JP4637319B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、重荷重用空気入りタイヤ、より詳細には、不整地を含む路面を走行するトラックや建設車両などの重車両の使途に供するラジアルプライタイヤに関し、特に、トレッドゴムの耐摩耗性と、トレッドゴムに受けたカットの耐進展性及び耐カットセパレーション性とを優れたレベルで両立させる重荷重用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
4層以上のゴム被覆スチールコード層をベルトとするタイヤで不整地を走行する重荷重用空気入りタイヤは、可能な限り大きな駆動力・制動力を発揮させる必要から、トレッド部に多数本の横溝が形成するラグ基調のトレッドパターンを有するものが殆どである。
【0003】
この種のラグ基調トレッドパターンを備えるタイヤは、概してトレッドゴムが厚ゲージであるから、トレッドゴム表面に近い部分ほど過加硫になるため、使用初期にて、通常道路のウエット良路やウエット鉄板路面を走行する時に、ゴム物性が意図に反して大きく変化しているトレッドゴム表面部により、駆動力・制動力に係るグリップ性能が不十分となるのを回避することを狙い、特開平11−129706号公報が、ラグ基調トレッドパターンに、横溝の溝深さの0.3〜0.6倍の浅底縦溝を付加した重荷重用空気入りタイヤを提案している程度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報が提案する縦溝は、過大な加硫が進みゴム物性が意図するところから著しく外れたトレッドゴム表面部に設ければ済むため、上記のように、それほどの溝深さを必要としない点で、下記の改善すべき問題を残す。
【0005】
すなわち、不整地を走行する重荷重用空気入りタイヤは、硬質で鋭い縁部や先端部をもつ岩石などの散在物により、トレッドゴムにカット傷を受けるのが通例である。このカット傷は、タイヤの走行が進むにつれ進展する。
【0006】
そのとき、トレッドゴムが踏面幅方向に連続していると、4層以上のスチールコード層をもつ故に高剛性のベルトと、タイヤの重荷重負荷とにより、接地面内のトレッドゴムは強大な圧縮力を受け、これにより、トレッドゴムの周方向クラッシング量は著しく大きくなり、その結果、カット傷にはトレッド部周方向に大きなひずみが作用し、カット傷は周方向に進展し易くなる。カット傷が周方向に進展すればする程、カット傷周囲のトレッドゴムとその下部のベルト表層との間のせん断歪みが増加し、遂にはカットセパレーションと呼ばれる重大故障に至たる。
【0007】
このカット傷の周方向進展を抑制する上で、縦溝の配設は有効である。それは、圧縮されたトレッドゴムが縦溝内に張出すことにより、踏面幅方向のクラッシング量が増加し、この増加量に見合う分だけ周方向クラッシング量が減少し、結局、カット傷の周方向進展が抑制されるからである。
【0008】
この点で、上記公報が開示する縦溝は、溝深さが浅いため、まず、周方向クラッシングの減少量は僅少であり、その結果、カット傷の周方向進展抑制効果は不十分となる。次に、トレッドゴムの摩耗進展に伴い、カット傷の周方向進展抑制効果は減少し、この効果は比較的早期に消滅する。その上、周方向クラッシング量が大きいことはトレッドゴムの耐摩耗性を著しく損ねる。
【0009】
従って、この発明の請求項1〜6に記載した発明は、トレッドゴムの十分な耐摩耗性を保持した上で、不整地走行中のタイヤのトレッドゴムにカット傷を受けても、その後のカット傷の進展を遅らせて優れた耐カットセパレーション性を発揮することができる重荷重用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、トレッドゴムを備えるトレッド部と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部と有し、これら各部を一対のビード部相互間にわたり補強するラジアルプライのカーカスと、カーカス外周でトレッド部を強化する4層以上のゴム被覆スチールコード層のベルトとを備え、空気圧P(kPa)に対するタイヤ負荷荷重W(kN)の比(W/P)の値が、0.375〜4.000の範囲内の下に使用される建設車両用空気入りタイヤにおいて、トレッド部は、少なくとも1本の周方向溝、及び、トレッド部の両側端にそれぞれ開口し、ラグを形成する多数本の横溝を備え、少なくとも1本の周方向溝は、タイヤ赤道面からトレッド部踏面の25%の距離を隔てる領域内に位置して、その両側のトレッドゴムゲージの50〜100%の範囲内に相当する溝深さを有することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤである。
【0012】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明とは別に、請求項2に記載した発明は、トレッドゴムを備えるトレッド部と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部と有し、これら各部を一対のビード部相互間にわたり補強するラジアルプライのカーカスと、カーカス外周でトレッド部を強化する4層以上のゴム被覆スチールコード層のベルトとを備え、空気圧P(kPa)に対するタイヤ負荷荷重W(kN)の比(W/P)の値が、0.375〜4.000の範囲内の下に使用される建設車両用空気入りタイヤにおいて、トレッド部は少なくとも1本の周方向溝、及び、トレッド部の両側端にそれぞれ開口し、ラグを形成する多数本の横溝を備え、少なくとも1本の周方向溝は、タイヤ赤道面からトレッド部踏面幅の10%の距離を隔てる領域内に位置して、溝両側のトレッドゴムゲージの30〜100%の範囲内に相当する溝深さを有することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤ。
【0013】
請求項1又は2に記載した発明に関し、請求項3に記載した発明のように、タイヤ断面にて、上記周方向溝断面の面積Ssの、トレッド部踏面幅端を通る、タイヤ赤道面と平行な平面と該赤道面とで囲む領域内のトレッドゴム断面積Saに対する比Ss/Saの値が、0.02〜0.2の範囲内にある。
【0014】
請求項3に記載した発明に関し、請求項4に記載した発明のように、上記面積比Ss/Saの値と上記比W/Pの値との積が、0.01〜0.8の範囲内にあるのが適合する。
【0015】
請求項4に記載した発明に関し、請求項5に記載した発明のように、上記面積比Ss /Sa の値と上記比W/Pの値との積が、0.01〜0.8の範囲内にあるのが適合する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1〜図7に基づき説明する。
図1は、この発明の重荷重用空気入りタイヤの左半断面図であり、
図2は、図1に示すタイヤの踏面展開図であり、
図3は、周方向溝深さとトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図であり、
図4は、周方向溝位置とトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図であり、
図5は、比Ss /Sa の値とトレッドゴム周方向ひずみ及びトレッドゴム耐摩耗性との関係を示す線図であり、
図6は、比W/Pの値とトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図であり、
図7は、比Ss /Sa の値と比W/Pの値との積と、トレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図である。
【0017】
図1において、重荷重用空気入りタイヤ(以下タイヤという)1は、トレッド部2と、その両側にに連なる一対のサイドウォール部(片側のみ示す)3及び一対のビード部(片側のみ示す)4と有する。また、タイヤ1は、ビード部4内に埋設したビードコア5相互間にたり延びるラジアルプライのカーカス6と、カーカス6の外周でトレッド部2を強化するベルト7と、トレッド部2のトレッドゴム8とを有する。
【0018】
カーカス6は、1プライ以上、図示例は1プライのゴム被覆ラジアル配列スチールコードを有する。ベルト7は、4層以上、図示例は4層のゴム被覆スチールコードを有する。ベルト7は、少なくとも隣接2層がスチールコード交差層であり、図示例は、タイヤ1の内側から数えて第1〜第3層までが交差層を形成する。スチールコード交差層とは、隣接層のスチールコードがタイヤ赤道面Eを挟み互いに交差する積層構成を言う。
【0019】
図1及び図2において、トレッド部2は、その両側端Te にそれぞれ開口する多数本の形成用横溝10と、少なくとも1本、図示例は2本の周方向溝11とを備える。多数本の横溝10はラグ12を形成する。図示例の横溝10は、タイヤ赤道面Eを挟む両側に対を形成するように設ける。なお、図1は、図2に示すI−I線に沿う断面図である。
【0020】
ここに、周方向溝11は、その両側のトレッドゴム8のゲージTRg の50〜100%の範囲内、望ましくは61〜100%の範囲内、より望ましくは65〜100%の範囲内の深さHを有する。この範囲内の深さとすることで、タイヤ1に荷重を負荷したときの接地面におけるトレッドゴム8の周方向クラッシング量は踏面2t 幅TW2t 方向クラッシング量に変換されて減少し、クラッシングはひずみと正相関があるので、結局、トレッドゴム8の周方向ひずみは、その一部が幅TW方向ひずみに変換されて大幅に低減する。これによりトレッドゴム8に受傷したカットの周方向進展を顕著に抑制することができる。
【0021】
ここで、トレッドゴム8の周方向クラッシング量(ひずみ)の一部を有効に踏面2t 幅TW方向クラッシング量(ひずみ)に変換する上で、周方向溝11の深さHはトレッドゴム8のゲージに対し十分な値を有する必要があり、これが不十分であると、所望する量のクラッシング(ひずみ)を周方向から踏面2t 幅TW方向へ有効に変換させることができない。クラッシング量をひずみに置換したときのトレッドゴム8の周方向ひずみ低減に関し、以下、図3に示すプロット線図に基づき、建設車両用ラジアルプライタイヤについての実験を説明する。図4〜図7も同種タイヤの実験である。
【0022】
図3は、タイヤ1の荷重負荷直下でのトレッドゴム8に関し、横軸が周方向溝11の溝深さHの、トレッドゴム8のゲージTRg に対する比H/TRg の値の百分率(%)を示し、縦軸がトレッドゴム8の周方向ひずみを示し、ひずみは、縦溝11が存在しない場合を100とする指数で示し、値が小さい程ひずみが小さいことを表す。また、図中の黒抜きの丸印(●)は、1本の周方向溝11がタイヤ赤道面E上に位置する場合であり、黒抜きの三角印(▲)は2本の周方向溝11それぞれが、タイヤ赤道面Eから踏面2t の幅TW(図1参照、詳細後述)の25%に位置する場合である。
【0023】
図3から、周方向溝11を設けることによりトレッドゴム8の周方向ひずみが低減することが分かる。しかし、トレッドゴム8の周方向ひずみを有効に踏面2t 幅TW方向ひずみに変換するには、周方向溝11が十分な溝深さHを有する必要がある。有効な周方向ひずみ低減効果が現れるのは、周方向溝11の溝深さHが、矢印で示すように、ゲージTRg の100%以下で50%以上の領域であり、望ましい低減効果を得ようとすれば100%以下で61%以上の領域であり、更に望ましい低減効果を発揮させるには100%以下で65%以上である。この事実は少なくとも建設車両用ラジアルプライタイヤ全般に共通する。
【0024】
また、上述した周方向溝11の溝深さHの範囲内でトレッドゴム8の周方向ひずみを有効に低減することができるのは、周方向溝11が、タイヤ赤道面Eから踏面2t の幅TWの25%の距離を隔てる領域Rc 内に位置する場合である。周方向溝11がこの領域Rc より外側に位置すると、トレッドゴム8の周方向クラッシングの幅TW方向クラッシングへの変換が十分に行われないため、溝深さHを前述の範囲内としてもトレッドゴム8の周方向ひずみ低減効果が不十分となる。
【0025】
ここに踏面幅TWは、図1に示すように、タイヤ1を適用リムRに組付け、これに最大負荷能力(質量、kg) に対応する空気圧(kPa)を充てんした状態での測定値である。適用リム(APPROVED RIM CONTOURS)、最大負荷能力、及びそれに対応する空気圧とは、JATMA YEAR BOOK(2000) 、ETRTO STANDARD MANUAL 2000及び2000 YEAR BOOK THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.に記載した内容に従う。なお、ラウンドショルダの場合は、図示のように、両曲線の延長線の交点間距離とする。
【0026】
次に、上述したタイヤ1とは別に、周方向溝11の溝深さHの下限をより浅くしても前述の効果を得ることができる。それは、周方向溝11の溝深さHを、その両側のトレッドゴム8のゲージTRg の30〜100%の範囲内に相当する深さとする一方で、周方向溝11を、タイヤ赤道面Eからトレッド部2の踏面2t幅TWの10%の距離を隔てる領域Rc内に位置させる、というものである。
【0027】
これを、図4に基づき説明する。図4は、横軸が周方向溝11のタイヤ赤道面Eから位置を示し、ただし位置は踏面2t 幅TWに対する比の値の百分率との積で表し、縦軸がトレッドゴム8の周方向ひずみを指数で示し、ただし指数は、周方向溝11を備えていない他は図1、2に示すタイヤと同じ構成の比較例タイヤを100とするものであり、値が小さいほど周方向ひずみが小さいことを表す。
【0028】
図4に示すように、周方向溝11を、タイヤ赤道面Eからトレッド部2の踏面2t 幅TWの10%の距離を隔てる領域Rc内に位置させれば、周方向溝11の溝深さHをゲージTRg の30%としても、トレッドゴム8の周方向ひずみを比較例タイヤより小さな値とすることができ、前述の効果を得ることができる。
【0029】
また、前述の二通りのタイヤ1につき、以下述べる比Ss /Sa の値、比W/Pの値及び比Ss /Sa の値と比W/Pの値との積が、トレッドゴム8の周方向ひずみの低減と、カット傷の周方向進展抑制とに寄与し、特に、比Ss /Sa の適正値は、トレッドゴム8の耐摩耗性保持に寄与する。
【0030】
まず、図1において、比Ss /Sa の値については、タイヤ1の断面にて、周方向溝11断面の面積Ss の、トレッド部2踏面2t の幅端Te を通る、タイヤ赤道面Eと平行な平面pと赤道面Eとで囲む領域内のトレッドゴム断面積Sa に対する比Ss /Sa の値が、0.02〜0.2の範囲内にある、ということである。
【0031】
このことを図5に基づき説明する。図5は、横軸に比Ss /Sa の値をとり、縦軸に、トレッドゴム8の周方向ひずみ指数及びトレッドゴム8の耐摩耗性指数をとり、周方向ひずみ指数は小さいほど良く、耐摩耗性指数は大きいほど良いことを表す。周方向ひずみ曲線は実線で示し、耐摩耗性曲線は破線で示す。
【0032】
図5において、トレッドゴム8の周方向ひずみが有効な程度に低減する比Ss/Sa の最小値が0.02であること、比Ss /Sa の値が小さくなる程周方向ひずみも小さくなる一方で耐摩耗性保持の必要から、周方向ひずみ曲線と耐摩耗性曲線とが交差する比Ss /Sa の値0.2を最大値とする両矢印が挟む範囲内が適正値となる。
【0033】
次に、比W/Pの値について、トレッドゴム8の周方向ひずみは、タイヤ1に適用する空気圧P(kPa)に対する荷重W(kN)条件が大きく関与するため、タイヤ使用に当り、空気圧P(kPa)に対するタイヤ負荷荷重W(kN)の比W/Pの値が、0.375〜4.000の範囲内にある使用条件に限定するのが、トレッドゴム8の周方向ひずみ低減に有効である。
【0034】
このことを図6に基づき説明する。図6は、横軸に比W/Pの値をとり、縦軸にトレッドゴム8の周方向ひずみ指数をとり、周方向ひずみ指数は小さいほど良いことを表す。図6において、トレッドゴム8の周方向ひずみが有効な程度に低減する比W/Pの最小値が0.375であること、実用上、比W/Pの値の最大値は、4.000であることから、両矢印が挟む範囲内が適正値となる。
【0035】
最後に、前記との関連にて、面積比Ss /Sa の値と比W/Pの値との積は、0.01〜0.8の範囲内にあるのが、耐摩耗性を保持した上でトレッドゴム8の周方向ひずみ低減に有効である。
【0036】
このことを、図7に基づき説明する。図7は、横軸に比の積(W/P)×(Ss /Sa )の値をとり、縦軸に、トレッドゴム8の周方向ひずみ指数をとり、周方向ひずみ指数は小さいほど良いことを表す。図7において、上記積の値で周方向ひずみに有効な最小値は0.01であり、最大値は実用上0.8であることから、両矢印が挟む範囲内が適正値となる。
【0037】
【実施例】
建設車両用ラジアルプライタイヤで、サイズが40.00R57であり、ベルト7は6層のスチールコード層である他は図1に示す構成を有する。周方向溝11は、その外側縁11oeが、タイヤ赤道面Eから踏面2t の幅TWの15%に相当する距離を隔てて位置する。周方向溝11は、その両側のトレッドゴム8のゲージTRg の50%に相当する溝深さHを有し、比Ss /Sa の値は0.05である。
【0038】
これに対し、図8に示す周方向溝11を除く横溝10のみのトレッドパターンを備える他は、全て実施例タイヤに合わせた比較例タイヤを準備し、予め、両タイヤの赤道面E近傍のトレッドゴム8中央部に深さが、ゲージTRg の100%に相当する深さで、踏面2t 幅方向のカット傷を入れ、ドラム耐久テストに供した。
【0039】
評価条件は、各タイヤを29.00/6.0の適用リムRに組付け、これに700kPa の空気圧を充てんし、最大負荷能力60000kgに対応する荷重588kNを負荷させ、速度15km/hで回転するドラムに押当て、カット傷からセパレーションを発生するまでの走行時間を計測した。テスト結果は、比較例タイヤを100とする指数にて実施例タイヤは340であり、著しい耐久性向上を示した。
【0040】
【発明の効果】
この発明の請求項1〜6に記載した発明によれば、トレッドゴムの十分な耐摩耗性を保持した上で、トレッドゴム周方向ひずみを低減し、これによりカット傷の進展を遅らせて優れた耐カットセパレーション性を発揮する重荷重用空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の重荷重用空気入りタイヤの左半断面図である。
【図2】 図1に示すタイヤの踏面展開図である。
【図3】 周方向溝深さとトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図である。
【図4】 周方向溝位置とトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図である。
【図5】 比Ss /Sa の値とトレッドゴム周方向ひずみ及びトレッドゴム耐摩耗性との関係を示す線図である。
【図6】 比W/Pの値とトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図である。
【図7】 比Ss /Sa の値と比W/Pの値との積とトレッドゴム周方向ひずみとの関係を示すプロット線図である。
【図8】 比較例タイヤの踏面展開図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 トレッド部
2t 踏面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト
8 トレッドゴム
10 横溝
11 周方向溝
11oe 周方向溝最外側縁
12 ラグ
E タイヤ赤道面
X タイヤ回転軸線
Te トレッド部端
TW 踏面幅
Rc 周方向溝存在領域
H 周方向溝深さ
TRg トレッドゴムゲージ
p タイヤ赤道面と平行な平面
Claims (4)
- トレッドゴムを備えるトレッド部と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部と有し、これら各部を一対のビード部相互間にわたり補強するラジアルプライのカーカスと、カーカス外周でトレッド部を強化する4層以上のゴム被覆スチールコード層のベルトとを備え、空気圧P(kPa)に対するタイヤ負荷荷重W(kN)の比(W/P)の値が、0.375〜4.000の範囲内の下に使用される建設車両用空気入りタイヤにおいて、
トレッド部は、少なくとも1本の周方向溝、及び、トレッド部の両側端にそれぞれ開口し、ラグを形成する多数本の横溝を備え、少なくとも1本の周方向溝は、タイヤ赤道面からトレッド部踏面の25%の距離を隔てる領域内に位置して、その両側のトレッドゴムゲージの50〜100%の範囲内に相当する溝深さを有することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤ。 - トレッドゴムを備えるトレッド部と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部と有し、これら各部を一対のビード部相互間にわたり補強するラジアルプライのカーカスと、カーカス外周でトレッド部を強化する4層以上のゴム被覆スチールコード層のベルトとを備え、空気圧P(kPa)に対するタイヤ負荷荷重W(kN)の比(W/P)の値が、0.375〜4.000の範囲内の下に使用される建設車両用空気入りタイヤにおいて、
トレッド部は少なくとも1本の周方向溝、及び、トレッド部の両側端にそれぞれ開口し、ラグを形成する多数本の横溝を備え、少なくとも1本の周方向溝は、タイヤ赤道面からトレッド部踏面幅の10%の距離を隔てる領域内に位置して、溝両側のトレッドゴムゲージの30〜100%の範囲内に相当する溝深さを有することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤ。 - タイヤ断面にて、上記周方向溝断面の面積(Ss)の、トレッド部踏面幅端を通る、タイヤ赤道面と平行な平面と該赤道面とで囲む領域内のトレッドゴム断面積(Sa)に対する比(Ss/Sa)の値が、0.02〜0.2の範囲内にある請求項1又は2に記載した建設車両用タイヤ。
- 上記面積比(Ss/Sa)の値と上記比(W/P)の値との積が、0.01〜0.8の範囲内にある請求項3に記載した建設車両用タイヤ。
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