JP4806996B2 - 産業車両の油圧システム - Google Patents

産業車両の油圧システム Download PDF

Info

Publication number
JP4806996B2
JP4806996B2 JP2005227386A JP2005227386A JP4806996B2 JP 4806996 B2 JP4806996 B2 JP 4806996B2 JP 2005227386 A JP2005227386 A JP 2005227386A JP 2005227386 A JP2005227386 A JP 2005227386A JP 4806996 B2 JP4806996 B2 JP 4806996B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cargo handling
pressure oil
pump
hydraulic
tilt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005227386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007039226A (ja
Inventor
和俊 山田
洋 村田
道広 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2005227386A priority Critical patent/JP4806996B2/ja
Publication of JP2007039226A publication Critical patent/JP2007039226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4806996B2 publication Critical patent/JP4806996B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Description

本発明は、ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置を備える産業車両の油圧システムに関する。
フォークリフト等の産業車両においては、ポンプとこのポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置とを有する油圧システムが備えられている。そして、このような産業車両の油圧システムとして、フォークリフトにおいて、リフトコントロール弁とリフトシリンダとの間に設けられる電磁弁を備え、この電磁弁がフォークリフトを運転する乗員の体重により開閉するスイッチにより作動する構成を備えるものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された油圧システムでは、乗員が運転席を離席するとスイッチが閉となり電磁弁が切り換わってリフトコントロール弁とリフトシリンダとの間の油圧回路が遮断され、ポンプからの圧油がタンクへと排出されるようになっている。これにより、他の者による不用意な操作があったとしてもリフトシリンダが作動しないようになっている。
実開昭60−114194号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された産業車両の油圧システムでは、乗員が離席したときにリフトシリンダが作動しないようにするために油圧回路を遮断するための電磁弁を設ける必要があり、更にはリフトシリンダ以外にティルトシリンダや他の荷役用のシリンダを備える場合には、個々のシリンダ毎に同様の電磁弁を設ける必要があるため、機構が複雑化してしまう。
また、リフトシリンダ等の荷役シリンダを作動しないようにする構成として、ポンプを停止させて圧油の供給を止めることも考えられる。しかしながら、産業車両において、ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置としては、一般的に、リフト装置のように荷役動作を行う荷役装置だけでなく、他機能の油圧装置として産業車両における操舵動作を行う操舵装置や制動動作を行う制動装置も設けられている。これら他機能の油圧装置がリフトシリンダ等の荷役シリンダと同じポンプから供給される圧油で駆動される場合には、乗員が運転席を離席するとポンプからの圧油の供給が止められてしまうため、離席状態の間は、操舵装置や制動装置へポンプからの圧油が供給されないことになり、この間操舵装置や制動装置を操作して必要な操舵力や制動力を得ることができなくなってしまうという問題がある。実際には、離席状態とは言っても、乗員が後進走行をする際に後方を目視するため運転席から腰を浮かせる場合もあり、そのような場合に操舵力や制動力を得ることができないのは問題である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置を備える産業車両の油圧システムに関し、乗員が運転席に着席していない場合に、荷役装置の不用意な作動状態が発生することを簡易な構成で制限することができるとともに、荷役装置以外の他機能の油圧装置の作動を不必要に制限してしまうことを抑制することができる産業車両の油圧システムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置を備える産業車両の油圧システムに関する。
そして、本発明に係る産業車両の油圧システムは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第1の特徴は、前記ポンプから供給される圧油によって駆動されて荷役動作を行う油圧装置である荷役装置と、前記ポンプから供給される圧油によって駆動されて、前記産業車両における操舵動作を行う操舵装置および制動動作を行う制動装置のうちの少なくともいずれか一方を含む他機能の油圧装置と、前記産業車両を運転する乗員が運転席へ着席しているか否かを検出する乗員検出手段と、前記他機能の油圧装置が操作された操作量を検知する検知手段と、前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席していない離席状態が検出されたときに、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記他機能の油圧装置の操作量に応じた流量の圧油を当該他機能の油圧装置に供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで、前記ポンプから前記荷役装置への圧油の供給量を制限する供給量制限手段と、を備えていることである。
この構成によると、乗員が運転席に着席していない離席状態になると、ポンプから荷役装置への圧油の供給量が制限されることになる。このため、離席状態においては荷役装置の作動能力が制限されるため、荷役装置が運転者の意に反するような不用意な作動をすることが制限される。そして、荷役装置への圧油の供給量を制限するだけであり油圧回路を遮断するための機構等を別途設ける必要もなく、離席状態における荷役装置の不用意な作動を制限することを簡易な機構で実現できる。また、荷役装置への圧油の供給量が制限されるのみであるため、他機能の油圧装置へは必要な流量の圧油を適宜供給することで、必要に応じた他機能の油圧装置の作動能力を確保することができる。したがって、乗員が運転席に着席していない場合に、荷役装置の不用意な作動状態が発生することを簡易な構成で制限することができるとともに、荷役装置以外の他機能の油圧装置の作動を不必要に制限してしまうことを抑制することができる。また、検知手段による検知結果に基づいて他機能の油圧装置の操作量に応じた動作が可能な範囲でポンプからの圧油の吐出量が制限される。このため、離席状態においてポンプの吐出量を絞るという簡易な構成で荷役装置への圧油の供給量を制限するとともに他機能の油圧装置の操作量に応じた作動が不必要に制限されることを防止できる。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第2の特徴は、前記供給量制限手段は、前記他機能の油圧装置による動作を行うことが可能な流量の圧油を供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することである。
この構成によると、他機能の油圧装置による動作が可能な範囲でポンプからの圧油の吐出量が制限されるため、離席状態において他機能の油圧装置の作動が不必要に制限されることを防止できる。また、ポンプの吐出量を絞って制限するという簡易な構成で荷役装置への圧油の供給量を制限することができる。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第3の特徴は、前記他機能の油圧装置は前記制動装置を含み、前記供給量制限手段は、前記制動装置によって制動動作を行うことが可能な流量の圧油を供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することである。
この構成によると、制動動作が可能な範囲でポンプからの圧油の吐出量が制限されるため、離席状態においてポンプの吐出量を絞るという簡易な構成で荷役装置への圧油の供給量を制限するとともに制動動作が不必要に制限されることを防止できる。そして、緊急に制動動作を行う必要が生じたような場合に離席状態であってもより迅速な制動動作を行うことができる。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第の特徴は、前記供給量制限手段は、前記ポンプの回転速度を小さくして当該ポンプの吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することである。
この構成によると、離席状態においてポンプの回転速度を小さくして吐出量を制限することで、ポンプ回転速度を減少させるという簡易な構成で荷役装置への圧油の供給量を制限するとともに他機能の油圧装置の作動が不必要に制限されることを抑制できる。また、ポンプの回転速度を変更するのみであるため、供給量制限手段による圧油の供給量の制御を容易に行える。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第の特徴は、前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように当該荷役装置への圧油の供給および当該荷役装置からの圧油の排出のうちの少なくともいずれか一方を規制するよう作動する荷役禁止手段と、前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記荷役禁止手段を作動させる荷役禁止制御手段と、を更に備えていることである。
この構成によると、離席状態においては、操作が行われたとしても荷役装置の作動が確実に規制されることになる。よって、離席状態において荷役装置の不用意な作動状態の発生を制限して他機能の油圧装置の作動を不必要に制限することを抑制できることに加え、さらに確実に荷役装置の作動を禁止することができる。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第の特徴は、前記荷役装置として、単動式のリフトシリンダを有して荷の昇降動作を行うリフト装置を備え、前記荷役禁止手段として、前記リフトシリンダの油室と接続されるように設けられて当該リフトシリンダの下降方向の動作を規制可能な下降ロックバルブ機構を備え、前記荷役禁止制御手段は、前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記下降ロックバルブ機構を作動させることによって前記リフトシリンダの下降方向の動作を規制することである。
この構成によると、離席状態において、リフト装置の操作が行われたとしてもリフトシリンダの下降方向の動作が確実に規制されることになる。単動式のリフトシリンダの下降方向の動作はリフトシリンダの油室から圧油を排出させることで重力に従って行われることになるため、ポンプの動作を制限してもその荷役速度である下降速度を制限することができない。そのため、荷役禁止手段としての下降ロックバルブを設けることで、離席状態においてリフトシリンダの下降動作も確実に規制することができる。
本発明に係る産業車両の油圧システムにおける第の特徴は、前記荷役装置として、ティルトシリンダを有し、荷の昇降動作を行うリフト装置の前後傾動作を行うティルト装置を備え、前記荷役禁止手段として、前記ティルトシリンダの油室と接続されるように設けられて、当該ティルトシリンダによる前傾動作を規制可能な前傾ロックバルブ機構と当該ティルトシリンダによる後傾動作を規制可能な後傾ロックバルブ機構とのうちの少なくともいずれか一方を備え、前記荷役禁止制御手段は、前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記前傾ロックバルブ機構または前記後傾ロックバルブ機構を作動させることによって前記ティルトシリンダの動作を規制することである。
この構成によると、離席状態において、ティルト装置の操作が行われたとしてもティルトシリンダの前傾動作または後傾動作を確実に規制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の実施形態に係る産業車両の油圧システムが備えられる産業車両について説明する。図1は、産業車両の例示であるフォークリフト10の側面図である。この図1に示すフォークリフト10は、例えば、前輪駆動・後輪操舵の四輪車として構成されている。そして、フォークリフト10の前部には、荷の昇降動作を行うリフト装置11と、リフト装置11の前後傾動作を行うティルト装置12とが備えられている。
図1に示すように、リフト装置11には、左右一対のアウタマスト13と、その間においてアウタマスト13に対して昇降可能に配設されているインナマスト14と、スプロケットおよびチェーン(図示せず)を介してインナマスト14に対して昇降可能に吊り下げられており荷が積載されるフォーク15と、インナマスト14をアウタマスト13に対して昇降駆動するための単動式のリフトシリンダ16とが備えられている。
ティルト装置12は、ティルトシリンダ17とロッド18とを備えて構成されている。ティルトシリンダ17は、その一端側がフォークリフト10の車体フレーム19に対して回動自在な状態で支持されている。ロッド18は、ティルトシリンダ17に対して前後動可能に配設されており、その先端側がアウタマスト13に対して回動自在な状態で取り付けられている。このティルト装置12を介してリフト装置11のアウタマスト13が車体フレーム19に対して傾動可能に連結されている。すなわち、ロッド18がティルトシリンダ17から突出する方向に伸出動作を行うことでリフト装置11が前傾動作を行うことになる。一方、ロッド18がティルトシリンダ17内に収納される方向に縮退動作を行うことでリフト装置11が後傾動作を行うことになる。
また、フォークリフト10の車体フレーム19の上部には運転室20が設けられており、この運転室20内にはフォークリフト10を運転する乗員が着座する運転シート(運転席)21が配置されている。そして、運転室20内の前部には、フォークリフト10における操舵操作のためのステアリング22や加速操作のためのアクセルペダル(図示せず)や制動操作のためのブレーキペダル23などが設けられている。
以下、上述したフォークリフト10に設けられてポンプからの圧油によって駆動される油圧装置を備える本発明の実施形態に係る産業車両の油圧システムについて、第1実施形態乃至第3実施形態に分けて説明する。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係る産業車両の油圧システム1(以下、単に「油圧システム1」という)に備えられている油圧回路30を示す油圧系統図である。なお、図中に示す矢印(ステアリング22の操作方向を示す矢印以外の矢印)は作動油(圧油)の流れる方向を示している。
図2に示すように、油圧システム1の油圧回路30には、タンク31、ポンプ32、前述のリフト装置11およびティルト装置12、パワーステアリング装置33、ブレーキアシスト装置34などが備えられている。タンク31には作動油が蓄積されており、このタンク31から吸い込みフィルター35を介して吸い込まれた作動油が、モータ36によって駆動されるポンプ32によって昇圧される。そして、このポンプ32から供給される圧油によって、リフト装置11、ティルト装置12、パワーステアリング装置33、ブレーキアシスト装置34が駆動されることになる。
リフト装置11およびティルト装置12は、荷役動作を行う油圧装置である荷役装置として設けられている。そして、ポンプ32からの圧油が分流機構であるフローディバイダ37を経た後コントロールバルブ38を介してリフトシリンダ16およびティルトシリンダ17に供給され、リフトシリンダ16およびティルトシリンダ17から排出される圧油がコントロールバルブ38を介した後に戻りフィルター45からタンク31へと戻される。すなわち、コントロールバルブ38によってリフトシリンダ16およびティルトシリンダ17への圧油の給排が制御される。
また、パワーステアリング装置33はフォークリフト10における操舵動作を行う操舵装置として設けられ、ブレーキアシスト装置34はフォークリフト10の制動動作を行う制動装置として設けられている。これらのパワーステアリング装置33およびブレーキアシスト装置34が、荷役装置以外の他機能の油圧装置を構成している。パワーステアリング装置33は、ステアリングバルブ39、電磁弁ユニット40、パワーステアリングシリンダ41を備えて構成されており、フローディバイダ37から分流された圧油がブレーキ切換バルブ42およびブレーキ弁43を経て供給され、ステアリング22の操作量に応じて操舵輪である後輪(図1参照)を操舵するようになっている。また、ブレーキアシスト装置34は、フローディバイダ37、ブレーキ切換バルブ42、ブレーキバルブ43を介して圧油が供給され、ブレーキペダル23の操作量(踏込み量)に応じて制動力を発揮することができるようになっている。なお、駐車用ブレーキ44に対してもブレーキ切換バルブ42を介して圧油が供給可能になっている。
図3は、油圧システム1のブロック図を示したものである。油圧システム1は、前述のように、ポンプ32と、ポンプ駆動手段であるモータ36と、荷役装置であるリフト装置11およびティルト装置12と、他機能の油圧装置であるパワーステアリング装置(操舵装置)33およびブレーキアシスト装置(制動装置)34とを備えている。そして、図3に示すように、この油圧システム1は、さらに、荷役装置(11、12)および他機能の油圧装置(33、34)の操作を検知する各種センサ(46、47、48、49)と、コントローラ50と、乗員検出センサ51とを備えている。
ステアリング角センサ46は、実際に操作されているステアリング22(図2参照)の操作角度(すなわち、パワーステアリング装置33が操作された操作量)を検知する検知手段を構成している。また、ブレーキペダルセンサ47は、フォークリフト10の乗員によるブレーキペダル23の踏込み量(すなわち、ブレーキアシスト装置34が操作された操作量)を検知する検知手段を構成している。これらのステアリング角センサ46およびブレーキペダルセンサ47が、他機能の油圧装置が操作された操作量を検知する検知手段を構成している。なお、これらの各センサ(46、47)は、コントローラ50に接続されており、その検知信号がコントローラ50に入力されるようになっている。
リフトレバーセンサ48は、リフト装置11を操作するリフト操作手段であるリフトレバーの操作状態を検知するリフト操作検知手段を構成している。ティルトレバーセンサ49は、ティルト装置12を操作するティルト操作手段であるティルトレバーの操作状態を検知するティルト操作検知手段を構成している。これらの各センサ(48、49)は、コントローラ50に接続されており、その検知信号がコントローラ50に入力されるようになっている。
乗員検出センサ51は、フォークリフト10を運転する乗員が運転シート21(図1参照)に着席しているか否かを検出する乗員検出手段を構成している。この乗員検出センサ51は、運転シート21に設けられており、乗員が運転シート21に着座することで乗員の体重によって開閉するスイッチとして構成されている。そして、乗員が運転シート21に着席しているときはそのスイッチ(センサ51)が閉となって着席状態を検出し、乗員が離席するとそのスイッチ(センサ51)が開となって離席状態を検出するようになっている。
コントローラ50は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリ(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory))などを備えて構成されている。メモリには、各センサ(46〜49、51)から入力される信号に基づいてモータ36の運転の制御を行うためのプログラムを含む各種ソフトウェアが格納されている。これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、供給量制限部(供給量制限手段)52などがコントローラ50内に構築される。
供給量制限部52は、乗員検出センサ51によって乗員が運転席に着席していない離席状態が検出されたときに、モータ36の回転を制御してポンプ32の回転速度を小さくしてポンプ32からの圧油の吐出量を制限するようになっている。これにより、ポンプ32からリフト装置11およびティルト装置12への圧油の供給量を制限するようになっている。そして、このとき、供給量制限部52は、ブレーキアシスト装置34によって制動動作を行うことが可能な流量の圧油とパワーステアリング装置33によって操舵動作を行うことが可能な流量の圧油とを供給できる範囲でポンプ32からの吐出量を制限することでリフト装置11およびティルト装置12への圧油の供給量を制限するようになっている。また、供給量制限部52は、ステアリング角センサ46およびブレーキペダルセンサ47による検知結果に基づいて、パワーステアリング装置33およびブレーキアシスト装置34の操作量に応じた流量の圧油をこれらの他機能の油圧装置(33、34)に供給できる範囲でポンプ32からの圧油の吐出量を制限することでリフト装置11およびティルト装置12への圧油の供給量を制限するようになっている。
次に、上述した油圧システム1の作動について説明する。図4は、油圧システム1による作動を説明するための図であって、荷役装置による荷役動作や他機能の油圧装置による動作が行われたときにおけるポンプ32の回転速度の変化を示したものである。
図4に示すように、まず、乗員がフォークリフト10の運転シート21に着席してキースイッチを操作してONにすると、コントローラ50からの指令に基づいてモータ36が起動され、所定の低速回転速度aで回転するようにポンプ32の回転速度が制御される。そして、荷役装置(11、12)や他機能の油圧装置(33、34)が操作されていない状態においては、ポンプ32の回転速度は、低速回転速度aに維持される。
ポンプ32の回転速度が低速回転速度aに維持されている状態において荷役操作が開始されると、その荷役操作の操作量に応じてポンプ32の回転速度が大きくなるようにコントローラ50によってモータ36が制御され、荷役動作に必要な負荷が確保されることになる。このとき、乗員は運転シート21に着席している状態であり、乗員検出センサ51では着席状態が検出されている。このため、コントローラ50の供給量制限部52によってポンプ32の吐出量が制限されることがなく、ポンプ32の定格の最高回転数までの範囲で荷役操作に応じてポンプ32の回転数を増減させる制御が行われることになる。
上述のように乗員が運転シート21に着席しており乗員検出センサ51で着席状態が検出されている間は荷役動作が供給量制限部52の制御によって制限されることはない。しかし、乗員が運転シート21から離席すると乗員検出センサ51で離席状態が検出されて、これに基づく供給量制限部52の制御によって荷役装置(11、12)への圧油の供給量が制限されることになる。図4では、荷役動作の途中において乗員が離席して乗員検出センサ51により離席状態が検出された場合を例示している。このように、荷役動作の途中において離席状態が検出されると、コントローラ50からの指令に基づいてポンプ32の回転速度が低速回転速度aまで低下するように制御されることになる。そして、離席状態が検出されている間は、乗員によって荷役操作のみが行われてもポンプ32の回転速度は低速回転速度aに維持されることになる。
ただし、上述のように離席状態が検出されて低速回転速度aに維持されている状態において他機能の油圧装置(33、34)の操作が行われると、図4に示すように、ポンプ32の回転速度は、他機能の油圧装置(33、34)による動作が可能な流量の圧油を供給できる回転速度範囲内(回転速度bまでの範囲内)で制御されることになる。図4では、ブレーキペダル23が操作された場合を例示しているが、この場合、荷役装置(11、12)への圧油の供給が制限されるとともに、ブレーキペダルセンサ47の検知結果に基づいてブレーキペダル23の操作量に応じた制動動作が確保されるようにポンプ32の回転速度が制御されることになる。なお、ステアリング22が操作された場合も同様に、ステアリング角センサ46での検知結果に基づいてステアリング22の操作量に応じた操舵動作が確保されることになる。また、乗員が再び運転シート21に着席して乗員検出センサ51にて着席状態が検出されると、ポンプ32から荷役装置(11、12)への圧油の供給の制限が解除されて、また荷役操作に応じた荷役動作が可能になることになる。
以上説明したように、油圧システム1によると、乗員が運転シート21に着席していない離席状態になると、ポンプ32から荷役装置(11、12)への圧油の供給量が制限されることになる。このため、離席状態においては荷役装置(11、12)の作動能力が制限されるため、荷役装置(11、12)が運転者の意に反するような不用意な作動をすることが制限される。そして、荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限するだけであり油圧回路を遮断するための機構等を別途設ける必要もなく、離席状態における荷役装置(11、12)の不用意な作動を制限することを簡易な機構で実現できる。また、荷役装置(11、12)への圧油の供給量が制限されるのみであるため、他機能の油圧装置(33、34)へは必要な流量の圧油を適宜供給することで、必要に応じた他機能の油圧装置(33、34)の作動能力を確保することができる。したがって、乗員が運転席に着席していない場合に、荷役装置(11、12)の不用意な作動状態が発生することを簡易な構成で制限することができるとともに、他機能の油圧装置(33、34)の作動を不必要に制限してしまうことを抑制することができる。
また、油圧システム1によると、他機能の油圧装置(33、34)による動作が可能な範囲でポンプ32からの圧油の吐出量が制限されるため、離席状態において他機能の油圧装置(33、34)の作動が不必要に制限されることを防止できる。また、ポンプ32の吐出量を絞って制限するという簡易な構成で荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限することができる。
また、油圧システム1によると、制動動作が可能な範囲でポンプ32からの圧油の吐出量が制限されるため、離席状態においてポンプ32の吐出量を絞るという簡易な構成で荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限するとともに制動動作が不必要に制限されることを防止できる。そして、緊急に制動動作を行う必要が生じたような場合に離席状態であってもより迅速な制動動作を行うことができる。
また、油圧システム1によると、検知手段(46、47)による検知結果に基づいて他機能の油圧装置(33、34)の操作量に応じた動作が可能な範囲でポンプ32からの圧油の吐出量が制限される。このため、離席状態においてポンプ32の吐出量を絞るという簡易な構成で荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限するとともに他機能の油圧装置(33、34)の操作量に応じた作動が不必要に制限されることを防止できる。
また、油圧システム1によると、離席状態においてポンプ32の回転速度を小さくして吐出量を制限することで、ポンプ回転速度を減少させるという簡易な構成で荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限するとともに他機能の油圧装置(33、34)の作動が不必要に制限されることを抑制できる。また、ポンプ32の回転速度を変更するのみであるため、供給量制限部52による圧油の供給量の制御を容易に行える。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施することもできる。
(1)上記第1実施形態では、荷役装置としてリフト装置とティルト装置とが備えられている場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、リフト装置およびティルト装置のいずれか一方のみを備えているものであってもよく、また、リフト装置およびティルト装置以外の荷役装置を備えているものであってもよい。
(2)上記第1実施形態では、他機能の油圧装置として制動装置と操舵装置とのいずれも備えている場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよく、そのうちのいずれか一方のみを備えているものであってもよい。
(3)上記第1実施形態では、乗員検出手段として運転シートに設けられるスイッチとして構成される乗員検出センサを例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、運転室の床面に設けられるフロアースイッチを利用したもの、シートベルトの着脱と連動するシートベルトスイッチを利用したもの、赤外線センサを利用したもの、ステアリングに設けられたスイッチを利用したもの、無線カード(スマートIDカード等)を利用したものなど種々の形態で実施することができる。
(4)上記第1実施形態では、荷役装置への圧油の供給量を制限する形態としてポンプの回転速度を制御することによりポンプからの圧油の吐出量を制限する場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、可変容量型ポンプの容量を切り換えて制限するものや、バイパスバルブや流量制限バルブを設けて制限するものなどであってもよい。また、ポンプを停止させることで荷役装置への圧油の供給量を制限するものであってもよい。なお、ポンプを停止する場合は、他機能の油圧装置への圧油の供給が可能なようにアキュムレータなどの蓄圧手段を設けることができる。
(5)上記第1実施形態では、ポンプ駆動手段がモータである場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、エンジンによってポンプが駆動されるものであってもよい。この場合、可変速・可変トルク伝達装置を設けてポンプへの駆動力伝達を切り換えることで制限するものなどであってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態に係る産業車両の油圧システム2(以下、単に「油圧システム2」という)のブロック図を示したものである。油圧システム2は、第1実施形態の油圧システム1と同様に、ポンプ32、モータ36、パワーステアリング装置33、ブレーキアシスト装置34、リフト装置11、ティルト装置12、ステアリング角センサ46、ブレーキペダルセンサ47、リフトレバーセンサ48、ティルトレバーセンサ49、乗員検出センサ51などを備えて構成されている。ただし、油圧システム2は、コントローラ50aの構成が第1実施形態のコントローラ50とは一部異なっている。
油圧システム2のコントローラ50aは、供給量制限部52aと吐出量設定部(吐出量設定手段)53とが内部に構築されることで構成されている。吐出量設定部53は、ポンプ32からの圧油の吐出量を第1の吐出量とこの第1の吐出量よりも小流量の第2の吐出量との2種類に設定可能になっている。そして、この吐出量設定部53は、乗員検出センサ51によって離席状態が検出されたときに第2の吐出量に設定するようになっている。大流量の第1の吐出量は、荷役装置(11、12)および他機能の油圧装置(33、34)のいずれとも動作が可能な流量に設定されている。一方、小流量の第2の吐出量は、荷役装置(11、12)の動作が制限されるものの他機能の油圧装置(33、34)の動作が可能な流量に設定されている。
また、コントローラ50aの供給量制限部52aは、吐出量設定部53で設定された吐出量の圧油が吐出されるようにポンプ32の運転を制御するようになっている。そして、吐出量設定部53により第2の吐出量に設定されていることで、ポンプ32から荷役装置(11、12)への圧油の供給量が制限されるようになっている。
図6は、油圧システム2による作動を説明するための図であって、第1実施形態の図4に対応する図である。図6に示すように、まず、乗員がフォークリフト10の運転シート21に着席してキースイッチをONにすると、コントローラ50aからの指令に基づいてモータ36が起動される。そして、小流量の設定である第2の吐出量に対応するポンプ回転速度である第2の回転速度cで回転するようにポンプ32の回転速度が制御される。荷役装置(11、12)や他機能の油圧装置(33、34)が操作されていない状態においては、ポンプ32の回転速度は、第2の回転速度cに維持される。
ポンプ32の回転速度が第2の回転速度cに維持されている状態において荷役操作が開始されると、大流量の設定である第1の吐出量に対応するポンプ回転速度である第1の回転速度dで回転するようにポンプ32の回転が制御される。これにより、荷役動作に必要な負荷が確保されることになる。このとき、乗員は運転シート21に着席している状態であり、乗員検出センサ51では着席状態が検出されている。そして、着席状態で荷役操作が行われている間においては、ポンプ32の回転速度は、第1の回転速度dに維持されることになる。
着席状態においては荷役操作が供給量制限部52aの制御によって制限されることはない。しかし、乗員が運転シート21から離席すると乗員検出センサ51で離席状態が検出されて、これに基づく供給量制限部52aの制御によって荷役装置(11、12)への圧油の供給が制限されることになる。図6では、荷役動作の途中において乗員が離席して乗員検出センサ51により離席状態が検出された場合を例示している。このように、荷役動作の途中において離席状態が検出されると、コントローラ50aからの指令に基づいてポンプ32の回転速度が第2の回転速度cまで低下するように制御されることになる。そして、離席状態が検出されている間は、乗員によって荷役操作が行われてもポンプ32の回転速度は第2の回転速度cに維持されることになる。この第2の回転速度cでポンプ32が回転して第2の吐出量の圧油が供給されることで、離席状態において、荷役装置(11、12)の動作が制限されるものの他機能の油圧装置(33、34)の動作が可能な流量の圧油の供給が確保されるようになっている。
以上説明したように、油圧システム2によると、離席状態においてポンプ吐出量が小流量の第2の吐出量に設定されることで、ポンプの吐出量を小流量の設定にするという簡易な構成で荷役装置(11、12)への圧油の供給量を制限するとともに他機能の油圧装置(33、34)の作動が不必要に制限されることを抑制できる。また、ポンプ吐出量の設定が2種類のみであるため、供給量設定部53によるポンプ吐出量の制御を容易に行える。
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態に係る産業車両の油圧システム3(以下、単に「油圧システム3」という)のブロック図を示したものである。油圧システム3は、第1実施形態の油圧システム1と同様に、ポンプ32、モータ36、パワーステアリング装置33、ブレーキアシスト装置34、リフト装置11、ティルト装置12、ステアリング角センサ46、ブレーキペダルセンサ47、リフトレバーセンサ48、ティルトレバーセンサ49、乗員検出センサ51などを備えて構成されている。ただし、油圧システム3は、コントローラ50bの構成が一部異なっており、また、荷役禁止手段としてのリフトロックバルブ55およびティルトロックバルブ56を備えている点においても異なっている。
油圧システム3のコントローラ50bは、供給量制限部52bと荷役禁止制御部54とが内部に構築されていることで構成されている。供給量制限部52bは、第1実施形態のコントローラ50の供給量制限部52と同様に構成されている。荷役禁止制御部54は、乗員検出センサ51によって離席状態が検出されたときに後述のようにリフトロックバルブ55およびティルトロックバルブ56を作動させて荷役動作が禁止されるように制御する。
荷役禁止手段としてのリフトロックバルブ55およびティルトロックバルブ56は、荷役装置(11、12)が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように荷役装置(11、12)への圧油の供給や荷役装置(11、12)からの圧油の排出を規制するよう作動する手段として構成されている。
図8は、油圧システム3における油圧回路の一部を例示したものであって、荷役禁止手段を説明するための油圧回路図である。この図8に示すように、油圧システム3は第1実施形態と同様にコントロールバルブ38を有しており、このコントロールバルブ38を介してポンプ32からの圧油の荷役装置(11、12)への給排が制御されるようになっている。コントロールバルブ38には、アタッチメント用方向切換弁57、ティルト用方向切換弁58、リフト用方向切換弁59が設けられている。ティルト用方向切換弁58は、中立位置58bから切換位置58aまたは切換位置58bに切換操作が行われることで、ティルトシリンダ17への圧油の給排を制御して、ティルト装置12に前後傾動作をさせることができるようになっている。リフト用方向切換弁59は、中立位置59aから切換位置59bまたは切換位置59cに切換操作が行われることで、リフトシリンダ16への圧油の給排を制御して、リフト装置11に上昇・下降動作をさせることができるようになっている。
荷役禁止手段としてのティルトロックバルブ56は、ティルトシリンダ17の油室と接続されるように設けられており、連通位置56aと遮断位置56bとの間で切換可能な電磁弁として構成されている。ティルトロックバルブ56は、連通位置56aの状態ではティルト用方向切換弁58とティルトシリンダ17との間の圧油の流れを規制することがないようになっている。そして、乗員検出センサ51によって着席状態が検出されているときには、ティルトロックバルブ56は、コントローラ50bからの指令に基づいて通電されて励磁されることで、連通位置56aに保持されるようになっている。その状態で、乗員検出センサ51によって離席状態が検出されたときには、コントローラ50bの荷役禁止制御部54がこのティルトロックバルブ56を作動させるようになっている。すなわち、離席状態が検出されると、ティルトロックバルブ56は、荷役禁止制御部54からの指令に基づいて非通電とされて非励磁となることで、遮断位置56bに切り換えられるようになっている。このようにティルトロックバルブ56が作動して遮断位置56bに切り換えられることで、ティルトシリンダ16の動作が規制されるようになっている。したがって、ティルトロックバルブ56は、ティルトシリンダ17による前傾動作を規制可能な前傾ロックバルブ機構としての機能を果たすとともに、ティルトシリンダ17による後傾動作を規制可能な後傾ロックバルブ機構としての機能も果たすことができるようになっている。
また、荷役禁止手段としてのリフトロックバルブ55は、リフトシリンダ16の油室と接続されるように設けられており、連通位置55aと遮断位置55bとの間で切換可能な電磁弁として構成されている。リフトロックバルブ55は、連通位置55aの状態ではリフト用方向切換弁59とリフトシリンダ16との間の圧油の流れを規制することがないようになっている。そして、乗員検出センサ51によって着席状態が検出されているときには、リフトロックバルブ55は、コントローラ50bからの指令に基づいて通電されて励磁されることで、連通位置55aに保持されるようになっている。その状態で、乗員検出センサ51によって離席状態が検出されたときには、コントローラ50bの荷役禁止制御部54がこのリフトロックバルブ55を作動させるようになっている。すなわち、離席状態が検出されると、リフトロックバルブ55は、荷役禁止制御部54からの指令に基づいて非通電とされて非励磁となることで、遮断位置55bに切り換えられるようになっている。このようにリフトロックバルブ55が作動して遮断位置55bに切り換えられることで、リフトシリンダ16の動作が規制されるようになっている。したがって、リフトロックバルブ55は、リフトシリンダ16による下降方向の動作を規制可能な下降ロックバルブ機構としての機能を果たすとともに、リフトシリンダ16による上昇方向の動作を規制可能な上昇ロックバルブ機構としての機能も果たすことができるようになっている。
以上説明したように、油圧システム3によると、荷役禁止制御部54および荷役禁止手段(55、56)が設けられているため、離席状態においては、方向切換弁(58、59)の操作が行われたとしても荷役装置(11、12)の作動が確実に規制されることになる。よって、離席状態において荷役装置(11、12)の不用意な作動状態の発生を制限して他機能の油圧装置(33、34)の作動を不必要に制限することを抑制できることに加え、さらに確実に荷役装置(11、12)の作動を禁止することができる。
また、油圧システム3によると、下降ロックバルブ機構としての機能を果たすリフトロックバルブ55が設けられているため、離席状態において、リフト装置11の操作が行われたとしてもリフトシリンダ16の下降方向の動作が確実に規制されることになる。リフトシリンダ16の下降方向の動作はリフトシリンダ16の油室から圧油を排出させることで重力に従って行われることになるため、ポンプ32の動作を制限してもその荷役速度である下降速度を制限することができない。そのため、荷役禁止手段としての下降ロックバルブを設けることで、離席状態においてリフトシリンダ16の下降動作も確実に規制することができる。また、油圧システム3によると、ティルトロックバルブ56が設けられているため、離席状態において、ティルト装置12の操作が行われたとしてもティルトシリンダ17の前傾動作および後傾動作を確実に規制することができる。
以上、本発明の第3実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施することもできる。
(1)上記第3実施形態では、リフトロックバルブとティルトロックバルブとをいずれも備えている場合を例にとって説明したが、いずれか一方のみを備えているものであってもよい。
(2)上記第3実施形態では、リフトシリンダの上昇方向の動作と下降方向の動作とのいずれも規制可能なリフトロックバルブを例にとって説明したが、上昇および下降のうちのいずれか一方の動作のみを規制するように構成されているものであってもよい。また、ティルトシリンダの前傾動作および後傾動作のいずれも規制可能なティルトロックバルブを例にとって説明したが、前傾動作および後傾動作のうちのいずれか一方のみを規制するように構成されているものであってもよい。一方の動作のみを規制するロックバルブ機構を設ける場合は、例えば、逆止弁と電磁弁とが並列配置された回路等を用いて構成することができる。
産業車両の例示であるフォークリフトを示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る産業車両の油圧システムに備えられている油圧回路を示す油圧系統図である。 本発明の第1実施形態に係る産業車両の油圧システムを示すブロック図である。 図3に示す油圧システムの作動を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る産業車両の油圧システムを示すブロック図である。 図5に示す油圧システムの作動を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る産業車両の油圧システムを示すブロック図である。 図7に示す油圧システムにおける油圧回路の一部を例示した油圧回路図である。
符号の説明
1 産業車両の油圧システム
10 フォークリフト(産業車両)
11 リフト装置(荷役装置)
12 ティルト装置(荷役装置)
21 運転シート(運転席)
32 ポンプ
33 パワーステアリング装置(操舵装置、他機能の油圧装置)
34 ブレーキアシスト装置(制動装置、他機能の油圧装置)
50 コントローラ
51 乗員検出センサ(乗員検出手段)
52 供給量制限部(供給量制限手段)

Claims (7)

  1. ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧装置を備える産業車両の油圧システムであって、
    前記ポンプから供給される圧油によって駆動されて荷役動作を行う油圧装置である荷役装置と、
    前記ポンプから供給される圧油によって駆動されて、前記産業車両における操舵動作を行う操舵装置および制動動作を行う制動装置のうちの少なくともいずれか一方を含む他機能の油圧装置と、
    前記産業車両を運転する乗員が運転席へ着席しているか否かを検出する乗員検出手段と、
    前記他機能の油圧装置が操作された操作量を検知する検知手段と、
    前記乗員検出手段によって乗員が運転席に着席していない離席状態が検出されたときに、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記他機能の油圧装置の操作量に応じた流量の圧油を当該他機能の油圧装置に供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで、前記ポンプから前記荷役装置への圧油の供給量を制限する供給量制限手段と、
    を備えていることを特徴とする産業車両の油圧システム。
  2. 前記供給量制限手段は、前記他機能の油圧装置による動作を行うことが可能な流量の圧油を供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することを特徴とする請求項1に記載の産業車両の油圧システム。
  3. 前記他機能の油圧装置は前記制動装置を含み、
    前記供給量制限手段は、前記制動装置によって制動動作を行うことが可能な流量の圧油を供給できる範囲で前記ポンプからの圧油の吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の産業車両の油圧システム。
  4. 前記供給量制限手段は、前記ポンプの回転速度を小さくして当該ポンプの吐出量を制限することで前記荷役装置への圧油の供給量を制限することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の産業車両の油圧システム。
  5. 前記荷役装置が操作されてもその操作に基づく荷役動作を禁止するように当該荷役装置への圧油の供給および当該荷役装置からの圧油の排出のうちの少なくともいずれか一方を規制するよう作動する荷役禁止手段と、
    前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記荷役禁止手段を作動させる荷役禁止制御手段と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の産業車両の油圧システム。
  6. 前記荷役装置として、単動式のリフトシリンダを有して荷の昇降動作を行うリフト装置を備え、
    前記荷役禁止手段として、前記リフトシリンダの油室と接続されるように設けられて当該リフトシリンダの下降方向の動作を規制可能な下降ロックバルブ機構を備え、
    前記荷役禁止制御手段は、前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記下降ロックバルブ機構を作動させることによって前記リフトシリンダの下降方向の動作を規制することを特徴とする請求項に記載の産業車両の油圧システム。
  7. 前記荷役装置として、ティルトシリンダを有し、荷の昇降動作を行うリフト装置の前後傾動作を行うティルト装置を備え、
    前記荷役禁止手段として、前記ティルトシリンダの油室と接続されるように設けられて、当該ティルトシリンダによる前傾動作を規制可能な前傾ロックバルブ機構と当該ティルトシリンダによる後傾動作を規制可能な後傾ロックバルブ機構とのうちの少なくともいずれか一方を備え、
    前記荷役禁止制御手段は、前記乗員検出手段によって前記離席状態が検出されたときに前記前傾ロックバルブ機構または前記後傾ロックバルブ機構を作動させることによって前記ティルトシリンダの動作を規制することを特徴とする請求項または請求項に記載の産業車両の油圧システム。
JP2005227386A 2005-08-05 2005-08-05 産業車両の油圧システム Active JP4806996B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005227386A JP4806996B2 (ja) 2005-08-05 2005-08-05 産業車両の油圧システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005227386A JP4806996B2 (ja) 2005-08-05 2005-08-05 産業車両の油圧システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007039226A JP2007039226A (ja) 2007-02-15
JP4806996B2 true JP4806996B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=37797558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005227386A Active JP4806996B2 (ja) 2005-08-05 2005-08-05 産業車両の油圧システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4806996B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7151597B2 (ja) 2019-04-04 2022-10-12 株式会社豊田自動織機 産業車両の油圧駆動装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0386684A (ja) * 1989-08-31 1991-04-11 Toyota Autom Loom Works Ltd 産業車両の油圧装置
JP3241021B2 (ja) * 1999-05-21 2001-12-25 株式会社豊田自動織機 バッテリフォークリフト
JP2005170600A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Toyota Industries Corp 産業車両の安全装置
JP4279746B2 (ja) * 2004-08-10 2009-06-17 カヤバ工業株式会社 産業機械用制御回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007039226A (ja) 2007-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100257087B1 (ko) 산업차량용 유압제어장치
JP5497271B2 (ja) ダンプトラック
US7516614B2 (en) Hydraulic arrangement
JP4859856B2 (ja) 産業車両の制御装置及び該装置を搭載した産業車両
EP1975115A1 (en) Forklift truck and control method for preventing overturning of forklift truck
KR20060120507A (ko) 산업 차량의 제어 장치, 산업 차량, 및 산업 차량의 제어방법
KR101007484B1 (ko) 엔진지게차의 안전제어방법
JP4324582B2 (ja) 荷台の上下揺動用油圧駆動装置
CN108178106B (zh) 工业车辆
US7278508B2 (en) Control system of industrial truck and controlling method of the same
JP4806996B2 (ja) 産業車両の油圧システム
JP4665665B2 (ja) 産業車両の荷役制御装置
JP6204860B2 (ja) 産業車両
JP5305085B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2007051652A (ja) 作業車両の制御装置
JP2010216209A (ja) 旋回制御装置
JP4135843B2 (ja) ダンプトラックのボデイ上下揺動装置
CN108698532B (zh) 运输车辆
JP5008432B2 (ja) フォークリフト車の安全装置
WO2020202438A1 (ja) 電気式産業車両における油圧回路
JP2009067512A (ja) 安全装置
JPH10265194A (ja) 産業車両の油圧制御装置
KR100777591B1 (ko) 지게차의 운전자 감응 하역장치 유압시스템
JP6621777B2 (ja) ダンプトラック
JP3539346B2 (ja) リーチ式フォークリフト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110801

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4806996

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151