JP4655088B2 - 生化学物質の分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は生化学物質の分析方法に関する。また、本発明は生化学物質を特異的に捕捉する物質であるプローブを固相に固定した分析デバイスを用いた生化学物質の分析装置に関する。
従来、生化学物質の高感度な検出には蛍光法が用いられてきた。それ以前に行われていた放射性同位体を用いる手法に比べて取り扱いが容易で、放射能に対しての安全対策が不要であるため、急速に置き換わった。蛍光法には、検出の対象となる生化学物質に対して蛍光体を直接標識する方法と間接標識する方法がある。蛍光免疫検査を例に取ると、検出対象となる生化学物質に直接蛍光体を標識し、この蛍光標識された生化学物質を、固相に固定した抗体で捕捉して検出するのが前者である。いわゆる競合法もこの分類に含まれる。後者は、同じ生化学物質に対して親和性のある抗体を蛍光標識しておき、2次的に反応させるサンドイッチアッセイなどがある。
その一方で、化学発光法が発達してきた。化学発光の場合には、励起光の散乱が背景光として計測されることがなくなるため、より高感度な計測が実現できる。化学発光の場合には、検出の対象となる生化学物質に直接的または間接的に酵素を標識する場合と、蛍光体を標識する場合がある。前者の場合には、酵素としてペルオキシダーゼやアルカリホスファターゼがよく使われる。いわゆるエライザ法はこの分類に入る。マイクロプレート壁等に対象とする生化学物質を捕捉する抗体を固定しておき、検出対象物質を含む溶液を添加する。溶液中の検出対象物質は抗体により壁面に捕捉され、余分な溶液は洗い流される。そこに検出対象となる物質に対する酵素標識抗体を添加し、この酵素標識抗体が検出対象物質に結合するのを待って、余分な溶液を洗い流す。最後に酵素と反応する発光試薬を含む溶液をいれ、生じる発光を検出する。蛍光体を標識した場合、例えばHPLCの検出器としての応用の場合には、HPLCから流出してくる各蛍光標識された分子に対して、化学的励起剤を混合反応させ、標識された蛍光体が化学励起されて発する化学発光を検出する。
多項目の検出デバイスとしては、プローブを結合させたビーズを細管に並べた技術(以下、ビーズアレイという)がある(例えば特許文献1)。また、マイクロ流路を使用し固相に対象物質を捕捉する分子を結合させた検出デバイスについても報告がある(例えば特許文献2)。
特開平11−243997号公報 特開平11−075812号公報
化学発光や生物発光等の発光検出法に関しては、蛍光法に比較して、対象から得られる単位時間当たりの光子数は少なくなるため、高感度な計測系を利用し、また計測時間を増やすなどの工夫が必要となる。
ビーズアレイについては、一般的に、検出対象物質に蛍光標識を行い、その蛍光標識物質のビーズ上のプローブへの捕捉を蛍光検出していた。反応速度が速いというメリットがある一方、励起光由来の散乱光やビーズ材質からの背景光が生じる可能性があった。また、ビーズアレイへ発光検出を適用した場合は、単位時間当たりの光子数が少なくなるため絶対感度を確保する必要があることと、あるビーズからの発光が隣のビーズ表面で反射されて隣のビーズからの発光のように計測される「映り込み」が想定される。マイクロ流路を使用し固相に対象物質を捕捉する分子をつけた検出デバイスにおいても、発光由来の散乱光や反射光が生じる可能性がある。
以上より、マイクロ流路を使用し固相に対象物質を捕捉する分子を結合させた検出デバイスにおいて、溶液の流れを利用した、高感度で定量的な発光検出法を実現することを課題とする。また、ビーズアレイの場合においては、ビーズ間での発光の映り込みを防ぐことを課題とする。
固相に結合したプローブと、標識済みの検出対象物質をプローブに捕捉する工程もしくは標識されていない検出対象物質をプローブに捕捉しかつ標識する工程と、発光試薬を液流により供給する工程と、前記発光試薬と前記標識が反応した部位の近傍を光学的に検出する工程とを有することを特徴とする生化学物質の分析方法を提供する。
ここで、固相とは、少なくとも一部にプローブを固定されるものである。固相としては、粒子(ビーズ)、流路の壁面、流路内に設置された突起や紐状の部材などを用いることができる。
また、固相の材料としては、例えば、プラスチック、金属、無機化合物である。プラスチックとしては、ポリスチレン、ポリメチルスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート等のポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等のポリメタクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂、ポリフルオロオレフィンなどのフッ素系樹脂、ジメチルシロキサン、ジエチルシロキサンなどのシリコーン系樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、鉄、ステンレス、銅、またはこれらの合金が挙げられる。無機化合物としては、例えば、ガラス、セラミック、半導体などが挙げられる。固相の材料はこれらに限定されず、さらに1種類の材料から構成されていても、複数の材料から構成されていてもよい。固相へのプローブの容易性、バックグラウンドの低さ、入手のし易さからポリスチレンが最も好ましい。
本発明に用いるビーズの場合、ビーズ径としては、0.1μm〜6mmが好ましく、更に好ましくは0.5μm〜1mmで、更に好ましくは0.75μm〜500μmで、最も好ましくは1.0μm〜100μmである。また、ビーズを入れる配管は、用いるビーズのサイズに応じた配管で、ビーズ径の2倍未満であることが望ましい。
発光検出系において、発光基質の送液のタイミングと計測のタイミングを合わせて計測することで高い感度を実現できる。ここでは、発光基質が固相、例えばビーズ上の酵素に到達した時間から短時間の間に大きな発光ピークが出現する現象を利用している。このピーク部分を観測することにより、シグナルとノイズを高い精度で分離し、しいては高い感度で計測することが可能となる。また、発光試薬を流しながら発光を計測する方法では、発光試薬が常に供給される状態にあり、酵素近傍の発光試薬濃度が減衰しないため、発光強度の減衰を抑えて安定に長時間計測することができる。高いピークの後のシグナルを長時間足し合わせることによっても高感度で安定な計測を行うことができる。検出対象物質が多く捕捉され酵素の密度が高い場合にも、流れによって発光試薬が供給され発光試薬の周辺濃度の低下を抑えることができるため、高精度の計測を行うことが可能である。また、光電子増倍管をスキャンさせて計測する系において、スリットを設置し、計測対象ビーズの大きさとスリットの関係を適切に設定することで分解能が上がり高精度な計測が可能となる。ビーズのシグナルを判別するためには複数のビーズの識別が必要であり、空間分解能がある程度必要である。測定帯域の影響を含めた考察から、計測時間等に応じた適切なスリット幅等の制限がある。また、計測対象となるビーズ同士の間にスペースを保ち、大きなスリット幅を採用して感度を上げかつビーズの識別を行う手段もある。
本発明における発光検出系とは、化学発光検出系と生物発光検出系を含む。化学発光とは、化学反応によって励起された分子が基底状態に戻る際、エネルギーとして光を放出する現象であり、生物発光とは、ホタルやバクテリアのルシフェラーゼ等の生物酵素を使って発光物質を酸化させるなどの化学反応によって光を発する現象で広義には化学発光の範疇に入る場合がある。化学発光検出系としては、ルミノール/過酸化水素を基質とするペルオキシダーゼの化学発光、ジオキセタン誘導体であるアマダンチルメトキシホスホリルフェニルジオキセタン(AMPPD)を基質とするアルカリフォスファターゼの化学発光、ビス−2,4,6−トリクロロフェニルオキザレート(TCPO)等の過シュウ酸エステル誘導体/過酸化水素/8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)等の蛍光色素径によるアルカリフォスファターゼの化学発光などを用いる検出系があり、生物発光検出系としては、例えば、ATP/ルシフェリン/マグネシウムイオンを基質とするホタルルシフェラーゼの生物発光検出系、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼが、グルコース−6−リン酸/NADを基質として生成するNADHをバクテリアルシフェラーゼとNADH−FMN−酸化還元酵素の発光反応で検出する系、ピルビン酸キナーゼがADPとホスホエノールピルビン酸を基質として生成するATPを、ホタルルシフェリン−ルシフェラーゼの発光反応で検出する系などがある。
ビーズ間での発光の映り込みを防ぐ課題は、計測の光学設定に関らず、高感度な多項目検出には重要である。この課題を解決する手段の一つは、計測対象となる複数のビーズの間に遮光性を有する材料のビーズを設置することである。もう一つの解決手段は、発光試薬を含む溶液の屈折率をビーズの屈折率に近づけることである。発光試薬を含む溶液が理想的に調製されビーズ材料と実質的に同じ屈折率を持つ場合には、ビーズ表面での光の反射はおこらないため、ビーズ間での光の反射、つまり映り込みを防止することができる。この課題を解決する他の手段は、計測装置とビーズアレイの間に偏光板を挿入することである。ビーズ表面での発光は発光基質がランダムな方向を向いて発光するため、偏光していないと考えられるが、隣のビーズで反射される映り込みに関しては、s波およびp波の反射率の違いから偏光していると考えられる。このため、偏光板を入れることによって、映り込み成分を重点的に遮ることができ、結果として映り込みの寄与分を小さくできる。
分析方法の一例としては、少なくとも一部にプローブを結合した固相を収める流路に、標識された検出対象物質又は標識されていない検出対象物質を含む液体を供給する工程と、前記プローブに前記標識済み検出対象物質を捕捉させる工程若しくは標識されていない検出対象物質をプローブに捕捉させかつ標識する工程と、前記流路に発光反応のための試薬を液流により供給する工程と、前記発光反応のための試薬と前記標識が反応した部位の近傍を光学的に検出する工程とを有することを特徴とする。
分析キットの一例としては、細管と、プローブを固定され、かつ前記細管に収められる第1の粒子と、遮光性物質を含み、かつ前記細管に収められる第2の粒子と、発光反応のための試薬とを有することを特徴とする。
分析装置の一例としては、プローブを少なくとも一部に固定した固相を収めた細管へ液体を導入及び/又は導出するための送液部と、試料を収めるための第1の容器と、発光反応のための試薬を収めるための第2の容器と、前記固相の任意の部位を光学的に検出するための検出部とを有し、前記第1の容器と前記第2の容器とは前記送液部に連結することを特徴とする。
本発明によれば、発光検出を多項目で行なう検出デバイスにおいて、高感度で定量的な発光法を実現できる効果がある。特にビーズアレイを用いる場合には、さらにビーズ間での発光の映り込みを防ぐ効果がある。
また、発光検出を多項目で行う場合、マイクロプレートのような個別の穴毎に試薬を添加するという方式が従来から行われてきた。ビーズアレイの場合には、これらの系に比べて、対象物質を含んだ溶液や発光基質などを順々に流すことができるため、分注等の手間が要らず、簡便かつ均一な反応が実現できる。また、マクロプレートと異なり、反応領域が項目毎に壁等で隔てられていないため、少ない試薬量で発光検出を行うことができる。
図1は本発明の一実施の形態のフローチャート図である。
図2は本発明の一実施の形態の模式図である。
図3は本発明の一実施の形態の装置模式図である。
図4は本発明の一実施の形態の発光計測例と発光試薬送液タイミングの概略図である。
図5は本発明の一実施の形態の装置模式図である。
図6は本発明の一実施の形態の発光計測例と発光試薬送液タイミングの概略図である。
図7は本発明の一実施の形態の装置模式図である。
図8は本発明の一実施の形態の光学系のスキャンとデータの関係模式図である。
図9は本発明の一実施の形態のスリット幅と信号波形の関係模式図である。
図10は本発明の一実施の形態の装置模式図である。
図11は本発明の一実施の形態の発光の映り込みの模式図である。
図12は本発明の一実施の形態の発光の映り込みと遮光性ビーズの効果の模式図である。
図13は本発明の一実施の形態の発光の映り込みと溶液の屈折率調整の効果の模式図である。
図14は本発明の一実施の形態の溶液の屈折率をグリセロールで調整した反射率のグラフ図である。
図15は本発明の一実施の形態の発光の映り込みとグリセロール70%溶液の効果の模式図である。
図16は本発明の一実施の形態の装置模式図である。
図17は本発明の実施例1、2の実験装置模式図である。
図18は本発明の実施例1の測定結果を示す図である。
図19は本発明の実施例2の測定結果を示す図である。
図20は本発明の実施例3の実験装置模式図である。
図21は本発明の実施例3の測定結果を示す図である。
符号の説明
101:キャピラリー、102:抗体をつけたビーズ、103:抗体をつけないビーズ、104:抗αフェトプロテイン抗体、105:αフェトプロテイン、106:HRP標識抗αフェトプロテイン抗体、107:発光試薬、108:発光、109:αフェトプロテインを含むサンプル溶液、110:洗浄バッファー、111:HRP標識抗αフェトプロテイン抗体106を含む溶液、112:洗浄バッファー、113:発光試薬を含む溶液、114:光計測器、121:ビーズアレイ、121a:ビーズアレイ、121b:ビーズアレイ、121c:ビーズアレイ、121d:ビーズアレイ、122:キャピラリー、122a:接続部、122b:接続部、122c:接続部、123:シリンジ、124:シリンジポンプ、125:キャピラリー、126:弁、127:容器、131:光ファイバー、132:PMTへの接続コネクター、133:PMT、134:ライン、135:パソコン、136:粒子(ビーズ)ストッパー、137:接続部(インナーシールコネクタ)、141:ビーズアレイ、142:光ファイバーバンドル、143:PMTへの接続コネクター、144:検出領域、151:ビーズアレイ、152:対物レンズ、153:結像レンズ、154:スリット、155:PMT、156:光学系、157:ライン、158:パソコン、201:ビーズアレイ群、202:送液系、203:溶液保持部および接続切替部、204:カメラレンズ、205:CCDカメラ、206:ライン、207:パソコン、208:計測部分、211:発光しているビーズ、212:発光が予想されないビーズ、213:キャピラリー、214:発光試薬を含む水溶液、221:遮光性のビーズ、231:直接光学系に向かう光線、232:隣のビーズに向かう光線、233:屈折率を調整した溶液、241:偏光板。
図1は第1の実施の形態の分析方法の概略を示すフローチャートである。内容の詳細については次段落以降に述べる。最初の工程(A)として、検出対象とする生化学物質を捕捉する抗体を固相に固定した流路をもつデバイスに対して、検出対象物質をふくむサンプル溶液を導入する。サンプル導入以前は抗体には何も捕捉されていない。次に工程(B)として、導入されたサンプル溶液中の検出対象物質を固相上の抗体に捕捉する工程がある。この場合サンプル溶液の送液を続けることも、送液を停止し反応が進むのを待つことも可能である。その次に工程(C)として、余分なサンプル溶液を洗い流し、デバイス内部を洗浄する工程がある。デバイス内部を洗浄することにより、検出対象となる物質は実質的に抗体で捕捉された部位にしか存在しないようになる。その次の工程(D)として、検出対象物質に親和性を持つ発光を起こす酵素で標識された抗体を含む溶液をデバイス内部に導入し、検出対象物質と反応させる工程がある。この工程は検出対象物質を間接的に標識する工程となっている。その次の工程(E)として、検出対象物質に反応せず固相に捕捉されなかった余分な酵素標識抗体を洗い流し、デバイス内部を洗浄する工程がある。デバイス内部を洗浄することにより、後ほど発光を起こす酵素は実質的に検出対象物質が存在する部位、すなわち検出対象とする生化学物質を捕捉する抗体を固相に固定した部位にのみ存在するようになり、他の場所から発光は起こらないことになる。その次の工程(F)として、酵素と反応する発光試薬をデバイス内部に流し、抗体の近傍からの発光を計測する工程がある。発光を起こす酵素は検出対象物質が捕捉されたところにのみ存在するので、検出対象物質を捕捉する酵素を固定した固相の近傍の発光は、検出対象物質の存在に由来することになる。発光量も検出対象となる物質の捕捉量、しいてはサンプル溶液中の検出対象物質の量もしくは濃度を反映することになる。最後の工程(G)として、計測された発光由来の計測信号を検出結果として処理する工程がある。この工程により、得られた発光強度から検出対象物質の量を推測することになる。
図2は第1の実施の形態の概略を検出物質を固定した固相近辺の模式図として示したものである。送液装置および計測装置の全体像については次段落以降に述べる。本実施の形態では、抗体を固相に固定した流路を持つデバイスとして、ビーズアレイを使用した例を示す。ビーズアレイの概略を部分拡大したのが図2(1)である。流路を形成するための細管としてキャピラリー101を用いる。キャピラリー101の内部に検出対象を捕捉する抗体を結合させたビーズ102と抗体を結合していないビーズ103を配列してある。本実施の形態での検出対象は例えばαフェトプロテイン105であり、例えば抗αフェトプロテイン抗体104がビーズ102に固定されている。キャピラリーの内径は例えば150ミクロン、ビーズ102,103の径は例えば100ミクロンであり、材質は例えばポリスチレンである。図2(2)にαフェトプロテイン105を含むサンプル溶液109を導入した模式図を示す。ここでのサンプル溶液は仮に50μLとし、溶液の体積流量を毎分10μLとする。ついで図2(3)にてαフェトプロテイン105がビーズ102上の抗αフェトプロテイン抗体に捕捉される様子をしめす。ビーズアレイでは、狭い空間に強制的に溶液を流すことにより流れに乱れが生じ、結果として固液間の反応速度が高くなる。この効果をより高めるため、サンプル溶液109を流しながらαフェトプロテインの捕捉が行われる。後に示すように送液は例えばシリンジポンプを用いており、サンプル溶液を往復送液して反応させた。送液の機構については、液を送液出来る機構であればどのようなものでも用いることができる。他の送液機構には、ペリスタポンプなども用いることができる。反応時間は例えば20分間である。図2(4)にサンプル溶液109を洗浄バッファー110で洗浄する模式図を示す。洗浄バッファー110としては例えば塩を含むリン酸バッファー(pH7.4)を使用し、100μLを30秒間で流す条件で洗浄した。バッファーは他にも、炭酸バッファー、MES(2−(N−Morpholino)ethanesulfonic acid)バッファー、トリスヒドロキシアミノメタン(以後、Tris)−エチレンジアミン四酢酸(以後、EDTA)バッファー、Tris−EDTA−ホウ酸バッファー、ホウ酸バッファーなど、通常用いられる緩衝液ならばいずれも用いることができる。さらに、添加する塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム等の塩を用いることができる。この洗浄によりビーズ102上に捕捉されなかったαフェトプロテイン105はビーズアレイデバイスの中から洗い流される。
図2(5)に例えばHRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)標識抗αフェトプロテイン抗体106を含む溶液111をビーズアレイに導入した模式図を示す。標識としては、HRPを用いているが、本発明においてはHRP以外の標識酵素や、酵素以外の標識物も用いることができる。本発明において用いられる標識酵素としては、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、インベルターゼ、アデノシン三リン酸(以後、ATP)アーゼ、ルシフェラーゼ、エクオリンなどが挙げられる。
HRP標識抗αフェトプロテイン抗体106の濃度は仮に100ng/ml、溶液111の体積は50μLとし、体積流量を毎分10μLとする。HRP標識抗αフェトプロテイン抗体106はビーズ102上の抗αフェトプロテイン抗体104によって捕捉されたαフェトプロテイン105に対して反応し、結果としてビーズ102上に捕捉される。図2(6)にHRP標識抗αフェトプロテイン抗体溶液111を洗浄バッファー112で洗浄する模式図を示す。洗浄バッファー112としては例えば塩を含むリン酸バッファー(pH7.4)を使用し、100μLを30秒間で流す条件で洗浄した。この洗浄によりビーズ102上に捕捉されなかった余分なHRP標識抗αフェトプロテイン抗体106はビーズアレイデバイスの中から洗い流される。
最後に図2(7)に発光反応のための試薬107を含む溶液113をビーズアレイに流し、発光108を計測した模式図を示す。発光反応のための試薬107としては、標識に酵素を用いる場合は、用いた酵素に対応する基質を含むものである。基質としては、例えばルミノール、ジオキセタン、過シュウ酸エステル、グルコース、β−D−ガラクトシル、グルコース−6−リン酸、ルシゲニン、アスコルビン酸リン酸エステル、アデノシン三リン酸、ルシフェリン若しくはこれらの誘導体、カルシウムイオン等が挙げられる。また、発光反応のための試薬は、過酸化水素、ターシャルブチルハイドロパーオキサイドなどのアルキルハイドロパーオキサイドを含む過酸等の酸化剤、ヨードソベンゼン等の酸素添加剤酸化剤を含むこともある。発光反応のための試薬は、さらに発光増感剤を含んでいてもよい。発光増感剤としては、例えば、4−ヨードフェノール、4−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、4−フェニルフェノール、フェノールインドール、2−クロロ−4−フェニルフェノール、4−(2’−チエニル)フェノール、4−(2’−ベンゾチアゾリル)フェノール、4−[4′−(2′−メチル)チアゾリル]フェノール、4−[2′−(4′−メチル)チアゾリル]フェノール、4−(4′−チアゾリル)フェノール、4−(2′−ベンゾチアゾリル)フェノール、4−[4′−(2′−(3′−ピリジル))チアゾール]フェノール、フェノチアジン−N−プロピルスルフォネート、3−(10−フェノチアジル)−n−プロピル−スルホン酸塩、3−(10−フェノチアジル)−プロピルスルホン酸塩、p−ヒドロキシフェニルプロピオン酸等のフェノール誘導体、6−ハイドロキシベンゾチアゾール、4−(4−ハイドロキシフェニル)チアゾール等のチアゾール誘導体、ジエチルアニリン等が挙げられる。
例えばHRPを標識酵素に用いる場合、発光反応のための試薬には、基質としてルミノール若しくはその誘導体、又はルシゲニン/過酸化水素等の酸化剤、発光増感剤として4−ヨードフェノール、4−[4′−(2′−メチル)チアゾリル]フェノール、4−[2′−(4′−メチル)チアゾリル]フェノール、4−(4′−チアゾリル)フェノール、4−[4′−(2′−(3′−ピリジル))チアゾール]フェノール、4−(2′−チエニル)フェノール、フェノチアジン−N−プロピルスルフォネート、フェノールインドフェノール等、好ましくは4−[4′−(2′−メチル)チアゾリル]フェノール又は4−[2′−(4′−メチル)チアゾリル]フェノールを用いることができる。
本発明においては、その他の標識物、発光反応のための試薬の組み合わせを用いることもできる。例えば、化学発光検出系としては、標識酵素としてグルコースオキシダーゼ、発光反応のための試薬として、グルコース/ビス−2,4,6−トリクロロフェニルオキザレート(TCPO)等の過シュウ酸エステル誘導体/8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)等の蛍光色素、又はグルコース/イソルミノール/マイクロペルオキシダーゼ(m−POD)を用いる系、標識酵素としてアルカリフォスファターゼ(ALP)、発光反応のための試薬としてアマダンチルメトキシホスホリルフェニルジオキセタン(AMPPD)等のジオキセタン誘導体を用いる系、標識酵素としてβ−D−ガラクトシダーゼ、発光反応のための試薬としてo−ニトロフェニル−β−D−ガラクトトシル/ガラクトースデヒドロゲナーゼ/NAD+/NADH、又はラクトース/グルコースオキシダーゼ(GOD)/イソルミノール/m−POD、ラクトース/GOD/TCPO/ANSを用いる系、標識酵素としてグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、発光反応のための試薬としてグルコース−6−リン酸/NAD(P)+/NAD(P)Hを用いる系、標識酵素としてインベルターゼ、発光反応のための試薬としてサッカロース/ルシゲニン/OH−を用いる系などが挙げられ、生物発光検出系としては、標識酵素としてホタルルシフェラーゼ、発光反応のための試薬としてATP/ルシフェリン/マグネシウムイオンを用いる系、標識酵素としてALP、発光反応のための試薬としてルシフェリン−O−ホスフェート/ATPを用いる系、標識酵素としてアセテートキナーゼ、発光反応のための試薬としてアセチルホスフェート/アルコールデヒドロゲナーゼ(ADP)/ルシフェリン/ルシフェラーゼを用いる系、標識酵素としてグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、発光反応のための試薬としてグルコース−6−リン酸/NAD/バクテリアルシフェラーゼ/NADH−FMN−酸化還元酵素を用いる系、標識酵素としてピルビン酸キナーゼ、発光反応のための試薬としてADP/ホスホエノールピルビン酸/ホタルルシフェリン/ルシフェラーゼを用いる系などが挙げられる。
発光反応のための試薬107を含む溶液113の体積流量を毎分10μLとし、10分間以上流し続けた。発光108はHRP標識抗αフェトプロテイン抗体106上のHRPが発光反応のための試薬107と反応することによって起こるため、発光はビーズ102の近傍でのみ発生する。すなわち、HRPは、検出対象を捕捉するためのビーズ上に固定された抗体、同抗体に捕捉された検出対象、同検出対象に捕捉するHRP標識抗αフェトプロテイン抗体106を介してビーズに結合しており、発光は標識であるHRPの近傍で起こる結果、一のビーズ102の表面の近傍で発生することになる。この発光108を光計測器114によって計測する。光計測装置114の詳細については後ほど述べる。
図3は第1の実施の形態の装置概略を示したものである。図2で説明したビーズアレイ121を中心とし、その両側にキャピラリー125とキャピラリー122が配管されている。ビーズアレイの片側はキャピラリー122を介してシリンジ123に接続されている。シリンジポンプ124が動作することでシリンジ123のピストンが押し引きされ、結果としてビーズアレイ121内部に送液を行うことができる。ビーズアレイ121の逆端にはキャピラリー125が配管されその先には弁126を介して複数の容器127に接続している。この複数の容器127の各々には、図2を用いた前段の説明で記述した、サンプル溶液、洗浄バッファー、HRP標識抗体溶液などが各々入っており、また廃液溜めとしても利用される。それぞれの容器127に対するアクセスは弁126を操作することによって行われる。ビーズアレイ121での発光は光ファイバー131を通じて計測される。光ファイバー131の一方の端部は。図中への記載を省略したXYステージによってビーズアレイ121中の発光ビーズに近接して設置される。また光ファイバー131の逆端はPMT(光電子増倍管)へのコネクター132を通じてPMT133に接続されている。この設定により光ファイバー131で集光されたビーズアレイ121からの発光がPMT133に誘導され計測される。PMT133からの信号はライン134を通じてデータ処理装置であるパソコン135に出力される。このパソコン135でデータ処理が行われる。
図4(A)は第1の実施の形態の発光計測結果の例であり、図4(B)はそのときの発光試薬送液のタイミングおよび送液量についての概略図である。時間0から計測がスタートし、その時点ではまだ発光試薬は送液されていないため、発光は計測されない。信号強度はバックグラウンドレベルのまま一定に推移する。発光試薬導入開始のタイミングで発光試薬を含む溶液が毎分10μLの体積流量で送液され、以後送液を続ける。発光による信号強度はいったん高いピークを記録したのちすぐ低下する。低下した後の発光強度は非常にゆっくり減衰していく。この最初の高いピークのピーク幅は1秒程度もしくはそれ以下である。このタイミング特異的なピークの出現は発光について特異的に見られる現象である。従来の方法では、発光試薬を容器に入れてから発光計測装置にセットして発光を計測しており、このタイミング特異的なピークは観察できていない。発光反応のための試薬を流しながら、発光の起こっている部位での発光を計測することにより、このタイミング特異的なピークを検出することができる。このタイミング特異的なピークを計測することでS/Nの高い計測を瞬時に行うことができる。また、その結果として少ない発光試薬量で計測できる。さらに、高感度な測定も可能となる。また、発光反応のための試薬を流しながら発光を計測する方法では、発光試薬が常に供給される状態にあり、酵素近傍の発光試薬濃度が減衰しないため、発光強度の減衰を抑えて安定に長時間計測することができる。高いピークの後のシグナルを長時間足し合わせることによっても高感度で安定な計測を行うことができる。例えばPMT133からの出力をサンプリング間隔1ミリ秒で取得し、そのデジタルデータをパソコン135で足し合わせることにより、1点でのサンプリングを行った場合に比べてSN比の高い結果を得ることができる。シグナルの減衰が少なく無視できる場合には、足し合わせの点数の2分の1乗に比例してSN比が向上すると考えられる。検出対象物質が多く捕捉され酵素の密度が高い場合にも、流れによって発光試薬が供給され発光試薬の周辺濃度の低下を抑えることができるため、高精度の計測を行うことが可能である。
このタイミング特異的なピークが出現する現象は次のように解釈し理解できる。発光試薬導入の最初のタイミングでは、今までビーズ上の酵素の周りになかった発光試薬が一気に酵素の周辺に押し寄せるため、発光が大きく現れる。この瞬間には酵素の周りの発光試薬の濃度は、導入した発光試薬溶液の濃度と同じであり、実質上最大である。いったん反応が始まると、ビーズ表面近傍の薄い液膜の領域では発光試薬が消化され、発光試薬の濃度が低下する。そのためいったんピークに達した発光強度は低下する。その後は流れによって運ばれてきた発光試薬が先ほどの薄い液膜を拡散する速度と表面で発光試薬が消化される速度がつりあうところでほぼ一定の発光強度が観測されると考えられる。発光試薬を含む溶液を流す場合の方が、溶液を流さずに止めた場合に比べて、この薄い液膜の厚みが薄く拡散距離が短いので有利である。また当然のことながら流れによって発光試薬が次々に供給されるので、発光試薬の消化による発光試薬のバルク濃度の低下も防ぐことができ、長時間測定でも有利である。もちろん、いったん発光試薬を流し入れた後に発光試薬溶液の送液を停止することも可能であり、発光の検出は実現できる。この場合にも発光試薬の導入と発光の計測を同時に行うことで、有利な計測が実現できる。
本実施の形態ではビーズアレイを用いたが、ビーズアレイを用いた場合に限定されるものではない。検出対象とする生化学物質を捕捉するプローブを固相に固定した流路をもつデバイスにおいて、発光検出をそのプローブの固定領域の近傍を計測することで行う系については一般的に適用可能である。また本実施の形態では抗体固定化ビーズを用いてタンパク質のサンドイッチアッセイを行ったが、これに限られるものではない。
固定するプローブは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、ペプチド核酸(PNA)、また、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、ウリジン、イノシンを有する人工核酸、あるいは核酸誘導体が一般的であるが、これらや、ペプチド、糖ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、多糖または化学合成ポリマーなど相補的な分子を補足できるものであれば好ましいが、これに限定されるものではない。
核酸プローブを用いた時では核酸の検出への適応が可能であり、更にタンパク質をプローブとした時は、抗体検査、抗原検査などにも用いることができ、例えば、食品アレルゲン検査、アレルゲン特異IgE検査、感染症検査、化学物質特定検査、汚染物質検査などに適応が可能である。さらに、糖−レクチン反応や、レセプターなどもプローブとして用いることが可能である。DNA−タンパク質の相互作用を利用したプローブ設計も可能であり、さらには酵素−基質の反応、例えばビオチン−アビジン反応などにも適応がかのうである。
図5は第2の実施の形態の装置概略を示したものである。図3で説明した装置に比べてビーズアレイと光ファイバーが変更されている。図5で示されるビーズアレイ141は、図2のビーズアレイ121に該当するものを複数(ここでは4本)接続した形状をとっており、それぞれのビーズ部分がすべて口径の大きな光ファイバーバンドル142の直下に来るように設置されている。光ファイバーバンドル142の口径は計測の対象とするビーズが配置された領域と同等もしくはこれよりも大きい事が望ましく、少なくともこの構成においては、1つのビーズアレイにおける測定項目に対応するビーズの外径すなわちプローブが固定化された検出対象ビーズの外径(複数の場合には複数のビーズの外径を足し合わせた長さ)と同等もしくはこれよりも大きいものとする。これにより、計測対象とするビーズを確実に検出することができる。接続部分122a、b、cの内体積は仮にそれぞれ約10μLとした。ビーズアレイ121に相当するそれぞれのビーズアレイ121a、b、c、dには、それぞれ異なる抗体、例えば抗αフェトプロテイン抗体、抗CA19−9抗体、抗CEA抗体、抗PSA抗体を固定したビーズが含まれている。光ファイバーバンドル142は光ファイバーバンドルとPMTとの接続コネクター143を通じてPMT133に接続される。これ以外は図2の装置設定と同じである。
図6(A)は第2の実施の形態の発光計測結果例の模式図であり、図6(B)はそのときの発光試薬送液のタイミングおよび送液量についての概略図である。第1の実施の形態と同様の反応を同様に行うが、本実施の形態ではサンプル溶液に例えばαフェトプロテイン、CA19−9、CEA、PSAが含まれ、それを検出することが目的である。HRP標識抗体溶液は、4種の物質に対するHRP標識抗体を含む溶液を用いた。時間0から計測がスタートし、その時点ではまだ発光試薬は送液されていないため、発光は計測されない。信号強度はバックグラウンドレベルのまま一定に推移する。発光試薬導入開始のタイミングで発光試薬を含む溶液が毎分10μLの体積流量で送液され、以後送液を続ける。第1の実施の形態と同様、発光による信号強度はいったん高いピークを記録する。その後約1分間の間隔で合計4つのピークが観測される。これらのピークはそれぞれ抗αフェトプロテイン抗体、抗C−19抗体、抗CEA抗体、抗PSA抗体を固定したビーズ近傍の発光であると考えられる。ビーズアレイ121に相当するビーズアレイ間の配管の内体積を約10μLとしたため、発光試薬を含む溶液の流速から当該溶液が各々のビーズアレイに到達する時間を予測することができ、ここでは到達する時間が各々のビーズアレイにつき約1分間づつずれたとして解釈できる。このように発光試薬を送液しながら計測することにより、一つの光検出器を用い、その光検出器を移動させない装置設定で、複数項目の検出が簡便安価に実現できる効果がある。
図7は第3の実施の形態の装置概略を示したものである。多項目の検出を光学系のスキャニングで行う系である。複数の項目に対するプローブ固定ビーズとプローブ非固定ビーズを交互に並べたビーズアレイ151に、第1の実施の形態同様の送液系が接続されている。ビーズアレイ151の片側はキャピラリー122によりシリンジポンプ124に設置されたシリンジ123に接続されている。ビーズアレイ151の逆端にはキャピラリー125が配管されその先には弁126を介して容器127に接続している。それぞれの容器127に対するアクセスは弁126を操作することによって行われる。ビーズアレイ151中の複数ビーズからの発光は光学系156がスキャンすることによって別々に計測される。光学系156はビーズアレイ151に対して相対的に移動する。対物レンズ152は例えば焦点距離9mm、開口数0.46のものを使用し、結像レンズ153は例えば焦点距離180mmのものとする。この場合倍率は焦点距離の比となり、20倍である。スリット154は対物レンズ152と結像レンズ153で設定される光学系の像面に設置される。ビーズアレイ151中にある100ミクロンのビーズを例にすると、この仮想像面では2mm径に映る事になる。スリット154はビーズの像を切り取るものであり、ビーズアレイ151の長手方向に対して実質的に垂直な方向に長手方向を有する長方形の形状を持つ。以降スリット幅というときは、スリット幅の実サイズではなく、倍率の逆比を乗じた値として記述する。例えばスリット幅20ミクロンという場合は、もともと100ミクロンであるビーズ像を横方向に5分の1分割するスリット幅となる。PMT155はスリット154の直後に置かれ、スリット154を通過してきた光を全量受光する。ここでは受光面が8mm径のPMTを使用した例を示す。PMT155はライン157によってデータ処理装置としてのパソコン158に接続される。この設定により光学系156で集光されたビーズアレイ151からの発光がPMT155に誘導され、パソコン158で信号が出力される。
図8は第3の実施の形態における光学系のスキャンと得られるデータの関係の概略を示したものである。図8(A)は像面における仮想的なビーズアレイとスリットの関係を表す概念図である。ビーズ径100ミクロンに対してスリット幅を10ミクロンに設定した例を示す。長方形のスリットがビーズの像から切り取る部分(図で白い部分)に相当する発光がPMTによって計測される。図8(B)はスキャンの経過時間がビーズの配置位置に対応することを概念的に示し、その位置と発光強度が対応することを示す図である。スリットを含む光学系がビーズアレイの長手方向にスキャンすることによって、ビーズアレイのビーズからの発光がスリットを通過することで位置分解能を持った波形として計測される。スリット幅を広くすれば透過する光の量が多くなるので、高い信号強度が得られるが、それぞれのビーズからの発光同士が重なってしまうため、正確な計測が難しい。またあまりにスキャンする速度が速くなると、PMTの測定帯域の影響が出て波形がなまってしまう。具体的には、ビーズ一つ当たりにかかるスキャン時間と比べて、PMTの測定帯域の逆数(秒の単位で表すことができる)が同等もしくは長い場合には、ある特定のビーズからの発光をPMTで受光してもそのシグナルがビーズをスキャンするのと同等もしくはそれ以上の時間にわたって広がってしまうため、ビーズ同士を区別することが難しくなる。よってスキャンのスピードは、測定帯域の逆数がビーズ一つ当たりのスキャン時間よりも十分小さくなるような領域に設定するのが望ましい。
図9は第3の実施の形態におけるスリット幅と信号波形の関係について模式的に示すものである。スキャン時間としては、例えば1ビーズあたり5秒とした。第3の実施の形態に示す装置の測定帯域は約2.5Hzとすると、帯域による波形のなまりの影響が少ない場合の例である。発光反応のための試薬をビーズアレイ中に流しながら、同時にこのビーズアレイを光学系によってスキャンし計測を行っている。図9(A)はスリット幅が50ミクロンの場合(ビーズ直径の50%程度の場合)である。この場合、スリット幅がある程度大きいので、大きな信号が得られる。その反面、スリットがビーズの端の方を走査している場合に隣のビーズからの発光をも拾ってしまうため、それぞれのビーズからの発光が正確に見分けにくくなる傾向がある。図9(B)はスリット幅を10ミクロンにした場合(ビーズ直径の10%程度の場合)である。それぞれのビーズからの発光を区別することは可能となったが、スリット幅が小さくなったため、信号強度は小さくなってしまい感度が低下する傾向がある。図9(C)はスリット幅を80ミクロン(ビーズ直径の80%程度の場合)と大きくし、かつ、複数のビーズの配列において発光の検出対象とするビーズを一つおきに配置したケースである。以上より、計測に使用しない少なくとも1つのビーズを計測するビーズの間に入れることで、被検出ビーズ間の距離を増し、ビーズ間の分離を明確にすることができる。また、このようなビーズの配置と併せてさらにスリット幅が大きくすることによって、信号強度を増すこともできる。すなわち、結果として高感度高分解能な計側を実現できる効果がある。
図10は第4の実施の形態の装置概略を示したものである。第1から第3の実施の形態とは異なり、CCDカメラを使用した光学系であるため、一度の多数のビーズアレイに対しての計測を行うことができる。ここでは複数の項目に対するプローブ固定ビーズと、プローブ非固定ビーズ若しくは遮光性ビーズを交互に並べたビーズアレイを用いることができる。ビーズアレイを束にしたビーズアレイ群201を中心にその両側に送液系202、溶液保持部(図示せず)および接続切替部203を接続する。送液系とはそれぞれのビーズアレイに送液する機能を持つ部分で、図3のようにシリンジを利用しビーズアレイ毎に接続する系やポンプを利用した系が適用できる。溶液保持部および接続切替部203は反応溶液や洗浄溶液などをいれる容器の部分とそこ溶液への切り替え機能を持つ部分で、図3のように容器を並列に配し、それぞれに弁を接続する系などが適用できる。送液系202、液保持部および接続切替部203とも発光反応のための試薬を含む溶液をビーズアレイ群201中のそれぞれに流し込む機能を有している。このビーズアレイ群201をカメラレンズ204を介してCCDカメラ205で計測する。カメラレンズ204は例えばF値が0.95、焦点距離50mmのものを使用し、像倍率を等倍に設定したものである。ビーズアレイ中の100ミクロンのビーズはCCDカメラ205の受光面に100ミクロンの大きさで投影される。CCDカメラ205はライン206を介してデータ処理装置であるパソコン207に接続され、CCDカメラ205で得られた画像は、このパソコン207でデータ処理され表示される。ここで使用したCCDカメラは、いかなる物でも用いることができる。
図11は第4の実施の形態におけるビーズからの発光の映り込みの例を示した図である。図11(A)は画像の一部の拡大模式図、図11(B)はビーズごとに観測される発光強度を規格化して示すグラフである。測定時間は仮に5分間とした。図11(A)に映っているのは100ミクロンのポリスチレン(PS)ビーズの例である。発光しているビーズ211(No.3)の両側に発光が予想されないビーズ212(No.1,2,4,5)が配置されている場合である。キャピラリー213の中にビーズ211と212が含まれ、その空間には発光試薬を含む水溶液214が流れている。214発光試薬を含む水溶液はこの図11(A)では左側から送液されている。発光しているビーズ211の発光強度を100として規格して光の強度を比較したのが図11(B)である。このグラフから分かるとおり、発光しないはずのビーズからも約3%程度の強度で光が計測されていることが分かる。これは正確な測定の際には望ましくない。特に得られる発光強度に大きな違いが予想されるような多項目検出をこのように配列されたビーズで行う場合には、小さな発光しかしない項目に関しては大きな誤差が生じる。発光が予想されないビーズからも光が計測される要因として、最も影響が大きいものは、発光するビーズ211からの発光が予想されないビーズ212を照射し、散乱および屈折の具合で計測されてしまう、映り込み現象である。
図12は第4の実施の形態におけるビーズからの発光の映り込みについて、遮光性のビーズを間に挟んだ場合の例を示した図である。図12(A)にその構成を示す。遮光性のビーズ221を発光するビーズ211と発光しないビーズ212の間に挿入している。ここでは遮光性のビーズ221として、遮光性物質を混合した粒子、例えば100ミクロンのMnO2微粒子をポリスチレンに混合して作製したビーズを利用した。他に、黒、青、赤などの着色粒子や着色ラテックス、金属粒子、遮光性を示す物質を混合あるいは他の材質の物質で包含した粒子など、遮光性を示すものならばどのような材質の物でも用いることができる。最も好ましいのは、光の透過性が著しく低い黒色の粒子であり、材質にはよらない。つまり、ポリスチレンで黒色の粒子を包含すれば、遮光性を維持しつつ最も良い固定化のための表面を提供することができる。図12(B)は画像の拡大模式図を、図12(C)にビーズごとに観測される発光強度を規格化して示すグラフを示す。測定時間は仮に5分間とした。この遮光性ビーズ221を挟むことにより、No.1の位置のビーズの発光強度が2.8%から0.9%に、No.5の位置のビーズからの発光強度が3.2%から1.2%にそれぞれ大幅に低減する。遮光性のビーズ221が発光するビーズ211の発光を遮り映り込み量を減少させる効果がある。
本実施の形態で使用しているルミノール系の発光では発光波長が約420nmであり、遮光性ビーズの材料特性としてその波長を遮る材料であれば問題ない。フェライトをませたプラスティックビーズ、黒色顔料を混ぜたプラスティックビーズや金を蒸着したビーズなどが考えられる。またここでは100ミクロンのビーズ一つのみを挟んだ系について考察しているが、かならずしもそれに限らず、例えば30ミクロンもしくはそれ以下の遮光性ビーズをいくつか入れておく、という系でも同様の効果が期待できる。
図13は第4の実施の形態におけるビーズからの発光の映り込みについて、溶液の屈折率を調整した場合の効果を模式的に示した図である。図13(A)は屈折率の調整をしない場合の模式図である。発光するビーズ211からの発光には、直接光学系の方向に向かう光線231と隣のビーズに向かう光線232がある。例えば発光反応のための試薬を含む水溶液214の屈折率は1.33付近とすると、ビーズの一材質であるポリスチレンを例にすると、その屈折率は1.58である。そのため隣のビーズへ向かう光線232はビーズ212の表面で散乱もしくは屈折の影響を受け、そのため光学系の方向に向かい結果として発光しないビーズ212への映り込みとして観測されることになる。図13(B)は理想的に屈折率調整を行った場合の模式図である。溶液233の屈折率をポリスチレンと同じ屈折率として調製できた場合、隣のビーズへ向かう光線232はビーズ212の表面で散乱もしくは屈折の影響を受けることがなくなる。よって散乱もしくは屈折によって生じる映り込みをゼロに抑えることが可能である。すなわち、溶液をビーズの屈折率に近い屈折率とする構成とし、映り込みを減少させることができる。酵素を利用しない化学励起を利用した化学発光の場合、有機溶媒の選択の幅が広がるため、屈折率の調整はより簡便である。また、上記のポリスチレンは屈折率が1.58であるが、ビーズの材質をもっと屈折率の低い物質、例えば屈折率1.47のガラスとするときには、溶液の屈折率を低い範囲で調整することができ、より容易に映り込みを防ぐことができる。
図14は第4の実施の形態におけるビーズからの発光の映り込みについて、溶液の屈折率をグリセロールで調整した場合の効果について反射率の観点から検証したグラフである。水溶液の屈折率を比較的大きく変化させ、なおかつ酵素反応への影響が少ない物質としてグリセロールがある。グリセロール水溶液の屈折率はその対重量濃度(重量%)を増やすにしたがって1.33から1.47まで増大する。映り込みを垂直方向の光の反射率で代表させて評価し、またグリセロール濃度が0%の時の反射率を100%としたときの反射率を反射率比としてそれぞれ計算し、グラフ化した。ビーズがポリスチレン(PS)の場合、水溶液での反射率は0.74%である。グリセロール濃度を上げていくと屈折率の差が小さくなるため反射率も減少する。例えばグリセロールを50%入れると反射率比が50%に下がり、十分な効果が得られる。このときの屈折率の差は0.18である。グリセロール濃度が80%を超えると粘度が大幅に増大していくため、実際の送液には不都合が生じる可能性がある。すなわち、ビーズがポリスチレンの場合には、グリセロールの濃度は50%以上80%以下の範囲とすることが望ましい。ビーズがガラスの場合には、水溶液に対する反射率が0.25%とポリスチレンの3分の1であり、またグリセロール濃度を30%とするだけで反射率比も49%と半分以下になる。すなわち、ビーズがガラスの場合には、グリセロールの濃度は30%以上80%以下とすることが望ましい。ビーズアレイに用いられる一般的なビーズの態様を考慮すれば、一般的には上記の条件よりグリセロールの濃度は30%以上80%以下の範囲としておくことが望ましい。今回はグリセロールの場合を示したが、屈折率を変化させるような溶媒であれば、これに限定されるものではない。
ビーズの屈折率をnb、溶液の屈折率をnsとし反射率を界面の垂直方向の反射率kで代表させると、k=(nb−ns)/(nb+ns)という関係がある。グリセロール溶液のときのグリセロールの範囲は上記の通り30%以上80%以下とすることが望ましい。他の溶液の場合にもビーズの屈折率と溶液の屈折率の差は小さいことが望ましいが、以降の考察から実効的には0.2程度であれば十分に効果があると考えられる。上記反射率の式を溶液の屈折率nsを解としてとくと、ns=nb*[(1+k)/(1−k)+{(1+k)/(1−k)−1}]となる。ビーズの材質がポリスチレンのときはnb=1.58、ガラスの時は1.47とすればよい。発光試薬として何も屈折率調製をしない場合の反射率をk0として考え、反射率が半分になれば十分な効果があることを考えると、kとして0.5×k0の値を代入して考えればよい。このときの溶液の屈折率nsは、ビーズがポリスチレンおよびガラスのそれぞれに対して、1.40および1.37と計算される。ビーズの屈折率との差をとると0.18および0.10となる。一般的に樹脂の屈折率の方がガラスの屈折率よりも高く、またポリスチレン以外の樹脂のビーズを採用することを考え、屈折率の差が0.2程度もしくはそれ以下にしておけば十分な効果がある。
図15は第4の実施の形態におけるビーズからの発光の映り込みについて、発光反応のための試薬を含む溶液を含有グリセロールの濃度が70%となるように調整した場合の例を示した図である。このときの溶液233の屈折率は1.43である。それ以外の構成は図11と同じであり、ビーズは屈折率が1.58のポリスチレンを用いている。図15(A)は画像の拡大模式図を、図15(B)にビーズごとに観測される発光強度を規格化して示すグラフを示す。測定時間は5分間とした。発光反応のための試薬の溶液をグリセロール70%のものに調整することにより、発光しないビーズ212の発光強度を発光に寄与しているビーズ211の発光量の0.7%から1.0%に抑えることができる。これは屈折率調整をしない場合に比べて約4分の1の値であり、大幅に低減する。溶液の屈折率をビーズのものに近づけることにより、発光が予想されないビーズ212の映り込み量を減少させる効果がある、と考えられる。
本実施の形態ではビーズアレイを用いたが、ビーズアレイを用いた場合に限定されるものではない。検出対象とする生化学物質を捕捉するプローブを固相に固定した流路をもつデバイスにおいて、発光検出をそのプローブがある近傍を計測することで行う系では、一般的に映り込みの問題が起こるため、本実施の形態は有効である。
図16は第4の実施の形態のうち偏光板を利用した映り込みの低減に関する装置概略を示したものである。図10で示した装置構成に加えて、ビーズアレイ群201とCCDカメラ205の間に偏光板241を入れた装置である。ビーズアレイ群201からの発光は発光基質がランダムな方向を向いて発光するため、偏光していないと考えられるが、隣のビーズで反射される映り込みに関しては、s波およびp波の反射率の違いから偏光していると考えられる。このため、偏光板241を入れることによって、映り込みの寄与分を小さくできる。この方法は、図12から図15までに記述した遮光性微粒子を使う系や溶液の屈折率調整を行う系に比べて、非常に簡単な構成かつ安価に映り込みの減少化が行えるという利点がある。
実施例1
実験に用いた装置の概略図を図17に示す。また、反応は図1のフローチャートに従って行った。
93μmのポリスチレンビーズ(JSR(株)製、ポリスチレン製標準粒子DYNOSPHERES、型番SS−922P)懸濁液10滴(約1mL)を1.5mLのエッペンドルフチューブに取り、卓上小型遠心機(ミリポア社チビタン、製造トミー精工)にてビーズと上清を分離し、ピペットにて上清を除去した後、炭酸緩衝液(NaHCO 3.0g、NaCO 1.5g、水1L、pH 9.6)で調整した10μg/mL 抗IgE抗体(Bethyl社製、Goat Anti−Human IgE−affinity Purified 型番A80−108A)1mLを添加して一晩放置し、固定化した。その後、上清を除去し、炭酸緩衝液を添加して攪拌し、再び卓上遠心機にて上清とビーズを分離して、上清を除去した。この洗浄操作を3,4回行った。ブロックエースTM(発売元 大日本製薬(株)、製造元 雪印乳業(株))にて1時間ブロッキングを行った。
ブロックエースTMにてブロッキング処理のみを行った、抗IgE抗体を固定していないビーズ(以後、ブランクビーズ)を別途作製した。
外径375μm、内径150μmのフューズドシリカキャピラリ(GLサイエンス社製)を10cmにカットし、中心部分を燃焼法により表面のポリイミドを剥離させて観察窓を設け、その部分にブランクビーズ10個、抗IgE抗体固定化ビーズ1個、ブランクビーズ10個の順番に並べた。両端は50μm径のSUS304ステンレスワイヤー((株)ニラコ製、型番751107)で固定した。このデバイスを用いて図17の装置を用いて反応、検出を行った。各キャピラリの接続はインナシールコネクタ(GLサイエンス製、適用内径250−530μm)を用いて行った
始め、50μLのブロックエースTMを流速100μL/minで往復送液(10往復)をして、10分間反応させた。(流路のブロッキング)
次に、リン酸緩衝液(和光純薬工業(株)製、リン酸緩衝液生理食塩粉末(1L中 NaHPO 0.35g、NaHPO 1.28g、NaCl 8g)、pH7.4、以後PBSと略す)で希釈した1ng/mL IgE(Bethyl社製、Human IgE Calibrator 型番RC80−108)50μLを流速100μL/minで往復送液(20往復)をして、20分間反応させた。
PBSを流速100μL/minで一方向に押し流し、4分間洗浄した。PBSで希釈した1000ng/mL HRP標識抗IgE抗体(Bethyl社製、Goat Anti−Human IgE−HRP Conjugate)50μLを流速100μL/minで往復送液(20往復)して、20分間反応させた。PBSを流速100μL/minで一方向に押し流し、4分間洗浄した。
図18では、HRPの発光基質としてSuperSignal登録商標 WestFemto(PIERCE社製)を用いた発光計測の結果を示す。発光反応のための試薬として、上記発光基質を添加すると(320sec付近)、発光に由来するピークが得られた。100秒間を積算したとき、その値は5.5であり、同様の実験を0ng/mL IgEの場合(IgEなしの場合)の値は、2.3であった。
実施例2
実験に用いた装置の概略図を図17に示す。また、反応は図1のフローチャートに従って行った。
93μmのポリスチレンビーズ(JSR(株)製、ポリスチレン製標準粒子DYNOSPHERES、型番SS−922P)懸濁液10滴(約1mL)を1.5mLのエッペンドルフチューブに取り、卓上小型遠心機(ミリポア社チビタン、製造トミー精工)にてビーズと上清を分離し、ピペットにて上清を除去した後、スギ花粉抽出物をPBSにて50μg/mLに調整した溶液を1mL添加して一晩放置し、スギ花粉抽出抗原を固定化した。その後、上清を除去し、炭酸緩衝液を添加して攪拌し、再び卓上遠心機にて上清と分離して、上清を除去した。この操作を3,4回行った。ブロックエースTM(発売元 大日本製薬(株)、製造元 雪印乳業(株))を1mL添加して1時間ブロッキングを行った。
ブロックエースTMにてブロッキング処理のみを行った、スギ花粉抽出抗原を固定していないビーズ(以後、ブランクビーズ)を別途作製した。
デバイスには、3.0cm×4.0cm×0.15cmサイズのポリメチルメタクリレートに内寸110μm×110μmの溝加工したチップを用いた。チップの開放部分を同じ材質の厚さ50μmのフィルムでラミネートして塞いだ。チップにブランクビーズ10個、スギ抗原固定化ビーズ1個、ブランクビーズ10個の順番に並べた。チップの末端にはビーズの流出を防ぐために、ダム構造を設けており、反対側はテーパー構造となっており、外径375μm、内径50μmのフューズドシリカキャピラリー(GLサイエンス社製)を差し込むことでビーズの流出を止めた。各キャピラリの接続はインナシールコネクタ(GLサイエンス製、適用内径250−530μm)を用いて行った。
始め、50μLのプロックエースTMを流速100μL/minで往復送液(10回)をして、10分間反応させた。(流路のブロッキング)
PBSで調整した100ng/mL マウスモノクローナル抗Cryj1抗体((株)林原生物化学研究所 製、AB−Cedar Pollen Allergen Cryj1、(026)(mo)(M)、Affin)50μLを流速100μL/minで往復送液(20回)をして、20分間反応させた。PBSを流速100μL/minで一方向に押し流し、4分間洗浄した。PBSで調整した1000ng/mL HRP標識抗マウスIgG抗体(Dako製 Anti−Mouse Immunoglobulins/HRP 型番P0447)50μLを流速100μL/minで往復送液して、20分間反応させた。PBSを流速100μL/minで一方向に押し流し、4分間洗浄した。
図19では、発光反応のための試薬としてSuperSignal登録商標 WestFemto(PIERCE社製)を用いて送液開始すると(500sec付近)、ピークが得られた。100秒間積算すると、その値は16.2であった。
実施例3
実験に用いた装置の概略図を図20に示す。250μmのPSビーズ(Polysciecnce製、粒子径範囲250−300μm)に対して、PBSで調整した10μg/mLのHRP標識抗Aldolase抗体(ROCKLAND社製 Anti−Aldolase,Rabbit Muscle,Goat−Poly,HRP 型番200−1341)を終夜冷蔵庫内で固定化を行った。
上記ビーズを、黒色ビーズ(Dukescience製 粒子径50μm、型番BK050T)を数個ずつで両側を挟み込み、さらに両側には何も固定していない250μmPSビーズを外径450μm、内径320μmのフューズドシリカ(GLサイエンス社製)中に並べた。
両端は50μm径のSUS304ステンレスワイヤー((株)ニラコ製、型番751107)で固定した。
発光反応のための試薬には、HRPの発光基質SuperSignal登録商標 WestFemto(PIERCE社製)を用い、シリンジポンプ中に発光基質をセットし、ビーズアレイに送液した。送液開始して、5分間の積算した結果をビーズアレイデバイス上のラインプロファイルを取得し、ピクセルに対する強度を示したグラフを図21に示す。
比較として、ブランクビーズをHRP標識抗Aldolase抗体固定化ビーズで挟み込んだものを示す。
結果、検出対象のビーズを遮光ビーズで挟んだ場合では、隣への光の漏れを防ぐことができた。

Claims (18)

  1. 少なくとも一部にプローブを結合した固相を収める流路に、標識された検出対象物質又は標識されていない検出対象物質を含む液体を供給する工程と、
    前記プローブに前記標識された検出対象物質を捕捉させる工程若しくは標識されていない検出対象物質をプローブに捕捉させかつ標識する工程と、
    前記流路に発光反応のための試薬を液流により供給する工程と、
    前記発光反応のための試薬と前記標識が反応した部位の近傍を光学的に検出する工程とを有し、
    前記固相は複数の粒子であり、前記複数の粒子は、遮光性粒子と前記プローブを固定した検出対象粒子とからなり、前記検出対象粒子と他の前記検出対象粒子との間に少なくとも1つの前記遮光性粒子が配列されることを特徴とする分析方法。
  2. 前記プローブに前記標識された検出対象物質を捕捉させる工程若しくは標識されていない検出対象物質をプローブに捕捉させかつ標識する工程において、標識された検出対象物質又は標識されていない検出対象物質を含む液体を往復送液により供給することを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  3. 前記標識は酵素であり、前記発光反応のための試薬は用いた酵素に対応する基質を含むことを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  4. 前記酵素が、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、インベルターゼ、アデノシン三リン酸(以後、ATP)アーゼ、ルシフェラーゼ又はエクオリンであって、前記基質が、ルミノール、ジオキセタン、過シュウ酸エステル、グルコース、β−D−ガラクトシル、グルコース−6−リン酸、ルシゲニン、アスコルビン酸リン酸エステル、アデノシン三リン酸、ルシフェリン若しくはこれらの誘導体、又はカルシウムイオンである請求項3に記載の分析方法。
  5. 前記発光反応のための試薬は、さらに酸化剤又は酸素添加剤を含むことを特徴とする請求項4に記載の分析方法。
  6. 前記発光反応のための試薬は、さらに発光増感剤を含むことを特徴とする請求項3に記載の分析方法。
  7. 前記固相は粒子であり、前記近傍は前記粒子の近傍であることを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  8. 前記検出する工程と、前記発光反応のための試薬を液流により供給する工程とを同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  9. 前記検出する工程では、偏光板を介して光学的に検出することを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  10. 前記検出する工程では、スリットを含む光学系と前記固相とを、前記流路の長手方向で相対的に移動させ、光学的に検出することを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  11. 細管と、
    プローブを固定され、かつ前記細管に収められる第1の粒子と、
    遮光性物質を含み、かつ前記細管に収められる第2の粒子と、
    発光反応のための試薬とを有することを特徴とする分析キット。
  12. 前記第2の粒子は、前記発光反応で生じる発光の波長についての遮光性を有することを特徴とする請求項11に記載の分析キット。
  13. 前記発光反応のための試薬は、ルミノール、ジオキセタン、過シュウ酸エステル、グルコース、β−D−ガラクトシル、グルコース−6−リン酸、ルシゲニン、アスコルビン酸リン酸エステル、アデノシン三リン酸(ATP)、ルシフェリン若しくはこれらの誘導体、又はカルシウムイオンを含むことを特徴とする請求項11に記載の分析キット。
  14. 前記発光反応のための試薬は、さらに発光増感剤を含むことを特徴とする請求項11に記載の分析キット。
  15. プローブを少なくとも一部に固定した固相を収めた細管へ液体を導入及び/又は導出するための送液部と、
    試料を収めるための第1の容器と、
    発光反応のための試薬を収めるための第2の容器と、
    前記固相の任意の部位を光学的に検出するための検出部とを有し、
    前記固相は複数の粒子であり、前記複数の粒子は、前記プローブを固定した複数の第1粒子と前記複数の第1粒子の各々の間に配置されかつ前記プローブが固定されない複数の第2粒子とからなり、
    前記第1の容器と前記第2の容器とは前記送液部に連結することを特徴とする分析装置。
  16. 前記固相は粒子であり、前記検出部は測定対象の前記粒子の近傍に一方の端部を配置された光ファイバーであることを特徴とする請求項15に記載の分析装置。
  17. 前記検出部は、前記細管に対して相対的に移動することを特徴とする請求項15に記載の分析装置。
  18. 前記細管と前記検出部との間の位置に、偏光板を有することを特徴とする請求項15に記載の分析装置。
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