JP2006148645A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置の複雑化及び高価格化を招くことなく、スミア影響を除去し、高品位な画像形成を行うことができるようにする。
【解決手段】 被写体光像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、撮像手段に入射する光量を減光する減光手段と、撮像手段で取り込まれた画像信号を一時、記憶する記憶手段と、減光手段の下で撮影された画像信号と減光手段を使用しないで撮影した画像信号を比較して画像の相関性を検出する画像相関検出手段を有する撮像装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、スミアの様なノイズが発生している状況でも画像信号処理を確実に行うことが可能な撮像装置に関する。
電子カメラ、スキャナ、ビデオカメラ等の撮像装置では、CCD(Charge Coupled Device)に代表される撮像素子により、被写体光学像を画像信号化して画像形成が行われる。これらの撮像装置では、被写体の中に非常に高い輝度を有する領域が存在するものを撮影すると、スミアと呼ばれるノイズの影響が撮影画像中に発生することがある。スミアは、画像再現性や画質に大きな影響を与えるため、高品位な画像形成を実現するには補正等の操作を行ってその影響を除去しなくてはならない。
スミアは、太陽光やストロボ光、あるいは照明光などの光源から出る強い光や鏡に強く反射した光が撮像装置に入射する状態で撮影が行われた時に、CCDの受光領域に非常に強い光が入射することにより発生する。すなわち、CCD撮像面上に強い光が入射すると、受光領域で許容量を超える量の電荷が発生し、受光領域で収容し切れなかった余剰電荷が垂直転送ライン(垂直CCD)に入り込む。その結果、撮影画像上にスジ状あるいはゴースト状の画像不良が発生する。
また、スミアが発生すると、AE(Auto Exposure;自動露光)制御やWB(White Balance;ホワイトバランス)制御、あるいはAF(Auto Focus)制御を適正に行うことが困難になる。たとえば、スミアが発生した状態でAE制御を行うと、適正露出量よりも低い露出量が選択される。また、WB制御(ホワイトバランス制御)を行うと、CCDの各色成分に対してオフセットが均一に発生しているため白色の基準値がグレイと判定され、原色フィルタを併設したCCDを使用したものではWB調整ゲインが相対的に小さくなり緑色がかった画像になる傾向とある。また、AF制御の中で画像コントラストを検出して合焦位置を求める方式では、スミア発生領域とそうでない領域の境目にコントラストが発生するため、スミアを合焦した演算結果が得られてしまう。この様に、スミアの影響が存在する状態でAE、WB、AF制御を行うと、誤差が発生した状態で制御が行われるので、撮像画像の基本性能に影響を与える。
この様に、補正操作等によりスミアの影響を除去する必要があり、スミアの影響を除去するための補正技術がこれまでも種々検討されてきた。
スミアの影響を除去するための補正技術には以下の様なものがある。すなわち、測光走査の前段で行う測光前走査時に、フォトダイオードの蓄積電荷を全て読み出し、その後、空走査を行ってスミア信号(情報)を検出する。続いて、測光走査で測光データを得、この測光データに測光前走査時に求めたスミア情報や測光情報を盛り込み、最適露出量を算出してスミアの影響を除去した測光データを得る技術(例えば、特許文献1参照)が挙げられる。この様に、撮像装置で発生したスミアによる影響をなくすためのスミア補正技術が検討されてきた。
特開平5−7335号公報(段落0009等参照)
ところで、デジタルカメラの高性能化が進展するに伴い、撮像素子の性能も高解像度、高精細な画像再現が可能なものが求められる様になってきた。例えば、初期のデジタルカメラに搭載されていた撮像素子は、VGA(Video Graphics Array;画素数=640×480画素)が主流だったが、最近では、SXGA(Super Extended Graphics Array;画素数=1280×960画素)や500万画素クラスという非常に高い画素密度を有する撮像素子が普及する様になった。そして、高い画素密度を有する撮像素子ほどスミアが発生し易く、高品位な画像再現や画質の向上を実現する上での懸念材料となっていた。
特許文献1に開示したスミア補正は、測光前走査時に空走査を行ってスミア情報を検出し、測光走査により測光情報を得、これらのスミア情報や測光情報に基づいて最適露出量を算出するものである。このスミア情報は、撮像画面全体に対するスミア量の平均値のみを示し、測光エリア内におけるスミア発生位置の情報まで開示したものではなかった。したがって、スミア情報から精度の高い最適露出量を算出することは極めて困難だった。
また、特許文献1には、スミアの影響を排除して、WB制御やAF制御を適正に行うことについては記載されておらず、スミアの影響で低下したWB性能やAF性能を所定のものに戻すことを示唆するものではなかった。さらに、SXGAなどの高い画素密度の撮像素子への対応を示唆するものでもなかった。
この様に、画素密度の高い撮像素子を有する撮像装置に対して、精度良くスミアを検出して安定したスミア補正を行う技術はまだ途上の段階にあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置に対し、装置の複雑化や高価格化を招くことなく、高輝度の被写体を撮影した時にスミアの影響を精度良く除去して、安定した画像信号処理が行える撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の請求項1〜8に記載の発明によって達成される。
(請求項1)
被写体光像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段に入射する光量を減光する減光手段と、
前記撮像手段で取り込まれた画像信号を一時、記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に一時、記憶された、前記減光手段の下で撮影された画像信号と前記減光手段を使用しなかった時に撮影された画像信号とを比較して、両画像の相関性を検出して、スミア情報を取得する画像相関検出手段とを有することを特徴とする撮像装置。
(請求項2)
前記撮像装置は、前記撮像手段で生成した画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段を有し、
前記画像信号処理手段は、
前記画像信号のホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御部と、前記撮像手段の露出制御を行う露出制御部と、を有し、
前記画像相関検出手段で検出した画像の相関性に基づいて、前記ホワイトバランス制御部、露出制御部の動作を制御するものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
(請求項3)
前記減光手段は、絞り、または、NDフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
(請求項4)
前記画像相関検出手段による画像の相関性検出を、一定時間毎に行うように制御したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
(請求項5)
前記画像相関検出手段による画像の相関性検出は、
撮影待機時に前記撮像手段から繰り返し取り込まれる画像データに基づき演算された露出調整値の変化率、あるいは、焦点調整値の変化率が、予め設定されている露出調整値の変化率、あるいは、焦点調整値の変化率を超えた時に行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
(請求項6)
被写体光像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段への入射光を遮る遮光手段と、
前記撮像手段で取り込まれた画像信号を一時、記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に一時、記憶された、前記遮光手段の下で撮影された画像信号と前記遮光手段を使用しなかった時に撮影された画像信号とを比較して、両画像の相関性を検出して、スミア情報を取得する画像相関検出手段とを有することを特徴とする撮像装置。
(請求項7)
前記撮像装置は、前記撮像手段で生成した画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段を有し、
前記画像信号処理手段は、
前記画像相関検出手段で検出された画像の相関性を示す画像情報に基づいて、前記遮光手段の下で撮影された画像信号に処理を行う、
ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
(請求項8)
前記遮光手段が、機械的シャッタであることを特徴とする請求項6または7に記載の撮像装置。
請求項1に記載の発明は、画像相関検出手段が撮像手段であるCCDから取り込まれた撮影待機画像信号とNDフィルターや絞りといった減光手段の下で撮影した光量の異なる撮影待機画像信号とを比較してスミアの発生を検知するものである。そして、請求項2に記載の様に、画像信号処理手段は、画像相関検出手段の検知結果に基づいてWB制御部やAE制御部の動作を制御することで、スミアの影響を排除した状態で各制御が行える。
この様に、請求項1乃至請求項3に記載の発明によれば、太陽光線の様な強い光が入った状態で撮影を行った時、画像信号処理手段がスミアによるノイズが発生したことを反映した画像情報をWB制御部やAE制御部に提供することにより、これらの制御部でノイズの影響に起因する誤作動の発生を防止することを可能にした。即ち、スミアによるノイズが発生してもホワイトバランス調整や自動露光制御を正確に行えるので、特に、高画素CCDを用いた撮像装置では、その特性を反映した高解像度、高精細で美しい仕上がりの画像形成が確実に行える。
また、請求項4や請求項5に記載の発明は、撮影者のシャッタ操作を介さずに画像相関検出を行えるようにした。すなわち、請求項4のように予め設定された周期毎に行ったり、請求項5のように撮影待機画像の露出調整値や焦点調整値の変化率が設定値を超えたときに行うようにした。その結果、スミア検出が撮影者のシャッタ操作を介さずに随時行なえ、スミアの影響を排除する機会をより多く設定できる様になったので、スミアによる撮影不良の発生確率を低減させることが可能になった。
さらに、請求項6に記載の発明は、画像相関検出手段が撮像手段であるCCDから取り込まれた撮影待機画像信号と機械的シャッタに代表される遮光手段の下で撮影した光量の異なる撮影画像信号とを比較することによりスミア発生を検知できるようにした。そして、請求項7に記載の様に、画像信号処理手段は、画像相関検出手段の検知結果に基づいてWB制御部やAE制御部の動作を制御することで、スミアの影響を排除した状態で各制御が行える。
この様に、請求項6乃至請求項8に記載の発明によれば、太陽光線の様な強い光が入った状態で撮影を行った時に機械的シャッタ(遮光手段)の下で撮影した撮影画像信号を用いることにより、画像信号処理手段がスミアによるノイズが発生したことを反映した画像情報をWB制御部やAE制御部に提供できるようにした。そして、これらの部位ではスミアの影響を排除した状態で各制御を精度よく行い、高画素CCDの特性を反映した高解像度、高精細で美しい仕上がりの画像形成が確実に行える様になった。
とりわけ、高い画素密度を有するCCDを用いた撮像装置では、従来技術によるスミアによるノイズの影響を完全に除去した状態を実現することが難しかっただけに、本発明により、スミアが発生する様な高輝度領域を有する被写体を撮影しても適正な撮影条件下での撮影が行えるようになった。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明に係る撮像装置の具体的な実施形態としては、デジタルカメラが代表的であるが、この他にカメラ付きの携帯電話機やスキャナ、デジタルビデオカメラなども含まれる。
図1及び図2を用いて、本発明に係る撮像装置の代表的な実施形態の1つであるデジタルカメラの外観を説明する。図1(a)は、本発明に係るデジタルカメラ1の正面図、(b)は背面図である。また、図2(a)は、デジタルカメラ1の上面図、(b)は側面図である。図1、2に示す様に、デジタルカメラ1は、撮像部2とカメラ本体部3より構成される。
撮像部2は、マクロズームからなる撮影レンズ及びCCD等の光電変換素子からなる撮像手段を有し、被写体の光学像(被写体光像)を画像信号(CCDの各画素で光電変換された電荷信号により構成される画像信号)に変換して取り込むものである。
撮像部2の内部には、後述するマクロズームレンズ201が配設され、マクロズームレンズ201が配設された箇所の後方に後述するCCDエリアセンサ202を備えた撮像回路(図示せず)が設けられている。
また、撮像部2の内部には、後述する機械的シャッタ(以下メカシャッタという)を兼用した絞り212、及びCCDエリアセンサ202へ入射する光量を減光し、挿抜可能なNDフィルタ211が設けられている。
また、撮像部2の内部には、適所にフラッシュ光の被写体からの反射光を受光する調光センサを備えた調光回路(図示せず)が設けられている。
カメラ本体部3は、LCD(Liquid Crystal Display;液晶表示素子)からなるLCD表示部6、EVF(Electronic View Finder;電子ビューファインダ)7、デジタルカメラ1を図示しないパーソナルコンピュータに接続する外部接続端子12を有しており、撮像部2で取り込まれた画像信号に所定の信号処理を施し、LCD表示部6やEVF7への画像表示、後述するメモリカード13などの記録媒体への画像記録、あるいはパーソナルコンピュータへの画像の転送といった処理を行う。
図1(a)に示す様に、カメラ本体部3の前面には、上部適所にフラッシュ4が設けられている。また、図1(b)に示す様に、カメラ本体部3の背面の略中央部には撮影画像の表示や記録画像の再生表示を行うLCD表示部6とEVF7が設けられている。
カメラ本体部3の上面には、図2(a)に示す様に、撮影画像をキャプチャしメモリカード13に記録するシャッタボタン5が設けられている。シャッタボタン5は、押しストロークが2段階構成になっており、「半押し」によりAF制御、及び、AE制御が作動してAF及びAEがロックされる。また、「半押し」から更に押し込む「全押し」の状態で撮影(記録用の撮影)が実行される(ここで、「半押し」により作動するスイッチをS1、「全押し」により作動するスイッチをS2とする)。シャッタボタン5の近くに「記録モード」(図中のREC)と「再生モード」(図中のPLAY)とを切換設定する撮影モード切換スイッチ11が設けられている。記録モードは、撮影待機状態から露光制御のプロセスを経て撮影にいたる写真撮影を行う時のモードであり、再生モードは、メモリカード13に記録された撮影画像をLCD表示部6やEVF7に再生表示するモードである。
また、図2(a)に示す様に、カメラ本体部3の上面には、撮影感度を切り換えるための撮影感度切換スイッチ10が設けられている。撮影感度切換スイッチ10は、スイッチを押す度に、例えば、撮影感度がISO100からISO800までサイクリックに切りかわり、撮影時の状況に適した感度を選択することが可能である。
カメラ本体部3の背面には、図1(b)に示す様に、再生画像のコマ送りや、撮影時にズーム操作を行うための再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9が設けられている。再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9における再生画像のコマ送りとは、カメラを再生モードに設定しメモリカード13に記録された画像をコマ番号とともにLCD表示部6に順次表示する様にしたものである。なお、LCD表示部6への画像表示を昇順方向(撮影順の方向)若しくは降順方向(撮影順と逆の方向)に変更指示することも可能である。また、撮影時のズーム操作は、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9を操作することにより、マクロズームレンズ201をテレ方向若しくはワイド方向にズーミングすることである。
さらに、カメラ本体部3の背面には、画像表示を行うための表示手段であるLCD表示部6とEVF7とを選択するEVF切換スイッチ8が設けられている。
次に、デジタルカメラ1の制御系について図3を用いて説明する。図3は、本発明に係るデジタルカメラ1の制御系のブロック図である。なお、図3では、図1及び図2に示した部材と同じ部材には同一の番号を付与した。
撮像部2内のマクロズームレンズ201は、本発明に係る撮像装置における減光手段に該当する開口量が固定された絞り212(固定絞り)、及びCCDエリアセンサ202に入射する光量を減光し、挿抜可能なNDフィルタ211が設けられ、被写体光像を結像する。NDフィルタ211は後述する、画像相関検出動作を行う時に、NDドライバ208により光路内に挿入されるものである。また、絞り212はメカシャッタを兼用し、本発明に係る撮像装置における遮光手段としても機能するものである。
CCDエリアセンサ202(以下CCD202という)は、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルタをピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置させたカラーエリア撮像センサで、マクロズームレンズ201により結像された被写体光像をR(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。すなわち、CCD202は、本発明に係る撮像装置における撮像手段として機能するものである。
撮像部2では、撮影待機状態で露出制御(CCD202の露光量調節)が行えるが、撮影待機状態では絞りドライバ207により絞り212が開放固定絞りに設定されるので、CCD202の電荷蓄積時間の調節により露出制御が行われる。すなわち、撮影待機状態における露出制御は、シャッタスピードに相当するCCD202の電荷蓄積時間の調節により行われるものである。
電荷蓄積時間の調節は以下のように行われる。先ず、CCD202により測光された光量データより選択された測光エリアに基づいてカメラ本体部3に設けられたカメラ制御CPU314で露出制御データが算出される。そして、算出された露出制御データと予め設定されているプログラム線図のデータに基づき、露光時間データが算出されタイミングジェネレータ210に送られる。これらのデータに基づいてタイミングジェネレータ210よりCCD202に適正な露光時間となる電荷蓄積時間の情報がフィードバックされて電荷蓄積時間が調節される。
なお、被写体輝度が低輝度の時、適切なシャッタスピードの設定ができず適正な露光制御を行うことができない場合があるが、この様な場合、シャッタスピードの調整とともにAGC回路205のゲイン調整を行うことで適正な露出制御を実現させることができる。すなわち、低輝度時の場合、信号処理回路203内のAGC回路205のゲイン調整をシャッタスピード調整と組み合わせることで、双方の調整による相乗的な効果が得られて画像信号のレベル調整が可能になり、適正な露出制御が実現される。
また、撮影時における露出制御は、前述したカメラ制御CPU314で算出された露出制御データと予め設定されたプログラム線図に基づく情報により、絞り/シャッタドライバ207とタイミングジェネレータ210によりCCD202への適正な露光量が制御される。
タイミングジェネレータ210は、後述するカメラ本体部3の基準クロック発生部311から送信される基準クロックに基づいてCCD202の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ210で生成される駆動制御信号には、例えば、CCD202における露出開始及び終了タイミングを制御する積分開始/終了のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号が挙げられ、これらのクロック信号がCCD202に供給されるとCCD202では各クロック信号に対応した駆動制御が行われる。
また、タイミングジェネレータ210は、基準クロック発生部311から供給された基準クロックに基づいて、後述する信号処理回路203内のCDS回路204で使用されるサンプリング信号やOB(Optical Black)クランプ信号を生成し、これらの信号をCDS回路204に供給するものである。
電荷蓄積が完了すると(すなわち、デジタルカメラ1の露出制御が完了すると)、光電変換により形成された画像信号は、遮光されたCCD202内の転送路にシフトされてバッファを介して読み出される。そして、CCD202から読み出された画像信号は、信号処理回路203に取り込まれて所定の処理が施される。
図3に示す様に、信号処理回路203は、CDS回路204、AGC回路205より構成され、これらの構成部を介して画像信号に所定の処理が行われる。以下、信号処理回路203で行われる画像信号への所定の処理について説明する。
CDS(相関二重サンプリング)回路204は、CCD202から読み出された画像信号より読出し時に発生するノイズの低減や、OBクランプ動作による暗ノイズの補正を行うものである。
AGC回路205は、CDS回路204で処理された画像信号に対し、前述した撮影感度切換スイッチ10により選択された撮影感度に基づいてゲイン調整を行い、撮影感度の制御を行うものである。
A/D変換器206は、AGC回路205から入力された画像信号を構成する各画素信号を14ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器206は、基準クロック発生部311から入力されるA/D変換用クロックに基づき、アナログ信号の各画素信号を14ビットのデジタル信号に変換する。
CCD202で読み出された画像信号は、信号処理回路203、及びA/D変換器206で所定の処理が施されて、デジタル画像信号に変換される。デジタル画像信号は、本発明に係る撮像装置における画像信号処理手段に該当する画像処理CPU301に取り込まれて所定の処理が行われる。
画像処理CPU301は、マイクロコンピュータからなり、前述した撮像部2及びカメラ本体部3を構成する各部材の作動を制御することにより、デジタルカメラ1の撮影動作を統括的に制御するものである。以下、画像処理CPU301で行われるデジタル画像信号への処理について説明する。
最初に、画像処理CPU301に取り込まれた画像信号は、CCD202から出力される画像信号の読出しに同期して、本発明に係る撮像装置における記憶手段に該当する画像メモリ316に書き込まれる。すなわち、画像処理CPU301で行われる処理に使用されるデジタル画像信号は、画像メモリ316にいったん記録したものを画像メモリ316から取り出し、各ブロックにおける処理に使用される。
画像処理CPU301は、画像メモリ316より取り出したデジタル画像信号に所定の処理を行うものであるが、図3に示す画素補間部302からマトリックス演算部306にかけての部位で所定の処理を行う。
画素補間部302は、画像メモリ316に記録された画像データをR、G、Bの各画素フィルタパターンでマスキングし、その後で平均補間(画素補間ともいう)を行うものである。このうち、高帯域にまで画素を有するGの画素フィルタパターンは、周辺4画素の中間2値の平均値に置換して平均補間を行うメディアン(中間値)フィルタであり、RとBの画素フィルタパターンは周辺9画素から同色に対して平均補間を行うものである。
解像度変換部303は、画素補間部302で画素補間を行った画像信号に対して、水平方向及び垂直方向に縮小処理や間引き処理を行い、デジタルカメラ1の撮像部2で設定された記録画像画素数に対応可能な解像度に変換するものである。同時にモニタ表示用の画像信号に対しても水平画素の間引き処理を行い、LCD表示部6やEVF7に表示可能な低解像度の画像信号に変換することも可能である。
ホワイトバランス制御部(WB制御部)304は、解像度変換部303で解像度変換処理を行ったR、G、B各色成分の画像信号に対してレベル変換を行うもので、このレベル変換処理をホワイトバランス処理という。ホワイトバランス処理は、例えば、撮影待機時に画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測色エリアに関する画像データを読み出し、この読み出された画像データの輝度や彩度のデータ等より、本来白と思われる部分を推測して、その部分のR、G、Bの各平均強度や、G/R比、G/B比を求め、R、Bの補正ゲインとして補正制御を行うものである。
また、ホワイトバランス制御部304は、撮影画像にスミアが発生している時、画像処理CPU301から送出される後述するスミアエリア情報に基づき、予め設定されてある測色エリアよりスミアエリアを排除した新たな測色エリアを再設定することが可能である。そして、再設定された測色エリアの下でホワイトバランスの制御を行うことにより、スミアの影響を排除した適正なホワイトバランス制御が行える。
ガンマ補正部305は、画像信号のγ特性を補正して画像信号を出力機器の特性に適したものに変換するもので、具体的な処理方法としては、例えば、非線形変換処理を行い、8ビットの画像信号に変換するなどの方法が挙げられる。
マトリックス演算部306は、ガンマ補正処理した画像信号R、G、Bを輝度信号(Y信号)と色差信号(Cr(R−Y)信号、Cb(B−Y)信号)に変換するものである。
そして、これらの部位で所定の処理を施されたデジタル画像信号は、再度、画像メモリ316に格納される。
また、画像処理CPU301は、AE制御部(自動露光制御部)309やAF制御部(自動焦点制御部)310を有し、これらの部位は本発明に係るデジタルカメラ1で行われる露光制御や焦点制御に使用される信号をカメラ制御CPU314に供給するものである。
AE制御部309は、画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測光エリアに関する画像データを読み出し、この画像データをカメラ制御CPU314に出力する。カメラ制御CPU314は、AE制御部309より供給された測光エリアの画像データに基づき、タイミングジェネレータ210、AGC回路205、絞り/シャッタードライバ207の作動を制御し、デジタルカメラ1における露出制御を行う。
また、撮影画像にスミアが発生している場合、本発明では、AE制御部309は画像処理CPU301から送出されるスミアエリア情報に基づいて、予め設定されてある測光エリアよりスミアエリアを排除した新たな測光エリアを再設定することが可能である。そして、画像メモリ316に書き込まれたデータより、再設定された撮像面上の測光エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラ制御CPU314に出力する。その結果、カメラ制御CPU314は、スミアの影響を排除した適正なAE制御の実施が可能である。
AF制御部(自動焦点制御部)310は、画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測距エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラCPU314へ出力するものである。カメラ制御CPU314は、AF制御部310で読み出された測距エリアに関する(画像)データに基づいて測距演算を行い、その結果に基づいてフォーカスモータードライバ209の作動を制御し、デジタルカメラ1におけるAF制御を行う。
また、撮影画像にスミアが発生している場合、本発明では、AF制御部310は画像処理CPU301から送出されるスミアエリア情報に基づき、予め設定されてある測距エリア内にスミアエリアが存在する時は、エラー信号をカメラ制御CPU314に送出する。そしてカメラ制御CPU314は、AFエラー警告信号をビデオエンコーダ312に送出し、LCD表示部6、またはEVF7にAFエラー警告表示を行う。
また、画像処理CPU301には、本発明における画像相関検出手段に該当する画像相関検出部308を有し、ここではスミアの検出に使用される非相関エリアの検出を行っている。画像相関検出部308における非相関エリアの検出方法は以下のとおりである。
画像相関検出部308は、画像メモリ316に書き込まれた露出量の異なる2種類の画像データを比較し、双方の画像データで相関性のないエリアを非相関エリアとして検出する。具体的には、撮像手段により異なる露出量で撮影された同一被写体の撮像画像上における同一場所の画素データを比較し、その中から双方の画像データに相関性の見られない領域を検出し、この領域を非相関エリアとするものである。画像相関検出部308は、検出した非相関エリアの情報を画像処理CPU301に出力する。非相関エリアは、CCD202の受光面照度の差により発生するものでスミアエリアに相当する。
画像処理CPU301は、この非相関エリアの総面積を算出し、非相関エリアの総面積が予め設定されている値を超えた場合をエラー発生判定の目安にしている。そして、このエラー発生の判定情報をスミアエリア情報としてホワイトバランス制御部304やAE制御部309、AF制御部310に送出する。スミアエリア情報を受けたこれらの部位は、画像処理CPU301から送出されたスミアエリア情報に基づいて前述した各処理を行うことにより、スミアの影響を排除して適正な制御を行っている。
再び、図3のブロック図を用いて本発明に係る撮像装置を説明する。画像処理CPU301内の基準クロック発生部311は、デジタルカメラ1の駆動制御に使用される基準クロックを生成し、これを各回路に供給するものである。基準クロック発生部311で生成される基準クロックは、例えば、タイミングジェネレータ210に使用されるものやA/D変換器206で使用されるA/D変換用クロックなどが挙げられる。
また、画像処理CPU301は、撮影画像の圧縮を行う画像圧縮部307を有しており、画像圧縮部307では撮影画像にJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式などの画像圧縮処理を施して、所定の圧縮率に圧縮した画像データを生成する。そして、この圧縮画像データはメモリカードドライバー313を介してメモリカード13に記録される。
この様に、デジタルカメラ1では、画像処理CPU301において撮像部2より取り込まれた画像信号に上述したような信号処理を行い、これらの処理を行った画像信号を画像メモリ316に記録するようになっている。
本発明に係るデジタルカメラ1は、撮影モード切換スイッチ11で設定したモードの下で撮像部2で取り込んだ画像信号を、画像メモリ316に記録したり、あるいは、LCD表示部6やEVF7に表示する。
撮影待機状態(撮影モード切換スイッチ11で記録モード(REC)に設定した状態)では、撮像部2より画像信号が例えば1/30秒毎などの所定間隔でカメラ本体部3に取り込まれている。取り込まれた画像信号は、前述した様に、画像処理CPU301中の画素補間部302からマトリクス演算部306にかけての部位で所定の信号処理が施され、その後、デジタル画像信号として画像メモリ316に記録される。
そして、画像メモリ316に記録された画像信号を読み出し、読み出された画像信号をビデオエンコーダ312でNTSC/PALにエンコードし、これをフィールド画像としてLCD表示部6やEVF7で画像表示する。
また、画像記録時は、前述した様に、設定された記録解像度の画像とするために画像信号を画像圧縮部307で圧縮処理し、得られた圧縮画像はメモリカードドライバ313を介してメモリカード13に記録される。
再生モード(撮影モード切換スイッチ11で再生モード(PLAY)に設定した状態)では、メモリカード13より読み出された画像信号は、画像処理CPU301中の画素補間部302からマトリックス演算部306にかけての部位で所定の信号処理を施し、ビデオエンコーダ312を介してLCD表示部6やEVF7に表示する。
なお、図3中のスイッチ群315は、図1及び図2のシャッタボタン5、EVF切換スイッチ8、再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ9、撮影感度切換スイッチ10、撮影モード切換スイッチ11、に対応するスイッチである。
ここで、本発明に係るデジタルカメラ1で行われるスミア検出動作を詳細に説明する。
スミア検出には、CCD202から取り込まれた撮影待機画像信号とNDフィルター211で入射光量を減光されて撮影された光量の異なる撮影待機画像信号との画像状態を比較してスミアを検出する方法や、撮像手段であるCCD202から取り込まれた撮影待機画像信号とメカシャッター212の下で撮影された光量の異なる撮影画像信号との画像状態を比較してスミアを検出する方法とが挙げられる。以下、これらのスミア検出方法についてそれぞれ説明する。
最初に、CCD202から取り込まれた撮影待機画像信号とNDフィルタ211で入射光量を減光させた状態で撮影された撮影待機画像信号とを比較することにより、スミアを検出する方法について、図4のフローチャートと図6の画像相関検出動作を示す模式図を用いて説明する。
ここで、図6の(a)から(i)にかけての各図を説明する。図6(a)は、太陽光線の入射などにより輝度がとても高い領域が存在する被写体を撮影し、画像中にスミアが発生している撮影待機画像を示す模式図である。また、(b)は、(a)の撮影条件と同一撮影条件下でNDフィルタ211を用いて減光した状態で撮影した撮影待機画像を示す模式図である。(c)は、(a)の撮影条件と同一撮影条件下でメカシャッタ212を使用して撮影した撮影画像を示す模式図である。(d)は、画像相関検出を行うために(a)の画像サイズを正規化した撮影待機画像を示す模式図である。(e)は、画像相関検出を行うために(b)の画像信号をゲインアップした撮影待機画像、または、(c)の画像サイズを正規化した撮影画像を示す模式図である。
(f)は、画像相関検出部308により検出されたスミア検知エリアを示す模式図である。さらに、(g)、(h)、(i)は、WB測色エリア、AE測光エリア、AF測距エリア内にスミアが発生している状態を示す模式図である。
次に、図4のフローチャートを用いてスミアの検出手順と、スミアが発生した場合に行われるホワイトバランス制御、自動露出(AE)制御、及び自動焦点(AF)制御について説明する。
最初に、デジタルカメラ1を記録モードに設定して撮影待機状態にする。撮影待機状態にすると、デジタルカメラ1のLCD表示部6に撮影待機画像が表示される(ステップS1)。この時、被写体中に高輝度領域が存在すると、撮影待機画像は、図6(a)に示す様にスミアが発生した状態の画像が表示される。
次に、シャッタボタン5を「半押し」にすると(ステップS2)、ホワイトバランス制御部304でホワイトバランス制御が、AE制御部309で露出制御が、さらに、AF制御部310で焦点制御が行われ、撮影待機状態でのホワイトバランス調整値(図4中ではWB調整値と表示)、露出調整値、及び焦点調整値が設定される(ステップS3)。
ホワイトバランス制御部304でのホワイトバランス制御は、撮影待機時に画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測色エリアに関する画像データを読み出し、読み出された画像データの輝度や彩度のデータに基づき、本来白と判断される部分を推測して、その部分のR、G、Bの各平均強度や、G/R比、G/B比を求め、R、Bの補正ゲイン調整値を算出することにより行われている。
また、AE制御部309での露出制御は、撮影待機時に画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測光エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラ制御CPU314に出力する。カメラ制御CPU314では、AE制御部309で読み出された測光エリアの画像データに基づいて露出調整値が算出され、この露出調整値に基づいてタイミングジェネレータ210、AGC回路205、絞り/シャッタドライバ207の作動が制御される。この様にして、AE制御部309での露出制御が行われる。
さらに、AF制御部(自動焦点制御部)310での焦点制御は、画像メモリ316に書き込まれたデータより、予め設定されてある撮像面上の測距エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラ制御CPU314へ出力する。カメラ制御CPU314では、AF制御部310で読み出された測距エリアに関する(画像)データに基づいて測距演算が行われ、この演算により焦点調整値が算出される。この焦点調整値に基づいてフォーカスモータドライバ209の作動が制御される。この様にして、AF制御部310でのAF制御が行われる。
ステップS3で設定されたホワイトバランス調整値、露出調整値、及び焦点調整値は、シャッタボタン5の「半押し」が解除されるまで保持される。そして、ステップS3で設定された各調整値の下で撮影して得た撮影待機状態におけるRAW画像(ここで、画像処理CPU301内で行われる一連の所定画像処理を施す前の画像信号のことをRAW画像という)が画像メモリ316に記録される(ステップS4)。この様にして、CCD202よりスミアの発生した状態の撮影待機画像信号が取り込まれる。これは、前述の図6(a)の状態に対応する。
次に、本発明における減光手段であるNDフィルタ211を光路に挿入し、CCD202に入射する光量を減光させた状態で撮影を行う(ステップS5)ことにより、撮像面上でのスミア発生を防いだ撮影待機状態におけるRAW画像が得られ、これを画像メモリ316に記録する(ステップS6)。ここで取り込まれる撮影待機画像は、図6(b)に示すスミア発生が見られないものである。
この様にして画像メモリ316に取り込んだ2種類の撮影待機RAW画像を用いて、スミアの検出を行う。具体的には、両画像を比較して相関性を検出する画像相関検出の操作を行う。画像相関検出を行える様に、画像メモリ316に記録した2つの撮影待機RAW画像の画像サイズや露出量を等しくして2種の画像サイズを正規化し、さらに、露出補正を行う(ステップS7)。この露出補正は、NDフィルタ211により減光した状態で撮影した画像に対し、ホワイトバランス制御部304をゲインアップして減光分の光量に相当する露出量を補正するものである。なお、これらの操作は、図6中の(d)と(e)に対応する。
次に、画像相関検出部308は、画像メモリ316に書き込まれた2種類の画像データを読み出し、各撮像面上の同一場所における画素データを比較する(ステップS8)。そして、画像データに相関性の見られないエリア(以下、このエリアを非相関エリアという)を検出し(ステップS9)、非相関エリアの検出に関する情報を画像処理CPU301に出力する(ステップS10)。これらの操作は、図6中の(d)、(e)から(f)に対応するものである。
なお、非相関エリアは、CCD202の受光面照度の差により発生したもので、スミアが発生した領域に相当するエリアである。画像相関検出部308で検出した非相関エリア、すなわち、スミアエリアの様子は図6(f)に示すものである。
次に、画像処理CPU301では、画像相関検出部308から送出された非相関エリアに関する情報に基づいて非相関エリアの総面積を算出する(ステップS11)。本発明では、非相関エリアの総面積について予め閾値(例えば、本発明においては、撮像面積の5%を閾値とする。)を設定しておき、算出値がこの閾値を超え得たか否かを判定し、その判定結果に基づいてスミア発生に伴う対応を行う(ステップS12)。
算出値が閾値を超えた時(ステップS12;Yes)は、スミア発生に伴う対応が必要な場合で、画像処理CPU301よりスミアエリアに関する情報がホワイトバランス制御部304、AE制御部309、AF制御部310に送出される(ステップS13)。これらの部位では、画像処理CPU301から送出されたスミアエリアに関する情報に基づいて、予め設定されていた測色エリアや測光エリアよりスミアエリアを排除して、新たな測色エリア及び測光エリアを再設定する(ステップS14)。この操作は、図6の(g)と(h)に対応するものであり、図6の(g)と(h)には、スミアエリア分を排除したホワイトバランス測色エリアとAE測光エリアが示されている。
すなわち、ホワイトバランス制御部304では、ステップS14で画像メモリ316に書き込まれたスミアの発生した撮影待機RAW画像よりスミアエリアの排除を行い、スミアエリアを排除した撮像面上の測色エリアに関する画像データを読み出し、読み出された画像データに基づいて、ホワイトバランス調整値を算出し、この様に再演算処理を行って得たホワイトバランス調整値を用いてホワイトバランス補正制御を行う。
また、AE制御部309では、上述のホワイトバランス補正制御と同様に、画像メモリ316に書き込まれたスミアの発生した撮影待機RAW画像よりスミアエリアを排除したRAW画像データ上の測光エリアに関する画像データを読み出し、このデータをカメラ制御CPU314に出力する。カメラ制御CPU314ではAE制御部309で読み出された測光エリアの画像データに基づいて露出調整値を算出し、再演算処理を行って得られた露出調整値を用いて露出補正制御を行う。
この様に、本発明では、スミアの影響を排除した撮影待機RAW画像に基づくホワイトバランス調整値や露出調整値を算出し、これらの値を用いることにより、スミアの影響をなくした状態でのホワイトバランス制御や露出制御を行うことが可能である。
また、本発明は、測距エリア内のスミアエリアの有無を判定するものである。すなわち、ステップS13で画像処理CPU301よりスミアエリアに関する情報がAF制御部310に送出されると、AF制御部310は測距エリア内におけるスミアエリアの存在を検知する(ステップS15)。
測距エリア内にスミアエリアの存在を検知した場合(ステップS16;Yes)、AF制御部310よりエラー信号がカメラ制御CPU314に送出される(ステップS17)。そして、カメラ制御CPU314よりAFエラー警告信号がビデオエンコーダ312経由でLCD表示部6またはEVF7に送出され、AFエラー警告が表示される(ステップS18)。なお、図6(i)は、測距エリア内にスミアエリアが存在する場合を示した模式図である。
一方、測距エリア内でスミアエリアの存在が検知されなかった場合(ステップS16;No)は、AF制御部310は、AF制御におけるスミアの影響が無いと判定して、終了する。
この様に、本発明では、測距エリア内にスミアエリアの存在を検出し、スミアエリアを検出した時に、スミアエリアの存在を撮影者に警告する。
一方、ステップS12で非相関エリアの総面積が予め設定された閾値よりも小さい時は(ステップS12;No)、スミアの影響を考慮せずにホワイトバランス制御、AE制御、AF制御が行えるものと判断して、補正制御をせずに処理を終了する。
以上、シャッタボタン5の操作による画像相関検出部308でのスミア発生時における画像の相関性検出動作を説明したが、本発明では、シャッタボタンの操作を介さずに上記操作を行うことも可能である。具体的には、カメラ制御CPU314などで、上記操作を一定周期で行う様に予め設定しておく方法が挙げられる。例えば、カメラ制御CPU314に、タイマールチンプログラムを付与しておき、予め設定した時間を超えた時に相関性を検出する動作を行うように制御しておく。
また、一定周期での操作に加え、連続して撮影される撮影待機画像の露出調整値や焦点調整値の変化率も追跡し、これらが予め設定しておいた値を超えた時にも同様の操作を行えるようにする方法も挙げられる。例えば、カメラ制御CPU314には撮影待機状態における所定の露出調整値変化率(例えば、本発明においては、露出調整値変化率が2EV(Exposure Value)を閾値とする。)、や焦点調整値変化率(例えば、本発明においては、焦点位置が中間距離から無限遠に相当する距離を閾値とする。)を予め記憶させておき、撮影待機状態で連続して撮影される撮影待機画像の露出調整値変化率や焦点調整値変化率を算出して、記憶させておいた閾値と算出した値とを比較する。
この様に、スミア検出を随時行える様にして、スミアの影響を排除する機会をより多く設定できる様にすることで、スミアによる撮影不良が発生する確率をより低減させることが可能である。
次に、撮影待機画像信号とメカシャッタ212の下で撮影された光量の異なる撮影画像信号との比較によるスミアの検出手順と、スミアが発生した場合に行われるホワイトバランス制御、自動露出(AE)制御の再設定、及び、自動焦点(AF)設定における警告表示について、図5のフローチャートと図6の画像相関検出動作を示す模式図を用いて説明する。なお、この方法では、スミアが検出された場合に、メカシャッタ212で撮像された撮影RAW画像に上書き記録を行う。
先ず、図5中のステップS1からステップS3までの操作は、前述したNDフィルタを用いた時と同様のものなので、説明を省略する。
次に、シャッタボタン5の「半押し」を解除して、「全押し」にすると(ステップS4)、シャッタボタン5の全押し直前時における撮影待機RAW画像が画像メモリ316に取り込まれる(ステップS5)。続いて、メカシャッタ212による撮影が行われ(ステップS6)、撮影RAW画像が画像メモリ316に記録される(ステップS7)。メカシャッタ212の撮影では、CCD202を遮光することにより、CCD202の転送路で発生したスミアを除去した状態で撮影が行われるため、撮像画像内にスミアが見られない。図6(c)はメカシャッタ212による撮影画像を示す模式図である。以上の操作により、画像相関検出に使用する撮影待機RAW画像と撮影RAW画像が画像メモリ316に取り込まれる。
次に、画像メモリ316に取り込まれた2種類の画像データのサイズを揃える正規化を行い(ステップS8)、前述のNDフィルタの時と同様の手順で非相関エリア(スミアエリア)を検出して、この情報を画像処理CPU301に送出する(ステップS9〜S11)。
そして、画像処理CPU301では、前述の図4のケースと同様に、画像相関検出部308から送出された非相関エリア情報に基づき、非相関エリアの総面積を算出する(ステップS12)。
非相関エリアの総面積が予め設定されている閾値を超えた場合(ステップS13;Yes)は、図4のケースと同様に、スミア発生に伴う対応が必要な場合で、画像処理CPU301よりスミアエリアに関する情報がホワイトバランス制御部304、AE制御部309、AF制御部310に送出される(ステップS14)。そして、ホワイトバランス制御部304とAE制御部309では、画像処理CPU301から送出されたスミアエリアに関する情報に基づいて、予め設定されていた測色エリアや測光エリアよりスミアエリアを排除して、新たな測色エリア及び測光エリアを再設定し、ホワイトバランス調整値と露出調整値の再設定を行う(ステップS15)。なお、スミアエリアを排除して新たに設定したホワイトバランス測色エリアと自動露光測光エリアは前述したように、図6の(g)、(h)に示すとおりである。
ホワイトバランス調整値と露出調整値の再設定後、画像メモリ316に書き込まれている撮影RAW画像データ(メカシャッタ212により撮像された画像データ)を読み出し(ステップS16)、再設定されたホワイトバランス調整値、及び露出調整値に基づいて、撮影RAW画像データに対するホワイトバランス補正制御と露出補正制御を行い、撮影RAW画像に上書き記録を行う(ステップS17)。このようにしてスミアの影響を受けることのないホワイトバランス制御、及び露出制御が行われた撮影画像を得ることができるようになる。
また、本発明は、測距エリア内のスミアエリアの有無を判定するものである。すなわち、ステップS13で画像処理CPU301よりスミアエリアに関する情報がAF制御部310に送出されると、AF制御部310は測距エリア内におけるスミアエリアの存在を検知する(ステップS18)。
測距エリア内にスミアエリアの存在を検知した場合(ステップS19;Yes)、AF制御部310よりエラー信号がカメラ制御CPU314に送出される(ステップS20)。そして、カメラ制御CPU314よりAFエラー警告信号がビデオエンコーダ312経由でLCD表示部6またはEVF7に送出され、AFエラー警告が表示される(ステップS21)。なお、図6(i)は、測距エリア内にスミアエリアが存在する場合を示した模式図である。
一方、測距エリア内でスミアエリアの存在が検知されなかった場合(ステップS19;No)は、AF制御部310は、AF制御におけるスミアの影響が無いと判定して、終了する。
この様に、本発明では、測距エリア内にスミアエリアの存在を検出し、スミアエリアを検出した時に、スミアエリアの存在を撮影者に警告する。
一方、ステップS13で非相関エリアの総面積が予め設定された閾値よりも小さい時は(ステップS13;No)、スミアの影響を考慮せずにホワイトバランス制御、AE制御、AF制御が行えるものと判断して、補正制御をせずに処理を終了する。
以上の様に、本発明に係る撮像装置では、CCD撮像面上に強い光が入射することにより発生したスミアを高精度に検出することが可能である。また、スミア発生に関する情報を撮像装置内にフィードバックすることが可能なので、スミアの情報に基づいてホワイトバランス調整や、自動露光あるいは自動焦点制御の補正が行えるようになった。その結果、スミアの影響を受けずに画像信号処理が行えるため、高品位な撮影画像をいつでも安定して得られる様になった。
とりわけ、本発明では、SXGAや500万画素クラスの高い画素密度を有する撮像素子を用いた撮像装置において、部品点数の増加やコストアップさせずにスミアの影響を排除することができたので、これらの撮像素子が本来有する性能が発揮され、より高度な解像力と精細性を有する画像が安定して得られる様になった。
本発明に係るデジタルカメラの正面図、及び、背面図である。 本発明に係るデジタルカメラの上面図、及び、側面図である。 本発明に係るデジタルカメラのブロック構成図である。 本発明に係るデジタルカメラの撮影待機画像とNDフィルターの下で撮影された撮影待機画像との画像相関検出、及びスミア補正の流れを示すフローチャートである。 本発明に係るデジタルカメラの撮影待機画像と機械的シャッターの下で撮影された撮影画像との画像相関検出、及びスミア補正の流れを示すフローチャートである。 本発明に係るデジタルカメラの画像相関検出動作を示す模式図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ
2 撮像部
201 マクロズームレンズ
202 CCDエリアセンサ
203 信号処理回路
204 CDS回路
205 AGC回路
206 A/D変換器
207 絞り/シャッタドライバ
208 NDドライバ
209 フォーカスモータドライバ
210 タイミングジェネレータ
211 NDフィルタ
212 絞り
3 カメラ本体部
301 画像処理CPU
302 画素補間部
303 解像度変換部
304 ホワイトバランス制御部
305 ガンマ補正部
306 マトリックス演算部
307 画像圧縮部
308 画像相関検出部
309 AE制御部
310 AF制御部
311 基準クロック発生部
312 ビデオエンコーダ
313 メモリカードドライバ
314 カメラ制御CPU
315 スイッチ群
316 画像メモリ
4 フラッシュ
5 シャッタボタン
6 LCD表示部
7 EVF
8 EVF切換スイッチ
9 再生コマ送りスイッチ/ズームスイッチ
10 撮影感度切換スイッチ
11 撮影モード切換スイッチ
12 外部接続端子
13 メモリカード

Claims (8)

  1. 被写体光像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
    前記撮像手段に入射する光量を減光する減光手段と、
    前記撮像手段で取り込まれた画像信号を一時、記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に一時、記憶された、前記減光手段の下で撮影された画像信号と前記減光手段を使用しなかった時に撮影された画像信号とを比較して、両画像の相関性を検出して、スミア情報を取得する画像相関検出手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像装置は、前記撮像手段で生成した画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段を有し、
    前記画像信号処理手段は、
    前記画像信号のホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御部と、前記撮像手段の露出制御を行う露出制御部と、を有し、
    前記画像相関検出手段で検出した画像の相関性に基づいて、前記ホワイトバランス制御部、露出制御部の動作を制御するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記減光手段は、絞り、または、NDフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記画像相関検出手段による画像の相関性検出を、一定時間毎に行うように制御したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記画像相関検出手段による画像の相関性検出は、
    撮影待機時に前記撮像手段から繰り返し取り込まれる画像データに基づき演算された露出調整値の変化率、あるいは、焦点調整値の変化率が、予め設定されている露出調整値の変化率、あるいは、焦点調整値の変化率を超えた時に行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 被写体光像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
    前記撮像手段への入射光を遮る遮光手段と、
    前記撮像手段で取り込まれた画像信号を一時、記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に一時、記憶された、前記遮光手段の下で撮影された画像信号と前記遮光手段を使用しなかった時に撮影された画像信号とを比較して、両画像の相関性を検出して、スミア情報を取得する画像相関検出手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記撮像装置は、前記撮像手段で生成した画像信号に所定の処理を行う画像信号処理手段を有し、
    前記画像信号処理手段は、
    前記画像相関検出手段で検出された画像の相関性を示す画像情報に基づいて、前記遮光手段の下で撮影された画像信号に処理を行う、
    ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記遮光手段が、機械的シャッタであることを特徴とする請求項6または7に記載の撮像装置。
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