JP3397872B2 - 紙葉類の給送装置 - Google Patents

紙葉類の給送装置

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JP3397872B2
JP3397872B2 JP03108594A JP3108594A JP3397872B2 JP 3397872 B2 JP3397872 B2 JP 3397872B2 JP 03108594 A JP03108594 A JP 03108594A JP 3108594 A JP3108594 A JP 3108594A JP 3397872 B2 JP3397872 B2 JP 3397872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホッパー内に収容され
ている紙幣等の紙葉類を1枚ずつ分離しながら所定の部
位に給送するための紙葉類の給送装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような紙葉類の給送装置と
して、実開平4−26938号公報に示されるものが知
られている。この装置は、積層された紙葉類をピックア
ップローラの回転により上から順次繰り出し、この繰り
出した紙葉類をその給送方向に回転するフィードローラ
と給送方向と逆の方向に回転する分離ローラとで1枚ず
つ分離しながら所定方向へ給送するものであり、これら
フィードローラ及び分離ローラの回転軸は上記ピックア
ップローラの回転軸よりも給送方向下流側の位置に配さ
れ、両回転軸がプーリやベルト等からなる駆動機構によ
って連動駆動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置では、ピック
アップローラの回転軸とフィードローラの回転軸とが別
であって両回転軸が給送方向に並べて設けられているた
め、その設置スペースが大きく、装置小型化の大きな妨
げとなる。さらに、各回転軸を連動駆動させるために複
雑な機構を要するとともに、ピックアップローラにおけ
る高摩擦部材とフィードローラにおける高摩擦部材との
相対的な回転位相を調整するのに手間がかかり、コスト
高は免れ得ない。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、装置の
小型化及び構造の簡略化を図りながら、紙葉類を確実に
分離し、給送することができる紙葉類の給送装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、複数枚の紙葉類が重ねて載置
されるホッパー底壁と、このホッパー底壁の前端から前
方へ離間した位置に設けられ、上記紙葉類の前端を略下
向きに指向させる案内面をもつ案内部材と、周面の一部
に搬出用摩擦部材を有し、この搬出用摩擦部材が上記ホ
ッパー底壁の前端と上記案内部材との間の領域で上記紙
葉類の下面に接触する位置に回転可能に設けられた搬出
ローラと、周面の一部に上記搬出用摩擦部材よりも小径
の第1の分離用摩擦部材を有し、上記搬出ローラと同軸
回りに一体回転する分離ローラと、上記案内部材よりも
紙葉類給送方向下流側で上記第1の分離用摩擦部材と対
向する位置に設けられ、給送される紙葉類に対して上記
第1の分離用摩擦部材と反対の側から接触することによ
り紙葉類の分離を行う第2の分離用摩擦部材と、上記搬
出ローラ及び分離ローラを上記搬出用摩擦部材及び第1
の分離用摩擦部材が上記ホッパー底壁の前端から案内部
材へ向かう方向に回転駆動するローラ駆動手段とを備
え、上記第1の分離用摩擦部材の回転方向前端の位置を
上記搬出用摩擦部材の回転方向前端の位置よりも回転方
向前方にずらしたものである(請求項1)。
【0006】上記案内面としては、上記ホッパー底壁よ
りも上側の面が下側の面よりも上記ホッパー底壁前端に
近づく向きに傾斜する面(請求項2)等が好ましい。
【0007】上記搬出ローラ及び分離ローラは、互いに
別部材としてもよいし、両ローラを単一のローラとして
一体成形してもよいが、いずれの場合も上記搬出ローラ
は上記分離ローラの左右両外側の位置に配設すること
が、より好ましい(請求項3)。
【0008】また、上記搬出用摩擦部材と第1の分離用
摩擦部材とについては、上記搬出用摩擦部材と紙葉類の
下面との接触が始まる時点で上記第1の分離用摩擦部材
が第2の分離用摩擦部材と対向する程度まで十分に、搬
出用摩擦部材の回転方向前端位置と第1の分離用摩擦部
材の前端位置とをずらすことが、より好ましい(請求項
4)。
【0009】上記ホッパー底壁上面は水平でもよいが、
前下がりに傾斜させればより好ましいものとなる(請求
項5)。
【0010】この場合、上記ホッパー底壁上に載置され
た紙葉類の前端に間欠的に衝撃を与える叩き手段を備え
ることにより、後述のようなより優れた効果が得られる
(請求項6)。
【0011】ここで上記叩き手段としては、上記案内部
材の左右両外側に設けられ、回転方向に径の異なる形状
を有し、その外周面の一部のみが上記紙葉類の前端に接
触する位置で回転駆動される叩きローラが好適である
(請求項7)。
【0012】
【作用】請求項1記載の装置によれば、搬出ローラ及び
分離ローラの一体回転により、まず第1の分離用摩擦部
材が紙葉類の下方の位置に到達することになるが、この
第1の分離用摩擦部材は搬出用摩擦部材よりも小径であ
り、上記位置に臨んでもこの第1の分離用摩擦部材は上
記ホッパー底壁上の紙葉類の下面には接触せず、あるい
は接触しても軽い接触であり、この時点で紙葉類が搬出
されることはない。
【0013】その後、上記第1の分離用摩擦部材よりも
大径の搬出用摩擦部材が上記ホッパー底壁前端と案内部
材との間の位置に臨むと、この搬出用摩擦部材が上記紙
葉類の下面に接触しながら上記ホッパー底壁前端から案
内部材へ向かう方向に回転することにより、この回転の
方向と同方向の搬出力が上記紙葉類に与えられる。この
時、紙葉類の前端は案内部材の案内面(請求項2ではホ
ッパー底壁上面に対して傾斜する面)との当接で略下向
きに指向され、紙葉類の搬出方向が略下向きに変換され
る。また、この案内面への当接により、各紙葉類の前端
位置は上記ホッパー底壁上面と平行な方向にずらされ、
その分紙葉類の捌き効果が高められる。
【0014】上記のようにして紙葉類の搬出方向が変換
されることにより、この紙葉類の前端はやがて下方の第
2の分離用摩擦部材の配設位置に到達するが、この位置
では、上記搬出用摩擦部材に先行する上記第1の分離用
摩擦部材が既に上記第2の分離用摩擦部材と対向してい
るため、上記紙葉類前端は両分離用摩擦部材の間に噛み
込まれる。従って、この時点で紙葉類の重送が生じてい
ても、これら紙葉類に対して両分離用摩擦部材が相異な
る側から接触することにより、1枚の紙葉類のみが上記
搬出ローラの回転方向に給送される。
【0015】ここで、請求項3記載の装置では、分離ロ
ーラの両外側に搬出ローラが配されているため、これら
搬出ローラの搬出用摩擦部材によって紙葉類には左右均
等に搬出力が与えられ、その斜め給送が防がれる。
【0016】また、請求項4記載の装置では、上記搬出
用摩擦部材と紙葉類の下面との接触が始まる時点で既に
上記第1の分離用摩擦部材が第2の分離用摩擦部材と対
向するように、上記搬出用摩擦部材の前端位置と第1の
分離用摩擦部材の前端位置とが十分にずらされているた
め、両分離用摩擦部材が対向する前に紙葉類の先端が第
2の分離用摩擦部材の配設位置に到達するといった事態
がより確実に防がれる。
【0017】請求項5記載の装置では、上記ホッパー底
壁が前下がりに傾斜しているため、各紙葉類は搬出前か
らその自重で案内部材の案内面(すなわちホッパー底壁
上面に対して傾斜した面)に当接した状態を保持する。
この当接により、各紙葉類の前端位置は紙葉類搬出前か
らホッパー底壁上面と平行な方向に少しずつ相互ずらさ
れることになり、その捌き効果が高められる。
【0018】さらに、請求項6記載の装置では、上記の
ようにして揃えられた紙葉類の前端に間欠的に衝撃が与
えられるため、紙葉類の前端同士が密着していて上記ず
れが生じない状態にあっても、これら前端への上記衝撃
の付加によって強制的に前端同士が分離され、上記捌き
効果が良好に確保される。
【0019】より具体的に、請求項7記載の装置では、
回転方向に径の異なる形状をもつ叩きローラが回転して
その周面の一部のみが上記紙葉類前端と当接することに
より、この紙葉類前端に間欠的に衝撃が与えられる。
【0020】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図4に基づいて
説明する。なお、この実施例では、紙幣払出装置の上部
に設けられる紙幣給送装置について説明するが、本発明
は他の紙葉類、例えば用紙や原稿、商品券等の給送につ
いても良好に適用できるものである。
【0021】図において、ハウジング10内の上部に
は、複数枚の紙幣11が重ねて載置されるホッパー底壁
12が設けられ、このホッパー底壁12の上面は前下が
り(図2〜図4では左下がり)に傾斜している。ホッパ
ー底壁12の前部中央には切欠14が形成され、この切
欠14の左右両外側には切欠13が形成されている。
【0022】上記ハウジング10の側壁(図2では左側
壁)には、案内板(案内部材)16が設けられている。
この案内板16は、上記切欠14が形成された部分にお
けるホッパー底壁12の前端12aから前方(図2では
左方)に離間している。この案内板16において上記ホ
ッパー底壁12の前端12aと対向する面(案内面;図
2では右側面)16aは、ホッパー底壁12よりも上側
の面が下側の面よりもホッパー底壁前端12aに近づく
向きにホッパー底壁12上面に対して傾斜しており、図
例では鉛直面とされている。
【0023】なお、上記案内面16aは、上記紙幣11
の前端を下向きに指向させる形状であればよく、例えば
上記ホッパー底壁前端12aの上方から下向きにわん曲
するような面であってもよい。
【0024】上記切欠13,14の下方の位置には、左
右方向に延びるローラ回転軸18がハウジング10に回
転可能に支持されている。このローラ回転軸18には、
図2に示すようなローラ駆動モータ(ローラ駆動手段)
19が連結され、このローラ駆動モータ19により上記
ローラ回転軸18が図2〜図4の矢印方向(同図反時計
回り方向)に回転駆動されるようになっている。
【0025】このローラ回転軸18において上記切欠1
4に対応する中央位置には分離ローラ20が設けられ、
上記切欠13に対応する左右両翼部には搬出ローラ22
が設けられている。これら分離ローラ20及び搬出ロー
ラ22は、上記ローラ回転軸18と一体回転するように
このローラ回転軸18に固定されている。
【0026】上記分離ローラ20の外周面において所定
の角度領域には、分離用摩擦材(第1の分離用摩擦部
材)24が円弧状に配設されている。この分離用摩擦材
24は、ゴム等のように紙幣11との摩擦係数が高い材
料で形成され、あるいはこの摩擦係数が高まるように表
面処理が施されたもの(例えばローラ軸方向の溝を周方
向に並設したものや梨地状のもの等)であり、その外径
は、この分離用摩擦材24が図2のように切欠14の下
方の位置にある状態でホッパー底壁12上の紙幣11の
下面と離間し、あるいはほんの軽く触る程度に小さく設
定されている。
【0027】上記案内板16の下方の位置であって、上
記分離用摩擦材24と対向可能な位置には、分離用摩擦
ローラ(第2の分離用摩擦部材)28が設けられてい
る。この分離用摩擦ローラ28は、上記ローラ回転軸1
8と平行な軸26の周囲にワンウェイクラッチ27を介
して取付けられており、このワンウェイクラッチ27
は、上記ローラ回転軸18の回転方向と同方向(図2〜
図4の反時計回り方向)のみ、上記軸26に対する分離
用摩擦ローラ28の相対回転を許容し、逆方向への相対
回転を規制するように構成されている。
【0028】なお、後述の分離作用を良好に得るには、
上記分離用摩擦材24と分離用摩擦ローラ28との隙間
寸法は紙幣11の1枚分の厚み寸法と略等しい寸法が好
適である。また、この給送装置を紙幣11の払出専用で
なく他の用途(例えば商品券発行)等にも適用できる汎
用機とする場合には、給送する紙葉類の種類に応じて上
記隙間寸法を調節できるように上記分離用摩擦材24と
分離用摩擦ローラ28とを相対移動可能に構成すること
が、より好ましい。
【0029】一方、各搬出ローラ22の外周面には、上
記分離用摩擦材24と同様の高摩擦部材である搬出用摩
擦材(搬出用摩擦部材)30が配設されている。この搬
出用摩擦材30の配設角度領域は上記分離用摩擦材24
のそれよりも小さく設定され、外径は上記分離用摩擦材
24の外径よりも大きく設定されており、この搬出用摩
擦材30が上記切欠13の下方に位置する状態でこの搬
出用摩擦材30と紙幣11との下面が十分な程度に接触
するように構成されている。そして、図3に示すよう
に、この搬出用摩擦材30と上記紙幣11下面との接触
が始まる時点で上記分離用摩擦材24が上記分離用摩擦
ローラ28と対向するように、分離用摩擦材24の回転
方向前端位置が搬出用摩擦材30の回転方向前端位置よ
りも回転方向前方へ十分にずらされている。
【0030】分離用摩擦ローラ28の下方には、ガイド
板32及び搬送ローラ36が設けられている。ガイド板
32は、上記両ローラ20,22の外周面に沿う略円弧
状に形成され、上記分離用摩擦ローラ28から搬送ロー
ラ36に至る領域に設けられている。搬送ローラ36
は、上記ローラ回転軸18及び軸26に平行な軸34回
りに回転可能とされ、紙幣11を下方へ搬送する方向、
すなわち図2の矢印(同図時計回り方向)に回転駆動さ
れるようになっている。
【0031】次に、この装置の作用を説明する。
【0032】まず、ホッパー底壁12上に複数枚の紙幣
11が重ねて載置されるが、このホッパー底壁12は前
下がりに傾斜しているため、各紙幣11はその自重で前
方に下がり、ほぼ全ての紙幣11の前端が案内板16の
案内面16aに当接する。この案内面16aは、ホッパ
ー底壁12上面に対して傾斜した方向(この実施例では
鉛直方向)を有しているので、この案内面16aとの当
接により紙幣11の前端位置はホッパー底壁12上面と
平行な方向に僅かずつずらされることになり、これによ
って捌き効果が高められる。
【0033】この状態で、ローラ駆動モータ19によ
り、ローラ回転軸18、搬出ローラ22及び分離ローラ
20が一体に回転駆動されると、図2に示すように、ま
ず分離用摩擦材24が切欠14の下方の位置に臨むこと
になるが、この分離用摩擦材24は搬出用摩擦材30よ
りも小径であり、上記位置に臨んでもこの分離用摩擦材
24は上記ホッパー底壁12上の紙幣11の下面には接
触せず、あるいは接触しても軽い接触であり、この時点
で紙幣11は搬出されない。
【0034】その後、図3に示すように、上記分離用摩
擦材24よりも大径の搬出用摩擦材30が切欠13の下
方の位置に臨むと、この搬出用摩擦材30が上記紙幣1
1の下面に接触しながら上記ホッパー底壁12前端12
aから案内板16へ向かう方向に回転することにより、
この回転の方向と同方向の搬出力が上記紙幣11に与え
られる。しかし、この紙幣11の前端は案内板16の案
内面16aすなわちホッパー底壁12上面に対して傾斜
する面と当接しているため、この案内面16aの向き
(下向き)に紙幣11の搬出方向が変換される。
【0035】ここで、上記搬出ローラ22は、中央の分
離ローラ20の両外側に設けられているので、これら搬
出ローラ22の搬出用摩擦材30によって紙幣11には
左右均等に搬出力が与えられることになり、その斜め給
送が防がれる。
【0036】上記のようにして搬出方向が変換されるた
め、図4に示すように、上記紙幣11の前端はやがて第
2の分離用摩擦ローラ28の配設位置に到達するが、こ
の時点では、上記搬出用摩擦材30に先行して上記分離
用摩擦材24が既に上記第2の分離用摩擦部材と対向し
ているため、上記紙幣11前端が分離用摩擦材24と分
離用摩擦ローラ28との間に噛み込まれる。ここで、上
記紙幣11の一方の面と接触する分離用摩擦材24は紙
幣給送方向(図4反時計回り方向)に回転駆動されるの
に対し、他方の面と接触する分離用摩擦ローラ28はワ
ンウェイクラッチ27によって給送方向(同図時計回り
方向)への回転が規制されるため、この時点で紙幣11
の重送が生じていていても、分離用摩擦ローラ28に接
触している側の紙幣11の搬送が留められ、分離用摩擦
材24と接触している紙幣11のみが給送されることに
より、紙幣11が分離されて確実に1枚の紙幣11のみ
が給送され、搬送ローラ36によって図外の払出部へ送
られる。
【0037】なお、上記分離用摩擦ローラ28について
は、これを定期的に図2〜図4の反時計回り方向に手動
等によって少しずつ回転させることにより、その偏摩耗
を防ぐことが可能である。
【0038】以上のように、この装置では、所定の角度
をもつ案内面16aをもつ案内板16を配することによ
り、単一のローラ回転軸18を中心に分離ローラ20及
び搬出ローラ22を一体回転させながら、ホッパー内の
紙幣11を確実に1枚ずつ給送できるようにしているの
で、従来のように2本の回転軸に搬出ローラと分離ロー
ラとを別々に設ける装置に比べ、設置スペースを削減す
ることができる。また、従来装置のように2本の回転軸
を連動させる機構も不要であり、また、両回転軸の相対
的な回転位相の調節を行う作業も不要であるため、コス
トを大幅に下げることができる。
【0039】なお、この実施例では上記ホッパー底壁1
2を前下がりに傾斜させているが、このホッパー底壁1
2の上面を水平にしても搬出が可能である。ただし、上
記のように前下がりにすることにより、特別な付勢手段
を要することなく各紙幣11をその自重を利用して強制
的に案内面16aに当接させることができ、この案内面
16aの当接によって各紙幣11の前端位置を紙幣11
の搬出前から予め微小にずらすことにより、捌き効果を
より高めることができる利点がある。
【0040】次に、第2実施例を図5及び図6に基づい
て説明する。
【0041】この実施例では、前記第1実施例における
案内板16の左右両外側の位置に叩きローラ40が設け
られている。これらの叩きローラ40は、上記ローラ回
転軸18と平行な軸38に固定され、この軸38を中心
として回転駆動されるようになっている。各叩きローラ
40は、一対の円弧部40aと一対の直線部40bとを
交互に有する略小判状に形成されており、その円弧部4
0aのみが紙幣11の前端に当接するように配設位置が
設定されている。
【0042】このような装置によれば、上記叩きローラ
40の回転駆動に伴い、その円弧部40aのみが上記紙
幣11の前端を叩いて間欠的に衝撃を与えるため、例え
ば新札における印刷面上でのインクの付着等によって各
紙幣11の前端同士が密着しており、この密着によって
上記案内板16による前端位置ずらし作用が阻害された
状態にあっても、これら前端を叩くことで強制的に分離
させることができ、捌き効果すなわち重送防止効果をよ
り確実なものにすることができる。
【0043】なお、上記叩きローラ40の形状は、その
回転方向に径が異なる形状であればよく、三角形状や四
角形状、楕円状、歯車状等、円以外の種々の形状が適用
可能であり、また円形であっても、その円中心からロー
ラ回転中心をずらすことによって、目的を達成すること
ができる。
【0044】また、本願請求項5記載の叩き手段は、上
記のような叩きローラ40に限らず、例えばアームを揺
動させてその揺動端部で紙幣11の前端を叩くようにし
てもよい。ただし、上記のような叩きローラ40を用い
れば、その回転だけで上記叩き作用を得ることができ、
構造の簡略化及び設置スペースの削減を図ることができ
る。
【0045】なお、本発明は以上のような実施例に限定
されるものでなく、例として次のような態様をとること
も可能である。
【0046】(1) 上記各実施例で示した分離用摩擦ロー
ラ28は、上記ワンウェイクラッチ27を介して取付け
られていなくてもよく、完全に回転が固定されていても
よいし、分離ローラ20と逆方向に回転駆動されるもの
でもよい。また、本発明における第2の分離用摩擦部材
は上記のようなローラ状のものに限らず、固定されたパ
ッド状のものであってもよい。
【0047】(2) 上記分離用摩擦材24の配設領域は、
少なくともその回転方向前端位置が搬出用摩擦材30の
回転方向前端位置よりも回転方向前方にずれていればよ
い。ただし、上記実施例のように、上記搬出用摩擦材3
0と紙幣11の下面との接触が始まる時点で上記分離用
摩擦材24が分離用摩擦ローラ28と対向するまで両前
端位置をずらせば、分離用摩擦材24と分離用摩擦ロー
ラ28とが対向する前に紙幣11の先端が分離用摩擦ロ
ーラ28の配設位置に到達するといった不都合をより確
実に回避することができる利点がある。
【0048】(3) 上記実施例では、搬出ローラ22及び
分離ローラ20が互いに別部材のものを示したが、両ロ
ーラ22,20を一体化し、この単一のローラの周面に
おいて互いに異なる位置に上記分離用摩擦材24及び搬
出用摩擦材30を配設するようにしてもよい。ただし、
上記のように搬出ローラ22及び分離ローラ20を別部
材にすれば、ローラ全体の重量をより軽くすることがで
きるとともに、図1に示す切欠13,14同士の間の領
域までもホッパー底壁12を延ばすことが可能であり、
このホッパー底壁12によって紙幣11をより安定した
状態で下方から支持することができる利点がある。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、紙葉類が載置さ
れるホッパー底壁から前方に離間した位置に、上記紙葉
類の前端を略下向きに指向させる案内面をもつ案内板を
設け、搬出用摩擦部材をもつ搬出ローラと分離用摩擦部
材をもつ分離ローラとを同軸回りに一体回転させながら
紙葉類を不都合なく下から順次分離、給送できるように
したものであり、搬出ローラ及び分離ローラを別々の回
転軸に設けていた従来装置に比べ、設置スペースを削減
するとともに、構造を簡略化してコスト削減を図ること
ができる効果がある。
【0050】ここで、請求項3記載の装置では、分離ロ
ーラの両外側に搬出ローラを配しているので、両搬出ロ
ーラの搬出用摩擦部材により紙葉類に対して左右均等に
搬出力を与えることができ、その斜め給送を防ぐことが
できる効果がある。
【0051】また、請求項4記載の装置では、上記搬出
用摩擦部材と紙葉類の下面との接触が始まる時点で上記
第1の分離用摩擦部材が第2の分離用摩擦部材と対向す
るまで上記搬出用摩擦部材の前端位置と第1の分離用摩
擦部材の前端位置とをずらしているため、両分離用摩擦
部材が対向する前に紙葉類の先端が第2の分離用摩擦部
材の配設位置に到達するといった不都合をより確実に防
ぐことができ、良好な紙葉類分離効果(捌き効果)を確
保することができる。
【0052】請求項5記載の装置では、上記ホッパー底
壁上面を前下がりに傾斜させているので、特別な手段を
用いることなく各紙葉類を搬出前からその自重を利用し
て案内部材の案内面に当接させることができ、この当接
によって各紙葉類の前端を予め少しずつずらすことによ
り、捌き効果をより高めることができる。
【0053】さらに、請求項6記載の装置では、上記の
ようにして揃えられた紙葉類の前端に間欠的に衝撃を与
える叩き手段を備えているので、紙葉類前端同士が密着
していてもこれを強制的に分離させることにより、上記
捌き効果を良好に確保することができる。
【0054】ここで、請求項7記載の装置では、回転方
向に径の異なる形状をもつ叩きローラの回転により、上
記紙葉類前端に衝撃を与えるようにしているので、設置
スペースの少ない簡単な構造で上記捌き効果を良好に確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における紙幣給送装置の斜
視図である。
【図2】上記紙幣給送装置において分離用摩擦材が紙幣
の下方の位置に臨んだ状態を示す断面正面図である。
【図3】上記紙幣給送装置において搬出用摩擦材が紙幣
の下面に接触した状態を示す断面正面図である。
【図4】上記紙幣給送装置において紙幣前端が分離用摩
擦材と分離用摩擦ローラとの間に噛み込まれた状態を示
す断面正面図である。
【図5】本発明の第2実施例における紙幣給送装置の斜
視図である。
【図6】上記紙幣給送装置の断面正面図である。
【符号の説明】
12 ホッパー底壁 12a ホッパー底壁前端 16 案内板(案内部材) 16a 案内面 18 ローラ回転軸 19 ローラ駆動モータ(ローラ駆動手段) 20 分離ローラ 22 搬出ローラ 24 分離用摩擦材(第1の分離用摩擦部材) 28 分離用摩擦ローラ(第2の分離用摩擦部材) 30 搬出用摩擦材(搬出用摩擦部材) 40 叩きローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65H 3/68 B65H 3/68 (56)参考文献 実開 昭59−149838(JP,U) 実開 平2−94834(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の紙葉類が重ねて載置されるホッ
    パー底壁と、このホッパー底壁の前端から前方へ離間し
    た位置に設けられ、上記紙葉類の前端を略下向きに指向
    させる案内面をもつ案内部材と、周面の一部に搬出用摩
    擦部材を有し、この搬出用摩擦部材が上記ホッパー底壁
    の前端と上記案内部材との間の領域で上記紙葉類の下面
    に接触する位置に回転可能に設けられた搬出ローラと、
    周面の一部に上記搬出用摩擦部材よりも小径の第1の分
    離用摩擦部材を有し、上記搬出ローラと同軸回りに一体
    回転する分離ローラと、上記案内部材よりも紙葉類給送
    方向下流側で上記第1の分離用摩擦部材と対向する位置
    に設けられ、給送される紙葉類に対して上記第1の分離
    用摩擦部材と反対の側から接触することにより紙葉類の
    分離を行う第2の分離用摩擦部材と、上記搬出ローラ及
    び分離ローラを上記搬出用摩擦部材及び第1の分離用摩
    擦部材が上記ホッパー底壁の前端から案内部材へ向かう
    方向に回転駆動するローラ駆動手段とを備え、上記第1
    の分離用摩擦部材の回転方向前端の位置を上記搬出用摩
    擦部材の回転方向前端の位置よりも回転方向前方にずら
    したことを特徴とする紙葉類の給送装置。
  2. 【請求項2】 上記案内面は上記ホッパー底壁よりも上
    側の面が下側の面よりも上記ホッパー底壁前端に近づく
    向きに傾斜する面であることを特徴とする請求項1記載
    の紙葉類の給送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の紙葉類の給送装
    置において、上記搬出ローラを上記分離ローラの左右両
    外側の位置に配設したことを特徴とする紙葉類の給送装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の紙葉類
    の給送装置において、上記搬出用摩擦部材と紙葉類の下
    面との接触が始まる時点で上記第1の分離用摩擦部材が
    第2の分離用摩擦部材と対向するまで搬出用摩擦部材の
    回転方向前端位置と第1の分離用摩擦部材の前端位置と
    をずらしたことを特徴とする紙葉類の給送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の紙葉類
    の給送装置において、上記ホッパー底壁上面を前下がり
    に傾斜させたことを特徴とする紙葉類の搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の紙葉類の給送装置におい
    て、上記ホッパー底壁上に載置された紙葉類の前端に間
    欠的に衝撃を与える叩き手段を備えたことを特徴とする
    紙葉類の給送装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の紙葉類の給送装置におい
    て、上記叩き手段は、上記案内部材の左右両外側に設け
    られ、回転方向に径の異なる形状を有し、その外周面の
    一部のみが上記紙葉類の前端に接触する位置で回転駆動
    される叩きローラであることを特徴とする紙葉類の給送
    装置。
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