JP2006121165A - 撮像装置、画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置の複雑化及び高価格化を招くことなく、スミアの影響を除去し、高品位な画像形成を行うことができるようにする。
【解決手段】 CCDの遮光領域で生成した画像信号にフィルタリング処理を行って、画像信号よりスミアなどのノイズを除去し、この画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定して暗ノイズ補正を行うようにした撮像装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、特に、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置において、スミアに代表される様な大きなノイズが発生する状況下でも、暗ノイズ補正や画像信号処理を確実に行える様にした撮像装置及び画像形成方法に関する。
電子カメラ、スキャナ、ビデオカメラ等の撮像装置では、CCD(Charge Coupled Device)に代表される撮像素子により、被写体光学像の画像信号化を経て画像形成が行われる。これらの撮像装置では、暗ノイズ(熱雑音)と呼ばれる撮像素子で生ずる暗電流に起因する画像ノイズを発生させることがある。暗ノイズは、画像再現性や画質に大きな影響を与えるため、補正等の操作を行ってその影響を除去する必要がある。そして、暗ノイズの補正技術は、撮像装置の分野においてこれまでも種々検討されてきた。
ここで、一般的な暗ノイズの補正方法を説明する。図5にCCDの画素構成と暗ノイズ補正に使用されるOB(Optical Black)クランプ信号53、54の波形を示す。図5に示すように、CCD50は、光学像を画像信号に変換可能な受光領域51と暗ノイズ検出用の画像信号を形成する遮光領域52(以下OB領域;Optical Black領域ともいう)より構成され、遮光領域52は受光領域51の周囲に配置されている。
OB領域52は、受光領域51と同様に光電変換部(フォトダイオード)を有しているが、光学的に完全に遮光された構造となっているので、熱により生ずる暗ノイズに起因する電荷信号のみが形成される(以下、本発明では暗ノイズに起因する電荷信号のことも画像信号と呼ぶ)。CCD50から出力される画像信号は、CCD50の水平方向に基づく水平信号と垂直方向に基づく垂直信号に分けられるが、OB領域52で形成される暗ノイズに起因する画像信号も図5に示す様に、水平OBクランプ信号53と垂直OBクランプ信号54に分けられる。
暗ノイズの補正は、これらのクランプ信号に基づいて暗ノイズを抽出し、抽出された暗ノイズに基づいて画像信号の黒レベルを電位として設定する黒レベル基準電圧を生成し、この黒レベル基準電圧に基づくCDS(相関二重サンプリング)回路でのクランプ動作により行われるものである。クランプ動作は、通常、水平方向への画素転送を行っている時に実施される。すなわち、水平OBクランプ信号53により、例えば、図5中のCCD撮像面50右端の遮光領域52を構成する画素(数十画素分に相当)に対してクランプ動作を行う。図中ではクランプ動作の実施をクランプ期間CTと動作を行っている時間で示す。また、図中の530は、水平OBクランプ信号53のクランプ動作方向(水平方向)を示す。
また、撮像装置では、アナログ信号処理回路を起動した直後や撮影感度設定を変更した時にAGC(Auto Gain Control;自動ゲイン調整)回路のゲイン設定値が変動して画像信号が大きく変動することがある。この様な変動に対して、より安定した暗ノイズ補正を行うことが必要であり、クランプ動作に使用可能なOB領域52を多めに確保するとともに、水平方向のクランプ動作に加えて垂直方向のクランプ動作を行う様にしている。すなわち、図5のCCD撮像面50の上部と下部に存在するOB領域52B、52Cもクランプ動作に使用できるように、垂直OBクランプ信号54によるクランプ動作を行っている。図中540は垂直OBクランプ信号54のクランプ動作方向(垂直方向)を示す。
この様に、OB領域52を構成する画素を無駄なくクランプ動作に使用することで、より安定した暗ノイズ補正が実現されるようになってきたが、非常に高い輝度を有する領域(例えば光が反射した領域)が存在する被写体を撮影した時に、スミアと呼ばれるスジ状あるいはゴースト状のノイズが撮影画像上に発生することがあった。図6はスミアSが発生したCCD撮像面50を示す。
スミアSは、前述した様に、太陽光やストロボ光、あるいは照明光などの光源からの強い光や鏡に強く反射した光などが入射する状態で撮影が行われた時に、CCDの受光領域51が非常に強い光を受けることにより生ずるもので、撮影画像上にスジ状あるいはゴースト状の画像不良として視認される。これは、CCD撮像面50上に強い光Lが入射すると、受光領域51中の強い光を受けた領域LRでは収容可能な許容量をオーバーするレベルの電荷が発生し、受光領域51で収容し切れなかった余剰の電荷がOB領域52に入り込む結果(図中のOBS)、OB領域52上で生成する画像信号が本来の暗ノイズ分に相当する電荷に余剰分の電荷が重畳されて暗ノイズの量を正しく検出することができなくなることにより発生するものである。この様に、スミアが発生すると、CCD撮像面50ではその特定領域あるいは全領域にわたりノイズが発生するために適正な暗ノイズ補正が行えなくなる。
また、スミアが発生した状況下では、AE(Auto Exposure;自動露光)制御や、WB(White Balance;ホワイトバランス)制御、あるいはAF(Auto Focus)制御などを適正に行うことが困難になる。すなわち、AE制御を行うと適正露出量よりも低い露出量が選択されたり、WB制御(ホワイトバランス制御)を行うとCCDの各色成分に対して均一なオフセットが発生するので白色の基準値がグレイと判定されてしまう。特に、原色フィルタを併設したCCDを使用したものではWB調整ゲインが相対的に小さくなるので緑色がかった画像になる傾向がある。また、AF制御では、画像のコントラストを検出して合焦位置を求めるコントラスト方式の場合に、スミア発生領域とそうでない領域の境目にコントラストが発生してスミアに合焦させるような演算結果が得られることがある。
この様に、スミアが発生すると、画像の基本性能を左右するAE、WB、AF制御に大きな誤差要因が発生するので、補正操作等によりその影響を除去しなくてはならない。スミアの影響を除去する補正技術としては、例えば、撮影時に機械的シャッタ等の遮光部材でCCDを遮光し、CCDの転送路で発生したスミアを予め掃き出しておいてから撮像面上部の遮光領域でOBクランプ動作を行う方法や、遮光領域を複数のブロックに分割し、各ブロックの出力を積分し、各ブロックの積分値を比較することにより遮光領域での異常発生を検出する手段を設ける方法などがあり、異常を検出した時には異常発生の警告表示や撮影不可能な状態にしたり、撮像手段に入射する光量を減量させてスミアの影響をなくすようにしている(例えば、特許文献1参照)。この様に、スミアが発生した時でも、その影響をなくし、安定した暗ノイズ補正が行えるデジタルカメラなどの撮像装置も登場している。
特開2003−198953号公報(段落0035等参照)
ところで、デジタルカメラの高性能化の進展に伴い、撮像素子の性能も高解像度、高精細な画像再現が可能なものが求められる様になってきた。例えば、初期のデジタルカメラに搭載されていた撮像素子は、VGA(Video Graphics Array;画素数=640×480画素)が主流だったが、最近では、SXGA(Super Extended Graphics Array;画素数=1280×960画素)や500万画素クラスという非常に高い画素密度を有する撮像素子が普及する様になった。そして、画素密度の高い撮像素子は、スミアの発生確率が高く、高品位な画像再現性や画質向上を安定して行う上での大きな懸念材料となっている。
スミアの補正方法は、前述した技術が既に確立されているが、画素密度の高い撮像素子を用いた撮像装置にこれらをそのまま適用することは極めて難しかった。例えば、特許文献1に開示されたスミア補正方法は、OB領域を複数のブロックに分割してスミア検知を行うものなので、画素密度の高い撮像素子に適用するとブロック数も膨大になり構造がとても複雑なものになる。また、画素密度が高くなるほど短時間で検知を行うことが難しくなる。したがって、特許文献1に開示された技術で画素密度の高い撮像素子を細かく補正することは極めて困難であると考えられる。
また、機械的シャッタ等の遮光部材を設ける方法は、部品点数の増大や撮像装置の構造を複雑化させるといった問題が懸念される。とりわけ、最近ではコンパクトで高性能のデジタルカメラが市場では求められており、この様なユーザニーズを満足させることが難しくなる。さらに、部品点数の増加は価格に跳ね返るので市場競争力に足かせをかけることになってしまう。その上、機械的シャッタは遮光性のみを達成するもので、撮影待機時や動画撮影時の画像取込みに寄与できる様な性能を兼ね備えているものではなく、電子シャッタの様な汎用性を期待できるものではなかった。
この様に、画素密度の高い撮像素子を有する撮像装置に対して安定したスミア補正を行うことが可能な技術はまだ確立されておらず、この様な高画素の撮像装置に対して安定した暗ノイズ補正を行える技術もまだ確立されていない状況である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置に対し、装置の複雑化や高価格化を招くことなく、高輝度の被写体撮影を行ってもスミアの影響を確実に除去することにより、暗ノイズ補正や画像信号処理を安定かつ確実に行うことの可能な撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の請求項1〜7に記載の発明によって達成される。
(請求項1)
被写体光像を光電変換して画像信号を生成する受光領域と、黒レベル基準電圧設定に使用する画像信号を生成する遮光領域と、を有する撮像手段と、
前記遮光領域で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、
前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
前記フィルタリング手段で処理された前記画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段とを、有し、
前記画像信号補正手段は、前記黒レベル基準電圧設定手段で設定された黒レベル基準電圧の下で前記補正信号による補正を行うものであることを特徴とする撮像装置。
(請求項2)
画像信号を生成する受光領域と遮光領域とを有する撮像手段と、
前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段と、を有し、
前記画像信号処理手段は、前記フィルタリング手段により処理された画像信号に基づいて前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行うものであることを特徴とする撮像装置。
(請求項3)
被写体光像を光電変換して画像信号を生成する受光領域と、黒レベル基準電圧設定に使用する画像信号を生成する遮光領域と、を有する撮像手段と、
前記遮光領域で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、
前記画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段と、
前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理した画像信号を前記黒レベル基準電圧設定手段と前記画像信号処理手段に提供するフィルタリング手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
(請求項4)
前記フィルタリング手段は、
任意の閾値を有するものであり、
該閾値と前記遮光領域で生成された画像信号とを比較してフィルタリング処理を行うものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
(請求項5)
前記画像信号処理手段は、
前記画像信号のホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御部と、
前記画像信号に基づいて前記撮像手段の露出制御を行う露出制御部と、
前記画像信号に基づいて前記撮像手段における焦点制御を行う焦点制御部と、
を有するものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
(請求項6)
撮像手段内の受光領域と遮光領域で生成される画像信号を用いて画像形成を行う画像形成方法であって、
前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、
前記フィルタリング処理を行った画像信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する環境を設定し、
設定した環境下で前記遮光領域で生成された画像信号の補正を行い、
補正により得られた画像信号を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
(請求項7)
撮像手段内の受光領域と遮光領域で生成される画像信号を用いて画像形成を行う画像形成方法であって、
前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、
前記フィルタリング処理を行った画像信号を用いて、前記撮像手段における撮像条件を設定する部位に送信される信号を補正し、
補正された信号により設定された撮影環境下で画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
請求項1や請求項6に記載の発明は、撮像手段であるCCDの遮光領域で生成した画像信号にフィルタリング処理を行って、画像信号よりスミアに代表される大きなノイズを画像信号から除去し、この画像信号を黒レベル基準電圧設定手段に送る。黒レベル基準電圧設定手段では、この画像信号に基づいて黒レベル基準電圧を設定し、画像信号補正手段はこの黒レベル基準電圧下で暗ノイズ補正を行う。
したがって、請求項1や請求項6に記載の発明によれば、被写体中に太陽光線などの強い光が存在する撮影を行いCCD撮像面上にスミアが発生しても、スミアの影響を排除した画像信号を得ることができるので、スミアの影響のない安定した暗ノイズ補正が行えるようになった。とりわけ、画素密度の高いCCDを用いた撮像装置は、従来技術ではスミアの影響を完全に排除して暗ノイズ補正を行うことが極めて困難だっただけに、本発明によりスミアの影響のない精度のよい暗ノイズ補正が行えることにより、高画素CCDの特性を発現した高解像度、高精細な画像形成を確実に行える様になった。
請求項2や請求項5、請求項7に記載の発明は、撮像手段であるCCDの遮光領域で生成した画像信号にフィルタリング処理を行って画像信号よりスミアに代表される大きなノイズを画像信号から除去し、この信号をホワイトバランス調整や自動露光調整、自動焦点設定を制御する画像信号処理手段に送ることで、スミアの影響を排除した信号を用いてこれらの制御を行えるようにした。
したがって、請求項2や請求項5、請求項7に記載の発明によれば、被写体中に太陽光線の様な強い光が入る様な撮影を行った時に、スミアの影響を排除した画像信号を画像信号処理手段に提供することができるので、ホワイトバランス調整などの調整で誤作動を発生させないようにした。具体的には、請求項2や請求項5に記載の構成により、スミアがが発生しても、その影響を排除した状態でホワイトバランス調整や自動露光制御、あるいは自動焦点調整を行える様にした。とりわけ、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置は、スミアの影響を完全に除去することが難しかっただけに、本発明により高輝度を有するものを撮影しても、適正な撮影条件下での撮影が確実に行えるようになった。
請求項3に記載の発明は、撮像手段であるCCDの遮光領域で生成した画像信号にフィルタリング処理を行ってスミアの様な大きなノイズを排除し、この画像信号を暗ノイズ補正時の基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段や、ホワイトバランス調整、自動露光調整、自動焦点設定を行う画像信号処理手段に供給する。その結果、スミアの影響を排除した状態で暗ノイズ補正が行え、また、スミアの影響を受けずにホワイトバランス調整や自動露光制御、自動焦点調整を行えるようになった。
この様に、請求項3に記載の発明によれば、太陽光線などの強い光が被写体中に入った状態で撮影を行ってスミアなどの大きなノイズが発生しても、ノイズの影響を排除した状態で画像信号の暗ノイズ補正が行え、また、ノイズに起因する誤作動の発生を防止できるようになった。とりわけ、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置では、スミアの影響を完全に除去した状態を実現することが難しかっただけに、本発明により、スミアの影響を気にすることなく、高画素CCDの特性を活かした高解像度、高精細な仕上がりの画像形成を安定して行える様になった。
本発明は、高い画素密度を有するCCD撮像面を有する撮像装置に対し、遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理を行った画像信号を撮像装置内にフィードバックすることにより、太陽光線の様な強い光が撮像素子面に入射して発生するスミアの影響をなくした状態で暗ノイズ補正や画像信号処理を迅速かつ安定して行える様にした発明である。
本発明者は、太陽光線などの強い光が撮像素子面に入射して発生するスミアに代表されるノイズを画像信号から効果的に除去する方法を考えた。すなわち、ある一定レベル以上のノイズを選択的に除去する手段を撮像装置内に設けて、ノイズの影響を排除した画像信号を撮像装置内にフィードバックして暗ノイズ補正やホワイトバランス調整などの処理を行える様にすることを考え、本発明を見出したのである。すなわち、本発明は、撮像装置内に画像信号をフィルタリングするフィルタリング手段を設け、フィルタリングにより画像信号よりスミアの様なノイズの影響を除去し、この画像信号を撮像装置内の他の構成にフィードバックさせる様にした撮像装置に関する。
本発明によれば、スミアなどの大きなノイズを画像信号から排除した画像信号が用いられるようになり、OBクランプ操作による暗ノイズ補正や、撮像装置のホワイトバランス調整、露出制御や焦点制御といった補正を精度よく行える様になった。その結果、高品位な撮影画像形成を安定して行えるようにした。以下、本発明について詳述する。
本発明に係る撮像装置の具体的な実施形態としては、デジタルカメラが代表的であるが、この他にカメラ付きの携帯電話機やスキャナ、デジタルビデオカメラなども含まれる。
図1及び図2を用いて、本発明に係る撮像装置の代表的な実施形態の1つであるデジタルカメラの外観を説明する。図1(a)は、本発明に係るデジタルカメラ1の正面図、(b)は背面図である。また、図2(a)は、デジタルカメラ1の上面図、(b)は側面図である。図1に示す様に、デジタルカメラ1は撮像部2とカメラ本体部3よりなる。
撮像部2は、マクロズームからなる撮影レンズ及びCCD等の光電変換素子からなる撮像手段を有し、被写体の光学像(被写体光像)を画像信号(CCDの各画素で光電変換された電荷信号により構成される画像信号)に変換して取り込むものである。
撮像部2の内部には、後述するマクロズームレンズ201が配設され、マクロズームレンズ201が配設された箇所の後方に後述するCCDエリアセンサ202を備えた撮像回路(図示せず)が設けられている。また、撮像部2内には、適所にフラッシュ光の被写体からの反射光を受光する調光センサを備えた調光回路(図示せず)が設けられている。
カメラ本体部3は、LCD(Liquid Crystal Display;液晶表示素子)からなるLCD表示部6、EVF(Electronic View Finder;電子ビューファインダ)7、デジタルカメラ1を図示しないパーソナルコンピュータに接続する外部接続端子12を有しており、撮像部2で取り込まれた画像信号に所定の信号処理を施し、LCD表示部6やEVF7への画像表示、後述するメモリカード13などの記録媒体への画像記録、あるいはパーソナルコンピュータへの画像の転送といった処理を行う。
図1(a)に示す様に、カメラ本体部3の前面には、上部適所にフラッシュ4が設けられ、また、図1(b)に示す様に、カメラ本体部3の背面には、略中央に撮影画像を表示したり、記録画像を再生表示するLCD表示部6とEVF7が設けられている。
カメラ本体部3の上面には、図2(a)に示す様に、撮影画像をキャプチャしメモリカード13に記録するシャッタボタン5と、シャッタボタン5の近くに「記録モード」(図中のREC)と「再生モード」(図中のPLAY)とを切換設定する撮影モード切換スイッチ11が設けられている。記録モードは、撮影待機状態から露光制御のプロセスを経て撮影にいたる写真撮影を行う時のモードであり、再生モードは、メモリカード13に記録された撮影画像をLCD表示部6やEVF7に再生表示するモードである。
また、図2(a)に示す様に、カメラ本体部3の上面には、撮影感度を切り換えるための撮影感度切換スイッチ10が設けられている。撮影感度切換スイッチ10は、スイッチを押す度に、例えば、撮影感度がISO100からISO800までサイクリックに切り換り、撮影時の状況に適した感度を選択することが可能である。
カメラ本体部3の背面には、図1(b)に示す様に、再生時に再生画像のコマ送りを行ったり、撮影時にズーム操作を行うための再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9が設けられている。再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9における再生画像のコマ送りとは、カメラを再生モードに設定しメモリカード13に記録された画像をコマ番号とともにLCD表示部6に順次表示する様にしたものである。なお、LCD表示部6への画像表示を昇順方向(撮影順の方向)若しくは降順方向(撮影順と逆の方向)に変更指示することも可能である。また、撮影時のズーム操作は、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9を操作することにより、マクロズームレンズ201をテレ方向若しくはワイド方向にズーミングすることである。
さらに、カメラ本体部3の背面には、画像表示を行うための表示手段であるLCD表示部6とEVF7とを選択するEVF切換スイッチ8が設けられている。
次に、デジタルカメラ1の制御系について図3を用いて説明する。図3は、本発明に係るデジタルカメラ1の制御系のブロック図である。なお、図3では、図1及び図2に示した部材と同じ部材には同一の番号を付与した。
撮像部2内のマクロズームレンズ201は、開口量が固定された絞り部材(固定絞り)が設けられ、被写体光像を結像する。CCDエリアセンサ202(以下CCD202という。)は、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルターがピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置されたカラーエリア撮像センサで、マクロズームレンズ201により結像された被写体光像をR(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。すなわち、CCD202は、本発明に係る撮像装置における撮像手段として機能するものである。
撮像部2では、撮影待機状態で露出制御(CCD202の露光量調節)が行えるが、撮影待機状態では絞りドライバ213により絞りが開放固定絞りに設定されるので、CCD202の電荷蓄積時間の調節により露出制御が行われる。すなわち、撮影待機状態における露出制御は、シャッタスピードに相当するCCD202の電荷蓄積時間の調節により行われるものである。
電荷蓄積時間の調節は以下のように行われる。先ず、CCD202により測光された光量データより選択された測光エリアに基づいてカメラ本体部3に設けられたカメラ制御CPU313で露出制御データが算出される。そして、算出された露出制御データと予め設定されているプログラム線図のデータに基づき、露光時間データが算出されタイミングジェネレータ211に送られる。これらのデータに基づいてタイミングジェネレータ211よりCCD202に適正な露光時間となる電荷蓄積時間の情報がフィードバックされて電荷蓄積時間の調節が行われる。
なお、被写体輝度が低輝度の時、適切なシャッタスピードの設定ができず適正な露光制御を行うことができない場合があるが、この様な場合、シャッタスピードの調整とともにAGC回路205のゲイン調整を行うことで適正な露出制御を実現させることができる。すなわち、低輝度時の場合、アナログ信号処理IC(回路)203内のAGC回路205のゲイン調整をシャッタスピード調整と組み合わせることで、双方の調整による相乗的な効果が得られて画像信号のレベル調整が可能になり、適正な露出制御が実現される。
また、撮影時における露出制御は、前述したカメラ制御CPU313で算出された露出制御データと予め設定されたプログラム線図に基づく情報により、絞りドライバ213とタイミングジェネレータ211によりCCD202への適正な露光量が制御される。
タイミングジェネレータ211は、後述するカメラ本体部3の基準クロック発生部310から送信される基準クロックに基づいてCCD202の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ211で生成される駆動制御信号には、例えば、CCD202における露出開始及び終了タイミングを制御する積分開始/終了のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号が挙げられ、これらのクロック信号がCCD202に供給されるとCCD202では各クロック信号に対応した駆動制御が行われる。
また、タイミングジェネレータ211は、基準クロック発生部310から供給された基準クロックに基づいて、後述するアナログ信号処理IC203内のCDS回路204で使用されるサンプリング信号やOBクランプ信号を生成し、これらの信号をCDS回路204に供給するものである。この様に、タイミングジェネレータ211は、本発明に係る撮像装置における補正信号生成手段として機能するものである。
CCD202における電荷蓄積が完了すると(すなわち、デジタルカメラ1の露出制御が完了すると)、光電変換により形成された画像信号は、遮光されたCCD202内の転送路にシフトされてバッファを介して読み出される。そして、CCD202から読み出された画像信号は、信号処理IC203に取り込まれて所定の処理が施される。
図3に示す様に、アナログ信号処理IC203にはCDS回路204、AGC回路205、A/D変換器206等より構成され、これらの各構成部を介して画像信号に所定の処理が行われる。以下、アナログ信号処理IC203で行われる画像信号への所定の処理について説明する。
CDS(相関二重サンプリング)回路204は、CCD202から読み出された画像信号より読出し時に発生するノイズを低減させたり、黒レベル基準電圧設定部209で生成された黒レベル基準電圧に基づいてOBクランプ動作を行って暗ノイズの補正を行うものである。この様に、CDS(相関二重サンプリング)回路204は、本発明に係る撮像装置における画像信号補正手段として機能するものである。
AGC回路205は、CDS回路204で処理された画像信号に対し、前述した撮影感度切換スイッチ10により選択された撮影感度に基づいてゲイン調整を行い、撮影感度の制御を行うものである。
A/D(アナログ/デジタル)変換器206は、AGC回路205から入力された画像信号を構成する各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器206は、基準クロック発生部310から入力されるA/D変換用クロックに基づき、アナログ信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換する。
スイッチ回路207は、A/D変換器206でデジタル化された画像信号中に含まれる暗ノイズ成分より構成されるOB領域(Optical Black;遮光領域)の画像信号を抽出するもので、具体的には、暗ノイズ成分を水平OBクランプ信号、あるいは、垂直OBクランプ信号の形態で抽出する。
図3中のフィルタ(1)208は、スイッチ回路207で抽出されたOB領域の画像信号よりスミアの検出を行い、スミアを検出した時には排除あるいは低減できる様に作動するものである。具体的には、OB領域の画像信号の強度を予め設定しておいた閾値と比較し、画像信号の強度が閾値を越えたことを検出することでスミアを検出する。そして、フィルタ(1)208でスミアが検出された場合には、後述する黒レベル基準電圧設定部209で黒レベル基準電圧を変更させ、変更した黒レベル基準電圧下でCDS回路204に暗ノイズ補正を行わせてスミアを排除あるいは低減させる。すなわち、フィルタ(1)208は、本発明に係る撮像装置におけるフィルタリング手段として作動するものである。
また、フィルタ(2)210は、スイッチ回路207で抽出されたOB領域の画像信号よりスミアの検出を行い、スミアを検出した時にはスミアの量とスミアが発生した領域をOB領域上の画素位置に対応させて検出できる様に作動するものである。具体的には、OB領域の画像信号の強度を予め設定された閾値と比較し、画像信号の強度が閾値を越えたことを検出することでスミアを検出する。そして、スミアを検出した場合には当該スミアの量とスミアが発生した領域をOB領域上の画素位置に対応させて検出し、その検出結果(以下、フィルタ(2)で検出された検出結果をスミア情報ともいう)を後述する画像処理CPU301に提供する。すなわち、フィルタ(2)210は、本発明に係る撮像装置におけるフィルタリング手段として作動するものである。
フィルタ(2)210で検出されたスミア量とスミアが発生した画素位置より構成されるスミア情報は、後述する画像処理CPU301に送られ、画像処理CPU301内のWB制御部(White Balance;ホワイトバランス制御部)304、AE制御部(Auto Exposure;自動露光制御部)308、AF制御部(Auto Focus;自動焦点制御部)309に送信される。そして、各制御部では予め設定されていた制御量に対して当該スミア情報に基づく補正が行われることにより、スミアの影響を受けることのない適正なWB制御、AE制御、及び、AF制御が行われる。
黒レベル基準電圧設定部209は、前述したCDS回路204での暗ノイズ補正を行う際に使用される黒レベル基準電圧を生成するもので、本発明に係る撮像装置における黒レベル基準電圧設定手段として作動するものである。黒レベル基準電圧設定部209で生成される黒レベル基準電圧は、前述したフィルタ(1)208でフィルタリング処理が施された画像信号に基づいて生成されたものである。
ここで、CCD202から読み出された画像信号にスミアが重畳されている場合のフィルタ(1)208及びフィルタ(2)210の作動を図4を用いて説明する。図4中、(a)はスミアが重畳した時のCCD202撮像面の状態を示す模式図であり、(b)はフィルタ(1)208の作動による信号波形の変化を、(c)はフィルタ(2)210の作動による信号波形の変化を示す。
図4(b)の(b−1)では、CCD202の遮光領域で形成される画像信号がスミア成分と暗ノイズ成分とを合成した信号波形となっていること、及び、フィルタ(1)からの信号は画像信号からスミアを検出するための閾値を有するもので、その波形は一定強度を有する直線であることが示されている。そして、フィルタ(1)208は、前記画像信号をフィルタ(1)208で設定した閾値と比較し、閾値を越えるレベルのスミアを検出した時にはスミアの強度を低減あるいは排除し、画像信号の信号波形を(b−2)や(b−3)に示す様な波形にすることで暗ノイズの抽出を可能にする。
この様に、本発明では、CCD202を構成する遮光領域の画像信号にスミアが重畳されていても、遮光領域の画像信号からスミアの影響が排除された高精度の暗ノイズ抽出が行えるので、安定した黒色レベルを得ることが可能である。
本発明では、デジタルカメラ1の使用環境に応じてフィルタ(1)208の閾値の設定変更を行うことも可能である。これは、暗ノイズの強度が撮像装置の動作温度やAGC回路205のゲイン設定値、CCD202の駆動モードにより変動する性質を有するので、暗ノイズのレベル変動に対応させてスミア検知のための閾値を変更するものである。具体的には、撮像装置を使用する環境が変わった場合や、温度変動が顕著な時、あるいはAGC回路205のゲイン設定値が大きい時などに、スミア検知のための閾値を上げる。
また、CCD202の駆動モードに起因して暗ノイズの強度が変動するのは、撮影待機時や動画撮影時などで画素を加算することにより、フレームレートの増大させたり偽色発生抑制を行うことが必要になることがあるので、暗ノイズレベルやスミアレベルを増加させることになる。その結果、閾値を上げる必要性が発生するものである。
また、本発明では、スイッチ動作によりフィルタ(1)208の動作を選択的に切り換えるものであってもよい。例えば、CCD202からの画像信号読出しに先立ち、機械的シャッタにより遮光を行った後にスミア電荷を掃き出させる動作を行うシーケンスを設け、フィルタ(1)208の動作を選択的に切り換えることも可能である。
また、上記記載では図4(a)中の撮像面上部に形成される遮光領域にクランプ動作を行うことについて述べてきたが、本発明で行われる遮光領域へのクランプ動作はこれに限定されるものではなく、図4(a)の撮像面右端に設けられている遮光領域にクランプ動作を行うものであってもよいことは言うまでもない。
次に、フィルタ(2)210によるスミア検出について説明する。
図4(c)では、図4(b)と同じように、CCD202の遮光領域で形成される画像信号がスミア成分と暗ノイズ成分とを合成した信号波形となっていること、及び、フィルタ(2)からの信号は画像信号からスミアを検出する閾値を有するもので、その波形は一定強度を有する直線であることが示されている。
フィルタ(2)210は、画像信号の信号波形を閾値と比較し、閾値を越えるレベルのスミアを検出した時に、該スミアの量と該スミアに対応する遮光領域上の画素位置を検出して当該画素位置におけるスミアレベルを求めるものである。スミアレベルの算出方法は、図4(c)で、撮像面の水平方向X番目に相当する画素位置における画素信号のレベルをBx、当該画素位置におけるスミアレベルをSx、さらにフィルタ(1)208で測定された暗ノイズのレベルをDkとした時に、BxよりDkを引いた差として算出される。(Sx=Bx−Dk)。
スミアレベルとスミア画素位置より構成されるスミア情報は、画像処理CPU301を構成するWB制御部304、AE制御部308、AF制御部309などの各制御部に供給され、当該スミア情報を踏まえてこれら制御部での制御量の補正が行われる結果、スミアの影響を排除した高精度の制御が可能になる。
なお、ホワイトバランスや自動焦点の制御では、光源撮影や光反射物に向けてストロボ撮影を行う場合の様に高輝度を有する被写体を撮影する場合、被写体そのものが誤差要因となることがあるので、ある一定レベルのスミアレベルを検出した時に当該スミアレベルとなる画素配列におけるデータを演算より除外して誤差の低減を図ることも可能である。
再び、図3のブロック図を用いて本発明に係る撮像装置を説明する。CCD202で読み出された画像信号は、アナログ信号処理IC203で所定の処理が施されて、デジタル画像信号に変換される。デジタル画像信号は、本発明に係る撮像装置における画像信号処理手段に該当する画像処理CPU301に取り込まれて所定の処理が行われる。
画像処理CPU301は、マイクロコンピュータからなり、前述した撮像部2及びカメラ本体部3を構成する各部材の作動を制御することにより、デジタルカメラ1の撮影動作を統括的に制御するものである。以下、画像処理CPU301で行われるデジタル画像信号への処理について説明する。
最初に、画像処理CPU301に取り込まれた画像信号は、CCD202から出力される画像信号の読出しに同期して画像メモリ315に書き込まれる。したがって、画像処理CPU301で行われる処理に使用されるデジタル画像信号は、画像メモリ315に記録されたものを画像メモリ315から取り出し、各ブロックでの処理に供されるものである。
また、画像処理CPU301は、画素補間部302よりマトリクス演算部306にかけての一連のデジタル画像信号に所定の処理を行う部位を有する。
画素補間部302は、画像メモリ315に記録された画像データをR、G、Bの各画素フィルタパターンでマスキングし、その後で平均補間(画素補間ともいう)を行うものである。このうち、高帯域にまで画素を有するGの画素フィルタパターンは、周辺4画素の中間2値の平均値に置換して平均補間を行うメディアン(中間値)フィルタであり、RとBの画素フィルタパターンは周辺9画素から同色に対して平均補間を行うものである。
解像度変換部303は、画素補間部302で画素補間を行った画像信号に対して、水平方向及び垂直方向に縮小処理や間引き処理を行い、デジタルカメラ1の撮像部2で設定された記録画像画素数に対応可能な解像度に変換するものである。同時にモニタ表示用の画像信号に対しても水平画素の間引き処理を行い、LCD表示部6やEVF7に表示可能な低解像度の画像信号に変換することも可能である。
ホワイトバランス制御部(WB制御部)304は、解像度変換部303で解像度変換処理を行ったR、G、B各色成分の画像信号に対してレベル変換を行うもので、このレベル変換処理をホワイトバランス処理という。ホワイトバランス処理は、例えば、撮影待機時に画像メモリ315より読み出された画像データの輝度や彩度のデータ等より、本来白と思われる部分を推測して、その部分のR、G、Bの各平均強度や、G/R比、G/B比を求め、R、Bの補正ゲインとして補正制御を行うものである。
ガンマ補正部305は、画像信号のγ特性を補正して画像信号を出力機器の特性に適したものに変換するもので、具体的な処理方法としては、例えば、非線形変換処理を行い、8ビットの画像信号に変換するなどの方法が挙げられる。
マトリックス演算部306は、ガンマ補正処理した画像信号R、G、Bを輝度信号(Y信号)と色差信号(Cr(R−Y)信号、Cb(B−Y)信号)に変換するものである。
これらの部位で所定の処理を施されたデジタル画像信号は、再度、画像メモリ315に格納される。
また、画像処理CPU301は、本発明に係るデジタルカメラ1で行われる露光制御や焦点制御に使用される信号をカメラCPU313に供給するAE制御部(自動露光制御部)308やAF制御部(自動焦点制御部)309を有する。
AE制御部308は、画像メモリ315に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測光エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラCPU313に出力するものである。カメラCPU313は、上述したように、AE制御部308で読み出された測光エリアの画像データに基づいて、タイミングジェネレータ211、AGC回路205、絞りドライバ213の作動を制御し、デジタルカメラ1における露出制御を行う。
AF制御部(自動焦点制御部)309は、画像メモリ315に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測距エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラCPU313へ出力するものである。カメラCPU313は、AF制御部309で読み出された測距エリアに関する(画像)データに基づいて測距演算を行い、その結果に基づいて絞りドライバ213の作動を制御し、デジタルカメラ1におけるAF制御を行う。
ところで、AE制御やAF制御、さらには前述したWB制御では、撮像面上に予め設定しておいた測定エリア内にスミアが存在すると、これが原因となって制御誤差を発生させて正確かつ高精度な制御が行えなくなる。そこで、本発明ではこれらの制御においてスミアによる制御誤差をなくすために、上述したフィルタ(2)210で求めたスミア画素位置及びスミアレベルの情報に基づいて測定エリア内の画像信号の補正が行われており、その結果、適正な制御の実施を可能にしている。
画像処理CPU301内の基準クロック発生部310は、デジタルカメラ1の駆動制御に使用される基準クロックを生成し、これを各回路に供給するものである。基準クロック発生部310で生成される基準クロックは、例えば、タイミングジェネレータ211に使用されるものやA/D変換器206で使用されるA/D変換用クロックなどが挙げられる。
また、画像処理CPU301は、撮影画像の圧縮を行う画像圧縮部307を有しており、画像圧縮部307では撮影画像にJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式などの画像圧縮処理を施して、所定の圧縮率に圧縮した画像データを生成する。そして、この圧縮画像データはメモリカードドライバ312を介してメモリカード13に記録される。
この様に、デジタルカメラ1では、画像処理CPU301において撮像部2より取り込まれた画像信号に上述したような信号処理を行い、これらの処理を行った画像信号を画像メモリ315に記録するようになっている。
本発明に係るデジタルカメラ1では、撮影モード切換スイッチ11で設定されたモードに基づいて撮像部2で取り込まれた画像信号を以下の様に記録したり、LCD表示部6やEVF7へ表示する様にしている。
撮影待機状態(撮影モード切換スイッチ11で記録モード(REC)に設定した状態)では、撮像部2より画像信号が例えば1/30秒毎などの所定間隔でカメラ本体部3に取り込まれている。取り込まれた画像信号は、前述した様に、画像処理CPU301中の画素補間部302からマトリクス演算部306において所定の信号処理が施された後デジタル画像信号として画像メモリ315に記録される。そして、画像メモリ315に記録した画像信号を読み出し、読み出した画像信号をビデオエンコーダ311で、NTSC/PALにエンコードし、これをフィールド画像としてLCD表示部6やEVF7で画像表示する。
また、画像記録時は、前述した様に、設定された記録解像度の画像とするために画像圧縮部307で圧縮処理を行った後、得られた圧縮画像をメモリカードドライバー312を介してメモリカード13に記録する。
再生モード(撮影モード切換スイッチ11で再生モード(PLAY)に設定した状態)では、メモリカード13より読み出された画像信号に画像処理CPU301で所定の信号処理を施した後、ビデオエンコーダ311を介してLCD表示部6やEVF7に表示する。
なお、図3中のスイッチ群314は、図1及び図2のシャッタボタン5、EVF切換スイッチ8、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9、撮影感度切換スイッチ10、撮影モード切換スイッチ11、に対応するスイッチである。
以上の様に、本発明に係る撮像装置では、CCD撮像面上に強い光が入射してスミアが発生する様な状況でも迅速かつ確実にスミアの影響を排除できるので、OBクランプ動作による暗ノイズの補正を安定して行うことが可能である。また、発生したスミアの情報を撮像装置内にフィードバックすることができるので、スミアの情報に基づいてホワイトバランス調整や、自動露光あるいは自動焦点に関する制御への補正を行っているので、スミアの影響を受けることなく画像信号処理が行える結果、高品位な撮影画像を安定して得られる様になった。
とりわけ、本発明は、SXGAや500万画素クラスの高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置でのスミア影響を部品点数を増やすことなく迅速かつ確実に解消させるものであり、より高度な解像力や精細性が要求される撮像装置に対し、画像品質の向上と安定した操作性を提供する画期的な技術である。
本発明に係るデジタルカメラの正面図、及び、背面図である。 本発明に係るデジタルカメラの上面図、及び、側面図である。 本発明に係るデジタルカメラのブロック構成図である。 本発明に係る撮像装置でのフィルタ(1)、及び、フィルタ(2)の動作を示す模式図である。 暗ノイズの一般的な補正方法の例を示す模式図である。 CCD撮像面上にスミアが発生した状態を示す模式図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ
2 撮像部
201 マクロズームレンズ
202 CCDエリアセンサ
203 アナログ信号処理IC
204 CDS回路
205 AGC回路
206 A/D変換器
207 スイッチ回路
208 フィルタ(1)
209 黒レベル基準電圧生成部
210 フィルタ(2)
211 タイミングジェネレータ
212 フォーカスモータードライバ
213 絞りドライバ
3 カメラ本体部
301 画像処理CPU
302 画素補間部
303 解像度変換部
304 ホワイトバランス制御部
305 ガンマ補正部
306 マトリックス演算部
307 画像圧縮部
308 AE制御部
309 AF制御部
310 基準クロック発生部
311 ビデオエンコーダ
312 メモリカードドライバ
313 カメラ制御CPU
314 スイッチ群
315 画像メモリ
4 フラッシュ
5 シャッタボタン
6 LCD表示部
7 EVF
8 EVF切替スイッチ
9 再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ
10 撮影感度切替スイッチ
11 撮影モード切替スイッチ
12 外部接続端子
13 メモリカード
50 CCD撮像面
51 受光領域
52 遮光領域(OB領域)
53 水平OBクランプ信号
530 水平OBクランプ信号の動作方向
54 垂直OBクランプ信号
540 垂直OBクランプ信号の動作方向
CT クランプ期間
S スミア
OBS OB領域へのスミア漏れ込み
LR 受光領域内で強い光を受けた領域

Claims (7)

  1. 被写体光像を光電変換して画像信号を生成する受光領域と、黒レベル基準電圧設定に使用する画像信号を生成する遮光領域と、を有する撮像手段と、
    前記遮光領域で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
    前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、
    前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング手段で処理された前記画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段とを、有し、
    前記画像信号補正手段は、前記黒レベル基準電圧設定手段で設定された黒レベル基準電圧の下で前記補正信号による補正を行うものであることを特徴とする撮像装置。
  2. 画像信号を生成する受光領域と遮光領域とを有する撮像手段と、
    前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
    前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段と、を有し、
    前記画像信号処理手段は、前記フィルタリング手段により処理された画像信号に基づいて前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行うものであることを特徴とする撮像装置。
  3. 被写体光像を光電変換して画像信号を生成する受光領域と、黒レベル基準電圧設定に使用する画像信号を生成する遮光領域と、を有する撮像手段と、
    前記遮光領域で生成された画像信号に補正を行う補正信号を生成する補正信号生成手段と、
    前記補正信号生成手段により生成された補正信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する画像信号補正手段と、
    前記画像信号を用いて黒レベル基準電圧を設定する黒レベル基準電圧設定手段と、
    前記撮像手段で生成された画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段と、
    前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、フィルタリング処理した画像信号を前記黒レベル基準電圧設定手段と前記画像信号処理手段に提供するフィルタリング手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  4. 前記フィルタリング手段は、
    任意の閾値を有するものであり、
    該閾値と前記遮光領域で生成された画像信号とを比較してフィルタリング処理を行うものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記画像信号処理手段は、
    前記画像信号のホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御部と、
    前記画像信号に基づいて前記撮像手段の露出制御を行う露出制御部と、
    前記画像信号に基づいて前記撮像手段における焦点制御を行う焦点制御部と、
    を有するものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 撮像手段内の受光領域と遮光領域で生成される画像信号を用いて画像形成を行う画像形成方法であって、
    前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、
    前記フィルタリング処理を行った画像信号を用いて、前記遮光領域で生成された画像信号を補正する環境を設定し、
    設定した環境下で前記遮光領域で生成された画像信号の補正を行い、
    補正により得られた画像信号を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
  7. 撮像手段内の受光領域と遮光領域で生成される画像信号を用いて画像形成を行う画像形成方法であって、
    前記遮光領域で生成された画像信号にフィルタリング処理を行い、
    前記フィルタリング処理を行った画像信号を用いて、前記撮像手段における撮像条件を設定する部位に送信される信号を補正し、
    補正された信号により設定された撮影環境下で画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
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