JP4656716B2 - 非接触式眼圧計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被検眼角膜に気流を吹き付けて被検眼の眼圧を測定する非接触式眼圧計に関する。
【0002】
【従来技術】
非接触式眼圧計は、被検眼に光束を投影し、その反射光の光量をモニタリングしつつ被検眼に向けて所定のエアパルスを吹き付けて、モニタした反射光量の変化を求め、この光量変化に基づき被検眼角膜の変形状態を演算して眼圧を求める装置である。
【0003】
この非接触式眼圧計は、正確な測定を行うために、光束の投影光路に瞼や睫毛等が存在していることを避けなければならない。しかし、被検者の中には、瞼の開きが十分でない者も多く、被検者の瞼を強制的に広げないと、この瞼が邪魔になって正確な測定が行えないような場合がある。また、瞼が十分に開いていても、睫毛が光路に入ってしまう場合があり、この睫毛が邪魔になって正確な測定が行えないことがあった。
【0004】
この問題を解決するために、特開平7−16210号公報に記載の装置では、瞼の開きが十分でない場合には、通常の作動距離W1より大きい作動距離W2に設定できるようにしたものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の装置では、モニタに映った被検眼前眼部像に基づき、検者自身が作動距離を変更すべきかどうかの判断を行った上で、作動距離変更ボタンなどを押すことにより、手動で作動距離の切り換え動作を行っている。このため、検者が操作に不慣れである場合には、明らかに測定が不可能な状態であっても操作を継続してしまい、その結果、測定エラーが生じたり、測定に時間がかかったりする等の不都合があった。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、被検眼の瞼または睫毛が受光光学系の光路に存在している場合自動的に作動距離を変更して速やかに測定が行えるとともに測定エラーの生じない非接触式眼圧計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、測定光束を被検眼角膜に投影する投影手段と、前記被検眼角膜における前記測定光束の反射光を受光する受光光学系と、前記被検眼角膜に気流を吹き付けて前記被検眼角膜を変形させる気流吹付手段と、前記気流を吹き付けて前記被検眼角膜を変形させたときの前記受光光学系の受光量変化に基づき眼圧を求める演算手段とを備えた非接触式眼圧計において、
前記被検眼の瞼または睫毛が前記受光光学系の光路に存在するか否かを検出する瞼/睫毛検出手段と、
この瞼/睫毛検出手段が瞼または睫毛を検出したとき、前記気流吹付手段から前記被検眼までの作動距離を通常の作動距離から狭めるように変更する作動距離変更手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、前記作動距離が変更されたとき、瞼/睫毛検出手段の向きをその作動距離に応じて変えることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、前記作動距離手段が前記作動距離を前記通常の作動距離から狭めるように変更したときは、前記演算手段は、前記通常の作動距離のときに使用する換算式と異なる換算式を用いて前記眼圧を求めることを特徴とする。
【0011】
【実施形態】
以下、この発明に係わる非接触式眼圧計の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
[第1実施形態]
図1(A)は、非接触式眼圧計の光学系を示す。図1(A)において、10は固視用の注視目標を被検眼Eに投影する固視標投影光学系、20は被検眼Eを含めて前眼部像を観察すると共に光軸Oと被検眼Eの視軸O’との整合検出(アライメント検出)及び作動距離W1の検出が可能な前眼部観察光学系、30は被検眼Eにアライメント光束を投影するアライメント光投影光学系(投影手段)、40は被検眼Eに対するアライメント検出及び作動距離を検出するアライメント光結像光学系、50は角膜Cの変形を光学的に検出する角膜変形検出光学系(受光光学系)、60は瞼/睫毛検出光学系(瞼/睫毛検出手段)である。
【0013】
固視標投影光学系10は、可視光を出射するLED11、ピンホール12、可視光を透過し且つ近赤外光を反射する特性を有する波長分割フィルター13、コリメータレンズ14、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス16、噴射ノズル17を有する。チャンバー窓ガラス16は、噴射ノズル17に空気パルスを供給するためのシリンダ部材等の供給装置を包囲する枠体となっている。
【0014】
LED11から出射された注視目標となる可視光は、ピンホール12を通過して波長分割フィルター13を透過し、コリメータレンズ14により平行光束とされてハーフミラー15に反射された後、チャンバー窓ガラス16を透過し、噴射ノズル17の内部を通って被検眼Eの角膜Cに像が提示される。
【0015】
前眼部観察光学系20は、前眼部観察用として左右から被検眼Eをダイレクトに照明する赤外光を出射する複数のLED21、噴射ノズル17の先端に固定のカバーガラス22、噴射ノズル17の一端を支持する受けガラス23、チャンバー窓ガラス16、ハーフミラー15、中心部穴あきの対物レンズ24、中心部がミラーであるハーフミラー25、結像レンズ26、CCDカメラ27を有する。
【0016】
被検眼Eにて反射されたLED21からの赤外反射光は、ガラス22,23及びチャンバー窓ガラス16、ハーフミラー15を透過して対物レンズ24により平行光束とされ、ハーフミラー25を透過した後、結像レンズ26に集光されてCCDカメラ27に結像される。
【0017】
CCDカメラ27に結像された赤外反射光束は、画像処理回路(図示せず)に入力されて信号化され、図1(B)に示すように、モニタテレビMの画面に前眼部像E’が表示される。また、その画面には、前眼部像E’にアライメントエリアRが合成表示される。
【0018】
アライメント光投影光学系30は、アライメント操作用と眼圧検出用とに兼用されるLED31、コンデンサーレンズ32,33、開口絞り34、角膜Cへ投影される像を形成するためのピンホール35、波長分割フィルター13、コリメータレンズ14、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス16、噴射ノズル17を有する。ピンホール35はコリメータレンズ14の後側焦点位置に配設されている。
【0019】
LED31から出射された近赤外光は、コンデンサーレンズ32,33、開口絞り34、ピンホール35を通過して波長分割フィルター13に反射され、コリメータレンズ14により平行光束とされてハーフミラー15に反射された後、チャンバー窓ガラス16を透過し、気流吹付手段の噴射ノズル17の内部を通って被検眼Eの角膜Cに投影され、この角膜Cで反射される。
【0020】
また、角膜Cで反射された角膜反射光束は、前眼部観察光学系20により、ガラス22,23,16並びにハーフミラー15を透過して対物レンズ24により平行光束とされ、その一部はハーフミラー25を透過した後、結像レンズ26によって集光されてCCDカメラ27に結像されてモニタテレビMの画面に視標像Gbが合成表示される。
【0021】
検者は、視標像GbがアライメントエリアRに入るように架台を3次元的に移動させる。アライメントがずれている場合には、視標像Gbは画面内で上下左右方向に移動し、作動距離がずれている場合には視標像Gbが大きくなってアライメントエリアRからはみ出る。これにより、検者はアライメントと概略の作動距離合わせを行うことができる。
【0022】
アライメント光結像光学系40は、カバーガラス22からハーフミラー25に至る光学部品を共用すると共に、結像レンズ41、反射ミラー42、ハーフミラー43、絞り44、受光センサ46を有する。
【0023】
角膜Cで反射されたアライメント反射光束は、その一部がハーフミラー25に反射されて結像レンズ41に導かれ、結像レンズ41で集光されつつ反射ミラー42に反射されてハーフミラー43を透過した絞り44を経て受光センサ46に結像される。受光センサ46の信号をもとにアライメント検出及び作動距離検出が行われる。
【0024】
アライメント光結像光学系40´は、絞り44,受光センサ46のかわりに絞り45,受光センサ47を有し、作動距離がW2の場合にアライメントを検出するように構成されている。
【0025】
角膜変形検出光学系50は、カバーガラス22,23,16、ハーフミラー15、対物レンズ24、ハーフミラー25、反射ミラー51、集光レンズ54、絞り52、受光センサ53を有する。
【0026】
受光センサ46によりアライメント並びに作動距離の完了が検出されると、図2に示す演算制御回路102(演算手段)から空気噴射駆動回路101へ噴射OK信号が出力され、空気噴射駆動回路から気流吹付手段のロータリーソレノイド114へ通電され、ロッド113を介して気流吹付手段のピストン112をシリンダ111内で移動させる。これによって、ガラス23,16間(チャンバー)に空気が噴出されて噴射ノズル17内を通って噴射された空気パルスによって角膜Cが変形される。この時圧力センサ115によりシリンダ111内のチャンバ内圧が測定されている。また、同時にLED31から角膜Cに向けて検出光が出射される。
【0027】
この際の検出光は、図1(A)に示すように、アライメント検出時と同様に、コンデンサーレンズ32,33、開口絞り34、ピンホール35、波長分割フィルター13、コリメータレンズ14、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス16、噴射ノズル17を経て被検眼Eの角膜Cに投影され、この角膜Cで反射される。
【0028】
そして、角膜Cで反射された検出反射光は、図1(A)に破線で示されるように噴射ノズル17からハーフミラー25を経て、このハーフミラー25に反射され、反射ミラー51に反射されて集光レンズ54により集光され、絞り52を通過して受光センサ53に結像される。
【0029】
受光センサ53では、角膜Cの変形開始と共に受光センサ53の受光量が増加するため、この角膜Cの変形に伴う受光量の増加信号と圧力センサ115の検出結果に基づいて公知の手順に従って眼圧を測定する。また、その演算結果がモニタテレビMの画面に表示される。
【0030】
瞼/睫毛検出光学系60は、LED61、ピンホール62、集光レンズ63、結像レンズ64、フォトダイオード65とを備えている。
【0031】
LED61は、赤外光を発光するものであり、ピンホール62を照明するように配置されている。ピンホール62は、作動距離が標準距離W1に設定され、アライメントが合っている場合、被検眼角膜Cにピンホール像が形成されるようになている。すなわち、被検眼角膜Cとピンホール62とが集光レンズ63に関して共役となっている。LED61,ピンホール62,集光レンズ63は、ユニット60A内に一体として配置されている。そして、LED61とピンホール62と集光レンズ63とで、瞼や睫毛を検出する検出光を被検眼Eに向けて投影する検出投影光学系70が構成されている。
【0032】
また、フォトダイオード65は、結像レンズ64に関し、角膜C上に形成されるピンホール像と共役な位置に配置される。フォトダイオード65の直前には、所定の円孔を有する絞り66が配置されている。結像レンズ64,フォトダイオード65,絞り66はユニット60B内に一体として配置されている。そして、結像レンズ64とフォトダイオード65と絞り66とで、角膜Cで反射された検出光を受光する検出受光光学系71が構成されている。
【0033】
被検眼Eの瞼の開きが十分でない場合や、瞼の開きが十分であっても睫毛が角膜頂点付近にまで掛かっている場合には、検出投影光学系70によって角膜Cに投影される赤外光(検出光)の一部が瞼や睫毛により遮光されるので、検出受光光学系71のフォトダイオード65が受光する受光量が減少し、フォトダイオード65の出力が低下する。このフォトダイオード65の出力に基づき、測定光路中(角膜変形検出光学系50の光路中)の瞼や睫毛の有無を演算制御回路102が判断するものである。
【0034】
図2は非接触式眼圧計の制御系の構成等を示したブロック図である。図2において、104は対物レンズ24を対物レンズ28に置き換えるレンズ切換装置、120は各光学系10,20,30,40,50,60を設けた装置本体121を前方へ移動させて作動距離をW2に設定するパルスモータである。この装置本体121は架台(図示せず)に載置されており、この架台に対して移動するものである。また、架台はベースの上に前後左右上下に移動できるように載置され、この架台は手動で移動させるようになっている。
【0035】
122,123は作動距離がW2に設定された場合、ユニット60A,60Bの向きを変えるソレノイドである。このユニット60A,60Bの向きを変えることにより図3に示すように検出投影光学系70,検出受光光学系71の向きを変えて、作動距離が変わっても測定光路中の瞼や睫毛の有無を検出できるようにしておくものである。
【0036】
演算制御回路102は、CPU等を備えており、LED11,21,31,61、空気噴射駆動回路101、パルスモータ120、ソレノイド121,122等を制御するようになっている。そして、演算制御回路102とパルスモータ120とで作動距離を変更する作動距離変更手段が構成される。
【0037】
次に、このような各光学系によるアライメントから測定に至る一連の作用を説明する。
【0038】
まず、LED11を点灯して注視目標となる可視光を固視標投影光学系10を介して被検眼Eの角膜Cに提示して被検者に固視させる。また、LED31から出射された赤外光がアライメント光投影光学系30により被検眼Eの角膜Cに投影され、この角膜Cで反射される。
【0039】
検者は、LED21からダイレクトに照明されて被検眼Eで反射した後、CCD27に結像された赤外反射光に基づく前眼部像E’をモニタテレビMの画面で観察すると共に、LED31から出射されて角膜Cで反射した後、CCD27に結像された視標像GbがアライメントエリアR内に入るように架台を操作する。
【0040】
受光センサ46は、その入射光量が共に所定光量レベル以上であることを確認してアライメント及び作動距離W1を検出する。この検出結果に基づいて、アライメント並びに適正作動距離の完了を検出すると噴射ノズル17から空気パルスが噴射されて角膜Cが圧平され、LED31から角膜Cに向けて出射された検出光が圧平された角膜Cで反射されて受光センサ53に結像され、角膜Cの変形開始と共に増加する受光量の増加信号と圧力センサ115の検出結果に基づいて眼圧を測定し、その測定結果をモニタテレビMの画面に表示する。
【0041】
次に、被検眼Eの瞼の開きが十分でない場合や、瞼が十分に開いていても角膜C頂点付近に睫毛がかかっているような場合には、瞼/睫毛検出光学系60のフォトダイオード65の出力が低下する。この出力が予め定めた閾値以下になったとき、演算制御回路102は測定光路中に瞼や睫毛があると判断してパルスモータ120を駆動制御して装置本体121を架台に対して前方へ移動させ、作動距離をW2(5〜6mm)に設定する。また、演算制御回路102は、レンズ切換装置104を駆動させて対物レンズ24を対物レンズ28に置き換える。対物レンズ28は、24と同様に中心部が穴あきとなっている。尚、図1(A)中24aは対物レンズ24の中央に設けられた貫通孔、図3中28aは対物レンズ28の中央に設けられた貫通孔である。
【0042】
対物レンズ28を備えた前眼部観察光学系20´は、被検眼Eを含めて前眼部像を観察すると共に光軸Oと被検眼Eの視軸O´との整合検出(アライメント検出)及び作動距離W2の検出が可能な構成となっている。ここでW2はW1に対し狭い距離である。即ち、例えば作動距離W1を11mm或はその前後とした場合、作動距離W2はW1よりも小さい5〜6mm程度の値に設定する。
【0043】
作動距離W2が設定され、アライメントが完了していれば、噴射ノズル17から空気パルスが噴射されて、眼圧が測定される。この場合、作動距離W2がW1より小さくなっているので、噴射ノズル17から噴射されるエアパルスの流れが睫毛や瞼によって妨害されることが小さく抑えられ、被検眼Eの瞼の開きが十分でない場合や角膜C頂点付近に睫毛がかかっている場合、すなわち、角膜変形検出光学系50の光路中に瞼や睫毛があっても、眼圧を正確に測定することができる。
【0044】
すなわち、作動距離がW2に設定されることにより、角膜変形検出光学系50の光路中に瞼や睫毛があっても、速やかに測定が行えるとともに測定エラーが生じることなく眼圧を正確に測定することができる。なお、作動距離をW2に設定したとき、作動距離がW1のときに使用する換算式と異なる換算式を用いて眼圧を求める。
【0045】
このように、被検眼Eの瞼の開きが十分でない場合や角膜C頂点付近に睫毛がかかっている場合、瞼/睫毛検出光学系60のフォトダイオード65の出力が低下し、演算制御回路102はその出力から測定光路中に瞼や睫毛があると判断して装置本体121を前方へ移動させるものであるから、検者の操作の不慣れ如何に拘わらず、自動的に作動距離を確実に変更することができる。
【0046】
また、演算制御回路102は、測定光路中に瞼や睫毛があると判断した場合、ソレノイド122,123を作動させて、瞼/睫毛検出光学系60の検出投影光学系70,検出受光光学系71の向きを変える。向きを変えられた瞼/睫毛検出光学系60のフォトダイオード65の出力が低下した状態であれば、作動距離をW2に設定したまま測定を行うが、その出力が上がった場合、作動距離をW1に戻して測定を行ってもよい。
【0047】
[第2実施形態]
図4は第2実施形態の非接触式眼圧計を示したものであり、この第2実施形態の非接触式眼圧計は、被検眼Eの固視微動が激しい場合、作動距離W1を変えるようにしたものである。
【0048】
この第2実施形態の非接触式眼圧計の光学系は、第1実施形態の瞼/睫毛検出光学系60を省略したものであり、他の光学系は第1実施形態と全く同一なのでその説明は省略する。
【0049】
図5は第2実施形態の非接触式眼圧計の制御系の構成等を示したブロック図である。図5において、150はメモリであり、このメモリ150には受光センサ53の受光量の最大値Jmと最小値Jsとが記憶される。
【0050】
演算制御回路102は、受光センサ53の受光量が変動していく際に、その変動した際の最大値Jmと最小値Jsとを求めてメモリ150に記憶させていくとともに、メモリ150に記憶された最大値Jmと最小値Jsとの差が所定値を越えたとき、被検眼Eの固視微動が激しいと判断してパルスモータ120を駆動制御して装置本体121を架台に対して前方へ移動させ、作動距離をW2(5〜6mm)に設定する。
【0051】
そして、受光センサ53と演算制御回路102とメモリ150とによって被検眼Eの固視微動を検出する固視微動検出手段が構成されている。
【0052】
作動距離がW2に設定されることにより、被検眼Eの固視微動が激しくてもアライメント光結像光学系40´の受光センサ47の受光量の変動が小さくなる。このため、アライメント光結像光学系40´によってアライメントを検知することができ、速やかに測定が実行される。さらに、受光センサ53の受光量の変動も小さくなり、このため、測定エラーが生じることなく、正確な眼圧を速やかに測定することができる。
【0053】
上記実施形態では、受光センサ53の受光量の変動から固視微動を検出しているが、アライメント光結像光学系40の受光センサ46の受光量の変動から固視微動を検出するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、受光光学系の光路に被検眼の瞼や睫毛がある場合、検者の操作の不慣れ如何に拘わらず、自動的に作動距離を確実に変更することができ、このため速やかに測定が行えるとともに測定エラーを生じることなく正確な眼圧を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)この発明に係る非接触式眼圧計の構成を示した概略光学配置図である。
(B)モニタテレビに表示された前眼部像を示した説明図である。
【図2】図1に示す非接触式眼圧計の制御系の構成等を示したブロック図である。
【図3】作動距離を変更された状態を示した説明図である。
【図4】(A)第2実施形態の非接触式眼圧計の構成を示した概略光学配置図である。
(B)モニタテレビに表示された前眼部像を示した説明図である。
【図5】図4に示す非接触式眼圧計の制御系の構成等を示したブロック図である。
【符号の説明】
50 角膜変形検出光学系(受光光学系)
60 瞼/睫毛検出光学系(瞼/睫毛検出手段)
102 演算制御回路(演算手段)
120 パルスモータ
C 被検眼角膜

Claims (3)

  1. 測定光束を被検眼角膜に投影する投影手段と、前記被検眼角膜における前記測定光束の反射光を受光する受光光学系と、前記被検眼角膜に気流を吹き付けて前記被検眼角膜を変形させる気流吹付手段と、前記気流を吹き付けて前記被検眼角膜を変形させたときの前記受光光学系の受光量変化に基づき眼圧を求める演算手段とを備えた非接触式眼圧計において、
    前記被検眼の瞼または睫毛が前記受光光学系の光路に存在するか否かを検出する瞼/睫毛検出手段と、
    この瞼/睫毛検出手段が瞼または睫毛を検出したとき、前記気流吹付手段から前記被検眼までの作動距離を通常の作動距離から狭めるように変更する作動距離変更手段とを設けたことを特徴とする非接触式眼圧計。
  2. 前記作動距離が変更されたとき、瞼/睫毛検出手段の向きをその作動距離に応じて変えることを特徴とする請求項1の非接触式眼圧計。
  3. 前記作動距離手段が前記作動距離を前記通常の作動距離から狭めるように変更したときは、前記演算手段は、前記通常の作動距離のときに使用する換算式と異なる換算式を用いて前記眼圧を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2の非接触式眼圧計。
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