JP4636589B2 - 現金自動取引装置、紙葉類給送装置および現金自動取引装置の制御方法 - Google Patents

現金自動取引装置、紙葉類給送装置および現金自動取引装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、現金自動支払機(CD)や現金預金支払機(ATM)、テラー向け紙幣入出金機等の現金自動取引装置等に関する。
現金自動取引装置は、取引案内の表示や利用者の入力を受け付ける操作部、利用者が挿入したカードを読み取るカード処理部、通帳への記帳や取引明細票を発行する通帳・レシート処理部、取引明細を記録するジャーナル処理部、現金を取り扱う紙幣入出金部や硬貨入出金部、ホスト装置と接続するデータ伝送制御部、装置全体を制御する制御部により主要部が構成されている。そして、このように構成された現金自動取引装置は、銀行の店舗内やコンビニエンスストア等の種々の場所に設置される。
近年、24時間営業が主流であるコンビニエンスストア等に設置された現金自動取引装置は、2003年には導入台数が1万台を超え、広く利用されるようになっている。それに伴って、現金自動取引装置も24時間の運用が増加している。しかし、通常はコンビニエンスストア等では係員や保守員が駐在していないことから、現金自動取引装置に軽微な障害が生じても、現金自動取引装置の稼働は停止され、利用者は保守員の到着を待たなければならない。そのため、現金自動取引装置における障害は、利用者の利便性を損なうだけでなく、保守員の出動回数を増やすことから運用コストを上昇させ、さらには現金自動取引装置の稼働率の低下を招くこととなる。
ところで、現金自動取引装置に障害を生じさせる原因となるものとして、その多くの割合を占めるのが紙幣入出金部における障害であり、その中でも紙幣が出金されない所謂「空出し」障害が多いことが障害実績の調査により判明している。特に、新品の紙幣(官封券)では、紙幣の印刷インクによる軽い貼り付きがあることや、紙幣は大判の原紙から重ねた状態で裁断されるため、切断刃によって紙幣端面にダレが生じて、紙幣同士の分離が妨げられること等から、1枚毎の分離が難しく、空出し障害を生じさせ易い。
このような空出し障害等のような出金時の障害は、上述したように現金自動取引装置の稼働を停止させることになるため、利用者の利便性や運用コスト、さらには現金自動取引装置の稼働率の観点から、低減されることが強く望まれている。
ここで、束状の用紙を1枚ずつ分離給送する技術として、用紙積載手段に積載支持された用紙束の送り出し方向先端部またはその近傍の側端部を、用紙面の略法線方向に沿って摺動する弾性体を備え、かつ用紙積載手段は用紙束を積載する積載台を有して、この積載台の一部である用紙の送り出し方向先端部にある部分を下降させることを特徴とする給紙装置に関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。かかる技術は、分離給紙前に用紙を撓ませてほぐすことによって用紙を捌き、用紙束を構成する各紙間のくっつきをなくすことで、その後の分離給紙をより確実に行なうとするものである。
特開2003−40476号公報(第4−5頁)
ところで、特許文献1に記載された技術のように、用紙束の送り出し方向先端部またはその近傍の側端部を弾性体によって摺動するとともに、積載台の用紙の送り出し方向先端部にある部分を下降させることにより、用紙を撓ませることでほぐす方法では、用紙を撓ませることはできるが、弾性体が下降した積載台の先端部分に支持された用紙束の端面を当接しながら移動するだけであることから、現金自動取引装置のように多数枚が積層されて相互に圧接された状態の用紙束を1枚毎にばらばらになる程にほぐすことは困難である。すなわち、用紙束を弾性体によって摺動する際に、弾性体に当接した部分よりも下側に積載されている用紙の全体が、一体的に積載台の先端部分に押されることによりたわむこととなるが、多数枚が積層されて相互に圧接された状態の用紙束の端面またはその近傍の側端部が弾性体によって摺動されるだけであるために、用紙を1枚毎にばらばらになる程にほぐすには不充分である。
そのため、現金自動取引装置の紙幣入出金部のように、紙幣の印刷インクによる軽い貼り付きがあり、紙幣端面に切断時のダレが生じている官封券が嵩高に積み上がって使用される場合には、特許文献1に記載された技術では、紙幣同士の間に空気が入いる程度に充分にほぐすことはできず、かかる現金自動取引装置の空出し障害において充分な効果を得ることはできない。
また、現金自動取引装置の紙幣入出金部では、上記したようにコシが強く1枚毎の分離が難しい官封券(新品の紙幣)だけでなく、折れくせやシワがついているためにコシがない流通券(使用された紙幣)が積載される場合も通常的に多くある。流通券においては空出し障害の発生頻度は低いことから、官封券に対するような空出し障害を低減させるための手段を常に実行する必要はない。したがって、流通券だけが積載される場合においても空出し障害を低減させるための手段を実行することは、現金自動取引装置のパフォーマンスの低下につながるという不都合もある。
なお、官封券における空出し障害を低減させるための手段として、用紙搬送力を高める方法も考えられるが、その場合には、コシがない流通券に折れが生じて出金できなかったり、重送が生じるという新たな問題が生じ、適切ではない。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、現金自動取引装置における紙幣の繰出し性能の向上を図ることにある。
また他の目的は、現金自動取引装置における紙幣の空出しの発生頻度を低減することにある。
さらに他の目的は、紙幣の空出しが発生しても、保守員を待つまでもなく、空出しの障害状態から自動的に回復することができる現金自動取引装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明の現金自動取引装置は、紙幣が積載される昇降可能な紙幣載置部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す紙幣繰出し部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に対し、所定の進入量を持って当接可能な捌き部材とを備えたことを特徴としている。
ここで、紙幣繰出し部材によって紙幣が送り出されたか否かを検知する紙幣送出検知部材をさらに備え、紙幣送出検知部材が紙幣が送出されていないことを検知した場合に、捌き部材が紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に当接し、紙幣載置部材が下降する構成とすることができる。また、捌き部材は、紙幣載置部材に積載された紙幣のうち捌き部材が当接する位置よりも上方に積載された紙幣を上方に撓ませるように、紙幣載置部材に積載された紙幣に進入することを特徴とすることができる。さらに、捌き部材は、紙幣載置部材に積載された紙幣との当接面が曲面で形成されたことや、紙幣載置部材に積載された紙幣の紙幣繰出し部材の送り出し方向前方の側面側に配置されたことを特徴とすることもできる。
また、紙幣押さえ部材は、紙幣載置部材に積載された紙幣の紙幣繰出し部材による送り出し方向前方側を残して紙幣を押さえるように構成することができる。
また、本発明の現金自動取引装置は、紙幣相互間の貼り付きを剥離して紙幣を送り出す現金自動取引装置であって、紙幣が積載される昇降可能な紙幣載置部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す紙幣繰出し部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に当接可能な捌き部材とを備え、捌き部材は、紙幣載置部材の下降に伴って紙幣の側面に当接し、紙幣の所定部分を上方に撓ませるとともに、紙幣の所定部分を1枚毎にばらけさせることを特徴としている。
ここで、捌き部材は、紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に当接する位置と、紙幣の側面から退避した位置とに設定されることを特徴とすることができる。また、捌き部材は、複数配置された構成とすることもできる。
さらに、本発明の現金自動取引装置は、紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す昇降自在な紙幣繰出し手段と、紙幣載置部材からの紙幣の送出しの有無を検知する紙幣送出検知手段と、紙幣送出検知手段によって紙幣の送出しが行なわれていないことが検知された場合に、紙幣載置部材に積載された紙幣を捌く捌き手段とを備えたことを特徴としている。
ここで、捌き手段は、紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に対し所定の進入量を持って当接する捌き部材と、紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、紙幣載置部材を下降させる昇降機構とを含むことを特徴とすることができる。その際、捌き部材を紙幣の側面に当接させ、紙幣の最上面に紙幣押さえ部材を押さえつけた後、昇降機構に紙幣載置部材を下降させることを特徴とすることができる。加えて、捌き手段は、昇降機構に紙幣載置部材を下降させる際に、紙幣繰出し手段を紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面に押圧させ、紙幣に対して送り動作をさらに行なわせるように構成することもできる。
また、本発明を紙葉類給送装置として捉え、本発明の紙葉類給送装置は、紙葉類が積載される昇降可能な紙葉類載置部材と、紙葉類載置部材に積載された紙葉類を送り出す紙葉類繰出し部材と、紙葉類載置部材に積載された紙葉類の最上面の一部を押さえる紙葉類押さえ部材と、紙葉類載置部材に積載された紙葉類の側面に当接し、紙葉類載置部材の下降に伴って、紙葉類の所定部分を上方に撓ませるとともに、紙葉類の所定部分を1枚毎にばらけさせる捌き部材とを備えたことを特徴としている。
ここで、紙葉類は、紙幣であることを特徴とすることができる。また、捌き部材は、紙葉類載置部材に積載された紙葉類の側面に所定の進入量を持って当接する位置と、紙葉類の側面から退避した位置とに設定されることを特徴とすることができる。さらに、捌き部材は、紙葉類押さえ部材によって押さえられていない領域の紙幣の側面側に配置された構成とすることもできる。
一方、紙葉類押さえ部材は、紙葉類繰出し部材の送り出し方向前方側の所定領域を残して紙葉類を押さえるとともに、捌き部材は、紙葉類繰出し部材の送り出し方向前方の側面側に配置されたことを特徴とすることができる。
また、捌き部材は、複数配置され、複数の捌き部材が紙葉類載置部材に積載された紙葉類の紙葉類繰出し部材の送り出し方向前方の側面側の両端部にそれぞれ配置された構成や、複数の捌き部材のそれぞれが交互に紙葉類載置部材に積載された紙葉類の側面に当接し、紙葉類の少なくともかかる当接する側面を捻りながら捌く構成とすることもできる。さらには、捌き部材は、紙葉類載置部材に積載された紙葉類の法線方向に対し傾けて配置することもできる。
また、紙葉類載置部材に積載された紙葉類を、紙葉類繰出し部材による送り出し方向へ向けて、紙葉類の上層部ほど移動量が大きくなるように押し出す紙葉類押し出し部材をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
さらに、本発明を現金自動取引装置の制御方法として捉え、本発明の現金自動取引装置の制御方法は、紙幣載置部材に積載された紙幣を紙幣繰出し部材によって送り出す紙幣繰出しステップと、紙幣載置部材からの紙幣の送出しの有無を検知する紙幣送出ステップと、紙幣の送出しが行なわれていないことが検知された場合に、紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に所定の進入量を持って捌き部材を当接させる捌き部材当接ステップと、紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を紙幣押さえ部材によって押さえる紙幣押さえステップと、捌き部材当接ステップと紙幣押さえステップの後に、紙幣載置部材を下降させる下降ステップとを含むことを特徴としている。
ここで、下降ステップは、捌き部材が紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面を含む上層部と当接するように紙幣載置部材を下降させることを特徴とすることができる。また、紙幣繰出し部材を下降ステップにおいて下降する紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面に押圧させ、紙幣に対して送り動作を行なう紙幣送りステップをさらに含むことを特徴とすることもできる。
本発明の効果として、紙幣の繰出し性能の向上を図り、現金自動取引装置における紙幣に関する空出しの発生頻度を低減することにより、現金自動取引装置が稼働を停止している時間を減らすことができるので、利用者の利便性の向上が図られ、運用コストも減らすことができ、さらには現金自動取引装置の稼働率を上昇させることが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の現金自動取引装置としての現金預金支払機(ATM)の構成を説明するブロック図である。図1において、本実施の形態のATMは、カードを読み取るカード処理部12、通帳に記入を行なう通帳処理部13、明細書の発行とジャーナルの記録を行うレシート・ジャーナル処理部18、入金された紙幣を収納し、収納された紙幣を出金する紙幣入出金部である紙幣入出金ユニット14、入金された硬貨を収納し、収納された硬貨を出金する硬貨入出金部である硬貨入出金ユニット15、利用者からの入力を受け付けるとともに、利用者に対して種々の表示を行なう操作部である操作パネル16、銀行等の係員用の内部モニタを有する係員操作部17、これらの各種ユニットを制御する主制御部11により主要部が構成されている。
さらには、本実施の形態のATMには、主制御部11と外部のホストコンピュータとの間のデータ送信を制御する伝送制御部20、振込取引に必要な金融機関の情報、例えば銀行名および支店名等が記録されたハードディスク等の記録媒体(HDD)24、HDD24の入出力装置としてのデータ入出力制御部21、ATMに電力を供給する電源部22、ATM内部に留保されている紙幣の残高等のATMの状況を外部において表示するためのリモートモニタ23等が設けられている。
操作パネル16は、タッチセンサが一体に組み込まれたカラー液晶ディスプレイにより構成されている。このカラー液晶ディスプレイは、操作手順およびその他の情報を、イラスト、文字、音声によって表示して、利用者を誘導する。また、暗証番号、入金或いは出金すべき数量、口座番号、さらには取引の承認、確認または取り消し等に対応した表示部分が押圧されたことをタッチセンサで検知して、それらの情報を主制御部11に対して出力する。
カード処理部12は、口座番号が記録されている取引媒体としての磁気カードが挿入されるカード挿入口、磁気カードに記録された情報を読み取る磁気カードリーダ部等からなり、カード挿入口から挿入された磁気カードを取り込んで磁気カードの所定の位置に配置されている磁気ストライプ部から口座番号および種別等の口座情報を受け取り、その口座情報を主制御部11に対して出力する。
また、同時に磁気カード表面に刻印されたエンボスイメージを読み取りそのイメージデータを主制御部11に対して出力する。
一般的な現金自動取引装置に搭載されている通帳処理部13は、通帳が挿入される通帳挿入口、通帳挿入口から挿入された通帳の磁気ストライプ部を読み書きするマグリーダ部、ページマークを読み取るページリーダ部、ページをめくるページターン部から構成されている。
また、レシート・ジャーナル処理部18は取引明細を印刷し発行する。かかるレシート・ジャーナル処理部18は、明細書出口から発行する明細書への印字を行なうレシート印字部と、取引明細をジャーナル用紙に記録するジャーナル処理部とから構成されている。
紙幣入出金ユニット14は、紙幣の入金或いは出金に利用される紙幣入出金口31(後段の図2参照)が設けてあり、この紙幣入出金口31は、多数枚の紙幣が一括して投入或いは取り出しが可能なように形成されている。紙幣入出金口31の上部には、入金された紙幣をATM本体内部に取り込む間および出金すべき紙幣を紙幣入出金口31に搬送する間に、利用者(顧客)が不意に巻き込まれたり、不所望な異物が投入されることを防ぐため、紙幣入出金口31の扉が開閉可能に配置されている。そして、紙幣入出金口31に外部から挿入された紙幣を取り込んで計数した後、所定の動作に従って後述する紙幣カートリッジ35A、35B等に搬送するとともに、指定された数量の紙幣を紙幣入出金口31に払い出す。
硬貨入出金ユニット15は、硬貨が投入される硬貨入出金口が設けてあり、硬貨入出金口に投入された硬貨を受け入れるとともに、投入された硬貨に対応する返却分および指定された数量の硬貨を硬貨入出金口に払い出す。
続いて、紙幣入出金ユニット14について説明する。
図2は、紙幣入出金ユニット14の構成を示す概略構成図である。図2に示すように、紙幣入出金ユニット14は、紙幣の投入および受取口である紙幣入出金口31、紙幣の金種、表裏、重送、汚れ、および損傷等を1枚ずつチェックするとともに、払い出し(出金)のための再利用が可能な紙幣と、再利用に適さない紙幣(損券)とを区別する識別部32、入金紙幣を一時集積する保留スタッカ33Aと返却スタッカ33B、種別毎に紙幣を収納する紙幣カートリッジ35A、35B、識別部32でリジェクト券あるいは損券と判断された紙幣を収納するリジェクトボックス34、利用者が紙幣入出金口31内に取り忘れた紙幣を保持する回収ボックス36、およびこれらの機構を接続して破線矢印の方向に紙幣を搬送するベルト搬送路によって構成されている。そして、紙幣入出金ユニット14は制御部38により、全ての動作が制御されている。なお、本実施の形態の紙幣入出金ユニット14では、コンビニエンス・ストアに設置されている現金を人手で装填する形態の機器を前提に2つの紙幣カートリッジ35Aと紙幣カートリッジ35Bとを配設した構成としたが、高機能のATMでは紙幣自動装填機能を行うための装填カートリッジや複数の紙幣カートリッジが配設されている。
紙幣入出金ユニット14では、入金取引の場合には、利用者によって紙幣入出金口31から投入された紙幣は、識別部32を経由する。識別部32に導かれた紙幣が適正であると判定された場合には、その紙幣は保留スタッカ33Aに収納される。一方、識別部32に導かれた紙幣が識別不良と判定された場合には、その識別不良の紙幣は返却スタッカ33Bに収納される。そして、返却スタッカ33Bに収納された紙幣は、元の紙幣入出金口31に返却され、利用者に対して再投入を促すメッセージが操作パネル16に表示される。
このようにしてすべての入金紙幣が識別部32で読み取れた場合には、識別部32で計数した金額が操作パネル16に表示され、利用者の確認が得られホストの元データが更新されると入金取引が成立する。その後、保留スタッカ33Aに収容された紙幣は再度識別部32を経由して、識別結果に基づいて金種毎に紙幣カートリッジ35A、35Bにそれぞれ収納する。なお、再度識別部32を経由した際に、出金金種以外の紙幣と紙幣が再利用に適さない損券であった場合には、その紙幣は、リジェクトボックス34に収容される。
また、出金取引の場合は、紙幣入出金ユニット14は、利用者が指定した金額に応じて、所定枚の紙幣を紙幣カートリッジ35A、35Bから給送して、識別部32によって金種、枚数、さらには重送されていないか等を識別し、紙幣入出金口31へと搬送して、利用者へ出金している。その際、識別部32において紙幣の重送があったと判断された場合には、その重送された紙幣はリジェクトボックス34または紙幣カートリッジ35A、35Bに回収され、再度紙幣カートリッジ35A、35Bからの給送が行なわれる。
なお、紙幣入出金口31に搬送された紙幣が所定時間経過しても紙幣入出金口31から取り出されない場合には、主制御部11の制御により「取り忘れ」と判定され、回収ボックス36に収納される。
ここで、紙幣入出金ユニット14に配設された紙幣カートリッジ35A、35Bの構成について説明する。
図3および図4は、紙幣カートリッジ35Aの構成を示す概略構成図であり、図3は紙幣カートリッジ35Aの正面図、図4は紙幣の搬送方向下流側から見た側面図である。なお、図3および図4では、紙幣カートリッジ35Aの構成を示しているが、紙幣カートリッジ35Bも同様に構成されている。図3および図4において、紙幣カートリッジ35Aは、筺体としてのケーシング100、紙幣が積載される紙幣載置部材としての押圧板101、押圧板101に積載された紙幣を上部から押さえる紙幣押さえ部材としての紙幣押さえレバー102、積載された紙幣の最上面の紙幣を繰り出す紙幣繰出し部材としてのピックローラ110、紙幣を外部に排出する排出ゲート120、紙幣を1枚ずつ分離し送り出すフィードローラ121と2枚目以降を止める機能のストップローラ122、押圧板101に積載された紙幣に対し、紙幣の搬送方向側の側面に所定の進入量だけ入り込む位置まで揺動可能な捌き部材としての捌きレバー130、紙幣を内部に搬入する搬入ゲート125、および搬入した紙幣を押圧板101の上に積載された紙幣束の下に重ねる図示していない紙幣収納部材で構成されている。
なお、紙幣カートリッジ35A、35Bは、紙幣入出金ユニット14に対し、着脱自在に構成され、紙幣カートリッジ35A、35Bへの紙幣の装填を行なう際等には、紙幣入出金ユニット14から取り外され、紙幣の補充後に再度紙幣入出金ユニット14に装着されるように構成されている。
次に、紙幣カートリッジ35Aにおける通常の紙幣繰り出し動作を説明する。
押圧板101は、ケーシング100の上部壁100aと下部壁100bに鉛直方向の支柱103により、紙幣の搬送方向とは反対側の端部においてスライド自在に支持されている。そして、押圧板101は、図示しない駆動機構によって上下方向にスライド可能に構成されている。また、紙幣押さえレバー102は、紙幣の長手方向に向かって両側部にそれぞれ配置され、押圧板101と同様に、それぞれ支柱103により紙幣の搬送方向とは反対側の端部においてスライド自在に支持されている。そして、自由な位置で固定することが可能なように構成されている。
カートリッジを運搬する際は、紙幣押さえレバー102が紙幣の上部を押さえるように固定され、押圧板101と紙幣押さえレバー102とによって紙幣を挟持して、紙幣にばたつきが生じないようにしっかりと保持される。
そして、紙幣を繰り出す際には、まず紙幣を挟持しながら押圧板101と紙幣押さえレバー102とが上昇を開始し、最上面の紙幣よりも高い位置で紙幣押さえレバー102を保持し、繰り出しに影響が無いように制御される。
ピックローラ110は、支持レバー111の一端にピックローラ110の回転軸112が支持されて、図示しない駆動モータによって回転駆動力が付与されるように構成されている。一方、支持レバー111の他端は、ケーシング100の上部壁100aに固定された揺動軸113に支持されている。さらに、支持レバー111はスプリングによって下側(図3中、時計周りとは逆方向)に付勢され、ピックローラ110が揺動軸113を中心として揺動するように構成されている。
そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とは、揺動軸113を中心に揺動自在に支持されたピックローラ110に対し、最上面の紙幣がピックローラ110に押し当てられる位置まで上昇する。その際に、ピックローラ110の位置は図示しないセンサによって検知され、ピックローラ110が所定の位置に達した時点で、押圧板101は上昇を停止する。その状態では、ピックローラ110は、スプリングによって最上面の紙幣に対して適正な押圧力で押し当てられる。その後、紙幣押さえレバー102は、積載された最上面の紙幣から離れた上部位置まで上昇を続け、最上面の紙幣から退避する。
なお、ピックローラ110は、紙幣がピックローラ110に押し当てられる際、および紙幣押さえレバー102が積載された最上面の紙幣から離れた上部位置まで上昇する際においても、互いに干渉することはない。
押圧板101が適正な位置で停止して、ピックローラ110が最上面の紙幣に対して適正な押圧力で押し当てられた後に、ピックローラ110は回転を開始する。そして、ピックローラ110による搬送力により、積載された最上面の紙幣を排出ゲート120に送り込む。
紙幣が送られる排出ゲート120の上流側近傍には、フィードローラ121とストップローラ122とが、紙幣1枚が通過可能な間隙を形成するよう、互いにオーバーラップして配置されている。ストップローラ122とフィードローラ121は複数のリング状のローラ部材が組み合わされた形状をしており、互いが櫛歯条に食い込んでいる形で配設されている。ストップローラ122は内部にワンウエイクラッチが組み込まれており、逆転のみ可能な構造となっている。
紙幣繰り出し時にフィードローラ121は搬送速度で回転し、最上面の紙幣を排出ゲート120に送り出すが、ストップローラ122は停止したままの状態で、進入してきた紙幣を押し止めるように働く。通常、1枚のみが進入した場合はピックローラ110とフィードローラ121の送り力が大きいため、紙幣はストップローラ122の表面を擦りながら進んでいく。しかし、2枚以上の紙幣が進入しようとすると、紙幣1枚が通過出来る間隙に設定された狭い隙間に押し入ろうとするため、下側の紙幣はストップローラ122より大きなストップ力を受けることとなる。下側の紙幣の搬送力は上に重なった紙幣との摩擦力により発生しているが、摩擦係数が高くないために大きな力は発生しない。そのため、ストップローラ122の停止力に簡単に負けてしまい、下の紙幣はストップローラ122の手前に押し止められる。そのため、排出ゲート120からは、紙幣が1枚毎に繰り出される。
排出ゲート120から紙幣が繰り出されると、紙幣カートリッジ35Aの外に配置された紙幣入出金ユニット14側の搬送ローラ37(図2参照)によって、繰り出された紙幣は搬送される。そのタイミングに合わせて、ピックローラ110の駆動は停止され、ピックローラ110の中に組み込まれているワンウエイクラッチにより、ピックローラ110は空転状態となる。そのため、搬送された紙幣の下にある次の紙幣に当接した状態ではピックローラ110は停止することとなり、この停止しているピックローラ110によって、次の紙幣にはブレーキがかけられることとなって、連れ送りが生じるのが抑制されている。
なお、紙幣が繰り出され、押圧板101に積載された紙幣の量が減っていくのに伴って押圧板101は順次押し上げられ、ピックローラ110は所定の位置を保ちつつ、ピックローラ110から最上面の紙幣に対する押圧力が適正値に維持されるように制御されている。
このようにして、積載された紙幣が使い込まれた流通券や何度かATM等の機械を通った新札である場合には、紙幣カートリッジ35A、35Bからは通常、正常に紙幣が繰り出される。しかしながら、積載された紙幣が日本銀行から各銀行に発行される未使用のパック状態の官封券である場合には、紙幣の印刷インクにより紙幣同士に軽い貼り付きがあることや、紙幣は大判の原紙から重ねた状態で裁断されるため、切断刃によって紙幣端面にダレが生じていること等が要因となって、紙幣同士を1枚毎分離しにくくなる。これに更に温湿度等の稼働環境要因等が加わると、紙幣カートリッジ35A、35Bにおいても、上述した繰り出し動作を行なっている途中に、紙幣が繰り出されない所謂「空出し」が生じ易い。
かかる空出しが生じると、現金自動取引装置が通常は保守員が駐在していないコンビニエンスストア等に設置されている場合には、保守員が到着するまで現金自動取引装置の稼働は停止されることとなる。そのため、紙幣の空出し障害は、利用者の利便性を損なうだけでなく、保守員の出動回数を増やすことから運用コストを上昇させ、さらには現金自動取引装置の稼働率の低下を招くこととなる。
そこで、本実施の形態の紙幣カートリッジ35A、35Bでは、押圧板101に積載された紙幣の搬送方向側の側部において、積載された紙幣同士の間に間隙を生じさせて空気が入る程度にそれぞれを引き離なす捌きレバー130が配設されている。
捌きレバー130は、樹脂や金属からなり、紙幣の側部全体を持ち上げることができる程度(数10mm程度)の厚みを持ったブロック状あるいは板金を曲げて成形した形状に形成されている。そして上部端130aをケーシング100の紙幣搬送方向側の側壁100cに回動自在に支持され、下部端130bが積載された紙幣に所定の進入量を持つ位置まで回動して、その状態で固定できるように構成されている。すなわち、捌きレバー130は、下部端130bが積載された紙幣とは接触しない退避位置と、下部端130bが積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置とのいずれかの位置に設定することができるように構成されている。
なお、捌きレバー130の下部端130bの紙幣と当接する側のエッジは、紙幣との接触により紙幣の端部にダメージを与えないように、曲面で構成されていることが好ましい。
次に、紙幣繰り出し動作中に紙幣の空出しが発生した場合における紙幣カートリッジ35Aの動作を説明する。
上述した紙幣カートリッジ35Aにおける通常の紙幣繰り出し動作時においては、捌きレバー130は、積載された紙幣とは接触しない退避位置に置かれ、押圧板101の昇降に際して紙幣の移動を妨げないように配置されている。
しかし、紙幣繰り出し動作の途中において、図示しない紙幣カートリッジ出口センサにより紙幣カートリッジ35Aに空出しが発生したことが検知されると、紙幣入出金ユニット14内の制御部38は一連の紙幣繰り出しリトライ動作を行う。リトライ動作を行っても空出しの障害が解消されず紙幣が繰り出されない場合には、紙幣繰り出し動作を中断して紙幣捌き動作を開始する。
紙幣捌き動作が開始されると、まず、紙幣束が載った押圧板101を所定の位置まで降下させ、同時に、最上面の紙幣から退避していた紙幣押さえレバー102が最上面の紙幣の上部を押さえるように下降し、押圧板101と紙幣押さえレバー102とによって紙幣を挟持して、紙幣にばたつきが生じないようにしっかりと保持する。次に、捌きレバー130を、捌きレバー130の下部端130bが積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置に回動して固定する。なお、この捌きレバー130は、紙幣束に上部端130aを回転中心として固定的に進入させて保持してもよいし、またはスプリングにより、紙幣束の昇降に合わせて捌きレバー130の進入量を調整するように構成することもできる。
その後、紙幣を挟持した押圧板101と紙幣押さえレバー102とが、紙幣束を挟んだ状態を保ちつつ下降を開始する。そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とに挟持された紙幣は、下降の途中で所定の進入量を持って当接する捌きレバー130によって、搬送方向側の側面が擦られながら持ち上げられることにより捌かれる。図5は、紙幣が下降する際の捌きレバー130による紙幣の捌きを説明する図である。図5に示すように、紙幣の全体は押圧板101と紙幣押さえレバー102との下降に伴って下降するが、紙幣の搬送方向側の側面では、紙幣の下降に際して捌きレバー130により紙幣の下降が一時的に堰き止められる。その際に、紙幣押さえレバー102は積載された紙幣を搬送方向側の所定の領域を残して押さえているため、紙幣の搬送方向側の領域はその動きが拘束されていないことから、紙幣の搬送方向側の領域は上方に変位することができる。そのため、紙幣の搬送方向側の領域は、捌きレバー130により相対的に持ち上げられることで撓みが生じることとなる。そして、一旦紙幣押さえレバー102によって撓んだ紙幣の搬送方向側の領域は、紙幣の全体の下降に伴って、1枚毎にばらばらにばらけられながら、元の平坦な状態に戻されていく。
図6は、紙幣が下降する際に、捌きレバー130により紙幣の搬送方向側の領域がばらけられる状態を説明する図である。図6(a)に示したように、押圧板101に積載された紙幣のうち、捌きレバー130よりも上側に位置する紙幣の搬送方向側の領域は、紙幣の下降に際して捌きレバー130により下降が一時的に堰き止められ、上方に変位した(撓んだ)状態となる。さらに、紙幣が下降すると、図6(b)に示したように、捌きレバー130により下降が止められた紙幣の最下部にある紙幣は、紙幣のコシおよび重力の作用によって、捌きレバー130による拘束から外れてばらけることとなる。そして、図6(c)に示したように、ばらけた紙幣は元の平坦な状態に戻されて、捌きレバー130よりも下側に位置する紙幣の最上面に重ねられていく。続いて、同様にして、図6(d)に示したように、次の紙幣が捌きレバー130による拘束から外れてばらけ、元の平坦な状態に戻されていく。このような動作が紙幣の全体の下降に伴って順次繰り返されて、捌きレバー130よりも上側に位置するすべての紙幣に対して、撓み動作とばらけ動作とが順に行なわれることとなる。
このように、紙幣の全体の下降に伴って、捌きレバー130を紙幣の搬送方向側の側面に対して所定の進入量を持って当接することで、捌きレバー130よりも上部に位置する紙幣に対し、紙幣の搬送方向側の領域を撓ませるとともに、紙幣のコシおよび重力の作用により紙幣の搬送方向側が捌きレバー130の拘束から解放されて、1枚ずつがばらばらになって下方に搬送される。その際に、少なくとも搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域では、重なり合う紙幣は紙幣同士の間に間隙が生じて空気が入る程度に引き離されることとなる。それによって、紙幣の印刷インクによる紙幣同士に生じている軽い貼り付きや、切断刃による紙幣端面のダレに起因する貼り付きによる紙幣相互間の拘束は開放されることとなる。また、捌き後の紙幣は自重で重なるので、紙幣の間には薄い空気層が挟まれることとなり、印刷インクによる貼り付きを遅らせる。
すなわち、本実施の形態の紙幣カートリッジ35Aでは、捌きレバー130によって単に紙幣を撓ませるだけでなく、捌きレバー130を紙幣の搬送方向側の側面に当接させながら、紙幣の全体を下降させることによって、紙幣の1枚1枚をばらけさせている。その際に、紙幣を撓ませることで紙幣端面のダレに起因する貼り付きをある程度引き剥がすことができるのに加えて、通常の印刷用紙等には見られない官封券特有の印刷インクによる紙幣同士に生じている軽い貼り付きに対しても、紙幣の1枚1枚をばらけさせ、紙幣間に空気層を入れることで、少なくとも搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域では、紙幣の1枚1枚を充分に剥離させることが可能となる。そのため、上下に重なり合う紙幣同士の摩擦は低減されるので、官封券であってもピックローラ110による搬送力によって1枚毎の繰り出しを行なうことが可能となる。
なお、紙幣を挟持した押圧板101と紙幣押さえレバー102とが下降する領域は、押圧板101に積載された紙幣の最上面を含む上層部の側面が捌きレバー130と当接する領域だけでも充分である。
このような紙幣カートリッジ35Aにおける紙幣捌き動作が終了した後には、捌きレバー130は、下部端130bが積載された紙幣と当接する当接位置から離れて、下部端130bが積載された紙幣とは接触しない退避位置まで回動する。そして、紙幣を挟持しながら押圧板101と紙幣押さえレバー102とが再度上昇を開始し、最上面の紙幣がピックローラ110によって適正な押圧力で押し当てられる。一方、紙幣押さえレバー102は、積載された最上面の紙幣から離れた上部位置までさらに上昇し、最上面の紙幣から退避する。その後、紙幣繰り出し動作が再開される。
ここで、図7は、紙幣カートリッジ35Aの動作の流れを示すフローチャートである。
制御部11から紙幣繰り出し動作の開始指示を受けると、紙幣入出金ユニット14の制御部38は、紙幣押さえレバー102との間で紙幣を挟持しながら押圧板101を上昇させる(ステップS101)。そして、最上面の紙幣がピックローラ110に適正圧で押し当てられる位置まで押圧板101を上昇させる。その際に、制御部38はピックローラ110の位置を図示しないセンサによって検知して、ピックローラ110が適正な位置に達した否かを判断する(ステップS102)。ステップS102においてピックローラ110が適正な位置に達していないと判断された場合には、押圧板101をさらに上昇させ、適正な位置に達した時点で押圧板101を停止させる。
次に、押圧板101に積載された紙幣の繰り出し動作を開始する(ステップS103)。繰り出し動作の途中においては、紙幣入出金ユニット14の図示しない紙幣カートリッジ出口センサにより紙幣カートリッジ35Aに空出しが発生しないかを常時監視している。その際に、ステップS104において紙幣カートリッジ35Aに空出しが発生したことが検知されると、制御部38は紙幣繰り出し動作を中断して、一連の紙幣繰り出しリトライ動作を行う(ステップS105)。
次に、紙幣繰り出しリトライ動作により繰り出しが正常に行えるかをステップ106で判断し、正常であれば紙幣繰り出し動作(ステップS103)を続行する。リトライ動作後も正常に繰り出せない場合は、紙幣捌き動作を実行する(ステップS107)。
紙幣捌き動作が完了すると、紙幣押さえレバー102との間で紙幣を挟持しながら押圧板101が再度上昇を開始する(ステップS101)。そして、紙幣繰り出し動作が再開される。
ステップS104において紙幣カートリッジ35Aに空出しが発生したことが検知されない場合には、紙幣捌き動作を実行することなく、紙幣繰り出し動作がそのまま続行される(ステップS103)。そして、必要な紙幣の繰出しが完了するまで、紙幣繰り出し動作が継続される(ステップS103〜ステップS108)。
なお、ステップS107において紙幣捌き動作が実行される際に、ステップS104での空出しの発生の検知が、ステップS107での紙幣捌き動作が実行された直後であるか否か(2度目であるか否か)を判断して、紙幣捌き動作が実行された直後であると判断された場合には、捌きレバー130が積載された紙幣に当接する際の進入量をさらに深くするように設定したり、紙幣の下降ストライドをさらに長くする等の紙幣の捌きを実行する際の設定条件を変更するように構成することもできる。例えば、通常の紙幣捌き動作時における捌きレバー130の進入量を2mmと設定しておき、紙幣捌き動作が実行された直後の紙幣繰り出し動作時に再度空出しが発生し、2度目の紙幣捌き動作である場合には、捌きレバー130の進入量を3mmと大きく設定することもできる。
また、本実施の形態の紙幣カートリッジ35Aでは、捌きレバー130を紙幣の搬送方向側の側部に配設したが、同様に紙幣の搬送方向側とは反対側の側部、あるいは残りの2辺にも配設した構成を採用することもできる。
ところで、紙幣繰り出し動作をより確実に行なうためには、重なり合う紙幣が搬送方向に向けて上の紙幣が突出するような形で互いに位置が若干ずれるように設定することも効果的である。そこで、図8に示したように、押圧板101に積載された紙幣の背後(搬送方向に対し後側)に押し当てプレート140を下端140aを揺動中心として揺動自在に配設し、紙幣捌き動作を行うのに同期させて、紙葉類押し出し部材としての押し当てプレート140を紙幣側に揺動させて積載された紙幣の上層部を搬送方向前方に押圧し、積層された紙幣の上層部の所定枚数(例えば、最上面から10枚程度)が搬送方向前方に位置ずれするように構成することもできる。
具体的に、図8に示した紙幣カートリッジ35Aでは、紙幣捌き動作が開始されると、紙幣の全体は押圧板101と紙幣押さえレバー102との下降に伴って下降し、搬送方向側の側面が所定の進入量を持って当接する捌きレバー130によって捌かれるが、その際に同時に、押し当てプレート140が積載された紙幣の上層部に対して、搬送方向前方に向けて押し出すように揺動する。それによって、積載された紙幣の上部では、上部の紙幣ほど搬送方向前方に位置ずれが生じる。そのため、捌きレバー130によって、紙幣を撓ませることで紙幣端面のダレに起因する貼り付きをある程度引き剥がすとともに、紙幣の1枚1枚をばらけさせることで、少なくとも搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域では、紙幣の1枚1枚を充分に剥離させることが可能となるが、このような作用に加えて、押し当てプレート140によって紙幣の全面をずらすので、紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域以外の領域も剥離させることができ、官封券に対してピックローラ110による繰り出しをより確実なものとすることができる。
なお、押し当てプレート140による紙幣におけるずれ量は、最上面の紙幣において数mm程度でも充分である。
また、紙幣繰り出し動作をより確実に行なうために、捌きレバー130による紙幣の捌きは、紙幣を水平面に対して傾けながら行なうか、または搬送方向に対して捻りながら行なうことも有効である。図9および図10は、捌きレバー130による紙幣の捌きに際し、紙幣を水平面に対して傾けながら捌くか、または搬送方向に対して捻りながら捌くための構成を示した紙幣カートリッジ35Aの概略構成図であり、図9および図10ともに、紙幣カートリッジ35Aを紙幣の搬送方向下流側から見た側面図である。
図9に示した紙幣カートリッジ35Aでは、2つの捌きレバー131、132が紙幣の搬送方向に対して両側部にそれぞれ配設され、この場合の捌きレバー131、132は、紙幣の紙面の法線方向と平行に配置されている。そして、図9に示した紙幣カートリッジ35Aは、捌きレバー131と捌きレバー132とが順に紙幣を捌く2回の捌き動作を行なうことを特徴としている。
すなわち、図9に示した紙幣カートリッジ35Aは、紙幣捌き動作が開始されると、まず図中右側に配設された捌きレバー131が積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置まで回動する。その際、図中左側に配設された捌きレバー132は、積載された紙幣とは接触しない退避位置に待機している。続いて、紙幣を挟持した押圧板101と紙幣押さえレバー102とが、下降を開始する。そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とに挟持された紙幣は、下降の途中で捌きレバー131によって搬送方向側の側面の搬送方向に向かって左側部(図では向かって右側の側部)のみが捌かれる。なお、図9は捌きレバー131によって搬送方向に向かって左側部が捌かれている状態を示している。
搬送方向側の側面のうち搬送方向に向かって左側部が捌きレバー131によって捌かれた後、捌きレバー131は紙幣とは接触しない退避位置に戻るとともに、押圧板101と紙幣押さえレバー102とは上昇し、紙幣捌きを行なう際の始点位置に戻る。続いて、図中左側に配設された捌きレバー132が積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置まで回動する。その際、図中右側に配設された捌きレバー131は、積載された紙幣とは接触しない退避位置に待機している。そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とに挟持された紙幣は、下降の途中で捌きレバー132によって搬送方向側の側面の搬送方向に向かって右側部(図では向かって左側の側部)のみが捌かれる。
このように、捌きレバー131と捌きレバー132とが順に紙幣を捌く2回の捌き動作を行なうことによって、左右それぞれの搬送方向側の側面は、上方に撓むとともに、水平面に対して傾いて撓むこととなる。そのため、紙幣を2方向に撓ませることができるので、紙幣端面のダレに起因する貼り付きを引き剥がす効果をより大きくすることができる。さらに加えて、紙幣を下降させる動作により紙幣の1枚1枚をばらけさせるので、少なくとも搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域において、紙幣の1枚1枚をさらに充分に剥離させることが可能となる。そのため、官封券であってもピックローラ110による搬送力によって1枚毎の繰り出しをより確実に行なうことが可能となる。
次に、図10に示した紙幣カートリッジ35Aでは、2つの捌きレバー131、132が紙幣の搬送方向に対して両側にそれぞれ配設され、この場合の捌きレバー131、132は、紙幣の紙面の法線方向に対してともに内側に傾けて配置されていることを特徴としている。そして、図10に示した紙幣カートリッジ35Aは、捌きレバー131と捌きレバー132とが同時に捌き動作を行なう。
すなわち、図10に示した紙幣カートリッジ35Aは、紙幣捌き動作が開始されると、まず図中右側に配設された捌きレバー131および図中左側に配設された捌きレバー132が同時に積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置まで回動する。続いて、紙幣を挟持した押圧板101と紙幣押さえレバー102とが下降を開始する。そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とに挟持された紙幣は、下降の途中で捌きレバー131および捌きレバー132によって搬送方向側の側面の両側部が捌かれる。
その際に、捌きレバー131と捌きレバー132とは、紙幣の紙面の法線方向に対してともに内側に傾けて配置されているので、紙幣の両側部が相対的に持ち上げられた状態のU字形に撓みながら、捌かれることとなる。
このように、捌きレバー131と捌きレバー132とが紙幣の紙面の法線方向に対してともに内側に傾けながら捌き動作を行なうことによって、搬送方向側の側面は、U字形に傾いて撓むこととなるため、紙幣端面のダレに起因する貼り付きを引き剥がす効果をより大きくすることができる。さらに加えて、紙幣を下降させる動作により紙幣の1枚1枚をばらけさせるので、少なくとも搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域において、紙幣の1枚1枚をさらに充分に剥離させることが可能となる。そのため、官封券であってもピックローラ110による搬送力によって1枚毎の繰り出しをより確実に行なうことが可能となる。
さらに、紙幣繰り出し動作をより確実に行なうために、捌きレバー130による紙幣の捌きとともに、紙幣捌き動作を行なう際にピックローラ110を最上面の紙幣に当接するまで下降させ、ピックローラ110による搬送力を作用させながら捌き動作を行なうことも有効である。図11は、捌きレバー130による紙幣の捌きに際し、ピックローラ110による搬送力を作用させた構成を示した紙幣カートリッジ35Aの概略構成図である。
図11に示した紙幣カートリッジ35Aでは、ピックローラ110を支持する支持レバー111が、リフトレバー114によって支持されて構成されている。すなわち、支持レバー111の揺動軸113がリフトレバー114の一端に支持され、リフトレバー114の他端は、支持軸115によってケーシング100の上部壁100aに揺動自在に支持されて構成されている。そして、紙幣捌き動作時においては、リフトレバー114は図示しない駆動機構によってピックローラ110を支持する支持レバー111を下降させ、ピックローラ110を最上面の紙幣に所定の押圧力で押し当てることを特徴としている。
図11に示した紙幣カートリッジ35Aは、紙幣捌き動作が開始されると、まず捌きレバー130が積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置まで回動する。それと同時に、リフトレバー114が図示しない駆動機構によってピックローラ110を支持する支持レバー111を下降させ、ピックローラ110を最上面の紙幣に所定の押圧力で押し当てる位置に当接させる。そして、押圧板101と紙幣押さえレバー102とに挟持された紙幣は、下降の途中で捌きレバー130によって搬送方向側の側面が捌かれる。その際に、リフトレバー114は、押圧板101と紙幣押さえレバー102との下降に合わせて、最上面の紙幣に対する所定の押圧力を維持するように、ピックローラ110を下降させる。そしてピックローラ110は、最上面の紙幣に対して搬送方向に向けて紙幣を所定量(例えば、1mm程度)だけ送り出すように、所定角度だけ回転する。
このように、捌きレバー130が紙幣に対して捌き動作を行なうと同時に、ピックローラ110が最上面の紙幣に対して搬送方向に向けて紙幣を所定量だけ送り出すように搬送力を作用させるため、積載された紙幣のうちの上部に位置する紙幣には、紙幣相互間において搬送方向に向かうせん断力が同時に働くこととなり、搬送方向側の紙幣押さえレバー102によって押え付けられていない領域だけでなく紙幣の全面において、紙幣間の貼り付きを引き剥がす効果をより大きくすることができる。さらには、紙幣を下降させる動作により、捌きレバー130によって紙幣の1枚1枚をばらけさせるので、紙幣の1枚1枚をさらに充分に剥離させることが可能となる。このように、捌きレバー130による捌き動作にピックローラ110の搬送力によるせん断力が加わるによって、官封券であっても1枚毎の繰り出しをより確実に行なうことが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態の現金自動取引装置では、紙幣カートリッジ35A、35Bにおいて、押圧板101に積載された紙幣の搬送方向側の側部に、積載された紙幣同士の間に間隙を生じさせて空気が入る程度にそれぞれを引き離なす捌きレバー130が配設されている。そして、捌きレバー130を積載された紙幣と所定の進入量を持って当接する当接位置まで回動させるとともに、紙幣を挟持した押圧板101と紙幣押さえレバー102とを下降させることによって、紙幣の搬送方向側の側面を捌いている。
このように構成することによって、捌きレバー130は単に紙幣を撓ませるだけでなく、捌きレバー130によって紙幣の1枚1枚をばらけさせることが可能となる。したがって、紙幣を撓ませることで紙幣端面のダレに起因する貼り付きをある程度引き剥がすことに加えて、通常の印刷用紙等には見られない官封券特有の印刷インクによる紙幣同士に生じている軽い貼り付きに対しても、紙幣の1枚1枚をばらけさせることで、紙幣相互を充分に剥離させることができる。それによって、上下に重なり合う紙幣同士の摩擦は低減されるので、官封券であってもピックローラ110による搬送力によって1枚毎の繰り出しを行なうことが可能となり、紙幣の繰出し性能の向上を図り、空出しの発生を効果的に抑制することができる。加えて、官封券以外の流通券においても、粘着物等の付着により紙幣が貼り付いているために空出しとなる障害には効果がある。
特に、現金自動取引装置では、コシの強い官封券だけでなく、折れくせやシワがついているためにコシがない流通券も積載されることから、単純に用紙繰り出し力を高めると、コシがない流通券に折れが生じて出金できなかったり、重送が生じる場合もあるが、本実施の形態の現金自動取引装置では、用紙繰り出し力を高める必要がないので、流通券も安定して繰り出すことができる。
そのため、現金自動取引装置が通常は保守員が駐在していないコンビニエンスストア等に設置されている場合においても、現金自動取引装置に紙幣の空出しが発生した際に、保守員の到着を待つまでもなく、現金自動取引装置において自動的に空出し障害を回復させることができるので、現金自動取引装置が稼働を停止している時間を減らすことができる。それによって、利用者の利便性の向上が図られ、運用コストも減らすことができ、さらには現金自動取引装置の稼働率を上昇させることが可能となる。
本発明の活用例として、現金自動支払機(CD)や現金預金支払機(ATM)、テラー向け紙幣入出金機等の現金自動取引装置への適用、証券、小切手、商品券等の印刷物の発行装置、さらには電子写真方式やインクジェット方式等の複写機やプリンタ、ファックスといった印刷装置への適用がある。
本実施の形態の現金預金支払機(ATM)の構成を説明するブロック図である。 紙幣入出金ユニットの構成を示す概略構成図である。 紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図(正面図)である。 紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図(側面図)である。 捌きレバーによる紙幣の捌きを説明する図である。 紙幣が下降する際に、捌きレバーにより紙幣の搬送方向側の領域がばらけられる状態を説明する図である。 紙幣カートリッジの動作の流れを示すフローチャートである。 積載された紙幣の背後に押し当てプレートが配設された紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図である。 2つの捌きレバーが交互に捌き動作を行なう紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図である。 内側に傾けて配置された2つの捌きレバーが配設された紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図である。 紙幣捌き動作時にピックローラを最上面の紙幣に押し当てる紙幣カートリッジの構成を示す概略構成図である。
符号の説明
11…主制御部、12…カード処理部、13…通帳処理部、14…紙幣入出金ユニット、15…硬貨入出金ユニット、16…操作パネル、17…係員操作部、18…レシート・ジャーナル処理部、20…伝送制御部、21…データ入出力制御部、22…電源部、23…リモートモニタ、24…記録媒体(HDD)、31…紙幣入出金口、32…識別部、33A…保留スタッカ、33B…返却スタッカ、34…リジェクトボックス、35A,35B…紙幣カートリッジ、36…回収ボックス、100…ケーシング、101…押圧板、102…紙幣押さえレバー、110…ピックローラ、111…支持レバー、114…リフトレバー、120…排出ゲート、121…フィードローラ、122…ストップローラ、125…搬入ゲート、130…捌きレバー、140…押し当てプレート

Claims (21)

  1. 紙幣が積載される昇降可能な紙幣載置部材と、
    前記紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す紙幣繰出し部材と、
    前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、
    前記紙幣押さえ部材により押さえられた前記一部領域以外の領域に含まれる前記紙幣の側面に所定の進入量を持って当接するとともに、当該紙幣の紙面に対して傾いた状態で当該紙幣と相対移動することにより、当該紙幣を捌く捌き部材と
    を備えたことを特徴とする現金自動取引装置。
  2. 前記紙幣繰出し部材によって前記紙幣が送り出されたか否かを検知する紙幣送出検知部材をさらに備え、当該紙幣送出検知部材が当該紙幣が送出されていないことを検知した場合に、前記捌き部材が前記紙幣載置部材に積載された当該紙幣の前記側面に当接し、前記紙幣載置部材が下降することにより当該捌き部材が当該紙幣と相対移動することを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
  3. 前記捌き部材は、前記紙幣載置部材に積載された紙幣のうち当該捌き部材が当接する位置よりも上方に積載された紙幣を上方に撓ませるように、当該紙幣載置部材に積載された紙幣に進入することを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
  4. 前記捌き部材は、前記紙幣載置部材に積載された紙幣との当接面が曲面で形成されたことを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
  5. 前記捌き部材は、前記紙幣載置部材に積載された紙幣の前記紙幣繰出し部材の送り出し方向前方の側面側に配置されたことを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
  6. 前記紙幣押さえ部材は、前記紙幣載置部材に積載された紙幣の前記紙幣繰出し部材による送り出し方向前方側を残して当該紙幣を押さえることを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
  7. 紙幣相互間の貼り付きを剥離して紙幣を送り出す現金自動取引装置であって、
    紙幣が積載される昇降可能な紙幣載置部材と、
    前記紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す紙幣繰出し部材と、
    前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、
    前記紙幣押さえ部材により押さえられた前記一部領域以外の領域に含まれる前記紙幣の側面に当接可能な捌き部材とを備え、
    前記捌き部材は、前記紙幣載置部材の下降に伴って前記紙幣の前記側面に当該紙幣の紙面に対して傾いた状態で当接し、当該紙幣の当該側面側の所定部分を上方に撓ませるとともに、当該紙幣の当該側面側の所定部分を1枚毎にばらけさせることを特徴とする現金自動取引装置。
  8. 前記捌き部材は、前記紙幣載置部材に積載された前記紙幣の前記側面に当接する位置と、当該紙幣の当該側面から退避した位置とに設定されることを特徴とする請求項7記載の現金自動取引装置。
  9. 前記捌き部材は、複数配置されたことを特徴とする請求項7記載の現金自動取引装置。
  10. 紙幣載置部材に積載された紙幣を送り出す昇降自在な紙幣繰出し手段と、
    前記紙幣載置部材からの紙幣の送出しの有無を検知する紙幣送出検知手段と、
    前記紙幣送出検知手段によって紙幣の送出しが行なわれていないことが検知された場合に、前記紙幣載置部材に積載された当該紙幣の側面に当接するとともに、当該紙幣の紙面に対して傾いた状態で当該紙幣と相対移動することにより、当該紙幣を捌く捌き手段と
    を備えたことを特徴とする現金自動取引装置。
  11. 前記捌き手段は、前記紙幣載置部材に積載された紙幣の側面に対し所定の進入量を持って当接する捌き部材と、当該紙幣載置部材に積載された当該紙幣の最上面の一部領域を押さえる紙幣押さえ部材と、当該捌き部材が当該紙幣に対して相対移動するように当該紙幣載置部材を下降させる昇降機構とを含むことを特徴とする請求項10記載の現金自動取引装置。
  12. 前記捌き手段は、前記捌き部材を前記紙幣押さえ部材により押さえられる前記一部領域以外の領域に含まれる前記紙幣の側面に当接させ、当該紙幣の最上面に当該紙幣押さえ部材を押さえつけた後、前記昇降機構に前記紙幣載置部材を下降させることを特徴とする請求項11記載の現金自動取引装置。
  13. 前記捌き手段は、前記昇降機構に前記紙幣載置部材を下降させる際に、前記紙幣繰出し手段を前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面に押圧させ、当該紙幣に対して送り動作をさらに行なわせることを特徴とする請求項12記載の現金自動取引装置。
  14. 紙葉類が積載される昇降可能な紙葉類載置部材と、
    前記紙葉類載置部材に積載された紙葉類を送り出す紙葉類繰出し部材と、
    前記紙葉類載置部材に積載された紙葉類の最上面の一部を押さえる紙葉類押さえ部材と、
    前記紙葉類押さえ部材により押さえられた前記一部以外の領域に含まれる前記紙葉類の側面にて当該紙葉類の紙面に対して傾いた状態で当接し、前記紙葉類載置部材の下降に伴って、当該紙葉類の所定部分を上方に撓ませるとともに、当該紙葉類の所定部分を1枚毎にばらけさせる捌き部材と
    を備えたことを特徴とする紙葉類給送装置。
  15. 前記紙葉類は、紙幣であることを特徴とする請求項14記載の紙葉類給送装置。
  16. 前記捌き部材は、前記紙葉類載置部材に積載された前記紙葉類の前記側面に所定の進入量を持って当接する位置と、当該紙葉類の当該側面から退避した位置とに設定されることを特徴とする請求項14記載の紙葉類給送装置。
  17. 前記捌き部材は、前記紙葉類押さえ部材によって押さえられていない領域の前記紙幣の側面側に配置されたことを特徴とする請求項14記載の紙葉類給送装置。
  18. 前記紙葉類押さえ部材は、前記紙葉類繰出し部材の送り出し方向前方側の所定領域を残して前記紙葉類を押さえるとともに、前記捌き部材は、当該紙葉類繰出し部材の送り出し方向前方の側面側に配置されたことを特徴とする請求項14記載の紙葉類給送装置。
  19. 紙幣載置部材に積載された紙幣を紙幣繰出し部材によって送り出す紙幣繰出しステップと、
    前記紙幣載置部材からの紙幣の送出しの有無を検知する紙幣送出ステップと、
    紙幣の送出しが行なわれていないことが検知された場合に、前記紙幣載置部材に積載された前記紙幣の側面に所定の進入量だけ進入し、かつ当該紙幣の紙面に対して傾いた状態で捌き部材を当接させる捌き部材当接ステップと、
    前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面の前記捌き部材が当接した当該紙幣の前記側面を含まない一部領域を紙幣押さえ部材によって押さえる紙幣押さえステップと、
    前記捌き部材当接ステップと前記紙幣押さえステップの後に、前記紙幣載置部材を下降させる下降ステップと
    を含むことを特徴とする現金自動取引装置の制御方法。
  20. 前記下降ステップは、前記捌き部材が前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面を含む上層部と当接するように前記紙幣載置部材を下降させることを特徴とする請求項19記載の現金自動取引装置の制御方法。
  21. 前記紙幣繰出し部材を前記下降ステップにおいて下降する前記紙幣載置部材に積載された紙幣の最上面に押圧させ、当該紙幣に対して送り動作を行なう紙幣送りステップをさらに含むことを特徴とする請求項19記載の現金自動取引装置の制御方法。
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