JP2005176173A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像装置において、各画素に配置された主感光部や従感光部に発生する画素欠陥を検出し、補正することができる固体撮像装置を提供。
【解決手段】固体撮像装置10は、広ダイナミックレンジ信号処理において、主画素データと従画素データとの感度比を実質的に合わせ込み、主画素データおよび従画素データをこの感度比を用いて比較して(S428)、従感光部に欠陥がないと判定したとき、従画素データをそのまま画像メモリ70に書き込み(S430)、一方、従感光部に欠陥があると判定したときには、さらに主画素データの飽和を判定し(S432)、飽和している場合、同一色の一画素前の従画素データを検出し(S434)、飽和していない場合、その主画素データに感度比を乗じた値を検出して(S436)、画像メモリ70に書き込み(S430)、欠陥のある従画素データを補正することができる。
【選択図】図4
【解決手段】固体撮像装置10は、広ダイナミックレンジ信号処理において、主画素データと従画素データとの感度比を実質的に合わせ込み、主画素データおよび従画素データをこの感度比を用いて比較して(S428)、従感光部に欠陥がないと判定したとき、従画素データをそのまま画像メモリ70に書き込み(S430)、一方、従感光部に欠陥があると判定したときには、さらに主画素データの飽和を判定し(S432)、飽和している場合、同一色の一画素前の従画素データを検出し(S434)、飽和していない場合、その主画素データに感度比を乗じた値を検出して(S436)、画像メモリ70に書き込み(S430)、欠陥のある従画素データを補正することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、各画素に感度の異なる感光部を配置して広ダイナミックレンジで画像情報を得る固体撮像装置に関するものである
従来から、固体撮像装置は、入射光に対する感度が異なる主感光部と従感光部とを有する固体撮像素子を用いて広ダイナミックレンジ化を実現している。このとき、主感光部は、入射光に対する感度が高い感光部であり、メリハリのある画像を形成するものである。一方、従感光部は、入射光に対する感度が低い感光部であり、通常の露光条件では白飛びしてしまう画像領域、あるいは主感光部の信号が飽和してしまう画像領域の情報(コントラスト)まで正確に取得するものである。特許文献1に記載の固体撮像装置では、これらの2種類の感光部からの出力信号を処理することによって広ダイナミックレンジを実現している。
たとえば、図2において、主感光部および従感光部の光電変換特性を示し、固体撮像素子の所定の画素において、得られる入射光量と信号電荷の量との関係を示す。このとき、主感光部では、高い主感光部飽和レベルまで信号電荷を得ることができるが、得られる入射光量は少ない。一方、従感光部では、低い従感光部飽和レベルしか信号電荷を得ることができないが、たとえば主感光部の4倍ほどの、多くの入射光量を得ることができる。このように、主感光部と従感光部とではその感度が異なり、たとえば従感光部飽和レベルが主感光部の1/4であり、さらに従感光部で得ることができる入射光量が主感光部の4倍であるとき、その感度比は1/16となる。
ところで、固体撮像素子には、その製造工程等に起因して、入射光に反応しない感光部や、入射光がなくても異常に多い暗電流を発生する感光部が含まれていることがあり、この欠陥のある感光部を有する欠陥画素は、たとえば、液晶表示などに動画表示する際にいわゆる黒キズや白キズなどとして現われる。固体撮像装置には、製造工程において、欠陥画素を検出してそのアドレスをメモリに記憶し、撮影時にこのアドレスに従って画像を補正することができる。
しかし、特許文献1に記載の固体撮像装置は、上記のような欠陥画素の検出および補正をすることができず、特に従感光部に発生する画素欠陥に関して考慮することは難しい。また、この装置は、各画素に主感光部および従感光部を備えているが、これらの感度は、デバイスによりばらつきが予想される。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、固体撮像装置において、各画素に配置された主感光部や従感光部に発生する画素欠陥を検出し、補正することができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、入射光を光電変換する第1の感光部、および第1の感光部より低い感度で入射光を光電変換する第2の感光部を配して各画素を形成する固体撮像素子と、第1の感光部から得られる第1の画像信号、および第2の感光部から得られる第2の画像信号を信号処理する信号処理手段とを含み、この信号処理手段は、第1の画像信号を蓄積する第1の記憶手段と、第2の画像信号を蓄積する第2の記憶手段とを含む固体撮像装置において、この信号処理手段は、第1の感光部と第2の感光部との感度比が全画素について実質的に同じになるように合わせ込み、第1の画像信号と第2の画像信号とを合成する広ダイナミックレンジ信号処理手段を含み、この広ダイナミックレンジ信号処理手段は、この感度比を用いて、各画素における感光部に欠陥があるか否かを判定する判定手段を含むことを特徴とする。
このように本発明の固体撮像装置によれば、主感光部と従感光部との感度比を利用して、主画素データと従画素データとを比較することにより、特に、従感光部に欠陥があるか否かを判定し、欠陥画素の特別な補正アドレスを記憶することなく、同画素位置の、特に、従画素データを補正することができる。
また、本発明は、露光時の画像信号から欠陥画素の検出を行うことができるため、特に、後発する欠陥画素を、所望のタイミングで検出して画素データを補正することができる。
次に添付図面を参照して本発明による固体撮像装置の実施例を詳細に説明する。
実施例の固体撮像装置10は、図1に示すように、操作部12を操作して、システム制御部14、タイミング発生器16および駆動部18により制御されて、光学系20を介して撮像部22で撮像した画像を、前処理部24、アナログ・ディジタル(A/D)変換部26および信号処理部28で信号処理する装置である。このように処理された画像は、表示部30で表示、または記録部32で記録される。また、A/D変換部26で処理された画像信号は輝度分布評価値算出部34で処理されて適切な露出を行うための輝度分布評価値が得られる。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
操作部12は、操作者の指示を入力する手操作装置であり、操作者の手操作状態、たとえばシャッタボタン(図示せず)のストローク操作に応じて、操作信号102をシステム制御部14に供給する機能を有する。なお、以下の説明において、各信号はその現れる接続線の参照番号で特定する。
本実施例において、このシャッタボタンは、2段押し機能を備えた押しボタンである。シャッタボタンが押されていない状態を、初期状態として、第1段の半押し状態では、撮影準備を指示し、また、第2段の全押し状態では、撮影を指示する。
システム制御部14は、操作部12から供給される操作信号102に応動して、本装置全体の動作を制御、統括する制御機能部である。たとえば、本実施例におけるシステム制御部14は、操作信号102に応じた制御信号104、124および130を、それぞれタイミング発生器16、信号処理部28および記録部32に供給して制御する。また、システム制御部14は、図3に示すように、中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)84を有する。
タイミング発生器16は、本装置10を動作させる基本クロック(システムクロック)を発生する発振器を有して、たとえば、この基本クロックを制御信号104によりシステム制御部16に供給する。また、図1に示していないが、タイミング発生器20は、基本クロックをほとんどすべてのブロックに供給すると共に、この基本クロックを分周して様々なタイミング信号も生成する。
本実施例において、タイミング発生器16では、システム制御部14から供給される制御信号104に基づいてタイミング信号を生成する。たとえば、垂直同期信号、水平同期信号および電子シャッタパルスを含んだタイミング信号106を生成して駆動部18に供給する。また、前処理部24には相関二重サンプリング回路用のサンプリングパルスを含んだタイミング信号114を供給し、A/D変換器26には変換クロック等のタイミング信号118を供給する。
駆動部18は、光学系20および撮像部22の駆動を制御する機能を有し、本実施例では、タイミング発生器16からのタイミング信号106に応じて、駆動信号108、ならびに水平駆動信号、垂直駆動信号およびオーバーフロードレインを含んだ駆動信号110を発生する。
光学系20には、具体的な構成を図示しないが、レンズ、絞り調整機構、シャッタ機構、ズーム機構、自動焦点(Automatic Focus :AF)調整機構および自動露出(Automatic Exposure :AE)調整機構などが含まれて、所望の被写界像を取り込んで撮像部22の撮像面に入射する光入射機構である。これらの機構は、駆動部18から供給される駆動信号108により駆動される。
撮像部22は、具体的な構成は図示しないが、撮影画像の1画面を形成する撮像面90および水平転送路を含んでいる。この撮像面90は、図5にその一部を示すように、複数の各画素に対応する受光部92、および垂直転送路98を備えている。撮像部20は、その撮像面90に結像される被写界像を電気信号110に光電変換する機能を有し、本実施例では、たとえば、電荷結合素子(Charge Coupled Device:CCD)や金属酸化膜型半導体(Metal Oxide Semiconductor:MOS)等のいずれのイメージセンサでもよい。本実施例の撮像部22は、駆動信号110に制御されて、各感光部で光電変換によって得た信号電荷をアナログ電気信号112に変換して出力する。
この撮像面90において、複数の受光部92は、行方向および列方向に1つおきに位置をずらして配列する、ハニカム配列を用いるとよく、また、行方向および列方向にそれぞれ一定ピッチで正方行列的に配列してもよい。本実施例では特に、これらの受光部92のそれぞれが、高感度の受光素子である主感光部94、および低感度の受光素子である従感光部96を備えている。主感光部94および従感光部96は、入射光を受光した際に、光を受光光量に応じた電気信号に光電変換する光センサであり、たとえば、フォトダイオードが用いられる。
これらの主感光部94および従感光部96の感度は、デバイスによりばらつきが予想されるが、本実施例では、広ダイナミックレンジ信号処理を行う際は、少なくとも、主感光部94と従感光部96との間の感度比は、調整により、たとえば1/16に、実質的に合わせ込みされているものとする。本構成では、主感光部94および従感光部96は、1つのマイクロレンズにより集光されて、得られる情報は、同一の画素情報である。このため、主感光部94および従感光部96の出力レベルは、感度比と同じ関係であることが言える。この感度比は、あらかじめ装置10に記憶させておくことができる。
前処理部24は、タイミング信号114に制御されて、画像を示すアナログ電気信号112に対して、アナログ信号処理を施す機能を有する。また、前処理部24は、相関二重サンプリング回路(Correlated Double Sampling:CDS)および、ゲインコントロールアンプ(Gain Controlled Amplifier:GCA)を含み、これらの回路等によって処理されたアナログ画像信号116を出力する。
A/D変換器26は、タイミング発生器16からのタイミング信号118に応じて、入力のアナログ画像信号116の信号レベルを所定の量子化レベルにより量子化してディジタル画像信号120に変換して出力する。
信号処理部28では、主画素データと従画素データとを含む入力のディジタル画像信号120に対して後述するディジタル信号処理を施す機能を有している。ディジタル信号処理には、通常信号処理と広ダイナミックレンジ信号処理とがあり、広ダイナミックレンジ信号処理では、特に、主感光部94と従感光部96との間の感度比が全画素について実質的に同じになるように主画素データと従画素データとを調整する。本実施例では、このディジタル信号処理を施して生じたディジタル画像信号126、128および132を、それぞれ表示部30、記録部32および輝度分布評価値算出部34に供給する。
信号処理部28は、本実施例では、図3に示すように構成されて、システム制御部14から供給される制御信号124に応じてディジタル信号処理を行う。信号処理部28は、欠陥判定部80で従感光部の画素欠陥を補正し、画像メモリ50および70で主画像信号および従画像信号を一時蓄積し、ホワイトバランス(WB)ゲイン部52およびガンマ(γ)変換部54、ならびにWBゲイン部72およびγ変換部74において、それぞれ処理した主画像信号と従画像信号とを画像加算部56で合成するものである。また、同時化処理部58、各種補正部60、圧縮/伸張部62および拡大/縮小部64において、合成後の主画像信号を処理する。なお、WBゲイン部52およびガンマ変換部54による処理は、画像加算部56で主画像信号および従画像信号を合成した後で行ってもよい。
欠陥判定部80は、主感光部94と従感光部96との感度比を用いて、同一画素位置における主画素データと従画素データとを比較して画素欠陥を検出する。本実施例では、従画素データが、この感度比により主画素データから得られる値、たとえば主画素データに感度比を乗じた値に適合しない場合、従感光部に欠陥があり、適合する場合、欠陥がないと判定する。このとき、この感度比により従画素データから得られる値、たとえば従画素データを感度比で割った値が、主画素データに適合するか否かを判定してもよい。
この判定の結果、従感光部に欠陥がない場合、従画素データをそのまま出力する。他方、欠陥がある場合、主画素データが飽和レベルに達しているか否かをさらに判定し、飽和していない場合、この感度比により主画素データから得られる、従画素データに相当する値を出力し、飽和している場合、同色で一つ前の画素位置に相当する従画素データを出力する。このとき、この一画素前の従感光部に欠陥がある場合でも、その従画素データは補正されているために用いることができ、同一の従画素データを連続して出力してもよい。また、この一画素前の従画素データが検出できないとき、同色で一つ後の画素位置における従画素データを検出して出力してもよい。
この画像メモリ50では、主画像信号として主画素データを蓄積し、一方、画像メモリ70では、従画像信号として従画素データを蓄積する。本実施例では、画像メモリ50は、全画素の主画素データを蓄積し、画像メモリ70は、欠陥判定部80において、欠陥があると判定された従感光部については、上記のように補正したデータを書き込む。また、信号処理部28で従画素データを入力する際に、従画素データを全て画像メモリ70に書き込み、欠陥判定部80では、これを読み込んで判定してもよい。
WBゲイン部52および72は、それぞれ主画像信号および従画像信号のホワイトバランスを調節する機能を有し、たとえばこれらの画像信号にホワイトバランスゲインを乗じて、ホワイトバランスのとれた画像信号を出力する。
γ変換部54および74では、それぞれ主画像信号および従画像信号を、たとえば撮像部24の階調特性に応じて補正する機能を有して、補正した画像信号を出力する。
画像加算部56は、画像メモリ50に蓄積された主画像信号、および画像メモリ70に蓄積された従画像信号を合成する機能を有し、合成後の主画像信号を出力して画像メモリ50に蓄積させる。
同時化処理部58は、合成後の主画像信号を同時化処理する機能を有し、各種補正部60は、この主画像信号を、たとえばシェーディング補正,白黒補正などの処理をする機能を有する。
圧縮/伸張部62は、主画像信号に対して、たとえば直交変換を用いたJPEG(Joint Photographic Experts Group)規格での圧縮を施す回路と、この圧縮した画像を再び元のデータに伸張する回路とを有する。圧縮/伸張部62は、システム制御部14の制御信号124により画像記録を制御されて、圧縮した画像データ128を記録部32に記録する。
拡大/縮小部64は、主画像信号に対して、拡大または縮小処理を施す機能を有し、表示部30に画像信号126を出力する。
表示部30は、信号処理部28から供給されるディジタル画像信号126に基づいて画像表示する機能を有し、たとえば、液晶表示(Liquid Crystal Display: LCD)パネルなどが用いられる。本実施例では、図3に示すように、拡大/縮小部64からディジタル画像信号126が供給される。
記録部32は、信号処理部28からディジタル画像信号128を読み込んで記録する機能を有する。本実施例では、記録部32は、図3に示すように、圧縮/伸張部62から供給されるディジタル画像信号128を図示しない情報記録媒体に書き込む。情報記録媒体は、半導体メモリが搭載されたメモリカードや光磁気ディスク等の回転記録体を収容したパッケージなどを用い、着脱可能でもよい。
輝度分布評価値算出部34は、被写界の撮影に適切な露出を行うための評価値を算出する。本実施例では、A/D変換部26から供給されるディジタル画像信号132を処理して、たとえばヒストグラムなどで輝度分布を示して評価値を算出する。さらに、この評価値を示す信号134をシステム制御部14に供給する。また、ディジタル画像信号132に含まれる主画素データと従画素データとを別個に処理して、それぞれ評価値を算出してもよい。
次に、この実施例における固体撮像装置10の動作を、図4のフローチャートを参照しながら説明する。本装置10では、電源がオン (ステップ400) にされて初期状態にあるとき、操作者が操作部12のシャッタボタンを操作すると、ステップ402に進み、このボタンが半押しされたかを判定する。このボタンが半押し以上押された場合、本撮影準備(ステップ404)に進み、押されていない場合、初期状態に戻る。
本撮影準備(ステップ404)では、光学系20において、駆動部18からの駆動信号108が供給されて、被写界の撮影に必要な自動焦点調整や自動露出調整などが行われる。このとき、被写界像が光学系20を介して取り込まれ、撮像部22で撮像されてアナログ電気信号112が生成される。このアナログ電気信号112は、前処理部24、A/D変換部26および信号処理部28で信号処理される。このとき、A/D変換部26でA/D変換されたディジタル信号120および132は、それぞれ信号処理部28および輝度分布評価算出部34に供給される。
本実施例では、特に、輝度分布評価算出部34において、自動露出調整に必要な情報を検出するために輝度分布評価値算出(ステップ406)が行われ、ディジタル信号132から輝度分布評価値が作成される。この評価値は、本撮影のための露出情報134としてシステム制御部14に供給される。
次にステップ408に進み、シャッタボタンの操作が全押しであるかが判定される。シャッタボタンが全押しである場合、主画素通常再現域の判定(ステップ410)に進み、全押しでない場合、初期状態に戻る。
主画素通常再現域の判定(ステップ410)では、被写界像が主画素データのみを用いて通常再現できるか否かを判定する。このとき、主画素データが主感光部飽和レベルに達するか否かを全画素について判定し、たとえば、システム制御部14において、露出情報134に示される輝度分布評価値を用いて判定してもよい。この判定の結果、飽和領域がない場合、通常信号処理(ステップ412)に進み、飽和領域がある場合、従画素露出時間算出(ステップ416)に進む。
通常信号処理(ステップ412)では、通常撮影が行われて、被写界像が光学系20を介して取り込まれ、撮像部22で撮像される。撮像部22では、従画素データは読み出されず、主画素データのみを示すアナログ電気信号112が出力され、前処理部24およびA/D変換部26で処理されて、主画素データのみを示すディジタル画像信号120が信号処理部28に供給される。信号処理部28において、主画素データは、画像メモリ50に書き込まれ、WBゲイン部52およびγ変換部54で処理される。次に、同時化処理部58および各種補正部60において処理されて、再び画像メモリ50に書き込まれる。通常信号処理(ステップ412)では、信号処理部28において、欠陥判定部80および画像加算部56による処理は行われない。この通常信号処理(ステップ412)の後、画像保存(ステップ414)に進む。
他方、従画素露出時間算出(ステップ416)では、従感光部が被写界像を露光するために必要な時間を算出する。このとき、システム制御部14において、輝度分布評価値から従画素露出時間を算出してもよい。
次に、駆動制御(ステップ418)に進み、システム制御部14において、輝度分布評価値や従画素露出時間などに基づいて制御信号104が生成され、タイミング発生器16に供給される。タイミング発生器16では、制御信号104に応じたタイミング信号106が生成され、駆動部18に供給される。駆動部18では、タイミング信号106に応じた駆動信号108および110が生成され、これによって光学系20および撮像部22を駆動させて被写界が撮像される。
このとき、光学系20を介して撮像部22に撮像された被写界像は、主画素データおよび従画素データを含むアナログ電気信号112として読み出される(ステップ420)。次に、主画素データ前処理(ステップ422)に進み、電気信号112の内、主画素データが、前処理部24およびA/D変換部26で信号処理され、主画素データを表わすディジタル画像信号120が信号処理部28に入力されて画像メモリ50に書き込まれる(ステップ424)。
次に、従画素データ前処理(ステップ426)に進み、電気信号112の内、従画素データが、前処理部24およびA/D変換部26で信号処理され、従画素データを表わすディジタル画像信号120が信号処理部28に入力される。
信号処理部28では、欠陥判定部80において、主/従画素データレベル比較(ステップ428)が行われ、主感光部94と従感光部96との感度比を用いて、同一画素位置の主画素データと従画素データとを比較する。たとえば、従感光部96の感度が主感光部94の1/16であるとき、入力の従画素データが、画像メモリ50の主画素データの1/16を示す値に適合するか否かが比較される。この結果、適合する場合、従画素データメモリ書き込み(ステップ430)に進んで、この従画素データがそのまま画像メモリ70に書き込まれ、適合しない場合、主画素データ飽和の判定(ステップ432)に進む。
主画素データ飽和の判定(ステップ432)では、入力の従画素データと同一画素位置の主画素データが、飽和レベルに達しているか否かを判定する。この結果、飽和している場合、同色で一画素前の従画素データが検出され(ステップ434)、飽和していない場合、主画素データに1/16を乗じた値が検出され(ステップ436)、どちらの場合も従画素データメモリ書き込み(ステップ430)に進み、検出結果が従画素データに相当する値として画像メモリ70に書き込まれる。
このような画素データの比較が全画素について行われ、終了したときステップ438から広ダイナミックレンジ信号処理(ステップ440)に進む。
広ダイナミックレンジ信号処理(ステップ440)では、信号処理部28において、画像メモリ50に含まれる主画像信号は、WBゲイン部52およびγ変換部54で処理され、画像メモリ70に含まれる従画像信号は、WBゲイン部72およびγ変換部74で処理される。次に、主画像信号は、画像加算部56で従画像信号と合成され、合成後の主画像信号が画像メモリ50に蓄積される。さらに、合成後の主画像信号は、同時化処理部58および各種補正部60で処理されて、画像メモリ50に蓄積される。この広ダイナミックレンジ信号処理(ステップ440)の後、画像保存(ステップ414)に進む。
画像保存(ステップ414)では、画像メモリ50の主画像信号は、圧縮/伸張部62で圧縮処理され、記録用画像信号128が記録部32に記録される。本実施例では、画像保存(ステップ414)が行われた後、終了する(ステップ442)が、たとえば、拡大/縮小部64における処理を行い、表示部30に表示してもよい。
他の実施例として、欠陥判定部80において、感度比を用いた主画素データおよび従画素データの比較により、主感光部の画素欠陥を検出することもできる。このとき、主画素データが、感度比により従画素データから得られる値、たとえば従画素データを感度比で割った値に適合するか否かを比較し、適合する場合、欠陥がなく、適合しない場合、欠陥があると判定する。また、感度比により主画素データから得られる値、たとえば主画素データに感度比を乗じた値が、従画素データに適合するか否かを判定してもよい。
このとき、信号処理部28では、すべての従画素データが、そのまま画像メモリ70に蓄積される。他方、主画素データは、この判定結果に従って、主感光部に欠陥がない場合、主画素データをそのまま画像メモリ50に蓄積し、欠陥がある場合、感度比により従画素データから得られる、主画素データに相当する値が主感光部の飽和レベルに達しているか否かを判定する。この結果、飽和している場合、この飽和レベルを出力し、飽和していない場合、感度比により従画素データから得られる値を出力する。
ところで、信号処理部28では、欠陥判定部80で欠陥があると判定された主感光部94もしくは従感光部96の画素位置を、欠陥アドレスとしてメモリに記録することができる。さらに、欠陥アドレスの画素データを補正するために必要な情報も記録することができる。このとき、所望のタイミングで、たとえば電源を入れて1回目の撮影に限り、主/従画素データレベル比較(ステップ428)および主画素データ飽和判定(ステップ432)の結果を、欠陥アドレスおよび補正情報としてメモリに記録する。また、2回目以降の撮影では、記録した欠陥アドレスおよび補正情報に従って、一画素前の従画素データ検出(ステップ434)や主画素データの感度比倍を検出(ステップ436)に進んで欠陥画素データを補正し、従画素データメモリ書き込み(ステップ430)を行うことができる。また、この欠陥アドレスおよび補正情報を記録したメモリは、固体撮像装置10の製造工程において、あらかじめ組み込まれてもよい。
10 固体撮像装置
12 操作部
14 システム制御部
16 タイミングパルス発生器
18 駆動部
20 光学系
22 撮像部
24 前処理部
26 A/D変換部
28 信号処理部
30 表示部
32 記録部
34 輝度分布評価値算出部
12 操作部
14 システム制御部
16 タイミングパルス発生器
18 駆動部
20 光学系
22 撮像部
24 前処理部
26 A/D変換部
28 信号処理部
30 表示部
32 記録部
34 輝度分布評価値算出部
Claims (16)
- 入射光を光電変換する第1の感光部、および第1の感光部より低い感度で入射光を光電変換する第2の感光部を配して各画素を形成する固体撮像素子と、
第1の感光部から得られる第1の画像信号、および第2の感光部から得られる第2の画像信号を信号処理する信号処理手段とを含み、
該信号処理手段は、第1の画像信号を蓄積する第1の記憶手段と、第2の画像信号を蓄積する第2の記憶手段とを含む固体撮像装置において、
前記信号処理手段は、第1の感光部と第2の感光部との感度比が全画素について実質的に同じになるように合わせ込み、第1の画像信号と第2の画像信号とを合成する広ダイナミックレンジ信号処理手段を含み、
該広ダイナミックレンジ信号処理手段は、前記感度比を用いて、各画素における感光部に欠陥があるか否かを判定する判定手段を含むことを特徴とする固体撮像装置。 - 請求項1に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、第1の画像信号および前記感度比に基づく第2の画像信号に相当する値が、第2の画像信号に適合するとき、第2の感光部に画素欠陥がないと判定し、適合しないとき、画素欠陥があると判定することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項2に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、前記感度比が1/16であるとき、第1の画像信号を16で割った値が第2の画像信号に適合するか否かを判定することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項2または3に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、第2の感光部に欠陥がないと判定した画素位置では、第2の画像信号をそのまま第2の記憶手段に蓄積し、他方、第2の感光部に欠陥があると判定した画素位置では、第1の画像信号が飽和しているか否かを判定し、飽和している場合、同一色で1つ前の画素位置における第2の画像信号を検出し、飽和していない場合、第1の画像信号および前記感度比に基づく第2の画像信号に相当する値を検出し、検出した画像信号を第2の記憶手段に蓄積することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項4に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、前記感度比が1/16であり、第1の画像信号が飽和していない場合、第1の画像信号を16で割った値を検出し、検出した画像信号を第2の記憶手段に蓄積することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、第1の画像信号が、第2の画像信号および前記感度比に基づく第1の画像信号に相当する値に適合するとき、第1の感光部に画素欠陥がないと判定し、適合しないとき、画素欠陥があると判定することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項6に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、前記感度比が1/16であるとき、第2の画像信号に16を乗じた値が第1の画像信号に適合するか否かを判定することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項6または7に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、第1の感光部に欠陥がないと判定した画素位置では、第1の画像信号をそのまま第1の記憶手段に蓄積し、他方、第1の感光部に欠陥があると判定した画素位置では、第2の画像信号および前記感度比に基づく第1の画像信号に相当する値が飽和しているか否かを判定し、飽和している場合、同一色で1つ前の画素位置における第1の画像信号を検出し、飽和していない場合、第2の画像信号および前記感度比に基づく第1の画像信号に相当する値を検出し、検出した画像信号を第1の記憶手段に蓄積することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項8に記載の固体撮像装置において、前記判定手段は、前記感度比が1/16であり、第2の画像信号に16を乗じた値が、主感光部飽和レベルに満たない場合、第2の画像信号に16を乗じた値を検出し、検出した画像信号を第1の記憶手段に蓄積することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の固体撮像装置において、前記信号処理手段は、前記判定手段において、欠陥があると判定した感光部のアドレス、およびその感光部の画像信号を補正する情報を記憶する欠陥画素記憶手段を含み、
該欠陥画素記憶手段により記憶した欠陥画素のアドレスおよび補正情報に従って画像信号を補正することを特徴とする固体撮像装置。 - 請求項10に記載の固体撮像装置において、前記信号処理手段は、所望のタイミングで前記判定手段による判定を行い、得られた欠陥画素のアドレスおよび補正情報を前記記憶手段により記憶することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項11に記載の固体撮像装置において、前記信号処理手段は、該装置の電源を入れてから初回の撮影に限り、前記判定手段による判定を行うことを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし12のいずれかに記載の固体撮像装置において、該装置は、前記固体撮像素子を露光し、第1の画像信号および第2の画像信号を得て自動焦点調整および自動露出調整の準備をする撮影準備手段と、
該撮影準備手段で得られた第1の画像信号および第2の画像信号から輝度分布評価値を算出する輝度分布評価値算出手段と、
前記撮影準備手段で得られた第1の画像信号から、被写界像が第1の感光部のみを用いて通常再現できるか否かを判定する主画素通常再現判定手段とを含み、
該主画素通常再現判定手段の結果、再現できる場合には、通常の信号処理を行い、再現できない場合には、前記広ダイナミックレンジ信号処理手段を行うことを特徴とする固体撮像装置。 - 請求項13に記載の固体撮像装置において、前記広ダイナミックレンジ信号処理手段は、前記撮影準備手段で得られた第2の画像信号から第2の感光部に要する露出時間を算出する従画素露出時間算出手段を含むことを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項13または14に記載の固体撮像装置において、前記主画素通常再現判定手段は、前記輝度分布評価値を用いて判定することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項13ないし15のいずれかに記載の固体撮像装置において、従画素露出時間算出手段は、前記輝度分布評価値を用いて算出することを特徴とする固体撮像装置。
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JP2013034123A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-02-14 | Fujitsu Ltd | イメージセンサ及び撮像装置 |
KR101396439B1 (ko) | 2007-09-14 | 2014-05-20 | 삼성전기주식회사 | 영상 촬상 장치 및 방법 |
WO2023223983A1 (ja) * | 2022-05-20 | 2023-11-23 | ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社 | 画像処理装置および画像処理方法 |
-
2003
- 2003-12-15 JP JP2003416124A patent/JP2005176173A/ja not_active Withdrawn
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