JP4645547B2 - 動弁装置及びこれを備えた内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車或いは自動車などにおける内燃機関において、アクセル開度に応じてバルブのリフト量、リフトタイミング及び作用角を可変制御する動弁装置に関するものである。
最近の内燃機関において、可変位相とカム切換の組合せが出始め、その後作用角及びリフト量を連続可変する3次元カムを使用する方式の動弁装置が提案されている。例えば直打式円筒タペットの頂部に接触角変化に対する追従機構を設け、3次元カムを軸方向にスライドさせることにより、バルブリフト量を無段階に可変するものがある。
この種の動弁装置において気筒あたり4つの吸排気バルブを備え、更にそれらのバルブの作動タイミングを変更する機構を持つものが開発されている。例えば吸気側のカム位相を可変制御し、排気側とのオーバラップ量をエンジン回転数に応じて変化させることで、燃焼効率を向上させるようにしている。
例えば特許文献1には3次元カムを用いた動弁装置が開示されている。また、特許文献2にはバルブリフタと立体カムとの間に、アーム部を覆うようにしてタペットガイドを設けたものが開示されている。この例ではタペットガイドがあるので、誤ってバルブリフタを傾斜させてしまうのを防止することができるようになっている。
特開2003−003811号公報 特開2004−251144号公報
特許文献2に記載の動弁装置ではボールを並設しているので、ローラータペットに対してアーム部が揺動可能である。この場合、揺動角を大きくするとローラータペットがボールの外方を覆わなくなり、そのままではボールがこぼれ落ちてしまう。これはバルブリフタを揺動支持するバルブリフタガイドから、バルブリフタが逸脱することで起こり得る。バルブリフタをシリンダヘッドに取り付けた状態ではバルブリフタはバルブリフタガイドによりバルブ進退方向以外に規制される。そして、バルブリフタの上方(バルブ進退方向におけるバルブ後退方向;バルブ閉じ方向)に位置する立体カムにより、所定以上のバルブ進退についても規制される。
しかしながら、例えば特にメンテナンス等の際にシリンダヘッドから立体カム軸を取り外したときに、バルブリフタのバルブ後退方向への規制が解除される。このため不意にバルブリフタに触ってしまうと、クランク軸(クランク軸は立体カム軸と平行である)に対してバルブリフタが斜めになり、そのままではローラータペットとアーム部との揺動角によってはバルブリフタ内のボールを脱落させてしまう可能性があった。
本発明はかかる実情に鑑み、特にボールの脱落等をなくしてこれを的確に保持し、メンテナンス性等を大幅に向上し得る動弁装置及びこれを備えた内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の動弁装置は、カム軸方向にスライド可能な立体カムを持ち、1つのカムで複数のバルブを進退させるバルブリフタを備えた動弁装置において、前記バルブリフタは少なくとも、ローラータペットとアーム部と前記ローラータペット及び前記アーム部間に介在し前記アーム部の軸方向に並設される複数のボールとを備え、前記バルブリフタのバルブステム方向への進退動のみを許容して前記アーム部を浮動支持するバルブリフタガイドをシリンダヘッドに設け、前記バルブリフタを前記バルブリフタガイドに組み付けた状態で、該バルブリフタの所定以上の進退動を禁止する規制部材を備え、前記規制部材の着脱方向を前記バルブリフタの進退動方向に対して傾斜させ、前記規制部材は略U字状に形成され、そのU字の開口部の間口寸法が少なくとも前記バルブリフタの振幅以上に設定されることを特徴とする。
また、本発明の動弁装置において、前記規制部材は、前記バルブリフタの少なくとも一方のアーム部を規制することを特徴とする。
また、本発明の動弁装置において、前記バルブリフタの進退動方向に対して、略直交方向に前記規制部材を着脱し得るようにしたことを特徴とする。
また、本発明の内燃機関は、吸気バルブ及び排気バルブにより吸排気を制御するようにした内燃機関であって、吸気側又は排気側に上記いずれかの動弁装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、この種のエンジンにおいてアクセル開度に応じてバルブリフト量及び作用角を無段階可変制御する。この場合、簡素な構成で簡単な操作により複数気筒の同調を図ることができる。
特に規制部材を有することにより、アーム部を介してバルブリフタを規制することができる。この場合、バルブリフタの進退動方向に対して傾斜する方向から規制部材を組み付けるため、規制部材の着脱の際に誤ってバルブリフタを着脱してしまうのを防止することができる。また、バルブリフタの傾斜が最も大きくなるアーム部を規制するようにしているので、効果的に傾斜を防ぐことができる。カムの取外し状態において不意にバルブリフタに触ることによりバルブリフタの過度の傾斜を防止し、これによりバルブリフタ内のボールの脱落を確実に防ぐことが可能になる。
以下、図面に基づき、本発明による動弁装置及びこれを備えた内燃機関の好適な実施の形態を説明する。
本発明による動弁装置は、自動二輪車或いは四輪自動車に搭載される各種のガソリンエンジンに対して有効に適用可能であり、この実施形態では例えば図1に示すように自動二輪車のエンジンの例とする。
ここで先ず、本実施形態に係る自動二輪車100の全体構成を説明する。図1において鋼製或いはアルミニウム合金材でなる車体フレーム101の前部には、ステアリングヘッドパイプ102によって左右に回動可能に支持された左右2本のフロントフォーク103が設けられる。フロントフォーク103の上端にはハンドルバー104が固定され、ハンドルバー104の両端にグリップ105を有する。フロントフォーク103の下部には前輪106が回転可能に支持されると共に、前輪106上部を覆うようにフロントフェンダ107が固定される。前輪106は、前輪106と一体回転するブレーキディスク108を有している。
車体フレーム101の後部にはスイングアーム109が揺動可能に設けられると共に、車体フレーム101とスイングアーム109の間にリヤショックアブソーバ110が装架される。スイングアーム109の後端には後輪111が回転可能に支持され、後輪111はチェーン112が巻回されたドリブンスプロケット113を介して、回転駆動されるようになっている。
車体フレーム101に搭載されたエンジンユニット1(実線部)には、エアクリーナ114に結合する吸気管115から混合気が供給されると共に、燃焼後の排気ガスが排気管116を通って排気される。エアクリーナ114は容量確保のためにエンジンユニット1の後方、かつ燃料タンク117及びシート118の下方にある大きなスペース内に設置される。そのため吸気管115はエンジンユニット1の後部側に結合させ、排気管116はエンジンユニット1の前部側に結合される。また、エンジンユニット1の上方には、燃料タンク117が搭載され、燃料タンク117の後方にシート118及びシートカウル119が連設される。
ここで、エンジンユニット1におけるシリンダヘッド2乃至シリンダベッドカバー2aの所定部位には、後述するアクセルモータ44が装着される。アクセルモータ44は、例えばシリンダベッドカバー2aの側部に突設されるが、燃料タンク117やその他エンジン周辺の部品もしくは部材と相互に干渉しないように配置される。
更に図1において、120はヘッドランプ、121はスピードメータ、タコメータ或いは各種インジケータランプ等を含むメータユニット、122はステー123を介してハンドルバー104に支持されるバックミラーである。また、車体フレーム101の下部にはメインスタンド124が揺動自在に取付けられ、後輪111を接地させたり地面から浮かせたりできる。車体フレーム101は、前部に設けたヘッドパイプ102から後斜め下方へ向けて延設され、エンジンユニット1の下方を包むように湾曲した後、スイングアーム109の軸支部であるピボット109aを形成してタンクレール101a及びシートレール101bに連結している。
この車体フレーム101には、フロントフェンダ107との干渉を避けるべく車体フレームと平行にラジエータ125が設けられると共に、このラジエータ125から車体フレーム101に沿って冷却水ホース126が配設され、排気管116と干渉することなくエンジンユニット1に連通している。
次に、図2はこの実施形態における動弁装置を示す平面図、図3は図2のA−A線に沿う断面図、図4は図3のB−B線に沿う断面図である。内燃機関であるエンジンユニット1のシリンダ内でピストンが上下に往復動すると共に、ピストンの上部に配置されたシリンダヘッド2内に動弁装置が収容される。本実施形態で説明するエンジンユニット1は例えば並列2気筒(車幅方向)エンジンであって、各気筒において吸気側(IN)及び排気側(EX)にそれぞれ2つのバルブを有する。
本実施形態の動弁装置は、吸気側においてカム/カムシャフトユニット10と、カム/カムシャフトユニット10の下側に配置されるバルブリフタユニット(もしくはタペットユニット)20と、吸気制御するバルブユニット30とを含む。また、排気側においてカム/カムシャフトユニット10EXと、カム/カムシャフトユニット10の下側に配置されるタペットユニット20EXと、排気制御するバルブユニット30EXとを含む。
更に、アクセル開度に応じてカム/カムシャフトユニット10,10EXのカム13,13EXを変位させるアクセルシャフトユニット40を含むが、この実施形態では吸気側のカム/カムシャフトユニット10と排気側のカム/カムシャフトユニット10EXとの間に配置され、吸気側及び排気側で共用される。また、2気筒に対して単一のアクセルシャフトが使用される。
吸気側のカム/カムシャフトユニット10において、図2に示すようにシリンダヘッド2内でベアリング12,12’を介して回転自在に支持されるカムシャフト11を備え、この例ではカムシャフト11は2気筒にまたがって延設される。カムシャフト11の一端にはスプロケット15が固着し、排気側のカムシャフト11EXの一端にも同様なスプロケット15EXが固着しており、図5に示したようにこれらのスプロケット15,15EXとクランクシャフト(図示せず)の一端に固着するドライブスプロケット3との間には、カムチェーン4が巻回装架される。なお、図5に示されるようにチェーンガイド5、チェーンテンショナ6及びテンショナアジャスタ7等を含み、これらによりカムチェーン4が適正走行するようになっている。
カムシャフト11にはその軸方向にカム13がスライド可能に装着される。この例ではカムシャフト11とカム13との間にキー14が介在し、カム13とカムシャフト11の相対回転が規制されると共に、カム13がカムシャフト11に沿って直線運動(リニアモーション)するようになっている。なお、カムシャフト11は概して中空構造を有し、その中空内部が潤滑油路となってカム13の内径部等に注油することができる。
ここで、カム13は「3次元カム」として構成され、長手方向(カムシャフト11の軸方向)に傾斜するカム面13aを有し、バルブリフト量を連続的に変化させる形状とされる。この場合、カム高さと同時にカム作用角及びリフトタイミングも変化し、即ちバルブリフト量が大きくなるのに従ってカム作用角も大きくなり、更にはバルブのリフトタイミングも変化させ得るように設定される。
なお、排気側のカム/カムシャフトユニット10EXは、図4或いは図5に示すように吸気側のカム/カムシャフトユニット10と基本構成が同様であるが、カム13EXの具体的な諸元についてはカム13と異なる。
吸気側のバルブリフタユニット20において、図4に示すように外周面が略球状面(なお、その具体的形状については後述する)とされたローラータペット21を備え、その外周面がカム13に接触する。ローラータペット21内にはアーム22が配置される。ローラータペット21の内周面は球状面とされており、この内周面とアーム22中央の大径部との間にボール24が介在する。なお、ボール24はアーム22の軸方向に並設(この例では2列)される。従って、ボール24を介してローラータペット21が回転可能に支持されると共に、アーム22が揺動可能である。アーム22がローラータペット21に対して傾いたときにも、ローラータペット21を正常回転可能とする調心機能を発揮する。
アーム22を覆うようにタペットガイド23が配置される。タペットガイド23は、正面方向(図3)から見ると逆凹形状部分を有し、図4に示すようにその両端開口からアーム22の両端部が突出する。タペットガイド23は、取付ボルト25によってシリンダヘッド2に固定される。
また、タペットガイド23にはガイド孔23a(図3参照)が形成されており、このガイド孔23aの内側にローラータペット21が配置される。ガイド孔23aはバルブステムの軸方向に沿って形成され、これによりローラータペット21がバルブステムの軸方向にのみ移動可能となる。ローラータペット21がカム13のカム面13aに押圧されることにより、バルブを進退させるバルブリフタとして機能する。アーム22の両端部には、後述するバルブユニットのタペットシムに当接する押圧部が設けられる。なお、この押圧部は図4に示されるように、アジャストスクリュ26の先端(下端)によって構成される。
排気側のタペットユニット20EXは、図6にも示されるように吸気側のタペットユニット20と基本構成が同様である。
吸気側のバルブユニット30において、図3及び図4に示されるようにバルブステム31aがバルブガイド32によってガイドされる2つの吸気バルブ31を備える。吸気バルブ31がリフトすることにより、吸気ポート33を介してエアクリーナ114(図1)から導かれる空気と吸気ポート33の下流側に配置されるインジェクタ(図示せず)から噴霧される燃料との混合気が各気筒の燃焼室に導入される。
各バルブステム31aの端部にはコッタ34を介してパルプリテーナ35が設けられ、バルブリテーナ35にはバルブシート36との間に装着されたバルブスプリング37の弾性力が作用する。更にバルブステム31aの上端が、前述したアーム22の押圧部により押圧される。
なお、排気側のバルブユニット30EXは、図3に示されるように吸気側のバルブユニット30と基本構成が同様である。
次にアクセルシャフトユニット40において、図2或いは図3に示すようにカムシャフト11及び11EX間に平行に配置されたアクセルシャフト41と、アクセルシャフト41に支持されると共にカム13,13EXに連結するアクセルフォーク42とを備える。
ここで、本実施形態では2気筒のうち一方の基準となる側の気筒に配設される基準側アクセルフォーク42Aと、他方の調整される側の気筒に配設される調整側アクセルフォーク42Bを有し、調整側アクセルフォーク42Bを調整可能とする。
アクセルシャフト41は軸方向にスライド可能に支持され、一端側で送りネジ41aを介してドリブンギヤ43(ベベルギヤ)と螺合する。ドリブンギヤ43はシリンダヘッド2に回転自在に支持され、図7のようにアクセルモータ44(図1参照)の出力軸に固着するドライブギヤ45(ベベルギヤ)と噛合する。従って、アクセルモータ44の作動でアクセルシャフト41が軸方向に所望量スライド移動させることができる。
2つのアクセルフォーク42は、アクセルシャフト41と直交方向にカムシャフト11,11EX側へ延出し、それら両側に二股状の先端部を有する。また、カム13,13EXの端部には、ベアリング46,46EXを介して回転自在にされたフォークガイド47,47EXを備える。アクセルフォーク42の二股状の各先端は、フォークガイド47,47EXの係合溝に係合する。これによりアクセルシャフト41がその軸方向にスライドするのに連動もしくは同期して、カム13,13EXがカムシャフト11,11EXに沿ってそれぞれスライドする。
上記の場合、基準側アクセルフォーク42Aは、アクセルシャフト41の所定位置に固定して設けられる一方、調整側アクセルフォーク42Bはアクセルシャフト41に対してスライド可能に設けられる。この場合、調整側アクセルフォーク42Bを位置調整する調整機構を備える。この調整機構により調整側アクセルフォーク42Bをアクセルシャフト41に沿った所定位置に位置規制し得るようになっている。
上記調整機構の具体的構成では、図2に示されるように調整側アクセルフォーク42Bの両側でアクセルシャフト41に螺合する一対のアジャストナット48及び固定用ナット49を有する。アジャストナット48によってアクセルフォーク42Bを位置決めして、固定用ナット49によって固定することでアクセルフォーク42A及びアクセルフォーク42B間の相対位置を調整することができる。
アクセルモータ44の配設側と反対側の吸気側において、図3に示したようにシリンダベッドカバー2aを利用してカムスライド量検出センサ50が搭載される。この例ではセンサとしてロータリエンコーダを用い、その回転軸50aにセンサレバー51が取り付けられる。詳細構造については省略するが、センサレバー51の先端はフォークガイド47の係合溝と摺接係合するようになっている。そして、吸気側のカム13のスライドによりセンサレバー51が揺動し、ロータリエンコーダによってその揺動角を検出し、この検出データに基づいてカムスライド量を把握するようにしている。
ここで、上記構成の動弁装置においてアクセルグリップ(もしくはアクセルペダル)を操作すると、アクセルモータ44が作動し、アクセルモータ44の出力軸の回転によってドリブンギヤ43を介してアクセルシャフト41がスライドする。各気筒において、カム13,13EXはアクセルフォーク42を介してアクセルシャフト41の動きに連動してカムシャフト11,11EXに沿ってスライドする。この実施形態では吸気側に加えて排気側においてもアクセル開度に応じてバルブリフト量及び作用角を無段階可変制御する。
このように吸排気量をアイドル回転域から全開域までコントロールし、エンジン回転数(又は車両速度)に最も適した吸排気を行うことができる。例えばエンジン低速時にはローラータペット21はカム13,13EXのカム面13a,13aEXに対してカム高さの比較的低い部位に当接する。この状態で加速、即ちアクセルを開くと、アクセルモータ44の作動によりドリブンギヤ43が回転して、アクセルシャフト41は図2の矢印X方向にスライドする。カム13,13EXはアクセルフォーク42を介してアクセルシャフト41の動きに連動してカムシャフト11,11EXに沿って同様に矢印X方向にスライドする。カム13,13EXのスライドによりローラータペット21,21EXは次第にカム高さの比較的高い部位に当接し、バルブリフト量が増大する。一方、減速時にはアクセルを戻すことで、上記とは逆の動作でバルブリフト量を減少させる。
前述したようにバルブリフタユニット20は、バルブステム31aを押圧可能なアーム22と、アーム22に対して回転可能なローラータペット21とを備え、図8(a)に示されるようにアーム22はバルブステム31aとのクリアランスを調整可能なアジャストスクリュ26A,26Bを先端部に締結する。
この場合、一方のアジャストスクリュ26Aは、アーム22の上側でナット27Aによって固定され、他方のアジャストスクリュ26Bは、アーム22の下側でナット27Bによって固定される。図4から分るようにカム13のカムロブの高速側に配置されるナット27Bは、アーム22の下側から螺着しカム13側へ突出しないようにしている。
本発明のバルブリフタにおいて、ローラータペット21とアーム22とこれら両部材間に介在される複数のボール24とを有している。ローラータペット21はカム13のカムロブに沿って回転しながら、リフト特性に従い進退動し、バルブリフタが一体となって進退動するとき、アーム22の両端がそれぞれバルブステム31aを押し下げる。
本発明において特に、バルブリフタのバルブステム31a方向への進退動のみを許容してアーム22を浮動支持するタペットガイド23をシリンダヘッド2に設け、バルブリフタをタペットガイド23に組み付けた状態で、該バルブリフタの所定以上の進退動を禁止する規制部材を備える。そして、この規制部材の着脱方向をバルブリフタの進退動方向に対して傾斜させる。
具体的構成において図8に示されるように規制部材として、バルブリフタの少なくとも一方(カム13のカムロブの低速側)のアーム22を規制するホルダクリップ28を有する。この例ではホルダクリップ28は鋼線材を用いて略U字状に形成され、所謂バネクリップとして構成されている。
図9に示されるようにタペットガイド23にはホルダクリップ28と係合する溝状のクリップガイド29が形成される。ここで、ホルダクリップ28の着脱方向はバルブリフタの進退動方向に対して傾斜するが、具体的には図9(a)のように略直交方向に着脱し得るようになっている。
また、クリップガイド29のU字状の開口部の間口寸法が少なくともバルブリフタの振幅以上に設定される。即ち、図9(a)に示されるようにバルブの最大ストロークSとして、この最大ストロークSに対応して上下動(進退勤)する際のアーム22の上下幅よりも大きな間口寸法を有する。
本発明の動弁装置において、特にロッカーアーム式のものとは異なり、バルブリフタが浮動支持されるためカムシャフト11を外した状態ではバルブリフタを進退方向に規制することができない。本発明によれば、規制部材としてホルダクリップ28を有することにより、アーム22を介してバルブリフタを規制することができる。この場合、バルブリフタの進退動方向に対して傾斜する方向からホルダクリップ28を組み付けるため、ホルダクリップ28の着脱の際に誤ってバルブリフタを着脱してしまうのを防止することができる。
また、バルブリフタの傾斜が最も大きくなるアーム22の部位を規制するようにしているので、効果的に傾斜を防ぐことができる。カム13の取外し状態において不意にバルブリフタに触ることによりバルブリフタの過度の傾斜を防止し、これによりバルブリフタ内のボール24の脱落を確実に防ぐことが可能になる。
クリップガイド29のU字状の開口部の間口寸法が少なくともバルブリフタの振幅以上に設定され、これによりエンジン運転時のバルブリフタの進退動を阻害する心配がない。
また、ホルダクリップ28の着脱方向はバルブリフタの進退動方向に対して略直交方向としたことで、ホルダクリップ28がバルブリフタのアーム22よりも上方(カム13側寄り)に突出しないようにすることができる。従って、ホルダクリップ28のカム13との干渉を確実に回避することができる。
以上、本発明を種々の実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ
限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば上記実施形態で説明した具体的な数値例等は、必ずしもこれに限定されず、必要に応じて変更可能である。また、ホルダクリップ28の形状等につき、U字状の他に例えばコ字等に形成することもできる。更に2気筒エンジンの場合の例を説明したが、本発明は3気筒以上の多気筒エンジンに対しても有効に適用可能である。
本発明の適用例に係るエンジンまわりを含む自動二輪車の構成例を示す図である。 本発明の実施形態における動弁装置の平面図である。 本発明の実施形態における動弁装置の要部構成を示す図2のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 本発明の動弁装置に係るクランクシャフト駆動系を示す図である。 図3のC−C線に沿う断面図である。 本発明に係るアクセルモータまわりの構成例を示す図である。 本発明のバルブリフタまわりを示す側断面図及び平面図である。 本発明に係る規制部材の構成例を示す(a)は図8(a)のD−D線断面図及び(b)は図9(a)のE矢視図である。
符号の説明
1 エンジンユニット
2 シリンダヘッド
3 ドライブスプロケット
4 カムチェーン
5 チェーンガイド
6 チェーンテンショナ
7 テンショナアジャスタ
11 カムシャフト
13 カム
15 スプロケット
21 ローラータペット
22 アーム
23 タペットガイド
28 ホルダクリップ
29 クリップガイド
29 スプリング
31 吸気バルブ
32 バルブガイド
35 バルブリテーナ
37 バルブスプリング
41 アクセルシャフト
42 アクセルフォーク
44 アクセルモータ

Claims (4)

  1. カム軸方向にスライド可能な立体カムを持ち、1つのカムで複数のバルブを進退させるバルブリフタを備えた動弁装置において、
    前記バルブリフタは少なくとも、ローラータペットとアーム部と前記ローラータペット及び前記アーム部間に介在し前記アーム部の軸方向に並設される複数のボールとを備え、
    前記バルブリフタのバルブステム方向への進退動のみを許容して前記アーム部を浮動支持するバルブリフタガイドをシリンダヘッドに設け、
    前記バルブリフタを前記バルブリフタガイドに組み付けた状態で、該バルブリフタの所定以上の進退動を禁止する規制部材を備え、
    前記規制部材の着脱方向を前記バルブリフタの進退動方向に対して傾斜させ
    前記規制部材は略U字状に形成され、そのU字の開口部の間口寸法が少なくとも前記バルブリフタの振幅以上に設定されることを特徴とする動弁装置。
  2. 前記規制部材は、前記バルブリフタの少なくとも一方のアーム部を規制することを特徴とする請求項1に記載の動弁装置。
  3. 前記バルブリフタの進退動方向に対して、略直交方向に前記規制部材を着脱し得るようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の動弁装置。
  4. 吸気バルブ及び排気バルブにより吸排気を制御するようにした内燃機関であって、
    吸気側又は排気側に請求項1〜のいずれか1項に記載の動弁装置を備えたことを特徴
    とする内燃機関。
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JP2005090315A (ja) * 2003-09-16 2005-04-07 Suzuki Motor Corp 動弁装置及びこれを備えた内燃機関

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