JP2002364319A - 動弁装置およびこれを備えた内燃機関 - Google Patents

動弁装置およびこれを備えた内燃機関

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JP2002364319A
JP2002364319A JP2001174513A JP2001174513A JP2002364319A JP 2002364319 A JP2002364319 A JP 2002364319A JP 2001174513 A JP2001174513 A JP 2001174513A JP 2001174513 A JP2001174513 A JP 2001174513A JP 2002364319 A JP2002364319 A JP 2002364319A
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JP
Japan
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cam
valve
tappet
intake
camshaft
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JP2001174513A
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English (en)
Inventor
Kosaku Yamauchi
幸作 山内
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L13/00Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
    • F01L13/0015Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque
    • F01L13/0036Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque the valves being driven by two or more cams with different shape, size or timing or a single cam profiled in axial and radial direction
    • F01L13/0042Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque the valves being driven by two or more cams with different shape, size or timing or a single cam profiled in axial and radial direction with cams being profiled in axial and radial direction

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性等に優れているとともに、高回転型エ
ンジンを有効に実現する動弁装置およびこれを備えた内
燃機関を提供する。 【解決手段】 動弁装置は、カム高さとカム作用角が連
続的に変化するように形成され、カムシャフト11と一
体回転するとともにその軸方向に相対移動可能に構成さ
れたカム13と、カム13のカム面に押圧されてバルブ
31を進退させるバルブリフタ21とを備える。複数の
バルブ31に対応して複数のカム13が一体に連設配置
され、カム13相互間に軸方向移動手段の係合部が設定
される。バルブリフタは、カム13との接触部が円弧状
に形成されたローラタペット21を含み、ローラタペッ
ト21の両側部で摺接ガイドされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車あるい
は自動車などにおける内燃機関において、アクセル開度
に応じてバルブのリフト量および作用角を無段に可変制
御する動弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の内燃機関において、以前より燃
焼効率の向上を図るべく、種々の工夫あるいは提案等が
なされてきている。バルブの開閉タイミングをずらして
行なう可変位相方式に始まり、カム切換によるバルブリ
フトの可変制御やバルブ休止等が採用されてきた。な
お、このカム切換方式は、低速用と高速用の2つのカム
を用意し、エンジン出力に応じて作用角の小さいものか
ら大きなものに切り換えるというものである。
【0003】さらに最近では可変位相とカム切換の組合
せが出始め、その後作用角およびリフト量を連続可変す
る3次元カムを使用する方式が提案されている。たとえ
ば、特開平4−187807号公報に記載のエンジンの
動弁機構では、バルブリフト量、バルブタイミングおよ
びバルブ作用角を連続的かつ無段階的に変化させる3次
元カムを有し、そのカム面と点接触する球面状のカム従
動部をバルブリフタに設けている。この構成によれば、
カム面とバルブリフタとが点接触するため、バルブリフ
タは複雑なカム面形状に追従することができる。
【0004】あるいはまた、実開昭60−65307号
公報には、3次元カムと接触するカム従動部をローラと
したものが開示されている。そして、このローラとカム
との接触位置が変更される際、ロッカシャフトとカムシ
ャフトの相対撓み角の変化の影響を受けないように、ロ
ーラの外周面が円弧状断面となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来例においてたとえば前者公報のエンジンの動弁機構
では、カムに対する点接触部が常時接触しているためカ
ム従動部の球面状端面は著しく磨耗し、耐久性が乏しく
なる。また、後者公報のものでは、そのような磨耗等の
問題を回避することができるものの、ロッカーアーム式
の構成を採用しており、直打式のように高回転型エンジ
ンに適したものとはなっていない。
【0006】本発明はかかる実情に鑑み、耐久性等に優
れているとともに、高回転型エンジンを有効に実現する
動弁装置およびこれを備えた内燃機関を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の動弁装置は、カ
ム高さとカム作用角が連続的に変化するように形成さ
れ、カムシャフトと一体回転するとともにその軸方向に
相対移動可能に構成されたカムと、前記カムのカム面に
押圧されてバルブを進退させるバルブリフタとを備えた
動弁装置であって、複数のバルブに対応して複数のカム
が一体に連設配置され、カム相互間に軸方向移動手段の
係合部が設定されることを特徴とする。
【0008】また、本発明の動弁装置において、前記バ
ルブリフタは、前記カムとの接触部が円弧状に形成され
たローラタペットを含み、該ローラタペットの両側部で
摺接ガイドされるようにしたことを特徴とする。
【0009】また、本発明の動弁装置において、前記バ
ルブリフタは、断面コ字状のタペットとこのタペットに
回転自在に支持されるローラとを含み、前記タペットの
両側部で摺接ガイドされるようにしたことを特徴とす
る。
【0010】また、本発明の動弁装置において、吸気側
または排気側の複数のバルブ毎に、前記カムおよび前記
バルブリフタを有することを特徴とする。
【0011】また、本発明の内燃機関は、吸気バルブお
よび排気バルブにより吸排気を制御するようにした内燃
機関であって、少なくとも吸気側に上記いずれかの動弁
装置を備えたことを特徴とする。また、本発明の内燃機
関は、回動自在にフロントフォークを軸支するステアリ
ングヘッドパイプと、該ステアリングヘッドパイプに連
結される車体フレームに搭載される燃料タンクと、該燃
料タンクの後方に連設されるシートと、該シートおよび
燃料タンクの下方に配置されるエアクリーナとを有する
自動二輪車において、前記エアクリーナの前方に搭載さ
れ、その後部および前記エアクリーナを結合する吸気管
と該吸気管が結合されるのと反対側に結合する排気管と
を備えた内燃機関であって、カム高さとカム作用角が連
続的に変化するように形成され、カムシャフトと一体回
転するとともにその軸方向に相対移動可能に構成された
カムと、前記カムのカム面に押圧されてバルブを進退さ
せるバルブリフタとを備え、複数のバルブに対応して複
数のカムが一体に連設配置され、カム相互間に軸方向移
動手段の係合部が設定された動弁装置を有することを特
徴とする。
【0012】本発明によれば、この種のエンジンにおい
てアクセル開度に応じてバルブリフト量および作用角を
無段階可変制御する。この場合、バルブ毎にカムを設け
てバルブ直打式とし、タペット重量を現行の円筒タペッ
トよりも軽量化することで、高回転型エンジンを有効に
実現することができる。しかもバルブ支持構造を工夫す
ることにより、耐磨耗性を向上させて耐久性等に優れた
エンジンとする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明によ
る好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明による
動弁装置を備えたエンジンの要部(シリンダヘッドまわ
り)構成を示している。なお、本発明は自動二輪車ある
いは四輪自動車に搭載される各種のガソリンエンジンに
対して有効に適用可能であり、この実施形態ではたとえ
ば図2に示すように自動二輪車のエンジンを例とする。
【0014】ここで先ず、本実施形態に係る自動二輪車
100の全体構成を説明する。図2において、鋼製ある
いはアルミニウム合金材でなる車体フレーム101の前
部には、ステアリングヘッドパイプ102によって左右
に回動可能に支持された2本のフロントフォーク103
が設けられる。フロントフォーク103の上端にはハン
ドルバー104が固定され、ハンドルバー104の両端
にグリップ105を有する。フロントフォーク103の
下部には前輪106が回転可能に支持されるとともに、
前輪106の上部を覆うようにフロントフェンダ107
が固定される。前輪106は、前輪106と一体回転す
るブレーキディスク108を有している。
【0015】車体フレーム101の後部には、スイング
アーム109が揺動可能に設けられるとともに、車体フ
レーム101とスイングアーム109の間にリヤショッ
クアブソーバ110が装架される。スイングアーム10
9の後端には後輪111が回転可能に支持され、後輪1
11はチェーン112が巻回されたドリブンスプロケッ
ト113を介して、回転駆動されるようになっている。
【0016】車体フレーム101に搭載されたエンジン
1(実線部)には、エアクリーナ114に結合する吸気管
115から混合気が供給されるとともに、燃焼後の排気
ガスが排気管116を通って排気される。エアクリーナ
114は容量確保のためにエンジン1の後方、かつ燃料
タンク117およびシート118の下方にある大きなス
ペース内に設置される。そのため吸気管115はエンジ
ン1の後部側に結合させ、排気管116はエンジン1の
前部側に結合される。また、エンジン1の上方には、燃
料タンク117が搭載され、燃料タンク117の後方に
シート118およびシートカウル119が連設される。
ここで、エンジン1のシリンダヘッド2乃至シリンダヘ
ッドカバー2aの所定部位には、後述するアクセルモー
タ45が装着される。アクセルモータ45はたとえば図
示例のように、シリンダヘッドカバー2aの上面から突
設される。その場合、燃料タンク117の下部に設けた
凹部内にアクセルモータ45部分が配設されるようにな
っており、燃料タンク117とシリンダヘッドカバー2
aは相互に干渉しないように配置される。アクセルモー
タ45はリンクを用いれば、吸気側でも排気側でも設置
可能であるが、排気側に設ける場合燃料タンク117に
形成する凹部が露出されて、そのままでは外観性が低下
するので、それを考慮に入れるとアクセルモータ45は
吸気側に設ける方が好ましい。
【0017】さらに図2において、120はヘッドラン
プ、121はスピードメータ、タコメータあるいは各種
インジケータランプ等を含むメータユニット、122は
ステー123を介してハンドルバー104に支持される
バックミラーである。また、車体フレーム101の下部
にはメインスタンド124が揺動自在に取付けられ、後
輪111を接地させたり地面から浮かせたりできる。車
体フレーム101は、前部に設けたヘッドパイプ102
から後斜め下方へ向けて延設され、エンジン1の下方を
包むように湾曲した後、スイングアーム109の軸支部
であるピボット109aを形成してタンクレール101
aおよびシートレール101bに連結している。
【0018】この車体フレーム101には、フロントフ
ェンダ107との干渉を避けるべく車体フレームと平行
にラジエータ125が設けられるとともに、このラジエ
ータ125から車体フレーム101に沿って冷却水ホー
ス126が配設され、排気管116と干渉することなく
エンジン1に連通している。
【0019】また、図3は本発明装置の要部側断面図、
図4は図3のA−A線に沿う断面図である。これらの図
にも示されるように、この実施形態では並列2気筒エン
ジンであって、各気筒ごとに吸気側(IN)および排気
側(EX)にそれぞれ2つのバルブ(つまり4バルブ)
を有している。なお、この実施形態では吸気側に適用し
た例とするが、吸気側および排気側の双方に適用するこ
ともできる。シリンダ内で上下に往復動するピストン3
(図1参照)の上部にシリンダヘッド2が配置され、こ
のシリンダヘッド2内に動弁装置が収容される。
【0020】動弁装置は、気筒の配列方向に沿って配置
されるカム/カムシャフトユニット10と、カム/カム
シャフトユニット10の下側に配置されるタペットユニ
ット20と、この例では吸気制御するバルブユニット3
0と、アクセル開度に応じてカムを変位させるアクセル
シャフトユニット40とを含んでいる。なお、バルブユ
ニット30については、排気側も同様の構成であってよ
い。
【0021】カム/カムシャフトユニット10におい
て、カムシャフト11は、ベアリング12(図4)を介
してシリンダヘッド2に回転自在に支持される。カムシ
ャフト11にはその軸方向に、後述するカム13がスラ
イド可能に装着されるが、この例ではカムシャフト11
はたとえば3条のボールスプライン11aを有し、その
ガイドによってボール14を介して直線運動(リニアモ
ーション)するようになっている。なお、カムシャフト
11は中空構造とし、その中空内部に潤滑油路を形成し
てカム13等に注油することができる。
【0022】カムシャフト11の一端にはスプロケット
15が固着している。排気側のカムシャフト11Exの一
端にもスプロケット15Exが固着しており、これらのス
プロケット15,15Exとクランクシャフト(図示せ
ず)の一端に固着するドライブスプロケット4との間に
カムチェーン5が巻回装架される(図5参照)。なお、
図5に示されるようにチェーンガイド6、チェーンテン
ショナ7およびチェーンアジャスタ8等を含み、これら
によりカムチェーン5が適正走行するようになってい
る。
【0023】ここで、カム13はいわゆる「3次元カ
ム」として構成され、また各気筒に1つのカム13が設
けられる。図6に示されるように長手方向(カムシャフ
ト11の軸方向)に緩やかに傾斜するカム部13aが延
設され、バルブリフト量を連続的に変化させる形状に成
形されている。この場合、カム高さと同時にカム作用角
およびリフトタイミングも変化し、すなわちバルブリフ
ト量が大きくなるのに従ってカム作用角も大きくなり、
さらにはバルブのリフトタイミングも変化させ得るよう
に設定されている。図7は、かかるカム13の具体的な
3次元カム構成諸元の例を示している。このようなカム
13をカムシャフト11に沿って移動させることによ
り、吸気バルブのリフト量、作用角およびリフトタイミ
ングを無段階に可変制御することができる。
【0024】そして本発明では特に、1気筒当たり2つ
以上の吸気側(IN)および排気側(EX)バルブを有
しているが、各バルブ毎にカム13が配置される。この
例では図6に示したように、2つのカム13が同一位相
となるように連設され、各カム13の間に後述するアク
セルシャフトユニット40のアクセルフォーク42が係
合するフォーク溝13bが形成されている。
【0025】タペットユニット20において、各バルブ
毎に概略円板状のタペット21(ローラタペット)が配
置される。シリンダヘッド2の適所にはタペットホルダ
22が配置固定されている。タペットホルダ22はガイ
ド孔22aを有し、タペット21はこのガイド孔22a
にて、タペットホルダ22内部に収容されるかたちで浮
動保持される。このタペットユニット20(タペット2
1)は、カム13のカム面に押されてバルブを進退させ
るバルブリフタとして機能する。
【0026】タペット21の外周面は典型的には円弧状
(R状)に形成され、カム13とは点接触するようにな
っている。また、タペット21はその両側面で、タペッ
トホルダ24に設けたガイド孔22aによって摺接ガイ
ドされ、バルブステムの軸方向にのみ移動可能になる。
この例では1気筒当たり1つのタペットホルダ22を有
し、各気筒において単一のタペットホルダ22で一対の
タペット21を保持するようにしている。
【0027】なお、本実施形態では排気側については、
図1あるいは図3に示されるように平板状のカム13Ex
(平面カム)とこれに当接する接触平面を持つ円板状の
タペット21Exを有する。
【0028】バルブユニット30において、それぞれの
バルブステム31aがバルブガイド32によってガイド
される2つの吸気バルブ31を含んでいる。また、各バ
ルブステム31aの端部には、タペット21と当接する
タペットシム33を有し、バルブリテーナ34とスプリ
ングシート35の間にバルブスプリング36が装着され
る。
【0029】アクセルシャフトユニット40において、
カムシャフト11と平行に配置されたアクセルシャフト
41と、アクセルシャフト41に固着するとともにカム
13に連結するアクセルフォーク42を含んでいる。ア
クセルシャフト41はその軸方向にスライド可能にシリ
ンダヘッド2によって支持され、一端側でネジリスプラ
イン41aを介してドリブンギヤ43(ホイール)と係
合している。ドリブンギヤ43はボールベアリング44
によって回転自在に支持され、アクセルモータ45の出
力軸に固着したドライブギヤ46(ウォーム)と噛合す
る。
【0030】アクセルモータ45は、アクセル変化(ア
クセル開度や加速・減速方向など)に対応してその出力
軸が回転し、その回転はドライブギヤ46およびドリブ
ンギヤ43を介して、アクセルシャフト41のスライド
運動に変換される。この例ではアクセルモータ45はシ
リンダ軸線方向に沿って配置されている。なお、たとえ
ば自動二輪車の場合にあっては、アクセルグリップの回
転操作量をアクセルモータ45の出力軸の回転量に対応
させるようにしてもよい。また、アクセルモータ45を
駆動する際、そのときの走行状況(出力)に合うように
コントローラ(図示せず)によって駆動制御されるよう
になっている。
【0031】アクセルフォーク42は、半月形スラスト
ニードルベアリング47を介してカム13のフォーク溝
13b(図4)に回転自在に係合する。半月形スラスト
ニードルベアリング47は、ホルダ48によって保持さ
れている。これによりアクセルシャフト41がその軸方
向にスライドするのに連動もしくは同期して、カム13
がカムシャフト11に沿ってスライドする。図4からも
明らかなようにアクセルフォーク42は、連設された2
つのカム13の間に配置される。
【0032】ここで、カムシャフト11の他端には位相
センサユニット50が設けられている。位相センサユニ
ット50は、カムシャフト11の他端に植設されたピン
51とこのピン51を検出して出力信号を得る位相セン
サ52を含んでいる。
【0033】上記構成において、アクセルグリップ(も
しくはアクセルペダル)を操作するとアクセルモータ4
5が作動し、その出力軸の回転によりアクセルシャフト
41がスライドする。たとえば、エンジン低速時には図
4に示されるようにタペット21はカム13に対して、
カム高さの低い部位に当接している。この状態で加速、
すなわちアクセルを開くと、アクセルモータ45の作動
によりドリブンギヤ43が回転して、アクセルシャフト
41は図中、右方にスライドする。カム13はアクセル
フォーク42を介して、アクセルシャフト41の動きに
連動してカムシャフト13に沿って、同様に図中、右方
にスライドする。なお、このときカム13のスライド量
や速度は、アクセルの開度および開く速さに対応してい
る。カム13のスライドによりタペット21は次第に、
カム高さの高い部位に当接し、これにより図7に示され
るリフト特性に従ってバルブリフト量が増大する。一
方、減速時にはアクセルを戻すことで、上記とは逆の動
作でバルブリフト量を減少させる。
【0034】ここで、上述した本発明の動弁装置あるい
は内燃機関において特に、各気筒間にカムシャフト11
の曲がりを防止する軸受部を配置する必要から、3次元
カムの傾斜面をできるだけ小さく(つまりカムシャフト
11に沿ったスライド量を大きく)しようとすると、2
つの吸気バルブ31間のスパンが最も長くなる。本発明
によれば、その部分にフォーク溝13bを配置すること
で気筒間ピッチを大きくすることなく、カムスライド量
を大きく確保することができ、アクセルフォーク42や
タペット21等にかかるスラスト力を小さくすることが
できる。これにより各部の磨耗を防止することができる
と共に、小さな力でバルブリフト量を可変することがで
き、燃費や耐久性を大幅に向上することができる。
【0035】また、カム接触面が球状の円板タペット2
1とすることで、カム13との接触がある程度「コロガ
リ接触」になるので耐久性を向上すると共に、いわゆる
有底円筒タペット(スポーツバイクあるいはレーサーバ
イク等で多用されている)よりも重量を軽減することが
でき、高回転化あるいはバルブ加速度の増大による吸入
時間面積の増大によって出力向上を図ることができる。
また、3次元カムの使用により中低速での出力が増大
し、さらに乗り易く加速性に優れた車両を実現すること
ができる。
【0036】なお、カム13のスライド機構に加えて、
カムタイミングの変更機構を付加することも可能であ
る。この場合、たとえばスプロケット15まわりに所
謂、連続可変バルブタイミング機構(「VVT機構」等
と呼ばれている)を設けることで、装置の大型化やコス
トアップを伴わずに有効に行なうことができる。カムタ
イミングの変更には、カムシャフト13自体がスライド
しないため、位相センサユニット50を効果的に使用す
ることができる。
【0037】また、上述のようにカム13のスライド軸
受部をボールスプライン11aによるころがり軸受で構
成することで、滑り抵抗の場合に比べてスライド抵抗を
格段に小さくする。これによりアクセルモータ45を小
型化することができ、アクセル可変時の消費電力を小さ
くすることができる。ころがり軸受においては、滑り軸
受の場合よりも軽度の潤滑でも焼き付き難い等の利点が
ある。
【0038】また、1つのアクセルシャフト41に固定
した複数(気筒数分)のアクセルフォーク42を介して
カム13をスライドさせることで、すべてのカム13を
正確に同調させることができ、複数の気筒のバルブを同
調制御することができる。これにより高い精度のアクセ
ルワークを実現することができる。
【0039】また、アクセルフォーク42とカム13を
半月形スラストニードルベアリング47を介して回転自
在に結合することで、カム13の高回転域まで回転部の
焼付きを防止することができる。加えて、回転部の回転
抵抗を小さくすることで動弁駆動の際に生じる機械的損
失(メカロス)を減少させる。
【0040】つぎに、図8および図9は、本発明の第2
の実施形態を示している。なお、上述の第1の実施形態
と同一または対応する部材には同一符号を用いて、図面
を参照して説明する。
【0041】第2の実施形態による動弁装置は、気筒の
列設方向に沿って配置されるカム/カムシャフトユニッ
ト10と、カム/カムシャフトユニット10の下側に配
置されるタペットユニット20と、この例では吸気制御
するバルブユニット30と、アクセル開度に応じてカム
を変位させるアクセルシャフトユニット40とを含んで
いる。これらのうち第1の実施形態と基本的に同一のも
のについては、適宜その説明を省略もしくは簡略化する
ものとする。
【0042】カム/カムシャフトユニット10は、実質
的に第1の実施形態の場合と同様の構成である。したが
って、カムシャフト11は、ベアリング12を介してシ
リンダヘッド2に回転自在に支持される。3次元カム構
成諸元を有するカム13を備え、このカム13がボール
スプライン11aを介してカムシャフト11に沿って直
線運動するようになっている。
【0043】タペットユニット20において、この実施
形態では特に断面コ字状のタペット23(図8)を有
し、このタペット23に対してピン24を介して、外周
面が円弧状(R状)に形成されたローラベアリング25
が回転自在かつ軸方向固定に支持される。なお、タペッ
ト23にはピン24が強圧入される孔24aが形成され
ている。
【0044】この例では特にタペットホルダ22は、ロ
ーラベアリング25を遊嵌収容する収容孔22′aを有
すると共に、タペット23を摺接ガイドするガイド部2
2b(図9、斜線部)が形成されている。ローラベアリ
ング25は、タペットホルダ22とは非接触であり、タ
ペット23のみがタペットホルダ22と摺接するように
なっている。
【0045】バルブユニット30は、実質的に第1の実
施形態の場合と同様の構成である。したがって、各気筒
ごとに吸気(IN)側および排気(EX)側にそれぞれ
2つのバルブ(つまり4バルブ)を有している。
【0046】アクセルシャフトユニット40において、
その基本構成は実質的に第1の実施形態の場合と同様で
ある。カムシャフト11と平行に配置されたアクセルシ
ャフト41と、アクセルシャフト41に固着するととも
にカム13に連結するアクセルフォーク42を含んでい
る。
【0047】この第2の実施形態ではタペットユニット
20において、カム13との接触はローラベアリング2
5で行なわれるため完全にコロガリ接触となり、タペッ
トホルダ22とタペット23との接触を含むバルブガイ
ドとの接触は摺動による滑り摩擦のみである。このよう
に各接触部に最適な接触状態とすることで、耐久性を飛
躍的に向上させることができる。これは、市販のスポー
ツ性指向車両に好適である。
【0048】また、タペット23によりタペットシム3
3との接触を滑りなしに行なうことができるため、タペ
ットシム33の耐磨耗性を必要以上に上げる必要がな
く、これにより実質的なコストダウンを図ることができ
る。このようにカム13との摺接部、バルブ31側との
当接部およびガイド部との摺接部をすべて独立した個所
に設けることができ、耐磨耗性、したがって耐久性を大
幅に向上させることができる。
【0049】以上、本発明を種々の実施形態とともに説
明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定される
ものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえば上記実施形態で説明した具体的な数値例等(た
とえば、図7に示される3次元カム構成諸元)は、必ず
しもこれに限定されず、必要に応じて変更可能である。
また、各実施形態において、2気筒エンジンの場合の例
を説明したが、本発明は1気筒または3気筒以上のエン
ジンに対しても有効に適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種のエンジンにおいてアクセル開度に応じてバルブリ
フト量、作動角およびリフトタイミングを無段階可変制
御する。この場合、バルブ毎にカムを設けてバルブ直打
式とし、タペット重量を軽量化することで、タペットお
よびバルブに作用する慣性力を低減しバネ定数の小さい
バルブスプリングを使用することができるため、メカロ
スの小さな高回転型エンジンを有効に実現すると共に、
耐磨耗性を向上させて耐久性等に優れたエンジンを実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による動弁装置を備えたエンジンの要部
構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の適用例に係るエンジンまわりを含む自
動二輪車の構成例を示す図である。
【図3】本発明の動弁装置の要部側断面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】本発明の動弁装置に係るカムシャフトの回転駆
動系を示す図である。
【図6】本発明の動弁装置に係る3次元カムを示す斜視
図である。
【図7】本発明の動弁装置に係るカムの具体的な3次元
カム構成諸元の例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るタペットを示す
分解斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るタペットまわり
を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダヘッド 3 ピストン 4 ドライブスプロケット 5 カムチェーン 6 チェーンガイド 7 チェーンテンショナ 8 チェーンアジャスタ 10 カム/カムシャフトユニット 11 カムシャフト 12 ベアリング 13 カム 20 タペットユニット 21 タペット 22 タペットホルダ 30 バルブユニット 31 吸気バルブ 32 バルブガイド 33 タペットシム 34 タペットリテーナ 35 スプリングシート 36 バルブスプリング 40 アクセルシャフトユニット 41 アクセルシャフト 42 アクセルフォーク 43 ドリブンギヤ 44 ボールベアリング 45 アクセルモータ 46 ドライブギヤ 47 半月形スラストニードルベアリング 50 位相センサユニット 51 ピン 52 位相センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA02 AA08 AA12 AA19 BA03 BA06 BA23 BA28 BA33 BA36 BA40 BA42 BA43 BA46 BA47 BB03 BB04 BB06 BB07 BB31 BB40 CA07 CA08 CA16 CA23 CA25 CA28 CA29 CA31 CA44 DA01 DA04 DA23 GA01 GA02 GA09 3G018 AA05 AA06 AA15 AB07 AB17 BA04 BA06 BA21 BA34 BA36 CA02 CA06 CA13 DA03 DA05 DA21 DA29 DA30 DA34 DA75 EA11 EA20 EA31 EA32 FA01 FA06 FA07 FA08 GA02 GA03 GA06 GA23 GA27 GA33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム高さとカム作用角が連続的に変化す
    るように形成され、カムシャフトと一体回転するととも
    にその軸方向に相対移動可能に構成されたカムと、前記
    カムのカム面に押圧されてバルブを進退させるバルブリ
    フタとを備えた動弁装置であって、 複数のバルブに対応して複数のカムが一体に連設配置さ
    れ、カム相互間に軸方向移動手段の係合部が設定される
    ことを特徴とする動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記バルブリフタは、前記カムとの接触
    部が円弧状に形成されたローラタペットを含み、該ロー
    ラタペットの両側部で摺接ガイドされるようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記バルブリフタは、断面コ字状のタペ
    ットとこのタペットに回転自在に支持されるローラとを
    含み、前記タペットの両側部で摺接ガイドされるように
    したことを特徴とする請求項1に記載の動弁装置。
  4. 【請求項4】 吸気側または排気側の複数のバルブ毎
    に、前記カムおよび前記バルブリフタを有することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の動弁装
    置。
  5. 【請求項5】 吸気バルブおよび排気バルブにより吸排
    気を制御するようにした内燃機関であって、 少なくとも吸気側に請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の動弁装置を備えたことを特徴とする内燃機関。
  6. 【請求項6】 回動自在にフロントフォークを軸支する
    ステアリングヘッドパイプと、該ステアリングヘッドパ
    イプに連結される車体フレームに搭載される燃料タンク
    と、該燃料タンクの後方に連設されるシートと、該シー
    トおよび燃料タンクの下方に配置されるエアクリーナと
    を有する自動二輪車において、前記エアクリーナの前方
    に搭載され、その後部および前記エアクリーナを結合す
    る吸気管と該吸気管が結合されるのと反対側に結合する
    排気管とを備えた内燃機関であって、 カム高さとカム作用角が連続的に変化するように形成さ
    れ、カムシャフトと一体回転するとともにその軸方向に
    相対移動可能に構成されたカムと、前記カムのカム面に
    押圧されてバルブを進退させるバルブリフタとを備え、
    複数のバルブに対応して複数のカムが一体に連設配置さ
    れ、カム相互間に軸方向移動手段の係合部が設定された
    動弁装置を有することを特徴とする内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7128033B2 (en) 2002-12-24 2006-10-31 Suzuki Motor Corporation Valve driving apparatus and internal combustion engine including the same

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