JP4643540B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図13は、従来のトレンチ型の素子分離構造の形成方法の工程断面図であり、まず、図13(a)に示すように、シリコン基板1上に、下敷酸化膜2、シリコン窒化膜3を順に積層形成した後、写真製版パターン(図示せず)をマスクに、シリコン窒化膜3、下敷酸化膜2を順次パターニングし、シリコン基板1に溝を形成する。
次に、図13(b)に示すように、熱酸化により溝の内壁に熱酸化膜10を形成した後、CVD法により、全面に埋込酸化膜11を堆積する。
次に、図13(c)に示すように、シリコン窒化膜3をストッパとしたCMP法により窒化膜3上部に形成された埋込酸化膜11を除去することにより溝内部にのみ埋込酸化膜11を残す。
次に、図13(d)に示すように、熱リン酸によりシリコン窒化膜3を除去した後、CVD法により全面にCVD酸化膜20を堆積する。
次に、図13(e)に示すように、異方性エッチングを行うことにより、埋込酸化膜11の側壁のみにCVD酸化膜20’を残す。
最後に、図13(f)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸で除去することによりトレンチ型素子分離構造が完成する。
集積回路では、図16に示すように、上記トレンチ型素子分離上にゲート電極22を形成し、活性領域23に形成したトランジスタを上記ゲート電極22により制御する構造を採る場合があるが、かかる場合、上記くぼみ21の存在によりゲート電極22がトレンチのエッジ部分でなめらかな形状とならず、電界集中が発生し、トランジスタのしきい値電圧が低下する逆ナローチャネル効果の原因となる。特に、半導体素子の集積化が進み、活性領域23の幅(トレンチとトレンチの間隔)が狭くなるほど、逆ナローチャネル効果の影響は顕著となり、トランジスタのしきい値電圧の制御が非常に困難となり、回路動作に悪影響を及ぼすこととなる。
そこで、本発明は、トレンチ型素子分離の埋込酸化膜のエッジ部において、くぼみの発生しないトレンチ型素子分離構造の製造方法を提供することを目的とする。
かかる方法では、埋込酸化膜の周囲が、溝内部のシリコン基板表面のみならずシリコン基板表面から上部に突出した部分の側面においても、CVD酸化膜に比べて耐エッチング性の高い熱酸化膜で囲まれているため、下敷酸化膜のエッチング工程においてもかかる熱酸化膜はエッチングされにくい。
即ち、従来方法においてはシリコン基板表面より上部に突出した埋込酸化膜周囲に形成したCVD酸化膜が、上記下敷酸化膜のエッチング工程で同時にエッチングされることにより、溝内部の埋込酸化膜のエッジ部においてくぼみが発生していたが、本方法ではシリコン基板表面より上部に突出した埋込酸化膜側面にはCVD酸化膜に比べて耐エッチング性の高い熱酸化膜が形成されているため、上記下敷酸化膜のエッチング工程ではエッチングされにくく、埋込酸化膜の側面を保護し、埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生を防止することが可能となる。
これにより、トレンチ型素子分離構造上にゲート電極を形成したトランジスタにおいては、分離溝内部の埋込酸化膜にくぼみが発生していないため、従来のような埋込酸化膜上に形成したゲート電極における電界集中の発生が防止でき、トランジスタの逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
特に、本製造方法では、従来方法のようにドライエッチングによる膜の除去工程を含まないため、基板における損傷の発生を防止することが可能となる。
かかる製造方法では、下敷酸化膜のエッチング工程において、トレンチ内の埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生を防止することができることに加えて、薄膜化工程においてシリコン酸化膜との選択比の大きいシリコン窒化膜をストッパに用いているために、基板表面からの埋込酸化膜の高さを精度良く制御することができ、埋込酸化膜の高さのばらつきを小さくすることが可能となる。
かかる製造方法では、下敷酸化膜のエッチング工程において、トレンチ内の埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生を防止することができることに加えて、堆積工程において、埋込酸化膜中にシームが発生した場合、かかるシームが露出するまで埋込酸化膜を上部より除去し、かかるシームを埋めるように上層埋込酸化膜を堆積することにより、シームのない素子分離構造の形成が可能となる。
この結果、トレンチ型素子分離上に電極を形成した場合の、上記シームに起因する電極のショート等が防止され、集積回路の製造歩留まりの向上を図ることが可能となる。
かかる製造方法では、図4(e)に示す側壁部のA部分の熱酸化膜を他の熱酸化膜より厚く形成することができ、下敷酸化膜のエッチング工程において、A部分の熱酸化膜がエッチングされにくく、埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生をより有効に防止することが可能である。
尚、A部分の熱酸化膜の厚さは、他のトレンチ溝内部の熱酸化膜の膜厚を厚くすることなく、個別に厚く形成することができるため、本製造方法を用いた場合であっても、トレンチ溝内の熱酸化膜の膜厚は厚くならず、トレンチ溝幅が狭くなり、アスペクト比が高くなることによるシームの発生は起こらない。
かかる製造方法では、図5(e)に示すB部分の熱酸化膜を、他の熱酸化膜より厚く形成することができ、下敷酸化膜のエッチング工程においてB部分の熱酸化膜がエッチングされにくく、埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生をより有効に防止することが可能である。
かかる製造方法では、溝内の埋込酸化膜の側壁に加えて上部にもエッチング耐性の高い熱酸化膜が形成でき、即ち、溝内部の埋込酸化膜が、上面においても熱酸化膜により囲まれているため、下敷酸化膜のエッチング工程における埋込酸化膜のエッジ部でのくぼみの形成を完全に防止することが可能となる。
また、図6(f)のC部分の熱酸化膜を、溝内の他の熱酸化膜より厚く形成できるため、従来、下敷酸化膜のエッチング工程で最もエッチングされやすかった部分の強化を図ることが可能となる。
また、埋込酸化膜中にシームが発生した場合、かかるシームが無くなる程度に埋込酸化膜を上部より除去した後に、熱酸化用非単結晶シリコン膜を全面に堆積することにより、シームのない素子分離構造の形成が可能となる。
かかる製造方法では、下敷酸化膜のエッチング工程において、トレンチ内の埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生を防止することができることに加えて、埋込酸化膜の堆積後に熱酸化工程が行われるため、埋込酸化膜が熱酸化工程中に高温に保持され、いわゆる焼き締めされて、特に、図17の40に示す部分のように、埋込酸化膜の接合の弱い部分40の接合を強化することが可能となる。
従って、図17(a)〜(c)に示すように、従来方法で発生していた埋込酸化膜中の凹部の形成を防止し、分離特性の良好な素子分離構造の形成が可能となる。
特に、本製造方法では、従来方法のようにドライエッチングによる膜の除去工程を含まないため、基板における損傷の発生を防止することが可能となる。
かかる製造方法では、薄膜化工程においてシリコン酸化膜との選択比の大きいシリコン窒化膜をストッパに用いているために、基板表面からの埋込酸化膜の高さを精度良く制御することができ、埋込酸化膜の高さのばらつきを小さくすることが可能となる。
特に、かかる製造方法では、埋込酸化膜を介して酸化種が拡散する距離が短い非単結晶シリコン膜の側壁部の酸化速度が、溝底部等の酸化速度に比較して大きくなるため、側壁部に形成される熱酸化膜の膜厚を、溝底部に形成される熱酸化膜の膜厚より厚く形成することが可能となる。
かかる方法でも、基板表面からの埋込酸化膜の高さを精度良く制御することができ、埋込酸化膜の高さのばらつきを小さくすることが可能となる。
熱酸化工程を1000℃以上で行うことにより、予め堆積された埋込酸化膜の焼き締めが可能となり、埋込酸化膜の接合の弱い部分の接合強化が可能となるからである。
熱酸化膜を2度形成することにより、特に、重ねて形成される溝内部および非単結晶シリコン膜側壁部の熱酸化膜の膜厚を厚く形成することが可能となるからである。
かかるトレンチ型素子分離構造では、従来構造のように埋込酸化膜のエッジ部分にくぼみが形成されず、上部が平坦であり、更に、熱酸化膜が基板表面近傍で外方になめらかに張り出しているため、トレンチ型素子分離構造上にゲート電極を有するトランジスタを形成した場合に、ゲート電極形状が特に底面においてなめらかに形成できるため、従来構造で発生していた埋込酸化膜のエッジ上部のゲート電極における電界集中の発生が防止でき、トランジスタの逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
この結果、かかるエッチング工程において従来発生していた埋込酸化膜のエッジ部におけるくぼみの発生を防止することが可能となる。
これにより、上記トレンチ型素子分離構造上にゲート電極を有するトランジスタを形成した場合、上記くぼみ上部に形成されることにより発生していたゲート電極による電界集中が防止でき、トランジスタの逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
これにより、埋込酸化膜形成時のつなぎ目の結合力を高めることが可能となる。
特に、1000℃以上の熱酸化工程を行うことが、結合力を高めるために有効である。
図1に、本発明の実施の形態1にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図1(a)に示すように、基板1上に、熱酸化によりシリコン酸化膜である下敷酸化膜2を5から30nm程度、非単結晶シリコン膜として、ポリシリコン膜5を100から300nm程度、順次積層形成し、異方性エッチングにより、素子分離形成領域のポリシリコン膜5、下敷酸化膜2をエッチングし、更に基板1を100から500nm程度の深さエッチングすることにより基板内に溝13を形成する。
これによって、ポリシリコン膜5が、シリコン基板1の溝壁部と連続する側壁部12を有するように、ポリシリコン膜5の表面からシリコン基板1に至る溝13を形成することが可能となる。
尚、非単結晶シリコン膜としては、ポリシリコン膜以外にアモルファスシリコン膜も使用することができる。
次に、図1(b)に示すように、熱酸化により、溝内部にシリコン酸化膜10を5から50nm程度形成する。このとき上記ポリシリコン膜5の側壁部12および上面も同時に酸化される。
かかる熱酸化工程においては、O2やH2Oのような酸化剤は酸化膜中を拡散しやすく、下敷酸化膜2中にも拡散するため、下敷酸化膜2近傍のシリコン1、5が更に酸化され、図1(b)に示すような熱酸化膜10の膜厚が、下敷酸化膜2との接続部近傍で、外部になめらかに厚くなるような構造となる。
次に、図1(c)に示すように、CVD法により全面にシリコン酸化膜である埋込酸化膜11を堆積する。
次に、図1(d)に示すように、CMP法により、ポリシリコン膜5上部に形成された熱酸化膜10、溝内の熱酸化膜10、埋込酸化膜11の一部、およびポリシリコン膜5の一部を上部から除去する。
次に、図1(e)に示すように、ドライエッチング法により、ポリシリコン膜5を選択的に除去し、最後に図1(f)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することにより、シリコン基板1の表面より上方に突出した埋込酸化膜11の側面にも熱酸化膜が形成されたトレンチ型素子分離構造を形成する。
かかる素子分離構造では、素子分離領域として作用する埋込酸化膜11の上面は、半導体基板1の表面よりも高くなっており、溝内壁に熱酸化によって形成された酸化膜10は、溝内部のみならず、基板より上部の埋込酸化膜11の側壁にまで形成されており、埋込酸化膜11には、従来構造のようなくぼみが発生していない。
更に、熱酸化膜10は、シリコン基板表面近傍において、活性領域側23(外方)へなめらかに延びている。
従って、かかるトレンチ型素子分離構造上にゲート電極を形成したトランジスタにおいては、図16に示す従来構造のゲート電極22構造で発生するような埋込酸化膜11のエッジ上部のゲート電極における電界集中の発生が防止でき、トランジスタの逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
図2に、本発明の実施の形態2にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図2(a)に示すように、基板1上に、熱酸化法によりシリコン酸化膜からなる下敷酸化膜2を5から30nm程度、ポリシリコン膜5を30から100nm程度、シリコン窒化膜3を100から300nm程度の膜厚で順次積層形成した後、異方性エッチングにより、素子分離形成領域のシリコン窒化膜3、ポリシリコン膜5、下敷酸化膜2を開口し、更に、基板1を100から500nm程度の深さにエッチングすることにより、基板内に溝13を形成する。
次に、図2(b)に示すように、熱酸化法により、溝内部に熱酸化膜10を5から50nm程度形成する。かかる工程では、ポリシリコン膜5の側壁部12も酸化される。
次に、図2(c)に示すように、CVD法により全面にシリコン酸化膜11を堆積する。
次に、図2(d)に示すように、CMP法によりシリコン窒化膜3上部に形成された酸化膜11を除去する。
次に、図2(e)に示すように、熱リン酸によりシリコン窒化膜3を除去し、続いて、ドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去する。
最後に、図2(f)に示すように、シリコン酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去し、トレンチ型素子分離構造を形成する。
図3に、本発明の実施の形態3にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
素子の微細化に伴いトレンチ溝の幅が狭くなった場合、図14に示すような、シームの発生が問題となるが、本実施の形態3は、かかるシームの発生を防止するものである。
即ち、図13の従来方法により埋込酸化膜11を埋め込む場合、溝のアスペクト比が大きくなると埋め込みが不完全となり、図14(a)に示すように、溝内部にシーム40が発生する。図14中、1は基板、2は熱酸化膜、5は窒化シリコン膜を示す。
図14(b)(c)に示すように、かかるシーム40が存在する構造では、シリコン酸化膜2をフッ酸で除去する際にシームがさらに拡大し、次工程で溝上部に形成される配線材料がシーム内に入り込み、ショートが発生しやすくなる。かかるシーム40をなくしてトレンチ分離を形成するためには、エッチバックによりシーム位置まで埋込酸化膜11を除去し、酸化膜を再度埋込むことが考えられるが、図15(a)(b)に示すように、通常のドライエッチングでは、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の選択比が小さく、図15(b)に示すようにシーム40除去のためのエッチング工程においてシリコン窒化膜3も除去されるために、CMP時にシリコン窒化膜3をストッパとして用いることができなくなる。
そこで、本実施の形態では、まず、溝13の幅が狭いため、図3(c)に示すように溝内にシーム40が発生する。図3(a)(b)の工程は、溝幅が狭くなっている以外は、実施の形態1と同様である。
次に、図3(d)の工程で、シーム40が発生した埋込酸化膜11は、ドライエッチング等により、所定の位置、即ちシーム40が露出するまで上部から除去される。
次に、図3(e)に示すように、上層埋込酸化膜12をCVD法により全面に堆積する。上層埋込酸化膜12の埋め込み工程においては、埋込酸化膜11を形成した場合に比べて溝のアスペクト比が小さくなっているためシームは発生しない。
続いて、図3(f)〜(h)に示すように、実施の形態1の工程(d)〜(f)と同様の工程を行うことにより、トレンチ型素子分離構造が完成する。
ここでは、埋込酸化膜11を、シーム40が半分程度除去されるまでエッチングしたが、第2の酸化膜12の堆積時に埋込可能な範囲でシームを残しても、あるいは、埋込酸化膜11のドライエッチング後に、フッ酸処理を行うことによりシーム開口部を広げて、第2の酸化膜堆積時のシームの埋め込み効率を向上させても良い。
尚、図3(d)に示す埋込酸化膜11、熱酸化膜10のドライエッチング工程における埋込酸化膜11、熱酸化膜10とポリシリコン膜5のエッチング選択比は非常に大きいため、ポリシリコン膜11はエッチングされることなく埋込酸化膜11、熱酸化膜10のみエッチングできるため、図3(f)に示すCMP工程においてストッパとなるポリシリコン膜12が、かかる工程で薄くなることはない。
図4に、本発明の実施の形態4にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
図4(a)〜(d)の工程は、シーム40が無い点を除いて、実施の形態3に示す図3(a)〜(d)の工程と同様であり、図4(d)の工程では、ドライエッチングにより、ポリシリコン膜5の上面と底面との間の所定の位置まで、上記埋込酸化膜11および上記熱酸化膜10を上部より除去し、上記ポリシリコン膜5の少なくとも一部の側面および上面を露出させる。
続いて、図4(e)に示すように、再度、ポリシリコン膜5の露出した側面および上面を熱酸化することにより、埋込酸化膜11の両側の熱酸化膜10の先端部分を厚くするように、ポリシリコン膜5の露出した側面および上面を酸化する。
かかるポリシリコン膜5の熱酸化工程において、トレンチ溝内では、酸化剤は埋込酸化膜11内では殆ど拡散しないため、トレンチ溝内のシリコン基板1はほとんど酸化されない。一方、シリコン基板1の表面より上部では酸化剤が容易にポリシリコン膜5表面に到達するため、ポリシリコン膜5の側壁部12が酸化され、特に、図4のA部分では、工程(b)に加えて、更にポリシリコン5が再度酸化されるため、熱酸化膜の膜厚が、他の熱酸化膜に比較して厚くなる。
次に、図4(f)に示すように、CVD法を用いて、上層埋込酸化膜12を全面に堆積する。
続いて行う図4(g)〜(i)の工程は、図1に示す実施の形態1の工程と同様であり、以上のように工程を行うことによりトレンチ型素子分離が作製される。
特に、本実施の形態では、上述のように図4のA部分の熱酸化膜の膜厚を厚く形成することが可能であるため、図4(i)に示す下敷酸化膜2の除去工程において、上記実施の形態1〜3より更に埋込酸化膜11の保護が強化される。
尚、本実施の形態では、溝内に埋め込まれたシリコン酸化膜11において、シーム40が発生した場合でも、実施の形態3の場合と同様に、第2の埋込酸化膜12でシーム40を埋め込むことが可能である。
尚、かかるトレンチ溝周囲側壁(A部分)の熱酸化膜10の厚さは、トレンチ溝内部の熱酸化膜の膜厚を厚くすることなく、個別に厚く形成することができるため、本実施の形態にかかる方法を用いた場合であっても、トレンチ溝内の熱酸化膜10の膜厚は厚くならず、トレンチ溝幅が狭くなることによるシーム40の発生は起こらない。
図5に、本発明の実施の形態5にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
図5中、図5(a)〜(d)は、実施の形態1の図1(a)〜(d)の工程と同様である。
次に、図5(e)に示すように、再度、ポリシリコン膜5の露出した上面を熱酸化することにより、ポリシリコン膜5の側壁部13の熱酸化膜10の上端部分を厚くする。
かかるポリシリコン膜5の酸化工程では、上記実施の形態4と同様に、トレンチ溝内部では、シリコン基板1は殆ど酸化されないが、シリコン基板1表面より上部では酸化剤が容易にポリシリコン膜5表面に到達するため、ポリシリコン膜5の上面および側壁部12で酸化が進み、特に、図5(e)のB部分では、工程(b)に加えて、更にポリシリコン5が再度酸化されるため、酸化膜の膜厚が他の酸化膜部分に比較して厚くなる。
次に、図5(f)に示すように、ドライエッチングによりポリシリコン膜5上部に形成された熱酸化膜10、および溝内の熱酸化膜10、埋込酸化膜11の上部をエッチング除去する。
次に、図5(g)に示すように、ドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去し、更に、図5(h)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することにより、トレンチ型素子分離構造を作製する。
図6に、本発明の実施の形態6にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
図6(a)〜(d)までの工程は、上記実施の形態4、5と同様である。
続いて、図6(e)に示すように、全面に熱酸化用非単結晶シリコン膜であるポリシリコン膜12を堆積した後、図6(f)に示すように、熱酸化法によりポリシリコン膜12を酸化して、熱酸化膜15を形成する。
ここで、埋込酸化膜11中では酸化剤が殆ど拡散しないため、トレンチ溝内の熱酸化膜の膜厚はほとんど変化しない。これに対し、酸化されたポリシリコン膜12中は酸化剤が移動しやすいため、ポリシリコン膜5の側壁部13では熱酸化が進み、トレンチ溝内の酸化膜厚に比べて、図6(f)のC部分の熱酸化膜の膜厚が厚くなる。
更に、埋込酸化膜11の上面部には、ポリシリコン膜12の酸化により熱酸化膜15が形成される。
次に、図6(g)に示すように、CVD法により、上層埋込酸化膜16を全面に堆積する。
次に、図6(h)に示すように、CMP法により、溝内部の埋込酸化膜11上に形成した熱酸化膜14が露出するまで(またはその直前まで)、上部より上層埋込酸化膜16、熱酸化膜15、ポリシリコン膜5の膜厚を減じる。
次に、図6(i)に示すように、ドライエッチング法により、ポリシリコン膜5を除去した後、図6(j)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することでトレンチ型素子分離構造が作製される。
これにより、トレンチ型素子分離上にゲート電極を形成した場合の、エッジ部分における電界集中を防止し、逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
また、図6(f)のC部分の側壁部13の熱酸化膜10の厚さが、トレンチ溝内部の酸化膜の膜厚に関係なく厚く設定することができるため、C部分の熱酸化膜を厚く形成した場合であっても溝内部の熱酸化膜の膜厚は厚くならず、即ちトレンチ溝のアスペクト比が大きくなることを防止でき、シームの発生を抑制することが可能となる。
また、従来方法のように、異方性エッチングを行うことなく埋込酸化膜11の側壁部13の熱酸化膜を形成できるため、活性領域23における異方性エッチングによるダメージの発生を防止することも可能となる。
かかる素子分離構造では、素子分離領域として作用する埋込酸化膜11の上面は、半導体基板1の表面より上方に突出しており、溝12内壁に熱酸化によって形成された酸化膜10は、溝12内部のみならず、基板より上部の埋込酸化膜11の側面にまで形成されており、埋込酸化膜11には従来構造のようなくぼみは発生しない。
また、熱酸化膜10は、シリコン基板表面近傍において、活性領域側23(外方)へなめらかに延びており、基板1の表面より上部の熱酸化膜10の溝12側面に垂直方向の膜厚は、溝12内部の熱酸化膜10の膜厚より厚くなっている。
従って、かかるトレンチ型素子分離構造上にゲート電極を形成したトランジスタにおいては、従来のような埋込酸化膜11のエッジ上部のゲート電極における電界集中の発生が防止でき、トランジスタの逆ナローチャネル効果を抑制することが可能となる。
図7に、本発明の実施の形態7にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図7(a)に示すように、シリコン基板1上に、熱酸化により下敷酸化膜2を5から30nm程度、ポリシリコン膜5を100から300nm程度、順次形成し、続いて、異方性エッチングにより、素子分離形成領域のポリシリコン膜5、下敷酸化膜2を除去し、シリコン基板1を100から500nm程度の深さにエッチングし、シリコン基板内に溝12を形成する。
次に、図7(b)に示すように、CVD法により全面に埋込酸化膜11を堆積する。
次に、図7(c)に示すように、熱酸化法で上記埋込酸化膜11越しに酸化剤を拡散させ、溝12内部に熱酸化膜10を5から50nm程度形成する。この時、上記ポリシリコン膜5の側壁部13および上面も酸化されるが、埋込酸化膜11の表面に近い部分ほど、埋込酸化膜中の酸化剤の拡散が律速される度合が小さい(酸化剤が多く到達する)ため酸化され易く、ポリシリコン側壁部13はシリコン溝内壁よりも多く酸化される。
従って、溝12内壁部の熱酸化膜10の膜厚を相対的に厚くしたい場合には、予め、埋込酸化膜11の埋込工程前に、溝12内壁の酸化工程を行うとともに、埋込まれた埋込酸化膜11越しに行う酸化工程における酸化量を減らすとよい。
次に、図7(d)に示すように、CMP法により膜厚を減じ、ポリシリコン膜5の上部に形成された酸化膜、および溝内の熱酸化膜10、埋込酸化膜11の一部を除去する。
次に、図7(e)に示すように、ドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去し、続いて図7(f)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することで溝型素子分離を形成する。
溝12上部の埋込酸化膜11の側面では、熱酸化の際、下敷酸化膜2を酸化剤が拡散することにより熱酸化膜10が厚く形成されており、下敷酸化膜2をウエットエッチングにより除去する時に、溝12上部の埋込酸化膜11の側面で酸化膜がなくなることを防止することができる。
特に、下敷酸化膜2の膜厚よりも溝12上部の埋込酸化膜11の側面の熱酸化膜10の膜厚を大きくすれば、下敷酸化膜2を除去する際に、溝12上部の埋込酸化膜11の側面の熱酸化膜10がなくなるのを、更に防止でき、上記埋込酸化膜11のエッジ部における落ち込みを防止することが可能となる。
加えて、本実施の形態にかかる方法では、埋込酸化膜11を、シリコン基板1に形成した溝に埋め込んだ後に、熱酸化により上記溝内壁に熱酸化膜10を形成するため、埋込酸化膜11が高温にさらされ、いわゆる焼き締めが起きる。
従って、図17(a)に示す埋込酸化膜11形成時のつなぎ目40において、物理化学的な組織変化を起こし、上記つなぎ目40の結合力を高めることができる。
これによって、従来の方法で埋込酸化膜11のウエットエッチングによる除去時に発生していた、つなぎ目40に沿った窪みの発生を抑制することができる(図17(b)(c))。
この効果は、酸化膜が粘性流体となる1000℃以上の温度を用いることで特に大きくなり、かかる温度ではつなぎ目40を完全に縫合することが可能となる。
また、CVD法により形成された埋込酸化膜11のフッ酸によるウエットエッチングのエッチング速度が、上記熱酸化によるリフロー効果により低下し、埋込酸化膜11のエッチングの制御性が向上し、埋込酸化膜11の基板表面から上方への突出部分の高さのばらつきを小さくすることが可能となる。
図8に、本発明の実施の形態8にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図8(a)に示すように、シリコン基板1の上に、熱酸化により下敷酸化膜2を5から30nm程度、ポリシリコン膜5を30から100nm程度、シリコン窒化膜3を100から300nm程度の膜厚で順に形成し、異方性エッチングにより、シリコン窒化膜3、ポリシリコン膜5、下敷酸化膜2を開口し、シリコン基板1を100から500nm程度の深さエッチングすることによりシリコン基板内に溝12を形成する。
次に、図8(b)に示すように、CVD法により全面に埋込酸化膜11を堆積する。ここで、実施の形態7と同様に、埋込酸化膜11形成前に、予め、溝部内壁を5から50nm程度熱酸化することも可能である。
次に、図8(c)に示すように、熱酸化法で、上記埋込酸化膜11越しに酸化剤を拡散させて溝内部に埋込酸化膜10を5から50nm程度形成する。このとき前述のポリシリコン膜5の側壁部13も熱酸化される。
次に、図8(d)に示すように、CMP法によりシリコン窒化膜3上部に形成された埋込酸化膜11、および溝内の熱酸化膜10、埋込酸化膜11の一部を除去する。
次に、図8(e)に示すように、熱リン酸によりシリコン窒化膜3を除去し、続いてドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去する。
最後に、図8(f)に示すように、熱酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することで、トレンチ型素子分離構造を形成する。
特に、本実施の形態では、CMP法におけるストッパとしてシリコン窒化膜3を用いているために、上記実施の形態2と同様にシリコン基板1表面から上方の突出した埋込酸化膜11の高さを精度良く制御することができ、ばらつきを小さくすることができる。
このように、ストッパにシリコン窒化膜3を用いた場合は、製造工程数は増加するが埋込酸化膜11の高さのばらつきを小さくすることが可能となる。反面、シリコン窒化膜3は硬い材質であるため、酸化時の応力発生が問題となる。
しかし、この応力発生の問題は、ポリシリコン膜5の膜厚を30nm程度以上として応力を緩和することにより十分回避することができる。また、ポリシリコン膜5の膜厚を100nm程度以下にすることでアスペクト比が高くなりすぎることを抑制し、さらに酸化時のバーズビークの過剰な発生を防止することが可能となる。
図9に、本発明の実施の形態9にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図9(a)に示すように、シリコン基板1上に、熱酸化により下敷酸化膜2を5から30nm程度、ポリシリコン膜5を100から300nm程度、順次形成し、異方性エッチングにより、素子分離形成領域のポリシリコン膜5、下敷酸化膜2を開口し、シリコン基板1を100から500nm程度の深さにエッチングすることにより、シリコン基板1内に溝12を形成する。
次に、図9(b)に示すように、CVD法により、全面に埋込酸化膜11を堆積する。ここで、実施の形態7と同様に、埋込酸化膜11形成前に、予め、溝部内壁を5から50nm程度熱酸化することも可能である。
次に、図9(c)に示すように、CMP法によりポリシリコン膜5上部に堆積された埋込酸化膜11、および溝内の埋込酸化膜11の一部を除去する。
次に、図9(d)に示すように、熱酸化法で埋込酸化膜11越しに酸化剤を拡散させて溝内部に熱酸化膜10を5から50nm程度形成する。
かかる場合も、上述のように、予め溝12内部を熱酸化しておき、かかる熱酸化膜と埋込酸化膜11越しに形成する熱酸化膜を組み合わせて用いることにより、熱酸化膜10の膜厚の分布を、ある程度制御することができる。
次に、図9(e)に示すように、ポリシリコン膜5の上部に形成された熱酸化膜10をフッ酸によるウエットエッチングにより除去した後、ドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去する。
次に、図9(f)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去することでトレンチ型素子分離構造を形成することができる。
また、本実施の形態にかかる方法では、上述のように溝部内壁の熱酸化膜の膜厚に比べて、ポリシリコン膜5の側壁部13の酸化量をより大きくすることができ、下敷酸化膜2の除去工程において、より埋込酸化膜11の側面を保護することが可能となり、埋込酸化膜11のエッジ部分におけるくぼみの発生をより効果的に防止することが可能となる。
図10に、本発明の実施の形態10にかかるトレンチ型素子分離構造の製造工程断面図を示す。
まず、図10(a)に示すように、シリコン基板1の上に、熱酸化により熱酸化膜2を5から30nm程度、ポリシリコン膜5を30から100nm程度、シリコン窒化膜3を100から300nm程度の膜厚で順に形成し、続いて、異方性エッチングにより、素子分離形成領域のシリコン窒化膜3、多結晶シリコン膜5、下敷酸化膜2を開口し、シリコン基板1を100から500nm程度の深さエッチングすることによりシリコン基板内に溝12を形成する。
次に、図10(b)に示すように、CVD法により全面に埋込酸化膜11を堆積する。ここで、実施の形態7と同様に、埋込酸化膜11形成前に、予め、溝部内壁を5から50nm程度熱酸化することも可能である。
次に、図10(c)に示すように、CMP法によりシリコン窒化膜3をストッパに用いてシリコン窒化膜3上部に形成された埋込酸化膜11および溝12内の埋込酸化膜11の一部を除去する。
次に、図10(d)に示すように、熱酸化法で、上記埋込酸化膜11越しに酸化剤を拡散させることで溝内部に熱酸化膜10を5から50nm程度形成する。かかる工程においても、上述のように、予め埋込酸化膜11形成前に形成した熱酸化膜と組み合わせて用いることにより、ポリシリコン膜5側壁の酸化量と溝部内壁の酸化量とをそれぞれ所望の値に制御することができる。
次に、図10(e)に示すように、熱リン酸によりシリコン窒化膜3を除去し、更に、ドライエッチング法によりポリシリコン膜5を除去する。
最後に、図10(f)に示すように、下敷酸化膜2をフッ酸によるウエットエッチングにより除去してトレンチ型素子分離構造を形成する。
また、CMP法におけるストッパとしてシリコン窒化膜3を用いているために、シリコン基板1表面から上方に突出した埋込酸化膜11の高さのばらつきを小さくすることができる。
図12に、本発明にかかるトレンチ型素子分離構造を利用して作製したDRAMメモリセルの断面図を示す。
かかるDRAMメモリセルの製造方法としては、まず、上記実施の形態1〜10のいずれかの方法で、トレンチ型素子分離領域を形成する。
次に、p型ウエル(図示せず)を形成した後、熱酸化法を用いてゲート酸化膜を10nm程度、更に、CVD法を用いてポリシリコン膜(ゲート電極材)を100nm程度堆積する。
次に、写真製版により、所定の領域にレジストを形成し、これをマスクとしてポリシリコン膜を異方性エッチングによりパターニングし、ゲート電極32を形成する。その後、レジストは除去される。
次に、トレンチ分離膜およびゲート電極32をマスクとして、イオン注入法により、加速電圧50keV、ドーズ量5×1013/cm2の注入条件でAsを注入し、n型層30(S/D領域)を形成する。
次に、CVD法により、全面に100nm程度の膜厚の酸化膜を堆積し、異方性エッチングすることにより、サイドウォール絶縁膜31を形成する。
次に、層間絶縁膜35として、CVD法により、酸化膜を全面に700nm程度堆積した後、ビットラインコンタクトホールを所定の位置に開口する。
次に、ビットライン配線材料として不純物を含有したポリシリコンを100nm程度、更に、タングステンシリサイド(WSi)を100nm程度、全面に順次堆積した後、パターニングにより所定の領域にのみ配線を形成することにより、ビットライン33を形成する。
次に、層間絶縁膜35として、再度、CVD法により、全面に酸化膜を700nm程度堆積した後、ストレージノードコンタクトホールを所定の位置に開口する。
次に、キャパシタ下部電極材料として不純物を含有したポリシリコンを800nm程度、全面に堆積し、パターニングにより所定の領域にのみキャパシタ下部電極材料を配置することで、ストレージノード34を形成する。
次に、キャパシタ誘電膜としてCVD法により、シリコンオキシナイトライド(SiON)膜36を7nm程度堆積する。
次に、キャパシタ上部電極として、CVD法により、不純物を含有したポリシリコンを50nm程度堆積し、セルプレートを形成し、パターニングにより所定の領域にのみポリシリコンを設け、キャパシタ上部電極37を形成する。
以上の工程を行うことにより、図12に示すDRAMメモリセルが完成する。
この結果、図12に示すようなメモリセルを多数配置してなるDRAMデバイスにおいて、メモリセル毎のチャネル幅のばらつきがもたらす素子特性のばらつきが抑えられるため、デバイスの安定動作と高い歩留まりが達成される。
また、本発明にかかる製造方法を用いてシームの発生を抑えることにより、隣接するゲート電極間の短絡を防止することができる。
Claims (7)
- シリコン基板に形成された溝に、上記シリコン基板表面から上方に突出した埋込酸化膜が埋め込まれたトレンチ型素子分離構造を有する半導体装置の製造方法であって、
上記シリコン基板上に下敷酸化膜を介して非単結晶シリコン膜を形成した後、上記非単結晶シリコン膜上に、シリコン窒化膜を形成する工程と、
上記シリコン窒化膜と上記非単結晶シリコンとが、上記シリコン基板の溝壁部と連続する側壁部を有するように、上記シリコン窒化膜の表面から上記シリコン基板内に至る溝を形成する溝形成工程と、
上記溝壁部を含む上記溝内部の表面および上記非単結晶シリコン膜の上記側壁部に、上記非単結晶シリコン膜と上記シリコン窒化膜の界面よりも上記下敷酸化膜と上記非単結晶シリコン膜の界面において、大きく外方に張り出した熱酸化膜を形成する第1の熱酸化工程と、
上記溝内部および上記シリコン窒化膜上に上記埋込酸化膜を堆積する堆積工程と、
上記シリコン窒化膜をストッパとして上記埋込酸化膜の膜厚を減じる薄膜化工程と、
上記溝内部に上記埋込酸化膜を残した後に、上記シリコン窒化膜を除去する窒化膜除去工程と、
上記熱酸化された側壁部を除く上記非単結晶シリコン膜を除去する工程と、
上記下敷酸化膜を、上記埋込酸化膜の上記シリコン基板表面より上方に突出した部分の上面の高さが外方に向かって漸次減少しつつ張り出すように、かつ上記埋込酸化膜の上記シリコン基板表面より上方に突出した部分の上面側端部がシリコン基板表面より下にくぼまないようにウエットエッチングにより除去する工程と、
上記シリコン基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
上記絶縁膜および上記埋込酸化膜上に導電膜を形成する工程と、
上記導電膜をパターニングしてゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 更に、上記堆積工程の後に、上記埋込酸化膜越しに、上記溝壁部を含む上記溝内部の表面および上記非単結晶シリコン膜の上記側壁部を熱酸化して、熱酸化膜を形成する第2の熱酸化工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 上記第2の熱酸化工程は、上記薄膜化工程と上記窒化膜除去工程との間に行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 上記第2の熱酸化工程が、1000℃以上で行う高温熱酸化工程であることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法。
- 上記非単結晶シリコン膜の上記側壁部に形成される熱酸化膜の膜厚が、上記下敷酸化膜の除去工程においてエッチングされない膜厚であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
- 更に、上記堆積工程の後に、上記埋込酸化膜に焼き締め処理を行う工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 上記焼き締め処理が、1000℃以上の熱処理であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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