JP7305520B2 - 防振装置 - Google Patents
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Description
この防振装置では、第2本体ゴムが、防振装置に加えられる静荷重を主に支持し、かつ外側取付部材および内側取付部材の軸方向の相対変位を抑止する一方、軸方向の振動の入力時には、第1本体ゴムを弾性変形させ、液室の液体を、第1液室と第2液室との間を制限通路を通して流通させることにより、振動を減衰、吸収する。すなわち、防振ゴムと液封防振装置とが軸方向に直結された構成となっている。
この種の防振装置として、例えば下記特許文献1に示されるように、第2本体ゴムの内周面と内側取付部材の外周面との間に隙間が設けられ、外板部材が環状の平板状に形成された構成が知られている。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付部材、および他方に連結されるとともに、前記外側取付部材の内側に配置された内側取付部材と、前記外側取付部材と前記内側取付部材とを連結するとともに、前記外側取付部材の中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の第1本体ゴムと、一対の前記第1本体ゴム間の液室を、前記軸方向に第1液室と第2液室とに仕切るとともに、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成された仕切部材と、前記外側取付部材と前記内側取付部材とを連結するとともに、前記液室の外側に配置された第2本体ゴムと、を備え、前記外側取付部材は、前記第2本体ゴムが連結された外板部材を備え、前記内側取付部材に、前記第1本体ゴムとの間で前記外板部材における径方向の内側部分を前記軸方向に挟むバウンドストッパが配設され、前記外板部材のうち、前記バウンドストッパと前記軸方向で対向する径方向の内側部分が前記第2本体ゴムに埋設され、前記外板部材の前記内側部分は、表裏面が前記軸方向を向く環状頂壁と、前記環状頂壁における径方向の内端部から前記軸方向に沿って前記第1本体ゴム側に向けて延びる内筒部と、前記内筒部における前記軸方向に沿う前記第1本体ゴム側の端部から径方向の内側に向けて延びる受板部と、を備える。
また、外板部材のうち、バウンドストッパと軸方向で対向し、かつ第2本体ゴムに埋設された内側部分が、表裏面が軸方向を向く環状頂壁を備えるので、バウンドストッパおよび外板部材が軸方向に相対的に接近するバウンド方向における、外側取付部材および内側取付部材の過剰な相対変位を抑止することができるとともに、この相対変位量を高精度に調整することができる。
また、外板部材の内側部分が、環状頂壁における径方向の内端部から軸方向に沿って第1本体ゴム側に向けて延びる内筒部を備えるので、内筒部の内周面と、内側取付部材の外周面と、を第2本体ゴムを介して互いに対向させることが可能になり、横方向の振動の入力時に、第2本体ゴムのうち、内筒部の内周面と内側取付部材の外周面との間に位置する介在部分を弾性変形させることで、減衰力を生じさせることができる。これにより、軸方向および横方向の2方向の振動を減衰、吸収することができる。
また、外板部材の内側部分が、内筒部における軸方向に沿う第1本体ゴム側の端部から径方向の内側に向けて延びる受板部を備えるので、第2本体ゴムの前記介在部分が、受板部によって軸方向に沿う第1本体ゴム側から支持されることとなり、軸方向の振動の入力にともなう前記介在部分等の変形を、受板部により抑止することが可能になり、軸方向の振動の入力時に前記介在部分に生ずる負荷を低減することができる。
図1および図2に示すように、防振装置1は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付部材11、および他方に連結されるとともに外側取付部材11の内側に配置された内側取付部材12と、外側取付部材11と内側取付部材12とを連結するとともに、外側取付部材11の中心軸線Oに沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の第1本体ゴム13a、13bと、一対の第1本体ゴム13a、13b間の液室14を、軸方向に仕切る仕切部材15と、外側取付部材11と内側取付部材12とを連結するとともに、液室14の外側に配置された第2本体ゴム30と、を備える。
液室14には、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等が封入される。この防振装置1は、例えばキャビンマウント等に適用され、軸方向が上下方向に向けられた状態で用いられる。
以下、軸方向において、第2端部材18に対して第1端部材17が位置している側を上側といい、第1端部材17に対して第2端部材18が位置している側を下側という。
なお、第1端部材17に第1フランジ部17aを設けなくてもよい。第1端部材17を、軸方向の全長にわたって中部材16内に位置させてもよい。
突リブ17dは、後述する被連結部35に形成された取付孔35a内に嵌合される。これにより、第1端部材17および被連結部35の相対的な位置ずれを抑制することが可能になり、振動の入力時に、第1端部材17と被連結部35とが衝突して異音が生ずるのを抑制することができる。
なお、第2端部材18に第2フランジ部18aを設けなくてもよい。第2端部材18を、軸方向の全長にわたって中部材16内に位置させてもよい。
第2装着突部25の板厚は、第1フランジ部17aの板厚より厚くなっている。なお、第2装着突部25の板厚を、第1フランジ部17aの板厚以下としてもよい。
ここで、第1端部材17および第1装着突部24の上方に、外板部材19が配設されている。第1端部材17および第1装着突部24の各上端面、並びに第1フランジ部17aの上面と、外板部材19の下面と、が、被連結部35を軸方向に挟んでいる。
第1端部材17のうち、上端部より下方に位置して、中部材16内に嵌合されている部分の外周面の下部は、周方向の全長にわたって軸方向にほぼ真直ぐ延びている。
第2端部材18のうち、下端部より上方に位置して、中部材16内に嵌合されている部分の外周面の上部は、周方向の全長にわたって軸方向にほぼ真直ぐ延びている。
なお、第1端部材17のうち、前記被加締め部分に限って、上端部を中部材16から上方に突出させたり、第1フランジ部17aを設けたりしてもよい。
下側第1本体ゴム13bは、環状に形成され、中心軸線Oと同軸に配設されている。下側第1本体ゴム13bのうち、径方向の内端部は、内側取付部材12の外周面に非接着状態で圧接し、径方向の外端部は、第2端部材18に接着されている。
仕切部材15に、第1液室26と第2液室27とを連通する制限通路21が形成されている。制限通路21は、中心軸線O回りに360°を超えて延びている。
剛体部本体34および蓋体22はそれぞれ、中心軸線Oと同軸に配設されている。剛体部本体34は、蓋体22と比べて軸方向の大きさ、および径方向の大きさが大きくなっている。
剛体部本体34の上面に、オリフィス溝33aにおける周方向の一方側の端部に開口する第1開口部34bが形成されている。蓋体22に、オリフィス溝33aにおける周方向の他方側の端部に開口する第2開口部22aが形成されている。
また、上記実施形態では、上側第1本体ゴム13aの外面が、径方向の内側から外側に向かうに従い、下方に向けて延びた構成を示したが、上側第1本体ゴム13aの外面は、径方向の外側から内側に向かうに従い、下方に向けて延びてもよいし、径方向に真直ぐ延びてもよい。
また、上記実施形態では、下側第1本体ゴム13bが、蓋体22の下面、および剛体部本体34の下面に跨って圧接した構成を示したが、下側第1本体ゴム13bが、蓋体22の下面、および剛体部本体34の下面の双方に当接しない構成、あるいは、蓋体22の下面、および剛体部本体34の下面のうちのいずれか一方に当接する構成を採用してもよい。
また、第2本体ゴム30は、内側取付部材12の外周面に接着されてもよい。
また、上記実施形態では、第1装着突部24の上端面に、被連結部35が配置された構成を示したが、第1装着突部24の上端面に、例えば第1フランジ部17a等が配置された構成を採用してもよい。
例えば、上記実施形態では、仕切部材15が、弾性部32、および剛体部33を備える構成を示したが、このような態様に限られず例えば、剛体部のみを備える構成等を採用してもよい。
また、制限通路21は、中心軸線O回りに360°未満延びてもよい。
また、オリフィス溝33aは、剛体部本体34の外周面に形成されてもよい。
11 外側取付部材
12 内側取付部材
13a、13b 第1本体ゴム
14 液室
15 仕切部材
19 外板部材
19a 内側部分
19c 環状頂壁
19d 内筒部
19f 受板部
21 制限通路
26 第1液室
27 第2液室
30 第2本体ゴム
41 バウンドストッパ
O 中心軸線
Claims (4)
- 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付部材、および他方に連結されるとともに、前記外側取付部材の内側に配置された内側取付部材と、
前記外側取付部材と前記内側取付部材とを連結するとともに、前記外側取付部材の中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の第1本体ゴムと、
一対の前記第1本体ゴム間の液室を、前記軸方向に第1液室と第2液室とに仕切るとともに、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成された仕切部材と、
前記外側取付部材と前記内側取付部材とを連結するとともに、前記液室の外側に配置された第2本体ゴムと、を備え、
前記外側取付部材は、前記第2本体ゴムが連結された外板部材を備え、
前記内側取付部材に、前記第1本体ゴムとの間で前記外板部材における径方向の内側部分を前記軸方向に挟むバウンドストッパが配設され、
前記外板部材のうち、前記バウンドストッパと前記軸方向で対向する径方向の内側部分が前記第2本体ゴムに埋設され、
前記外板部材の前記内側部分は、表裏面が前記軸方向を向く環状頂壁と、前記環状頂壁における径方向の内端部から前記軸方向に沿って前記第1本体ゴム側に向けて延びる内筒部と、前記内筒部における前記軸方向に沿う前記第1本体ゴム側の端部から径方向の内側に向けて延びる受板部と、を備える、防振装置。 - 前記内筒部と前記受板部との接続部分は、径方向の外側に向けて突となるように湾曲している、請求項1に記載の防振装置。
- 前記内筒部の内周面から径方向の内側に向けた前記受板部の突出長さは、前記環状頂壁の径方向の幅より小さくなっている、請求項1または2に記載の防振装置。
- 一対の前記第1本体ゴムのうち、前記第2本体ゴムに前記軸方向で隣り合う前記第1本体ゴムの、前記軸方向に沿う前記液室側の反対側を向き、かつ前記第2本体ゴムに軸方向で対向する外面は、前記軸方向に沿う縦断面視で、径方向および前記軸方向の双方向に対して傾斜している、請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置。
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