JP4660411B2 - 記録媒体の製造方法並びにインクジェット記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
上記記録方法の中でインクジェット記録方法は、多種の記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価であること、コンパクトであること、静粛性に優れること等の点から、オフィスは勿論いわゆるホームユースにおいても広く用いられてきている。
特許文献1に記載のインクジェット記録用シートにおける色材受容層は、気相法シリカ、ポリジアリルアミン誘導体の構成単位を有するカチオン性ポリマー(ジメチルジアリルアンモニウムクロライドポリマー)、PVA及びホウ酸を含有する塗布液を塗布・乾燥することにより得られるが、このインクジェット記録用シートは画像の印画濃度、及び光沢度の改良が望まれていた。
特許文献2のインクジェット記録用シートにおけるインク受容層(色材受容層)は、該インク受容層が、無機微粒子(例えば平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ)、水溶性樹脂(例えばPVA)及び2価以上の水溶性金属塩を含む塗布液を支持体上に塗布し、該塗布と同時に、あるいは該塗布した層が減率乾燥速度を示すようになる前に、該水溶性樹脂を架橋させることができる架橋剤(例えばホウ砂又はホウ酸)を含む溶液を付与し、硬化させることにより得られた層であり、こうして得られるインク受容層はひび割れが防止できるものの、画像の印画濃度、及び光沢度の改良が望まれていた。
<1> 少なくとも水溶性樹脂と架橋剤とを含む塗布液を塗布して形成された塗布層の乾燥工程を含む記録媒体の製造方法であって、
前記塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴とする記録媒体の製造方法である。
前記インク受容層塗布液を支持体上に塗布して塗布層を形成した後、該塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法である。
本発明の記録媒体の製造方法は、少なくとも水溶性樹脂と架橋剤とを含む塗布液を塗布して形成された塗布層の乾燥工程を含む記録媒体の製造方法であって、前記塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴としている。
このように、塗布層に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施すことにより、塗布層表面のpHが上昇し、水溶性樹脂と架橋剤との架橋反応が表面においてのみ進行し、表面のみゲル化することで高い光沢性(光沢感)を示すと推察される。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、支持体上に、少なくとも、水溶性樹脂と、架橋剤とを含むインク受容層塗布液を塗布してインク受容層を形成する工程を含むインクジェット記録媒体の製造方法であって、前記インク受容層塗布液を支持体上に塗布して塗布層を形成した後、該塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴としている。
以下、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法について詳述する。
まず、インク受容層塗布液について説明する。
本発明に係るインク受容層塗布液は、少なくとも水溶性樹脂と架橋剤とを含み、さらに無機微粒子を含むことが好ましく、その他媒染剤などの各種添加剤を含有させることができる。
すなわち気相法シリカを水中に添加し、カチオン性樹脂を更に添加して高圧ホモジナイザーやサンドミル等により分散した後、これに硼酸を加え、PVA水溶液(例えばPVA量が気相法シリカの1/3程度の質量となるように)を加え、更にノニオン性若しくは両性界面活性剤および高沸点有機溶剤を加えて攪拌することで調製できる。得られた塗布液は均一ゾルであり、これを以下の塗布方法で支持体上に塗布することで塗布層が得られ、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。このとき、上記のように硼酸を薄めた後にPVAを加えることにより、PVAの部分的なゲル化を防止することができる。
次いで、インク受容層塗布液の塗布後、得られた塗布層を乾燥する乾燥工程を経る。乾燥工程における乾燥は、例えば、温度30〜150℃(好ましくは、50〜120℃)で5〜30分間(好ましくは、10〜20分間)行い、塗布層を乾燥させる。この乾燥時間は、当然塗布量により異なるが、通常は上記範囲が適当である。乾燥手段としては、熱風乾燥機、赤外線照射などが挙げられる。
また、塩基性ガスの濃度制御により、光沢度を自在に変えることができる。つまり、塩基性ガスの濃度を高濃度とすると光沢度が増し、低濃度とすると光沢度が低下する。
ただしアルカリ処理に使用する塩基性ガスの濃度は、乾燥工程で使用される仕切られた空間、つまりは乾燥ゾーン内の濃度を指す。
また、「恒率乾燥速度を示す間」とは、「塗布層が減率乾燥を示すようになる前」であり、通常、インク受容層塗布液の塗布直後から数分間の過程を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤(分散媒体)の含有量が時間に比例して減少する「恒率乾燥」の現象を示す。この「恒率乾燥」を示す時間については、例えば、化学工学便覧(頁707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
上記の空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。
(無機微粒子)
前記インク受容層塗布液は、無機微粒子を用いて構成されることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、気相法シリカや含水シリカ微粒子などのシリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマイト、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイト等が挙げられる。これらは単独で用いるほか、二種以上を併用することができる。本発明においては、前記無機微粒子の中でも、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマイトからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これら無機微粒子は、カチオン性樹脂によって分散して用いることが好ましい。
前記インク受容層塗布液は、水溶性樹脂を含有する。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアセタール、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等〕、キチン類、キトサン類、デンプン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE);アミド基またはアミド結合を有する樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、並びに、解離性基としてカルボキシル基を有する、ポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類、等が挙げられる。これらは単独のみならず二種以上を併用することができる。
このように多孔質構造に構成されたインク受容層は、インクジェット記録の際に毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みのない真円性の良好なドットを形成することができる。
無機微粒子(i)と水溶性樹脂(p)との含有比〔PB比(i:p);水溶性樹脂1質量部に対する無機微粒子の質量〕は、層形成したときの膜構造に大きな影響を与える。すなわち、PB比が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなる。具体的には、前記PB比としては、該PB比が大きすぎることに起因する膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止すると共に、PB比が小さすぎることにより空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5:1〜10:1が好ましい。
架橋剤は、前記インク受容層塗布液に含有され、さらに前記塩基性溶液に含有させてもよい。
架橋剤は、上記の水溶性樹脂を架橋し得るものであり、該架橋剤を含むことによって該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応で硬化された多孔質層を形成することができる。
インク受容層塗布液には界面活性剤を含有させることが好ましい。界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコーン系界面活性剤のいずれも使用可能である。また、これら界面活性剤は、単独も二種以上を併用してもよい。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
本発明に使用可能な支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料で構成される不透明支持体のいずれをも使用することができる。特にインク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。また、CD−ROM、DVD−ROM等の読み出し専用光ディスク、CD−R、DVD−R等の追記型光ディスク、更には書き換え型光ディスクを支持体として用い、レーベル両側にインク受容層を設けることもできる。
前記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。前記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理を行なって白色度を向上させたパルプも有用である。
本発明においては、形成画像の耐水性及び耐経時にじみの向上を図るために、インク受容層に媒染剤を含有することが好ましい。該媒染剤としては、カチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤のいずれも使用できる。中でも、水溶性多価金属塩が好ましい。
具体的には、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。
前記アルミニウム化合物としては、例えば無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物がある。特に、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましい。
〔Al(OH)3〕n AlCl3 式2
Aln(OH)m Cl(3n-m) 0<m<3n 式3
前記チタン化合物としては、特に限定されず種々の化合物が使用できるが、例えば、塩化チタン、硫酸チタンが挙げられる。
これらの化合物は、pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調節して用いることも可能である。本発明に於いて、水溶性とは常温常圧下で水に1質量%以上溶解することを目安とする。
上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(以下、「媒染剤モノマー」と言う。)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染剤ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの重合単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
上記非媒染剤モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
更に、インク受容層は、必要に応じて下記成分を含有して構成される。
色材の劣化を抑制する目的で、各種の紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤を含んでいてもよい。
紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体等が挙げられる。例えば、α−シアノ−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾールフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−オクチルフェノール等が挙げられる。ヒンダートフェノール化合物も紫外線吸収剤として使用でき、具体的には少なくとも2位または6位のうち1ヵ所以上が分岐アルキル基で置換されたフェノール誘導体が好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体は、前記本発明のインクジェット記録媒体の製造方法により製造されてなる。従って、光沢度が高いインクジェット記録媒体である。
上記の酸は金属塩(例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、セシウム、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、マグネシウム、ストロンチウム、セリウムなどの塩)、又はアミン塩(例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、ポリアリルアミンなど)の形態で使用してもよい。
(支持体の作製)
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。
下記組成の(1)気相法シリカ微粒子と、(2)イオン交換水と、(3)重合体Aとを混合し、非メディア分散機(例えば、超音波分散機((株)エスエムテー製)を用いて分散させた後、分散液を45℃に加熱し20時間保持した。
〔無機微粒子分散液の組成〕
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) 10.0部
(「AEROSIL300SF75」日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 52.6部
(3)下記重合体A(シランカップリング剤) 4.0部
(25%エタノール溶解液)
下記組成の(1)上記無機微粒子分散液、(2)ホウ酸、(3)ポリビニルアルコール溶解液、(4)エタノール(5)イオン交換水を30℃で加え、インク受容層用塗布液を調製した。
[インク受容層用塗布液の組成]
(1)無機微粒子分散液 66.7部
(2)ホウ酸 0.38部
(3)ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)溶解液 29.1部
(株)クラレ製、「PVA235」、鹸化度88%、重合度3500) 2.0部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 0.75部
(「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6部、花王(株)製)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.66部
(ブチセノール20P、協和発酵(株)製)
減粘剤「EDTA−DM」 0.055部
イオン交換水 26.1部
(4)エタノール 2.6部
(5)イオン交換水 4.3部
(1)ホウ酸 0.65部
(2)炭酸ジルコニルアンモニウム 2.5部
(ジルコゾールAC−7(28%水溶液)、第一稀元素化学工業(株)製)
(3)炭酸アンモニウム(一級;関東化学(株)製) 3.5部
(4)イオン交換水 63.3部
(5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 30.0部
(花王(株)製、エマルゲン109P(2%水溶液)、HLB値13.6)
前記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行った後、塗布液を183ml/m2の塗布量となるようにして塗布した。その際、8質量%のポリ塩化アルミ水溶液(アルファイン83;大明化学工業株式会社製)を、塗布液に12.0ml/m2の塗布量となるよう、塗布直前に混合し塗布した。この後、アルカリ処理を施すためアンモニアガス濃度が18ppmの条件下の乾燥ゾーンにおいて、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/sec)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この間は恒率乾燥速度を示した。そして、減率乾燥を示す前に、上記組成の塩基性溶液に3秒浸漬して前記塗布層上にその13g/m2を付着させ、更に80℃下で10分間乾燥させた(硬化工程)。これより、乾燥膜厚32μmのインク受容層が設けられた、インクジェット記録媒体を作製した。
なお、アンモニアガスの濃度は、ガス測定器GV−100((株)ガステック製)、気体検知管No.3L(アンモニア)((株)ガステック製)を用いて乾燥ゾーン内のアンモニア濃度を測定した。
実施例1において、アルカリ処理におけるアンモニアガス濃度を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
実施例1において、無機微粒子分散液に使用する重合体Aを
シャロールDC−902P(第一工業製薬(株)製) 0.87部
に変更し、アルカリ処理におけるアンモニアガス濃度を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
上記より得られた実施例1〜5のインクジェット記録媒体及び比較例1のインクジェット記録媒体の各々について、以下の評価を行った。評価した結果は下記表1に示す。
(1)光沢度測定
得られたインクジェット記録媒体に対し、デジタル変角光沢計(スガ試験機(株)製)を用いて60(°)光沢を測定した。測定結果を表1に示す。
(2)目視光沢評価
作製したインクジェット記録媒体の面状を目視で観察し、下記評価基準に従って評価した。
−評価基準−
A:蛍光灯の光がまぶしく感じるほど高い光沢
B:ややギラつくが蛍光灯の光がまぶしく感じない
C:ギラつきがなく、蛍光灯の光もぼけて感じる
Claims (10)
- 少なくとも水溶性樹脂と架橋剤とを含む塗布液を塗布して形成された塗布層の乾燥工程を含む記録媒体の製造方法であって、
前記塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴とする記録媒体の製造方法。 - 支持体上に少なくとも水溶性樹脂と架橋剤とを含むインク受容層塗布液を塗布してインク受容層を形成する工程を含むインクジェット記録媒体の製造方法であって、
前記インク受容層塗布液を支持体上に塗布して塗布層を形成した後、該塗布層の乾燥工程において、前記塗布層表面に対して塩基性ガスを用いてアルカリ処理を施す工程を含むことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記塩基性ガスがアンモニアガスであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記乾燥工程における塩基性ガスの濃度が3ppm以上であることを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 乾燥工程における前記塗布層の固形分濃度が20質量%以下のとき、又は前記塗布層が恒率乾燥速度を示す間に、前記塩基性ガスによるアルカリ処理を施すことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記インク受容層塗布液がさらに無機微粒子を含み、該無機微粒子がシリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、及び擬ベーマイトからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記水溶性樹脂がポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記架橋剤がホウ素化合物であることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記アルカリ処理後であって、かつ恒率乾燥速度を示す間の塗布層に、pH7.1以上の塩基性溶液を付与することを特徴とする請求項2から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 請求項2から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法により製造されてなるインクジェット記録媒体。
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