい。この演出は第1保留記憶が2個発生した時点で行うことが可能となり、第1保留記憶が1個になった時点(第1保留記憶の空きが発生した時点)で取りやめると好適である。
図17(b)で行われていた図柄変動が停止された様子を示すのが図17(c)である。ここでは演出図柄91が「424」で停止され、当りの配列(例えば「444」)にならなかったことを示している。なお、図17(b)の状態から図17(c)の状態に至る間に、入球口27に入球しても、第1保留記憶も第2保留記憶も満タンであるため、新たに保留記憶は発生しない。保留記憶が消化されて図柄変動が再開され、更に保留記憶が発生した様子を示すのが図17(d)である。保留記憶は最も古いものから消化されるので、図17(c)において最も左にあった保留図柄92に対応する保留記憶が消化され、保留図柄93〜97が保留図柄1個分、左にずれる。保留図柄92は第2保留記憶に対応するものだったので、第2保留記憶に空きが一つできる。その一方で、第1保留記憶は2個のままなので、第1保留記憶は満タンのままである。従って、図17(c)から図17(d)に至るまでの間に入球口27に何個入球したかに関わらず、新たに発生する保留図柄98は第2保留記憶に係る円形のものとなる。また、図17(d)において行われている図柄変動は、その開始時における第2保留記憶の数が3個であるため、変動時間の平均値が37.5秒の比較的長いものとなる(図16(b)参照)。
図17(d)で行われていた図柄変動が停止された様子を示すのが図17(e)である。ここでは演出図柄91が「354」で停止され、再び当りの配列にならなかったことを示している。なお、図17(d)の状態から図17(e)の状態に至る間に、入球口27に入球しても、第1保留記憶も第2保留記憶も満タンであるため、新たに保留記憶は発生しない。保留記憶が消化されて図柄変動が再開され、更に保留記憶が発生した様子を示すのが図17(f)である。保留記憶は最も古いものから消化されるので、図17(e)において最も左にあった保留図柄93に対応する保留記憶が消化され、保留図柄94〜98が保留図柄1個分、左にずれる。保留図柄93は第1保留記憶であったから、第1保留記憶に空きが一つできる。その一方で、第2保留記憶は4個のままなので、図17(e)から図17(f)に至るまでの間に入球口27に何個入球したかに関わらず、新たに発生する保留図柄99は第1保留記憶に係る四角形のものとなる。
このように、本発明の遊技機によれば、第1保留記憶が2個、第2保留記憶が4個たまった状態がほぼ維持されるので、遊技者にとって有利な大当たりが発生する第2特別図柄の変動率を上げることができ、第1大当りに偏るのを防止することができる。一方、第1保留記憶が発生しないのを嫌う遊技者は、第1保留記憶に最大数記憶された場合に発射を停止すればいい。このように遊技者の嗜好や気分によって、打ち方を替えることで、遊技の趣向性を損なうのを防ぐことが可能となる。なお、たとえ第1保留記憶の最大数が第2保留記憶の最大数よりも少なくても、変動時間として低い値が設定されると、古い保留記憶から消化されていく当構成では、第1保留記憶の空きがコンスタントに発生し、第1特別図柄の変動率が下がらない可能性がある。この点、本発明の遊技機によれば、第2保留記憶の数が3個の場合には比較的長い変動時間(平均値37.5秒)が設定されるため、第1保留記憶の空きが発生しにくくなり、第1特別図柄の変動率を下げることができる。
ここで本実施例の構成と、本発明の構成要件との対応関係を示す。S110の処理が本発明の「第1保留手段」に相当し、S125の処理が本発明の「第2保留手段」に相当し、S290およびS310の処理が本発明の「特別図柄設定手段」に相当し、第1特別図柄表示装置9および第2特別図柄表示装置10が本発明の「特別図柄表示装置」に相当し、特別遊技処理が本発明の「大当り遊技発生手段」に相当し、交互振分式作動装置100が本発明の「振分装置」に相当し、S305の変動パターン決定処理が本発明の「変動パターン決定手段」に相当する。
[第2実施例]
本発明の第2実施例について図18〜20を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点のみを重点的に説明する。
第2実施例の振分装置100を図18に示す。第1実施例の振分装置100との違いは、まず、入球口27に入球したことを検出するための入球スイッチ100aを備えている点である。そして、回転体102は自由に回転するものではなく、図示しない回転体モータ102bにより駆動されるものとなっている。第1実施例では、遊技球の重みにより回転体102が搖動し、自動的に第1始動口11と第2始動口12とに交互に振り分けていたが、第2実施例では、主制御装置80からの指令に基づいて回転体102が駆動される。また、振分装置100の全体が縦方向に伸びており、入球口27から回転体102までの距離が第1実施例よりも長くなっている。これは入球スイッチ100aにより入球口27に入球したことが検出されてから回転体102を駆動するまでの時間を確保するためである。
第2実施例のパチンコ機50の電気的構成は、図19のブロック図のようになっている。第1実施例との違いは、入球スイッチ100aの信号が主制御装置80に入力される点と、回転体モータ102bに対して主制御装置80の指令が入力される点である。なお、回転体モータ102bは自身の回転角度が検出可能に構成されており、該回転角度は主制御装置80に入力され、主制御装置80にて回転体102が第1始動口11、第2始動口12のいずれに振り分ける姿勢になっているかを検出可能にされている。
回転体102を駆動するための振分装置駆動処理の概要を図20(a)に示す。当処理は、入球スイッチ100aにより入球口27に入球したことが検出されると起動される。当処理ではまず、回転体102が第1始動口11側に振り分ける姿勢になっているか否かを判定する(S800)。肯定判断ならS810に移行し、回転体モータ102bを駆動して回転体102を第2始動口12側に振り分ける姿勢にしてリターンする。否定判断(S800:no)なら回転体モータ102bを駆動して回転体102を第1始動口11側に振り分ける姿勢にしてリターンする。振分装置駆動処理によれば、入球口27に入球した遊技球を第1始動口11と第2始動口12とに、交互に振り分け入賞させることができる。
電源投入時に主制御装置80のCPUにより実行される処理について、図21を用いて説明する。電源スイッチ86が操作されてパチンコ機50が通電状態になり、リセット信号が解除され、主制御装置80のCPU自身のセキュリティチェックが終了すると、本処理が起動され、電源投入の初期処理を実行する(S910)。そしてRAMクリア信号がオンか否かを判定する(S915)。RAMクリア信号は、リセット信号の解除時に電源基板85の備えるスイッチがオン状態であればH(オン)になるものなので、これは実質的に、電源投入時にRAMクリアボタン88がオン状態だったか否かを判定していることになる。
RAMクリア信号がオンではなかったとき(S915:no)は、パチンコ機50を電源断時の状態に復旧する。そのためにまず、電源断時の発生情報が正常か否かを判定し(S920)、正常であれば(S920:yes)、RAMの判定値を算出し(S925)、その判定値が正常か否かを判定する(S930)。ここでRAMの判定値とは、電源断時にRAMに不揮発的に保存された値で、S930では、S925で算出された値と、RAMに保存された値が一致するか否かを判定する。判定値が正常、すなわち判定値が保存された値と一致していれば(S930:yes)、電源復帰時の処理(例えば、電源断時の発生情報をクリアしたり、サブ統合制御装置83を電源断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信したりする)を行なう(S935)。そして割り込み設定を行い(S940)、振分装置初期化処理を行い(S945)、メインルーチンに移行する。RAMクリア信号がオンだったとき(S915:yes)は、パチンコ機50を初期状態に戻す。そのためにRAMの全てを0クリアし(S950)、RAMの初期設定を行い(S955)、CPU周辺デバイスの初期設定を行う(S960)。続いて割り込み設定を行い(S965)、S945に移行する。
振分装置初期化処理(S945)を図20(b)に示す。振分装置初期化処理が起動されると、回転体102が第1始動口11側に振り分ける姿勢になっているか否かを判定する(S970)。肯定判断ならS975に移行し、回転体モータ102bを駆動して回転体102を第2始動口12側に振り分ける姿勢にしてリターンする。否定判断(S970:no)ならそのままリターンする。電源投入時処理(図21)および振分装置初期化処理(図20(b))によれば、RAMクリアをするしないに関わらず、電源投入時には回転体102が遊技球を第2始動口12側に振り分ける姿勢にされる。
以上の様に構成された遊技機によれば、電源投入時の回転体102の姿勢を、第2始動口12に振り分ける状態に固定することができる。こうすることにより、例えば遊技中に電源断が発生し、それが復旧された場合に、遊技者が「電源断の前には第2始動口12に振り分ける状態になっていたのに、復旧したら第1始動口11に振り分ける状態になっている」などと苦情を受けるのを防止することができる。
ここで本実施例の構成と、本発明の構成要件との対応関係を示す。入球スイッチ100aが本発明の「入球検出手段」に相当し、回転体102が本発明の「振分部材」に相当し、回転体モータ102bが本発明の「振分部材制御手段」に相当する。
[他の実施例]
前記実施例では、第1保留記憶の最大値が2個、第2保留記憶の最大値が4個であったが、第2保留記憶の最大値の方が多ければ、前記実施例に近い効果を得ることができる。そして第2保留記憶の最大値の方が第1保留記憶の最大値よりも2個以上多ければ、第2保留記憶の数が第1保留記憶の最大値+1になったときに、変動時間が長くなるようにすることにより、前記実施例と同等の効果を得ることができる。また、前記実施例では、第2保留記憶数が3個の場合に、変動時間の平均値が最も長くなったが、合算値が0〜3個の場合の変動時間の平均値と同等にしても構わない。このようにしても、時短(3秒)になる場合に比べ、第2保留記憶が発生しやすくすることができる。
また、このように第2保留記憶の数が、第1保留記憶の最大値+1になったときだけでなく、第1保留記憶の最大値を超える値であっても(例えば第1保留記憶の最大値+2や第1保留記憶の最大値+3(ただしこの場合には第2保留記憶の最大値を更に増やす必要あり))変動時間が長くなるようにしてもよい。こうすると、第2保留記憶の数を3個以上にキープするのが容易となる。また、第2保留記憶の数が増えるほど、変動時間の長くなる度合いが大きくなる(つまり益々長くなる)ように構成してもよい。
また、第1保留記憶の最大値を0個、すなわち第1保留記憶をなくしてもよい。この場合は、第2保留記憶の数が第1保留記憶の最大値+1(つまり1個)になったときに、変動時間を長くしなくても、第1特別図柄の変動比率を下げることができる。これには可能な限り入球口27に入球させて、第2保留記憶が途切れないようにするだけでよい。こうすれば、第1特別図柄が変動するのは第2保留記憶が存在せず且つ特別図柄が変動していないときに限られるので、第1特別図柄の変動比率を下げることができる。これに反し、第1特別図柄を変動させたい場合は、第2保留記憶が存在せず、特別図柄が変動しておらず、且つ第1始動口11側に振り分けられている状態で入球口27に入球させればよい。
また、パチンコ機50は、払出制御装置81を備え、払出制御装置81により所定数の遊技球を払い出すものであったが、このような実体のある遊技球を払い出さずに、賞球数に対応する数値データを遊技者に付与する遊技機に本発明を適用しても良い。なお、前記実施例では、第1特図と第2特図で同じ図柄を用いて大当りの振分を行なっていたが、異なる図柄を使用して大当りの振分を行なってもよい。
前記実施例のパチンコ機50は、第1特図の当り図柄が表示されたことによる大当り遊技と、第2特図の当り図柄が表示されたことによる大当り遊技の差は、出球のない大当り遊技の有無であったが、これ以外の事項により、第2特図による大当り遊技の方が有利に構成しても良い。例えば、第1特図には小当りが存在して、しかもこれと2ラウンド大当りとでは、演出図柄表示装置6を見ているだけでは見分けがつかないように構成しても良い。これは所謂潜伏状態を有する遊技機として構成することになる。つまり、第1特図では確変状態にあるか否かが分からなくなる可能性があるのに対し、第2特図では確変状態か通常状態かがはっきり分かると言う差がある。更に第1特図も潜伏状態を有するが、潜伏状態となる確率が第2特図よりも高い仕様にすることにより、第2特図の方が第1特図よりも有利な内容にしてもよい。また、第2特図で当った場合は、第1特図で当った場合よりも、確変状態に移行する確率が高い構成としてもよい。或いは、第2特図で当った場合は、大当り遊技の終了後に必ず時短状態となるが、第1特図で当った場合は、所定の条件が整っていないと大当り遊技の終了後に時短状態とならない構成としてもよい。また、時短状態が維持される特図の変動回数が、第2特図で当った場合の方が第1特図で当った場合よりも多い構成としてもよい。
交互振分式作動装置100は、図3に示したような構成でなくともよく、共通の入球口27から入った遊技球を、第1始動口11と第2始動口12とに交互に振り分けるように構成されたものであればよい。
前記実施例のパチンコ機50は、第2始動口を2個備えていたが、1個で実現しても構わない。これには、交互振分式作動装置100の右壁を開閉可能に構成するとよい。そして該右壁が開放すると、右方から流下してきた遊技球が第2始動口12に容易に入賞可能となるよう、釘4などを配置し直す。更に複合入賞装置から第2始動口13を廃し、普通電動役物を、交互振分式作動装置100の前記右壁を開閉させるものとして構成する。つまり、普通図柄の当り図柄が普通図柄表示装置7に表示されると、交互振分式作動装置100の前記右壁が開放し、容易に第2始動口12に入賞可能となる。
11:第1始動口
12、13:第2始動口
14:大入賞口
27:入球口
80:主制御装置
81:払出制御装置
82:演出図柄制御装置
83:サブ統合制御装置
100:交互振分式作動装置
102:回転体
104、106:ストッパー

Claims (4)

  1. 遊技領域に設けられた第1始動口と、
    遊技領域の、前記第1始動口とは異なる位置に設けられた第2始動口と、
    遊技領域に対して発射された遊技球が入球可能な入球口を備え、該入球口から遊技球が入球すると、該遊技球を、前記第1始動口および前記第2始動口に交互に振り分けて入球させる振分装置と、
    前記第1始動口への入球に起因して抽出された乱数値を記憶可能な第1保留手段と、
    前記第2始動口への入球に起因して抽出された乱数値を複数記憶可能な第2保留手段と、
    前記各乱数値に基づいて、変動表示の後に確定表示する特別図柄を設定する特別図柄設定手段と、
    該特別図柄設定手段によって設定された特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、
    前記第1保留手段・第2保留手段に記憶されている乱数値を前記抽出順に参照し、該各乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記特別図柄設定手段により確定表示された特別図柄が、予め当りと設定された特別図柄であった場合には、大当り遊技を発生させるものであって、前記第1始動口への入球に起因して発生される大当り遊技は、前記第2始動口への入球に起因して発生される大当り遊技よりも遊技者に有利な内容となっている大当り遊技発生手段と、
    を備えた弾球遊技機において、
    前記第2保留手段に記憶可能な乱数値の最大数は、前記第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも多いことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技領域に設けられた第1始動口と、
    遊技領域の、前記第1始動口とは異なる位置に設けられた第2始動口と、
    遊技領域に対して発射された遊技球が入球可能な入球口を備え、該入球口から遊技球が入球すると、該遊技球を、前記第1始動口および前記第2始動口に交互に振り分けて入球させる振分装置と、
    前記第1始動口への入球に起因して乱数値を抽出する乱数抽出手段と、
    前記第2始動口への入球に起因して抽出された乱数値を複数記憶可能な第2保留手段と、
    前記各乱数値に基づいて、変動表示の後に確定表示する特別図柄を設定する特別図柄設定手段と、
    該特別図柄設定手段によって設定された特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、
    前記第2保留手段に記憶されている乱数値を発生順に参照し、該各乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記特別図柄設定手段により確定表示された特別図柄が、予め当りと設定された特別図柄であった場合には、大当り遊技を発生させるものであって、前記第1始動口への入球に起因して発生される大当り遊技は、前記第2始動口への入球に起因して発生される大当り遊技よりも遊技者に有利な内容となっている大当り遊技発生手段と、
    を備えた弾球遊技機において、
    前記当否判定手段は、前記大当り遊技が発生されておらず且つ前記第2保留手段に乱数値が記憶されていない場合に限り、前記乱数発生手段が発生させた乱数値に基づいて当否判定を行うものであることを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記第1保留手段に記憶されている前記乱数値の個数および前記第2保留手段に記憶されている前記乱数値の個数の合算値が多いほど、前記変動表示の平均時間として短い値を設定する変動パターン決定手段
    を備え、
    該変動パターン決定手段は、前記第2保留手段に記憶されている前記乱数値の個数が、前記第1保留手段に記憶可能な乱数値の最大数よりも1多い場合に、同数の前記合算値において設定される変動表示の平均時間よりも長い値を設定するものであることを特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
    前記振分装置は、前記入球口に遊技球が入ったことを検出する入球検出手段と、
    前記入球口に入った遊技球を、前記第1始動口または前記第2始動口に振り分けるための振分部材と、
    該振分部材を駆動して、前記入球口に入った遊技球を前記第1始動口または前記第2始動口に振り分ける振分部材制御手段と、
    を備えたものであり、
    該振分部材制御手段は、当該弾球遊技機の電源が投入されると、前記振分部材を前記第2始動口に振り分け、前記入球検出手段により前記入球口に遊技球が入ったことが検出されると、前記第1始動口に振り分ける状態になっている場合は前記第2始動口に振り分け、前記第2始動口に振り分ける状態になっている場合は前記第1始動口に振り分けるように前記振分部材を制御するものであることを特徴とする弾球遊技機。
JP2015028524A 2015-02-17 2015-02-17 弾球遊技機 Active JP6592683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028524A JP6592683B2 (ja) 2015-02-17 2015-02-17 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028524A JP6592683B2 (ja) 2015-02-17 2015-02-17 弾球遊技機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016150089A true JP2016150089A (ja) 2016-08-22
JP2016150089A5 JP2016150089A5 (ja) 2018-03-22
JP6592683B2 JP6592683B2 (ja) 2019-10-23

Family

ID=56695069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015028524A Active JP6592683B2 (ja) 2015-02-17 2015-02-17 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6592683B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018042615A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206594A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機
JP2010155175A (ja) * 2010-04-16 2010-07-15 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機
JP2014161625A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2014166467A (ja) * 2012-01-31 2014-09-11 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2015006527A (ja) * 2014-10-03 2015-01-15 株式会社三洋物産 遊技機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206594A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機
JP2010155175A (ja) * 2010-04-16 2010-07-15 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機
JP2014166467A (ja) * 2012-01-31 2014-09-11 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2014161625A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2015006527A (ja) * 2014-10-03 2015-01-15 株式会社三洋物産 遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018042615A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6592683B2 (ja) 2019-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6142147B2 (ja) 弾球遊技機
JP6528047B2 (ja) 弾球遊技機
JP5386667B2 (ja) 弾球遊技機
JP4923205B2 (ja) 遊技機
JP5945669B2 (ja) 遊技機
JP2014230611A (ja) 弾球遊技機
JP2018064846A (ja) 弾球遊技機
JP2010125195A (ja) 遊技機
JP6175656B2 (ja) 遊技機
JP2016036391A (ja) 弾球遊技機
JP2010259522A (ja) 弾球遊技機
JP6592683B2 (ja) 弾球遊技機
JP6349512B2 (ja) 弾球遊技機
JP5945666B2 (ja) 遊技機
JP6689482B2 (ja) 弾球遊技機
JP6966070B2 (ja) 弾球遊技機
JP2016185297A (ja) 弾球遊技機
JP5853231B2 (ja) 遊技機
JP6586567B2 (ja) 弾球遊技機
JP5622291B2 (ja) 弾球遊技機
JP2014184208A (ja) 弾球遊技機
JP5887583B2 (ja) 遊技機
JP2017169956A (ja) 弾球遊技機
JP2018051017A (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180205

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6592683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250