JP4652292B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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本発明は弾球遊技機に関し、遊技盤と開閉扉との間から遊技領域へとピアノ線その他の不正部材を挿入する不正行為を防止できるようにしたものである。
例えば、パチンコ機は、遊技盤の遊技領域に大入賞手段、普通入賞手段等の各種の入賞手段を配置し、発射手段から発射された遊技球をガイドレールを経て遊技領域へと案内し、その遊技球が入賞手段に入賞したときに、その入賞条件に応じて所定数の遊技球を賞球として払い出すようにしている。
この種のパチンコ機では、遊技盤を前枠に装着する一方、遊技盤の前側を必要に応じて開閉できるように開閉扉を前枠に開閉自在に枢着し、この開閉扉のガラス窓を介して遊技盤の遊技領域を視認できるようにしている。このため開閉扉を閉じたときに前枠との間に隙間が生じるように何らかの不正工作をしておき、その隙間から遊技領域へとピアノ線、セルロイド板その他の不正部材を挿入して、この不正部材により入賞手段を作動させる等の不正行為が行われる惧れがある。
このような不正行為の防止対策として、例えば前枠の前面に、弾性材により構成された不正防止部材を装着し、開閉扉を閉じたときに不正防止部材が開閉扉の裏側に接触して、前枠と開閉扉との間に隙間が発生しないようにしたものがある(特許文献1)。
特開2004−275257号公報
従来の防止対策は、前枠の前面に不正防止部材を装着すればよいので、構造的に簡単であるという利点がある。しかし、弾性材により構成された不正防止部材を使用しているため、開閉扉に沿ってピアノ線、セルロイド板等を挿入して行けば、不正防止部材がその弾性により変形して、ピアノ線、セルロイド板等が遊技領域に到達する惧れがあり、ピアノ線、セルロイド板等の挿入に対する対策としては万全といい得ない欠点がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、ピアノ線、セルロイド板、その他の不正部材の挿入による不正行為を簡単な構造で効果的に防止できる弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、遊技盤の前面に、下端の入口部から入った遊技球を遊技領域へと案内する外ガイドレール及び内ガイドレールと、前記遊技領域の外周に沿って前記外ガイドレールと略同高さの円弧状に形成された内周壁を有し且つ前記遊技領域に対して前記内ガイドレールと反対側に配置された飾り部材とを装着し、前記遊技盤の前側に、透明板ユニットを有する開閉扉を備え、前記透明板ユニットは前記遊技領域を視認可能な前後2枚の透明板と、該両透明板の外周側をその全周で保持する保持部材とを備えた弾球遊技機において、前記保持部材の裏側に、前記外ガイドレール及び前記内周壁よりも外側で前記開閉扉の裏面から前記遊技盤側へと後方に突出し且つ前記開閉扉を閉じたときに前記遊技盤の前面に接近して前記遊技領域内への不正部材の挿入を防止する挿入防止壁を前記入口部に対応する部分を除く全周に設け、前記保持部材は前後両側の前記透明板間に介在されて前記各透明板をその対向面側から受ける受け部と該受け部の前後両端側から前記各透明板に沿って外側へと屈曲する前後一対の屈曲部と、該屈曲部の外周から前記各透明板の外周に近接して前後逆向きに屈曲し前記各透明板の外周を保護する前後一対の周壁部とを一体に有し、前記挿入防止壁は裏側の前記周壁部から前記外ガイドレールの前端よりも前記遊技盤側へと略真っ直ぐに突出する後端部により構成したものである。
本発明では、挿入防止壁とガイドレールとによりピアノ線その他の不正部材の遊技領域への挿入を阻止でき、不正部材の遊技領域への挿入による不正行為を簡単な構造で効果的に防止できる。
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図7は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施例を例示する。図1において、1は遊技機本体で、矩形枠状の外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3はその左右方向の一側で上下一対のヒンジ4を介して外枠2に着脱及び開閉自在に装着されている。
前枠3の上部側には遊技盤5と、この遊技盤5の前側にガラス扉(開閉扉)6とが配置され、ガラス扉6の下側に隣接して前面板7が夫々配置されている。遊技盤5は前枠3の遊技盤装着部8に前側から嵌め込まれ、固定具(図示省略)により着脱自在に固定されている。ガラス扉6、前面板7はヒンジ4と同一側のヒンジ(図示省略)により前枠3に開閉自在に枢支されている。ガラス扉6の下部には発射用の遊技球を貯留する発射球供給皿9が装着されている。前枠3の下部には、余剰球を貯留する余剰球受け皿10と、発射手段11の発射ハンドル12とが夫々設けられている。
遊技盤5には、図4及び図5に示すように、発射手段11によって発射された遊技球を遊技領域13へと案内する外ガイドレール14及び内ガイドレール15が前面に環状に装着されると共に、その外周側に合成樹脂製の飾り部材16〜18が装着されており、ガイドレール14,15及びこれと反対側の飾り部材17により取り囲まれた内側が遊技領域13となっている。そして、遊技盤5には、その遊技領域13の上部側に特別図柄、演出画像等を表示する液晶表示手段19が装着され、また液晶表示手段19の下側に特別図柄始動手段20、大入賞手段21、普通入賞手段22、その他の遊技部品が配置されている。
各飾り部材16〜18はガイドレール14,15と略同一高さとなっている。飾り部材17は遊技領域13の下側から内ガイドレール15と反対の一側部を経て、遊技領域13の上部側に位置する外ガイドレール14の終端側へと円弧状に配置されている。そして、この飾り部材17の内周壁17aは、ガイドレール14,15と略同一高さの円弧状に形成されており、ガイドレール14,15と共に遊技領域13を取り囲んでいる。飾り部材17には遊技盤5の下部側でガイドレール14,15と反対側の隅に、他の部分よりも一段低くなった証紙貼付部23が平坦状に形成されている。
飾り部材16は外ガイドレール14の外側で遊技盤5の他側下部に配置されている。飾り部材18は飾り部材17の上端側と飾り部材16の上側との間で外ガイドレール14の外側に円弧状に配置されている。なお、飾り部材18は左上縁部24、右上縁部25及び側縁部26に3分割するか、又は上縁部24,25と側縁部26とに2分割してもよい。飾り部材16〜18は一体でもよい。
飾り部材17には、その下縁部27の前面側の下端縁に段部28が左右方向に直線状に形成され、またガイドレール14と反対側の下側縁部29の証紙貼付部23から上側縁部30の外ガイドレール14の終端部外側に渡って前面の中間部分に円弧状に凹部31,32が形成されている。飾り部材18の前面側には、外ガイドレール14の上縁部24,25の一端から側縁部26の上部分に円弧状に凹部33が形成され、この凹部33と側縁部26の下端側との間の内周縁に凹部33に連続するように円弧状に段部34が形成されている。
なお、外ガイドレール14の下端と飾り部材17の下縁部27との間は、発射手段11から発射された遊技球がガイドレール14,15側へと入る入口部35となっており、この入口部35から上側の外ガイドレール14と内ガイドレール15との間が遊技球の案内通路36となっている。
ガラス扉6は遊技領域13に対応する窓孔43を有する扉枠40と、この扉枠40を裏側から補強する補強板41と、扉枠40の前側に装着された化粧カバー42と、扉枠40の裏側に窓孔43に対応して着脱自在に装着されたガラスユニット(透明板ユニット)44とを備えている。
ガラスユニット44は図6、図7に示すように、前後所定の間隔を置いて配置された2枚のガラス板(透明板)45と、このガラス板45を外周側で保持する保持部材46とを備え、その保持部材46に周方向に所定の間隔を置いて一体に形成された取り付け部52を介してネジ、その他の固定手段により扉枠40の裏側に着脱自在に固定されている。
保持部材46は合成樹脂製であって、2枚のガラス板45に対応して前後両側に形成された一対のガラス受け部47と、この各ガラス受け部47の外周から前後方向の反対側に突出する周壁部48とを一体に有し、環状に構成されている。各ガラス受け部47には各ガラス板45の外周部が接着等により固定され、そのガラス板45の外周を周壁部48で保護するようになっている。
前後の周壁部48の内、前側の周壁部48はガラス板45の厚さと略同程度の高さであり、裏側の周壁部48はガラス板45の厚さよりも大である。この裏側の周壁部48のガラス板45よりも裏側に突出する部分が、ピアノ線、セルロイド板等の不正部材の遊技領域13への挿入を阻止する挿入防止壁49となっている。
そして、この挿入防止壁49は、ガラス扉6を閉じたとき、ガイドレール14,15、内周壁17aの外周において、その飾り部材17の段部28及び凹部31,32、飾り部材18の凹部33及び段部34に対応してその内部前面に当接又は近接すると共に、飾り部材16の外周近傍を経て遊技領域13を取り囲んでいる。なお、飾り部材17,18の段部28,34、凹部31,32の内周面、飾り部材16の外周面16aが、例えば図6に示すように、挿入防止壁49の内側近傍で挿入防止壁49の後端よりも前側に突出する突出壁50となっており、これらの突出壁50と挿入防止壁49との間に、前後方向に屈曲してピアノ線等の挿入を阻止する屈曲隘路51が形成されている。
このように構成すれば、単にガイドレール14,15側を含む遊技領域13の全域をガラスユニット44のガラス板45を介して視認できるだけでなく、ガラスユニット44の保持部材46に一体の挿入防止壁49がガイドレール14,15の外側で飾り部材17,18の段部28,34、凹部31,32等に対応しており、その挿入防止壁49の内側に飾り部材16〜18により形成された突出壁50があるので、遊技領域13へとピアノ線その他の部材を挿入しようとしても、挿入防止壁49及び突出壁50によってピアノ線等の挿入を阻止することができる。
また挿入防止壁49はガラスユニット44の保持部材46に一体に設けているので、ガラスユニット44側に設けているにも拘わらず、その構造が非常に簡単であり、容易且つ安価に実施することができる。
図8、図9は本発明の第2の実施例を例示する。ガラスユニット44は、保持部材46の周溝54に各ガラス板45を嵌め込んで保持する構造となっている。そして、この保持部材46の全周に、外ガイドレール14、飾り部材17,18の外周側で遊技盤5側へと突出する環状の挿入防止壁49が設けられている。遊技盤5には外ガイドレール14、飾り部材17,18の外周側に周溝55が形成され、ガラス扉6を閉じたときに、挿入防止壁49の後端縁が周溝55に嵌合するようになっている。
なお、挿入防止壁49には、飾り部材17,18と外ガイドレール14との間の入口部35に対応する部分に切欠き部を形成し、発射手段11から入口部35に入る遊技球の障害とならないようになっている。また遊技盤5の周溝55の内周側が、挿入防止壁49の後端よりも前側に突出する突出壁50となっている。
このように構成しても、挿入防止壁49によりピアノ線その他の遊技領域13側への挿入を阻止することができる。
図10は本発明の第3の実施例を例示する。保持部材46に一体の挿入防止壁49は、図10に示すように遊技盤5の前面に近接する程度の長さとしてもよい。なお、飾り部材17,18によって突出壁50が構成されている。他の構成は第1の実施例と略同様である。この場合にも、挿入防止壁49の内側には、第1の実施例と同様に遊技盤5から前側に突出する外ガイドレール14、飾り部材16,17,18が近接して配置されているので、ピアノ線等の遊技領域13側への挿入を阻止することができる。
図11は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、ガラス扉6、取り分けその扉枠40の裏側に、外ガイドレール14、飾り部材16,17,18の外側近傍で遊技盤5の前面側へと後方に突出する挿入防止壁49が一体に設けられている。なお、挿入防止壁49は入口部35に対応する切欠き部を除き周方向の略全周に設けられている。他の構成は図10と略同様である。このように挿入防止壁49を扉枠40に一体に設けてもよい。
図12は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例では、ガラス扉6の扉枠40から後方に突出する挿入防止壁49の後端に、遊技盤5の前面に当接する舌片状の弾性体56が設けられている。弾性体56はその取り付け部56aが挿入防止壁49に着脱自在に挿入されている。他の構成は図11と略同様である。
この場合には、弾性体56が遊技盤5に当接するため、ピアノ線等の遊技領域13側への挿入を阻止することができる。また図13に示すように、挿入防止壁49を遊技盤5側に設けて、その挿入防止壁49の前端に、扉枠40の裏面に当接する弾性体56を設ける場合には、扉枠40の裏面に沿ってピアノ線等を挿入することが可能になる。しかし、図12に示すように、扉枠40から後方に突出する挿入防止壁49の後端に弾性体56を設けることによって、そのような問題も解消できる。
図14は本発明の第6の実施例を例示する。この実施例では、扉枠40の窓孔43にガラスユニット44が裏側から嵌合されている。そして、扉枠40の裏側には、窓孔43の外周近傍から遊技盤5側に突出する挿入防止壁49が入口部35に対応する部分を除いて一体に形成されている。他の構成は第1の実施例と略同様である。このようにしても、ピアノ線等の挿入を防止することができる。
図15は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、ガラスユニット44の保持部材46の後端面側に、外ガイドレール14に対応して凹部57が形成され、ガラス扉6を閉じたときに、その凹部57に外ガイドレール14の前端縁が嵌合するようになっている。なお、この場合には、保持部材46の凹部57よりも外側部分が挿入防止壁49を構成し、外ガイドレール14の嵌合部分が突出壁50を構成している。このようにしても、ピアノ線等の挿入を防止することができる。
図16は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例では、ガラスユニット44の保持部材46の後端面側に、外ガイドレール14の外側が後方に突出する段部58が外ガイドレール14に対応して形成され、ガラス扉6を閉じたときに、その段部58に外ガイドレール14の前端縁が当接又は近接するようになっている。なお、この場合には、保持部材46の外ガイドレール14よりも外側部分が挿入防止壁49を形成している。このようにしても、ピアノ線等の挿入を防止することができる。
以上、本発明の各実施例について例示したが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。例えば、実施例では、開閉扉としてガラス扉6を、複数枚の透明板を保持部材46で保持した透明板ユニット44として、ガラス板45を備えたガラスユニット44を例示しているが、透明板はガラス板45以外のものを使用してもよい。またガラス板45を使用する場合でも、そのガラス板45が無色透明である必要はなく、遊技領域13を視認可能なものであれば、有色透明でもよい。
挿入防止壁49は保持部材46、扉枠40とは別体構造にしてもよい。また開閉扉6側から後方に突出する挿入防止壁49に近接して、その内周側に前側へと突出する突出壁50があることが望ましいが、その突出壁50は実施例に例示の段部、凹部の一部で形成する他、外ガイドレール14、飾り部材16〜18の外側面を利用して形成してもよい。また挿入防止壁49の後端部と、遊技盤5又は遊技盤5側の部材とによって、前後方向に屈曲する隘路51を形成することが望ましい。
本発明の第1の実施例を示すパチンコ機の正面図である。 図1のA−A矢視拡大断面図である。 図1のA−B矢視拡大断面図である。 本発明の第1の実施例を示す遊技盤の正面図である。 本発明の第1の実施例を示す遊技盤の斜視図である。 本発明の第1の実施例を示す要部の拡大斜視図である。 本発明の第1の実施例を示すガラスユニットの正面図である。 本発明の第2の実施例を示す遊技盤の正面図である。 本発明の第2の実施例を示す要部の断面図である。 本発明の第3の実施例を示す要部の断面図である。 本発明の第4の実施例を示す要部の断面図である。 本発明の第5の実施例を示す要部の断面図である。 比較例を示すガラス扉の断面図である。 本発明の第6の実施例を示す要部の断面図である。 本発明の第7の実施例を示す要部の断面図である。 本発明の第8の実施例を示す要部の断面図である。
符号の説明
5 遊技盤
6 開閉扉
13 遊技領域
14 ガイドレール
16〜18 飾り部材
44 透明板ユニット
45 透明板
46 保持部材
49 挿入防止壁
50 突出壁
57 凹部

Claims (1)

  1. 遊技盤の前面に、下端の入口部から入った遊技球を遊技領域へと案内する外ガイドレール及び内ガイドレールと、前記遊技領域の外周に沿って前記外ガイドレールと略同高さの円弧状に形成された内周壁を有し且つ前記遊技領域に対して前記内ガイドレールと反対側に配置された飾り部材とを装着し、前記遊技盤の前側に、透明板ユニットを有する開閉扉を備え、前記透明板ユニットは前記遊技領域を視認可能な前後2枚の透明板と、該両透明板の外周側をその全周で保持する保持部材とを備えた弾球遊技機において、前記保持部材の裏側に、前記外ガイドレール及び前記内周壁よりも外側で前記開閉扉の裏面から前記遊技盤側へと後方に突出し且つ前記開閉扉を閉じたときに前記遊技盤の前面に接近して前記遊技領域内への不正部材の挿入を防止する挿入防止壁を前記入口部に対応する部分を除く全周に設け、前記保持部材は前後両側の前記透明板間に介在されて前記各透明板をその対向面側から受ける受け部と該受け部の前後両端側から前記各透明板に沿って外側へと屈曲する前後一対の屈曲部と、該屈曲部の外周から前記各透明板の外周に近接して前後逆向きに屈曲し前記各透明板の外周を保護する前後一対の周壁部とを一体に有し、前記挿入防止壁は裏側の前記周壁部から前記外ガイドレールの前端よりも前記遊技盤側へと略真っ直ぐに突出する後端部により構成したことを特徴とする弾球遊技機。
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