JP4495822B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、版胴の外周面上に製版済みマスタを巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関し、詳しくは版胴の内周面にインキを供給するインキ供給機構の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔性の支持円筒体に樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンを複数層巻装した構成の回転自在な版胴と、熱可塑性樹脂フィルム(厚み1〜3μm程度のものが一般的である)に和紙繊維または合成繊維あるいは和紙と合成繊維とを混抄したものからなる多孔性支持体を貼り合わせたラミネート構造のマスタとを用い、マスタの熱可塑性樹脂フィルム面をサーマルヘッドで加熱穿孔製版した後に版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段より版胴の内周面にインキを供給して、プレスローラー等の押圧手段で印刷用紙を版胴に押圧することにより、版胴開孔部、マスタ穿孔部より滲出したインキを印刷用紙に転移させて印刷を行う感熱デジタル孔版印刷装置がよく知られている。
【0003】
上述の孔版印刷装置では、版胴内部におけるプレスローラーと対向する位置にインキ供給手段を構成するインキローラーが配設されており、インキローラーによって版胴内周面に供給されたインキがプレスローラーの押圧力によって版胴開口部、メッシュスクリーン開口部、及びマスタ穿孔部を介して印刷用紙に転移され、印刷画像が形成される。インキ供給手段によるインキ供給は、十分な画像を確保するため、画像比率の大小にかかわらず定量的に行われている。
インキ供給手段によって版胴内周面に供給されたインキは、その都度全てが印刷によって消費されるわけではなく、印刷に使用されなかったインキは版胴内周面に付着したまま残存する。この残存量は、インキ供給が定量的に行われているため、画像比率が少ない場合には当然多量となり、残存量が多くなりすぎるとインキが版胴外部に漏れて印刷用紙や装置内部を汚損してしまうという問題点が発生する。
そこで、版胴内周面に残存したインキ量を適正化すべく、版胴内周面のインキ層の厚みを、版胴とプレスローラーとのニップ部より離れた位置に設けられた規制部材によって一定化させる技術が、例えば特開平8−142474号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示された技術では、上述した版胴からのインキ漏れの発生は防止することができるが、孔版印刷装置が使用されずに長時間(例えば2日以上)放置された場合に、ニップ部と規制部材との間に残存したインキ層のインキが経時的状態変化を起こし、変質してしまうという新たな問題が発生する。この変質したインキは印刷物の品質低下を招き、特にインキがエマルションタイプの場合には、水分が蒸発して粘度が低下するため、使用に耐えない滲み画像となって現れ、この滲み画像は印刷開始後の数枚ないし数十枚にわたって発生する。上述の不具合は、版胴内部の変質した残存インキが全て新しいインキに置き換わるまで発生するため、従来では残存インキの影響がなくなるまでヤレ紙で印刷を行ったり、残存インキを新しいマスタに染み込ませて廃棄する等の手段を講じていたが、多大な経済的及び時間的損失を避けることができなかった。
【0005】
そこで、インキ回収部材をニップ部の近傍であって版胴回転方向の下流側の位置に配置し、装置放置時における残存インキ量を低減することにより上述の不具合を解消することが考えられるが、これでは印刷再開時においてインキ量が不足し、印刷開始直後の数枚は所望の画像が得られないという問題点が生じる。
本発明は、上記問題点を解決し、版胴内部からのインキ漏れを防止することができ、さらに放置後印刷時においても所望の画像を直ちに得ることが可能な孔版印刷装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転自在な版胴と、前記版胴と同方向に回転され前記版胴の内周面にインキを供給するインキローラーと、前記版胴の内周面より離間する第1の位置と前記版胴の内周面に接触する第2の位置とに移動自在に配設され前記版胴の内周面にインキを供給するインキ補充ローラーと、前記版胴の内周面に接触して前記版胴の内周面よりインキを回収するインキ回収部材とを具備する孔版印刷装置において、前記インキ回収部材は板状弾性体からなり、前記インキ回収部材は前記版胴の回転方向において前記インキローラーの下流側の近傍位置であって回収したインキを前記インキローラーに対して再供給可能な位置に配設され、前記インキ回収部材の前記版胴の内周面に対する接触力は前記インキ補充ローラーの前記版胴の内周面に対する接触力よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに、前記インキ補充ローラーは第2の位置を占めたときにその外周面を前記インキローラーに接触させることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに、前記インキローラーと接触あるいは近接して配置され、前記インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときにこれに接触する中間ローラーを有することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔版印刷装置において、さらに、前記インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときに、前記インキ補充ローラーの前記版胴の内周面に対する接触力が前記中間ローラーに対する接触力よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0014】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例を採用した孔版印刷装置の概略正面図を示している。同図において、孔版印刷装置1は、画像読取部2、給紙部3、製版搬送部4、排版部5、排紙部6、印刷部7等から主に構成されている。ここで、印刷部7を除く他の部位は従来と同様であるので、個々の詳細な説明は省略する。
印刷部7は、版胴8とプレスローラー9とから主に構成されている。支軸8aに回転自在に支持され、メインモーター30(図6参照)により図1の時計回り方向に回転駆動される版胴8は、その外周面上に図示しないステージ部及びクランパー10を有しており、内部にはインキ供給手段11を有している。プレスローラー9は図示しない揺動手段によって揺動され、その外周面を版胴1の外周面に対して接離自在に設けられている。プレスローラー9は印刷用紙Pを版胴8に圧接させ、印刷用紙Pに印刷画像を転写させる。
【0015】
版胴8の要部を示す図2において、インキ供給手段11は、インキローラー12、ドクターローラー13、インキ補充ローラー14、インキ回収部材としてのインキ回収ブレード15、中間ローラー29等から主に構成されている。支軸8aに固設された一対の側板16間に回転自在に支持されたインキローラー12は、その外周面が版胴8の内周面と近接するように設置されており、図示しないインキ供給パイプより供給されたインキを版胴8の内周面に供給する。インキローラー12は、メインモーター30からの回転駆動力をギヤやベルト等の図示しない駆動力伝達手段によって伝達され、版胴8と同期して図の時計回り方向に回転駆動される。
【0016】
インキローラー12の近傍に配設されたドクターローラー13は一対の側板16間に回転自在に支持されており、メインモーター30からの回転駆動力を図示しない駆動力伝達手段によって伝達され、インキローラー12とは逆方向に回転駆動される。ドクターローラー13は、その外周面とインキローラー12の外周面との間に僅かな隙間が生じるように配置され、インキローラー12の外周面との近接部において楔状のインキ溜まり17を形成している。インキ溜まり17のインキはインキローラー12の外周面とドクターローラー13の外周面との隙間を通過し、インキローラー12の外周面上にインキ層を形成する。
【0017】
インキローラー12の版胴8の回転方向下流側にはインキ補充ローラー14が配設されている。インキ補充ローラー14は、その支軸14aの両端を一対のアーム18の一端に回転自在に支持されている。
一端にインキ補充ローラー14を支持した板状部材であるアーム18は、その他端が曲折されて受け部18aが形成されている。また、アーム18のほぼ中央には長穴18bが、他端部には長溝18cが形成されている。各アーム18は、各側板16に外方に向けて植設されたピン19に長穴18bを、また、各側板16に設けられた軸受部材16a(図4(図2を右方より見た図)参照)に回転自在に支持された支軸20に長溝18cをそれぞれ係合されることで、各側板16の外側に支持されている。
支軸20の両端にはカム板21が、中程にはウォームホイール22がそれぞれ取り付けられている。円板状のカム板21は、その中心より偏心した位置を支軸20の端部に固着されており、その大径部の外周面を受け部18aに当接可能な位置に配設されている。アーム18は、他端と側板16との間に張設された引張バネ23の付勢力により、受け部18aを常時カム板21の外周面側に引き寄せられている。
【0018】
各側板16,16間の、ウォームホイール22の配設位置の近傍には、図示しない取付部材によって各側板16に固定されたステッピングモーター24が配設されている。ステッピングモーター24の出力軸には、ウォームホイール22と噛合するウォーム25が取り付けられている。
【0019】
インキローラー12の近傍の位置であってインキローラー12の配設位置よりも版胴8の回転方向下流側には、インキ回収ブレード15が配設されている。バネ鋼や樹脂等の弾性体で構成された板材からなり、版胴8の軸方向のほぼ全幅にわたって設けられたインキ回収ブレード15は、各側板16間に配設された図示しないブラケットに一端を固着されており、他端を所定の弾性力によって版胴8の内周面に接触させている。インキ回収ブレード15は他端によって版胴8の内周面に残存した余剰インキを掻き取り、掻き取られたインキはインキ回収ブレード15の上方に向けて移動する。ここで、インキ回収ブレード15はその一端側がインキローラー12の外周面に近接すべく配設されており、版胴8の内周面より掻き取られてインキ回収ブレード15上を上方へと移動したインキは、インキ回収ブレード15とインキローラー12との近接部において、インキローラー12の回転力によってインキローラー12の外周面に再度付着する。
【0020】
インキローラー12の左方上方には中間ローラー29が配設されている。中間ローラー29は各側板16間に回転自在に支持されており、メインモーター30からの回転駆動力を図示しない駆動力伝達手段によって伝達され、インキローラー12と同方向に回転駆動される。中間ローラー29は、インキローラー12の外周面に対してその外周面をほぼ無負荷で当接配置されており、インキローラー12の外周面に付着して印刷に供されなかったインキ及びインキ回収ブレード15によってインキローラー12の外周面に再度付着したインキは、中間ローラー29の外周面に付着した後に再びインキローラー12の外周面に戻される。なお、中間ローラー29とインキローラー12とは、両者間でのインキの受け渡しがスムーズに行われるように、互いの外周面の間に0.2mm程度の隙間を有していてもよい。
【0021】
ステッピングモーター24は、その作動によりカム板21を回動させることでインキ補充ローラー14を第1の位置と第2の位置とに選択的に位置決めする。ステッピングモーター24の作動は後述する制御手段28によって制御される。
【0022】
インキ補充ローラー14は、カム板21の大径部が受け部18aと当接しているときに、その外周面が引張バネ23の付勢力に抗して版胴8の内周面及び中間ローラー29の外周面より離間する、図2に示す第1の位置に位置決めされ、カム板21の大径部が受け部18aより離れたときに、その外周面が引張バネ23の付勢力により版胴8の内周面及び中間ローラー29の外周面に近付けられてこれらと当接し、カム板21の最小径部が受け部18aと対向したときに、引張バネ23の所定の付勢力で版胴8の内周面及び中間ローラー29の外周面に圧接する、図3に示す第2の位置に位置決めされる。カム板21の最小径部が受け部18aと対向したときには、両者間に僅かな隙間が生ずるように設定されている。引張バネ23の付勢力は、インキ補充ローラー14が第2の位置に位置決めされたときに、インキ補充ローラー14による、中間ローラー29に対する接触力よりも版胴8の内周面に対する接触力が上回るように、かつ、インキ回収ブレード15の版胴8の内周面に対する接触力よりもインキ補充ローラー14による版胴8の内周面に対する接触力が上回るように定められている。
【0023】
版胴8の側縁部に配設された一方のフランジ8bの外側には、図5に示すように、切欠部26aを有するカム26が版胴8と一体的に回転自在に取り付けられている。切欠部26aは、版胴8を構成する図示しない多孔性支持板及びメッシュスクリーンの非開孔部と対応する角度に形成されている。カム26の近傍には、カム26を検知するセンサー27が取り付けられている。センサー27はカム26を検知している間、後述する制御手段28にオン信号を出力する。
【0024】
図6は、本実施例に用いられる制御手段28の制御ブロック図を示している。図示しないCPU、ROM、RAM等を有する周知のマイクロコンピューターで構成された制御手段28は、孔版印刷装置1に設けられた操作パネル31からの動作指令によりステッピングモーター24及びメインモーター30の作動を制御する。操作パネル31上には、放置後印刷開始時にインキ補充ローラー14によるインキ補充を行わせるインキ補充モードキーと、インキ補充ローラー14を接触させた状態での版胴8の回転回数を設定するインキ補充回数設定キーとが割り付けられている。制御手段28は、インキ補充モードキーが押下されたとき、インキ補充ローラー14を第2の位置に位置決めさせると共に、インキ補充回数設定キーにより設定された回数分だけセンサー27からのオン信号を有効として版胴8をメインモーター29により回転させ、センサー27と対応する位置に切欠部26aが位置してセンサー27からのオン信号が途切れたときに設定された回数を1ずつ減算し、作動回数が0となったときに版胴8を停止させると共にインキ補充ローラー14を第1の位置に位置決めさせる。
【0025】
上記構成に基づき、以下に動作を説明する。
画像読取部2に原稿がセットされ、オペレーターによって操作パネル31上の図示しない製版スタートキーが押下されると、画像読取部2において原稿画像が読み取られると共に、排版部5が作動して版胴8より使用済みのマスタが剥離される。次に、製版搬送部4が作動し、マスタに対して原稿画像に対応した製版が行われ、製版されたマスタは版胴8へと搬送されてその先端をクランパー10に挟持される。そして、メインモーター30が作動して版胴8が図1の時計回り方向に回転駆動され、版胴8の外周面上に製版済みのマスタが巻装される。
【0026】
巻装動作完了後、給紙部3より1枚の印刷用紙Pが給送される。給送された印刷用紙Pは、その先端をレジストローラー対によってくわえ込まれ、所定のタイミングで低速回転している版胴8とプレスローラー9との間に向けて送られる。印刷用紙Pの先端が版胴8とプレスローラー9との間に到達するタイミングで図示しない揺動手段が作動し、プレスローラー9が版胴8に対して所定の圧力で圧接され、印刷用紙Pにはインキ供給手段11によって版胴8の内周面に供給されたインキが版胴開口部及びマスタ穿孔部を介して転写される。インキを転写された印刷用紙Pは排紙部6によって搬送され、機外に設けられた排紙トレイ上に排出される。これにより版付け動作が完了する。
版付け動作完了後、オペレーターによって操作パネル31上の図示しない印刷スタートキーが押下されると、版胴8が版付け動作時よりも高速で回転駆動されると共に給紙部3より印刷用紙Pが連続的に給送され、印刷動作が行われる。
【0027】
上述の版付け動作時及び印刷動作時において、インキ溜まり17からドクターローラー13との隙間を経てインキローラー12の外周面上に層状に供給されたインキは、プレスローラー9が版胴8に圧接してインキローラー12と版胴8の内周面とが接することによって版胴8の内周面に供給され、プレスローラー9の圧接力によって版胴開口部及びマスタ穿孔部を経て印刷用紙Pへと転移される。そして、このとき余った余剰インキは、インキローラー12の直下流位置に設けられたインキ回収ブレード15によって掻き取られ、インキローラー12、中間ローラー29を介して再びインキ溜まり17に戻される。
従って、印刷終了後に孔版印刷装置1が長期間放置された場合であっても、版胴8の内周面に残存するインキはインキローラー12とインキ回収ブレード15との間に位置する版胴8の内周面にしか存在せずその残存量が少ないので、版胴8の内部からのインキ漏れを防止し、さらに印刷再開後において残存インキと新しいインキとの入れ替わりが直ちに行われるので、滲み画像等の印刷不良の発生を防止することができる。
【0028】
しかし、上述した状態では版胴8の内周面におけるインキ量が不足しているため、装置放置後における印刷の立ち上がり時においてインキ濃度が不足して印刷不良となってしまう。そこで、インキ補充ローラー14による版胴8の内周面へのインキ補充動作が行われる。
オペレーターにより、操作パネル31上のインキ補充モードキー及びインキ補充回数設定キーが操作されてインキ補充モードとなると、制御手段28からの指令に基づきステッピングモーター24が作動し、インキ補充ローラー14が第2の位置に位置決めされる。
【0029】
その後、制御手段28から指令が送られてメインモーター30が作動し、版胴8が図1の時計回り方向に回転駆動される。版胴8の回転に伴い、インキローラー12及びドクターローラー13が回転し、さらに、インキ補充ローラー14も回転する。このとき、インキ補充ローラー14は、中間ローラー29の外周面に対する接触力よりも版胴8の内周面に対する接触力が大きくなるように引張バネ23の付勢力が設定されていることから、版胴8に従動して時計回り方向に回転する。
このとき、インキ補充ローラー14の外周面には、インキ溜まり17からのインキがインキローラー12の外周面及び中間ローラー29の外周面を介して供給されている。さらにこのとき、インキ補充ローラー14の版胴8の内周面に対する接触力がインキ回収ブレード15の版胴8の内周面に対する接触よりも大きく設定されているので、インキ回収ブレード15によって版胴8の内周面より掻き取られた量以上の量のインキが版胴8の内周面に供給され、インキ不足状態を解消することができる。
【0030】
版胴8の回転に伴うカム26の回転により、切欠部26aがセンサー27を通過することでセンサー27からのオン信号が途絶えると、操作パネル31上で設定されたインキ回収回数が1減算される。そして、設定されたインキ回収回数が消化されると、制御手段28から指令が送られてメインモーター30が停止し、版胴8がホームポジションで停止されると共に、ステッピングモーター24が作動してインキ補充ローラー14が第1の位置に位置決めされ、孔版印刷装置1は初期状態となる。
【0031】
上述の構成によれば、版胴8の内部からの余剰インキの除去を、版胴8の内周面のほぼ全域にわたって行うことができ、版胴内部からインキが漏れることを防止することができると共に、残存インキと新しいインキとの入れ替えが直ちに行われるので放置後印刷時における滲み画像等の印刷不良の発生を防止することができる。また、放置後における印刷開始時において、インキ補充ローラー14によって十分なインキが版胴8の内周面に供給されるので、1枚目から良好な印刷画像を得ることができる。さらに、使用するインキの性質(粘度等)に応じてインキ補充回数を任意に設定できるので、インキの種類に応じた最適な補充動作を行うことが可能となる。
【0032】
上記実施例ではインキ補充回数設定キーにより版胴回転回数を設定し、この設定されたインキ補充動作を放置後印刷時に行う構成としたが、孔版印刷装置1に放置時間を計時するタイマー32を設け、このタイマー32からの放置時間情報に基づいてインキ補充動作を行わせる構成としてもよい。タイマー32からの放置時間情報は、図7に示すように制御手段28に入力される。この構成によれば、放置時間が短いときにはインキ補充動作を省略させることができ、ファーストプリントタイムを短縮させることができる。
【0033】
上記実施例及び変形例では、放置後印刷時にインキ補充ローラー14を版胴8の内周面に圧接させる構成としたが、インキ濃度を高めたい場合には、版付け動作時及び印刷動作時においてもインキ補充ローラー14を版胴8の内周面に接触させて版胴8を所定回数だけ回転させる構成としてもよい。
さらに、上記実施例及び各変形例の効果を高めるため、インキ補充動作時においてインキ溜まり17へのインキ供給を行うことが望ましい。
【0034】
上記実施例及び各変形例では、インキ回収ブレード15の配設位置の下流側近傍にインキ補充ローラー14を配設し、インキ補充ローラー14へのインキ供給を中間ローラー29を介して行う構成としたが、本発明の構成はこれに限られず、例えば特開平4−296585号公報に開示されているように、インキ補充ローラーをインキローラー配設位置の上流側近傍に配設し、インキ補充ローラーの外周面を版胴内周面及びインキローラー外周面に対してそれぞれ接離自在とした構成を採用することも可能である。
【0035】
上記実施例及び各変形例では、インキ補充ローラー14を所定の付勢力によって版胴8の内周面に圧接させて版胴8と従動回転させる構成としたが、インキ補充ローラー14を他の駆動手段によって回転駆動させる構成を採用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、版胴内部からの余剰インキの除去を、版胴の内周面のほぼ全域にわたって行うことができ、版胴内部からのインキ漏れの発生を防止すると共に、残存インキと新しいインキとの入れ替えが直ちに行われることにより放置後印刷時における滲み画像等の印刷不良の発生を防止することができる。また、放置後における印刷開始時においてインキ補充ローラーによって十分なインキが版胴内周面に供給されるので、1枚目から良好な印刷画像を得ることができる。さらにインキ回収部材の版胴内周面に対する接触力がインキ補充ローラーの版胴内周面に対する接触力よりも小さく設定されているので、インキ回収部材によって版胴内周面より掻き取られた量以上の量のインキが版胴内周面に供給され、インキ不足状態を解消することができる。
【0038】
請求項記載の発明によれば、インキ補充ローラーは第2の位置を占めたときにその外周面をインキローラーに接触させるので、インキ補充ローラーに対するインキ補充機構を別に設けることなくインキ補充を行うことができ、構成を簡略化することができる。
【0039】
請求項記載の発明によれば、インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときにこれに接触する中間ローラーを有するので、インキ補充ローラーの配設位置を任意の位置とすることができ、設計の自由度を広げることができる。
【0040】
請求項記載の発明によれば、インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときにインキ補充ローラーの版胴内周面に対する接触力が中間ローラーに対する接触力よりも大きく設定されているので、インキ補充ローラーを版胴の回転に伴って従動回転させることができ、インキ補充ローラー用の駆動手段を省略して構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。
【図2】本発明の一実施例を説明する孔版印刷装置の版胴の要部正面図である。
【図3】本発明の一実施例を説明する孔版印刷装置の版胴の要部正面図である。
【図4】本発明の一実施例を説明する孔版印刷装置の版胴の要部側面図である。
【図5】本発明の一実施例に用いられるセンサーを示す図である。
【図6】本発明の一実施例に用いられる制御手段のブロック図である。
【図7】本発明の一実施例の変形例に用いられる制御手段のブロック図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置
8 版胴
12 インキローラー
14 インキ補充ローラー
15 インキ回収部材(インキ回収ブレード)
29 中間ローラー

Claims (4)

  1. 回転自在な版胴と、前記版胴と同方向に回転され前記版胴の内周面にインキを供給するインキローラーと、前記版胴の内周面より離間する第1の位置と前記版胴の内周面に接触する第2の位置とに移動自在に配設され前記版胴の内周面にインキを供給するインキ補充ローラーと、前記版胴の内周面に接触して前記版胴の内周面よりインキを回収するインキ回収部材とを具備する孔版印刷装置において、
    前記インキ回収部材は板状弾性体からなり、前記インキ回収部材は前記版胴の回転方向において前記インキローラーの下流側の近傍位置であって回収したインキを前記インキローラーに対して再供給可能な位置に配設され、前記インキ回収部材の前記版胴の内周面に対する接触力は前記インキ補充ローラーの前記版胴の内周面に対する接触力よりも小さく設定されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記インキ補充ローラーは第2の位置を占めたときにその外周面を前記インキローラーに接触させることを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記インキローラーと接触あるいは近接して配置され、前記インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときにこれに接触する中間ローラーを有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項3記載の孔版印刷装置において、
    前記インキ補充ローラーが第2の位置を占めたときに、前記インキ補充ローラーの前記版胴の内周面に対する接触力が前記中間ローラーに対する接触力よりも大きく設定されていることを特徴とする孔版印刷装置。
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