JP4651165B2 - 化粧料試供品及び化粧料試供品の製造方法 - Google Patents

化粧料試供品及び化粧料試供品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファンデーション、アイシャドーなどの固形化粧料をスクリーン印刷によって基材シ−トに付着させ、試供品として頒布するためのシート状の化粧料試供品及び化粧料試供品の製造方法に関するものである。詳しくは、従来より2〜3倍量の化粧料が付着された試供品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファンデーション、アイシャドー、口紅等の化粧料を紙基材等に付着させ、消費者に試供品として提供することが行われているが、お試し用に1回分をやや上回る程度の量が付着されているものが多く、数回程度の量を提供するものは特別に作られた小さな容器に充填されて提供されていた。低コストで多くの消費者に提供できるものとして、薄手でコンパクトな試供品が雑誌や郵送カタログなどに挿添され多く用いられているが、これらはスクリーン印刷によって1回分程度の量を付着させているものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように薄手でコンパクトな試供品においても消費者の便宜を高め、商品の認知度をより高めるために2〜3回分の量の化粧料試供品の提供が求められるようになってきた。しかし、固形化粧料を溶剤等によりスラリー化し、基材の凹部に充填する従来の方法では比較的多量の化粧料を付着させることは可能なものの生産効率が低くコストの上昇が避けられず、スクリーン印刷ではスクリーンメッシュを粗くして1度に多量の化粧料を付着させようとすると形成された化粧料層の表面や周縁部分の滑らかさに欠け、また印刷時の転移不良による抜けが生じ易くなり、上記要求に応えられる試供品は得られなかった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決しようとするものであって、化粧料層の表面や周縁部が滑らかで印刷時の抜けがなく、使用時にパフで化粧料を掻き取る際にも化粧料層の脱落が生じにくく、薄手でコンパクトなファンデーション、アイシャドー等の化粧料試供品を低コストで提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、化粧料に溶剤等を混合して調製したスラリーを基材にスクリーン印刷する際、比較的細かいメッシュのスクリーンを用いて重ね印刷して、付着量の多い化粧料層を形成させると、従来、問題であった化粧料層の表面や周縁部の滑らかさの欠けた外観や印刷時の抜けが解消されることを見いだし完成した。
【0006】
本発明の化粧料試供品は、基材シートの表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)と、化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)と、保護シートの開口部および非開口部を被覆する透明フィルム層(c)から成り、(a)(b)(c)が積層され密閉空間中の化粧料層が透視できる化粧料試供品において、化粧料層が化粧料と溶剤等からなるスラリーをスクリーン印刷により少なくとも2回重ね印刷されて成り、前記少なくとも2回重ね印刷して化粧料層を設ける際、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷を重ねるものである。
【0007】
スクリーン印刷により形成される化粧料層は、ファンデーションの場合、1回のお試し分として試供品に付着される量は50〜100mg(付着量として約25〜50g/m)であったが、2回分では150mg(約75g/m)前後、3回分では200mg(約100g/m)以上が目処とされており、このように多くの量を1回の印刷で基材シートに付着させるには、スクリーンのメッシュを粗くする以外手段がなく、スクリーンを構成する線径が太くなるため形成された化粧料層の表面や周縁部分は滑らかさに欠け、また線径が細いときには目立たなかった印刷時の転移不良による抜けが顕著になり、試供品として使用できないという問題が生ずるのは避けられなかった。
【0008】
本発明では、比較的線径の細いスクリーンを用いて2回以上重ね印刷されるため、化粧料層の表面や周縁部分が滑らかになり、印刷時の転移不良による抜けが解消できる。スクリーンメッシュとして60〜150メッシュが使用できるが、好ましくは80〜120メッシュである。重ね印刷する際は、例えば1台の印刷機を用いて同じ条件で重ね印刷することも可能であり、2台以上の印刷機で同じメッシュのスクリーンを用いて印刷するか、または、異なるメッシュのスクリーンを用いて重ね印刷することも可能である。後述するように最後の印刷が80メッシュ以上であれば、先に60メッシュより粗いスクリーンで印刷された層に生じた前述の欠陥を問題ない程度まで解消することができる。
【0009】
スクリーン印刷できるよう、化粧料をスラリー化するために混合される揮発性用溶剤は、公知のものがいずれも使用でき、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、低沸点炭化水素、低沸点シリコーン油、環状シリコーン、水、あるいはこれらの混合物が挙げられる。混合する比率は化粧料の構成や印刷条件に応じて適宜調整される。
【0010】
また、本発明では、化粧料層を設ける基材シートとして、JIS−B0651に規定の触針式表面粗さ測定器で測定し、JIS−B0601に記載の方法に準じて表した中心線平均粗さ1.0μm以上に粗面化処理されたポリエステルフィルムが用いられていることが好ましい。本発明のように重ね印刷され従来より多量の化粧料が基材に付着されると、コート紙のように溶剤が浸透しやすい基材を用いると溶剤の浸透とともに化粧料中の油分も基材に移行し易くなり、化粧料の品質変化が生じるおそれがあり、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン系フィルムを用いると油分により印刷部の基材の変形が生じ好ましくない。ポリエステルフィルムは、これら不具合を生じるおそれがなく好ましいものの表面が粗面化処理されていないものを使用すると、試供品の使用時パフを用いてファンデーションを掻き取る際に、層の脱落が生じやすく好ましくない。そのため、サンドマット加工のような粗面化処理されている必要があり、中心線平均粗さ0.9〜2.0μmが好ましい。0.9μm未満では脱落が生じやすくなり好ましくない。
【0011】
また、本発明は、スクリーン印刷により基材シートの表面の一部に設けられた化粧料層の周縁部が保護シート(b)によって被覆されて成る化粧料試供品が提供される。スクリーン印刷により形成された化粧料層の周縁部は、基材との密着性が比較的低く、ファンデーションのようにパフで掻き取ることが繰り返される場合、層脱落のきっかけとなりやすく、可能な限り保護シート開口部の周縁部と化粧料層の周縁部が接近していて基材シート表面の露出が少ないほどパフが化粧料層周縁部に触れ難くなり好ましいが、製造上ずれが生じたりぴったり合わせることが難しい。従って本発明では、化粧料層の表面形状より保護シート(b)の開口部を小さくすることにより、化粧料層の周縁部を保護シート(b)によって被覆することによりかかる問題発生を解消することが可能となっている。こうすることにより、もし化粧料層の周縁部が乱れた場合それを隠蔽する効果も期待される。被覆される周縁部の幅は少なくとも1.5mmが好ましい。
【0012】
本発明では、基材シートの表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)と、化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)と、保護シートの開口部および非開口部を被覆する透明フィルム層(c)が積層され、化粧料層が密閉されて成る化粧料試供品の製造方法において、化粧料と溶剤等からなるスラリーをスクリーンを用いて少なくとも2回重ね印刷して化粧料層を設ける際、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷が重ねられ、最後の印刷が80メッシュ以上のスクリーンを用いて印刷して化粧料層を形成することを特徴とするものである。先に印刷された層の表面の溶剤が揮散して表面が乾燥後に次の印刷を重ねようとすると先の印刷層の表面がスクリーン印刷版に転移し重ね印刷が不可能になり、本発明の化粧料試供品が製造できなくなる。先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷を重ねることにより、印刷不能を解消できる。先の印刷から次の印刷までの間隔が1分以内であれば表面の溶剤の揮散は問題なく、次の印刷を重ねることができる。この間隔は好ましくは30秒以内であり、さらに好ましくは10秒以内である。
【0013】
本発明は、上述の構成によってなるため、多量の化粧料層が形成されているにもかかわらず、化粧料層の表面や周縁部が滑らかで印刷時の抜けがなく、使用時にパフで化粧料を掻き取る際にも化粧料層の脱落が生じにくく、薄手でコンパクトなファンデーション、アイシャドー等の化粧料試供品を低コストで提供できるものである。また、本発明の製造方法によって、従来の充填法を用いなくては付着させることができなかった多量の化粧料を付着させた化粧料試供品が効率良く製造ができる。
【0014】
次に、本発明を図示の実施例にそって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、基材シートの表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)を示す。ファンデーションのような化粧料に溶剤を混合して所定濃度のスクリーン印刷用スラリーを調製する際に用いられる溶剤の構成は、化粧料の組成、スクリーン印刷条件、化粧料目標付着量等によって、適宜調節されるものである。基材シート1として白色高隠蔽タイプ、発泡タイプや他の着色タイプ等の種々のポリエステルフィルム、また厚さについても種々のものを選択できるが、用途を考慮すると可塑剤が添加されていないものが好ましい。なお、図示されていないが基材シート1の裏面には粘着層と剥離紙層が形成されている場合、試供品を他の基材に貼り付けることが可能となり好ましい。
【0016】
(実験例1)いずれのポリエステルフィルも印刷される表面が、サンドマット加工のような粗面化処理されている必要がある。表面未処理品、中心線平均粗さ0.75μmおよび1.0μmのサンドマット加工品2種を用い、ファンデーション用化粧料に溶剤としてイソプロピルアルコールと水を9:1に混合したものを用いてスラリー濃度66%に調製したスラリーを用い、一つの化粧料層5として37mm×52mm長方形、付着量75g/mを目標に、化粧料層を複数個形成するスクリーンを用いて2回重ね印刷した後、105℃以下にコントロールされた熱風で乾燥して形成された化粧料層をパフで掻き取りテストしたところ、表面未処理品は、簡単に層が脱落し評価は不適(×)、0.75μmサンドマット加工品は一部脱落が生じ評価はやや不適(△)、1.0μm加工品は問題なく掻き取ることができ評価は適(○)の結果が得られた。従って、粗面化処理の程度は中心線平均粗さ0.9〜2.0μmが好ましい。0.9μm未満では脱落が生じやすくなり好ましくない。中心線平均粗さ2.0μmは、市販のマットコート紙のレベルであり、これ以上の粗面化処理は処理コストが増大し好ましくない。
【0017】
(実験例2)中心線平均粗さ1.0μmのサンドマット加工ポリエステルフィルムを用い、ファンデーション用化粧料に溶剤としてイソプロピルアルコールと水を9:1に混合したものを用いてスラリー濃度66%に調製したスラリーを用い、一つの化粧料層5として37mm×52mm長方形、付着量75g/mを目標に、化粧料層を複数個形成するスクリーンを用いて、次の3水準の重ね印刷条件で2回重ね印刷した。条件1は1回目に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に2回目の印刷を重ねる場合、条件2は1回目の印刷後1分を超えて放置し、溶剤で濡れている部分が印刷表面の内全体の半分程度まで減少した後、2回目の印刷を重ねる場合、条件3は1回目の印刷後さらに長く放置し、溶剤で濡れている部分がほぼなくなる程度まで溶剤を揮散させた後、2回目の印刷を重ねる場合である。印刷が完了したサンプルは、105℃以下にコントロールされた熱風で乾燥して形成された化粧料層をパフで掻き取りテストした。条件1は、問題なく重ね印刷でき、形成された化粧料層は脱落もなく満足な結果が得られた。条件2は、1回目の印刷層表面が2回目のスクリーン印刷版に転移するトラブルが発生するものと発生しないものがあり、条件3は、いずれも1回目の印刷層表面が2回目の印刷版に転移するトラブルが発生し、重ね印刷不能となった。条件2、3は試供品の製造方法として不適である。3回重ね印刷した場合もほぼ同様な結果が得られた。以上から、本発明の製造方法において、重ね印刷する場合、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷が重ねられることが必須の要件であり、その間隔は1分以内、好ましくは30秒以内、さらに好ましくは10秒以内であることが明らかとなった。なお、これは印刷の効率化にとって好ましいものである。
【0018】
基材シート1に、調製したスラリーを用い、所定の形状、付着量になるよう、化粧料層を複数個形成するスクリーンを用いて少なくとも2回重ね印刷し、化粧料の変質を避けるため、通常105℃以下にコントロールされた熱風で乾燥して基材シートの表面の一部に化粧料層5を設けた化粧料シート(a)が作製される。
【0019】
図2は、透明フィルム層(c)と化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)が積層され、さらに保護シート(b)の他の面に粘着層3と剥離紙層6が積層された状態を示す。透明フィルム層(c)に用いられるフィルムは、特に限定されないものの化粧料層と接触する可能性を考慮するとポリエステルフィルムが好ましい。例えば、表面層がポリエステル、中心層がポリエチレン等の3層がドライラミ等により積層されイージーピール性を有するものを透明フィルム層(c)として用いるのは、本発明の好ましい実施態様の一つである。
【0020】
化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)は、開口部の打ち抜き加工適性の点で、一般に紙基材が用いられるが表面に印刷を施す場合を考慮して市販コート紙が多く用いられる。コート紙への印刷は行われる場合も行われない場合もあり得るが、さらにその表面にポリエステル層が積層されると透明フィルム層(c)をヒートシールによって積層できるため好ましい。保護シート(b)の裏面には、基材シート1の表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)と積層するため粘着層3と剥離紙層6が形成されている。化粧料層表面が露出する開口部を開口するには、スクリーン印刷により形成される化粧料層をすべて露出させる場合、開口部は化粧料層より大きく、また、化粧料層の周縁部を被覆するようにして露出させる場合、開口部は化粧料層の大きさより被覆する幅だけ小さくしなければならない。開口部の形状は、化粧料層の形状にも左右され、打ち抜き加工によって開口部が形成される。
【0021】
図2に示すように、透明フィルム層(c)と化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)があらかじめ積層された後、保護シート(b)の裏面の剥離紙層6をはがし、図1に示す化粧料シート(a)の化粧料層が所定の露出になるよう重ねて押しつけ固着させる。これにより化粧料層は、(a)(b)(c)の積層によって生じた密閉空間内に位置し、開口部の透明フィルム越しに透視できる。固着後所定の大きさに切断され、個々の試供品となる。
【0022】
実施例1
ファンデーション用化粧料Aに溶剤としてイソプロピルアルコールと水を9:1に混合したものを用いてスラリー濃度66%のスクリーン印刷用スラリーを調製した。印刷機は、半自動スクリーン印刷機((株)桜井グラフィックシステムズ製、メロディMARK2)に、テトロン製80メッシュスクリーン印刷版を装着して使用した。基材シート1として白色高隠蔽タイプの二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ(株)製、ルミラーE20、厚さ100μm)を粗面化処理した中心線平均粗さ1.0μmのサンドマット加工品を用いた。上記印刷版は、一つの化粧料層5として37mm×52mm長方形の化粧料層が複数個形成されるものであり、化粧料層の付着量78g/mを目標に、2回重ね印刷し、105℃以下にコントロールされた熱風で乾燥して基材シート1の表面の一部に化粧料層5を設けた化粧料シート(a)を作製した。
【0023】
別途、透明フィルム層(c)として、25μmポリエステルフィルムと30μmの市販の販促用フィルム(ABF64C)が積層されたイージーピール性の積層フィルムを用意した。
【0024】
さらに、化粧料層表面が露出する開口部が開口され基材シートの表面に積層される保護シート(b)用のシートとして、坪量260g/mの市販片面コート紙のコート層表面に12μmポリエステルフィルムが積層され、裏面に粘着層5および剥離紙層6が積層されたものを用意し、前記化粧料シート(a)の化粧料層5の露出位置に対応して、38mm×53mm長方形の開口部を打ち抜きにより開口して前記保護シート(b)を作製した。
【0025】
用意した透明フィルム層(c)のABF64C面と保護シート(b)のポリエステルフィルム面をヒートシールにより固着させ、図2に示す積層シートを作製し、剥離紙層6をはがし、図1に示す化粧料シート(a)に化粧料層5が所定の露出になるよう重ねて押しつけ固着させ、所定の大きさに切断して図3に示す本発明の化粧料試供品を作製した。この試供品はファンデーションがお試し2回分である150mg付着されており、表面および周縁部の滑らかな化粧料層5の全体が開口部の透明フィルム越しに透視できるものであった。透明フィルム層をはがし、パフを用いてファンデーションを掻き取ってみたところ化粧料層の脱落もなく、試供品として満足できるものであった。
【0026】
実施例2
スクリーン印刷版が、一つの化粧料層5として42mm×57mm長方形の化粧料層が複数個形成されるものであり、化粧料層の付着量75g/mを目標にし、化粧料層5の周縁部が保護層(b)により約2mmの幅で被覆するように重ねて固着されている以外は実施例1と同様にして図4に模式的に示す本発明の化粧料試供品を作製した。作製された試供品の外観は、模式的に示された図4と若干異なり開口部周縁が化粧料層と保護層の重なりにより盛り上がり、そのため透明フィルム層(c)と化粧料層5表面との間隔が大きくなり化粧料層5の保護効果が高くなっていた。この試供品は開口部に露出し提供されうるファンデーションがお試し2回分151mgに相当するもので、滑らかな表面の化粧料層5が開口部全体に透明フィルム越しに透視できるものであった。透明フィルム層をはがし、パフを用いてファンデーションを掻き取ってみたところ化粧料層の脱落はなく、試供品として満足できるものであった。
【0027】
実施例3
ファンデーション用化粧料Bに溶剤としてイソプロピルアルコールを用いてスラリー濃度62%のスクリーン印刷用スラリーを調製し、ステンレス製60メッシュスクリーン印刷版を装着し、化粧料層の付着量115g/mを目標に、3回重ね印刷した以外は実施例2と同様にして図4に模式的に示す本発明の化粧料試供品を作製した。本実施例で形成された化粧料層5の表面は80メッシュスクリーンを用いた実施例1、2に比べ若干滑らかさに欠けるが問題ない程度であった。周縁部は一部目立ったが保護層(b)によって被覆されているため外観上は問題ないものであった。この試供品は開口部に露出し提供されうるファンデーションがお試し3回分232mgに相当するもので、比較的滑らかな表面の化粧料層5が開口部全体に透明フィルム越しに透視できるものであった。透明フィルム層をはがし、パフを用いてファンデーションを掻き取ってみたところ化粧料層の脱落はなく、試供品として満足できるものであった。
【0028】
【発明の効果】
本発明にかかる化粧料試供品は、基材シートの表面に設けられた化粧料層が化粧料に溶剤等を混合して調製したスラリーを比較的細かいメッシュのスクリーンを用いて少なくとも2回重ね印刷されてなるため、化粧料層の表面や周縁部が滑らかで印刷時の抜けがなく、使用時にパフで化粧料を掻き取る際にも化粧料層の脱落が生じにくく、薄手でコンパクトなファンデーション、アイシャドー等の化粧料試供品を提供することができる。また本発明は、スクリーン印刷で重ね印刷する際、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷を重ねるため、薄手でコンパクトにもかかわらず、従来より多い2〜3回分の化粧料層を付着させた優れた品質の化粧料試供品を効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材シート1の表面の一部に化粧料層5を設けた化粧料シート(a)を示す図。
【図2】透明フィルム層(c)と保護シート(b)が積層され、さらに保護シートの他の面に粘着層3と剥離紙層6が積層された状態を示す拡大断面図。
【図3】本発明の実施例1を示す拡大断面図。
【図4】本発明の実施例2および3を模式的に示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
1 基材シート
2 保護シート
3 粘着層
4 透明フィルム層
5 化粧料層

Claims (4)

  1. 基材シートの表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)と、
    化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)と、
    保護シートの開口部および非開口部を被覆する透明フィルム層(c)から成り、
    (a)(b)(c)が積層され密閉空間中の化粧料層が透視できる化粧料試供品において、化粧料層が化粧料と溶剤等からなるスラリーをスクリーン印刷により少なくとも2回重ね印刷されて成り、
    前記少なくとも2回重ね印刷して化粧料層を設ける際、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷を重ねることを特徴とする化粧料試供品。
  2. 基材シートが、JIS−B0651に規定の触針式表面粗さ測定器で測定し、JIS−B0601に記載の方法に準じて表した中心線平均粗さ1.0μm以上に粗面化処理されたポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1記載の化粧料試供品。
  3. スクリーン印刷により基材シートの表面の一部に設けられた化粧料層の周縁部が保護シート(b)によって被覆されて成ることを特徴とする請求項1記載の化粧料試供品。
  4. 基材シートの表面の一部に化粧料層を設けた化粧料シート(a)と、化粧料層表面が露出する開口部が開口され化粧料シート(a)の表面に積層される保護シート(b)と、保護シートの開口部および非開口部を被覆する透明フィルム層(c)が積層され、化粧料層が密閉されて成る化粧料試供品の製造方法において、化粧料と溶剤等からなるスラリーをスクリーンを用いて少なくとも2回重ね印刷して化粧料層を設ける際、先に印刷された層の表面が溶剤で濡れている間に次の印刷を重ね、最後の印刷が80メッシュ以上のスクリーンを用いて印刷して化粧料層を形成することを特徴とする化粧料試供品の製造方法。
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