WO2022014006A1

WO2022014006A1 - 製袋包装機

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Publication number: WO2022014006A1
Application number: PCT/JP2020/027656
Authority: WO
Inventors: 良太長島; 誠市川; 哲橋本; 崇史下田
Original assignee: 株式会社イシダ
Priority date: 2020-07-16
Filing date: 2020-07-16
Publication date: 2022-01-20
Also published as: AU2020458557B2; AU2020458557A1

Abstract

製袋包装機は、横シール機構を備える。横シール機構は、搬送部により搬送されるフィルムの両側に配置され、一対の回転軸を中心として回転し、フィルムを横方向にシールする。横シール機構は、第１シール部材（Ｓ１）と、第２シール部材（Ｓ２）と、が回転部材（Ｒ）に対して取り替え可能に構成される。第１シール部材（Ｓ１）は、筒状のフィルムにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開けるためのパンチ機構（５７）を有する。第２シール部材（Ｓ２）は、パンチ機構（５７）を有さない。回転部材（Ｒ）が筒状のフィルムに近い回転軌道（Ｔ）上の所定位置にあるときに、回転部材（Ｒ）に第１シール部材（Ｓ１）を取り付けたときの第１シール部材（Ｓ１）の下端（Ｓ１ａ）の高さ位置と、回転部材（Ｒ）に第２シール部材（Ｓ２）を取り付けたときの第２シール部材（Ｓ２）の下端（Ｓ２ａ）の高さ位置と、は同一である。

Description

製袋包装機

　本発明は、製袋包装機に関する。

　従来、シート状のフィルムを筒状に成形しつつ食品等の物品をその筒状フィルムの中に充填して密閉包装する製袋包装機として、例えば、縦型のピロー製袋包装機が用いられている。このピロー製袋包装機は、シート状のフィルムを筒状に成形して、筒状のフィルムの重なり合った縦方向の縁を縦シール機構によりシールする。次に、ピロー製袋包装機は、横シール機構によりフィルムを横方向にシールした後、フィルムの内部に物品を充填する。横シール機構は、一対のシールジョー（シール部材）でフィルムを挟み込んで、フィルムを横方向にシールする。次に、ピロー製袋包装機は、フィルムの内部に充填された物品の上方において、横シール機構によりフィルムを横方向にシールする。次に、ピロー製袋包装機は、横シール機構により横シールされた部分を横方向にカッターで切断して、物品が充填された袋をフィルムから切り離す。ピロー製袋包装機は、上記の動作を繰り返し行う。

　このようなピロー製袋包装機では、横シール機構によってフィルムをシールする際に、フィルムと共に物品が一対のシールジョーに挟まれて噛み込まれることがある。そこで、物品の噛み込みによるシール不良の発生を抑制するために、従来、特許文献１（特開２００３－２０５９１６号公報）に開示されているように、シールジョーの下方に配置されたストリッパ・バー（しごき部材）が用いられている。

　上記特許文献１の回転式包装機では、シールジョーは回転駆動される。このシールジョーの形状を変更すると、シールジョーとストリッパ・バーとの間に無駄な空間が形成されることに起因して、袋の厚みが小さくなるという問題があることに本発明者は着眼した。

　本発明の課題は、袋の厚みが小さくなることを抑制できる製袋包装機を提供することにある。

　第１観点に係る製袋包装機は、筒状に成形されたフィルム内に物品を投下し、シールして製袋する製袋包装機であって、搬送部と、横シール機構と、を備える。搬送部は、フィルムを下方に搬送する。横シール機構は、搬送部により搬送されるフィルムの左右に配置され、一対の回転軸を中心として回転し、フィルムを横方向にシールする。横シール機構は、第１シール部材と、第２シール部材と、が回転部材に対して取り替え可能に構成される。第１シール部材は、筒状のフィルムにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開けるためのパンチ機構を有する。第２シール部材は、パンチ機構を有さない。回転部材が筒状のフィルムに近い回転軌道上の所定位置にあるときに、回転部材に第１シール部材を取り付けたときの第１シール部材の下端の高さ位置と、回転部材に第２シール部材を取り付けたときの第２シール部材の下端の高さ位置と、は同一である。

　第１観点の製袋包装機では、パンチ機構を有する第１シール部材とパンチ機構を有さない第２シール部材を回転部材に取り替えることができる。そして、回転部材がフィルムに近い所定位置にあるとき、回転部材に第１シール部材を取り付けたときの第１シール部材の下端の高さ位置と、回転部材に第２シール部材を取り付けたときの第２シール部材の下端の高さ位置とが同一である。このため、第１シール部材と第２シール部材とを取り替えたときに、第１及び第２シール部材の下方に配置される部材（以下、「下方の部材」とも言う）を変更しなくても、第１シール部材とその下方の部材との間隔と、第２シール部材とその下方の部材との間隔と、が変わることを抑制できる。このため、第１及び第２シール部材とその下方の部材との間に無駄な空間が形成されることを抑制できる。したがって、袋の厚みが小さくなることを抑制できる。

　第２観点に係る製袋包装機は、第１観点に係る製袋包装機であって、第１シール部材及び第２シール部材は、フィルムにおいて横シールされる部分を切断するための切断機構をさらに有する。第１シール部材において、切断機構は、パンチ機構よりも上方に位置する。

　第２観点に係る製袋包装機では、第１シール部材を回転部材に取り付けて運転すると、袋にパンチ穴を形成した後に、当該袋を切断することができる。

　第３観点に係る製袋包装機は、第２観点に係る製袋包装機であって、切断機構の延びる方向は、回転部材の延びる方向と交差する。

　第３観点の製袋包装機では、第１シール部材の下端の高さ位置と、第２シール部材の下端の高さ位置とが同一の横シール機構を容易に実現できる。

　第４観点に係る製袋包装機は、第１観点から第３観点に係る製袋包装機であって、回転部材に連動する、しごき部材及び気体抜き部材の少なくとも一方をさらに備える。

　第４観点の製袋包装機では、第１シール部材と第２シール部材とを取り替えても、第１シール部材と第２シール部材の下端位置を同一にすることができる。このため、第１シール部材及び第２シール部材の下方に配置されるしごき部材及び気体抜き部材の少なくとも一方の位置の変更を要しない。これにより、第１シール部材と第２シール部材とを取り替えても、作業性の低下を抑制できる。

　第５観点に係る製袋包装機は、第１観点から第４観点に係る製袋包装機であって、第１シール部材の上端の高さ位置は、第２シール部材の上端の高さ位置よりも高い。

　第５観点の製袋包装機では、下端の高さ位置は第１シール部材及び第２シール部材で同一にするとともに、上端の高さ位置は、第２シール部材よりも第１シール部材を高くしている。このため、下方の部材を変更しなくても、第１シール部材と、第１シール部材の下方に配置される部材との間の無駄な空間を低減できる。したがって、袋の厚みが小さくなることをより抑制できる。

　本発明によれば、袋の厚みが小さくなることを抑制できる。

実施形態の製袋包装機を含む包装機の斜視図である。実施形態の製袋包装機の概略構成を示す斜視図である。実施形態の横シール機構を、図２の右側から見た概略的な側面図である。実施形態の横シール機構を、図２の右側から見た概略的な側面図である。実施形態の第１シール部材を、図２の右側から見た場合の断面図である。実施形態の第２シール部材を、図２の右側から見た場合の断面図である。実施形態の回転部材に第１シール部材を取り付けたときに、第１シール部材、袋等を図２の右側から見た概略的な側面図である。実施形態の回転部材に第２シール部材を取り付けたときに、第２シール部材、袋等を図２の右側から見た概略的な側面図である。実施形態の第１シール部材を備える第１または第２回転体を、図２の右側から見た概略的な側面図である。実施形態の一対の第１シールジョーによって筒状フィルムが挟み込まれている時の第１シールジョーを、図２の右側から見た場合の断面図である。実施形態の回転部材に第１シール部材を取り付けた状態と、回転部材に第２シール部材を取り付けた状態とを比較するための模式図である。比較例の第１シール部材を回転部材に取り付けた状態を示す側面図である。比較例の第２シール部材を回転部材に取り付けた状態を示す側面図である。比較例の第１シール部材を回転部材に取り付けた状態と、比較例の第２シール部材を回転部材に取り付けた状態とを比較するための模式図である。

　本発明の一実施形態に係る製袋包装機１００について、以下に説明する。なお、以下の説明では、方向等を表すために、「前（正面）」、「後（背面）」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。特記無き場合、ここでの「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」は、図面に付された矢印の向きに従う。

　（１）全体概要
　図１は、本実施形態の製袋包装機１００を含む包装機１の斜視図である。図２は、製袋包装機１００の概略構成を示す斜視図である。図１及び図２において、包装機１は、計量機２及び製袋包装機１００を備えている。

　図１及び図２に示すように、計量機２は、袋Ｂに収容する物品Ａを計量する。物品Ａは特に限定されないが、ここでは、ポテトチップスなどの物品である。製袋包装機１００は、計量機２の下方に設置される。図１及び図２に示すように、製袋包装機１００は、計量機２から物品Ａを受け取り、その物品Ａを筒状に成形されたフィルムＦ（以下、筒状フィルムＦｍとも呼ぶ）で包装することによって、袋Ｂを製造する。

　製袋包装機１００は、フィルム供給ユニット１０と、フォーマ２０と、搬送部３０と、縦シール機構４０と、横シール機構５０と、図７に示すしごき部材６０と、図７に示す気体抜き部材７０と、を備える。フィルム供給ユニット１０は、フォーマ２０に袋Ｂとなるシート状のフィルムＦを供給する。フォーマ２０は、送られてくるシート状のフィルムＦを筒状に成形する。搬送部３０は、筒状となったフィルムＦ（筒状フィルムＦｍ）を下方に搬送する。縦シール機構４０は、筒状フィルムＦｍの重ね合わせ部分（合せ目）を縦方向にシールする。横シール機構５０は、筒状フィルムＦｍを横方向にシールすることで袋Ｂの上下端を封止する。しごき部材６０は、横シール機構５０によって横シールされる直前の袋Ｂに当たって、袋Ｂを下方に向かってしごく。気体抜き部材７０は、横シール機構５０によって上端部が横シールされる直前の袋Ｂに当たって、袋Ｂから気体を上方に排出させる。

　（２）詳細構成
　（２－１）フィルム供給ユニット
　図１に示すように、フィルム供給ユニット１０は、フォーマ２０に対してシート状のフィルムＦを供給するユニットである。フィルム供給ユニット１０にはフィルムＦが巻かれたロールがセットされ、このロールからフィルムＦが繰り出される。フィルムＦの材料は、特に限定されず、例えば、樹脂素材、紙素材などを含む。

　（２－２）フォーマ
　図１及び図２に示すように、フォーマ２０は、シート状のフィルムＦを筒状に成形する成形機構である。図２に示すように、フォーマ２０は、セーラ２１と、チューブ２２と、を有している。チューブ２２は、上下方向に延びる。チューブ２２は、部分的に筒状の部材であり、上下端が開口している。このチューブ２２の上端の開口部には、計量機２で計量された物品Ａが投入される。

　セーラ２１は、チューブ２２を取り囲むように配置されている。フィルム供給ユニット１０から供給されるシート状のフィルムＦは、セーラ２１とチューブ２２との間を通るときに筒状に成形される。セーラ２１及びチューブ２２は、製造する袋Ｂの大きさに応じて取り替えることができる。

　（２－３）搬送部
　搬送部３０は、フォーマ２０の下方に配置される。搬送部３０は、チューブ２２の左側及び右側にそれぞれ配置される。搬送部３０は、チューブ２２に巻き付いた筒状フィルムＦｍを下方に搬送する。搬送部３０は、フィルム供給ユニット１０から引き出されるフィルムＦをセーラ２１へと搬送する。また、搬送部３０は、セーラ２１で成形された筒状フィルムＦｍを横シール機構５０へ搬送する。

　図２に示すように、搬送部３０は、プルダウンベルト３１と、駆動ローラ３２と、従動ローラ３３と、駆動装置（図示せず）を有している。

　プルダウンベルト３１は、上下方向に延びる。第１プルダウンベルト３１ａ及び第２プルダウンベルト３１ｂは、チューブ２２に対して、左右対称に配置される。プルダウンベルト３１は、吸着機能を有する。プルダウンベルト３１は、駆動ローラ３２及び従動ローラ３３に巻き掛けられている。プルダウンベルト３１が筒状フィルムＦｍを吸着した状態で、駆動ローラ３２が駆動装置により駆動されると、筒状フィルムＦｍは下方に搬送される。

　（２－４）縦シール機構
　図２に示す縦シール機構４０は、チューブ２２に巻き付いた筒状フィルムＦｍの重なり部分（合せ目）を、一定の圧力でチューブ２２に押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。縦シール機構４０は、チューブ２２の前（正面）側に位置しており、ヒータ及びヒータにより加熱され筒状フィルムＦｍの合せ目に接触するヒータベルトを有している。また、縦シール機構４０は、ヒータベルトをチューブ２２に近づけたり遠ざけたりするための駆動装置（図示せず）も有している。

　なお、縦シール機構４０における縦シールの形式としては、封筒貼り及び合掌貼り（フィンシール）のいずれの形式でも可能である。

　（２－５）横シール機構
　横シール機構５０は、筒状フィルムＦｍを横方向にシールすることで袋Ｂの上下端を封止する機構である。横シール機構５０は、フォーマ２０、搬送部３０及び縦シール機構１４０の下方に配置される。

　図３及び図４は、横シール機構５０を、図２の右側から見た概略的な側面図である。図３は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂが筒状フィルムＦｍを挟んでいない状態を示し、図４は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂが筒状フィルムＦｍを挟んだ状態を示す。なお、図３及び図４は、後述する回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けたときの状態を示す。

　図３及び図４に示すように、横シール機構５０は、搬送部３０により搬送されるフィルムＦの両側に配置され、一対の回転軸５３ａ、５３ｂを中心として回転する。具体的には、横シール機構５０は、主として、第１回転体５０ａ及び第２回転体５０ｂを備える。第1回転体５０ａ及び第２回転体５０ｂは、フィルムＦの左右両側に配置される。詳細には、第１回転体５０ａは、筒状フィルムＦｍの左側に位置し、第２回転体５０ｂは、筒状フィルムＦｍの右側に位置している。第２回転体５０ｂは、筒状フィルムＦｍの後側に配置される。図３の紙面内では、第１回転体５０ａは、筒状フィルムＦｍの前側に配置され、第２回転体５０ｂは、筒状フィルムＦｍの後側に配置される。

　第１回転体５０ａは、主として、第１回転軸５３ａと、一対の第１レバー５４ａと、一対の第２レバー５５ａと、第１シールジョー５１ａと、第２シールジョー５２ａとを含む。第２回転体５０ｂは、主として、第２回転軸５３ｂと、一対の第１レバー５４ｂと、一対の第２レバー５５ｂと、第１シールジョー５１ｂと、第２シールジョー５２ｂとを備える。一対の回転軸としての第１回転軸５３ａ及び第２回転軸５３ｂを中心として、第１回転体５０ａ及び第２回転体５０ｂは回転する。

　横シール機構５０は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ、または、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂによって、下方に搬送される筒状フィルムＦｍを、筒状フィルムＦｍの搬送方向と交差する横方向（図２では、左右方向）に沿って挟み込み、横方向にヒートシールする。横シール機構５０を左右方向に沿って見た場合において、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂは、互いに反対方向に同期回転し、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂは、互いに反対方向に同期回転する。

　図５は、第１シール部材Ｓ１を、図２の右側から見た場合の断面図である。図６は、第２シール部材Ｓ２を、図２の右側から見た場合の断面図である。図５及び図６は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ、５１ｃ、５１ｄの左右方向の中央部において、前後方向及び上下方向を含む面で、一対の第１シールジョーを切断した図である。図７は、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けたときに、第１シール部材Ｓ１、袋Ｂ等を図２の右側から見た概略的な側面図である。図８は、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときに、第２シール部材Ｓ２、袋Ｂ等を図２の右側から見た概略的な側面図である。図７及び図８は、図５の第１シール部材Ｓ１及び図６の第２シール部材Ｓ２と、下方の部材との関係を模式的に示している。

　横シール機構５０は、図５及び図７に示す回転部材Ｒと、図５及び図７に示す第１シール部材Ｓ１と、図６及び図８に示す第２シール部材Ｓ２と、を含む。第１シール部材Ｓ１は、筒状フィルムＦｍにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開けるためのパンチ機構５７を有する。第２シール部材Ｓ２は、パンチ機構５７を有さない。第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２は、回転部材Ｒに対して取り替え可能に構成されている。例えば、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２は、回転部材Ｒに対して、ボルト等の締結部材により、取り付けられるとともに、取り外される。

　（２－５－１）回転部材
　図３及び図４に示すように、回転部材Ｒは、第１回転軸５３ａと、一対の第１レバー５４ａと、一対の第２レバー５５ａと、第２回転軸５３ｂと、一対の第１レバー５４ｂと、一対の第２レバー５５ｂと、を有する。

　第１回転軸５３ａは、左右方向に延びる、第１回転体５０ａの回転軸である。第１回転体５０ａは、左右方向に沿って見た場合において、第１回転軸５３ａを回転軸として、第１回転軸５３ａの回転中心Ｃ１を中心として回転する。第２回転軸５３ｂは、左右方向に延びる、第２回転体５０ｂの回転軸である。第２回転体５０ｂは、左右方向に沿って見た場合において、第２回転軸５３ｂを回転軸として、第２回転軸５３ｂの回転中心Ｃ２を中心として回転する。図３及び図４には、第１回転体５０ａ及び第２回転体５０ｂの回転方向及び回転軌道が、鎖線の矢印で示されている。ここでは、回転軌道は、円軌道である。

　一対の第１レバー５４ａは、第１回転軸５３ａの長手方向（左右方向）の両端部に、それぞれ接続されている。一対の第１レバー５４ａは、第１回転軸５３ａから、第１回転軸５３ａの半径方向に沿って、互いに平行に延びている。

　一対の第２レバー５５ａは、第１回転軸５３ａの長手方向の両端部に、それぞれ接続されている。一対の第２レバー５５ａは、第１回転軸５３ａから、第１回転軸５３ａの半径方向に沿って、互いに平行に延びている。

　図３に示すように、第１回転軸５３ａの右側の端部に接続された第１レバー５４ａ及び第２レバー５５ａは、左右方向に沿って見た場合において、第１回転体５０ａの回転中心Ｃ１に対して点対称に延びている。また、第１回転軸５３ａの左側の端部に接続された第１レバー５４ａ及び第２レバー５５ａは、左右方向に沿って見た場合において、第１回転体５０ａの回転中心Ｃ１に対して点対称に延びている。すなわち、第１レバー５４ａ及び第２レバー５５ａは、左右方向に沿って見た場合において、回転中心Ｃ１に対して互いに反対方向に延びている。

　第２回転軸５３ｂ、第１回転軸５３ａ、一対の第１レバー５４ａ及び一対の第２レバー５５ａの上記説明は、一対の第１レバー５４ｂ及び一対の第２レバー５５ｂにも適用されるので、その説明を繰り返さない。

　（２－５－２）第２シール部材
　図３、図４、図６及び図８に示すように、第２シール部材Ｓ２は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂと、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂと、を有する。

　第１回転体５０ａの第１シールジョー５１ａは、第２回転体５０ｂの第１シールジョー５１ｂと対となって機能する。第１シールジョー５１ａは、左右方向を長手方向とする第１シール面５１１ａを有する。筒状フィルムＦｍは、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂによって挟まれた状態でヒートシールされる。第１シール面５１１ａは、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂによって挟まれた筒状フィルムＦｍと接触する面である。

　第１シールジョー５１ａは、その長手方向（左右方向）の両端部が、第１回転軸５３ａから延びる一対の第１レバー５４ａの端部と、それぞれ接続されている。第１レバー５４ａは、第１回転軸５３ａに接続されている。そのため、第１シールジョー５１ａは、その長手方向の両端部において、一対の第１レバー５４ａを介して、第１回転軸５３ａによって支持されている。

　第１回転体５０ａの第２シールジョー５２ａは、第２回転体５０ｂの第２シールジョー５２ｂと対となって機能する。第２シールジョー５２ａは、左右方向を長手方向とする第２シール面５１２ａを有する。筒状フィルムＦｍは、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂによって挟まれた状態でヒートシールされる。第２シール面５１２ａは、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂによって挟まれた筒状フィルムＦｍと接触する面である。

　第２シールジョー５２ａは、その長手方向（左右方向）の両端部が、第１回転軸５３ａから延びる一対の第２レバー５５ａの端部と、それぞれ接続されている。第２レバー５５ａは、第１回転軸５３ａに接続されている。そのため、第２シールジョー５２ａは、その長手方向の両端部において、一対の第２レバー５５ａを介して、第１回転軸５３ａによって支持されている。

　第１レバー５４ａ及び第２レバー５５ａは、左右方向に沿って見た場合において、回転中心Ｃ１に対して互いに反対方向に延びている。そのため、第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａは、左右方向に沿って見た場合において、回転中心Ｃ１回りにおいて、互いに１８０°離れた位置に配置されている。

　第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａの上記説明は、第１シールジョー５１ｂ及び第２シールジョー５２ｂにも適用されるので、その説明を繰り返さない。

　また、第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａには、ヒータ（図示せず）が内蔵されている。このヒータは、第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａを加熱する。筒状フィルムＦｍは、加熱された第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａと接触して溶けることにより、ヒートシールされる。

　また、図６に示されるように、第２シール部材Ｓ２は、切断機構５６ａを有している。切断機構５６ａは、筒状フィルムＦｍにおいて横シールされる部分を切断する。切断機構５６ａの高さ方向の中心は、第２シール部材Ｓ２（図６では第１シールジョー５１ａ、５１ｂ）の高さ方向の中心と、同じである。切断機構５６ａは、主として、カッター５６１と、カッター受け溝５６２と、を含む。

　カッター５６１は、第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａに内蔵されている。カッター５６１は、カッター収納溝５６１ａの中に収納される。カッター収納溝５６１ａは、第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａにおいて、その長手方向に沿って形成されている。カッター５６１の先端は、第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａと直交する方向に沿って、カッター収納溝５６１ａから出し入れ可能である。第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａは、カッター収納溝５６１ａからカッター５６１を出し入れするための、エアシリンダ等の駆動機構を有する。カッター５６１は、筒状フィルムＦｍの既に横シールされた部分を横方向に切断するために用いられる。

　また、カッター受け溝５６２は、第１シールジョー５１ｂ及び第２シールジョー５２ｂに形成されている。カッター受け溝５６２は、第１シール面５１１ｂ及び第２シール面５１２ｂにおいて、その長手方向に沿って形成されている。カッター受け溝５６２は、カッター収納溝５６１ａから出されているカッター５６１の先端が入る溝である。

　一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ、または、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂによって筒状フィルムＦｍが横シールされていない間、カッター５６１は、カッター収納溝５６１ａの中に完全に収納されている。この時、カッター５６１の先端は、第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａから突出していない。

　一方、筒状フィルムＦｍの既に横シールされた部分がカッター５６１で切断されている間、カッター５６１の先端は、第１シール面５１１ａ及び第２シール面５１２ａから突出している。この時、カッター５６１の先端は、カッター受け溝５６２内に入っている。

　本実施形態では、切断機構５６ａの延びる方向と、回転部材Ｒの延びる方向とは、互いに平行である。具体的には、図６に示すように、回転部材Ｒが前後方向に延びる場合に、カッター５６１は前後方向に延びる。また、第２シール部材Ｓ２の高さ方向の中心と、回転部材Ｒの高さ方向の中心とは、同じである。なお、高さ方向とは、図６における上下方向である。

　（２－５－３）第１シール部材
　図９は、第１シール部材Ｓ１を備える第１回転体５０ａまたは第２回転体５０ｂを、図２の右側から見た概略的な側面図である。図５、図７及び図９に示すように、第１シール部材Ｓ１は、一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄと、一対の第２シールジョー５２ｄ、５２ｄと、を有する。第１シールジョー５１ｃ及び第２シールジョー５２ｃは、第１回転体５０ａに含まれ、第１シールジョー５１ｄ及び第２シールジョー５２ｄは、第２回転体５０ｂに含まれる。

　第１シール部材Ｓ１は、第２シール部材Ｓ２と取り替えて、回転部材Ｒに取り付けられる。第１シール部材Ｓ１が回転部材Ｒに取り付けられる場合には、図３及び図４において、第２シール部材Ｓ２の一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ及び一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂが回転部材Ｒから取り外され、一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄ及び一対の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄが回転部材Ｒに取り付けられる。なお、第２シール部材Ｓ２と同様に、第１シール部材Ｓ１の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄ及び第２シール部材Ｓ２の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄにおいて、筒状フィルムＦｍと対向する側は、回転軌道上の円弧に沿っている。

　一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄ及び一対の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄは、基本的には第２シール部材Ｓ２の一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ及び一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂと同様であるが、パンチ機構５７を有する点において主に異なる。

　詳細には、図５、図７及び図９に示すように、一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄ及び一対の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄは、切断機構５６ｃ及びパンチ機構５７を有する。このため、第１シール部材Ｓ１の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄ及び第２シール部材Ｓ２の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄは、第２シール部材Ｓ２の第１シールジョー５１ａ、５１ｂ及び第２シールジョー５２ｃ、５２ｄよりも大きい幅（図７及び図８における上下方向の長さ）を有する。

　図５に示すように、パンチ機構５７は、筒状フィルムＦｍが横シールされるタイミングに合わせて、筒状フィルムＦｍの既に横シールされた部分にパンチ穴を開ける。パンチ穴は、例えば、物品Ａが充填された袋Ｂを吊るすフックを通すために使用される。

　パンチ機構５７は、主として、筒状パンチ５７ａと、パンチ受けピン５７ｂと、を含む。筒状パンチ５７ａは、第２回転体５０ｂの第１シールジョー５１ｄ及び第２シールジョー５２ｄに内蔵されている。パンチ受けピン５７ｂは、第１回転体５０ａの第１シールジョー５１ｃ及び第２シールジョー５２ｄに内蔵されている。図５には、第１シールジョー５１ｄに内蔵されている筒状パンチ５７ａと、第１シールジョー５１ｃに内蔵されているパンチ受けピン５７ｂとが示されている。

　筒状パンチ５７ａは、横シールされる部分を切断してパンチ穴を開けるための切断部５７ａ１を有する。切断部５７ａ１は、筒状パンチ５７ａの端部である。切断部５７ａ１の先端には、刃が取り付けられている。

　筒状パンチ５７ａは、筒状の金属製の部材である。筒状パンチ５７ａには、パンチヒータ５７ｃが内蔵されている。パンチヒータ５７ｃは、切断部５７ａ１を加熱するための電熱式のヒータである。パンチヒータ５７ｃは、外部の電源（図示せず）と耐熱リード線等によって、電気的に接続されている。この耐熱リード線は、ガラスチューブ等によって覆われた状態で、第１シールジョー５１ｃ及び第２シールジョーの内部に埋め込まれている。

　パンチ受けピン５７ｂは、第１シールジョー５１ｃ及び第２シールジョー５２ｃの内部において、第１シールジョー５１ｃ及び第２シールジョー５２ｃに固定されている。パンチ受けピン５７ｂは、略円柱形の金属製または樹脂製の部材である。パンチ受けピン５７ｂは、テーパ状になっているピン先端部５７ｂ１を有している。ピン先端部５７ｂ１は、筒状パンチ５７ａの切断部５７ａ１の中に入り込む部分である。

　図１０は、一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄによって筒状フィルムＦｍが挟み込まれている時の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄを、図２の右側から見た場合の断面図である。図１０では、筒状フィルムＦｍは省略されている。図１０は、パンチ受けピン５７ｂのピン先端部５７ｂ１が、筒状パンチ５７ａの切断部５７ａ１内に入り込んでいる状態を表す。図１０に示すように、パンチ機構５７は、加熱された筒状パンチ５７ａと、パンチ受けピン５７ｂとによって筒状フィルムＦｍを挟み込むことで、筒状フィルムＦｍを溶かしながら切断して、パンチ穴を開ける。パンチ機構５７によって、筒状フィルムＦｍの横シールされる部分にパンチ穴が開けられる。

　本実施形態では、パンチ機構５７の高さ方向の中心は、回転部材Ｒの高さ方向の中心と同じである。なお、高さ方向は、図５、図９及び図１０における上下方向である。

　また、パンチ機構５７と回転部材Ｒとは、互いに平行に延びている。具体的には、図９及び図１０に示すように、回転部材Ｒが前後方向に延びる場合に、筒状パンチ５７ａ及びパンチ受けピン５７ｂは、前後方向に延びる。

　一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄまたは一対の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄで筒状フィルムＦｍを挟み込むときに、パンチ機構５７の上方に切断機構５６ｃが位置する。

　第１シール部材Ｓ１の切断機構５６ｃは、図６に示す第２シール部材Ｓ２の切断機構５６ａと基本的には同様であるが、第１シール部材Ｓ１の切断機構５６ｃの延びる方向は、回転部材Ｒの延びる方向と平行でない点において、主に異なる。すなわち、図５、図９及び図１０に示すように、切断機構５６ｃの延びる方向は、回転部材Ｒの延びる方向と交差する。具体的には、図９及び図１０に示すように、回転部材Ｒが前後方向に延びる場合に、カッター５６１は前後方向に対して傾斜する方向に延びる。このとき、第１シール部材Ｓ１のカッター収納溝５６１ａは、第１シール面５１１ａ、５１１ｂに向けて上方に傾斜する。

　（２－５－４）第１シール部材及び第２シール部材の位置関係
　図１１は、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けた状態と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けた状態とを比較するための模式図である。図１１の左側に、第１回転体５０ａに第１シール部材Ｓ１が配置された状態を示し、図１１の右側に、第２回転体５０ｂに第２シール部材Ｓ２が配置された状態を右側に示す。

　図１１に示すように、回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１（第１シールジョー５１ｃ、５１ｄまたは第２シールジョー５２ｃ、５２ｄ）を取り付けたときの第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２（第１シールジョー５１ａ、５１ｂまたは第２シールジョー５２ａ、５２ｂ）を取り付けたときの第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置と、は同一である。図１１では、第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置とは、側面視において、前後方向に延びる一直線上にある。

　「回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるとき」とは、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２が回転軌道Ｔ上の水平方向に位置するときである。本実施形態の「回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道上の所定位置にあるとき」とは、第１シール部材Ｓ１、第２シール部材Ｓ２、及び一対の回転部材Ｒが回転軌道上の水平方向（図１１の前後方向）に位置するときである。具体的には、「回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道上の所定位置にあるとき」とは、パンチ機構５７により横シールされる部分にパンチ穴を開けるとき、すなわち、一対の第１シール部材Ｓ１のパンチ機構５７（筒状パンチ５７ａ及びパンチ受けピン５７ｂ）が互いに平行に延びているときである。

　また、「第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置及び第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置」とは、上下方向の位置である。本実施形態の「第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置及び第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置」とは、第１シール部材Ｓ１の鉛直方向の下端Ｓ１ａの高さ位置及び第２シール部材Ｓ２の鉛直方向の下端Ｓ２ａの高さ位置である。

　「第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置とが同一」とは、完全に同一の場合と、公差の範囲内で異なる場合と、を含む。

　ここでは、回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、第１シール部材Ｓ１の上端Ｓ１ｂの高さ位置は、第２シール部材Ｓ２の上端Ｓ２ｂの高さ位置よりも高い。

　また、第２シール部材Ｓ２の高さ方向の中心と回転部材Ｒの中心Ｃ２とは、一致する。第１シール部材Ｓ１の高さ方向の中心と回転部材Ｒの中心Ｃ２とは一致しない。ここでは、第１シール部材Ｓ１の上端は、回転部材Ｒの上端よりも上方に位置するとともに、第１シール部材Ｓ１の下端は、回転部材Ｒの下端よりも上方に位置する。

　また、回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、第１シール部材Ｓ１の切断機構５６ｃは、第２シール部材Ｓ２の切断機構５６ａよりも上方に位置する。回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、第１シール部材Ｓ１において、切断機構５６ｃは、パンチ機構５７よりも上方に位置する。回転部材Ｒが筒状フィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、第１シール部材Ｓ１のパンチ機構５７の高さ位置の中心は、第２シール部材Ｓ２の切断機構５６ａの高さ位置の中心と、は同一である。

　（２－６）しごき部材
　図７及び図８に示すように、しごき部材６０は、横シール機構５０の下方に配置される。しごき部材６０は、弾性材料からなる板である。

　しごき部材６０は、回転部材Ｒに連動する。ここでは、しごき部材６０は、リンク部材（図示せず）により回転部材Ｒと接続される。しごき部材６０は、筒状フィルムＦｍの搬送速度よりも速い速度で、下方に移動する。詳細には、しごき部材６０は、横シール機構５０が筒状フィルムＦｍを横シールする前に、筒状フィルムＦｍと接触しながら、搬送部３０によって下方に搬送される筒状フィルムＦｍよりも速く下降することで、筒状フィルムＦｍをしごく。

　しごき部材６０は、筒状フィルムＦｍ（袋Ｂ）を下方に向かってしごくことにより、筒状フィルムＦｍの内側の物品Ａを強制的に下方へ落下させて、筒状フィルムＦｍの横シールされる部分において、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２のシールジョーが物品Ａ等の異物を噛み込むことを回避する。したがって、しごき部材６０は、シールジョーによるシール不良の発生を抑制することができる。

　（２－７）気体抜き部材
　気体抜き部材７０は、横シール機構５０の下方に配置される。ここでは、気体抜き部材７０は、しごき部材６０の下方に配置される。気体抜き部材７０は、横シールされる袋Ｂから気体を排出させる。

　気体抜き部材７０は、回転部材Ｒに連動する。気体抜き部材７０は、しごき部材６０と連結されている。気体抜き部材７０は、筒状フィルムＦｍの搬送速度よりも速い速度で、下方に向かって移動する。詳細には、気体抜き部材７０は、横シール機構５０が筒状フィルムＦｍを横シールする前に、筒状フィルムＦｍと接触しながら、搬送部３０によって下方に搬送される筒状フィルムＦｍよりも速く下降することで、筒状フィルムＦｍ内の気体を排出する。

　図７及び図８に示す気体抜き部材７０は、第１シール部材Ｓ１のシールジョー５１ｃ、５１ｄ、または、第２シール部材Ｓ２のシールジョー５１ａ、５１ｂが筒状フィルムＦｍを横シールする直前において互いに接近し、筒状フィルムＦｍに当たる。これにより、筒状フィルムＦｍの内部の空気を上方に押し出して排出し、筒状フィルムＦｍの厚みを調整する。

　（３）製袋包装機の動作
　（３－１）回転部材に第２シール部材を取り付けたとき
　回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２が取り付けられた横シール機構５０を備える製袋包装機１００の動作について説明する。なお、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１が取り付けられているときには、回転部材Ｒから第１シール部材Ｓ１を取り外して、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付ける。

　図１及び図２に示すように、フィルム供給ユニット１０から供給されたシート状のフィルムＦは、搬送部３０により、フォーマ２０へと搬送される。フォーマ２０では、セーラ２１とチューブ２２との隙間にシート状のフィルムＦが通される。セーラ２１でシート状のフィルムＦを筒状に折返し、筒状に成形したフィルムＦをチューブ２２により案内する。

　一方、計量機２で計量された物品Ａは、チューブ２２の上開口端に順次投下される。このとき、チューブ２２の外周は、物品Ａを包装するための筒状フィルムＦｍで覆われている。

　物品Ａは、チューブ２２を通過し、チューブ２２の下開口端から排出される。下開口端の下方では、先行して一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂが筒状フィルムＦｍを挟んで横シールしており、袋Ｂの上部及び後続の袋Ｂの底部が形成されている。

　物品Ａは、底部がシールされて待機している筒状フィルムＦｍに充填される。筒状フィルムＦｍの搬送速度よりも速い速度で移動するしごき部材６０により、筒状フィルムＦｍに充填された物品Ａを下方に向かってしごく。そして、筒状フィルムＦｍの搬送速度よりも速い速度で移動する気体抜き部材７０により、筒状フィルムＦｍ内部の空気を上方に押し出す。その後、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂがその上方を挟んで横シールし、袋Ｂの上部及び後続の袋Ｂの底部を形成する。切断機構５６ａは、横シールの直後にその中央を切断して、物品Ａが収容された袋Ｂが完成する。

　ここで、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときの横シール機構５０の詳細な動作について説明する。

　第１回転体５０ａは、第１回転軸５３ａが駆動モータ（図示せず）によって駆動することで、回転中心Ｃ１を中心として回転する。第２回転体５０ｂは、第２回転軸５３ｂが駆動モータ（図示せず）によって駆動することで、回転中心Ｃ２を中心として回転する。これにより、図３及び図４に示すように、第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａは、回転中心Ｃ１を中心として円軌道に沿って回転し、第１シールジョー５１ｂ及び第２シールジョー５２ｂは、回転中心Ｃ２を中心として円軌道に沿って回転する。

　第１回転体５０ａは、右側から左右方向に沿って見た場合、回転中心Ｃ１を中心に時計周りに回転する。すなわち、第１シールジョー５１ａ及び第２シールジョー５２ａは、右側から左右方向に沿って見た場合、回転中心Ｃ１を中心に時計周りに回転する。

　第２回転体５０ｂは、右側から左右方向に沿って見た場合、回転中心Ｃ２を中心に反時計周りに回転する。すなわち、第１シールジョー５１ｂ及び第２シールジョー５２ｂは、右側から左右方向に沿って見た場合、回転中心Ｃ２を中心に反時計周りに回転する。

　このように、第１回転体５０ａ及び第２回転体５０ｂは、互いに反対方向に回転する。これにより、第１回転体５０ａの第１シールジョー５１ａ、及び、第２回転体５０ｂの第１シールジョー５１ｂは、第１シールジョー５１ａの第１シール面５１１ａと、第１シールジョー５１ｂの第１シール面５１１ｂとの間で、下方に搬送される筒状フィルムＦｍを挟み込んで加圧する。

　そして、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂによって筒状フィルムＦｍが挟み込まれている状態で、第１シールジョー５１ａ及び第１シールジョー５１ｂに内蔵されているヒータによって、第１シール面５１１ａ及び第１シール面５１１ｂが加熱される。これにより、筒状フィルムＦｍの横シール部分がヒートシールされる。

　なお、第１シール面５１１ａ及び第１シール面５１１ｂは、図２の左右方向から見た場合に、図５に示されるように、略円弧状を有している。そのため、第１シールジョー５１ａ、５１ｂの円軌道に沿った回転運動により、下方に搬送される筒状フィルムＦｍは、下流側（搬送方向の前方側）から、上流側（搬送方向の後方側）に向かって、順にヒートシールされる。

　一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂによって筒状フィルムＦｍが横シールされている間に、第１シールジョー５１ａに内蔵されているカッター５６１の先端が、第１シール面５１１ａから突出する。これにより、筒状フィルムＦｍの横シール部分は、カッター５６１によって横方向に切断される。このように、カッター５６１は、筒状フィルムＦｍが横シールされるタイミングに合わせて、筒状フィルムＦｍの横シール部分の上下方向の中央部に押し当てられて、横シール部分を横方向に切断する。その結果、横シール部分の下方の袋Ｂが、後続の筒状フィルムＦｍから切り離される。

　なお、一対の第２シールジョー５２ａ、５２ｂが筒状フィルムＦｍを横方向にヒートシールする動作は、一対の第１シールジョー５１ａ、５１ｂが筒状フィルムＦｍを横方向にヒートシールする動作と同じであるので、説明を繰り返さない。

　（３－２）回転部材に第１シール部材を取り付けたとき
　回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２が取り付けられているときには、回転部材Ｒから第２シール部材Ｓ２を取り外して、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付ける。回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１が取り付けられた横シール機構５０を備える製袋包装機１００の動作は、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２が取り付けられた横シール機構５０を備える製袋包装機１００の動作と基本的に同様であるが、筒状フィルムＦｍにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開ける動作がさらに加わる。回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときの横シール機構５０のパンチ穴を開ける動作について説明する。

　一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄによって筒状フィルムＦｍが横シールされている間に、第１シールジョー５１ｃに内蔵されている筒状パンチ５７ａ及び第１シールジョー５１ｄに内蔵されているパンチ受けピン５７ｂによって筒状フィルムＦｍが挟み込まれる。これにより、筒状フィルムＦｍの横シールされる部分が切断される。このように、パンチ機構５７は、筒状フィルムＦｍが横シールされるタイミングに合わせて、筒状フィルムＦｍの横シールされる部分にパンチ穴を開ける。

　横シール機構５０において、下方に搬送される筒状フィルムＦｍは、下流側から上流側に向かって、順にヒートシールされる。そのため、筒状フィルムＦｍの横シールが完了する直前では、上流側の部分はヒートシールされていないが、下流側の部分はヒートシールされている。そのため、製袋包装機１００は、筒状フィルムＦｍの横シールが完全には終了していない時点であっても、筒状フィルムＦｍの横シール部分にパンチ穴を開けることができ、横シールされる部分を切断して袋Ｂを筒状フィルムＦｍから切り離すことができる。

　なお、一対の第２シールジョー５２ｃ、５２ｄが筒状フィルムＦｍを横方向にヒートシールする動作は、一対の第１シールジョー５１ｃ、５１ｄが筒状フィルムＦｍを横方向にヒートシールする動作と同じであるので、説明を繰り返さない。

　（４）特徴
　（４－１）
　本実施形態の製袋包装機１００は、筒状に成形されたフィルムＦ内に物品Ａを投下し、シールして製袋する製袋包装機であって、搬送部３０と、横シール機構５０と、を備える。搬送部３０は、フィルムＦを下方に搬送する。横シール機構５０は、搬送部３０により搬送されるフィルムＦの両側に配置され、一対の回転軸５３ａ、５３ｂを中心として回転し、フィルムＦを横方向にシールする。横シール機構５０は、第１シール部材Ｓ１と、第２シール部材Ｓ２と、が回転部材Ｒに対して取り替え可能に構成される。第１シール部材Ｓ１は、筒状のフィルムＦｍにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開けるためのパンチ機構５７を有する。第２シール部材Ｓ２は、パンチ機構５７を有さない。回転部材Ｒが筒状のフィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けたときの第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときの第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置と、は同一である。

　図１２～図１４は、比較例の横シール機構を備える製袋包装機を示す側面図である。図１２は、図７に対応し、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１０１を取り付けた状態を示す。図１３は図８に対応し、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ１０２を取り付けた状態を示す。図１４は、図１１に対応し、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１０１を取り付けた状態と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ１０２を取り付けた状態とを比較するための図である。図１２～図１４に示すように、比較例の製袋包装機は、本実施形態と同様に、切断機構１５６及びパンチ機構１５７を有する第１シール部材Ｓ１０１と、切断機構１５６を有するがパンチ機構１５７を有さない第２シール部材Ｓ１０２と、が回転部材Ｒに対して取り替え可能に構成されている。しかし、比較例では、第２シール部材Ｓ１０２の下端を広げてパンチ機構１５７を形成した第１シール部材Ｓ１０１を用いている。このため、比較例では、図１４に示すように、第１シール部材Ｓ１０１の上端の高さ位置と第２シール部材Ｓ１０２の上端の高さ位置とは、同一である。

　比較例では、回転部材Ｒに対して、図１２及び図１４に示す第１シール部材Ｓ１０１を、図１３及び図１４に示す第２シール部材Ｓ１０２に付け替えると、図１３に示すように、第２シール部材Ｓ１０２と、その下方に配置されるしごき部材６０及び気体抜き部材７０との間に無駄な空間が形成される。この無駄な空間に起因して、通常よりも袋Ｂの厚みを損失してしまう（通常よりも袋Ｂの厚みが小さくなってしまう）。

　一方、本実施形態の製袋包装機１００では、回転部材ＲがフィルムＦに近い所定位置にあるとき、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けたときの第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときの第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置とが同一である。このように、本実施形態では、パンチ機構５７を設ける第１シール部材Ｓ１を、第２シール部材Ｓ２を基準として、上側を広げて上側にオフセットしている。このため、第１シール部材Ｓ１と第２シール部材Ｓ２とを取り替えたときに、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２の下方に配置されるしごき部材６０及び気体抜き部材７０を変更しなくても、第１シール部材Ｓ１としごき部材６０及び気体抜き部材７０との間隔と、第２シール部材Ｓ２としごき部材６０及び気体抜き部材７０との間隔と、が変わることを抑制できる。このため、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２と、しごき部材６０及び気体抜き部材７０との間に無駄な空間が形成されることを抑制できる。したがって、袋Ｂの厚みが小さくなることを抑制できる。

　また、比較例において無駄な空間をなくそうとすると、第１シール部材Ｓ１０１及び第２シール部材Ｓ２の下方に配置されるしごき部材６０及び気体抜き部材７０を変更する必要がある。しかし、しごき部材６０及び気体抜き部材７０を変更するためには、カムを含む種々の部品を変更する必要があり、作業性が悪い。本実施形態では、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２のみを変更すれば無駄な空間を減らすことができるので、作業性の低下を抑制できる。したがって、シール幅を容易に変更することができる。

　（４－２）
　本実施形態に係る製袋包装機１００は、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２は、フィルムＦにおいて横シールされる部分を切断するための切断機構５６ｃ、５６ａをさらに有する。第１シール部材Ｓ１において、切断機構５６ｃは、パンチ機構５７よりも上方に位置する。

　これにより、第１シール部材Ｓ１を回転部材Ｒに取り付けて運転すると、袋Ｂにパンチ穴を形成した後に、当該袋Ｂを切断することができる。

　（４－３）
　本実施形態に係る製袋包装機１００は、切断機構５６ｃの延びる方向は、回転部材Ｒの延びる方向と交差する。

　これにより、第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置とが同一の横シール機構５０を容易に実現できる。

　（４－４）
　本実施形態に係る製袋包装機１００は、回転部材Ｒに連動する、しごき部材６０及び気体抜き部材７０の少なくとも一方をさらに備える。

　ここでは、第１シール部材Ｓ１と第２シール部材Ｓ２とを取り替えても、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ１ａ、Ｓ２ａの位置を同一にすることができる。このため、第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２の下方に配置されるしごき部材６０及び気体抜き部材７０の少なくとも一方の位置の変更を要しない。これにより、第１シール部材Ｓ１と第２シール部材Ｓ２とを取り替えても、作業性の低下を抑制できる。

　（４－５）
　本実施形態の製袋包装機１００は、第１シール部材Ｓ１の上端Ｓ１ｂの高さ位置は、第２シール部材Ｓ２の上端Ｓ２ｂの高さ位置よりも高い。

　ここでは、下端Ｓ１ａ、Ｓ２ａの高さ位置は第１シール部材Ｓ１及び第２シール部材Ｓ２で同一にするとともに、上端Ｓ１ｂ、Ｓ２ｂの高さ位置は、第２シール部材Ｓ２よりも第１シール部材Ｓ１を高くしている。このため、しごき部材６０、気体抜き部材７０等の下方の部材を変更しなくても、第１シール部材Ｓ１と、第１シール部材Ｓ１の下方に配置される部材との間の無駄な空間を低減できる。したがって、袋Ｂの厚みが小さくなることをより抑制できる。

　（５）変形例
　以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、各変形例の内容の一部または全部は、互いに矛盾しない範囲で上記実施形態の内容や他の変形例の内容と組み合わされてもよい。

　（５－１）変形例Ａ
　上記実施形態では、第１回転軸５３ａと、一対の第１レバー５４ａと、一対の第２レバー５５ａと、第２回転軸５３ｂと、一対の第１レバー５４ｂと、一対の第２レバー５５ｂと、を有する回転部材Ｒを例に挙げて説明したが、回転部材Ｒを構成する部品は特に限定されない。

　（５－２）変形例Ｂ
　上記実施形態では、１つの回転部材Ｒの両端部に第１シール部材Ｓ１または第２シール部材Ｓ２が取り付けられる横シール機構５０を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の横シール機構では、１つの回転部材Ｒの一方の端部に第１シール部材Ｓ１または第２シール部材Ｓ２が取り付けられる。

　（５－３）変形例Ｃ
　上記実施形態では、第１シール部材Ｓ１と第２シール部材Ｓ２との２つのシール部材が回転部材Ｒに対して取り替え可能に構成されているが、３つ以上のシール部材が回転部材Ｒに対して取り替え可能に構成されてもよい。本変形例では、パンチ機構を有さないが、第２シール部材Ｓ２よりも幅の大きい第３シール部材がさらに取り替え可能に構成される。そして、回転部材Ｒが筒状のフィルムＦｍに近い回転軌道Ｔ上の所定位置にあるときに、回転部材Ｒに第１シール部材Ｓ１を取り付けたときの第１シール部材Ｓ１の下端Ｓ１ａの高さ位置と、回転部材Ｒに第２シール部材Ｓ２を取り付けたときの第２シール部材Ｓ２の下端Ｓ２ａの高さ位置と、回転部材Ｒに第３シール部材を取り付けたときの第３シール部材の下端の高さ位置と、は同一である。

１　　　　：包装機
２　　　　：計量機
１０　　　：フィルム供給ユニット
２０　　　：フォーマ
３０　　　：搬送部
４０　　　：縦シール機構
５０　　　：横シール機構
５１ａ，５１ｂ，５１ｃ，５１ｄ，５２ａ，５２ｂ，５２ｃ，５２ｄ　　：シールジョー
５３ａ，５３ｂ　　：回転軸
５６ａ，５６ｃ　　：切断機構
５７　　　：パンチ機構
６０　　　：しごき部材
７０　　　：気体抜き部材
１００　　：製袋包装機
Ａ　　　　：物品
Ｂ　　　　：袋
Ｆ，Ｆｍ　　　：フィルム
Ｒ　　　　：回転部材
Ｓ１　　　：第１シール部材
Ｓ２　　　：第２シール部材
Ｓ１ａ，Ｓ２ａ　　：下端
Ｔ　　　　：回転軌道

特開２００３－２０５９１６号公報

Claims

　筒状に成形されたフィルム内に物品を投下し、シールして製袋する製袋包装機であって、
　前記フィルムを下方に搬送する搬送部と、
　前記搬送部により搬送される前記フィルムの両側に配置され、一対の回転軸を中心として回転し、前記フィルムを横方向にシールする横シール機構と、
を備え、
　前記横シール機構は、
　筒状の前記フィルムにおいて横シールされる部分にパンチ穴を開けるためのパンチ機構を有する第１シール部材と、
　前記パンチ機構を有さない第２シール部材と、
が回転部材に対して取り替え可能に構成され、
　前記回転部材が筒状の前記フィルムに近い回転軌道上の所定位置にあるときに、前記回転部材に前記第１シール部材を取り付けたときの前記第１シール部材の下端の高さ位置と、前記回転部材に前記第２シール部材を取り付けたときの前記第２シール部材の下端の高さ位置と、は同一である、
製袋包装機。
　前記第１シール部材及び前記第２シール部材は、前記フィルムにおいて横シールされる部分を切断するための切断機構をさらに有し、
　前記第１シール部材において、前記切断機構は、前記パンチ機構よりも上方に位置する、
請求項１に記載の製袋包装機。
　前記切断機構の延びる方向は、前記回転部材の延びる方向と交差する、
請求項２に記載の製袋包装機。
　前記回転部材に連動する、しごき部材及び気体抜き部材の少なくとも一方をさらに備える、
請求項１～３のいずれか１項に記載の製袋包装機。
　前記第１シール部材の上端の高さ位置は、前記第２シール部材の上端の高さ位置よりも高い、
請求項１～４のいずれか１項に記載の製袋包装機。