JP2004361316A - 生化学解析用ユニット構造体 - Google Patents
生化学解析用ユニット構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004361316A JP2004361316A JP2003162107A JP2003162107A JP2004361316A JP 2004361316 A JP2004361316 A JP 2004361316A JP 2003162107 A JP2003162107 A JP 2003162107A JP 2003162107 A JP2003162107 A JP 2003162107A JP 2004361316 A JP2004361316 A JP 2004361316A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- biochemical analysis
- solution
- analysis unit
- flow path
- ligand
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L3/00—Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
- B01L3/50—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
- B01L3/502—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
- B01L3/5025—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures for parallel transport of multiple samples
- B01L3/50255—Multi-well filtration
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N35/00—Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
- G01N35/02—Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations
- G01N35/028—Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations having reaction cells in the form of microtitration plates
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2200/00—Solutions for specific problems relating to chemical or physical laboratory apparatus
- B01L2200/14—Process control and prevention of errors
- B01L2200/141—Preventing contamination, tampering
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/06—Auxiliary integrated devices, integrated components
- B01L2300/069—Absorbents; Gels to retain a fluid
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2400/00—Moving or stopping fluids
- B01L2400/04—Moving fluids with specific forces or mechanical means
- B01L2400/0475—Moving fluids with specific forces or mechanical means specific mechanical means and fluid pressure
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2400/00—Moving or stopping fluids
- B01L2400/06—Valves, specific forms thereof
- B01L2400/0633—Valves, specific forms thereof with moving parts
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N35/00—Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
- G01N35/10—Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
- G01N2035/1027—General features of the devices
- G01N2035/1034—Transferring microquantities of liquid
- G01N2035/1037—Using surface tension, e.g. pins or wires
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N35/00—Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
- G01N35/10—Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
- G01N35/1065—Multiple transfer devices
- G01N35/1074—Multiple transfer devices arranged in a two-dimensional array
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
Abstract
【解決手段】生化学解析用ユニット構造体10を、複数の孔3を有する基板2と複数の孔3内に充填されて吸着性領域4を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニット1を内部に取り付ける取付部11を有するハウジング12と、溶液を吸着性領域4を通して循環させるためのハウジング12に設けられた流路15と、流路15に設けられた、外部駆動源24により駆動されて流路を切り換える流路切換部材14と外部駆動源16により駆動されて溶液を循環させる流動部材17とを備えたものとする。
【選択図】 図1
Description
【従来の技術】
マイクロアレイ解析システムやマクロアレイ解析システムにおいては、メンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットの表面の異なる位置に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成、特性などが既知のリガンドまたはレセプタを含む溶液を滴下して多数の吸着性領域を形成し、放射線標識物質、蛍光物質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質などによって標識されたレセプタまたはリガンド(ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、DNA、mRNAなどの抽出、単離などによって生体から採取された、あるいは、採取された後に化学的処理が施された物質)を、吸着性領域に含まれているリガンドまたはレセプタにハイブリダイズ等させてリガンドまたはレセプタと特異的に結合させ、多数の吸着性領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層を露光し、露光された輝尽性蛍光体層を励起光によって走査して、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して生化学解析用データを生成し、あるいは、多数の吸着性領域を励起光によって走査して多数の吸着性領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的に検出して生化学解析用データを生成し、あるいは、多数の吸着性領域に選択的に含まれている標識物質を化学発光基質と接触させ、標識物質から放出される化学発光を光電的に検出して生化学解析用データを生成するシステムが開発されている(特開2002−355036号公報)。
【0002】
これらのシステムによれば、生化学解析用ユニット上に数多くのリガンドまたはレセプタを結合した吸着性領域を高密度に形成して、標識物質によって標識されたレセプタまたはリガンドをハイブリダイゼーション等させることによって、短時間でレセプタまたはリガンドを解析することが可能になるという利点がある。
【0003】
従来、生化学解析用ユニットを利用した解析システムにおいて、上記ハイブリダイゼーションはハイブリダイゼーションバッグに生化学解析用ユニットを入れ、ここに標識されたレセプタまたはリガンドを含む反応液を加え、ハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて標識されたレセプタまたはリガンドを対流あるいは拡散によって移動させて、リガンドまたはレセプタに標識されたレセプタまたはリガンドを特異的に結合させる、いわゆる振盪方式によって行うのが一般的であった。
【0004】
しかし、上述の振盪方式の場合、標識されたレセプタまたはリガンドを含む反応液をリガンドまたはレセプタが固定された多数の吸着性領域に均一に接触させることは困難であり、リガンドまたはレセプタと標識されたレセプタまたはリガンドとを効率的に結合させることができないという問題があった。このような問題を解決するために、本出願人は吸着性領域に標識されたレセプタまたはリガンドを含む反応液を強制的に流動させ、標識されたレセプタまたはリガンドを生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に浸透させる方法を提案している(特願2002−26816号)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−355036号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、解析しようとするレセプタまたはリガンドを含む反応液を強制的に流動させ、生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に均一に浸透させるためにはある程度の反応液量が必要であり、解析しようとするレセプタまたはリガンドのサンプル量が限られている場合にはサンプル濃度が希釈されて感度が低下するという問題が生じる。また、一般に生化学解析によって正確なデータを得るためには異物による汚染防止、いわゆるコンタミネーションの防止が重要である。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、反応液量が少なくても生化学解析用ユニットの吸着性領域に解析したいレセプタまたはリガンドを充分に均一に浸透させることが可能であって、コンタミネーションを防止することができる生化学解析用ユニット構造体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の生化学解析用ユニット構造体は、複数の孔を有する基板と前記複数の孔内に充填されて吸着性領域を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニットを内部に取り付ける取付部を有するハウジングと、溶液を前記吸着性領域を通して循環させるための前記ハウジングに設けられた流路と、該流路に設けられた、駆動源により駆動されて前記溶液を循環させる流動部材とを備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
前記流動部材は、前記ハウジングの外部に設けられた前記駆動源に着脱可能に接続されるものであることが好ましい。
【0010】
生化学解析用ユニット構造体は、さらに前記ハウジングが前記溶液を流入させる溶液流入口と、前記流路を前記溶液流入口に連通させる連通位置と、前記流路と前記溶液流入口とを遮断して前記流路内に前記溶液を循環可能にする循環位置との間で位置が切換られる流路切換部材とを備えてなることが好ましい。
【0011】
前記流路切換部材は、前記ハウジングの外部に設けられた駆動源に着脱可能に接続されるものであることが好ましい。また、溶液流入口はハウジング内に溶液を流入させるのみならず、ハウジング内の溶液を外部に流出させる溶液流出口を兼ねるもの、すなわち溶液流出入口であってもよい。
【0012】
本発明の生化学解析用ユニット構造体は、前記複数の孔のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネルを有する多孔板が、前記生化学解析用ユニットが前記取付部に取り付けられた時に前記生化学解析用ユニットの少なくとも一方の面に対向して配置するように前記ハウジング内に収容されているものであってもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明の生化学解析用ユニット構造体は、生化学解析用ユニットを内部に取り付ける取付部を有するハウジングと、溶液を生化学解析用ユニットの吸着性領域を通して循環させるためのハウジングに設けられた流路と、この流路に設けられた、駆動源により駆動されて溶液を循環させる流動部材とを備えてなるため、外部の、駆動源と流動部材とからなる流動手段に流路を繋ぎ、溶液を循環させる生化学解析用リアクターに比べて、構造体内の容積量を小さくすることが可能となり、溶液量が少ない場合であっても生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に溶液を均一に浸透させることができる。また、溶液量を増やすためにサンプルを希釈する必要がないので、サンプルの濃度が高い状態で反応を行うことができ、反応速度をより増大することができる。
【0014】
また、生化学解析によって正確なデータを得るためにはコンタミネーションの防止が重要であるが、本発明の生化学解析用ユニット構造体はコンタミネーションの原因となる溶液を循環する流路および、溶液を循環させる流動部材をハウジング内に備えてなるため、解析毎に構造体を洗浄、滅菌するといった手間をかけることなく、使用した構造体そのものを廃棄することによって、コンタミネーションの防止を容易に行うことができる。特に、本発明の生化学解析用ユニット構造体は流動部材を駆動する駆動源そのものは外部のものを使用し、駆動源そのものは溶液と接触することがないため、比較的高価な駆動源そのものは繰り返し使用することが可能であるというメリットを有する。
【0015】
なお、生化学解析用ユニットの複数の孔のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネルを有する多孔板を、生化学解析用ユニットが取付部に取り付けられた時に生化学解析用ユニットの少なくとも一方の面に対向してハウジング内に収容している構造体において、多孔板が生化学解析用ユニットに対して流動する溶液の下流側となるように用いることにより、流動手段によって溶液が強制的に循環されて生化学解析用ユニットに液圧がかかっても、生化学解析用ユニットの撓みや変形の発生を防止することができる。
【0016】
また、多孔板を生化学解析用ユニットに対して流動する溶液の上流側となるように用いることにより、マイクロチャンネルにより吸着性領域を通る溶液の流動速度を高めることができるため結合反応速度をより向上させることができる。さらに、多孔板を生化学解析用ユニットの両側に配置することにより、生化学解析用ユニットの撓みと変形を防止することができるとともに、結合反応速度をより向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の生化学解析用リアクターの第一の実施の形態を示す概略断面図である。第一の生化学解析用ユニット構造体10は、生化学解析用ユニット1を内部に取り付ける取付部11を有するハウジング12と、溶液を生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を通して循環させるためのハウジング12に設けられた流路15と、流路15に設けられた、外部駆動源(モータ)16により駆動されて溶液を循環させる流動部材17及び外部モータ24により駆動される切換バルブ14とを備えてなる。
【0018】
生化学解析用ユニット1は複数の孔3を有する基板2と複数の孔3内に充填されて吸着性領域4を形成する多孔性の吸着性材料とからなる。ハウジング12は上部ハウジング18と下部ハウジング19とからなり、生化学解析用ユニット1を取り付ける取付部11には、生化学解析用ユニット1を取り付ける際の位置決めのための位置設定部材20を取り付ける凹部21と、基板2の周囲を挟んで生化学解析用ユニット1を取り付けたときのシールを行うためのシール材22を受けるシール材受け段部23が設けられている。生化学解析用ユニット1は、位置設定部材21によって下部ハウジング19内の所定の位置に位置決めされ、基板2の周囲をシール材22で挟んで上部ハウジング18をセットすることによりハウジング12内に収容される。
【0019】
ハウジング12には流路15と繋がっている、循環する溶液を流入、流出する溶液流出入口13が設けられており、流路15には溶液流出入口13に連通させる連通位置と、流路15と溶液流出入口13とを遮断して流路15内に溶液を循環可能にする循環位置との間で位置が切換られる切換バルブ14が設けられており、切換バルブ14は生化学解析用ユニット構造体10の外部モータ24に接続可能に構成されている。流路15に設けられた流動部材17は生化学解析用ユニット構造体10の外部モータ16に接続可能に構成されている。
【0020】
生化学解析用ユニット1を取付部11によってハウジング12内に収容し、溶液流出入口13から強制的に循環する溶液を流入する。強制的に循環される溶液は、生化学解析用ユニットに対して反応させる物質を含んだ反応液に限定されるものではなく、例えば、生化学解析用ユニットの吸着性領域を洗浄するための洗浄液や吸着性領域をブロックするためのブロック剤を含む溶液などをも含む意味である。
【0021】
溶液流出入口13から溶液を流入した後、流路15が循環系となるように外部モータ24を駆動して、切換バルブ14を溶液流出入口13に連通させる連通位置から、流路15と溶液流出入口13とを遮断して流路15内に溶液を循環可能にする循環位置(図1に示す位置が連通位置であって、切換バルブ14を図中、上に切り換えた位置が循環位置である)に切り換えて溶液流出入口13を遮断する。生化学解析用ユニット構造体10の流動部材17を外部モータ16に接続し、流動部材17を駆動して流路15内に流入された溶液を矢印方向に循環させる。
【0022】
生化学解析用ユニット構造体10は、ハウジング12内に生化学解析用ユニット1を収容する構成であるため、例えば、9mm四方の生化学解析用ユニットに孔径0.3mmの孔が100個設けられている場合の吸着性領域が生化学解析用ユニットに占める割合は35%であるから、多孔板を有する構造体の容積は多孔板を有しない場合の35%となる。さらに、ハウジング内に溶液を循環させるための流路と、駆動源により駆動されて溶液を循環させる流動部材とを備えてなるため、構造体内の容積量をより小さくすることが可能である。
【0023】
具体的には、外部の、駆動源と流動部材とからなる流動手段に流路を繋ぎ、溶液を循環させる生化学解析用リアクターの場合には反応液量として1ml必要であったものが、本発明の生化学解析用ユニット構造体では200〜300μlの液量で反応を実行することが可能となる。従って、生化学解析用ユニットによって解析しようとするレセプタまたはリガンドを含むサンプル液量(反応液量)が少ない場合であっても、構造体内の容積量が小さい本発明の生化学解析用ユニット構造体を用いることによって、生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に反応液を均一に浸透させることができる。また、反応液量を増やすためにサンプルを希釈する必要がないので、サンプルの濃度が高い状態で反応を行うことができ、反応速度をより増大することができる。
【0024】
また、本発明の生化学解析用ユニット構造体は溶液を循環する流路15および溶液を循環させる流動部材17をハウジング12内に備えてなるため、使用した生化学解析用ユニット構造体10そのものを廃棄することによって、解析毎に構造体を洗浄、滅菌するといった手間をかけることなく、コンタミネーションの防止を容易に行うことができる。生化学解析用ユニット構造体10の流動部材17を駆動する駆動源である外部モータ16及び切換バルブ14を駆動する駆動源である外部モータ24そのものは溶液と接触することがないため、比較的高価な外部モータ16及び外部モータ24は繰り返し使用することが可能である。
【0025】
図2は本発明の生化学解析用リアクターの第二の実施の形態を示す概略断面図である。第二の実施の形態に示す生化学解析用ユニット構造体10は、生化学解析用ユニット1の複数の孔3のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネル31を有する多孔板30が、生化学解析用ユニット1に対して流動する溶液の下流側に配置するようにハウジング12内に収容されているものである。
【0026】
多孔板30は生化学解析用ユニット1に設けられた複数の孔3のそれぞれに対応して各孔3に連通可能なマイクロチャンネル31を有し、この多孔板30は上部ハウジング18に固定されて設けられている。なお、図2では複数の孔3のそれぞれに対応して各孔に1つのマイクロチャンネル31が連通している多孔板30を示しているが、各孔3に連通していれば、1つの孔に複数のマイクロチャンネルが連通するように構成された多孔板であってもよい。
【0027】
なお、第二の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体は、第一の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体に多孔板30を加えた点のみで異なり、多孔板30以外の構成については第一の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体と同一であり、図1と同じ番号は同じものであるため説明は省略する。
【0028】
多孔板を設けると生化学解析用ユニット構造体の容積量をさらに小さくすることができるので、上述したように生化学解析用ユニットによって解析しようとするレセプタまたはリガンドを含むサンプル液量が少ない場合であっても、生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に反応液を均一に浸透させることができる。
【0029】
また、流路15内の溶液は流路15に設けられた流動部材17によって図中、矢印方向に循環するように構成されているが、多孔板30を生化学解析用ユニット1に対して流動する溶液の下流側となるように配置すれば、溶液が強制的に循環されて生化学解析用ユニット1に液圧がかかっても、多孔板30によって生化学解析用ユニット1が抑えられるので、生化学解析用ユニット1の撓みや変形の発生を防止することができる。
【0030】
図3は本発明の生化学解析用リアクターの第三の実施の形態を示す概略断面図である。第三の実施の形態に示す生化学解析用ユニット構造体10は、生化学解析用ユニット1の複数の孔3のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネル31を有する多孔板30が、生化学解析用ユニット1に対して流動する溶液の上流側に配置するようにハウジング12内に収容されているものである。
【0031】
なお、第三の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体は、第二の実施の形態である多孔板30が生化学解析用ユニット1に対して流動する溶液の上流側に配置されている点のみで異なり、それ以外の構成については第二の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体と同一であり、図2と同じ番号は同じものであるため説明は省略する。
【0032】
多孔板30を生化学解析用ユニット1に対して流動する溶液の上流側に設けた場合には、多孔板30のマイクロチャンネル31によって構造体内の容積を小さくすると共に、吸着性領域4を通る溶液の流動速度をより高めることができるので、結合反応速度をより向上させることが可能となる。
【0033】
図4は本発明の生化学解析用リアクターの第四の実施の形態を示す概略断面図である。第四の実施の形態に示す生化学解析用ユニット構造体10は、生化学解析用ユニット1の複数の孔3のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネル31を有する多孔板30が、生化学解析用ユニット1の両側に配置されているものである。
【0034】
第四の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体は、第三の実施の形態である多孔板30が生化学解析用ユニット1の両側に配置されている点のみで異なり、それ以外の構成については第三の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体と同一であり、図3と同じ番号は同じものであるため説明は省略する。
【0035】
このように、多孔板30を生化学解析用ユニット1の両側に配置することによって、生化学解析用ユニット1の撓みや変形を効果的に防止しながら、構造体内の容積量を小さくするとともに、吸着性領域を通る溶液の流動速度をより高めて結合反応速度を向上することが可能となる。
【0036】
多孔板の材料としては、銅、銀、金、亜鉛、鉛、アルミニウム、チタン、錫、クロム、鉄、ニッケルなどの金属、ステンレス鋼や黄銅などの合金、アルミナ、ジルコニアなどのセラミック、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルなどの樹脂が好ましくあげられる。
【0037】
多孔板にマイクロチャンネルを設ける方法としては、ピンで打ち抜くパンチング、電極に高電圧をパルス状に印加して多孔板材料を揮発する放電加工、レーザー照射をして多孔板材料を揮発する方法などが好ましくあげられる。また、多孔板材料が金属の場合にはエッチングが可能であり、多孔板材料がプラスチックの場合は成型加工も可能である。
【0038】
多孔板のマイクロチャンネルは生化学解析用ユニットに設けられた複数の孔に対応して設けられる。一般に、生化学解析用ユニットの孔のピッチ(隣接する二つの孔の中心から中心までの距離)は0.05〜3mmの範囲であり、孔の間隔(隣接する二つの孔の端部から端部までの最短距離)は、0.0l〜1.5mmの範囲、また、孔の数(密度)は、一般には10個/cm2 以上〜1000個/cm2 以上である。従って、多孔板のマイクロチャンネルも使用する生化学解析用ユニットの孔に対応して設けられる。
【0039】
本発明の生化学解析用ユニット構造体は、リガンドまたはレセプタが結合された複数の多孔性の吸着性領域を有する生化学解析用ユニットのリガンドまたはレセプタに、レセプタまたはリガンドが添加された反応液をレセプタまたはリガンドを特異的に結合させ、レセプタまたはリガンドを標識物質を利用して検出するアッセイ法に広く利用することができる。
【0040】
1つの態様として本発明の生化学解析用ユニット構造体は、リガンドまたはレセプタが結合された複数の多孔性の吸着性領域を有する生化学解析用ユニットのリガンドまたはレセプタに、標識物質によって標識された標識レセプタまたは標識リガンドが添加された反応液をリガンドまたはレセプタに特異的に結合させ、標識レセプタまたは標識リガンドを検出するアッセイ法に利用することができる。
【0041】
多孔性の吸着性領域に結合されるリガンドまたはレセプタは、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなどであって、特性、組成、構造あるいは塩基配列や塩基の長さなどが既知のものである。
【0042】
標識レセプタまたは標識リガンドは、多孔性の吸着性領域に結合されるリガンドまたはレセプタと特異的に結合するホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、DNA、mRNAなどの抽出、単離などによって生体から採取された、あるいは、採取された後に化学的処理が施され、標識物質によって標識されたものである。
【0043】
標識物質としては、放射線標識物質、蛍光標識物質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質などがあげられ、標識物質そのものが放射線、発光、発色あるいは光を照射することによって蛍光を放出するものであっても、標識物質に何らかの化学物質を接触させて、標識物質によって化学物質が分解あるいは反応する等して発光、発色あるいは蛍光を放出するものであってもよい。前者の標識物質としては、放射線同位元素、発光物質にアクリジニウムエステル等、発色物質に金コロイド粒子等、蛍光物質にフルオレセイン等を用いることができる。また、後者の標識物質としては、酵素を用いることができ、例えばアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、ベータガラクトシダーゼなどの酵素を好ましく用いることができる。これらの酵素に、化学発光基質あるいは色素基質あるいは蛍光基質を接触させることによってそれぞれ、化学発光、発色、蛍光を放出する。
【0044】
化学発光基質としては、酵素がアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼである場合には、特に限定するものではないが、それぞれジオキセタン、ルミノール、ルシフェリンを用いることができる。また、色素基質としては、酵素がアルカリホスファターゼの場合にはパラニトロフェノールリン酸、酵素がペルオキシダーゼの場合には4−アミノアンチピリンとトリンダー試薬の組合せ、ジアミノベンチジン、テトラメチルベンチジン、酵素がベータガラクトシダーゼの場合にはパラニトロフェニルβ−D−ガラクトシド等を用いることができる。蛍光基質としては、酵素がアルカリホスファターゼの場合4−メチルウンベリフェニルリン酸、酵素がペルオキシダーゼの場合には3(4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸、酵素がベータガラクトシダーゼの場合には、4−メチルウンベリフェニルβ−D−ガラクトシド等を用いることができる。
【0045】
別の態様として、本発明の生化学解析用ユニットはリガンドまたはレセプタが結合された複数の多孔性の吸着性領域を有する生化学解析用ユニットのリガンドまたはレセプタに、レセプタまたはリガンドが添加された反応液を特異的に結合させ、レセプタまたはリガンドを標識物質によって標識された標識体と特異的に結合させ、レセプタまたはリガンドを検出するアッセイ法にも利用することができる。
【0046】
これは、検出するレセプタまたはリガンドを、吸着性領域のリガンドまたはレセプタと標識体によって挟み込む、いわゆるサンドイッチ法と呼ばれる手法に適用したものである。ここでいう、レセプタまたはリガンドは、多孔性の吸着性領域に結合されるリガンドまたはレセプタと特異的に結合するホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、DNA、mRNAなどの抽出、単離などによって生体から採取された、あるいは、採取された後に化学的処理が施された物質である。
【0047】
標識物質によって標識された標識体とは、前述の標識物質によって標識され、レセプタまたはリガンドの反応部位に特異的に結合することができる抗原、抗体の他、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなどであって、特性、組成、構造あるいは塩基配列や塩基の長さなどが既知のものを意味する。
【0048】
さらに別の態様として本発明の生化学解析用ユニットは、リガンドまたはレセプタが結合された複数の多孔性の吸着性領域を有する生化学解析用ユニットのリガンドまたはレセプタに、補助物質が結合された補助物質結合レセプタまたは補助物質結合リガンドが添加された反応液を補助物質結合レセプタまたは補助物質結合リガンドと特異的に結合させ、補助物質に特異的に結合可能な結合可能標識物質を補助物質結合レセプタまたは補助物質結合リガンドと特異的に結合させ、補助物質結合レセプタまたは補助物質結合リガンドを検出するアッセイ法にも利用することができる。
【0049】
補助物質は結合可能標識物質が結合する物質であって、ジゴキシゲニン、ビオチン、アビジン、フルオロセインなどの抗原、及びこれらの抗原に対する抗体などを好ましくあげることができる。また、ビオチンに対するアビジンのような生物学的結合パートナーであってもよい。結合可能標識物質は、補助物質に特異的に結合可能であって前述の標識物質によって標識された物質である。
【0050】
次に、本発明の生化学解析用ユニット構造体を利用して化学発光によって生化学解析を行う場合を、第二の実施の形態である生化学解析用ユニット構造体を示す図2を参照しながら説明する。
まず、生化学解析用ユニット構造体10から生化学解析用ユニット1を取り出し、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4にリガンドまたはレセプタを滴下し、その後、紫外線の照射などによって吸着性領域4にリガンドまたはレセプタを結合させる。リガンドまたはレセプタを吸着性領域4に固定した後、生化学解析用ユニット1を生化学解析用ユニット構造体10に収容する。具体的には、生化学解析用ユニット構造体10の上部ハウジング18を下部ハウジング19から取り外し、位置設定部材21によって生化学解析用ユニット1の取付け位置を位置決めし、基板2の周囲をシール材22で挟んで上部ハウジング18をセットして生化学解析用ユニット1をハウジング12内に収容する。
【0051】
なお、ここでは生化学解析用ユニットが既にセットされている生化学解析用構造体を用いているが、生化学解析用構造体の多孔板のマイクロチャンネルと生化学解析用ユニットの複数の孔が連通すれば、生化学解析用ユニットは別途用意したものを使用してもよい。
【0052】
流動部材17を生化学解析用ユニット構造体10の外部モータ16に接続する。流出入口13から標識レセプタまたは標識リガンドが添加された反応液を入れ、外部モータ24を駆動して切換バルブ14を溶液流出入口13に連通させる連通位置から、流路15と溶液流出入口13とを遮断して流路15内に溶液を循環可能にする循環位置に切り換える。外部モータ16のスイッチを入れて流動部材17を駆動させ、反応液を矢印方向に流動させる。反応液は吸着性領域4に流入し、続いて吸着性領域4に連通する多孔板30のマイクロチャンネル31を通って流路15を循環する。これによって反応液に含まれる標識レセプタまたは標識リガンドは、吸着性領域4に結合されているリガンドまたはレセプタと特異的に結合する。
【0053】
生化学解析用ユニット構造体10は、ハウジング12内に溶液を循環させるための流路15と、この流路15に設けられた流動部材17とを備えてなるため構造体内の容積量が小さく、取り付けられた生化学解析用ユニット1および多孔板30によって、さらに構造体内の容積量が小さくなっている。このため標識レセプタまたは標識リガンドを含む反応液量が少ない場合であっても、生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に反応液を均一に浸透させることが可能である。また、反応液量を増やすためにサンプルを必要以上に希釈する必要がないので、標識レセプタまたは標識リガンドの濃度が高い状態で反応を行うことができ、反応速度をより増大することができる。
【0054】
また、流動部材17によって反応液が強制的に矢印方向に流動されると、生化学解析用ユニット1には図中、下から上に向かう液圧がかかるが、生化学解析用ユニット構造体10は、生化学解析用ユニット1に対して循環する溶液の下流側にマイクロチャンネル31を有する多孔板30を設けているので、生化学解析用ユニット1の撓みや変形の発生を防止することが可能となる。
【0055】
生化学解析用ユニット構造体10に取り付けた生化学解析用ユニット1は、吸着性領域4に結合されているリガンドまたはレセプタに特異的に結合しなかった標識レセプタまたは標識リガンドを除去するために、外部モータ16により流動部材17を駆動して吸着性領域4にいわゆる洗浄液を強制的に流動させて洗浄することが好ましい。吸着性領域4を洗浄液が強制的に流動するので、吸着性領域4に結合されているリガンドまたはレセプタに特異的に結合していない標識レセプタまたは標識リガンドを、効率的に剥離させ、除去することが可能になり、洗浄効率を大幅に向上することができる。この洗浄時にも、生化学解析用ユニット1には図中、下から上に向かう液圧がかかるが、生化学解析用ユニット1の下流側に設けられた多孔板30によって、生化学解析用ユニット1の撓みや変形の発生を防止することが可能となる。
【0056】
なお、吸着性領域4に結合したリガンドまたはレセプタに特異的に結合した標識レセプタまたは標識リガンドに酵素標識抗体を結合させる前に、酵素標識抗体に対するブロッキングバッファを吸着性領域を横切るように強制的に流動させて吸着性領域をブロッキングすることが好ましい。ブロッキングによって、酵素標識抗体が吸着性領域に直接結合することを抑制することができる。
【0057】
次に、溶液の循環を停止し、流路15と流出入口13が連通するように外部モータ24を駆動して切換バルブ14を切り換え、流出入口13から洗浄液を廃棄した後、酵素標識抗体を添加した溶液を流出入口13より流入する。続いて、流出入口13が閉じるように外部モータ24を駆動して切換バルブ14を切り換える。再び、外部モータ16により流動部材17を駆動して、酵素標識抗体を吸着性領域4を横切るように強制的に流動させて標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合させる。酵素標識抗体は、標識レセプタまたは標識リガンドの標識物質に対する抗体(標識レセプタまたは標識リガンドが抗体である場合には抗原)を酵素で標識したものである。
【0058】
酵素標識抗体を標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合させた後、溶液の循環を停止し、流路15と流出入口13が連通するように切換バルブ14を切り換え、洗浄液を流出入口13より流入する。続いて、流出入口13が閉じるように外部モータ24を駆動して切換バルブ14を切り換える。外部モータ16により流動部材17を駆動して、吸着性領域4に洗浄液を強制的に流動させて、標識レセプタまたは標識リガンドと結合しなかった酵素標識抗体を除去する。
【0059】
再び、溶液の循環を停止し、外部モータ24を駆動して切換バルブ14を流路15と溶液流出入口13とを遮断して流路15内に溶液を循環可能にする循環位置から、溶液流出入口13に連通させる連通位置に切り換え、流出入口13から洗浄液を廃棄した後、化学発光基質を流出入口13より流入する。続いて、流出入口13が閉じるように外部モータ24を駆動して切換バルブ14を連通位置から循環位置に切り換える。外部モータ16により流動部材17を駆動して、吸着性領域4の標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合した酵素標識抗体に接触させる。
【0060】
生化学解析用ユニット1を生化学解析用ユニット構造体10から取り出し、化学発光基質と酵素との接触によって可視光波長領域の化学発光を生じている各吸着性領域4から、化学発光を光電的に検出して生化学解析用画像データを生成する。これによって、標識レセプタまたは標識リガンドを検出、測定することができる。
【0061】
流路15、多孔板30のマイクロチャンネル31、流動部材17などは微細なものであるため、これを完全に洗浄、滅菌することは時間的にも費用的にも得策ではなく、使用した生化学解析用ユニット構造体10はコンタミネーション防止の観点から外部モータ16、外部モータ24を取り外した後、廃棄することが好ましい。外部モータ16、外部モータ24は繰り返し使用することが可能であるため、安価な費用でコンタミネーションを防止することが可能である。
【0062】
以上のように、本発明の生化学解析用ユニット構造体は、ハウジング内に生化学解析用ユニットを取り付け、溶液を循環させるための流路と、この流路に設けた、駆動源により駆動されて溶液を循環させる流動部材とを備えてなるため、外部の流動手段に流路を繋ぎ、溶液を循環させる生化学解析用リアクターに比べて、構造体内の容積量を小さくすることが可能となり、溶液量が少ない場合であっても生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に溶液を均一に浸透させることができる。また、使い捨てが可能であるため、コンタミネーションを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生化学解析用ユニット構造体の第一の実施の形態を示す概略断面図
【図2】本発明の生化学解析用ユニット構造体の第二の実施の形態を示す概略断面図
【図3】本発明の生化学解析用ユニット構造体の第三の実施の形態を示す概略断面図
【図4】本発明の生化学解析用ユニット構造体の第四の実施の形態を示す概略断面図
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット
2 基板
3 孔
4 吸着性領域
10 生化学解析用ユニット構造体
11 取付部
12 ハウジング
13 溶液流入口(溶液流出入口)
14 流路切換部材(切換バルブ)
15 流路
16 駆動源(モータ)
17 流動部材
24 駆動源(モータ)
30 多孔板
31 マイクロチャンネル
Claims (5)
- 複数の孔を有する基板と前記複数の孔内に充填されて吸着性領域を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニットを内部に取り付ける取付部を有するハウジングと、
溶液を前記吸着性領域を通して循環させるための前記ハウジングに設けられた流路と、
該流路に設けられた、駆動源により駆動されて前記溶液を循環させる流動部材と、
を備えてなることを特徴とする生化学解析用ユニット構造体。 - 前記流動部材が、前記ハウジングの外部に設けられた前記駆動源に着脱可能に接続されるものであることを特徴とする請求項1記載の生化学解析用ユニット構造体。
- 前記ハウジングが前記溶液を流入させる溶液流入口と、
前記流路を前記溶液流入口に連通させる連通位置と、前記流路と前記溶液流入口とを遮断して前記流路内に前記溶液を循環可能にする循環位置との間で位置が切換られる流路切換部材と
を備えてなることを特徴とする請求項1または2記載の生化学解析用ユニット構造体。 - 前記流路切換部材が、前記ハウジングの外部に設けられた駆動源に着脱可能に接続されるものであることを特徴とする請求項3記載の生化学解析用ユニット構造体。
- 前記複数の孔のそれぞれに対応して各孔に連通可能なマイクロチャンネルを有する多孔板が、前記生化学解析用ユニットが前記取付部に取り付けられた時に、前記生化学解析用ユニットの少なくとも一方の面に対向して配置するように前記ハウジング内に収容されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の生化学解析用ユニット構造体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003162107A JP4209263B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 生化学解析用ユニット構造体 |
US10/860,567 US20050008540A1 (en) | 2003-06-06 | 2004-06-04 | Biochemical analysis unit structure body |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003162107A JP4209263B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 生化学解析用ユニット構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004361316A true JP2004361316A (ja) | 2004-12-24 |
JP4209263B2 JP4209263B2 (ja) | 2009-01-14 |
Family
ID=33562200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003162107A Expired - Fee Related JP4209263B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 生化学解析用ユニット構造体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050008540A1 (ja) |
JP (1) | JP4209263B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100742644B1 (ko) | 2006-01-05 | 2007-07-25 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 단원자층 증착법을 이용한 양자점 형성 방법 |
JP2008035778A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Hitachi Chem Co Ltd | 化学発光分析方法および分析装置 |
JPWO2006123459A1 (ja) * | 2005-05-20 | 2008-12-25 | 日立化成工業株式会社 | 生化学物質の分析方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103055984B (zh) * | 2012-12-31 | 2015-06-17 | 中山大学达安基因股份有限公司 | 一种微流管道内驱动装置 |
EP3784368A4 (en) * | 2018-04-25 | 2022-01-26 | Optofluidics, Inc. | VACUUM MANIFOLD FOR FILTRATION MICROSCOPY |
CN114966079A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-08-30 | 苏州易科新创科学仪器有限公司 | 一种自动生化免疫检测装置及检测方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6749814B1 (en) * | 1999-03-03 | 2004-06-15 | Symyx Technologies, Inc. | Chemical processing microsystems comprising parallel flow microreactors and methods for using same |
JP4282251B2 (ja) * | 2000-08-02 | 2009-06-17 | 富士フイルム株式会社 | 生化学解析用ユニットおよびそれを用いた生化学解析方法 |
-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003162107A patent/JP4209263B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2004
- 2004-06-04 US US10/860,567 patent/US20050008540A1/en not_active Abandoned
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2006123459A1 (ja) * | 2005-05-20 | 2008-12-25 | 日立化成工業株式会社 | 生化学物質の分析方法 |
JP4655088B2 (ja) * | 2005-05-20 | 2011-03-23 | 日立化成工業株式会社 | 生化学物質の分析方法 |
US8178305B2 (en) | 2005-05-20 | 2012-05-15 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Method of analyzing biochemical |
KR100742644B1 (ko) | 2006-01-05 | 2007-07-25 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 단원자층 증착법을 이용한 양자점 형성 방법 |
JP2008035778A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Hitachi Chem Co Ltd | 化学発光分析方法および分析装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20050008540A1 (en) | 2005-01-13 |
JP4209263B2 (ja) | 2009-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11938710B2 (en) | Microfluidic assay assemblies and methods of manufacture | |
US10786800B2 (en) | Methods and systems for epi-fluorescent monitoring and scanning for microfluidic assays | |
US9546932B2 (en) | Microfluidic assay operating system and methods of use | |
US6949377B2 (en) | Chemiluminescence-based microfluidic biochip | |
US7931868B2 (en) | Device for the manipulation of limited quantities of liquids | |
US10076752B2 (en) | Methods and systems for manufacture of microarray assay systems, conducting microfluidic assays, and monitoring and scanning to obtain microfluidic assay results | |
US10220385B2 (en) | Micro-tube particles for microfluidic assays and methods of manufacture | |
US20150087559A1 (en) | PDMS Membrane-Confined Nucleic Acid and Antibody/Antigen-Functionalized Microlength Tube Capture Elements, and Systems Employing Them | |
US9855735B2 (en) | Portable microfluidic assay devices and methods of manufacture and use | |
JP4209263B2 (ja) | 生化学解析用ユニット構造体 | |
KR102114446B1 (ko) | 랩온어칩, 랩온어칩 제조 방법 및 랩온어칩을 이용한 진단 방법 | |
JP2004317425A (ja) | 生化学解析用リアクター | |
JP3878144B2 (ja) | 生化学解析用ユニット | |
JP2004093152A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用した化学発光法 | |
JP2004108859A (ja) | 生化学解析用ユニット | |
JP3878145B2 (ja) | 生化学解析用ユニット | |
JP3883951B2 (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法および生化学解析装置 | |
JP2004109081A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法 | |
JP2005037140A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法および生化学解析用ユニットの洗浄装置 | |
JP2005172707A (ja) | 生化学解析用カートリッジ | |
JP2004271347A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法およびアッセイ装置 | |
JP2004271346A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法およびアッセイ装置 | |
JP2004301630A (ja) | 生化学解析用ユニットを利用したアッセイ法 | |
JP2009270923A (ja) | 生体物質検出方法 | |
JP2003107198A (ja) | 生化学解析システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060303 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080401 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080729 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081021 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081022 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |