JP4656169B2 - エンジンの失火診断装置及び失火診断方法 - Google Patents

エンジンの失火診断装置及び失火診断方法 Download PDF

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Description

この発明はエンジンの失火診断装置及び失火診断方法に関する。
クランクシャフトの回転位置を検出するセンサの信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測し、この気筒別の時間計測値を点火毎に記憶し、これらの記憶値に基づいて失火パラメータを算出し、この失火パラメータと失火判定用閾値(スレッシュホールド)との比較により失火が生じた気筒であるか否かの判定を行うものがある(特許文献1参照)。
特開平9−32625号公報
ところで、エンジン出力軸に入力される外乱によって上記の時間計測値が変化し失火パラメータの波形が乱れる場合にも、上記特許文献1の技術をそのまま適用したのでは、失火判定に誤判定が生じることが判明している。エンジン出力軸に入力される外乱は、エンジンを駆動源とする車両において、エンジンの出力が変速機、駆動装置を介して最終的に車輪に伝えられることに起因するものである。例えば、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両(手動変速機付き車やハイブリッド車など)では、ダンパー機構の影響で回転角加速度に応じた回転反力をエンジン出力軸が受ける。エンジン出力軸(クランクシャフト)にはクランクシャフトの回転位置を検出するセンサが設けられているため、上記の回転反力をエンジン出力軸が受けると、センサの信号に基づいて計測される上記の時間計測値が変化し失火パラメータの波形が乱れる。また、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有しない車両であっても、悪路走行時などの回転変動による外乱がエンジン出力軸(クランクシャフト)に入力される場合に、上記の時間計測値が変化し失火パラメータの波形が乱れる。このように、エンジン出力軸に入力される外乱により失火パラメータの波形が乱れる場合の失火判定用閾値と、エンジン出力軸に外乱が入力されない場合の失火判定用閾値とでは異なるはずであるから、エンジン出力軸に入力される外乱により失火パラメータの波形が乱れる場合にも、エンジン出力軸に外乱が入力されない場合の失火判定用閾値をそのまま用いて失火判定を行ったのでは誤判定が生じてしまうのである。
そこで本発明は、エンジン出力軸に入力される外乱により失火パラメータの波形が乱れる場合にも、失火が生じた気筒であるか否かの判定を精度良く行うことのできる診断装置及び診断方法を提供することを目的とする。
本発明は、4ストロークの偶数の気筒を備えるエンジンにおいて、クランクシャフトの回転位置を検出するセンサの信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測し、この気筒別の時間計測値(TINT)を点火毎に記憶し、これらの記憶値から失火判定対象気筒とエンジン一回転前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒とエンジン一回転後の気筒との時間計測値差と、加えた値に基づく第1失火パラメータ(MISB)を算出し、同じくこれら記憶値から失火判定対象気筒と一点火前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒と前記一点火前の気筒が次サイクルを迎えたときの次回の点火における気筒との時間計測値差とを所定の割合(例えば6気筒エンジンでは、失火気筒と一点火前の気筒との時間計測値差が5、失火気筒と現在の気筒との時間計測値差が1の割合)で加えた値に基づく第2失火パラメータ(MISA)を算出し、前記第1失火パラメータ(MISB)の微分値である第3失火パラメータ(MISC)を算出し、前記第2失火パラメータ(MISA)と前記第3失火パラメータ(MISC)とを2軸とする平面上に失火を生ずる気筒のデータ分布があり、この失火を生ずる気筒のデータ分布のある領域を失火判定領域としたとき、失火判定領域と失火判定領域でない領域とを区分けする一次式である、前記第3失火パラメータ(MISC)と前記第2失火パラメータ(MISA)の関係式を用いて、前記第3失火パラメータ(MISC)に対応する判定値を設定し、前記第3失火パラメータ(MISC)が所定値以上でかつ前記第2失火パラメータ(MISA)が前記判定値以上である場合に、失火判定対象気筒に失火が生じた判定するように構成する。
本発明によれば、4ストロークの偶数の気筒を備えるエンジンにおいて、クランクシャフトの回転位置を検出するセンサの信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測し、この気筒別の時間計測値を点火毎に記憶し、これらの記憶値から失火判定対象気筒とエンジン一回転前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒とエンジン一回転後の気筒との時間計測値差とを加えた値に基づく第1失火パラメータを算出し、同じくこれら記憶値から失火判定対象気筒と一点火前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒と前記一点火前の気筒が次サイクルを迎えたときの次回の点火における気筒との時間計測値差とを所定の割合で加えた値に基づく第2失火パラメータを算出し、前記第1失火パラメータの微分値である第3失火パラメータを算出し、前記第2失火パラメータと前記第3失火パラメータとを2軸とする平面上に失火を生ずる気筒のデータ分布があり、この失火を生ずる気筒のデータ分布のある領域を失火判定領域としたとき、失火判定領域と失火判定領域でない領域とを区分けする一次式である、前記第3失火パラメータと前記第2失火パラメータの関係式を用いて、前記第3失火パラメータに対応する判定値を設定し、前記第3失火パラメータが所定値以上でかつ前記第2失火パラメータが前記判定値以上である場合に、失火判定対象気筒に失火が生じた判定するので、エンジン出力軸に入力される外乱により時間計測値が変化し第2、第3の失火パラメータの波形が乱れる場合にも、失火が生じた気筒であるか否かの判定を精度良く行うことができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施形態のエンジンの失火診断装置の概略構成図を示している。図1において、1はエンジン本体、2はクランクシャフト(エンジンの出力軸)、4はクランクシャフト端のフライホイール3の外周に形成されるリングギアである。リングギア4の歯に対向して、鉄心とコイルからなる磁気ピックアップ5(クランクシャフトの回転位置を検出するセンサ)が設置され、クランクシャフト2が回転すると、この歯が磁気ピックアップ5の鉄心に発生する磁界を断続するため、磁気ピックアップ5のコイルに磁力変化が生じて、交流電流が誘導される。この交流信号はエンジンコントロールユニット7内で波形成型されて矩形波のON、OFFパルス(リングギアPos信号)に変換され、クランク角度信号として使用される。
また、クランクシャフト2によって駆動されるカム軸(図示しない)に公知のクランク角センサ6が設けられ、このセンサ6からのRef信号(基準位置信号)とPos信号(1°信号)もエンジンコントロールユニット7に送られる。
エンジンコントロールユニット7では、クランク角センサ6の1番気筒用のRef信号の入力から所定数のパルス(磁気ピックアップ5により得られるパルス)をカウントした時点を基準として、図2に示したように、クランクシャフト2の所定角度区間当たりに要する時間TINTをクランクシャフトの1回転当たり3回サンプリングし、そのサンプリング値を用いて失火判定を行う。
この場合、後述するように、各区間に要する時間計測値TINTを区別することが必要になるため、各区間に要する時間計測値TINTを最新のものからTINT1、TINT2、……、TINT7としてサンプリングしている。
ただし、図2はV型6気筒エンジンのもので、点火順序を1−2−3−4−5−6としたとき、aの区間は1番気筒および4番気筒の、bの区間は2番気筒および5番気筒の、cの区間は3番気筒および6番気筒の各燃焼行程に対応する。
次に、上記の時間計測値TINTに基づいての失火判定について簡単に述べると(詳しくは特開平9−32625号公報参照)、図3は、加速時に4番気筒で失火を生じたときの波形図で、失火により4番気筒での計測値が大きくなり、4番気筒の前後で段差が生じている。この場合に、1番気筒と4番気筒とはリングギアの同じ歯位置を使って計測されるため、失火気筒(4番気筒)を中心にしてエンジン一回転前の対向気筒(1番気筒)の時間計測値TINTとエンジン一回転後の対向気筒(1番気筒)の時間計測値TINTとを結んだ斜めの直線より上方にはみ出す部分の時間増加ΔTINTが失火によるものと推定することができる。同図の時間増加ΔTINTは、図形処理(たとえば時間計測値TINT4からab間の長さを引く)により、
ΔTINT={3(TINT4−TINT7)+3(TINT4−TINT1)}
/6 …(1)
の式で計算されるので、1番気筒と4番気筒のようにリングギアの同じ歯位置で計測される対向気筒についての失火パラメータ(この失火パラメータを以下「第1失火パラメータ」という。)MISBを、
MISB=6×ΔTINT/(TINT7)3 …(2)
の式で定義したとき、第1失火パラメータMISBは最終的に次の式で与えられる。
MISB={3(TINT4−TINT7)+3(TINT4−TINT1)}
/(TINT7)3
…(3)
あるいは第1失火パラメータMISBは次の式で与えられる。
MISB=3{(TINT4−TINT7)+(TINT4−TINT1)}
/(TINT7)3
…(3a)
ここで、失火に伴う計測値の時間増加ΔTINTは、発生トルク、エンジン回転速度との間に、
ΔTINT∝発生トルク/(エンジン回転速度)3 …(a)
なる関係があり、またエンジン回転速度と時間計測値TINTとは逆数の関係があるので、
発生トルク∝ΔTINT・(エンジン回転速度)3=ΔTINT/TINT3
…(b)
となり、(b)式と(2)式より、第1失火パラメータMISB(後述する他の失火パラメータについても)は、物理的にはトルク相当の値である。
図3より4番気筒に失火を生じて時間計測値TINT4が大きくなると、第1失火パラメータMISBが大きくなるので、第1失火パラメータMISBが判定値以上となる場合に失火が生じたと判断することができる。第1失火パラメータMISBを用いての失火判定では、リングギアの同じ歯位置を用いるので、リングギアの形状バラツキの影響を受けることがないという特質を有する。
しかしながら、1番気筒と4番気筒が連続してともに失火したときは、時間計測値TINT1、TINT4、TINT7のすべてが同じように大きくなるため、時間増加ΔTINTはΔTINT≒0(つまりMISB≒0)となって失火が判定できなくなるので、他の失火パラメータを考える必要が出てくる。
そこで、図4に示したように、今度は2番気筒で失火を生じた場合に、失火気筒(2番気筒)の一点火前の気筒(1番気筒)の時間計測値を考慮して失火による時間増加ΔTINTを計算することを考える。これも図形処理により、
ΔTINT={5(TINT6−TINT7)+1×(TINT6−TINT1)}
/6 …(4)
の式で計算されるので、別の失火パラメータMISAを、
MISA=6×ΔTINT/(TINT7)3 …(5)
の式で定義したとき、この失火パラメータMISA(この失火パラメータを以下「第2失火パラメータ」という。)は最終的に次の式で与えられる。
MISA={5(TINT6−TINT7)+1×(TINT6−TINT1)}
/(TINT7)3
…(6)
このようにして得られた第2失火パラメータMISAによれば、1番気筒と4番気筒のようにリングギアの同じ歯位置で測定される対向気筒が連続してともに失火したときでも、第2失火パラメータMISAが判定値以上となることから失火と判断することができる。
ここで、第1失火パラメータMISBの値は、図5上段のように、失火時に大きくなるだけでなく、失火の一点火後、二点火後にも大きな値が残るので、失火判定に際して、たとえば、図5上段において図示の位置に判定値(失火判定用スレッシュホールド)がきてしまえば、同じ気筒について一回だけ失火を生じているのにもかからわらず、続けて2回の失火があったと判定されてしまう。
そこで、第1失火パラメータMISBの微分値としての物理的意味をもつ、
MISC=MISB1−MISB2 …(7)
ただし、MISB1:MISBの値
MISB2:MISBの1回前の値
なる値のMISCをあらたな失火パラメータ、つまり第3失火パラメータとして定義すると、第3失火パラメータMISCは、図5下段に示すように、失火時にだけ大きくなる値となるので、第1失火パラメータMISBの代わりに第3失火パラメータMISCを用いて失火判定を行うことで、誤判定を避けることができる。
さて、エンジンはその運転中にトルク変動を生ずることから、エンジンと接続される変速機にはエンジンに生じたトルク変動を吸収して緩和するためのトーショナルダンパー機構が設けられることがある。トルク変動吸収機能に優れたトルクコンバータを伝動系に備える自動変速機にあっても、トルクコンバータを入出力要素間が直結されたロックアップ状態にするためのロックアップ機構にトーショナルダンパー機構が設置されることがある。このようなダンパー機構を図示すると、図6に示したようにエンジン1と駆動装置11の間にダンパー機構12を有する構成となる。なお、ダンパー機構の詳細は特開2002−340093号公報に記載されている。ダンパー機構そのものには本発明の要部はないので、その説明は省略する。
エンジン1と駆動装置11の間にダンパー機構12を有するこのような車両(例えば手動変速機付き車やハイブリッド車など)の場合、ダンパー機構12の影響で回転角加速度に応じた回転反力をエンジン1の出力軸(クランクシャフト2)が受ける。クランクシャフト2(リングギヤ4)には磁気ピックアップ5が設けられているため、上記の回転反力をクランクシャフト2が受けると、磁気ピックアップ5の信号に基づいて計測される上記の時間計測値が変化し失火パラメータの波形が乱れる。
例えば、ダンパー機構12のダンパー特性によっては、失火時の時間計測値のピーク発生が実際の失火時とずれたり、ピーク値が小さくなる。よって、失火時のピークが現れ難くなり失火後の時間計測値を精度良く検出することが困難となるため、失火による時間計測値のピーク値が見極めずらくなる現象が生じる(図7参照)。また、失火していない場合のエンジントルク変動(エンジン回転変動)が、ダンパー機構12の影響を介して時間計測値(従って第2、第3の失火パラメータMISA、MISC)の大きな変動になってしまう現象が生じている(図8参照)。
そこで、第2、第3の失火パラメータMISA、MISCと失火判定結果とがどのような関係になっているのかを知るために、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両を対象として、エンジン負荷が所定値かつエンジン回転速度が所定値の定常運転条件でエンジン1の運転を行い、その運転中の気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCと失火判定結果とをサンプリングし、横軸に第3失火パラメータMISCを、縦軸に第2失火パラメータMISCAをとったグラフ上にサンプリングで得た気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点を記載したのが図9である。
なお、図9において横軸の第3失火パラメータMISCの値は中央位置でゼロであり、これより右に向かうほど正の値で大きくなり、また左に向かうほど負の値で小さくなる(絶対値は大きくなる)値である。また、縦軸の第2失火パラメータMISAの値は中央位置でゼロであり、これより上に向かうほど正の値で大きくなり、また下に向かうほど負の値で小さくなる値である。
エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両では、図9に示したように気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点の集合が、斜めに分布する1つの大集団と、同じく斜めに分布する残り4つの小集団とのほぼ5つに分かれている。この場合に、楕円で囲って示してある4つの小集団G1、G2、G3、G4のうち左上、左下、右下に位置する3つの小集団G2、G3、G4は「失火有りデータの失火していない気筒」のもの、右上に位置する1つの小集団G1は「失火有りデータの失火気筒」のものである。残りの大集団は失火無し気筒のものである。ここで、「失火有りデータの失火していない気筒」とは実際には失火してないのに失火しているとの判定(つまり誤判定)が生じている気筒のことである。また、「失火有りデータの失火気筒」とは実際にも失火しており失火していると判定されている気筒のことである。
図9より、右上に位置する小集団G1についてだけ失火が生じている気筒であると判定すればよく、左上、左下、右下に位置する3つの小集団G2、G3、G4については失火が生じている気筒であると判定してはいけないことがわかる。
そこで本発明は、図9において小集団G1を、太破線で示した三角形で囲い、この囲った領域を失火が生じる領域(失火判定領域)とし、気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点がこの失火判定領域内にあるか否かをみて、気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点が失火判定領域内にあるとき失火が生じている気筒であると、気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点が失火判定領域内にないとき失火が生じていない気筒であると判定させることとする。これは、失火が生じる領域を、垂直の直線、右上がりの直線及び水平の直線(3つの一次式)からなる三角形で近似するものである。
ここで、垂直の直線の位置を定める第3失火パラメータMISCの値、つまり失火判定用閾値(スレッシュホールド)としては、小集団G1のうち第3失火パラメータMISCが最小である点の値を採用すればよい。すなわち、小集団G1を構成している点のうち第3失火パラメータMICが最小である点の値(例えばA)と、小集団G1を構成している点のうち第3失火パラメータMISCが最大である点の値(例えばB)とを第1、第2の失火判定用閾値(判定値)として定め、第3失火パラメータMISCとこれら失火判定用閾値(A、B)とを比較し、第3失火パラメータMISCが第1失火判定用閾値A(=MCTH1)以上かつ第2失火判定用閾値B(=MCTH2)以下にあれば失火判定領域にあると、また第3失火パラメータMISCが第1失火判定用閾値A未満であるかまたは第3失火パラメータMISCが第2失火判定用閾値Bを超えているときには失火判定領域にないと判断する。
次に、図9において失火判定領域と失火判定領域でない領域とを区分けする右上がりの直線も失火判定用閾値(この失火判定用閾値を「第3失火判定用閾値」とする。)であり、この第3失火判定用閾値(判定値)は、2つの失火パラメータMISA、MISCの関係式を用いて定める必要がある。すなわち、MISC=0、MISA=0を原点とすれば、横軸の第3失火パラメータMISCを変数として右上がりの直線yを次のように表すことができる。
y=MISC×MACTHS+MACTHO …(8)
ただし、MACTHS:直線の傾きを表す所定値
MACTHO:y切片を表す所定値
(8)式は、横軸の第3失火パラメータMISCが定まれば、その第3失火パラメータMISCを(8)式に代入することで、直線y上の値である第3失火判定用閾値を求めることができることを示している。従って、横軸の第3失火パラメータMISCから(8)式を用いて直線y上の値である第3失火判定用閾値(=MCTH3)を求め、その第3失火判定用閾値MCTH3と第2失火パラメータMISAとを比較することにより、第2失火パラメータMISAが第3失火判定用閾値をMCTH3以上であるとき失火判定領域にあると、また第2失火パラメータMISAが第3失火判定用閾値をMCTH3未満であるとき失火判定領域にないと判断する。
このように、第3失火パラメータMISCと第1、第2の失火判定用閾値との比較だけでなく、2つの失火パラメータ(MISA、MISC)の関係式(上記(8)の一次式)を用いた第3失火判定用閾値MCTH3と第2失火パラメータMISAとの比較をも失火判定に用いることで、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両においても、失火が生じた気筒であるか否かの判定を精度良く行うことができることとなった。
しかながら、従来装置では、各失火パラメータ(MISA、MISC)と失火判定用閾値との比較のみによる失火判定であるため、図9において小集団G1と、残り3つの小集団G2、G3、G4との切り分けができず、失火判定に誤判定が生じていたのである。
なお、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有しない車両であっても、悪路走行時などに駆動装置からの回転変動による外乱がエンジン出力軸に伝えられ上記の時間計測値TINTが変化し第2、第3の失火パラメータMISA、MISCの波形が乱れることが考えられるので、本発明は、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有しない車両に対しても適用可能である。
次に、上記図9はエンジン負荷が所定値かつエンジン回転速度が所定値の定常運転条件での特性であるため、エンジン負荷とエンジン回転速度(つまりエンジンの運転条件)が相違すれば、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両においてダンパー機構が第2、第3の失火パラメータの波形の乱れに及ぼす影響(エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有しない車両においては悪路走行中の駆動装置からの回転変動による外乱が第2、第3の失火パラメータの波形の乱れに及ぼす影響)が変化する(つまり第2、第3の失火パラメータの波形の乱れかたが異なる)。具体的には、エンジン負荷とエンジン回転速度の相違で図9の特性における右上がりの直線(第3失火判定用閾値)の位置、従って上記定数項(MACTHS、MACTHO)が変化する。
そこで、エンジンの負荷と回転速度を相違させてエンジンの運転を行い、その運転中の気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCと失火判定結果とをサンプリングし、横軸に第3失火パラメータMISCを、縦軸に第2失火パラメータMISCAをとったグラフ上にサンプリングで得た気筒別の2つの失火パラメータMISA、MISCから定まる点を記載し、その結果から右上がりの直線(第3失火判定用閾値)の位置を決定し、その直線の定数項(MACTHS、MACTHO)を求めていったところ、図10、図11の特性が得られている。すなわち、図10に示したように所定値MACTHSはエンジン負荷が大きくなるほど小さくなり、また図11に示したように所定値MACTHOはエンジン負荷が大きくなるほど大きくなる値である。なお、図10、図11においては横軸をエンジン負荷としているが、同様の傾向となる回転速度を横軸としてもかまわない。さらに、図10、図11に限定されるものでなく、エンジン負荷と回転速度とをパラメータとするマップで定数項(MACTHS、MACTHO)を構成してもかまわない。
このように、エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両におけるエンジン出力軸へのダンパー機構の作動、非作動に伴う外乱(エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有しない車両においては悪路走行時のエンジン出力軸へ外乱)がエンジンの負荷や回転速度で相違することに対応して、前記直線yの式の定数項(MACTHS、MACTHO)を、エンジン負荷(あるいはエンジン負荷及びエンジン回転速度)をパラメータとするテーブルにしてエンジンコントロールユニット7内のメモリに保持させることで、エンジン負荷が相違しても全負荷域で(あるいはエンジン負荷及びエンジン回転速度が相違しても全運転域で)良好な失火判定精度を確保できることとなる。
エンジンコントロールユニット7で実行されるこの制御の内容を以下のフローチャートに基づいて詳述する。
図12は、失火パラメータを算出するためのもので、点火毎に実行する。実際には、気筒別に失火パラメータを算出し、その算出した気筒別の失火パラメータに基づいて失火が生じているか否かを気筒別に判定しているが、気筒間で算出方法が異なることはないので、気筒を区別することなく述べる。
ステップ1では時間計測値TINTの旧値のシフトを行い、1回前のデーターを2回前のRAM(エンジンコントロールユニット7内のメモリ)に、3回前を4回前へ、…、また6回前を7回前へと移し変え、ステップ2において新たな時間計測値TINTの計測を行い、これを時間計測値TINT1に移す。時間計測値TINTの測定区間は、クランク角センサ6からのRef信号の入力から所定数のリングギアPos信号をカウントした時点を始期、次のRef信号が入力される時点を終期とする区間である。
ステップ3では時間計測値TNT1、TNT6、TNT7を用い、前述の(6)式により第2失火パラメータMISAを計算する。
ステップ4では第1失火パラメータMISBの旧値のシフトを、
MISB2(new)←MISB1(old)
MISB1(new)←MISB(old)
のように行い、ステップ5において最新の第1失火パラメータMISBを前述の(3)式により計算する。
ステップ6ではシフト後の値である第1失火パラメータMISB2とMISB1とを用いて前述の(7)式により第3失火パラメータMISCを計算する。
ステップ7では失火判定が許可されてから所定の点火数以上が経過しているかどうかみて、所定の点火数以上が経過していれば、ステップ8において、すべての失火パラメータの演算を終了したことを示すフラグ(初期値は“0”)を“1”にセットして図12のフローを終了する。
図13のフローチャートは、失火判定を行うためのもので、点火毎に実行する。なお、図13のフローチャートを実行するためには、図12に示した各失火パラメータMISA、MISB、MISCの演算が終了していることが条件である。
ステップ11では失火判定許可条件であるかどうかみる。診断許可条件で診断の許可中かつ診断が許可されて所定数の点火後以降であるとき失火判定許可条件を満たしたと判断し、ステップ12以降に進む。
ステップ12では、第2、第3の失火パラメータMISA、MISC(図12で算出済み)を読み込み、このうち第3失火パラメータMISCと第1、第2の失火判定用閾値MCTH1、MCTH2(MCTH2>MCTH1)とをステップ13で比較し、第3失火パラメータMISCが第1失火判定用閾値MCTH1未満であるときや第3失火パラメータMISCが第2失火判定用閾値MCTH2を超えているときには失火判定領域にないと判断し、ステップ19に進んで失火なしと判定し、図13のフローを終了する。
ステップ13で第3失火パラメータMISCが第1失火判定用閾値MCTH1以上でかつ第2失火判定用閾値MCTH2以下にある場合には、失火判定領域にある可能性があると判断し、ステップ14以降に進む。ステップ14ではエンジン負荷から図10を内容とするテーブルを検索することにより所定値MACTHSを、またステップ15ではエンジン負荷から図11を内容とするテーブルを検索することにより所定値MACTHOをそれぞれ算出し、ステップ16でこれら所定値MACTHS、MACTHOと上記ステップ12で得ている第3失火パラメータMISCとを用いて次の式により第3失火判定用閾値MCTH3を計算する。
MCTH3=MISC×MACTHS+MACTHO …(9)
この(9)式は上記(8)式と基本的に同じ式である。
ステップ17ではこの第3失火判定用閾値MCTH3と上記ステップ12で得ている第2失火パラメータMISAとを比較し、第2失火パラメータMISAが第3失火判定用閾値MCTH3以上であるときにはステップ18に進んで失火判定領域にある、つまり失火あり(失火が生じた気筒である)と、また第2失火パラメータMISAが第3失火判定用閾値MCTH3未満であるときにはステップ19に進んで失火判定領域にない、つまり失火なし(失火が生じていない気筒である)とそれぞれ判定し、図13のフローを終了する。
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態(請求項1、に記載の発明)によれば、磁気ピックアップ5(クランクシャフトの回転位置を検出するセンサ)の信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測し(図12のステップ1参照)、この気筒別の時間計測値を点火毎に記憶し(図12のステップ2参照)、これらの記憶値から失火気筒とエンジン一回転前の対向気筒との時間計測値差と、失火気筒とエンジン一回転後の対向気筒との時間計測値差とを加えた値に基づく第1失火パラメータMISBを算出し(図12のステップ5参照)、同じくこれら記憶値から失火気筒と一点火前の気筒との時間計測値差と、失火気筒と現在の気筒との時間計測値差とを所定の割合(例えば6気筒エンジンでは、失火気筒と一点火前の気筒との時間計測値差が5、失火気筒と現在の気筒との時間計測値差が1の割合)で加えた値に基づく第2失火パラメータMISAを算出し(図12のステップ3参照)、前記第1失火パラメータMISBの微分値である第3失火パラメータMISCを算出し(図12のステップ4、6参照)、この第3失火パラメータMISCと前記第2失火パラメータMISAの関係式を用いて第3失火判定用閾値MCTH3(判定値)を設定し(図13のステップ16参照)、この第3失火判定用閾値MCTH3に基づいて失火が生じた気筒であるか否かを判定する(図13のステップ17参照)ので、エンジン出力軸に入力される外乱により時間計測値が変化し第2、第3の失火パラメータMISA、MISCの波形が乱れる場合にも、失火が生じた気筒であるか否かの判定を精度良く行うことができる。
本実施形態(請求項に記載の発明)によれば、第3失火判定用閾値を定める右上がりの直線(一次式)の定数項(MACTHS、MACTHO)をエンジンの運転条件に応じて変えるので(図13のステップ14、15、図10、図11参照)、第2、第3の失火パラメータMISA、MISCの波形の乱れかたがエンジンの運転条件により相違することがあっても、失火が生じた気筒であるか否かの判定を精度良く行うことができる。
実施形態では図9に示したように横軸を第3失火パラメータMISC、縦軸を第2失火パラメータMISAとする場合で説明したが、横軸を第2失火パラメータMISA、縦軸を第3失火パラメータMISCとする場合であってもかまわない。
実施形態では6気筒エンジンの場合で説明したが、これに限られるものでなく、例えば4気筒エンジンや8気筒エンジンにも適用することができる。例えば、4気筒エンジンでは第1、第2の失火パラメータMISB、MISAが次のようになるので、第3失火パラメータMISCは、上記(7)式により、第1失火パラメータMISBに基づいて求めればよい。
MISB={2(TINT5−TINT7)+2(TINT5−TINT3)}
/(TINT7)3
…(10)
=2{(TINT5−TINT7)+(TINT5−TINT3)}
/(TINT7)3
…(10a)
MISA={3(TINT6−TINT7)+1×(TINT6−TINT3)}
/(TINT7)3
…(11)
請求項1において時間計測手段の機能は図12のステップ1により、時間計測値記憶手段の機能は図12のステップ2により、第1失火パラメータ算出手段の機能は図12のステップ5により、第2失火パラメータ算出手段の機能は図12のステップ3により、
第3失火パラメータ算出手段の機能は図12のステップ4、6により、判定値設定手段の機能は図13のステップ16により、失火判定手段の機能は図13のステップ17によりそれぞれ果たされている。
請求項において時間計測処理手順は図12のステップ1により、時間計測値記憶は図12のステップ2により、第1失火パラメータ算出処理手順は図12のステップ5により、第2失火パラメータ算出処理手順は図12のステップ3により、第3失火パラメータ算出処理手順は図12のステップ4、6により、判定値設定処理手順は図13のステップ16により、失火判定処理手順は図13のステップ17によりそれぞれ果たされている。
本発明の第1実施形態のエンジンの失火診断装置の概略構成図。 リングギア上のa,b,cの各計測区間を説明するための図。 第1失火パラメータMISBの計算を説明するための波形図。 第2失火パラメータMISAの計算を説明するための波形図。 第1失火パラメータMISBと第3失火パラメータMISCの波形図。 エンジンと駆動装置の間にダンパ機構を有する車両の概略構成図。 エンジン出力軸に外乱が入力される状態での失火後の第2、第3の失火パラメータMISA、MISCの波形図。 エンジン出力軸に外乱が入力される状態かつ失火が生じてない状態での第2、第3の失火パラメータMISA、MISCの波形図。 エンジンと駆動装置の間にダンパー機構を有する車両についての実験データをプロットした実験データ図。 所定値MACTHSの特性図。 所定値MACTHOの特性図。 失火パラメータの算出を説明するためのフローチャート。 失火判定を説明するためのフローチャート。
符号の説明
1 エンジン本体
2 クランクシャフト
4 リングギア
5 磁気ピックアップ(クランクシャフトの回転位置を検出するセンサ)
6 クランク角センサー
7 エンジンコントロールユニット

Claims (3)

  1. 4ストロークの偶数の気筒を備えるエンジンにおいて、
    クランクシャフトの回転位置を検出するセンサの信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測する時間計測手段と、
    この気筒別の時間計測値を点火毎に記憶する時間計測値記憶手段と、
    これらの記憶値から失火判定対象気筒とエンジン一回転前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒とエンジン一回転後の気筒との時間計測値差とを加えた値に基づく第1失火パラメータを算出する第1失火パラメータ算出手段と、
    同じくこれら記憶値から失火判定対象気筒と一点火前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒と前記一点火前の気筒が次サイクルを迎えたときの次回の点火における気筒との時間計測値差とを所定の割合で加えた値に基づく第2失火パラメータを算出する第2失火パラメータ算出手段と、
    前記第1失火パラメータの微分値である第3失火パラメータを算出する第3失火パラメータ算出手段と、
    前記第2失火パラメータと前記第3失火パラメータとを2軸とする平面上に失火を生ずる気筒のデータ分布があり、この失火を生ずる気筒のデータ分布のある領域を失火判定領域としたとき、失火判定領域と失火判定領域でない領域とを区分けする一次式である、前記第3失火パラメータと前記第2失火パラメータの関係式を用いて、前記第3失火パラメータに対応する判定値を設定する判定値設定手段と、
    前記第3失火パラメータが所定値以上でかつ前記第2失火パラメータが前記判定値以上である場合に、失火判定対象気筒に失火が生じた判定する失火判定手段と
    を設けたことを特徴とするエンジンの失火診断装置。
  2. 前記一次式の定数項をエンジンの運転条件に応じて変えることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの失火診断装置。
  3. 4ストロークの偶数の気筒を備えるエンジンにおいて、
    クランクシャフトの回転位置を検出するセンサの信号に基づいて燃焼行程に対応する所定のクランク角度区間に要する時間を気筒別に計測する時間計測処理手順と、
    この気筒別の時間計測値を点火毎に記憶する時間計測値記憶処理手順と、
    これらの記憶値から失火判定対象気筒とエンジン一回転前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒とエンジン一回転後の気筒との時間計測値差とを加えた値に基づく第1失火パラメータを算出する第1失火パラメータ算出処理手順と、
    同じくこれら記憶値から失火判定対象気筒と一点火前の気筒との時間計測値差と、失火判定対象気筒と前記一点火前の気筒が次サイクルを迎えたときの次回の点火における気筒との時間計測値差とを所定の割合で加えた値に基づく第2失火パラメータを算出する第2失火パラメータ算出処理手順と、
    前記第1失火パラメータの微分値である第3失火パラメータを算出する第3失火パラメータ算出処理手順と、
    前記第2失火パラメータと前記第3失火パラメータとを2軸とする平面上に失火を生ずる気筒のデータ分布があり、この失火を生ずる気筒のデータ分布のある領域を失火判定領域としたとき、失火判定領域と失火判定領域でない領域とを区分けする一次式である、前記第3失火パラメータと前記第2失火パラメータの関係式を用いて、前記第3失火パラメータに対応する判定値を設定する判定値設定処理手順と、
    前記第3失火パラメータが所定値以上でかつ前記第2失火パラメータが前記判定値以上である場合に、失火判定対象気筒に失火が生じたと判定する失火判定処理手順と
    を含むことを特徴とするエンジンの失火診断方法
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