JP4645308B2 - 自動取引システムおよび自動取引装置 - Google Patents

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本発明は、銀行等の金融機関やコンビニエンスストア等に設置された自動取引装置および自動取引システムに関し、特に利用者が行う取引を監視する自動取引装置および自動取引システムに関する。
従来の自動取引装置および自動取引システムは、振込先の金融機関名、支店名、口座番号および振込金額等の必要な情報を入力し、現金等を投入して振込取引を行なう。この手続が完了すると振込先の受取人はキャッシュカード等を使用して自己の口座から振り込まれた金額に相当する現金を自由に引き出すことができる。このように第三者から振り込まれた現金を容易に引き出すことができることを利用して、近年、利用者に不正な目的で指定した口座に現金を振り込ませる犯罪が急増し大きな社会問題となっている。
このような状況下で自動取引装置を利用した犯罪を早期に解決するため、監視カメラを設け利用者の映像を取得し、取引の内容と対応させて記録する自動取引装置がある。また、取引において暗証番号の訂正回数等の取引内容に応じて監視カメラの撮影回数を制御しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−325643号公報(段落「0009」〜段落「0032」、図3)
しかしながら、上述した従来の技術においては、自動取引装置で行われるすべての取引を監視カメラで撮影し取引内容とともに記録するとその記録した情報は膨大なものになり不正な取引が撮影された映像等を検索するには多大な時間と労力を必要とするという問題がある。
また、自動取引装置で振込取引を行なう利用者が不正な目的の振込みである蓋然性が高いことを知っていてもその情報を利用して早期にその不正を解決する有効な手段がなかったという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
そのため、本発明は、自動取引装置で入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や自動取引装置に挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引システムにおいて、自動取引装置の操作部で入力された受取人の金融機関名、支店名、口座番号等の受取人口座情報および監視の有無を監視サーバへ送信し、該監視サーバが該受取人口座情報と監視の有無を関連付けて監視データベースに格納しておき、該受取人が現金支払い等の取引でカード等から読取った受取人口座情報を自動取引装置が該監視サーバへ送信し、該監視サーバから該受取人口座情報に基づいて該監視データベースを検索して抽出した監視の有無を受信した該自動取引装置が該監視の有無が有のとき監視カメラ部で受取人を撮影した画像データを該監視サーバへ送信し、該監視サーバが受信した該画像データを該受取人口座情報と関連付けて該監視データベースに格納するようにしたことを特徴とする。
このようにした本発明は、振込取引を行なった利用者が不正な取引である蓋然性が高い取引を選択することができ、自動取引装置はその選択にしたがって不正な取引である蓋然性が高いその取引を行なう利用者を監視カメラで撮影し、その撮影した画像データを監視サーバに格納するため、不正な取引が行なわれた映像等を検索する時間と労力が軽減されるという効果が得られる。
また、自動取引装置で振込取引を行なう利用者が不正な目的の振込みである蓋然性が高いことを知っている情報を有効に利用することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明による自動取引装置および自動取引システムの実施例を説明する。
図1は第1の実施例における自動取引システムの構成を示すブロック図、図2は第1の実施例における自動取引装置の構成を示すブロック図、図3は第1の実施例における監視データベースの構成を示す説明図である。
まず、自動取引システムの構成を図1に基づいて説明する。
図1において、1は自動取引装置であり、銀行等の金融機関またはコンビニエンスストア等に設置されるものである。この自動取引装置1は利用者の操作により現金支払いや現金入金等の取引ができるものである。また、通信回線2に通信可能に接続されている。
3はホストコンピュータであり、銀行等の金融機関の事務センタ等に設置される。このホストコンピュータ3は自動取引装置1との間で現金支払い、現金入金、振込み等の取引電文の送受信を行い利用者の取引を成立させるか否かを判断する。また、利用者の口座番号と利用者の暗証番号等で本人であるか否かの本人認証も行なう。なお、ホストコンピュータ3は通信回線2を介して自動取引装置1と相互に通信可能に接続されている。
4は監視サーバであり、銀行等の金融機関の事務センタ等に設置される。この監視サーバ4は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の演算および制御手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、キーボード、マウス等の入力手段、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ等の表示手段および通信手段等を備えるものであり、通信回線2を介して自動取引装置1と相互に通信可能に接続されている。
また、この監視サーバ4はデータベースを備え自動取引装置1等の他の装置からの要求を受信し、そのデータベースを検索して特定する情報を抽出し自動取引装置1等へ送信する機能を備えている。さらに、図示しない送受信装置を備え携帯端末等と相互に無線通信が可能になっている。
5は監視データベースであり、監視サーバ4に備えられたものである。この監視データベース5には利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったときの各種情報が格納される。詳細は後述する。
次に、自動取引装置の構成を図2に基づいて説明する。
図2において、21は利用者操作表示部であり、タッチパネル等の操作部および液晶ディスプレイ等の表示部で構成されたものである。この利用者操作表示部21はCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部上にタッチパネルを配置し利用者が入力操作等を行なうものであり、また、取引選択画面、利用者が選択した取引に対して利用者の入力操作等の誘導を行なう画面および入力された情報等を表示するものである。
22はカードリーダプリンタ部であり、カード読取り書込み機構および明細票印刷機構を備えたものである。このカードリーダプリンタ部22は、利用者がカード挿入口に挿入したカードの磁気ストライプやICチップ等から口座番号等の利用者情報を読取り、また、利用者がした取引の内容を明細票に印刷する。口座番号等を読取ったカードはカード排出口から排出して利用者に返却し、また、取引内容を印刷した明細票は明細票排出口から排出して利用者に渡す。
23は入出金部であり、紙幣入出金機および硬貨入出金機で構成されたものである。この入出金部23は現金支払い取引や現金入金取引に伴う紙幣や硬貨の入出金処理を行なう。ここで、入金処理とは利用者が紙幣入出金口に入れた紙幣を紙幣入出金機で計数して金庫に収納し、硬貨入出金口に入れた硬貨を硬貨入出金機で計数して金庫に収納することである。また、出金処理とは利用者の操作により指定した金額に相当する紙幣および硬貨をそれぞれ紙幣入出金機および硬貨入出金機の金庫から繰り出して計数し紙幣入出金口および硬貨入出金口に搬送して利用者に払い出すことである。
24は監視カメラ部であり、自動取引装置1の前面に備えられ操作する利用者の上半身等の映像を取得するものである。この監視カメラ部24は静止画や動画を撮影することができるデジタルカメラ等で構成されたものである。
25は制御部であり、図示しない記憶部、通信部等で構成されている。この制御部25は利用者操作表示部21、カードリーダプリンタ部22、入出金部23および、視カメラ部24を含めて自動取引装置1全体の動作を記憶部に格納されたソフトウェアに基づいて制御する。
なお、記憶部は、半導体メモリや磁気ディスク等で構成され情報を格納して記憶し、記憶した情報を読取ることができるものであり、また、通信部は通信回線2を介して接続されたホストコンピュータ3および監視サーバ4と相互にする通信を制御する手段であり、任意の情報を送信および受信することができる。さらに、日時や時刻等を計測する手段であるカレンダーおよび時計機能等も有している。
次に、監視データベースの構成を図3に基づいて説明する。
図3において、31は受取人金融機関コードであり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その振込先である受取人が所有する口座が開設された金融機関を識別する情報を格納するものである。
32は受取人支店コードであり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その振込先である受取人が所有する口座が開設された金融機関の支店を識別する情報を格納するものである。
33は受取人口座番号であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その振込先である受取人が所有する口座を識別する情報を格納するものである。
34は受取人氏名であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その振込先である受取人の氏名を格納するものである。
したがって、受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33および受取人氏名34は受取人口座情報を構成するものである。
35は振込人氏名であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その利用者の氏名を格納するものである。
36は振込金額であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、その振込取引で振り込む金額を格納するものである。
37は取引日時であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったときの年月日時分秒等を格納するものである。
38は監視有無であり、利用者が自動取引装置1で振込取引を行なったとき、振込先である受取人が自動取引装置1で現金の支払い取引を行なった場合に監視カメラ部24で監視を行うか否かの情報を格納するものである。
この監視有無38に「有」の情報が格納されている場合は受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33で特定された口座を所有する者が自動取引装置1で現金支払い等の取引を行なったとき監視カメラ部24を作動して映像を取得する。
この監視有無38に「無」の情報が格納されている場合は受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33で特定された口座を所有する者が自動取引装置1で現金支払い等の取引を行なったときであっても監視カメラ部24を作動しない。
39は画像データであり、監視有無38が「有」のとき監視カメラ部24で撮影した画像データを格納しておくものである。
上述した構成の作用について説明する。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しない記憶部に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない制御部により制御される。
まず、自動取引装置1で行なう振込取引について図4の第1の実施例における振込取引の動作を示すフローチャートのSで表すステップにしたがって説明する。
S1a:図示しない近接センサで利用者の接近を検知すると利用者操作表示部21は取引選択画面を表示する。この取引選択画面には「お振込み」、「現金支払い」、「入金」、「残高照会」等の取引ボタンが表示され、利用者は「お振込み」の取引ボタンを押下する。
S2a:利用者が「お振込み」の取引ボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込方法選択画面を表示する。この振込方法選択画面には「現金によるお振込み」および「カードによるお振込み」のボタンが表示される。本実施例では現金を自動取引装置1に投入して振込取引を行なう例で説明するので、利用者は「現金によるお振込み」のボタンを押下する。
利用者が「現金によるお振込み」のボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込先である受取人の金融機関名を選択する画面を表示する。利用者は該当する金融機関名を選択する。次に、利用者操作表示部21は振込先である受取人の支店名を選択する画面を表示し、利用者は該当する支店名を選択する。利用者が支店名を選択すると利用者操作表示部21は振込先である受取人の口座番号を入力する画面を表示する。利用者は表示された口座番号を入力する画面でボタンを押下して口座番号を入力する。
S3a:ここで、利用者が金融機関名、支店名および口座番号を入力すると自動取引装置1の制御部25は入力された金融機関名を受取人金融機関コード、支店名を受取人支店コードに変換し、その受取人金融機関コードおよび受取人支店コードを口座番号とともにホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は受信した受取人金融機関コード、受取人支店コードおよび口座番号に基づいて図示しないデータベース検索して受取人氏名を抽出する。この受取人氏名はホストコンピュータ3から自動取引装置1へ送信され、受信した自動取引装置1の利用者操作表示部21はその受取人氏名を表示する。
利用者は表示された受取人氏名を確認して「確認」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込依頼者の氏名等を入力する画面を表示する。利用者はその画面でボタンを押下して自己の氏名等を入力する。
S4a:利用者が氏名等を入力すると利用者操作表示部21は振込金額を入力する画面を表示する。利用者はその画面でボタンを押下して振込先へ振り込む金額を入力する。
S5a:利用者が振込金額を入力すると利用者操作表示部21は図6に示す監視選択画面を表示する。この監視選択画面には「現在のお振込み取引の監視を行いますか?」、「監視を行うことで以下のサービスがご利用可能となります。」、「ATMで受取人の写真を撮影」等のメッセージおよび「監視を行う」、「監視を行わない」のボタンを表示する。なお、「ATM」は自動取引装置1を示す。
S6a:利用者は表示されたメッセージを読み、監視を行うか否かを判断し、「監視を行う」、「監視を行わない」のいずれかのボタンを選択して押下する。
S7a:利用者が「監視を行う」、「監視を行わない」のいずれかのボタンを選択して押下して監視有無を入力すると制御部25は既に変換した受取人金融機関コードならびに受取人支店コード、入力された受取人口座番号、ホストコンピュータ3から受信した受取人氏名、入力された振込人氏名ならびに振込金額、取引日時および入力された監視有無を監視サーバ4へ送信する。
監視サーバ4は受信した受取人金融機関コード、受取人支店コード、受取人口座番号、受取人氏名、振込人氏名、振込金額、取引日時および監視有無を監視データベース5の受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33、受取人氏名34、振込人氏名35、振込金額36、取引日時37および監視有無38にそれぞれ格納する。
S8a:監視サーバ4が監視データベース5に上記情報を格納すると自動取引装置1の入出金部23は振込金額に相当する現金の入金処理を行う。以降、通常の振込取引を行なう。
次に、自動取引装置で行なう支払い取引について図5の第1の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャートのSで表すステップにしたがって説明する。
S1b:図示しない近接センサで利用者の接近を検知すると利用者操作表示部21は取引選択画面を表示する。この取引選択画面には「現金支払い」、「入金」、「残高照会」等の取引ボタンが表示され、利用者は「現金支払い」の取引ボタンを押下する。
S2b:利用者が取引選択画面の「現金支払い」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は「カードを入れてください」等の案内文言で構成されたカード挿入誘導画面を表示する。利用者は利用者操作表示部21に表示されたカード挿入誘導画面にしたがってカードをカード挿入排出口に挿入する。
S3b:利用者がカードをカード挿入排出口に挿入するとカードリーダプリンタ部22はそのカードを引き込み磁気ストライプ等に記録された金融機関コード、支店コードおよび口座番号等を読取る。
カードリーダプリンタ部22が挿入されたカードの磁気ストライプ等に記録された口座番号等を読取ると利用者操作表示部21は暗証番号入力画面を表示する。この暗証番号入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキー等の操作ボタンを表示する。
利用者操作表示部21が暗証番号入力画面を表示すると利用者は表示されたテンキー等の操作ボタンを押下して暗証番号を入力する。
S4b:利用者が暗証番号を入力すると制御部25は読取った口座番号等とともに入力された暗証番号をホストコンピュータ3へ送信して利用者が本人であることを確認する本人認証を行なう。
S5b:本人認証の結果、利用者が本人であることが確認できると制御部25はカードの磁気ストライプから読取った金融機関コード、支店コードおよび口座番号を監視サーバ4へ送信する。
S6b:監視サーバ4は受信した金融機関コード、支店コードおよび口座番号に基づいて監視データベース5を検索して監視有無38を抽出して自動取引装置1へ送信する。
S7b:自動取引装置1の制御部25は監視サーバ4から受信した監視有無38が「有」であるか「無」であるかを判断する。
S8b:その結果、「有」であると判断すると制御部25は監視カメラ部24へ撮影開始を指令する。その指令を受けた監視カメラ部24は利用者の撮影を開始する。
S9b:監視カメラ部24が利用者の撮影を開始すると利用者操作表示部21は支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示する。この支払い金額入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキーおよび「確認」ボタン等の操作ボタンを表示する。利用者操作表示部21が支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示すると、利用者はテンキー等の操作ボタンを押下して希望する支払い金額を入力する。
S10b:利用者が支払い金額を入力すると制御部25はカードリーダプリンタ部22がカードから読取った口座番号等および支払い金額をホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は利用者の口座残高を確認して受信した支払い金額の現金を払い出すことができるか否かを判断して、その結果を自動取引装置1へ送信する。現金の払出しができると判断されると自動取引装置1の入出金部23は支払い金額に相当する現金を計数し出金処理を行う。
S11b:入出金部23は現金を放出し、カードリーダプリンタ部22はカードを返却する。
S12b:利用者が放出された現金と返却されたカードを受取ると監視カメラ部24は撮影を停止する。
S13b:監視カメラ部24は撮影を停止すると制御部25は撮影した画像データをカードから読取った金融機関コード、支店コードおよび口座番号とともに監視サーバ4へ送信する。
S14b:監視サーバ4は自動取引装置1から受信した画像データを受信した金融機関コード、支店コードおよび口座番号に対応する監視データベース5の画像データ39に格納して支払い取引は終了する。
S15b:一方、S7bで「無」であると判断すると利用者操作表示部21は支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示する。この支払い金額入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキーおよび「確認」ボタン等の操作ボタンを表示する。利用者操作表示部21が支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示すると、利用者はテンキー等の操作ボタンを押下して希望する支払い金額を入力する。
S16b:利用者が支払い金額を入力すると制御部25はカードリーダプリンタ部22がカードから読取った口座番号等および支払い金額をホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は利用者の口座残高を確認して受信した支払い金額の現金を払い出すことができるか否かを判断して、その結果を自動取引装置1へ送信する。現金の払出しができると判断されると自動取引装置1の入出金部23は支払い金額に相当する現金の出金処理を行う。
S17b:入出金部23は現金を放出し、カードリーダプリンタ部22はカードを返却し、利用者がそれを受取り支払い取引は終了する。
なお、監視データベース5に格納した画像データ39とともに支払い取引が行なわれた金融機関、支店、自動取引装置番号、日付、時間等の情報も合わせて格納するようにしてもよい。
以上説明したように、第1の実施例では、振込取引を行なった利用者が不正な取引である蓋然性が高い取引を選択することができ、自動取引装置はその選択にしたがって不正な取引である蓋然性が高いその取引を行なう利用者を監視カメラで撮影し、その撮影した画像データを監視サーバに格納するため、不正な取引が行なわれた映像等を検索する時間と労力が軽減されるという効果が得られる。
また、自動取引装置で振込取引を行なう利用者が不正な目的の振込みである蓋然性が高いことを知っている情報を有効に利用することができるという効果が得られる。

次に、本発明の第2の実施例を説明する。
第2の実施例における自動取引システムの構成および自動取引装置の構成は上述した第1の実施例と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は第2の実施例における監視データベースの構成を示す説明図である。
40はメールアドレスであり、受取人金融機関コード31、受取人支店コード32および受取人口座番号33に対応する口座からの支払い取引があったとき画像データ39を送信する送信先を格納するものである。このメールアドレス40は利用者が携帯する携帯端末やパーソナルコンピュータで受信することができる電子メールアドレス等を格納するものである。
41は端末であり、画像データ39の送信先が携帯電話等の携帯端末やパーソナルコンピュータ等の端末の種別を格納するものである。この端末41で示す端末の表示画面の大きさ等に合わせて監視サーバ4は画像データ39を変換する。
なお、受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33、受取人氏名34、振込人氏名35、振込金額36、取引日時37、監視有無38および画像データ39は第1の実施例と同様なのでその説明を省略する。
上述した構成の作用について説明する。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しない記憶部に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない制御部により制御される。
まず、自動取引装置で行なう振込取引について図8の第2の実施例における振込取引の動作を示すフローチャートのSで表すステップにしたがって説明する。
S1d:図示しない近接センサで利用者の接近を検知すると利用者操作表示部21は取引選択画面を表示する。この取引選択画面には「お振込み」、「現金支払い」、「入金」、「残高照会」等の取引ボタンが表示され、利用者は「お振込み」の取引ボタンを押下する。
S2d:利用者が「お振込み」の取引ボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込方法選択画面を表示する。この振込方法選択画面には「現金によるお振込み」および「カードによるお振込み」のボタンが表示される。本実施例では現金を自動取引装置1に投入して振込取引を行なう例で説明するので、利用者は「現金によるお振込み」のボタンを押下する。
利用者が「現金によるお振込み」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込先である受取人の金融機関名を選択する画面を表示する。利用者は該当する金融機関名を選択する。次に、利用者操作表示部21は振込先である受取人の支店名を選択する画面を表示し、利用者は該当する支店名を選択する。利用者が支店名を選択すると利用者操作表示部21は振込先である受取人の口座番号を入力する画面を表示する。利用者は表示された口座番号を入力する画面でボタンを押下して口座番号を入力する。
S3d:ここで、利用者が金融機関名、支店名および口座番号を入力すると自動取引装置1の制御部25は入力された金融機関名を受取人金融機関コード、支店名を受取人支店コードに変換し、その受取人金融機関コードおよび受取人支店コードを口座番号とともにホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は受信した受取人金融機関コード、受取人支店コードおよび口座番号に基づいて図示しないデータベース検索して受取人氏名を抽出する。この受取人氏名はホストコンピュータ3から自動取引装置1へ送信され、受信した自動取引装置1の利用者操作表示部21はその受取人氏名を表示する。
利用者は表示された受取人氏名を確認して「確認」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は振込依頼者の氏名等を入力する画面を表示する。利用者はその画面でボタンを押下して自己の氏名等を入力する。
S4d:利用者が氏名等を入力すると利用者操作表示部21は振込金額を入力する画面を表示する。利用者はその画面でボタンを押下して振込先へ振り込む金額を入力する。
S5d:利用者が振込金額を入力すると利用者操作表示部21は監視選択画面を表示する。この監視選択画面には「現在のお振込み取引の監視を行いますか?」、「監視を行うことで以下のサービスがご利用可能となります。」、「ATMで受取人の写真を撮影」等のメッセージおよび「監視を行う」、「監視を行わない」のボタンを表示する。
S6d:利用者は表示されたメッセージを読み、監視を行うか否かを判断し、「監視を行う」、「監視を行わない」のいずれかのボタンを選択して押下する。
S7d:利用者が「監視を行わない」のボタンを押下すると制御部25は既に変換した受取人金融機関コードならびに受取人支店コード、入力された受取人口座番号、ホストコンピュータ3から受信した受取人氏名、入力された振込人氏名ならびに振込金額、取引日時および入力された監視有無を監視サーバ4へ送信する。
S8d:一方、利用者が「監視を行う」のボタンを押下すると利用者操作表示部21は図10に示す第2の実施例におけるメール送信希望選択画面を表示する。このメール送信希望選択画面には「お客様の端末に写真を送信できます。送信を希望しますか?」等メッセージおよび「送信希望」、「送信不要」のボタンを表示する。
利用者が「送信希望」のボタンを押下するとさらに利用者操作表示部21は図11に示すメール送信端末選択画面を表示する。このメール送信端末選択画面には「送信先の端末を選択してください。」等のメッセージおよび「パソコン」、「携帯電話」等のボタンを表示する。利用者は希望するボタンを押下する。
さらに、利用者操作表示部21は図12に示すメールアドレス入力画面を表示し、利用者にメールアドレスを入力させる。
このようにして利用者は画像データをメール送信することを希望するか否かを選択し、また、送信先であるメールアドレスを入力する。
S9d:利用者がメール送信の有無等を入力すると制御部25は既に変換した受取人金融機関コードならびに受取人支店コード、入力された受取人口座番号、ホストコンピュータ3から受信した受取人氏名、入力された振込人氏名ならびに振込金額、取引日時、入力された監視有無、メール送信の有無、メールアドレスおよび端末種別を監視サーバ4へ送信する。
監視サーバ4は受信した受取人金融機関コード、受取人支店コード、受取人口座番号、受取人氏名、振込人氏名、振込金額、取引日時、監視有無、メール送信の有無、メールアドレスおよび端末種別を監視データベース5の受取人金融機関コード31、受取人支店コード32、受取人口座番号33、受取人氏名34、振込人氏名35、振込金額36、取引日時37、監視有無38、メールアドレス40および端末41にそれぞれ格納する。なお、メール送信が必要な場合、メールアドレス40は入力された文字列が格納され、また、メール送信が不要な場合、メールアドレス40は空白が格納される。
S10d:監視サーバ4が監視データベース5に上記情報を格納すると自動取引装置1の入出金部23は振込金額に相当する現金の入金処理を行う。以降、通常の振込取引を行なう。
次に、自動取引装置で行なう支払い取引について図9の第2の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャートのSで表すステップにしたがって説明する。
S1e:図示しない近接センサで利用者の接近を検知すると利用者操作表示部21は取引選択画面を表示する。この取引選択画面には「現金支払い」、「入金」、「残高照会」等の取引ボタンが表示され、利用者は「現金支払い」の取引ボタンを押下する。
S2e:利用者が取引選択画面の「現金支払い」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は「カードを入れてください」等の案内文言で構成されたカード挿入誘導画面を表示する。利用者は利用者操作表示部21に表示されたカード挿入誘導画面にしたがってカードをカード挿入排出口に挿入する。
S3e:利用者がカードをカード挿入排出口に挿入するとカードリーダプリンタ部22はそのカードを引き込み磁気ストライプ等に記録された金融機関コード、支店コードおよび口座番号等を読取る。
カードリーダプリンタ部22が挿入されたカードの磁気ストライプ等に記録された口座番号等を読取ると利用者操作表示部21は暗証番号入力画面を表示する。この暗証番号入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキー等の操作ボタンを表示する。
利用者操作表示部21が暗証番号入力画面を表示すると利用者は表示されたテンキー等の操作ボタンを押下して暗証番号を入力する。
S4e:利用者が暗証番号を入力すると制御部25は読取った口座番号等とともに入力された暗証番号をホストコンピュータ3へ送信して利用者が本人であることを確認する本人認証を行なう。
S5e:本人認証の結果、利用者が本人であることが確認できると制御部25はカードの磁気ストライプから読取った金融機関コード、支店コードおよび口座番号を監視サーバ4へ送信する。
S6e:監視サーバ4は受信した金融機関コード、支店コードおよび口座番号に基づいて監視データベース5を検索して監視有無38を抽出して自動取引装置1へ送信する。
S7e:自動取引装置1の制御部25は監視サーバ4から受信した監視有無38が「有」であるか「無」であるかを判断する。
S8e:その結果、「有」であると判断すると制御部25は監視カメラ部24へ撮影開始を指令する。その指令を受けた監視カメラ部24は利用者の撮影を開始する。
ここで、制御部25が監視カメラ部24へ撮影開始を指令する前に利用者操作表示部21は図13に示す同意選択画面を表示するようにしてもよい。この同意選択画面には「○○○○様よりお振込みがありました。○○○○様より受取人がご本人様であることの確認依頼があります。本装置のカメラにて撮影した写真を○○○○様に電子メールにて送付しますが、同意されますか? 同意されない場合、お振込みされません。但し、その他のお取引はご利用いただけます。撮影に同意しますか?」等のメッセージと「同意する」、「同意しない」のボタンを表示する。
「同意する」のボタンが押下された場合、制御部25は監視カメラ部24へ撮影開始を指令する。その指令を受けた監視カメラ部24は利用者の撮影を開始し、以降の支払い取引を続行する。
一方、「同意しない」のボタンが押下された場合、制御部25は現金を支払うことなく本支払い取引を終了させ、さらに監視サーバ4へ振込まれた金額を振込人へ戻す指令を送信するようにしてもよい。監視サーバ4は監視データベース5に格納された振込人の口座へその金額を振込むことを依頼する電文をホストコンピュータ3へ送信して振込まれた金額を振込人へ戻す処理を行う。
なお、この場合、振込人が自動取引装置1で行なう振込取引において振込人の金融機関名、支店名、口座番号を入力し、振込人の金融機関コード、支店コード、口座番号を監視データベース5に予め格納しておくものとする。
S9e:監視カメラ部24が利用者の撮影を開始すると利用者操作表示部21は支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示する。この支払い金額入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキーおよび「確認」ボタン等の操作ボタンを表示する。利用者操作表示部21が支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示すると、利用者はテンキー等の操作ボタンを押下して希望する支払い金額を入力する。
S10e:利用者が支払い金額を入力すると制御部25はカードリーダプリンタ部22がカードから読取った口座番号等および支払い金額をホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は利用者の口座残高を確認して受信した支払い金額の現金を払い出すことができるか否かを判断して、その結果を自動取引装置1へ送信する。現金の払出しができると判断されると自動取引装置1の入出金部23は支払い金額に相当する現金を計数して出金処理を行う。
S11e:入出金部23は現金を放出し、カードリーダプリンタ部22はカードを返却する。
S12e:利用者が放出された現金と返却されたカードを受取ると監視カメラ部24は撮影を停止する。
S13e:監視カメラ部24は撮影を停止すると制御部25は撮影した画像データを監視サーバ4へ送信する。
S14e:監視サーバ4は自動取引装置1から受信した画像データを受信した金融機関コード、支店コードおよび口座番号に対応する監視データベース5の画像データ39に格納する。
S15e:画像データを監視データベース5の画像データ39に格納すると監視サーバ4は利用者の金融機関コード、支店コードおよび口座番号に対応するメールアドレス40を抽出し、メール送信の有無を判断する。このメールアドレス40に文字列が格納されている場合「有」と判断し、空白が格納されている場合は「無」と判断する。
S16e:上記判断の結果、メール送信が「有」と判断した場合、監視サーバ4は画像データ39をメールアドレス40へ送信して終了する。
また、メール送信が「無」と判断した場合、監視サーバ4はメール送信せず終了する。
S17e:一方、S7bで「無」であると判断すると利用者操作表示部21は支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示する。この支払い金額入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキーおよび「確認」ボタン等の操作ボタンを表示する。利用者操作表示部21が支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示すると、利用者はテンキー等の操作ボタンを押下して希望する支払い金額を入力する。
S18e:利用者が支払い金額を入力すると制御部25はカードリーダプリンタ部22がカードから読取った口座番号等および支払い金額をホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は利用者の口座残高を確認して受信した支払い金額の現金を払い出すことができるか否かを判断して、その結果を自動取引装置1へ送信する。現金の払出しができると判断されると自動取引装置1の入出金部23は支払い金額に相当する現金の出金処理を行う。
S19e:入出金部23は現金を放出し、カードリーダプリンタ部22はカードを返却し、利用者がそれを受取り支払い取引は終了する。
なお、監視データベース5に格納した画像データ39とともに支払い取引が行なわれた金融機関、支店、自動取引装置番号、日付、時間等の情報も合わせて格納するようにしてもよい。
また、本実施例では不正な取引を防止することを目的としたものであるが、振込人から受取人への近況報告等のために画像データを送信するように使用することもできる。このときメッセージ等も同時に送信できるようにしてもよい。
以上説明したように、第2の実施例では、第1の実施例の効果に加え、振込人が所持する端末へ支払い取引を行った受取人の写真がメール送信されるため、その振込人は不正な現金の受取りが発生したか否かを確認することができるという効果が得られる。
また、受取人に監視カメラで撮影した写真を振込人が所持する端末へメール送信することの同意を得るため、不正な支払い取引を抑止することができるという効果が得られる。

次に、本発明の第3の実施例を説明する。
第3の実施例における自動取引システムの構成および監視データベースの構成は上述した第1の実施例と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
図14は第3の実施例における自動取引装置の構成を示すブロック図である。
図14において、自動取引装置の構成は利用者操作表示部21、カードリーダプリンタ部22、入出金部23および制御部25で構成されたものである。したがって、第1の実施例の自動取引装置の構成から監視カメラ部24を除いた構成である。
第3の実施例の構成の作用について説明する。
第3の実施例における振込取引の動作は図4の第1の実施例における振込取引の動作を示すフローチャートと同様であるが、S5aにおいて利用者操作表示部21が表示する図16に示す監視選択画面のみが異なるものである。
この監視選択画面には「現在のお振込み取引の監視を行いますか?」、「監視を行うことで以下のサービスがご利用可能となります。」、「受取人が窓口でお取引を行うよう、ご案内します。」等のメッセージおよび「監視を行う」、「監視を行わない」のボタンを表示する。
また、S5aにおいて利用者操作表示部21が表示する図18に示す監視選択画面を表示するようにしてもよい。
この監視選択画面には「現在のお振込み取引の監視を行いますか?」、「監視を行うことで以下のサービスがご利用可能となります。」、「受取人が窓口でお取引を行うよう、ご案内します。」、「受取人はATMで振込金以外の取引は可能です。」等のメッセージおよび「監視を行う」、「監視を行わない」のボタンを表示するようにしてもよい。
このようにして受取人が自動取引装置1で行う振込金以外の取引を可能にしてもよい。
それ以外の動作は第1の実施例と同様なのでその説明を省略する。
第3の実施例における支払い取引の動作を図15の第3の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャートのSで表すステップにしたがって説明する。
S1c:図示しない近接センサで利用者の接近を検知すると利用者操作表示部21は取引選択画面を表示する。この取引選択画面には「現金支払い」、「入金」、「残高照会」等の取引ボタンが表示され、利用者は「現金支払い」の取引ボタンを押下する。
S2c:利用者が取引選択画面の「現金支払い」ボタンを押下すると利用者操作表示部21は「カードを入れてください」等の案内文言で構成されたカード挿入誘導画面を表示する。利用者は利用者操作表示部21に表示されたカード挿入誘導画面にしたがってカードをカード挿入排出口に挿入する。
S3c:利用者がカードをカード挿入排出口に挿入するとカードリーダプリンタ部22はそのカードを引き込み磁気ストライプ等に記録された金融機関コード、支店コードおよび口座番号等を読取る。
カードリーダプリンタ部22が挿入されたカードの磁気ストライプ等に記録された口座番号等を読取ると利用者操作表示部21は暗証番号入力画面を表示する。この暗証番号入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキー等の操作ボタンを表示する。
利用者操作表示部21が暗証番号入力画面を表示すると利用者は表示されたテンキー等の操作ボタンを押下して暗証番号を入力する。
S4c:利用者が暗証番号を入力すると制御部25は読取った口座番号等とともに入力された暗証番号をホストコンピュータ3へ送信して利用者が本人であることを確認する本人認証を行なう。
S5c:本人認証の結果、利用者が本人であることが確認できると制御部25はカードの磁気ストライプから読取った金融機関コード、支店コードおよび口座番号を監視サーバ4へ送信する。
S6c:監視サーバ4は受信した金融機関コード、支店コードおよび口座番号に基づいて監視データベース5を検索して監視有無38を抽出して自動取引装置1へ送信する。
S7c:自動取引装置1の制御部25は監視サーバ4から受信した監視有無38が「有」であるか「無」であるかを判断する。
S8c:その結果、「有」であると判断すると利用者操作表示部21は図17に示す窓口へ誘導する画面を表示する。この窓口へ誘導する画面には、「現金が振り込まれています。現在、お取引は窓口でのお取り扱いになります。窓口までお越し願います。」等のメッセージを表示する。
ここで、受取人が自動取引装置1で行う振込金以外の取引を可能にした場合、利用者操作表示部21は図19に示す窓口へ誘導する画面を表示する。この窓口へ誘導する画面には、「現金が振り込まれています。振り込まれた現金は窓口でのお取り扱いになります。窓口までお越し願います。なお、振り込まれる前までの残高まではお取引可能です。振り込まれる前の残高 ¥123、456」等のメッセージを表示する。
そして、受取人である利用者は振り込まれる前の残高までの支払い取引を行なうことができるようにする。
S9c:窓口へ誘導する画面を表示するとカードリーダプリンタ部22はカードを返却して支払い取引を終了する。
S10c:一方、S7cで「無」であると判断すると利用者操作表示部21は支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示する。この支払い金額入力画面には「1」から「9」および「0」ボタン等で構成されるテンキーおよび「確認」ボタン等の操作ボタンを表示する。利用者操作表示部21が支払い金額の入力を誘導する支払い金額入力画面を表示すると、利用者はテンキー等の操作ボタンを押下して希望する支払い金額を入力する。
S11c:利用者が支払い金額を入力すると制御部25はカードリーダプリンタ部22がカードから読取った口座番号等および支払い金額をホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は利用者の口座残高を確認して受信した支払い金額の現金を払い出すことができるか否かを判断して、その結果を自動取引装置1へ送信する。現金の払出しができると判断されると自動取引装置1の入出金部23は支払い金額に相当する現金を計数し出金処理を行う。
S12c:入出金部23は現金を放出し、カードリーダプリンタ部22はカードを返却し、利用者がそれを受取り支払い取引は終了する。
なお、本実施例では監視カメラ部を備えていない自動取引装置1で説明したが、監視カメラ部を備えた自動取引装置1であってもよい。
監視カメラ部を備えた自動取引装置1で受取人が支払い取引を行なった場合、第1の実施例と同様に、その監視カメラ部で受取人を撮影してその画像データを監視サーバ4の監視データベース5の画像データ39に格納するようにしてもよい。
また、通信回線2に監視カメラ部を備えた自動取引装置1と監視カメラ部を備えていない自動取引装置1が混在して接続されている場合、監視カメラ部を備えた自動取引装置1は第1の実施例および第2の実施例のように動作させ、監視カメラ部を備えていない自動取引装置1は第3の実施例のように動作させるようにしてもよい。
以上説明したように、第3の実施例では、振込取引を行なった利用者が不正な取引であることの蓋然性が高い取引を行なう利用者を営業店内のビデオカメラ等や係員で監視された窓口へ誘導するため、不正な取引を行なう利用者が現金を受取り難くすることができるという効果が得られる。
また、自動取引装置で振込取引を行なう利用者が不正な目的の振込みである蓋然性が高いことを知っている情報を有効に利用することができるという効果が得られる。
第1の実施例における自動取引システムの構成を示すブロック図 第1の実施例における自動取引装置の構成を示すブロック図 第1の実施例における監視データベースの構成を示す説明図 第1の実施例における振込取引の動作を示すフローチャート 第1の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャート 第1の実施例における監視選択画面を示す説明図 第2の実施例における監視データベースの構成を示す説明図 第2の実施例における振込取引の動作を示すフローチャート 第2の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャート 第2の実施例におけるメール送信希望選択画面を示す説明図 第2の実施例におけるメール送信端末選択画面を示す説明図 第2の実施例におけるメールアドレス入力画面を示す説明図 第2の実施例における同意選択画面を示す説明図 第3の実施例における自動取引装置の構成を示すブロック図 第3の実施例における支払い取引の動作を示すフローチャート 第3の実施例における監視選択画面を示す説明図 第3の実施例における窓口へ誘導する画面を示す説明図 第3の実施例における監視選択画面を示す説明図 第3の実施例における窓口へ誘導する画面を示す説明図
符号の説明
1 自動取引装置
2 通信回線
3 ホストコンピュータ
4 監視サーバ
5 監視データベース
21 利用者操作表示部
22 カードリーダプリンタ部
23 入出金部
24 監視カメラ部
25 制御部
31 受取人金融機関コード
32 受取人支店コード
33 受取人口座番号
34 受取人氏名
35 振込人氏名
36 振込金額
37 取引日時
38 監視有無
39 画像データ
40 メールアドレス
41 端末

Claims (9)

  1. 自動取引装置で入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や自動取引装置に挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引システムにおいて、
    自動取引装置の操作部で入力された受取人の金融機関名、支店名、口座番号等の受取人口座情報および監視の有無を監視サーバへ送信し、該監視サーバが該受取人口座情報と監視の有無を関連付けて監視データベースに格納しておき、該受取人が現金支払い等の取引でカード等から読取った受取人口座情報を自動取引装置が該監視サーバへ送信し、該監視サーバから該受取人口座情報に基づいて該監視データベースを検索して抽出した監視の有無を受信した該自動取引装置が該監視の有無が有のとき監視カメラ部で受取人を撮影した画像データを該監視サーバへ送信し、該監視サーバが受信した該画像データを該受取人口座情報と関連付けて該監視データベースに格納するようにしたことを特徴とする自動取引システム。
  2. 請求項1の自動取引システムにおいて、
    自動取引装置の操作部で入力されたメールアドレスを監視サーバへ送信し、該監視サーバが該受取人口座情報と該メールアドレスを関連付けて監視データベースに格納しておき、自動取引装置から受信した該画像データを該メールアドレスへ送信するようにしたことを特徴とする自動取引システム。
  3. 請求項2の自動取引システムにおいて、
    該受取人が該画像データを送信することに同意する操作ボタンを自動取引装置で選択したとき、該画像データを該メールアドレスへ送信するようにしたことを特徴とする自動取引システム。
  4. 自動取引装置で入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や自動取引装置に挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引システムにおいて、
    自動取引装置の操作部で入力された受取人の金融機関名、支店名、口座番号等の受取人口座情報および監視の有無を監視サーバへ送信し、該監視サーバが該受取人口座情報と監視の有無を関連付けて監視データベースに格納しておき、該受取人が現金支払い等の取引でカード等から読取った受取人口座情報を自動取引装置が該監視サーバへ送信し、該監視サーバから該受取人口座情報に基づいて監視データベースを検索して抽出した監視の有無を自動取引装置が受信し、該自動取引装置が該監視の有無が有のとき自動取引装置に該受取人を窓口へ誘導する画面を表示するようにしたことを特徴とする自動取引システム。
  5. 請求項4の自動取引システムにおいて、
    該受取人が現金振込以前の口座残高を超える金額の支払い取引を行なうとき自動取引装置に該受取人を窓口へ誘導する画面を表示するようにしたことを特徴とする自動取引システム。
  6. 利用者の操作により入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引装置において、
    受取人の金融機関名、支店名、口座番号等の受取人口座情報および該受取人が行う取引を監視することを指示する監視の有無を操作部で入力させ、該受取人口座情報とともに監視の有無情報を上位装置へ送信するようにしたことを特徴とする自動取引装置。
  7. 利用者の操作により入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引装置において、
    上位装置から受取人が行う取引を監視することを指示する監視の有無情報を受信し、該監視の有無情報が有のとき、監視カメラ部で受取人を撮影した画像データを取得するようにしたことを特徴とする自動取引装置。
  8. 利用者の操作により入力された受取人の口座に現金を振り込む振込み取引や挿入されたカード等から口座情報を読取って現金を支払う現金支払い取引等を行なう自動取引装置において、
    上位装置から受取人が行う取引を監視することを指示する監視の有無情報を受信し、該監視の有無情報が有のとき、該受取人を窓口へ誘導する画面を表示するようにしたことを特徴とする自動取引装置。
  9. 請求項8の自動取引装置において、
    該受取人が現金振込以前の口座残高を超える金額の支払い取引を行なうとき該受取人を窓口へ誘導する画面を表示するようにしたことを特徴とする自動取引装置。
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