JP4658564B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、版胴の外周面にマスタを巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関する。
従来より、インキが滲出する開孔部を有し、外周面にマスタを巻装し、押圧部材が押圧されることで印刷を行う版胴を備えた孔版印刷装置が提案されている。かかる版胴、孔版印刷装置においては、印刷を継続すると、版胴の外周面に巻装されたマスタと版胴の外周面との間に存在するインキが、押圧部材によって繰り返し圧縮されて徐々に移動し、やがてマスタの縁部から漏れ出てしまう現象、すなわち、インキ漏れが生じることがある。インキ漏れが生じると、漏れ出たインキが印刷用紙に付着して印刷不良となるおそれがあるため問題である。そこで、〔特許文献1〕に記載されているように、印刷の際のインキ漏れ、特に、マスタの後端部からインキが漏れる尻漏れというインキ漏れを防止するために、版胴に巻装されるマスタの長さを長くした孔版印刷装置が提案されている。
特開2000−85229号公報
しかし、〔特許文献1〕に記載の孔版印刷装置では、そのマスタの長さは、インキ漏れの最悪の場合を想定して決定されており、たとえば、温度によって変化するインキの粘性がインキ漏れの発生と相関しているといった事情が考慮されていないため、実際に版胴に巻装されたマスタの長さが、尻漏れ防止に必要な長さよりも長い場合が多く、したがって、そのような場合には余分なマスタを消費していることとなる。よって、〔特許文献1〕において提案された孔版印刷装置では、マスタに関して、コストが上昇し、また、省資源化という昨今の要請に反するという問題がある。
本発明は、版胴の外周面に必要十分な長さのマスタを巻装して印刷を行う孔版印刷装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、版胴と、前記版胴の外周面に巻装されるマスタを切断する切断手段と、前記切断手段の駆動を制御する制御手段と、孔版印刷装置の機内の温度を検知する温度検知手段とを有し、前記版胴は、その回転方向において、その外周面側にインキを滲出させる開孔部と、前記開孔部の外側の部位を占めた非開孔部とを有し、前記制御手段は、版胴の外周面に巻装されるマスタの、前記回転方向における後端が、前記開孔部に位置する状態において、同マスタの長さが、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温より低いときに、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温以上であるときと比べて長くなるように、前記切断手段の駆動を制御する孔版印刷装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、T1<T2<T3の関係を有する温度T1、T2、T3にそれぞれ対応するマスタの長さL1、L2、L3が、L1>L2≧L3となるように、前記制御手段が、温度に応じて、版胴の外周面に巻装されるマスタの長さを変えるよう、前記切断手段の駆動を制御することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置において、前記温度T1が約17℃以下であり、前記温度T3が約26℃以上であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の孔版印刷装置において、前記長さL1が、前記長さL2および前記長さL3よりも20mm以上長いことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2ないし4記載の孔版印刷装置において、前記長さL1、L2、L3は何れも、その長さのマスタが、版胴に巻装された状態において、版胴に圧接する押圧部材による押圧領域の後端部を含むよう延在するものであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5記載の孔版印刷装置において、前記制御手段は、版胴の外周面に巻装されるマスタが印圧の解除位置を含むよう延在する長さであり、同マスタの、前記回転方向における後端が、前記開孔部に位置する状態において、同マスタの、印圧の解除位置から後端までの長さが、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温より低いときに、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温以上であるときと比べて長くなるように、前記切断手段の駆動を制御することを特徴とする。
本発明は、版胴と、前記版胴の外周面に巻装されるマスタを切断する切断手段と、前記切断手段の駆動を制御する制御手段と、孔版印刷装置の機内の温度を検知する温度検知手段とを有し、前記版胴は、その回転方向において、その外周面側にインキを滲出させる開孔部と、前記開孔部の外側の部位を占めた非開孔部とを有し、前記制御手段は、版胴の外周面に巻装されるマスタの、前記回転方向における後端が、前記開孔部に位置する状態において、同マスタの長さが、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温より低いときに、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温以上であるときと比べて長くなるように、前記切断手段の駆動を制御する孔版印刷装置にあるので、版胴の外周面に必要十分な長さのマスタを巻装して印刷を行うことができ、インキの尻漏れを防止できるとともに、マスタの無駄が生じることがなく、ランニングコストを抑制することができ、また、省資源化をも達成することができる孔版印刷装置を提供することができる。
T1<T2<T3の関係を有する温度T1、T2、T3にそれぞれ対応するマスタの長さL1、L2、L3が、L1>L2≧L3となるように、前記制御手段が、温度に応じて、版胴の外周面に巻装されるマスタの長さを変えるよう、前記切断手段の駆動を制御することとすれば、版胴の外周面に、より的確に必要十分な長さのマスタを巻装して印刷を行うことができ、インキの尻漏れを防止できるとともに、マスタの無駄をより良好に防止し、ランニングコストをより適切に抑制することができ、また、省資源化をもより良好に達成することができる孔版印刷装置を提供することができる。
前記温度T1が約17℃以下であり、前記温度T3が約26℃以上であることとすれば、版胴の外周面に、さらに的確に必要十分な長さのマスタを巻装して印刷を行うことができ、インキの尻漏れを防止できるとともに、マスタの無駄をさらに良好に防止し、ランニングコストをさらに適切に抑制することができ、また、省資源化をもさらに良好に達成することができる孔版印刷装置を提供することができる。
前記長さL1が、前記長さL2および前記長さL3よりも20mm以上長いこととすれば、版胴の外周面に、さらに的確に必要十分な長さのマスタを巻装して印刷を行うことができ、インキの尻漏れを防止できるとともに、マスタの無駄をさらに良好に防止し、ランニングコストをさらに適切に抑制することができ、また、省資源化をもさらに良好に達成することができる孔版印刷装置を提供することができる。
前記長さL1、L2、L3は何れも、その長さのマスタが、版胴に巻装された状態において、版胴に圧接する押圧部材による押圧領域の後端部を含むよう延在するものであるとすれば、さらに、インキの尻漏れをより良好に防止できる孔版印刷装置を提供することができる。
図1に、本発明を適用した孔版印刷装置の概略を示す。孔版印刷装置1は、図1において左上方に配設された製版搬送部2と、図1において製版搬送部2の右下方に配設された印刷部3と、孔版印刷装置1の動作全般を制御する制御手段としての図示しない制御部と、孔版印刷装置1の機内の温度を検知する図示しない温度検知手段とを有している。
製版搬送部2は、マスタ4をロール状に巻成してなるマスタロール4aの芯材4bを回転自在かつ着脱自在に支持する図示しないマスタ支持部材、プラテンローラー5、サーマルヘッド6、マスタ搬送ローラー対7、切断手段8、マスタガイド板9等を有している。
マスタ4は、厚み1〜3μm程度の熱可塑性樹脂フィルムと和紙からなる多孔性支持体とを貼り合わせて構成されている。
プラテンローラー5は、製版搬送部2の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しないステッピングモーターによって図1において時計回り方向に回転駆動される。
サーマルヘッド6は、図示しない付勢手段によってプラテンローラー5に圧接されている。サーマルヘッド6は、複数の発熱素子を有し、この発熱素子が選択的に発熱することによりマスタ4の熱可塑性樹脂フィルム面を加熱溶融穿孔製版する。
マスタ搬送ローラー対7は、プラテンローラー5のマスタ搬送方向下流側に配設されている。マスタ搬送ローラー対7は、図示しない駆動手段によって図1において反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラー7aと、駆動ローラー7aに所定の圧力で圧接配置された従動ローラー7bとを有している。駆動ローラー7aの回転周速度は、マスタ4をプラテンローラー5よりも若干速い速度で搬送するように設定されている。駆動手段は、制御部によってその動作を制御される。
切断手段8は、マスタ搬送ローラー対7のマスタ搬送方向下流側に配設されている。切断手段8は、固定刃8aと、固定刃8aに対して移動する可動刃8bとを有し、可動刃8bが移動の際に回転することでマスタ4を切断する周知の構成である。可動刃8bは、駆動部によってその駆動・動作を制御される。
マスタガイド板9は、切断手段8のマスタ搬送方向下流側に固設され、マスタ4を案内するようになっている。
このような構成の製版搬送部2において、マスタ4は、制御部によって駆動される駆動ローラ7aの回転によりマスタロール4aから引き出され、この過程においてサーマルヘッド6によって製版され、後述する版胴10に供給される。可動刃8bは、マスタ4が所定長さ引き出されると制御部によって駆動され、マスタ4を所定長さに切断する。
印刷部3は、版胴10と、版胴10の下方に版胴10に対して接離自在に設けられた押圧部材としてのプレスローラー11と、版胴10の右方に配設されたレジストローラー対12と、版胴10の内部に配設されたインキ供給手段13と、プレスローラー11を回転自在に支持した図示しない一対のアーム部材と、アーム部材を搖動する図示しない搖動手段と、後述するクランパー19を版胴10の位相に連動して駆動する図示しない開閉装置とを有している。
プレスローラー11は、アーム部材間に回転自在に支持されており、アーム部材が揺動手段によって揺動されることにより、版胴10の外周面に対して所定の圧力で圧接し、または離間するようになっている。
レジストローラー対12は、図示しない給紙部から給送される印刷用紙Pを所定のタイミングで版胴10とプレスローラー11との間に給送する。
インキ供給手段13は、版胴10を回転自在に支持した、インキ供給パイプを兼ねた支軸14と、版胴10の外部に設けられた図示しないインキパックと、インキパック内のインキを吸引し、吸引したインキを支軸14によって版胴10の内部に導入させる図示しないポンプと、支軸14から版胴10の内部に供給されたインキを後述する多孔性支持板10aの内周面に供給するインキローラー15と、インキローラー15との間に僅かな隙間をもって配設されたドクターローラー16とを有している。
支軸14には、ポンプによってインキパックから吸引されたインキを版胴10の内部に供給するための複数の供給孔14aが形成されている。供給孔14aから滴下したインキは、インキローラー15とドクターローラー16との近接部に形成された楔状空間に溜まり、インキ溜まり17を形成するようになっている。インキ溜まり17のインキはインキローラー15及びドクターローラー16の回転によって混練され、ドクターローラー16によってその層厚を規制されつつインキローラー15の表面に供給される。インキローラー15が保持したインキは次に述べる多孔性支持板10aの内周面に供給される。
版胴10は、図2に示すように、多孔性支持板10aと、メッシュスクリーン10bと、多孔性支持板10aの一母線に沿って形成された平面を含むステージ部18と、ステージ部18に回動自在に支持された態様でステージ部18上に配設され、ステージ部18との間でマスタ4の先端部を挟持するクランパー19とを有している。
多孔性支持板10aはステンレス等の金属板からなっている。多孔性支持板10aは、電鋳加工によって形成された複数の貫通穴を形成された領域によって構成された開孔部10cと、その周面において開孔部10cを除いた部位すなわち開孔部10cの外側の部位を占め、開孔部10cの周囲を囲むようにして配設された非開孔部10dとを有している。開孔部10cの、版胴10の軸方向すなわち図1および図2において紙面に垂直な方向における長さは、同方向におけるインキローラー15の幅よりもやや大きくなるように設定されている。
メッシュスクリーン10bは樹脂あるいは金属網体によって形成されており、多孔性支持板10aの外周面上において、開孔部10cと対応する部位に複数層にわたって巻装されている。
ステージ部18は、非開孔部10dに配設されている。ステージ部18は、磁性体で構成されている。
クランパー19はステージ部18に磁着するマグネットを有している。
開閉装置は、版胴10の位相に応じてクランパー19をステージ部18に対して開閉し、版胴10が所定の位相を占めたときにクランパー19をステージ部18に対して閉じるようになっている。
制御部は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備えている。
温度検知手段は、検知した孔版印刷装置1の機内の温度を制御部に入力するようになっている。
制御部は、温度検知手段が検知した、孔版印刷装置1の機内の温度に応じて、版胴10の外周面に巻装されるマスタ4の長さを変えるよう、切断手段8、具体的には可動刃8bの駆動を制御する。
ここで、上述の構成の孔版印刷装置1においては、製版済みのマスタ4が版胴10の外周面に巻装された状態で、版胴10の外周面に対して押圧されるプレスローラー11によって、印刷用紙Pを圧接させることで、開孔部10cから滲出したインキを印刷用紙Pに転写させて印刷を行うのであるが、一般に孔版印刷装置で使用されるインキと同様、孔版印刷装置1において使用されるインキは、水分と油と顔料を含み、温度によりその粘度が変化する。具体的には、低温ではインクの粘度は高くなり、高温ではインクの粘度は低くなる。
そのため、低温時には、インキの流動性が低くなり、版胴10の外周面に巻装されたマスタ4の内側すなわちマスタ4と版胴10の外周面との間に、余剰インキとして留まる傾向にある。このように、低温であるほど、余剰インキ31の量が増える様子を、図3ないし図5に示す。図3ないし図5において、余剰インキをそれぞれ、符号31で示している。図3ないし図5においては、版胴10を平面状に展開した状態を示しており、メッシュスクリーン10bの図示は省略している。
図3は、孔版印刷装置1の温度が後述するT3の範囲すなわち高温である範囲にある状態を示しており、図4は、孔版印刷装置1の温度が後述するT2の範囲すなわち常温である範囲にある状態を示しており、図5は、孔版印刷装置1の温度が後述するT1の範囲すなわち低温である範囲にある状態を示している。
なお、図3ないし図5において、矢印Xは、版胴10の回転方向を示しており、符号50は、方向Xにおける、プレスローラー11による版胴10の押圧領域を示しており、符号PRは、方向Xにおける押圧領域50の後縁部すなわちプレスローラー11による印圧の解除位置を示している。
余剰インキ31は、方向Xにおいて、印圧の解除位置PRよりも後方に向けて、マスタ4を伝って徐々に移動し、方向Xにおけるマスタ4の後端MRを超えると、尻漏れが生じることとなる。尻漏れは、余剰インキ31が多いほど発生しやすいため、余剰インキ31の発生量が多い低温時に尻漏れが発生しやすい。
そこで、制御部は、余剰インキ31の発生量が多い低温時ほど、印圧の解除位置PRからマスタ4の後端MRまでの長さが長くなるように、上述のように、温度検知手段が検知した、孔版印刷装置1の機内の温度に応じて、版胴10の外周面に巻装されるマスタ4の長さを変えるべく、切断手段8、具体的には可動刃8bの駆動を制御するようになっている。
すなわち、制御部は、図3ないし図5に示すように、T1<T2<T3の関係を有する温度T1、T2、T3にそれぞれ対応するマスタの長さL1、L2、L3が、L1>L2≧L3となるように、温度検知手段が検知した、孔版印刷装置1の機内の温度に応じて、版胴10の外周面に巻装されるマスタ4の長さを変えるよう、具体的には可動刃8bの駆動を制御する。
上述のように、尻漏れは、余剰インキ31が、方向Xにおいて、印圧の解除位置PRよりも後方に向けて、マスタ4を伝って徐々に移動し、方向Xにおけるマスタ4の後端MRを超えることによって発生するため、長さL1、L2、L3は何れも、マスタ4が版胴10に巻装された状態において、印圧の解除位置PRを含むよう延在する長さとされている。
本形態において、温度T1は約17℃以下の温度範囲であり、温度T3は約26℃以上の温度範囲である。また、長さL1は、340mm、長さL2およびL3は320mmとされ、長さL1が長さL2および長さL3よりも20mm長く設定されている。なお、図3ないし図5においては、長さL1、L2、L3が、L1>L2>L3となるように示している。また、これらしきい値となっている温度および長さの値は、実験により求めた、最も適等と考えられる値である。長さL1、L2、L3は、尻漏れを防止するのに必要十分な長さとされている。
制御部は、温度T1、T2、T3およびこれにそれぞれ対応するマスタの長さL1、L2、L3を、ROM内に制御テーブルとして格納しており、製版開始時に、温度検知手段が検知した、孔版印刷装置1の機内の温度に応じて、版胴10の外周面に巻装されるべきマスタ4の長さを呼び出す。
制御部は、駆動ローラー7aの回転量すなわち回転時間に基づいて、マスタロール4aから引き出されたマスタ4の長さを算出し、マスタ4の先端から、可動刃8bの配設位置までの長さを算出する。そして、マスタ4の長さがROMから呼び出した長さとなるタイミングで、可動刃8bを駆動してマスタ4を切断する。これにより、マスタ4の長さは、孔版印刷装置1の機内の温度に対応した長さに切断される。切断されたマスタ4は制御部によって駆動される版胴10の回転により版胴10の外周面に巻装される。
ただし、制御の簡易化の観点から、制御部は、基準となる長さLに対して、切断すべき長さがどれだけ長いか、または短いかに基づいて、可動刃8bの制御を行う。すなわち、本形態において、基準の長さLは320mmであり、温度がT3、T2のときはL3およびL2はL±0mm、温度がT1のときはL1はL+20mmであって、制御部は、マスタ4を切断するまでに、駆動ローラー7aを、Lに対応した時間tだけ駆動したうえで、温度がT3、T2のときはLとの差分である長さ±0mmに対応した時間の差分t3、t2(=0)だけ駆動ローラー7aを駆動し、温度がT1のときは、Lとの差分である長さ+20mmに対応した時間の差分t1だけ駆動ローラー7aを駆動する。
したがって、制御テーブルには、実際には、基準となる駆動ローラー7aの駆動時間と、各温度範囲に対応した、基準となる駆動ローラー7aの駆動時間に対する差分となる駆動ローラー7aの駆動時間が記録されている。すなわち、本形態においては、基準となる駆動ローラー7aの駆動時間tと、各温度範囲T1、T2、T3に対応した、時間tに対する差分となる駆動ローラー7aの駆動時間t1、t2、t3が記録されている。
そして、制御部は、温度T1、T2、T3に応じて時間t1、t2、t3を呼び出し、これを時間tに加えた時間だけ駆動ローラー7aを駆動したときに、可動刃8bを駆動してマスタ4を切断する。なお、基準となる長さを、どの温度範囲に対応させるかは適宜選択される事項である。したがって、マスタ4を切断するまでに、駆動ローラー7aを駆動する時間が、基準となる長さに対応した駆動ローラー7aの駆動時間よりも短くなる場合もありうる。
このような構成の孔版印刷装置1においては、上述した印刷の過程において、プレスローラー11の圧接により開孔部10cから滲出し多孔性支持板10aの表面に押し出されたインキの一部は、余剰インキ31となるが、マスタ4の長さが、上述の長さを有していることにより、余剰インキ31は版胴10の外周面とマスタ4との間に留まり、尻漏れが防止される。
よって、尻漏れが防止され、良好な印刷物を得ることができる。
また、マスタ4の長さは、尻漏れを防止するのに必要十分な長さとされているため、マスタ4の無駄が生じることもなく、ランニングコストが抑制され、また、省資源化をも達成している。
なお、開孔部10cから染み出したものの印刷に使用されなかった、マスタ4、開孔部10cによって囲まれた空間内に留まったインキは、プレスローラー11による押圧後に開孔部10cを経て版胴10内に戻る。
以上、本発明を実施するための形態として、本発明を適用した孔版印刷装置1を説明したが、長さL1は、長さL2および長さL3よりも20mm以上長ければ、尻漏れを防止できるため、長さL1と長さL2、L3との関係はマスタ4の浪費を防止する範囲で、長さL1が長さL2および長さL3よりも20mm以上長くなるよう適宜設定できる。また、長さL2と長さL3との関係は、これらが等しくなるに限らず、必要に応じて、長さL2が長さL3よりも長くなるように適宜設定できる。
切断するマスタの長さを変えるための温度は上記の温度に限らず他の温度であっても良いし、複数の温度範囲であれば、2つの温度範囲、または4つ以上のより細かい温度範囲で制御を行うようにしても良いし、またマスタの長さもこれに応じて設定することができる。
制御手段が制御に用いる温度は、尻漏れを防止することができるのであれば、孔版印刷装置1の機外の温度であっても良いし、温度検知手段が検知した温度に限らずユーザーが入力した温度であっても良い。
本発明の適用は、上述の説明において特に限定を行っていない限り、上述の形態に限られるものではない。
本発明を適用した孔版印刷装置の概略を示す正面図である。 図1に示した版胴の拡大正面図である。 高温時における、図1に示した版胴の平面展開正断面図である。 常温時における、図1に示した版胴の平面展開正断面図である。 低温時における、図1に示した版胴の平面展開正断面図である。
符号の説明
1 孔版印刷装置
4 マスタ
8 切断手段
10 版胴
11 押圧部材
50 押圧領域
P 印刷用紙
PR 押圧領域の後端部

Claims (6)

  1. 版胴と、前記版胴の外周面に巻装されるマスタを切断する切断手段と、前記切断手段の駆動を制御する制御手段と、孔版印刷装置の機内の温度を検知する温度検知手段とを有し、前記版胴は、その回転方向において、その外周面側にインキを滲出させる開孔部と、前記開孔部の外側の部位を占めた非開孔部とを有し、前記制御手段は、版胴の外周面に巻装されるマスタの、前記回転方向における後端が、前記開孔部に位置する状態において、同マスタの長さが、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温より低いときに、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温以上であるときと比べて長くなるように、前記切断手段の駆動を制御する孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、T1<T2<T3の関係を有する温度T1、T2、T3にそれぞれ対応するマスタの長さL1、L2、L3が、L1>L2≧L3となるように、前記制御手段が、温度に応じて、版胴の外周面に巻装されるマスタの長さを変えるよう、前記切断手段の駆動を制御することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項2記載の孔版印刷装置において、前記温度T1が約17℃以下であり、前記温度T3が約26℃以上であることを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項2または3記載の孔版印刷装置において、前記長さL1が、前記長さL2および前記長さL3よりも20mm以上長いことを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項2ないし4記載の孔版印刷装置において、前記長さL1、L2、L3は何れも、その長さのマスタが、版胴に巻装された状態において、版胴に圧接する押圧部材による押圧領域の後端部を含むよう延在するものであることを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項1ないし5記載の孔版印刷装置において、前記制御手段は、版胴の外周面に巻装されるマスタが印圧の解除位置を含むよう延在する長さであり、同マスタの、前記回転方向における後端が、前記開孔部に位置する状態において、同マスタの、印圧の解除位置から後端までの長さが、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温より低いときに、同マスタの製版開始時に前記温度検知手段によって検知された温度が常温以上であるときと比べて長くなるように、前記切断手段の駆動を制御することを特徴とする孔版印刷装置。
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