JP4666119B2 - ゴルフボール - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワンピースゴルフボール、特に、繰り返し使用に対し耐久性が高い練習用のワンピースゴルフボールに関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ワンピースゴルフボールは、通常単一ゴムの球体によって形成されるが、構造がこのように単純で、それにより製造において工程が簡素で済み、従って製造コストが割安であるところから、ゴルフ練習場で専ら使用される練習用ボール用に供されることが知られている。
そしてゴルフ練習場は、多くの場合、町中の限られた広さの場所に設営されてているため、そこで使用されるボールは、打球の飛距離につき長大である必要はなく、屑ゴムを所定量配合して形成されることが多い。
【０００３】
このような屑ゴム配合は、材料が占めるコストの面で同様に有利ではあるが、一方で、繰り返し打撃を加えると比較的割れが生じ易く、耐久性に問題を有している。練習用ボールは、外周面に設けたディンプルがかなり摩滅するまで、長期に亘っての使用が意図されるので、早期に割れが発生したのでは、折角の製造コストの有利性を生かすことができない。
【０００４】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、耐久性に優れ、製造コストの面でも有利な、特に練習用に適したゴルフボールを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、ブタジエンゴムを主材とし、該ゴム１００重量部に対しウレタン樹脂塗料の粉末を０．０１〜０．０６重量部配合した組成物よりなるワンピースゴルフボールである。
【０００６】
本発明において、ブタジエンゴムに配合するポリウレタンとしては、ゴルフボールの塗料としてのウレタン樹脂を使用することができる。実際の使用に当たっては、ウレタン系塗料は高価であるため、ゴルフボール製造における塗装工程において、ボールの塗装時不可避的に飛散し、塗装装置及びその近傍に付着し硬化した塗料を、採取し粉砕して活用することができる。
【０００７】
その他、ゴルフボールの表面に形成されたウレタン樹脂の塗膜を利用するため、ボールごと粉砕した粉砕物を、必要量配合することもできる。
粉砕物の粒径は、１mm以下（１mmメッシュの篩を通過する大きさ）が好ましい。
【０００８】
【実施例】
本発明におけるゴルフボールについて、飛び性能としての初速及び打撃耐久性を確かめるため、ブタジエンゴムに対しウレタン樹脂塗料の粉末を配合した実施例１、ボール実質を形成するゴムと共に表面に被覆されたウレタン樹脂塗膜を粉砕して得た粉末を配合した実施例２、ボール実質を形成するゴムのみを粉砕して得た粉末を配合した比較例１、及びこれら粉末を配合しない比較例２をワンピ−ス構造で試作し、比較テストを行った。
【０００９】
ボールの基本配合は、実施例、比較例共下記の内容のものを共通して使用した。
シス-1,4-ポリブタジエン １００重量部
メタクリル酸 ２０重量部
酸化亜鉛 ２３重量部
ジクミルパーオキサイド １．５重量部
上記ゴム主材に対する、ウレタン樹脂塗料の粉末、ゴム粉末配合の詳細、及びテスト結果を表１に示す。
【００１０】
【表１】
【００１１】
表１においてゴム粉は、上記配合例として示すボールを粉砕し、１mmメッシュの篩でふるった粉末を重量部で表示している。
表１における塗料粉は、実施例１の場合塗装装置に付着し硬化したウレタン樹脂の塗料を粉砕し、また実施例２の塗料粉は、ウレタン樹脂の塗膜を有するボールをボールごと粉砕し、共に１mmメッシュの篩でふるった粉末を重量部で表示している。また、塗料粉として用いた塗料は、実施例１及び２共、ポリエステルポリオールと多官能イソシアネート硬化剤とを触媒の存在下で硬化させる、２液型ウレタン樹脂塗料である。
【００１２】
表１におけるテスト結果欄の初速は、USGA型初速計を用い、ドラム回転速度が１３７６rpmで測定した値である。
そして耐久性としての割れの測定は、＃１ウッドクラブ（ドライバー）をスイングロボットにセットし４５m/sのヘッドスピードで実施例、比較例共それぞれ１０個のボールを用い、割れが発生してボール表面に現れるまで繰り返し打ち続け、最初に割れが現れたボールの打撃回数を割れ開始とし、割れが現れた打撃回数の１０個の平均値を割れ平均として示している。
【００１３】
【発明の効果】
本発明になるゴルフボールは、飛び特性を示す初速につき、塗料粉及びゴム粉両者を配合しない通常のボールである比較例２に対し遜色なく、また耐久性に関する割れについては、割れ開始及び割れ平均打撃回数共、上記比較例２よりは少ないとは云え、ゴム粉のみ配合した比較例１より著しく大きく現れていることがはっきりと認められる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワンピースゴルフボール、特に、繰り返し使用に対し耐久性が高い練習用のワンピースゴルフボールに関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ワンピースゴルフボールは、通常単一ゴムの球体によって形成されるが、構造がこのように単純で、それにより製造において工程が簡素で済み、従って製造コストが割安であるところから、ゴルフ練習場で専ら使用される練習用ボール用に供されることが知られている。
そしてゴルフ練習場は、多くの場合、町中の限られた広さの場所に設営されてているため、そこで使用されるボールは、打球の飛距離につき長大である必要はなく、屑ゴムを所定量配合して形成されることが多い。
【０００３】
このような屑ゴム配合は、材料が占めるコストの面で同様に有利ではあるが、一方で、繰り返し打撃を加えると比較的割れが生じ易く、耐久性に問題を有している。練習用ボールは、外周面に設けたディンプルがかなり摩滅するまで、長期に亘っての使用が意図されるので、早期に割れが発生したのでは、折角の製造コストの有利性を生かすことができない。
【０００４】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、耐久性に優れ、製造コストの面でも有利な、特に練習用に適したゴルフボールを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、ブタジエンゴムを主材とし、該ゴム１００重量部に対しウレタン樹脂塗料の粉末を０．０１〜０．０６重量部配合した組成物よりなるワンピースゴルフボールである。
【０００６】
本発明において、ブタジエンゴムに配合するポリウレタンとしては、ゴルフボールの塗料としてのウレタン樹脂を使用することができる。実際の使用に当たっては、ウレタン系塗料は高価であるため、ゴルフボール製造における塗装工程において、ボールの塗装時不可避的に飛散し、塗装装置及びその近傍に付着し硬化した塗料を、採取し粉砕して活用することができる。
【０００７】
その他、ゴルフボールの表面に形成されたウレタン樹脂の塗膜を利用するため、ボールごと粉砕した粉砕物を、必要量配合することもできる。
粉砕物の粒径は、１mm以下（１mmメッシュの篩を通過する大きさ）が好ましい。
【０００８】
【実施例】
本発明におけるゴルフボールについて、飛び性能としての初速及び打撃耐久性を確かめるため、ブタジエンゴムに対しウレタン樹脂塗料の粉末を配合した実施例１、ボール実質を形成するゴムと共に表面に被覆されたウレタン樹脂塗膜を粉砕して得た粉末を配合した実施例２、ボール実質を形成するゴムのみを粉砕して得た粉末を配合した比較例１、及びこれら粉末を配合しない比較例２をワンピ−ス構造で試作し、比較テストを行った。
【０００９】
ボールの基本配合は、実施例、比較例共下記の内容のものを共通して使用した。
シス-1,4-ポリブタジエン １００重量部
メタクリル酸 ２０重量部
酸化亜鉛 ２３重量部
ジクミルパーオキサイド １．５重量部
上記ゴム主材に対する、ウレタン樹脂塗料の粉末、ゴム粉末配合の詳細、及びテスト結果を表１に示す。
【００１０】
【表１】
表１においてゴム粉は、上記配合例として示すボールを粉砕し、１mmメッシュの篩でふるった粉末を重量部で表示している。
表１における塗料粉は、実施例１の場合塗装装置に付着し硬化したウレタン樹脂の塗料を粉砕し、また実施例２の塗料粉は、ウレタン樹脂の塗膜を有するボールをボールごと粉砕し、共に１mmメッシュの篩でふるった粉末を重量部で表示している。また、塗料粉として用いた塗料は、実施例１及び２共、ポリエステルポリオールと多官能イソシアネート硬化剤とを触媒の存在下で硬化させる、２液型ウレタン樹脂塗料である。
【００１２】
表１におけるテスト結果欄の初速は、USGA型初速計を用い、ドラム回転速度が１３７６rpmで測定した値である。
そして耐久性としての割れの測定は、＃１ウッドクラブ（ドライバー）をスイングロボットにセットし４５m/sのヘッドスピードで実施例、比較例共それぞれ１０個のボールを用い、割れが発生してボール表面に現れるまで繰り返し打ち続け、最初に割れが現れたボールの打撃回数を割れ開始とし、割れが現れた打撃回数の１０個の平均値を割れ平均として示している。
【００１３】
【発明の効果】
本発明になるゴルフボールは、飛び特性を示す初速につき、塗料粉及びゴム粉両者を配合しない通常のボールである比較例２に対し遜色なく、また耐久性に関する割れについては、割れ開始及び割れ平均打撃回数共、上記比較例２よりは少ないとは云え、ゴム粉のみ配合した比較例１より著しく大きく現れていることがはっきりと認められる。
Claims (2)
- ブタジエンゴムを主材とし、該ゴム１００重量部に対しウレタン樹脂塗料の粉末を０．０１〜０．０６重量部配合した組成物よりなるワンピースゴルフボール。
- 上記ウレタン樹脂塗料の粉末が、ボール実質を形成するゴムと共に表面に被覆されたウレタン樹脂塗料を粉砕したものであり、かつボール実質を形成するゴムの粉砕物と共に配合したものである請求項１記載のワンピースゴルフボール。
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|---|---|---|---|
| JP2000211539A JP4666119B2 (ja) | 2000-07-12 | 2000-07-12 | ゴルフボール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000211539A JP4666119B2 (ja) | 2000-07-12 | 2000-07-12 | ゴルフボール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002017897A JP2002017897A (ja) | 2002-01-22 |
| JP4666119B2 true JP4666119B2 (ja) | 2011-04-06 |
Family
ID=18707627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000211539A Expired - Fee Related JP4666119B2 (ja) | 2000-07-12 | 2000-07-12 | ゴルフボール |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| US8905859B2 (en) * | 2011-12-30 | 2014-12-09 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Solid golf ball |
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| JPS61228039A (ja) * | 1985-04-01 | 1986-10-11 | Bridgestone Corp | 遊技ボ−ル用ゴム組成物 |
| JPH067481A (ja) * | 1992-04-28 | 1994-01-18 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴルフボール |
| JPH078576A (ja) * | 1993-06-25 | 1995-01-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 練習場用ゴルフボール |
| JPH0751403A (ja) * | 1993-08-12 | 1995-02-28 | Kiyasuko Kk | ワンピースソリッドゴルフボール |
| JPH10137368A (ja) * | 1996-07-01 | 1998-05-26 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボールのカバー剥離方法及び装置並びにゴルフボールの再生方法 |
| JPH10230025A (ja) * | 1996-12-18 | 1998-09-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ワンピースソリッドゴルフボール |
| JP2000080203A (ja) * | 1998-09-07 | 2000-03-21 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 弾性材及びこれを用いたワンピースゴルフボール |
-
2000
- 2000-07-12 JP JP2000211539A patent/JP4666119B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6194666A (ja) * | 1984-10-16 | 1986-05-13 | 横浜ゴム株式会社 | ソリツドゴルフボ−ル |
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Also Published As
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