JP4636727B2 - 製袋包装機の横シール機構及び製袋包装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製袋包装機の横シール機構、特に、下方に搬送される筒状の包材に被包装物を充填し、包材の搬送方向に対して直交する横方向を接合する製袋包装機の横シール機構、及び製袋包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】
袋を製造しながらこの袋に食品などの被包装物を充填して包装する装置として、縦型の製袋包装機が存在する。
【0003】
例えば縦型のピロー包装機は、シート状のフィルムである包材をフォーマー及びチューブによって筒状に形成し、縦シール手段により筒状包材の重ねられた縦の縁をシール(熱封止)して袋とする。そして、被包装物をチューブから袋になる筒状包材に充填して、チューブ下方の横シール機構によって袋の上部と後続の袋の下部とにまたがってシールした後、横シール部分の中央をカッターで切断する。このようなピロー包装機では、上記のように袋の製造と袋内への被包装物の充填という動作が連続的に行われる。
【0004】
このような製袋包装機においては、しごき動作が加えられることがある。このしごき動作は、特に被包装物の容積に対して、製造する定められた袋の容積が前記被包装物の容積に近似もしくはそれ以下の場合に、重要なものとなる。
【0005】
このようなしごき動作を行うための機構が、特開平01-167024号公報や特開2000-226006号公報に示されている。前者に示されたしごき機構は、1対のシール部の間にT字形状の案内体を配置し、この案内体にしごき部材が案内されてしごき処理が行われるようになっている。また、後者に示された機構では、荒しごきと直前しごきとの2段階にわたってしごき処理を行うように構成されており、高速で製袋包装を行う場合にも、被包装物を挟み込むことなくシール処理が行えるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような従来のしごき機構において、前者の公報に示された機構では、1対のシール部の間に案内体が必要になり、装置が大型化してしまう。また、後者の公報に示された機構では、荒しごきと直前しごきとを行うためにそれぞれ別のしごき機構が必要になり、やはり装置が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
また、両者の機構において、しごき工程とシール工程とではシール部の速度を制御したり、あるいはフィルム側の送り速度を制御する必要があり、制御が非常に複雑になってしまう。
【0008】
さらに、前記従来の機構では、しごき処理の最中に上方から被包装物が落下してくるのを防止するために、シャッタ部材を設ける場合があるが、シール部の動作及びしごき機構の動作の3つの動作を関連づけて制御しなければならない。
【0009】
本発明の課題は、しごき部材を有する横シール機構において、簡単にしごき部材を動作させることができるようにすることにある。
【0010】
本発明の別の課題は、しごき部材を動作させるための機構を、簡単な機構で実現することにある。
【0011】
本発明のさらに別の課題は、しごき処理を簡単な構成で複数段階に分けて行えるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る横シール機構は、下方に搬送される筒状の包材に被包装物を充填し、包材の搬送方向に対して直交する横方向を接合する製袋包装機の横シール機構であって、シール部と、シール部駆動機構と、しごき部材と、連動機構と、シャッタ部材とを備えている。シール部は筒状の包材に当接して横方向の熱シールを行うためのものである。シール部駆動機構は、シール部を、包材に対して当接及び離反するように横方向に移動させるとともに、カム機構により環状に移動させて包材の搬送方向に移動させるための機構である。しごき部材は、シール部に設けられ、先端に包材に当接可能なしごき部を有し、シール部のシール処理に先立って包材の接合部及びその近傍をしごくための部材である。連動機構は、シール部駆動機構によるシール部の横方向の移動に連動させて、しごき部材をシール部の搬送速度よりも速い速度で搬送方向に移動させてしごき処理を行わせる機構である。シャッタ部材は、しごき部材の上方に設けられるとともに、包材に対して当接及び離反するように横方向に移動可能であり、しごき処理中においてしごき部材側に被包装物が落下するのを規制する。また、しごき部材は基端部がシール部に回動自在に装着されている。また、連動機構は、一端側がシャッタ部材に回動自在に装着されるとともに他端側がしごき部材の基端部と先端部の中間部に回動自在に装着されたリンク部材を有し、シール部及びシャッタ部材の横方向の動きをしごき部材の下方への移動に変換するものである。
【0013】
ここでは、シール部は、包材の搬送方向に移動するとともに、横方向に移動して包材に対して当接及び離反する。シール部のシール面は加熱されており、この加熱されたシール部が筒状の包材に当接したときに包材が熱封止(シール)される。このようなシール処理に先立って、しごき部材が包材に当接しつつシール部(包材)よりも速い速度で包材搬送方向に移動し、これにより包材の接合部及びその近傍がしごかれて、この領域に存在している被包装物が下方に押しやられる。
【0014】
以上のしごき処理において、しごき部材は、連動機構によってシール部の横方向に移動に連動してシール部の搬送速度よりも速い速度で搬送方向に移動させられる。したがって、しごき部材、シール部及び包材の速度制御等が不要となり、簡単にしごき処理を行わせることができる。
【0015】
ここでは、しごき処理を行う際に、シャッタ部材が被包装物に当接して被包装物がしごき部材側に落下するのを防止する。このため、しごき処理時に、被包装物が挟み込まれるのを抑えることができ、良好なしごき処理が行える。
【0016】
この機構では、シール部及びシャッタ部が横方向に移動すると、しごき部材もともに横方向に移動するが、しごき部材とシャッタ部材との間にリンク部材が設けられているので、このリンク部材によって、しごき部材の動きは下方への移動に変換される。そして、このしごき部材の下方への移動によって、しごき処理が行われる。
【0017】
ここでは、リンク部材によってしごき部材の動きを制御でき、従来の機構のように、他の部材と関連づけての特別な速度制御をする必要がない。したがって、簡単にしごき処理を行わせることができる。また、シャッタ部材を利用してリンク機構を構成しているので、リンク機構を構成するための部材が少なくなり、構成が簡単かつ安価となる。
【0018】
請求項2に係る横シール機構は、請求項1の横シール機構において、シール部、しごき部材、シャッタ部材、及びリンク部材が各々1対から成る。
【0019】
ここでは、シール部、しごき部材、シャッタ部材、及びリンク部材を各々1対設けているので、1つの場合に比較して横方向への移動がほぼ1/2になり、このため高速運転が可能になる。また、カム等を含む駆動機構を小さくすることができ、駆動機構の設置スペースを小さくできる。
【0020】
請求項3に係る横シール機構は、請求項1又は2の横シール機構において、連動機構は、シャッタ部材の相手部材への当接による力を、リンク部材を介してしごき部材を下方へ移動させる力に変換するものである。
【0021】
この横シール機構では、まずシャッタ部材が相手部材に当接し、しごき部材側に被包装物が落下するのを防止する。そして、その後しごき処理が実行されるので、しごきを確実に行える。また、シャッタ部材の当接による力をしごき部材の下方への力に変換しているので、シャッタ部材の当接によりしごき処理が開始されることとなり、シャッタ部材の動作タイミングとしごき部材の動作タイミングとを制御する必要がない。すなわち、従来の機構において、シャッタ部材としごき部材とを設けた場合、これらの部材の動作タイミングを制御することは非常に煩わしいが、本請求項に係る発明では、このようなタイミング制御が不要となる。
【0022】
請求項4に係る横シール機構は、請求項1又は2の横シール機構において、シール部駆動機構は、シール部を回転中心を中心として環状の軌跡に沿って移動させるための環状駆動機構と、シール部を環状駆動機構とともに横方向に移動させるための往復動機構とを有している。また、しごき部材は、シール部に固定されてシール部とともに環状移動及び往復移動するとともに、しごき処理工程の前半においてシール部よりも先に包材に当接する。
【0023】
ここでは、シール部は、環状駆動機構及び往復動機構によって、円運動をしながら横方向の移動を行ってD字状の軌跡を移動する。そして、しごき部材はシール部とともに、同様にD字状の軌跡を移動する。このようなシール部及びしごき部材の移動によって、しごき処理及びシール処理が実行される。
【0024】
そして、しごき処理工程の前半において、しごき部材はシール部よりも先に包材に当接する。したがって、このしごき処理の前半において、荒しごきに相当する処理を行わせることができる。
【0025】
請求項5に係る横シール機構は、請求項1又は2の横シール機構において、しごき部材のしごき部は、しごき処理を行っている間においてシャッタ部材によって横方向の移動位置が維持される。
【0026】
ここでは、しごき処理が行われている間、しごき部材のしごき部の横方向の位置が維持されているので、しごき工程において、しごき部と相手部材との間に一定の隙間を維持できる。このため、包材接合部より下方の袋内部の空気をこの隙間を介して逃がすことができ、破袋を防ぎながら良好なしごきが行える。
【0027】
請求項6に係る横シール機構は、請求項4の横シール機構において、往復動機構は、しごき部材の横方向の移動距離を変更可能である。
【0028】
ここでは、例えば、しごき処理の区間において、しごき部材の横方向の移動距離を変更することにより、容易に複数段階のしごき処理を行える。したがって、従来の機構のように、荒しごき用の機構と本しごき用の機構とを別に設けることなく複数段階のしごき処理を容易に行うことができる。また、シャッタ部材を設けた場合は、シャッタ部材が相手部材に当接する区間としごき区間とでしごき部材の横方向の位置を変えて、シャッタ処理としごき処理とをよりスムーズに行わせることができる。
【0029】
請求項7に係る製袋包装機は、筒状に形成された包材の縦及び横を接合して製袋しつつ被包装物の充填を行うものであって、供給されるシート状の包材を筒状に形成しつつ被包装物を受け入れる成形手段と、筒状の包材を下方に搬送する包材搬送機構と、搬送される筒状の包材の重なり部分を縦に接合する縦シール機構と、搬送される筒状の包材を所定の間隔で横に接合する請求項1から6のいずれかに記載の横シール機構とを備えている。
【0030】
【発明の実施の形態】
[全体構成]
本発明の一実施形態に係る製袋包装機を図1及び図2に示す。これらの図に示す製袋包装機1は、ポテトチップス等の被包装物を袋詰めする機械であり、主として、被包装物の袋詰めを行う本体部分である製袋包装ユニット5と、この製袋包装ユニット5に袋となるフィルムを供給するフィルム供給ユニット(包材供給ユニット)6とから構成されている。また、製袋包装ユニット5の前面には操作スイッチ類7が配置されており、この操作スイッチ類7を操作する操作者が視認できる位置に操作状態を示す液晶ディスプレイ8が配置されている。
【0031】
[各ユニットの構成]
フィルム供給ユニット6は、後述する製袋包装ユニット5の成形機構13にシート状のフィルムを供給するユニットであって、ここでは製袋包装ユニット5に隣接して設けられている。このフィルム供給ユニット6にはフィルムが巻かれたロールがセットされ、このロールからフィルムが繰り出される。このロールの交換作業には所定のスペースが必要なため、必ずしもフィルム供給ユニット6を製袋包装ユニット5に隣接させなくてもよく、フィルム供給ユニット6と製袋包装ユニット5とを離れた位置に配してもよい。
【0032】
製袋包装ユニット5は、図1及び図2に示すように、シート状で送られてくるフィルムを筒状に成形する成形機構13と、筒状となったフィルム(以下、筒状フィルムという。)を下方に搬送するプルダウンベルト機構(包材搬送機構)14と、筒状フィルムの重ね合わせ部分を縦にシール(熱封止)する縦シール機構15と、筒状フィルムを横にシールすることで袋の上下端を閉止する横シール機構17と、これらの各機構を支える支持フレーム12とから構成されている。また、支持フレーム12の周囲にはケーシング9が取り付けられている。
【0033】
成形機構13は、図2に示すように、チューブ31と、フォーマー32とを有している。チューブ31は、円筒形状の部材であり、上下端が開口している。チューブ31は、平面的に天板29の中央の開口部分に配置され、図示しないブラケットを介してフォーマー32と一体にされている。このチューブ31の上端の開口部には、コンピュータスケール2から計量された被包装物が投入される。フォーマー32は、チューブ31を取り囲むように配置されている。このフォーマー32の形状は、フィルム供給ユニット6から送られてきたシート状のフィルムFがフォーマー32とチューブ31との間を通るときに筒状に成形されるような形状とされている。このフォーマー32も、図示しない支持部材を介して支持フレーム12に固定されている。なお、図1及び図3に示すように、成形機構13は、4本の柱で囲まれる空間の上方の空間に配置されている。また、成形機構13のチューブ31やフォーマー32は、製造する袋の大きさに応じて取り替えることができるようにされている。このときには、各柱の間から作業者が成形機構13にアクセスしてこれらを取り替える。そのために成形機構13は、支持フレーム12に対し着脱自在にされている。
【0034】
プルダウンベルト機構14と縦シール機構15とは、天板29から吊り下げられているレール40に支持されており、チューブ31を両側から挟むように配置されている。これらの機構14,15は、チューブ31が取り替えられるときには、レール40に沿って移動して位置合わせがされる。プルダウンベルト機構14は、チューブ31に巻き付いた筒状フィルムFを吸着して下方に搬送する機構であり、主として、駆動ローラ41及び従動ローラ42と、吸着機能を有するベルト43とから構成されている。縦シール機構15は、チューブ31に巻き付いている筒状フィルムの重なり部分を、一定の加圧力でチューブ31に押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。この縦シール機構15は、ヒータや、ヒータにより加熱され筒状フィルムの重なり部分に接触するヒータベルト(縦シール部)等を有している。
【0035】
これらのプルダウンベルト機構14及び縦シール機構15も、図1及び図2に示すように、4本の柱で囲まれる空間の上方の空間に配置されている。
【0036】
[横シール機構の構成]
次に、横シール機構17について説明する。
【0037】
横シール機構17は、成形機構13,プルダウンベルト機構14,及び縦シール機構15の下方に配置され、支持フレーム12に支持されている。
【0038】
<横シール機構の全体構成>
横シール機構17は、図3に示すように、左右対称の一対の機構50から構成されている。また、横シール機構17を上方から見た場合の一部を図4に示す。以下、一方側の機構50について説明するが、他方側に設けられた機構についてもほぼ同様の構造であるが、カムの形状と後述するカッタ機構が設けられているか否かが異なる。なお、図3では、各部材の配置を明確にするために、各部材を重ねて実線で示しているが、全ての部材が側方から観察できるわけではない。各部材の図3における紙面垂直方向の位置関係は、図4に表れている。
【0039】
この機構50は、2つのシールジョー51をD字状に旋回させながら、筒状フィルムを横シールするときにこのシールジョー51と対向するもう一方の機構のシールジョー51とを押し付け合わせるための機構である。この機構50は、主として、シールジョー51を円運動させるとともに横方向に移動させるシール部駆動機構45と、しごき部材46と、被包装物の落下を規制するためのシャッタ部材47と、シールジョー51及びシャッタ部材47の動きとしごき部材46の動きを連動させるためのリンク機構48とを有している。
【0040】
なお、説明の便宜のために、シール部駆動機構45としごき部材46等の他の部材とを、図5及び図6にそれぞれ分けて示す。図6では、各部材を模式化して示している。
【0041】
<シール部駆動機構>
シール部駆動機構45は、図5に示すように、シールジョー51を円運動させるための環状駆動機構49と、シールジョー51を横方向に移動させて包材に対して当接及び離反させるための往復動機構55とを有している。
【0042】
環状駆動機構49は、カム52と、シールジョー51を支持する支持機構53と、回転軸54とから構成されている。なお、シールジョー51は、図2及び図3の紙面垂直方向に筒状フィルムの幅より長く延びて形成された部材であり、内部にヒータを有している。このヒータによってシールジョー51のシール面が加熱され、左右のシールジョー51によって挟み込まれた包材の一部が熱シールされるようになっている。また、カム52及び支持機構53は、シールジョー51の長手方向の両端に設けられており、それぞれは、以下に説明するように同様の構造となっている。
【0043】
カム52は、往復動機構55を構成する移動板60(詳細は後述)の内側に固定されている。これらのカム52の外周には、図5の二点鎖線で示すような形状のカム面52aが形成されている。このカム面52aの形状については、動作説明で詳細に説明する。
【0044】
支持機構53は、中央部が回転軸54に固定された連結部材61と、連結部材61の両端に設けられたそれぞれ1対の回動部材62、カムフォロア63、ベース部材64及びコイルスプリング65とを有している。
【0045】
連結部材61は、回転軸54とともに回転する一方向に長いブロック状の部材であり、カム52の内側でシールジョー51の外側に配置されている。回動部材62は、連結部材61の外側に所定の間隔をあけて配置されており、一端側が回動軸70により連結部材61に回動自在に支持されている。回動軸70は連結部材61を内側に貫通して、ベース部材64に固定されている。このベース部材64にシールジョー51が支持されている。したがって、ベース部材64及びシールジョー51は回動部材62に同期して回動することとなる。カムフォロア63は、回動部材62の他端側で外側の面に回転自在に装着されており、カム52のカム面52aに当接可能となっている。このカムフォロア63は、1つの回動部材62(シールジョー51)に対して1個のみ設けられている。コイルスプリング65は、回動部材62を一方向側に付勢してカムフォロア63をカム面52aに押圧するためのものである。このコイルスプリング65は、一端が回動部材62の回動支持側とは逆側の端部に係止され、他端が回転軸64を挟んで連結部材61の逆側に係止されており、回動部材62と連結部材61との間に設けられている。
【0046】
このような支持機構53では、回動部材62が連結部材61に対して回動することによりシールジョー51が包材に対して一方側に傾動自在となる。そして、図13に示すように、左右の機構の回動部材62は、互いに異なる方向にのみ回動することが可能なように構成されている。より具体的に説明すると、左右のシールジョー51が対向した状態では、左側の回動部材62には、シールジョー51より上方においてカムフォロア63がカム面52aに当接するように設けられており、逆に、右側の回動部材62には、シールジョー51より下方においてカムフォロア63がカム面52aに当接するように設けられている。したがって、図13(b)に示す状態では、左側のシールジョー51は下方にのみ回動(傾動)が可能であり、右側のシールジョー51は上方にのみ回動(傾動)が可能となっている。
【0047】
回転軸54は、シールジョー51と平行に延びて設けられており、両側の連結部材61と相対回転不能に連結されている。また、回転軸54の一端側は、図4に示されるように、カム52及び移動板60を貫通して支持フレーム12の外側に突出し、シュミットカップリング71を介してモータ等の回転駆動機構(図示せず)に連結されている。また、回転軸54の他方側は、逆側のカム及び移動板を貫通して支持フレームの外側に突出しており、その突出部分には、ヒータ等に電力を供給するためのスリップリング(図示せず)が設けられている。回転軸54とカム52及び移動板60とは、相対回転は可能であるが横方向(回転軸と交差する方向)には相対移動不能なように連結されている。したがって、回転軸54とカム52及び移動板60とは、横方向には一体的に移動する。
【0048】
なお、シュミットカップリング71は、リンクにより結合されている3枚の円板から構成されており、入力軸の回転を出力軸である回転軸54に伝達する軸継手である。このシュミットカップリング71は、平面的に固定されている入力軸に対して回転軸54が平面的に移動して両者の軸芯距離が変わった場合にも、入力軸の回転を回転軸54に伝えることができる。
【0049】
往復動機構55は、図7に示すように、左右のシール機構のカム52がそれぞれ固定された1対の移動板60と、この1対の移動板60を互いに近接又は離反させるための駆動機構75とを有している。なお、これらの機構は、逆側にも同様に設けられている。
【0050】
1対の移動板60は、矩形状の部材であり、前述のように、中央部において回転軸54を回転自在に支持している。移動板60の外側の面には上端部及び下端部にガイド部60aが設けられており、各ガイド部60aは支持フレームに設けられたガイドレール76にスライド自在に係合している。
【0051】
駆動機構75は、モータ(図示せず)によって回転するボールねじ80と、ボールねじ80に螺合する第1及び第2ナット部材81,82と、ボールねじ80と水平方向で直交するように設けられた第1及び第2連結ロッド83,84と、移動方向に沿って設けられた1対の第3連結ロッド85と、第3連結ロッド85と平行に設けられた第4連結ロッド86とを有している。
【0052】
第1連結ロッド83は継手87を介して1対の第3連結ロッド85に連結されており、1対の第3連結ロッド85の先端は一方の移動板60の側端面に固定されている。なお、1対の第3連結ロッド85は、他方の移動板60をスライド自在に貫通している。また、第2連結ロッド84は継手88を介して第4連結ロッド86に連結されており、第4連結ロッド86の先端は他方の移動板60の側端面に固定されている。
【0053】
そして、ボールねじ80において、第1ナット部材81が螺合する部分と、第2ナット部材82が螺合する部分とは、互いに逆ねじになっている。
【0054】
このような駆動機構75により、ボールねじ80が回転することにより、1対の移動板60を互いに近接させたり、離反させたりすることが可能となる。
【0055】
<しごき部材>
しごき部材46は、図4及び図6に示すように、1対の取付用アングル部材90と、1対の取付用アングル部材90の間に設けられたしごきプレート91とを有している。取付用アングル部材90は、包材から離れた側の基端部がベース部材64の突出部64aに回動自在に支持され、その先端部にしごきプレート91が取り付けられている。しごきプレート91は、シールジョー51と平行に配置され、シールジョー51よりも長く形成されている。また、しごきプレート91の上端部には、包材と当接してしごき処理を行うためのしごき部91aが形成されている。
【0056】
<シャッタ部材>
シャッタ部材47は、図4及び図6に示すように、シャッタプレート95と、シャッタプレート95に連結されたガイドロッド96と、シャッタプレート95を包材側に付勢するためのスプリング97とを有している。シャッタプレート95は、シールジョー51と平行に配置され、シールジョー51よりも長く形成されている。ガイドロッド96は、先端がシャッタプレート95に固定されるとともに、ベース部材64の上部に固定されたガイドブロック64bにスライド自在に支持されている。また、スプリング97は、シャッタプレート95とガイドブロック64bとの間に設けられている。
【0057】
このような構成のシャッタ部材47では、左右のシャッタ部材47が包材に当接すると、スプリング97の伸縮によってベース部材64(シールジョー51)に対して相対的に横方向に移動が可能である。
【0058】
<リンク機構>
リンク機構48は、シャッタプレート95の長手方向に両端に設けられており、図4及び図6に示すように、シャッタプレート95とともに移動する第1リンク部材100と、第1リンク部材100としごき部材46の取付用アングル部材90との間に連結された第2リンク部材101とを有している。第1リンク部材100は、一端がシャッタプレート95に固定されるとともにそのまま外側に延び、さらに下方に折り曲げられて、下方に折り曲げられた他端部に第2リンク部材101の一端が回動自在に装着されている。第2リンク部材101の他端は、取付用アングル部材90の基端部と先端部との中間部に回動自在に装着されている。
【0059】
<カッタ機構>
また、図4に示すように、シールジョー51の内部には、シール処理された包材の接合部を切断するためのカッタ機構105が設けられている。カッタ機構105は、シールジョー51の内部に配置されたカッタ106と、カッタ106と駆動用ソレノイド107との間に連結された駆動リンク108とを有している。
【0060】
なお、図4において、しごき部材46、シャッタ部材47及びリンク機構48の一方側のみを示しているが、他方側も同様の構成となっている。
【0061】
[製袋包装機の動作]
<シール処理>
次に、製袋包装機の動作について、図2及び図8〜図10を用いて説明する。なお、図8〜図10では、各部材の動きが理解しやすいように、しごき部材及びシャッタ部材を除去し、シールジョー51とその駆動機構とを構成する各部材のみを重ねて実線で表現している。
【0062】
フィルム供給ユニット6から成形機構13に送られたシート状のフィルムFは、フォーマー32からチューブ31に巻き付けられて筒状に成形され、そのままプルダウンベルト機構14によって下方に搬送される。そして、フィルムFはチューブ31に巻き付けられた状態において両端部が周面上で重ね合わせられた状態となり、その重ね合わせ部分が縦シール機構15によって縦にシールされる。
【0063】
縦にシールされて円筒形状となった筒状フィルムFは、チューブ31を抜けて横シール機構17へと降りていく。また、このときには筒状フィルムFの移動と同時に、被包装物の固まりがコンピュータスケール2からチューブ31を通って落下してくる。そして、横シール機構17においては、筒状フィルムF内に被包装物が存在する状態で、その袋の上端及び被包装物が存在する袋の上部の袋の下端の部分が横にシールされる。
【0064】
<製袋包装機の横シール動作>
次に、横シールの動作について詳述する。
【0065】
横シール機構17では、図示しない回転用のモータを回転させることによって回転軸54が回転し、連結部材61を介して回動部材62及びこれに支持されたシールジョー51が回転軸54を中心として円運動をする。そして、同じ連結部材61の両端部に装着されている2つのカムフォロア63がカム52を挟み込む構造となっているため、カム52のカム面52aに沿ってカムフォロア63が移動する。
【0066】
このときの、しごき作業前でシールジョー51が包材に当接していない状態を図8(a)に示し、その後のしごき処理時でシール直前の状態を図8(b)に示す。図8(a)に示すしごき処理の前段階では左右のシールジョー51のシール面が上方を向くように、また図8(b)に示すしごき処理の段階では左右のシール面が対向するように、カム面52aが形成されている。
【0067】
また、これらの図から明らかなように、図8(a)と図8(b)に示された状態では、カム52と回転軸54とが横方向に移動している。すなわち、図8(a)に示す状態では、左右のカム52及び回転軸54は比較的互いに離れているが、図8(b)に示す状態では、左右のカム52及び回転軸54が図8(a)に示す状態に比較して互いに近づいている。このようなカム52及び回転軸54の横方向の移動は、図8(a)に示す状態から図8(b)に示す状態に移行する間に、横方向駆動用のモータを回転し、ボールねじ80を回転させることによって行われる。
【0068】
図8(b)に示す状態からさらに回転軸54が回転すると、カムフォロア63はカム面52aに沿ってさらに移動し、図9に示すように、左右のシールジョー51のシール面は対向した状態を維持し、かつ左右のシール面は包材を挟んで間接的に当接する。この際に、包材はシールジョー51のシール面によって熱シールされる。なお、図8(b)に示す状態から図9に示す状態に移行する間に、カム52及び回転軸54は往復動機構55によって互いに離れる方向に移動させられる。
【0069】
なお、図8(b)に示す状態から図9に示す状態に移行する区間は、包材の中に充填された被充填物を下方にしごくためのしごき処理が行われる区間である。この区間の処理については、後に詳述するが、以下に簡単に説明する。
【0070】
すなわち、ここでは、筒状フィルムを挟み込む両シールジョー51の当接面間の隙間が数mm程度に保持されつつ、シャッタ部材47及びしごき部材46が動作し、しごき部材46が、筒状フィルムの搬送速度より早い速度で下方に移動する。これにより、筒状フィルムのシールする部分にある被包装物が下方にしごかれ、シール時に被包装物がシール部に挟み込まれてシール不良を起こすことが抑えられる。
【0071】
また、左右のシールジョー51が図9に示すようなシール区間を移動するときには、先行する袋の上端部と、これに続く袋の下端部とがほぼ同時にシールされる。そして、このシールと同時に、シールジョー51に内蔵されているカッタ106によって、先行する袋と後続の筒状フィルムとが切り離される。
【0072】
そしてさらに回転軸54が回転すると、カムフォロア63はカム面52aに沿ってさらに移動し、図10(a)に示す状態を経て、図10(b)に示す状態に移行する。ここで、図10(a)に示すシール処理直後の段階では左右のシールジョー51のシール面が対向するように、また図10(b)に示すように、左右のシールジョー51が対向している最終段階では左右のシール面が下方に向くように、カム面52aが形成されている。
【0073】
このとき、図9に示す状態から図10(a)に示す状態に移行する際には、カム52及び回転軸54は互いに近づく方向に移動させられ、図10(a)に示す状態から図10(b)に示す状態に移行する際には、カム52及び回転軸54は互いに離れる方向に移動させられる。
【0074】
なお、以上のようにして連続的に製造される袋は、図1及び図2に示す傾斜誘導板19により、ベルトコンベア(図示せず)に導かれ、ウェイトチェッカー等の後工程の装置に移送される。
【0075】
以上の説明から明らかなように、カム52のカム面52aの形状は、左右のシールジョー51が対向開始する段階(しごき処理の前段階)ではシール面が上を向くように、しごき処理及びシール処理の段階ではシール面が互いに対向するように、そして左右のシールジョー51が対向する最終段階ではシール面が下方に向くように形成されている。
【0076】
以上のような円運動を行う際に、カム52及び回転軸54は、シールジョー51が包材と対向する区間において、往復動機構55によって回転軸54と交差する横方向に往復移動させられる。より具体的には、図8(a)に示すしごき処理を行う前の状態と図10(b)に示すシール処理を行った後の状態(シールジョー51が包材に対向する区間のうちの、しごき処理とシール処理を行わない区間)とにおいて、カム52及び回転軸54を互いに離れる方向に移動させてシール機構全体を包材からより離反させるようにしている。したがって、しごき処理及びシール処理の前後において、シールジョー51に包材が乗り上げるのを防止できるとともに、より高速の製袋処理が可能となる。しかも、カム52及び回転軸54を移動させているので、カム等の機構を小型にしても左右の機構の間に十分なスペースを確保でき、大きな袋にも対応が可能である。すなわち、装置全体を小型化しつつ、汎用性に富み、しかも高速処理が可能な装置を提供できる。
【0077】
さらに、以上の構成に加えて、図8(a)及び図10(b)に示されるように、シールジョー51が包材に対向している区間のうちの、しごき処理の前及び後においては、シールジョー51のシール面が包材に対向せずに、それぞれ上方、下方に傾くようにカム面52aを形成している。したがって、この区間において、シール面が対向している場合に比較して、左右のシールジョー51の間隔がより素早く広がることになり、より高速化を実現することができる。
【0078】
また、カム52と回転軸54とを一体的に横方向に移動させているので、両者の摺動部がなくなり、従来の機構に比較して、特にカムの耐久性を向上させることができる。
【0079】
<しごき処理>
支持機構53が円運動してシールジョー51が包材に対向するような位置に移動してくると、それに伴ってシャッタ部材47及びしごき部材46も包材に対向し、さらに移動が進むと、図11に示すように、まず、しごき部材46が包材に当接する。この段階では、左右のしごき部材46によって包材が絞られ始めるので、荒しごきに相当する処理が開始されることになる。
【0080】
さらに支持機構53(シールジョー51)の円運動が進むと、図12(a)に示すように、左右のシャッタ部材47が当接し、上方からの被包装物の落下が規制される。また、これと同時に、左右のしごき部材46が互いに近接し、両者のしごき部91aの間隔が約1mmとなって、しごき処理が開始される。
【0081】
次に、図12(a)に示す状態から図12(b)に移行する間に、左右のシールジョー51が互いに近づくように横移動させられる。この状態では、左右のシャッタ部材47は先端が互いに当接しているので、左右のシールジョー51が近接することによって、シャッタ部材47はスプリング97の付勢力に抗してベース部材64に近づくように移動する。このような横移動は、前述のように、往復機構55によって行われる。なお、この横移動の間も円運動は併行して行われている。
【0082】
このようにして左右のシールジョー51が互いに近づく方向に移動し、左右のシャッタ部材47がベース部材64に近づくように移動すると、リンク機構48の作用によって、しごき部材46は下方向に移動する。より具体的には、しごき部材46の基端部はベース部材64に回動自在に連結され、中間部は第2リンク部材101によってシャッタ部材47に回動自在に連結されているので、シールジョー51及びシャッタ部材47の横方向の移動がしごき部材46の下方向への移動に変換される。しかも、このしごき部材46の移動は、シールジョー51と同速度で円運動しながらシールジョー51に対して相対的に移動することになるので、その相対移動速度分だけシールジョー51の下方向への速度(包材の搬送速度)よりも速い速度となる。
【0083】
以上のような作用によって、左右のしごき部材46によりしごき処理が実行される。このしごき処理の区間においては、左右のしごき部材46のしごき部91aの間隔は、常に同じ間隔(約1mm)に維持される。
【0084】
そして、さらに図12(b)から図12(c)に示す状態に移行すると、左右のシールジョー51のシール面は包材を介して間接的に当接し、前述のシール処理が実行される。なお、この図12(b)から図12(c)に示す状態に移行する間においても、しごき部材46は下方に移動するが、左右のしごき部91aの間隔は前記状態と同じ間隔(約1mm)に維持される。
【0085】
このようなしごき処理では、単純な機構であるリンク機構48を用いるだけで、しごき部材46を包材の搬送速度よりも速い速度で下方に移動させることができ、従来の機構のように、各機構の複雑な速度制御を行う必要がない。また、しごき処理の際に、シャッタ部材47によって上方からの被包装物の落下を規制しているので、被包装物の噛み込みを抑えることができる。
【0086】
また、しごき処理及びシール処理の直前の状態において、左右のしごき部材46の間隔を常に一定に維持しているので、しごき処理時において下方の袋からの空気抜きを十分に行うことができ、製袋時の破裂を防ぐことができる。
【0087】
なお、しごき処理の区間において、しごき部材46の横方向の移動距離を変更することにより、容易に複数段階のしごき処理を行える。すなわち、しごき処理の区間の最初の段階では、1対のしごき部材46の間隔を比較的広く維持し、その後、その間隔をより狭くしてしごき処理を行うことも可能である。
【0088】
さらに、横方向の移動制御によって、1対のシャッタ部材47のみが包材に当接する区間を調整したり、シール処理の時間を調整したり、複数段階のしごき処理の各区間を調整することも可能である。
【0089】
<噛み込み時の動作>
ここで、本実施形態では、しごき処理によって被包装物は下方にしごき落とされる。しかし、シール処理時において、何らかの原因によって左右のシールジョー51の間に被包装物を噛み込んだ場合、シールジョー51が傾動して被包装物及びシールジョー51の損傷を抑えることができるようになっている。この場合の動作を、図13(a)及び(b)を用いて説明する。
【0090】
図13(a)は正常なしごき処理が行われている状態を示している。このような状態では、左右のシール機構におけるカムフォロア63は、コイルスプリング65の付勢力によりそれぞれカム面52aに圧接しながら移動している。
【0091】
このしごき処理の最中において、図13(b)に示すように、左右のシールジョー51の間に被包装物が噛み込み、左右のシールジョー51の下部に被包装物に対する押圧力が作用したとする。この場合、シールジョー51の下部が受けた被包装物の反力によって、一方(左側)の回動部材62はコイルスプリング65の付勢力に抗して回動軸70の回りに下方向に回動する。このとき、カムフォロア63はカム面52aから離れる。これに対して右側の回動部材62は、シールジョー51の下部に反力を受けたときにカムフォロア63がカム面52aから離れるように構成されていない。すなわち、左側の回動部材62と同方向には回動が禁止されており、逆方向にのみ回動が可能な構成となっている。
【0092】
また、被包装物が、シールジョー51の上部で噛み込んだ場合には、上述とは反対に、右側の回動部材62が右側の回動軸70の回りに上方向に回動する。また、シールジョー51の中央部に被包装物が噛み込んだ場合には、被包装物からの反力の強い上部もしくは下部の反力によって上述の動作が行われる。
【0093】
このように、左右のシールジョー51が傾動可能となっているが、両シールジョー51は、同方向への傾動ではなく、異なる方向への傾動が可能な構成となっている。ここで、図13(b)に示すような噛み込みが発生し、仮に両シールジョー51が同方向に回動するような構成になっていれば、結局、被包装物は同方向に傾動する両シールジョー51によって押しつぶされたり、あるいはシールジョー51自体が損傷する。
【0094】
しかし、ここでは、両シールジョー51が同方向に力を受けたときに、一方のみが傾動するように、あるいは互いに異なる方向に傾動するように構成されているので、被包装物が噛み込んだ場合でも、被包装物を押しつぶしたり、またシールジョー51自体が損傷するのを抑えることができる。
【0095】
[本実施形態の特徴]
以下に、本実施形態において、特にしごき機構及びそれに関連する部分の特徴をまとめる。
【0096】
(1)簡単なリンク機構によってしごき部材46をシールジョー51(包材)に対してより速い速度で下方に移動させてしごき処理を行うことができる。したがって、従来装置のように、複雑な速度制御が不要となる。
【0097】
(2)リンク機構を構成する部材として、シャッタ部材を利用しているので、リンク機構の構成がさらに簡単になる。
【0098】
(3)シャッタ部材47を設けたことによって、しごき処理やシール処理の各工程において、処理部分に被包装物が落下してくるのを防止でき、被包装物の噛み込みを抑えることができる。
【0099】
(4)しごき動作の先に行われるシャッタ部材の当接、及びシャッタ部材に連結されたリンク機構により、本しごき処理が開始されるため、それぞれの部材を別々に制御する必要がなくなる。
【0100】
(5)左右のしごき部材46のしごき部91aの間隔が、しごき処理の区間において常に同じ間隔に維持されるので、しごき処理を行っている下方の袋からの空気をスムーズに抜くことができ、しごき処理時における破袋を抑えることができ、処理をより高速化することができる。
【0101】
(6)しごき部材46が、シールジョー51とともに円運動しながら、かつシールジョー51よりも先に包材に当接するので、しごき処理の前段階で荒しごきに相当する処理を行わせることができる。
【0102】
(7)シールジョー51、しごき部材46及びシャッタ部材47を円運動させながら横方向にも移動可能としているので、しごき処理の区間において、しごき部材46の横方向の移動距離を変更することにより、容易に複数段階のしごき処理を行える。また、1対のシャッタ部材47のみが包材に当接する区間を調整することもでき、さらには、シール処理の時間を調整したり、複数段階のしごき処理の各区間を調整することも可能である。
【0103】
(8)特に、シールジョー51が包材に対向する区間のうちのしごき処理の前後区間において、カム52と回転軸54とを一体で横方向に移動させてシールジョー51を包材から離反させているので、シールジョー51に包材が乗り上げるのを防止できる。また、製袋処理の高速化が可能となる。
【0104】
(9)シールジョー51が傾動可能であるので、被包装物を挟み込んだ場合に、被包装物を押しつぶしたり、シールジョー51が損傷するのを防止できる。特に、左右のシールジョー51が互いに異なる方向に傾動するので、被包装物及びシールジョー51の損傷をより抑えることができる。
【0105】
(10)1つの回転軸54に対して2組のシールジョー51及び支持機構53を有しているため、これらが1組のみ設けられている場合に比べて、高速化もしくはモータ等の性能ダウンによるコスト削減やモータ等の耐久性の向上を図ることができる。
【0106】
[他の実施形態]
(a)シールジョーとしごき部材とを連動させるための機構は、前記実施形態に示されたようなリンク機構に限定されるものではなく、シール部の横方向の動きをしごき部材の下方への動きに変換できるものであれば様々な構成が採用可能である。
【0107】
例えば、シャッタ部材の代わりに、シールジョーの横方向とともに横方向に移動して互いに当接及び離反する1対の部材を包材の周囲に配置する。また、その1対の部材の当接後も、1対の部材がシール部に対して相対的に横方向に移動可能なような構成とする。この場合は、1対の部材とシール部としごき部材とをリンク機構によって連結すれば、前記実施形態と同様の作用が得られる。
【0108】
(b)1つの回転軸54に対する支持機構53の個数は前記実施形態に限定されず、2個以上でも良い。
【0109】
また、前記実施形態では、左右1対の機構50で構成されているが、片側のみに機構50を設けても良い。この場合、機構50が設けられない側には、シールジョー51のシール圧力を受ける部材がフィルムと同一方向で同一速度で移動していればよい。具体的には、プルダウンベルト機構14のようなベルトを回転させ、かつシール圧力を受け止める機構であればよい。
【0110】
【発明の効果】
本発明では、連動機構により、シール部の動きに連動させてしごき部材を駆動する用にしたので、簡単な構成でしごき処理を行わせることができるとともに、しごき部材等の速度制御が不要となる。また、しごき部材を、シール部とともに円運動させながら横方向に移動可能させるようにしたので、しごき処理の区間において、容易に複数段階のしごき処理を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の製袋包装機の斜視図。
【図2】 製袋包装ユニットの側面図。
【図3】 横シール機の拡大部分図。
【図4】 横シール機の平面部分図。
【図5】 横シール機のシール構成部品のみを示す図。
【図6】 横シール機のしごき部材、シャッタ部材及びリンク機構を示す図。
【図7】 往復動機構の外観斜視図。
【図8】 横方向シール動作を説明するための模式図。
【図9】 横方向シール動作を説明するための模式図。
【図10】 横方向シール動作を説明するための模式図。
【図11】 しごき動作を説明するための模式図。
【図12】 しごき動作を説明するための部分図。
【図13】 噛み込み時の動作を説明するための図。
【符号の説明】
1 製袋包装機
13 成形機構
14 プルダウンベルト機構(包材搬送機構)
15 縦シール機構
17 横シール機構
46 しごき部材
47 シャッタ部材
48 リンク機構
51 シールジョー
91a しごき部
Claims (7)
- 下方に搬送される筒状の包材に被包装物を充填し、包材の搬送方向に対して直交する横方向を接合する製袋包装機の横シール機構であって、
前記筒状の包材に当接して横方向の熱シールを行うためのシール部と、
前記シール部を、前記包材に対して当接及び離反するように横方向に移動させるとともに、カム機構により環状に移動させて包材の搬送方向に移動させるためのシール部駆動機構と、
前記シール部に設けられ、先端に前記包材に当接可能なしごき部を有し、前記シール部のシール処理に先立って前記包材の接合部及びその近傍をしごくしごき部材と、
前記シール部駆動機構によるシール部の横方向の移動に連動させて、前記しごき部材を前記シール部の搬送速度よりも速い速度で前記搬送方向に移動させてしごき処理を行わせる連動機構と、
前記しごき部材の上方に設けられるとともに、前記包材に対して当接及び離反するように前記横方向に移動可能であり、しごき処理中において前記しごき部材側に被包装物が落下するのを規制するシャッタ部材と、
を備え、
前記しごき部材は基端部が前記シール部に回動自在に装着され、
前記連動機構は、一端側が前記シャッタ部材に回動自在に装着されるとともに他端側が前記しごき部材の基端部と先端部の中間部に回動自在に装着されたリンク部材を有し、前記シール部及びシャッタ部材の横方向の動きを前記しごき部材の下方への移動に変換するものである、
製袋包装機の横シール機構。 - 前記シール部、前記しごき部材、前記シャッタ部材、及び前記リンク部材は各々1対から成る、
請求項1に記載の製袋包装機の横シール機構。 - 前記連動機構は、前記シャッタ部材の相手部材への当接による力を、前記リンク部材を介して前記しごき部材を下方へ移動させる力に変換するものである、
請求項1又は2に記載の製袋包装機の横シール機構。 - 前記シール部駆動機構は、前記シール部を回転中心を中心として環状の軌跡に沿って移動させるための環状駆動機構と、前記シール部を前記環状駆動機構とともに前記横方向に移動させるための往復動機構とを有し、
前記しごき部材は、前記シール部に固定されて前記シール部とともに環状移動及び往復移動するとともに、しごき処理工程の前半において前記シール部よりも先に前記包材に当接する、
請求項1又は2に記載の製袋包装機の横シール機構。 - 前記しごき部材のしごき部は、しごき処理を行っている間において前記シャッタ部材によって前記横方向の移動位置が維持される、
請求項1又は2に記載の製袋包装機の横シール機構。 - 前記往復動機構は、前記しごき部材の横方向の移動距離を変更可能である、
請求項4に記載の製袋包装機の横シール機構。 - 筒状に形成された包材の縦及び横を接合して製袋しつつ被包装物の充填を行う製袋包装機であって、
供給されるシート状の包材を筒状に形成しつつ、被包装物を受け入れる成形手段と、
前記筒状の包材を下方に搬送する包材搬送機構と、
搬送される前記筒状の包材の重なり部分を縦に接合する縦シール機構と、
搬送される前記筒状の包材を所定の間隔で横に接合する、請求項1から6のいずれかに記載の横シール機構と、
を備えた製袋包装機。
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