JP2021028524A - 固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピンの挿入に必要な力を低減することにより、作業者の負担を軽減し、作業スピードを向上することができる固定具を提供する。【解決手段】固定具1は、車体パネル40の第1開口部41及びブラケット50の第2開口部51に挿入される筒状のクリップ10と、クリップ10に挿入されるピン20と、を備えている。クリップ10は、内周面にピン20が挿入され、外周面に車体パネル40とブラケット50とが介在される第1筒部11と、第1筒部11の軸方向の一端から延出される第2筒部12と、第2筒部12に設けられたフック部14と、を備えている。第2筒部12は、第1筒部11から離間する方向に向かうに従って漸次縮径され、かつ第1筒部11とは反対側端の内径がピン20の外径よりも小さく形成されているとともに、拡径方向に変形する弾性を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、2つの部材を重ね合わせて固定する固定具に関する。
固定具としては、例えば、車体パネルの取り付け孔に、ワイパーモータ等に予め取り付けられたピンを挿入することにより、ワイパーモータ等を取り付ける固定具が開示されている。ピンは、ワイパーモータ等とは反対側の先端に、拡径及び縮径方向に変形する弾性を有する筒状のクリップを備えている。クリップは、予めピンの外周を覆っている。クリップは、ワイパーモータ等とは反対側の先端にフック部を有している。フック部の最外周は、取り付け孔よりも大きい。このためフック部は、ピンの挿入時に、取り付け孔により縮径方向に押し潰される。フック部は、取り付け孔を通過すると、拡径方向に変形して挿入前の形状に復元される。復元されることにより、車体パネルの表面にフック部が係合される。
これによれば、車体パネルにピンを挿入するという簡単な工程で、大きな力を必要とせず、ワイパーモータ等を車体パネルに高い支持力で取り付けようとしている。
特表2007−522994号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ピンは、挿入時にフック部を介して車体パネルの取り付け孔によって縮径方向の押圧力を受ける。この押圧力が抵抗となる。このため、作業者は、ピンを挿入するために、ある一定以上の力を加える必要があり、必要な力を十分に低減できるとは考えにくい。このため、組立作業が煩わしいものであった。
そこで、この発明は、ピンの挿入に必要な力を低減することにより、作業者の負担を軽減し、作業スピードを向上することができる固定具を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る固定具は、第1開口部を有する第1部材と、第2開口部を有する第2部材とを、前記第1開口部と前記第2開口部とが同軸となるように重ね合わせた状態で前記第1部材と前記第2部材とを固定する固定具であって、前記固定具は、前記第1開口部及び前記第2開口部に挿入される筒状のクリップと、前記クリップに挿入されるピンと、を備え、前記クリップは、内周面に前記ピンが挿入され、外周面に前記第1部材と前記第2部材とが介在する第1筒部と、前記第1筒部の軸方向の一端から延出する第2筒部と、前記第1筒部に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方の前記軸方向への移動を規制する規制部と、前記第2筒部に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか他方の前記軸方向への移動を規制するフック部と、を備え、前記第2筒部は、前記第1筒部から離間する方向に向かうに従って漸次縮径され、かつ前記第1筒部とは反対側端の内径が前記ピンの軸径よりも小さく形成されているとともに、拡径方向に変形する弾性を有していることを特徴とする。
上記構成において、前記固定具は、前記第1筒部に取り付けられ、前記第1部材を前記第2部材と離間させて保持する弾性部を備えていてもよい。
上記構成において、前記クリップは、前記規制部の前記第1筒部とは反対側の面に第1係合部を有し、前記ピンは、基端に前記第1係合部と係合する第2係合部を有していてもよい。
上記構成において、前記第2筒部及びフック部は、前記軸方向に沿った複数のスリットを有していてもよい。
本発明によれば、第1開口部及び第2開口部にクリップを挿入して開口部からフック部を完全に突出させた後に、クリップにピンを挿入するため、ピンの挿入に必要な力を低減できる。したがって、作業者の負担を軽減し、作業スピードを向上することができる。
本実施形態における固定具の斜視図である。 本実施形態における固定具の分解図である。 本実施形態におけるクリップの斜視図である。 本実施形態におけるピンの斜視図である。 本実施形態におけるピン及びクリップの断面図である。
次に、図1から図5に基づいてこの発明の実施形態の一例を説明する。
<固定具>
図1は、本実施形態における固定具1の斜視図である。
図2は、本実施形態における固定具1の分解図である。
図1及び図2に示すように、固定具1は、例えば車体パネル40にワイパー装置2を固定するためのものである。固定具1は、略円筒状のクリップ10と、クリップ10に挿入されるピン20と、クリップ10に装着されるダンパ30(請求項の弾性部に相当)と、を備えている。なお、以下の説明では、クリップ10の中心軸Oの軸方向を単に軸方向、クリップ10の周方向を単に周方向、軸方向及び周方向に直交するクリップ10の径方向を単に径方向と称する。
<クリップ>
図3は、本実施形態におけるクリップ10の斜視図である。
図3に示すように、クリップ10は、筒状に形成されている。クリップ10は、第1筒部11と、第1筒部11の一端から延出された第2筒部12と、第1筒部11の他端に一体成形された規制部13と、第2筒部12に一体成形されたフック部14と、を有している。
第2筒部12の内周面は、第1筒部11の内周面と連続している。第2筒部12は、第1筒部11から離間する方向に向かうに従って漸次縮径される略テーパ形状である。第2筒部12には、軸方向に沿う第1スリット15(請求項のスリットに相当)が複数設けられている。第1スリット15は、周方向に等間隔で配置されている。
規制部13は、第1筒部11の他端から第1筒部11の径方向外側に張り出すように一体に設けられ、略環状に形成されている。規制部13は、第2筒部12とは反対側の面13aに、一対の第1係合部16を有している。第1係合部16は、径方向からみて略L字状に形成されている。つまり、第1係合部16は、規制部13の面13aから立ち上がる縦壁16aと、縦壁16aから周方向一方に向かって屈曲延出された横壁16bと、を有している。第1係合部16は、規制部13の径方向中央を中心にして対向され、かつ同一ピッチ円上に配置されている。各第1係合部16の横壁16bは、周方向で同一方向に延出されている。
フック部14は、第2筒部12の第1筒部11とは反対側端から折り返されて第2筒部12の外周面を囲うように略テーパ形状に形成さている。フック部14は、第1筒部11に向かうに従って拡径する末広がり状に形成されている。フック部14の第1筒部11側の先端は、自由端である。フック部14には、軸方向に沿う第2スリット17(請求項のスリットに相当)が複数設けられている。第2スリット17は、第1スリット15と連続している。
<ピン>
図4は、本実施形態におけるピン20の斜視図である。
図4に示すように、ピン20は、略円柱状の挿入部22と、挿入部22の一端に一体成形された略円板状の基端21と、を有している。
挿入部22は、基端21とは反対側端に、基端21側から離間する方向に向かうに従って、漸次縮径する先端部25を有している。挿入部22の軸径は、無負荷時におけるクリップ10の第2筒部12の内径よりも大きい。
基端21には、挿入部22とは反対側の面21aに、径方向に長い略立方体状のつまみ部24が一体形成されている。
基端21の外周縁には、係合凹部23(請求項の第2係合部に相当)が形成されている。係合凹部23は、軸方向からみて径方向外側が開口する略U字状に形成されている。
係合凹部23は、つまみ部24を挟んで両側に対称に一対設けられている。一対の係合凹部23は、つまみ部24における長手方向の略中央に対応するように配置されている。係合凹部23の径方向の深さH1は、第1係合部16の径方向の幅H2(図3参照)よりも若干大きい。係合凹部23の周方向の幅H3は、第1係合部16の周方向の幅H4(図3参照)よりも若干大きい。
係合凹部23は、固定具1の使用時に第1係合部16と係合する(詳細は後述する)。
<ダンパ>
図2に示すように、ダンパ30は、略筒状に形成されている。ダンパ30の開口部32は、直径が第1筒部11の外径と略同径かまたは若干大きくなる程度に形成されている。
開口部32には、固定具1の使用時にクリップ10が挿入される。これにより、第1筒部11の外周面にダンパ30が取り付けられる(詳細は後述する)。
ダンパ30は、内径がクリップ10のフック部14の最外周よりも小さく形成されている。
ダンパ30は、外径がクリップ10の規制部13の外径と略同径かまたは若干大きくなる程度に形成されている。ダンパ30の外周面には、径方向外側からみて軸方向中央部に、リング状の溝部31が設けられている。
<第1部材及び第2部材>
次いで、本実施形態の固定具1により、固定されて組み付けられる車体パネル40(請求項の第1部材に相当)と、ワイパー装置2から延設されるブラケット50(請求項の第2部材に相当)とを説明する。
本実施形態における車体パネル40は、例えばリアウインドウ(不図示)を備える車体パネル40である。ワイパー装置2は、リアウインドウの外周縁に沿って配置される。ワイパー装置2は、ブラケット50を介して、固定具1により車体パネル40に取り付けられる。
図2に示すように、車体パネル40は、板状の部材である。車体パネル40は、板厚方向に貫通する第1開口部41を有している。第1開口部41は、軸方向からみて、略円形状に形成されている。第1開口部41は、第1筒部11よりも大きく、かつピン20が挿入される前のフック部14の最外周及び、規制部13の外径よりも小さく形成されている。
ブラケット50は、板状の部材である。ブラケット50の板厚は、ダンパ30の溝部31の軸方向の幅と略同等である。ブラケット50は、板厚方向に貫通する第2開口部51を有している。第2開口部51は、軸方向からみて径方向外側が開口する略C字状に形成されている。第2開口部51は、ダンパ30の溝部31と略同径かまたは若干大きくなる程度に形成されている。
<固定具の使用法>
次いで、図1から図5に基づいて、本実施形態の固定具1を用いて車体パネル40にブラケット50を固定して取り付ける過程を説明する。
図5は、ピン20及びクリップ10の断面図である。
図5に示すように、まず、ブラケット50の第2開口部51とダンパ30の溝部31とを嵌め合わせる。これにより、第2開口部51と開口部32とは同軸となる。次いで、車体パネル40と、ブラケット50とを、第1開口部41と第2開口部51とが同軸となるように、ダンパ30を介して重ね合わせる。ダンパ30の軸方向両端に設けられた一対の面のうち、一方の面30aは、車体パネル40に当接される。
次いで、第1開口部41及び第2開口部51にクリップ10を挿入する。本実施形態では、クリップ10の挿入方向は、第2開口部51から第1開口部41にかけての方向である。そして、クリップ10の第2筒部12側をブラケット50側に向けて第2開口部51、第1開口部41及び開口部32に挿入する。第1開口部41及び開口部32は、フック部14の最外周よりも小さく形成されているため、クリップ10の挿入時にフック部14は、ダンパ30及び車体パネル40から押圧力を受ける。押圧力を受けたフック部14は、縮径方向に弾性変形される。
クリップ10の挿入により、規制部13の第1係合部16が設けられた面13aとは反対側の面13bは、ダンパ30の車体パネル40と当接している面30aとは反対側の面30bに当接する。さらにクリップ10を押し込むと、ダンパ30が若干押し潰され、車体パネル40の第1開口部41からフック部14が完全に突出される。完全に突出されたフック部14は、拡径方向に弾性変形する。これにより、フック部14の最外周は、車体パネル40よりも大きい状態に戻る。このとき、第1筒部11の外周面にダンパ30が取り付けられている。また、第1筒部11の外周面に車体パネル40と、ダンパ30を介してブラケット50とが介在されている。
ここで、第1筒部11が有する規制部13からフック部14までの軸方向の距離をL1(図2参照)とし、車体パネル40の板厚をt1(図2参照)としたとき、無負荷時におけるダンパ30の軸方向の長さL2(図2参照)は、
L2+t1>L1…(1)
を満たしている。
このため、車体パネル40の第1開口部41からクリップ10のフック部14を完全に突出させる場合、ダンパ30が軸方向に押し潰される。
次いで、フック部14を完全に突出させた状態で、クリップ10の第1筒部11に、規制部13側からピン20を挿入する。このとき、ピン20の先端部25を第1筒部11側に向ける。そして、係合凹部23(図4参照)と第1係合部16(図3参照)との位置を合わせてピン20を挿入する。ここで、係合凹部23の径方向の深さH1(図4参照)は、第1係合部16の幅H2(図3参照)よりも若干大きい。係合凹部23の周方向の幅H3(図4参照)は、第1係合部16の周方向の幅H4(図3参照)よりも若干大きい。このため、ピン20の挿入時、ピン20の基端21と第1係合部16との接触が回避できる。また、挿入部22の軸径は、無負荷時におけるクリップ10の第2筒部12の内径よりも大きい。このため、ピン20を挿入すると、第2筒部12が拡径方向に押し広げられる。これにより、フック部14は、車体パネル40の表面に係合する。
次いで、軸方向からつまみ部24をみて、つまみ部24を時計周りに回転させる。基端21に設けられた係合凹部23(図4参照)は、第1係合部16の縦壁16a(図3参照)と当接する。次いで、クリップ10及びピン20から手を離すと、ダンパ30の弾性力(復元力)により、第1係合部16の横壁16b(図3参照)に基端21が押圧される。これにより、第1係合部16と係合凹部23とが係合される。したがって、ピン20がクリップ10に固定される。固定されたピン20により、フック部14が縮径方向に変形されることが抑制される。すなわち、フック部14が車体パネル40から外れることが抑制される。
以上の操作により、規制部13は、ダンパ30を介してブラケット50の軸方向への移動を規制する。また、フック部14は、車体パネル40の軸方向への移動を規制する。したがって、車体パネル40と、ブラケット50とは、固定具1により固定される(図1参照)。
以上説明したように、本実施形態に係る固定具1は、クリップ10と、クリップ10に挿入されるピン20とを備えている。これにより、第1開口部41及び第2開口部51にクリップ10を挿入して、第1開口部41からフック部14を完全に突出させ、この後クリップ10にピン20を挿入するだけの簡単な工程により、車体パネル40とブラケット50とが固定される。したがって、固定具1の組み付け時の作業者の負担を軽減でき、作業スピードを向上することができる。
また、ボルト等の工具を用いることなく、ピン20を押し付けるだけで車体パネル40にブラケット50を取り付け、固定することができる。
第2筒部12は、第1筒部11から離間する方向に向かうに従って漸次縮径されている。上記構成により、クリップ10の内周面にピン20を挿入すると、第2筒部12は先端から拡径していく。この際、第2筒部12にピン20をスムーズに挿入できるので、さらに作業者の負担を軽減できる。
第2筒部12は、第1筒部11とは反対側端の内径がピン20の外径よりも小さく形成されているとともに、拡径及び縮径方向に変形する弾性を有している。
上記構成に加えて、クリップ10にピン20を挿入する場合、フック部14は、第1開口部41から完全に突出している。これにより、作業者は、フック部14を拡径させるだけの力でピン20を挿入することができる。すなわち作業者は、ピンが挿入時にフック部を介して車体パネルの取付け孔により縮径方向の押圧力を受ける従来技術と比較して、小さい力でピン20を挿入することができる。したがって作業者の負担を軽減し、作業スピードを向上することができる。
また、ピン20の挿入時に、車体パネル40等からの押圧力により、ピン20や車体パネル40等に無理な力がかからず、破損することを防止できる。
固定具1は、第1筒部11に取り付けられ、車体パネル40をブラケット50と軸方向に離間させて保持するダンパ30を備えている。
上記構成により、車体パネル40とブラケット50とは、軸方向に離間されている。これにより、車体パネル40及びブラケット50のいずれか一方に発生する振動等が他方に伝達されてしまうことを抑制できる。
また、車体パネル40と、ブラケット50とにかかる固定に必要な力以上の力は、ダンパ30に吸収される。これにより、車体パネル40と、ブラケット50とが、取り付け工程時に破損することを防止できる。
また、ピン20の挿入時に、第1開口部41からフック部14を完全に突出させるために、ダンパ30を軸方向に押し潰した状態に維持しなければならない。しかしながら、若干押し潰す程度なので、ダンパ30を押し潰した状態に維持することは容易である。したがって、ダンパ30を押し潰した状態に維持しつつ容易にピン20を挿入できる。
クリップ10は、規制部13の第1筒部11とは反対側の面13aに第1係合部16を有し、ピン20は、基端21に第1係合部16と係合する係合凹部23を有している。このため、ピン20を回すだけでクリップ10とピン20とを係合させることができるので、固定具1の組み付け作業性を向上できる。また、クリップ10からピン20が抜けてしまうことを確実に防止できる。しかも、ダンパ30の弾性力により、ピン20の基端21に向かってクリップ10が押圧され、クリップ10とピン20との間に摩擦力が生じる。この摩擦力によりピン20が回りにくくなり、より確実にクリップ10からピン20が抜けてしまうことを防止できる。
第2筒部12は、軸方向に沿った複数の第1スリット15を有している。フック部14は、軸方向に沿った複数の第2スリット17を有している。第2スリット17は、第1スリット15に連続している。
上記構成により、第1スリット15及び第2スリット17を設けるだけの簡素な構造で、第2筒部12及びフック部14を拡径及び縮径方向に弾性変形可能に形成できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は前述した説明により限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によりのみ限定される。
上述の実施形態では、第2筒部12に第1スリット15が形成され、フック部14に第2スリット17が形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、第2筒部12及びフック部14は、ゴム等の弾性素材で構成されることにより、拡径及び縮径方向に変形する弾性を有していればよい。ただし、スリットが設けられている場合は、スリットを設けるだけの簡素な構造で拡径及び縮径方向に弾性変形しやすくできる点で優位性がある。
上述の実施形態では、固定具1により固定される部材は、車体パネル40及びブラケット50である場合について説明した。しかしながら、固定具1により固定される部材は、車体パネル40及びブラケット50に限られない。固定具1は、板状部材の固定に広く用いられることを想定している。
第1係合部16及び係合凹部23の形状は、上記実施形態の形状に限られない。第1係合部16及び係合凹部23が係合できる形状であればよい。
上記実施形態では、請求項の弾性部をダンパ30としたが、これに限られない。弾性を有する部材であればよい。
上述の実施形態では、ダンパ30が、軸方向に押し潰されることにより第1開口部41からフック部14が突出されるように、形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではない。ダンパ30を軸方向に押し潰さなくとも、ピン20の挿入時に第1開口部41からフック部14が突出されるようにダンパ30が形成されていればよい。
この場合、ダンパ30を軸方向に押し潰す必要がないため、さらに作業者の負担を軽減できる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。
1…固定具、10…クリップ、11…第1筒部、12…第2筒部、13…規制部、14…フック部、15…第1スリット(スリット)、16…第1係合部、17…第2スリット(スリット)、20…ピン、21…基端、23…係合凹部(第2係合部)、30…ダンパ(弾性部)、40…車体パネル(第1部材)、41…第1開口部、50…ブラケット(第2部材)、51…第2開口部

Claims (4)

  1. 第1開口部を有する第1部材と、第2開口部を有する第2部材とを、前記第1開口部と前記第2開口部とが同軸となるように重ね合わせた状態で前記第1部材と前記第2部材とを固定する固定具であって、
    前記固定具は、
    前記第1開口部及び前記第2開口部に挿入される筒状のクリップと、
    前記クリップに挿入されるピンと、
    を備え、
    前記クリップは、
    内周面に前記ピンが挿入され、外周面に前記第1部材と前記第2部材とが介在される第1筒部と、
    前記第1筒部の軸方向の一端から延出される第2筒部と、
    前記第1筒部に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方の前記軸方向への移動を規制する規制部と、
    前記第2筒部に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか他方の前記軸方向への移動を規制するフック部と、
    を備え、
    前記第2筒部は、前記第1筒部から離間する方向に向かうに従って漸次縮径され、かつ前記第1筒部とは反対側端の内径が前記ピンの軸径よりも小さく形成されているとともに、拡径方向に変形する弾性を有する
    ことを特徴とする固定具。
  2. 前記固定具は、前記第1筒部に取り付けられ、前記第1部材を前記第2部材と離間させて保持する弾性部を備えることを特徴とする請求項1に記載の固定具。
  3. 前記クリップは、前記規制部の前記第1筒部とは反対側の面に第1係合部を有し、
    前記ピンは、基端に前記第1係合部と係合する第2係合部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固定具。
  4. 前記第2筒部及びフック部は、前記軸方向に沿った複数のスリットを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固定具。
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