JP4640999B2 - エイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックス - Google Patents

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自動車用のヘッドランプは、光の照射方向を傾動調整(以下、エイミングという)するためのエイミング機構を備えており、エイミングには、一般にランプボディのエイミングスクリュー挿通孔に挿通されているエイミングスクリューを回動操作することによって行う。そして、本発明は、エイミングスクリューをランプボディ(のエイミングスクリュー挿通孔)に対し抜け止め保持するために使用されるエイミングスクリュー係止用のプッシュオンフィックスに関する。
図6および7は自動車用のヘッドランプのエイミング機構の概要を示すもので、図6はヘッドランプを正面から見た図、図7は同ヘッドランプの縦断面図(図6に示す線VII−VIIに沿う断面図)である
これらの図において、ランプボディ1と前面レンズ2とによって形成された灯室空間内に、光源であるバルブ4を挿着したリフレクター3等で構成した光学ユニットがエイミング機構によって傾動可能に支持されている。エイミング機構は、1個の揺動支点6aと、ランプボディ1を貫通して前後に延出する上下方向エイミングスクリュー6bおよびこのスクリュー6bに螺合するリフレクター側のナット(図示せず)からなる上下エイミング部と、同じくランプボディ1を貫通して前後に延出する左右方向エイミングスクリュー6cおよびこのスクリュー6cに螺合するリフレクター側のナット(図示せず)からなる左右エイミング部で構成されており、エイミングスクリュー6b,6cを回動操作することによって、光学ユニット(リフレクター3)が傾動軸である水平軸Lx,垂直軸Ly周りにそれぞれ傾動し、これによってエイミングできるようになっている。
図8は、エイミングスクリュー支承部の拡大縦断面図で、エイミングスクリュー6b(6c)はランプボディ1のスクリュー挿通孔1aを貫通して前後に延出し、プッシュオンフィクス7によってランプボディ1から抜け止めされるとともに、このスクリュー挿通孔1aにおいて回動可能に支承されている。
特許文献1に開示されているプッシュオンフィックス7は、図9に拡大して示すように、薄板状円盤本体7aの中央円孔周縁部に複数の切り込み7bが形成されるとともに、切り込み7b,7bで挟まれた領域が上方に立ち上げられて、円孔周縁領域に、斜め上方に延出する複数の板ばね状挟持片7cが形成された構造で、この挟持片7cがエイミングスクリュー6b(6c)のくびれ部6dを挟持し、これによってランプボディ1に対しエイミングスクリュー6b(6c)が抜け止めされている(図8参照)。なお、特許文献1では示されていないが、プッシュオンフィックス7とスクリュー挿通孔1a周縁部間にウェーブワッシャを介在させて、エイミングスクリュー支承部における軸方向のがたを吸収することが一般的である。
一方、特許文献2には、薄板状円盤本体7aの外周縁部の周方向等分複数個所に下方に切起こした板ばね状圧接部を設けることで、エイミングスクリュー支承部における軸方向のがたを吸収するためのウェーブワッシャを省略できるというプッシュオンフィックスが開示されている。
特開平7−185180(図1,2,3,6,7) 実開平4−76085(図1〜6,7,8)
しかし、近年のヘッドランプでは、すれ違いビーム形成用の光学ユニットおよび走行ビーム形成用の光学ユニットが一体化されたり、すれ違いビーム形成用の光学ユニットをスイブルさせるための駆動モータが光学ユニットに搭載されるなど、光学ユニットを片持ち支持するエイミング機構(エイミングスクリュー)に作用する光学ユニットとの重量負荷は益々増加する傾向にあって、エイミングスクリュー支承部に装着されてエイミングスクリューを抜け止め保持するプッシュオンフィックスにおいても、従来では考えられないほどの大きな負荷が作用する場合があることを考慮して設計することが必要となってきている。
このため、特許文献1で示すプッシュオンフィックスだけでは、薄板状円盤本体7aと孔1a周縁部間の相対摺接部における圧接力が不足し、エイミングスクリューとプッシュオンフィックスが一体となって勝手に回転(以下、エイミングスクリューの空転という)して光軸がずれてしまうとか、エイミングスクリュー支承部における軸方向のがたを十分に吸収することができないという問題が発生し、相対摺接部における圧接力を高めたり軸方向のがたを吸収するためのウェーブワッシャ等の別部材が不可欠で、それだけ部品点数が増え、構造が複雑となる。
一方、特許文献2で示すプッシュオンフィックスでは、円盤本体の一部を切り起こすことで形成した板ばね状圧接部の付け根部に応力が集中してへたり易く、またプッシュオンフィックス被着面(樹脂)における板ばね状圧接部との摺接部が削れて、軸方向のがたを十分に吸収できないばかりか、ガタが増加するおそれがある。
このため、自動車用ヘッドランプのエイミング機構を構成するエイミングスクリューの支承部における軸方向のがたを十分に吸収することができる新規なプッシュオンフィックスの開発が望まれていた。
本発明は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、簡潔な構造にして弾性強度に優れ、エイミングスクリュー支承部におけるがたを確実に吸収できるエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスを提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係わるエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスにおいては、薄板状円盤本体中央部の円孔周縁領域を放射状に切起こし前記円孔周縁部にエイミングスクリューを挟持する複数の板ばね状挟持片が上方に向け延出形成されて、エイミングスクリューをランプボディのエイミングスクリュー挿通孔に対し抜け止め保持するエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスにおいて、
前記円盤本体の挟持片外側の平板領域に、挟持片延出側と反対側に縦断面円弧状に膨出して前記円孔と同心のリング状に延在する膨出部を設けるように構成した。
(作用)薄板状円盤本体中央部の円孔周縁部に設けられている複数の板ばね状挟持片の先端が、円孔に嵌入されたエイミングスクリュー外周の掛止部を挟持するとともに、円盤本体(の膨出部)がランプボディを貫通するスクリュー挿通孔周縁部のプッシュオンフィックス被着面に圧接されて、エイミングスクリューがエイミングスクリュー挿通孔に対し抜け止めされる。
そして、リフレクター等の光学ユニットを片持ち支持するエイミングスクリューをランプボディのエイミングスクリュー挿通孔に対し抜け止め保持するプッシュオンフィックスには、光学ユニットの重量負荷がエイミングスクリューを介して例えば振動や揺動として作用するが、円盤本体の挟持片外側の平板領域には、円孔と同心のリング状に延在する膨出部が設けられて、捩じりや曲げや圧縮等に対する円盤本体の断面二次モーメントや断面係数が増加している分、プッシュオンフィックスは、捩じりや曲げや圧縮等に対する弾性強度に優れ、それだけ大きな力(圧接力)でエイミングスクリューを弾性支持できるとともに、プッシュオンフィックスは疲労強度に優れているため、へたることもない。即ち、円盤本体の平板領域に縦断面円弧状の膨出部(平板領域より一段低い位置に縦断面円弧状の膨出部)が設けられることで、エイミングスクリュー支承部におけるガタ(主に軸方向のガタ)を吸収するばねとしての機能が高められるとともに、応力が集中する平板領域と膨出部間の屈曲部がリング状に延在することで、平板領域と膨出部間の屈曲部がへたるおそれもない。
また、プッシュオンフィックスとプッシュオンフィックス被着面間に作用する圧接力が高いことに加えて、リング状に延在する膨出部全体がプッシュオンフィックス被着面に均一に圧接しているので、プッシュオンフィックス(の膨出部)とプッシュオンフィックス被着面に周方向に均等に作用している大きな圧縮応力が、振動等によってエイミングスクリューが空転しようとする際の大きな摩擦力として作用し、エイミングスクリューの空転を確実に抑制する。
また、プッシュオンフィックス被着面に圧接する膨出部は、周方向に延在する縦断面円弧状の滑らかな曲面で形成されているので、エイミングスクリューの回動操作が妨げられることもなく、エイミングスクリューを頻繁に回動操作したとしても、プッシュオンフィックス被着面が削れるおそれもない。
請求項2においては、請求項1記載のエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスにおいて、前記膨出部を前記円盤本体の外周縁寄りに設けるように構成した。
(作用)膨出部が円盤本体の外周縁寄りに位置するほど、捩じりや曲げや圧縮等に対する円盤本体の断面二次モーメントや断面係数が増加し、プッシュオンフィックスは捩じりや曲げや圧縮等に対する弾性強度に優れるとともに、平板領域と膨出部間の屈曲部に作用する応力が減少し、それだけ平板領域と膨出部間の屈曲部がへたりにくい。さらに、膨出部とプッシュオンフィックス被着面との圧接部が半径方向外側となることで、エイミングスクリューのランプボディ(のスクリュー挿通孔)に対する支持位置がスクリュー挿通孔の半径方向に拡大された位置となって、エイミングスクリューの支持がいっそう安定する。
請求項3においては、請求項1または2に記載のエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスにおいて、前記円盤本体の外周縁に、周方向に隣接する前記板ばね状挟持片間の切り込み(円孔周縁領域に形成されている放射状に延びる切込み)に対応させて、前記平板領域に対し上方に延出する円孔拡径操作用の板ばね状周壁を設けるように構成した。
(作用)円盤本体外周縁に設けられている板ばね状周壁を半径方向外方に広げると、膨出部のプッシュオンフィックス被着面との圧接部を支点として、周壁から板ばね状挟持片にかけた円盤本体全体が円盤本体背面側に反り返り(弾性変形して)、板ばね状挟持片の先端によって形成される円孔が拡がる。したがって、板ばね状周壁を半径方向外方に押し広げることのできる治具を使って、ランプボデのエイミングスクリュー挿通孔の周縁部とエイミングスクリュー側の掛止部間に介装(装着)されているプッシュオンフィックスを外す(板ばね状挟持片先端のエイミングスクリュー側の掛止部への係合を解除する)ことができる。
また、隣接する板ばね状挟持片間に放射状に延びる切り込みに沿った円盤本体の縦断面には、例えばリフレクターの放射状方向の振動(揺動)等によりエイミングスクリューを介して剪断力が作用し、剪断強度以上の剪断力(許容剪断応力以上の剪断応力)が作用した場合には、板ばね状挟持片(切り込み)の付け根にクラックが発生するおそれがあるが、切り込みに沿った円盤本体の縦断面は、周壁の縦断面積相当だけ断面積が増加しているので、それだけ板ばね状挟持片(切り込み)の付け根に作用する剪断応力は小さく(剪断強度が増加しており)、板ばね状挟持片(切り込み)の付け根にクラックが発生しにくい。
請求項1に係わるエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスによれば、エイミングスクリューの空転が抑制されるので、自動車用前照灯等の灯具の光軸が勝手にずれてしまうという不具合が解消される。
また、長期間の使用にも、プッシュオンフィックスが疲労でへたることも、プッシュオンフィックス被着面が削れることもないので、長期にわたりスムーズなエイミング操作が保証される。
特に、エイミングスクリューを介してプッシュオンフィックスに作用する負荷がますます増加する傾向にある近年の自動車用前照灯においては、本発明のプッシュオンフィックスは、エイミングスクリューをエイミングスクリュー支承部においてがたつかないように安定して支持する上で、非常に有効なものといえる。
請求項2によれば、捩じりや曲げや圧縮等に対する弾性強度および耐久性に一層優れるとともに、エイミングスクリューの支持も一層安定するので、エイミングスクリューの空転がより有効に抑制されて、自動車用ヘッドランプ等の灯具の光軸が勝手にずれてしまうという不具合が確実に解消される。
請求項3によれば、円盤本体の剪断強度が高められて、板ばね状挟持片(切り込み)の付け根にクラックが発生し難いので、それだけプッシュオンフィックスの耐久性がより改善されたものとなって、さらなる長期にわたりスムーズなエイミング操作が保証される。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明に係るプッシュオンフィックスの第1の実施例を示すもので、図1はプッシュオンフィックスの平面図、図2は同プッシュオンフィックス縦断面図(図1に示す線II−IIに沿う断面図)、図3は同プッシュオンフィックスを装着したエイミングスクリュー支承部の断面図、図4は板ばね状挟持片を成形する様子を示す説明図である。
これらの図において、金属製のプッシュオンフィックス10Aは、中央円孔14の形成された薄板状円盤本体12と、この円盤本体12の円孔周縁領域に周方向等分4箇所に形成され、斜め上方に放射状に延出する弾性変形可能な板ばね状挟持片16と、円盤本体12の外周縁領域に挟持片16と半径方向に対応するように上方に延出形成された円孔拡径操作用の板ばね状周壁であるエイミングスクリュー係止解除爪18と、円盤本体12の板ばね状挟持片16外側の平板領域17の外周縁寄りに形成され、挟持片16延出側と反対側(図2下側)に縦断面円弧状に膨出して円孔14と同心のリング状に延在する膨出部20とを備えて構成されている。
板ばね状挟持片16は、円孔周縁領域に周方向等分4個所に放射状に延びる切り込み13を設け、切り込み13で挟まれた領域をプレス機により曲げて斜め上方に立ち上げることによって形成されており、図3に示すように、板ばね状挟持片16の先端16aがエイミングスクリュー30の掛止部である段差部35aを挟持するべく作用するとともに、円盤本体12の平板領域17に形成されている膨出部20が、ランプボディ1を貫通するスクリュー挿通孔1a周縁部のプッシュオンフィックス被着面1bに圧接されることで、エイミングスクリュー30はエイミングスクリュー挿通孔1aに対し抜け止め保持される。
膨出部20は、挟持片16の外周に形成されている平板領域17をプレス機により縦断面円弧状に絞り加工して、円孔14と同心のリング状に形成されており、膨出部20が設けられて、捩じりや曲げや圧縮等に対する円盤本体12の断面二次モーメントや断面係数が増加している分、プッシュオンフィックス10Aは、捩じりや曲げや圧縮等に対する弾性強度に優れ、それだけ大きな力(圧接力)でエイミングスクリュー30を弾性支持できるとともに、プッシュオンフィックス10Aは疲労強度に優れているため、へたることもない。
即ち、円盤本体12の平板領域17に縦断面円弧状の膨出部20(平板領域17より一段低い位置に縦断面円弧状の膨出部20)が設けられることで、エイミングスクリュー支承部におけるガタ(主に軸方向のガタ)を吸収するばねとしての機能が高められるとともに、応力が集中する平板領域17と膨出部20間の屈曲部がリング状に延在することで作用する応力は小さく、平板領域17と膨出部20間の屈曲部がへたるおそれもない。
また、プッシュオンフィックス10Aとプッシュオンフィックス被着面1b間に作用する圧接力が高いことに加えて、リング状に延在する膨出部20全体がプッシュオンフィックス被着面1bに均一に圧接しているので、プッシュオンフィックス10A(の膨出部20)とプッシュオンフィックス被着面1bに周方向に均等に作用している大きな圧縮応力、振動等によってエイミングスクリュー30が空転しようとする際の大きな摩擦力として作用し、エイミングスクリュー30の空転を確実に抑制する。
また、プッシュオンフィックス被着面1bに圧接する膨出部20は、周方向に延在する縦断面円弧状の滑らかな曲面で形成されているので、エイミングスクリュー30のスムーズな回動操作が妨げられることもなく、エイミングスクリュー30を頻繁に回動操作したとしても、プッシュオンフィックス被着面(樹脂)1bが削れてしまうおそれもない。
また、円盤本体12の外周縁側の爪18は、挟持片16と略同巾(周方向略同巾)の外周縁延出領域を上方に絞り成形することによって形成されており、爪18を半径方向外方に押し拡げる力がこの爪18に作用すると、図2矢印で示すように、円盤本体12の爪18から挟持片16にかけての領域全体が外側に反転するように捩じり変形(弾性変形)して、円孔14を拡径するべく作用する。
また、円盤本体12の板ばね状周壁である爪18は、周方向に隣接する板ばね状挟持片16,16間の切り込み13に対応する位置に設けられて、切り込み13に沿った円盤本体12の縦断面積を大きくすることで、円盤本体12の剪断強度が高められている。即ち、放射状に延びる切り込み13に沿った円盤本体12の縦断面には、例えば光学ユニットの放射状方向の振動(揺動)等によりエイミングスクリュー30を介して剪断力が作用し、剪断強度以上の剪断力(許容剪断応力以上の剪断応力)が作用した場合には、板ばね状挟持片16(切り込み13)の付け根にクラックが発生するおそれがあるが、切り込み13に沿った円盤本体12の縦断面は、周壁(爪)18の縦断面積相当だけ断面積が増加しているので、それだけ板ばね状挟持片16(切り込み13)の付け根に作用する剪断応力は小さく(剪断強度が増加しており)、板ばね状挟持片16(切り込み13)の付け根にクラックが発生しにくい。
また円盤本体外周縁の板ばね状周壁(爪)18の形成されていない領域には、外側に僅かに延出する平坦部22が形成されて、円盤本体12の板ばね状挟持片16の曲げ成形が容易となっている。即ち、図4に示すように、プレス機において、周方向等分4箇所の平坦部22を固定ダイ50と可動ダイ52でクランプして円盤本体12を固定した形態で、パンチ54が下降して円孔周縁領域(板ばね状挟持片16)を平板領域17に対し曲げ加工することで、板ばね状挟持片16が斜め上方(図4では下方)に延出させる。
プッシュオンフィックス10Aによって係止されるエイミングスクリュー30は、図3に示すように、リフレクター側のナット部材(図示せず)に螺合する先端側雄ねじ部31と、雄ねじ部31より幾分太く形成され、ランプボディ1に形成されたスクリュー挿通孔1aに支承されるストレート部32と、雄ねじ部31とストレート部32との間のテーパ部32aと、ランプボディ1の背面側に突出する回動操作部33とから主として構成されている。ストレート部32と回動操作部33間には、スクリュー30のランプボディ1内への挿入量を設定するためのフランジ34が形成されている。
またストレート部32のスクリュー挿通孔1aのランプボディ内面側開口部に対応する位置には、ストレート部32よりわずかに径の小さいくびれ部35が形成されるとともに、このくびれ部35と、スクリュー挿通孔1aのランプボディ内面側開口周縁部に形成されているプッシュオンフィックス被着面1bとの間に、プッシュオンフィックス10Aが介装されている。符号35aは、プッシュオンフィックス10Aの板ばね状挟持片16の先端部16aが係合する段差部である。スクリュー挿通孔1aのランプボディ背面側開口周縁部には、スクリュー挿通孔1aにおける防水を図り、かつエイミングスクリュー30に適度の回動トルクを与えるためのOリング36が装填されている。なおエイミングスクリュー30を回動させると、プッシュオンフィックス10Aはエイミングスクリュー30に一体化されて、プッシュオンフィックス被着面1bを摺接面として回動する。
そしてエイミングスクリュー30にプッシュオンフィックス10Aを装着するには、ランプボディ1のスクリュー挿通孔1aに挿通したエイミングスクリュー30の先端側から、円筒型の治具(図示せず)を使って、プッシュオンフィックス10Aをスクリュー30のくびれ部35位置まで挿入する。プッシュオンフィックス10Aをテーパ部32aからくびれ部35に嵌入する際に、板ばね状挟持片16が弾性変形して、プッシュオンフィックス10Aをくびれ部35にスムーズに嵌入(装着)できる。
そしてエイミングスクリュー30のくびれ部35に装着されたプッシュオンフィックス10Aは、板ばね状挟持片16がスクリューのくびれ部35を挟持するとともに、円盤本体12の膨出部20がプッシュオンフィックス被着面1bに圧接されて、スクリュー30がスクリュー挿通孔1aに対し抜け止め保持される。板ばね状挟持片16の先端部16aは鋭っており、この先端部16aがスクリューのくびれ部35の表面に喰い込むとともに段差部35aと係合して、スクリュー30の確実な係止が可能となっている。
一方、プッシュオンフィックス10Aの装着を解除するには、図3に示すように、エイミングスクリュー30の先端が上方を向くようにランプボディ1を担持し、円筒形状の治具42を使って(治具42を下降させることで)、治具42の先端テーパ面44aで爪18を半径方向外方に押し拡げる。すると爪18から板ばね状挟持片16にかけての円盤本体12全体が膨出部20とプッシュオンフィックス被着面1bとの圧接部を中心として外転方向にスムーズに弾性変形し、板ばね状挟持片16によって形成されている円孔14が拡がり、これによって板ばね状挟持片16によるエイミングスクリューくびれ部35の挟持状態(段差部35aの係止状態)が解除される。板ばね状挟持片16による挟持が解除されたエイミングスクリュー30は、スクリュー挿通孔1aから自重によって下方に抜け落ちる。
また、プッシュオンフィックス10Aの素材としては、従来より広く一般に使用されている鉄合金(例えば、SK5といった工具鋼)の他に、ステンレスも用いられる。このため、鉄合金(例えば、SK5といった工具鋼)製のプッシュオンフィックスでは脱脂処理後に防錆処理を施すことが不可欠であったのに対し、ステンレス製のプッシュオンフィックスに対しては脱脂処理だけで、防錆処理を省くことができる分、製造工程が簡素化され、それだけプッシュオンフィックスの製造コストを下げることができる。
図5は本発明の第2の実施例であるプッシュオンフィックスの平面図である。
このプッシュオンフィックス10Bは、円盤本体12の円孔周縁部に周方向等分6箇所に放射状に延びる切り込み13が形成されて、斜め上方に延出する6枚の板ばね状挟持片16によって円孔14が形成されている。
また、放射状に延びる切り込み13の延長線上には、周壁(爪)18または平端部22が形成されており、切り込み13に沿った円盤本体12の縦断面の断面積が周壁(爪)18または平端部22の縦断面積相当だけ増加して、それだけ板ばね状挟持片16(切り込み13)の付け根にクラックが発生しにくい構造となっている。
その他は、前記した第1の実施例と同一であり、同一の符号を付すことで、その重複した説明は省略する。
本発明の第1の実施例であるプッシュオンフィックスの拡大平面図である。 同プッシュオンフィックス縦断面図(図1に示す線II−IIに沿う断面図)である。 同プッシュオンフィックスを装着したエイミングスクリュー支承部の断面図である。 板ばね状挟持片を成形する様子を示す説明図 本考案の第2の実施例であるプッシュオンフィックスの平面図である。 自動車用ヘッドランプの正面図である。 同ヘッドランプの縦断面図(図5に示す線VII−VIIに沿う断面図)である。 エイミングスクリューの支承部を拡大して示す断面図である。 従来のプッシュオンフィックスの拡大斜視図である。
符号の説明
1 ランプボディ
1a エイミングスクリュー挿通孔
1b プッシュオンフィックス被着面
10A,10B プッシュオンフィックス
12 薄板状円盤本体
13 切込み
14 中央円孔
16 板ばね状挟持片
17 円盤本体の平板領域
18 周壁であるエイミングスクリュー係止解除爪
19 切り欠き
20 膨出部
30 エイミングスクリュー
35 くびれ部
35a 段差部

Claims (3)

  1. 薄板状円盤本体中央部の円孔周縁領域を放射状に切起こし前記円孔周縁部にエイミングスクリューを挟持する複数の板ばね状挟持片が上方に向け延出形成されて、エイミングスクリューをランプボディのエイミングスクリュー挿通孔に対し抜け止め保持するエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックスにおいて、
    前記円盤本体の挟持片外側の平板領域に、挟持片延出側と反対側に縦断面円弧状に膨出して前記円孔と同心のリング状に延在する膨出部が設けられたことを特徴とするエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックス。
  2. 前記膨出部は、前記円盤本体の外周縁寄りに設けられたことを特徴とする請求項1記載のエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックス。
  3. 前記円盤本体の外周縁には、周方向に隣接する前記板ばね状挟持片間の切り込みに対応させて、前記平板領域に対し上方に延出する円孔拡径操作用の板ばね状周壁が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のエイミングスクリュー係止用プッシュオンフィックス。
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