JP4665316B2 - 自動車の開閉体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の開閉体構造に関し、自動車の車体構造技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平2−20423号公報に開示されているように、車体側面に設けられた乗降用開口部を、前端部に開閉軸心を有するフロントドアと後端部に開閉軸心を有するリヤドアとで観音開き式に開閉するように構成した自動車が存在する。この種の自動車においては、ドアの閉時に、まずリヤドアを閉じて車体に固定すると共に、その後、フロントドアを閉じてリヤドアに固定するように構成されるのが通例であり、リヤドアの固定用として、該リヤドアの前端部の上下の角部にラッチ機構が設けられると共に、車体側にはこれらのラッチ機構に係合するストライカがルーフ部及びフロア部に設けられる。
【0003】
そして、リヤドアの前端部のほぼ中央部には上記ラッチ機構を操作するハンドル機構が備えられ、かつリヤドア内のアウタパネルとインナパネルとの間の空間には該ハンドル機構と上記ラッチ機構とを連結するケーブルが収容され、これにより、フロントドアを開いた状態で該ハンドル機構を操作すれば、ケーブルを介して上記ラッチ機構が駆動され、該ラッチ機構とストライカとの係合が解除されてリヤドアが開放可能とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の開閉体構造においては、フロントドアとリヤドアとが閉じられた状態の車体の外部側面には、フロントドア用のハンドル機構のみが露出した構成とされ、リヤドア側のハンドル機構は、フロントドアが閉じたときに該フロントドアによって覆われるリヤドアの前端面に配設されることが合理的である。
【0005】
その場合、リヤドアの前端面は幅が狭いため、ハンドル機構を構成するハンドル部材を縦長の形状として、垂直方向の軸心回りに水平面内で回動させる構造となり、この場合、次のような問題が発生することとなる。
【0006】
つまり、上記ハンドル部材とラッチ機構とを連結するケーブル部材が、該ハンドル部材によって直接牽引される構造とした場合、ハンドル部材の作動方向から水平方向に連結されることとなり、そのため、ハンドル部材からほぼ水平方向に延びた後、湾曲して上方又は下方に配設されたラッチ機構に向けて延伸されることとなる。この時、ケーブル部材の剛性を確保し或は該ケーブル部材のアウタチューブ内での摺動抵抗を抑制するために、該ケーブル部材は大きな半径で湾曲することとなる。そのため、ハンドル部材の操作がラッチ機構に伝達されるまでに遊びが発生して、操作力の伝達効率が悪くなって、操作性が損なわれると共に、リヤドア内に大きなスペースを確保する必要が生じて、該リヤドアの設計の自由度を損なう等の問題が発生するのである。
【0007】
なお、この問題は、観音開き式のドア構造のものに限らず、開閉軸心を有する端部と反対側の端部の角部にラッチ機構が備えられ、かつ該端部の中央部に上記ラッチ機構を操作するハンドル機構が備えられて、これらがケーブル部材によって連結されるドア構造にも同様に発生する。
【0008】
そこで、本願発明は、自動車のドア構造に関する上記のような問題に鑑み、閉状態で車体に固定されるドアを開く際の操作性を改善すると共に、該ドアの設計の自由度の向上を図ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明は、次のように構成したことを特徴とする。
【0010】
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車体に設けられた開口部を開閉するドアとして、その端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で車体に固定されるリヤドアと、開口部の前端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で上記リヤドアに固定されるフロントドアとを有し、先にフロントドアを開放することによりリヤドアが開放可能となるように構成され、かつリヤドアの上記開閉軸心と反対側の端部側の角部に該ドアの閉状態で車体側に係合して該ドアを固定するラッチ機構が備えられていると共に、該ドアに上記ラッチ機構の車体側への係合を解除するハンドル機構が備えられた自動車の開閉体構造であって、上記ハンドル機構は、上記両ドアの閉状態でフロントドアに覆われるリヤドアの前端面に設けられてラッチ機構の係合解除時に上記リヤドアの開閉軸心とほぼ平行な軸心回りに回動操作されるハンドル部材と、該ハンドル部材の回動操作に連動して上記開閉軸心とほぼ直交する方向の軸心回りに回動するリンク部材とを有すると共に、該リンク部材と上記ラッチ機構とを連結して上記ハンドル部材の操作をラッチ機構に伝達するケーブル部材が備えられ、かつこのケーブル部材は上記リンク部材に対して上記開閉軸心とほぼ平行な方向に連結されていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、観音開き式ドア構造を構成し、閉状態で車体に固定されるリヤドアについて、該リヤドアのハンドル機構を構成するハンドル部材を操作すると、リンク部材がこの操作に連動して回動されることにより、該リンク部材に接続されたケーブル部材を介してラッチ機構が駆動されることとなって、車体側との係合が解除されることになる。その場合に、上記ハンドル部材はリヤドアの開閉軸心とほぼ平行な軸心回りに回動するが、リンク部材は上記開閉軸心とほぼ直交する方向の軸心回りに回動されるため、該リンク部材と、リヤドアの開閉軸心と反対側の端部側の角部に備えられたラッチ機構とを連結するケーブル部材を上記開閉軸心とほぼ平行な方向に直線的に配設することが可能となる。従って、ハンドル操作の遊びが減少して、操作力が効率的にラッチ機構に伝達されることとなる。
【0014】
ところで、上記請求項1の発明のように構成した場合、上記ハンドル部材を支持するカバー部材と、リンク部材を支持するベース部材とが必要となる。これらのうち、カバー部材は当該ドアを構成するパネル部材に設けられたハンドル機構取り付け用の開口部を外側から覆った状態で取り付けられるとともに、ベース部材は上記パネル部材の内側からカバー部材に組み合わせて取り付けられるようになっている。そのため、両部材を固定するには、パネル部材の両側で両部材の位置を合わせた状態を維持した上でネジ止めをしなければならず、作業に困難を伴う。
【0015】
そこで、本願の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ハンドル機構は、ハンドル部材を該ハンドル機構が設けられたドアの開閉軸心とほぼ平行な軸心回りに回動可能に支持すると共に、該ドアを構成するパネル部材に設けられた取り付け用開口部を外側から覆うカバー部材と、リンク部材を上記開閉軸心とほぼ直交する方向の軸心回りに回動可能に支持し、かつケーブル部材が通されたアウタチューブを支持すると共に、上記パネル部材の開口部に内側から取り付けられるベース部材とを有し、かつ、上記カバー部材とベース部材とは、これらをパネル部材の開口部に外側及び内側からセットしたときに、上記ハンドル部材とリンク部材とを連動状態に組み合わせた状態で互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする。
また、本願の請求項3に記載の発明は、車体に設けられた開口部を開閉するドアとして、その一端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で車体に固定される第1のドアと、該開口部の他端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で上記第1のドアに固定される第2のドアとを有し、かつ上記第1のドアの上部または下部の少なくとも一方に該ドアの閉状態で車体側に係合して該ドアを固定するラッチ機構が備えられていると共に、該第1のドアに上記ラッチ機構の車体側への係合を解除するハンドル機構が備えられた自動車の開閉体構造であって、上記ハンドル機構は、ラッチ機構の係合解除時にほぼ垂直方向の軸心回りに回動操作されるハンドル部材と、該ハンドル部材の回動操作に連動してほぼ水平方向の軸心回りに回動するリンク部材とを有すると共に、該リンク部材と上記ラッチ機構とを連結して上記ハンドル部材の操作をラッチ機構に伝達するケーブル部材が備えられて上記リンク部材にほぼ上下方向に連結されており、かつ、上記ハンドル機構は、ハンドル部材をほぼ垂直方向の軸心回りに回動可能に支持すると共に、第1のドアを構成するパネル部材に設けられた取り付け用開口部を外側から覆うカバー部材と、リンク部材をほぼ水平方向の軸心回りに回動可能に支持し、かつケーブル部材のアウタチューブを支持すると共に、上記パネル部材の開口部に内側から取り付けられるベース部材とを有し、上記カバー部材とベース部材とには、これらをパネル部材の開口部に外側及び内側からセットしたときに、上記ハンドル部材とリンク部材とを連動状態に組み合わせた状態で互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
この請求項2、3に記載の発明によれば、ハンドル部材を支持するカバー部材と、リンク部材及びケーブル部材のアウタチューブを支持するベース部材とが、当該ドアを構成するパネル部材に設けられた取り付け用開口部に外側及び内側からそれぞれセットされることとなるが、このとき上記カバー部材とベース部材とには互いに係合する係合部が設けられているので、これらを係合させることにより該カバー部材とベース部材とがパネル部材を挟んで互いに所定の位置関係で仮組みされることとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1に示すように、この実施の形態に係る自動車1は、車室2と荷台3とを有し、車室両側の乗降用開口部4は、前端部に設けられた開閉軸心を中心として後部が前方へ開くフロントドア5と、後端部に設けられた開閉軸心を中心として前部が後方へ開くリヤドア6とにより、開閉されるようになっている。
【0019】
そして、図2に示すように、リヤドア6の前部上下には、該リヤドア6を車体に固定するためのアッパラッチユニット7及びロアラッチユニット8が備えられていると共に、車体側には、これらのラッチユニット7、8がそれぞれ係合するストライカ9、10が車体のルーフ部11及びサイドシル部12の所定位置に配設され、かつ、リヤドア6の前端面には、ラッチユニット7、8とストライカ9、10の係合を解除して該リヤドア6を開放可能とするハンドル機構13が備えられている。
【0020】
また、フロントドア5には、リヤドア6が閉じている状態で該リヤドア6の前端面に設けられたストライカ14に係合して、該リヤドア6を介してフロントドア5を閉状態に固定するラッチ機構(図示せず)が備えられていると共に、このラッチ機構とストライカ14との係合を解除してフロントドア5を開放可能とするハンドル15が備えられている。
【0021】
さらに、リヤドア6について説明すると、該リヤドア6の前部内側には、車室2内の前席用シートベルト16が備えられ、その一端がリヤドア6の前端部下方にロアアンカ部材17を介して止着されていると共に、他端は、該リヤドア6の前端部上方に備えられたアッパアンカ部材18を経て該リヤドア6内に導入され、該リヤドア6内の前端部下方に備えられたリトラクタ19に巻き取られれるようになっている。また、該リヤドア6の内側後端部には該リヤドア6を車体に連結するヒンジ20、20(図1参照)が設けられ、これらのヒンジ20、20によって上記リヤドア6の開閉軸心が構成されている。
【0022】
また、このリヤドア6の内部空間には、ハンドル機構13と、上記ラッチユニット7、8とを連結するケーブル部材21、22が収容され、これらのケーブル21、22によりハンドル機構13の作動が上記ラッチユニット7、8に伝達されるようになっている。
【0023】
ここで、これらのラッチユニット7、8の構成をアッパラッチユニット7を例にとって説明すると、図3に示すように、このアッパラッチユニット7は上部にストライカ9が進入する切り込み部7a’が設けられたベースプレート7aを有し、このベースプレート7aに回転部材7bと爪部材7cとがそれぞれ回動可能に支持されている。また、爪部材7cと一体とされたレバー部材7dに、ケーブル部材21が固定されるとともに、該ケーブル部材21のアウタチューブ21aがベースプレート7aの下部に固定されている。なお、この回転部材7b及び爪部材7cは、バネ(図示せず)によりそれぞれA方向、B方向に付勢されている。
【0024】
そして、リヤドア6の閉時に上記ベースプレート7aの切り込み部7a’にストライカ9が進入したときに回転部材7bがA方向とは逆方向に回転して、上記切り込み部7a’の入口部を閉じると共に、その状態で爪部材7cが該回転部材7bに設けられた歯部7b’に係合して該回転部材7bのA方向の回転を阻止することにより、該切り込み部7a’からのストライカ9の脱出、即ちリヤドア6の開動が阻止されるようになっている。また、前述のハンドル機構13の操作により上記ケーブル部材21が下方に引かれることにより、レバー部材7dと一体とされた爪部材7cがB方向とは逆方向に回転して回転部材7bとの係合が解除されると共に、回転部材7bがバネ(図示せず)によりA方向に回転させられて、切り込み部7a’の入口部が開かれることとなる。これにより、上記切り込み部7a’からのストライカ9の脱出、即ちリヤドア6の開動が可能とされている。
【0025】
なお、このアッパラッチユニット7の取り付けられているリヤドア6の上部は、図3に示すように、インナパネル31とアウタパネル32とで中空体とされ、このインナパネル31の内面側にアッパラッチユニット7の取り付け構造を補強するアッパラッチレインフォースメント33が重ねられ、さらにその内側にリヤドア6の構造を補強するバーチカルレインフォースメント34が重ねられた構造とされており、これらのパネル部材に、複数のボルト35によりアッパラッチユニット7と、ボルト36により上記シートベルト16のアッパアンカ部材18とが固定されている。
【0026】
次に、図4〜図7を用いて上記ハンドル機構13について説明する。
【0027】
該ハンドル機構13は、リヤドア6を構成するアウタパネル32に設けられた取り付け用開口部32aを外側から覆うカバー部材41と、アウタパネル32の上記開口部32aの内側に取り付けられるベース部材42とを有し、両部材41、42が組み合わされた状態でベース部材41の上下端部と、ベース部材42の足部42a、42aとがネジ43、43によって結合されるようになっている。
【0028】
これらのうち、カバー部材41は、縦長の形状とされていると共に、中央付近が車内側に窪んだ凹部41aとされており、該凹部41aにリヤドア6のラッチユニット7、8の係合解除操作を行なう縦長のハンドル部材44が収納されている。該ハンドル部材44には、該ハンドル部材44の裏面から突出し、かつカバー部材41に設けられた上下一対の開口部41b、41bを貫通する腕部44a、44aが設けられている。これらの腕部44a、44aは、カバー部材41の凹部41aの裏面側側面の上下から突出した一対のブラケット41c、41cによりほぼ垂直方向に支持された垂直軸45に軸支され、かつ水平面内で回動可能とされている。そして、この腕部44a、44aはさらに延長されて、操作部44b、44bが設けられている。
【0029】
一方、ベース部材42は、上下端部が前述の足部42a、42bとされ、かつ中央付近がカバー部材41の凹部41aに沿うように車内側に膨らんだ形状とされている。このベース部材42には、水平方向の軸心を有する水平軸46が設けられており、該水平軸46に軸支されたリンク部材47、47が、垂直面内で回動可能とされている。
【0030】
また、該リンク部材47、47は、L字状の形状とされており、一端部にカバー部材41とベース部材42とが組み合わされた状態で上記ハンドル部材44、44の腕部44b、44bと係合する係合部47a、47aを備え、かつ他端部にケーブル部材21、22を連結するケーブル部材連結部47b、47bを備えている。そして、該連結部47b、47bに連結されたケーブル部材21、22は、ベース部材42に備えられたケーブル部材支持部42b、42bに固定されたアウタチューブ21a、22aを通り、かつ、インナパネル31の開口部31aから車室2側に出た後に車室2側に設けられたトリムとの間の空間を通って、ラッチユニット7、8にまで延伸されている。
【0031】
これによれば、ハンドル部材44を図6に示すC方向に引けば、該ハンドル部材44が垂直軸45を中心として回動し、このハンドル部材44の操作部44b、44bが図5、図6に示すD方向に移動されることとなる。この時、該ハンドル部材44の操作部44b、44bに係合するリンク部材47、47の係合部47a、47aも連動してD方向に押圧されることとなり、このリンク部材47、47が水平軸46を中心として図5に示すE方向に回動されることとなる。したがって、該リンク部材47、47のケーブル部材連結部47b、47bが上下方向に変位するとともに、該連結部47b、47bに連結されたケーブル部材21、22が、それぞれ下方向、上方向に引かれて、該ケーブル部材21、22の反対端に連結されたラッチユニット7、8が駆動されることとなる。
【0032】
また、このハンドル機構13には、水平軸46に挿通され、かつリンク部材47、47を跨って設けられた弦巻バネ48と、ベース部材42の図5における左端から突出した突出部42cと、リンク部材47、47における水平軸46近傍から突出した突出部47c、47cとが備えられている。これによれば、ハンドル部材44をC方向に引いた後で手を離せば、リンク部材47、47が弦巻バネ48の復元力によりE方向とは反対方向に回転させられて、リンク部材47、47の突出部47c、47cがベース部材42の突出部42cに当接する位置にまで戻されることとなる。
【0033】
次に、この自動車1の開閉体構造の作用を説明する。
【0034】
まず、リヤドア6及びフロントドア5が閉じられた状態を説明すると、本自動車1においては、リヤドア6を先に車体側へ固定した後に、フロントドア5をリヤドア6に固定するように構成されているため、フロントドア5の後端部がリヤドア6の前端部に外側から重ねられることとなる。その時、リヤドア6においては、該リヤドア6の前端部上下に備えられているラッチユニット7,8が、車体のルーフ部11及びサイドシル部12に設けられたストライカ9、10にそれぞれ係合している。また、フロントドア5においては、該フロントドア5に備えられているラッチ機構(図示せず)が、リヤドア6の前端部に設けられたストライカ14に係合している。
【0035】
この状態でドア5、6を開放する場合、前述の通りフロントドア5の後端部が、リヤドア6の前端部に重ねられた状態となっているため、先にフロントドア5を開放し、その後リヤドア6を開放することとなる。
【0036】
まず、フロントドア5を開放する場合、該フロントドア5に備えられたハンドル15を車体の外側方向へ引けば、伝達機構(図示せず)を介してフロントドア5に備えられたラッチ機構(図示せず)とリヤドア6の前端面に設けられたストライカ14との係合が解除されて、フロントドア5が開放されることとなる。
【0037】
次に、リヤドア6を開放する場合、該リヤドア6の前端面に備えられたハンドル部材44を図6に示すC方向に引けば、該ハンドル部材44の操作部44b、44bが垂直軸45を中心としてD方向に水平面内で回動しながら、これに係合するリンク部材47、47の係合部47a、47aをD方向に押すこととなる。この時、リンク部材47、47は水平軸46を中心としてE方向に垂直面内で回動して、ケーブル部材連結部47b、47bに連結されたケーブル部材21、22がそれぞれ下方向、上方向に引かれることとなる。
【0038】
この時、このケーブル部材21の他端が連結されたアッパラッチユニット7においては、図3に示すように、レバー部材7dがケーブル部材21により下方に引かれることとなって、このレバー部材7dと一体とされた爪部材7cがB方向とは逆方向に回転することとなる。これにより、爪部材7cと、回転部材7bの歯部7b’との係合が解除されるとともに、回転部材7bがバネ(図示せず)によりA方向に回転して、切り込み部7a’の入口部が開かれることとなる。したがって、ストライカ9が上記切り込み部7a’から脱出可能となる。
【0039】
そして、リヤドア6を、該リヤドア6の後端部に設けられたヒンジ20、20を中心として車体外側へ回動させれば、リヤドア6が開放されることとなる。
【0040】
ところで、ケーブル部材21、22が連結されているリンク部材47、47は、水平軸46を中心として回動し、上下方向に変位可能とされているため、このケーブル部材21、22をほぼ上下方向に連結することが可能となる。これによりケーブル部材21、22がリヤドア6の内部空間を大きく湾曲することがなくなって、リヤドア6の設計の自由度が増すこととなる。
【0041】
また、ケーブル部材21、22をほぼ直線的に配設することが可能となるため、該ケーブル部材21、22の弛みが軽減されることとなって、ハンドル機構13の操作の際の遊びが軽減されることとなる。したがって、ハンドル機構13のハンドル部材44の回動が、効率的にラッチユニット7、8に伝達されることとなって、操作性が改善されることとなる。
【0042】
なお、図4〜図8に示すように、上記ハンドル機構13のカバー部材41の凹部41aの裏面には上下に一組の係合部41d、41d、41e、41eが設けられていると共に、ベース部材42にも上下に一組の切り込み部42d、42dと、開口部42e、42eとが設けられており、上記ベース部材42を図8に示すF方向に移動させることにより、切り込み部42dを断面T字状とされた係合部41dに挿入し、かつ開口部42eを係合部41eの端部41fに係合させることが可能とされている。これによれば、リヤドア6へのハンドル機構13の取付に際して、カバー部材41と、垂直軸45と、ハンドル部材44とを組み立てた状態のものをアウタパネル32の外側から該アウタパネル32の取り付け用開口部32aに嵌め込むとともに、ベース部材42と、水平軸46と、リンク部材47、47と、弦巻バネ48と、ケーブル部材21、22とを組み立てた状態のものをインナパネル31の開口部31aからドア6内に挿入し、上記係合部41d、41d、41e、41eと、切り込み部42d、42d、開口部42e、42eとを係合させることにより、アウタパネル32を挟んだ状態でカバー部材41とベース部材42とを仮止めすることが可能となる。したがって、ドア6へのハンドル機構13の取り付けに伴う位置決めやネジ止め等の作業性が向上することとなる。
【0043】
なお、以上の実施の形態は、車体側面の乗降用開口部4を観音開き式のフロントドア5とリヤドア6とで開閉するものであるが、例えば車体後面に観音開き式の第1、第2のドアが備えられている自動車において、上記リヤドア6に相当する閉状態で車体に固定されるドアについて本発明を適用することも可能である。
【0044】
また、上端部に開閉軸心を有すると共に、下端部の左右両端部にラッチ機構が、中央部にハンドル機構がそれぞれ備えられ、これらがケーブル部材で連結されたバックドアについても、本発明を適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本願発明によれば、自動車のドア構造において、閉状態で車体に固定されるドアを開く際の操作性が改善されると共に、該ドアの設計の自由度の向上が図られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施の形態に係わる自動車の要部の概略斜視図である。
【図2】 リヤドアの前端面の図である。
【図3】 アッパラッチユニット取り付け部の拡大縦断正面図である。
【図4】 ハンドル機構の分解斜視図である。
【図5】 同、裏側正面図である。
【図6】 図5のX−X線による断面図である。
【図7】 ハンドル機構の側面図である。
【図8】 図5のY−Y線による要部の断面図である。
【符号の説明】
1 自動車
4 開口部
5 第2のドア(フロントドア)
6 第1のドア(リヤドア)
7 ラッチ機構(アッパラッチユニット)
8 ラッチ機構(ロアラッチユニット)
13 ハンドル機構
21 ケーブル部材
21a アウタチューブ
22 ケーブル部材
22a アウタチューブ
32 パネル部材(アウタパネル)
32a 取り付け用開口部
41 カバー部材
41d、41d 係合部
41e、41e 係合部
42 ベース部材
42d、42d 係合部(切り込み部)
42e、42e 係合部(開口部)
44 ハンドル部材
47、47 リンク部材

Claims (3)

  1. 車体に設けられた開口部を開閉するドアとして、その後端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で車体に固定されるリヤドアと、開口部の前端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で上記リヤドアに固定されるフロントドアとを有し、先にフロントドアを開放することによりリヤドアが開放可能となるように構成され、かつリヤドアの上記開閉軸心と反対側の端部側の角部に該ドアの閉状態で車体側に係合して該ドアを固定するラッチ機構が備えられていると共に、該ドアに上記ラッチ機構の車体側への係合を解除するハンドル機構が備えられた自動車の開閉体構造であって、上記ハンドル機構は、上記両ドアの閉状態でフロントドアに覆われるリヤドアの前端面に設けられてラッチ機構の係合解除時に上記リヤドアの開閉軸心とほぼ平行な軸心回りに回動操作されるハンドル部材と、該ハンドル部材の回動操作に連動して上記開閉軸心とほぼ直交する方向の軸心回りに回動するリンク部材とを有すると共に、該リンク部材と上記ラッチ機構とを連結して上記ハンドル部材の操作をラッチ機構に伝達するケーブル部材が備えられ、かつこのケーブル部材は上記リンク部材に対して上記開閉軸心とほぼ平行な方向に連結されていることを特徴とする自動車の開閉体構造。
  2. ハンドル機構は、ハンドル部材を該ハンドル機構が設けられたドアの開閉軸心とほぼ平行な軸心回りに回動可能に支持すると共に、該ドアを構成するパネル部材に設けられた取り付け用開口部を外側から覆うカバー部材と、リンク部材を上記開閉軸心とほぼ直交する方向の軸心回りに回動可能に支持し、かつケーブル部材が通されたアウタチューブを支持すると共に、上記パネル部材の開口部に内側から取り付けられるベース部材とを有し、かつ、上記カバー部材とベース部材とには、これらをパネル部材の開口部に外側及び内側からセットしたときに、上記ハンドル部材とリンク部材とを連動状態に組み合わせた状態で互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の開閉体構造。
  3. 車体に設けられた開口部を開閉するドアとして、その一端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で車体に固定される第1のドアと、該開口部の他端部側に位置する開閉軸心回りに回動して閉状態で上記第1のドアに固定される第2のドアとを有し、かつ上記第1のドアの上部または下部の少なくとも一方に該ドアの閉状態で車体側に係合して該ドアを固定するラッチ機構が備えられていると共に、該第1のドアに上記ラッチ機構の車体側への係合を解除するハンドル機構が備えられた自動車の開閉体構造であって、上記ハンドル機構は、ラッチ機構の係合解除時にほぼ垂直方向の軸心回りに回動操作されるハンドル部材と、該ハンドル部材の回動操作に連動してほぼ水平方向の軸心回りに回動するリンク部材とを有すると共に、該リンク部材と上記ラッチ機構とを連結して上記ハンドル部材の操作をラッチ機構に伝達するケーブル部材が備えられて上記リンク部材にほぼ上下方向に連結されており、かつ、上記ハンドル機構は、ハンドル部材をほぼ垂直方向の軸心回りに回動可能に支持すると共に、第1のドアを構成するパネル部材に設けられた取り付け用開口部を外側から覆うカバー部材と、リンク部材をほぼ水平方向の軸心回りに回動可能に支持し、かつケーブル部材のアウタチューブを支持すると共に、上記パネル部材の開口部に内側から取り付けられるベース部材とを有し、上記カバー部材とベース部材とには、これらをパネル部材の開口部に外側及び内側からセットしたときに、上記ハンドル部材とリンク部材とを連動状態に組み合わせた状態で互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする自動車の開閉体構造。
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