JP4664118B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高ISO感度モードなどで撮影された画像で目立つ水平転送効率の劣化を補償する固体撮像装置に関するものである。
従来から、固体撮像装置は、高ISO感度モードで撮影することができるものがあるが、撮像素子が微細多画素化されるために、撮像されて得られる信号レベルが低下している。また、撮像素子における水平転送では、前の画素から受け取る信号量および後ろの画素に取り残す電荷量が、信号レベルに対し上に凸の特性を持っているため、転送される電荷量が低下している場合では特に、本来の信号に対して、オフセットのような転送の取り残しが占める割合が増大し、画像における色味が極めて劣化する。
また、固体撮像装置は、高ISO感度モードで撮影を行う場合に、撮像素子で撮像された画像の出力信号に対して、高ゲインを用いてゲインコントロールを行なうものがあるが、撮像素子における水平転送効率の劣化によって画像に生じるノイズが顕著に表れるため、水平転送効率を正確に判定して撮像素子を検査することが求められている。
たとえば、特許文献1に記載の固体撮像装置では、製造工程において、蓄積電荷量が異なる2種類のフォトダイオードから画像データAおよび画像データBを得て、絞込み部付近の隣接した2つの画素から信号出力の差の平均値Aおよび平均値Bをそれぞれ算出し、また、絞込み部から離れた位置で隣接した2つの画素から信号出力の差の平均値Aおよび平均値Bをそれぞれ算出して、比率T=A/Bに基づいて絞込み部の欠陥の良否判定を行い、比率Tと比率U=A/Bとの比率V=U/Tに基づいて水平転送部の欠陥の良否判定を行うことができる。
特開2004-327722号公報
ところで、固体撮像装置では、水平転送効率の劣化を補償するために、信号処理における補正量を算出しておくことが考えられるが、撮像素子の個体差に反映して補正するためには、それぞれの特性を測定しておく必要がある。
また、固体撮像装置において、撮像素子の水平転送効率は、温度条件などの使用条件によって特性が変化することがあり、たとえば、ドリフトで電荷が転送される場合、低温時で特性が劣化すると考えられる。
しかし、特許文献1に記載の固体撮像装置は、少なくとも水平転送部に欠陥がある撮像素子を用いるものであり、画像を撮像する際の水平転送効率の劣化を補償することはできない。また、特許文献1の固体撮像装置は、製造工程時を前提としているため、水平転送効率に関する補正処理を考慮した場合でも、個体差や温度などの使用条件に依存する補正を行うことは極めて困難である。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、撮像素子の個体差や撮影時の温度などの使用条件に拘らず、高ISO感度モードなどで撮影された画像で目立つ水平転送効率の劣化を最適に補償する固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、複数の画素が行および列方向に配列される撮像面で入射光を光電変換してこの画素ごとに信号電荷を生成し、この撮像面から転送される各行の信号電荷を水平転送路で水平方向にシフトして局部で絞込みを行って出力回路に転送し、この出力回路で転送されたこの信号電荷を電気信号に変換して出力する撮像手段と、この電気信号をアナログ信号処理およびアナログ・ディジタル変換処理してディジタル画像信号を生成し、さらにこのディジタル画像信号をディジタル信号処理する信号処理手段とを含む固体撮像装置において、この信号処理手段は、このディジタル画像信号に基づいて、この局部で転送されなかった信号電荷の局部取り残し量と、この水平転送路の全段で転送されなかった信号電荷の全段取り残し量とを解析する転送残り量解析手段と、この局部取り残し量に基づいてこの局部における信号電荷転送に対する局部水平転送残り量を算出し、この全段取り残し量に基づいてこの水平転送路の各段における信号電荷転送に対する平均水平転送残り量を算出する水平転送残り量算出手段と、この局部水平転送残り量および平均水平転送残り量に基づいて水平転送路の水平方向位置ごとに転送効率補正量を算出する補正量算出手段と、ディジタル画像信号の内、撮像画像を示す各画素データを、その水平方向位置に応じた転送効率補正量を用いて補正する水平転送効率補正手段とを含むことを特徴とする。
このように本発明の固体撮像装置によれば、撮像素子の撮像面が、感光領域と非有効領域とを組み合わせて形成され、信号処理時にそれぞれから得た画像データに基づいて水平転送効率を補償するための補正量を算出し、本撮像における信号処理時にこの補正量を用いて画像データを補正することにより、撮像素子の個体差や撮影時の温度などの使用条件に拘らず、水平転送効率の劣化を最適に補償して画像を生成することができる。
次に添付図面を参照して本発明による固体撮像装置の実施例を詳細に説明する。
実施例の固体撮像装置10は、図1に示すように、操作部12を操作して、システム制御部14、タイミング発生器16および駆動部18により制御されて、撮像部20で撮像した画像を、前処理部22およびアナログ・ディジタル(A/D)変換部24で処理してディジタル画像信号を生成し、このディジタル画像信号を画像メモリ26に一時記憶するもので、画像メモリ26から読み出したディジタル画像信号を信号処理部28で信号処理し、特に、水平転送効率補正部34で補正して再度画像メモリ26に記憶し、他方、画像メモリ26から読み出したディジタル画像信号を記録部30に記録するものである。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
操作部12は、操作者の指示を入力する手操作装置であり、操作者の手操作状態、たとえばシャッタボタン(図示せず)のストローク操作に応じて、操作信号102をシステム制御部14に供給する機能を有する。なお、以下の説明において、各信号はその現れる接続線の参照番号で特定する。
本実施例において、このシャッタボタンは、2段押し機能を備えた押しボタンである。シャッタボタンが押されていない状態を、スタンバイ状態として、第1段の半押し状態では、予備撮像を指示し、また、第2段の全押し状態では、本撮像を指示する。
システム制御部14は、操作部12から供給される操作信号102に応動して、本装置全体の動作を制御、統括する制御機能部で、中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)を有して構成される。本実施例のシステム制御部14は、たとえば、操作信号102に応じて制御信号104、106、108および110を生成し、それぞれタイミング発生器16、前処理部22、信号処理部28および記録部30に供給して制御する。
タイミング発生器16は、本装置10を動作させる基本クロック(システムクロック)を発生する発振器を有して、図1に示していないが、この基本クロックを各部に供給してよい。また、本実施例のタイミング発生器16は、システム制御部14から供給される制御信号104に基づいてタイミング信号112を生成して駆動部18に供給して駆動部18の駆動を制御する。
駆動部18は、撮像部20を駆動させる機能を有し、本実施例では、図示しないが、水平駆動部、垂直駆動部、出力回路駆動部およびシャッタ駆動部などを含んで構成される。また、本実施例の駆動部18は、タイミング発生器16からのタイミング信号112に応じて、駆動信号110を生成して撮像部20に供給し、たとえば、水平駆動部、垂直駆動部、出力回路駆動部およびシャッタ駆動部において、それぞれ、水平駆動信号、垂直駆動信号、リセットパルスおよび電子シャッタパルスを生成して、撮像部20における水平転送路、垂直転送路、出力回路およびシャッタ部に供給する。
撮像部20は、図2に示すように、撮影画像の1画面を形成する撮像面40、水平転送路42および出力回路44を含み、この撮像面40は、図示しないが、複数の画素に対応する各感光部が行および列方向に配列されて形成され、各列に垂直転送路を備えて構成される。撮像部20は、その撮像面40に結像される被写界像を電気信号116に光電変換する機能を有し、本実施例では、たとえば、電荷結合素子(Charge Coupled Device:CCD)などのイメージセンサでもよい。
本実施例の撮像部20は、たとえば、駆動信号114に制御されて、各感光部で光電変換によって得た信号電荷を垂直転送路に読み出し、駆動信号114の垂直駆動信号に応じて垂直転送路における信号電荷を垂直方向にシフトして行ごとに水平転送路42に転送し、駆動信号114の水平駆動信号に応じて水平転送路42における各行の信号電荷を水平方向にシフトして出力回路44に転送し、出力回路44で転送された信号電荷をアナログ電気信号116に変換して出力する。また、撮像部20では、水平転送路42から出力回路44に信号電荷を転送する際に、図示しない局部にて絞込みを行う。
また、撮像部20における撮像面40は、図2に示すように、水平方向の両端に非有効領域46および48を設け、有効領域50を非有効領域46および48の間に設けて形成され、本装置10では、有効領域50上で得られる信号電荷に基づいて画像を生成し、非有効領域46および48上で得られる信号電荷の転送結果に基づいてこの画像を補正する補正量を算出する。本実施例の撮像部20は、図示しないレンズを介して入射する入射光を撮像面20の有効領域50だけでなく非有効領域46および48でも受光してイメージサークルを形成するように焦点および露出が調整される。
また、本実施例の撮像面40は、非有効領域46および48に光学的黒画素(Optical Black:OB)領域52および54を設け、水平方向の出力側、すなわち図2における左側の非有効領域46では、OB領域52のさらに左側に、転送効率測定のための測定用感光領域56を設けている。測定用感光領域56は、1列の画素列でよい。また、図2における右側の非有効領域48では、OB領域54の左側、すなわち有効領域50の最後の画素列58を測定用感光領域とする。
本実施例において、有効領域50および測定用感光領域56は、入射光を受光した際に、光を受光光量に応じたレベルの信号電荷に光電変換する感光部を複数個備え、この感光部は、フォトダイオードなどの光センサが用いられる。測定用感光領域56は、有効領域50よりも少ない数の感光部を備えてもよいが、多くの感光部を有して多段階のレベルの信号電荷を得るほど転送効率を有利に測定することができる。
他方、OB領域52および54は、光学的黒画素として非感光部を複数個備え、この非感光部は、入射光に拘らず、ほとんどゼロレベルで信号電荷を得るものである。非感光部は、たとえば、通常の感光部に遮光膜を形成し、または通常の感光部から光センサを除いて形成するダミー画素が用いられてよく、読み出しゲートを制御する配線や読み出しゲート自体を通常の感光部から除いて形成されるものが用いられてもよい。
また、本実施例において、水平転送路42は、垂直転送路から転送された各行の信号電荷を、列ごとにパケットなどに格納し、水平駆動信号に応じて、パケット内の信号電荷を出力回路44側に隣接する他のパケットへと順次転送して、出力回路44に転送する。水平転送路42は、有効領域50ならびに非有効領域46および48の各列に対応して各段のパケットを有するものでよく、たとえば、測定用感光領域56に対応するパケットを0段目とし、有効領域50においてOB領域54に最も近い画素列、すなわち有効領域50の最後の画素列58に対応するパケットをH段目(Hは整数)とする。
前処理部22は、システム制御部14からの制御信号106に制御されて、画像を示すアナログ電気信号116にアナログ信号処理を施してアナログ画像信号120を生成する。また、本実施例の前処理部22は、ゲインコントロールアンプ(Gain Controlled Amplifier:GCA)32を含み、GCA 32にて、制御信号106に応じて、ISO感度に応じた利得制御を施してアナログ画像信号120を生成する。
A/D変換器24は、前処理部22から入力したアナログ画像信号120の信号レベルを所定の量子化レベルにより量子化してディジタル画像信号122に変換して出力する。
画像メモリ26は、ディジタル画像信号を一時的に記憶するバッファメモリで、本実施例では、A/D変換部24から供給されるディジタル画像信号122や、信号処理部28で信号処理されたディジタル画像信号124を一時記憶することができる。
信号処理部28は、画像メモリ26から読み出したディジタル画像信号124に対してディジタル信号処理を施し、さらに信号処理後のディジタル画像信号124を再度画像メモリ26に供給するものである。
信号処理部28は、図示しないが、オフセット補正部、ホワイトバランス(WB)補正部、ガンマ(γ)補正部、同時化処理部、輪郭強調部、ノイズリダクション部、彩度強調部および圧縮処理部などを有してディジタル画像信号124に信号処理するもので、本実施例では、特に水平転送効率補正部34を有してディジタル画像信号124に基づいて水平転送効率を補償する補正量を算出する機能を有する。
本実施例の水平転送効率補正部34は、図3に示すように、転送残り量解析部70、水平転送残り量算出部72および補正量算出部74を含んで構成され、水平転送残り量に基づいて水平転送効率の補正量を算出するものである。
転送残り量解析部70は、撮像面40の測定用感光領域56から水平転送路42で得られる信号電荷の内、転送されずに取り残されて、OB領域52から得られる信号電荷に混合された取り残し量、すなわち水平転送路42から出力回路44への絞込みにおける信号電荷転送で取り残された局部取り残し量を解析し、また、有効領域50全体から水平転送路42で得られる信号電荷の内、転送されずに取り残されてOB領域54から得られる信号電荷に混合された取り残し量、すなわち水平転送路42の全パケットにおける信号電荷転送に対する全段取り残し量を解析する。
たとえば、転送残り量解析部70は、局部取り残し量を解析する場合、ディジタル画像信号124に基づいて、測定用感光領域56から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(0)、およびOB領域52において測定用感光領域56に最も近い画素列、すなわちOB領域52の最初の画素列60から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(1)を得る。本実施例では、転送残り量解析部70は、測定用感光領域56および画素列60の各行から画像データS(0)およびS(1)をそれぞれ得る。
同様にして、転送残り量解析部70は、全段取り残し量を解析する場合、ディジタル画像信号124に基づいて、有効領域50の最後の画素列58から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H)、およびOB領域54において有効領域50に最も近い画素列、すなわちOB領域54の最初の画素列62から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H+1)を得て、局部取り残し量の解析と同じように、各行の画像データS(H)およびS(H+1)を得る。
また、水平転送残り量算出部72は、水平転送路42から出力回路44への絞込み、すなわち局部における信号電荷転送に対する局部水平転送残り量を示す関数f0(S)と、水平転送路42の各パケットにおける信号電荷転送に対する平均水平転送残り量を示す関数g(S)とを算出する。
たとえば、水平転送残り量算出部72は、転送残り量解析部70で検出した画像データS(0)およびS(1)に基づいて局部水平転送残り量を示す関数f0(S)を算出する。このとき、撮像面40のOB領域52で得られる信号電荷を全てゼロレベルと仮定して、画像データS(1)が全て局部転送における取り残しを示すものとする。
図4に示すように、画像データS(1)の信号量に対する画像データS(1)の信号量をそのレベルごとにグラフにプロットすると、画像データS(0)およびS(1)の対応関係を示す曲線150が得られる。水平転送残り量算出部72は、この対応関係を関数化して、たとえば2次関数として、所定の信号量Sに対する局部水平転送残り量f0(S)を算出する。したがって、測定用感光領域56が多くの感光部を有すれば多段階のレベルでの画像データS0(y)を得ることができ、局部水平転送残り量f0(S)を有利に検出することができる。
また、水平転送残り量算出部72は、画像データS(H)およびS(H+1)に基づいて、たとえば、水平転送路42の全段を経過した取り残しが画像データSH1(y)に蓄積されると仮定して、水平転送路42の全段の取り残しに基づく全段水平転送残り量を示す関数fH(S)を算出する。ここで、局部水平転送残り量の検出と同様にして、画像データS(H)の信号量に対する画像データS(H+1)の信号量をそのレベルごとにグラフにプロットすると、図5に示すような曲線152が得られ、水平転送残り量算出部72は、この対応関係に基づいて関数fH(S)を算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量を示す関数f0(S)および全段水平転送残り量を示す関数fH(S)に基づいて平均水平転送残り量g(S)を算出し、たとえば、所定の信号量Sに対する平均水平転送残り量g(S)を、数式g(S)=(fH(S)-f0(S))/Hで算出する。このように、水平転送残り量算出部72は、水平転送路42の各パケットで均等に転送劣化が発生すると仮定して、各パケットに対して同じ平均水平転送残り量g(S)を算出する。
補正量算出部74は、水平転送路42の各段のパケットごとに、転送効率を補償する補正量を算出する。本実施例の補正量算出部74は、局部水平転送残り量f0(S)および平均水平転送残り量g(S)に基づいて水平方向位置に応じた各段水平転送残り量f(S,x)を算出し、各段水平転送残り量f(S,x)に基づいて転送効率補正量ΔS(x)を算出する。補正量算出部74は、たとえば、所定の信号量Sに対して、水平転送路42における所定の段位置xの各段水平転送残り量f(S,x)を、数式f(S,x)=f0(S)+x*g(S)で算出する。すなわち、所定の水平方向位置xにおける画素データS(x)に対して、水平転送残り量f(S(x),x)は、f0(S(x))+x*g(S(x))で算出される。
また、補正量算出部74は、各段水平転送残り量f(S,x)を用いて、水平転送路42における所定の段位置xの転送効率補正量ΔS(x)を、数式ΔS(x)=f(S,x)-f(S,x-1)で算出し、このようにして、各段の転送効率補正量ΔS(x)を算出する。ここで、所定の水平方向位置xにおける取り残し量がx*g(S)で示されるので、所定の画素データS(x)に対する転送効率補正量ΔS(x)を、x*g(S(x))-x*g(S(x-1))としてもよく、すなわち、ΔS(x)=(x/H)*(f(S(x))-f(S(x-1)))と換算してもよい。補正量算出部74は、たとえば、隣接画素にまたがるフィルタとして機能してもよく、このとき、算出した各段の転送効率補正量ΔS(x)を水平転送効率補正部34における補正の実行時に用いるとよい。
水平転送効率補正部34は、このように算出された各段の転送効率補正量ΔS(x)を用いて、ディジタル画像信号124を、その各画素データの水平転送効率を補償するように補正するもので、たとえば、信号量Sおよび水平方向画素位置xである所定の画素データに関しては、この画素データの信号量Sに転送効率補正量ΔS(x)を加算して補正する。
また、水平転送効率補正部34は、水平転送残り量算出部72が外部機器に各転送残り量を算出させるように構成してよく、たとえば、システム制御部14に各転送残り量を算出させてよい。また、水平転送効率補正部34は、水平転送残り量算出部72を含まずに、外部機器により各転送残り量を算出してよく、たとえば、システム制御部14に各転送残り量の算出を指示して、その算出結果をシステム制御部14から入力してよい。
記録部30は、信号処理部28からディジタル画像信号126を読み込んで記録する機能を有し、本実施例では、信号処理部28における圧縮処理部で圧縮されたディジタル画像信号126を図示しない情報記録媒体に書き込む。情報記録媒体は、半導体メモリが搭載されたメモリカードや光磁気ディスク等の回転記録体を収容したパッケージなどを用い、着脱可能でもよい。
次に、この実施例における固体撮像装置10の動作を、図6のフローチャートを参照しながら説明する。本装置10では、電源がオン (ステップS200) にされてスタンバイ状態にあるとき、操作者が操作部12のシャッタボタンを操作すると、ステップS202に進み、このボタンが半押しされたかを判定する。このボタンが半押し以上押された場合、予備撮像(ステップS204)に進み、押されていない場合、スタンバイ状態に戻る。
予備撮像(ステップS204)では、被写界の撮影に必要な自動焦点調整や自動露出調整などを実行して、その後ステップS206に進み、シャッタボタンが全押しされたかが判定される。このボタンが全押しされている場合、本撮像(ステップS208)に進み、全押しされていない場合、スタンバイ状態に戻る。
本撮像(ステップS208)では、駆動部18から本撮像を指示する駆動信号114が撮像部20に供給される。このとき、撮像部20では、被写界像が撮像面40の有効領域50ならびに非有効領域46および48に取り込まれ、駆動信号114に応じて、各画素でこの被写界像が光電変換されて、信号電荷が生成される。
撮像部20において、各画素の信号電荷は、垂直転送路、水平転送路42および出力回路44を介してアナログ電気信号116に変換される。
このアナログ電気信号116は、前処理部22およびA/D変換部24を介してディジタル画像信号122に変換され、このディジタル画像信号122は、画像メモリ26に一時蓄積される。
また、画像メモリ26に蓄積されたディジタル画像信号124は、信号処理部28に読み出されて信号処理され、記録部30に記録する画像が生成される。本実施例では特に、信号処理部28における水平転送効率補正部34において、ディジタル画像信号124に基づいて、水平転送効率の補正値が算出される(ステップS210)。
ステップS210では、まず、水平転送効率補正部34の転送残り量解析部70において、ディジタル画像信号124に基づいて、測定用感光領域56から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(0)、およびOB領域52の最初の画素列60から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(1)が複数行にわたって検出される。
また、転送残り量解析部70では、ディジタル画像信号124に基づいて、有効領域50の最後の画素列58から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H)、およびOB領域54の最初の画素列62から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H+1)が複数行にわたって検出される。
次に、水平転送効率補正部34の水平転送残り量算出部72において、各行の画像データS(0)およびS(1)に基づいて局部水平転送残り量f0(S)が算出され、各行の画像データS(H)およびS(H+1)に基づいて全段水平転送残り量fH(S)が算出される。また、水平転送残り量算出部72では、局部水平転送残り量f0(S)および全段水平転送残り量fH0(S)に基づいて平均水平転送残り量g(S)が算出される。
次に、水平転送効率補正部34の補正量算出部74において、局部水平転送残り量f0(S)および平均水平転送残り量g(S)に応じて水平転送路42における所定の段位置xの各段水平転送残り量f(S,x)が算出され、各段水平転送残り量f(S,x)に基づいて所定の段位置xの転送効率補正量ΔS(x)が算出され、本実施例では、各段の転送効率補正量ΔS(x)が算出される。
さらに、水平転送効率補正部34において、たとえば、ディジタル画像信号124の各画素データは、その水平方向画素位置に応じた転送効率補正量ΔS(x)が加算されて補正される。
このようにして、信号処理部28で信号処理されたディジタル画像信号124は、再度、画像メモリ26に一時蓄積される。
また、ここで、システム制御部14から制御信号110が記録部30に供給され、記録部30において、画像メモリ26から信号処理後のディジタル画像信号126が読み出されて情報記録媒体に記録される。このようにして、本装置10における本撮像が終了する(ステップS212)。
他の実施例として、本装置10では、撮像部20における撮像面40は、図7に示すように、有効領域50ならびに非有効領域46および48の垂直方向の上部に非有効領域300を設けて形成され、本装置10は、有効領域50上で得られる信号電荷に基づいて画像を生成し、非有効領域300上で得られる信号電荷の転送結果に基づいてこの画像を補正する補正量を算出する。また、撮像面40において、非有効領域300は、有効領域50ならびに非有効領域46および48の垂直方向の下部に設けられてもよい。
この実施例の撮像面40において、非有効領域300は、転送効率測定のために複数の測定用感光領域302、304、306、308および310を設け、それぞれ、水平方向における出力回路44の反対側、すなわち図7における右側にOB領域312、314、316、318および320を設けている。図7では、撮像面40は、水平方向に5つの測定用感光領域を設けているが、転送効率補正の精度に応じて、測定用感光領域の数を調整するとよい。
測定用感光領域302、304、306、308および310は、フォトダイオードなどの光センサを用いた複数の感光部を1列の画素列として備えている。測定用感光領域302は、水平転送路42の局部の転送効率測定に用いられ、測定用感光領域310は、水平転送路42の全段の転送効率測定に用いられる。また、測定用感光領域304、306および308は、水平転送路42の途中経過の転送効率測定に用いられる。他方、OB領域312、314、316、318および320は、光学的黒画素からなる複数の非感光部を備えている。
この実施例では特に、信号処理部28における水平転送効率補正部34は、ディジタル画像信号124に基づいて複数の測定用感光領域302、304、306、308および310から得られる信号電荷の水平転送の取り残しを検出し、この取り残しに基づいてディジタル画像信号124を処理する。ここで、測定用感光領域302は、水平転送路40の0段目に相当し、また、測定用感光領域304、306、308および310は、それぞれ、H/4段目、H/4段目、3H/4段目およびH段目に相当して配置される。
すなわち、途中経過の測定用感光領域がN個設けられる場合(Nは整数)、M番目の測定用感光領域は(MはN以下の整数)、M*H/(N+1)段目に相当し、同様にM番目のOB領域は、M*H/(N+1)+1段目に相当する。
本実施例の水平転送効率補正部34において、転送残り量解析部70は、撮像部20の水平転送路42が信号電荷を転送する際に、測定用感光領域302から得られる信号電荷の内、出力回路44への絞込みで転送されずに取り残される局部取り残し量を解析する。同様にして、転送残り量解析部70は、測定用感光領域304から得られる信号電荷の内、水平転送路42の0段目からH/4段目までの第1の経過で転送されずに取り残される第1の経過の取り残し量、測定用感光領域306から得られる信号電荷の内、水平転送路42の(H/4)+1段目からH/2段目までの第2の経過で転送されずに取り残される第2の経過の取り残し量、測定用感光領域308から得られる信号電荷の内、水平転送路42の(H/2)+1段目から3H/4段目までの第3の経過で転送されずに取り残される第3の経過の取り残し量、および測定用感光領域310から得られる信号電荷の内、水平転送路42の(3H/4)+1段目からH段目までに転送されずに取り残される全段取り残し量を解析する。
たとえば、転送残り量解析部70は、局部取り残し量を解析する場合、ディジタル画像信号124に基づいて、測定用感光領域302から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(1)、およびOB領域312において測定用感光領域302に最も近い画素列、すなわちOB領域312の最初の画素列322から得られる所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(1)を得る。転送残り量解析部70は、非有効領域300の範囲内の各行で画像データS(0)およびS(1)を得る。
同様にして、転送残り量解析部70は、第1の経過の取り残し量を解析する場合、測定用感光領域304からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H/4)、およびOB領域314の最初の画素列324からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H/4+1)を得て、本実施例では、行ごとにこの画像データを得る。
また、転送残り量解析部70は、第2の経過の取り残し量を解析する場合、測定用感光領域306からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H/2)、およびOB領域316の最初の画素列326からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H/2+1)を得て、本実施例では、行ごとにこの画像データを得る。
また、転送残り量解析部70は、第3の経過の取り残し量を解析する場合、測定用感光領域308からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(3H/4)、およびOB領域318の最初の画素列328からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(3H/4+1)を得て、本実施例では、行ごとにこの画像データを得る。
さらに、転送残り量解析部70は、全段取り残し量を解析する場合、測定用感光領域310からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H)、およびOB領域320の最初の画素列330からの所定の画素行の信号電荷に対応する画像データS(H+1)を得て、本実施例では、行ごとにこの画像データを得る。
また、本実施例の水平転送効率補正部34において、水平転送残り量算出部72は、局部取り残し量に応じた局部水平転送残り量を示す関数f0(S)と、第1、第2および第3の経過の取り残し量に応じた第1、第2および第3経過の平均水平転送残り量をそれぞれ示す関数g1(S)、g2(S)およびg3(S)と、全段取り残し量に応じた全平均水平転送残り量を示す関数gH(S)とを算出するものである。
たとえば、水平転送残り量算出部72は、画像データS(0)およびS(1)に基づいて局部水平転送残り量f0(S)を算出する。画像データS(0)の信号量に対する画像データS(1)の信号量をそのレベルごとにグラフにプロットすると、図9に示すような画像データS(0)およびS(1)の対応関係を示す曲線350が得られ、水平転送残り量算出部72は、この対応関係を関数化して所定の信号量Sに対する局部水平転送残り量f0(S)を算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、第1の経過に関して、画像データS(H/4)およびS((H/4)+1)に基づいて、たとえば、水平転送路42の0段からH/4段までの取り残しが画像データS((H/4)+1)に蓄積されると仮定して、第1の経過の水平転送残り量を示す関数f1(S)を算出する。水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量の検出と同様にして、図10に示すような画像データS(H/4)の信号量に対する画像データS((H/4)+1)の信号量の対応関係を示す曲線352に基づいて関数f1(S)を算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、第2の経過に関して、画像データS(H/2)およびS((H/2)+1)に基づいて、たとえば、水平転送路42の(H/4)+1段からH/2段までの取り残しが画像データS((H/2)+1)に蓄積されると仮定して、第2の経過の水平転送残り量を示す関数f2(S)を算出する。水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量の検出と同様にして、図11に示すような画像データS(H/2)の信号量に対する画像データS((H/2)+1)の信号量の対応関係を示す曲線354に基づいて関数f2(S)を算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、第3の経過に関して、画像データS(3H/4)およびS((3H/4)+1)に基づいて、たとえば、水平転送路42の(H/2)+1段から3H/4段までの取り残しが画像データS((3H/4)+1)に蓄積されると仮定して、第3の経過の水平転送残り量を示す関数f3(S)を算出する。水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量の検出と同様にして、図12に示すような画像データS(3H/4)の信号量に対する画像データS((3H/4)+1)の信号量の対応関係を示す曲線356に基づいて関数f3(S)を算出する。
さらに、水平転送残り量算出部72は、画像データS(H)およびS(H+1)に基づいて、たとえば、水平転送路42の(3H/4)+1段からH段までの取り残しが画像データS(H+1)に蓄積されると仮定して、全段水平転送残り量を示す関数fH(S)を算出する。水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量の検出と同様にして、画像データS(H)の信号量に対する画像データS(H+1)の信号量の対応関係を示す曲線358に基づいて関数fH(S)を算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量を示す関数f0(S)および第1の経過の水平転送残り量を示す関数f1(S)に基づいて第1の経過の平均水平転送残り量g1(S)を算出し、たとえば、所定の信号量Sに対する第1の経過の平均水平転送残り量g1(S)を、数式g1(S)=(f1(S)-f0(S))/(H/4)で算出する。
また、水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量を示す関数f0(S)および第2の経過の水平転送残り量を示す関数f2(S)に基づいて第2の経過の平均水平転送残り量g2(S)を算出し、たとえば、所定の信号量Sに対する第2の経過の平均水平転送残り量g2(S)を、数式g2(S)=(f2(S)-f0(S))/(H/2)で算出する。
ところで、水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量を示す関数f0(S)および第3の経過の水平転送残り量を示す関数f3(S)に基づいて第3の経過の平均水平転送残り量g3(S)を算出し、たとえば、所定の信号量Sに対する第3の経過の平均水平転送残り量g3(S)を、数式g3(S)=(f3(S)-f0(S))/(3H/4)で算出する。
すなわち、水平転送残り量算出部72は、M番目の経過の水平転送残り量を関数fM(S)とするとき、(M-1)*H/(N+1)段目からM*H/(N+1))段目までのM番目の経過の平均水平転送残り量gM(S)を、数式gM(S)=(fM(S)-f0(S))/(M*H/(N+1))で算出する。
さらに、水平転送残り量算出部72は、局部水平転送残り量を示す関数f0(S)および全段水平転送残り量を示す関数fH(S)に基づいて平均水平転送残り量gH(S)を算出し、たとえば、所定の信号量Sに対する全平均水平転送残り量gH(S)を、数式gH(S)=(fH(S)-f0(S))/Hで算出する。
また、本実施例の水平転送効率補正部34において、補正量算出部74は、撮像面40の0列からH/4列の間の画素データの転送効率補正に関して、局部水平転送残り量f0(S)および第1の経過の平均水平転送残り量g1(S)に応じて、水平転送路42における所定の段位置xの第1の各段水平転送残り量f1(S,x)を、数式f1(S,x)=f0(S)+x*g1(S)で算出し、第1の各段水平転送残り量f1(S,x)に基づいて所定の段位置xの第1の転送効率補正量ΔS1(x)を、数式ΔS1(x)=f1(S,x)-f1(S,x-1)で算出する。本実施例では、補正量算出部74は、各段の第1の転送効率補正量ΔS1(x)を算出する。
また、補正量算出部74は、撮像面40の(H/4)+1列からH/2列の間の画素データの転送効率補正に関して、局部水平転送残り量f0(S)および第2の経過の平均水平転送残り量g2(S)に応じて、水平転送路42における所定の段位置xの第2の各段水平転送残り量f2(S,x)を、数式f2(S,x)=f0(S)+x*g2(S)で算出し、第2の各段水平転送残り量f2(S,x)に基づいて所定の段位置xの第2の転送効率補正量ΔS2(x)を、数式ΔS2(x)=f2(S,x)-f2(S,x-1)で算出して、本実施例では、各段の第2の転送効率補正量ΔS2(x)を算出する。
また、補正量算出部74は、撮像面40の(H/2)+1列から3H/4列の間の画素データの転送効率補正に関して、局部水平転送残り量f0(S)および第3の経過の平均水平転送残り量g3(S)に応じて、水平転送路42における所定の段位置xの第3の各段水平転送残り量f3(S,x)を、数式f3(S,x)=f0(S)+x*g3(S)で算出し、第3の各段水平転送残り量f3(S,x)に基づいて所定の段位置xの第3の転送効率補正量ΔS3(x)を、数式ΔS3(x)=f3(S,x)-f3(S,x-1)で算出して、本実施例では、各段の第3の転送効率補正量ΔS2(x)を算出する。
すなわち、補正量算出部74は、M番目の経過の平均転送残り量を関数gM(S)とするとき、(M-1)*H/(N+1)+1段目からM*H/(N+1))段目までのM番目の経過の各段水平転送残り量fM(S,x)を、数式fM(S,x)=f0(S)+x*gM(S)で算出し、M番目の経過の転送効率補正量ΔSM(x)を、数式ΔSM(x)=fM(S,x)-fM(S,x-1)で算出する。
さらに、補正量算出部74は、撮像面40の(3H/4)+1列からH列の間の画素データの転送効率補正に関して、局部水平転送残り量f0(S)および全平均水平転送残り量gH(S)に応じて、水平転送路42における所定の段位置xの全段水平転送残り量fH(S,x)を、数式fH(S,x)=f0(S)+x*gH(S)で算出し、全段水平転送残り量fH(S,x)に基づいて所定の段位置xの全段転送効率補正量ΔSH(x)を、数式ΔSH(x)=fH(S,x)-fH(S,x-1)で算出して、本実施例では、各段の全段転送効率補正量ΔSH(x)を算出する。
補正量算出部74は、隣接画素にまたがるフィルタとして機能してもよく、このとき、各段の第1の転送効率補正量ΔS1(x)、第2の転送効率補正量ΔS2(x)、第3の転送効率補正量ΔS3(x)および全段転送効率補正量ΔSH(x) を水平転送効率補正部34における補正の実行時に用いるとよい。
本実施例の水平転送効率補正部34は、ディジタル画像信号124を、その各画素データの水平転送効率を補償するように補正するもので、所定の画素データの水平画素位置xが、0列からH/4列の間である場合には第1の転送効率補正量ΔS1(x)を、(H/4)+1列からH/2列の間である場合には第2の転送効率補正量ΔS2(x)を、(H/2)+1列から3H/4列の間である場合には第3の転送効率補正量ΔS3(x)を、(3H/4)+1列からH列の間である場合には全段転送効率補正量ΔSH(x)を、それぞれ、その画素データの信号量Sに加算して補正する。
このように、本発明において、固体撮像装置10は、本撮像時の撮像結果である画像信号に基づいて、所定の画素における転送残り量と、その前画素における信号量を測定し、これらの対応関係から転送効率補正量を算出して把握しておくものである。また、固体撮像装置10は、たとえば、予備撮像時の画像信号に基づいて、転送効率補正量を算出し、または転送効率補正量を算出するための画像データや水平転送残り量を示す関数などを算出して、あらかじめ保持しておいてもよい。
本発明に係る固体撮像装置の一実施例を示すブロック図である。 図1に示す実施例の固体撮像装置における撮像部について詳細に示す平面図である。 図1に示す実施例の固体撮像装置の信号処理部における水平転送効率補正部について詳細に示すブロック図である。 図1に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路局部の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図1に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路全段の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図1に示す実施例の固体撮像装置における動作手順を説明するフローチャートである。 本発明に係る固体撮像装置における撮像部の他の実施例を示す平面図である。 図7に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路局部の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図7に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路の第1の経過の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図7に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路の第2の経過の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図7に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路の第3の経過の信号電荷取り残しを示すグラフである。 図7に示す実施例の固体撮像装置における撮像部において、水平転送路全段の信号電荷取り残しを示すグラフである。
符号の説明
10 固体撮像装置
12 操作部
14 システム制御部
16 タイミング発生器
18 駆動部
20 撮像部
22 前処理部
24 A/D変換部
26 画像メモリ
28 信号処理部
30 記録部
32 GCA
34 水平転送効率補正部

Claims (5)

  1. 複数の画素が行および列方向に配列される撮像面で入射光を光電変換して前記画素ごとに信号電荷を生成し、前記撮像面から転送される各行の信号電荷を水平転送路で水平方向にシフトして局部で絞込みを行って出力回路に転送し、該出力回路で転送された前記信号電荷を電気信号に変換して出力する撮像手段と、
    前記電気信号をアナログ信号処理およびアナログ・ディジタル変換処理してディジタル画像信号を生成し、さらに該ディジタル画像信号をディジタル信号処理する信号処理手段とを含む固体撮像装置において、
    前記信号処理手段は、前記ディジタル画像信号に基づいて、前記局部で転送されなかった信号電荷の局部取り残し量と、前記水平転送路の全段で転送されなかった信号電荷の全段取り残し量とを解析する転送残り量解析手段と、
    前記局部取り残し量に基づいて前記局部における信号電荷転送に対する局部水平転送残り量を算出し、前記全段取り残し量に基づいて前記水平転送路の各段における信号電荷転送に対する平均水平転送残り量を算出する水平転送残り量算出手段と、
    前記局部水平転送残り量および前記平均水平転送残り量に基づいて前記水平転送路の水平方向位置ごとに転送効率補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記ディジタル画像信号の内、撮像画像を示す各画素データを、その水平方向位置に応じた前記転送効率補正量を用いて補正する水平転送効率補正手段とを含み、
    前記撮像面は、入射光をその受光光量に応じたレベルの信号電荷に光電変換する感光部を複数個備えた有効領域と、入射光に拘らず、ほとんどゼロレベルで信号電荷を得る非感光部を複数個備えた局部非有効領域および全段非有効領域とを含み、
    前記有効領域は、前記撮像面のほぼ中央に設けられて、前記撮像画像を形成するための信号電荷を生成し、
    前記局部非有効領域および前記全段非有効領域は、少なくとも前記撮像面の水平方向の両端に設けられ、前記撮像面の水平方向に対して前記出力回路が備わる側を出力側とするとき、該出力側に前記局部非有効領域を設けて、該局部非有効領域における前記非感光部を局部非感光部とし、前記出力側の反対側に前記全段非有効領域を設けて、該全段非有効領域における前記非感光部を全段非感光部とし、前記感光部を備えた局部測定用感光領域および全段測定用感光領域を、それぞれ、前記局部非感光部および前記全段非感光部の出力側に備え、
    前記転送残り量解析手段は、前記局部測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく局部前方画像データと、前記局部非感光部から得られる信号電荷に基づく局部後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記全段測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく全段前方画像データと、前記全段非感光部から得られる信号電荷に基づく全段後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記水平転送残り量算出手段は、前記局部前方画像データおよび前記局部後方画像データに基づいて、信号量に応じた局部水平転送残り量を算出し、
    前記全段前方画像データおよび前記全段後方画像データに基づいて、信号量に応じた全段水平転送残り量を算出し、
    前記局部水平転送残り量および前記全段水平転送残り量に基づいて、前記水平転送路の各段で均等な平均水平転送残り量を算出し、
    前記補正量算出手段は、前記局部水平転送残り量および前記平均水平転送残り量に基づいて、前記水平転送路の水平方向位置に応じた各段水平転送残り量を算出し、該各段水平転送残り量を用いて、前記水平方向位置に応じた転送効率補正量を算出することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項に記載の固体撮像装置において、前記局部非有効領域および前記全段非有効領域は、前記有効領域の水平方向の両端に、前記有効領域を挟むように設けられ、
    前記全段測定用感光領域は、前記有効領域において前記全段非感光部に最も近い画素列とすることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項に記載の固体撮像装置において、前記転送残り量解析手段は、前記撮像面における0列目の前記局部測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく前記局部前方画像データと、前記撮像面における1列目の前記局部非感光部から得られる信号電荷に基づく前記局部後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記撮像面におけるH列目の前記全段測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく前記全段前方画像データと、前記撮像面におけるH+1列目の前記全段非感光部から得られる信号電荷に基づく前記全段後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記水平転送残り量算出手段は、前記局部前方画像データに対する前記局部後方画像データの対応関係を、信号量Sに応じた関数f0(S)として前記局部水平転送残り量を算出し、
    前記全段前方画像データに対する前記全段後方画像データの対応関係を、信号量Sに応じた関数fH(S)として前記全段水平転送残り量を算出し、
    前記平均水平転送残り量を、関数g(S)として、数式g(S)=(fH(S)-f0(S))/Hで算出し、
    前記補正量算出手段は、前記水平転送路の水平方向位置xに応じた各段水平転送残り量を、関数f(S,x)として、数式f(S,x)=f0(S)+x*g(S)で算出し、
    前記水平方向位置xに応じた転送効率補正量を、関数ΔS(x)として、数式ΔS(x)=f(S,x)-f(S,x-1)で算出することを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項に記載の固体撮像装置において、前記局部非有効領域および前記全段非有効領域は、前記有効領域の垂直方向の上部または下部に設けられ、前記局部非有効領域および前記全段非有効領域の間に、1つ以上の経過非有効領域を設けて、該経過非有効領域における前記非感光部を経過非感光部とし、
    前記経過非有効領域は、前記感光部を備えた経過測定用感光領域を、前記経過非感光部の出力側に備え、
    前記転送残り量解析手段は、前記経過測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく経過前方画像データと、前記経過非感光部から得られる信号電荷に基づく経過後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記水平転送残り量算出手段は、前記経過前方画像データおよび前記経過後方画像データに基づいて、信号量に応じた経過水平転送残り量を算出し、
    前記局部水平転送残り量および前記経過水平転送残り量に基づいて、前記経過非感光部までの前記水平転送路の各段で均等な経過平均水平転送残り量を算出し、
    前記補正量算出手段は、前記局部水平転送残り量および前記経過平均水平転送残り量に基づいて、前記経過非感光部までの前記水平転送路の水平方向位置に応じた経過の各段水平転送残り量を算出し、
    該経過の各段水平転送残り量を用いて、前記水平方向位置に応じた経過の転送効率補正量を算出することを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項に記載の固体撮像装置において、前記経過非有効領域は、前記局部非有効領域および前記全段非有効領域の間に、所定の間隔をおいてN個設けられ、
    前記転送残り量解析手段は、前記撮像面における0列目の前記局部測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく前記局部前方画像データと、前記撮像面における1列目の前記局部非感光部から得られる信号電荷に基づく前記局部後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記撮像面におけるH列目の前記全段測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく前記全段前方画像データと、前記撮像面におけるH+1列目の前記全段非感光部から得られる信号電荷に基づく前記全段後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記出力側からM番目の前記経過測定用感光領域、すなわち前記撮像面におけるM*H/(N+1)列目の前記経過測定用感光領域から得られる信号電荷に基づく前記経過前方画像データと、前記出力側からM番目の前記経過非感光部、すなわち前記撮像面におけるM*H/(N+1)+1列目の前記経過非感光部から得られる信号電荷に基づく前記経過後方画像データとを画素行ごとに検出し、
    前記水平転送残り量算出手段は、前記局部前方画像データに対する前記局部後方画像データの対応関係を、信号量Sに応じた関数f0(S)として前記局部水平転送残り量を算出し、
    前記全段前方画像データに対する前記全段後方画像データの対応関係を、信号量Sに応じた関数fH(S)として前記全段水平転送残り量を算出し、
    前記経過前方画像データに対する前記経過後方画像データの対応関係を、信号量Sに応じた関数fM(S)として前記経過水平転送残り量を算出し、
    (M-1)*H/(N+1)+1列目からM*H/(N+1)列目までの前記平均水平転送残り量を、関数gM(S)として、数式gM(S)=(fM(S)-f0(S))/(M*H/(N+1))で算出し、
    N*H/(N+1)+1列目からH列目までの前記平均水平転送残り量を、関数gH(S)として、数式gH(S)=(fH(S)-f0(S))/Hで算出し、
    前記補正量算出手段は、(M-1)*H/(N+1)+1列目からM*H/(N+1)列目までの前記水平転送路の水平方向位置xに応じた各段水平転送残り量を、関数fM(S,x)として、数式fM(S,x)=f0(S)+x*gM(S)で算出し、
    N*H/(N+1)+1列目からH列目までの前記水平転送路の水平方向位置xに応じた各段水平転送残り量を、関数fH(S,x)として、数式fH(S,x)=f0(S)+x*gH(S)で算出し、
    (M-1)*H/(N+1)+1列目からM*H/(N+1)列目までの前記水平方向位置xに応じた転送効率補正量を、関数ΔSM(x)として、数式ΔSM(x)=fM(S,x)-fM(S,x-1)で算出し、
    N*H/(N+1)+1列目からH列目までの前記水平方向位置xに応じた転送効率補正量を、関数ΔSH(x)として、数式ΔSH(x)=fH(S,x)-fH(S,x-1)で算出することを特徴とする固体撮像装置。
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