JP4661726B2 - 微粒ニッケル粉末及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微粒ニッケル粉末およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、焼結を防止するため低温度で金属化することができる効率的な微粒ニッケル粉末の製造方法と、それにより得られる高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用等として好適な、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末に関する。
従来、微粒ニッケル粉末は、厚膜導電体材料として積層セラミックコンデンサ、多層セラミック基板等の積層セラミック部品の電極など電気回路の形成のため、導電ペースト材料として使用されている。近年、積層セラミックコンデンサは、電子部品として急速に成長している。この積層セラミックコンデンサは、セラミック誘電体と、金属の内部電極とを交互に層状に重ねて圧着し、これを焼成して一体化したものである。ここで、内部電極の形成方法としては、ニッケル粉末と、セルロース系樹脂等の有機バインダーを溶剤に溶解させた有機ビヒクルとを混合する。次に、これをスリーロールミル等によって混練、分散して導電ペーストを得る。次いで、これを用いて、チタン酸バリウム等のセラミック誘電体グリーンシート上に印刷する。その後、積層体を所定の大きさに裁断し、中性又は還元雰囲気下で焼成して、内部電極が得られる。
電子部品の小型化の進展にともない、超微細な金属粒子への需要が増加している。積層セラミックスコンデンサの市場において、最も大きな部品での需要の一つとしては、金属電極層を薄くすることである。金属電極層が薄くなると、その積み重ねられる粒子数が少なくなるので、金属電極層の不連続性が生じる。このとき、その粒子径がより小さくなれば、積層数は増加する。しかしながら、粒子径を小さくするにつれ、ペースト中での粒子の凝集が問題になり、金属電極層の不連続性につながる。さらに、粒径が0.1μm(100nm)を下回ると、その取り扱いも困難となる。また、粒子の焼結温度が急激に低下し、膜切れなどの原因になる。
このような問題のため、新規な物質を製造する新たな取組みが求められている。この点に関しては、金属電極の厚さを薄くする限界への取組みであることは明かである。
金属粒子の形状を制御することにより、厚さにおいてナノメーターに、長さにおいてサブミクロンメーターにすることができると、積層セラミックスコンデンサの望ましい性能の達成につながる。例えば、ニッケルフレークのように、形状制御された粒子を用いることにより取扱いの容易性を保持したまま、ナノメーターの金属フレークを用いて積層数を著しく増加することができる。したがって、直径0.2〜0.3μm及び厚さ20〜30μmの小板状粒子を用いて、積層数が10倍である高性能の金属電極を製造することができる。
金属微粒子を製造するための物理的及び化学的な方法のいずれもが提案されている。物理的な方法の一つとして、磨砕による金属の変形加工が挙げられ、例えば、ニッケル粉末を磨砕することにより、平均厚さが0.03〜0.5μmのフレーク状粉末(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。しかしながら、このように厚さがばらついた粉末では、再現性のある状態で非常に薄い内部電極を得ることは極めて困難であるといえる。以上のように、物理的な方法で、上述の用途に用いる性能の金属粉末を製造するするのは困難である。
また、化学的方法としては、実質的に溶液中の金属イオンを還元する方法に基づいたものである。この方法は、金属結晶の特定の面を成長させ望ましい形状の微粒子を製造するため、ある特定の結晶面にある物質を吸着させることにより、その面の結晶成長速度を遅くして、異方的な形状の粒子を得る技術である。例えば、この方法により水溶液で三角形の板状銀粒子を合成する方法を開示している(例えば、非特許文献1参照。)。この方法では、粒径が100nmほどの三角形の板状粒子が得られるが、銀濃度が低いので実用的でない。
また、化学的な方法による他の合成方法としては、金属と比べて形態制御が容易である水酸化物又は酸化物等の化合物を水素還元する方法がある。例えば、シリカで被覆した酸化鉄を金属鉄へ水素還元することで、還元中の焼結を防止する技術が開示されている(例えば、非特許文献2参照。)。しかしながら、この方法には、シリカ被覆が、導電性のある金属ペーストの製造を阻害する。したがって、この方法を応用して、積層セラミックスコンデンサ用の金属ニッケル粉末の製造方法として用いることは好適ではない。
また、他の化学的な方法として、アルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩および水酸化物からなる群から選ばれたすくなくとも一つのアルカリ土類金属塩と水酸化ニッケルを混合し、800〜1300℃の温度で水素還元を行い、水素還元後にそのアルカリ土類金属塩を酸で溶解することにより、扁平な形状のニッケル粉末を得る方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法では、アルカリ土類金属塩は還元され生成された金属ニッケル粒子の相互拡散の障壁として働き、粒子の粗大化を抑制している。しかしながら、この方法では、焼結を完全に防止するは困難である。そのため、得られる粒子は、扁平形状であるがその厚みは0.05〜0.9μmとばらつきが大きい。すなわち、アルカリ土類金属塩を均一に被覆することには限界があり、また、800℃以上の高温度で還元を行うことによるものである。
以上より、積層セラミックスコンデンサ用内部電極のようなさまざまな用途に好適な、2次元の板状ニッケル粒子を量産規模で生産することは実用的でない。
特開2004−84055号公報(第1頁、第2頁) 特開平11−152505号公報(第1頁、第2頁) 「ナノ・レターズ(NANO LETTERS)」、第13巻、第5号、(米国)、2003年、p.675−679 「ラングミュア(Langmuir)」、第4巻、(米国)、1988年、p.26―31
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、制御された形状を有するニッケル化合物を低温度で焼結することなく還元することにより微粒ニッケル粉末を得る効率的な製造方法と、それにより得られる高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用等として好適な、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、微粒ニッケル粉末、特に高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用のニッケル粉末の製造方法について、鋭意研究を重ねた結果、次のことを見出した。すなわち、本発明の方法では、ゼラチン被覆ニッケル化合物粒子は、不活性ガス雰囲気下で金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換され、さらに得られた金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子は、元もとの形状を保持したまま、焼結を引き起こさない低温度で水素を含む還元性ガスで金属ニッケル粉末へ転換される。また、この方法により、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用等として好適な、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末が得られる。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、事前に形成された異なる大きさと形状を有するニッケル化合物粒子にゼラチンを吸着させてゼラチン被覆ニッケル化合物を形成させる工程(A)と、工程(A)で製造されたゼラチン被覆ニッケル化合物を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、該ゼラチン被覆ニッケル化合物を金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換させる工程(B)とを含むことを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、さらに、工程(B)に続いて、前記微粒子を工程(B)の加熱温度より低い温度で還元性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、微粒子中の酸化ニッケルを還元する工程(C)を含むことを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記事前に形成されたニッケル化合物粒子の形状が、工程(B)における転換又は工程(C)における還元の後に保持されることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3の発明において、前記事前に形成されたニッケル化合物粒子は、水酸化ニッケル粒子であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、前記水酸化ニッケル粒子は、ニッケル塩水溶液をアルカリ水溶液に混合し反応により得られる生成物であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、前記水酸化ニッケル粒子の懸濁液は、撹拌状態のままで室温でエージング処理されることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第5の発明において、前記水酸化ニッケル粒子の懸濁液は、撹拌状態のままで加熱下にエージング処理されることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第5の発明において、前記反応は、反応溶液のpHを水酸化ニッケル粒子の等電点より低く保持しながら行われることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第5の発明において、前記反応は、事前に形成された水酸化ニッケル粒子からなる種晶の存在下で行われることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、前記種晶は、細かく分散した均一な形状を有する水酸化ニッケルを合成するため、濃度が0.1mol/L以下に調整されたニッケル塩水溶液をアルカリ水溶液と混合させることにより調製されることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第1〜3の発明において、前記事前に形成されたニッケル化合物粒子の形状は、板状であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第1〜3の発明において、前記ゼラチン被覆ニッケル化合物中のゼラチン量は、ニッケル化合物とゼラチンの全量に対して重量濃度で1.7%以上であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第13の発明によれば、第1〜3の発明において、工程(A)は、事前に形成されたニッケル化合物粒子をゼラチン水溶液中に分散させることにより行われることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第14の発明によれば、第1〜3の発明において、工程(B)の加熱温度は、300〜500℃であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第15の発明によれば、第2又は3の発明において、工程(C)の加熱温度は、150〜240℃であることを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第16の発明によれば、第1又は2の発明の製造方法により得られる微粒ニッケル粉末が提供される。
また、本発明の第17の発明によれば、第16の発明において、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少なく均一な厚さを有することを特徴とする微粒ニッケル粉末が提供される。
また、本発明の第18の発明によれば、第16の発明において、1粒子の最大投影直径が30〜300nmであり、かつ50nm以下の厚さを有する板状金属ニッケル粉末であることを特徴とする微粒ニッケル粉末が提供される。
本発明の微粒ニッケル粉末の製造方法によれば、第1の発明において、ゼラチン吸着処理を施すことにより水素等の還元性ガスを供給することなく、しかも低温度で金属化することができるので、粒子間の焼結を防止し効率的に微粒ニッケル粉末を製造することができる。したがって、その工業的価値は極めて大きい。
また、第2の発明によれば、ニッケル化合物粒子が水素ガスにより還元を行なう際に、その還元温度を劇的に低下せしめ、かつ還元速度を増大させることにより、この工程での焼結を防止することができるので、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用の微粒ニッケル粉末の製造方法として好適である。
また、第3の発明によれば、前記事前に形成されたニッケル化合物粒子の形状が工程(B)における転換又は工程(C)における還元の後に保持されるので、事前に形成されたニッケル化合物粒子と同じ形状を維持することができる。
また、第4〜10、12〜15いずれかの発明では、より効率的に微粒ニッケル粉末を製造することができる。また、第11の発明では、還元の前駆体であるニッケル化合物の板状粒子と同じ形状を維持したまま、板状粒子の微粒ニッケル粉末が得られるので、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用の微粒ニッケル粉末の製造方法として好適である。
また、本発明の微粒ニッケル粉末である第16の発明によれば、本発明の製造方法により効率的に得られる。また、本発明の微粒ニッケル粉末である第17発明によれば、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末であり、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用として好適である。
また、第18の発明では、1粒子の最大投影直径が30〜300nmであり、50nm以下の厚さを有する板状微粒ニッケル粉末であり、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用として好適である。
本発明の微粒ニッケル粉末の製造方法は、事前に形成された異なる大きさと形状を有するニッケル化合物粒子にゼラチンを吸着させてゼラチン被覆ニッケル化合物を形成させる工程(A)と、工程(A)で製造されたゼラチン被覆ニッケル化合物を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、該ゼラチン被覆ニッケル化合物を金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換させる工程(B)とを含むことを特徴とする。
さらに、工程(B)に続いて、金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子を工程(B)の加熱温度より低い温度で還元性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、金属ニッケルからなる微粒子へ還元する工程(C)を含むことができる。
本発明において、ゼラチン被覆ニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することが重要である。これによって、事前に形成されたニッケル化合物粒子が金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換される。また、後工程として水素ガスによる還元を行なう際に、その還元温度を低下せしめて、この工程での焼結を防止することができる。それにより、偏平な形状のニッケル化合物粒子を用ることにより、扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末を得ることができる。
すなわち、上記方法において、ニッケル化合物粒子の金属化は、ニッケル化合物粒子に化学吸着されたゼラチンの働きによりなされるが、表面に吸着した粒子を加熱分解することによって金属ニッケルを析出させることにより行なわれる。これにより、扁平な形状を有するニッケル化合物粒子を用いると、扁平な形状を有し、金属ニッケルを含有する粒子が生成される。
また、熱分解のみではニッケル化合物を完全に金属ニッケルまで還元することが困難な場合には、必要に応じて、水素等の還元性ガスを含むガスを用いた還元工程を付加して、還元を十分に進めることができる。ここで、還元に際して、粒子間の焼結の防止は、先ず窒素等の不活性ガス中で熱分解した後、その際の処理温度よりも低い温度で水素等の還元性ガスを含むガス中で還元を進めることにより、防止される。
(1)ニッケル化合物粒子
本発明の製造方法に用いるニッケル化合物粒子としては、特に限定されるものではなく、種々のニッケル化合物粒子を用いることができるが、この中で、特に扁平な形状を有する微粒ニッケル粉末を製造する場合には、扁平な形状を有する水酸化ニッケル粒子が好ましい。したがって、板状の形状を有する微粒ニッケル粉末を製造する場合には、板状の形状を有する水酸化ニッケル粒子を用いる。
上記水酸化ニッケル粒子としては、特に限定されるものではないが、ニッケル塩水溶液とアルカリ水溶液との反応により得られる生成物が好ましい。ここで、ニッケル塩としては、特に限定されるものではないが、硝酸ニッケル、塩化ニッケル等水溶性ニッケル塩が好ましい。また、アルカリ水溶液としては、特に限定されるものではないが、アンモニア水溶液が好ましい。
上記ニッケル塩水溶液とアルカリ水溶液を反応させる条件としては、特に限定されるものではないが、反応物の混合を図るためダブルジェット法等の方法が使用されるときには、反応中の溶液のpHを水酸化ニッケル粒子の等電点(約pH9.2)より低く保持することが好ましい。すなわち、9.2近傍をさけ、8.7以下が好ましく、8.4以下がより好ましい。これにより、反応中に水酸化ニッケル粒子の凝集を防ぐことができるので、より分散性が良好な微粒ニッケル粉末が得られる。
上記反応に際して、特に限定されるものではないが、高濃度の反応系で均一な大きさの粒子を得るためには、水酸化ニッケル粒子からなる種晶を用いることが、好ましい。この際、種晶としては、超希薄な反応系であらかじめ合成された、粒径が均一で目標の水酸化ニッケル粒子と同一形状の種晶を用いる。例えば、種晶として用いる均一な水酸化ニッケル粒子を製造する際には、ニッケル塩水溶液とアルカリ水溶液の濃度をいずれも0.1mol/L以下、好ましくは0.03mol/L以下の初期濃度に調整して反応させる。
種晶の存在下ニッケル水酸化物粒子を製造する反応系においては、種晶が分散された液中へ、ニッケル塩水溶液とアルカリ水溶液をそれぞれ供給して、粒子を成長させることが好ましい。
上記反応後に生成された水酸化ニッケル粒子の懸濁液は、特に限定されるものではないが、室温でエージング処理されるか、又は加熱エージング処理されることが、粒子表面を平滑にするため好ましい。
(2)工程(A)
上記工程は、上記ニッケル化合物粒子にゼラチンを吸着させてゼラチン被覆ニッケル化合物を形成させる工程である。ここで、ゼラチン被覆ニッケル化合物は、濾過、洗浄、及び乾燥を行ない分離される。
上記ニッケル化合物粒子にゼラチンを吸着させる方法としては、特に限定されるものではないが、ニッケル化合物粒子をゼラチン水溶液に分散させ、水溶性高分子であるゼラチンを化学吸着させる方法が好ましい。
上記ゼラチン被覆ニッケル化合物粒子中のゼラチンの吸着量は、特に限定されるものではないが、ニッケル化合物とゼラチンの全量に対して重量濃度で1.7%以上が好ましい。すなわち、ゼラチンの吸着量が重量濃度で1.7%未満では、工程(C)で得られる微粒ニッケル粉末のニッケルの還元率が不十分である。
(3)工程(B)
上記工程は、工程(A)で得られたゼラチン被覆ニッケル化合物を不活性ガス雰囲気下に加熱処理して、ニッケル化合物を金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換させる工程である。これによって、ニッケル化合物粒子の金属化が行なわれ、金属ニッケルを含む微粒子を生成される。
上記工程で用いる加熱温度は、特に限定されるものではないが、300〜500℃が好ましく、350〜450℃がより好ましい。これによって、還元性ガスを供給することなく金属ニッケルが生成する。すなわち、300℃未満では、還元速度があまりにも遅い。一方、500℃を超えると、粒子間の焼結が顕著になる。
上記工程で板状の形状を有する微粒ニッケル粉末を製造する場合には、上記ニッケル化合物粒子として板状の形状を有する水酸化ニッケル粒子を用いることが好ましい。これにより、原料の水酸化ニッケル粒子の形状を実質的に維持した金属ニッケル粒子を含む粉末を得ることができる。
上記工程で、金属化率が70%以上の微粒ニッケル粉末を得ることができる。
(4)工程(C)
上記工程は、工程(B)で得られた金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子を工程(B)の加熱温度より低い温度で還元性ガス雰囲気下に加熱処理して金属ニッケル微粒子に還元する工程である。これによって、ニッケルの金属化が進行する。このとき、従来のゼラチン吸着処理を施さないニッケル化合物粒子の水素還元の場合に比べて、その還元温度を低下せしめ、かつ還元速度を増大させることにより、この工程での焼結を防止することができる。
上記工程で用いる加熱温度としては、特に限定されるものではないが、150〜240℃が好ましく、190℃程度がより好ましい。すなわち、粒子同士の焼結を防ぐためには、前工程(B)での加熱温度より低い温度が望ましく、また、ニッケルの金属化を完全に行なうため、上記の温度が選ばれる。
上記工程で板状の形状を有する微粒ニッケル粉末を製造する場合には、上記ニッケル化合物粒子として板状の形状を有する水酸化ニッケル粒子を用いることが好ましい。すなわち、原料の水酸化ニッケル粒子の形状を実質的に維持した金属ニッケル粒子を製造することができる。
上記工程で、ニッケルの金属化率としては、90%以上が得られる。
(5)微粒ニッケル粉末
本発明の製造方法において、原料として用いるニッケル化合物粒子の形状を調製すれば、容易に形状制御を行なうことができる。すなわち、扁平で、特に六角板状で粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する水酸化ニッケル粒子を用いることにより、扁平又は六角板状の形状を有し、粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒ニッケル粉末が得られる。
例えば、板状の形状を有する水酸化ニッケル粒子を用いることにより、工程(B)において、1粒子の最大投影直径が30〜300nmであり、50nm以下の厚さを有する、1粒子が金属ニッケルと酸化ニッケルの混合物から構成される板状ニッケル粉末を得ることができる。また、工程(C)で、1粒子の最大投影直径が30〜300nmであり、50nm以下の厚さを有する板状金属ニッケル粉末を得ることができる。
上記微粒ニッケル粉末は、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用として特性的及び寸法的な信頼性が十分得られるので好適である。特に、板状粒子においては、その粒径は従来どおりのサブミクロンであり、かつその厚さ方向が数十nmであるので、ペースト工程等での取り扱い性が良く、厚さ方向の積層数を上げることができる新規の材料である。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた還元度の測定、粒子観察の方法及び粒度分布の評価方法は、以下の通りである。
(1)還元率の測定:TGA装置(Perkin Elmer製)を用いて、重量減少量から算出した。
(2)粒子観察:JEOL製FE−SEM JSM−7400Fを用いて、SEM像を得て粒子の形状と大きさを観察した。
(3)粒度分布測定:Brookhaven Instruments Corporation製のZetaPlusで測定した。
(実施例1)
ゼラチンを吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理して、金属ニッケルを得た。
まず、水酸化ニッケル粒子を以下の手順で合成した。濃度0.02mol/Lの硝酸ニッケル水溶液と濃度0.04mol/LのNHOH水溶液を混合し得られた懸濁液を95℃に保持したオーブン中で約5時間エージング処理した。その後、得られた固形分を濾過分離後、真空中110℃で12時間以上乾燥させ、水酸化ニッケル粒子を得た。
次に、ゼラチン吸着処理を以下の手順で行なった。
まず、25mLの蒸留水中に水酸化ニッケル粒子1.8gを分散させた懸濁液に、濃度0.4重量%のゼラチン水溶液25mLを添加した後、室温で30分間以上保持した後、これを濾過した。なお、最終的なゼラチン水溶液の濃度は、0.2重量%となる。続いて、濾過分離したゼラチンを粒子上に吸着した水酸化ニッケル粒子を、蒸留水1L中に再分散させ、再度濾過を行った後、110℃で12時間以上乾燥して、ゼラチンを被覆した水酸化ニッケル粒子を得た。ここで、ゼラチンの吸着量は4.4重量%であった。
次いで、TGA分析として、ゼラチンを粒子上に吸着した水酸化ニッケル粒子を窒素ガス中で400℃まで加熱した後、冷却し、重量減少曲線を求めた。結果を図1に示す。図1は、ゼラチンを粒子上に吸着した水酸化ニッケル粒子の熱重量変化を表す。図1より、重量減少から算出されたニッケルの組成はその形態がNiO0.66であり、窒素ガス中での加熱により水酸化ニッケルは完全には脱水和されていないが還元されていることが分かる。
また、加熱処理後の微粒子をTGA装置から取り出し、粉末X線回折のため、酸化しないように、少量のパラフィン油が付いた状態でペースト状にした。結果を図2に示す。図2は、加熱処理後の微粒子の粉末X線回折パターンを示す。比較のため、試薬の水酸化ニッケル粒子を窒素ガス中400℃まで昇温して得たものの回折パターン(「ゼラチン0%」と表示している。)も示す。図2より、粒子上にゼラチン吸着処理を施した水酸化ニッケル粒子から得られた微粒子では、酸化ニッケル(NiO)回折ピーク以外に、金属ニッケルに対応するピークが同定される。したがって、前記加熱処理後の微粒子は、34モル%のNiOが金属化されている、酸化ニッケルと金属ニッケルの混合物であることが分かる。
以上より、本発明の製造方法にしたがって、ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、低温度でニッケルの金属化を行なうことができることが分かった。
(実施例2、参考例1)
ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理して、ニッケルの金属化する際のゼラチン吸着量の影響を検証した。
ゼラチン吸着処理で用いたゼラチン水溶液の濃度を変えて、ゼラチンを吸着した水酸化ニッケル粒子のゼラチン吸着量を、1.6、4.4、又は7.9重量%に変化させたこと、及びゼラチンを吸着した水酸化ニッケル粒子の加熱処理において、加熱最高温度を、300〜450℃の間で変化させたこと以外は実施例1と同様に行ない、ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を調製した。次に、各試料のTGAによる重量減少曲線を得て、それぞれ加熱処理後の微粒子のニッケル1モル当たりの酸素モル数を表すモル数基準での酸素含有量を求めた。結果を図3に示す。図3は、ゼラチン吸着量を1.6、4.4、又は7.9重量%に変化させた場合のゼラチンを吸着した水酸化ニッケル粒子の加熱最高温度と加熱処理後の微粒子のモル数基準での酸素含有量の関係を表す(実施例2)。なお、参考例として、実施例1と同様の手順で合成した水酸化ニッケル粒子を用いてゼラチン処理を行なわないで加熱処理したときの関係も示す(参考例1)。
図3より、ゼラチン処理をしない水酸化ニッケル粒子では、最高加熱温度を500℃まで上昇しても、NiOにまでは分解しておらず、酸化ニッケルの還元は全く起きないことが分かる(参考例1)。一方、ゼラチン処理を施した水酸化ニッケル粒子では、最高温度の上昇に伴い、酸素含有量が低下し金属化が進行すること、及びゼラチン吸着量の増加に伴い、酸素含有量が低下し金属化がさらに進行していることが分かる(実施例2)。例えば、ゼラチン吸着量7.9重量%、及び最高加熱温度450℃の条件では、ニッケルの組成はNiO0.27であり、窒素ガス中での加熱により73モル%のNiOが金属化されていることが分かる。
以上より、本発明の製造方法にしたがって、ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、低温度で効率良くニッケルの金属化を行なうことができることが分かった。
(実施例3)
実施例2で得られた粒子上にゼラチン処理を施した水酸化ニッケル粒子(ゼラチン吸着量:1.6、4.4、又は7.9重量%)を窒素ガス中で加熱処理して得られた微粒子を用いて、TGA装置(Perkin Elmer製)で水素ガスによる還元処理を行ない、得られた微粒ニッケル粉末の酸素含有量を求めた。なお、還元は、水素濃度5容量%の水素―窒素混合ガス下、温度190℃で時間150分間で行なわれた。結果を図4に示す。図4は、ゼラチン吸着量が1.6、4.4、又は7.9重量%における、窒素ガス中加熱処理での最高加熱温度と水素/窒素混合ガス下での還元で得られた微粒ニッケル粉末のニッケル1モル当たりの酸素モル数を表すモル数基準での酸素含有量の関係を表す。
図4より、ゼラチン吸着量の増加に伴い、還元率が増加する傾向があり、ゼラチン吸着量4.4重量%以上で還元がほぼ完了することが分かる。このとき、ゼラチン吸着量における最適処理温度があるようであり、最適処理温度は、ゼラチン吸着量4.4重量%では350℃近傍、また7.9重量%では400℃近傍である。また、ゼラチン吸着量1.6重量%では、還元は進行するものの還元率が30%強であり、ゼラチンが不足していると考えられる。
以上より、本発明の製造方法にしたがって、ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理した後、水素ガス雰囲気下に加熱処理することにより、低温度で非常に効率良くニッケルの金属化を行なうことができることが分かった。
(実施例4)
水酸化ニッケル粒子の製造条件及びゼラチンの吸着処理条件を実施例1と同様に行ない得られたゼラチンの吸着量が4.4重量%の水酸化ニッケル粒子を用いて、下記の条件で加熱処理を行ない、還元率を求めた。また、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像による粒子観察と粒度分布測定を行なった。
得られた微粒ニッケル粉末は、92at%の金属ニッケルを含有していた。
また、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像を図5に示す。図5より、六角形状はほぼ完全に維持されており、エッジも非常にシャープである。また、粒子間の焼結もほとんど発生していないことが分かる。
また、粒度分布結果を図6にを示す。図6より、平均粒径は63nmであり、131nm以下の粒子が全粒子数の98%を占めていることが分かる。これらの値はFE−SEMで観察された一次粒子径とほぼ等しいといえる。
以上より、本発明の製造方法にしたがって、ゼラチンを粒子上に吸着したニッケル化合物粒子を不活性ガス雰囲気下に加熱処理した後、水素ガス雰囲気下に加熱処理することにより、焼結を進行させることなく劇的に低い加熱処理温度で、ニッケル化合物を金属ニッケルへ還元させることができることが分かった。
[加熱処理条件]
(a)流速45mL/minの窒素ガス中にて、50℃で3分間保持。
(b)50℃から350℃までを5℃/minの昇温速度で昇温。
(c)350℃から150℃まで5℃/minの冷却速度で冷却。
(d)流速45mL/minの水素濃度5容量%の水素―窒素混合ガス中にて、150℃から180℃まで0.5℃/minの昇温速度で昇温。
(e)180℃で150分間保持。
(f)180℃から100℃まで20℃/minで冷却。
(g)100℃から30℃まで10℃/minで冷却。
(h)流速45mL/minの窒素ガス中にて、30℃で15分間保持。
(i)流速20mL/minの空気中にて、30℃で5分間保持。
(実施例5)
水素―窒素混合ガス中での180℃での保持時間が1分間であること以外は実施例4と同様に行ない、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像による粒子観察を行なった。結果を図7に示す。図7より、使用した水酸化ニッケル粒子の基本的な形状である板状の六角形が維持されていることが分かる。
(実施例6)
水酸化ニッケル粒子の製造条件において、エージング処理条件として室温で2日間放置したこと以外はは実施例4と同様に行ない、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像による粒子観察を行なった。この粒子観察から、六角板状の微粒ニッケル粉末が得られることが分かった。
(実施例7)
水酸化ニッケル粒子の製造条件において、塩化ニッケル濃度0.02mol/LとNHOH濃度0.04mol/Lを含有する水溶液を調整したこと、及びエージング処理条件として室温で2日間放置したこと以外は実施例4と同様に行ない、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像による粒子観察を行なった。この粒子観察から、六角板状の微粒ニッケル粉末が得られることが分かった。
(実施例8)
水酸化ニッケル粒子の製造において下記の条件を用いたこと以外は実施例4と同様に行ない、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像による粒子観察を行なった。この粒子観察から、六角板状の微粒ニッケル粉末が得られることが分かった。
[水酸化ニッケル粒子の製造条件]
濃度0.03mol/Lの硝酸ニッケル水溶液と濃度0.06mol/LのNHOH水溶液の懸濁液を95℃に保持したオーブン中で約5時間エージング処理して得た水酸化ニッケル粒子を種晶とした。この種晶に、純水を加えて200mLの懸濁液とした。この懸濁液は0.15mol/Lのニッケル濃度である。この懸濁液に濃度1mol/Lの硝酸ニッケル水溶液とNHOH濃度1.8mol/Lのアンモニア水溶液を1mL/min1の速度で190分間供給した。反応中のpHが8.5になるように各溶液の送液速度を微調整して制御した。
(比較例1)
実施例1と同様の方法により、乾燥された水酸化ニッケル粒子を得た。この水酸化ニッケル粒子を用いて、TGA装置(Perkin Elmer製)で水素ガスによる還元処理を行ない、得られた微粒ニッケル粉末の還元度を重量減少量から求めた。また、FE−SEM像により粒子観察を行なった。なお、還元処理条件としては、水素濃度5容量%の水素―窒素混合ガス下、2段階の昇温パターンで加熱処理した。まず、275℃まで5℃/minの昇温速度で昇温し4分間保持後、再度350℃まで2℃/minの昇温速度で昇温し60分間保持したのち、30℃まで冷却した。
得られた微粒ニッケル粉末は、79at%の金属ニッケルを含有した。
また、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像を図8に示す。図8より、粒子は変形が大きく、もはや六角形板状ではなく、さらに、粒子間の焼結も顕著であった。
(比較例2)
実施例1と同様の方法により、乾燥された水酸化ニッケル粒子を得た。この水酸化ニッケル粒子を用いて、TGA装置(Perkin Elmer製)を使用して、還元開始温度を下げるために、加熱処理を2段にして行なった。ここで、1段目は窒素ガス中で水酸化ニッケルをNiO・nHOまで分解し、その後、水素濃度5容量%の水素―窒素混合ガス下で還元処理することを狙った。1段目の最高加熱温度を下げることにより、還元開始温度を下げることができるので、1段目の最高加熱温度を290℃とした。このとき、2段目の還元は約220℃から開始されるが、還元温度260℃で還元時間20時間の還元条件では還元は終了しなかった。
得られた微粒ニッケル粉末の還元率は70%であった。
また、得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像を図9に示す。図9より、粒子間の焼結が明確に認められる。
以上より、窒素ガス中加熱温度を下げることにより還元開始温度を下げることはできるが、この方法により還元時の焼結を防ぐことはできないことが分かる。
以上より明らかなように、本発明の微粒ニッケル粉末の製造方法は、焼結を防止するため低温度で金属化することができる効率的な微粒ニッケル粉末の製造方法である。さらに、原料として用いるニッケル化合物粒子の形状を調製すれば、容易に形状制御を行なうことができるので、有用である。それにより得られる微粒ニッケル粉末は、扁平で、特に六角板状で粒径のバラツキが少ない均一な厚さを有する微粒粉末であるので、高容量積層セラミックスコンデンサ内部電極用として好適である。
実施例1のゼラチンを粒子上に吸着した水酸化ニッケル粒子の熱重量変化を表す図である。 実施例1の加熱処理後の微粒子の粉末X線回折パターンを示す図である。 実施例2のゼラチン吸着量を変化させた場合のゼラチンを吸着した水酸化ニッケル粒子の加熱最高温度と加熱処理後の微粒子の酸素含有量の関係を表す図である。 実施例3の各ゼラチン吸着量における、窒素ガス中加熱処理での最高加熱温度と水素還元で得られた微粒ニッケル粉末の酸素含有量の関係を表す図である。 実施例4で得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像である。 実施例4で得られた微粒ニッケル粉末の粒度分布結果を表す図である。 実施例5で得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像である。 比較例1で得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像である。 比較例2で得られた微粒ニッケル粉末のFE−SEM像である。

Claims (18)

  1. 事前に形成された異なる大きさと形状を有するニッケル化合物粒子にゼラチンを吸着させてゼラチン被覆ニッケル化合物を形成させる工程(A)と、工程(A)で製造されたゼラチン被覆ニッケル化合物を不活性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、該ゼラチン被覆ニッケル化合物を金属ニッケルと酸化ニッケルを含む微粒子に変換させる工程(B)とを含むことを特徴とする微粒ニッケル粉末の製造方法。
  2. さらに、工程(B)に続いて、前記微粒子を工程(B)の加熱温度より低い温度で還元性ガス雰囲気下に加熱処理することにより、微粒子中の酸化ニッケルを還元する工程(C)を含むことを特徴とする請求項1に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  3. 前記事前に形成されたニッケル化合物粒子の形状が、工程(B)における転換又は工程(C)における還元の後に保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  4. 前記事前に形成されたニッケル化合物粒子は、水酸化ニッケル粒子であることを特徴とする請求項1〜3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  5. 前記水酸化ニッケル粒子は、ニッケル塩水溶液をアルカリ水溶液に混合し反応により得られる生成物であることを特徴とする請求項4に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  6. 前記水酸化ニッケル粒子の懸濁液は、撹拌状態のままで室温でエージング処理されることを特徴とする請求項5に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  7. 前記水酸化ニッケル粒子の懸濁液は、撹拌状態のままで加熱下にエージング処理されることを特徴とする請求項5に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  8. 前記反応は、反応溶液のpHを水酸化ニッケル粒子の等電点より低く保持しながら行われることを特徴とする請求項5に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  9. 前記反応は、事前に形成された水酸化ニッケル粒子からなる種晶の存在下で行われることを特徴とする請求項5に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  10. 前記種晶は、細かく分散した均一な形状を有する水酸化ニッケルを合成するため、濃度が0.1mol/L以下に調整されたニッケル塩水溶液をアルカリ水溶液と混合させることにより調製されることを特徴とする請求項9に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  11. 前記事前に形成されたニッケル化合物粒子の形状は、板状であることを特徴とする請求項1〜3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  12. 前記ゼラチン被覆ニッケル化合物中のゼラチン量は、ニッケル化合物とゼラチンの全量に対して重量濃度で1.7%以上であることを特徴とする請求項1〜3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  13. 工程(A)は、事前に形成されたニッケル化合物粒子をゼラチン水溶液中に分散させることにより行われることを特徴とする請求項1〜3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  14. 工程(B)の加熱温度は、300〜500℃であることを特徴とする請求項1〜3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  15. 工程(C)の加熱温度は、150〜240℃であることを特徴とする請求項2又は3に記載の微粒ニッケル粉末の製造方法。
  16. 請求項1又は2に記載の製造方法により得られる微粒ニッケル粉末。
  17. 扁平な形状を有し、粒径のバラツキが少なく均一な厚さを有することを特徴とする請求項16に記載の微粒ニッケル粉末。
  18. 1粒子の最大投影直径が30〜300nmであり、かつ50nm以下の厚さを有する板状金属ニッケル粉末であることを特徴とする請求項16に記載の微粒ニッケル粉末。
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