JP4648655B2 - ブーム式高所作業車のレベリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブームの先端部に取り付けられた作業台をブームの起伏作動によらずほぼ水平な姿勢に保持するブーム式高所作業車のレベリング装置に関する。
ブーム式高所作業車は、タイヤ車輪等により移動自在な走行体上にブームを設け、そのブーム先端部に作業者搭乗用の作業台を取り付けた構成となっている。ブームは起伏、伸縮、旋回作動等が自在であり、その作動操作は作業台上に備えられたレバー等のブーム操作手段の操作により行うことができる。ここで、作業台はブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられており、レベリングシリンダと呼ばれる油圧シリンダの伸縮作動により作業台を揺動させることにより、作業台(の床面)をブームの起伏作動によらず常時ほぼ水平にすることができるようになっている。
このような作業台のレベリング(水平取り)制御の方式としては、ブーム(ブーム基端部)が走行体に対してなす角度(一般にブーム起伏角度と呼ばれる)θ1及び作業台(の床面)がブーム(ブーム先端部)に対してなす角度θ2を検出するとともに、これら両角θ1,θ2の差(θ2−θ1)として定義される角度(相対角度差)が所定値(通常ほぼ零)になるようにレベリングシリンダの作動を制御する相対角レベリング制御が知られている。この相対角レベリング制御では、上記両角θ1,θ2はそれぞれほぼリアルタイムで検出できるため、ブームの姿勢変化に対する作業台のレベリング追従性が良好であるという利点があるものの、走行体が水平面上になく傾斜している場合、或いはブームの伸長量が大きくブーム全体に下方撓みが生じているような場合には、ブームの作動停止後においても作業台を完全な水平姿勢にできないという欠点がある。
また、このような相対角レベリング制御の欠点を補うものとして、作業台(の床面)が水平面となす角度(絶対角度)を検出してこれが所定値(通常ほぼ零)になるようにレベリングシリンダの作動を制御する絶対角レベリング制御が知られている。このような制御方式では、走行体の傾斜或いはブームの撓みの如何によらず、ブームの作動停止後には作業台をほぼ完全な水平姿勢にすることができるため、作業台上の作業者にとっては作業を行い易いという利点がある。また、相対角度差と絶対角度との双方を検出し、相対角度差を絶対角度により補正して得られた角度が所定値となるようにレベリング制御を行う補正型の相対角レベリング制御も知られている(下記の特許文献1参照)。このような補正型の相対角レベリング制御によれば、相対角レベリング制御による利点を生かしつつ、ブームに撓みが生じている場合であっても最終的に作業台を水平姿勢にすることが可能である。
特開2000−16784号公報 特開昭61−75799号公報
しかしながら、上記絶対角レベリング制御及び補正型の相対角レベリング制御においては、作業台が水平面となす角度(絶対角度)の検出に振り子式の検出器が用いられているため、慣性力の影響の大きいブームの作動開始直後における作業台のレベリング追従性は相対角レベリング制御に対して劣り、特に補正型の相対角レベリング制御方式では補正のタイミングが頻繁になって作業台が小刻みに揺れ、作業台上の作業者に不安定感を与えるおそれがあった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ブームの作動開始直後における作業台の揺れを防止しつつ、ブームの姿勢変化に対する作業台のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能な構成のブーム式高所作業車のレベリング装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するため、第1の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置は、走行体と、走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段(例えば、実施形態におけるブーム操作レバー41)と、ブーム操作手段の操作に応じてブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段(例えば、実施形態におけるブーム起伏シリンダ51、ブーム伸縮シリンダ52及びコントローラ60)と、作業台を上下に揺動させるアクチュエータ(例えば、実施形態におけるレベリングシリンダ55)と、ブームが走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段(例えば、実施形態における起伏角度検出器71)と、作業台がブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段(例えば、実施形態における作業台角度検出器74)と、作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段(例えば、実施形態における絶対角度検出器76)と、作業台角度検出手段の検出角度とブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段(例えば、実施形態におけるコントローラ60の相対角度差算出部61)と、ブーム操作手段の操作継続時間を計測する時間計測手段(例えば、実施形態におけるタイマ−63)と、ブーム操作手段の操作があったとき、演算手段により算出された相対角度差及び絶対角度検出手段により検出された絶対角度に、時間計測手段により計測されたブーム操作手段の操作継続時間に応じて各々定められた比率をそれぞれに乗じて得られた角度の和が所定値になるようにアクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62)とを備える。
第2の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置は、走行体と、走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段と、ブーム操作手段の操作に応じてブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段と、作業台を上下に揺動させるアクチュエータと、ブームが走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段と、作業台がブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段と、作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段と、作業台角度検出手段の検出角度とブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段と、ブーム操作手段が操作状態から非操作状態になったときに時間計測を開始する時間計測手段と、ブーム操作手段の操作が行われている間、演算手段により算出された相対角度差が所定値になるようにアクチュエータを作動させ、ブーム操作手段が操作状態から非操作状態になり時間計測手段により計測された時間が所定時間に達するまでは、絶対角度検出手段により検出された絶対角度が所定値になるようにアクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段とを備える。
また、第3の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置は、走行体と、走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段と、ブーム操作手段の操作に応じてブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段と、作業台を上下に揺動させるアクチュエータと、ブームが走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段と、作業台がブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段と、作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段と、作業台角度検出手段の検出角度とブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段と、ブーム操作手段の操作が行われている間、絶対角度検出手段により検出された絶対角度が設定値例えば、実施形態における閾値φ0を上回っているか否かを判断し、絶対角度が設定値以下であるときには演算手段により算出された相対角度差が所定値になるようにアクチュエータを作動させ絶対角度が設定値を上回っているときには絶対角度が所定値になるようにアクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段とを備える。
第1の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置では、ブームの作動開始後、相対角レベリング制御(相対角度差が所定値になるようにアクチュエータを作動させる制御)の割合の強い制御から次第に絶対角レベリング制御(絶対角度が所定値になるようにアクチュエータをさせる制御)の割合の強い制御へ移行させるようにすることができるので、ブームの姿勢変化に対する作業台のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能である。また、このような構成ではブームの作動開始直後において相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御とが交互に入れ替わるようなことはないので、ブームの作動開始直後に発生しがちな作業台の揺れを防止することもできる。
第2の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置は、ブーム操作手段の操作開始時は(計測されたブーム操作手段の操作継続時間が所定時間に達するまでは)相対角レベリング制御が行われ、ブーム操作手段の操作開始から所定時間が経過した後は(計測されたブーム操作手段の操作継続時間が所定時間に達した後は)、絶対角レベリング制御が行われるようになっている。これは、相対角度差に乗ぜられる比率をα、絶対角度に乗ぜられる比率をβとしたときに、上記第1の本発明に係るレベリング制御装置において、ブーム操作手段の操作継続時間が所定時間に達するまではα=100%,β=0%、ブーム操作手段の操作継続時間が上記所定時間に達した後はα=0%,β=100%となるようにすることにより実現できるので、第1の本発明に係るレベリング装置の効果を得つつも制御プログラムを簡単にでき、コストの低減を図ることができる。
第3の本発明に係るブーム式高所作業車のレベリング装置では、ブームの作動中は基本的には相対角レベリング制御が行われ、何らかの原因により作業台が水平面に対して大きく傾いたときのみ絶対角レベリング制御が行われるようになっているので、ブームの姿勢変化に対する作業台のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能である。また、このような構成ではブームの作動開始直後において相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御とが交互に入れ替わるようなことはないので、ブームの作動開始直後に発生しがちな作業台の揺れを防止することもできる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図2は本発明に係る作業台のレベリング装置を備えたブーム式高所作業車1を示している。このブーム式高所作業車1はタイヤ車輪11,11,…を備えて運転キャビン12から運転操作が可能なトラック式の走行体10と、走行体10上に設けられた旋回台20と、この旋回台20から上方に延びて設けられた支柱21の上部にフートピン22により上下に揺動自在に取り付けられた伸縮式のブーム30と、このブーム30の先端部に取り付けられた作業者搭乗用の作業台40とを有して構成されている。
旋回台20は走行体10の後部に上下軸まわり360度回動自在に取り付けられており、走行体10内に設けられたブーム旋回モータ53を油圧駆動することにより水平旋回作動させることができる。ブーム30は基端ブーム30a、中間ブーム30b及び先端ブーム30cが入れ子式に組み立てられた構成となっており、内蔵されたブーム伸縮シリンダ52を油圧駆動することにより長手方向(軸方向)に伸縮作動させることができる。また、ブーム30は基端ブーム30aと支柱21との間に跨設されたブーム起伏シリンダ51を油圧駆動することにより上下に起伏作動させることができる。
先端ブーム30cの先端部には垂直ポスト31が上方に延びて設けられており、この垂直ポスト31の上端部には作業台支持プレート32が設けられている。垂直ポスト31はその下端部が先端ブーム30cに枢結されて上下に揺動自在になっており、作業台支持プレート32はレベリングシリンダ55を介して先端ブーム30cに連結されている。このため垂直ポスト31はレベリングシリンダ55を油圧駆動してこれを伸縮作動させることにより上下に揺動させることができ、ブーム30の起伏姿勢の如何によらず垂直ポスト31を常に垂直姿勢に保持することが可能である。
作業台40は作業台支持プレート32の上面側に上下軸まわり回動自在に取り付けられており、垂直ポスト31をレベリングシリンダ55の伸縮作動により常時垂直姿勢に保持することにより、作業台40の床面を常にほぼ水平な姿勢に保つことが可能である。また、作業台40は作業台40自身に設けられた作業台旋回モータ54を油圧駆動することにより作業台支持プレート32の上面側において水平旋回させることが可能である。
走行体10の前後左右各箇所には作業中の走行体10を安定状態に支持するためのアウトリガジャッキ13,13,…が設けられている。各アウトリガジャッキ13は走行体10に垂設されたアウタージャッキ(シリンダチューブ)13aと、このアウタージャッキ13a内に設けられて軸方向(上下方向)に移動自在なインナージャッキ(ピストンロッド)13bと、インナージャッキ13bの下端部に揺動自在に取り付けられたジャッキパッド13cとを有して構成されており、インナージャッキ13bを下方に移動させ、ジャッキパッド13cを地面に接地させて突っ張らせることにより走行体10を持ち上げ支持することができるとともに、インナージャッキ13bを上方に移動させることで格納状態にすることができる。これらアウトリガジャッキ13,13,…の作動操作は走行体10の後部に備えられたジャッキ操作レバー14の操作により行うことができる。
作業台40上にはブーム操作レバー41及び作業台旋回操作レバー42が設けられている。ブーム操作レバー41は中立位置から前後左右方向への傾動操作及び軸まわり左右方向捻り操作が可能であり、その前後方向操作に応じてブーム起伏シリンダ51を伸縮させるブーム起伏操作信号を出力し、左右方向操作に応じてブーム伸縮シリンダ52を伸縮させるブーム伸縮操作信号を出力し、軸まわり左右方向捻り操作によりブーム旋回モータ53を回転させるブーム旋回操作信号を出力する。また、作業台旋回操作レバー42は中立位置から左右方向への傾動操作が可能であり、その左右方向傾動操作に応じて作業台旋回モータ54を回転させる作業台旋回操作信号を出力する。
上記ブーム操作レバー41の操作により出力された各操作信号(ブーム起伏操作信号、ブーム伸縮操作信号及びブーム旋回操作信号)は、図3に示すように、走行体10上に設けられたコントローラ60に入力される。コントローラ60は入力されたブーム起伏操作操作信号に基づいてブーム起伏シリンダ51に対応する制御バルブV1を電磁駆動し、入力されたブーム伸縮操作信号に基づいてブーム伸縮シリンダ52に対応する制御バルブV2を電磁駆動し、入力されたブーム旋回操作信号に基づいてブーム旋回モータ53に対応する制御バルブV3を電磁駆動する。また、作業台旋回操作レバー42の操作により出力された作業台旋回操作信号に基づいて作業台旋回モータ54に対応する制御バルブV4を電磁駆動する。
走行体内10にはエンジンや電動モータ等(図示せず)により駆動される油圧ポンプPが設けられており、この油圧ポンプPより吐出される作動油は上記制御バルブV1,V2,V3,V4経由でブーム起伏シリンダ51、ブーム伸縮シリンダ52、ブーム旋回モータ53、作業台旋回モータ54に供給されるようになっている。ここでコントローラ60が制御バルブV1,V2,V3,V4の各スプール(図示せず)をブーム操作レバー41或いは作業台旋回操作レバー42の操作に応じて電磁駆動すると、これによりブーム起伏シリンダ51、ブーム伸縮シリンダ52、ブーム旋回モータ53、作業台旋回モータ54に供給される作動油の方向及び流量が制御されるので、これら油圧アクチュエータは各操作レバー41,42の操作方向に対応した方向に、またその操作量に応じた作動速度で作動する。
また、油圧ポンプPより吐出される作動油は制御バルブV5経由でレベリングシリンダ55にも供給されるようになっている(図3参照)。ここで、コントローラ60が制御バルブV5のスプールを電磁駆動すると、これに応じてレベリングシリンダ55に供給される作動油の方向及び流量が制御される。すなわち、コントローラ60は出力する制御信号により、レベリングシリンダ55の作動(伸縮)方向と作動速度とを任意にコントロールすることが可能である。なお、このコントローラ60によるレベリングシリンダ55の伸縮作動制御は、ブーム30が起伏或いは伸縮作動したとき、作業台40の床面の水平姿勢を保つようにするために行われる、
ブーム式高所作業車1は上記構成を有するため、作業台40に搭乗した作業者はブーム操作レバー41を操作することによりブーム起伏シリンダ51、ブーム伸縮シリンダ52、ブーム旋回モータ53を作動させてブーム30を起伏、伸縮、旋回させることができ、作業台旋回操作レバー42を操作することにより作業台旋回モータ54を作動させて作業台40を垂直ポスト31まわりに水平旋回させることができる。このため作業台40上の作業者は、自らのレバー操作により、作業台40を所望に移動させて任意の位置での作業を行うことが可能である。
また、図2に示すように、ブーム30内には、ブーム起伏シリンダ51の伸長量等からブーム30(基端ブーム30a)が走行体10に対してなす角度(すなわちブーム30の起伏角度)θ1(図4参照)を検出する起伏角度検出器71と、ブーム伸縮シリンダ52の伸長量等からブーム30の長さを検出する長さ検出器72とが設けられており、走行体10内には旋回台20の走行体に対する位置等から旋回台20の旋回角度(すなわちブーム30の旋回角度)を検出する旋回角度検出器73が設けられている。また、垂直ポスト31の根元部にはレベリングシリンダ55の伸長量等から作業台40がブーム30(先端ブーム30c)に対してなす角度θ2(図4参照)を検出する作業台角度検出器74が設けられており、作業台40内には作業台40(の床面)が水平面に対してなす角度φ(図4参照)を検出する振り子式の絶対角度検出器76が設けられている。上記起伏角度検出器71、長さ検出器72、旋回角度検出器73、作業台角度検出器74及び絶対角度検出器76により検出された各情報はコントローラ60に入力されるようになっており、ここにおいて作業台40の走行体10に対する位置等を算出し、或いは後述する作業台40のレベリング(水平取り)制御のレベリングシリンダ55への制御出力を行うようになっている。なお、絶対角度検出器76により検出される上記角度φは、走行体10の姿勢やブーム30の撓みの如何によらず、作業台40(の床面)の水平面を基準とした絶対的な傾き角として得られるので、以下の説明においてはこの角度φを「絶対角度」と称することにする。また、上記ブーム30が走行体10に対してなす角度や作業台40がブーム30に対してなす角度の検出は、シリンダの伸長量から間接的にでなく、ポテンショメータ等により直接検出するようにしてもよい。
図1に示すように、コントローラ60は相対角度差算出部61及びレベリングシリンダ制御部62を有している。相対角度差算出部61には起伏角度検出器71により検出された上記角度θ1と作業台角度検出器74により検出された上記角度θ2とが入力され、相対角度差算出部61はこれら両角θ1,θ2から演算θ=θ2−θ1を行って角度θを算出する。これら起伏角度検出器71、作業台角度検出器74及びコントローラ60の相対角度差算出部61(以下、これらをまとめて相対角度差検出器75と称する)において検出される(求められる)上記角度θは、作業台40(の床面)が走行体10に対してなす角度、すなわち作業台40(の床面)が走行体10を基準とした相対的な傾き角として得られるので、以下の説明においてはこの角度θを「相対角度差」と称することにする。また、レベリングシリンダ制御部62には、上記相対角度差検出器75において検出された相対角度差θのほか、絶対角度検出器76により検出された絶対角度φと、ブーム操作レバー41の操作により出力されたブーム操作信号(ブーム起伏操作信号及びブーム伸縮操作信号)とが入力される。
走行体10が傾斜のない水平な地面上にある場合、ブーム30の姿勢によらず作業台40を常時水平姿勢に保つためには、図4からも分かるように、相対角度差θ(=θ2−θ1)が所定値(ここでは零とする)になるようにレベリングシリンダ55を伸縮作動させる制御、すなわち相対角レベリング制御を行うか、或いは絶対角度φが所定値(ここでは零とする)になるようにレベリングシリンダ55を伸縮作動させる制御、すなわち絶対角レベリング制御を行えばよい。相対角レベリング制御ではθ1,θ2の検出が即時にできるため相対角度差θが求められるのが速く、したがってブームの姿勢変化に対する作業台40のレベリング追従性がよいという利点があるが、ブーム30の伸長量が大きくブーム30全体に下方撓みが生じているような場合には、相対角度差θを零に収斂させたとしても実際の作業台40の床面は水平面から若干傾いた姿勢になってしまう欠点がある。一方、絶対角レベリング制御では絶対角度検出器76が前述のように振り子式であるため角度(絶対角度)φの検出に或る程度時間がかかり、レベリング追従性がやや鈍いという欠点はあるものの、走行体10が傾斜していたりブーム30に下方撓みが生じていたりした場合でも、最終的には必ず作業台40を完全な水平姿勢にすることができるという利点がある。以下に述べる本ブーム式高所作業車1に備えられた作業台40のレベリング装置では、これら相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御それぞれの利点を生かしたレベリング制御を行おうとするものである。
先ず、図1及び図5〜図7を用いて本ブーム式高所作業車1に備えられた作業台40のレベリング装置の第1実施形態を示す。図5はコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62(図1参照)が行う制御フローである。この制御はターミナルT1から制御を始めてターミナルT2へ抜ける制御をくり返し行うものであるが、コントローラ60のレベリングシリンダ制御部62は、先ず相対角度差検出器75により検出された相対角度差θと絶対角度検出器76により検出された絶対角度φとを読み取った後(ステップS11,S12)、ブーム操作レバー41の操作により出力されるブーム操作信号の出力の有無により、現時点においてブーム30の操作入力がなされているか否かの判断を行う(ステップS13)。そして、このステップS13においてブーム30の操作入力がなされていないと判断した場合には、現時点における積算操作時間をリセットして(ステップS18)フローを抜け、ブーム30の操作入力がなされていると判断した場合には、それまでの積算操作時間に、タイマー63により計測されるブーム30の操作時間を加算する(ステップS14)。
ステップS14においてそれまでの積算操作時間にブーム30の操作時間を加算したら、その加算後の積算操作時間(すなわちブーム操作レバー41の操作継続時間)に応じて定められる所定の比率を相対角度差θと絶対角度φとに乗じるとともに、その比率が乗じられた相対角度差θと絶対角度φの和をとった角度を誤差(誤差角)γとして算出する。具体的には、加算後の積算操作時間、すなわち上記タイマー63により計測されたブーム操作レバー41の操作継続時間に応じて定められる比率(係数)α,βを別途設けたデータ記憶部(ROM)より読み出すとともに(ステップS15)、これら比率α,βを用いて、式γ=(θ・α+φ・β)/(α+β)により得られる角度を誤差γとして算出する(ステップS16)。ここで、上記両比率α,βは積算操作時間が小さいうち(すなわちブーム30の作動開始後初期のうち)はαの値がβの値よりも大きく、時間の経過とともにαの値が初期値よりも減少し、βの値が初期値よりも増大するように設定される(後述する図6の説明参照)。
ステップS16において誤差γを求めたら、コントローラ60のレベリングシリンダ制御部62は上記誤差γが所定値(ここでは零とする)になるように、制御バルブV5に制御信号を出力してこれを電磁駆動し、レベリングシリンダ55の伸縮作動制御を行う(ステップS17)。なお、コントローラ60のレベリングシリンダ制御部62が誤差γに応じて出力する制御出力(制御バルブV5のスプールを駆動する駆動信号)は例えば図7の通りであり、誤差γの値の絶対値が大きくなる程大きくなる、すなわち、誤差γの値の絶対値が大きくなる程レベリングシリンダ55の作動速度は大きくなるようになっている。
この制御においては、ブーム操作レバー41の非操作状態が維持されているときにはステップS13からフローを抜けるためレベリングシリンダ55の作動は行われないが、それまで非操作状態にあったブーム操作レバー41を操作してブーム30を起伏或いは伸縮作動させると、ステップS13からステップS14→S15→S16→S17と進んでレベリングシリンダ55の作動(作業台40のレベリング制御)が行われる。そして、ブーム操作レバー41が操作状態から元に戻されると、ステップS13からフローを抜けてレベリングシリンダ55の作動を停止させるとともに積算操作時間をリセットし(ステップS18)、次にブーム操作レバー41の操作が行われたときのレベリング制御に備える。
図6(A),(B),(C)は上記比率α,βの設定例である。図6(A)は、ブーム操作レバー41の操作継続時間T(積算操作時間)が所定時間T0に達するまではα=100%,β=0%が設定され、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達した後はα=0%,β=100%が設定されるようにした例である。この例では、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達するまではγ=θとなることからも分かるように相対角レベリング制御が行われ、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達した後はγ=φとなることからも分かるように絶対角レベリング制御が行われる。
図6(B)は、ブーム操作レバー41の操作継続時間TがT=0であるとき(すなわちブーム操作レバー41の操作開始直後)にはα=100%,β=0%が設定され、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが増大するに連れてαは減少し、βは増大してαは0%に、βは100%に漸近するように(但し、常にα+β=100%)した例である。図6(A)ではブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達したときに相対角レベリング制御から絶対角レベリング制御に切り換わるため、相対角レベリング制御の終了時(ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達したとき)において絶対角度φの値(絶対値)が大きい場合にはレベリングシリンダ55の作動速度は急激に大きくなり、作業台40上の作業者に不安定感を感じさせるおそれがあるが、図6(B)では相対角レベリング制御から絶対角レベリング制御に徐々に移行する制御となるため、このような不都合は生じない。
図6(C)は、ブーム操作レバー41の操作継続時間TがT=0であるとき(ブーム操レバー41の操作開始直後)にはαが50%<α<100%の範囲内の値に設定されるとともにβが0%<β<50%の範囲内の値に設定され、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが増大するに連れてαが0%<α<50%の範囲内の値に漸近するとともにβが50%<β<100%の範囲内の値に漸近するように(但し、常にα+β=100%)した例である(図6(C)では、αは90%→40%、βは10%→60%)。この例では、ブーム30の作動開始から十分に時間が経過した後も完全に絶対角レベリング制御に移行するわけではないので、ブーム30の姿勢変化に対する作業台40のレベリング追従性に優れたものとなる(但し、ブーム30の作動停止後において作業台40(の床面)は水平姿勢から若干傾くことになる)。
このように第1実施形態に係るレベリング制御では、ブーム操作レバー41の操作があったとき、コントローラ60の相対角度差算出部61により算出された相対角度差θ及び絶対角度検出器76により検出された絶対角度φに、タイマー63により計測されたブーム操作レバー41の操作継続時間Tに応じて各々定められた比率α,βをそれぞれに乗じて得られた角度の和(誤差γ)が所定値(零)になるようにレベリングシリンダ55を作動させる制御を行うようになっているので、ブーム30の作動開始後、相対角レベリング制御の割合の強い制御から次第に絶対角レベリング制御の割合の強い制御へ移行させるようにすることができる。このため、ブーム30の姿勢変化に対する作業台40のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能である。また、このような構成ではブーム30の作動開始直後において相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御とが交互に入れ替わるようなことはないので、ブーム30の作動開始直後に発生しがちな作業台40の揺れを防止することもできる。
ここで、上記図6(A)において示したように、ブーム操作レバー41の操作継続時間T(積算操作時間)が所定時間T0に達するまではα=100%,β=0%が設定され、ブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達した後はα=0%,β=100%が設定されるようにすれば、ブーム操作レバー41の操作開始時は(計測されたブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達するまでは)相対角レベリング制御(相対角度差θが零になるようにレベリングシリンダ55を作動させる制御)が行われ、ブーム操作レバー41の操作開始から所定時間が経過した後は(計測されたブーム操作レバー41の操作継続時間Tが所定時間T0に達した後は)、絶対角レベリング制御(絶対角度φが零になるようにレベリングシリンダ55を作動させる制御)が行われるようにすることができる。このような構成では、上記効果を得つつも制御プログラムを簡単にできるので、コストの低減を図ることができる。
次に、図1及び図8を用いて本ブーム式高所作業車1に備えられた作業台40のレベリング装置の第2実施形態を示す。図8はコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62(図1参照)が行う制御フローである。この制御はターミナルT1から制御を始めてターミナルT2へ抜ける制御をくり返し行うものであるが、コントローラ60のレベリングシリンダ制御部62は、先ず相対角度差検出器75により検出された相対角度差θと絶対角度検出器76により検出された絶対角度φとを読み取った後(ステップS21,S22)、ブーム操作レバー41の操作により出力されるブーム操作信号の出力の有無により、現時点においてブーム30の操作入力がなされているか否かの判断を行う(ステップS23)。そして、このステップS23においてブーム30の操作入力がなされていると判断した場合には、別途設けられたオフディレータイマーをセット状態にする(ステップS24)。なお、このオフディレータイマーは、ブーム操作レバー41の操作入力が取り去られたとき(ブーム操作レバー41が操作状態から元に戻されたとき)に時間計測がスタートし、予め設定された一定時間が経過した後にオフとなるタイマーである。
ステップS24においてオフディレータイマーがセット状態にされたら、検出された相対角度差θを誤差γとし(ステップS25)、この誤差γ(=θ)が零になるように(すなわち、相対角度差検出器75により検出される相対角度差θの値が零になるように)、制御バルブV5に制御信号を出力してこれを電磁駆動し、レベリングシリンダ55の伸縮作動制御を行う(ステップS26)。なお、ここでコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62が誤差γに応じて出力する制御出力は第1実施形態の場合と同様である。
一方、上記ステップS23においてブーム30の操作入力がなされていないと判断した場合には(このとき上述のように、オフディレータイマーは時間計測を開始する)、検出された絶対角度φを誤差γとしたうえで(ステップS28)、計測を始めたオフディレータイマーが現在オフディレー中(時間計測中)であるか否かを判断する(ステップS29)。そして、オフディレータイマーが現在オフディレー中であると判断した場合にはステップS26に入り、誤差γ(=φ)が零になるように(すなわち、絶対角度検出器76により検出される絶対角度φの値が零になるように)、制御バルブV5に制御信号を出力してこれを電磁駆動し、レベリングシリンダ55の伸縮作動制御を行う。また、ステップS29においてオフディレータイマーがオフディレー中でなかったと判断した場合にはフローを抜ける(レベリングシリンダ55の作動を停止させる)。
この制御においては、ブーム操作レバー41の非操作状態が維持されているときにはステップS23からステップS28に進んで絶対角レベリング制御に入るものの、オフディレータイマーがセットされることはないためそのままフローを抜け、レベリングシリンダ55の作動は行われないが、それまで非操作状態にあったブーム操作レバー41を操作してブーム30を起伏或いは伸縮作動させると、ステップS23からステップS24→S25→S26と進んで相対角レベリング制御が行われる。そして、ブーム操作レバー41が操作状態から元に戻されると、ステップS23からステップS28に進んで絶対角レベリング制御を一定時間(オフディレータイマーが切れるまで)継続して行う。
このように第2実施形態に係るレベリング制御では、ブーム操作レバー41の操作が行われている間は相対角度差θを誤差γとしてこの誤差γが零になるように(相対角度差検出器75により検出される相対角度差θの値が零になるように)レベリングシリンダ55を作動させる制御を行い、ブーム操作レバー41の操作が終了したときは、その終了時から一定時間、絶対角度φを誤差γとしてこの誤差γが零になるように(絶対角度検出器76により検出される絶対角度φの値が零になるように)レベリングシリンダ55を作動させる制御を行うようになっているので、ブーム30の作動中には専ら相対角レベリング制御が行われ、ブーム30の作動停止後には一定時間専ら絶対角レベリング制御が行われる。このため、ブーム30の姿勢変化に対する作業台40のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能である。また、このような構成はブーム30の作動開始直後において相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御とが交互に入れ替わるようなことはないので、ブーム30の作動開始直後に発生しがちな作業台の揺れを防止することもできる。
図9はこの第2実施形態の変形例を示すフローである。この第2実施形態の変形例では、第2実施形態におけるフローのステップS23とステップS28との間に、検出された絶対角度φの大きさ(絶対値)が予め定めた所定の閾値φ0を上回っているか否かの判断を行うステップS27が挿入されている。そして、絶対角度φの大きさが閾値φ0以下であると判断した場合にはフローを抜け、検出された絶対角度φの大きさが閾値φ0を上回っていると判断した場合には、ステップS28に進むようになっている。このような制御では、ブーム操作レバー41の操作終了時において、検出された絶対角度φが予め定めた閾値φ0以下である場合には絶対角レベリング制御は行われないので、上述の第2実施形態における効果に加え、ブーム操作レバー41の操作終了後において生じ得る不必要な作業台40の揺れの発生を防止することができる。
次に、図1及び図10を用いて本ブーム式高所作業車1に備えられた作業台40のレベリング装置の第3実施形態を示す。図10はコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62(図1参照)が行う制御フローである。この制御はターミナルT1から制御を始めてターミナルT2へ抜ける制御をくり返し行うものであるが、コントローラ60のレベリングシリンダ制御部62は、先ず相対角度差検出器75により検出された相対角度差θと絶対角度検出器76により検出された絶対角度φとを読み取った後(ステップS31,S32)、ブーム操作レバー41の操作により出力されるブーム操作信号の出力の有無により、現時点においてブーム30の操作入力がなされているか否かの判断を行う(ステップS33)。そして、このステップS33においてブーム30の操作入力がなされていないと判断した場合にはフローを抜け、ステップS33においてブーム30の操作入力がなされていると判断した場合には、検出された絶対角度φの大きさ(絶対値)が予め定めた閾値φ0を上回っているか否かの判断を行う(ステップS34)。
ステップS34において絶対角度φの大きさが閾値φ0以下であると判断した場合には、検出された相対角度差θを誤差γとし(ステップS35)、この誤差γ(=θ)が零になるように(すなわち、相対角度差検出器75により検出される相対角度差θの値が零になるように)、制御バルブV5に制御信号を出力してこれを電磁駆動し、レベリングシリンダ55の伸縮作動制御を行う(ステップS36)。一方、ステップS34において絶対角度φの大きさが閾値φ0を上回っていると判断した場合には、検出された絶対角度φを誤差γとし(ステップS37)、この誤差γ(=φ)が零になるように(すなわち、絶対角度検出器76により検出される絶対角度φの値が零になるように)、制御バルブV5に制御信号を出力してこれを電磁駆動し、レベリングシリンダ55の伸縮作動制御を行う(ステップS36)。なお、ここでコントローラ60のレベリングシリンダ制御部62が誤差γに応じて出力する制御出力は第1実施形態の場合と同様である。
この制御においては、ブーム操作レバー41の非操作状態が維持されているときにはステップS33からそのままフローを抜けるためレベリングシリンダ55の作動は行われないが、それまで非操作状態にあったブーム操作レバー41を操作してブーム30を起伏或いは伸縮作動させると、現時点での絶対角度φの大きさが予め定めた閾値φ0を上回っているか否かが判断され、絶対角度φの大きさが閾値φ0以下であるときにはステップS34からステップS35→S36と進んで相対角レベリング制御が行われる。また、絶対角度φの大きさが閾値φ0を上回っているときには、ステップS34からステップS37→S36と進んで絶対角レベリング制御が行われる。そして、ブーム操作レバー41が操作状態から元に戻されると、ステップS33からフローを抜けてレベリングシリンダ55の作動が終了する。
このように第3実施形態に係るレベリング制御では、ブーム操作レバー41の操作が行われている間、絶対角度φの大きさが予め定めた所定値(閾値φ0)以下であるときには相対角度差θを誤差γとしてこの誤差γが零になるように(相対角度差検出器75により検出される相対角度差θの値が零になるように)レベリングシリンダ55を作動させる制御を行い、絶対角度φの大きさが上記所定値を上回っているときには絶対角度φを誤差γとしてこの誤差γが零になるように(絶対角度検出器76により検出される絶対角度φの値が零になるように)レベリングシリンダ55を作動させる制御を行うようになっているので、ブーム30の作動中は基本的には相対角レベリング制御が行われ、何らかの原因により作業台40が水平面に対して大きく傾いたときのみ絶対角レベリング制御が行われる。このため、ブーム30の姿勢変化に対する作業台40のレベリング追従性と十分な平衡度の確保との両立を図ることが可能である。また、このような構成ではブーム30の作動開始直後において相対角レベリング制御と絶対角レベリング制御とが交互に入れ替わるようなことはないので、ブーム30の作動開始直後に発生しがちな作業台40の揺れを防止することもできる。
また、上述の第1〜第3実施形態に係るレベリング制御においては、絶対角レベリング制御が行われている間、相対角度差検出器75により検出される相対角度差θのデータを更新保存しておき、その後、相対角レベリング制御(第1実施形態では相対角レベリング制御の割合の強いレベリング制御)を行う際に、その前に行われていた絶対角レベリング制御(第1実施形態では絶対角レベリング制御の割合の強いレベリング制御)の終了時における相対角度差θを初期の誤差γとするようにしてもしてもよい。このようにすれば、絶対角レベリング制御から相対角レベリング制御への切り換え時に、大きな誤差γ(=θ)が検出されてレベリングシリンダ55の作動速度が急激に大きくなり、作業台40上の作業者に不安定感を感じさせるような事態を防止することができる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、上述の各実施形態において示したレベリング制御はそれぞれブーム式高所作業車の機種ごとに単独で用いられるようにしてもよいが、複数の実施形態に係るレベリング制御が、一つのブーム式高所作業車において、ブームの作動状態や作業台の位置等に応じて自動的に切り換えられる構成としてもよい。
また、本発明が適用されるブーム式高所作業車の走行体は、上述の実施形態ではタイヤ車輪により走行するものであったが、これは一例であり、その他の走行装置(例えばクローラ装置)により走行するものであってもよい。また、道路のみならず軌道上をも走行可能な軌陸両用タイプの走行体であってもよい。
本発明に係る作業台のレベリング装置の構成を示すブロック図である。 上記作業台のレベリング装置を備えたブーム式高所作業車の側面図である。 上記ブーム式高所作業車のブーム作動に関する制御系統を示すブロック図である。 基端ブームが走行体に対してなす角度θ1、先端ブームが作業台の床面に対してなす角度θ2及び作業台の床面が水平面に対してなす角度φを示す上記ブーム式高所作業車の側面図である。 上記ブーム式高所作業車に備えられたレベリング装置の第1実施形態を示す制御フローである。 (A),(B),(C)とも、第1実施形態に係るレベリング制御において用いられる比率α,βの設定例である。 コントローラのレベリングシリンダ制御部が誤差γに応じて出力する制御出力の一例を示すグラフである。 上記ブーム式高所作業車に備えられたレベリング装置の第2実施形態を示す制御フローである。 上記ブーム式高所作業車に備えられたレベリング装置の第2実施形態の変形例を示す制御フローである。 上記本ブーム式高所作業車に備えられたレベリング装置の第3実施形態を示す制御フローである。
符号の説明
1 ブーム式高所作業車
10 走行体
30 ブーム
40 作業台
41 ブーム操作レバー(ブーム操作手段)
51 ブーム起伏シリンダ(ブーム作動手段)
52 ブーム伸縮シリンダ(ブーム作動手段)
55 レベリングシリンダ(アクチュエータ)
60 コントローラ(ブーム作動手段、アクチュエータ制御手段)
61 相対角度差算出部(演算手段)
62 レベリングシリンダ制御部(アクチュエータ制御手段)
63 タイマー(時間計測手段)
71 起伏角度検出器(ブーム起伏角度検出手段)
74 作業台角度検出器(作業台角度検出手段)
75 相対角度差検出器(相対角度差検出手段)
76 絶対角度検出器(絶対角度検出手段)
θ 相対角度差
φ 絶対角度
γ 誤差

Claims (3)

  1. 走行体と、
    前記走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、
    前記ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、
    前記ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段と、
    前記ブーム操作手段の操作に応じて前記ブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段と、
    前記作業台を上下に揺動させるアクチュエータと、
    前記ブームが前記走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段と、
    前記作業台が前記ブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段と、
    前記作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段と、
    前記作業台角度検出手段の検出角度と前記ブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段と、
    前記ブーム操作手段の操作継続時間を計測する時間計測手段と、
    前記ブーム操作手段の操作があったとき、前記演算手段により算出された前記相対角度差及び前記絶対角度検出手段により検出された前記絶対角度に、前記時間計測手段により計測された前記ブーム操作手段の操作継続時間に応じて各々定められた比率をそれぞれに乗じて得られた角度の和が所定値になるように前記アクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とするブーム式高所作業車のレベリング装置。
  2. 走行体と、
    前記走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、
    前記ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、
    前記ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段と、
    前記ブーム操作手段の操作に応じて前記ブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段と、
    前記作業台を上下に揺動させるアクチュエータと、
    前記ブームが前記走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段と、
    前記作業台が前記ブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段と、
    前記作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段と、
    前記作業台角度検出手段の検出角度と前記ブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段と、
    前記ブーム操作手段が操作状態から非操作状態になったときに時間計測を開始する時間計測手段と、
    前記ブーム操作手段の操作が行われている間、前記演算手段により算出された前記相対角度差が所定値になるように前記アクチュエータを作動させ、前記ブーム操作手段が操作状態から非操作状態になり前記時間計測手段により計測された時間が所定時間に達するまでは、前記絶対角度検出手段により検出された前記絶対角度が所定値になるように前記アクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とするブーム式高所作業車のレベリング装置。
  3. 走行体と、
    前記走行体上に起伏、伸縮動自在に設けられたブームと、
    前記ブームの先端部に上下に揺動自在に取り付けられた作業台と、
    前記ブームの起伏、伸縮作動指令を行うブーム操作手段と、
    前記ブーム操作手段の操作に応じて前記ブームを起伏、伸縮作動させるブーム作動手段と、
    前記作業台を上下に揺動させるアクチュエータと、
    前記ブームが前記走行体に対してなす角度を検出するブーム起伏角度検出手段と、
    前記作業台が前記ブームに対してなす角度を検出する作業台角度検出手段と、
    前記作業台が水平面に対してなす絶対角度を検出する絶対角度検出手段と、
    前記作業台角度検出手段の検出角度と前記ブーム起伏角度検出手段の検出角度との差である相対角度差を算出する演算手段と、
    前記ブーム操作手段の操作が行われている間、前記絶対角度検出手段により検出された前記絶対角度が設定値を上回っているか否かを判断し、前記絶対角度が前記設定値以下であるときには前記演算手段により算出された前記相対角度差が所定値になるように前記アクチュエータを作動させ前記絶対角度が前記設定値を上回っているときには前記絶対角度が所定値になるように前記アクチュエータを作動させるアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とするブーム式高所作業車のレベリング装置。
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