JP6411317B2 - 締結具 - Google Patents

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Description

本発明は、第1部品と第2部品とを締結する締結具に関し、特には、第1部品と第2部品との間の離間距離を所望に調整可能な締結具に関する。
従来、例えば自動車の組立において、2つの部材を締結する際にピン部材とこのピン部材を挿入可能な挿入孔を有するグロメットとを備えた締結具(クリップ)が利用されてきた。このような締結具の例は、特許文献1に示されている。
詳述すれば、特許文献1のグロメットは、締結対象の第1部品及び第2部品の間に挟持されるベース部と、このベース部の一方の面に形成された縮径可能な第1係止片と、ベース部の他方の面に形成された拡径可能な第2係止片と、を有し、第1係止片から第2係止片にかけて貫通孔が設けられている。
締結対象の第1部品には、第1係止片が縮径しつつ圧入され得る第1孔が、第2部品には、第2係止片が通過可能な第2孔が設けられている。そして、グロメットの各係止片が2つの部品の各孔に取り付けられた状態でピン部材が貫通孔内に圧入されることにより、第1係止片の縮径が禁止されると共に第2係止片が拡径され、各係止片の間で2つの部材が締結ないし挟持される。
このような締結具においては、第1部品に対する第2部品の相対位置(離間距離)は、グロメットのベース部材の厚さによって決定される。このため、例えば車両のヘッドランプとフィニッシャとを締結させる場合においては、ヘッドランプの筐体に設けられた第1取付座とフィニッシャに設けられた第2取付座との相対位置関係によっては、ヘッドランプとフィニッシャの合わせ目に段差が生じてしまうことがあった。この場合、従来は、前記段差を無くすために、締結作業を行う者が第1取付座及び/または第2取付座を適宜変形させて微調整を行っていたため、締結作業に時間を要する場合があった。
実登2504695号公報
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、締結前に締結対象の2つの部品の離間距離を調整可能であり、且つ、締結時に前記2つの部品の締結と調整された前記離間距離の固定とを同時に実現可能な、汎用性が高い締結具を提供することである。
本発明は、第1部品を保持する第1部材と、第2部品を保持する第2部材であって、前記第1部材に接続され内部に貫通孔を有する第2部材と、前記第2部材の前記貫通孔内に挿入されて支持されたピン部材と、を備え、前記第2部材は、前記ピン部材と共に前記第1部材に対し相対移動して当該第1部材に対する当該第2部材の相対位置を調整可能であり、前記第2部材に対して前記ピン部材を相対移動させることによって、前記第1部材に対する前記第2部材の位置を調整された前記相対位置に固定可能であることを特徴とする締結具である。
本発明によれば、締結前に締結対象の2つの部品(第1部品及び第2部品)の離間距離を調整可能であり、且つ、締結時に前記2つの部品の締結と調整された前記離間距離の固定とを同時に実現可能な、汎用性が高い締結具を提供することができる。
前記第2部材は、前記ピン部材と共に前記第1部材に対して相対回転可能であり、前記第2部材を前記第1部材に対して相対回転させることにより、当該相対回転の回転軸線と平行な方向において、前記第1部材に対する当該第2部材の相対位置を調整可能であることが好ましい。この場合、第1部材に対する第2部材の相対位置の調整が容易である。
好ましくは、前記ピン部材は、外周面に被係合部を有しており、前記第2部材は、前記貫通孔の内周面に前記被係合部と係合可能な係合部を有しており、前記被係合部と前記係合部との係合により、前記ピン部材の前記第2部材に対する前記回転軸線回りの相対回転が防止されるようになっている。
この場合、第1部材に対する第2部材の相対位置が第1部材に対してピン部材を相対回転させるだけで調整され得るため、取り扱いが容易である。
具体的には、前記第1部材は、前記第2部材を少なくとも部分的に収容する筒状部を有しており、前記第2部材は、前記回転軸線に沿って延び出した舌部であって先端部が回転軸線に直交する方向に変位するように撓み変形可能な舌部を有しており、前記第1部材の前記筒状部は、前記舌部が撓み変形した際に当該舌部の前記先端部と係合する規制部を有し、前記舌部と当該規制部との係合により前記第2部材の前記第1部材に対する相対回転を規制するようになっており、前記ピン部材は、前記第2部材に対して相対移動することで、前記舌部を撓み変形させるようになっていることが好ましい。
好ましくは、前記ピン部材は、前記回転軸線と平行な方向に沿って、前記第1部材に対する前記第2部材の相対移動を許容する自由位置から当該相対移動を許容しない固定位置まで、第2部材に対して相対移動可能であり、前記舌部は、前記ピン部材に向けて突出した爪部を前記先端部に有しており、前記ピン部材は、前記自由位置において前記爪部を収容する収容部と、前記固定位置において前記ピン部材に当接して前記舌部を撓み変形した状態に維持する当接面と、が形成された軸状本体部を有している。
この場合、第2部材に対してピン部材を相対移動させることによって、第1部材に対する第2部材の相対位置を確実に固定させることができる。
また、前記軸状本体部は、前記回転軸線と平行な方向に沿って前記収容部と前記当接面との間となる位置に、径方向に膨出した膨出部を有しており、前記膨出部は、前記ピン部材が前記固定位置にある時に前記爪部と係合して、当該ピン部材が前記固定位置から前記自由位置まで前記第2部材に対して相対移動することを規制するようになっていることが好ましい。
この場合、ピン部材が固定位置から自由位置に不所望に移動してしまうことが無く、第1部材に対する第2部材の相対位置を確実に維持することができる。
また、好ましくは、前記規制部は、前記筒状部の内周面において、前記回転軸線に沿って延びると共に前記舌部の前記先端部と係合可能な複数の凹部が円周方向に等間隔に配設されて構成されている。
この場合、第2部材に対するピン部材の相対移動によって突出部と凹部とが係合し、第1部材に対する第2部材の相対回転が確実に規制される。
また、好ましくは、前記第1部材の前記筒状部の内周面及び前記第2部材の外周面のうちの一方には、ネジ部が設けられており、他方には、前記ネジ部のネジ溝内を移動可能なリブが設けられており、前記ネジ部は、前記リブと係合可能な段部を前記ネジ溝内に有している。
この場合、第1部材に対する第2部材の初期状態の相対位置として、リブと段部とが係合する位置を採用することができるため、初期状態における第1部材に対する第2部材の相対位置を複数の締結具間で統一させることができる。
また、具体的には、前記リブは、前記第1部材の前記筒状部の内周面に設けられており、前記ネジ部は、前記第2部材の外周面に設けられており、前記舌部は、前記ネジ部の一部分をなしていることが好ましい。
本発明によれば、締結前に締結対象の2つの部品(第1部品及び第2部品)の離間距離を調整可能であり、且つ、締結時に前記2つの部品の締結と調整された前記離間距離の固定とを同時に実現可能な、汎用性が高い締結具を提供することができる。
本発明の一実施の形態の締結具の概略斜視図である。 図1の締結具の概略的な分解斜視図である。 図1の締結具の概略正面図である。 図1の締結具の概略側面図である。 図4の左方から見た、図1の締結具の概略底面図である。 図4の右方から見た、図1の締結具の概略平面図である。 図4のA−A線断面図である。 図4のB−B線断面図である。 図7のC−C線断面図である。 図7のD−D線断面図である。 図9の領域Eの拡大図である。 図1の締結具に第1部品を取り付ける前の状態を示す図である。 図1の締結具に第1部品を取り付けた後の状態を示す図である。 図1の締結具に第1部品及び第2部品を取り付けた後の状態を示す図である。 第1部品及び第2部品の離間距離を調整している状態を示す図である。 第1部品及び第2部品を締結した状態を示す図である。 第1部品及び第2部品の離間距離が初期状態である場合の図1の締結具の概略縦断面図である。図13(A)は、第1部品及び第2部品の締結前の概略縦断面図であり、図13(B)は、第1部品及び第2部品の締結後の概略縦断面図である。 第1部品及び第2部品の離間距離が最小である場合の図1の締結具の概略縦断面図である。図14(A)は、第1部品及び第2部品の締結前の概略縦断面図であり、図14(B)は、第1部品及び第2部品の締結後の概略縦断面図である。 第1部品及び第2部品の離間距離が最大である場合の図1の締結具の概略縦断面図である。図15(A)は、第1部品及び第2部品の締結前の概略縦断面図であり、図15(B)は、第1部品及び第2部品の締結後の概略縦断面図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の締結具100の概略斜視図であり、図2は、図1の締結具100の概略的な分解斜視図であり、図3は、図1の締結具100の概略正面図であり、図4は、図1の締結具100の概略側面図であり、図5は、図4の左方から見た図1の締結具100の概略底面図であり、図6は、図4の右方から見た図1の締結具100の概略平面図である。
図1乃至図4に示すように、本実施の形態の締結具100は、第1部品を保持する第1部材10と、第2部品を保持する第2部材20であって、第1部材10に接続され内部に貫通孔21を有する第2部材20と、第2部材20の貫通孔21内に挿入されて支持されたピン部材30と、を備えている。ここで、第1部品及び第2部品は、締結具100によって締結される2つの部品であり、一例としては、第1部品がヘッドランプの取付座であり、第2部品がフィニッシャの取付座である。
本実施の形態の締結具100は、初期状態において、図1、図3及び図4に示すように、第1部材10、第2部材20及びピン部材30が予め一体に仮組み付けされている。この仮組み付けの具体的な態様及び方法については、後述される。
この仮組み付けされた状態において、第2部材20は、ピン部材30と共に第1部材10に対し相対移動して当該第1部材10に対する第2部材20の相対位置を調整可能となっている。具体的には、第1部材10と第2部材20とがネジ式に係合していることにより、第2部材20は、ピン部材30と共に第1部材10に対して相対回転可能であり、第2部材20を第1部材10に対して相対回転させることにより、当該相対回転の回転軸線と平行な方向において、第1部材10に対する第2部材20の相対位置が6mmの範囲内で調整されるようになっている。
本実施の形態において、図1乃至図6に示すように、第1部材10は、第2部材20を少なくとも部分的に収容する筒状部11と、筒状部11の下側(図1乃至図4における左側)に突出する脚部12と、を有している。脚部12は、図5に示すように、4つのスリットを介して等間隔に(均等に)設けられており、ピン部材30の軸線方向に沿って下方に延在する4つの脚片12aを有している。ここで、下側とは、ピン部材30の進行方向側を意味している。
図2に示すように、本実施の形態の第2部材20は、当該第2部材20の回転軸線に対して垂直方向に広がるフランジ部27と、このフランジ部27の下側(図1乃至図4における左側)に設けられた雄ネジ部24と、フランジ部27の上側(図1乃至図4における右側)に設けられ、第2部品と係合する係合片29が設けられた第2係合部28と、を有している。本実施の形態の係合片29は、第2部材20の回転軸線に垂直な方向に撓み変形可能である。
また、図2に示すように、本実施の形態の第2部材20は、回転軸線に沿って延び出した舌部23であって先端部が第2部材20の回転軸線に直交する方向に変位するように撓み変形可能な舌部23を有している。また、本実施の形態の第1部材10の筒状部11は、舌部23が撓み変形した際に当該舌部23の先端部と係合する規制部13を有しており、舌部23と規制部13との係合により第2部材20の第1部材10に対する相対回転が規制されるようになっている。本実施の形態においては、後述されるように、ピン部材30が第2部材20に対して下方に相対移動することで、舌部23が撓み変形されるようになっている。
次に、本実施の形態の締結部100のより具体的な構成について、図7乃至図11を参照して説明する。図7は、図4のA−A線断面図であり、図8は、図4のB−B線断面図であり、図9は、図7のC−C線断面図であり、図10は、図7のD−D線断面図であり、図11は、図9の領域Eの拡大図である。
図7に示すように、ピン部材30は、被係合部としての収容部31を有している。収容部31は、ピン部材30の軸線に対して垂直に当該ピン部材30の外周面を貫通して形成されている。更に、第2部材20は、貫通孔21の内周面に収容部31と係合可能な係合部として爪部22を有しており、爪部22と収容部31との係合により、第2部材20に対するピン部材30の軸線方向の相対移動が規制されるようになっている。本実施の形態において、爪部22は、舌部23の先端部に設けられており、ピン部材30に向けて突出している。また、第1部材10の筒状部11の内周面には、雄ネジ部24のネジ溝内に係合して当該ネジ溝内を移動可能な1対のリブ15が、互いに対向するように設けられている。本実施の形態の舌部23は、雄ネジ部24の一部分をなしている(図2参照)。
また、本実施の形態のピン部材30は、後方領域(図3における右方領域)の周方向の2箇所に後述される第2当接面36を有している(図1乃至図4参照)。図8に示すように、これらの第2当接面36は、ピン部材30の軸線に関して対称に設けられており、周方向の両端の縁部にエッジ部36eを有している。このピン部材30を案内する第2部材20の貫通孔21は、内周面に前述のエッジ部36eの形状に対応した凹部21rを有している。このような構成により、本実施の形態においては、第1部材10に対してピン部材30を相対回転させることによりエッジ部36eと凹部21rとが当接(干渉)し、当該第1部材10に対して第2部材20を相対回転させ得るようになっている。
本実施の形態において、爪部22(舌部23)の撓み変形は、ピン部材30を第2部材20に対して下方に相対移動させることによって実現されるようになっている。具体的には、本実施の形態のピン部材30は、自由位置において爪部22を収容する収容部31と、固定位置においてピン部材30に当接して舌部23を撓み変形した状態に維持する第1当接面32と、が形成された軸状本体部33を有している。更に、本実施の形態のピン部材30は、第1当接面32の上方に退避部35が設けられている。この退避部35は、ピン部材30の軸線方向に垂直に形成された矩形断面の貫通孔であり、第2部品が第2部材20の第2係合部28に係合される際に、撓み変形された係合片29が退避できるように寸法決めされている。更に、退避部35の上方には、締結後において係合片29の撓み変形を禁止する第2当接面36が設けられている。
ここで、自由位置とは、第1部材10に対する第2部材20の相対移動を許容する位置、すなわち、仮組み付けが行われた状態におけるピン部材30の第2部材20に対する相対位置であり、固定位置とは、当該相対移動を許容しない位置、すなわち、第2部材20に対してピン部材30が軸線方向に下方に押し込まれた締結状態におけるピン部材30の第2部材20に対する相対位置である。
また、軸状本体部33の上端(図7における右端)に頭部37が設けられており、その上面にはプラスドライバに係合可能な十字溝38が形成されている。頭部37は、軸状本体部33よりも大径に形成されている。このピン部材30は、第2部材20の回転軸線と平行な方向(ピン部材30の軸線方向)に沿って、自由位置から固定位置まで、第2部材20に対して下方に相対移動可能(押し込み可能)である。そして、締結作業を行う者が、ピン部材30を自由位置から固定位置まで相対移動させる(押し込む)ことにより、初期状態、すなわち仮組み付けの状態においてピン部材30の収容部31に係合していた爪部22が径方向外側に押し出され、舌部23が撓み変形されるようになっている。そして、固定位置において、爪部22はピン部材30の当接面32上に当接し、舌部23が撓み変形された状態に維持されるようになっている。
本実施の形態では、軸状本体部33は、回転軸線と平行な方向に沿って収容部31と当接面32との間となる位置に、径方向に膨出した膨出部34を有している。この膨出部34は、ピン部材30が固定位置にある時に爪部22と係合して、ピン部材30が固定位置から自由位置まで第2部材20に対して上方に相対移動することを規制するようになっている。
更に、本実施の形態の規制部13は、筒状部11の内周面において、回転軸線に沿って延びると共に舌部23の先端部と係合可能な複数の凹部14が円周方向に等間隔に配設されて構成されている。
また、図9及び図11に示すように、雄ネジ部24は、リブ15と係合可能な段部25を前記ネジ溝内に有している。本実施の形態の段部25は、図11に詳細に示すように、雄ネジ部25に設けられた舌部23を周方向において挟み込むように形成されている。初期状態においては、筒状部11の内周面に設けられたリブ15が段部25に挟み込まれていて、第1部材10に対して第2部材20が容易に相対回転することが無いようになっている。この段部25は、雄ネジ部25に設けられたネジ溝全体のちょうど半分の位置に1箇所だけ設けられており、初期状態において、段部25と一方のリブ15とが互いに係合している。このことにより、初期状態から第1部材10に対して第2部材20を一方向(例えば反時計回り)に相対回転させることによって、第2部材20を第1部材10に対して回転軸線方向に最大3mmだけ離間させることができ、初期状態から第1部材10に対して第2部材20を他方向(例えば時計回り)に相対回転させることによって、第2部材20を第1部材10に対して回転軸線方向に最大3mmだけ接近させることができるようになっている。
本実施の形態においては、第1部材10の筒状部11の外周面と第2部材のフランジ部27の外縁部とに、第2部材20の回転軸線に平行な方向に延びる溝16、26が設けられており、別々に作製された第1部材10、第2部材20及びピン部材30が仮組み付けされる際の位置決めに利用されるようになっている。
次に、本実施の形態の締結具100の仮組み付け方法の一例について説明する。
まず、第2部材20の貫通孔21内に、頭部37が上方となる向きでピン部材30が挿入される。この時、ピン部材30の先端が舌部23の爪部22に当接するが、ピン部材30を下方に更に押し込むと、舌部23がピン部材30の軸線から離れる方向に撓み変形し、爪部22がピン部材30の外周面上に乗り上げる。引き続きピン部材30を下方に押し込むと、爪部22はピン部材30の収容部31内に落ち込み、第2部材20に対するピン部材30の仮組み付けが完了する。これにより、ピン部材30と第2部材20との間でピン部材30の軸線回りの相対回転が防止される。
そして、第2部材20の雄ネジ部24が第1部材10の筒状部11内に取り付けられる。具体的には、プラスドライバの先端をピン部材30の十字溝38に係合させ、第2部材20を第1部材10に対して平面視で時計回りに相対回転させることにより、筒状部11内に設けられたリブ15を雄ネジ部24のネジ溝に沿って相対移動させる。リブ15がネジ溝全体の長さのちょうど半分だけ移動されると、ネジ溝内に設けられた段部25と筒状部11のリブ15とが係合する。この時、筒状部11の外周面に設けられた溝16と第2部材20のフランジ部27の外縁部に設けられた溝26とが同一直線上に整列される。これにより、締結具100の仮組み付けが完了する。
なお、本実施の形態では、雄ネジ部24の一部に舌部23が形成されていて(図2参照)、この舌部23がピン部材30の軸線に垂直な方向に撓み変形可能であるため、第1部材10の筒状部11に対して第2部材20の雄ネジ部24を圧入させて組み付けることも可能である。すなわち、筒状部11の外周面に設けられた溝16と第2部材のフランジ部27の外縁部に設けられた溝26とが同一直線上に整列された状態で、第1部材10の筒状部11に対して第2部材20の雄ネジ部24を圧入する。圧入直前においてリブ15と舌部23とが軸線方向に整列されているため、舌部23が当該リブ15に押圧されることによって、当該舌部23がピン部材30に向けて撓み変形されつつ圧入が行われ、最終的にリブ15と段部25とが係合される。
以上のようにして仮組み付けされた締結具100の作用について、図12A乃至図15を参照して説明する。
図12A乃至図12Eは、図1の締結具100の作用を説明するための図である。まず、図12Aに示すように、締結対象の第1部品1、例えば車両のヘッドランプの取付座が、当該第1部品1の所定位置に設けられた第1取付孔1aを介して第1部材10の脚部12に取り付けられる。第1部品1が脚部12に取り付けられた後の状態が、図12Bに示されている。
そして、締結対象の第2部品2が、同様にして第2部材20の第2係合部28に取り付けられる。この取り付けの時、第2係合部28に設けられた係合片29が第2部材の所定位置に設けられた第2取付孔2aの縁部によってピン部材30に向かって撓み変形される。前述の通り、初期状態において、ピン部材30には係合片29に対応する位置に退避部35が設けられているため、当該係合片29はスムーズに撓み変形され得る。第2部材20への第2部品2の取り付けが完了すると、係合片29の撓み変形は解消する。締結具100に第1部品1及び第2部品2が取り付けられた後の状態が、図12Cに示されている。
そして、図12Dに示すように、ピン部材30の頭部37の上面の十字溝38にプラスドライバなどの適宜の工具が係合され、ピン部材30が第1部材10に対して時計回りまたは反時計回りに回転される。具体的には、図12Cの状態において、第1部品1と第2部品2との間の離間距離を小さくしたい場合には、ピン部材30は平面視で第1部材10に対して時計回りに回転され、一方、前記離間距離を大きくしたい場合には、ピン部材30は平面視で第1部材10に対して反時計回りに回転される。前述の通り、本実施の形態においては、ピン部材30と第2部材20との間の相対回転が禁止されているため、ピン部材30を回転させることによって、第1部材10に対して第2部材20が相対回転され、第1部材10に対する第2部材20の回転軸線方向の相対位置が調整される。なお、この相対回転を行う時、リブ15と段部25との係合状態を解除するために、ある程度のトルクが必要とされる。
そして、図12Eに示すように、第1部品1と第2部品2との間の離間距離が所望の距離になった時、ピン部材30の回転が停止され、当該ピン部材30が下方に向かって押し込まれる。すると、ピン部材30の収容部31の上縁部が爪部22に当接し、舌部23を第1部材10に近接する方向に撓み変形させる。この時、舌部23の先端部は、筒状部11の内周面に形成された規制部13を構成する複数の凹部14のうち、当該先端部に最も近い位置にある凹部14と係合する。これにより、第1部材10に対する第2部材20の相対回転が禁止される。更に、ピン部材30の押し込みに伴って、ピン部材30の下端部が第1部材10の脚部12を外方へ押圧する。この時、脚部12は、スリットの存在によって、各脚片12aが外方へ撓み変形される。ピン部材30は、頭部37が第2部材20の貫通孔21の上縁部に当接するまで、下方に押し込まれる。
ピン部材30の押し込みが完了すると、ピン部材30に設けられた膨出部34が爪部22よりも下方に位置される。この状態において、膨出部34は、爪部22の存在によって上方への移動が規制されるため、ピン部材30が押し込まれた状態が維持される。更に、ピン部材30の先端領域によって第1部材10の脚部12が押し広げられた状態も維持され、第1部材10の筒状部11の下面と脚部12との間で第1部品1が確実に保持(挟持)される。更に、第2部材20の係合片29が貫通孔21の内部においてピン部材30の第2当接面36に当接し、当該係合片29の撓み変形が禁止される。すなわち、フランジ部27と係合片29との間で第2部品2が確実に保持(挟持)される。
なお、図13乃至図15には、第1部品1及び第2部品2の離間距離が初期状態である場合、最小である場合、及び、最大である場合、の締結具100の概略縦断面図が示されている。図13乃至図15から明らかなように、以上のような本実施の形態の締結具100の作用は、第1部材10に対する第2部材20の相対位置に依存するものではない。
以上のような本実施の形態によれば、締結前に締結対象の2つの部品(第1部品1及び第2部品2)の離間距離を調整可能であり、且つ、締結時に前記2つの部品の締結と調整された前記離間距離の固定とを同時に実現可能な、汎用性が高い締結具100を提供することができる。
また、第2部材20は、ピン部材30と共に第1部材10に対して相対回転可能であり、第2部材20を第1部材10に対して相対回転させることにより、当該相対回転の回転軸線と平行な方向において、第1部材10に対する第2部材20の相対位置を調整可能であるため、第1部材10に対する第2部材20の相対位置の調整が容易である。
また、本実施の形態のピン部材30は、後方領域(図3における右方領域)に設けられた第2当接面36の周方向の両端縁にエッジ部36eを有しており、ピン部材30を案内する第2部材20の貫通孔21は、内周面にエッジ部36eの形状に対応した凹部21rを有しており、エッジ部36eと凹部21rとの干渉により、ピン部材30の第2部材20に対する回転軸線回りの相対回転が防止されるようになっている。
このような構成により、第1部材10に対する第2部材20の相対位置を調整するに当たり、第1部材10に対してピン部材30を相対回転させるだけで良く、取り扱いが容易である。
また、ピン部材30は、回転軸線と平行な方向に沿って、第1部材10に対する第2部材20の相対移動を許容する自由位置から当該相対移動を許容しない固定位置まで、第2部材20に対して相対移動可能であり、舌部23は、ピン部材30に向けて突出した爪部22を先端部に有しており、ピン部材30は、自由位置において爪部22を収容する収容部31と、固定位置においてピン部材30に当接して舌部23を撓み変形した状態に維持する当接面32と、が形成された軸状本体部33を有している。このため、第2部材20に対してピン部材30を相対移動させることによって、第1部材10に対する第2部材20の相対位置を確実に固定させることができる。
また、軸状本体部33は、回転軸線と平行な方向に沿って収容部31と当接面32との間となる位置に、径方向に膨出した膨出部34を有しており、膨出部34は、ピン部材30が固定位置にある時に爪部22と係合して、ピン部材30が固定位置から自由位置まで第2部材20に対して相対移動することを規制するようになっている。このため、ピン部材30が固定位置から自由位置に不所望に移動してしまうことが無く、第1部材10に対する第2部材20の相対位置を確実に維持することができる。
また、規制部13は、筒状部11の内周面において、回転軸線に沿って延びると共に舌部23の先端部と係合可能な複数の凹部14が円周方向に等間隔に配設されて構成されているため、第2部材20に対するピン部材30の相対移動によって舌部23と凹部14とが係合し、第1部材10に対する第2部材20の相対回転が確実に規制され得る。
また、第2部材20の外周面の一部には雄ネジ部24が設けられており、第1部材10の筒状部11の内周面には雄ネジ部24のネジ溝内を移動可能なリブ15が設けられており、雄ネジ部24は、前記リブ15と係合可能な段部25をネジ溝内に有している。このため、第1部材10に対する第2部材20の初期状態の相対位置として、リブ15と段部25とが係合する位置を採用することができるため、初期状態における第1部材10に対する第2部材20の相対位置を複数の締結具100間で統一させることができる。すなわち、複数の締結具100間で第1部材10に対する第2部材20の相対位置を統一させることが容易である。
1 第1部品
1a 第1取付孔
2 第2部品
2a 第2取付孔
10 第1部材
11 筒状部
12 脚部
12a 脚片
13 規制部
14 凹部
15 リブ
16 溝
20 第2部材
21 貫通孔
21r 凹部
22 爪部
23 舌部
24 雄ネジ部
25 段部
26 溝
27 フランジ部
28 第2係合部
29 係合片
30 ピン部材
31 収容部
32 第1当接面
33 軸状本体部
34 膨出部
35 退避部
36 第2当接面
36e エッジ部
37 頭部
38 十字溝
100 締結具

Claims (9)

  1. 第1部品を保持する第1部材と、
    第2部品を保持する第2部材であって、前記第1部材に接続され内部に貫通孔を有する第2部材と、
    前記第2部材の前記貫通孔内に挿入されて支持されたピン部材と、
    を備え、
    前記第2部材は、前記ピン部材と共に前記第1部材に対し相対移動して当該第1部材に対する当該第2部材の相対位置を調整可能であり、
    前記第2部材に対して前記ピン部材を相対移動させることによって、前記第1部材に対する前記第2部材の位置を調整された前記相対位置に固定可能である
    ことを特徴とする締結具。
  2. 前記第2部材は、前記ピン部材と共に前記第1部材に対して相対回転可能であり、
    前記第2部材を前記第1部材に対して相対回転させることにより、当該相対回転の回転軸線と平行な方向において、前記第1部材に対する当該第2部材の相対位置を調整可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の締結具。
  3. 前記ピン部材は、外周面に被係合部を有しており、
    前記第2部材は、前記貫通孔の内周面に前記被係合部と係合可能な係合部を有しており、
    前記被係合部と前記係合部との係合により、前記ピン部材の前記第2部材に対する前記回転軸線周りの相対回転が防止されるようになっている
    ことを特徴とする請求項2に記載の締結具。
  4. 前記第1部材は、前記第2部材を少なくとも部分的に収容する筒状部を有しており、
    前記第2部材は、前記回転軸線に沿って延び出した舌部であって先端部が回転軸線に直交する方向に変位するように撓み変形可能な舌部を有しており、
    前記第1部材の前記筒状部は、前記舌部が撓み変形した際に当該舌部の前記先端部と係合する規制部を有し、前記舌部と当該規制部との係合により前記第2部材の前記第1部材に対する相対回転を規制するようになっており、
    前記ピン部材は、前記第2部材に対して相対移動することで、前記舌部を撓み変形させるようになっている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の締結具。
  5. 前記ピン部材は、前記回転軸線と平行な方向に沿って、前記第1部材に対する前記第2部材の相対移動を許容する自由位置から当該相対移動を許容しない固定位置まで、第2部材に対して相対移動可能であり、
    前記舌部は、前記ピン部材に向けて突出した爪部を前記先端部に有しており、
    前記ピン部材は、前記自由位置において前記爪部を収容する収容部と、前記固定位置において前記ピン部材に当接して前記舌部を撓み変形した状態に維持する当接面と、が形成された軸状本体部を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載の締結具。
  6. 前記軸状本体部は、前記回転軸線と平行な方向に沿って前記収容部と前記当接面との間となる位置に、径方向に膨出した膨出部を有しており、
    前記膨出部は、前記ピン部材が前記固定位置にある時に前記爪部と係合して、当該ピン部材が前記固定位置から前記自由位置まで前記第2部材に対して相対移動することを規制するようになっている
    ことを特徴とする請求項5に記載の締結具。
  7. 前記規制部は、前記筒状部の内周面において、前記回転軸線に沿って延びると共に前記舌部の前記先端部と係合可能な複数の凹部が円周方向に等間隔に配設されて構成されている
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の締結具。
  8. 前記第1部材の前記筒状部の内周面及び前記第2部材の外周面のうちの一方には、ネジ部が設けられており、他方には、前記ネジ部のネジ溝内を移動可能なリブが設けられており、
    前記ネジ部は、前記リブと係合可能な段部を前記ネジ溝内に有している
    ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の締結具。
  9. 前記リブは、前記第1部材の前記筒状部の内周面に設けられており、
    前記ネジ部は、前記第2部材の外周面に設けられており、
    前記舌部は、前記ネジ部の一部分をなしている
    ことを特徴とする請求項8に記載の締結具。
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