JP4509009B2 - オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ - Google Patents

オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ Download PDF

Info

Publication number
JP4509009B2
JP4509009B2 JP2005330083A JP2005330083A JP4509009B2 JP 4509009 B2 JP4509009 B2 JP 4509009B2 JP 2005330083 A JP2005330083 A JP 2005330083A JP 2005330083 A JP2005330083 A JP 2005330083A JP 4509009 B2 JP4509009 B2 JP 4509009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil filter
locking
clip
oil
cylinder block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005330083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007138738A (ja
Inventor
裕司 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Togo Seisakusho Corp
Original Assignee
Togo Seisakusho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Togo Seisakusho Corp filed Critical Togo Seisakusho Corp
Priority to JP2005330083A priority Critical patent/JP4509009B2/ja
Publication of JP2007138738A publication Critical patent/JP2007138738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4509009B2 publication Critical patent/JP4509009B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップに関する。
従来、自動車用エンジンのアルミ製のシリンダブロックまたは鉄製のオイルパンにオイルフィルタを取り付ける構造として、下記特許文献1のものが知られている。ここには、オイルフィルタの端面中心部にねじを切っておき、同ねじをシリンダブロックまたはオイルパン側に螺合されたボルトへねじ込むことによってオイルフィルタ全体の固定を行う技術が開示されている。
特開平9−173716号公報
しかし、上記の構造においては車両の振動を受けるとねじ締めされた状態が緩むことが懸念される。特に、最近では軽量化、低コスト化等の要請からオイルフィルタが樹脂材料で形成されることが増えてきており、経年劣化による影響を受けやすい。このため、材質の異なるシリンダブロックまたはオイルパン側との間でがたを生みやすく、ねじ締めが一層緩みやすい状況にあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ねじ締めの緩みの進行を回避することができるオイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、シリンダブロック又はオイルパンに対するオイルフィルタの取付構造であって、前記オイルフィルタにはこのオイルフィルタの全体を軸周りに回転することによって前記シリンダブロック又はオイルパンに設けられたねじ受け部に螺合されるねじ接続部が形成されるとともに、前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨ってクリップが配されており、前記クリップの一端側には前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方に設けられた受け部に装着される装着部が形成され、前記クリップの他端側にはいずれか他方に設けられた係合突部に弾性的に係止可能な係止部が形成されており、前記ねじ接続部の前記ねじ受け部への螺合時には、前記オイルフィルタの回転に伴って前記装着部を固定端として前記係止部が撓み変形しつつ前記係合突部を乗り越え、螺合完了後には、前記係止部が前記係合突部に対し弾性的に係止することによって前記オイルフィルタの緩み方向への回転が規制される構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記受け部は前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方の外周面に突設されたリブからなり、前記装着部には前記リブを挟み込む一対の挟持片が形成され、さらに、前記リブの先端部には前記一方の外周面との間に前記両挟持片を挟み込む抜け止め突部が形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記受け部は前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方の外周面に沿って貫通する取付孔を有し、前記装着部は前記取付孔に挿通されてこの取付孔の孔縁に抜け止め状態で係止可能な抜け止め片を有しているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、オイルフィルタの全体を軸周りに回転させながら前記オイルフィルタに設けられたねじ接続部をシリンダブロック又はオイルパンに設けられたねじ受け部に螺合することによって前記オイルフィルタを前記シリンダブロック又はオイルパンに固定する場合において、前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨って配されるものであり、その一端側には前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方に設けられた受け部に装着される装着部が形成され、その他端側にはいずれか他方に設けられた係合突部に弾性的に係止可能な係止部が形成されており、前記ねじ接続部の前記ねじ受け部への螺合時には、前記オイルフィルタの回転に伴って前記装着部を固定端として前記係止部が撓み変形しつつ前記係合突部を乗り越え、螺合完了時には、前記係止部が前記係合突部に対し弾性的に係止することによって前記オイルフィルタの緩み方向への回転を規制する構成としたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記係止部の先端部には前記係合突部と係止可能な係止突起が形成されており、この係止突起はねじ締め方向に沿って緩く傾斜する緩斜面部を有するとともに、ねじ締めの緩み方向に沿って前記緩斜面部より急な勾配をなす急斜面部を有するところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨って連結部が配設されており、前記装着部は前記連結部の一端側に連なって配される一方、前記係止部が前記連結部の他端側に連なって配されており、かつ、前記係止部は、前記連結部にその根元を接続させつつねじ締め方向に延出して形成されているところに特徴を有する。
<請求項1及び請求項4の発明>
受け部にクリップの装着部を装着させ、その状態でねじ受け部とねじ接続部とを相互に螺合すると、オイルフィルタの回転に伴ってクリップの係止部が係合突部を弾性的に乗り越える。ねじ締めの完了後は係止部が係合突部に弾性的に係止してオイルフィルタの緩み方向への回転が規制される。受け部にクリップを予め装着させておくことができるので、オイルフィルタの取り付け現場において作業負担を軽減できる。また、係止部と係合突部とが係合状態となることにより、ねじ締めの緩みがそれ以上進むのを防止できる。
<請求項2の発明>
両挟持片が受け部のリブを挟み込むだけでクリップをワンタッチで装着できるから、装着作業性が良好となる。また、両挟持片が抜け止め突部と外周面との間に挟み込まれるから、クリップの抜け落ちを防止できる。
<請求項3の発明>
受け部の取付孔にクリップの接続片を挿通させることによってクリップをワンタッチで装着できるから、装着作業性が良好となる。また、取付孔の孔縁に抜け止め片が抜け止め状態で係止可能とされるから、クリップの抜け落ちを防止できる。
<請求項5の発明>
ねじ締め時には係止突起の緩斜面部が係合突部と干渉することで係止突起の乗り上げ動作が円滑となる。また、ねじ締め完了後には係止突起の急斜面部が係合突部と当たり合うことでオイルフィルタの回転が確実に規制される。
<請求項6の発明>
クリップの装着時にスペース上の制約を受けると、係止部の長さを充分に確保できず、係止部の撓み動作が円滑でなくなるという事情がある。しかし請求項6の発明によれば、係止部と装着部との間に連結部が配設され、係止部は連結部にその根元を接続させつつねじ締め方向に延出して形成されているから、スペース上の制約のないねじ締め方向に沿って係止部の長さを任意に設定でき、係止部の撓み動作の円滑性を保障することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態においては自動車用エンジンのアルミ製のシリンダブロックまたは鉄製のオイルパン(以下、被取付部材10という)にオイルフィルタ60がねじ締めにより取り付けられ、さらにこのねじ締め状態が緩むのを規制するクリップ30が備えられている。
被取付部材10は、図1に示すように、全体として略円柱形をなす取付部11を備えており、この取付部11の端面に、オイルフィルタ60の端面を嵌め込み可能な凹部12が形成されている。取付部11の凹部12の底面中心部には略円筒形をなすねじ受け部13が立設されており、このねじ受け部13の外周面には雄ねじが切られている。
オイルフィルタ60は、樹脂製であって取付部11と同軸の略円筒形でカップ状をなすフィルタハウジング61を備え、このフィルタハウジング61の内部に、ろ紙等のろ材からなるフィルタエレメント62が交換可能に収容されている。フィルタハウジング61の端面中心部には略円筒形をなすねじ接続部63が嵌着されており、このねじ接続部63の内周面には雌ねじが切られている。ねじ接続部63がねじ受け部13に外嵌されて螺合されることにより、オイルフィルタ60が取付部11に固定されるようになっている。なお、ねじ接続部63からねじ受け部13にかけて軸方向に貫通する孔は、オイルの通過を許容するオイル通路14として機能している。
フィルタハウジング61の外周面には被取付部材10側の凹部12の開口端縁に載置可能なフランジ部64が全周に亘って張り出して形成されている。また、フィルタハウジング61の外周面には軸方向と略平行に延びるリブ65(受け部)が突設されており、このリブ65の端部がフランジ部64に一体に連なっている。リブ65にはこのリブ65を厚み方向に挟む込む一対の挟持片31を備えたクリップ30が装着されるようになっている。リブ65の先端部には、フランジ部64から所定高さ範囲にかけて、両挟持片31の側縁に当接することでクリップ30の脱落を防止する抜け止め突部66が周方向の両側に突出して形成されている。抜け止め突部66とこれに対向するフィルタハウジング61の外周面との間隙は、両挟持片31の保持空間50とされている(図5を参照)。
一方、被取付部材10の取付部11の外周面には、この外周面の端面から軸方向と略平行に延びる係合突部15が周方向に所定間隔をあけて複数設けられている(例えば、180°間隔で2つ設置)。係合突部15には、リブ65に装着されたクリップ30の自由端部が係合可能とされている。周方向で隣接する係合突部15間の距離は、オイルフィルタ60の緩みの進行を許容できる範囲に設定されている。
さて、クリップ30は、平板材を所定形状に切断したあと曲げ加工を施して形成され、フィルタハウジング61の外周面と被取付部材10の取付部11の外周面とに跨って配される。詳しくはクリップ30は、図7に示すように、一端から他端にかけて延出する帯板状のストッパ片32と、ストッパ片32の一端側の両側縁に連なってフィルタハウジング61の外周面側へ突出する装着部33と、ストッパ片32の他端側においてストッパ片32の一端側を基端として撓み変形可能とされた係止部34とにより構成されている。フィルタハウジング61への装着時には、装着部33が固定端側となり、係止部34が自由端側となる。
装着部33は、ストッパ片32の両側縁に連なって先端側へ行くほど相互に接近する一対のアーム片35と、両アーム片35の先端に連なって相互に略平行に配されかつストッパ片32と略平行に垂下される一対の挟持片31とからなり、側面視すると略Lの字をなしている。両挟持片31の先端部は、ラッパ状に拡開しており、リブ65を厚み方向に挟み込んだ状態でオイルフィルタ60側の保持空間50内に緊密に嵌入されるようになっている。
係止部34の先端部には外側からの叩き出しにより係止突起36が形成されている。この係止突起36は、ねじ締め動作時にはオイルフィルタ60の回転に伴い係止部34が撓み変形することによって係合突部15を弾性的に乗り越え、ねじ締め完了時には係止部34が弾性復帰することによって係合突部15とねじ締めの緩み方向で対向して配される。詳しくは係止突起36は、全体として略山形をなし、ねじ締め方向に沿って緩やかな昇り勾配となる緩斜面部36Aと、この緩斜面部36Aに弧状に連なってねじ締めの緩み方向に沿って緩斜面部36Aより急な昇り勾配となる急斜面部36Bとを備えている。緩斜面部36Aがねじ締め動作時に係合突部15と干渉することで係止突起36の乗り上げ動作が円滑となり、急斜面部36Bがねじ締め完了後に係合突部15と当たり合うことでオイルフィルタ60の回転が確実に規制されるようになっている(図4を参照)。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。まず、オイルフィルタ60側のリブ65に対し図5に示す矢印方向からクリップ30の装着部33を組み付ける。すると、装着部33の両挟持片31がリブ65を厚み方向に挟み込むとともに抜け止め突部66とフィルタハウジング61の外周面との保持空間50内に圧入され、クリップ30の全体が縦向き姿勢となって抜け止め保持される。
続いて、被取付部材10の取付部11の凹部12にオイルフィルタ60の端面を嵌め入れ、被取付部材10側のねじ受け部13にオイルフィルタ60側のねじ接続部63を軽く嵌め合わせた状態で、図2における時計周り方向にオイルフィルタ60の全体を軸周りに回転させる。オイルフィルタ60が回転する間、クリップ30の係止部34は、装着部33を固定端として撓み変形して被取付部材10側の係合突部15を乗り越え、さらに係合突部15との係合状態を解離するに伴い弾性復帰し、こうした変形復帰動作を繰り返し実行する。そして、ねじ接続部63がねじ受け部13に正規深さで螺合されると、係止部34が隣接する係合突部15間に配されるとともに、係止突起36が両係合突部15と周方向で重なる位置に配される。
その後、車両が振動を受けたりすると、ねじ接続部63とねじ受け部13との螺合状態が緩んでオイルフィルタ60の全体が緩み方向(図2における反時計周り方向)に回転することになるが、本実施形態においては、図2ないし図4に示すように、ねじの緩み始めで係止突起36の急斜面部36Bが係合突部15と当接し、これによってねじの緩みの進行を回避できるようになっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、オイルフィルタ60側のリブ65にクリップ30をワンタッチで装着したあと、オイルフィルタ60を軸周りに回転することにより、ねじ接続部63がねじ受け部13に螺進するとともに、クリップ30の係止部34が撓み変形して係合突部15を乗り越えるようになっているので、オイルフィルタ60の取り付け現場でクリップ30の装着作業を別途行わずに済み、作業負担を軽減できる。
また、ねじ接続部63のねじ受け部13への螺合完了後には、係止部34が係合突部15に弾性的に係止してオイルフィルタ60の緩み方向への回転が規制されるから、係止部34と係合突部15とが係止状態となることによってねじ締めの緩みがそれ以上進むのを防止できる。しかも、クリップ30は所定形状に切断した板材を曲げ加工することで一体に形成されるから、製造容易でコストの低減を図ることができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図8ないし図13によって説明する。実施形態2では、クリップ30Aの形状とこのクリップ30Aの組み付け構造及び配置が実施形態1とは異なる。しかし、オイルフィルタ60と被取付部材10の基本的構造は、実施形態1とほぼ同様であり、実施形態1と同じ構造部位には同一符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態2では、被取付部材10側にクリップ30Aの装着部33Aを装着するための受け部21が形成されており、オイルフィルタ60側にクリップ30Aの係止部34Aを弾性係止可能な係合突部15Aが形成されている。係合突部15Aは、フィルタハウジング61の外周面に沿いつつフランジ部64に連なって軸方向と略平行に延びる形態とされ、周方向に所定間隔をあけて複数設置されている(例えば、180°間隔で2つ設置)。また、受け部21は、被取付部材10の取付部11の外周面に沿いつつ取付部11の端面に臨んで軸方向と略平行に延びる形態とされ、その延出方向に貫通してクリップ30Aを差し込み可能な取付孔22を有している。取付孔22は入り口から出口にかけて除々に縮径する形態となっている。
実施形態2におけるクリップ30Aは、平板材を所定形状に切断したあと曲げ加工を施す等して形成され、図11ないし図13に示すように、被取付部材10側に配される装着部33Aと、オイルフィルタ60側に配される係止部34Aと、係止部34Aと装着部33Aとに連なってオイルフィルタ60と被取付部材10とに跨って配される連結部41とを備えている。
連結部41は、軸方向と略平行に延出して形成され、本体片42とその一側の側縁から略直角に曲げられた補強片43とを備え、全体として略Lの字をなしている。また、本体片42の両側縁には、第1及び第2の突片44,45が互いに同じ高さ位置から幅方向に突出して形成されている。このうち、第2の突片45は補強片43から切り起こして形成されており、これに伴って補強片43には切り起こし孔46が形成されている。また、本体片42の他側の側縁には、第1の突片44より装着部33A寄りの位置に、第3の突片47が形成されている。第3の突片47は、幅方向に突出したあと略直角に曲げられており、その先端部が補強片43と略平行に配されている。
装着部33Aは、連結部41にフラットに連なる中継部48と中継部48の端部から鋭角に屈曲して斜めに延びる延出片49とを備え、全体として略Vの字をなしている。中継部48には外側へ向けて抜け止め片51が切り起こしにより形成されており、クリップ30Aの取付孔22からの抜け止めがなされる。
係止部34Aは、連結部41の本体片42の両側縁のうち、補強片43が接続された側と反対側の側縁にその根元を接続させつつ連結部41と略直交する方向に延出して形成されている。係止部34Aの先端部(自由端部)には、略山形をなす係止突起36Eが外側からの叩き出しにより形成されている。
次に、実施形態2の作用効果を説明する。まず、被取付部材10側の受け部21の取付孔22に、図12に示す矢印方向からクリップ30Aの装着部33Aを差し入れる。差し入れの途上で、装着部33Aの延出片49が取付孔22の孔縁を摺動するとともに、抜け止め片51が内向きに撓み変形してその挿入動作が許容される。クリップ30Aが受け部21に正規装着されると、装着部33Aの延出片49が中継部48との間に取付孔22の孔面を突っ張って配されるとともに、抜け止め片51が弾性復帰して取付孔22の出口側の孔縁に抜け止め状態で係止する。またこの状態では、第1及び第2の突片44,45が取付孔22の入り口側の孔縁に当接するとともに、第3の突片47の先端部が取付孔22の孔面に密着状態で面当りし、かつ、補強片43が相対向する取付孔22の孔面間を軸直交方向に横切って配される。さらに、係止突起36Eは、係止部34Aの根元よりも軸側へ近接して、オイルフィルタ60側の係合突部15Aと係止可能な位置に配される。
続いて、被取付部材10の取付部11の凹部12にオイルフィルタ60の端面を嵌め込み、その状態でオイルフィルタ60を軸周り(図8における時計周り)に回転させてねじ接続部63をねじ受け部13に螺進させる。すると、係止部34Aが撓み変形しながら係止突起36Eが係合突部15Aを次々と乗り越え、さらに螺合完了に伴い係止部34Aが弾性復帰して、係止突起36Eが隣接する係合突部15Aと周方向で重なり合う位置に配される。
係止突起36Eが係合突部15Aを乗り越える際に、クリップ30Aは径方向外向きへ押圧力を受けるが、補強片43及び延出片49が取付孔22の孔面を突っ張ることにより、クリップ30Aが径方向外向きに傾くのを防止できる。また、第3の突片47が取付孔22の孔面に密着しているので、クリップ30Aがオイルフィルタ60のねじ締め方向に傾くのも防止できる。
ねじ接続部63がねじ受け部13に正規に螺合した後、ねじ締めに緩みが生じると、図8ないし図11に示すように、係止突起36Eがねじ締めの緩み方向(図8における反時計周り方向)で係合突部15Aの側縁と当たり合い、これによってねじ締めの緩みがそれ以上進むのを回避することができる。このとき、クリップ30Aはオイルフィルタ60から緩み方向で押圧力を受けることになるが、実施形態2によれば、第1及び第2の突片44,45が取付孔22の入り口側の孔縁との当接状態を保っているので、クリップ30Aが緩み方向に傾くのを防止できる。
また、図8に示す状態からオイルフィルタ60に緩み方向の回転力が付与されると、オイルフィルタ60は補強片43とこれに対向する取付孔22の孔面との隙間の範囲で僅かに回転が許容されることになる。そうすると、係止突起36Eが係合突部15Aと摺動して内向きに引き寄せられて、係止突起36Eと係合突部15Aとの係り代が増すことになるので、オイルフィルタ60が緩み方向へ移動するのを確実に防止できる。
さらに、実施形態2によれば、係止部34Aと装着部33Aとの間に連結部41が配設され、係止部34Aは連結部41にその根元を接続させつつねじ締め方向に延出して形成されているので、オイルフィルタ60の高さ寸法(ひいては係合突部15Aの高さ寸法)を充分に確保できないという事情があっても、スペース上の制約のないねじ締め方向に沿って係止部34Aの長さを任意に設定でき、係止部34Aの撓み動作の円滑性を保障することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、ねじ受け部に雌ねじを切るとともに、ねじ接続部に雄ねじを切ってもよい。
(2)本発明によれば、オイルフィルタと被取付部材のいずれかの外周面にクリップの装着部をねじ止めしてもよい。
(3)本発明によれば、係止突起が係止片の先端部を切り起こすことによって形成されてもよい。
実施形態1のオイルフィルタの取付構造を示す縦断面図 クリップの係止部が被取付部材側の係合突部と係止状態にあることを示す平面図 クリップの係止部が被取付部材側の係合突部と係止状態にあることを示す拡大側面図 クリップの係止部が被取付部材側の係合突部と係止状態にあることを示す拡大横断面図 リブにクリップを装着する前の状態を示す拡大縦断面図 リブにクリップを装着した状態を示す拡大縦断面図 クリップの側面図 実施形態2においてクリップの係止部がオイルフィルタ側の係合突部と係止状態にあることを示す平面図 図8の要部拡大平面図 クリップの係止部がオイルフィルタ側の係合突部と係止状態にあることを示す拡大縦断面図 クリップの係止部がオイルフィルタ側の係合突部と係止状態にあることを示す拡大側面図 受け部の取付孔にクリップの装着部を差し込む前の状態を示す拡大縦断面図 クリップの平面図
符号の説明
10…被取付部材(シリンダブロック又はオイルパン)
11…取付部
13…ねじ受け部
15,15A…係合突部
30,30A…クリップ
31…挟持片
33,33A…装着部
34,34A…係止部
36,36E…係止突起
60…オイルフィルタ
61…フィルタハウジング
63…ねじ接続部
65…リブ

Claims (6)

  1. シリンダブロック又はオイルパンに対するオイルフィルタの取付構造であって、
    前記オイルフィルタにはこのオイルフィルタの全体を軸周りに回転することによって前記シリンダブロック又はオイルパン側に設けられたねじ受け部に螺合されるねじ接続部が形成されるとともに、前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨ってクリップが配されており、
    前記クリップの一端側には前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方に設けられた受け部に装着される装着部が形成され、前記クリップの他端側には他方に設けられた係合突部に弾性的に係止可能な係止部が形成されており、
    前記ねじ接続部の前記ねじ受け部への螺合時には、前記オイルフィルタの回転に伴って前記装着部側を固定端として前記係止部が撓み変形しつつ前記係合突部を乗り越え、螺合完了後には、前記係止部が前記係合突部に対し弾性的に係止することによって前記オイルフィルタの緩み方向への回転が規制されることを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
  2. 前記受け部は前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方の外周面に突設されたリブからなり、前記装着部は前記リブを挟み込む一対の挟持片を有し、さらに、前記リブの先端部には、前記一方の外周面との間に前記両挟持片を挟み込む抜け止め突部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルフィルタの取付構造。
  3. 前記受け部は前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方の外周面に沿って貫通する取付孔を有し、前記装着部は前記取付孔に挿通されてこの取付孔の孔縁に抜け止め状態で係止可能な抜け止め片を有していることを特徴とする請求項1に記載のオイルフィルタの取付構造。
  4. オイルフィルタの全体を軸周りに回転させながら前記オイルフィルタに設けられたねじ接続部をシリンダブロック又はオイルパン側に設けられたねじ受け部に螺合することによって前記オイルフィルタを前記シリンダブロック又はオイルパンに固定する場合において、前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨って配されるものであり、その一端側には前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンのいずれか一方に設けられた受け部に装着される装着部が形成され、その他端側には他方に設けられた係合突部に弾性的に係止可能な係止部が形成されており、
    前記ねじ接続部の前記ねじ受け部への螺合時には、前記オイルフィルタの回転に伴って前記装着部側を固定端として前記係止部が撓み変形しつつ前記係合突部を乗り越え、螺合完了後には、前記係止部が前記係合突部に対し弾性的に係止することによって前記オイルフィルタの緩み方向への回転を規制することを特徴とするオイルフィルタ用クリップ。
  5. 前記係止部の先端部には前記係合突部と係止可能な係止突起が形成されており、この係止突起はねじ締め方向に沿って緩く傾斜する緩斜面部を有するとともに、ねじ締めの緩み方向に沿って前記緩斜面部より急な勾配をなす急斜面部を有することを特徴とする請求項4に記載のオイルフィルタ用クリップ。
  6. 前記オイルフィルタと前記シリンダブロック又はオイルパンとに跨って連結部が配設されており、前記装着部は前記連結部の一端側に連なって配される一方、前記係止部が前記連結部の他端側に連なって配されており、かつ、前記係止部は、前記連結部にその根元を接続させつつねじ締め方向に延出して形成されていることを特徴とする請求項4に記載のオイルフィルタ用クリップ。
JP2005330083A 2005-11-15 2005-11-15 オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ Active JP4509009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005330083A JP4509009B2 (ja) 2005-11-15 2005-11-15 オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005330083A JP4509009B2 (ja) 2005-11-15 2005-11-15 オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007138738A JP2007138738A (ja) 2007-06-07
JP4509009B2 true JP4509009B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=38201938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005330083A Active JP4509009B2 (ja) 2005-11-15 2005-11-15 オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4509009B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4843699B2 (ja) * 2009-07-15 2011-12-21 ジヤトコ株式会社 自動変速機
JP6041656B2 (ja) * 2012-12-14 2016-12-14 ダイハツ工業株式会社 内燃機関
GB2563840B (en) * 2017-06-26 2020-09-09 Ford Global Tech Llc Oil filter fitting assembly

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6159812U (ja) * 1984-09-26 1986-04-22
JPS6169416U (ja) * 1984-10-15 1986-05-12
JPS6241808U (ja) * 1985-08-31 1987-03-13
JPH02125708U (ja) * 1989-03-29 1990-10-17
JPH10249109A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Denso Corp エレメント交換型フィルタ
JP2007054715A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Toyota Boshoku Corp エレメント交換型フィルタ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6159812U (ja) * 1984-09-26 1986-04-22
JPS6169416U (ja) * 1984-10-15 1986-05-12
JPS6241808U (ja) * 1985-08-31 1987-03-13
JPH02125708U (ja) * 1989-03-29 1990-10-17
JPH10249109A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Denso Corp エレメント交換型フィルタ
JP2007054715A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Toyota Boshoku Corp エレメント交換型フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007138738A (ja) 2007-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7178206B2 (en) Fastener element for connecting a structural part to a support part
US8458862B2 (en) Locked base trim clip
US7272873B2 (en) Sill plate retainer
US9639112B2 (en) Mounting assembly for electronic throttle control assembly
JP6019049B2 (ja) タイヤバルブユニット
JP4509009B2 (ja) オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ
JP5707164B2 (ja) 端子のボルト締結構造及びブラケット
US7714703B2 (en) Radio communication module and method for installing radio communication module on license plate
US20030086771A1 (en) Fastener of high prevailing torque, pulling force, and stripping torque
US20090184530A1 (en) Locking element for attaching a housing of a high-frequency device
JP2006242206A (ja) 締結部材
JP5211922B2 (ja) バッテリ端子ユニット
JP4945507B2 (ja) クリップナット
JP2005093393A (ja) バッテリーターミナル
US20040105723A1 (en) Attaching device for fuel tank band
JP6239301B2 (ja) 樹脂部品の取付構造
KR102010616B1 (ko) 루프랙 체결용 스페이서 및 이를 구비한 루프랙 조립체
JP2005188623A (ja) クリップ
JP5339122B2 (ja) バッテリ端子ユニット
JP7348355B2 (ja) 部材の組み付け構造
EP1484513A1 (en) Resilient fastener with means for preventing rotation
JP2007321877A (ja) ホース端末金具の固定用ブラケット及びその成形法
JP2019088155A (ja) グロメットおよびグロメット取付構造
JP2008095830A (ja) 筒型防振装置に対するストッパ部材の組付構造
JP2005093270A (ja) 自己調芯型コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080512

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100427

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4509009

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160514

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250