JP2004278706A - 流体封入式筒形防振装置 - Google Patents

流体封入式筒形防振装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本体ゴム弾性体に加硫接着されたインナ軸部材に対して隔壁ゴム部材の内周嵌着リングを、容易に且つ粉塵の発生を抑えつつ圧入固定することの出来る、新規な構造の流体封入式筒形防振装置を提供すること。
【解決手段】インナ軸部材12の軸方向中間部分の外周面に第一の段差面76を設けて該インナ軸部材12の外径寸法を軸方向で異ならせ、第一の段差面76よりも本体ゴム弾性体16側を大径外周面74とする一方、隔壁ゴム部材50の内周部分と外周部分にインナ軸部材12の外周面とアウタ筒部材14の内周面にそれぞれ嵌着固定される内周嵌着リング58と外周嵌着リング56を加硫接着せしめて、内周嵌着リング58を大径外周面74に対して圧入固定した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、全体として略円筒形状をもって形成されて内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて主として軸方向に入力される振動に対する防振効果を発揮する流体封入式筒形防振装置に係り、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント,メンバマウント,キャブマウント,ストラットバークッション等として用いられ得る、新規な構造の流体封入式筒形防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、インナ軸金具とアウタ筒金具をゴム弾性体で連結せしめた筒形の防振装置が知られており、更に、特許文献1や特許文献2には、内部に封入した非圧縮性流体の流動作用を利用して主として軸方向の入力振動に対する防振効果を得るようにした流体封入式の筒形防振装置が提案されている。これら公報に開示されている従来構造の流体封入式筒形防振装置は、インナ軸金具とアウタ筒金具における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結した一体加硫成形品に対して、それらインナ軸金具とアウタ筒金具の軸方向他方の端部側からそれぞれ略円環形状の隔壁ゴム部材と可撓性蓋部材を嵌め入れて、隔壁ゴム部材を挟んだ軸方向両側に、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成されてインナ軸金具とアウタ筒金具の間への軸方向の振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が可撓性蓋部材で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室をオリフィス通路で相互に連通せしめた構造とされている。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−88866号公報
【特許文献2】
特開平8−152041号公報
【0004】
ところで、このような流体封入式筒形防振装置において、本体ゴム弾性体と隔壁ゴム部材は、要求特性が相互に異なることに加えて、形状的に一体成形することが金型構造上困難であることなどの理由から、一般に、隔壁ゴム部材は、本体ゴム弾性体と別体形成される。そして、隔壁ゴム部材の内周部分と外周部分にそれぞれ嵌着リングが加硫接着せしめられて、それら内外周の嵌着リングが本体ゴム弾性体に加硫接着されたインナ軸金具とアウタ筒金具に対して嵌め込まれ、嵌着固定されることによって、隔壁ゴム部材がインナ軸金具とアウタ筒金具の間に跨がって配設されている。また、そこにおいて、アウタ筒金具は比較的容易に絞り加工等が出来ることから、アウタ筒金具の縮径によって隔壁ゴム部材の外周嵌着リングがアウタ筒金具に対して嵌着固定されている。一方、径方向の拡縮変形が困難であるインナ軸金具には、一般に、隔壁ゴム部材の内周嵌着リングが圧入固定されている。
【0005】
ところが、このような従来構造の流体封入式筒形防振装置では、隔壁ゴム部材の内周嵌着リングをインナ軸金具に対して軸方向で比較的に長い距離を圧入しなければならないことから、圧入による組付作業が面倒で時間もかかるという問題があった。また、インナ軸金具の外周面には、本体ゴム弾性体を加硫接着するための接着剤が塗布されていると共に、本体ゴム弾性体が皮膜状に延び出している場合もあり、そこに内周嵌着リングを圧入すると、それら接着剤層やゴム層が剥離して非圧縮性流体中で粉塵状に浮遊し易く、これがオリフィス通路の狭窄や目詰まり等の原因となって防振性能や耐久性が低下するおそれがあった。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、本体ゴム弾性体に加硫接着されたインナ軸部材に対して隔壁ゴム部材の内周嵌着リングを、容易に且つ粉塵の発生を抑えつつ圧入固定することの出来る、新規な構造の流体封入式筒形防振装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0008】
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、インナ軸部材の外周側にアウタ筒部材を離隔配置せしめて該インナ軸部材と該アウタ筒部材における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結した一体加硫成形品に対して、それらインナ軸部材とアウタ筒部材の軸方向他方の端部側からそれぞれ略円環形状の隔壁ゴム部材と可撓性蓋部材を嵌め入れて、該隔壁ゴム部材を挟んだ軸方向両側に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて該インナ軸部材と該アウタ筒部材の間への軸方向の振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が該可撓性蓋部材で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式筒形防振装置において、前記インナ軸部材の軸方向中間部分の外周面に第一の段差面を設けて該インナ軸部材の外径寸法を軸方向で異ならせ、該第一の段差面よりも前記本体ゴム弾性体側を大径外周面とする一方、前記隔壁ゴム部材の内周部分と外周部分に該インナ軸部材の外周面と前記アウタ筒部材の内周面にそれぞれ嵌着固定される内周嵌着リングと外周嵌着リングを加硫接着せしめて、該内周嵌着リングを該大径外周面に対して圧入固定したことにある。
【0009】
このような本態様に従う構造とされた筒形防振装置においては、内周嵌着リングをインナ軸部材に圧入固定するに際しての圧入距離が実質的に大径外周面の部分だけとなることから、インナ軸部材の長さや嵌着位置に拘わらず圧入距離が充分に小さくされて、内周嵌着リングのインナ軸部材への圧入固定を容易に行うことが可能となる。
【0010】
しかも、本体ゴム弾性体の加硫成形に際してインナ軸部材の表面にゴムバリや接着剤等が被着していた場合でも、それらが内周嵌着リングのインナ軸部材への圧入に際して削りとられることが軽減されることから、液室への異物の混入が回避されて、目的とする防振性能を安定して得ることが可能となる。
【0011】
なお、本態様において、第一の段差面の形状としては、例えば、インナ軸部材の軸直角方向に広がる略円環形状が採用され、好適には、段差面の基端部から本体ゴム弾性体側に向かって次第に径寸法が大きくなるテーパ形状が採用される。また、内周嵌着リングの圧入側端部には、面取り加工が施されることが望ましく、それによって、組み付け作業性の更なる向上が図られ得る。
【0012】
(本発明の態様2)
本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る流体封入式筒形防振装置において、前記隔壁ゴム部材の前記外周嵌着リングが、前記アウタ筒部材の縮径加工によって該アウタ筒部材の内周面に嵌着固定されており、該アウタ筒部材の外周面に開口形成されて周方向に延びる凹溝が該アウタ筒部材で覆蓋されることによって前記オリフィス通路が形成されていることにある。
【0013】
このような本態様においては、オリフィス通路を周方向に延びる充分な長さをもって容易に形成することが出来ることに加え、隔壁ゴム部材のアウタ筒部材に対する連結部位における受圧室と平衡室の間での圧力のリーク(オリフィス通路の短絡)も有利に防止されて、安定した防振性能がより効果的に発揮され得る。
【0014】
(本発明の態様3)
本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る流体封入式筒形防振装置であって、前記インナ軸部材において、前記内周嵌着リングの圧入部位よりも更に前記本体ゴム弾性体側に位置して第二の段差面を設けて、該第二の段差面における該内周嵌着リング側の面の径方向中間部分に前記本体ゴム弾性体の内周側端縁部を位置せしめたことにある。
【0015】
このような本態様においては、インナ軸部材とアウタ筒部材の間への軸方向の振動入力時にそれら両部材が軸方向で相対変位せしめられることに伴い、受圧室の壁部を構成する本体ゴム弾性体が第二の段差面によって一層効率的に軸方向変位せしめられて、受圧室に効率的な圧力変動が及ぼされる。その結果、受圧室と平衡室の間で相対的な圧力変動が一層効率的に生ぜしめられて、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体流量が増加されることとなり、オリフィス通路を流動する流体の共振作用に基づく防振効果がより有利に発揮され得る。
【0016】
しかも、本態様では、第二の段差面の軸直角方向への突出高さを調節することにより、インナ軸部材とアウタ筒部材の軸直角方向の対向面間に介在せしめられた本体ゴム弾性体の軸直角方向での肉厚寸法を実質的に変更することも可能であり、それによって、軸直角方向のマウントのばね特性をチューニングすることが出来る。また、本態様では、第二の段差面の軸直角方向への突出高さを周方向で異ならせることにより、例えば、互いに直交する軸直角方向でのばね比を大きくして、車両前後方向で柔らかく、車両左右方向で硬いばね特性を実現すること等も可能となる。
【0017】
さらに、本態様においては、本体ゴム弾性体の内周側端縁部が第二の段差面における内周嵌着リング側の面の径方向中間部分に位置されていることにより、例えば、金型を用いてインナ軸部材と本体ゴム弾性体を一体加硫成形するに際して、軸方向に型開閉される成形型をその型開閉方向で第二の段差面に当接させることにより本体ゴム弾性体の端縁部のゴム切りをより安全に行うことが出来るのであり、それ故、本体ゴム弾性体におけるインナ軸部材の不要な表面への回り込みによる被着が回避されることとなり、特に、インナ軸部材における内周嵌着リングの圧入部位に対してゴムが回り込んでゴムバリ等が被着されることが防止されることから、内周嵌着リングのインナ軸部材への圧入固定を一層大きな信頼性と安定した固定強度をもって行うことが可能となるのである。
【0018】
(本発明の態様4)
本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る流体封入式筒形防振装置にあって、前記内周嵌着リングにおいて前記インナ軸部材の前記第一の段差面側に位置せしめられた軸方向端部を、前記大径外周面よりも該第一の段差面側に突出位置せしめたことにある。
【0019】
このような本態様においては、内周嵌着リングをインナ軸部材に圧入固定するに際して必要とされる圧入距離を充分に小さくすることが出来る。また、例えば、内周嵌着リングの軸方向端部に圧力を作用せしめて内周嵌着リングをインナ軸部材の大径外周面に圧入固定する場合に、内周嵌着リングを目的とする固定位置まで一層容易に圧入せしめることが可能となり、組み付け作業が一層容易とされる。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0021】
先ず、図1には、本発明の一実施形態としての自動車用のエンジンマウント10が、示されている。このエンジンマウント10は、インナ軸部材としての内筒金具12とアウタ筒部材としての外筒金具14が、本体ゴム弾性体16等によって弾性的に連結された構造とされており、図示しない自動車のパワーユニットとボデーの間に装着されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向は、原則として図1中の上下方向をいうものとする。
【0022】
より詳細には、内筒金具12は、全体として厚肉小径のストレートな略円筒形状を有している。また、内筒金具12の軸方向上端部には、略円板形状を有する拘束板金具18が溶接等で固着されている。拘束板金具18は、内筒金具12と同一中心軸上で軸直角方向に広がって配設されており、中央部分には、内筒金具12の中心孔20と略同じ内径の中央孔22が形成されている。また、内筒金具12と拘束板金具18は、鉄鋼等の金属材により十分な剛性を発揮し得る部材寸法をもって形成されている。そして、この内筒金具12は、中心孔20に挿通される図示しない取付ボルトにより、図示しない自動車のパワーユニットに対して固定されるようになっている。
【0023】
一方、外筒金具14は、内筒金具12の外形寸法よりも十分に大きな内径寸法と内筒金具12よりも小さな軸方向寸法を有しており、内筒金具12に外挿されて、内筒金具12と略同一中心軸上に配設されている。そして、かかる配設状態下、内筒金具12と外筒金具14は、径方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、外筒金具14が、内筒金具12の軸方向中間部分に位置せしめられており、外筒金具14の軸方向両側から内筒金具12の軸方向両端部が、それぞれ所定長さで突出せしめられている。また、外筒金具14の軸方向上側開口縁部には、径方向外方に広がる円環板形状のフランジ部24が一体形成されており、このフランジ部24が、内筒金具12の拘束板金具18に対して、軸方向で所定距離を隔てて対向せしめられている。更に、外筒金具14は、図示しないブラケット金具や取付ボルト等を介して自動車のボデーに固定されるようになっている。
【0024】
また、このように互いに内外挿状態で配設された内外筒金具12,14は、軸方向の上側端部間が本体ゴム弾性体16によって相互に連結されている。かかる本体ゴム弾性体16は、図2にも示されているように、全体として厚肉の略円環ブロック形状を有しており、内周面が内筒金具12の外周面に加硫接着されていると共に、外周面が外筒金具14の内周面に加硫接着されていることにより、それら内外筒金具12,14を備えた第一の一体加硫成形品26として形成されている。
【0025】
さらに、本体ゴム弾性体16は、軸方向下側部分が内外筒金具12,14の対向面間を軸方向下方に向かって所定長さで延び出していると共に、その軸方向下側端面は、外筒金具14から内筒金具12に向かって径方向内方に行くに従って軸方向外方(軸方向上方)に延びるように傾斜したテーパ状内面28とされている。また、外筒金具14の内周面上には、本体ゴム弾性体16の下側端面から軸方向下方に向かって延び出す筒形のシールゴム層30が、外筒金具14の内周面の略全体を覆うようにして、本体ゴム弾性体16と一体形成されて、外筒金具14に加硫接着されている。更に、シールゴム層30の軸方向下端部には、周方向の全周に亘って連続して延びる複数条のシールリップ32が突設されている。
【0026】
また一方、本体ゴム弾性体16の軸方向上側部分は、外筒金具14の上側開口部から更に軸方向上方に向かって突出せしめられており、その突出先端面34が拘束板金具18に対して加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16が、外筒金具14のフランジ部24上にまで広がって加硫接着されており、該フランジ部24上から僅かに先細テーパ形状となる外周面をもって軸方向上方に突出せしめられている。更に、本体ゴム弾性体16の軸方向上端面(突出先端面34)においても、内外筒金具12,14の径方向対向面間距離に略等しい径方向寸法が設定されており、その全面において拘束板金具18に加硫接着されている。このことからも明らかなように、本実施形態では、内筒金具12や外筒金具14を備えた本体ゴム弾性体16における第一の一体加硫成形品26が、周方向の全周に亘って略一定の断面形状とされている。
【0027】
一方、内外筒金具12,14における軸方向下側の端部間には、薄肉ゴム膜からなる可撓性蓋部材としてのダイヤフラム36が配設されている。このダイヤフラム36は、図3にも示されているように、筒状部の上端開口部が外周側に延び出すと共に、筒状部の下側開口部が内周側に延び出した、周方向の全周に亘って略一定のクランク状断面の筒体形状を有しており、軸方向上端の外周縁部が大径の略円筒形状のアウタリング38に加硫接着されていると共に、軸方向下端の内周縁部が小径の略円筒形状のインナリング40に加硫接着されていることにより、それらアウタリング38とインナリング40を備えた第二の一体加硫成形品42として形成されている。また、インナリング40の内周縁部には、シールゴム層44が配設されて、ダイヤフラム36と一体形成されていると共に、その軸方向中間部分に周方向の全周に亘って略一定断面で延びる複数条のシールリップ46が一体形成されている。そして、アウタリング38が外筒金具14の軸方向下端部に内挿されて嵌着固定されている一方、インナリング40が内筒金具12の軸方向下端部に外挿されて嵌着固定されている。要するに、ダイヤフラム36は、内外筒金具12,14間への装着状態下においても、十分な弛みをもって弛緩状態で配設されており、弾性変形が十分なストロークをもって極めて容易に生ぜしめられ得るようにされているのである。なお、アウタリング38およびインナリング40は、金属等の硬質材で形成されており、外筒金具14や内筒金具12との嵌着面間には、シールゴム層30やシールリップ32およびインナリング40の内周面に被着形成されたシールゴム層44やシールリップ46が挟圧配設されて、それらの嵌着面間が流体密にシールされている。
【0028】
これにより、内外筒金具12,14は、軸方向上側の端部間が本体ゴム弾性体16で流体密に連結されていると共に、軸方向下側の端部間がダイヤフラム36で流体密に連結されており、以て、内外筒金具12,14の径方向対向面間において、外部空間に対して遮断された密閉状態の流体封入領域48が形成されている。そして、この流体封入領域48には、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の適当な非圧縮性流体が充填されて封入されている。なお、非圧縮性流体の充填と封入は、例えば、ダイヤフラム36の内外筒金具12,14間への組み付けを、かかる非圧縮性流体中で行なうこと等によって有利に為され得る。
【0029】
さらに、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム36の間には、隔壁ゴム部材としての隔壁ゴム50が配設されて流体封入領域48に収容されており、この隔壁ゴム50によって、内外筒金具12,14の軸方向中間部分が相互に弾性的に連結されている。かかる隔壁ゴム50は、図4にも示されているように、内外筒金具12,14の径方向対向面間の略中央部分を軸方向にストレートに延びる円筒部52と該円筒部52の軸方向上端部分から内周側に向かって円弧状の断面形状で湾曲せしめられた湾曲環状部54を備えており、周方向の全周に亘って略一定の断面形状とされている。
【0030】
また、隔壁ゴム50には、円筒部52の外周面に対して、略円環形状のオリフィス金具56が加硫接着されていると共に、軸方向上端部に位置せしめられた湾曲環状部54の内周面には、薄肉円筒形状の嵌着筒金具58が加硫接着されている。要するに、隔壁ゴム50は、オリフィス金具56と嵌着筒金具58を備えた第三の一体加硫成形品60として形成されている。
【0031】
ここにおいて、オリフィス金具56は、周方向の全周に亘って略一定の矩形断面で延びる形状を有しており、このオリフィス金具56の内周縁部に対して円筒部52の外周面が加硫接着されて、オリフィス金具56の軸方向上端部から湾曲環状部54が軸方向上方に向かって突設されている。なお、本実施形態では、オリフィス金具56の内周面の略全体が円筒部52で覆われていることにより、オリフィス金具56が円筒部52を介して内筒金具12に当接されることによって、内外筒金具12,14の相対的な変位量を緩衝的に制限する径方向のストッパ機構が構成されている。
【0032】
また、オリフィス金具56には、外周面に開口して周方向に略二周強の長さで螺旋状に延びる凹溝62が形成されている。更に、この凹溝62の一方の周方向端部が、凹溝62の上壁部に形成された連通孔64を通じてオリフィス金具56の軸方向上面に開口せしめられている一方、かかる凹溝62の他方の周方向端部が、凹溝62の下壁部に形成された連通孔66を通じてオリフィス金具56の軸方向下面に開口せしめられている。
【0033】
そして、嵌着筒金具58が、内筒金具12に圧入されて、内筒金具12の軸方向中間部分に対して流体密に固定されていると共に、オリフィス金具56が、外筒金具14に内挿されて、外筒金具14の軸方向中間部分に対して流体密に嵌着固定されている。これにより、オリフィス金具56や嵌着筒金具58を備えた隔壁ゴム50の第三の一体加硫成形品60が、内外筒金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の第一の一体加硫成形品26に対して組み付けられることとなり、隔壁ゴム50が、流体封入領域48に収容された状態で、内外筒金具12,14の各軸方向中央部間に跨がって、それら内外筒金具12,14を連結するようにして配設されている。また、このように隔壁ゴム50が流体封入領域48に配設されることにより、流体封入領域48が隔壁ゴム50を挟んだ軸方向両側に仕切られており、以て、隔壁ゴム50の軸方向上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室68が形成されていると共に、隔壁ゴム50の軸方向下側には、壁部の一部がダイヤフラム36で構成された平衡室70が形成されている。なお、本実施形態では、受圧室68や平衡室70の流体密性を向上させるために、外筒金具14には、オリフィス金具56やアウタリング38を内挿せしめた後、ブラケット金具等を介して自動車ボデーに固定する前に、絞り加工等の縮径加工が施されている。
【0034】
すなわち、受圧室68は、内外筒金具12,14間に入力される振動が及ぼされるようになっており、内外筒金具12,14間への軸方向の振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に伴って圧力変動が生ぜしめられるようになっている。また、平衡室70は、ダイヤフラム36の弾性変形に基づく容積変化が容易に許容されるようになっており、内部の圧力変動が速やかに解消され得るようになっている。なお、隔壁ゴム50は、本体ゴム弾性体16に比べれば十分に小さな拡張ばね剛性をもって形成されているが、ダイヤフラム36に比べれば十分に大きな拡張ばね剛性をもって形成されており、本体ゴム弾性体16の弾性変形に際して、受圧室68と平衡室70の間に相対的な圧力変動が有効に生ぜしめられるようになっている。
【0035】
また、オリフィス金具56は、外周面が外筒金具14に密着されていることにより、凹溝62が周方向の全周に亘って流体密に覆蓋されており、それによって、受圧室68と平衡室70を相互に連通するオリフィス通路72が、外筒金具14の内周面に沿って周方向に延びるようにして形成されている。そして、受圧室68と平衡室70の間に相対的な圧力変動が生ぜしめられた際、このオリフィス通路72を通じて、それら受圧室68と平衡室70の間での流体流動が生ぜしめられるようになっている。
【0036】
そこにおいて、本実施形態では、オリフィス金具56および嵌着筒金具58を備えた隔壁ゴム50の第三の一体加硫成形品60を、内外筒金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の第一の一体加硫成形品26に組み付けるに際して、嵌着筒金具58が内筒金具12の大径外周面74に圧入固定されている。
【0037】
すなわち、内筒金具12の軸方向中間部分には、下方から上方に向かって逆テーパ状に次第に拡径して延びる第一の段差面76が設けられており、それによって、内筒金具12の外径寸法が軸方向で異ならされて、この第一の段差面76を介して内筒金具12の軸方向上部の外周面が大径外周面74とされている。また、大径外周面74の下方部分を除く略全体が、本体ゴム弾性体16の内周面に加硫接着されていると共に、大径外周面74の下方部分が、本体ゴム弾性体16の底部に位置するテーパ状内面28から突出して軸方向下方に向かって所定の長さで延びている。
【0038】
而して、隔壁ゴム50の第三の一体加硫成形品60における嵌着筒金具58が、本体ゴム弾性体16の第一の一体加硫成形品26における外筒金具14の下側開口部から突出せしめられた内筒金具12の軸方向端部より外挿されて、第一の段差面76を介して本体ゴム弾性体16から突出した大径外周面74に圧入固定されると共に、第三の一体加硫成形品60のオリフィス金具56が、外筒金具14の縮径加工によって、外筒金具14の内周面に被着形成されたシールゴム層30に挟圧固定されることにより、第三の一体加硫成形品60が第一の一体加硫成形品26に対して組み付けられている。特に本実施形態では、嵌着筒金具58において内筒金具12の第一の段差面76側に位置せしめられた軸方向端部が、大径外周面74よりも第一の段差面76側に突出位置せしめられている。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、隔壁ゴム50の内周部分と外周部分にそれぞれ加硫接着されて内筒金具12の外周面と外筒金具14の内周面にそれぞれ嵌着固定される内周嵌着リングと外周嵌着リングが、嵌着筒金具58とオリフィス金具56によって構成されている。
【0039】
さらに、内筒金具12における大径外周面74の軸方向中間部分には、環状突起78が突設されている。この環状突起78は、周方向の全体に亘って略一定の矩形断面で延びる厚肉の円環形状を呈しており、本体ゴム弾性体16の下端部付近に位置せしめられて、略全面が本体ゴム弾性体16の内周面に加硫接着されている。即ち、本実施形態では、この環状突起78の軸方向下面によって第二の段差面79が構成されている。
【0040】
また、本実施形態では、第一、第二および第三の一体加硫成形品26,42,60の製造方法や成形金型を含む製造装置等に関して何等限定されるものでないが、例えば、第一の一体加硫成形品26は、図5に示される如き成形金型80を用いて有利に実現され得る。即ち、この成形金型80は、第一の成形型82、第二の成形型84および第三の成形型86を含んで構成されている。
【0041】
これら第一および第二の成形型82,84は、略有底円筒形状を有しており、両型ともに略同じ大きさとされている。また、第一の成形型82の略中央には、底壁部から鉛直方向(図5中、上下方向)に所定の長さで延びるコアピン88が突設されていると共に、コアピン88の周囲には、コアピン88と略同心軸上に配され、且つコアピン88と径方向で所定の離隔距離をもって対向配置される略厚肉円筒形状の環状ブロック90が突設されている。なお、コアピン88と環状ブロック90の対向面間距離は、大径外周面74を備えた内筒金具12の厚さ寸法と略同じに設定されている。
【0042】
また、環状ブロック90の突出側先端面は、外周縁部から中央部に向かって突出高さが次第に大きくされていると共に、該突出側先端面の内周側端部には、周方向の全体に亘って略半球断面乃至は略矩形断面で連続して延びる環状リング92が、軸方向に突出して一体形成されている。更にまた、環状ブロック90の基端部付近には、周方向に連続して延びる複数条の周溝94が形成されている。また、環状ブロック90の周囲には、第一の成形型82の底壁部から鉛直方向に所定の長さで延びる嵌着ピン96の複数本が突設されている。
【0043】
更にまた、第三の成形型86は、略平面視半円断面を有する組み合わせ型98の一対を含んで分割可能に構成されており、これら組み合わせ型98,98の周方向両端面が相互に重ね合わされることにより、略円筒形状を呈している。また、第三の成形型86の内周面は、目的とする第一の一体加硫成形品26の形状に対応した形状とされていると共に、第三の成形型86の軸方向一方の端面には、軸方向に所定の長さで延びる嵌着穴100の複数が開口形成されている。
【0044】
また、本実施形態では、第三の成形型86の内周面に外筒金具14を嵌め込んで支持させると共に、嵌着穴100と第一の成形型82の嵌着ピン96を嵌合させ、更に、拘束板金具18を備えた内筒金具12をコアピン88に外挿する一方、拘束板金具18を配置した第三の成形型86の軸方向端部を第二の成形型84の底部に載置して支持させることにより、第一、第二および第三の成形型82,84,86が型合わせされて、内筒金具12と外筒金具14が同心軸上に配置されると共に、両金具12,14の径方向対向面間に第一の成形型82や第三の成形型86が協働して成形キャビティ102が形成されるようになっている。
【0045】
さらに、かかる型合わせ状態にあって、第一の成形型82における環状ブロック90の先端面に突設された環状リング92が、環状突起78の第二の段差面79に当接されている。なお、環状リング92の内周縁部は、第二の段差面79の外周側から径方向中間部分まで延び出しており、かかる当接周縁部が位置する第二の段差面79の径方向中間部分に成形するゴム弾性体の噛み切り部が設定されている。
【0046】
而して、本実施形態では、図示しない射出装置によりゴム材料を図示しないスプルやランナを介して成形キャビティ102に射出充填することにより、内筒金具12と外筒金具14がそれぞれゴム材料によって加硫接着されて、図2に示される如き内外筒金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16の第一の一体加硫成形品26が実現されるようになっている。
【0047】
そこにおいて、特に本実施形態では、環状ブロック90に突設された環状リング92が内筒金具12における環状突起78の第二の段差面79に重ね合わされて型開閉及び型締方向である軸方向で当接せしめられていることにより、本体ゴム弾性体16におけるテーパ状内面28の内周側端縁部104が、環状突起78における軸方向下端面の径方向中間部分に位置して噛み切られるようになっている。
【0048】
上述の如き構造とされたエンジンマウント10は、内筒金具12がパワーユニット側に固定されると共に、外筒金具14がボデー側に固定されることにより、内外筒金具12,14の中心軸が略鉛直方向とされて、図示しない他の複数のエンジンマウントと協働してパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようにされる。そして、そのような装着状態下において、パワーユニットの振動が内外筒金具12,14間の略軸方向に及ぼされると、本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられて内外筒金具12,14が相対変位せしめられることにより、受圧室68と平衡室70の間に相対的な圧力変動が繰り返して生ぜしめられることとなり、かかる相対的な圧力変動に伴ってオリフィス通路72を通じての流体流動が生ぜしめられる。従って、オリフィス通路72を、防振を目的とする適当な周波数域にチューニングすることにより、例えば走行時のシェイク振動や停車時のアイドリング振動などに対して、オリフィス通路72を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて有効な防振効果を得ることが出来るのである。
【0049】
そこにおいて、本実施形態のエンジンマウント10においては、第一の一体加硫成形品26と第三の一体加硫成形品60の組み付けに際して、第三の一体加硫成形品60の嵌着筒金具58が第一の一体加硫成形品26における内筒金具12の大径外周面74に圧入固定されることにより、嵌着筒金具58が内筒金具12の圧入部位まで容易に且つ速やかに挿入されることから、第一の一体加硫成形品26と第三の一体加硫成形品60が容易に組み付けられるのであり、以て、組み付け作業の安定性や効率化が有利に発揮され得る。
【0050】
また、特に本実施形態では、本体ゴム弾性体16におけるテーパ状内面28の内周側端縁部104が、内筒金具12の環状突起78の径方向中間部分に位置せしめられていることにより、内筒金具12の大径外周面74における嵌着筒金具58の圧入部位にゴムが回り込んでゴムバリ等が被着されることが有効に防止されることから、第一の一体加硫成形品26と第三の一体加硫成形品60の組み付け作業性がより一層有利に実現され得ると共に、受圧室68や平衡室70にゴムバリ等の異物が混入されることが軽減乃至は抑制されることに伴い安定した防振性能が有利に確保され得るのである。
【0051】
さらに、本実施形態においては、環状突起78が内筒金具12から軸直角方向に拡がるようにして本体ゴム弾性体16に加硫接着されていることにより、本体ゴム弾性体の軸直角方向での肉厚寸法が実質的に変更されることから、軸直角方向のエンジンマウント10のばね特性を高度に調整することが出来る。
【0052】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0053】
例えば、前記実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向外面に拘束板金具18が加硫接着されていたが、例えば実開平6−22642号公報や特開平8−170686号公報等に記載されているように、そのような拘束板金具18を設けることなく、本体ゴム弾性体16の軸方向外面を全面に亘って自由表面としても良い。
【0054】
また、前記実施形態におけるオリフィス通路72の具体的構造や形状,通路長さや断面積などは、要求される防振特性等に応じて適宜に変更されるものであり、例えば、オリフィス金具56を軸方向に貫通して延びる一つ若しくは複数のオリフィス通路を形成したり、内筒金具12と嵌着筒金具58によって内筒金具12の表面に沿って延びるオリフィス通路を形成したりすることも可能である。
【0055】
さらに、前記実施形態の拘束板金具18には、外筒金具14のフランジ部24に対して軸方向で離隔して対向位置するように緩衝ゴムを突設することも可能であり、それによって、内筒金具12が外筒金具14に対して軸方向下方に相対変位せしめられた際に、緩衝ゴムを介して拘束板金具18がフランジ部24に当接せしめられることにより、内外筒金具12,14の軸方向の相対変位量が制限されて軸方向ストッパ機能が発揮され得る。
【0056】
更にまた、前記実施形態では、内筒金具12に突設された環状突起78は必ずしも設けられる必要はない。また、第二の段差面79よりも軸方向上方の全長に亘る軸方向厚さで環状突起78を形成しても良い。
【0057】
加えて、本発明は、例示の如き自動車用エンジンマウントの他、自動車用のボデーマウントやメンバマウント,キャブマウント,ストラットバークッション等、或いは自動車以外の各種分野に用いられる流体封入式の筒形防振装置に対して、何れも適用可能であることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式筒形防振装置においては、隔壁ゴム部材に加硫接着された内周嵌着リングがインナ軸部材の軸方向中間部分に形成された第一の段差面よりも本体ゴム弾性体側の大径外周面に圧入固定されることにより、内周嵌着リングが目的とする圧入部位まで容易に且つ速やかに導かれて組み付けられることとなり、組み付け作業を容易に行うことが出来ると共に、圧入に際してのゴムバリの剥離等の問題も軽減され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図2】図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品にあって縮径加工を施す前の形態を示す縦断面説明図である。
【図3】図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第二の一体加硫成形品にあって組み付け前の形態を示す縦断面説明図である。
【図4】図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第三の一体加硫成形品にあって組み付け前の形態を示す縦断面説明図である。
【図5】図2おける第一の一体加硫成形品の一成形工程を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 内筒金具
14 外筒金具
16 本体ゴム弾性体
26 第一の一体加硫成形品
36 ダイヤフラム
50 隔壁ゴム
56 オリフィス金具
58 嵌着筒金具
68 受圧室
70 平衡室
72 オリフィス通路
74 大径外周面
76 第一の段差面

Claims (4)

  1. インナ軸部材の外周側にアウタ筒部材を離隔配置せしめて該インナ軸部材と該アウタ筒部材における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結した一体加硫成形品に対して、それらインナ軸部材とアウタ筒部材の軸方向他方の端部側からそれぞれ略円環形状の隔壁ゴム部材と可撓性蓋部材を嵌め入れて、該隔壁ゴム部材を挟んだ軸方向両側に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて該インナ軸部材と該アウタ筒部材の間への軸方向の振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が該可撓性蓋部材で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式筒形防振装置において、
    前記インナ軸部材の軸方向中間部分の外周面に第一の段差面を設けて該インナ軸部材の外径寸法を軸方向で異ならせ、該第一の段差面よりも前記本体ゴム弾性体側を大径外周面とする一方、前記隔壁ゴム部材の内周部分と外周部分に該インナ軸部材の外周面と前記アウタ筒部材の内周面にそれぞれ嵌着固定される内周嵌着リングと外周嵌着リングを加硫接着せしめて、該内周嵌着リングを該大径外周面に対して圧入固定したことを特徴とする流体封入式筒形防振装置。
  2. 前記隔壁ゴム部材の前記外周嵌着リングが、前記アウタ筒部材の縮径加工によって該アウタ筒部材の内周面に嵌着固定されており、該アウタ筒部材の外周面に開口形成されて周方向に延びる凹溝が該アウタ筒部材で覆蓋されることによって前記オリフィス通路が形成されている請求項1に記載の流体封入式筒形防振装置。
  3. 前記インナ軸部材において、前記内周嵌着リングの圧入部位よりも更に前記本体ゴム弾性体側に位置して第二の段差面を設けて、該第二の段差面における該内周嵌着リング側の面の径方向中間部分に前記本体ゴム弾性体の内周側端縁部を位置せしめた請求項1又は2に記載の流体封入式筒形防振装置。
  4. 前記内周嵌着リングにおいて前記インナ軸部材の前記第一の段差面側に位置せしめられた軸方向端部を、前記大径外周面よりも該第一の段差面側に突出位置せしめた請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式筒形防振装置。
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