JP4655367B2 - 共用車輌運用システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共用車輌の運用に用いられる共用車輌運用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
交通渋滞の解消やエネルギーの有効利用等を目的として車輌を共用して利用する共用車輌運用システムが提案されている。
この共用車輌運用システムにおいては、共用車輌運用システムの利用会員は、所定の手続きを行って発行されたICカードを各自保有し、このICカードを所定の場所に設置してあるポート端末のカードリーダーに挿入して所定の操作を行い、利用の承認を得て共用車輌を利用する。共用車輌の貸し出しが許可されると、利用者は鍵を携帯し、利用後に鍵の返却を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の共用車輌の利用システムでは、会員が所定の場所に設置してあるポート端末まで行って、そのポート端末に対して操作を行わなければ車輌を借り出すことができず、また電話等によって借り出すことが許可されても車輌の鍵を受け取りに所定の窓口に行かなければならないという煩わしさがあった。
【0004】
共用車輌の提供をする側にとっても、車輌の提供にはポート端末の設置が伴い、鍵の受け渡しには人手を要することから共用車輌を集約して待機させる必要があり、利用者の利便に沿って様々な場所に車輌を分散させて待機させるというサービスを提供することが困難であった。
また、貸し出し対象である車輌は、鍵さえあれば占有することができ、移動可能であるため、共用車輌の盗難、鍵の複製、所謂なりすましに対するセキュリティの要請が高い。そのため、車輌の貸し出し及び鍵の受け渡しを人手を介さずに行うことは困難であった。
【0005】
さらに、会員の所有するICカードに記憶された認証情報等を電波などで送信できるように、必要な情報を記憶した携帯端末を利用者が携帯することも考えられるが、車輌を借り出す場合には記憶された情報以外にも様々な情報管理センタに伝達する必要があり、携帯端末がこれらの情報を入力するための入力手段を備えることとなると利用者の携帯端末が大型化してしまう。
【0006】
このように、共用車輌の貸し出しと鍵の受け渡しとを、利用者が所定の場所に出向かず、又は人手を介さずに行うことは困難であった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、利用者が所定の場所に行かなくとも共用車輌を利用することができ、車輌の錠を管理することができる共用車輌運用システムを提供することを目的とする。また、利用者の共用車輌運用システムに対する要求情報を、利用者の端末から借り出したいと考えている車輌への操作によって、使用したい車輌に関する情報を管理ターミナルに伝達するようにし、簡易な利用者端末を用いた共用車輌運用システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明に係る共用車輌運用システムは、複数の共用車輌を利用者に貸し出す共用車輌運用システムであって、前記利用者からの共用車輌利用に関するデマンド情報を送出する利用者端末と、前記各共用車輌に設けられ、前記利用者端末からの前記デマンド情報に基づく情報を送出する車輌運用装置と、前記車輌運用装置からの前記情報に基づき、前記共用車輌の運用に必要な管理情報を参照して前記共用車輌の利用の可否を判断し管理するとともに、前記共用車輌の利用可否判断に関する情報を送出する管理装置とを有し、前記管理装置が、前記共用車輌の錠の施錠・開錠を行う施開錠情報を前記判断に対応させて生成するとともに、当該施開錠情報を前記利用者端末と前記車輌運用装置とに向けて送出する施開錠情報管理部を有することを特徴とする。
【0009】
この共用車輌運用システムは、利用者端末と車輌運用装置と管理装置とを有することとなるが、管理装置は車輌運用装置とともに一体に又は分割して車輌に搭載されてもよい。また、管理装置はポートごとに設けられてもよいし、いくつかのポートを統合して管理するように集約して設けられてもよいし、駅ごと、街ごと、地域ごと、都道府県ごとまたは全国を管理するものであってもよい。
さらに、この管理装置は、車輌運用装置と有線又は無線で接続されることが可能であり、ポートごとに設けられた中継器を介して接続されることも可能であり、インターネット等の通信回線を介して一の管理装置と又は複数の管理装置と相互に送受信することも可能である。
【0010】
この共用車輌運用システムでは、利用者の要求であるデマンド情報、デマンド情報に基づく情報及び管理装置の判断に関する情報が、利用者端末、共用車輌に設けられた車輌運用装置及び管理装置の間において交信される。
デマンド情報とは、利用者の共用車輌運用システムに対する要求であって、「この共用車輌運用システムを利用したい」、「車輌を特定することなくいずれかの共用車輌を利用したい」等の要求から「このタイプの共用車輌を利用したい。」、「この(特定の)共用車輌を利用したい」、「貸し出されていた車輌を返却したい」「この車輌の錠を施錠又は開錠する鍵を利用したい」「利用していた鍵を返却したい」などとの具体的な要求まで段階的な広がりを有し、利用者が本発明に係る共用車輌運用システムを利用するにあたって、利用者の要求が反映されうるあらゆる情報を含むものである。このデマンド情報に基づく情報とは、デマンド情報に対応した車輌の特定情報、車輌の整備情報その他の車輌に関する車輌情報を含む情報をいう。
【0011】
本願発明に係る共用車輌運用システムは、まず、利用者の共用車輌利用に関する要求であるデマンド情報が利用者端末から送出される。各車輌に設けられた車輌運用装置はデマンド情報を受信するとともに共用車輌運用に必要なその他の情報を含むデマンド情報に基づく情報をデマンド情報とともに送出する。共用車輌運用装置からデマンド情報を含む情報を受信した管理装置は、利用者の要求であるデマンド情報に基づき、管理情報(共用車輌運用システムの管理に必要なあらゆる情報)を参照して、利用者の要求する共用車輌を貸し出すことができるか否かを判断し、共用車輌全体(各ポートに配置された車輌又はこれらを含む共用車輌全体)を管理する。この管理装置が利用者の要求する共用車輌を当該利用者に貸し出すか否かの判断に基づき、貸し出された当該共用車輌の施錠・開錠を行う施開錠情報を生成する。この生成された施開錠情報は、利用者端末と車輌運用装置とに向けて送出される。
【0012】
施開錠情報を受信した利用者は、利用者端末から車輌運用装置へ向けて当該施開錠情報を送信すると、同じく施開錠情報を受信した車輌運用装置が、当該車輌運用装置が受信した施開錠情報と利用者端末から送信された施開錠情報とを照合して錠の施錠・開錠を行う。この施錠、開錠の機構は、利用者端末として用いられる携帯電話、キーレスリモコンキー、電子キー、ICカードキー、電波カードなどのあらゆる公知の施開錠の機構を適用することができる。特に利用者が所有する携帯電話等の移動体通信機器を利用する場合には各車輌ごとに施開錠のための手段を設ける必要がなくなり、管理も容易となる。また、いったん施開錠情報が送信されれば利用者端末と車輌運用装置との間において施開錠を行うことができ、管理装置をいちいち介する必要がないから、迅速な施開錠処理が可能となる。
【0013】
ここで施開錠情報とは、利用者のデマンド情報に基づいて認証された利用に対して生成され、少なくとも一のデマンド情報(利用要求)に対して、一の車輌について生成される情報である。この情報には、例えば、利用者の識別番号、車輌の登録番号、暗証情報、車輌の貸し出し期間等の情報が含まれる。
【0014】
また、この施開錠情報の生成は、管理装置がデマンド情報に基づく情報を受信した時、共用車輌の利用を判断した時、車輌の利用を認証した時、車輌の利用可否に関する情報を送出した時等のいずれのタイミングであってもよい。
【0015】
この発明により、利用者は、所定の鍵受け渡しカウンターにまで行かなくとも、車輌の鍵を受け取ることができる。また、施開錠情報を受領したという事実によって、利用者は車輌を利用したいという要求が認証されたことを知ることができるため、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を確認することができ、当該借りた車輌の施開錠を行う鍵を受け取ることができ、所定の貸し出しカウンターやポートに出向かなくても共用車輌を利用できる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0016】
すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借りることができ、その場所からただちに車輌に乗車し利用する(鍵を管理する)ことができ、共用車輌提供者は共用車輌のポートごとに車輌の貸し出しカウンターや鍵の受け渡し場所を設ける必要がなく、人手を介することなく、共用車輌の提供を行うことができる。
【0017】
また、この発明によれば、利用者からのデマンド情報その他の共用車輌を借り出す際に必要な様々な情報は、利用者端末から共用車輌に設けられた共用車輌運用装置を介して管理装置へ伝達されるため、それらの多様な情報を受け付けるための入力手段を利用者端末に備える必要がないことから、共用車輌を借り出す場合に必要な利用者端末を小型かつ軽量とすることができる共用車輌運用システムを提供することができる。すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は簡易な端末を操作するだけで、共用車輌の利用に関する多くの要求を管理装置(車輌提供者側)に伝達することができる。
【0018】
(2)本発明に係る共用車輌運用システムは、前記車輌運用装置が前記施開錠情報管理部から受信した施開錠情報を格納する施開錠情報格納部と、前記利用者端末から受信した前記施開錠情報と前記施開錠情報格納部に格納された前記施開錠情報とを照合する施開錠情報照合部と、当該施開錠情報照合部の照合結果に基づいて、前記共用車輌の施錠又は開錠の指令を行う指令部と、当該指令部の前記指令に基づき施錠又は開錠を行う錠手段とを有することを特徴としている。
【0019】
この共用車輌運用システムでは、管理装置が、利用者からのデマンド情報に基づいて管理装置が、共用車輌を貸し出すことができるか否かを判断し、この判断に基づいて利用を認証し、このデマンド情報に対応させた施開錠情報を生成する。この施開錠情報は利用者端末と車輌に設けられた車輌運用装置との両方に送信される。利用者端末と車輌運用装置とは送信された施開錠情報を記憶して、貸し出しが行われた後の施開錠を行う。
【0020】
この施開錠において、車輌運用装置は、受信した施開錠情報を施開錠部中の施開錠情報格納部に格納する。利用者端末から施開錠情報に基づく施錠又は開錠の要求であるデマンド情報を受信すると、施開錠部中の施開錠情報照合部は施開錠情報格納部に格納された施開錠情報と、利用者端末からの施錠・開錠要求に係る施開錠情報とを照合する。指令部は、施開錠情報照合部の照合に基づいて車輌の錠手段へ施錠又は開錠を指令する。この指令を受けた錠手段は当該指令に従い施錠又は開錠を行うこととなる。
【0021】
車輌における錠手段とは、ある部材や機構を解放、起動、緊締、停止の際に鍵または符号変換機構を必要とするすべての設備を意味する。例えば、車輌の扉、トランク、エンジン、冷暖房機構に関する設備を含む。
【0022】
この発明により、いったん管理装置が車輌の利用を可能と判断し、利用を認証した場合には、利用者端末と車輌運用装置とに送信された施開錠情報に基づいて利用者端末と車輌運用装置との間で施開錠を行うことができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0023】
(3)本発明に係る共用車輌運用システムでは、前記施開錠情報管理部が生成する前記施開錠情報が暗証情報を含むことを特徴としている。ここで暗証情報とは、利用者固有の情報、車輌固有の情報、デマンド情報固有の情報(利用開始日、利用終了日等)などの情報であって、予め登録(システム入会時)するものであっても、利用ごとに登録するものであってもよい。この共用車輌運用システムでは、共用車輌の利用が認証された場合に付与される施開錠情報に暗証情報が含まれることから、施開錠情報の情報形態が万が一他人に漏れたりしても、他人が本人になりすまして車輌を利用するおそれがない。この発明により、共用車輌運用上の安全性を向上させることができ、利用者にとっても利用時における共用車輌の盗難等の事故に遭遇する危険が低く、共用車輌提供者にとっても共用車輌の盗難という損害を負う危険が低い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0024】
(4)本発明に係る共用車輌運用システムでは、前記施開錠情報管理部が前記施開錠情報を暗号化する施開錠情報暗号化機能を有することを特徴としている。この共用車輌運用システムでは、管理装置が利用者端末と車輌運用装置に送信する施開錠情報を暗号化することから、他人が本人になりすました車輌を利用するおそれがない。特に、施開錠情報に暗証情報を含む場合には二重のセキュリティ機構が講じられることとなる。この発明により、共用車輌運用上の安全性を向上させることができ、利用者にとっても利用時における共用車輌の盗難等の事故に遭遇する危険が低く、共用車輌提供者にとっても共用車輌の盗難という損害を負う危険が低い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0025】
(5)本発明に係る共用車輌運用システムは、前記施開錠情報管理部が、前記判断に基づく前記共用車輌の利用状況に応じて前記施開錠情報を更新するとともに、当該更新された施開錠情報を少なくとも前記車輌運用装置に向けて送出する施開錠情報更新機能を有することを特徴としている。
【0026】
この共用車輌運用システムでは、管理装置が判断し、共用車輌の利用を認証すると、利用者は施開錠情報を受信して共用車輌の利用を開始する。貸し出し期間(利用期間)中は付与された施開錠情報を利用できるが、この貸し出し期間が終了又は返却を希望した場合は施開錠情報の利用を禁止するため、この利用者の利用状況に応じて施開錠情報を更新(消去を含む。以下同じ)し、更新された施開錠情報を少なくとも車輌運用装置に向けて送出する。すると、利用者が利用者端末からデマンド情報としての開錠要求を車輌運用装置に送信しても、すでに車輌運用装置側の施開錠情報が消去又は更新されているため、車輌運用装置は利用者の施開錠情報を照合することができず車輌は開錠されない。
【0027】
この発明により、共用車輌の利用状況に応じて施開錠情報が機能することとなり、車輌の鍵の返却を行うカウンターを設ける必要や鍵の返却を確認する人手を置く必要がない。また、利用契約期間を超えて共用車輌を利用することが不可能となることから共用車輌運用の回転効率を向上させることができる。また、万が一盗難に遭ったとしても利用認証期間が満了すればその車輌は利用できないこととなり、共用車輌運用上の安全性を向上させることができる。
【0028】
(6)本発明に係る共用車輌運用システムは、前記施開錠情報管理部の前記施開錠情報更新機能が、前記共用車輌の返却を確認した場合に前記施開錠情報を更新するとともに、当該更新された施開錠情報を少なくとも前記車輌運用装置に向けて送出することを特徴とする。
【0029】
この発明では、デマンド情報に基づく車輌の貸し出し期間の満了や利用者の返却要求を経て、共用車輌の返却が確認された場合に施開錠情報を更新し、更新された施開錠情報が少なくとも車輌運用装置に向けて送出される。すると、利用者が利用者端末からデマンド情報として開錠要求を車輌運用装置に送信しても、車輌は開錠されない。ここで、車輌の返却を確認する手段としては、所定のポートへの車輌の出庫又は入庫を管理するなど、車輌の存在を確認できる公知の手段のすべてを含む。例えば、所定のポートに入場し利用者識別情報、車輌識別情報をポートに設けられた中継器を介して管理装置中の施開錠情報更新機能に送信する、ポートに設けられたゲートを通過したときに車輌識別情報等を取得し中継器を介して管理装置中の施開錠情報更新機能に送信するなどの手段を例示することができる。
【0030】
この発明により、貸し出した車輌の施開錠情報の機能を停止させる(施開錠情報の更新)タイミングを車輌の返却が確認された時に設定することができ、利用期間が満了してしまったが、交通事情等で車輌の返却が遅れてしまった等の場合に一方的に施開錠情報が機能しなくなってしまう、といったトラブルを防止することができる。このことは、利用者側から見れば返却ポートへの搬送が多少遅れた場合でも施開錠情報が正常に機能し、当該車輌を引き続き利用できるという点で、利用者にとって柔軟性のある共用車輌運用システムを提供することができる。また、共用車輌提供者側から見れば、共用車輌が所定の場所に返却されることを前提として共用車輌を提供することができ、利用者が必ず所定の場所に車輌を返却することを期待できる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0031】
(7)本発明に係る共用車輌運用システムは、前記管理装置が前記利用者から前記共用車輌の返却に関するデマンド情報を受け付けると、前記車輌運用装置に対して当該車輌の現在位置を問い合わせるとともに、前記車輌運用装置に設けられた位置検出部にて検出された位置情報を取得して、当該位置情報に基づいて前記共用車輌の返却の可否を判断する車輌位置確認機能を有することを特徴としている。
【0032】
この発明では、利用者が返却を希望する旨のデマンド情報を送信すると、管理装置中の車輌位置確認機能が起動し、当該利用者に貸し出した車輌の現在位置を車輌運用装置に問合せ、この問合せに応じた位置情報が適当である場合には共用車輌の返却を認証する。この位置情報は車輌運用装置に設けられた位置検出部が検出するが、この位置検出部はGPS等の車輌の位置を検知するあらゆる公知手段を適用することができる。
【0033】
この発明により、利用者が貸し出された共用車輌を所定の位置に返却することを条件に、利用者の返却したいという要求に応じていつでも返却を行うことができるという柔軟性のある共用車輌運用システムを提供することができる。また、共用車輌の現在位置を確認してから共用車輌の返却の可否を判断することから、共用車輌が乗り捨てられるおそれがなく、次の利用者のために共用車輌を所定の位置に待機させることができる。また、GPS等の位置検知手段を用いれば、車輌の現在位置を高い精度で確認することができるから、小規模のポートを数多く設けることが可能となり、利用者にとって便利な共用車輌運用システムを提供することができる。
【0034】
(8)本発明に係る共用車輌運用システムは、前記車輌運用装置が前記管理装置からの前記利用可否判断に関する情報を前記利用者に報知する報知手段を有することを特徴とする。
【0035】
この共用車輌運用システムは、まず、利用者の共用車輌利用に関する要求であるデマンド情報が利用者端末から送出される。各車輌に設けられた車輌運用装置はデマンド情報を受信するとともに共用車輌運用に必要なその他の情報を含むデマンド情報に基づく情報をデマンド情報とともに送出する。共用車輌運用装置からデマンド情報を含む情報を受信した管理装置は、利用者の要求であるデマンド情報に基づき、管理情報(共用車輌運用システムの管理に必要なあらゆる情報)を参照して、利用者の要求する共用車輌を貸し出すことができるか否かを判断し、共用車輌全体(各ポートに配置された車輌又はこれらを含む共用車輌全体)を管理する。この管理装置が利用者の要求する共用車輌を当該利用者に貸し出すか否かの判断は、管理装置から車輌運用装置へ送信され、車輌運用装置の報知手段を介して利用者に報知されることとなる。前記判断に基づいて、管理装置は共用車輌の錠の施錠・開錠を行う施過剰情報を利用者端末と車輌運用装置とに向けて送出する。
【0036】
この発明により、上記発明の効果に加えて、利用者は所定のポート端末にまで行かなくとも、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を確認することができ、利用中の車輌の錠を施開錠するために必要な施開錠情報を受信することができる共用車輌運用システムを提供することができる。すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借り、車輌の鍵となる施開錠情報を受け取ることができ、その場所から車輌に乗車し利用することができる。
【0037】
(9)本発明に係る共用車輌運用システム中の前記管理装置は、前記車輌運用装置からの前記情報に基づいて、前記管理情報を参照して前記利用者が利用できる前記共用車輌を選択することを特徴としている。
【0038】
この発明では、デマンド情報における利用者の要求が、共用車輌を特定していない場合又は利用者が特定した共用車輌が何らかの理由で利用が許可されない場合において、デマンド情報に基づいて(デマンド情報に含まれた利用者の要求をなるだけ満たすように)、管理装置が有する管理情報を参照して利用者が利用できる共用車輌を選択することとなる。
この選択は、管理装置が予め車輌を特定する情報と車輌の特徴(排気量、乗車定員、車輌グレード、車種、メーカー、色等)を対応させた選択テーブルを管理情報として記憶しておき、利用者が特定した共用車輌の特徴を分析することで、利用者の希望に添った車輌を優先的に選択して貸し出し、利用者の要求に沿った共用車輌の運用を行なうものである。
この発明により、上記発明の効果に加えて、利用者が具体的な車輌を特定し/又は特定せず、車輌運用装置に車輌の貸し出しを要求する旨のデマンド情報を送信するだけで、管理装置がその特定された車輌又は操作がなされた車輌と同等の車輌を選択し、利用者の希望に添った車輌を、利用者が車輌を利用したい場所と時間において貸し出すことができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0039】
(10)本発明に係る共用車輌運用システム中の前記管理装置は、当該管理装置が利用可能と判断した前記共用車輌を前記利用者が実際に利用する意思があるか否かを問い合わせる利用意思問合せ部を有し、前記車輌運用装置は、前記利用意思問合せ部からの問い合わせに対する前記利用者の意思を検知する意思検知部と、前記意思検知部の検知結果に基づいて前記利用者の利用の意思を確認するとともに、この確認した利用の意思を前記管理装置に向けて送信する利用意思確認部を有することを特徴とする。
【0040】
この発明では、管理装置が、当該管理装置が利用者の利用を承認し又は選択して承認した車輌を利用者が実際に利用する意思があるか否かを確認する。まず、管理装置中の利用意思問合せ部は、管理装置が利用者のデマンド情報に応じて共用車輌の利用を承認すると、前記共用車輌を前記利用者が実際に利用する意思があるか否かを問い合わせる。この問合せを受けた車輌運用装置は、利用者の意思を検知するための意思検知部を起動させる。意思確認部は意思検知部にて検出された検知結果に基づいて、利用者の実際の利用の意思を確認して、この確認した利用の意思を管理装置に向けて送信するため、管理装置は利用者の実際の利用に関する情報を取得することとなる。
【0041】
この発明により、上記発明の効果に加えて、共用車輌の貸し出しをする提供者は、ポート端末や貸し出し窓口を利用せずに共用車輌に対して交信操作を行う利用者が、管理装置が貸し出しを認証した共用車輌を、果たして実際に利用したのか否かを判断することができ、この意思を確認してから管理情報(後の請求等に利用する情報)を更新することができ、この意思を確認してから秘密の情報である施開錠情報を付与することができ、共用車両の運用を適切に行う共用車輌運用システムを提供することができる。
【0042】
(11)本発明に係る共用車輌運用システム中の前記管理装置は、前記利用意思確認部から受信した前記利用者の利用の意思情報に基づいて前記管理情報を更新する利用認証部を有することを特徴とする。この発明では、管理装置中の利用認証部が、車輌運用装置から取得した利用者の利用の意思情報に基づき、管理情報を更新することとなる。この発明により、上記発明の効果に加えて、共用車輌提供者は利用者が共用車輌の利用を開始した時点で、共用車輌の利用の事実を把握することができ、この事実を即時に管理情報に反映させることができるから、車輌の貸し出しの重複承認などがなく共用車輌の利用回転率を向上させるとともに、利用者の利用の要求に適切に応じることができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0043】
(12)本発明に係る共用車輌運用システム中の前記意思検知部は、キースロット、ドアノブ開閉機構、ドアノブスイッチその他の前記利用者の行為を検知することができる車輌設備を含むことを特徴とする。この発明では、意思検知部として車輌に設けられた車輌設備を利用するため、新たに意思検知部を設けることなく、利用者の共用車輌の利用の意思を検知することとなる。この発明により、上記発明の効果に加えて、意思検知部として利用者が車輌を利用する場合に操作するであろう車輌設備を含めて構成したことから、新たな意思検知部を設けることなく、確実に利用者の車輌利用の意思を検知することができる。また、利用者は共用車輌の利用をわざわざ管理装置に連絡することなく自己の利用が確実に検知されるため、共用車輌でありながら、自家用車のような感覚で共用車輌を利用することができる。
【0044】
(13)本発明に係る共用車輌運用システム中の前記車輌運用装置は、前記利用者端末からの前記デマンド情報に対応した前記共用車輌の車輌情報に基づいて、前記共用車輌が利用可能な状態か否かを判定する利用判定部と、当該利用判定部の判定結果に応じて前記管理装置に前記共用車輌の管理状況を問合わせる車輌管理問合せ部とを有し、前記管理装置は前記車輌管理問合せ部からの問合せに応じて前記管理情報を参照して前記共用車輌の利用に関する管理を行い、この管理結果を前記車輌運用装置の前記報知手段に向けて送信する利用車輌管理部を有することを特徴としている。
【0045】
この発明では、車輌運用装置中の利用判定部が利用者端末から取得したデマンド情報に対応した共用車輌(利用者がデマンド情報送信に使用した車輌)が運転可能であるか否か(車輌整備は完全であるか否か)を判断する。利用者が希望したとしても車輌整備が不完全であれば、その車輌を利用者の利用に提供することはできない。
車輌管理問合せ部は、この利用判定部の判定結果に応じて車輌の管理状況を管理装置に向けて問い合わせる。判定結果が「運転可能」であれば、その車輌は貸し出せる管理状況にあるか否かを管理装置に問い合わせることとなり、判定結果が「運転不可能」であれば、その車輌と同等の車輌(利用車輌管理部の車輌選択の機能を起動させてもよい)は貸し出せる管理状況にあるか否かを問い合わせることとなる。 管理装置中の利用車輌管理部は、車輌管理問合せ部の問合せに応じて管理情報を参照して問合せの対象となっている共用車輌が利用可能か否かを判断して「貸し出す」又は「貸し出さない」とする管理を行い、その管理結果を車輌運用装置中の報知手段に向けて送出し、この報知手段が「貸し出す」又は「貸し出さない」との管理結果を利用者に報知する。
【0046】
この発明では、上記発明の効果に加えて、利用者のデマンド情報を受け付けた共用車輌は、利用者の利用したい車輌の第一の候補と考えることができるから、まず当該共用車輌が利用できるか否かを判断してから、その車輌の管理状況を問い合わせ又は他の車輌を選択して管理状況を問い合わせることとしている。
このため、この発明により、上記発明の効果に加えて、時間をかけて管理状況を調べてから(多くの共用車輌についての管理情報からの調査となる)、実際には「当該車輌が整備不良のため運転できない」などということがないから、利用者にとってデマンド情報の送信(共用車輌の利用の申し出)から乗車までの時間が短く、処理の早い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0047】
(14)本発明に係る共用車輌運用システム中の利用者端末は、キーレスリモコン、電子キー、ICカードキー、電波カードその他の情報の受け渡しが可能な端末であることを特徴としている。この発明では、利用者のデマンド情報は車輌運用装置を介して管理装置に送信されるため、共用車輌利用にあたって必要な様々な情報を送りながらも、利用者は共用車輌運用システムを利用する際に車輌運用装置との情報の受け渡しを行う端末として、キーレスリモコン、電子キー、ICカードキー、電波カードなどの小型で簡易な端末を利用することができる。
【0048】
(15)本発明に係る共用車輌運用システム中の報知手段が、ハザードランプ、ホーン、ウインカー、ヘッドランプ、フォグランプ、ディスプレイその他の前記利用者に認識可能な情報を発信することができる車輌設備を含むことを特徴としている。この発明では、共用車輌の利用に関する管理装置の判断が、利用者に認識可能な情報を発信することができる車輌設備であるハザードランプ、ホーン、ウインカー、ヘッドランプ、フォグランプ、ディスプレイ等を介して、利用者に報知されることとなる。ディスプレイを用いる場合には文字にて「利用できます」又は「利用できません」と表示することができる。この発明により、上記発明の効果に加えて、利用者はデマンド情報の送信操作を行った車輌から識別可能な手段によって管理装置の判断を知ることができ、ポート端末を利用しなくとも共用車輌の利用の可否を知ることができる共用車輌運用システムを提供することができる。また、報知手段として通常車輌に設けられている設備(ハザードランプ)等を用いることから、報知手段を新たに設ける必要がない。
【0049】
(16)本発明に係る共用車輌運用装置は複数の共用車輌を利用者に貸し出す共用車輌運用装置であって、前記利用者からの共用車輌利用に関するデマンド情報を受信する車輌受信手段と、前記車輌受信手段で受信した前記デマンド情報に基づき、前記共用車輌の運用に必要な管理情報を参照して前記共用車輌の利用の可否を判断し管理する車輌管理手段と、前記車輌管理手段が前記共用車輌の錠の施錠・開錠を行う施開錠情報を前記判断に対応させて生成し前期利用者に向けて送出するとともに、前記施開錠情報を記憶して管理する施開錠情報管理部を有することを特徴としている。
【0050】
この発明では、車輌受信手段は、利用者からのデマンド情報を受け付け、管理手段は、このデマンド情報に基づき記憶された管理情報を参照して共用車輌の利用の可否を判断して管理する。施開錠情報管理部は管理装置の判断に基づいて施開錠情報を生成し利用者端末及び車輌運用装置へ送信する。
【0051】
この車輌管理手段は、デマンド情報に基づいて管理情報を参照して共用車輌の利用の可否を判断することとなるが、このデマンド情報の取得は有線又は無線で接続された車輌受信手段から取得する。また、管理情報は車輌管理手段が有するがこの情報の格納は車輌に搭載された記憶装置に記憶されてもよいし、他の車両管理手段と情報を共有とし、インターネットを介して接続可能なサーバ等に記憶されてもよい。
【0052】
この発明により、上記発明の効果に加えて、利用者は所定のポート端末にまで行かないで、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、車輌を利用する場合には車輌の錠を施錠・開錠する施開錠情報をその場で取得することができる共用車輌運用装置を提供することができる。すなわち、この共用車輌運用装置によれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借りることができ、その場所から車輌に乗車し、利用することができる。
【0053】
(17)本発明に係る共用車輌運用装置は、前記車輌管理手段の前記共有車輌の利用可否判断に関する情報を前記利用者に報知する報知手段を有することを特徴としている。
【0054】
この共用車輌運用装置、報知手段が車輌管理手段の共用車輌の利用の可否について利用者に報知する。
【0055】
この発明により、デマンド情報を送信した利用者は、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を、今、その場所で確認することができる共用車輌運用装置を提供することができる。
【0056】
【発明の効果】
(1)本発明によれば、利用者は、所定の鍵受け渡しカウンターにまで行かなくとも、車輌の鍵を受け取ることができる。また、施開錠情報を受領したという事実によって、利用者は車輌を利用したいという要求が認証されたことを知ることができるため、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を確認することができ、当該借りた車輌の施開錠を行う鍵を受け取ることができ、所定の貸し出しカウンターやポートに出向かなくても共用車輌を利用できる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0057】
すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借りることができ、その場所からただちに車輌に乗車し利用する(鍵を管理する)ことができ、共用車輌提供者は共用車輌のポートごとに車輌の貸し出しカウンターや鍵の受け渡し場所を設ける必要がなく、人手を介することなく、共用車輌の提供を行うことができる。
【0058】
また、この発明によれば、利用者からのデマンド情報その他の共用車輌を借り出す際に必要な様々な情報は、利用者端末から共用車輌に設けられた共用車輌運用装置を介して管理装置へ伝達されるため、それらの多様な情報を受け付けるための入力手段を利用者端末に備える必要がないことから、共用車輌を借り出す場合に必要な利用者端末を小型かつ軽量とすることができる共用車輌運用システムを提供することができる。すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は簡易な端末を操作するだけで、共用車輌の利用に関する多くの要求を管理装置(車輌提供者側)に伝達することができる。
【0059】
(2)本発明によれば、いったん管理装置が車輌の利用を可能と判断し、利用を認証した場合には、利用者端末と車輌運用装置とに送信された施開錠情報に基づいて利用者端末と車輌運用装置との間で施開錠を行うことができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0060】
(3)本発明によれば、共用車輌運用上の安全性を向上させることができ、利用者にとっても利用時における共用車輌の盗難等の事故に遭遇する危険が低く、共用車輌提供者にとっても共用車輌の盗難という損害を負う危険が低い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0061】
(4)本発明によれば、さらに施開錠情報に暗証情報を含む場合には二重のセキュリティ機構が講じられることとなり、共用車輌運用上の安全性を向上させることができ、利用者にとっても利用時における共用車輌の盗難等の事故に遭遇する危険が低く、共用車輌提供者にとっても共用車輌の盗難という損害を負う危険が低い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0062】
(5)本発明によれば、共用車輌の利用状況に応じて施開錠情報が機能することとなり、車輌の鍵の返却を行うカウンターを設ける必要や鍵の返却を確認する人手を置く必要がない。また、利用契約期間を超えて共用車輌を利用することが不可能となることから共用車輌運用の回転効率を向上させることができる。また、万が一盗難に遭ったとしても利用認証期間が満了すればその車輌は利用できないこととなり、共用車輌運用上の安全性も向上させることができる。
【0063】
(6)本発明によれば、貸し出した車輌の施開錠情報の機能を停止させる(施開錠情報の更新)タイミングを車輌の返却が確認された時に設定することができ、利用期間が満了してしまったが、交通事情等で車輌の返却が遅れてしまった等の場合に一方的に施開錠情報が機能しなくなってしまう、といったトラブルを防止することができる。このことは、利用者側から見れば返却ポートへの搬送が多少遅れた場合でも施開錠情報が正常に機能し、当該車輌を引き続き利用できるという点で、利用者にとって柔軟性のある共用車輌運用システムを提供することができる。また、共用車輌提供者側から見れば、共用車輌が所定の場所に返却されることを前提として共用車輌を提供することができ、利用者が必ず所定の場所に車輌を返却することを期待できる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0064】
(7)本発明によれば、利用者が貸し出された共用車輌を所定の位置に返却することを条件に、利用者の返却したいという要求に応じていつでも返却を行うことができるという柔軟性のある共用車輌運用システムを提供することができる。また、共用車輌の現在位置を確認してから共用車輌の返却の可否を判断することから、共用車輌が乗り捨てられるおそれがなく、次の利用者のために共用車輌を所定の位置に待機させることができる。また、GPS等の位置検知手段を用いれば、車輌の現在位置を高い精度で確認することができるから、小規模のポートを数多く設けることが可能となり、利用者にとって便利な共用車輌運用システムを提供することができる。
【0065】
(8)本発明によれば、利用者は所定のポート端末にまで行かなくとも、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を確認することができ、利用中の車輌の錠を施開錠するために必要な施開錠情報を受信することができる共用車輌運用システムを提供することができる。すなわち、この共用車輌運用システムによれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借り、車輌の鍵となる施開錠情報を受け取ることができ、その場所から車輌に乗車し利用することができる。
【0066】
(9)本発明によれば、利用者が具体的な車輌を特定し/又は特定せず、車輌運用装置に車輌の貸し出しを要求する旨のデマンド情報を送信するだけで、管理装置がその特定された車輌又は操作がなされた車輌と同等の車輌を選択し、利用者の希望に添った車輌を、利用者が車輌を利用したい場所と時間において貸し出すことができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0067】
(10)本発明によれば、共用車輌の貸し出しをする提供者は、ポート端末や貸し出し窓口を利用せずに共用車輌に対して交信操作を行う利用者が、管理装置が貸し出しを認証した共用車輌を、果たして実際に利用したのか否かを判断することができ、共用車両の運用を適切に行うことができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0068】
(11)本発明によれば、共用車輌提供者は利用者が共用車輌の利用を開始した時点で、共用車輌の利用の事実を把握することができ、この事実を即時に管理情報に反映させることができるから、車輌の貸し出しの重複承認などがなく共用車輌の利用回転率を向上させるとともに、利用者の利用の要求に適切に応じることができる共用車輌運用システムを提供することができる。
【0069】
(12)本発明によれば、意思検知部として利用者が車輌を利用する場合に操作するであろう車輌設備を含めて構成したことから、新たな意思検知部を設けることなく、確実に利用者の車輌利用の意思を検知することができる。また、利用者は共用車輌の利用をわざわざ管理装置に連絡することなく自己の利用が確実に検知されるため、共用車輌でありながら、自家用車のような感覚で共用車輌を利用することができる。
【0070】
(13)本発明によれば、時間をかけて管理状況を調べてから(多くの共用車輌についての管理情報からの調査となる)、実際には「当該車輌が整備不良のため運転できない」などということがないから、利用者にとってデマンド情報の送信(共用車輌の利用の申し出)から乗車までの時間が短く、処理の早い共用車輌運用システムを提供することができる。
【0071】
(14)本発明によれば、利用者のデマンド情報は車輌運用装置を介して管理装置に送信されるため、共用車輌利用にあたって必要な様々な情報を送りながらも、利用者は共用車輌運用システムを利用する際に車輌運用装置との情報の受け渡しを行う端末として、小型で簡易な端末を利用することができる。
【0072】
(15)本発明によれば、利用者はデマンド情報の送信操作を行った車輌から識別可能な手段によって管理装置の判断を知ることができ、ポート端末を利用しなくとも共用車輌の利用の可否を知ることができる共用車輌運用システムを提供することができる。また、報知手段として通常車輌に設けられている設備(ハザードランプ)等を用いることから、報知手段を新たに設ける必要がない。
【0073】
(16)本発明によれば、利用者は所定のポート端末にまで行かないで、利用者が利用を希望する時間(今)に、利用者が居る場所(現在地)で、利用を希望する車輌に対する操作によって、利用者自身の要求を共用車輌の運用を管理する管理装置へ伝達することができるとともに、車輌を利用する場合には車輌の錠を施錠・開錠する施開錠情報をその場で取得することができる共用車輌運用装置を提供することができる。すなわち、この共用車輌運用装置によれば、利用者は車輌を借りたいときに借りたい場所で車輌を借りることができ、その場所から車輌に乗車し、利用することができる。
【0074】
(17)本発明によれば、実際にその車輌を借りることができるかどうかについての共用車両提供者の判断を、今、その場所で確認することができる共用車輌運用装置を提供することができる。
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の共用車輌運用システムの実施形態を示すブロック図であり、図2はデマンド情報に基づく情報の一例を示す図であり、図3は管理情報の一例を示す図であり、図4は本発明の共用車輌運用システム全体の実施形態を示すフローチャート図であり、図5は本発明の共用車輌運用システムの管理装置3中の施開錠情報管理部の処理の一例を示すフローチャート図であり、図6は管理装置3中の利用車輌管理部と施開錠情報管理部との処理の一例を示すフローチャート図であり、図7は車輌運用装置2中の利用意思確認部と管理装置3中の施開錠情報管理部との処理の一例を示すフローチャート図であり、図8は共用車輌の利用が終了された場合の施開錠情報管理部の処理の一例を示すフローチャート図である。
【0076】
(1)構成及び取り扱われる情報
この実施形態の構成及びこれらの構成で取り扱われる情報について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の共用車輌運用システムの実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、利用者端末1と車輌運用装置2と管理装置3とが分割されて設けられている。これらは一体として車輌に搭載されることもでき、利用者端末1は受信手段を車輌に搭載して携帯の利用者端末1を利用者の情報入力手段とすることもできる。
【0077】
利用者端末
利用者端末1は利用者からのデマンド情報の入力を受け付ける入力手段11を少なくとも有し、この入力手段には利用者が所有する携帯電話キーレスリモコンや電波カードなどの小型発信機、電子キー、ICカードキーなどを用いることができる。小型発信機等においては電波によってデマンド情報を伝達することができ、電子キーなどにおいて電子キーやICカードキーをスロットやカードリーダに挿入するという利用者の行為に伴って情報が車輌運用装置2に伝達されることとなる。
【0078】
携帯電話、PDA等の移動体通信機器を利用する場合には、その移動体通信が有する機能を使って、又はインストールされたソフトに基づく機能を使って車輌運用装置2との情報の交換を行うことができる。
【0079】
また、「ICカードキーがスロットに挿入されたという行為」を「この(特定の)車輌を利用したい」「この車輌の鍵(施開錠手段)を取得したい」というデマンド情報に読み替えて処理することも可能である。利用者は、「ICカードキーをスロットに挿入する」という行為をするだけで、「共用車輌運用システムを利用したい」という要求と「この(特定の)車輌を利用したい」「この車輌の鍵を取得したい」という要求とを同時にデマンド情報に含めて、車輌運用装置2に送信することができる。これに対して、車輌運用装置2を起動させる等の簡単な信号しか送信できない利用者端末1(通常使用されているキーレスリモコン)を使用する場合に、「この車輌を利用したい」というデマンド情報を送信したい場合には、リモコン操作(車輌運用装置2の起動)に加えて車輌を特定するための情報の入力(車輌の一部に接触する等)を別途行えばよい。
【0080】
ここで、電波カードとは、カード自身に送信機能はなく、車輌運用装置2中の車輌送受信手段21のアンテナから電磁波を放出し、利用者端末1であるカードは放出された電磁波をカード内に記憶された情報に変調し、変調された電磁波を車載端末が検知することにより、カード内に記憶された情報を読み取るという機構を有するものである。一般的には、車輌送受信手段21の起動用スイッチを設け、当該スイッチを操作した時にのみ電磁波の放出及び変調波の検出を行うように動作させるものである。
【0081】
デマンド情報及びデマンド情報に基づく情報
図2にはデマンド情報及びデマンド情報に基づく情報の一例を示した。デマンド情報は利用者が共用車輌運用システム100を利用する際の、また共用車輌を提供する側が共用車輌を提供する際の基本とする情報である。このデマンド情報は利用者端末1から入力され、車輌運用装置2において情報の付加、処理、編集、展開などの処理を経てデマンド情報に基づく情報として管理装置3に送られることとなる。
【0082】
デマンド情報とは、利用者の共用車輌運用システム100に対する要求であって、「この共用車輌運用システムを利用したい」、「特定することなくいずれかの共用車輌を利用したい」等の要求から「このタイプの共用車輌を利用したい。」、「この(特定の)共用車輌を利用したい」「この(特定の)共用車輌の鍵を取得したい」との具体的な要求まで段階的な広がりを有し、利用者が本発明に係る共用車輌運用システムを利用するにあたって、利用者の要求が反映されうるあらゆる情報を含むものである。
デマンド情報に基づく情報とは、デマンド情報に対応させて車輌の特定情報や、車輌の整備状況、施開錠情報の照合、当該車輌について利用者の利用意思その他の車輌に関する情報のすべてを含む情報である。また、車輌運用装置2においてデマンド情報に車輌に関する情報の付加、編集、展開などの処理を行った情報をも含む。
【0083】
具体的にデマンド情報の一例を図2に示した。デマンド情報は、1.共用車輌運用システムの利用を希望する。2.この車(特定して)を利用したい。3.車を特定することなくいずれかの共用車輌を利用したい。4.このタイプの車を利用したい。5.この共用車輌を返却したい。6.施開錠をしたい(開錠したい、施錠したい、施開錠情報の付与を要求したい、暗証番号を更新したい)とする利用者の要求が段階的に分類されている。これらのデマンド情報には少なくとも利用者を識別できる利用者ID情報が含まれている。さらに、車輌を特定するため(管理状況を判断するため、同種のタイプ車輌を選択するため、実際の利用を管理(料金徴収を含む)するため)に車輌登録番号等の車輌識別情報が含まれている。また、安全性を向上させるために暗証番号、デマンド情報に固有の情報(利用開始日、利用満了日等)が含まれていてもよい。
【0084】
また、利用者がある車輌を特定せずにデマンド情報を発信した場合、利用者が特定した車輌が利用できない場合などにおいては、利用者がデマンド情報を送信した車輌が利用者の要求に最も近い代表車輌であると考えることができるので、管理装置3の車輌選択機能331が、デマンド情報を受け付けた車輌と同タイプの車輌を選択する。車輌登録番号に対応づけて当該車輌の排気量、乗車定員、車輌グレード、車種、メーカー、色その他の選択に必要な情報をデマンド情報に含ませることで、これらの情報を管理装置3に送信することができ、管理装置3はデマンド情報に基づいて、における車輌の選択をすることができる。
【0085】
車輌運用装置
車輌運用装置2は、利用者端末1からのデマンド情報及びデマンド情報に基づく情報を送受信する車輌送受信手段21と車輌運用手段22と錠手段24と報知手段23とを有している。
車輌運用手段22は、デマンド情報取得部221と、車輌情報格納部222と、利用判定部223と、車輌管理問合せ部224、利用意思検知部225と、利用意思確認部226と、施開錠部227とを有している。以下各構成要素を説明する。
【0086】
<利用判定部>
車輌情報格納部222は、自己車輌の状態、例えば整備状況(バッテリーの状態、ガソリンの充填率など)を車輌情報として格納している。この車輌情報格納部222の情報は、車輌が返却されたタイミング、ポートに配置されたタイミング、デマンド情報を取得したタイミングなどの利用者に車輌の貸し出しが行われる前に更新されることとなる。また、利用判定部223が起動した時にバッテリーやガソリンのメーターから情報を取得してもよい。
【0087】
利用判定部223は、利用者端末1からのデマンド情報に基づき、自己車輌が利用可能かどうか、車輌の整備は完全かどうかを、車輌情報格納部222に格納された車輌情報を参照して車輌の利用の可否を判定する。デマンド情報によれば、利用者が自己車輌(デマンド情報を受け付けた車輌)を特定して車輌運用システム100の利用を希望している場合、又は車輌を特定していないがこのようなタイプの車輌の利用を希望している場合には、デマンド情報を受信した車輌は利用者が利用を希望する車輌の代表と判断することもできる。利用判定部223は、このような場合に自己車輌が果たして利用可能かどうかについて、この情報をデマンド情報とともに管理装置3へ送信できるように、管理装置3へデマンド情報に基づく情報を送信する前に判断する。この利用判定部223の判断により、デマンド情報に基づく情報を管理装置3に送信し、管理装置3が利用の可否を判断した後で、最初にデマンド情報を取得した車輌が整備不良のため乗車できなかった、などというトラブルを未然に防止することができる。これにより、共用車輌運用システム100の処理速度が向上し,利用者の利用の便が向上することとなる。
【0088】
<車輌管理問合せ部>
車輌管理問合せ部224は、前述した利用判定部223の判定に基づいて車輌の管理を管理装置3に問い合わせる。利用判定部223は、デマンド情報に応じて自己車輌が運転可能かどうか利用可能かどうかを判定するが、その結果自己車輌が利用可能であれば、自己車輌の管理状況を管理装置3に問い合わせ、貸し出しが可能であれば、その車輌を速やかに利用者に提供することができることとなる。一方、自己車輌が整備不良のため利用ができないと判定した場合には、車輌管理問合せ部224は、後で説明する管理装置3の車輌選択機能331を起動させ、自己車輌と同じタイプの車輌又は他の車輌(利用者が車輌のタイプを指定していない場合)を選択させ、加えてその選択された車輌が貸し出しが可能な管理状況かどうかを問い合わせる。
【0089】
<車輌意思確認部及び意思検知部>
車輌意思確認部225は、車輌管理問合せ部224からの問合せを受けて管理装置3が起動し、車輌を貸し出すことができるか否かの判断を行い、その判断結果に基づき管理装置3の利用意思問合せ部34から利用者の利用の意思を確認するための利用意思問合せを受け付けたときに起動する。共用車輌の貸し出しは、利用者の車輌の選択又は管理装置3の車輌の選択、車輌の管理状況、貸し出しの決定後、利用者が実際に利用するか又は利用したかを確認して完了する。すなわち、管理装置3(共用車輌提供者側)貸し出すことを一方的に決定しても、利用者が利用しなければ共用車輌の提供業務は完了することなく、この状態で鍵となる施開錠情報を付与することもできず、料金を請求することもできない。特に、この共用車輌提供システム100は、利用者端末1と車輌搭載の車輌運用装置2との間で共用車輌の提供業務が行われ、物としての鍵ではなく施開錠情報が付与され、人手を介することがないため利用者が実際に当該車輌を利用したか否か、施開錠情報を付与してよいかどうかを自動的に判断する必要があり、この機能を利用意思確認部225と意思検知部226とが果たす。
【0090】
意思検知部226は、管理装置3が利用可能と判断した車輌を利用者が実際に利用しようとしているか否か、実際に利用したか否か、その他の利用者の意思を検知する手段である。意思検知部226として、受信機、キースロット(電子キーを受け入れる)、ドアノブ開閉機構、ドアノブスイッチなどの利用者の行為を検知することができる車輌設備を使用することができる。
【0091】
意思検知部226としてドアノブスイッチを用いた場合には、ドアノブスイッチにより、ドアノブを引いていることを検知するセンサを設け、ドアの開閉機構を用いた場合には、ドアの開いている状態を検知するセンサ、例えば半ドア検出機構を設けることが考えられる。
【0092】
<報知手段>
報知手段23は、利用者へ管理装置3の判断結果等を車輌を介して報知する手段である。この共用車輌運用システム100は、利用者端末1と車輌搭載の車輌運用装置2との間で共用車輌の提供業務が行われ、管理装置3の判断を利用者に伝達するに際しても人手が介することがないため、利用者のデマンド情報に対して管理装置3がどのような判断をしたのかを自動的に伝達する必要があり、この機能を報知手段23が果たす。
【0093】
この報知手段23として、車輌に設けられたハザードランプ、ホーン、ウィンカー、ヘッドランプ、フォグランプ、ディスプレイなどの利用者に認識可能な情報を発信することができる車輌設備を利用することができる。この場合、ハザードランプの点滅で「はい」、ホーンを鳴らすことで「いいえ」などという信号の意味を予め規定しておくことで、管理装置3と利用者とが車輌運用装置2を含む車輌を介して、どのような情報の伝達をも可能とすることができる。
【0094】
<施開錠部>
施開錠部227は管理装置3中利用車輌管理部33の判断に応じて起動する施開錠情報管理部36の処理に対応して機能する。
この施開錠部227は、施開錠情報管理部36が生成した施開錠情報を受信すると、この施開錠情報を施開錠情報格納部2271に格納する。この車輌運用装置2側に送信された施開錠情報は、利用者端末1から送信される施開錠情報を照合する元となり、鍵と鍵穴の関係で例えると鍵穴としての機能を有する。利用者端末1から施錠・開錠の要求を受け付けると施開錠情報照合部2272がこの施開錠情報に基づいて施開錠情報格納部2271中の施開錠情報を参照して施錠・開錠を行ってよいかどうかを照合する。
指令部2273は、この照合の結果により施錠・開錠を許可できるときには錠手段24に向けて施錠指令又は開錠指令を送出する。
【0095】
<錠手段>
錠手段は指令部2273の指令に従い、錠を施錠又は開錠を行う。錠手段は、車輌中のある部材や機構を解放、起動、緊締、停止の際に鍵または符号変換機構を必要とするすべての設備を意味する。例えば、車輌の扉、トランク、エンジン、冷暖房機構に関する設備を含む。
【0096】
管理装置
管理装置3は、車輌運用装置2と送受信可能な管理装置送受信部31と、管理情報格納部32と、車輌選択機能331と車輌位置確認機能332とを有する利用車輌管理部33と、利用意思問合せ部34と、利用認証部35と、施開錠情報暗号化機能361と施開錠情報更新機能362とを有する施開錠情報管理部36とを有している。
【0097】
<管理情報格納部及び管理情報>
管理情報格納部32は、後述する車輌の管理情報を格納する。図3には管理情報の一例を示した。図3に示すように管理情報は、共用車輌運用システム100の運用に必要なあらゆる情報を含む。一例ではあるが、利用者ID、車輌識別情報、車輌利用状況、利用者利用状況、車輌選択情報、料金情報、利用者意思決定ルール、施開錠情報などが、図3に示した詳細な情報を含んで整理されている。また、暗号化手段や復号化手段も記憶されている。これらの情報は、利用者IDや車輌識別情報と対応づけられて又は整理されて記憶されている。よって、ある利用者が現在どの車輌を借り出しているか、又はある車輌が現在誰に貸し出されているかを認識することも、ある利用者のある期間の利用状況、ある車輌のある期間の利用状況をも認識することができる。管理情報は車輌識別番号と車輌タイプ情報との対応テーブルを有するから、管理装置3中の車輌選択機能331は、デマンド情報に含まれた車輌識別番号に基づいて、どの車両を利用者に提供すべきかを選択することもできる。
【0098】
<利用車輌管理部>
利用車輌管理部33は、利用者端末1、車輌運用装置2を経て管理装置3に伝送されたデマンド情報に基づいて、管理情報格納部32中の管理情報を参照して、共用車輌の貸し出しを行うか否か、すなわち共用車輌の利用の可否を判断する。判断の対象となる共用車輌が貸し出し中ではないか、利用者が重複して車輌を借りてはいないかなどの観点から、共用車輌の利用の可否を判断する。
利用車輌管理部33は車輌選択機能331と車輌位置確認機能332とを有している。
この車輌選択機能331は、デマンド情報中に車輌を特定する情報がない場合、または特定された車輌が整備不良又は貸し出し契約中である場合に利用者が利用できる車輌を選択する。
車輌位置確認機能332は、主に返却時の車輌の位置を確認する機能を有する。この車輌位置確認機能332は、管理装置3が利用者から共用車輌の返却に関するデマンド情報を受け付けると、車輌運用装置2に対して当該車輌の現在位置を問い合わせるとともに、車輌運用装置3に設けられた位置検出部にて検出された位置情報を取得して、この位置情報に基づいて共用車輌の返却の可否を判断する。 貸し出された車輌は所定の位置に返却されないと、次の利用者の利用に支障を来たし、また車輌の運用効率も低下することから、貸し出された車輌は所定の位置に返却されることが望ましい。
車輌位置確認機能332が問い合わせる位置情報は車輌運用装置に設けられた位置検出部が検出するが、この位置検出部は、所定の位置(ポート)への車輌の入場により「ある車輌があるポートの位置に存在している」との位置情報であっても、特定車輌の位置を検知するGPS等の車輌の位置を検知するあらゆる公知手段を適用することができる。GPS等の位置検知手段を用いれば、車輌の現在位置を高い精度で確認することができるから、小規模のポートを数多く設けることが可能となり、利用者にとって便利な共用車輌運用システムを提供することができる。
【0099】
<利用意思問合せ部>
利用車輌管理部33はある車輌が利用可能か否かを判断する。この判断は管理装置3を使用する共用車輌提供者側であるが、この車輌を実際に利用するか否かは利用者が利用者の意思で決定するため、この利用者の意思を確認する必要がある。利用意思問合せ部33はこの利用者の意思を利用者に問い合わせるが、この問合せは利用意思問合せ部34から利用意思問合せ情報が車輌運用装置2の利用意思確認部225に向けて送信されることで行われる。
【0100】
利用意思の確認の手段の一例を説明すると、利用意思問合せ部24は、利用車輌管理部33から利用可能の判断を取得すると、利用意思問合せ情報として遠隔操作により共用車輌の錠を開錠する。この開錠のタイミングから一定時間経過する前に利用者がドアを開けた場合には、車輌送受信手段2中の意思検知部226がこれを検知し、利用者の意思情報として利用意思確認部225が利用者の利用の意思として管理装置3に、その旨を通知する。一方、開錠から所定時間中に利用者が当該車輌のドアを開けない場合には、利用者に利用の意思がないものとして、再施錠する。このような利用者の意思の確認の手段は、ドアノブ開閉機構のみならず、意思検知部226として機能するキースロットの差込や、ドアノブスイッチへの操作など、利用者の意思として表されるすべての動作を利用することができる。
【0101】
<利用認証部>
利用認証部35は、管理装置3の利用意思問合せ部34からの利用意思問合せに応じて車輌運用装置2中の利用意思確認部225が確認した利用者の意思に関する情報を取得する。この利用者の意思は「この車輌を利用する意思がある」又は「この車輌を実際に利用している」の両方を含むものである。
【0102】
共用車輌運用システム100は複数の車輌を総合的に管理するものであるから、どの車輌が現在利用可能であるか否かについては、常に最新の情報を有している必要がある。このような観点から、利用認証部35は、利用意思確認部225にて確認された利用者の利用の意思(予定/事実)を取得すると、管理情報をリアルタイムで更新する。
【0103】
<施開錠情報管理部>
施開錠情報管理部36は施開錠情報暗号化機能361と施開錠情報更新機能362とを有している。
施開錠情報管理部36は、管理装置3が利用者の要求する共用車輌を当該利用者に貸し出すか否かの判断に基づき、貸し出された当該共用車輌の施錠・開錠を行う施開錠情報を生成する。この生成された施開錠情報は、利用者端末1と車輌運用装置2とに向けて送出される。利用者端末1に向けて送出された施開錠情報は当該端末に記憶され、車輌運用装置2に向けて送出された施開錠情報は前述した施開錠情報格納部2271に記憶される。よって、いったん利用認証され、施開錠情報が付与された場合、利用期間中は車輌の鍵を取得したこととなり、利用者端末1と車輌運用装置2との間において施開錠を行うことができ、管理装置3をいちいち介する必要がないから、迅速な施開錠処理が可能となる。
【0104】
ここで施開錠情報とは、利用者のデマンド情報に基づいて認証された利用に対して生成され、少なくとも一のデマンド情報(利用要求)に対して、一の車輌について生成される情報である。この情報には、例えば、利用者の識別番号、車輌の登録番号、暗証情報、車輌の貸し出し期間等の情報が含まれる。
【0105】
施開錠情報を受信した利用者は、利用者端末1から車輌運用装置2へ向けて当該施開錠情報を送信すると、同じく施開錠情報を受信した車輌運用装置2が、当該車輌運用装置2が受信した施開錠情報と利用者端末1から送信された施開錠情報とを照合して錠の施錠・開錠を行う。
【0106】
施開錠情報暗号化機能361は、施開錠情報を暗号化する。暗号化の方法は公知のあらゆる方法を含み、共通鍵暗号方式であれば施開錠情報の生成、配送とともに施開錠情報のデータ鍵も生成、配送することとなる。また、公開鍵暗号方式の場合は復号化鍵を予め利用者端末1に送信等により記憶させることも考えられる。
【0107】
施開錠情報更新機能362は、管理情報格納部32の管理情報中の施開錠情報を更新する。この更新のタイミングは、車輌運用装置2中の利用意思確認部226が利用者意思検知部225の検知結果に基づいて、利用者が実際に利用を開始して、施開錠情報が送信されたタイミング、利用者からの車輌返却に関するデマンド情報を取得して、車輌が所定位置に返却されたことを車輌位置確認機能332が確認したタイミングであってもよい。この更新には、施開錠情報の消去処理編集処理、変換処理も含む。
【0108】
(2)動作
共用車輌運用システム全体の処理
図4は、本発明の共用車輌運用システムの実施形態を示すフローチャート図である。まず、共用車輌運用システムが起動し(ステップ101)、車輌運用装置2が利用者端末1からデマンド情報を受信すると(ステップ102)、デマンド情報に車輌特定情報が含まれていたか否かを判断する(ステップ103)。ここでデマンド情報に車輌特定情報が含まれていなければ、車輌運用装置2中の利用判定部223を起動させることなく、デマンド情報をそのまま管理装置3へ送信する(ステップ104)。一方、デマンド情報に車輌特定情報が含まれていた場合には、利用者は当該車輌の利用を(車輌を特定して)希望しているから、当該車輌の整備状態等を含む車輌情報を車輌情報格納部222から読み出す(ステップ106)。この車輌情報に基づいて利用判定部223が当該車輌の利用が可能であるか否かを判定する(ステップ107)。この特定された車輌が利用可能な状態であれば、車輌管理問合せ部224がこの車輌の管理状態を管理装置3に問い合わせる。車輌情報から見て当該車輌の利用が不可能であれば(整備不良)、車輌管理問合せ部224がこの車輌に代わる車輌がないかどうかを管理装置3に問い合わせる(ステップ109)。管理装置3は、この問合せに応じて車輌選択機能331を起動させて、管理情報格納部32中の管理情報を参照してデマンド情報に対応させた車輌を選択する(ステップ105)。この実施形態では、各車輌の車輌情報が管理情報に含まれているとして、管理装置3が他の車輌を選択した(ステップ105)後、管理装置3が利用の可否を判断する(ステップ110)としたが、再度ステップ6に戻って、車輌情報を各車輌に問い合わせてもよい。
【0109】
管理装置3は、車輌管理問合せ部224からの問合せを受け付けると(ステップ108)、管理装置3はデマンド情報で特定された車輌、管理装置3で選択された車輌について利用の可否を判断する(ステップ110)。この判断において、車輌の利用は可能である場合(ステップ111)、利用意思問合せ部34が利用意思確認部226に向けて利用対象車輌の開錠を指令する(利用意思問合せ情報の発信)(ステップ112)。この開錠の指令によって開錠された車輌を利用者が開扉するなどの行為に基づき、利用意思確認部225は利用者の意思を確認する(ステップ113)。この確認された利用者の意思は管理装置3中の利用認証部35に送信され、利用者の実際の利用が認証される(ステップ114)。利用認証がされると、車輌の鍵となる施開錠情報を生成して送信することとなる。この施開錠情報は生成されて利用者端末1と車輌運用装置2とに送出される(ステップ116)。利用認証に関する情報は報知手段23へむけて出力され、報知手段23は、利用許可信号を利用者に報知する(ステップ117)。一方、ステップ111の管理装置3が車輌の利用は不可能であると判断した場合には、利用の認証を拒否し(ステップ115)、この利用不許可信号を報知手段23に向けて出力し(ステップ118)、報知手段23は不許可信号を利用者に報知する(ステップ119)。図示していないが、利用認証拒否となった場合に、再度管理装置3の車輌選択機能331を起動させて、利用が認証されるまで、他の車輌を選択するようにしてもよい。
【0110】
このように、本実施形態の共用車輌運用システム100は、利用者が端末ポートまで行かなくても、利用者が借りたいと考える車輌(車輌運用装置2)に対する情報入力操作のみで、利用者の要求に沿った車輌を利用することができ、利用認証された期間中は、車輌の施開錠を行う施開錠情報を取得して車輌を利用することができる。さらに、特定する車輌がない又は特定した車輌が何らかの理由で利用できない場合であっても、デマンド情報中に含まれる利用者の要求に沿った共用車輌を管理装置3が自動的に選択して、利用者に共用車輌を提供することができる。他方、共用車輌運用システム100を運用する共用車輌の提供者は、車輌の貸し出し、鍵の受け渡しのために従来ポート端末の配置場所に車輌を待機させる必要があったが、そのような制限がなくなり、車輌を数台ずつ小規模に分散させて、共用車輌を提供することができ、利用者が利用したい時に利用したい場所で、共用車輌を簡易に貸し出す便利な共用車輌運用システムを提供することができる。
【0111】
次に、図4で示した共用車輌運用システム100の全体の処理から、以下の各部分についての処理を説明する
管理装置中の施開錠情報管理部の処理の一例
図5は、管理装置3中の施開錠情報管理部36の処理の一例を示すフローチャート図である。管理装置3の管理装置送受信部31は、利用者端末1からの施錠又は開錠を要求する旨のデマンド情報を受信すると(ステップ2)、車輌運用装置2は、当該デマンド情報中の施開錠要求情報に含まれる施開錠情報を読み取り、施開錠情報格納部227に格納された施開錠情報と照合する(ステップ3)。このとき施開錠情報照合部2272が施開錠情報の照合ができれば(ステップ4)、指令部2273を介して錠手段24へ施錠又は開錠の指令を行い、錠手段24は施錠又は開錠を行う(ステップ5)。
【0112】
一方、施開錠情報の照合ができなかった場合には、新規の利用、暗証番号の誤り、貸し出し車輌の誤り等さまざまな理由が考えられるが、この場合には再度管理装置3に利用認証を要求し、管理装置3中の利用認証部35が利用の認証を行う(ステップ6)。このとき、必要であれば利用車輌管理部33を併せて起動させてもよい。この利用認証部35が利用を認証できない場合にはステップ1に戻り、利用が認証できる場合には、利用が認証された旨を車輌運用装置2に通知する(ステップ8)。図示していないが、その後必要であれば利用意思確認部226を起動させ利用者の利用意思を確認後、施開錠情報管理部36は施開錠情報を生成し、施開錠情報を管理情報格納部33に格納する。施開錠情報は利用者端末1及び車輌運用装置2に向けて送出される(ステップ10)。施開錠情報を受信した利用者端末1と車輌運用装置2はこの施開錠情報を格納する(ステップ11)。
【0113】
管理装置中の利用車輌管理部と施開錠情報管理部の処理の一例
図6は、管理装置3中の利用車輌管理部33と施開錠情報管理部36の処理の一例を示すフローチャート図である。
ここでは、管理装置3中の利用車輌管理部と施開錠情報管理部との処理の関係を説明する。管理装置3が共用車輌運用システムの利用を希望する利用者からのデマンド情報に基づく情報を受け付けると(ステップ21)、利用車輌管理部33はデマンド情報に基づく情報に対して利用の可否を判断する。そのために、まず当該車輌が利用登録された車輌であるか否かを判断し(ステップ22)利用登録されていなければ管理装置3は最終的に(必要であれば利用認証部35の判断を経て)利用の認証を拒絶する(ステップ30)。利用登録されているのであれば、次に利用者が利用登録された利用者か否かを判断する(ステップ23)。利用者が利用登録された利用者でなければ利用認証は拒絶される(ステップ30)。利用登録されていれば、次に管理情報を参照して車輌利用の認証の可否を判断する(ステップ24)。管理情報に基づき当該車輌を貸し出すことができないと判断された場合には利用認証は拒絶される(ステップ30)。
【0114】
利用登録された車輌であり、かつ利用登録された利用者であり、かつ管理情報に基づいて当該車輌の利用を認証できるのであれはデマンド情報に基づく情報に対する利用は認証される(ステップ25)。
【0115】
利用車輌管理部33が利用可能と判断し、(利用認証部35が)利用の認証をすると施開錠情報管理部36が起動し、施開錠情報を生成する(ステップ26)。
【0116】
生成された施開錠情報は必要に応じて施開錠情報暗号化機能36により暗号化される(ステップ27)。(暗号化)施開錠情報は管理情報として管理情報格納部32に格納される(ステップ28)。一方、この(暗号化)施開錠情報は利用者端末1と車輌運用装置2とに向けて送出される(ステップ29)。
【0117】
利用意思確認部と施開錠情報管理部との処理の一例
図7は、車輌運用装置2中の利用意思確認部と管理装置3中の施開錠情報管理部との処理の一例を示すフローチャート図である。
管理装置3(利用認証部35)が共用車輌の利用を認証すると(ステップ41)、これに応じて利用者は車輌に対して開錠操作を行う(ステップ42)。このタイミングで車輌運用装置2中のタイマーがスタートする(ステップ43)。車輌運用装置2中の利用意思確認部226が、一定時間経過前にドアの開扉がされたか否かを判断する。このドアの開扉は、利用者が当該車輌を実際に利用するか否かの意思を検知するためである。この意思は利用意思検知部225を起動させて行い、ドアノブ開閉装置のみならず利用意思検知部225の手段となりうるキースロット、ドアノブスイッチ等が利用できる。
【0118】
一定時間経過前にドアの開扉が確認できた場合には、利用者が実際に車輌を利用したと判断でき、利用された旨を利用意思確認部226から管理装置3に向けて送信する(ステップ45)。この情報を受信した管理装置3中の利用意思問合せ部34、利用認証部35を経て利用認証に伴い、施開錠情報管理部36を起動させて、施開錠情報を生成させ、利用者端末1及び車輌運用装置2へ向けてこれを送出する(ステップ46)。これに伴い、施開錠情報をはじめ車輌利用状況、利用者利用状況等の管理情報を更新する(ステップ47)。
【0119】
ここでステップ44に戻り、一定時間経過前にドアが開扉されない場合にはステップ48に進む。ステップ48では一定時間の経過を確認すると、利用者には利用の意思がないものとして車輌に施錠する(ステップ49)。そして、利用がされなかった旨と管理装置3に送信し(ステップ50)、管理情報を更新する(ステップ51)。
【0120】
共用車輌利用終了の際の施開錠情報管理部の処理の一例
図8は、利用が終了された場合の施開錠情報管理部の処理の一例を示すフローチャート図である。
利用者からのデマンド情報に基づき(ステップ61)、利用車輌管理部33が共用車輌の利用を可能と判断し、利用認証部35にて利用が認証されると(ステップ62)、車輌が開錠される(ステップ63)。これに伴い、利用者の利用が開始され(ステップ64)、利用者が利用の終了を希望した場合、または契約した利用期間が満了した場合には共用車輌の利用を終了することとなる。この場合に利用者から利用終了の利用終了要求情報を管理装置3が受信すると(ステップ65)、管理装置3中の利用車輌管理部33は、当該返却に係る車輌が利用登録された車輌であるか(ステップ66)、利用登録された利用者であるか(ステップ67)、管理装置3によって利用が許可され現在当該利用者(利用終了を要求している利用者)が利用中であったか(ステップ68)を判断する。この3つの判断のうち、一つでも該当しない場合には、利用者の利用終了要求は拒絶され、ステップ65のデマンド情報待機の状態へ戻る。
【0121】
一方、これら3つの判断においてすべてが該当する場合には、次に車輌位置確認機能332が起動して、車輌位置を車輌運用装置2に問合せ、車輌位置すなわち返却位置が適当か否かを判断する(ステップ69)。この車輌位置が適当でなければ、返却要求は拒絶され、ステップ65へ戻る。車輌の位置が適当であるか否かは、車輌運用装置2に設けられたGPS機構、車輌返却場所(ポート)に設けられたゲートにおける管理機構等の手段を利用する。
車輌位置が適当であると判断した場合には、当該車輌の返却要求は認められ、管理装置3が共用車輌の利用を認証する(ステップ70)。これに基づいて、車輌運用装置2中の施開錠情報格納部227中の施開錠情報の消去を命令し(ステップ71)、管理装置3へ通知して管理情報を更新する(ステップ72)。
【0122】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共用車輌運用システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】デマンド情報に基づく情報の一例を示す図である。
【図3】管理情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の共用車輌運用システム全体の実施形態を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の共用車輌運用システムの管理装置中の施開錠情報管理部の処理の一例を示すフローチャート図である。
【図6】管理装置中の利用車輌管理部と施開錠情報管理部との処理の一例を示すフローチャート図である。
【図7】車輌運用装置中の利用意思確認部と管理装置中の施開錠情報管理部との処理の一例を示すフローチャート図である。
【図8】共用車輌の利用が終了された場合の施開錠情報管理部の処理の一例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
100…共用車輌運用システム
1…利用者端末
11…入力手段
2…車輌運用装置
21…車輌送受信手段
22…車輌運用手段
221…デマンド情報取得部
222…車輌情報格納部
223…利用判定部
224…車輌管理問合せ部
225…利用意思確認部
226…意思検知部
227…開・施錠部
2271…施開錠情報格納部
2272…施開錠情報照合部
2273…指令部
23…報知手段
24…錠手段
3…管理装置
31…管理装置送受信部
32…管理情報格納部
33…利用車輌管理部
331…車輌選択機能
332…車輌位置確認機能
34…利用意思問合せ部
35…利用認証部
36…施開錠情報管理部
361…施開錠情報暗号化機能
362…施開錠情報更新機能

Claims (14)

  1. 複数の共用車輌を利用者に貸し出す共用車輌運用システムであって、
    前記利用者からの共用車輌利用に関するデマンド情報を送出する利用者端末と、
    前記各共用車輌に設けられ、前記利用者端末からの前記デマンド情報に基づく情報を送出する車輌運用装置と、
    前記車輌運用装置からの前記情報に基づき、前記共用車輌の運用に必要な管理情報を参照して前記共用車輌の利用の可否を判断し管理するとともに、前記共用車輌の利用可否判断に関する情報を送出する管理装置とを有し、
    前記管理装置が、前記一のデマンド情報に対する前記利用の可否の判断に応じて前記共用車輌の錠の施錠・開錠を行う際に照合される一対の施開錠情報を生成するとともに、前記施開錠情報のうちの第1の施解錠情報を前記利用者端末に向けて送出し、当該第1の施解錠情報と照合される第2の施解錠情報を前記車両運用装置に向けて送出する施開錠情報管理部を有し、
    前記車輌運用装置が、前記施開錠情報管理部から受信した前記第2の施開錠情報を格納する施開錠情報格納部と、
    前記利用者端末から受信した前記第1の施開錠情報と前記施開錠情報格納部に格納された前記第2の施開錠情報とを照合する施開錠情報照合部と、
    当該施開錠情報照合部の照合結果に基づいて、前記共用車輌の施錠又は開錠の指令を行う指令部と、
    当該指令部の前記指令に基づき施錠又は開錠を行う錠手段と、を有する共用車輌運用システム。
  2. 前記施開錠情報管理部が生成する前記施開錠情報が、暗証情報を含む請求項1に記載の共用車輌運用システム。
  3. 前記施開錠情報管理部が、前記施開錠情報を暗号化する施開錠情報暗号化機能を有する請求項1又は2に記載の共用車輌運用システム。
  4. 前記施開錠情報管理部が、前記判断に基づく前記共用車輌の利用状況に応じて前記施開錠情報を更新するとともに、当該更新された施開錠情報を少なくとも前記車輌運用装置に向けて送出する施開錠情報更新機能を有する請求項1〜3の何れか一項に記載の共用車輌運用システム。
  5. 前記施開錠情報管理部の前記施開錠情報更新機能が、前記共用車輌の返却を確認した場合に前記施開錠情報を更新するとともに、当該更新された施開錠情報を少なくとも前記車輌運用装置に向けて送出する請求項4に記載の共用車輌運用システム。
  6. 前記管理装置が、前記利用者から前記共用車輌の返却に関するデマンド情報を受け付けると、前記車輌運用装置に対して当該車輌の現在位置を問い合わせるとともに、前記車輌運用装置に設けられた位置検出部にて検出された位置情報を取得して、当該位置情報に基づいて前記共用車輌の返却の可否を判断する車輌位置確認機能を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の共用車輌運用システム。
  7. 前記管理装置が、前記車輌運用装置が、前記管理装置からの前記利用可否判断に関する情報を前記利用者に報知する報知手段を有する請求項1〜6の何れか一項に記載の共用車輌運用システム。
  8. 前記管理装置は、前記車輌運用装置からの前記情報に基づいて、前記管理情報を参照して前記利用者が利用できる前記共用車輌を選択する請求項7に記載の共用車輌運用システム。
  9. 前記管理装置は、当該管理装置が利用可能と判断した前記共用車輌を前記利用者が実際に利用する意思があるか否かを問い合わせる利用意思問合せ部を有し、
    前記車輌運用装置は、前記利用意思問合せ部からの問い合わせに対する前記利用者の意思を検知する意思検知部と、
    前記意思検知部の検知結果に基づいて前記利用者の利用の意思を確認するとともに、この確認した利用の意思を前記管理装置に向けて送信する利用意思確認部と、を有する請求項7又は8に記載の共用車輌運用システム。
  10. 前記管理装置が、前記利用意思確認部から受信した前記利用者の利用の意思情報に基づいて前記管理情報を更新する利用認証部を有する請求項9に記載の共用車輌運用システム。
  11. 前記意思検知部が、キースロット、ドアノブ開閉機構、ドアノブスイッチその他の前記利用者の行為を検知することができる車輌設備を含む請求項9又は10に記載の共用車輌運用システム。
  12. 前記車輌運用装置は、前記利用者端末からの前記情報に対応した前記共用車輌の車輌情報に基づいて、前記共用車輌が利用可能な状態か否かを判定する利用判定部と、当該利用判定部の判定結果に応じて前記管理装置に前記共用車輌の管理状況を問合わせる車輌管理問合せ部とを有し、
    前記管理装置は、前記車輌管理問合せ部からの問合せに応じて前記管理情報を参照して前記共用車輌の利用に関する管理を行い、この管理結果を前記車輌運用装置の前記報知手段に向けて送信する利用車輌管理部を有する請求項7〜11の何れか一項に記載の共用車輌運用システム。
  13. 前記利用者端末が、キーレスリモコン、電子キー、ICカードキー、電波カードその他の情報の受け渡しが可能な端末である請求項7〜12記載の共用車輌運用システム。
  14. 前記報知手段が、ハザードランプ、ホーン、ウインカー、ヘッドランプ、フォグランプ、ディスプレイその他の前記利用者に認識可能な情報を発信することができる車輌設備を含む請求項7〜13の何れか一項に記載の共用車輌運用システム。
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