JP4661641B2 - 静電潜像現像用トナー、その製造方法、及び静電荷像現像用現像剤。 - Google Patents
静電潜像現像用トナー、その製造方法、及び静電荷像現像用現像剤。 Download PDFInfo
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Description
しかし、一方、これらと比較すると、小型・軽量とはならないが、その本来持つ高速出力性、普通紙対応などからオフィス使用では依然として電子写真方式が主流である。電子写真において、カラー画像を高速に出力する画像形成装置としては、感光体、現像器などからなり潜像形成・現像・転写を行う画像形成ユニットを色別に4つ備えたタンデム方式の画像形成装置が一般的である。
そこで、1つの画像形成ユニットでカラー画像の形成を可能とするために、1種のトナー粒子で必要な色に発色するトナーの提案がなされている(例えば、特許文献1〜4等参照)。これらのトナーの発色原理は、基本的に染料前駆体と顕色剤を画像情報に相当する外部刺激により反応させ、必要な色に発色させる。
これらのトナーは、光や熱といった外部刺激に応答性のマイクロカプセルを含有するインク層を予めコーティングした記録紙の技術(例えば、特許文献5等)を利用したものである。なお、このような光や熱といった外部刺激に応答性のマイクロカプセルを含有するインク層を予めコーティングした記録紙の技術としては、この他にも様々なものが提案されている(例えば、特許文献6,7等参照)
このトナーでは、カプセル壁として特定波長の光を照射した際に物質透過性が増大する光異性化物質を用いたり、共振周波数の超音波を印加した際に破壊されるカプセル壁を用いることにより、光の照射や超音波を印加した際に、カプセル内外に存在する2種類の反応性物質が反応して発色する。
このため、タンデム方式のような4つの画像形成ユニットを備えた装置よりも、より簡単な構成の装置を用いて良好なフルカラー画像形成を容易に得ることができる。しかし、これらのトナーの作製方法を具体的に示した提案はない。
しかし、光応答性の光異性化物質から構成されるカプセル壁の物質透過性を、光異性化反応を利用して制御しているため、長期に渡ってトナーを保管した場合にトナーが自発的に発色してしまう可能性がある。これに加えて、画像形成後は、室内の蛍光灯や日光等の光刺激に画像が曝されるため、光の強度や波長によってはカプセル壁の開口が再び起こることも予想される。このように画像形成後も光刺激に対して可逆的に応答する可能性のあるマイクロカプセルが画像中に含まれる場合、一旦形成された画像が変色し、カラーバランスが崩れてしまう可能性が大きい。
さらに、超音波などの外部刺激で、カプセル壁を破壊し、発色させた場合は、画像形成後でも高温環境下などで発色が進行するため、やはり、画像のカラーバランスが崩れてしまう可能性がある。
<1>
互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御されることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
前記光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルを含み、前記第1成分が前記マイクロカプセル内に含まれ、前記第2成分が前記光硬化性組成物中に含まれることを特徴とする<1>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記マイクロカプセルが、加熱処理により前記マイクロカプセル内外の物質拡散を可能とする熱応答性マイクロカプセルであることを特徴とする<2>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記マイクロカプセルが、前記第1成分を含む芯部と、該芯部を被覆する外殻とを有し、前記外殻が熱可塑性材料からなることを特徴とする<2>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記光硬化性組成物中に前記第2成分が含まれ、前記第2成分がその分子中に光重合性基を有することを特徴とする<2>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記光硬化性組成物を未硬化状態のまま加熱することによって前記第1成分と前記第2成分とを反応させて発色させることを特徴とする<1>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を2つ以上有する<2>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記2以上の発色部が、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部を含むことを特徴とする<7>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記2種類以上の発色部が、イエロー色に発色可能なイエロー発色部と、マゼンタ色に発色可能なマゼンタ発色部と、シアン色に発色可能なシアン発色部とを含むことを特徴とする<8>に記載の静電潜像現像用トナー。
結着樹脂を主成分とする母材を有し、
前記母材中に、前記2以上の発色部の各々が粒子状に分散していることを特徴とする<7>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記粒子状に分散している発色部が、芯部と該芯部を被覆する外殻とを有し、前記外殻が非水溶性材料を含むことを特徴とする<10>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記2以上の発色部のうちの少なくともいずれか1の発色部が、少なくとも1以上の他の発色部と界面を形成するように隣接していることを特徴とする<7>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記1の発色部と前記他の発色部との界面に、非水溶性材料を含む層が形成されていることを特徴とする<12>に記載の静電潜像現像用トナー。
前記熱可塑性材料が非晶質樹脂であり、該非晶質樹脂のガラス転移温度が90〜200℃の範囲内であることを特徴とする<4>に記載の静電潜像現像用トナー。
凝集合一法を利用して作製されたことを特徴とする<1>に記載の静電潜像現像用トナー。
湿式製法を利用して作製され、且つ、前記湿式製法における最高プロセス温度が90℃以下であることを特徴とする<1>に記載の静電潜像現像用トナー。
互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御される
トナーを湿式製法を利用して作製することを特徴とするトナー製造方法。
前記光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルを含み、前記第1成分が前記マイクロカプセル内に含まれ、前記第2成分が前記光硬化性組成物中に含まれることを特徴とする<17>に記載のトナー製造方法。
前記湿式製法が凝集合一法を含むことを特徴とする<17>に記載のトナー製造方法。
前記湿式製法における最高プロセス温度が90℃以下であることを特徴とする<17>に記載のトナー製造方法。
第1成分を含むマイクロカプセルを分散させたマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
前記第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、第1の融合粒子を得る第1の融合工程とを経ることにより、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の感光・感熱カプセル分散液を調整した後、
前記2種類以上の感光・感熱カプセル分散液と、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液とを混合した混合溶液中にて、第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、
前記第2の凝集粒子を含む混合溶液を加熱して、第2の融合粒子を得る第2の融合工程とを経て、前記トナーを作製することを特徴とする<18>に記載のトナー製造方法。
第1成分を含むマイクロカプセルを分散させた第1のマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた第1の光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
前記凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、感光・感熱カプセルを得る第1の融合工程とを経ることにより、感光・感熱カプセル分散液を調整した後、
前記感光・感熱カプセル分散液に、第1成分を含むマイクロカプセルを分散させた第2のマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた第2の光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液を添加して、前記感光・感熱カプセル表面に、前記感光・感熱カプセルと異なる色に発色可能な感光・感熱層を形成する感光・感熱層形成工程と、
該感光・感熱層形成工程を経た後の原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液を添加して、前記感光・感熱層表面に前記樹脂粒子を付着させて被覆層を形成する被覆層形成工程と、
前記感光・感熱層表面に前記樹脂粒子を付着させて被覆層が形成された第2の凝集粒子を含む原料分散液を加熱して、融合粒子を得る第2の融合工程とを経て、前記トナーを作製することを特徴とする<18>に記載のトナー製造方法。
前記感光・感熱層形成工程、前記被覆層形成工程および前記第2の融合工程をこの順に順次実施するプロセスを、更に1回以上繰り返し、
且つ、各々の感光・感熱層形成工程を経て形成された2以上の感光・感熱層および前記感光・感熱カプセルの発色可能な色が互いに異なることを特徴とする<22>に記載のトナー製造方法。
互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御される
トナーを有することを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
像担持体表面を帯電する帯電工程と、前記像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤を用いて現像しトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像に画像情報の色成分情報に対応した光による発色情報を付与する発色情報付与工程と、露光後の前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写工程と、前記記録媒体表面のトナー像を加熱加圧して定着および発色させて画像を形成する定着発色工程とを含み、
前記トナーが、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物とを含む発色部を1種類以上有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御され、
前記画像情報の色成分情報に対応した光が、前記1種類以上の発色部の各々に含まれる光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光を含むことを特徴とする画像形成方法。
前記定着発色工程を経て得られた前記画像に光を照射する光照射工程を含むことを特徴とする<25>に記載の画像形成方法。
前記トナーが有する1種類以上の発色部が、イエローに発色可能なイエロー発色部、マゼンタに発色可能なマゼンタ発色部、および、シアンに発色可能なシアン発色部の3種類の発色部を含むことを特徴とする<25>に記載の画像形成方法。
本発明の静電潜像現像用トナー(以下、「トナー」と略す場合がある)は、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御されることを特徴とする。
従って、本発明のトナーを用いれば従来の着色剤を含むトナーを用いることなく画像が形成できる。
しかしながら、本発明においては、外部刺激が、発色可能な状態の第1成分および第2成分を発色させる発色刺激と、この発色刺激が付与される前の第1成分および第2成分を、発色可能な状態、または、発色不可能な状態に制御する制御刺激とを含むものであることが好ましい。
この場合、制御刺激は特定波長の光(以下、「発色情報付与光」と称す場合がある)の照射であり、発色刺激は加熱処理であることが好ましい。
このため、これらの2種類の成分は、その種類毎に、外部刺激が付与されない限り互いの領域への物質拡散が困難な異なるマトリックス内に含まれていることが好ましい。
このように外部刺激が付与されない状態での物質拡散を阻害して、トナーの保管時や製造時における自発的な発色を防止するためには、2種類の成分の一方の成分が第1のマトリックスに含まれ、他方の成分が第1のマトリックス外(第2のマトリックス)に含まれ、いずれか一方のマトリックスが光硬化性組成物から構成される。
また、第1のマトリックスと第2のマトリックスとの間には、外部刺激が付与されない限り両マトリックス間の物質の拡散が阻害されると共に、外部刺激が付与された際には、刺激の種類、強度や、組み合わせに応じて両マトリックス間の物質の拡散を可能とするような機能を持つ第3のマトリックス(通常は膜)が設けられることが好ましい。
この場合、本発明のトナーは、光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルを含み、第1成分および第2成分のうち、いずれか一方がマイクロカプセル内に、他方が光硬化性組成物中に含まれることが好ましい。この場合、マイクロカプセル内部が第1のマトリックス、マイクロカプセルの外殻が第3のマトリックス、マイクロカプセル外(光硬化性組成物)が第2のマトリックスに相当する。
また、マイクロカプセルは、光の照射や圧力などの刺激の付与によってマイクロカプセル内外の物質拡散を可能とするものでもよいが、加熱処理によりマイクロカプセル内外の物質拡散を可能とする(外殻の物質透過性が増大する)熱応答性マイクロカプセルであることが特に好ましい。
なお、刺激が付与された際のマイクロカプセル内外の物質拡散は、画像形成時の発色濃度の低下を抑制したり、高温環境下に放置された画像のカラーバランスの変化を抑制する観点からは、不可逆的なものであることが好ましい。それゆえ、マイクロカプセルを構成する外殻は、加熱処理や光照射等の刺激の付与による軟化、分解、溶解(周囲の部材への相溶)、変形等により、物質透過性が不可逆的に増大する機能を有することが好ましい。
しかしながら、これら3つの態様の中でも、特に第1の態様であることが好ましい。なお、以下の本発明のトナーの説明においては、基本的に第1の態様のトナーを前提としてより詳細に説明するが、以下に説明する第1の態様のトナーの構成、材料、製法等は、第2の態様や第3の態様のトナーにおいても、勿論、利用/転用可能である。
すなわち、この場合、第1成分と第2成分との反応の制御(発色反応制御)を行うために付与される外部刺激が、反応可能な状態の第1成分と第2成分とを反応(発色反応)させる発色刺激と、この発色刺激が付与される前の第1成分と第2成分の反応(発色反応)を、発色刺激が付与された際に発色可能な状態または発色不可能な状態に制御する制御刺激とを含み、制御刺激として発色情報付与光の照射を用い、発色刺激として加熱処理を用いる。
このような機能を達成するためには、光硬化性組成物中に含まれる第2成分が、その分子中に光重合性基を有する物質であることが好ましい。また、この他にも光重合開始剤が含まれることがより好ましく、必要に応じてさらにその他の成分が含まれていてもよい。
これに対して、光硬化性組成物を硬化させる波長の発色情報付与光を照射して光硬化性組成物を硬化させると光硬化性組成物中に含まれる第2成分同士が重合してしまうため、光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が極めて困難となる。それゆえ、この状態でマイクロカプセル外殻の物質透過性の物質透過性を増大させるような刺激を付与しても、第2成分はマイクロカプセル中の第1成分と接触することができず、第1成分と第2成分との反応(発色反応)が不可能な状態(発色不可能な状態)が維持される。
従って、例えば、マイクロカプセルとして熱応答性マイクロカプセルを用いている場合には、発色情報付与光を照射して光硬化性組成物を硬化させて、トナーを発色不可能な状態に制御すれば、続いて加熱処理して熱応答性マイクロカプセル外殻の物質透過性が増大しても第1成分と第2成分とが反応できない。従って、例えば、発色前のトナーの色が無色透明であれば、この状態が安定的に維持されることになる。
一方、光硬化性組成物が未硬化の状態、すなわちトナーが発色可能な状態で加熱処理すれば熱応答性マイクロカプセル外殻の物質透過性が増大して第1成分と第2成分とが反応し、トナーが所定の色に発色し、この発色状態を安定的に維持できる。
それゆえ、発色反応の制御が容易で画像形成時の発色濃度の確保や、画像形成後のカラーバランスの変化の抑制が容易である。加えて、マイクロカプセル外殻の物質透過性の増大も不可逆的なものとすることにより、より一層精緻な制御が可能となる。更に、発色濃度の階調は、不可逆的な反応である光硬化性組成物の硬化(重合)度合いにより制御できるため、発色濃度の階調制御も極めて容易である。
また、トナーを発色させたくない場合には、加熱処理等の発色刺激の付与によりマイクロカプセル外殻の物質透過性の増大させる前に、発色情報付与光を照射して光硬化性組成物を硬化させれば、発色不可能な状態を安定して維持できる。
次に、本発明のトナーの好適な構造について、本発明のトナーが、上述した光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む場合についてより詳細に説明する。
この場合、本発明のトナーは、光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を1つのみ有するものであってもよいが、2つ以上有することが好ましい。ここで、本発明において、「発色部」とは、外部刺激が付与された際に、特定のひとつの色に発色可能な連続した領域を意味する。
なお、トナーに2以上の発色部が含まれる場合、同じ色に発色可能な1種類の発色部のみがトナー中に含まれていてもよいが、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部がトナー中に含まれることが特に好ましい。この場合ひとつのトナー粒子の発色可能な色は、前者の場合は1種類のみに限定されるが、後者の場合は2種類以上とすることができる。
この場合、例えば、外部刺激の付与によりいずれか1種類の発色部のみが発色した場合には、トナーは、イエロー、マゼンタ、あるいは、シアンのいずれかの色に発色することができ、いずれか2種類の発色部が発色した場合には、これら2種類の発色部の発色した色を組み合わせた色に発色することができ、ひとつのトナー粒子で、多様な色を表現することが可能となる。
すなわち、この場合、発色部の種類毎に、発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長が異なるため、制御刺激として、発色部の種類に応じた波長の異なる複数種の発色情報付与光を用いればよい。なお、発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長を異なるものとするには、発色部の種類毎に異なる波長の光に感応する光重合開始剤を光硬化性組成物中に含有させることが好適である。
なお、発色情報付与光の波長としては、可視域の波長から選択することもできるが、紫外域や赤外域の波長から選択してもよい。発色情報付与光の波長を可視域からではなく紫外域から選択することによって、短波長であることよりビーム径が絞りやすいメリットを有する(高精細が可能)。このような波長の光源としては、波長変換固体SHGレーザ(基本波長を1/2に変換する)や、ガスレーザがある。
また、発色情報付与光の波長を可視域からではなく赤外域から選択することによって従来から知られるごとく発光素子自体の値段が安く、高出力のものが得られやすいメリットがある。
感光・感熱カプセルは、マイクロカプセルや光硬化性組成物を含む芯部と、該芯部を被覆する外殻とを有し、この外殻は、後述するトナーの製造過程や、トナーの保管時において、感光・感熱カプセル内のマイクロカプセルや光硬化性組成物を感光・感熱カプセル外に漏れないように安定して保持できるものであれば特に限定されない。
しかしながら、本発明においては、後述するトナーの製造過程において、第2成分が外殻を透過して感光・感熱カプセル外のマトリックスへ流出したり、他の色に発色可能な感光・感熱カプセル中の第2成分が外殻を透過して流入したりするのを防ぐために非水溶性樹脂からなる結着樹脂や離型材等の非水溶性材料を主成分として含むものであることが好ましく、スチレンーアクリル共重合体、ポリエステル等の非水溶性樹脂を用いることが特に好適である。
融点やガラス転移温度が上述した範囲を下回る場合には、トナーの製造過程における加熱により外殻が軟化してしまう場合があり、融点やガラス転移温度が上述した範囲を上回る場合には、画像形成時に、発色刺激の付与と定着とを兼ねた加熱処理を実施しても外殻が軟化しないため、発色が困難になるか、定着温度を高めに設定しなければならず、エネルギーの消費量が大きくなってしまう場合がある。
このような態様としては、例えば、(1)コア層を形成する感光・感熱層と、このコア層を被覆するように、コア層上に順次積層された1以上の感光・感熱層とからなる態様(以下、「同心円構造」と称す場合がある)や、(2)トナーを所定の方向から切断した場合に得られた断面が、帯状に積層された2以上の感光・感熱層からなる態様(以下、「ストライプ構造」と称す場合がある)、あるいは、(3)トナーを所定の方向から切断した場合に得られた断面が、トナーの中心を基点に扇状に区分され、各々の扇状のエリアが感光・感熱層からなる態様(以下、「扇構造」と称す場合がある)。
なお、同心円構造、ストライプ構造、扇構造のいずれにおいても、界面を成すように隣接する2つの感光・感熱層の間には、上述した感光・感熱カプセルの外殻を構成する材料を含む中間層が設けられていることが特に好ましい。また、中間層には従来の顔料等の着色剤を用いたトナーと同様に離型剤や、種々の添加剤が含まれていてもよい。また、これら3種のトナーの最表面には、結着樹脂を含む被覆層が設けられていることが好ましい。
図1〜4中、10、12、14、16はトナー、20は第1の発色部、22は第2の発色部、24は第3の発色部、26は母材、30は第1の感光・感熱層、32は第2の感光・感熱層、34は第3の感光・感熱層を表す。なお、図1〜4は、トナーの主要部のみを示したものであり、隣接する2つの感光・感熱層の間に設けられる中間層、トナーの最表面に設けられる被覆層などについては記載を省略してある。
また、図2に示すトナー12は、コア層を形成する第1の感光・感熱層30と、このコア層を成す第1の感光・感熱層30上に順次積層された第2の感光・感熱層32および第3の感光・感熱層34からなり、図3に示すトナー14は、帯状の第2の感光・感熱層32と、この第2の感光・感熱層32を両側に配置された帯状の第1の感光・感熱層30および第3の感光・感熱層34とからなり、図4に示すトナー16は、トナー16の中心部を基点として扇状に3等分された3つの領域の各々が、3つの感光・感熱層30、32、34からなるものである。図2〜4に示すトナー12,14,16においては、3つの感光・感熱層30、32、34の各々が、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンに発色可能である。
次に、本発明のトナーに用いられるトナー構成材料や、各トナー構成材料を調整する際に用いる材料・方法等について以下により詳細に説明する。
この場合、本発明のトナーには、第1成分、第2成分、第1成分を含むマイクロカプセル、第2成分を含む光硬化性組成物が少なくとも用いられ、光硬化性組成物中には光重合開始剤が含まれることが特に好ましく、種々の助剤等が含まれていてもよい。また、マイクロカプセル内(芯部)には第1成分が固体状態で存在していてもよいが、溶媒と共に存在していてもよい。
なお、第1成分としては、電子供与性無色染料又はジアゾニウム塩化合物等が用いられ、第2成分としては光重合性基を有する電子受容性化合物又は光重合性基を有するカプラー化合物等が用いられる。
以上に列挙した材料に加えて、更に、従来の着色剤を用いたトナーを構成する材料と同様の各種材料;結着樹脂、離型剤、内添剤、外添剤等を必要に応じて適宜利用することができる。以下、各材料等についてより詳細に説明する。
第1成分および第2成分の組合せとしては、下記(ア)〜(ツ)の組合せを好適に挙げることができる(下記例において、それぞれ前者が第1成分、後者が第2成分を表す。)。
(イ)ジアゾニウム塩化合物とカップリング成分(以下、適宜「カプラー化合物」と称する。)との組合せ。
(ウ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機酸金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(エ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(オ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
(キ)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ク)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機酸金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ケ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(コ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
(シ)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成するもの。
(ス)ホルマザン化合物と還元剤および/又は金属塩との組合せ。
(セ)保護された色素(又はロイコ色素)プレカーサと脱保護剤との組合せ。
(ソ)酸化型発色剤と酸化剤との組合せ。
(タ)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類との組合せ。(フタロシアニンが生成する組合せ。)
(チ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類との組合せ(着色顔料が生成する組合せ)。
(ツ)顔料プレカーサーと酸または塩基との組合せ(顔料が形成する組合せ)。
上記に列挙した本発明に用いられる第1成分としては、実質的に無色の電子供与性無色染料又はジアゾニウム塩化合物が好ましい。
具体的には、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ピリジン系、ピラジン系化合物、フルオレン系化合物等の各種化合物を挙げることができる。
シアン、マゼンタ、イエロー発色色素としては、米国特許第4,800,149号等に記載の各色素を使用することができる。さらに、イエロー発色色素用電子供与性無色染料としては、米国特許第4,800,148号等に記載の色素も使用することができ、シアン発色色素用電子供与性無色染料としては、特開平63−53542号等に記載の色素も使用することができる。
Ar−N2 + X-
〔式中、Arは芳香族環基を表し、X- は酸アニオンを表す。〕
本発明に用いる第2成分は、同一分子内に光重合性基および第1成分と反応して発色する部位とを有する実質的に無色化合物であり、光重合性基を有する電子受容性化合物又は光重合性基を有するカプラー化合物等の第1成分と反応して発色し、かつ光に反応して重合し、硬化するという両機能を有するものであれば全て使用することができる。
前記電子受容性化合物としては、特開平4−226455号に記載の3−ハロ−4−ヒドロキシ安息香酸、特開昭63−173682号に記載のヒドロキシ基を有する安息香酸のメタアクリロキシエチルエステル、アクリロキシエチルエステル、同59−83693号、同60−141587号、同62−99190号に記載のヒドロキシ基を有する安息香酸とヒドロキシメチルスチレンとのエステル、欧州特許29323号に記載のヒドロキシスチレン、特開昭62−167077号、同62−16708号に記載のハロゲン化亜鉛のN−ビニルイミダゾール錯体、同63−317558号に記載の電子受容性化合物等を参考にして合成できる化合物等が挙げられる。
これらの電子受容性基と重合性基とを同一分子内に有する化合物のうち、下記一般式で表される3−ハロ−4−ヒドロキシ安息香酸エステルが好ましい。
次に、本発明に用いる光重合開始剤について説明する。前記光重合開始剤は、発色情報付与光を照射することによりラジカルを発生して光硬化性組成物内で重合反応を起こし、かつその反応を促進させることができる。この重合反応により光硬化性組成物が硬化する。
但し、前記分光増感化合物と相互作用する化合物が、その構造内に300〜1000nmに最大吸収波長を有する色素部とボレート部との両構造を併せ持つ化合物であれば、前記分光増感色素を用いなくてもよい。
前記光重合開始剤をハイブリッド系で使用する場合には、フリーラジカル硬化剤に加えて、カチオン系光重合開始剤を挙げることもできる。前記カチオン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、米国特許第4950581号(第19欄、第17〜25行)に記載のパーオキサイド等のパーオキサイド化合物;米国特許第4950581号(第18欄、第60行〜第19欄10行)に記載の芳香族スルホニウム若しくはヨードニウム塩;(η6 −イソプロピルベンゼン)−(η5 −シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート等のシクロペンタジエニル−アレーン鉄(II)錯塩等を好適に挙げることができる。
この化合物を前記の分光増感化合物と共存させることにより、その分光吸収波長領域の照射光に敏感に感応し、高効率にラジカルを発生させうることから、高感度化が図れ、かつ紫外〜赤外領域にある任意の光源を用いてラジカルの発生を制御することができる。前記分光増感化合物と相互作用する化合物としては、有機系ボレート塩化合物又は以下の化合物等が挙げられる。
二種又はそれ以上の化合物の組合せとしては、例えば、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体とメルカプトベンズオキサゾール等との組合せ、米国特許第3427161号明細書に記載の4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンとベンゾフェノンとベンゾインメチルエーテルとの組合せ、米国特許第4239850号明細書に記載のベンゾイル−N−メチルナフトチアゾリンと2,4−ビス(トリクロロメルチ)−6−(4’−メトキシフェニル)−トリアゾールとの組合せ、特開昭57−23602号明細書に記載のジアルキルアミノ安息香酸エステルとジメチルチオキサントンとの組合せ、特開昭59−78339号明細書の4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンとベンゾフェノンとポリハロゲン化メチル化合物との三種組合わせ、等が挙げられる。
このボレート化合物IIは、その構造内に色素部とボレート部とを併せ持つ化合物であり、露光時に、色素部の光吸収機能により効果的に光源エネルギーを吸収し、かつボレート部のラジカル放出機能により重合反応を促進すると同時に、併存する分光増感化合物を消色するという3つの機能を有するものである。
前記光重合開始剤(1)の場合、光重合開始剤中には、光重合反応に必要な分光増感化合物/ボレート化合物Iの比(=1/1:モル比)に加え、さらにトナー内に残存する分光増感化合物を十分に消色するのに必要な量のボレート化合物Iを添加することが十分な高感度化と消色性能を得る点から特に好ましい。
即ち、分光増感色素/ボレート化合物Iの比は、1/1〜1/50の範囲で使用することが好ましく、1/1.2〜1/30の範囲で使用することがより好ましいが、1/1.2〜1/20の範囲で使用することが最も好ましい。前記の比が、1/1未満では十分な重合反応性と消色性を得ることができず、1/50を越えると、感光・感熱カプセル(又は感光・感熱層)の形成が困難になる場合があるため好ましくない。
また、光硬化性組成物には重合反応を促進する目的で、さらに助剤として、酸素除去剤(oxygen scavenger)又は活性水素ドナーの連鎖移動剤等の還元剤や連鎖移動的に重合を促進するその他の化合物を添加することもできる。
前記酸素除去剤としては、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト、第1銀塩又は酸素により容易に酸化されるその他の化合物が挙げられる。具体的には、N−フエニルグリシン、トリメチルパルビツール酸、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン酸が挙げられる。さらに、チオール類、チオケトン類、トリハロメチル化合物、ロフィンダイマー化合物、ヨードニウム塩類、スルホニウム塩類、アジニウム塩類、有機過酸化物、アジド類等も重合促進剤として有用である。
本発明では、電子供与性無色染料やジアゾニウム塩化合物のような第1成分をマイクロカプセルに内包して使用する。
マイクロカプセル化する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第2800457号、同28000458号に記載の親水性壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法、米国特許第3287154号、英国特許第990443号、特公昭38−19574号、同42−446号、同42−771号等に記載の界面重合法、米国特許第3418250号、同3660304号に記載のポリマー析出による方法、米国特許第3796669号に記載のイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号に記載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号、同4087376号、同4089802号に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025455号に記載のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079号に記載のモノマーの重合によるin situ法、英国特許第952807号、同965074号に記載の電解分散冷却法、米国特許第3111407号、英国特許第930422号に記載のスプレードライング法、特公平7−73069号、特開平4−101885号、特開平9−263057号に記載の方法等が挙げられる。
。具体的には、特開昭59−178451〜同59−178455号、同59−178457号、同60−242094号、同63−85633号、特開平6−194825号、同7−13310号〜同7−13311号、同9−106039号の各公報及び特願昭62−75409号明細書に記載の有機溶剤が挙げられる。また、カプセル化の際には、上記の有機溶媒を使用せずに、いわゆるオイルレスカプセルとしてもよい。前記有機溶媒の使用量としては、電子供与性無色染料100質量部に対し、1〜500質量部が好ましい。
ここで、非晶質樹脂を用いる場合には、そのガラス転移温度は90〜200℃の範囲内であることが好ましく、100〜150℃の範囲内であることがより好ましい。ガラス転移温度が90℃を下回る場合には、トナーの製造過程における加熱により外殻が軟化してしまう場合があり、200℃を超える場合には、画像形成時に、発色刺激と定着とを兼ねた加熱処理を実施しても外殻が軟化しないため、発色が困難になるか、定着温度を高めに設定しなければならず、エネルギーの消費量が大きくなってしまう場合がある。
また、結晶性樹脂を用いる場合には、その融点は90〜200℃の範囲内であることが好ましく、100〜150℃の範囲内であることがより好ましい。融点が上述した範囲を外れる場合には、非晶質樹脂を用いた場合と同様の問題が発生することがある。
図1〜4に例示したような構造を有する本発明のトナーにおいては、感光・感熱カプセル(又は感光・感熱層)にバインダーが含まれていてもよい。バインダーとしては、前記光硬化性組成物の乳化分散に用いるバインダーと同様のもの、第1成分をカプセル化する際に用いる水溶性高分子のほか、ポリスチレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチルアクリレート,ポリブチルアクリレート,ポリメチルメタクリレート,ポリブチルメタクリレートやそれらの共重合体等のアクリル樹脂、フェノール樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチルセルロース、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の溶剤可溶性高分子、或いは、これらの高分子ラテックスを用いることもできる。中でも、ゼラチン及びポリビニルアルコールが好ましい。また、バインダーとして後述する結着樹脂を用いてもよい。
図1〜4に例示したような構造を有する本発明のトナーにおいては、乳化分散等の種々の目的で、感光・感熱カプセル(又は感光・感熱層)や中間層等に、種々の界面活性剤を用いてもよい。
界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤であるサポニン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドのアルキルエーテル等のポリエチレンオキサイド誘導体やアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレナルキルフェニルエーテル類等のアニオン性界面活性剤、アルキルベタイン類、アルキルスルホベタイン類等の両性界面活性剤、脂肪族又は芳香族第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
図1〜4に例示したような構造を有する本発明のトナーにおいては、感光・感熱カプセル(又は感光・感熱層)、中間層等の各層に硬化剤を併用することもできる。
前記硬化剤としては、例えば、写真感光材料の製造に用いられる「ゼラチン硬化剤」が有用であり、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド等のアルデヒド系の化合物、米国特許第3635718号等に記載の反応性のハロゲン化合物、米国特許第3635718号等に記載の反応性のエチレン性不飽和基を有する化合物、米国特許第3017280号等に記載のアジリジン系化合物、米国特許第3091537号等に記載のエポキシ系化合物、ムコクロル酸等のハロゲノカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサン、ジクロロジオキサン等のジオキサン類、米国特許第3642486号や米国特許第3687707号に記載のビニルスルホン類、米国特許第3841872号に記載のビニルスルホンブレカーサー類、米国特許第3640720号に記載のケトビニル類が挙げられる。また、無機硬化剤として、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、硼酸等も用いることができる。
本発明のトナーには、従来のトナーに用いられている結着樹脂を用いることができる。結着樹脂は、例えば、図1に例示したような母材中に感光・感熱カプセルが分散した構造を有するトナーでは、母材を構成する主成分や感光・感熱カプセルの外殻を構成する材料として、また、図2〜図4に例示したような同心円構造、ストライプ構造、扇構造等の層状の発色部を2以上有するような構造からなるトナーでは、トナー最表面を被覆する被覆層や、隣接する2つの発色部の間に設けられる中間層を構成する材料として利用することができるがこれに限定されるものではない。
結着樹脂としては特に限定されず、公知の結晶性や非晶性の樹脂材料を用いることができる。特に低温定着性を付与するには、シャープメルト性がある結晶性ポリエステル樹脂が有用である。
結晶性ポリエステル樹脂や、その他すべてのポリエステル樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成される。なお、本発明においては、前記ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、適宜合成したものを使用してもよい。
本発明のトナーは、離型剤を含むことができる。離型剤は、一般に、離型性を向上させる目的で使用される。
本発明のトナーに使用できる離型剤の例としては、特に限定されるものではなく、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、天然ガス系ワックス及びそれらの変性物や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、などを挙げることができ、また改質助剤成分として、炭素数10から18である高級アルコールやその混合物、及び炭素数16から22の高級脂肪酸モノグリセライドやその混合物を挙げることができ、これらのものから組み合わせて用いることができる。
本発明のトナーは、上記に列挙した以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、無機微粒子、有機微粒子、帯電制御剤等の従来のトナーに用いられている公知の各種添加剤等が挙げられる。また、本発明のトナーは、それ自体が発色するため、従来のトナーに用いられている顔料等の着色剤は基本的に不要であるが、発色した時の色調を微調整するために、必要に応じて、公知の着色剤を少量用いることもできる。
帯電制御剤は、帯電性をより向上安定化させる目的で使用される。帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することが出来るが、後述する凝集合一法によりトナーを作製する場合において、溶液中で形成された凝集粒子の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
本発明のトナーの体積平均粒径は、特に限定されず、トナーの構造や、トナー中に含まれる発色部の種類・数に応じて適宜調整することができる。
しかしながら、トナー中に含まれる互いに異なる色に発色可能な発色部の種類が2〜4種類前後(例えば、トナーがイエロー、シアン、マゼンタの各々に発色可能な3種類の発色部を含むような場合)であれば、各々のトナー構造に応じた体積平均粒径は以下の範囲内であることが好ましい。
すなわち、図1に例示したようなトナーの構造が発色部分散構造の場合には5〜40μmの範囲内が好ましく、10〜20μmの範囲内がより好ましい。また、このような粒径を有する発色部分散構造型のトナー中に含まれる感光・感熱カプセルの体積平均粒径は1〜5μmの範囲内であることが好ましく、1〜3μmの範囲内であることが好ましい。
体積平均粒径が5μm未満では、トナー中に含まれる発色成分量が少なくなるため色再現性が悪化したり、画像濃度が低下してしまう場合がある。また、体積平均粒径が40μmを超えると、画像表面の凹凸が大きくなり、画像表面の光沢ムラが発生してしまう場合があり、また、画質低下する場合がある。
更に好ましくは、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25以下であり、且つ、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)が、0.97以上であることが更に好ましい。
まず、コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)等の測定器を用いて測定されたトナーの粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、個々のトナー粒子の体積および数について小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を、体積平均粒子径D16v、および、数平均粒子径D16pと定義し、累積50%となる粒径を、体積平均粒子径D50v、および、数平均粒子径D50pと定義する。同様に、累積84%となる粒径を、体積平均粒子径D84v、および、数平均粒子径D84pと定義する。この際、体積平均粒度分布指標(GSDv)は、D84v/D16vとして定義され、数平均粒度指標(GSDp)は、D84p/D16pとして定義されるこれらの関係式を用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)および数平均粒度指標(GSDp)を算出できる。
・式(1) SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
一方、形状係数SF1が130を超える場合には、トナーを現像剤として使用する場合に、現像器内でのキャリアとの衝突によりトナーが破壊される場合がある。この際、結果として微粉が増加したり、これによってトナー表面に露出した離型剤成分により像担持体表面等が汚染され帯電特性を損なうことがあるばかりでなく、微粉に起因するかぶりの発生等の問題を起こすことがある。
次に、本発明のトナー製造方法について説明する。本発明のトナーは、凝集合一法等の公知の湿式製法を利用して作製されることが好ましい。湿式製法は、本発明のトナーが、少なくとも加熱時の物質拡散を利用して発色する構成(例えば、既述した2種類以上の反応性物質が、異なるマトリックスに含まれている場合等)を有する場合において特に好適である。湿式製法を利用すればトナーを作製する場合における最高プロセス温度を低く抑えることできるため、トナー製造過程における発色を防止することが容易である。
なお、トナー製造過程における発色防止という観点からは、湿式製法を利用した場合における最高プロセス温度は90℃以下であることが好ましく、80℃以下であることが更に好ましい。但し、プロセス温度が低すぎる場合はトナー自体の作製が困難になるため最高プロセス温度は40℃以上であることが好ましい。
なお、上記構造を有するトナーに用いられるマイクロカプセルは熱応答性マイクロカプセルであることが特に好ましいが、光等、その他の刺激に応答するマイクロカプセルであってもよい。
また、従来の顔料や結着樹脂を主成分とするトナーと比べると、上記構造を有するトナーは、低分子成分を主成分として含む光硬化性組成物が多く含まれるため、トナーの造粒過程で得られる粒子の強度は不十分となりやすいが、凝集合一法では、高いせん断力を必要としないため、この点でも凝集合一法を利用することは好適である。
次に、凝集合一法を利用した本発明のトナーの製造方法についてより詳細に説明する。 一般的に、凝集合一法は、トナーを構成する各種材料の分散液を調整した後、2種類以上の分散液を混合した原料分散液中で凝集粒子を形成する凝集工程と、原料分散液に形成された凝集粒子を融合する融合工程とを含むものであり、必要に応じて凝集工程と融合工程との間に、凝集粒子の表面に被覆層を形成する成分を付着させて被覆層を形成する付着工程(被覆層形成工程)とが実施されるものである。
従来の顔料等の着色剤を用いたトナーでは、凝集工程においては、樹脂粒子分散液、着色剤分散液のほかに、必要に応じて離型剤分散液等が用いられ、付着工程では、樹脂粒子分散液(凝集工程で用いられる樹脂粒子分散液と同一であっても異なっていてもよい)が用いられる。
以下に、図1に例示したような発色部分散構造を有するトナーや、図2に例示したような同心円構造を有するトナー本発明のトナーの凝集合一法を利用した製造方法についてより詳細に説明する。
まず、発色部分散構造を有するトナーの凝集合一法を利用した製造方法について説明する。
この場合、まず、(a1)第1成分を含むマイクロカプセルを分散させたマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、(b1)前記第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、(c1)前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、第1の融合粒子(感光・感熱カプセル)を得る第1の融合工程とを経ることにより、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の感光・感熱カプセル分散液を調整する。
なお、第2の凝集工程で用いる感光・感熱カプセル分散液の種類は1種類としてもよく、(a1)〜(c1)工程を経て得られた感光・感熱カプセルをそのままトナーとして利用してもよい。また、各工程では、必要に応じてその他の成分を含む分散液を併用することもでき、例えば、第1の凝集工程や付着工程では離型剤分散液を利用してもよい。
以下、上述した凝集合一法を利用したトナー製造方法に用いられる各種分散液の調整方法について説明する。
樹脂粒子分散液は、乳化重合などによって作製した樹脂粒子をイオン性界面活性剤を用いて溶媒中に分散させることにより調整する。或いは樹脂を溶解可能な溶媒に溶かして転相乳化によって調整する。
前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくのが好ましい。界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエンが挙げられ、前記結着樹脂に応じて適宜選択して用いる。
上記機械的手段により微分散させるための装置としては、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴ−リン社)、連続式超音波ホモジナイザー(日本精機株式会社)、ナノマイザー(ナノマイザー社)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業株式会社)、ハレル型ホモジナイザー、スラッシャ(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユーロテック)などが挙げられる。
また、光硬化性組成物分散液は、光硬化性組成物を構成する各種成分に、水溶性バインダー等の樹脂成分、水等の溶媒成分に界面活性剤等を加えて混合した後、強い剪断をかけられる装置により微粒子化することにより得られる。
第1の凝集工程では、第1成分を含むマイクロカプセルを分散させたマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する。
第1の凝集工程では、原料分散液に凝集剤を加えた後、必要に応じて、加熱することにより、原料分散液中の微粒子を凝集させ、第1の凝集粒子を形成する。
なお、加熱の温度は、室温から40℃、さらに必要であれば60℃近辺まで上げてもよい。
第1の凝集工程に用いられる凝集剤は、原料分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、すなわち無機金属塩の他、2価以上の金属錯体を好適に用いることができる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため特に好ましい。
その中でも特に、アルミニウム塩およびその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
付着工程では、第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、凝集粒子表面に樹脂粒子を付着させる。これにより、感光・感熱カプセルの外殻部分に相当する被覆層を形成することができる。
第1の融合工程では、樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、第1の融合粒子(感光・感熱カプセル)を得る。
第1の融合工程は、第1の凝集工程と付着工程とを経て得られた凝集粒子を含む懸濁液のpHを6.5〜8.5程度の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
加熱は、被覆層の形成に用いた結着樹脂(および/または離型剤)のガラス転移温度まはた融点以上の温度で行う。
加熱温度が90℃を超えると、マイクロカプセルの外殻が消失して発色してしまう場合がある。また、加熱温度が40℃未満の場合には、十分な融合が行われず、後工程において、感光・感熱カプセル粒子が分解してしまう場合がある。
以上の(a1)〜(c1)の工程を、トナー中に分散させる感光・感熱カプセルの種類(発色可能な色)毎に実施し、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の感光・感熱カプセル分散液を準備する。
続いて、第2の凝集工程では、2種類以上の感光・感熱カプセル分散液と、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液とを混合した混合溶液中にて、第2の凝集粒子を形成する。なお、上記の混合溶液には、必要に応じて離型剤分散液等、その他の成分の分散液も添加することができる。
第2の凝集工程も、凝集に用いる液の組成が異なる以外は、基本的に第1の凝集工程と同様に行われる。すなわち、混合分散液に凝集剤を加えた後、加熱することにより、混合中の感光・感熱カプセル粒子や樹脂粒子を凝集させ、第2の凝集粒子を形成する。なお、第2の凝集粒子を形成する過程や、形成し終えた後に、非晶質樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を追添加し、第2の凝集粒子表面を非晶質樹脂粒子で被覆することが好ましい。
なお、加熱の温度は、非晶質樹脂粒子が加熱によって非晶質樹脂粒子同士、または他の材料に対して融合が可能な温度が好ましく、具体的には非晶質樹脂粒子のガラス転移温度より数℃から数十℃高い温度が好ましい。
第2の融合工程では、第2の凝集粒子を含む混合溶液を加熱して、第2の融合粒子(潤湿状態のトナー)を得る。
第2の融合工程は、第2の凝集工程を経て得られた凝集粒子を含む懸濁液のpHを6.5〜8.5程度の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
加熱は、第2の凝集粒子の形成に用いた結着樹脂のガラス転移温度または融点以上の温度で行う。
加熱温度が90℃を超えると、マイクロカプセルの外殻が消失して発色してしまったり、一の色に発色可能な感光・感熱カプセル中に分散する第2成分が、感光・感熱カプセル外に拡散したり、更には他の色に発色可能な感光・感熱カプセル中に拡散してしまい、画像形成時に十分な発色が得られなくなる場合がある。
また、加熱温度が40℃未満の場合には、十分な融合が行われず、洗浄・乾燥等の後工程において、トナー粒子が分解してしまう場合がある。
第2の融合工程を経た後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。また、乾燥後のトナー粒子には、既述したような種々の外添剤を必要に応じて添加することができる。
次に、同円心構造を有するトナーの凝集合一法を利用した製造方法について説明する。
この場合、まず、(a2)第1成分を含むマイクロカプセルを分散させた第1のマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた第1の光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、(b2)前記凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、(c2)前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、感光・感熱カプセルを得る第1の融合工程とを経ることにより、感光・感熱カプセル分散液を調整する。
また、各工程では必要に応じてその他の成分を含む分散液を併用することもでき、例えば、第1の凝集工程や、付着工程、感光・感熱層形成工程、被覆層形成工程では離型剤分散液を利用してもよい。
また、(a2)〜(c2)工程についても、基本的に上述した(a1)〜(c1)工程と同様に行うことができる。但し、(a2)〜(c2)工程を経て調整する感光・感熱カプセル分散液は1種類のみである。
なお、(e2)被覆層形成工程で形成される被覆層は、最終的にトナーとした場合のトナー表面を被覆する表面層、あるいは、互いに隣接する2つの感光・感熱層の間に設けられる中間層を構成するものである。ここで、この被覆層が、トナーとした際に表面層を構成する場合には、(e2)被覆層形成工程では、非晶質樹脂を用いた樹脂粒子分散液が用いられることが特に好ましい。
加熱温度が90℃を超えると、マイクロカプセルの外殻が消失して発色してしまったり、一の色に発色可能な発色部(感光・感熱カプセルおよび/または感光・感熱層)中に分散する第2成分が、発色部(感光・感熱カプセルおよび/または感光・感熱層)外に拡散したり、更には他の色に発色可能な発色部(感光・感熱カプセルおよび/または感光・感熱層)中に拡散してしまい、画像形成時に十分な発色が得られなくなる場合がある。
また、加熱温度が40℃未満の場合には、十分な融合が行われず、洗浄・乾燥等の後工程において、トナー粒子が分解してしまう場合がある。
本発明のトナーは、そのまま一成分現像剤として用いてもよいが、本発明では、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤におけるトナーとして使用することが好ましい。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、芯材表面に樹脂を被覆してなることが好ましい。キャリアの芯材としては、上記条件を満たしていれば特に規定されないが、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられるが、芯材表面性、芯材抵抗の観点から、好ましくはフェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウム等との合金が挙げられる。
次に、本発明のトナーを用いた画像形成方法について説明する。本発明のトナーを用いた画像形成は、通常の電子写真法による画像形成プロセスをベースに、トナーを発色させるために外部刺激を付与する工程を設けたプロセスにより実施できる。
例えば、本発明のトナーを用いた画像形成方法が、像担持体表面を帯電する帯電工程と、像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電潜像をトナーを含む現像剤を用いて現像しトナー像を形成する現像工程と、トナー像に画像情報の色成分情報に対応した光による発色情報を付与する発色情報付与工程と、露光後の前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写工程と、記録媒体表面のトナー像を加熱加圧して定着および発色させて画像を形成する定着発色工程とを含むものが挙げられる。
なお、「光による発色情報の付与」とは、トナー像を構成する個々のトナー粒子単位での発色/不発色の制御や発色した際の色調を制御するために、トナー像の所望の領域に対して選択的に、光硬化性組成物を硬化させる1種類以上の特定波長の光を付与する、あるいは、なんらの光を付与しないことを意味する。
このようなトナーを用いた画像形成においては、発色情報付与工程において、トナー像を構成する個々のトナー粒子に、画像情報の色成分情報に対応した特定波長の光が照射されるため、トナー中の発色部の種類毎に、光硬化性組成物の硬化状態への移行あるいは未硬化状態が維持され、発色部の種類毎に発色不可能な状態、あるいは、発色可能な状態に制御される。続いて、転写工程後に実施される定着発色工程における加熱によって、発色可能な状態の発色部のみが選択的に発色するため、画像情報に応じたモノトーンあるいはカラー画像が得られる。なお、外部刺激(制御刺激および発色刺激)の付与によるトナーの発色という観点では、発色情報付与工程が制御刺激の付与に相当し、定着発色工程が発色刺激の付与に相当する。
これに加えて、上述の画像形成方法では、従来の顔料等の着色剤を用いて実施される電子写真プロセスに利用される公知の工程が含まれていてもよく、例えば、トナー像を転写後の像担持体表面をクリーニングブレード等によりクリーニングするクリーニング工程が含まれていてもよい。また、この他にも、転写工程が、トナー像を像担持体から中間転写ベルト等の中間転写体へ転写する第1の転写工程と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体に転写する第2の転写工程とからなる中間転写方式であってもよい。
これに加えて、トナー像の形成に際して色毎にトナーを積層する必要がないために画像表面の凸凹が抑制でき、画像表面の光沢均一性も良好である。更に、顔料等の着色剤を使わないため、銀塩ライクな画像が得られる。
また、帯電工程には公知の帯電手段が使用できる。帯電手段が接触方式である場合は、ロール、ブラシ、磁気ブラシ、ブレード、等が使用でき、非接触方式の場合は、コロトロン、スコロトロン、等が使用できる。
潜像形成工程では、公知の露光手段が使用でき、例えば、レーザROS、LEDイメージバー等が挙げられる。現像工程で用いられる現像手段も公知の現像手段が使用でき、接触現像でも非接触現像でもいずれでもよく、用いる現像剤も一成分系、二成分系のいずれでもよい。
光源が発する光の波長は、使用するトナーの各種類の発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化可能な波長に応じて選択される。
例えば、3種類の波長を利用してイエロー、マゼンタ、シアンの発色を制御する場合には、イエローに発色させるときは450nmの光を、マゼンタに発色させる時は550nmの光を、シアンに発色させる時には650nmの光を、照射することができる。この場合に、二次色に発色させる時には、上記3つの波長のうちいずれか2つの波長の光を組み合わせて照射すればよい。
定着手段を構成する加熱部材及び加圧部材としては各々ロールやベルトを組み合わせて利用でき、熱源としては、ハロゲンランプ、IH等が使用可能である。
部」、「質量%」を表す。また、以下のトナーの作製において、光硬化性組成物分散液の調整およびこれを用いた一連のトナーの作製は全て暗所で実施した。
−マイクロカプセル分散液(1)の調製−
酢酸エチル16.9質量部に、イエローに発色可能な電子供与性無色染料(1)8.9質量部を溶解し、さらに、カプセル壁材(商品名:タケネートD−110N,武田薬品工業(株)製)20質量部とカプセル壁材(商品名:ミリオネートMR200,日本ポリウレタン工業(株)製)2質量部とを添加した。
得られた溶液を、8質量%フタル化ゼラチン42質量部と、水14質量部と、10質量%ドデシルベンゼンルスルホン酸ナトリウム溶液1.4質量部との混合液中に添加した後、温度20℃で乳化分散し、乳化液を得た。次いで、得られた乳化液に2.9質量%テトラエチレンペンタミン水溶液72質量部とを加え、攪拌しながら60℃に加温し、2時間経過後、電子供与性無色染料(1)を芯部に含む、平均粒径0.5μmのマイクロカプセル分散液(1)を得た。
なお、このマイクロカプセル分散液(1)に含まれるマイクロカプセルの外殻を構成する材料(上記とほぼ同様の条件でタケネートD−110NおよびミリオネートMR200を反応させて得られた材料)のガラス転移温度は100℃であった。
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(2)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調整する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(2)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(3)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調整する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(3)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
なお、マイクロカプセル分散液の調整に用いた電子供与性無色染料(1)〜(3)の化学構造式を以下に示す。
−光硬化性組成物分散液(1)の調製−
重合性基を有する電子受容性化合物(1)および(2)の混合物100.0質量部(混合比率50:50)と熱重合禁止剤(ALI)0.1質量部とを酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)125.0質量部中で42℃にて溶解し混合溶液Iとした。
この混合溶液I中に、ヘキサアリールビイミダゾール(1)〔2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’テトラフェニルー1,2’−ビイミダゾール〕18.0質量部と、ノニオン性有機色素0.5質量部と、有機ホウ素化合物6.0質量部とを添加し42℃にて溶解し、混合溶液IIとした。
上記混合溶液IIを、8質量%ゼラチン水溶液300.1質量部と、10質量%界面活性剤(1)水溶液17.4質量部との混合溶液中に添加し、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000回転で5分間乳化し、その後、40℃で3時間脱溶媒処理を行った後、固形分が30質量%の光硬化性組成物分散液(1)を得た。
なお、光硬化性組成物分散液(1)の調製に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(1)、重合性基を有する電子受容性化合物(2)、熱重合禁止剤(ALI)、ヘキサアリールビイミダゾール(1)、界面活性剤(1)、ノニオン性有機色素、および、有機ホウ素化合物の構造式を以下に示す。
前記に示した有機ボレート化合物(29)(ボレート化合物II)0.6質量部と、前記に示した分光増感色素系ボレート化合物(26)(ボレート化合物II)0.1質量部と、高感度化を目的とした下記助剤(1)0.1質量部と、酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)3質量部と、の混合溶液中に、重合性基を有する下記電子受容性化合物(3)5質量部を添加した。
得られた溶液を、13質量%ゼラチン水溶液13質量部と、下記2質量%界面活性剤(2)水溶液0.8質量部と、下記2質量%界面活性剤(3)水溶液0.8質量部と、の混合溶液中に添加し、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000回転で5分間乳化し、光硬化性組成物分散液(2)を得た。
なお、光硬化性組成物分散液(2)の調整に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(3)、助剤(1)、界面活性剤(2)、および界面活性剤(3)の構造式を以下に示す。
分光増感色素系ボレート化合物(26)に代えて、前記に示した分光増感色素系ボレー
ト化合物(28)(ボレート化合物II)0.1質量部を用いた以外は、光硬化性組成物分散液(2)を調整する場合と同様にして光硬化性組成物分散液(3)を得た。
・スチレン:460質量部
・nブチルアクリレート:140質量部
・アクリル酸:12質量部
・ドデカンチオール:9質量部
以上の成分を混合溶解して溶液を調製した。続いて、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)12質量部をイオン交換水250質量部に溶解したものに、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した乳化液(単量体乳化液A)を調整した。
また、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)1質量部を555質量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。
その後、ゆっくりと攪拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
これにより粒子のメジアン径が210nm、ガラス転移点が51.5℃、重量平均分子量が31000、固形分量が42%の樹脂粒子分散液を得た。
−トナーの作製−
・マイクロカプセル分散液(1):150質量部
・光硬化性組成物分散液(1):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を硝酸でpH=3.5に調整し、丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、フラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を150質量部追加して緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら55℃まで加熱した。さらに、3時間55℃で保持した。55℃までの昇温および保持の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが4.5以下とならない様に保持した。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vは4.5μmであった。
次に、キャリア芯材の表面を、ポリメチルメタアクリレート(重量平均分子量Mw:80000、綜研化学社製)で被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリア(キャリア全質量に対するポリメチルメタアクリレートの使用量:1質量%)を用い、トナー濃度が5質量%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤(1)を調製した。
暗所で、現像剤(1)を、画像形成装置(富士ゼロックスAカラー)に投入し、10cm×10cmのバー、細線からなるトナー像を形成し、紙(富士ゼロックス社製、C2紙)に転写後、定着前の未定着画像(トナー像)を得た。
この未定着画像に波長405nmの半導体レーザー光を部分的に照射し、発色情報を付与した。その後、個別に用意された前記複写機の定着機に前記未定着画像を通紙し、定着発色させたところ、レーザー光の照射されていない部分がイエローに発色した。
なお、この時の定着機の定着温度は180℃、プロセススピードは150mm/secである。また、発色・定着後に得られた画像に58000luxの高輝度シャーカステンを用いて30秒光照射した。
更に、高輝度シャーカステンで光照射した後の画像を、天井に蛍光灯が配置された通常の照明環境の室内に約半年間に放置しておいたが、画像の変色も殆どなく、経時的なカラーバランスの変化が殆どないことがわかった。
実施例1において、マイクロカプセル分散液(1)および光硬化性組成物分散液(1)に代えて、マイクロカプセル分散液(2)および光硬化性組成物分散液(2)を用いた以外はすべて実施例1と同様にしてトナー、現像剤を作製し、現像剤(2)を得た。なお、トナー粒子を造粒する過程で分散液の自発的な発色は確認されなかった。
この際、定着発色後に、レーザー光の照射されていない部分がマゼンタに発色した。また、画像出力を計10回行ったが、現像機内でのトナーの破壊などなく、画像、色調、諧調性なども安定しており高精細なフルカラー画像が得られた。また、定着性もなんら問題なかった。
更に、高輝度シャーカステンで光照射した後の画像を、天井に蛍光灯が配置された通常の照明環境の室内に約半年間に放置しておいたが、画像の変色も殆どなく、経時的なカラーバランスの変化が殆どないことがわかった。
実施例1において、マイクロカプセル分散液(1)および光硬化性組成物分散液(1)に代えて、マイクロカプセル分散液(3)および光硬化性組成物分散液(3)を用いた以外はすべて実施例1と同様にしてトナー、現像剤を作製し、現像剤(3)を得た。なお、トナー粒子を造粒する過程で分散液の自発的な発色は確認されなかった。
この際、定着発色後に、レーザー光の照射されていない部分がシアンに発色した。また、画像出力を計10回行ったが、現像機内でのトナーの破壊などなく、画像、色調、諧調性なども安定しており高精細なフルカラー画像が得られた。また、定着性もなんら問題なかった。
更に、高輝度シャーカステンで光照射した後の画像を、天井に蛍光灯が配置された通常の照明環境の室内に約半年間に放置しておいたが、画像の変色も殆どなく、経時的なカラーバランスの変化が殆どないことがわかった。
−感光・感熱カプセル分散液(1)の調整−
・マイクロカプセル分散液(1):150質量部
・光硬化性組成物分散液(1):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を混合した原料溶液に硝酸を加えてpH=3.5に調整し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、フラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら40℃まで加熱し、40℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を300質量部追加して60℃にて2時間緩やかに攪拌した。これにより感光・感熱カプセル分散液(1)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.53μmであった。また、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(2):150質量部
・光硬化性組成物分散液(2):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調整する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(2)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.52μmであった。また、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(3):150質量部
・光硬化性組成物分散液(3):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調整する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(3)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.47μmであった。また、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・感光・感熱カプセル分散液(1):750質量部
・感光・感熱カプセル分散液(2):750質量部
・感光・感熱カプセル分散液(3):750質量部
以上の成分を混合した溶液をフラスコに移し、フラスコ内を攪拌しながら加熱用オイルバス42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を100質量部追加して緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら55℃まで加熱した。55℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが4.5以下とならない様に保持した。この状態で55℃で3時間保持した。
続いて、上記トナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.0質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た
次に、キャリア芯材の表面を、ポリメチルメタアクリレート(総研化学社製)で被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリア(キャリア全質量に対するポリメチルメタアクリレートの使用量:1質量%)を用い、トナー濃度が5質量%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤(4)を調製した。
暗所で、現像剤(4)を、画像形成装置(富士ゼロックスAカラー)に投入し、10cm×10cmのバー、細線からなるトナー像を形成し、紙(富士ゼロックス社製、C2紙)に転写後、定着前の未定着画像(トナー像)を得た。
この未定着画像にまず波長657nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光し次いで波長532nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光し、さらに波長405nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光した。その後、個別に用意された前記複写機の定着機に前記未定着画像を通紙し、発色、定着させた。なお、この時の定着機の定着温度は
180℃、プロセススピードは150mm/secである。この後、得られた画像に58000luxの高輝度シャーカステンを用いて30秒光照射した。
更に、高輝度シャーカステンを用いて光照射された画像を、天井に蛍光灯が配置された通常の照明環境の室内に約半年間に放置しておいたが、画像の変色も殆どなく、経時的なカラーバランスの変化が殆どないことがわかった。
−トナーの作製−
・マイクロカプセル分散液(1):150質量部
・光硬化性組成物分散液(1):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を混合した溶液を硝酸でpH=3.5に調整し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、フラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら40℃まで加熱し、40℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を300質量部追加して緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを7.5に調整した後、攪拌を継続しながら60℃まで加熱し、60℃にて2時間緩やかに攪拌し、これをフラスコから一旦取り出して放置冷却し、感光・感熱カプセル分散液を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は4.50μmであった。また、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(2):150質量部
・光硬化性組成物分散液(2):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを7.5に調整した後、攪拌を継続しながら60℃まで加熱し、60℃にて2時間緩やかに攪拌した。その後、この溶液をフラスコから一旦取り出して放置冷却した。
なお、この分散液中に分散する粒子の体積平均粒径は6.0μmであった。また、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(3):150質量部
・光硬化性組成物分散液(3):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
次に、上記の混合・分散した後の溶液を、再びフラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら40℃まで加熱し、40℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を100質量部追加して60℃にて2時間緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら55℃まで加熱した。55℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが4.5以下とならない様に保持した。この状態で55℃で3時間保持した。なお、この分散液の調整時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vが7.5μmであった。上記トナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.0質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。
次に、キャリア芯材の表面を、ポリメチルメタアクリレート(総研化学社製)で被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリア(キャリア全質量に対するポリメチルメタアクリレートの使用量:1質量%)を用い、トナー濃度が5質量%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤(5)を調製した。
暗所で、現像剤(5)を、画像形成装置(富士ゼロックスAカラー)に投入し、10cm×10cmのバー、細線からなるトナー像を形成し、紙(富士ゼロックス社製、C2紙)に転写後、定着前の未定着画像(トナー像)を得た。
この未定着画像にまず波長657nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光し次いで波長532nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光し、さらに波長405nmの半導体レーザー光を用いて画像様に露光した。その後、個別に用意された前記複写機の定着機に前記未定着画像を通紙し、発色、定着させた。なお、この時の定着機の定着温度は180℃、プロセススピードは150mm/secである。この後、得られた画像に58000luxの高輝度シャーカステンを用いて30秒光照射した。
更に、高輝度シャーカステンを用いて光照射された画像を、天井に蛍光灯が配置された通常の照明環境の室内に約半年間に放置しておいたが、画像の変色も殆どなく、経時的なカラーバランスの変化が殆どないことがわかった。
トナーの粒度及び粒度分布測定は、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径が100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して、前述のようにして体積平均粒径を求めた。測定する粒子数は50000であった。
トナー粒子以外の各種微粒子の体積平均粒径は、レーザー散乱回析法粒度分布測定装置(ベックマン−コールター社製LS 13 320)で測定した。
トナーの作製に用いた各種樹脂材料のガラス転移温度は、ASTMD3418−8に準拠し、吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度として求めた。なお、測定には示差走査熱量計(島津製作所社製、DSC−50)を用いた。
20 第1の発色部
22 第2の発色部
24 第3の発色部
26 母材
30 第1の感光・感熱層
32 第2の感光・感熱層
34 第3の感光・感熱層
Claims (24)
- 互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御されることを特徴とする静電潜像現像用トナー。 - 前記光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルを含み、前記第1成分が前記マイクロカプセル内に含まれ、前記第2成分が前記光硬化性組成物中に含まれることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記マイクロカプセルが、加熱処理により前記マイクロカプセル内外の物質拡散を可能とする熱応答性マイクロカプセルであることを特徴とする請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記マイクロカプセルが、前記第1成分を含む芯部と、該芯部を被覆する外殻とを有し、前記外殻が熱可塑性材料からなることを特徴とする請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記光硬化性組成物中に前記第2成分が含まれ、前記第2成分がその分子中に光重合性基を有することを特徴とする請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記光硬化性組成物を未硬化状態のまま加熱することによって前記第1成分と前記第2成分とを反応させて発色させることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を2つ以上有する請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記2以上の発色部が、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部を含むことを特徴とする請求項7に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記2種類以上の発色部が、イエロー色に発色可能なイエロー発色部と、マゼンタ色に発色可能なマゼンタ発色部と、シアン色に発色可能なシアン発色部とを含むことを特徴とする請求項8に記載の静電潜像現像用トナー。
- 結着樹脂を主成分とする母材を有し、
前記母材中に、前記2以上の発色部の各々が粒子状に分散していることを特徴とする請求項7に記載の静電潜像現像用トナー。 - 前記粒子状に分散している発色部が、芯部と該芯部を被覆する外殻とを有し、前記外殻が非水溶性材料を含むことを特徴とする請求項10に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記2以上の発色部のうちの少なくともいずれか1の発色部が、少なくとも1以上の他の発色部と界面を形成するように隣接していることを特徴とする請求項7に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記1の発色部と前記他の発色部との界面に、非水溶性材料を含む層が形成されていることを特徴とする請求項12に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記熱可塑性材料が非晶質樹脂であり、該非晶質樹脂のガラス転移温度が90〜200℃の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の静電潜像現像用トナー。
- 凝集合一法を利用して作製されたことを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 湿式製法を利用して作製され、且つ、前記湿式製法における最高プロセス温度が90℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御される
トナーを湿式製法を利用して作製することを特徴とするトナー製造方法。 - 前記光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルを含み、前記第1成分が前記マイクロカプセル内に含まれ、前記第2成分が前記光硬化性組成物中に含まれることを特徴とする請求項17に記載のトナー製造方法。
- 前記湿式製法が凝集合一法を含むことを特徴とする請求項17に記載のトナー製造方法。
- 前記湿式製法における最高プロセス温度が90℃以下であることを特徴とする請求項17に記載のトナー製造方法。
- 第1成分を含むマイクロカプセルを分散させたマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
前記第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、第1の融合粒子を得る第1の融合工程とを経ることにより、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の感光・感熱カプセル分散液を調整した後、
前記2種類以上の感光・感熱カプセル分散液と、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液とを混合した混合溶液中にて、第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、
前記第2の凝集粒子を含む混合溶液を加熱して、第2の融合粒子を得る第2の融合工程とを経て、前記トナーを作製することを特徴とする請求項18に記載のトナー製造方法。 - 第1成分を含むマイクロカプセルを分散させた第1のマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた第1の光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
前記凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、感光・感熱カプセルを得る第1の融合工程とを経ることにより、感光・感熱カプセル分散液を調整した後、
前記感光・感熱カプセル分散液に、第1成分を含むマイクロカプセルを分散させた第2のマイクロカプセル分散液と、第2成分を含む光硬化性組成物を分散させた第2の光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液を添加して、前記感光・感熱カプセル表面に、前記感光・感熱カプセルと異なる色に発色可能な感光・感熱層を形成する感光・感熱層形成工程と、
該感光・感熱層形成工程を経た後の原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液を添加して、前記感光・感熱層表面に前記樹脂粒子を付着させて被覆層を形成する被覆層形成工程と、
前記感光・感熱層表面に前記樹脂粒子を付着させて被覆層が形成された第2の凝集粒子を含む原料分散液を加熱して、融合粒子を得る第2の融合工程とを経て、前記トナーを作製することを特徴とする請求項18に記載のトナー製造方法。 - 前記感光・感熱層形成工程、前記被覆層形成工程および前記第2の融合工程をこの順に順次実施するプロセスを、更に1回以上繰り返し、
且つ、各々の感光・感熱層形成工程を経て形成された2以上の感光・感熱層および前記感光・感熱カプセルの発色可能な色が互いに異なることを特徴とする請求項22に記載のトナー製造方法。 - 互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、前記第1成分および前記第2成分のいずれか一方を含む光硬化性組成物と、を有し、
前記光硬化性組成物が未硬化状態の時に、発色可能な状態を維持し、
前記光硬化性組成物を硬化させる特定波長の光の照射により前記光硬化性組成物を硬化させることによって、前記発色可能な状態から発色不可能な状態へ不可逆的に制御される
トナーを有することを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
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