JP2008095830A - 筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造 - Google Patents

筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ストッパ部材を、筒型防振装置に対して、軸方向及び軸直角方向の変位や軸心回りの回転を阻止せしめつつ、組み付け得る構造を提供する。
【解決手段】別体ストッパ12のストッパ金具40に対して、筒型防振装置10の外筒部材16が固定される第二の部材19,21の取付孔17,20内に挿入可能な第四のゴム部54を、所定高さで突出し、且つ該取付孔17,20の周方向に間隔を開けて位置するように複数固設する一方、該取付孔17,20の内周面に凹部29を設けて、該第四のゴム部54を、該凹部29内に、その周方向両側の内面部分に係合するように嵌入させた状態で、前記別体ストッパ12を前記筒型防振装置10の軸方向一端部に組み付けるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造に係り、特に、自動車のメンバマウントやボデーマウント等の筒型防振装置に対して、かかる筒型防振装置における軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制するストッパ部材を有利に組み付けるための構造に関するものである。
よく知られているように、振動伝達系を構成する第一の部材と第二の部材との間に介装されて、それら二つの部材を連結する防振連結体の一種として、所定の軸部材と、かかる軸部材の径方向外方に離間して配置された外筒部材とが、それらの間に介装された本体ゴム弾性体にて連結されてなる筒型防振装置がある。このような筒型防振装置は、通常、軸部材が、その内孔内に挿通された固定ボルトにて、第一の部材に固定される一方、外筒部材が、第二の部材に対して、それに設けられた取付孔内に圧入されることにより固定されて、軸部材と外筒部材との間に軸方向や軸直角方向において入力される振動荷重(振動)が、本体ゴム弾性体の弾性変形によって吸収されるようになっている。そして、かかる筒型防振装置は、自動車等の車両において、例えば、メンバマウントやボデーマウント、デフマウント等として、好適に使用されている。
また、かくの如き構造を有する筒型防振装置の多くのものには、大きな振動荷重が軸方向に入力せしめられた際に、軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制して、本体ゴム弾性体の過大な変形を防止するストッパ部材が、本体ゴム弾性体の耐久性の向上等を目的として、設けられる。そして、従来から、このストッパ部材の一種として、下記特許文献1に記載される如く、筒型防振装置とは別個の部材からなり、筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられて、ストッパ機能と共に防振機能をも発揮する、筒型防振装置用のストッパ部材(別体ストッパ)が、好適に採用されている。
すなわち、かかるストッパ部材は、軸部材の軸方向一端部が挿通可能な挿通孔が中心部に設けられたストッパ金具と、このストッパ金具の挿通孔の内周面に周設された位置決めゴム部と、ストッパ金具の一方の面に固設されたストッパゴム部とを有して、構成されている。また、このストッパゴム部は、高さの小さな低ストッパゴム部と、高さの大きな高ストッパゴム部とからなっている。
そして、このようなストッパ部材にあっては、下記特許文献1の図1からも明らかなように、例えば、第二の部材の取付孔内に挿入、固定された筒型防振装置の軸部材の軸方向一端部が、ストッパ金具の挿通孔内に挿通された状態で、ストッパ金具におけるストッパゴム部の形成側とは反対側の面において、第二の部材における取付孔の開口周縁部等に接触配置される。また、かかる状態下では、ストッパ金具の挿通孔の内周面に周設された円環状乃至は円筒状の位置決めゴム部の内周面が、軸部材の外周面に接触せしめられることで、軸部材に対して同軸的に位置するように、径方向の位置が位置決めされる。更に、第一の部材が、軸部材の軸方向一端部側の端面と、第二の部材に接触配置されたストッパ金具における高ストッパゴム部の先端面とに、それぞれ接触させられると共に、低ストッパゴム部の先端面に対して軸方向に離間して、配置される。これにより、ストッパ金具が、第一の部材と離間位置し、且つ軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位に伴って、高ストッパゴムを弾性変形させつつ、第一の部材と接近/離隔せしめられるように、第一の部材と第二の部材との間に配置される。そうして、軸部材が、その内孔内に挿通された固定ボルトにて、第一の部材に固定されることで、かかる固定ボルトの締付け力により、ストッパ部材が、第一の部材と第二の部材との間で挟圧保持させられた状態で、筒型防振装置の軸方向一端部に組み付けられるようになっているのである。
かくして、かくの如き組付構造にて、ストッパ部材が筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられることにより、軸部材と外筒部材とが軸方向一端側に過大に相対変位せしめられたときに、第一の部材が低ストッパゴム部に当接して、軸部材と外筒部材の軸方向一端側への相対的変位を弾性的に規制するストッパ機能が発揮されるようになっている。また、高ストッパゴム部が、第一の部材と接触した状態で、第一の部材が低ストッパゴム部に当接するまでの間において、軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位を許容するように弾性的に圧縮変形せしめられ、それにより、本体ゴム弾性体の剪断変形と協働して、軸部材と外筒部材との間に軸方向に入力される振動荷重を吸収する防振機能が発揮されるようになるのである。
ところで、上記のような筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造では、ストッパ部材が第一の部材と第二の部材との間に位置せしめられた状態において、軸部材が第一の部材に固定されることで、始めて、ストッパ部材が、筒型防振装置に対して固定的に組み付けられるようになっている。そのため、そのような筒型防振装置へのストッパ部材の組付過程において、ストッパ部材が第一の部材と第二の部材との間に配置されてから、軸部材が第一の部材に固定されるまでの間、ストッパ部材は、位置決めゴム部により、軸部材の径方向への変位は規制されるものの、軸方向や軸心回りに変位乃至は回転し易い、比較的に不安定な配置状態となってしまうことが避けられなかった。
すなわち、ストッパ部材は、筒型防振装置への組付過程で、第二の部材への接触配置状態から第一の部材との間に挟まれるまでの間は、第二の部材から容易に離間せしめられるようになり、また、例えば、軸部材の内孔内に挿通された固定ボルトの締付け時に、軸部材や第一の部材の固定ボルトとの連れ回りによって、それら軸部材や第一の部材と共に、ストッパ部材も、軸部材の軸心回りに回転してしまうことがあった。このようなストッパ部材の変位や回転が生ずると、ストッパ部材の筒型防振装置に対する組付位置がズレてしまい、そのために、単に、スムーズな組付作業が阻害されるばかりでなく、ストッパ部材を挟持する第一の部材や第二の部材の形状等によっては、高ストッパゴム部やストッパ金具が第一の部材や第二の部材と非接触とされた状態で、ストッパ部材が筒型防振装置に組み付けられるようになり、その結果、前記せる如きストッパ機能や防振機能が十分に発揮されなくなってしまう可能性さえもあったのである。
なお、ストッパ部材におけるストッパ金具の第二の部材との接触側の面に、所定高さで突出して、その先端部に係合爪が一体形成された円筒状の係合ゴム部を固設し、ストッパ部材を第二の部材に接触配置させた状態で、かかる係合ゴム部を第二の部材の取付孔内に挿入すると共に、係合ゴム部の係合爪を、第二の部材に対して(具体的には、例えば、第二の部材における取付孔の軸方向一端側の開口部周縁部に設けられた内フランジ部等に対して)係合させることで、係合ゴム部の取付孔内からの抜出しが規制されるように為し、以て、筒型防振装置への組付過程でのストッパ部材の軸方向への変位を阻止するようにした構造も、従来から一部で採用されている。
しかしながら、そのような係合爪付きの係合ゴム部をストッパ部材に設ける場合にあっても、係合ゴム部が円筒形状を呈するものであるため、ストッパ部材の回り止めとしての機能は有しておらず、従って、例えば固定ボルトの締付け時におけるストッパ部材の回転は、何等防止することが出来なかったのである。
特開2001−241490号公報
ここにおいて、本発明は上述せる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、筒型防振装置への組付状態下で、筒型防振装置の軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制するストッパ機能と、軸部材と外筒部材との間に軸方向に入力される振動を吸収する防振機能とを発揮するストッパ部材を、筒型防振装置の軸方向一端側に組み付ける際に、ストッパ部材の軸方向及び軸直角方向の変位や軸心回りの回転が阻止されることで、ストッパ部材の組付位置が所望の位置から変化せしめられることが有利に解消され、以て、優れたストッパ機能と防振機能とが安定的に確保され得るようにした、筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、その要旨とするところは、第一の部材に対して、軸方向の一端側において固定される軸部材と、該第一の部材と防振連結されるべき第二の部材の取付孔内に挿入されて固定される、該軸部材の径方向外方に離間して配置された外筒部材とを、本体ゴム弾性体にて連結してなる筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられるストッパ部材であって、該軸部材が挿通可能な挿通孔を有すると共に、前記第一の部材と前記第二の部材との間において、該第一の部材と軸方向に離間し、且つ該軸部材と前記外筒部材の軸方向における相対的変位に伴って、該第一の部材と接近/離隔可能に位置せしめられるように、前記筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられるストッパ金具と、該ストッパ金具における該第一の部材側の面に固設されて、該第一の部材との接触により、該軸部材と該外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制する第一のゴム部と、該ストッパ金具における該第一の部材側の面に固設されて、該第一の部材と接触した状態で、該第一の部材が該第一のゴム部に当接するまでの間において、該軸部材と該外筒部材の軸方向における相対的変位を許容するように弾性変形せしめられる第二のゴム部と、該ストッパ金具の前記挿通孔の内周面に周設されて、該軸部材の該挿通孔内への挿通部位の外周面との接触により、該ストッパ金具の径方向の位置決めを行う第三のゴム部と、該ストッパ金具における前記第二の部材側の面に、所定高さで突出して、該第二の部材の前記取付孔内に挿入可能に固設された第四のゴム部と、該第四のゴム部の先端側に一体形成されて、該第四のゴム部の該取付孔内への挿入状態からの抜出しを規制するように、該第二の部材と係合する係合部とを含んで構成された前記ストッパ部材を、前記筒型防振装置の軸方向一端側に組み付ける構造において、前記第四のゴム部を、前記ストッパ金具に対して、前記第二の部材における前記取付孔の周方向に互いに間隔を開けて位置するように、複数固設する一方、該取付孔の内周面に、該第四のゴム部が嵌入可能な凹部を複数設けて、前記筒型防振装置を該取付孔内に挿入、固定すると共に、該第四のゴム部を、該凹部の内面のうち、該取付孔の周方向両側に位置する内面部分にそれぞれ係合するように、該凹部に嵌入して、該取付孔内に挿入した状態下において、該ストッパ金具を該筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けることを特徴とする筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造にある。
なお、このような本発明に従う筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造の好ましい態様の一つによれば、前記ストッパ金具における前記第二の部材側の面に、複数の突起が、該第二の部材における前記取付孔の周方向に互いに間隔を開けて位置するように一体的に立設されると共に、前記複数の第四のゴム部のそれぞれが、該複数の突起のそれぞれの表面を被覆した状態で、該ストッパ金具に固設される。
また、かかる本発明の望ましい別の態様の一つによれば、前記複数の第四のゴム部が、前記取付孔内に挿入された状態下で、該取付孔の内周面と接触せしめられることにより、該ストッパ金具の径方向の位置決めが行われるように構成される。
すなわち、本発明に従う筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造においては、ストッパ部材が、第一の部材と、取付孔内に筒型防振装置が挿入、固定された第二の部材との間に配置された状態下で、第三のゴム部による位置決めにより、軸部材の径方向(軸直角方向)におけるストッパ部材の変位が規制され、また、ストッパ金具に設けられた複数の第四のゴム部が、取付孔内に挿入されて、係合部が、第二の部材に対して、第四のゴム部の取付孔内からの抜出しを規制するように係合せしめられることで、ストッパ部材の第二の部材からの離間が規制されるようになっている。その上、取付孔内に挿入された複数の第四のゴム部のそれぞれが、取付孔の内周面に設けられた複数の凹部内に嵌入せしめられることで、軸部材の軸心回りにおけるストッパ部材の回転も、有利に阻止され得るようになっている。しかも、そのようなストッパ部材の軸方向及び軸直角方向への変位や軸心回りの回転を阻止する機能は、従来のストッパ部材にも設けられる前記位置決めゴム部としての役割を果たす第三のゴム部や、前記係合ゴムとしての役割を有する第四のゴム部を利用して実現されており、ストッパ部材に対して、新たに特別な部材や構造を、何等付加するものではない。
従って、かくの如き本発明に従う筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造によれば、ストッパ部材を筒型防振装置の軸方向一端側に組み付ける際に、ストッパ部材が軸方向や軸直角方向に変位したり、軸心回りに回転したりして、組付位置が所望の位置から変化せしめられることが、特別な部材の付加等による構造の複雑化を何等招くことなく、極めて有利に解消され得る。そして、それによって、ストッパ部材の筒型防振装置への組付状態下で、筒型防振装置の軸部材と外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制するストッパ機能と、軸部材と外筒部材との間に軸方向に入力される振動を吸収する防振機能とが、極めて安定的に確保され得るのであり、また、組付作業の円滑化乃至は効率化による組付性の向上も、有利に実現され得ることとなるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う組付構造をもって、ストッパ部材が筒型防振装置に組み付けられてなる筒型防振組付体の一例として、自動車のフレームを車体に対して防振連結する筒型防振組付体が、自動車に取り付けられた状態での縦断面形態において、概略的に示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態の筒型防振組付体は、筒型防振装置としてのボデーマウント10と、このボデーマウント10に組み付けられたストッパ部材としての別体ストッパ12とを有して、構成されている。
より具体的には、この本実施形態の筒型防振組付体を構成するボデーマウント10は、図1及び図2から明らかな如く、軸部材としての内筒金具14と、外筒部材としての外筒金具16とが、互いに径方向に所定距離を隔てて同軸的に配置されると共に、それらの間に本体ゴム弾性体18が介装されて、内外筒金具14,16が互いに弾性的に連結されてなる、公知の構造を有している。
そして、従来と同様に、外筒金具16が、車体側又はフレーム側の筒状固定部19に対して、その内孔17内に圧入された状態で固定される一方、内筒金具14が、その内孔22内に、その軸方向一端側から挿通された固定ボルト24にて、内筒金具14の軸方向両端側の端面に接触位置せしめられた、第一の部材たるフレーム側又は車体側の第一及び第二取付板26,27に固定されており、以て、フレームを車体に防振連結するようになっている。そうして、そのような自動車への装着状態下で、筒型防振組付体には、内外筒金具14,16間に、主たる振動荷重が、図1及び図2中の上下方向となる軸方向に入力されるようになっている。
また、ここでは、金属平板からなり、内筒金具14の一部が挿通可能な円形孔20を有する対向板21が、筒状固定部19の軸方向一端面(図1における上側の端面)に溶接される等して固定されて、円形孔20を筒状固定部19(内孔17)と同軸上に位置させつつ、筒状固定部19やボデーマウント10の各軸方向に直角な方向に広がるように配置されている。そして、この対向板21と筒状固定部19とにて、第二の部材が構成されると共に、対向板21の円形孔20と筒状固定部19の内孔17とにて、取付孔が構成されている。
さらに、本実施形態においては、図1と、後に詳述する図9とから明らかなように、対向板21における円形孔20の内周面のうち、径方向に対向する二つの部位に、所定の深さと比較的に短い周方向長さとをもって凹陥する凹部29が、それぞれ一つずつ形成されている。また、この凹部29は、円形孔20の周方向において互いに対向する二つの平坦な側面31,31と、円形孔20よりも一周り大きな内径を有する円弧面からなる底面33とを備えている。なお、以下からは、便宜上、ボデーマウント10によるフレームの車体への防振連結状態下で、内筒金具14の内孔22内に固定ボルト24を挿通する側(図1及び図2中の上側)を上方側と言い、第二取付板27が位置する側(図1及び図2中の下側)を下方側と言うこととする。
ここで、内筒金具14は、厚肉の円筒形状を有している。また、外筒金具16は、内筒金具14よりも大なる径と小さな軸方向長さとを有する薄肉の円筒形状を呈している。更に、この外筒金具16の下端部には、径方向外方に所定高さ突出し、且つ全周に亘って周方向に連続して延びる外フランジ部28が、一体的に設けられている。そして、ボデーマウント10の自動車への取付前の状態下において、内筒金具14が、その軸方向中心部を、外筒金具16の軸方向中心部よりも所定寸法だけ下方にずらした状態で配置されている。これによって、内筒金具14の下端部が、外筒金具16の下側開口部から下方に向かって、十分な軸方向長さで突出位置せしめられている一方、内筒金具14の上端部が、外筒金具16の上側開口部から上方に向かって、僅かな長さだけ突出位置せしめられている。
また、本実施形態では、内筒金具14と外筒金具16との間に、中間筒金具30が、それら内外金具14,16に対して径方向に離間して、同軸的に配置されている。この中間筒金具30は、外筒金具16と略同一の厚さと軸方向長さとを有する円筒形状を呈し、外筒金具16と、軸方向中心部が略同一高さ位置となるように配置されている。
一方、内筒金具14と外筒金具16との間に介装された本体ゴム弾性体18は、全体として、厚肉の筒形状を呈し、内筒金具14と中間筒金具30との間に介在せしめられた内側ゴム弾性体32と、中間筒金具30と外筒金具16との間に介在せしめられた外側ゴム弾性体34とからなっている。そして、内側ゴム弾性体32の内周面に内筒金具14が、外周面に中間筒金具30が、それぞれ加硫接着されている一方、外側ゴム弾性体34の内周面に中間筒金具30が、外周面に外筒金具16が、それぞれ加硫接着されている。
かくして、ボデーマウント10が、内側ゴム弾性体32の内外周面に内筒金具14と中間筒金具30とが加硫接着されると共に、外側ゴム弾性体34の内外周面に中間筒金具30と外筒金具16とが加硫接着された一体加硫成形品として構成されているのである。なお、ここでは、本体ゴム弾性体18における外側ゴム弾性体34に、それを軸方向に貫通するすぐり部36が設けられており、それによって、本体ゴム弾性体18全体としての径方向のばね特性が柔らかくされている。
また、ボデーマウント10においては、外筒金具16の外フランジ部28の下端面に、ストッパゴム層37が、本体ゴム弾性体18の外側ゴム弾性体34と一体で、かかる下端面の略全面を覆うように固設されている。更に、ストッパゴム層37には、その周上の複数個所に、大きな高さの高ストッパゴム部38と、それよりも高さの小さな低ストッパゴム部39とが、周方向に交互に一つずつ位置するように、それぞれ複数個形成されている。そして、ボデーマウント10によるフレームの車体への防振連結状態下で、ストッパゴム層37の高ストッパゴム部38が、ボデーマウント10の下側に位置するフレーム側又は車体側の第二取付板27の上面に接触位置せしめられる一方、低ストッパゴム部39が、第二取付板27に対して上下方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられるようになっている。
これによって、ボデーマウント10によるフレームの車体への防振連結状態下で、内外筒金具14,16間に軸方向の振動荷重が入力された際に、本体ゴム弾性体18(内側及び外側ゴム弾性体32,34)が剪断変形せしめられると同時に、ストッパゴム層37の高ストッパゴム部38が弾性的に圧縮変形せしめられるように構成されている。そうして、内外筒金具14,16間に入力される軸方向の振動荷重が、本体ゴム弾性体18の剪断変形と高ストッパゴム部38の圧縮変形との協働作用により有効に吸収され得るようになっている。また、内外筒金具14,16間に軸方向の大きな振動荷重が入力されて、それら内筒金具14と外筒金具16とが軸方向の下方側に過大に相対変位せしめられた際には、ストッパゴム層37の低ストッパゴム部39に第二取付板27が当接せしめられて、かかる内外筒金具14,16の過大変位が阻止され、それにより、本体ゴム弾性体18の弾性変形量が制限されて、その破断や損傷の発生が未然に防止され得るようになっている。
一方、かくの如き構造とされたボデーマウント10に組み付けられる別体ストッパ12は、ストッパ金具40を有している。このストッパ金具40は、図1、図3乃至図5に示されるように、全体として、略薄肉の長手矩形状を呈する金属板からなり、その中心部には、ボデーマウント10の内筒金具14の外径よりも大きく、且つ前記筒状保持部19に固定された対向板21の円形孔20の径よりも小さな径を有する、円形状の挿通孔42が、穿設されている。
また、かかるストッパ金具40においては、その下面(ボデーマウント10の軸方向一端側への組付状態下で、ボデーマウント10側に位置する面)における挿通孔42の開口周辺部分のうち、ストッパ金具40の幅方向中央において長手方向(挿通孔42の径方向の一方向)に対応する二つの部位、換言すれば挿通孔42の周方向に等距離を隔てた二つの部位に、ストッパ金具40の下面に対して略90°の角度をもって下方に突出する矩形の板状突起44が、挿通孔42を間に挟んで互いに対向して立設するように、一体形成されている。そして、これら二つの板状突起44にあっては、それぞれ、比較的に低い高さと狭い幅(挿通孔42の周方向に対応する方向の寸法)とを有しており、また、後述するように、別体ストッパ12が、筒状保持部19に固定された対向板21上に、その円形孔20と同軸的に位置するように載置されたときに、かかる円形孔20の内周面に設けられた前記二つの凹部29内に、それぞれ突入し得るように、互いの離間距離が設定されている(図9参照)。
なお、ここでは、挿通孔42の内周面のうち、ストッパ金具40の長手方向に対向する二つの部位のそれぞれにおいて、周方向に所定距離だけ隔てられた2個所に、ストッパ金具40の長手方向に延びる切込みが各々設けられて、それら二つの切込みの内側部分が、略90°の角度で下側に折り曲げられることにより、二つの板状突起44が、ストッパ金具40の長手方向に対向位置するようにして、それぞれ形成されている。
そして、そのようなストッパ金具40には、ストッパゴム46が、全面を所定厚さで覆うように、固設されている。また、このストッパゴム46は、第一のゴム部48と、第二のゴム部50と、第三のゴム部52と、第四のゴム部54と、それら第一乃至第四のゴム部48〜54を一体的に連結する連結ゴム部56とを含んで構成されている。つまり、ここでは、別体ストッパ12が、第一乃至第四のゴム部48〜54と連結ゴム部56との一体品からなるストッパゴム46に対してストッパ金具40が加硫接着された一体加硫成形品として構成されているのである。
より詳細には、図3及び図4から明らかな如く、ストッパゴム46における第一のゴム部48は、全体として、先端面が平坦面とされた略四角錐台形状の山形形態を有している。そして、ストッパ金具40の上面における挿通孔42の開口周辺部分のうちの周方向に互いに等距離を隔てた4個所に、所定高さで突出するように、それぞれ固設されている。
第二のゴム部50は、縦断面形状が台形状乃至は矩形状とされ、先端面が十分に大なる面積を有して、ストッパ金具40の上面と平行に広がる略矩形の平坦面とされた、略長手矩形のブロック状の全体形状を呈している。そして、ストッパ金具40の上面のうち、四つの第一のゴム部48が固設された挿通孔42の開口周辺部分を除く長手方向の両端部側部分に対して、それらの部分の全面を各々覆って、第一のゴム部48よりも低い高さで突出するように、それぞれ固設されている。
第三のゴム部52は、全体として、ストッパ金具40よりも所定寸法厚い肉厚と、挿通孔42の内径と同一の外径と、所定の幅とを有する略厚肉円環形状を有している。そして、全体が挿通孔42内に位置せしめられた状態で、外周面において、挿通孔42の内周面に固設乃至は固着されている。換言すれば、第三のゴム部52は、挿通孔42の内周面に対して、径方向内側に向かって所定高さで突出し、且つその周方向に連続して延びるような形態をもって、周設されている。また、この第三のゴム部52においては、内周面が、ストッパ金具40の下面側から上面側に向かって次第に小径化するテーパ面形状とされたテーパ状接触面57とされている。そして、このテーパ状接触面57の最大内径が、ボデーマウント10における内筒金具14の外径よりも所定寸法だけ大きくされている一方、最小内径が、内筒金具14の外径よりも所定寸法だけ小さくされている。
一方、第四のゴム部54は、図1、図5、図6、及び後述する図9に示されるように、全体として、ストッパ金具40の下面に立設する円筒体の周方向の一部分からなる部分円筒体形状を呈しており、また、ストッパ金具40の挿通孔42の径よりも大きく、且つ前記筒状保持部19に固定された対向板21の円形孔20の径と略同じ大きさの内径と、かかる円形孔20の内周面に設けられた凹部29の底面33の内径と略同一大きさの外径と、対向板21の肉厚やストッパ金具40の下面に一体形成された前記板状突起44の突出高さよりも所定寸法大きな高さと、板状突起44の幅寸法よりも所定寸法だけ大きく、且つ凹部29の周方向長さよりも僅かに小さな周方向長さとを有している。
そして、このような第四のゴム部54が、ストッパ金具40の下面における二つの板状突起44の形成部位、つまり、ストッパ金具40の下面における挿通孔42の開口周辺部分のうち、ストッパ金具40の幅方向中央において長手方向に対応する二つの部位に、各板状突起44を内部に埋入させた状態で、立設されている。換言すれば、第四のゴム部54は、ストッパ金具40の下面における挿通孔42の開口周辺部分のうちの周方向に等距離を隔てた2個所において、各板状突起44の全表面を所定厚さで被覆して、部分円筒形状の内面同士を互いに対向させた状態で、ストッパ金具40に固設されているのである。
また、かかる第四のゴム部54においては、先端部の外面(互いの対向面とは反対側の面)に、径方向外方に所定高さ突出し、且つ周方向に連続して延びる、係合部としての係合突部58が、一体形成されている。更に、この係合突部58は、第四のゴム部54の先端側の側面(下面)が、径方向外方に向かってストッパ金具40に漸近するように傾斜する傾斜案内面59とされている一方、基部側の側面(上面)が、ストッパ金具40の下面と平行に延びる、平坦な係合面60とされている。また、ここでは、第四のゴム部54のうち、係合突部58が形成される先端部を除いた基部側部分の高さ、つまり、係合面60と、ストッパ金具40の下面に固設された、後述する下側連結ゴム部56bの下面との間の距離であって、図6中、hにて示される寸法が、対向板21の肉厚と略同一の大きさとされている。
そして、図3乃至図5に示されるように、薄肉の上側連結ゴム部56aが、ストッパ金具40の上面における第二のゴム部50の形成部位を除く全面に、第一のゴム部48や第二のゴム部50、更には第三のゴム部52と一体で固設されていると共に、ストッパ金具40の下面の全面にも、薄肉の下側連結ゴム部56bが、第四のゴム部54と一体で固設されている。また、それらストッパ金具40の上面と下面とにそれぞれ固設された上側及び下側連結ゴム部56a,56bは、ストッパ金具40の外周面を取り巻くようにして固設された外周側連結ゴム部56cにて一体化されている。つまり、ここでは、連結ゴム部56が、上側連結ゴム部56aと下側連結ゴム部56bと外周側連結ゴム部56cとにて、構成されている。
かくして、第一乃至第四のゴム部48〜54の全てが、連結ゴム部56にて一体的に連結されて、それらの一体品として、ストッパゴム56が構成されており、また、そのようなストッパゴム46にて、ストッパ金具40の全面が被覆されている。そして、ここでは、第一乃至第四のゴム部48〜54が、互いに離間していると共に、それらを連結する連結ゴム部56が十分に薄肉とされていることで、それら第一乃至第四のゴム部48〜54が、実質的には、互いに独立した弾性変形作用を発揮し得るようになっている。
而して、このような構造を有する別体ストッパ12をボデーマウント10に組み付ける際には、例えば、以下のように、ボデーマウント10を自動車に装着しながら、作業が進められることとなる。
すなわち、先ず、図7に示されるように、ボデーマウント10が、車体側又はフレーム側の筒状固定部19に対して、その内孔17内に圧入されて、同軸的に固定される。このとき、ボデーマウント10は、外筒金具16の外フランジ部28が筒状固定部19の下端面に当接する位置まで、筒状固定部19の内孔内17に圧入され、それによって、内筒金具14の下端部が、筒状固定部19の下側開口部から下方に向かって、十分な軸方向長さで突出位置せしめられる一方、内筒金具14の上端縁部のみが、筒状固定部19に固定された対向板21の円形孔20内に挿入されて、内筒金具14の上端面と対向板21の上面とが略面一となるように位置せしめられる。
次に、図8に示されるように、別体ストッパ12が、筒状固定部19の対向板21に対して、その上面に下側連結ゴム部56bを接触させた状態で、載置される。このとき、図8及び図9に示されるように、二つの第四のゴム部54が、筒状固定部19と同軸的に位置する、対向板21の円形孔20内に対して、その内周面の径方向に対向位置する二つの部位に各々設けられた凹部29内に、それぞれ一つずつ嵌入された状態で、挿通位置せしめられる。そして、そのような状態下で、第四のゴム部54が外面が、凹部29の底面33に接触して、係合せしめられると共に、第四のゴム部54の周方向(幅方向)に対向位置する二つの側面が、凹部29における円形孔20の周方向に対向位置する二つの側面31,31に、それぞれ接触位置せしめられるか、若しくは僅かな隙間を開けて対向位置せしめられる。これによって、別体ストッパ12の径方向位置が、筒状固定部19に対して、同軸的に位置するように位置決めされ、また、そのような位置決め状態からの別体ストッパ12の筒状固定部19に対する軸直角方向(径方向)への相対変位が阻止されるようになる。更に、凹部29の各側面31に対する第四のゴム部54の各側面の係合によって、別体ストッパ12の筒状固定部19に対する軸心回りの回転が阻止されるようになる。
更にまた、そのような対向板21の円形孔20内への第四のゴム部54の挿通下で、第四のゴム部54の先端に設けられた係合突部58の係合面60が、対向板21の下面における凹部29の開口周縁部に接触せしめられることにより、円形孔20内からの第四のゴム部54の上方への抜け出しが阻止されるように、係合突部58が、対向板21に係合される。これによって、別体ストッパ12が、対向板21上から上方に離間せしめられることが阻止されるようになる。
かくして、別体ストッパ12が、筒状固定部19に固定されたボデーマウント10に対して、同軸的に位置決めされて、軸方向と軸直角方向への相対変位と軸心回りの回転とが共に阻止された状態で、組み付けられて、仮止めされるようになる。
なお、上記せる如く、第四のゴム部54の外径が、凹部29の底面33の内径と略同一の大きさとされているため、別体ストッパ12のボデーマウント10への組付に際して、対向板21の円形孔20内に、第四のゴム部54を挿通させるときに、係合突部60が、対向板21における凹部29の開口周縁部に接触せしめられるようになるが、ここでは、係合突部60や第四のゴム部54全体の弾性変形によって、或いは第四のゴム部54の先端に設けられた傾斜案内面59が、凹部29の開口周縁部に摺動せしめられつつ、第四のゴム部54を凹部29内に案内することで、円形孔20内への第四のゴム部54の挿通が、比較的にスムーズに行われ得るようになっている。
また、本実施形態においては、第四のゴム部54の内部に、ストッパ金具40の一部分からなる板状突起44が埋入されているところから、第四のゴム部54が凹部29内に嵌入された状態下で、別体ストッパ12とボデーマウント10や筒状固定部19との間に、軸直角方向や軸心回りの方向(周方向)において、それらを相対的に変位させるような大きな作用力が加えられても、第四のゴム部54と凹部19の側面31や底面33との係合状態が強固に且つ有効に維持され得る。そうして、別体ストッパ12のボデーマウント10への組付状態下における軸直角方向の変位や軸心回りの回転が、より安定的に阻止され得るようになっている。
その後、図10に示されるように、フレーム側又は車体側の第一取付板26が、別体ストッパ12の上面側において、第一のゴム部48の先端面上に接触配置されて、別体ストッパ12が、第一取付板26と対向板21との間に位置せしめられる一方、第二取付板27が、ボデーマウント10の内筒金具14の下端面に当接するように配置される。そして、固定ボルト24が、第一取付板26の挿通孔と、別体ストッパ12におけるストッパ金具40の挿通孔42と、対向板21の円形孔20と、内筒金具14の内孔22と、第二取付板27の挿通孔とを、それぞれ挿通せしめられた上で、かかる固定ボルト24に対して、ナット62が仮締めされる。
次いで、図1に示されるように、フレーム側又は車体側に取り付けられた圧縮コイルばね64が、第二取付板27の下面に対して圧縮状態で接触配置される。そうして、かかる圧縮コイルばね64の付勢力により、内筒金具14が、第二取付板27と共に押し上げられて、内筒金具14の上端部が、別体ストッパ12における第三のゴム部52のテーパ状接触面57に接触した状態で、ストッパ金具40の挿通孔42内を挿通せしめられると共に、その上端面において、第一取付板26の下面に当接せしめられる。
そして、それに引き続いて、別体ストッパ12の第一のゴム部48が予備圧縮状態で、第一取付板26に当接せしめられる一方、第二のゴム部50が、第一取付板26と軸方向に離間位置せしめられた状態において、別体ストッパ12が、第一取付板26と対向板21との間で挟圧保持されるようになるまで、固定ボルト24とナット62とが締め付けられる。
このとき、別体ストッパ12のストッパ金具40が、下側連結ゴム部56bを介して、対向板21と接触位置せしめられるようになる。また、内筒金具14と外筒金具16とが、それぞれの軸方向の中心部を略同一高さに位置させるように配置される。更に、第二取付板27が、その上面において、ボデーマウント10のストッパゴム層37の高ストッパゴム部38に接触位置せしめられると共に、低ストッパゴム部39と軸方向に所定距離を隔てて離間配置される。
そして、かかる状態において、固定ボルト24とナット62とが完全に締結されて、内筒金具14が、第一取付板26と第二取付板27との間に挟持された状態で固定されると共に、別体ストッパ12が、第一取付板26と対向板21との間に挟持された状態で、ボデーマウント10に固定されて、筒型防振組付体が構成されると同時に、自動車に装着される。そうして、かかる筒型防振組付体により、フレームが車体に防振連結されるようになる。
かくして、かくの如き構造とされた本実施形態の筒型防振組付体においては、自動車への装着状態下で、内外筒金具14,16間に軸方向の大きな振動荷重が入力されて、それら内筒金具14と外筒金具16とが、軸方向の上方側に過大に相対変位したときに、別体ストッパ12に設けられたストッパゴム46のうちの二つの第二のゴム部50が、第一取付板26に当接せしめられて、かかる内外筒金具14,16の過大変位が阻止され、以て、本体ゴム弾性体18の弾性変形量が制限されて、その破断や損傷の発生が未然に防止され得るようになっている。なお、このとき、前述せるように、第一取付板26と接触する第二のゴム部50の先端面が、十分に大きな面積を有する平坦面とされているため、内外筒金具14,16の過大変位時に、第一取付板26との接触よって、第二のゴム部に生ずる応力が有利に分散せしめられ、以て、第二のゴム部50の耐久性の向上が、効果的に図られている。
また、かかる筒型防振組付体にあっては、車体とフレームとの間に介装された状態下で、内外筒金具14,16間に軸方向の振動荷重が入力された際に、別体ストッパ12における第二のゴム部50に第一取付板26が当接するまでの間、別体ストッパ12における四つの第一のゴム部48が、対向板21と第一取付板26との接近により、それら対向板21と第一取付板26とにて押圧されて、弾性的に圧縮変形せしめられるようになっている。そうして、それら各第一のゴム部48の圧縮変形作用と、前述せる如きボデーマウント10における本体ゴム弾性体18の剪断変形作用と、本体ゴム弾性体18に一体で形成された前記ストッパゴム層37の高ストッパゴム部38の圧縮変形作用との協働作用に基づいて、軸方向の振動荷重が有効に吸収され得るように構成されている。
そして、ここでは、第一のゴム部48が四角錐台形状の山形形態を有していることで、内外筒金具14,16間に軸方向の振動荷重が入力された際に、第一のゴム部48が、倒伏せしめられることなく、軸方向において徐々に且つ可及的に均一に圧縮変形されて、かかる第一のゴム部48において柔らかいばね特性が発揮され得るようになっており、それによって、別体ストッパ12による防振性能、ひいては筒型防振組付体全体における防振性能が、より有利に高められ得ている。
このように、本実施形態においては、筒状固定部19に圧入されたボデーマウント10に対して、別体ストッパ12を組み付けて、固定するに際して、単に、対向板21の内周面に設けられた凹部29内に、第四のゴム部54を嵌入せしめつつ、別体ストッパ12を対向板21と第一取付板26との間に配置した上で、固定ボルト24とナット62との締結を行うだけで、軸方向や軸直角方向への変位や、軸心回りの回転が阻止されて、組付位置が所望の位置から変化せしめられることがないように、別体ストッパ12がボデーマウント10に組付、固定され得る。そして、それによって、かかるボデーマウント10の内筒金具14と外筒金具16の軸方向における相対的変位量を規制するストッパ機能と、それら内外筒金具14,16間に軸方向に入力される振動を吸収する防振機能とが、より安定的に発揮され得るのである。
しかも、本実施形態の筒型防振組付体では、従来から、別体ストッパ12とボデーマウント10との組付時における軸方向への相対的変位を阻止するために、別体ストッパ12に設けられる第四のゴム部54を利用して、別体ストッパ12とボデーマウント10との組付時における軸方向への相対的変位に加えて、軸直角方向への相互的変位、更には軸心回りの相対回転が阻止されるようになっている。それ故、上記せる如きストッパ機能と防振機能とを安定的に発揮させる構造が、余分な部材を付加することなく、従って、構造の複雑化や製造コストの高騰を招くことなく、極めて有利に実現され得る。
また、かかる筒型防振組付体においては、第四のゴム部54の内部にストッパ金具40の一部からなる板状突起44が埋入せしめられていることで、別体ストッパ12のボデーマウント10への組付状態下における軸直角方向の変位や軸心回りの回転が、より安定的に阻止され得るようになっている。これによっても、上記せるストッパ機能と防振機能とが、更に一層安定的に且つ確実に発揮され得ることとなる。
さらに、本実施形態では、第四のゴム部54が、対向板21の円形孔20の内周面に設けられた凹部29内に嵌入されて、それら第四のゴム部54の外周面と凹部29の底面33とが接触位置せしめられることで、ボデーマウント10への組付時における別体ストッパ12の径方向の位置決めが行われるようになっている。このため、別体ストッパ12のボデーマウント10への組付時における径方向の位置決めが、例えば、本体ゴム弾性体18から軸方向に突出する内筒金具14の端部を利用して行われる従来品とは異なって、例示の如く、別体ストッパ12の組付時に、位置決めに利用されるべき内筒金具14の本体ゴム弾性体18からの突出部分が存在しなくとも、別体ストッパ12が、所望の径方向位置に確実に位置せしめられて、ボデーマウント10に組み付けられ得る。しかも、第三のゴム部52が、別体ストッパ12におけるストッパ金具40に対して、周方向に互いに等距離を隔てて位置するように設けられているため、別体ストッパ12の径方向の位置決めが、より安定的に且つ確実に行われ得る。
更にまた、本実施形態の筒型防振組付体においては、第四のゴム部54だけでなく、第三のゴム部52によっても、ボデーマウント10に対して同軸的に位置させる、別体ストッパ12の径方向の位置決めが行われるようになっている。そのため、例えば、別体ストッパ12が固定されて、自動車に装着されたボデーマウント10の使用中に、係合突部58にて対向板21に係合した第四のゴム部54が、内外筒金具14,16間への軸方向の振動荷重の入力に伴う伸縮変形や圧縮変形等の繰り返しによって、別体ストッパ12から脱落するようなことがあっても、第三のゴム部52の内筒金具14との接触により、ボデーマウント10と同軸的に位置する別体ストッパ12の径方向位置が、安定的に維持せしめられ得る。その結果として、内外筒金具14,16間への軸方向の振動荷重の入力時における第一のゴム部48や第二のゴム部50の第一取付板26との接触位置が、一定の位置となるように維持せしめられ得、これによっても、前記せるストッパ機能や防振機能が安定的に発揮され得る。
加えて、本実施形態では、ストッパ金具40が、ストッパゴム46における下側連結ゴム部56bを介して、金属製の対向板21に接触位置せしめられているため、ストッパ金具40と対向板21とが直接に当接乃至は接触せしめられた際や互いに摺動せしめられた際に生ずる異音の発生等が効果的に解消され得るといった利点もある。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、第一のゴム部48や第二のゴム部50の個数や配設位置、大きさ等は、前記実施形態に示されるものに、何等限定されるものではなく、別体ストッパ12(ストッパ金具40の下面)の大きさや、筒型防振組付体において必要とされる防振性能等に応じて適宜に変更され得るものである。
また、第三ゴム部52も、ボデーマウント10に対する別体ストッパ12の径方向の位置決めが行われ得るものであれば、例えば、ストッパ金具40の挿通孔42の内周面における周上の複数個所に、互い独立して、複数設けられていても、何等差し付かない。
さらに、第四のゴム部54も、別体ストッパ12における挿通孔42の周方向に互いに間隔を開けて位置し、換言すれば、対向板21の円形孔20(第二の部材の取付孔)の周方向に互いに間隔を開けて位置し、そして、かかる円形孔20の内周面に設けられる凹部29内に、その周方向両側に位置する内面に係合せしめられるようにして、嵌入されるものであれば、その形状や個数、配設位置、大きさ等は、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものではなく、凹部29の形状や個数、配設位置、大きさ等に応じて、適宜に変更され得る。逆に、凹部29の形状や個数、配設位置、大きさ等も、第四のゴム部54の形状や個数、配設位置、大きさ等に応じて、適宜に変更され得るものであることは、言うまでもないところである。
また、そのような第四のゴム部54の先端部に設けられる係合突部58の形状も、対向板21における凹部29の開口周縁部に係合して、第四のゴム部54の凹部29内への挿入状態からの抜け出しを阻止し得るものであれば、如何なる形状であっても良いことは、勿論である。
更にまた、前記実施形態では、筒型防振組付体の自動車への装着状態下において、別体ストッパ12における第一のゴム部48が、対向板21との間で別体ストッパ12を間に挟んで位置する第一取付板26に接触位置せしめられていたが、別体ストッパ12の設置が可能であれば、別体ストッパ12を第一取付板26と非接触としても良い。
加えて、本実施形態では、本発明を、自動車用ボデーマウントにストッパ部材を組み付ける構造に適用したものの具体例を示したが、本発明は、自動車用のメンバマウントやデフマウント等の筒型防振装置、或いは自動車用以外の筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造の何れに対しても有利に適用され得ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従って、ストッパ部材が筒型防振装置に組み付けられてなる構造を有する筒型防振組付体の一実施形態を、自動車への装着状態において示す縦断面説明図である。 図1に示される筒型防振組付体を構成する筒型防振装置を示す縦断面説明図である。 図1に示された筒型防振組付体を構成するストッパ部材を示す縦断面の端面説明図であって、図4におけるIII−III断面の端面に相当する図である。 図3におけるIV矢視説明図である。 図3におけるV矢視説明図である。 図3におけるVI部拡大説明図である。 図1に示された筒型防振組付体を自動車に装着するに際して、その工程の一例を示す説明図であって、筒型防振装置を第二の部材に固定した状態を示している。 図7に引き続いて行われる工程を示す説明図であって、第二の部材に固定された筒型防振装置に対して、ストッパ部材を仮止めにより組み付けた状態を示している。 図8におけるIX−IX断面説明図である。 図8に引き続いて行われる工程を示す説明図であって、第二の部材に固定されると共に、筒型防振装置用ストッパが仮止めにより組み付けられた筒型防振装置に対して、第一の部材を仮止め固定した状態を示している。
符号の説明
10 ボデーマウント 12 別体ストッパ
14 内筒金具 16 外筒金具
18 本体ゴム弾性体 19 筒状固定部
20 円形孔 21 対向板
22 内孔 26 第一取付板
27 第二取付板 40 ストッパ金具
42 挿通孔 44 板状突起
46 ストッパゴム 48 第一のゴム部
50 第二のゴム部 52 第三のゴム部
54 第四のゴム部 56 連結ゴム部
58 係合突部 60 係合面

Claims (3)

  1. 第一の部材に対して、軸方向の一端側において固定される軸部材と、該第一の部材と防振連結されるべき第二の部材の取付孔内に挿入されて固定される、該軸部材の径方向外方に離間して配置された外筒部材とを、本体ゴム弾性体にて連結してなる筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられるストッパ部材であって、該軸部材が挿通可能な挿通孔を有すると共に、前記第一の部材と前記第二の部材との間において、該第一の部材と軸方向に離間し、且つ該軸部材と前記外筒部材の軸方向における相対的変位に伴って、該第一の部材と接近/離隔可能に位置せしめられるように、前記筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けられるストッパ金具と、該ストッパ金具における該第一の部材側の面に固設されて、該第一の部材との接触により、該軸部材と該外筒部材の軸方向における相対的変位量を規制する第一のゴム部と、該ストッパ金具における該第一の部材側の面に固設されて、該第一の部材と接触した状態で、該第一の部材が該第一のゴム部に当接するまでの間において、該軸部材と該外筒部材の軸方向における相対的変位を許容するように弾性変形せしめられる第二のゴム部と、該ストッパ金具の前記挿通孔の内周面に周設されて、該軸部材の該挿通孔内への挿通部位の外周面との接触により、該ストッパ金具の径方向の位置決めを行う第三のゴム部と、該ストッパ金具における前記第二の部材側の面に、所定高さで突出して、該第二の部材の前記取付孔内に挿入可能に固設された第四のゴム部と、該第四のゴム部の先端側に一体形成されて、該第四のゴム部の該取付孔内への挿入状態からの抜出しを規制するように、該第二の部材と係合する係合部とを含んで構成された前記ストッパ部材を、前記筒型防振装置の軸方向一端側に組み付ける構造にして、
    前記第四のゴム部を、前記ストッパ金具に対して、前記第二の部材における前記取付孔の周方向に互いに間隔を開けて位置するように、複数固設する一方、該取付孔の内周面に、該第四のゴム部が嵌入可能な凹部を複数設けて、前記筒型防振装置を該取付孔内に挿入、固定すると共に、該第四のゴム部を、該凹部の内面のうち、該取付孔の周方向両側に位置する内面部分にそれぞれ係合するように、該凹部に嵌入して、該取付孔内に挿入した状態下において、該ストッパ金具を該筒型防振装置の軸方向一端側に組み付けることを特徴とする筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造。
  2. 前記ストッパ金具における前記第二の部材側の面に、複数の突起が、該第二の部材における前記取付孔の周方向に互いに間隔を開けて位置するように一体的に立設されると共に、前記複数の第四のゴム部のそれぞれが、該複数の突起のそれぞれの表面を被覆した状態で、該ストッパ金具に固設されている請求項1に記載の筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造。
  3. 前記複数の第四のゴム部が、前記取付孔内に挿入された状態下で、該取付孔の内周面と接触せしめられることにより、該ストッパ金具の径方向の位置決めが行われるようになっている請求項1又は請求項2に記載の筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造。
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JP2020176674A (ja) * 2019-04-17 2020-10-29 株式会社ブリヂストン ストッパ部材

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