JP4665665B2 - 産業車両の荷役制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷役動作を行う油圧装置である荷役装置を備える産業車両においてその荷役装置の作動を制御する産業車両の荷役制御装置に関する。
従来、荷役装置を備える産業車両においてその荷役装置の作動を制御する荷役制御装置として、フォークリフトにおいて運転席に着座検出用センサを設け、この着座検出用センサにより離席状態が検出されたときには、作業機レバーからのレバー操作信号が入力されても、作業機シリンダを動作させないようにするものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された荷役制御装置では、一旦離席状態が検出されて作業機シリンダの動作が禁止されると、作業機レバーが中立位置であることが検知されるまでは(すなわち、作業機レバーが操作された状態であれば一旦中立位置に戻されるまでは)作業機シリンダの動作が禁止されたままとなるようになっている。
実開平4−100199号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された産業車両の荷役制御装置では、作業機レバーの操作を検出するための手段が必要となってしまうため、部品点数が増大するとともに制御構成や機器のレイアウトなども複雑となってしまう。一方、構成の複雑化などを抑制するために、作業機レバーの操作を検出するための手段を設けないことも考えられる。しかし、この場合、離席状態が検出された後に、例えば産業車両の乗員が荷役操作をしながら着席をしてしまうと、乗員の着席と同時にその操作中の荷役操作に基づく荷役動作の禁止が解除されることになり、急激に荷役動作が開始されてしまうことになる。この場合、急激な荷役動作が生じることで乗員において驚く等の心理的不安定状態を招く虞があり、とくに乗員が意図しない荷役操作が行われていたような場合にはその程度がより甚だしくなってしまう。また、乗員が着席したばかりで不安定な姿勢である可能性もあり、その場合は不安定な操作状態が生じ易くなってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、産業車両の乗員が運転席から離席したときに荷役動作を禁止するとともに再度着席したときには不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを抑制することを簡易な構成で実現することができる産業車両の荷役制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、荷役動作を行う油圧装置である荷役装置を備える産業車両において前記荷役装置の作動を制御する産業車両の荷役制御装置に関する。
そして、本発明に係る産業車両の荷役制御装置は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第1の特徴は、前記産業車両を運転する乗員が運転席へ着席しているか否かを検出する乗員検出手段と、前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように作動する荷役禁止手段と、前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席していない離席状態が検出されたときに前記荷役禁止手段を作動させて荷役動作を禁止するよう制御する荷役禁止制御手段と、前記荷役禁止制御手段による制御によって前記荷役装置の荷役動作が禁止されている荷役禁止状態において、前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席した着席状態が検出されたときに、当該着席状態の検出から所定の遅延時間が経過した後に前記荷役装置の荷役動作が禁止されないように前記荷役禁止手段の作動を解除する荷役禁止解除手段と、を備えていることである。
この構成によると、産業車両の乗員が運転席に着席していない離席状態になると、荷役禁止手段が作動して、荷役装置が操作されても作動しないように荷役動作が禁止されることになる。そして、その後乗員が運転席に着席するとその着席状態の検出から所定の遅延時間の経過後に荷役禁止手段の作動が解除され、荷役装置の操作に基づく荷役動作が許可されることになる。このため、離席後における着席状態の検出から所定の遅延時間が経過するまでは荷役操作に関わらず荷役動作が禁止されたままの状態に保たれ、着席しながら荷役操作が行われたとしても着席後遅延時間が経過してから荷役動作が開始されることになる。これにより、その遅延時間の間に乗員の姿勢も安定した状態になり、また、遅延時間経過後に荷役動作が開始するためそのときには乗員の心理的準備も十分に整った状態になっている。また、遅延時間経過後に荷役動作の禁止を解除するという簡易な構成であり、構成の複雑化を招いてしまうことも抑制できる。したがって、産業車両の乗員が運転席から離席したときに荷役動作を禁止するとともに再度着席したときには不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを抑制することを簡易な構成で実現することができる産業車両の荷役制御装置を得ることができる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第2の特徴は、前記荷役禁止手段は、前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように当該荷役装置への圧油の供給および当該荷役装置からの圧油の排出のうちの少なくともいずれか一方を規制するよう作動することである。
この構成によると、荷役装置への圧油の給排を規制することで簡易な機構によって容易且つ確実に荷役動作を禁止することができる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第3の特徴は、前記遅延時間は0.5秒以上1.5秒以下の時間として設定されていることである。
この構成によると、着席状態の検出後において0.5秒以上1.5秒以下に設定された遅延時間が経過することで、乗員の姿勢が十分に安定した状態になるとともに乗員の心理的準備も十分に整った状態に移行することになる。そして、不必要に長くなってしまうことによって乗員が違和感を感じてしまうことのない範囲で遅延時間を設定することができる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第4の特徴は、前記産業車両における前記荷役装置として、荷の昇降動作を行うリフト装置が備えられ、前記荷役禁止手段として、前記リフト装置の下降方向における動作を禁止するように作動するリフト下降禁止機構が備えられ、前記荷役禁止制御手段は前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記リフト下降禁止機構を作動させて前記リフト装置の下降動作を禁止し、前記荷役禁止解除手段は前記リフト装置の下降動作が禁止されている状態で前記乗員検出手段によって前記着席状態が検出されたときに当該着席状態の検出から前記遅延時間が経過した後に前記リフト下降禁止機構の作動を解除することである。
この構成によると、離席状態ではリフト装置の下降動作が禁止され、乗員が着席してから遅延時間が経過するとリフト装置の下降動作が許可されることになる。リフト装置の下降方向の動作は、リフトシリンダの油室から圧油を排出させることで重力に従って行われることになるため、荷役動作時に最も大きな衝撃が生じる荷役動作になる。このため、乗員が着席した際におけるリフト装置の下降動作を遅延させることによって、不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを最も効果的に抑制することができることになる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第5の特徴は、前記荷役禁止解除手段が前記荷役禁止手段の作動を解除することを乗員に事前に通知する通知手段を更に備えていることである。
この構成によると、荷役動作の禁止が解除されることを事前に通知する通知手段が備えられているため、乗員が不意に着席してしまったような場合であっても、乗員は荷役禁止手段の作動が解除されることを把握することができ、不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことをより確実に抑制することができる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第6の特徴は、前記荷役禁止解除手段は、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間が経過した時点である解除予定タイミングにおいて前記乗員検出手段で前記離席状態が検出されているときは、当該解除予定タイミングにおいて前記荷役禁止手段の作動の解除を行わないことである。
この構成によると、解除予定タイミングにおいて離席状態が検出されているときは荷役禁止手段の作動の解除が行われない。このため、乗員が瞬間的に着席して再び離席状態に戻ったような場合に、離席状態であるにも関わらず着席状態が継続していることを前提として荷役禁止手段の作動の解除が行われるような不適切な解除が行われてしまうことを防止することができる。
本発明に係る産業車両の荷役制御装置における第7の特徴は、前記荷役禁止解除手段は、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間よりも短い所定の判定時間が経過した時点である判定タイミングにおいて前記乗員検出手段で前記離席状態が検出されているときは、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間が経過したタイミングで前記荷役禁止手段の作動の解除を行わないことである。
この構成によると、遅延時間よりも短い判定時間において離席状態が検出されているときは荷役禁止手段の作動の解除が行われない。このため、乗員が瞬間的に着席して再び離席状態に戻ったような場合に、離席状態であるにも関わらず着席状態が継続していることを前提として荷役禁止手段の作動の解除が行われるような不適切な解除が行われてしまうことを防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の実施形態に係る産業車両の荷役制御装置が備えられる産業車両について説明する。図1は、産業車両の例示であるフォークリフト10の側面図である。この図1に示すフォークリフト10は、例えば、前輪駆動・後輪操舵の四輪車として構成されている。そして、フォークリフト10の前部には、荷役動作を行う油圧装置である荷役装置として、荷の昇降動作を行うリフト装置11と、リフト装置11の前後傾動作を行うティルト装置12とが備えられている。
図1に示すように、リフト装置11には、左右一対のアウタマスト13と、その間においてアウタマスト13に対して昇降可能に配設されているインナマスト14と、スプロケットおよびチェーン(図示せず)を介してインナマスト14に対して昇降可能に吊り下げられており荷が積載されるフォーク15と、インナマスト14をアウタマスト13に対して昇降駆動するための単動式のリフトシリンダ16とが備えられている。
ティルト装置12は、ティルトシリンダ17とロッド18とを備えて構成されている。ティルトシリンダ17は、その一端側がフォークリフト10の車体フレーム19に対して回動自在な状態で支持されている。ロッド18は、ティルトシリンダ17に対して前後動可能に配設されており、その先端側がアウタマスト13に対して回動自在な状態で取り付けられている。このティルト装置12を介してリフト装置11のアウタマスト13が車体フレーム19に対して傾動可能に連結されている。すなわち、ロッド18がティルトシリンダ17から突出する方向に伸出動作を行うことでリフト装置11を前傾させる前傾動作がティルト装置12により行われることになる。一方、ロッド18がティルトシリンダ17内に収納される方向に縮退動作を行うことでリフト装置11を後傾させる後傾動作がティルト装置12により行われることになる。
また、フォークリフト10の車体フレーム19の上部には運転室20が設けられており、この運転室20内にはフォークリフト10を運転する乗員が着席する運転シート(運転席)21が配置されている。そして、運転室20内の前部には、フォークリフト10における荷役操作のための荷役操作レバー類22や、操舵操作のためのステアリング、加速操作や制動操作のためのペダル類などが設けられている。
以下、上述したように荷役装置としてリフト装置11とティルト装置12とを備えるフォークリフト10において荷役装置(11、12)の作動を制御する本発明の実施形態に係る産業車両の荷役制御装置について、第1実施形態乃至第3実施形態に分けて説明する。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係る産業車両の荷役制御装置1(以下、単に「荷役制御装置1」という)を示す油圧系統と制御系統とをポンプ23、リフトシリンダ16、ティルトシリンダ17等とともに示す概略図である。この図2に示すように、荷役制御装置1は、シートスイッチ24、コントロールバルブ25、コントローラ26、ランプ27、ブザー28などを備えて構成されている。
シートスイッチ24は、フォークリフト10を運転する乗員が運転シート21(図1参照)へ着席しているか否かを検出する乗員検出手段を構成している。このシートスイッチ24は、運転シート21に設けられており、乗員が運転シート21に着席することで乗員の体重によって開閉するスイッチとして構成されている。そして、乗員が運転シート21に着席しているときはシートスイッチ24が閉(ON)となって着席状態を検出し、乗員が離席するとシートスイッチ24が開(OFF)となって離席状態を検出するようになっている。
コントロールバルブ25は、リフト用切換弁29、ティルト用切換弁30、アンロードバルブ31、下降ロックバルブ32、前傾ロックバルブ33等を備えて構成されている。
リフト用切換弁29は、リフト装置11の昇降動作の制御手段として設けられており、圧油を供給するポンプ23に対してアンロードバルブ31を介して接続されているとともに、下降ロックバルブ32を介してリフトシリンダ16の油室16aに接続されている。そして、このリフト用切換弁29の中立位置29bから切換位置29aへの切換操作が行われることで、ポンプ23からの圧油をリフトシリンダ16の油室16aに供給可能なり、これによりリフトシリンダ16が作動してリフト装置11の上昇動作が行われるようになっている。一方、リフト用切換弁29の切換位置29cへの切換操作が行われることで、リフトシリンダ16の油室16aからの圧油をタンク36に排出可能になり、これによりリフトシリンダ16が作動してリフト装置11の下降動作が行われるようになっている。
ティルト用切換弁30は、ポンプ23に対してアンロードバルブ31を介して接続されるとともに、ティルトシリンダ17の油室17aと油室17bとにそれぞれ接続されている。なお、ティルト用切換弁30とティルトシリンダ17の油室17bとは前傾ロックバルブ33を介して接続されている。そして、このティルト用切換弁30の中立位置30bから切換位置30aへの切換操作が行われることで、ポンプ23からの圧油をティルトシリンダ17の油室17bに供給可能であるとともに油室17aからの圧油をタンク36に排出可能になっている。これにより、ロッド18が縮退してティルト装置12による後傾動作が行われるようになっている。一方、ティルト用切換弁30の切換位置30cへの切換操作が行われることで、ポンプ23からの圧油をティルトシリンダ17の油室17aに供給可能であるとともに油室17bからの圧油をタンク36に排出可能になっている。これにより、ロッド18が伸出してティルト装置12による前傾動作が行われるようになっている。
アンロードバルブ31は、コントローラ26からの指令に基づいて作動する電磁弁として構成されている。このアンロードバルブ31は、コントローラ26からの指令に基づいて通電されて励磁されることでポンプ23からの圧油をタンク36へと戻すように切換位置31aに切り換えられるようになっている。一方、コントローラ26からの指令に基づいて消磁されることで、アンロードバルブ31が切換位置31bに切り換えられてポンプ23とリフト用切換弁29およびティルト用切換弁30とを接続するようになっている。すなわち、アンロードバルブ31が切換位置31bの状態ではポンプ23からの圧油が荷役装置(11、12)に供給可能であり、一方、切換位置31aの状態ではポンプ23からの圧油の荷役装置(11、12)への供給が禁止されるようになっている。したがって、このアンロードバルブ31は、切換位置31aに切り換えられることで、荷役装置(11、12)が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように荷役装置(11、12)への圧油の供給を規制するよう作動する荷役禁止手段を構成している。
下降ロックバルブ32は、コントローラ26からの指令に基づいて作動する電磁弁として構成されている。この下降ロックバルブ32は、コントローラ26からの指令に基づいて通電されて励磁されることで切換位置32aに切り換えられてリフト用切換弁29とリフトシリンダ16の油室16aとを連通するようになっている。一方、コントローラ26からの指令に基づいて消磁されることで、下降ロックバルブ32が切換位置32bに切り換えられて、リフト用切換弁29からリフトシリンダ16の油室16aへの流れを順方向とする逆止弁を介してリフト用切換弁29と油室16aとが接続されるようになっている。すなわち、下降ロックバルブ32が切換位置32bの状態ではリフトシリンダ16の油室16aからの圧油の排出が規制され、一方、切換位置32aの状態では油室16aからの圧油の排出が規制されないようになっている。したがって、この下降ロックバルブ32は、切換位置32bに切り換えられることで、リフト装置11が操作されてもその操作に基づくリフト装置11の下降方向における動作を禁止するようにリフト装置11からの圧油の排出を規制するよう作動する荷役禁止手段であってリフト下降禁止機構を構成している。
前傾ロックバルブ33は、コントローラ26からの指令に基づいて作動する電磁弁として構成されている。この前傾ロックバルブ33は、コントローラ26からの指令に基づいて通電されて励磁されることで切換位置33aに切り換えられてティルト用切換弁30とティルトシリンダ17の油室17bとを連通するようになっている。一方、コントローラ26からの指令に基づいて消磁されることで、前傾ロックバルブ33が切換位置33bに切り換えられて、ティルト用切換弁30からティルトシリンダ17の油室17bへの流れを順方向とする逆止弁を介してティルト用切換弁30と油室17bとが接続されるようになっている。すなわち、前傾ロックバルブ33が切換位置33bの状態ではティルトシリンダ17の油室17bからの圧油の排出が規制され、一方、切換位置33aの状態では油室17bからの圧油の排出が規制されないようになっている。したがって、この前傾ロックバルブ33は、切換位置33bに切り換えられることで、ティルト装置12が操作されてもその操作に基づくティルト装置12による前傾動作を禁止するようにティルト装置12からの圧油の排出を規制するよう作動する荷役禁止手段を構成している。
コントローラ26は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリ(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory))、電流制御回路などを備えて構成されている。メモリには、シートスイッチ24から入力される信号に基づいて電磁弁(31、32、33)の制御を行うためのプログラムを含む各種ソフトウェアが格納されている。これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、荷役禁止制御部(荷役禁止制御手段)34、荷役禁止解除部(荷役禁止解除手段)35などがコントローラ26内に構築される。なお、コントローラ26は、キースイッチ37を介してバッテリ38と接続されている。また、ランプ27およびブザー28もコントローラ26に接続されており、コントローラ26からの指令に基づいてランプ27およびブザー28が作動するようになっている。
荷役禁止制御部34は、シートスイッチ24によって乗員が運転シート21に着席していない離席状態が検出されたときに荷役禁止手段であるアンロードバルブ31、下降ロックバルブ32、および前傾ロックバルブ33を作動させて荷役動作を禁止するように制御する。すなわち、乗員が運転シート21に着席した着席状態においてはコントローラ26からの指令に基づいて、アンロードバルブ31は消磁されて切換位置31bに、下降ロックバルブ32は励磁されて切換位置32aに、前傾ロックバルブ33は励磁されて切換位置33aになっている。これにより、リフト用切換弁29およびティルト用切換弁30の切換操作に伴って、リフトシリンダ16およびティルトシリンダ17に圧油が供給され、また、リフトシリンダ16およびティルトシリンダ17からの圧油が排出されるようになっている。この状態からシートスイッチ24にて離席状態が検出されると、荷役禁止制御部34からの指令に基づいて、アンロードバルブ31が励磁されて切換位置31aに、下降ロックバルブ32が消磁されて切換位置32bに、前傾ロックバルブ33が消磁されて切換位置33bに、それぞれ切り換えられる。これにより、前述したように、ポンプ23からの圧油はアンロードバルブ31を介してタンク36へと戻され、リフト装置11の下降方向の動作が禁止され、ティルト装置12による前傾動作が禁止されることになる。
荷役禁止解除部35は、荷役禁止制御部34による制御によって荷役装置(11、12)の荷役動作が禁止されている荷役禁止状態において、シートスイッチ24によって着席状態が検出されたときに、その着席状態の検出から所定の遅延時間が経過した後に荷役装置(11、12)の荷役動作が禁止されないように荷役禁止手段である各バルブ(31、32、33)の作動を解除する。すなわち、アンロードバルブ31を切換位置31bに切り換え、下降ロックバルブ32を切換位置32bに切り換え、前傾ロックバルブ33を切換位置33bに切り換えることで、荷役動作の禁止を解除する。この場合、所定の遅延時間は、0.5秒以上1.5秒以下の時間(例えば、1秒)として設定される。
ランプ27およびブザー28は、コントローラ26の荷役禁止解除部35が荷役禁止手段(31、32、33)の作動を解除して(荷役動作の禁止が解除されて)荷役動作が許可されることを乗員に事前に通知する通知手段を構成している。ランプ27は、乗員が着席しておらずシートスイッチ24にて離席状態が検出されているときはコントローラ26の制御によって点灯した状態になっており、乗員が着席してシートスイッチ24にて着席状態が検出されるとコントローラ26の制御によってすぐに消灯するようになっている。これにより、乗員は、着席後ランプ27がすぐに消灯したことを確認することで、遅延時間が経過後に(着席後1秒後に)荷役動作の禁止が解除されることを把握することができる。また、ブザー28は、乗員が着席してシートスイッチ24にて着席状態が検出されるとコントローラ26の制御によって遅延時間よりも短い所定の通知時間(例えば、0.5秒)が着席検出から経過した時点で鳴らされるようになっている。これにより、乗員は、着席後に通知時間が経過してブザー28が鳴ったことを確認することで、その後遅延時間が経過したタイミングで荷役動作の禁止が解除されることを把握することができる。
次に、上述した荷役制御装置1の作動に関し、乗員が瞬間的な着席動作を行った場合におけるコントローラ26による制御について詳しく説明する。荷役制御装置1では、そもそも荷役禁止手段を作動させる離席状態の検出において、安定した離席状態(乗員が瞬間的に離席して着席するような場合ではなく、継続的に離席している状態)を正確に検出するために、所定の安定検出時間を考慮して最終的に離席状態の検出が行われるようになっている。すなわち、シートスイッチ24にて一旦離席状態が検出されてから所定の安定検出時間(例えば、2秒)が経過するまでの間ずっとその離席状態が検出されているときに、最終的に離席状態を検出するようになっている(一旦、離席状態が検出された後すぐに乗員が着席した場合は、安定検出時間が経過した時点で着席状態が検出されることになる)。
このように離席状態の検出に安定検出時間が設定されていると、図3に示すように、瞬間的な着席動作を乗員が行った場合、コントローラ26によって不適切な制御が行われてしまう虞がある。図3は、このような不適切な制御が行われてしまう例を説明する図であって、シートスイッチ24による着席(ON)/離席(OFF)の検出とコントローラ26による荷役動作の許可/禁止の制御とのタイムチャートを示したものである。まず、乗員が運転シート21に着席してすぐに離席すると、乗員が運転シート21に着席した短時間の間だけシートスイッチ24にて着席状態が検出される。このとき、乗員が離席していても、前述の安定検出時間が経過するまでは離席状態が検出されないことになる。そして、シートスイッチ24にて最初に着席状態が検出された時点(図中のタイミングA)から遅延時間(1秒)が経過するまでの間は、コントローラ26の制御によって荷役動作が禁止され、遅延時間経過後に荷役動作が許可される(荷役動作の禁止が解除される)ことになる。このため、荷役動作が許可された時点は乗員が着席していない状態が発生してしまうことになる。その後、安定検出時間(2秒)が経過すると(図中のタイミングB)、離席状態が検出されることになり、荷役動作が禁止されることになる。なお、図中のタイミングCで着席状態が検出されたときのように遅延時間が経過した後も乗員が着席している場合は、不適切な制御は行われないことになる。
そこで、上述したような不適切な制御が行われてしまうことを防止するために、本実施形態の荷役制御装置1では、瞬間的な着席動作が行われた場合に荷役動作の禁止が解除されないようにするための構成が荷役禁止解除部35に備えられている。図4のタイムチャートに示すように、まず、シートスイッチ24にて着席状態が検出されて(図中のタイミングD)その後すぐに乗員が離席すると、乗員が運転シート21に着席した短時間の間だけ着席状態が検出される。このとき、コントローラ26の荷役禁止制御部34の制御によって荷役動作は禁止されている。そして、荷役禁止状態にて着席状態が検出されて(タイミングD)から遅延時間(1秒)が経過する時点(図中のタイミングE)である解除予定タイミングにおいて、シートスイッチ24にて離席状態が検出されているかどうかが荷役禁止解除部35によって検知される。荷役禁止解除部35は、解除予定タイミングにおいてシートスイッチ24で離席状態が検出されているときは、図4に示すように、その解除予定タイミングにおいて荷役禁止手段(31、32、33)の作動の解除を行わず、荷役動作の禁止が解除されない(荷役動作が許可されない)ようになっている。なお、着席状態が検出されて(図中のタイミングF)遅延時間が経過して解除予定タイミングになったとき(図中のタイミングG)に着席状態が検出されると、荷役動作の禁止が解除されることになる。
以上説明したように、荷役制御装置1によると、フォークリフト10の乗員が運転シート21に着席していない離席状態になると、荷役禁止手段(31、32、33)が作動して、荷役装置(11、12)が操作されても作動しないように荷役動作が禁止されることになる。そして、その後乗員が運転シート21に着席するとその着席状態の検出から所定の遅延時間の経過後に荷役禁止手段(31、32、33)の作動が解除され、荷役装置(11、12)の操作に基づく荷役動作が許可されることになる。このため、離席後における着席状態の検出から所定の遅延時間が経過するまでは荷役操作に関わらず荷役動作が禁止されたままの状態に保たれ、着席しながら荷役操作が行われたとしても着席後遅延時間が経過してから荷役動作が開始されることになる。これにより、その遅延時間の間に乗員の姿勢も安定した状態になり、また、遅延時間経過後に荷役動作が開始するためそのときには乗員の心理的準備も十分に整った状態になっている。また、遅延時間経過後に荷役動作の禁止を解除するという簡易な構成であり、構成の複雑化を招いてしまうことも抑制できる。したがって、フォークリフト10の乗員が運転シート21から離席したときに荷役動作を禁止するとともに再度着席したときには不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを抑制することを簡易な構成で実現することができる。
また、荷役制御装置1によると、着席状態の検出後において0.5秒以上1.5秒以下に設定された遅延時間が経過することで、乗員の姿勢が十分に安定した状態になるとともに乗員の心理的準備も十分に整った状態に移行することになる。そして、不必要に長くなってしまうことによって乗員が違和感を感じてしまうことのない範囲で遅延時間を設定することができる。
また、荷役制御装置1によると、荷役動作の禁止が解除されることを事前に通知する通知手段(27、28)が備えられているため、乗員が不意に着席してしまったような場合であっても、乗員は荷役禁止手段(31、32、33)の作動が解除されることを把握することができ、不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことをより確実に抑制することができる。
また、荷役制御装置1によると、解除予定タイミングにおいて離席状態が検出されているときは荷役禁止手段(31、32、33)の作動の解除が行われない。このため、乗員が瞬間的に着席して再び離席状態に戻ったような場合に、離席状態であるにも関わらず着席状態が継続していることを前提として荷役禁止手段(31、32、33)の作動の解除が行われるような不適切な解除が行われてしまうことを防止することができる。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施することもできる。
(1)上記第1実施形態では、荷役装置としてリフト装置とティルト装置とが備えられている場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、リフト装置およびティルト装置のいずれか一方を備えているものであってもよく、また、リフト装置およびティルト装置以外の荷役装置を備えているものであってもよい。
(2)上記第1実施形態では、乗員検出手段としてシートスイッチを例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、運転室の床面に設けられるフロアースイッチを利用したもの、シートベルトの着脱と連動するシートベルトスイッチを利用したもの、赤外線センサを利用したもの、ステアリングに設けられたスイッチを利用したもの、無線カード(スマートIDカード等)を利用したものなど種々の形態で実施することができる。
(3)上記第1実施形態では、荷役禁止手段として、電磁式のアンロードバルブ、下降ロックバルブ、および前傾ロックバルブを例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、パイロット圧によって切り換え操作が行われる油圧式のバルブを荷役禁止手段として用いるものであってもよい。
(4)上記第1実施形態では、荷役禁止手段としてアンロードバルブを備えている場合を例にとって説明したが、アンロードバルブは必ずしも設けられていないものであってもよい。また、荷役禁止手段としてアンロードバルブのみを備えているものや、下降ロックバルブや前傾ロックバルブのうちのいずれか一方を備えているものなど、種々の組み合わせの荷役禁止手段が設けられているものであってもよい。
(5)上記第1実施形態では、荷役禁止制御部および荷役禁止解除部の制御によって、離席状態の検出で荷役動作の全てが禁止されて着席状態が検出されると遅延時間経過後に全ての荷役動作が許可される場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、リフト装置の下降方向の動作のみが対象となっているものであってもよい。この場合、荷役禁止制御部はシートスイッチによって離席状態が検出されたときにリフト下降禁止機構である下降ロックバルブを作動させてリフト装置の下降動作を禁止する。そして、荷役禁止解除部は、リフト装置の下降動作が禁止されている状態でシートスイッチによって着席状態が検出されたときにその着席状態の検出から遅延時間が経過した後に下降ロックバルブの作動を解除して荷役動作の禁止を解除することになる。
この変形例によると、離席状態ではリフト装置の下降動作が禁止され、乗員が着席してから遅延時間が経過するとリフト装置の下降動作が許可されることになる。リフト装置の下降方向の動作は、リフトシリンダの油室から圧油を排出させることで重力に従って行われることになるため、荷役動作時に最も大きな衝撃が生じる荷役動作になる。このため、乗員が着席した際におけるリフト装置の下降動作を遅延させることによって、不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを最も効果的に抑制することができることになる。
(6)上記第1実施形態では、荷役制御装置において安定検出時間が設定されている場合に、瞬間的な着席動作が行われた場合に不適切な制御が行われてしまうことを防止するため、解除予定タイミングにて離席状態が検出されているときは荷役操作の禁止を解除しない構成について説明したが、他の構成によってその不適切な制御の発生を防止するものであってもよい。
例えば、図5のタイムチャートに示すように作動するような構成を備えることで、瞬間的な着席動作が行われた場合に荷役動作の禁止が解除されないようにするものであってもよい。図5に示すように、まず、シートスイッチにて着席状態が検出されて(図中のタイミングH)その後すぐに乗員が離席すると、乗員が運転シートに着席した短時間の間だけ着席状態が検出される。このとき、コントローラの荷役禁止制御部の制御によって荷役動作は禁止されている。そして、荷役禁止状態にて着席状態が検出されて(タイミングH)から遅延時間(1秒)よりも短い所定の判定時間(例えば、0.5秒)が経過した時点(図中のタイミングI)である判定タイミングにおいて、シートスイッチにて離席状態が検出されているかどうかが荷役禁止解除部によって検知される。荷役禁止解除部は、判定タイミングにおいてシートスイッチで離席状態が検出されているときは、図5に示すように、荷役禁止状態にて着席状態が検出されてから遅延時間が経過したタイミングでアンロードバルブや下降ロックバルブなどの荷役禁止手段の作動の解除を行わず、荷役動作の禁止が解除されない(荷役動作が許可されない)ようになっている。なお、着席状態が検出されて(図中のタイミングJ)判定時間が経過して判定タイミングになったとき(図中のタイミングK)に着席状態が検出されると、荷役動作の禁止が解除されることになる。
この変形例によると、遅延時間よりも短い判定時間において離席状態が検出されているときは荷役禁止手段の作動の解除が行われない。このため、乗員が瞬間的に着席して再び離席状態に戻ったような場合に、離席状態であるにも関わらず着席状態が継続していることを前提として荷役禁止手段の作動の解除が行われるような不適切な制御が行われてしまうことを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態に係る産業車両の荷役制御装置2(以下、単に「荷役制御装置2」という)を示す油圧系統と制御系統とを荷役装置等とともに示す概略図である。荷役制御装置2は、第1実施形態の荷役制御装置1と同様の構成を備えているが、コントロールバルブ25aの構成が第1実施形態のコントロールバルブ25とは異なっている。
荷役制御装置2のコントロールバルブ25aは、アンロードバルブが設けられていない点と、後傾ロックバルブ39が設けられている点とにおいて、コントロールバルブ25とは異なっている。コントロールバルブ25aにはアンロードバルブが設けられていないため、1つの荷役禁止手段によって全ての荷役動作の禁止が行われることはなく、各荷役動作に対応して個別に設けられている荷役禁止手段によってそれぞれの荷役動作が禁止されることになる。なお、コントローラ26aの荷役禁止制御部34aおよび荷役禁止解除部35aは、アンロードバルブに対応した制御を行う構成が不要であるとともに後傾ロックバルブ39の制御を行う構成を備える点で、第1実施形態とは異なっている。
コントロールバルブ25aにおいては、荷役禁止手段としては、第1実施形態と同様の下降ロックバルブ32と前傾ロックバルブ33とに加えて、後傾ロックバルブ39が設けられている。後傾ロックバルブ39は、コントローラ26aからの指令に基づいて作動する電磁弁として構成されている。この後傾ロックバルブ39は、コントローラ26aからの指令に基づいて通電されて励磁されることで切換位置39aに切り換えられてティルト用切換弁30とティルトシリンダ17の油室17aとを連通するようになっている。一方、コントローラ26aからの指令に基づいて消磁されることで、後傾ロックバルブ39が切換位置39bに切り換えられて、ティルト用切換弁30からティルトシリンダ17の油室17aへの流れを順方向とする逆止弁を介してティルト用切換弁30と油室17aとが接続されるようになっている。すなわち、後傾ロックバルブ39が切換位置39bの状態ではティルトシリンダ17の油室17aからの圧油の排出が規制され、一方、切換位置39aの状態では油室17aからの圧油の排出が規制されないようになっている。したがって、この後傾ロックバルブ39は、切換位置39bに切り換えられることで、ティルト装置12が操作されてもその操作に基づくティルト装置12による後傾動作を禁止するようにティルト装置12からの圧油の排出を規制するよう作動する荷役禁止手段を構成している。
なお、コントローラ26aの荷役禁止制御部34aは、シートスイッチ24によって離席状態が検出されたときに荷役禁止手段である下降ロックバルブ32、前傾ロックバルブ33、および後傾ロックバルブ39を作動させて荷役動作を禁止するように制御する。また、コントローラ26の荷役禁止解除部35aは、荷役禁止制御部34aによる制御によって荷役装置(11、12)の荷役動作が禁止されている荷役禁止状態において、シートスイッチ24によって着席状態が検出されたときに、その着席状態の検出から遅延時間が経過した後に荷役装置(11、12)の荷役動作が禁止されないように各バルブ(32、33、39)の作動を解除する。
以上説明した荷役制御装置2によっても、第1実施形態の荷役制御装置1と同様に、フォークリフト10の乗員が運転シート21から離席したときに荷役動作を禁止するとともに再度着席したときに不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを抑制することを簡易な構成で実現することができる。
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
なお、上記第2実施形態では、ティルト装置による前傾動作を禁止する前傾ロックバルブと後傾動作を禁止する後傾ロックバルブとをそれぞれ設ける場合を例にとって説明したが、前後傾動作を禁止する手段としては、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、ティルト用切換弁とティルトシリンダの一方の油室との間の油路を連通および遮断状態のいずれかに切り換える電磁弁を1つ設け、遮断状態に切り換えられることで前傾動作と後傾動作とをいずれも禁止するロックバルブを設けているものであってもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態に係る産業車両の荷役制御装置3(以下、単に「荷役制御装置3」という)を示す油圧系統と制御系統とを荷役装置等とともに示す概略図である。荷役制御装置3は、第1実施形態の荷役制御装置1と同様の構成を備えているが、コントロールバルブ25bの構成と、荷役操作スイッチ42および荷役禁止手段であるリレー43が備えられている点とが第1実施形態とは異なっている。
荷役制御装置3のコントロールバルブ25bは、アンロードバルブおよび前傾ロックバルブが設けられていない点において、第1実施形態のコントロールバルブ25とは異なっている。すなわち、コントロールバルブ25bには、荷役禁止手段としては下降ロックバルブ32のみが設けられている。なお、コントローラ26bの荷役禁止制御部34bおよび荷役禁止解除部35bは、コントロールバルブ25bについては下降ロックバルブ32の制御のみを行うことになる。
また、荷役制御装置3には、荷役操作スイッチ42と荷役禁止手段としてのリレー43とが設けられている。荷役操作スイッチ42およびリレー43は、直列に接続されており、ポンプ23を駆動するポンプモータ40の運転を制御するモータコントローラ41とバッテリ38とを接続する回路に配置されている。シートスイッチ24にて着席状態が検出されているときは、コントローラ26bからの指令に基づいて、リレー43は遮断されていない状態になっている。この状態では、荷役操作スイッチ42が乗員によって操作されてON状態になると、バッテリ38から供給される電流がモータコントローラ41を介して供給されてモータ40の運転が制御されてポンプ23が駆動されることになる。これにより、リフト用方向切換弁29やティルト用方向切換弁30の操作に伴って圧油がリフトシリンダ16やティルトシリンダ17に供給されて荷役動作が行われることになる。そして、荷役操作スイッチ42が操作されてOFF状態になると、バッテリ38からの電流供給が遮断されてモータ40の運転が停止し、荷役動作が行われないことになる。
一方、シートスイッチ24にて離席状態が検出されると、コントローラ26bの荷役禁止制御部34bの制御によってリレー43が作動されて、バッテリ38からモータ40への電流供給が遮断されることになる。このため、乗員による荷役操作スイッチ42の操作によらず、モータ40は停止したままでポンプ23の駆動は行われず、リフトシリンダ16およびティルトシリンダ17への圧油の供給は行われないため、荷役動作が禁止されることになる。すなわち、リレー43は荷役装置(11、12)が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように作動する荷役禁止手段を構成している。そして、荷役禁止状態においてシートスイッチ24にて着席状態が検出されると、その検出から遅延時間が経過した後に荷役禁止解除部35bの制御によってリレー43の遮断状態が解除されて荷役動作が許可されることになり、荷役操作スイッチ42の操作が有効となる。
以上説明した荷役制御装置3によっても、第1実施形態の荷役制御装置1と同様に、フォークリフト10の乗員が運転シート21から離席したときに荷役動作を禁止するとともに再度着席したときに不安定な操作状態や乗員の心理的不安定状態が生じてしまうことを抑制することを簡易な構成で実現することができる。
以上、本発明の第3実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
産業車両の例示であるフォークリフトを示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る産業車両の荷役制御装置における油圧系統と制御系統とを示す図である。 瞬間的な着席動作が行われた場合について説明する比較例のタイムチャートである。 瞬間的な着席動作が行われた場合における図2に示す荷役制御装置による制御について説明するタイムチャートである。 瞬間的な着席動作が行われた場合における変形例に係る荷役制御装置による制御について説明するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る産業車両の荷役制御装置における油圧系統と制御系統とを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る産業車両の荷役制御装置における油圧系統と制御系統とを示す図である。
符号の説明
1 産業車両の荷役制御装置
10 フォークリフト(産業車両)
11 リフト装置(荷役装置)
12 ティルト装置(荷役装置)
21 運転シート(運転席)
24 シートスイッチ(乗員検出手段)
26 コントローラ
31 アンロードバルブ(荷役禁止手段)
32 下降ロックバルブ(荷役禁止手段、リフト下降禁止機構)
33 前傾ロックバルブ(荷役禁止手段)
34 荷役禁止制御部(荷役禁止制御手段)
35 荷役禁止解除部(荷役禁止解除手段)

Claims (7)

  1. 荷役動作を行う油圧装置である荷役装置を備える産業車両において前記荷役装置の作動を制御する産業車両の荷役制御装置であって、
    前記産業車両を運転する乗員が運転席へ着席しているか否かを検出する乗員検出手段と、
    前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように作動する荷役禁止手段と、
    前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席していない離席状態が検出されたときに前記荷役禁止手段を作動させて荷役動作を禁止するよう制御する荷役禁止制御手段と、
    前記荷役禁止制御手段による制御によって前記荷役装置の荷役動作が禁止されている荷役禁止状態において、前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席した着席状態が検出されたときに、当該着席状態の検出から所定の遅延時間が経過した後に前記荷役装置の荷役動作が禁止されないように前記荷役禁止手段の作動を解除する荷役禁止解除手段と、
    を備えていることを特徴とする産業車両の荷役制御装置。
  2. 前記荷役禁止手段は、前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように当該荷役装置への圧油の供給および当該荷役装置からの圧油の排出のうちの少なくともいずれか一方を規制するよう作動することを特徴とする請求項1に記載の産業車両の荷役制御装置。
  3. 前記遅延時間は0.5秒以上1.5秒以下の時間として設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の産業車両の荷役制御装置。
  4. 前記産業車両における前記荷役装置として、荷の昇降動作を行うリフト装置が備えられ、
    前記荷役禁止手段として、前記リフト装置の下降方向における動作を禁止するように作動するリフト下降禁止機構が備えられ、
    前記荷役禁止制御手段は前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記リフト下降禁止機構を作動させて前記リフト装置の下降動作を禁止し、前記荷役禁止解除手段は前記リフト装置の下降動作が禁止されている状態で前記乗員検出手段によって前記着席状態が検出されたときに当該着席状態の検出から前記遅延時間が経過した後に前記リフト下降禁止機構の作動を解除することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の産業車両の荷役制御装置。
  5. 前記荷役禁止解除手段が前記荷役禁止手段の作動を解除することを乗員に事前に通知する通知手段を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の産業車両の荷役制御装置。
  6. 前記荷役禁止解除手段は、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間が経過した時点である解除予定タイミングにおいて前記乗員検出手段で前記離席状態が検出されているときは、当該解除予定タイミングにおいて前記荷役禁止手段の作動の解除を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の産業車両の荷役制御装置。
  7. 前記荷役禁止解除手段は、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間よりも短い所定の判定時間が経過した時点である判定タイミングにおいて前記乗員検出手段で前記離席状態が検出されているときは、前記荷役禁止状態にて前記着席状態が検出されてから前記遅延時間が経過したタイミングで前記荷役禁止手段の作動の解除を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の産業車両の荷役制御装置。
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